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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part3
- 310 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 15:46:19.38 ID:T4zMXJ9v0
- エバンスとミスティ、ヨードリーに稽古をつけてもらう
- 311 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 15:48:35.69 ID:ozPRtZ3DO
- リアンノンが宿に訪れて色々とお話することに
- 312 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 15:48:40.97 ID:3xctzJsyo
- 噴水広場でスライムの痕跡を探す
- 313 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 16:39:39.56 ID:wFv9kyQZ0
- ―テラヌス・ウルス 練兵場
ミスティ「凍れ!」カッ
凍りつく木人「」キンッ!
ヨードリー「おお、素晴らしい氷魔法の冴えだ! ここまでの使い手がこのテラヌス・ウルスにいたかどうか……」
ミスティ「……ミイラ相手じゃ足止めにしか使えなかったけれどね……。あの巨大な奴には足止めすらできなかったし……」
ヨードリー「氷魔法は砂漠に棲む多くの生き物に抜群の効果を発揮するのだが、ミイラとなると確かに少し相手が悪いな……。しかしあの光速移動を封じることができたのなら、実質的に撃破したも同然だろう」
ミスティ「前向きに考えればそうね……。ただ……この瞬間凍結、かなり集中する必要があるから、連続で使うとすごく疲れるのよね……」
エバンス「え、そうだったのか! けっこうバシバシ凍らせてたからかなり手軽で燃費の良い技だと思ってたぞ」
ミスティ「燃費は実際すごく良いわ。氷を成型する必要がない分、魔力配分を冷却に特化できるもの。だからこの問題は、単に私がまだ慣れてないだけってことだと思う……」
エバンス「そ、そうなのか……。魔法ってのも難しいんだな……」
ミスティ「前衛を務めるあなたたちに比べれば気楽なものよ……」
エバンス「そうか? 魔法が苦手な俺からすれば前衛で体を張る方が難しくないぜ」
ヨードリー「前衛には前衛の、後衛には後衛の難しさがある。それは比べるものではない」
ミスティ「それはまあ、そうね……」
エバンス「そうだな……。ところでヨードリー首長、もし良かったらもう一度俺と打ち合ってくれないか? 今度は模擬戦ってわけではなく、俺の動きを見て欲しいというか……」
ヨードリー「稽古を付けて欲しいということか? もちろん構わないが」
ミスティ「……そうだ。それなら、エバンスとの稽古に魔法も織り交ぜてみてくれる? あの時の闇魔法、見事だった。属性は異なるけれど魔力の動かし方を参考にしてみたいのよ」
ヨードリー「良いだろう。学べる部分があれば遠慮なく学んでいってくれ」
↓1コンマ エバンスの剣の修行
01-65 剣技経験[1/8]
66-95 剣技経験[2/8]
96-00 剣技レベル+1
↓2コンマ ミスティの魔法練習
01-65 魔法経験[1/6]
66-95 魔法経験[2/6]
96-00 魔法レベル+1
- 314 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 16:42:42.47 ID:7YwQAh94O
- や
- 315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 16:44:45.05 ID:yQvzdLIlO
- あ
- 316 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 18:50:46.89 ID:wFv9kyQZ0
- キンッ ガキンッ
ヨードリー「はっ!」シャッ
エバンス「せやっ!」ギンッ
ヨードリー「甘い!」バッ
闇球「」ヴォンッ!
エバンス「うおっ!」サッ
ミスティ「ふむふむ……」
*
ヨードリー「ふむ……。剣技だけで見れば君と私はそれほど大きな差があるわけでないな。私の方が魔法に習熟している分、戦闘中にできることが多いというだけだ」
エバンス「ああ……。だがそのできることの多さが、俺とあんたの決定的な実力差だ」
ヨードリー「そうだな。風魔法が使える私の方が動きも速いし、闇魔法で防御が困難な不意打ちを繰り出すこともできる。君も地属性魔法を使って地面を隆起させたり、土塊を飛ばしたりといったことはできるようだが……」
エバンス「わかってるさ。あんたと比べれば練度が足りなすぎる。せいぜい一度だけ意表を突くくらいしかできん」
ヨードリー「そこまでわかっているなら大丈夫だろう。今後も励むが良い」
エバンス「おう!」
ヨードリー「そしてミスティは……」
ミスティ「ええ、ありがとう……。学ぶべきことは多かったわ」
ヨードリー「そうか。魔法は属性が異なれば教えられることも限られる……。是非今後も努力を続けてくれ」
ミスティ「ええ、もちろんよ……」
☆エバンスの剣技経験が[1/8]になりました
☆ミスティの魔法経験が[1/6]になりました
◆
- 317 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 19:08:21.73 ID:wFv9kyQZ0
- ―月明かりのオアシス 客室
ローガン「さて、エバンスくんとミスティくんは訓練に行ってしまったが、今日はどうする?」
妖精「そうだねえ……。光の落ちた先を調べたいとこだけど、どう探るか……」
扉「」コンコン
クロシュ「!」
イリス「は〜い!」トタトタ
ガチャッ
緑髪三つ編みの少女「こんにちは……。あの、こちらに先日街の防衛に協力してくださった旅人の方が宿泊なさっているとお聞きしたのですが……」
イリス「ええと……」チラッ
妖精「いかにも、私たちがその街の防衛に協力した旅人の一行だよ」
緑髪三つ編みの少女「あなたは……あの時、宙を飛んで各地に指示や補助魔法を飛ばしていた妖精さんですね……!」
妖精「まあ、うん……。あなたは? ちょっと変わった気配がするけど」
緑髪三つ編みの少女「あ、この格好じゃわかりにくいですよね。ちょっと待ってくださいね、皆さんがお目にしたと思われる姿になりますから」
ローガン「ん? それはどういう――」
ググググ…ポン!!
