【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part5

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637 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 17:07:43.56 ID:Dm3lbe7X0
セレスティア氏の死が今後どのような影響を及ぼすかはまだわかりませんが、シノホシの方々にとって無視できない事態なのは間違いないでしょう。動向を注視していくのが良いかもしれません

これはネタバレですが、今日の更新で勇者の剣を回収するかと思います。強い武器ではありましたが、なかなか活躍の機会には恵まれていないようです

ロシュ氏は森スライムなので、アリに集られたり火で焼かれたりするのは苦手なようです。今回は少々穀潰しっぽく見えてしまったかもしれませんが、彼女は元々戦いが得意ではないようなので、戦い以外の場面での活躍をご覧頂けるとさいわいに思います

セレスティア氏は戦いが大好きなので、世界樹の光だけ奪ってトンズラするという選択はほぼありえませんでした。シノホシに対する忠誠心とかもないので、シノホシの仕事と自分の楽しみが競合する場合、迷わず自分の楽しみを優先するようです

世界樹の光は無事に星に還ったので、最大の懸念点は解消されたと言っても良いでしょう。あとは審判の日とやらに向けて気を付けていくのが良いと思われます。宰相も光を取り逃がしてすっかり意気消沈しているかもしれません

シノホシの拠点がどこにあるかは今のところ不明です。フレメア氏が勝手に居座っている廃城は、セイントレア王国の辺境に打ち捨てられたただの古い城ですが、実際のところフレメア氏が勝手に占拠しているだけでシノホシの拠点というわけではないようです
638 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 17:08:34.71 ID:Dm3lbe7X0
―ユーシリア坑道 深部

イリス「……はっ!」

 爆発四散したステライト晶石の残骸「」

イリス「あ、あああ!! き、貴重なステライト晶石が!!!!」

妖精「まあ、あの爆発が最終的に悪竜を貫く大きな隙を作ったわけだし……」

イリス「そうだけど!」

ミスティ「イリス自身が爆発させたんじゃない……」

イリス「そうだけど!!」

セイン「……」スッ
 ステライト鉱石「」ポン

イリス「えっ!」

セイン「道中で見つけたものだ。先ほどのものより純度は劣るが……これが代わりというわけにはいかないか?」

イリス「そ、そんな!! でも、それはセインくんが見つけたもので――」

セイン「元々、お前たちに渡すつもりでいた。世界樹の光を追うお前たちにとって、ステライトは有用かもしれないと思ったんだ」

イリス「!!」

妖精「有用と言えば有用かも。これ自体が協力な星属性を秘めた石だし」

セイン「なら受け取れ」

イリス「ありがとう……本当にありがとう、セインくん!」

 ☆ステライト鉱石を手に入れました

 ◇

ミント「なんかないかな〜」トコトコ

アル「竜退治した直後だってのに元気だねえ……」

ミント「ミントさまは最強なのだ!」

アル「今回はあんま役に立ってなかったんじゃない?」

ミント「う、うるさい! みんなにてがらを譲ってやったのだ!!」

アル「はいはい……ん? あれは……」

 坑道の隅に捨てられた赤き勇者の剣「」キラキラ

ミント「わ〜かっこいい剣! あれミントの!!」トテトテ

アル「……どっかで見たことある気がするけど……何だっけ、あの剣」

ミント「わっは〜!」
 赤き勇者の剣「」シャキーン!
639 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 17:09:08.06 ID:Dm3lbe7X0
ヒューベルト「……ん? それは……皇帝の剣!? ミント、それをどこで?」

ミント「拾ったのだ!」

ヒューベルト「……大変申し上げにくいのだが……それは、皇帝陛下にお返しした方が良いかもしれない」

ミント「え〜?」


ノエル「なんだ、何があっ……た……!?」

ルクリリ「あっ……赤き勇者の剣!!?」


ミント「へへ〜良いだろ! ミントさまのだよ!」

ノエル「いや、それは皇帝陛下のものだぞ!」

ルクリリ「ミントちゃん……悪いのだけれど、その剣は皇帝陛下にお返ししなきゃならないの……」

ミント「ええ〜? なあにそれ、意味わかんない」

アル「……ミント、返した方が良いよ。下手するとお尋ね者になっちゃう」

ミント「アネゴもミントの敵をするの!?」

アル「うーん……正直に言うと、私もちょっと気に入らないけど……そうしないと、ミントが悪者扱いされちゃうんだよ」

ミント「む〜! われは悪竜をやっつけた正義のひかりぞ!!」


ロシュ「わわ……なんか、揉めてる……?」モニョ

ミスティ「勇者の剣がどうとかこうとか……」

妖精「あ〜……ミントにとっては自分が先に見つけたものだから、納得いかないだろうね」


ローガン「……ルクリリくん、金属魔法で模造品を作れないか? 鋼は私が用意する」

ルクリリ「えっ、勇者の剣の模造品を……!? 不敬にならないでしょうか……」

ローガン「こんなところで剣を巡って揉める方が不敬だろう」

ルクリリ「それもそうですね……。では――」

ローガン「うむ。頼む」コォォォ―

 鋼の塊「」ポン!

ルクリリ「では、失礼します」コォォォ―

 ググググ…ポン!
 赤き勇者の模造剣「」キラキラ

ルクリリ「ミントちゃん! これと交換しない?」

ミント「む〜……。それ、なんかよわそう……」

ルクリリ「うっ……。まあ、本物に比べると実際弱いけど……」

ヒューベルト「ミント。交換するなら、船旅ビスケットを十缶ほど差し上げますよ」

ミント「ほんと!!? じゃあする!! 交換!!!」

 赤き勇者の剣「」ポン
 赤き勇者の模造剣「」ポン

ミント「船旅ビスケット♪ 船旅ビスケット♪」
 赤き勇者の模造剣「」シャキーン!


