80: ◆A0cfz0tVgA[saga sage]
2015/06/01(月) 00:11:10.65 ID:aLofG+8n0
やがてフランドールは、部屋に備え付けられた大きな冷蔵庫の前に辿り着く。
相変わらず、この家に似つかわしくない無骨な姿である。
大分昔のことなので記憶がかなり朧気だが、この機械は確か、何処かの家電量販店でセールだった時に姉が買ったものだったはずだ。
あの頃は姉も若かったから、つい調子に乗ってそんなことをしてしまったのだろう。
姉はレベル3、自身もレベル4の能力者だったこともあって、お金が多少余っていたことも理由の一つかもしれない。
とにかく、姉がその時行った衝動買いはどう考えても馬鹿としか言い様がないことは普遍の事実である。
あの頃はメイドもおらず、姉の自分の二人きりだったというのに、大家族が用いるような大容量のものを買ってきたのだ。
大き過ぎる冷蔵庫は、必要な分だけ入れると隙間だらけのがらがらな状態となり、
かといって詰め込んだりしてしまうと、使い切ることが出来ずに食材を腐らせてしまう。
つまり、自分たちの身の丈に合わないものを買ってしまったということの他ならない。
姉の言い分では、『もしも大人数を家に呼んで料理を振る舞うことになった時に、
大きい冷蔵庫があれば材料をたくさん入れておくことが出来る』とのことなのだが、
『そんな限定的な状況なんて早々起きるようなことではないだろう』と突っ込みを入れたい気分であった。
しかし面と向かって言ってしまうと何が起こるかわからないので、その気持ちは心の中にしまっている。
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