緑色の大きなトカゲ「」ヌッ
クロシュ「!!」
イリス「わあっ!」
ローガン「な、なんと……!」
妖精「ああーっ! その姿は!!」
緑色の大きなトカゲ→リアンノン「どうも……リアンノン・ルルゥと申します。一応この国の議員で……ホトルス族の首長ってことになってます」
クロシュ「わあ……!」
*
- 318 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 19:09:42.69 ID:wFv9kyQZ0
- リアンノン「ふう……。トカゲの姿は大きいし、その、見た目もあれなので……こちらに戻りますね……」スン
クロシュ「……?」
妖精(トカゲの姿があんまり好きじゃないんだ……)
リアンノン「それでは改めまして……先日は、街を守るために戦っていただいてありがとうございました。ホトルス族を代表して、感謝を述べさせていただきます」ペコリ
妖精「あー、いやまあお礼ならもうヨードリー首長からも貰ってるから大丈夫だよ。そこまでペコペコ頭下げなくても」
リアンノン「いえ……! 皆様はさらに、街の外の猫人族の方と交渉して子供たちを連れ帰ってきていただいたりしたそうで……! 魔族の一人としても、お礼をさせていただかなければ気が済みません……!」
イリス「いやいや、人としてすべきことをしただけですよ!」
ローガン「うむ……。この国の現状が厳しいのもわかっている。物質的なお礼は不要だ」
リアンノン「うぅ……なんと謙虚で美しい方々なのでしょう……」
妖精「いや、今のこの国の、ましてや魔族から何かをもらおうだなんて気には到底なれないよ……。どっちかと言えばあなたたちの方がいろいろ欲しい立場でしょうに」
リアンノン「いや、まあ……」
妖精「ちょっとここの猫人の子から聞いたんだけど、あんまり状況は芳しくないらしいね。実際どうなの?」
リアンノン「……仰る通り、状況は良くありません。スピーゲル族の、王国の支援を受けるために異物である魔族を排除しようという動きがじわじわと広まってまして……。私たちホトルス族はもちろん、ホトルスに属していない魔族の方々も、日に日に立場が悪くなりつつあります……」
妖精「何か策はないの?」
リアンノン「もちろん、私たちもただ手をこまねいているわけではありません。先日のミイラの襲撃などでもホトルス族が率先して戦う姿を見せて、この街の役に立つことをアピールしたり……。ただ……」
妖精「ただ……?」
リアンノン「……私たち魔族がいなくなれば……少なくとも人間の国民の方々は、王国の支援でひとまず豊かな暮らしを取り戻せるのではないか……私たちが目の上のたんこぶになってしまっているのではないか……と、そう思ってしまう時もあり……」
妖精「馬鹿な! 人間の国民が助かるために、人間以外の国民は切り捨てるのが良いなんておかしいよ! 例えそれで人間だけが助かったとしても、水と食料の供給を依存すればこの国は王国に逆らえなくなる。その先にあるのは王国による支配と搾取……実質的な植民地化だよ!」
リアンノン「しかし……スピーゲル族首長のラハニ四世は、王国と交渉をする用意があるらしくて……」
妖精「片方が生殺与奪の権を握っている関係で対等な交渉なんて不可能だと思うけど……。うーん……何か秘策でもあるのかな」
リアンノン「……すみません。実質的な魔族の代表である私がこんなんじゃだめですよね……」
イリス「でもリアンノンさんすっごく真面目で頑張ってそうだし、信頼はできそうです!」
リアンノン「あ、ありがとうございます……」
妖精「そうだ。お礼とかはいらないから、ちょっと教えて欲しいことがある。数日前にこの辺りの夜空を光が飛んだりしたのを見なかった? もし見たなら、どっちに向かって飛んだか教えて欲しいんだけど」
リアンノン「夜空を飛ぶ光……」
↓1コンマ
01-60 西の方に飛んでいったと思います
61-90 西には古テラヌス王家の巨大墳墓があるんですけど……
91-00 その巨大墳墓に落ちるのを見ました
- 319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 19:12:59.39 ID:bYRC43MUO
- あ
- 320 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 20:31:19.52 ID:wFv9kyQZ0