ローガン「……なるほど、食べ物で釣れば良かったのか……」

ルクリリ「でも、食べ物だけでは納得できなかったと思います!」

 ☆赤き勇者の剣を回収しました

 ◇
640 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 17:10:16.09 ID:Dm3lbe7X0
 スタスタ

セイン「……!」シャッバシッ

 変な虫?「」ジタバタ

妖精「……ん? セイン、何それ?」

セイン「……テンペスターの観測機械だ。何者かに覗き見られていたらしい」

エバンス「マジか。やっぱあれか、宰相か?」

セイン「わからない。だがテンペスターの機械は今や世界中に輸出されている。気を付けた方が良いだろう」

 変な虫?「」ジタバタ

スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ

セイン「……食べたいのか?」

スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ

セイン「なら食べると良い。美味くはないと思うが……」

 変な虫?「」ジタバタ

 バックン!
 モニョモニョ…モグモグ…

 ◆

―ユーシリア王宮 宰相の部屋

 映像水晶「」バックン! モニョモニョ…モグモグ…
  プツン――…

宰相「あっ……!」

宰相「……」

宰相「……まさか、あんな烏合の衆が悪竜を討滅するなんて………」

宰相「星の力が……。世界を救う希望が……」

宰相「……そもそも、あの金髪の少年は何者なの……!? あの少年さえいなければ……!!」

夢想の女神『残念だったね……。あなたの企みはもう終わり。大人しく諦めて、その体も自由にしてあげたら』

宰相「……ふざけるな……。諦められるもんか……!! それなら今度は、オノゴロに落ちたっていう最後の光を――」

 ガチャッ!

騎士「休憩中申し訳ありません! 緊急事態です!!」

宰相「!!? な、何……!?」

騎士「国中に、頭部が竜の頭骨になっているスケルトン……竜牙兵が現れ、人民を襲っている模様!!」

宰相「なんですって!?」

騎士「また、それに便乗してか一部の魔族が竜の鱗や爪などを持って暴れています! 現在、騎士団はマーズ指揮官の指示で対応に当たっております!」

宰相「わ、わかりました。引き続きマーズ指揮官の指示に従って対処を。私もすぐに向かいます」

騎士「はっ! それでは失礼します!」ダダッ



宰相「審判の日は明日じゃなかったの……!? 悪竜が死んだから!? それともこれは審判とは関係ない出来事!? ああもう……!! なんで私が宰相の時に……!!」

夢想の女神『嫌ならやめれば良いのに……』

宰相「うるさい!! 竜牙兵なんて全員永遠に眠らせてやる……!!」ザッ

 ◆
641 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 17:11:29.97 ID:Dm3lbe7X0
―北ユーシリア平原 空

風船気球クロシュ「」フヨフヨ モニョモニョ

セイン「気球にもなれるのか。少し見ない間にできることが増えたようだ」

イリス「セインくんはこれからどうするの?」

セイン「審判の日というものが気になる。その日を終えるまではお前たちと行動を――」


 地上の農村「」ワー キャアアア タスケテクダサイ!!


ノエル「なんだ!? 悲鳴が聞こえたぞ!」

ルクリリ「下の村からです!」

妖精「クロシュ! 降下できる!?」

風船気球クロシュ「!」モニョニョ!

 *

―北ユーシリア平原 農村

竜牙兵A「」カタカタ トコトコ


女性「来ないで!!」

幼女「ひゃ……」

竜牙兵A「」カタタッ!
 骨の剣「」ブオンッ!!

女性「いやああああああ!!!」

 ガギンッ!!

魔族の暴徒A「くっ……!」ギギギ

女性「あ……貴方は……!」

幼女「魔族のおじちゃん!」

魔族の暴徒A「早く逃げろ!! 人間をいつまでも守ってやれるほど暇じゃねェんだ!!」ギギギ

女性「で、でも……!!」

魔族の暴徒B「大丈夫だぜ! 兄貴はつええし、オレも加勢すりゃ一対二だかんな!」ザザッ

幼女「わあ!」

魔族の暴徒B「おらァ死ねィ骨野郎!」ブンッ!

 バギャッ!
魔族の暴徒B「ぐわっ……!?」ドサッ ドクドク…

女性「えっ――」

魔族の暴徒A「おいどうした!? 何が――」ギギギ

竜牙兵B「」ヌッ
竜牙兵C「」ヌッ
竜牙兵D「」ヌッ

女性「いや……いやあああああ!!!」

 ヒュルルッ―
 ドッギャアアアアアンッ!!!!

砕け散る竜牙兵たち「」バラバラ

女性「え、え……!?」

風船気球クロシュ「」モニョニョニョ!! ストッ!

ノエル「騎士団だ! 救援に来たぞ!」シュタッ

イリス「怪我をしている方はこちらへ! 回復魔法をおかけ致します!」

魔族の暴徒A「騎士、だと……!?」

 ◇
642 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 17:12:17.74 ID:Dm3lbe7X0
 砕いた竜牙兵の骨「」バラバラ

エバンス「粗方砕いたか?」

ヒューベルト「空から一回りしてきましたが、もう敵の気配はありません」バサッ

ミスティ「頭が竜のスケルトン……初めて見たわ。何なの、こいつら?」

妖精「これは恐らく竜牙兵。竜が使役する為に作るアンデッドの一種なんだけど……」

ローガン「まさか……悪竜か!?」

妖精「悪竜は死んだ。でもこいつらからは悪竜の邪気が感じられる……。多分、審判の日に備えて準備しておいたのが……奴が死んだことで、地上に溢れ出したのかも」

ノエル「んだと!? 帝都は大丈夫なのか!?」

妖精「し、知らないよ! 帝都は騎士も兵士も多いから他よりは大丈夫だと思うけど……」

アル「それなら逆に帝都に戦力を集中させるんじゃない? 私が悪竜ならそうする」

妖精「……確かに」

ノエル「ッ! 気球を出してくれ! 早く帝都に戻らねえと!!」

クロシュ「う、うん」



女性「あ、あの……!」

ノエル「ん?」

女性「お急ぎのところ、ありがとうございました……!」ペコッ

魔族の暴徒A「……ありがとう。助かった」ペコ

魔族の暴徒B「騎士もたまには良いことすんだな! 見直したぜ!!」

幼女「がんばえ〜!」

ノエル「お、おお……。どういたしまして……」

ヒューベルト「人と魔族が……一緒に……」

ロシュ「ありがとう……。がんばるね……!」モニョニョ

 ◇
643 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 17:14:48.72 ID:Dm3lbe7X0
―ユーシリア帝都

竜牙兵の群れ「」カタカタ

騎士たち「うおおおお!!」ババッ

 ガギンガギンッ!!
  ドガアンッ!! ドグシャアッ!!

