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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part4
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884 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 16:08:22.97 ID:XCI7fvhv0
え
885 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 16:10:55.80 ID:I+cbo8Z2O
あ
886 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 16:54:47.11 ID:RCUipaVg0
―古城 中庭
イリス「む、むむむ……」フワッ…
ジェミニ「風で無理矢理自分を支えるのではなく、風の流れに自分が乗る感覚じゃ」
イリス「風に乗る感覚……」フワフワ…
ジェミニ「うむ」
イリス「……」ヒュオッ
ジェミニ「!」
イリス「……」ヒュルヒュル―
ジェミニ「……驚いた。既にコツは掴んでいると思っていたが……」
イリス「……な、なんとなく……わかった気がします」ヒュルヒュル
ジェミニ「星属性からの変換にも関わらず、風をここまで操るとは。儂の思っていた以上に有望かもしれぬ……!」
イリス「それっ! あははっ!」ヒュオオオッ
ジェミニ「イリスよ。折角じゃ、儂と軽く試合でもせんか?」ヒュオッ―
イリス「えっ!? ジェミニ様とですか!?」
ジェミニ「儂も少し体を動かしたくなってきての。安心せい、あの堕天使のような危ないことはせん」
イリス「……わ、わかりました! 是非お願いします!!」
ジェミニ「うむ。では――参るぞ!」ヒュオオッ
*
イリス「う、うああ〜……頭が……割れる……」フラフラ
ジェミニ「すまぬ、無理に付き合わせてしまった……」
イリス「い、いえ……! 飛行魔法の感覚と魔力消費について、実戦的に学べました……!」
ジェミニ「お主の場合、星属性からの変換を経た上で風を精密に操る必要がある。必然、魔力消費も必要な集中力も通常の風属性保持者より負担が大きくなろう。慣れない内は、多用は禁物じゃ」
イリス「はい! ひとまずは……戦いの時だけとかに絞った方が良さそうですね」
ジェミニ「うむ……」
☆イリスが飛行できるようになりました
☆模擬戦を経て魔法経験を1獲得しました
◆
887 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 17:25:41.49 ID:RCUipaVg0
―中庭
ジェミニ「――」
イリス「――!」
ヒナ「あ、ずるい……! 私を差し置いて楽しいことやってる……!」ヌッ
ベルトーネ「あなたみたいな野蛮な殺し合いなんて誰もしてないと思うケド〜?」ヌッ
ヒナ「うわ、悪魔じゃないですか。穢らわしいのであっち行ってください」シッシッ
ベルトーネ「駄天使の癖に身綺麗なつもりとかウケる。あなたも私側でしょ〜?」クスクス
ヒナ「は? 勝手に仲間扱いしないで頂けますか? 虫唾が走るんですけど」
ベルトーネ「堕ちた時点で同類なんだよ。知らなかったの?」
ヒナ「……」
ベルトーネ「ま、現実を認めないで足掻き続けるのも良いと思うよ〜? 無様で滑稽で面白いし〜」
ヒナ「……あなたを殺します。悪魔の実力ってやつも知っておきたかったところですし」
ベルトーネ「お、いいね〜。あなたから攻撃してくれるなら……殺り返しても仕方ないよね〜?」
光の剣「」ヴン―
拡がる闇「」ヴォン―
↓1コンマ
01-05 ベルトーネ消滅
06-10 ヒナ消滅
11-90 ジェミニ仲裁
91-00 ??
888 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 17:33:10.85 ID:uGSVBrXkO
1割は十分こわい(シミュゲー脳並感)
889 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 17:47:46.26 ID:g7PAwkCyo
この堕天使頭修羅過ぎる……っ!
890 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 18:00:08.59 ID:RCUipaVg0
ヴンッ!! バグオンッ!! ヴォウウン!!
ドゴオンッ!! バギュルルルッ!! ボムギッ!!
ヒナ「アッハッハッハ!! 悪魔なんてのも大したことないですね!!」ビュンッ!!
ベルトーネ「戦い始めた途端にこれか〜……めんど……」ササッ
ジェミニ「何をしておるかァァァ!!!!」ドギュウンッ!!
ダウンバースト「」ドウウウウッ!!!!
ヒナ「きゃっ!!」ドガンッ!!
ベルトーネ「うわあっ!!」ドゴンッ!!
イリス「あ、あわわ……一体何が……」オロオロ
ジェミニ「お主ら……雷霆の魔王との戦いを控えているこの時に、どのような風の吹き回しじゃ!! 事と次第によっては――」
ベルトーネ「いつつ……や、やだなあ……。ちょっと遊んでただよぉ。ね? ヒナちゃん?」
ヒナ「……そうですね。あなた程度の雑魚を狩るなんて、遊びのようなものです」
ベルトーネ「……」イラッ
ジェミニ「……次はない。肝に銘じておけ」
ベルトーネ「はぁ〜い……」
ヒナ「はあ……私も少し頭に血が昇り過ぎました。反省します」
ベルトーネ「ほんと反省してよね〜」
ヒナ「……」イラッ
◆
891 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 18:09:13.42 ID:RCUipaVg0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 7日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 冒険者証(ランク1)
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書 精霊のローブ かたたたきけん
ブラッドワイン*3 大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1 風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
不死鳥の羽根
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[3/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数12
・避雷針LV1
……………………………………………………………………………………
892 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 18:09:49.40 ID:RCUipaVg0
―寂れた家 庭
飛行イリス「わ〜!!」ヒュルヒュル
風クロシュ「〜〜!」モニョモニョ ヒュルヒュル
人形「わ、わ……!」オロオロ
ミスティ「いつの間に飛べるようになったかしら、イリス……」
ローガン「昨日ジェミニ殿に教えてもらったのだそうだ」
エバンス「飛行か……俺も密かに特訓していた飛行技があるぜ!」
妖精「え、そうなの?」
ミスティ「どうやって飛ぶのよ?」
エバンス「まあ見てな……そりゃっ!!」ダンッ!!
ピョーン――!!
妖精「うわ、すっごい高くジャンプした!」
ミスティ「でもそれはすごく高いジャンプであって、飛行とは言わないんじゃないかしら……」
ローガン「いや……あれを見ろ!」
風船パラシュート「」バサッ!!
パラシュートで滑空するエバンス「どうだ!!」フワフワ
ミスティ「……パラシュートでゆっくり滑空しているわね」
妖精「……まあ……飛んでると言えなくもないかな……?」
浮島国滞在7日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
893 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 18:17:20.88 ID:tnqbyduDO
セイラとポーラーとゴライアスと交流
ポーラーとゴライアスにセイラの盾やセイラの生前(?)について知っているかを聞いたり、城にいたとき何か気になる出来事は無かったか聞いてみる
894 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 18:18:24.62 ID:XCI7fvhv0
助っ人さがし
895 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 18:28:16.38 ID:IICRrzHJO
不死鳥の羽を取り込んで不死鳥化に挑戦
896 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 20:41:04.89 ID:RCUipaVg0
―工房
ポーラー「お茶を淹れまシタ」ズシンズシン
お茶「」スッ
クロシュ「わあ……。ありがと、ポーラーさん」
セイラ「ありがとう、ポーラー……」
ポーラー「こちらコソ、ありがト、ございマス」ズシンズシン
ゴライアス「クッ……私にも自由な体があれば……!」
セイラ「……泣かないで、ゴライアス……。あなたの剣は……きっと、役に立つ時が来るから……」
ゴライアス「泣いてなどおりませぬ! このゴライアス、身命を賭して浮島国をお守りする所存!」
クロシュ「わあ……」
ポーラー「実際に先パイの剣を振るうのハ、ワタシになりマス」
クロシュ「……セイラちゃんは……ポーラーさんと、ゴライアスさんのこと……前から、知ってた……?」
セイラ「え……? ううん……?」
クロシュ「ほえ……?」
工房人形「……クロシュ様の疑問は私も感じていたところです。セイラ様は妖精たちでさえも怖がるほどの引っ込み思案なのに、ポーラーとゴライアスへの接し方はとても気安いのです」
セイラ「……?」
工房人形「ポーラーとゴライアスの方は、セイラ様についての知識や記憶を持っていましたか?」
ポーラー「イイエ」
ゴライアス「私も特には。ただ……曖昧な表現で申し訳ないのですが、セイラ様の御姿を私はどこかで見たことがあるような気がするのです。長年の摩耗でメモリーが劣化しており、はっきりとどこで見たかはわからないのですが……」
工房人形「……実を言うと、私も同じような感覚を抱いておりました。自己修復による劣化阻止にも限界があり、記憶は掠れていくのです。例えば、私はもう当時のロムリン王の御姿も思い出せません」
セイラ「ロムリン王……。えっと、お城の地下にいた……メガネのおじさん……?」
クロシュ「うん! ロムリンさん……メガネのおじさん……!」
工房人形「眼鏡……ああ、そういえば……かの王は眼鏡をおかけになっていました……! ありがとうございます……!」
クロシュ「んへへ……」
大盾「」フヨフヨ
*
クロシュ「そういえば……セイラちゃん……あのお城にいた時、変なこと、なかった……?」
セイラ「変なこと……?」
クロシュ「えと……金髪の、かっこいい男の子が……光の速さでぴょんぴょんしてたり、とか……」
セイラ「うーん……あ、そういえば」
セイラちゃんが見かけた相手
↓1コンマ
01-35 青髪ロングの少女エルフ
36-70 彷徨う鎧
71-76 レイン
77-82 ザイル
83-88 ブラッド
89-94 レイ
95-00 セイン
897 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 20:44:40.40 ID:F4c7TC7MO
あ
898 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 21:16:51.67 ID:RCUipaVg0
セイラ「……鎧が、ひとりでに歩いてた……」
クロシュ「わ……」
ゴライアス「鎧が……」
ポーラー「……」
工房人形「鎧が……? ゴーレムではなく、ですか?」
セイラ「うん……ガションガションって、金属音を立てて……」
ガションガション…
セイラ「こんな風に……」
ゴライアス「……!?」
クロシュ「わわ……」
工房人形「……お待ち下さい。この音は――」
ガラッ
ベルトーネ「ど〜も〜……悪魔便で〜す……」ノソノソ
クロシュ「ベルトーネさん……!」
彷徨う鎧「こんにちは!!」ガション!!
セイラ「あ……この……人?」
彷徨う鎧「」ジャキーン!