- リアンノン「数週間前……夜空を彗星のような光が飛んでいくのを見ました。それは西の方へ飛んでいったと思いますが……具体的にどこへ落ちたかはわかりません。申し訳ないです……」
妖精「いやいや、ありがとう! やっぱり西みたいだね」
イリス「西かあ……。とにかく西へ行ってみます……?」
ローガン「それも一つの手か……」
リアンノン「あの……言いづらいのですが、今は西の方へ行くのは少し危険かもしれません」
イリス「え、どうしてですか?」
リアンノン「ええと、今この砂漠では西へ進むに連れて日中の気温が急上昇していくんです……。通常の砂漠用の装備で向かえば、恐らく途中で干からびて死んでしまいます……」
イリス「え、それって……」
ローガン「身に覚えのある展開だな……」
妖精「なるほど……。ますます西に落ちたっていう確信が深まったね。でもどうしようか、これは」
ローガン「レンタルの耐熱鎧は当然返却してしまったしな……いや、そもそも溶岩用の耐熱装備は砂漠では通用しないか」
イリス「多分、周囲が高温になりすぎて鎧の中で蒸し焼きになるとかそういう展開が待ってます……」
妖精「う〜ん……空から降り注ぐ光の対策も必要だね、こりゃ……。伝説の砂漠エイでもいたりしないかな……」
☆光が西に落ちたという確信が深まりました
☆砂漠の西方面は光が強まっていて通常の装備では生存不可という情報を得ました
◆
- 321 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 20:58:25.07 ID:wFv9kyQZ0
- ―テラヌス・ウルス 噴水広場
枯れた噴水「」カラカラ
クロシュ「……」
イリス「消えたスライムたちかあ……。生きてれば良いんだけど……」
ローガン「大抵のスライムは見た目通り水気や湿気を好む……。ここの水が枯れてしまったのであれば――」
妖精「水のあるところへ移動した……と考えたいところだけど、今のこの街に水のある場所なんて……」
クロシュ「……」ガサゴソ
妖精「何か見つけた?」
クロシュ「下の方から……ちょっとだけ、水の音が聞こえる……」
妖精「え……? あ、本当だ……微かに水の気配がする……」
イリス「……! 私も、微かな水の魔力を感知したよ!」
ローガン「なんと、本当か」
クロシュ「うん……。わたし……噴水の中を通って……地下に降りてみる……」デロデロ
妖精「あ、こら急に溶けるな! ごめん、クロシュ一人じゃ心配だから私も付いてく! ちょっと周りの目を逸らしてて!」ヒュンッ
イリス「ええ!? わ、わかった!」
ローガン「あーっ! あんなところにスカイマグロが!!」
ザワザワ スカイマグロ!? スカイマグロ!!
*
- 322 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 20:58:54.01 ID:wFv9kyQZ0
- ―テラヌス・ウルス地下水路
モニョニョニョニョ――
スポンッ!
スライムクロシュ「!」モニョッ!
妖精「もう! 急に一人で先走らないで!」ヒュンッ
スライムクロシュ「!」モニョ!
妖精「ある程度の水や空気の通り道があれば私たちも通れるの。知らなかった?」
スライムクロシュ「♪」モニョモニョ
妖精「もう……とりあえず、ここはこの街の地下水路みたいだけど――」
地下水路「」チョロチョロ
妖精「少しだけ流れてるね。でもこの程度じゃ生きていくには全然足りない……」
スライムクロシュ「〜〜?」モニョニョ?
妖精「スライムの姿も見えないね。もう少しじっくり探した方が良いかも」
↓1コンマ
01-60 さらに下の方からより強い水の気配
61-90 地下への水路
91-00 砂漠スライム長老
- 323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 20:59:27.47 ID:T4zMXJ9v0
- あ
- 324 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 21:14:53.10 ID:wFv9kyQZ0
- スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
さらに地下の方「」チャポン チャポン…
妖精「うん。もっと深いところから、強い水の気配を感じる……。でも……」
地下水路「」チョロチョロ
妖精「どこから落ちてるんだろう? この地下水路、けっこう広いから探すのが大変だなあ……」
スライムクロシュ「〜〜!」モニョモニョ!