マーズ「斬撃と刺突は効果が薄い! 鈍器を使え!!」

騎士たち「はっ!!」


エルザ「はぁぁ!!」
 白い弓「」ググググッ

サージェス「おいエルザ隊長聞いてなかったのか!? 弓矢じゃあいつら骨野郎にゃ――」

エルザ「だあっ!!」バシュウッ!!

 光の矢「」ドギュウウンッ!!

砕け散る竜牙兵の群れ「」ドッギャァァァアンッ!!


エルザ「今何か言いましたかサージェスさん!?」ジャキッ

サージェス「……いや。なんでもねえ」


 ☆エルザが〈英雄の弓〉を発動!
  自陣のコンマ+10!! さらに優勢時戦力を1回復!!

◇ユーシリア戦力[10/10]

◇竜牙兵団の戦力[?/?]

↓1コンマ(合計+10)
01-50 劣勢 ユーシリア戦力-3
51-90 優勢 竜牙兵団の戦力-3
91-00 会心 竜牙兵団の戦力-6
644 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 17:16:30.04 ID:Zi2E3v3Wo
645 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 18:12:58.54 ID:Dm3lbe7X0

 ドガァンッ!! ボムギッ!!
  ベゴハァッ!! ドギュオオンッ!!!


宰相「こ、こんな市街にまで……!」タッタッタッ


宰相「フン……! 骨だろうとゴーレムだろうと……動く者は皆、夢を見る。夢を見るなら、私の敵ではない……!!」ゴゴゴゴ―

宰相「さあ、永遠に眠れ!!」カッ!!


竜牙兵の群れ「」カタカタ トコトコ


宰相「えっ……!? 私の力が、喰われ――」

竜牙兵「」カタカタ

宰相「ひっ……」

竜牙兵「」カタカタ
 骨の剣「」グオオッ

 ガギンッ!!

宰相「あ、あ……?」ヘナヘナ ペタン

使い魔「おおっと〜!」ギギギ

宰相「あなたは……パティの、使い魔……?」


パティ「悪竜は夢をも喰らう。そして竜牙兵には、主人の力が備わる」スタスタ

宰相「パティ……!」

パティ「そんなことも知らなかったのかしら? 宰相……いえ、夢魔」

宰相「……!」

 *
646 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 18:13:51.44 ID:Dm3lbe7X0

竜牙兵の群れ「」カタカタ トコトコ


サージェス「こんな時にあのメイス馬鹿のノエルはどこ行ったんだ!? くそっ、こんな鈍重な武器スマートな俺にゃ向いてねえんだよ!」
 メイス「」ブンッ スカッ

竜牙兵「」カタカタ

サージェス「おわあ!?」ドテッ

竜牙兵「」カタカタ
 骨の剣「」ブオンッ!!

サージェス「アアアアアアアア!!!?!?」

 ガギンッ!!

白髪の老人「やかましいぞ、サージェス」シャッ
 大太刀「」ビッ

竜牙/兵「」スパッ

サージェス「リュウゼン教官!? 引退して死んだはずじゃ!!」

白髪の老人→リュウゼン「勝手に殺すでない!」シュババッ

 スパスパスパッ―


サージェス「ったく……退役した身で張り切っちゃって……。助けてくれたことに感謝はしますが……」

リュウゼン「感謝などいらん! 早く立って戦え!!」

サージェス「へいへい」

 *
647 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 18:17:00.57 ID:Dm3lbe7X0

マーズ「まずいな……痛みも死も恐れない骨の軍団というのは最悪に厄介だ……!」

亡霊エドワード『くそ、眺めているだけの戦いがこれほどまでに歯がゆいものだとは……! マーズ、なんとかして私を蘇らせろ!!』

マーズ「無茶を言うな!!」


パトローラ「お兄様が戦場に出張る必要などありません! お戻りください!」タタタッ

エリオス「駄目だ! 帝都が戦場になっている時に、王宮に引きこもって震えている皇帝など聞いたことがない!!」タッタッタッ


マーズ「エリオス皇帝陛下!」

エリオス「マーズ指揮官! 状況は!?」タタッ

マーズ「率直に申し上げると、非常にまずい! 一見五分ですが相手の兵力は底が知れません。一瞬でも傾けば、一気に押し切られる可能性があります!」

エリオス「なんだって……!!」

マーズ「……パトローラの言を支持するわけではありませぬが……貴方の命が失われれば、この国はさらなる混迷に陥ってしまう。最悪の事態に備え、脱出の用意を」

エリオス「馬鹿な!! 帝都の民を見捨てて逃げられるものか!! そんなことをするくらいなら俺もこのメイスで――」


 ドズウウウウンッ!!!!


ドラゴンゾンビ「 ギ ャ オ オ … … 」ズン… ズン…
 不浄の炎「」ゴオオオッ!!!!

騎士たち「ぐわあああ!!」メラメラ
騎士たち「ぎえあああ!!」メラメラ
騎士たち「アババーッ!!」メラメラ


マーズ「……あんなものまで」

パトローラ「お兄様……!! 賢明な判断を……!!!」

エリオス「しかし……俺は……!!!」


 ★ドラゴンゾンビ参戦により竜牙兵団のコンマ+30……!!

◇ユーシリア戦力[7/10]
 英雄の弓+10、優勢時戦力+1

◇竜牙兵団の戦力[?/?]
 ドラゾン+30

↓1コンマ(合計-20)

01未満 痛恨 ユーシリア戦力-6
01-50 劣勢 ユーシリア戦力-3
51-90 優勢 竜牙兵団の戦力-3
91-00 会心 竜牙兵団の戦力-6
648 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 18:18:19.00 ID:FjOOBO9+0
649 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 18:18:31.29 ID:YF5X9VulO
650 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 18:33:07.78 ID:dCdQaA+UO
クリティカルは補正無視?
651 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 19:41:41.60 ID:Dm3lbe7X0
エリオス「メイスを貸せ!」バッ!
 メイス「」ジャキッ!!