クロシュ「わあ……!」
ベルトーネ「地下の回廊を彷徨っていたので、捕まえたら戦いに参加してくれるそうです〜。ちょっと診てやってくださ〜い。んじゃ私はこれでぇ〜……」ノソノソ
バタム
クロシュ「ベルトーネさん……げっそりしてた……」
工房人形「昨日のことでこってり絞られてるんでしょうね……。それで、ええと……あなたは?」
彷徨う鎧「よくぞ聞いてくれました! 私は……鎧です!!」
工房人形「いや、そういうことではなく……。種族とか、名前とかを……」
彷徨う鎧→ミーティア「あははっ、ごめんごめん! 種族は……わかんないです! 名前はミーティアです! てか名前しかわかんないっぽい!!」ケラケラ
工房人形「そ、そうですか……。魔力反応からすると……人形やゴーレムのような魔導機械ではないようですね」
ミーティア「ゴーレムじゃないんだ私……!? まあなんとなくゴーレムじゃない気はしてたけど!」
ゴライアス「……声は女性らしい感じが致しますが、一体どこから発声しているのでしょうか?」
ミーティア「わからん!」
工房人形「ちょっと失礼します」スタスタ
ミーティアの兜「」スポン
ミーティア「わ、私の頭が!!」
ミーティアの頭部?に揺らめく灯火「」ユラユラ
工房人形「……原理はわかりませんが、内部から発せられるあの灯火のようなものから声が発せられているようです」
ミーティアの兜「」カポッ
ミーティア「あ、頭〜! いきなり取らないでくださいよもう〜!」プンスコ
ゴライアス「……つまり、彼女は何者なのでしょうか?」
工房人形「全くわかりません……」
☆彷徨う鎧のミーティアが戦力に加わりました
◆
899 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 21:31:25.03 ID:RCUipaVg0
―廃都
ミスティ「さて……今日の予定は人員の強化だったわね」
ローガン「うむ。まだ動くゴーレムが見つかれば戦力になる。ただ、再起動できそうなゴーレム類は既に探し尽くした可能性もあるとのことだ……」
ミスティ「それじゃあ……ゴーレム以外の人員を探す? 今さらこの島に戦力になりそうな者なんているのかしら……? まさか空妖精とか……?」
ローガン「空妖精たちは流石に戦えんだろう。後は……我々のように、外からこの浮島に辿り着いた者がいれば」
ミスティ「いないって言ってるようなものじゃない……。どこの誰が雷雲を突き抜けてこんな上空の浮島まで来れるのよ」
ローガン「……我々と目的を同じくする者はどうだ?」
ミスティ「……なるほどね。セインやシノホシの奴らなら可能性はあるってこと……。でもセインはともかく、シノホシの奴らがいたとして素直に協力に応じるかしら?」
ローガン「魔王の復活を容認すれば、王国への復讐どころではない。人も魔族も関係なく立ち向かうべき災いなら、協力は現実的なものとなるはずだ」
ミスティ「それもそうね……。まああれこれ後ろ向きなことばかり言っていても仕方ないし、探してみましょうか。助っ人を」
↓1コンマ
01-60 青髪ロングの少女エルフ
61-68 レイン
69-76 ザイル
77-84 ブラッド
85-92 レイ
93-00 セイン
900 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 21:32:09.14 ID:XCI7fvhv0
あ
901 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 22:07:38.23 ID:RCUipaVg0
ミスティ「……ん?」
街外れの方で立ち上る煙「」モクモク
ローガン「煙……! 誰かが火を使っているということか……!」
ミスティ「空妖精は火を使わない……あんな街外れに人形がいるという話も聞かないわ。もしかしたら……!」
*
―廃都 街外れ
キャンプ「」
焚き火「」モクモク
青髪ロングのエルフ「うーん……どうしようかしら……。ここまで来た手前手ぶらで帰るのもアレだし……」
浮島を取り囲む分厚い雷雲「」ゴゴゴゴ…
青髪ロングのエルフ「……ていうか、帰れないわよね……。グライダーはなんとか直したけど、またあの雷雲に突っ込んだら今度こそ死でしょ……」
青髪ロングのエルフ「はあ、最悪……。興味本位で自分の出自なんて調べるんじゃなかった……。古代王国の末裔の可能性に小躍りしてこんな上空まで来て、二度と地上に戻れず空葬なんて……愚かにも程がある……」
青髪ロングのエルフ「うぅ……帰りたい……」
ミスティ「ちょっと良いかしら?」ヌッ
青髪ロングのエルフ「うわひゃあああ!?」ドテッ
*
青髪ロングのエルフ→テイル「ま、まさか私以外にも旅行者がいたなんて……。驚いたわ……」
ミスティ「こっちもよ。あなたはどうしてここに?」
テイル「ん〜……なんか私の先祖について調べてたら、どうもここの出身だったらしいのよね。歴史の闇に消えた古代王国の末裔……なんてすっごいロマンあるでしょ? だからまあ、ちょっと興味本位で来てみたのよ」
ローガン「興味本位でこんな上空まで来たのか」
テイル「浮遊魔法が得意だったのと、それを応用したグライダーが趣味だったっていうのもあるわね。やろうと思えばどこへだって飛んでいけるの、私」
ミスティ「でもあの雲を突き破る勇気はもうない、と」
テイル「ひ、酷いこと言ってくれるわね……。ふふ、その通りだけど……」
ミスティ「なんで嬉しそうなの……」
ローガン「我々は今、あの雷雲を発生させている原因と戦うつもりでいる。もし良かったら、貴女もどうだろうか?」
テイル「えっ、あの雲の原因がわかってるの!? しかも戦うって……どんな相手なの!?」
ミスティ「……この浮島国ラティア・ヘイヴンを滅ぼした……雷霆の魔王よ」
テイル「……えっ」
ローガン「もちろん参加を無理強いはしないが……もし我々が魔王に敗北すれば、この島のみならず世界そのものが滅びることになる。無論、この島にいる者は真っ先に殺されるだろう。どうする? 世界の命運を我々に託すか、自らの手で少しでも勝率を上げるべく奮起するか――」
テイル「……無理強いしてるようなもんじゃない!! わかったわよ!! でも戦いなんて真面目に習ったことないから最前線はやめてよね!!?」
ローガン「協力感謝する! 魔王対策は万全を期すつもりだ。まずは我々と共に古城に来て頂き、指揮のジェミニ殿に志願の旨を伝えよう」
テイル「ジェミニ……えっ、ジェミニって大賢者ジェミニ……!?」
ミスティ「知っているの?」
テイル「だってジェミニって、伝説的な賢者エルフじゃない!! しかも私親戚なのよ!! ものすごく遠縁だけど!!」
ローガン「まあ……一万年前の人物ならば、親戚と言えど実際あまりにも遠すぎるしほとんど無関係のようなものだろうが……」
テイル「そんなことないわよ!! まさか賢者ジェミニと会えるなんて……やる気が湧いてきた! 早く案内して!」
ミスティ「え、ええ……」
☆旅エルフのテイルが戦力に加わりました
◆
902 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 22:28:28.09 ID:RCUipaVg0
―夕方
寂れた家 庭
クロシュ「……」トコトコ
妖精「おかえり。何か収穫はあった?」パタパタ
クロシュ「ただいま……。えっと……鎧の、ミーティアさんが……仲間に、なった……!」
妖精「鎧の……? 鎧のゴーレム?」
クロシュ「んーん……。動く、鎧……」
妖精「ええ……? ゴーレムじゃない、動く鎧……?」
クロシュ「うん」
妖精「変なのがいるんだなあ……。まあ戦力になってくれるなら良いか」
クロシュ「うん……!」
不死鳥の羽「」ヒラヒラ
クロシュ「? それ、クローディアさんの……?」
妖精「うん。不死鳥の力をちょっと研究してた。再現はできそうにないってことしかわからなかったけど」
クロシュ「……」
クロシュ「!」ピコン
妖精「……もしかして、これと同化するつもり?」
クロシュ「ん」コク
妖精「まあ……悪い物質ではないから酷いことにはならないと思うけど……絶対食べちゃだめだよ? すっごく貴重なものなんだからね?」
クロシュ「だ、だいじょうぶ……」
妖精「まあ最近は同化もかなり手慣れてきてるし、大丈夫か。はい」
不死鳥の羽「」ポン
クロシュ「ん!」
デロデロ…モニョモニョ…
↓1コンマ(同化得意+20)
01-30 あちち!!
31-60 ニワトリ
61-90 炎ニワトリ
91-00 不死鳥
903 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 22:31:20.00 ID:JkjXxRz6o
どうだ
904 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 22:57:50.94 ID:RCUipaVg0
ゴウッ!!
妖精「わあっ!?」
メラメラ…
不死鳥クロシュ「……」メラメラ…
妖精「え……え、え……!? く、クロシュ……なの……?」
不死鳥クロシュ「〜〜」コクン モニョモニョ
妖精「あ、クロシュだ……。びっくりしちゃった……本物の不死鳥みたいに荘厳な炎なんだもん……」
不死鳥クロシュ「〜〜」モニョニョ
血塗れエバンス「いつつつ……やっぱ地属性で飛行訓練なんてのは無理があるか……」フラフラ
妖精「エバンス! どうしたの、なんか酷い怪我してるけど……!」
血塗れエバンス「風船パラシュートで飛行訓練してたら、失敗して頭から落ちたんだ。まあ明日にゃ治ってるさ」フラフラ
妖精「いや明らかにやばいよ!! え、ええと……妖精魔法じゃここまで酷い怪我はどうにもできないし――」
不死鳥クロシュ「!」ヒョコ
血塗れエバンス「おわっ!? でっけえニワトリ……じゃなくて、クロシュちゃんか!?」
不死鳥クロシュ「コケコッコー!!」バサッバサッ!!
明るい炎「」ゴウウッ!!
血塗れエバンス「おわあ!? あれ……? 炎なのに熱くないっていうか……」
炎に包まれて治っていくエバンスの怪我「」ジワワ…
血塗れエバンス「お、おお……!! マジかよ、クロシュちゃん!!」
不死鳥クロシュ「コッコッコッ……」バサッ
明るい炎「」メラメラ…カッ!!
エバンス「うおおおお!! 完全復活だ!!」シャキーン!!
妖精「凄い……!! クロシュ、姿だけじゃなくて癒やしの力まで使えるなんて……!!」
エバンス「本当に凄えぜクロシュちゃん! 不死鳥のクロシュちゃんがいれば無敵――ん!?」
デロデロ…
スライムクロシュ「」デロロ…
エバンス「おおっ!? だ、大丈夫かクロシュちゃん!?」
妖精「……つ、疲れ果ててる……。考えても見れば、不死鳥なんて規格外の力を行使したんだから、耐えられないのが普通だよ。疲れる程度で済んで良かったよ」
スライムクロシュ「〜〜…」モニョニョ…
エバンス「お、おう……ありがとうな。助かったぜ。でもクロシュちゃんの負担もでかいみたいだし、よほどヤバい時以外は無理に不死鳥化しなくて大丈夫だぜ!」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
妖精「でも実際すごいよ。例えばクロシュ自身が危ない時も不死鳥化すれば自己再生できるし、仲間が危機的な状況に陥っても今みたいに癒やしの炎で回復させることができる。もちろん無理は禁物だけど、切り札として取っとくのは良いかも!」
スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ!
