211: ◆yyODYISLaQDh[saga]
2015/12/21(月) 22:18:11.59 ID:Hg+7sYzLO
真九郎の手を取り、歩きながら楽しそうに語り始める紫。
紫の学校生活は順調で、紫のおかげなのかそうでないのか、学校には表面的ないじめは存在しないらしい。
紫が直接注意をしていじめの標的になったり、逆にいじめっ子を改心させたりなどもあったらしいが、紫が直接関与しないものも含めて、徐々に無くなっていったようだ。
紫の裏表のない純粋な心が、子供達を変えていったということだろうか。
ちなみに、情報源はどこぞの忍者なので、確実だろう。
テロ対策も含めて、定期的に学校の内部をチェックしているらしい。
「(なんだかんだ、あの人も子供好きだよな……)」
犬塚弥生。
柔沢紅香の付き人で、忍者。
決して自称が付くような痛い人間ではなく、その働きぶりはまさに忍者そのもの。
何もない場所から突然現れたり、壁を走ったりもする。
真九郎は最近になって漸く気配が掴めるようになったが、そういうときは大概、弥生から真九郎に用事があるときなのでわざとかも知れない。
「真九郎!」
自分の未熟さに思索を巡らせていると、右下から抗議の声。
見てみると、紫が頬を膨らませて真九郎を睨んでいた。
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