【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part5

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650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 18:33:07.78 ID:dCdQaA+UO
クリティカルは補正無視?
651 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 19:41:41.60 ID:Dm3lbe7X0
エリオス「メイスを貸せ!」バッ!
 メイス「」ジャキッ!!

マーズ「血迷ったか!!」

エリオス「あんなものがいるからこそ――俺が背を向けるわけにはいかないだろうが!!」シュバッ

パトローラ「ああっお兄様ぁ!!」


エリオス「うおおおおおっ!!」シュタタタタッ
 メイス「」ブンブンブンブンッ!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ!!


騎士たち「!? 今のは――皇帝陛下!?」
騎士たち「ええっ!? 嘘だろ!?」
騎士たち「今の皇帝って能無しのお飾りなんじゃ――」

エルザ「違います! エリオス様は、本当はすごくちゃんとしてて……!!! って、エリオス様!!?」


エリオス「はぁぁぁぁ!!!」シュバッ

ドラゴンゾンビ「 グ ル … … ? 」

エリオス「砕けろォォォォ!!!!」
 メイス「」グオオオオオッ!!

 ゴンッッッッッ!!!!
ドラゴンゾンビ「 … … 」


パトローラ「ああっ……傷一つ付いていない……!! あんなただのメイスで、あの巨大なドラゴンゾンビを倒すなんで無理なんです!!」


ドラゴンゾンビ「 ギ ャ オ … … 」ガパッ

エリオス「はっ――」

 不浄の炎「」ゴオオオオッ!!!!


エルザ「エリオス様ァァァァァ!!!!」
パトローラ「お兄様ァァァァァ!!!!」


焦げエリオス「ぐっ……まだ、だ……!!」ググッ

ドラゴンゾンビ「 … … 」
 骨の竜腕「」ブンッ

エリオス「がっ!!」ベシッ


パトローラ「ああっお兄様が!!」

エルザ「地面に押し付けられて、潰されちゃう!!!」


ドラゴンゾンビ「 ギ ャ オ オ … … 」グググ

エリオス「う、ぐおおおおおっ!!!」


 スパッ――
 骨の/竜腕「」ボトッ

エリオス「!?」


光メイド剣士クロシュ「」シュタッ
 光刃メイドブレード「」ヴン…
652 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 19:42:25.57 ID:Dm3lbe7X0

エリオス「君は……緑の国の――」

ロシュ「エリオスさま!!」ピョコン

エリオス「ロシュ!?」

ロシュ「みんなで、取り返してきたよ……!!」スッ

 赤き勇者の剣「」ポン!!

エリオス「こ、これは――!!」

妖精「あなたがこの国の皇帝だってことを、その剣で証明するんだ!!」パタパタ

エリオス「――ああ!!」ガシッ

 赤き勇者の剣「」カッ――!!!!

 ゴウッ!!!!
 ズバァッ!!!!

 〈会心の一撃!!〉

ドラゴ / ンゾンビ「 ギ ャ オ … … 」グラッ…

 ドズゥゥゥゥン――…


エリオス「――反撃開始だ!!」


 ☆エリオスが〈勇帝の炎〉を発動!
  会心率が上昇し、コンマが味方の人数の応じて上昇(最大100)!!

 ☆クロシュら参戦によりユーシリア軍のコンマ+100!!

 ★新たなドラゴンゾンビが4体出現!竜牙兵団のコンマ+120!!

◇ユーシリア戦力[8/10]
 勇炎+100、クロシュたち+100、英雄の弓+10、優勢時戦力+1

◇竜牙兵団の戦力[4/10]
 ドラゾン+120

↓1コンマ(合計+90)
01-50 劣勢 ユーシリア戦力-3
51-90 優勢 竜牙兵団の戦力-3
91-00 会心 竜牙兵団の戦力-6
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 19:44:10.91 ID:GdwShwkmo
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 19:47:48.17 ID:Zi2E3v3Wo
会心確定のところ素クリで超えていくのあっついなぁ!
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 19:54:31.73 ID:YF5X9VulO
>>647−20だから会心じゃなくて優勢じゃないの?
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 20:06:14.50 ID:L+SAjZfX0
会心にしたら−20の意味ないのでは。
657 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 21:32:26.92 ID:Dm3lbe7X0
補正に関わらず素コンマ00は確定クリティカルというルールがあったつもりでしたが、ルール欄に書き忘れていたようです。次スレからルール欄に書いて厳密に運用するよう心がけたいと思います
また、素コンマでのクリティカルは補正によるものより強力な効果があるので、その辺もルールに明記しようかと思います
658 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 21:33:01.37 ID:Dm3lbe7X0
エリオス「いくぞ、悪竜の残骨ども!!」シュバッ

