79: ◆A0cfz0tVgA[saga sage]
2015/06/01(月) 00:09:36.98 ID:aLofG+8n0
確か、冷たい飲み物が冷蔵庫の中にあったはずだ。
水でも牛乳でも紅茶でも何でもいい。コップ一杯の冷えた飲み物が欲しい。
部屋を出た彼女は、それだけのことを考えながら台所へと足を動かした。
フラン「……」トットットッ
光が乏しい暗い廊下を、ぽつぽつと一人で歩く。
姉が出掛ける前に不要な電灯を消したのか、廊下には最低限の明かりしかついていない。
無駄に多い館の部屋の殆ども、その室内は真っ暗闇となっていた。
自分の足音以外、何も耳には聞こえてこない。
さながら皆が寝静まった深夜に目を覚まして、一人でトイレへと向かう時のようだ。
本当であれば、何かしらの恐れの感情がわき起こるのだろうが、
今の彼女には恐怖に対して反応できるほどの心の余裕はなかった。
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