マーズ「血迷ったか!!」

エリオス「あんなものがいるからこそ――俺が背を向けるわけにはいかないだろうが!!」シュバッ

パトローラ「ああっお兄様ぁ!!」


エリオス「うおおおおおっ!!」シュタタタタッ
 メイス「」ブンブンブンブンッ!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ!!


騎士たち「!? 今のは――皇帝陛下!?」
騎士たち「ええっ!? 嘘だろ!?」
騎士たち「今の皇帝って能無しのお飾りなんじゃ――」

エルザ「違います! エリオス様は、本当はすごくちゃんとしてて……!!! って、エリオス様!!?」


エリオス「はぁぁぁぁ!!!」シュバッ

ドラゴンゾンビ「 グ ル … … ? 」

エリオス「砕けろォォォォ!!!!」
 メイス「」グオオオオオッ!!

 ゴンッッッッッ!!!!
ドラゴンゾンビ「 … … 」


パトローラ「ああっ……傷一つ付いていない……!! あんなただのメイスで、あの巨大なドラゴンゾンビを倒すなんで無理なんです!!」


ドラゴンゾンビ「 ギ ャ オ … … 」ガパッ

エリオス「はっ――」

 不浄の炎「」ゴオオオオッ!!!!


エルザ「エリオス様ァァァァァ!!!!」
パトローラ「お兄様ァァァァァ!!!!」


焦げエリオス「ぐっ……まだ、だ……!!」ググッ

ドラゴンゾンビ「 … … 」
 骨の竜腕「」ブンッ

エリオス「がっ!!」ベシッ


パトローラ「ああっお兄様が!!」

エルザ「地面に押し付けられて、潰されちゃう!!!」


ドラゴンゾンビ「 ギ ャ オ オ … … 」グググ

エリオス「う、ぐおおおおおっ!!!」


 スパッ――
 骨の/竜腕「」ボトッ

エリオス「!?」


光メイド剣士クロシュ「」シュタッ
 光刃メイドブレード「」ヴン…
652 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 19:42:25.57 ID:Dm3lbe7X0

エリオス「君は……緑の国の――」

ロシュ「エリオスさま!!」ピョコン

エリオス「ロシュ!?」

ロシュ「みんなで、取り返してきたよ……!!」スッ

 赤き勇者の剣「」ポン!!

エリオス「こ、これは――!!」

妖精「あなたがこの国の皇帝だってことを、その剣で証明するんだ!!」パタパタ

エリオス「――ああ!!」ガシッ

 赤き勇者の剣「」カッ――!!!!

 ゴウッ!!!!
 ズバァッ!!!!

 〈会心の一撃!!〉

ドラゴ / ンゾンビ「 ギ ャ オ … … 」グラッ…

 ドズゥゥゥゥン――…


エリオス「――反撃開始だ!!」


 ☆エリオスが〈勇帝の炎〉を発動!
  会心率が上昇し、コンマが味方の人数の応じて上昇(最大100)!!

 ☆クロシュら参戦によりユーシリア軍のコンマ+100!!

 ★新たなドラゴンゾンビが4体出現!竜牙兵団のコンマ+120!!

◇ユーシリア戦力[8/10]
 勇炎+100、クロシュたち+100、英雄の弓+10、優勢時戦力+1

◇竜牙兵団の戦力[4/10]
 ドラゾン+120

↓1コンマ(合計+90)
01-50 劣勢 ユーシリア戦力-3
51-90 優勢 竜牙兵団の戦力-3
91-00 会心 竜牙兵団の戦力-6
653 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 19:44:10.91 ID:GdwShwkmo
654 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 19:47:48.17 ID:Zi2E3v3Wo
会心確定のところ素クリで超えていくのあっついなぁ!
655 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 19:54:31.73 ID:YF5X9VulO
>>647−20だから会心じゃなくて優勢じゃないの?
656 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 20:06:14.50 ID:L+SAjZfX0
会心にしたら−20の意味ないのでは。
657 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 21:32:26.92 ID:Dm3lbe7X0
補正に関わらず素コンマ00は確定クリティカルというルールがあったつもりでしたが、ルール欄に書き忘れていたようです。次スレからルール欄に書いて厳密に運用するよう心がけたいと思います
また、素コンマでのクリティカルは補正によるものより強力な効果があるので、その辺もルールに明記しようかと思います
658 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 21:33:01.37 ID:Dm3lbe7X0
エリオス「いくぞ、悪竜の残骨ども!!」シュバッ

マーズ「騎士たちよ、皇帝陛下に続け!! 忌まわしき竜骨を打ち砕き、未来を切り拓くのだ!!!」

騎士たち「はっ!!」シュババッ



エルザ「エリオス様……!」

パトローラ「エリオスお兄様……!」

エルザ「……」

パトローラ「……」

エルザ「私もエリオス様に続きます!!」シュバッ

パトローラ「あっ!! 精神魔法では骨と戦えないし……うぐうう……!!!」ギリギリ



ミント「わは〜!! 勇者ミントさまのお通りだ〜〜!!」ドタドタ
 赤き勇者の模造剣「」ブンブンブンブン!!!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ

ノエル「俺達のいない間に好き勝手やってくれたようだなあ!!」ダダダッ
 メイス二刀流「」ブンブンブンブン!!!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ

ヒューベルト「悪竜の置き土産……禍根は全て断ちましょう――」バサッ
 目眩ましの雷「」ババリバリバリッ!!!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ

エバンス「骨相手ならこいつの出番だな!!」シュバッ
 古代の鉄槌「」ブオンッ!!!!

砕かれる竜牙兵たち「」バギャギャギャッ



ドラゴンゾンビB「 ギ ャ オ オ … … 」ズンズン

エリオス「滅びよ!!」バッ
 赤き勇者の剣「」ズバアッ!!

ドラゴン/ゾンビB「 ギ ャ オ … … 」ドズゥン…



騎士たち「俺たちも続け!!」バッ
騎士たち「うおおおおお!!!」バッ

 ドガガガガガガガッ!!!!!