マーズ「騎士たちよ、皇帝陛下に続け!! 忌まわしき竜骨を打ち砕き、未来を切り拓くのだ!!!」

騎士たち「はっ!!」シュババッ



エルザ「エリオス様……!」

パトローラ「エリオスお兄様……!」

エルザ「……」

パトローラ「……」

エルザ「私もエリオス様に続きます!!」シュバッ

パトローラ「あっ!! 精神魔法では骨と戦えないし……うぐうう……!!!」ギリギリ



ミント「わは〜!! 勇者ミントさまのお通りだ〜〜!!」ドタドタ
 赤き勇者の模造剣「」ブンブンブンブン!!!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ

ノエル「俺達のいない間に好き勝手やってくれたようだなあ!!」ダダダッ
 メイス二刀流「」ブンブンブンブン!!!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ

ヒューベルト「悪竜の置き土産……禍根は全て断ちましょう――」バサッ
 目眩ましの雷「」ババリバリバリッ!!!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ

エバンス「骨相手ならこいつの出番だな!!」シュバッ
 古代の鉄槌「」ブオンッ!!!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ



ドラゴンゾンビB「 ギ ャ オ オ … … 」ズンズン

エリオス「滅びよ!!」バッ
 赤き勇者の剣「」ズバアッ!!

ドラゴン/ゾンビB「 ギ ャ オ … … 」ドズゥン…



騎士たち「俺たちも続け!!」バッ
騎士たち「うおおおおお!!!」バッ

 ドガガガガガガガッ!!!!!

砕かれるドラゴンゾンビC「 ギ ャ オ … … 」ドズゥン…



ミスティ「凍れ!!」バッ

凍るドラゴンゾンビD「 ギ ャ 」ガギン!

ミスティ「今よイリス!!」

イリス「うん! 貫け、星光のスターライト!!」カッ
 星光の奔流「」ドギュウウウンッ!!!!

貫かれるドラゴンゾンビD「 オ 」ドガァァァン!!!



セイン「ふっ」
 光を纏うツルハシ「」ヴォンッ!!

砕かれるドラゴンゾンビE「 ギ ャ 」ドッギャアアアアンッ!!!!

セイン「こいつで最後か」スタ

 ――戦闘終了――

 ◇
659 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 21:34:26.48 ID:Dm3lbe7X0
宰相「……」

パティ「申し開きはあるかしら?」スタスタ

宰相「……ここで終わるわけにはいかない。私が……世界を救うんだ」

パティ「この国を破滅寸前にまで追いやったあなたが?」

宰相「私の思い通りになれば、世界全体が救われるはずなんだ!! その為なら……国一つが少しの間苦しむくらい――」

 ベチンッ!!

宰相「ぎゃっ……!!」ドテッ

クロシュ「……」プンスコ

宰相「あ……君は……」

クロシュ「……かえして……」ジリ…

 ベチンッ!!

宰相「ぎぃっ!!」

クロシュ「女神さま……かえして……」

 ベチンッ!! ベチンッ!! ベチンッ!!

宰相「ぎっ!! ひいっ!! や、やめっ……かえす、かえしゅから……やめへ……」ポロポロ

クロシュ「……」


妖精「……本気で怒ってるクロシュ、すっごい珍しいかも」

 *

 ポウ―

クロシュ「……!」

夢想の女神『クロシュちゃん……! 良かった、無事だったんだね』

クロシュ「うん……!」

夢想の女神『また、あなたの心の中に住まわせてもらうね。よろしくね』

クロシュ「うん……! ヴァンさんも、待ってると思う……!」

夢想の女神『ふふ……心配かけちゃったかな……』スゥ――


宰相「ひい、ひい……これで、良い……?」

クロシュ「ん……」

妖精「まあとりあえず私たちはこれで良いかな。私たちは」

パティ「じゃあ今度は宰相を返してもらいましょうか」

宰相「えっ!? で、でも……この体がないと……」

パティ「悪事を働けないだけでしょう。大人しく去れと言っているの」

宰相「う、うぅ……この体は……渡さない!! お前たちが何を言ったところで、宰相の体と言葉があれば、この国でならなんでも思い通りになるんだ!! この体を使って、今度はオノゴロの世界樹の光を――」

パティ「……出ていかないのなら、死んでもらうしかないわ」

宰相「は……? わ、私を殺せばこの宰相だって死んじゃうんだぞ!! わかってるのか!!」

パティ「必要な犠牲よ」スッ

宰相「に、逃げ――」


 ヒュオオオオオ――…


クロシュ「!」

妖精「この感じは……」
660 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 21:36:09.11 ID:Dm3lbe7X0
 デロデロ…モニョモニョ…ポン!!