妖精「うん。もしこの下に降りられたら、もしかしたら水不足を解決する手がかりを見つけられるかもしれない。がんばって探してみよう」
☆街の地下に水源の気配を感じ取りました
◆
- 325 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 21:15:21.09 ID:wFv9kyQZ0
- ―テラヌス・ウルス 滞在4日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*2 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*1 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 雨乞い傘 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな巻き貝 精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上 大きな軽石 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 闇の欠片 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 フリルワンピ水着 メルルの帽子
魔導飯盒 魔法学園のスク水 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 炎鉱石 暗黒優待券
属性大全 ガラスのザリガニ
魔王図鑑 踊り子の双剣
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・風になる[3/12]
・砂漠の光対策を考える
・テラヌス・ウルス地下の水源を調べる
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
・魔法の練習[1/4](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□テラヌス・ウルス首都 主要施設
中央区:宿屋、噴水広場、市場、武具屋、酒場、浴場、冒険者ギルド、商人ギルド、宮殿、神殿、他
外周区:宝飾店、劇場、図書館、博物館、鍛冶工房、娼館、兵舎、練兵場、他
- 326 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 21:15:58.50 ID:wFv9kyQZ0
- ―朝
月明かりのオアシス 客室
妖精「というわけで、新たに二つの目標ができたよ」ビシッ
紙「砂漠の光対策」
紙「地下の水源を調べる」
イリス「光対策と地下の水源かあ……」
ミスティ「地下は……旅人の身分じゃ正規ルートでは行けないわね……」
妖精「うん。だから地下については不正なルートを通れる私とクロシュで調べるしかないね」
スライムクロシュ「!」モニョ!
イリス「じゃあ私たちは光への対策を練るよ!」
ミスティ「光対策……砂漠エイでもいれば良いのだけれど……」
イリス「妖精さんと同じこと言ってる」
ミスティ「え、そうなの」
イリス「いや気持ちはわかるけどね!」
妖精「ついでに砂漠の西を行くにあたって、天候以外ではどんな障害があったりするかも知っておきたいな」
イリス「わかったよ! そっちについても調べてみる!」
テラヌス・ウルス滞在4日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
- 327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 21:16:18.53 ID:yQvzdLIlO
- ラハニが偶然市場にいたので話しをする
- 328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 21:17:23.92 ID:vMcsPhH5O
- フラナに光対策の手紙を出す
- 329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 21:17:53.81 ID:RLsXQ7WAo
- 魔術書「正負の属性」を読む
- 330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 21:22:17.55 ID:GckA3aU30
- 魔術書読むのって一つずつしか無理かな?
- 331 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 22:42:04.35 ID:wFv9kyQZ0
- 上の方の安価でもあったように、一つの安価で複数人が何らかの行動をすることも可能です。ただし、一人分よりも少々効率は悪くなるかもしれません
- 332 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 22:43:40.47 ID:wFv9kyQZ0
- ―テラヌス・ウルス市場
クロシュ「」トコトコ
金刺繍ターバンの老人「待たれよ」ヌッ
クロシュ「!」
妖精「わっ! あなたは……あの二刀流のおじいさん!」
金刺繍ターバンの老人「いかにも。ラハニ四世、という名を聞いたことはないかね? 旅人の少女と妖精よ」
妖精「えっ! じゃあ、あなたが――」
金刺繍ターバンの老人→ラハニ四世「うむ。わしがラハニ四世じゃ」
妖精(ラハニ四世だって? それじゃあ……この爺さんのいる場所じゃ下手なことはできない)
ラハニ四世「君たちの活躍でこの街の被害は最小限に抑えられたと言っても良いじゃろう。感謝するぞ」
妖精「まあ、うん……。お礼ならヨードリーからもらう約束を得てるから、大丈夫だよ」
ラハニ四世「ほう、そうであったか。じゃがこれはわしからの気持ちじゃ」スッ
金細工のネックレス「」キラキラ
クロシュ「わあ……」
妖精「わわっ! だ、だからいいってば! 受け取れないよこんな高そうなもの!」
ラハニ四世「ほほ、謙虚じゃのう。別に詐欺とかではないぞ?」
妖精「詐欺じゃなくてもいらないって! ていうかあなた、ラハニ四世ならスピーゲル族の首長なんでしょ? 妖精の私なんかと話してて良いの?」
ラハニ四世「ほう、この国の事情は既知であるか」
妖精「そりゃあね。トップのあなたが妖精なんかと話してちゃ示しが付かないんじゃない?」
ラハニ四世「勘違いしておるようじゃが、わしは人間以外の種を嫌っておるわけではない。国を救うため、王国と手を結ぶ為にこうした立場を取っているだけじゃ」
妖精「え……!?」
ラハニ四世「大を救う為に小を切り捨てる……必要な犠牲じゃ。全員揃って餓死するよりは、多少の犠牲を払ってでも多くを生かす選択をするのが正しさだと思わぬか?」
妖精「……ふうん。でもそれなら、もっとマシな方法があるんじゃないの? こんな、魔族差別を煽るようなやり方しなくたって――」