砕かれるドラゴンゾンビC「 ギ ャ オ … … 」ドズゥン…



ミスティ「凍れ!!」バッ

凍るドラゴンゾンビD「 ギ ャ 」ガギン!

ミスティ「今よイリス!!」

イリス「うん! 貫け、星光のスターライト!!」カッ
 星光の奔流「」ドギュウウウンッ!!!!

貫かれるドラゴンゾンビD「 オ 」ドガァァァン!!!



セイン「ふっ」
 光を纏うツルハシ「」ヴォンッ!!

砕かれるドラゴンゾンビE「 ギ ャ 」ドッギャアアアアンッ!!!!

セイン「こいつで最後か」スタ

 ――戦闘終了――

 ◇
659 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 21:34:26.48 ID:Dm3lbe7X0
宰相「……」

パティ「申し開きはあるかしら?」スタスタ

宰相「……ここで終わるわけにはいかない。私が……世界を救うんだ」

パティ「この国を破滅寸前にまで追いやったあなたが?」

宰相「私の思い通りになれば、世界全体が救われるはずなんだ!! その為なら……国一つが少しの間苦しむくらい――」

 ベチンッ!!

宰相「ぎゃっ……!!」ドテッ

クロシュ「……」プンスコ

宰相「あ……君は……」

クロシュ「……かえして……」ジリ…

 ベチンッ!!

宰相「ぎぃっ!!」

クロシュ「女神さま……かえして……」

 ベチンッ!! ベチンッ!! ベチンッ!!

宰相「ぎっ!! ひいっ!! や、やめっ……かえす、かえしゅから……やめへ……」ポロポロ

クロシュ「……」


妖精「……本気で怒ってるクロシュ、すっごい珍しいかも」

 *

 ポウ―

クロシュ「……!」

夢想の女神『クロシュちゃん……! 良かった、無事だったんだね』

クロシュ「うん……!」

夢想の女神『また、あなたの心の中に住まわせてもらうね。よろしくね』

クロシュ「うん……! ヴァンさんも、待ってると思う……!」

夢想の女神『ふふ……心配かけちゃったかな……』スゥ――


宰相「ひい、ひい……これで、良い……?」

クロシュ「ん……」

妖精「まあとりあえず私たちはこれで良いかな。私たちは」

パティ「じゃあ今度は宰相を返してもらいましょうか」

宰相「えっ!? で、でも……この体がないと……」

パティ「悪事を働けないだけでしょう。大人しく去れと言っているの」

宰相「う、うぅ……この体は……渡さない!! お前たちが何を言ったところで、宰相の体と言葉があれば、この国でならなんでも思い通りになるんだ!! この体を使って、今度はオノゴロの世界樹の光を――」

パティ「……出ていかないのなら、死んでもらうしかないわ」

宰相「は……? わ、私を殺せばこの宰相だって死んじゃうんだぞ!! わかってるのか!!」

パティ「必要な犠牲よ」スッ

宰相「に、逃げ――」


 ヒュオオオオオ――…


クロシュ「!」

妖精「この感じは……」
660 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/11(火) 21:36:09.11 ID:Dm3lbe7X0
 デロデロ…モニョモニョ…ポン!!

クロシュヴィア「リリーを殺すのは、ちょっと待ってくれないかな……?」ストッ

妖精「クロシュヴィア!」

クロシュ「クロシュヴィアちゃん……!」

宰相「クロシュ、ヴィア……?」

クロシュヴィア「クロシュちゃんと妖精さん、久しぶり……。リリーも……」

パティ「……伝説スライムのクロシュヴィア・ビターエンド?」

クロシュヴィア「今はスウィートエンド。うーん……世界中の記録や記憶をいっぺんに修正できる魔法とかってないかな……。いちいち名前を訂正するの、飽きてきた……」

妖精「そんなめちゃくちゃな魔法があってたまるか」

パティ「それで、その伝説スライムがなぜこの悪質な夢魔を庇うの?」

クロシュヴィア「リリーはわたしの友達だし……リリーの考えもそんなに間違ってないと思ったから、かな……。やり方は酷かったけど……。でも、その理想はわたしとクロシュちゃんのデロデロに通じるところがあるよ」

クロシュ「そうなの?」

クロシュヴィア「うん。クロシュちゃんはまだちゃんとリリーの言い分を聞いてないでしょ? 聞けば、そういう考え方もあるかなあってくらいには理解できると思う」

クロシュ「そうなんだ」

宰相「クロシュヴィアぁ……! まさか、あなたがわかってくれるなんて……!!」ジワワ…

クロシュヴィア「でも、クロシュちゃんや帝国の人を傷付けるようなやり方は全然だめ。ちゃんと反省してね」

宰相「うっ……」

クロシュヴィア「まあそういうわけで、リリーはわたしが責任をもって監督するから、見逃してあげてくれないかな……?」

パティ「宰相から引きずり出すことはできる?」

クロシュヴィア「簡単。宰相さんと同化して、リリーをわたしに移したら同化をやめれば良いだけだもん」

パティ「……あなたが乗っ取られることはないの?」

クロシュヴィア「リリーに乗っ取られたことないから大丈夫じゃないかなあ。乗っ取ろうとしてもわたしの心の中でぼこぼこにされて追い出されちゃうみたいだし」

宰相「スライムはおかしいんだよ! 他の生き物と違ってやけに心の住人が多いし、しかも時々異様に強いのが混じってたりするし!!」

クロシュヴィア「そうなんだ……。まあいいや、とにかく同化するよ」デロ―

 デロデロ…モニョモニョ…ポン!!