☆不死鳥化できるようになりました。00クリティカルなので、完全に不死鳥の力を使いこなせます
ただしこれまでにない程にお腹が減るので、多用は禁物です
現在のクロシュのお腹容量では、戦闘時1ターンが限界です
◆
905 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 23:10:40.78 ID:RCUipaVg0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 8日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 冒険者証(ランク1)
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書 精霊のローブ かたたたきけん
ブラッドワイン*3 大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1 風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[3/4](ミスティ)
・魔法[6/8](ミスティ)
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数14
・避雷針LV1
……………………………………………………………………………………
906 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 23:11:09.27 ID:RCUipaVg0
―朝
寂れた家
スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ モグモグ
空き皿「」カラン 空き皿「」カラン
空き皿「」カラン 空き皿「」カラン
空き皿「」カラン 空き皿「」カラン
空き皿「」カラン 空き皿「」カラン
人形「わ……クロシュさま、素晴らしい食欲です……!」
妖精「でも食べ過ぎだよ! だ、大丈夫? 食料……」
人形「備蓄は十分にございます。ここにいる間は、思うままにたくさん食べていただきたく思います」
妖精「そ、そう……?」
エバンス「……クロシュちゃんが腹を空かせちまったのは、昨日俺がドジッたからだ。俺が責任を取って食料を探すぞ!」
人形「ですが……お客さまに、あまり大きなご負担を強いるわけには……」
エバンス「俺自身がそうしないと気が済まないんだ。気にしないでくれ」
人形「わかりました……」
イリス「私たちも散々タダでご飯を貰ってるんだから、手の空いてる時はお手伝いしないとね」
ミスティ「ええ、そうね……。働かざる者食うべからず、とも言うしね……」
ローガン「うむ。時間を見つけて私もできることをしよう」
浮島国滞在8日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
907 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 23:12:36.68 ID:F4c7TC7MO
ミスティ、テイルと模擬戦
908 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 23:12:59.35 ID:tnqbyduDO
まだ行っていないお城の王族の自室を調べてみる
909 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 23:14:49.53 ID:g7PAwkCyo
地下空洞探索
隠れている助っ人になりそうな人を探す
910 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 23:26:39.04 ID:RCUipaVg0
―古城 中庭
ジェミニ「という感じじゃ。この城の設備は自由に使って良い」
テイル「はわわ……ありがとうございます、ジェミニ様!!」
ジェミニ「う、うむ……。そうへりくだらずとも良いのじゃが……」
テイル「とんでもございません! ジェミニ様は私のご先祖様であり、偉大なるエルフの大賢者として後世に伝わっているのです! へりくだらずにはいられません!」
ジェミニ「そうなのか……。しかし名声などあっても雷霆の魔王討伐には役立たぬしのう……」
ミスティ「あら、こんにちは。ジェミニ、テイル」スタスタ
ジェミニ「ミスティか」
テイル「ちょっとミスティ! ジェミニ様には様を付けなさい、様を!」
ミスティ「ええ……」
ジェミニ「やめんか。不本意に付けられた尊称など気持ち悪いだけじゃ」
テイル「うっ……! も、申し訳ありません……」
*
ジェミニ「というわけで二人の実力を知っておきたい。模擬戦は行えるかな?」
テイル「勿論です!」
ミスティ「まあ……できるわ」
ジェミニ「それでは儂が審判を務めよう。力を見せよ!」
テイル「はいっ! 昨日は戦いは不慣れって言ったけど……本気出せばわかんないから! 舐めないでよね!」
ミスティ「いや、別に舐めてないわよ……。あなたの方が遥かに歳上でしょうし……」
――模擬戦闘開始 旅エルフのテイル――
↓1コンマ
01-40 敗北 魔法経験+1
41-90 勝利 魔法経験+2 剣経験+1
91-00 会心 魔法経験+4 剣経験+2
911 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/08(日) 23:27:24.90 ID:XCI7fvhv0
あ
912 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/08(日) 23:59:37.77 ID:RCUipaVg0
テイル「とうっ!」タンッ
ピョーン――!!
ミスティ「! エバンスの大ジャンプにも劣らない跳躍!」
テイル「そして空中から――ヒットアンドアウェイだ!」ヒュンッ!!
ミスティ「!?」
グオオオッ!!
風の剣「」ギンッ!!
魔銀の短剣「」ギンッ!!
ミスティ「くっ、速い……! 一瞬で離脱されると凍らせる隙もないわ……」ギンッ
テイル「魔法使いかと思ったら短剣術も多少はできるのね!」ヒュンッ!
ミスティ「最近ちょっと勉強中なのよ! はっ!!」カッ!!
ミスティの周囲を回転する氷刃「」ヒュンヒュン
テイル「うわあっ!?」ババッ
ミスティ「チッ……突っ込んで来たら八つ裂きだったのに」ヒュンヒュン
テイル「こ、殺す気!? 模擬戦よね!!?」
ミスティ「力を見せるのがこの模擬戦の意味でしょう?」
テイル「くぅ〜!! 若造の癖に、やっぱり舐めてるでしょ……!」
ミスティ「いや、だから舐めてるわけじゃ……」
テイル「あんたの氷なんて……こうよ!!」カッ!!
吹っ飛んでいく氷刃「」バビュンッ!!
ミスティ「!!?」
テイル「そこに物質として存在するなら、私の浮遊魔法からは逃れられない……。もちろんあなたの体もね――」
ミスティ「くっ……! 抵抗しなければ――」ググッ
氷竜のローブ「」グイッ!!
上空へ吹っ飛ぶミスティ「ひやっ!?」グイッピョーン!!
テイル「あはははっ騙されたな! 魔法使い本人を狙うなんてハイリスクな真似するわけないでしょ! 狙ったのは……あんたのそのお高そうなローブよ!! 落ちろぉっ!!」グイッ!!
落ちるミスティ「まずいわ……。このままじゃ地面に叩きつけられて死ぬ……。私も風船パラシュートを常備しとくだったわ……」
落ちるミスティ「一か八か――あれを試してみましょう」
913 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/09(月) 00:00:06.41 ID:MHBeiBTm0
ヒューン――
テイル「……あ、あれ? これ、このままだと本当に叩きつけられてミスティ死んじゃうんじゃ……」
ジェミニ「テイルよ、攻め手を緩めるな! ミスティの戦意は未だ消えておらぬぞ!!」
テイル「えっ!?」
ガギンッ! タンッ!
ガギンッ! タンッ!
テイル「こ、この音は――」
凍結した空気「」ガギンッ!!
凍結空気を足場に跳ぶミスティ「はっ!」タンッ!
テイル「う、嘘でしょお!?」
ジェミニ「空気を凍らせて足場にし、落下速度を減衰させるか……!」
シュタッ!
ミスティ「やっと降りて来れたわ……」
テイル「くっ……! それならもう一回――」コォォォ
ミスティ「凍れ!!」カッ!!
凍り付くテイル「わきゃっ……!!」カチコチ
ジェミニ「勝負あり!」
――戦闘終了――
914 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/09(月) 00:00:36.43 ID:MHBeiBTm0
ミスティ「……流石に疲れたわ……。落ちながら空気を凍らせるなんて初めてよ……」
テイル「あなた、本当に十代なの? バケモノの間違いじゃないの?」
ミスティ「十代とバケモノって全然別物じゃない……」
ジェミニ「二人とも良く健闘した。お疲れ様じゃ」スタスタ
テイル「ジェミニ様……! 申し訳ありません、ジェミニ様の子孫でありながら敗北を喫してしまい……」
ジェミニ「気にするでない。儂からすれば皆等しく孫のようなものじゃ」
ミスティ「とりあえず実力はわかったかしら?」
ジェミニ「うむ……! 将来有望な若者たちで喜ばしい限りじゃ。必ず勝とうぞ、雷霆の魔王に……!」
テイル「はいっ!」
ミスティ「ええ」
☆テイルとの模擬戦に勝利しました
魔法経験を+2、剣経験を+1獲得します
◆
915 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/09(月) 00:07:21.38 ID:MHBeiBTm0
というわけで本日はここまでとなります。次回は王族の私室に潜む者編、地下空洞で助っ人探し編となります
今回はイリスさんがついに空を飛べるようになったり、ベルトーネ氏とヒナ氏が殺し合ったり、ゴーレムお茶会をしたり、彷徨う鎧のミーティア氏が加入したり、古代ラティアの末裔らしきエルフのテイル氏が加入したり、クロシュが不死鳥になってみたり、イリス氏がテイル氏との模擬戦に勝利したりしたようでした
着々と人員を増強しつつ、新技などを獲得して戦力が高まっていっております。クロシュちゃんが獲得した不死鳥化は、恐らくこれまでのどの形態よりも強力ですが、その分お腹もものすごく減るため、ここぞというときに使うのが良いでしょう
なお現在の戦闘システムではコンマを振るだけで何らかの特殊な行動を取る余地がないため、よりタクティカルになるようなテコ入れをしようかどうか考えております。考え中です
それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります、よろしくお願いいたします
916 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/09(月) 09:36:47.84 ID:bhX3DYkDo
おつ
どこの世界でも天使と悪魔は犬猿の仲か…
917 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/09(月) 13:51:28.23 ID:GdEyZwG7O
乙
不死鳥はニワトリなのかw
918 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/10(火) 00:29:07.35 ID:4cEHexuDo
おつ
イリスの正統派何でも出来る魔術師に対しミスティさんの脳筋系何とかする魔闘士
どっちもすき
919 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 13:18:14.60 ID:RtAL6iiy0
乙
協力してくれそうな人を探すコンマなどでセインの名前があるけどセインが出たら一緒に僧侶やガッタがついてくるのかな?もしついてきていたら僧侶とガッタの実力が見てみたいね。
920 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 16:12:17.34 ID:lscVMEZt0
天使と悪魔には何らかの因縁があるらしく、種族として見るとあまり仲は良くないようです。その例に漏れず、ベルトーネ氏とヒナ氏も仲良くないようです。放っておくとどちらかが消滅するまで喧嘩をする可能性もあったので、ジェミニ氏は頭を痛めています
不死鳥は美しく立派な尾羽根を持っており、ニワトリも種によっては美しく立派な尾羽根を持っているため、クロシュはニワトリと不死鳥をよく似た生き物だと思っています。本物の不死鳥がニワトリのような声を出すかどうかはわかりませんが、クロシュが擬態した不死鳥はそのイメージに引っ張られてニワトリのような声を出すことがあるようです
イリス氏は複数の属性を扱えるため、できることがとても幅広いと思われます。ミスティ氏は氷属性しか扱えませんが、氷属性の応用方法についてはかなりいろいろ考えているようです。星属性と氷属性は互いに弱点を補完し合あえる良い関係かもしれません
もしセイン氏がいた場合、僧侶氏とガッタ氏も一緒にいるかどうかはわかりません。僧侶氏は以前メンタルが不調だったような気がしますが、今現在持ち直したかどうかは不明です。幹部とはいえちょっと迂闊なところがあったので仕方ありません
921 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 16:13:26.08 ID:lscVMEZt0
―古城 上層回廊
スタスタ…
エバンス「流石に上層階にはなさそうか、戦力になりそうな武器や兵器類は」
ローガン「城の上層階など、本来は戦いの場にならない場所だからな。あるとしても装飾用の武具とかだろう」
エバンス「装飾用の武具……例えばこの先とかか」
豪華な扉「」ドン!
ローガン「これは……王族が住んでいた部屋だろうか?」
エバンス「多分そうだろ。兵器類は流石にないだろうが、掘り出し物があるかもしれんし入ってみるぜ!」
ガチャッ!
下着姿でベッドで本を読むベルトーネ「え」
エバンス「あ……わ、わる――」
飛ぶ水晶「」ヒュンッ!
ゴンッ!!