ラハニ四世「どんなやり方であれ、この砂漠で国を追い出すともなればそれは死刑宣告に等しい。その過程に良いも悪いもなかろう。それに――今現在魔族排斥運動を苛烈に推し進めているのは、わしではなくわしの愚孫であり次期首長でもあるミラや、それに従うスピーゲル族の一部に過ぎぬ」
妖精「この差別はあなたが主導ではないってこと?」
ラハニ四世「いや。わしはその運動によって高まっている魔族嫌悪感情を、テラヌス・ウルス議会で法案を通す為に利用している。わし主導ではないとしても、利用する為に止めようともしていない時点で同罪であろう」
妖精「……罪であることは自覚してるんだ」
ラハニ四世「罪ではあろう。愚孫共は全く自覚がないようじゃがな」
妖精「あなたの孫がどれくらいの歳かは知らないけど、魔族にはまだ小さい子だっているんだよ。石を投げられて泣きながら、それでも外では生きられないからって必死にこの街にしがみついてる子たちが。あなたは――そういう子たちにすら、死刑宣告を突きつけるって言うの?」
ラハニ四世「それでより多くが助かるのであれば、わしは違えぬ。それとも妖精殿は、みんなまとめて仲良く餓死がお望みなのかね?」
妖精「詭弁だね。例え支援なんかなくたって直ちに全員死ぬと決まるわけじゃない。あなたは模索と努力を諦めて楽な方へ流されようとしているだけだ」
ラハニ四世「支援を受けずに努力を続けたところで、解決策を見つけられなければいずれは皆死ぬ。だが支援さえ受ければ、人間だけは確実に助かるのじゃ」
妖精「……平行線だね。多分、この言い合いは無意味」
ラハニ四世「うむ……。悪いが、この国にも、わしにも、もう努力する時間も余裕も残されておらぬのじゃ」
- 333 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 22:44:07.95 ID:wFv9kyQZ0
- 妖精「……」
ラハニ四世「……もしお主らがこの国を案じるのであれば、一つ頼みがある。聞いてくれるか?」
妖精「なに? 内容による」
ラハニ四世「この国の魔族たちに、ラハニ四世こそ諸悪の根源であり王国と密接に繋がる拝金主義の老害大悪魔という悪評を流して欲しいのじゃ」
妖精「はあ!? な、なんで……?」
ラハニ四世「わしを黒幕ということにすれば、魔族からの憎悪はこの国や人間という種ではなく、わし個人に向けられるじゃろう。テラヌス・ウルスという国の未来を考えるならば、その方が良い」
妖精「いや、理屈はわかるけどさあ……。それじゃああなたの家族にも被害が――あっ」
ラハニ四世「わしの家族は孫のミラだけじゃ。そして愚孫ミラは苛烈な魔族差別主義者……悪評通りゆえ、何の問題もないというわけじゃ」
妖精「なんてこった」
ラハニ四世「国内の魔族はもちろん、仲間たるスピーゲル族の者たちにもこれは頼めぬ。外様の旅人であるお主らにしか頼めぬことなのじゃ。聞いてくれるかの?」
妖精「う、うう〜ん……」
クロシュ「……」
↓1〜3多数決 クロシュはどうする?
1.断る
2.別のことを言う、またはする(自由安価)
- 334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 22:45:43.00 ID:T4zMXJ9v0
- 1
- 335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 22:49:48.74 ID:sKpB4YWC0
- 2
- 336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 22:56:52.35 ID:dDek1QrEO
- 1
- 337 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 23:19:13.55 ID:wFv9kyQZ0
- クロシュ「……」フルフル
ラハニ四世「不服か……。それなら、この金細工のネックレスに金細工の腕輪も付けて――」
妖精「そういう問題じゃないってば! ったくもう、私たちにそんな嘘をつかせようとするなってことだよ」
ラハニ四世「むむ……」
クロシュ「うん……。わたし……そんなこと、しなくても……みんなが、生きられるように……したい、から……」
ラハニ四世「そんな良い未来があるならわしだってそうしたいがの……」
クロシュ「……世界樹の、光と……街の地下を、探せば……上手く、いくかも……」
ラハニ四世「世界樹の……なんじゃ? それに街の地下じゃと……? 地下水路は既に枯れかけて久しいが……」
妖精「私たちは私たちでやれることをやってるってこと」
ラハニ四世「ふむ……まあ、断られてしまったものは仕方がない。わしはわしで動くが、お主らも好きに動くが良い」
妖精「はいはい。お爺さんも歳なんだから無理しちゃだめだよ」
ラハニ四世「カカカカ! わしより遥かに齢を重ねている建国の太母にそう言われてしまうとは! わしもまだまだやれそうじゃな!」
妖精「わ、私のこと知ってたの!!? ていうかババアって言うな!!!」
ラハニ四世「言っておらんが……」
◆
- 338 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 23:20:03.96 ID:wFv9kyQZ0
- ―月明かりのオアシス ロビー
イリス「お手紙お手紙♪」トタトタ
猫耳の褐色少女「あ、イリスさま。フラナさまからお手紙が届いております」トコトコ
イリス「ええ!? 今こっちから手紙を出そうとしてたのに!」
エバンス「というかなんでこっちの住所がわかったんだ?」
猫耳の褐色少女「えっと、ハーピィの方が、速達だって言って……」
イリス「あ、ああ……」
エバンス「え、誰……」
*
――親愛なるイリス・プラネットへ
砂漠の国テラヌス・ウルスへ向かったそうね。
今のテラヌス砂漠は例年を遥かに越える以上な日射量で生物が死滅する死の領域と化していると聞くわ。
私は陽の光をある程度克服しているけれど、そんな場所に行けば流石に耐えられないでしょうね。
そういうわけで、砂漠を往くあなたに吸血鬼とっておきの光対策を教えてあげるわ。
↓1コンマ
01-40 バイオレット印の日焼け止め
41-80 ↑+マジカルパラソル
81-00 ↑+シャイニングスライムの欠片
- 339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 23:21:26.63 ID:ozPRtZ3DO
- はい
- 340 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 23:40:19.23 ID:wFv9kyQZ0
- バイオレット印の日焼け止め「」ポン
マジカルパラソル「」ポン
エバンス「それは……傘と……何だ? 塗り薬か?」
イリス「日焼け止めと、日傘だそうです。この日焼け止めは強力な光耐性が込められていて、この日傘は――」
マジカルパラソル「」バサッ!