クロシュヴィア「はいおわり。リリーは今、たぶんわたしの心の中でぼこぼこにされてます」

妖精「スライムってすごい……」

クロシュヴィア「ふふ、すごいでしょ。クロシュちゃんのことももっと褒めてあげてね」

妖精「まあうん。クロシュもすごいよ。いつもありがとうね」

クロシュ「……妖精さんも、すごい。いつも、ありがと……」

クロシュヴィア「わあ〜」パチパチパチ

宰相「」グッタリ

パティ「宰相は……ひとまず、司書室に運びましょうか」スッ

クロシュヴィア「それじゃあわたしはこの辺で失礼するね。あ、クロシュちゃん僧侶ちゃんには会った?」

クロシュ「あ、うん」

クロシュヴィア「ふふ、ついにロイエ教の偉い人にもわかってもらえたんだよ。ゆっくりとだけど、少しづつ広まってるみたい。わたしたちの理想が」

クロシュ「わ……!」

妖精「……」

クロシュヴィア「ふふ……楽しみだね……。わたしたちのデロデロで、世界を溶かす日が……」デロデロ――

 ヒュオオオオオオ――…

 ◆

 ☆竜牙兵の軍勢を撃破しました
 ☆宰相に取り憑いていたリリーツィア・ハッピーエンドをクロシュヴィアに引き渡しました
 ☆激しい戦いを終え、各々の得意分野の経験を3獲得しました(クロシュとミスティは剣と魔法それぞれ2)
661 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/11(火) 21:47:31.55 ID:Zi2E3v3Wo
夢フィールドなら地の利で圧倒できるけど、逆に心(同化)の中ならスライムのホームグラウンドだから勝てない感じか
662 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:22:49.58 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝国 滞在最終日

◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード  盾:ラティアの大盾  飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖     防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根

◇妖精   [世話焼き妖精]
武:         盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:精霊のレオタード 飾:

◇イリス  [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:魔術師のローブ  飾:

◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:         防:氷竜革のローブ  飾:

◇ローガン [鋼の戦士]
武:トカゲ斬り    盾:灼鋼の盾     飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子      飾:

◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌    盾:         飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣     防:硬質革鎧     飾:

◯所持アイテム
[道具]        [装備品]       [大事なもの]
運命賽*4       蜘蛛絹の下着      魔族国永久旅券
会心賽*0       ザリガニのお守り    フメイの服の切れ端
反魂丹*2       大きな巻き貝      精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具   大きな軽石       精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中    闇の欠片        精霊樹の鉢植え+赤雷球
お宿の焼き菓子     フリルワンピ水着    フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物    魔法学園のスク水    メルルの帽子
魔導飯盒        炎鉱石         溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置   ガラスのザリガニ    太陽のメダリオン
属性大全        踊り子の双剣      暗黒優待券
魔王図鑑        サボテンドラゴンの花  冒険者証(ランク1)
氷精の魔導書      精霊のローブ      大魔女帝国渡航権
ブラッドワイン*3               かたたたきけん
マッスルワイン*1               大魔女帝国滞在許可証
吸血鬼殺ワイン*1               風船印のパラシュート
綺麗な砂                    ラティア勲章
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
ステライト鉱石

◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[3/5]
・宰相の正体を暴く(達成!)
・眠り病の原因を突き止める(達成!)
・前皇帝の死の真相を突き止める(達成!)
・ユーシリアの人魔対立をなんとかする(たぶん達成!)

◯仲間の目標
・カリス・ノーランドを討つ(ミスティ)
・妻子の仇を討つ(ローガン)(達成!)

◯経験値
・クロシュ 剣技[05/06] 魔法[05/06] 防御[03/06]
・イリス  杖術[00/04] 魔法[07/16]
・ミスティ 剣技[00/07] 魔法[06/16] ☆剣技LVUP
・ローガン 剣技[09/16] 魔法[03/08] 
・エバンス 剣技[12/16] 魔法[00/08]
……………………………………………………………………………………
□ユーシリア帝都
中央区:王宮、兵舎、大図書館、邸宅街、他
平民区:公園、市場、食事処、酒場、浴場、娼館、冒険者ギルド、他
貧民街:広場、怪しい商店、薄暗い路地裏、魔族連合、他
郊外:農園、果樹園、他
……………………………………………………………………………………
663 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:24:15.48 ID:GvVD51ql0
―数日後
 ユーシリア王宮

宰相「うーん……」

エリオス「まだ気分が優れないか?」

宰相「あ、皇帝陛下。すみません、まだ記憶が曖昧で……。あと、最近は治ってきたのですけれど、少し前まで頬がすごく痛かったんです。竜牙兵にやられたのでしょうか……」

エリオス「……多分そうだと思う。調子が戻るまではあまり無理せずに。私も皇帝としての動きに慣れてきたし、人への頼り方もようやくわかってきたんだ」

宰相「それならば良かったです。陛下も無理はなさらないでくださいね」



パトローラ「むう……お兄様、今度は宰相と……」ブツブツ

エルザ「あれは普通に会話してるだけだと思います。パトローラ様」ヌッ

パトローラ「エルザ……最近少し調子に乗っていませんか? お兄様……皇帝陛下と一緒に戦えたからと言って……」

エルザ「ま、まさかそんなことは……。あはは……」

亡霊エドワード『ハッハッハ、元々君たちに勝ち目はないから安心したまえ!』ヌヌッ

パトローラ「エドワード死霊。まだ星に還られていなかったのですね」

亡霊エドワード『最近すこぶる調子が良くてね。まだまだ私は現役と言えそうだ!』

エルザ「そ、それより勝ち目がないってどういうことですか? あ、いえまあ、私は元々身分が違うので勝ち目なんて最初からあるわけないと自覚しておりますけど??」

亡霊エドワード『あれを見てみたまえ』スッ



ロシュ「エリオスさま、襟がすこし曲がっております」モニョモニョ

エリオス「む、それじゃあ直してくれるかい?」

ロシュ「はいっ」ピョンッ

 モニョモニョ…
 直った襟「」ポン!

エリオス「いつもありがとう。これからもよろしく頼むよ」

ロシュ「はいっ! すえながくよろしくお願いします、エリオスさま……!」モニョモニョ



亡霊エドワード『理解できたかね?』

エルザ「え、ええと……ロシュちゃんは偉いなあとしか……」

パトローラ「……」ギリギリギリギリ

 ◆
664 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:25:17.12 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝都 市街地

マーズ「落ちろ!」バッ

 重力魔法「」ズン!

魔族の暴徒D「ぐえっ!」ビターン!