エバンス「」ドサッ
*
―王族の私室
豪華なドレッサー「」キラキラ
豪華な椅子「」キラキラ
豪華なソファ「」キラキラ
豪華なテーブル「」キラキラ
豪華なベッド「」キラキラ
テーブルや床に散乱した本や水晶の群れ「」ドササ…
ベルトーネ「……それで、何のご用〜?」ジト
エバンス「いや……用があったわけではなく……。城を探索してただけなんだ」
ローガン「うむ……。本当に申し訳ない。ここが貴女の部屋だとは知らなかったのだ」
ベルトーネ「まあ説明してなかったし鍵もかけてなかったからねえ〜……。おじさんたちに悪意がなかったことは認めてあげる」
エバンス「……けっこう痛かったんだが」
ベルトーネ「悪魔の素肌を見たお代としては格安じゃない〜?」
エバンス「返す言葉もございません」
ベルトーネ「はぁ〜……まあ別に、今さら人間のおじさんに見られて困るようなもんでもないけどさぁ〜……」
↓1〜2 自由安価 ベルトーネとどんな話をするか
922 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 16:19:01.30 ID:SQ/V3mMHO
堕天使と仲良くする気はないか
923 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2024/12/14(土) 16:36:54.29 ID:KKT0NPsko
ちょっと踏み込むが
一度ならず今回も魔王の封印に協力してくれるなんて誰とどんな契約をしているのか
924 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 17:25:37.47 ID:lscVMEZt0
エバンス「そういえば昨日ヒナと喧嘩したらしいが……」
ベルトーネ「あー……あの駄天使が煽ってきたからついムキになっちゃったんだよね〜。反省してま〜す」
エバンス「……天使と悪魔は、やっぱり仲良くできないのか?」
ベルトーネ「そりゃそうでしょ〜。天界なんて地上全てを見下してふんぞり返る外道連中だよ〜?」
ローガン「そうなのか……」
ベルトーネ「あなたたち人間が知らないのも無理はないけどね〜。あの狂った駄天使はともかく、天界の奴らは信用しない方が良いよ〜」
エバンス「……うん? ヒナは堕天使らしいが、堕天使となら仲良くできるんじゃないのか?」
ベルトーネ「あ〜……それはまあケースバイケースっていうか、堕天使にもいろいろいてねぇ。天界の信仰を保ったままいろいろやり過ぎて堕とされる馬鹿もいれば、天界に不信感を抱いて自分から堕ちる奴もいたり。あの駄天使は……元々信仰なんてなさそうだし、ただの戦闘狂のアホかな〜」
エバンス「ただの戦闘狂のアホ……」
ベルトーネ「ま〜偉そうにふんぞり返る腐れ天使共に比べればマシかもだけどぉ……私アホとか暴力沙汰って嫌いだし、あの駄天使とは仲良くなれる要素皆無なんだよね〜」
ローガン「う、うむ……。アホはともかく、暴力好きな面は擁護できんな……」
エバンス「……ヒナは確かに暴力が好きかもしれないが、自分から積極的に暴力を振るったりはしてなさそうだし、多めに見てやれないか……?」
ベルトーネ「なぁにおじさん、下着を見たくらいであの駄天使のことが好きになっちゃったの?」
エバンス「違うわ! これから一緒に戦うってのに、仲が悪いままだといろいろ困るだろ?」
ベルトーネ「ふ〜ん……まあ一理ある。私も魔王に負けて消えたいわけじゃないしね〜」
ローガン「……ところで、ベルトーネ殿は誰とどのような契約を結んでいるのだろうか? 答えられないなら答えなくても構わないのだが」
ベルトーネ「ん〜? 雷霆の魔王封印に協力する契約だよ〜。お相手は当時の宮廷魔術師の一人だったけど……そいつも死んだから、今もまだ残ってやってるのは善意100%のサビ残なんだよね〜」
エバンス「サビ残……1万年もか……。悪魔の感覚はわからん……」
ベルトーネ「ま〜それは仕方ない。竜がミジンコの気持ちを理解できないように、ミジンコだって竜の気持ちは永遠にわからない。種族の違いってそういうことだよね〜」
☆ベルトーネとお話しました
◆
925 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 17:26:41.95 ID:lscVMEZt0
―古城 地下空洞
封印結界「」バチバチ…
クロシュ「……」ジー
イリス「改めて見ると、凄い結界だなあ……」
ロムリン「旅人たちよ、調子はどうかね」ヌッ
イリス「ロムリン王!」
妖精「まあ……ぼちぼちかなあ。地下回廊で古代遺物を探してたんだけど、めぼしいものを見つけられないまま気が付いたらここまで来ちゃったんだよね」
ロムリン「ふむ、そうか……。封印が解ける日まで、一つでも多くの手立てを模索して貰えると助かる」
イリス「はい、もちろんです!」
クロシュ「うん……。そういえば……まるいゴーレムさんは……?」
ロムリン「丸いゴーレム……ゼーレシルトか。彼は現在ここよりもう少し地下にある中央動力室で、浮島全体に通る疑似星脈の点検を行っている。必要であれば呼ぶが――」
クロシュ「忙しいなら……大丈夫……」
ロムリン「そうか。む……?」
妖精「……誰か来た! この気配は――」
↓1コンマ
01-20 レイン
21-40 ザイル
41-60 ブラッド
61-80 レイ
81-00 セイン
926 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 17:33:12.15 ID:2/nmTn0JO
セインくん!
927 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 18:08:57.42 ID:lscVMEZt0
レイン「……この辺りかしら……。おぞましい力が溢れ出しているのは……」スタスタ
クロシュ「わ……!」
イリス「あ、あの人は――」
妖精「テロリストのレイン・フォール!」
ロムリン「テロリストだと?」
レイン「あら? あなたたちは……」
クロシュ「えと……こんにちは」
レイン「お久しぶりね。ザイルがニ回ほど世話になったそうで」
イリス「あ、あはは……」
妖精「やば……」
レイン「安心なさい。ザイルはあなたたちのことを気に入ったようだけれど、私はあまり気にしていないから」
妖精「ええ……?」
レイン「星の力が人間共などに渡るくらいなら、あなたたちが回収してくれた方が遥かにマシだもの」
妖精「ああ、そういう……」
*
レイン「雷霆の魔王……ここではそんなことになっていたのね……」
イリス「ええと、レインさんはどうやってここに?」
レイン「飛んできたのよ。お陰で服も髪もびしょびしょになっちゃったわ……」
妖精「あの雷雲を自力で越えてきたの!?」
レイン「そうだけど? 貧弱な人間とは違って魔族は強靭なの」
クロシュ「わあ……」
ロムリン「ふむ……レイン殿も雷霆の魔王が奪った星の力なるものを必要としているそうだな。君たちにどのような事情があるかはわからんが、もし協力できるなら協力できないかね?」
レイン「……」
イリス「お、お願いします! 星の力が魔王の手に渡ったら、この星全部が破壊されちゃうかもしれないんです!」
クロシュ「お、おねがいします」ペコリ
レイン「……良いわよ」
妖精「えっ本当に?」
レイン「その代わりに星の力を寄越せ……なんてことも言わないわ。星の力を誰が手にするかは早いもの勝ちとしましょう」
妖精「……ちょっと都合が良すぎない? 私たちにとって」
レイン「言ったでしょ? 私は星の力ってものにそこまで興味ないの。もちろんザイルへの義理もあるから、可能であれば手に入れようとは思っているけれど……あなたたちが回収して星へ還すなら、それでも良いと思っている」
イリス「レインさん……!」
レイン「……勘違いしないで。今回のことはあくまで利害の一致による共闘。私だってこの星が滅ぼされてしまうのは流石に困るもの」
妖精「……ええと……じゃあ、どうしてテロなんてやってるの?」
レイン「王国だけよ、私の標的は。まあ王国以外でも気に入らなければ殺すことはあるけれど」
イリス(わ、笑えない……)
レイン「まあそういうわけだから、短い間だとは思うけれどよろしくね」
クロシュ「うん……!」
☆シノホシのレイン・フォールが戦力に加わりました
◆
928 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 18:15:16.51 ID:Uu58Hyo0o
(ここ、ザイル・ブラッドだったらコンマ判定挟まってたように見える見える)
929 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 18:28:07.24 ID:lscVMEZt0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 9日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 冒険者証(ランク1)
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書 精霊のローブ かたたたきけん
ブラッドワイン*3 大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1 風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[4/4](ミスティ)LVUP
・魔法[8/8](ミスティ)LVUP
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数15
・避雷針LV1
……………………………………………………………………………………
930 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 18:28:35.06 ID:lscVMEZt0
―古城 会議室
ジェミニ「お主が新たに加わってくれたレイン殿か」
レイン「ええ。現状わかっていることや、当日の動きについて教えてもらえる?」
ジェミニ「うむ。まず雷霆の魔王について――」
ヒナ「おっ、また面白そうな人が」ヒョコ
ベルトーネ「……また喧嘩吹っ掛ける気? 今度こそジェミニ爺さんに追い出されるよ」ヒョコ
ヒナ「……後ろに立たないでくれる? 不快なんだけど」
ベルトーネ「若い方のおじさんにあんたと仲良くしろって言われちゃってさ〜」
ヒナ「若い方のおじさん……? エバンスくんのこと?」
ベルトーネ「そうそう。あんたにお熱みたいだよ〜」
ヒナ「はあ? その腐臭を放つ口を二度と開けなくしてやろうか?」
ベルトーネ「冗談だよも〜……。ていうか口調どうしたの口調」
ヒナ「あなたみたいな下衆悪魔に丁寧に話す必要ないもん」
浮島国滞在9日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
931 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 18:29:45.82 ID:q9dnaqQs0
ヒナとテイル、イリスとミスティと模擬戦
932 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 18:30:24.42 ID:MnCqx+3DO
新たに集まったメンバーを加えてもう一度魔王対策の会議
933 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 18:30:26.54 ID:Uu58Hyo0o
(一時手に能力アップな食べ物を作れないか)料理パート
934 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 19:58:34.13 ID:lscVMEZt0
―古城 中庭
ミスティ「はっ!」バッ
無数の氷柱「」ヒュンヒュンッ!
イリス「四方八方から……! それなら――」フワッ!
ミスティ「空へ逃げた……! 距離が開くと氷の射撃は威力が弱まりすぎるのよね……」
イリス「質量射撃の弱点だね!」フワフワ カッ
火球「」ボヒュンッ!!
ミスティ「くっ、炎も苦手だわ……! 弱点ばかり攻めてくるじゃない……!」サッサッ
イリス「やるからには本気で勝ちにいきたいもん!」
ボンッ! ガギンッ! ヒュンヒュンッ!
ズドォンッ!! ボムギッ!!
テイル「うわぁ……あいつら本当に十代の若者……? 戦闘狂の間違いじゃないの?」
ヒナ「呼びましたか?」ヌッ
テイル「うわあっ!?」
ヒナ「お、楽しそうですね。私たちも混ぜてもらいましょう!」
テイル「ええ!? いや、混ざるならあなただけでご勝手に……」
ヒナ「仲間外れはいけません! 平等に楽しく遊ばなきゃ!」グイグイ
テイル「や、やめろぉ! 引っ張るなぁ!」グイグイ
*
ヒナ「というわけでここからは2対2でいきましょう!」
イリス「ええっ!?」
テイル「よ、よろしく……」
ミスティ「まあ、いいけど……」
↓1コンマ
01-50 敗北
51-90 勝利
91-00 会心
935 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 20:00:18.67 ID:SQ/V3mMHO
あ
936 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 20:07:28.66 ID:Uu58Hyo0o
つよい
937 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 20:44:09.21 ID:lscVMEZt0
ガギンッ! ドゴンッ!