闇の領域「」フォン―
エバンス「うおっ!? 急に真っ暗になったぞ!!」
イリス「す、すごい! こんなマジックアイテムを作っちゃうなんて! 流石フラナ先生です!」
☆吸血鬼の日焼け止めを手に入れました
☆日蝕の傘を手に入れました
◆
- 341 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 23:40:48.54 ID:wFv9kyQZ0
- ―月明かりのオアシス 客室
魔術書「正負の属性」ペラッ
ミスティ「……」
ペラッ
ペラッ
ミスティ「…………」
ペラッ
ペラッ
ペラッ
ミスティ「………………」
ペラッ
ペラッ
ペラッ
ペラッ
↓1コンマ
01-30 氷属性経験+2[2/8]
31-60 氷属性経験+3[3/8]、魔法経験+1[2/6]
61-90 氷属性経験+4[4/8]、魔法経験+2[3/6]
91-00 氷属性経験+8[8/8]、魔法経験+4[5/6]
- 342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/03(土) 23:42:02.24 ID:890EHuKHO
- あ
- 343 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/03(土) 23:56:28.04 ID:wFv9kyQZ0
- ミスティ(これは――!)
ミスティ(レッドの言っていたこと――そして氷精の魔導書に書かれていたことだわ!!)
ミスティ(それらの理論が人間の魔法使い向けに整理されて、体系的に理解できるように書かれている――)
ミスティ(この本――厳密には氷属性の本ではないのだけれど――結果的に、氷属性に応用できる!)
ミスティ(……もし、事前にレッドの教えや氷精の魔導書に出会っていなかったら……多分私は、この本に書かれている内容を正しく理解できなかったわ。そう考えると、彼らと先に出会えていたのは僥倖としか言いようがないわね)
ミスティ(これを読んで理解すれば、私はさらなる氷属性の高みに至れる気がするわ……!!)
☆ミスティの氷属性経験が[2/8]になりました
- 344 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/04(日) 00:02:04.50 ID:FnQXd8Cp0
- というわけで本日はここまでとなります。次回はテラヌス・ウルス滞在5日めからとなります
大きなトカゲさんことリアンノンちゃんと出会ったり、金ピカお爺さんことラハニ四世氏と出会ったり、光対策を考えたり地下水路を見つけたりなど、いろいろと実りある二日間であったように思います
リアンノンさんはちょっと頼りなさそうな雰囲気ですが、トカゲの姿のときはとても力強くてかわいいので、クロシュ氏は自分のトカゲ姿が好きではないリアンノン氏のことを少し不思議に思っているようです。そしてラハニ四世お爺さんはいろいろと考えているようですが、クロシュちゃんにはよくわからなかったので、嘘をつくよりみんなで生きられる未来に進んだ方が良いと思った次第でありました
それでは本日もありがとうございました。次回、明日は多分更新できないので、来週の土日となります。よろしくお願いいたします(もしまた不規則な更新等があれば前日くらいにお知らせいたします)
- 345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/04(日) 02:31:10.69 ID:dfQjBrz5o
- おつでした
まったく意味はないけどトカゲリアンノンとトカゲクロシュでかけっこしたらどっちが速いのか気になる
太母さまの顔ひろいね本当に。そして妖精の隙間すり抜け術有能
- 346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage ]:2024/08/05(月) 12:11:52.21 ID:smV4zUU1O
- 乙
フレメアが差してたのもマジカルパラソルかな
- 347 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/10(土) 14:40:36.92 ID:IQrI1aXU0
- クロシュが擬態する溶岩トカゲはすばしっこい種だったので、トカゲクロシュもそれに準じてすばしっこくなります
そしてリアンノン氏のトカゲ形態は、溶岩トカゲやトカゲクロシュよりも大きくて力強いですが、素早さはやや劣るようです。ヘビー級のトカゲなのかもしれません。トカゲにもいろいろな種があるようです
妖精氏はいちおう有名人なので、緑の国以外でも時々一方的に知られていることがあるようです
妖精のすり抜け術はほとんど全ての妖精が無意識・無自覚に使える技能のため、通常の手段で妖精を捕らえるのは難しいようです。はたから見ると瞬間移動のように見えます
フレメア氏がさしていた日傘も恐らくマジカルパラソルだと考えられます。彼女は使用したと思われる大規模な日蝕魔法は、その日傘による能力であった可能性があります
克服したとはいっても吸血鬼にとって陽の光は忌々しく有害なものなので、浴びないに越したことはありません。肌荒れの原因にもなります
- 348 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/10(土) 14:41:16.51 ID:IQrI1aXU0