 悪竜の爪「」ポロッ


ルクリリ「そこまでです!」バッ

 鋼の鎖「」ジャララララッ

魔族の暴徒E「ぐわっ!」ギュウウッ

 悪竜の鱗「」ポロッ


ノエル「せりゃっ!」バッ
 メイス「」ブンッ

魔族の暴徒F「ごあっ!」ゴンッ

 悪竜の牙「」ポロッ


サージェス「お、こいつらも悪竜の遺物持ちだな」スタスタ

マーズ「サージェス、不用意に触れるな。この魔族のように狂いたいか」

サージェス「おおっと、こいつは失礼!」ササッ

ルクリリ「あの日からけっこう経ちますけど、まだ現れるなんて……」

ノエル「一体どれだけばら撒いたんだろうな」

マーズ「……しばらくは気が抜けんな」

リュウゼン「頼りにしておるぞ、次期総司令官殿」ヌッ

マーズ「リュウゼン元教官!」

リュウゼン「一戦を退いた身ではあるが、増援が必要な時はいつでも呼べ。悪竜の悪因を叩き斬る一助となろう」

マーズ「はっ……! 必要な時は、頼らせて頂きます!」

 ◆
665 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:26:00.93 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝都
 墓地

 ローガンの家族の墓「」

アル「……」ナムナム


ローガン「む……君は……」スタスタ

アル「……ん? あんたは……悪竜討伐ん時にいたドリルのおっさん?」

ローガン「ああ。君はなぜここに?」

アル「見ての通り、墓参りだよ」

ローガン「だが、その墓は……」

アル「ああ、この墓の人とは血の繋がりも何もないよ。ただ……浮浪児だった時期に、少し世話になったから」

ローガン「……」

アル「……仕事ができて、金も稼げるようになったから……ちょっと恩を返そうと思ったんだ。そんで調べてみたら……その人たちはこの墓の下にいるってことと……その旦那も既に国を出てっちゃったってことしかわかんなかった」

ローガン「……」

アル「もっと調べてみたら、どうも犯人は悪竜の可能性が高いってこともわかってね。そんな時にミントの奴から悪竜討伐の有志を募ってる話なんて聞いちまったもんだから……復讐なんて面倒なことをしたってわけ。ほんのちょっと世話になった程度でね。我ながらアホだなって思うよ」

ローガン「いや……決して、アホなどではない」

アル「そうかな? 犯人を勘違いして、悪くない方の悪竜を必死に攻撃して……本当に悪い方の悪竜にゃ、手も足も出なかったんだ。これがアホじゃなくて何なのさ」

ローガン「私も勘違いしていた。君がアホなら、私もアホだ」

アル「……? おっさんも復讐だったの?」

ローガン「……まあ、そうなる」

アル「そうなんだ……。そういえば他の奴らよりかなり熱くなってたもんね」

ローガン「……そう言われると少し恥ずかしいが」

アル「で、どう? 復讐を完遂した気分は」

ローガン「……思ったよりスッキリしなかったが……肩の荷が降りたとでも言おうか。気は楽になった」

アル「……大体同じかな、私も。むかつく奴がのうのうと生きてると思うと反吐が出んだよね。だからまあ、今はまあまあ悪くない気分」

ローガン「はは、そうか」

アル「おっさんは誰の復讐だったのさ。私に言わせたんだからおっさんも言えよ」

ローガン「私か? そうだな……私は――」

 ◆
666 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:27:29.01 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝都 貧民街

ミント「で、われがズバーンとやっつけたのだ!」キャッキャ

フレン「わ、わあ……!」

ミント「なんだ新人、反応が薄いぞ。もっとわれを称えよ!」

フレン「す、すごい! ミントさま、すごい!」

ミント「当たり前ぞ! 正義のひかりミントさまは、ユーシリア帝国を救ったえいゆうぞ!」ドヤッ


ヒューベルト「小鬼の拠点はこちらでお間違いないですか?」ヌッ

ミント「あっ、ビリビリ鳥!」

フレン「びりびりどり?」

ミント「あのおじさん、びりびりを飛ばして飛ぶ変なおじさんだよ!」

フレン「??」

ヒューベルト「はは……。約束の船旅ビスケット缶です。どうぞ」スッ

 船旅ビスケット缶*10「」ポポポポポポポポポポン

ミント「わわ〜! 船旅ビスケット! 船旅ビスケット!」キャッキャ

フレン「船旅ビスケット……?」

ヒューベルト「君は……どこの子ですか? 貧民街の子ではないようですが……」

フレン「あ、はい。ぼくは……郊外の方から……」

ヒューベルト「悪いことは言いません。貧民街の出ではないなら、あまりここには通わない方が――」

ミント「むむーっ!! フレンはわれのしゃていぞ!! 引き抜きは許されない!!」

ヒューベルト「……そうそう、近々孤児院が再建されるそうです。ミントもそこに入ってみるのは如何ですか?」

ミント「ミントさまは誰の手下にもならない、孤高の小鬼なのだ!」

フレン「おお……!」

ヒューベルト「……小鬼の狼藉はまだまだ続きそうですね、これは」

 ◆
667 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:28:23.30 ID:GvVD51ql0
―ユーシリア帝都 上空

 ヒュオオオオオ――…

ハーピィ記者「……ダークヒーローイリスと新しい勇者皇帝の活躍により、ユーシリアの危機は退けられた、と……。うーん、凄いな……あの最悪な状況からここまで持っていくなんて」カキカキ

フーミン「ええ、ちょっと想定外。まさかユーシリア崩壊を防ぐなんてね」ヌッ

ハーピィ記者「げっ! 悪徳情報屋のフーミン・クロス!」

フーミン「何よその他人行儀な言い方……まあいいけど。でも本当にびっくりしたわ。あの子たち、運命を変える力でも持っているのかしら?」

ハーピィ記者「ふふふ、そうかもしれませんよ。このユーシリアだけでなく、これまでもたくさんの国の悪い運命を変えてきたんですから。最初に魔族革命に参加してきた時から私は確信していましたけどね」

フーミン「面白がって記事のネタにしてただけでしょ」

ハーピィ記者「ダークヒーロー一行の専属記者は私なので、あなたの出る幕はないですよ。あなたは世界の隅っこで指をくわえながら、ダークヒーローたちが運命を変えていく様子に拍手喝采しているのがよろしいかと」