ボムギッ! ドズウンッ!
*
ヒナ「あー負けたぁー……!!」ボロッ
テイル「う、ううっ……今日は乗り気じゃなかったし……」ボロッ
ミスティ「ふう……。天候操作と光の斬撃には流石にヒヤヒヤさせられたわね……」
イリス「たまたま先日飛行魔法を習得できたからなんとか勝てたけど、習得前だったらかなり厳しかったと思います!」
ヒナ「私ももっと修行が必要かあ……。あの悪魔一人滅ぼせなかったくらいだし、ちょっと気を引き締めなきゃいけないかも」
テイル「……ねえ、あなたたちって本当に十代の人間なの? バケモノの間違いじゃなくて?」
イリス「ええ……?」
ミスティ「そんなに変かしら……?」
☆テイルとヒナとの模擬戦に勝利しました
◆
938 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 20:44:35.52 ID:lscVMEZt0
―古城 会議室
黒板「」カン!
ジェミニ「では改めて、第ニ回魔王対策会議を始める。まずは新たに加わった人員の紹介を行おう」
レイン「エルダーサキュバスのレインよ。よろしく」
ミーティア「彷徨う鎧のミーティアです! よろしくね!」ガション!
ジェミニ「また他には、旅エルフのテイルが新たに加わった。彼女は現在中庭で戦闘訓練を行っている」
妖精「うちのイリスとミスティも訓練中みたい」
ベルトーネ「駄天使も外だね〜。まあ放っておこう」
クロシュ「えと……ポーラーさんと、ゴライアスさんも……調整、だって……」
ローガン「うむ……ここにいる者だけで始める他ないだろう」
エバンス「おう。まあ会議が苦手な奴に無理矢理参加させても仕方ないしな」
魔王対策どうしよう?
↓1〜 先取2票
1.絶縁・雷耐性強化(雷耐性↑)
2.殺られる前に殺る( 速攻↑)
3.避雷針追加・強化(雷回避↑↑)
4.魔力吸収陣の設置(敵能力↓)
0.自由安価(票数は内容ごと)
939 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 20:50:58.29 ID:Uu58Hyo0o
3
940 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 20:52:14.72 ID:uEKpUkdE0
3
941 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 21:21:04.56 ID:lscVMEZt0
レイン「……一撃でもまともに受ければ即死する雷撃……当たらないようにするのが最善ではないかしら」
ジェミニ「その点を考慮し、前回は避雷針の設置を行った」
レイン「地下空洞は昨日見たけれど、確かに不自然な金属製の建造物が生えていたわね。でもあれでは不十分ではないかしら?」
妖精「不十分?」
レイン「この島に辿り着くまでに何度か雷球に襲われたけれど、あれは雷霆の魔王の眷属なのでしょう? 魔王が復活すれば、当然あの自由自在に動き回る雷球も大量に現れるはず。それらを現状の避雷針だけで捌き切ることは可能かしら?」
ジェミニ「ふむ……難しいじゃろう。雷球からの攻撃は魔王と違って即死するほどではないが、当たれば当然ダメージは免れぬ。回避できるに越したことはない」
エバンス「即死こそしなかったが、パーティ全員が意識を失うくらいの威力はあったからな……」
レイン「それなら避雷針の増設に力を入れるべきよ。可能な限り敵の攻撃を封じる必要があるわ」
ジェミニ「うむ……確かにレイン殿の言う通りかもしれぬ。儂は特に異論ないが、皆の者はどうか?」
ミーティア「質問です! 私って金属鎧ですけど、電気が流れるとどうなるんでしょうか!?」ガション!
レイン「え、知らないわよ……。流してみればわかるんじゃないの」
モニョモニョ…ポン!
雷クロシュ「それじゃあ……流してみる……」パチパチ
ミーティア「おわわ、どうやってビリビリしてるのそれ!? キミすごいね!?」
ベルトーネ「鎧の癖に喋ってるのもだいぶ凄いと思うけどなあ〜」
雷クロシュ「それじゃあ……いきます」スッ
雷クロシュの指「」ツンツン
ミーティア「びゃびゃびゃびゃ!」ビリビリ
雷クロシュ「わわ……!」
エバンス「す、すげえ声が出たぞ」
雷クロシュ「だ、だいじょうぶ……?」
ミーティア「ちょっとびっくりしたけど全然平気っぽい! ダメージはゼロ! でもびっくりして少し動けない、みたいな!?」ガション!
雷クロシュの手「」ピト
ミーティア「びゃびゃびゃびゃ!!」ビリビリ
雷クロシュの手「」パッ
ミーティア「やっぱり平気っぽい!」ガション!
雷クロシュ「わあ……!」
妖精「痛覚がないだけじゃないの……?」
ジェミニ「ううむ……魔王の雷を相手に同様の結果となるかは疑問じゃが……」
☆避雷針の増設を行いました。雷に対する回避率がさらに上がります
◆
942 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 22:03:56.15 ID:lscVMEZt0
―寂れた家 台所
イリス「うーん……」ウロウロ
人形「イリスさま。どうされましたか」ヒョコ
イリス「あ、人形ちゃん。えっとね……雷対策になる料理とかってないかなあって思って……」
人形「雷対策になるお料理ですか?」
イリス「うん。地上には溶岩魚っていう魚がいたりするんだけど、その魚を食べると少しだけ熱への耐性が得られたりするの。そういう食材ってないかなあと思って……」
人形「雷耐性を得られる食材……」ムムム
イリス「あ、そこまで真剣に考えてもらわなくても大丈夫! 雷対策じゃなくても、例えば一時的に気力や体力を増幅できるような料理とかでも、十分戦力になるしさ」
人形「むむ……お料理は、美味しさと栄養バランスのことしか考えておりませんでした……。イリスさまは、能力を増やすお料理についてのご知見をお持ちなのですか?」
イリス「え、どうだろう……。ちゃんと学んだことがあるわけじゃないけど、食べると力が出る食材とかはなんとなく知ってるかな……?」
エバンス「お、料理の話か?」ヌッ
人形「エバンスさま」
イリス「はい。魔王対策に、戦いの前に美味しくて力になって、ついでに雷耐性が付くようなものでも食べられればと思って」
エバンス「……力になるものは少し知ってるが、雷耐性はわからんな……。戦闘前にカニが食えれば最高だが……」
イリス「確かに!!」
人形「カニでしたら、この家の近くを流れる川や、森の奥にある泉にいるかもしれません。しかし滅多に姿を見せないので、見つけようと思ってもなかなか見つからないのです」
エバンス「いるのか、カニが」
イリス「でも滅多に見つからないんじゃ、当てにはならないですね……」
↓1〜2 食材を1〜2つ選択
肉類:畑の肉
魚介:トビウオ、ソラタニシ、ソラザリガニ、フワフワクラゲ
野菜:野草、オオキイワタゲ、ゴボウの根っこ
穀物:ヤマイモ、ノラ米、ノラ小麦、
果実:コガネリンゴ、ラティアベリー、サンダーレモン、どんぐり
卵乳:ソラニワトリの卵
特殊:精霊のわたあめ、スライムゼラチン、ブラッドワイン、精霊樹のジャム、お宿の焼き菓子、マジカルシュガー、マジカルスパイス、
943 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 22:05:57.06 ID:q9dnaqQs0
フワフワクラゲ、ブラッドワイン
944 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 22:08:09.42 ID:MnCqx+3DO
精霊樹のジャム サンダーレモン
945 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 22:58:51.28 ID:lscVMEZt0
―寂れた家 近くの森
クロシュ「……」トコトコ
クロシュ「!」ピコン
妖精「ん? 何か良いもの見つけた?」
クロシュ「ん!」
黄色い果物「」ポン
妖精「これは……レモン?」スッ
ピリッ
妖精「わひゃっ!? こ、この果物……僅かに帯電してる……!」
クロシュ「ほえ……」
妖精「雷の魔力が詰まってるんだ。ファイアメロンとかウォータースイカみたいな、魔力の込もった果物みたいだよ」
クロシュ「わあ……!」
◇
ローガン「うーむ……最近健康的な食事ができているのは良いのだが……そろそろ肉や魚が恋しくなってきたぞ……」スタスタ
ミスティ「妖精も言ってたけど、人形さんの出す料理ってかなり妖精的だものね。私はそこまで肉が好きというわけでもないからそれほど困っていないけれど……」
ローガン「もし私がもっと若かったらかなりつらかっただろう。もしかしたらエバンスくんもけっこう我慢しているかもしれん」
ミスティ「ああ……エバンスってお肉好きだものね。お世話になっている手前言い出せないでしょうけど……」
ローガン「……よし。たまには肉になりそうなものを獲るとするか!」
ミスティ「そうね。でもお肉になりそうな生き物なんてこの島にいるかしら?」
空に浮かぶクラゲ「」フワフワ
ローガン「例えば……あのクラゲなどどうだ?」
ミスティ「……お肉って言えるのかしら?」
◆
―寂れた家
クロシュ「くだもの、取ってきた……!」トコトコ
黄色いレモン「」ポン
エバンス「お、これはレモンか――うおっ!?」ピリッ
イリス「か、雷の魔力……!?」
人形「これは……数千年ほど前に、この島に自生していたレモンが変化して雷を持つようになった果物です。びりびりするので、食用には適さないかと思っていました」
イリス「いや、待って……これ、いけるかも! 雷耐性を付ける料理に!」
ガチャッ
ローガン「クラゲを獲ってきたぞ」スタスタ
フワフワクラゲ「」ポン
人形「これは、フワフワクラゲですね。ふわふわとゆっくり空を漂う姿が、とても愛らしくて情緒的です。食用にも適しており、栄養が豊富です」
エバンス「クラゲか……! ソラクラゲ種は塩抜きの必要がないから調理しやすいと聞いたことがあるな」
イリス「ふふ、面白いものが作れそうですね……!」
◇
946 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 22:59:55.17 ID:lscVMEZt0
精霊のフワフワビリビリブラッドフルーツポンチ「」ポン!
エバンス「完成だ! 精霊のフワフワビリビリブラッドフルーツポンチ!」
イリス「トコナツ島でタコのおじさんに見せてもらったデザートを、今ある食材で再現してみました!」
人形「わ……! 素敵なデザートです……!」
ローガン「ブラッドワインも入っているのか……!」
イリス「はい。精霊樹のジャムとブラッドワインにビリビリレモンの果汁を混ぜて冷やした、魔力たっぷりの特製シロップです」
妖精「これはすごい……! 普段から魔力を使ってない人が食べたら逆に魔力過多でお腹を壊しちゃうかも……」
エバンス「まあ……このパーティのメンバーなら大丈夫だろ、多分」
クロシュ「……」ソワソワ
イリス「それじゃあ早いとこ食べよう!」
クロシュ「!」パァァァ!