- ―テラヌス・ウルス 滞在5日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*2 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*1 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 雨乞い傘 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな巻き貝 精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上 大きな軽石 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 闇の欠片 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 フリルワンピ水着 メルルの帽子
魔導飯盒 魔法学園のスク水 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 炎鉱石 暗黒優待券
属性大全 ガラスのザリガニ
魔王図鑑 踊り子の双剣
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・砂漠の光対策を考える
・テラヌス・ウルス地下の水源を調べる
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](ミスティ)
・氷属[2/8](ミスティ)
・剣技[1/8](エバンス)
・魔法[1/4](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□テラヌス・ウルス首都 主要施設
中央区:宿屋、噴水広場、市場、武具屋、酒場、浴場、冒険者ギルド、商人ギルド、宮殿、神殿、他
外周区:宝飾店、劇場、図書館、博物館、鍛冶工房、娼館、兵舎、練兵場、他
- 349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 14:41:49.68 ID:IQrI1aXU0
- ―月明かりのオアシス 客室
イリス「妖精さん! これどうかな!?」
吸血鬼の日焼け止め「」ポン
日蝕の傘「」ポン
スライムクロシュ「?」モニョ?
妖精「フラナから送られてきたの?」
イリス「うん! 光対策について聞こうとしたら、聞く前にあっちから届いたの!」
ミスティ「なんて親切な……」
妖精「それじゃあありがたく使わせてもらおっか。でも効果のほどはどうなんだろ?」
イリス「ちょっと広げてみるね」
日蝕の傘「」バサッ
闇の領域「」フォン――
スライムクロシュ「!」モニョ!
妖精「わあ!」
ミスティ「これ……闇属性のカーテンに覆われているみたい……」
イリス「この領域でソリごと覆っちゃえば、日差しはかなり緩和されると思う!」
妖精「うん、良さそう!」
ミスティ「これに日焼け止めまで塗っておけば万全ね……」
テラヌス・ウルス滞在5日目です
↓1〜3 自由安価 何をする?
- 350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 14:42:56.08 ID:DY9St6a30
- クロシュ一行、街中でにらみ合ってる3首長を発見
- 351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 14:45:42.76 ID:+0PlCpiDO
- クロシュとリアンノンが練兵場で一緒に訓練しつつ、互いの変身形態を誉めあう
- 352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 14:48:35.35 ID:/RVZrK6wO
- 少数部族迫害よくない運動をかます
- 353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 15:32:50.29 ID:IQrI1aXU0
- ―テラヌス・ウルス市街
妖精「さあて、今日こそは地下の探索を――んん?」
クロシュ「!」
ザワザワ…
リアンノン「…………」
ラハニ四世「おや、ホトルス族の首長殿ではありませぬか。ご機嫌麗しゅう――」
リアンノン「……私たちのご機嫌が麗しいかって……本気で、言っているのですか」
ラハニ四世「おや、ただの挨拶のつもりでしたが」
リアンノン「……」キッ
黒髪ロングの女性「リアンノン、抑えましょう……。ここで彼に楯突いても、私たちの立場が悪くなるだけです……」
リアンノン「……ごめんなさい。そうですよね」
金髪の女性「フン、穢らわしい劣等種共が。まだ追い出されてないだけありがたく思いなさいよ」
リアンノン「なんですって……!!」ギリッ
ラハニ四世「……」
金髪の女性「アンタたちがいるせいで支援を受けられないのよ? 足引っ張ってる自覚くらい持ったら?」
リアンノン「…………!!」ギリリ
金髪の女性「大体アンタ、不潔でキモいトカゲ人の癖になに人間面してんの? そういうのマジで不快――」
黒髪褐色の女性「はいはいそこまで。天下の往来で喧嘩はご法度ですよ」スッ
金髪の女性「アンタたちは……チッ」
ヨードリー「議会に名を連ねる者がそのような態度は頂けないな。ラハニ四世、孫の監督が十分ではないようだが」
ラハニ四世「それは失礼致した。わしとしては特段止める必要もないと思っていたのじゃが」
ザワザワ… ヤーネー… マゾクデテケヨ…
妖精「うへぇ……やなとこに出くわしちゃった……」
クロシュ「……」
↓1〜3 クロシュはどうする?