フーミン「指を咥えながら拍手喝采ってどうやるのよ」

 ◆
668 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:29:35.85 ID:GvVD51ql0
―クロシュの夢
 集落

夢想の女神「ただいま」ストッ

ヴァン「女神〜!」ドタドタ

 ギュッ

ヴァン「えぐ、えぐ……心配したよォ……。女神が酷いことされてるんじゃないかって……。もう二度と逢えないんじゃないかって……」エグエグ

夢想の女神「もう、ヴァンったら……。酷いことはされてないから大丈夫。心配してくれてありがとう」


メイ841「女神さま、おかえりなさいませ」ペコリ

光の精霊「あ〜帰ってきたんだ〜。良かった良かった〜」

ウニ大盾「……心配、しました」


夢想の女神「みんな……。まだ出会って間もないのに……」


ブラッドの欠片「でも本当に良かったよ。クロシュをもっと強くするにはお前のような因子が不可欠だもん」

パラサイトソード「うむ! 夢をも斬る力を得るには、其方の力が必要だ!」


不死鳥の羽根「この脳筋共のことは気にしなくて良い。改めて歓迎するわ、夢想の女神」スッ


赤黒い巨竜セレナディア「ん〜? だあれ〜?」ノソッ


夢想の女神「……!!? あ、悪竜……!!?」


ワイバーンの鱗「ギャオギャオ!」

ヴァン「ああ、いや……クロシュちゃんが食べたみたいなんだ。それから棲み着いちゃって……」


夢想の女神「大丈夫なの? 悪竜は夢をも食べるって聞いたけど……」

不死鳥の羽根「大丈夫よ。ここにいる以上、クロシュの不利益になることはできないし」

セレナディア「ん〜。クロシュが美味しいもの食べると、わたしも美味しいからね〜」

夢想の女神「まあ、害がないのなら……」

 ◆
669 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:30:46.44 ID:GvVD51ql0
―帝都大図書館 司書室

パティ「……というわけで、改めてお礼を言わせて。あなたたちのお陰で、この国は危機を脱することができた。ありがとう」

イリス「いえいえ、そんな! すべきことをしただけです!」

妖精「まあうん。結果的に世界樹の光も星に還せたし、私たちとしても最高の結果になって良かったよ」

ミスティ「ええ。一時はどうなるかと思ったけど……ここまで辿り着けたのは、パティさんの支援あってこそよ」

エバンス「それは間違いない。俺たちだけじゃ、王宮関係のことなんてどうにもならなかったしな」

パティ「……謙虚ね。まあ、それがあなたたちの味なのかもね」

妖精「まあ、それもそうかも……。お人好しが多いとは思う」

セイン「ああ。お人好しばかりだから、時々心配になる」

クロシュ「そうなの?」

セイン「そうだ」

クロシュ「そうなんだ……」

パティ「……セインも、ありがとう。あなたの力添えがなければ、悪竜との戦いは厳しかったはず」

セイン「僕は僕の方で動いているだけだ。礼はいらない」

イリス「セインくんはいつまでここにいるの?」

セイン「お前たちが明日ここを発つのなら、僕も合わせてここを出る」

クロシュ「一緒に、来る……!?」

セイン「いや、一度報告に戻らなければならない。また、次の世界樹の光探索でも今回のように協力できるかはわからない」

クロシュ「そうなんだ……」シュン

イリス「それじゃあ一旦お別れなんだね。でも今回は本当に助かったよ! ありがとうね」

セイン「……先ほども言ったが、礼はいらない」

妖精「まあまあ。私たちもお礼を言いたいだけだから、いらなくても押し付けられといてよ」

セイン「む……そういうことであれば、わかった」


ユーシリア帝国滞在最終日です。この行動終了後、ユーシリア帝国を発ちます
また努力目標達成ボーナスにより行動回数が2倍の6回になります
↓1〜6 自由安価 何をする?
670 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/12(水) 00:33:37.59 ID:1mczZgGM0
セインと勇者仲間(?)としてセインに絡んでいるミントに出会うクロシュ
せっかくだし一緒に食事処で食事をする
671 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/12(水) 00:33:54.12 ID:Vj8+bJnyo
クロシュ
リリーツィアの野望が正しいか間違っていたか思案に耽る
672 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/12(水) 00:34:56.73 ID:ew5gGNuK0
ローガン 最後に一戦(休憩中だった)ノエルと模擬戦する
673 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/12(水) 00:39:43.99 ID:Hy3ET7wAo
せっかくなので騎士団組と合同訓練で共に汗を流す
できれば残党狩りのお手伝いも
674 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/12(水) 00:40:24.95 ID:wYs3YreXO
クロシュヴィアとエンド組後日談
675 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/12(水) 00:40:35.58 ID:ETjSqk6wO
クロシュ達 武器屋で何か武器、盾、防具、飾りなどないか買い物する
676 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2025/02/12(水) 00:41:51.89 ID:GvVD51ql0
というわけで本日はここまでとなります。このレスは安価に含まれません

ユーシリア帝国での目的を完遂し、出発の前日を迎えるクロシュ一行。数々の難題を乗り越えたユーシリア帝国に、束の間の安らぎが訪れる
悪竜の一つは、悪意と愉しみによって破壊と殺戮をもたらし。悪竜のもう一つは、悪意なき食欲によって破壊と殺戮をもたらした。その違いはどこにあるのか。結果が同じであれば、内側に宿る心など無意味ではないのか
そしてリリーツィアが望んだハッピーエンドとは。痛みなき終わりを肯定した夢魔の優しさは、正しかったのか。それとも、間違っていたのか。あかちゃんスライムは、一人静かに物思いに耽る――

それでは本日もありがとうございました。次回は恐らく土日となります。よろしくお願いいたします
なおこのレスは安価に含まれません。よろしくお願いたします
677 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2025/02/12(水) 02:10:30.94 ID:6EIGPkWqo
乙でした
ユーシリア編はコンマの上振れ下振れに振り回されたなあ、最終的に高コンマが出て大団円は良かった!
皇帝周りは好転する予感がヒシヒシと伝わってくるぜ

いつかメゾンドクロシュヴィアも覗いてみたいと思っていたが安価的に次回見れるかな?
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