クロシュヴィア「リリーを殺すのは、ちょっと待ってくれないかな……?」ストッ

妖精「クロシュヴィア!」

クロシュ「クロシュヴィアちゃん……!」

宰相「クロシュ、ヴィア……?」

クロシュヴィア「クロシュちゃんと妖精さん、久しぶり……。リリーも……」

パティ「……伝説スライムのクロシュヴィア・ビターエンド?」

クロシュヴィア「今はスウィートエンド。うーん……世界中の記録や記憶をいっぺんに修正できる魔法とかってないかな……。いちいち名前を訂正するの、飽きてきた……」

妖精「そんなめちゃくちゃな魔法があってたまるか」

パティ「それで、その伝説スライムがなぜこの悪質な夢魔を庇うの?」

クロシュヴィア「リリーはわたしの友達だし……リリーの考えもそんなに間違ってないと思ったから、かな……。やり方は酷かったけど……。でも、その理想はわたしとクロシュちゃんのデロデロに通じるところがあるよ」

クロシュ「そうなの?」

クロシュヴィア「うん。クロシュちゃんはまだちゃんとリリーの言い分を聞いてないでしょ? 聞けば、そういう考え方もあるかなあってくらいには理解できると思う」

クロシュ「そうなんだ」

宰相「クロシュヴィアぁ……! まさか、あなたがわかってくれるなんて……!!」ジワワ…

クロシュヴィア「でも、クロシュちゃんや帝国の人を傷付けるようなやり方は全然だめ。ちゃんと反省してね」

宰相「うっ……」

クロシュヴィア「まあそういうわけで、リリーはわたしが責任をもって監督するから、見逃してあげてくれないかな……?」

パティ「宰相から引きずり出すことはできる?」

クロシュヴィア「簡単。宰相さんと同化して、リリーをわたしに移したら同化をやめれば良いだけだもん」

パティ「……あなたが乗っ取られることはないの?」

クロシュヴィア「リリーに乗っ取られたことないから大丈夫じゃないかなあ。乗っ取ろうとしてもわたしの心の中でぼこぼこにされて追い出されちゃうみたいだし」

宰相「スライムはおかしいんだよ! 他の生き物と違ってやけに心の住人が多いし、しかも時々異様に強いのが混じってたりするし!!」

クロシュヴィア「そうなんだ……。まあいいや、とにかく同化するよ」デロ―

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!!

クロシュヴィア「はいおわり。リリーは今、たぶんわたしの心の中でぼこぼこにされてます」

妖精「スライムってすごい……」

クロシュヴィア「ふふ、すごいでしょ。クロシュちゃんのことももっと褒めてあげてね」

妖精「まあうん。クロシュもすごいよ。いつもありがとうね」

クロシュ「……妖精さんも、すごい。いつも、ありがと……」

クロシュヴィア「わあ〜」パチパチパチ

宰相「」グッタリ

パティ「宰相は……ひとまず、司書室に運びましょうか」スッ

クロシュヴィア「それじゃあわたしはこの辺で失礼するね。あ、クロシュちゃん僧侶ちゃんには会った?」

クロシュ「あ、うん」

クロシュヴィア「ふふ、ついにロイエ教の偉い人にもわかってもらえたんだよ。ゆっくりとだけど、少しづつ広まってるみたい。わたしたちの理想が」

クロシュ「わ……!」

妖精「……」

クロシュヴィア「ふふ……楽しみだね……。わたしたちのデロデロで、世界を溶かす日が……」デロデロ――

 ヒュオオオオオオ――…

 ◆

 ☆竜牙兵の軍勢を撃破しました
 ☆宰相に取り憑いていたリリーツィア・ハッピーエンドをクロシュヴィアに引き渡しました
 ☆激しい戦いを終え、各々の得意分野の経験を3獲得しました(クロシュとミスティは剣と魔法それぞれ2)
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 21:47:31.55 ID:Zi2E3v3Wo
夢フィールドなら地の利で圧倒できるけど、逆に心(同化)の中ならスライムのホームグラウンドだから勝てない感じか
662 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:22:49.58 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝国 滞在最終日

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3               かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
ステライト鉱石

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[3/5]
・宰相の正体を暴く(達成!)
・眠り病の原因を突き止める(達成!)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(たぶん達成!)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)(達成!)