*
スライムクロシュ「〜♪♪」モニョモニョ モグモグ
ローガン「雷のように強烈な酸味を持つビリビリレモンだが、精霊樹のジャムとブラッドワインの溶けた甘いシロップに漬け込まれて爽やかな甘酸っぱさとなっている。もちろん雷魔力の刺激も消えたわけではなく、舌の上で弾けるようなパチパチとした味わいが感じられて面白い。そしてフワフワクラゲはやはりクラゲゆえに味がほとんどないが、つるつるの食感がやはりフルーツポンチにとても合う。美味しさと面白さ、そして堅実さを兼ね備えた素晴らしいデザートと言えよう」モグモグ
ミスティ「甘酸っぱくて美味しいわ……」モグモグ
妖精「これ凄いなあ……」モグモグ
人形「このレモンにこのような使い方があったなんて、知りませんでした……。お勉強になります……」モグモグ
イリス「……正直、私もここまで面白くて美味しい料理になるとは思ってなかった。これ、地上で出せば大流行するんじゃない……!?」
エバンス「可能性はあるぜ! ただ……このレモン、地上でも栽培できるんかな?」
妖精「……まあ、この雷雲……つまり雷霆の魔王の影響で生まれた果物なのは間違いなさそうだしね……。植えてみないとわかんないかも」
☆美味しいデザートを食べました
翌日の終わりまで、魔力を使う判定と雷耐性が関わる判定で+の補正が入ります
◆
947 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 23:03:07.09 ID:lscVMEZt0
―浮島国ラティア・ヘイヴン 10日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:不死鳥の羽根
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:氷竜革のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:灼鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:古代の鉄槌 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武:魔銀の剣 防:硬質革鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*4 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*0 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 大きな巻き貝 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな軽石 精霊樹の実のジャム
「星の魔力」上中 闇の欠片 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 フリルワンピ水着 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 魔法学園のスク水 メルルの帽子
魔導飯盒 炎鉱石 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 ガラスのザリガニ 暗黒優待券
属性大全 踊り子の双剣 冒険者証(ランク1)
魔王図鑑 サボテンドラゴンの花 大魔女帝国渡航権
氷精の魔導書 精霊のローブ かたたたきけん
ブラッドワイン*3 大魔女帝国滞在許可証
マッスルワイン*1 風船パラシュート
吸血鬼殺ワイン*1
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
大魔女サイン*1
古代のセラミック
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[1/5]
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・剣技[1/6](クロシュ)
・魔法[1/6](クロシュ)
・魔法[7/8](イリス)
・剣技[0/6](ミスティ)
・魔法[0/16](ミスティ)
・剣技[5/16](エバンス)
・魔法[0/8](エバンス)
・剣技[1/16](ローガン)
・魔法[5/6](ローガン)
……………………………………………………………………………………
□浮島国
お城:中庭、回廊、大広間、王族の私室、地下回廊、地下空洞、他
廃都:広場、市場、どうぐ屋、ごはん屋、工房、図書館、他
辺境:寂れた家、平原、森林、川、他
……………………………………………………………………………………
□雷霆の魔王対策
・戦力人数15
・避雷針LV2
……………………………………………………………………………………
948 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 23:15:10.57 ID:lscVMEZt0
―工房
セイラ「……」
大盾「」
セイラ「……わたしって……誰なの……?」
大盾「」
セイラ「……じゃあ……あなたは……?」
大盾「」
セイラ「あなたは……わたし……?」
セイラ「わたしは……あなた……?」
浮島国滞在10日目です。12日目に封印が消滅します
↓1〜3 自由安価 何をする?
949 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 23:16:04.19 ID:SQ/V3mMHO
イリス、レインにフレメアの事を聞く
950 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 23:17:17.21 ID:MnCqx+3DO
何か悩んでるセイラを見て、気晴らしにと森林に散歩に誘う
951 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/14(土) 23:17:58.55 ID:esLkFtkV0
カニ食べたい人皆でカニ探し
952 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/14(土) 23:40:56.34 ID:lscVMEZt0
というわけで本日はここまでとなります。次回はレインさんにフレメアちゃんのことを聞いてみよう編、セイラちゃんとお散歩編、浮島の国でカニ探し編となります
今回はベルトーネちゃんとお話をしてみたり、レインさんが戦力に加わってくれたり、四人で模擬戦をやってみたり、魔王対策が進んだり、フルーツポンチを食べてみたりしたようでした
レイン氏が加わったわけですが、実のところあの場で加入する可能性のある人物の中では話が通じやすい人であったと言えるかもしれません。まあでも星全体の危機でもあるので、流石にザイル氏とブラッド氏も共闘くらいはしてくれたのではないかと思います(でもブラッド氏はやっぱりちょっと微妙かもしれません。ドサクサに紛れて味方の背中を撃つくらいのことはしてきそうです。わるいスライムです)
そして今までは適当でしたが、今後は料理を食べると作った料理の内容によって何らかの補正がかかるようにしようと思います。基本的には微々たる補正になると思いますが、もしクリティカルなすごい食材や料理を食べることができたらすごい補正が入るかもしれません
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
953 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 00:34:41.19 ID:jKhUygVvo
乙でした
エバンスにラキスケ属性が!
レインさんやっぱり話せば、というか成立する話ししてくれるので有情
954 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 09:04:27.23 ID:aPjLes100
乙
ベルトーネちゃんの下着ってキャミ的な奴かな、黒の
955 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 11:35:52.48 ID:jToi/YLQ0
乙
>>921
で飛んできた水晶ってジェミニからもらった水晶だったりして(ベルトーネは水晶魔法使えないけどジェミニは水晶魔法が使えるから)。
956 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 16:56:17.61 ID:dxWE1w720
ローガン氏は厳格でしっかりしており、他の面々は女の子や妖精やスライムなので、必然的にエバンス氏がそういった役を担ってしまうことになるのかもしれません
レイン氏はシノホシのテロリストたちの中でも話が通じやすい方ではないかと思われます。また、勇者像を掃除していた時に出会った縁もあるので、実のところ悪印象は抱かれていないようです
ベルトーネ氏の下着がどのようなものであったかは、本人とエバンス氏にしかわかりません。イメージ的には黒いのを身に着けていそうな気はします。なお彼女は長生きの悪魔なので、実のところ人間の若造に見られる程度のことでは全く困らないようです。それはそれとして、見せる気のない時に見られるのはむかつくのかもしれません
エバンス氏を急襲した飛ぶ水晶ですが、あれはジェミニ氏が作ったものではなく、ベルトーネ氏が使う暇潰し用の映像水晶の一つのようです(彼女の部屋にはそのような暇潰し用の本や水晶が大量に散乱しています)。原理は不明ですが、彼女は水晶を通じて古今東西の娯楽や芸術を楽しむことができるようです。王国や大魔女帝国でも録画や映像再生ができる水晶は実用化されていますが、彼女の持つものがそれと同様のものであるかどうかは今のところわかっていません
957 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 16:57:17.12 ID:dxWE1w720
―古城 中庭
イリス「あのー、レインさん……少し質問しても良いですか……?」
レイン「馴れ合う気はないのだけれど」
イリス「ちょ、ちょっと聞きたいことがあるだけなので……!」
レイン「……内容によっては、魔王より先にあなたを殺すことになるかもしれないわ。それでも良ければ言ってみなさい」
イリス「うっ……」
イリス(……フレメアさんのことを聞くくらいなら……レインさんを怒らせる要素はないよね……?)
イリス(だ、大丈夫……! フラナ先生たち姉妹の喧嘩を止めなきゃいけないんだもん! 勇気を出そう……!)
イリス「……フレメア・バイオレットさんのことについてなんですけど!」
レイン「……」
↓1コンマ
01-05 魔族国に向かったそうよ
06-65 仲間の情報を漏らす気はないわ
66-95 タダでは教えないわ
96-00 「私の話!?」ヌッ
958 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 16:58:46.13 ID:aPjLes100
あ
959 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 17:44:51.76 ID:dxWE1w720
レイン「……仲間の情報を漏らす気はないわ」
イリス「うっ……」ガックリ
レイン「逆に聞くけれど、あなたはどうしてそんなことが知りたいの?」
イリス「……魔族国のフラナ・バイオレットさんにお世話になってるんです、私。それで……フラナさんとフレメアさんが今ものすごく険悪らしくて……何かできることはないかと、私なりに考えていまして……」
レイン「……余計なお世話ではないかしら」
イリス「そ、そうですかね」
レイン「もし私がフラナやフレメアの立場だったら……人間の若造などに割って入られても困るし、場合によっては不快に感じるでしょうね」
イリス「で、でも……! 姉妹同士で、殺し合いになりそうなんです……!」
レイン「それが何か問題なの? 世話になっているとは言っても、あなたに被害が及ぶわけではないのでしょう?」
イリス「だって、殺し合いですよ!? どちらか一方が、死んじゃうかもしれないんですよ!? レインさんだって、仲間のフレメアさんが死んじゃうのは嫌じゃないんですか!?」
レイン「……どちらかと言えば好ましく思わないわね。でもそれがあの子の選択なら止めはしないわ。仲間だもの」
イリス「そ、そうですか……」
レイン「あなたもフラナ・バイオレットの気持ちを尊重してあげたら? 誰かの悪意で殺し合うよう仕向けられている、なんて悪質なケースでもないのでしょう?」
イリス「それは……わからないです。私は、本当に何も知らないので……」
レイン「ああ……私にフレメアのことを聞いてくるくらいだものね。一応言っておくけれど、私もその姉妹の確執について大したことは知らないわよ」
イリス「そうですか……」
レイン「どちらにしても、吸血鬼の争いなどに首を突っ込むのはおすすめしないわ。命が惜しくないのなら別に良いと思うけれど」
イリス「……ありがとうございます。いろいろ考えてみます」
レイン「そうしなさい。……少し余計なお喋りをし過ぎたわ」バサッ
バサッバサッ―
イリス「あ、飛んでっちゃった……」
イリス「……馴れ合う気はないって言ってたけど、けっこうちゃんと聞いてくれた……?」
◆
960 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 18:28:51.40 ID:dxWE1w720
―工房
セイラ「……」
大盾「」
クロシュ「セイラちゃん……」
工房人形「今朝から、ずっと何かを考え込んでいる様子なのです」
クロシュ「……お散歩に、連れてってもいい……?」
工房人形「セイラ様が良ければ、問題ありません」
クロシュ「ん……!」
トコトコ…
クロシュ「セイラちゃん……」
セイラ「……あ、クロシュちゃん……?」
クロシュ「お外……出る……?」
セイラ「え? えっと……」
工房人形「適度な運動は健康に良い効果があります。ゴーレムも同様に、状態を良好に保つには適度な稼働が推奨されています」
セイラ「そうなんだ……」
大盾「」
セイラ「それじゃあ……お外、行こう。クロシュちゃん」
クロシュ「わあ……!」
*
961 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 18:29:17.72 ID:dxWE1w720
―森林
チュンチュン
セイラ「わあ、綺麗な森……!」
クロシュ「うん……」
セイラ「クロシュちゃんは、ここの近くに住んでるんだよね?」
クロシュ「うん。親切なお人形さんに、泊めてもらってる……」
セイラ「優しいお人形さんがいたんだね……」
クロシュ「うん……」
大盾「」フヨフヨ
クロシュ「……セイラちゃん……何か、困ってること……ある……?」
セイラ「困ってること……?」
クロシュ「うん……」
セイラ「……」
大盾「」
セイラ「……困ってる……わけでは、ないの」
クロシュ「ほえ……?」
セイラ「わたし……守れなかったの……」
クロシュ「?」
セイラ「大切な……何よりも大切な、姫様を……。わたし……守れなかった……」
クロシュ「……」
セイラ「わたしは……わたしだけど……。本当は……わたしじゃなくて……」
クロシュ「……」
セイラ「わたしは――」
雷球「」バシュンッ!!
