76: ◆A0cfz0tVgA[saga sage]
2015/06/01(月) 00:05:32.30 ID:aLofG+8n0
しかし、こうして家の外に一歩も出られなくなったのはいつ以来だろうか。
いや、正確には一歩も『出なくなった』と表現した方が正しいか。
自身の身に起きた『とある事件』が切欠となって、家に引きこもるようになったのが今から7年前。
その頃は『世界』というものに対して極度の恐怖を抱いていて、外に出るどころか姉に対しても口を聞くことができなかった。
『もしものこと』があったら、それが原因で本当に自分の心が壊れてしまうのではないかと恐れたのだ。
結局、トイレやお風呂に行きたい時以外は一歩も自室から出ることは無かった。
その数少ない自室からに出る機会があった時も、家にやってくる訪問者に対して神経を尖らせていたのである。
もちろん、誰かが家に来ても狸寝入りを決め込んでいた。
そうやって、無気力な生活を続けていたのが今年の初めまでの話。
7年すれば色々と気持ちの整理がつき、心に余裕が出来た結果、『このままでは不味い』と思い始めたのだ。
スキルアウト達のように非行に走ることなく、そう考えるに至ったその理由は、
彼女にも『一族の誇り』というものが心の何処かにあったからなのだろう。
彼女は自分自身を変えるために、その第一歩として『外に出たい』と姉に進言した。
7年も引きこもっていたにも拘わらずそのような決断するのは、些か大胆すぎるようにも思えるが、
そういった判断が出来たのは、彼女の思い切りの良い性格によるものかもしれない
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