◯経験値
・クロシュ 剣技[05/06] 魔法[05/06] 防御[03/06]
・イリス  杖術[00/04] 魔法[07/16]
・ミスティ 剣技[00/07] 魔法[06/16] ☆剣技LVUP
・ローガン 剣技[09/16] 魔法[03/08] 
・エバンス 剣技[12/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
663 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:24:15.48 ID:GvVD51ql0
―数日後
 ユーシリア王宮

宰相「うーん……」

エリオス「まだ気分が優れないか?」

宰相「あ、皇帝陛下。すみません、まだ記憶が曖昧で……。あと、最近は治ってきたのですけれど、少し前まで頬がすごく痛かったんです。竜牙兵にやられたのでしょうか……」

エリオス「……多分そうだと思う。調子が戻るまではあまり無理せずに。私も皇帝としての動きに慣れてきたし、人への頼り方もようやくわかってきたんだ」

宰相「それならば良かったです。陛下も無理はなさらないでくださいね」



パトローラ「むう……お兄様、今度は宰相と……」ブツブツ

エルザ「あれは普通に会話してるだけだと思います。パトローラ様」ヌッ

パトローラ「エルザ……最近少し調子に乗っていませんか? お兄様……皇帝陛下と一緒に戦えたからと言って……」

エルザ「ま、まさかそんなことは……。あはは……」

亡霊エドワード『ハッハッハ、元々君たちに勝ち目はないから安心したまえ!』ヌヌッ

パトローラ「エドワード死霊。まだ星に還られていなかったのですね」

亡霊エドワード『最近すこぶる調子が良くてね。まだまだ私は現役と言えそうだ!』

エルザ「そ、それより勝ち目がないってどういうことですか? あ、いえまあ、私は元々身分が違うので勝ち目なんて最初からあるわけないと自覚しておりますけど??」

亡霊エドワード『あれを見てみたまえ』スッ



ロシュ「エリオスさま、襟がすこし曲がっております」モニョモニョ

エリオス「む、それじゃあ直してくれるかい?」

ロシュ「はいっ」ピョンッ

 モニョモニョ…
 直った襟「」ポン!

エリオス「いつもありがとう。これからもよろしく頼むよ」

ロシュ「はいっ! すえながくよろしくお願いします、エリオスさま……!」モニョモニョ



亡霊エドワード『理解できたかね?』

エルザ「え、ええと……ロシュちゃんは偉いなあとしか……」

パトローラ「……」ギリギリギリギリ

 ◆
664 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:25:17.12 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝都 市街地

マーズ「落ちろ!」バッ

 重力魔法「」ズン!

魔族の暴徒D「ぐえっ!」ビターン!

 悪竜の爪「」ポロッ


ルクリリ「そこまでです!」バッ

 鋼の鎖「」ジャララララッ

魔族の暴徒E「ぐわっ!」ギュウウッ

 悪竜の鱗「」ポロッ


ノエル「せりゃっ!」バッ
 メイス「」ブンッ

魔族の暴徒F「ごあっ!」ゴンッ

 悪竜の牙「」ポロッ


サージェス「お、こいつらも悪竜の遺物持ちだな」スタスタ

マーズ「サージェス、不用意に触れるな。この魔族のように狂いたいか」

サージェス「おおっと、こいつは失礼!」ササッ

ルクリリ「あの日からけっこう経ちますけど、まだ現れるなんて……」

ノエル「一体どれだけばら撒いたんだろうな」

マーズ「……しばらくは気が抜けんな」

リュウゼン「頼りにしておるぞ、次期総司令官殿」ヌッ

マーズ「リュウゼン元教官!」

リュウゼン「一戦を退いた身ではあるが、増援が必要な時はいつでも呼べ。悪竜の悪因を叩き斬る一助となろう」

マーズ「はっ……! 必要な時は、頼らせて頂きます!」

 ◆
665 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:26:00.93 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝都
 墓地