クロシュ「!!」ザッ
セイラ「雷……!」バッ
クロシュ「わっ……! セイラちゃん、あぶない……!」
セイラ「ううん……。今度こそ……わたしが、守る……」ザッ
大盾「」フワッ―
セイラ「絶対、守り抜く……!」
大盾「」ガシンッ!!
――戦闘開始 はぐれ雷球――
☆セイラが〈守護〉を発動!
一度だけ劣勢を無効化!
↓1コンマ
01-10 痛恨
11-30 劣勢
31-00 勝利
962 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/15(日) 18:30:00.66 ID:Vpx9KnsDO
あ
963 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 21:15:49.61 ID:dxWE1w720
雷球「」バシュンッ!!
大盾「」ガシンッ!!
バチチチチッ!!
セイラ「っ!!」バヂヂッ
クロシュ「セイラちゃん……!」
モニョニョポン!
光の残像「」パヒュンッ
光メイド剣士クロシュ「!!」シャッ!
雷球「!!」
光刃メイドブレード「」ヴンッ!!
雷/球「」スパッ
バックンッ!!
雷スライムクロシュ「」モニョモニョ モグモグ…
――戦闘終了――
*
964 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 21:46:01.06 ID:dxWE1w720
クロシュ「セイラちゃん……大丈夫……?」
セイラ「うん……。クロシュちゃんが……すぐに倒してくれたから……」
大盾「」フヨフヨ
クロシュ「……セイラちゃんは……大盾さんなの……?」
セイラ「……説明、難しい……」
クロシュ「……」
セイラ「クロシュちゃんは……もぐもぐすると……もぐもぐしたもののことが、わかるんだよね」
クロシュ「うん」
セイラ「それじゃあ……わたしたちのこと……もぐもぐ、してみて」
クロシュ「!」
セイラ「それで……きっと、わかると思う」
クロシュ「ん……!」
デロデロ…モニョモニョ…
◆
965 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:52:34.37 ID:dxWE1w720
―ある日
ラティア城 王族の私室
大盾「」ドン!
幼い姫「わ……! お兄さま、こちらのゴーレムさんは……?」
ロムリン「彼女は自律移動式盾型ゴーレム。皆からはオオキイシールドと呼ばれているゴーレムさんだよ」
幼い姫「オオキイシールドさん……」
ロムリン「しかもこの機体は、王族の護衛用に改良が施された特別製だ。いかなる危険からも君を守る最強の盾であり、最優の騎士というわけだ」
幼い姫「騎士さま……。でもオオキイシールドさんだと、ちょっと呼びにくい……」
ロムリン「ふむ……では、君が名前を付けてあげてはどうかね? このゴーレムは言葉こそ発しないが、心を持たないわけではない。名前を与えれば喜ぶかもしれないよ」
幼い姫「お名前……んー……」
大盾「」
幼い姫「……それじゃあ、セイラ! あなたのことは、セイラと呼ぶね!」
大盾セイラ「」ガシン!
◆
966 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:53:00.49 ID:dxWE1w720
―辺境の森 川辺
チュンチュン
川「」サラサラ
幼い姫「〜〜♪」トコトコ
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「あっ、見て見て! カニさん!」
サワガニ「」ヒョコヒョコ
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「かわいいね」
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「セイラは、カニさん好き?」
大盾セイラ「」コクリ
幼い姫「わあ! わたしも好き!」
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「もちろんセイラのことも好きだよ!」
大盾セイラ「」フヨヨ
◆
967 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:53:31.01 ID:dxWE1w720
―ラティア城 中庭
幼い姫「せーのっ!」ピョンッ
大盾セイラ「」フヨヨヨっっっ
メイド「ひ、姫様!? 何をなさって……!?」
兵士「姫様が大盾に掴まって空を飛んでいるぞ!!?」
執事「だ、誰か姫様をお助けしろォ!!」
幼い姫「あはははは! 見てよセイラ! みんなわたしたちを見上げてる!!」
大盾セイラ「」フヨヨっっっ
幼い姫「あ、こら降りないの! もっと高く飛んで!」
大盾セイラ「」フヨヨヨヨっっっ
ジェミニ「姫様……」ヌッ
幼い姫「わあっ!? ジェミニ!?」
*
968 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:54:23.31 ID:dxWE1w720
―王族の私室
大盾セイラ「」フヨヨ…
ジェミニ「セイラを困らせるものではありませぬ。彼女は貴女の命令には逆らえないのですから」
幼い姫「え〜……。でも、セイラだってわたしと一緒に空を飛びたかったよね?」
大盾セイラ「」フヨヨっっ
ジェミニ「はあ、全く……。あまりにも目に余る場合、セイラを取り上げられてしまいますぞ」
幼い姫「えっ、だめ!! そんなの絶対許さないもん!!」
大盾セイラ「」フヨ…
ジェミニ「であれば、セイラを困らせないことです。貴女はセイラに掴まっていれば良いだけですが、セイラは常に反重力機構の調節・計算を怠れないのですぞ」
幼い姫「んえ〜?」
ジェミニ「……つまり、セイラが姫と一緒に飛ぶのは本来かなり難しいのです。セイラが特別製の優秀な機体だったがゆえに事故にはなりませんでしたが、今後は決して同じことをしてはなりませぬ」
幼い姫「………セイラ……つらかった……?」
大盾セイラ「」フヨ…
ジェミニ「……正直に申し上げなさい。姫様の為です」
大盾セイラ「」コクリ…
幼い姫「!!」
大盾セイラ「」フヨヨ…
幼い姫「う、うう……」
大盾セイラ「」フヨ…?
幼い姫「ごべんねえええ〜〜!!!」ダバダバ
大盾セイラ「」フヨヨ!?
◆
969 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:54:50.51 ID:dxWE1w720
―中央動力室
ゼーレシルト「反重力機構の出力を強化して欲しい……?」
大盾セイラ「」コクリ
ゼーレシルト「なぜですか。あなたは王族用の特別製であり、既に必要以上の出力を有しています。さらに強化する意義が不明です」
大盾セイラ「」フヨフヨ
ゼーレシルト「姫と一緒に飛びたい……? 却下です。そのような遊びは重大な事故に繋がる可能性があります」
大盾セイラ「」フヨヨ…!
ゼーレシルト「重大な事故を起こさない為に、より安定した出力が必要と」
大盾セイラ「」フヨフヨ…!
ゼーレシルト「では、命綱の着用を徹底してください。それを遵守できるなら、あなたの強化改修を行うことができます」
大盾セイラ「」フヨヨ!
◆
970 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:55:18.84 ID:dxWE1w720
―王族の私室
豪華なベッド「」
幼い姫「うっ、うっうっ……セイラ……帰ってこない……。怒って出てっちゃったんだ……」グスグス
大盾セイラ「」ヒョコ
幼い姫「わあっ!? せ、セイラ……!?」
ジェミニ「姫様……。セイラは定期メンテナンスで出ていただけでしょう……」ヌッ
幼い姫「セイラぁ……!」ダキッ
大盾セイラ「」フヨヨ
ジェミニ「また、ゼーレシルトから伝言です。セイラの飛行能力を強化したので、命綱を着用した場合に限り姫様と一緒に飛行しても良い……とのことです」
幼い姫「えっ!?」
大盾セイラ「」フヨフヨ
幼い姫「そ、そうなの? セイラ」
大盾セイラ「」コクリ
幼い姫「……嫌じゃ、ないの……?」
大盾セイラ「」フルフル
ジェミニ「……セイラが嫌だったのは、姫様が怪我をなされる可能性があったからでしょう。その不安が解消されたのであれば、もう嫌がる理由はないかと思われます」
幼い姫「〜〜!! セイラぁ〜!!」ダキッ
大盾セイラ「」フヨヨ
◆
971 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:56:53.32 ID:dxWE1w720
―浮島国 上空
ヒュオオオオオ――…
眼科に小さく見える浮島「」
浮島の下に広がっている雲海「」モクモク
幼い姫「わぁ〜!!」フヨフヨ
大盾セイラ「」フヨフヨ
ジェミニ「良い眺めですな」フヨフヨ
幼い姫「……なんでジェミニまで来てるの?」
ジェミニ「万が一に備えてです。スカイメガロザメの群れなどが現れれば、万が一ということもありますゆえ」
幼い姫「サメの群れなんてセイラがいればへっちゃらだよね〜?」
大盾セイラ「」フヨフヨ
ジェミニ「はあ……。む……?」
遥か彼方に見える不穏な雷雲「」ゴゴゴゴ…
幼い姫「……ジェミニ……あの雲、こわい……」
ジェミニ「……お気になさらず。ただの積乱雲でしょう」
大盾セイラ「」ガシン…
◆
972 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:57:55.61 ID:dxWE1w720
―浮島国 城下町
天を覆う巨大な雷雲「」ゴゴゴゴゴ…
暴風雨「」ドザァァァァァ!!
雷「」ピシャッ!!
落雷で破壊される建物「」ドッギャアアアアンッ!!
雷球「」バシュンッ!!
雷球「」シュビビッ!!
雷球「」バヂヂヂッ!!
雷球「」バリバリバリ!!!
感電死する人「アババーッ!!」バリバリ
キャアアアアア!!! タスケテクダサイ!!
ナンナンダヨコレハアアア!!! イヤダー!!
ゴライアス「皆様は急いで地下へ避難を!! ここは我々ゴーレムが抑えます!!」
ゴーレム部隊「」ザザッ!!
ウオオオオオッ!! ゴーレムダー!!
雷球「」バシュンッ!!
ゴライアス「ここから先は……一歩たりとも通さぬ!!」ズンッ!!
ポーラー「先パイ、こいつラは歩きまセン」ヌッ
ゴライアス「言葉尻を取るな!!」
◆
973 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 22:58:32.23 ID:dxWE1w720
―王族の私室
窓「」ゴゴゴゴ
幼い姫「あ……ああ……街が……街の人たちが……!」
大盾セイラ「」フヨ…
幼い姫「どうしよう……!? セイラ、どうしよう……!?」
大盾セイラ「」フヨヨ…
◆
974 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:01:25.28 ID:dxWE1w720
―ラティア城 地下工房
大破ゴライアス「う、う……私は……まだ戦える……。何卒……再起の機会を……」ジジジ…
ロムリン「無理だ、ゴライアス……。君の精核は……もう、ゴーレム駆体を動かすことに耐えられん……」
大破ゴライアス「そ……そんな……」ジジジ…
ロムリン「もう、意識を保つだけでもつらいだろう……。大義であったぞ、護国の英雄ゴライアスよ――」
大破ゴライアス「つらくなどありませぬ!! 私は……まだ、戦える……!! 戦わせてください、王よ……!!」ジジジ
ロムリン「むう……」
宮廷魔術師ミーティア「方法がないわけではない」スッ
ロムリン「ミーティア」
大破ゴライアス「ミーティア殿!!」
宮廷魔術師ミーティア「ゴーレムのような大質量の駆体を動かすのは不可能だが……その精核に残った熱を燃やし、雷をも断ち切る烈剣として生まれ変わらせることならできる」
大破ゴライアス「私が……剣に……!!」
宮廷魔術師ミーティア「ただし……お前自身では全く身動きが取れない上……。一太刀振るう度、お前の精核は熱せられた鉄杭に貫かれるが如き激痛に見舞われるだろう。それでも……戦うことを望むか?」
ロムリン「待て!! この国を守る為に戦った英雄に、そのような仕打ちは……!!」
大破ゴライアス「お願いします! 私を剣にしてください!! 痛みなど、雷に撃たれて殺された民の方々や、散っていったゴーレムの同胞たちを思えば、いくらでも耐えてみせましょう!!!」
宮廷魔術師ミーティア「……本当に良いのだな? 死のうと思っても、自ら死ぬことさえできんぞ?」
大破ゴライアス「奴の雷を断ち切るまでは……絶対に死にませぬ!!!!」
宮廷魔術師ミーティア「英雄の覚悟、しかと受け取った。準備をしてくる、少し待っていてくれ」スタスタ
ロムリン「ゴライアス……」
大破ゴライアス「……気にかけて頂き誠に感謝致します、王よ。しかし私はこの国を守る為に生まれた身。この魂が健在な内は、その責務を全うさせてください」
ロムリン「……わかった。だが、もし激痛に耐えられぬ時は……使い手に遠慮せず、その旨を申せ。誰も咎めはせぬ……」
大破ゴライアス「ご厚意、痛み入ります」
◆
975 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:02:05.35 ID:dxWE1w720
―ラティア城 大講堂
ロムリン「――というわけだ。この最終作戦が成功すれば、雷霆の魔王を封印できる」
ザワザワ
ロムリン「だが……皆も知っての通り、既に我が国は崩壊した。この戦に勝ったところで、残る未来は衰退と滅亡のみ……。故に、無理強いはせん。この大乱が過ぎ去るのを地下で待っていれば、無事に生き残れるかもしれぬ。それでもなお……この無謀なる作戦に参加してくれる者は、共に来てくれたまえ」
ポーラー「仰せのままニ」ザッ
ジェミニ「ミーティアも死んだ今、結界の保守ができるのは儂くらいじゃろう」ザッ
ベルトーネ「ま、サビ残してやんなくもないかな〜」ザッ
家政婦人形「私も参加します。守りたいものがあるので」ザッ
ゴーレム部隊「我々モ最期マデオ供致シマス!!」ザッ
人形部隊「ラティア・ヘイヴンの為に」ザッ
生き残りの人間たち「おれたちもやるぜ!!」ザッ
ロムリン「皆の者……」
幼い姫「……お兄さま」
大盾セイラ「」フヨフヨ
ロムリン「! 街の工房に避難しろと――」
幼い姫「ううん……。わたしも、戦います」
大盾セイラ「」ガシン!
ロムリン「だが……」
幼い姫「お兄さまも、みんなも……この国のために、命がけで戦うんだよね? だったら……この国のお姫さまのわたしだけ……怖がって引っ込んでるなんて、嘘だよ。わたしだって……この国のために、戦いたいもん」
ロムリン「……」
幼い姫「わたし……癒やしの魔法は、人一倍がんばってきたもん。きっと、役に立てる……!」
大盾セイラ「」ガシン!
ロムリン「……ああ。わかった」
◆
976 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:03:13.99 ID:dxWE1w720
―ラティア城 地下回廊
ドガァンッ!! バリバリバリッ!! ババリバリッシュ!!
グギャアアアアアアッッ!!! マダダ!! マダオワッテイナイ!!
ゴーレムの残骸「」ボロボロ
人間の死体「」ボロボロ
人形の残骸「」ボロボロ
ゴーレムの残骸「」ボロボロ
ゴーレムの残骸「」ボロボロ
人形の残骸「」ボロボロ
ゴーレムの残骸「」ボロボロ
人間の死体「」ボロボロ
雷球「」バシュンッ!!
ポーラー「グ、うウウ」ドガアッ!!
潰れる雷球「」ブチッ
崩れるポーラー「」ドグシャッ
雷霆の魔王「」ゴゴゴゴゴ…
ベルトーネ「冗談じゃない……。封印なんて不可能でしょ、これ……」ボロボロ
ジェミニ「いや……出力は弱まっておる。あと一息で地下空洞に押し込めるはずじゃ……」ボロボロ
幼い姫「はあ、はあ……」ボロボロ
大盾セイラ「」ボロボロ
ロムリン「もう下がれ……! あとは我々だけで押し切れる……!!」
幼い姫「ううん……。セイラの守りも、わたしの魔法も……まだまだ必要だよね……?」
ロムリン「……」
ジェミニ「……」
ベルトーネ「あー……ぶっちゃけ、必要かも〜……」
ロムリン「ベルトーネっ……!!」
ベルトーネ「……虚勢張っても仕方なくない〜? 私たちが負けりゃ、どの道この子だって死ぬわけだし〜……。この子の回復魔法がなけりゃ、今頃私たち全員お陀仏だったよね〜……」
幼い姫「お兄さま……!」
ロムリン「……絶対、前に出るな。セイラの守護範囲から、絶対に出るな。約束してくれ」
幼い姫「はい……!!」
*
977 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:05:35.87 ID:dxWE1w720
―地下空洞
封印結界「」ゴゴゴゴゴ
雷霆の魔王「谿コ縺呎ョコ縺呎ョコ縺呻シ?シ?シ」ググググ
ジェミニ「あと一息じゃああ!!」グググ
ベルトーネ「うぎぎぎぎ……!! このサビ残重すぎ……!」グググ
ロムリン「ぬおおおおっ!!」グググ
雷霆の魔王「谿コ縺呎ョコ縺呎ョコ縺呎ョコ縺呻シ?シ?シ」カッ!!!!
全方位雷撃「」ババリバリバリ!!!!
ベルトーネ「うっそ、まだ撃てたのそれ……」
ジェミニ「ああ……終わりじゃ……」
ロムリン「くっ……くそぉぉぉぉぉ!!!!」
幼い姫「セイラ、みんなを守って!!!!」
大盾セイラ「」!!?
大盾セイラ(だめだよ……。いま、わたしがみんなを守りにいったら……姫様が……)
幼い姫(大丈夫……。あの魔王を封印できれば……全部、良くなるから……)
大盾セイラ(やだ……。命令、取り消してよぉ……)
幼い姫(取り消さない。ここでみんなが死んじゃったら……終わりだもん……)
大盾セイラ(やだ、やだ――。動かないで、わたし、動かないで……!!!)
大盾セイラ「」シュバッ!! ガシン!!
守護結界「」フォンッ
ロムリン「なっ!!?」
ジェミニ「ばっ……」
ベルトーネ「ちょっ……」
全方位雷撃「」バリバリバリドッギャァァァァンッ!!!!
大盾セイラ「」プスプス…
ロムリン「あ、ああ……」
幼い姫の亡骸「」プスプス…
ロムリン「あああああああああ!!!!!!」
◆
978 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:06:58.93 ID:dxWE1w720
―地下空洞
封印結界「」ジジ…
大盾セイラ「」
ロムリン「……セイラ……動かなくなってしまったな……」
ゼーレシルト「死んではいないようですが、外界からの刺激を完全に遮断しているようです。こうなってしまうと、私でも干渉できません」
ロムリン「そうか……」
大盾セイラ「」
ロムリン「………お前も……守りたかったのだろうな……」
大盾セイラ「」
ロムリン「…………すまない。私たちが……力不足だった、ばかりに………」
◆
―地下空洞
ロムリン「……? セイラは、どこへ?」
ゼーレシルト「少し前に再起動し、回廊の方へ去っていきました」
ロムリン「セイラ……」
ゼーレシルト「また不可解なことに、セイラの近くで奇妙な魔力歪曲が発生しておりました」
ロムリン「魔力歪曲……?」
ゼーレシルト「恐らくは強化を施した反重力機構が暴走しているものと考えられますが、詳しく精査したわけではないため断定はできません」
ロムリン「そうか……」
◆
979 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:07:51.93 ID:dxWE1w720
―地下回廊
大盾セイラ「」フラフラ
大盾セイラ(守れなかった。守れなかった。守れなかった……)フラフラ
大盾セイラ(何を? 誰を? どうして?)フラフラ
大盾セイラ(違う。違う。違う。守れる。守れた。守れたはず)フラフラ
大盾セイラ(だって、ほら――)
幼い姫?「すう、すう……」zzz
大盾セイラ(守れた。守れた。守る……ずっと、守る……)フラフラ
◆
980 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/15(日) 23:09:45.73 ID:dxWE1w720
―今
森林
チュンチュン
クロシュ「……」
セイラ「どうだった……? わかった……?」
大盾セイラ「」フヨフヨ
クロシュ「あなたは……セイラ、ちゃん……」
大盾セイラ「」コクン
クロシュ「あなたは………セイラちゃんの………」
セイラ「……」
クロシュ「セイラちゃんの……願い……?」
セイラ「……うん。わたしは……わたしが、守れなかった……未練、みたいなもの……なんだと思う……」
クロシュ「……」
セイラ「怖いものから遠ざけて。暗い闇に閉じ込めて。絶対に誰にも侵されない、侵させない、理想の姫様。それが……きっと、わたしの根っこ……」
クロシュ「……」
セイラ「でも……ようやく、わかった……。姫様が守ろうとしたもの……。姫様が守りたかったもの……。わたしが……本当に、守らなければならないもの……」
クロシュ「……」
セイラ「クロシュちゃん……わたしも、戦うよ」
クロシュ「!」
セイラ「姫様の、愛した……この浮島の国を……守り抜く為に……」
大盾セイラ「」ガシン!
☆大盾ゴーレムのセイラが戦力に加わりました
◆
981 :
◆eAA16RTlRw2e
[saga]:2024/12/16(月) 00:09:30.69 ID:qApo0JBP0
というわけで本日はここまでとなります。次回はカニ探し編からとなります
レイン氏にフレメアちゃんのことを聞こうとして断られたり、セイラちゃんのことを知ったりといった様子のクロシュ一行でした
レイン氏は少し厳しい人に見えますが、実際厳しい人なのかもしれません。でもすぐさま否定してきたり攻撃的な態度を取ったりといったことはなかったので、幸いだったようです。もし勇者関連のことを不用意に聞いたら逆鱗に触れていたかもしれません。気を付けたいところです
そしてセイラちゃんは、なんとゴーレムだったそうです。とても強い特別製オオキイシールドのセイラちゃんはとても強いので、とても頼りになると思います。協力して浮島の国を守りましょう
それでは本日もありがとうございました。次回は土日となります……と言いたいところなのですが、実のところスレがあと少しなので、平日のどこかでカニ探し編を行い、それが終わったら土日に次スレ立て、という感じになるかもしれません。よろしくお願いいたします
982 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/16(月) 07:39:01.55 ID:7Dks9/YDO
乙です
セイラちゃんは王族の関係者かゴーレムや人形の製作者の関係者だと思っていたらこういうことだったか
今度こそ全てを護ってほしい
983 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2024/12/19(木) 15:01:38.87 ID:fClVT4I6o
ゴライアスさんにお労しい過去…現在大丈夫か?
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