 ローガンの家族の墓「」

アル「……」ナムナム


ローガン「む……君は……」スタスタ

アル「……ん? あんたは……悪竜討伐ん時にいたドリルのおっさん?」

ローガン「ああ。君はなぜここに?」

アル「見ての通り、墓参りだよ」

ローガン「だが、その墓は……」

アル「ああ、この墓の人とは血の繋がりも何もないよ。ただ……浮浪児だった時期に、少し世話になったから」

ローガン「……」

アル「……仕事ができて、金も稼げるようになったから……ちょっと恩を返そうと思ったんだ。そんで調べてみたら……その人たちはこの墓の下にいるってことと……その旦那も既に国を出てっちゃったってことしかわかんなかった」

ローガン「……」

アル「もっと調べてみたら、どうも犯人は悪竜の可能性が高いってこともわかってね。そんな時にミントの奴から悪竜討伐の有志を募ってる話なんて聞いちまったもんだから……復讐なんて面倒なことをしたってわけ。ほんのちょっと世話になった程度でね。我ながらアホだなって思うよ」

ローガン「いや……決して、アホなどではない」

アル「そうかな? 犯人を勘違いして、悪くない方の悪竜を必死に攻撃して……本当に悪い方の悪竜にゃ、手も足も出なかったんだ。これがアホじゃなくて何なのさ」

ローガン「私も勘違いしていた。君がアホなら、私もアホだ」

アル「……? おっさんも復讐だったの?」

ローガン「……まあ、そうなる」

アル「そうなんだ……。そういえば他の奴らよりかなり熱くなってたもんね」

ローガン「……そう言われると少し恥ずかしいが」

アル「で、どう? 復讐を完遂した気分は」

ローガン「……思ったよりスッキリしなかったが……肩の荷が降りたとでも言おうか。気は楽になった」

アル「……大体同じかな、私も。むかつく奴がのうのうと生きてると思うと反吐が出んだよね。だからまあ、今はまあまあ悪くない気分」

ローガン「はは、そうか」

アル「おっさんは誰の復讐だったのさ。私に言わせたんだからおっさんも言えよ」

ローガン「私か? そうだな……私は――」

 ◆
666 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:27:29.01 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝都 貧民街

ミント「で、われがズバーンとやっつけたのだ!」キャッキャ

フレン「わ、わあ……!」

ミント「なんだ新人、反応が薄いぞ。もっとわれを称えよ!」

フレン「す、すごい! ミントさま、すごい!」

ミント「当たり前ぞ! 正義のひかりミントさまは、ユーシリア帝国を救ったえいゆうぞ!」ドヤッ


ヒューベルト「小鬼の拠点はこちらでお間違いないですか?」ヌッ

ミント「あっ、ビリビリ鳥!」

フレン「びりびりどり?」

ミント「あのおじさん、びりびりを飛ばして飛ぶ変なおじさんだよ!」

フレン「??」

ヒューベルト「はは……。約束の船旅ビスケット缶です。どうぞ」スッ

 船旅ビスケット缶*10「」ポポポポポポポポポポン

ミント「わわ〜! 船旅ビスケット! 船旅ビスケット!」キャッキャ

フレン「船旅ビスケット……?」

ヒューベルト「君は……どこの子ですか? 貧民街の子ではないようですが……」

フレン「あ、はい。ぼくは……郊外の方から……」

ヒューベルト「悪いことは言いません。貧民街の出ではないなら、あまりここには通わない方が――」

ミント「むむーっ!! フレンはわれのしゃていぞ!! 引き抜きは許されない!!」

ヒューベルト「……そうそう、近々孤児院が再建されるそうです。ミントもそこに入ってみるのは如何ですか?」

ミント「ミントさまは誰の手下にもならない、孤高の小鬼なのだ!」

フレン「おお……!」

ヒューベルト「……小鬼の狼藉はまだまだ続きそうですね、これは」

 ◆
667 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:28:23.30 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝都 上空

 ヒュオオオオオ――…

ハーピィ記者「……ダークヒーローイリスと新しい勇者皇帝の活躍により、ユーシリアの危機は退けられた、と……。うーん、凄いな……あの最悪な状況からここまで持っていくなんて」カキカキ

フーミン「ええ、ちょっと想定外。まさかユーシリア崩壊を防ぐなんてね」ヌッ

ハーピィ記者「げっ! 悪徳情報屋のフーミン・クロス!」

フーミン「何よその他人行儀な言い方……まあいいけど。でも本当にびっくりしたわ。あの子たち、運命を変える力でも持っているのかしら?」

ハーピィ記者「ふふふ、そうかもしれませんよ。このユーシリアだけでなく、これまでもたくさんの国の悪い運命を変えてきたんですから。最初に魔族革命に参加してきた時から私は確信していましたけどね」

フーミン「面白がって記事のネタにしてただけでしょ」

ハーピィ記者「ダークヒーロー一行の専属記者は私なので、あなたの出る幕はないですよ。あなたは世界の隅っこで指をくわえながら、ダークヒーローたちが運命を変えていく様子に拍手喝采しているのがよろしいかと」

フーミン「指を咥えながら拍手喝采ってどうやるのよ」

 ◆
668 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:29:35.85 ID:GvVD51ql0
―クロシュの夢
 集落

夢想の女神「ただいま」ストッ

ヴァン「女神〜!」ドタドタ

 ギュッ

ヴァン「えぐ、えぐ……心配したよォ……。女神が酷いことされてるんじゃないかって……。もう二度と逢えないんじゃないかって……」エグエグ

夢想の女神「もう、ヴァンったら……。酷いことはされてないから大丈夫。心配してくれてありがとう」


メイ841「女神さま、おかえりなさいませ」ペコリ

光の精霊「あ〜帰ってきたんだ〜。良かった良かった〜」

ウニ大盾「……心配、しました」


夢想の女神「みんな……。まだ出会って間もないのに……」


ブラッドの欠片「でも本当に良かったよ。クロシュをもっと強くするにはお前のような因子が不可欠だもん」

パラサイトソード「うむ! 夢をも斬る力を得るには、其方の力が必要だ!」


不死鳥の羽根「この脳筋共のことは気にしなくて良い。改めて歓迎するわ、夢想の女神」スッ


赤黒い巨竜セレナディア「ん〜? だあれ〜?」ノソッ


夢想の女神「……!!? あ、悪竜……!!?」


ワイバーンの鱗「ギャオギャオ!」

ヴァン「ああ、いや……クロシュちゃんが食べたみたいなんだ。それから棲み着いちゃって……」


夢想の女神「大丈夫なの? 悪竜は夢をも食べるって聞いたけど……」

不死鳥の羽根「大丈夫よ。ここにいる以上、クロシュの不利益になることはできないし」

セレナディア「ん〜。クロシュが美味しいもの食べると、わたしも美味しいからね〜」

夢想の女神「まあ、害がないのなら……」

 ◆
669 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:30:46.44 ID:GvVD51ql0
―帝都大図書館 司書室

パティ「……というわけで、改めてお礼を言わせて。あなたたちのお陰で、この国は危機を脱することができた。ありがとう」

イリス「いえいえ、そんな! すべきことをしただけです!」

妖精「まあうん。結果的に世界樹の光も星に還せたし、私たちとしても最高の結果になって良かったよ」

ミスティ「ええ。一時はどうなるかと思ったけど……ここまで辿り着けたのは、パティさんの支援あってこそよ」

エバンス「それは間違いない。俺たちだけじゃ、王宮関係のことなんてどうにもならなかったしな」

パティ「……謙虚ね。まあ、それがあなたたちの味なのかもね」

妖精「まあ、それもそうかも……。お人好しが多いとは思う」

セイン「ああ。お人好しばかりだから、時々心配になる」

クロシュ「そうなの?」

セイン「そうだ」

クロシュ「そうなんだ……」

パティ「……セインも、ありがとう。あなたの力添えがなければ、悪竜との戦いは厳しかったはず」

セイン「僕は僕の方で動いているだけだ。礼はいらない」

イリス「セインくんはいつまでここにいるの?」

セイン「お前たちが明日ここを発つのなら、僕も合わせてここを出る」

クロシュ「一緒に、来る……!?」

セイン「いや、一度報告に戻らなければならない。また、次の世界樹の光探索でも今回のように協力できるかはわからない」

クロシュ「そうなんだ……」シュン

イリス「それじゃあ一旦お別れなんだね。でも今回は本当に助かったよ! ありがとうね」

セイン「……先ほども言ったが、礼はいらない」

妖精「まあまあ。私たちもお礼を言いたいだけだから、いらなくても押し付けられといてよ」

セイン「む……そういうことであれば、わかった」


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