1.首を突っ込む(突っ込み方はクロシュの自主性に任せる)
2.首を突っ込まない
3.自由安価
- 354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 15:42:12.48 ID:JLdMGVYyO
- 1
- 355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 15:51:36.80 ID:C//cICvpO
- 1
- 356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 15:52:24.03 ID:/rzvoxt/o
- 1
- 357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 16:57:18.88 ID:IQrI1aXU0
- クロシュ「……」トコトコ
妖精「うぇ!? な、何する気!?」パタパタ
金髪の女性「ん? 子供はあっち行ってなさい」シッシッ
クロシュ「トカゲは……かわいい……」
金髪の女性「はあ……?」
リアンノン「……!」
ラハニ四世「ほう……」
クロシュ「……トカゲは……おいしい……」
リアンノン「えっ」
金髪の女性「ええ……?」
ヨードリー「ふ……あっははは! うむ、私もそう思うぞ! トカゲのフォルムは美しく、栄養も豊富だ!」
クロシュ「だから……追い出すのは……良くないと、思う……」
金髪の女性「何よこの子供……! いきなり出てきて偉そうに――」
ラハニ四世「ミラ。政敵ならともかく、子供相手に声を荒げるのは止しなさい」
金髪の女性→ミラ「お祖父様……。チッ……わかってるわよ」
ラハニ四世「うむ。ではそろそろ行くぞ」
スタスタ スタスタ
リアンノン「クロシュちゃん!」
クロシュ「リアンノンちゃん……」
リアンノン「えっと……庇ってくれたんだよね? ありがとう……」
クロシュ「……?」
黒髪ロングの女性「……庇ってくれたわけではないのですか?」
クロシュ「??」
ヨードリー「だが大したものだ。あの狂犬ミラを相手に物怖じせず突っ込んでいくとはな」
黒髪褐色の女性「ちょっと肝が冷えましたけどね。ラハニお爺さんが止めてくれて良かったわ」
妖精「はあ……本当びっくりしたよ」
ザワザワ トカゲッテカワイイカ? カワイクハアル アジモウマイ
☆テラヌス・ウルスの人々の魔族認識が僅かに良くなりました
*
- 358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 16:58:51.60 ID:IQrI1aXU0
- リアンノン「あ、あのクロシュちゃん! 良かったらこの後、一緒に練兵場に行きませんか!?」
クロシュ「ほえ?」
妖精「まあ……まだ周囲もざわついてて地下探索も難しそうだし、行っても良いと思うよ」
クロシュ「うん……」
リアンノン「じゃあ行きましょう!」
*
―練兵場
トカゲリアンノン「えへへ……ど、どうかな……? か、かわいい……?」
クロシュ「うん……」
トカゲリアンノン「えへへへ……」
妖精「え、ええと……あれ、どうしたの……?」
黒髪ロングの女性→ベスティア「多分、リアンノンはトカゲの姿をかわいいと言われたのが初めてで……。それで、気を良くしているのだと思います……」
妖精「……」
ベスティア「仕方ないのです……。いつもいつも、あの子はトカゲ人と蔑まれ、石を投げられて……。それでも、尊敬するお父様から受け継いだトカゲの血を憎むこともできず、苦しんで来たのです……。だから……トカゲの姿をかわいいと、肯定してくれたのが……本当に、嬉しかったのだと……」
妖精「そっか……」
クロシュ「わたしも……トカゲ、なれる」
トカゲリアンノン「えっ!?」
デロデロ…ポン!
トカゲクロシュ「」ピョコン
トカゲリアンノン「わあ! ちっちゃくてかわいい!」
トカゲクロシュ「」シュタタタタタッ
トカゲリアンノン「わわっ! 速いよ!!?」ノシノシ
ベスティア「少し不思議な力を感じていましたが……あの子、スライムだったのですね……」
妖精「うん。出自はよくわかんないんだけどね。あの子も覚えてないみたいだし」
ベスティア「……しかしあの擬態は……もしかして、反映魔法……?」
妖精「え、知ってるの?」
ベスティア「…………いえ、詳しくは……」
妖精「そっか。私もよく知らないんだよね。クロシュ以外の使い手は見たことないし――」
妖精(いや……そういえばブラッドの擬態ってクロシュと同じく、普通のスライムよりもかなり高度だったし、もしかして……。いや考えすぎか……)
ベスティア「……昔、反映魔法を使って擬態するスライムの知り合いがいたのです。当時はユニーク属性だと思っていたのですが、他にも使い手がいたのですね……」
妖精「へえ、そうなんだ。まあこの星の長い歴史を辿れば、完全なユニーク属性なんてのはほとんどいないのかもね。同じ時代に生まれていないだけで」
ベスティア「そうですね……。ふふ……まだ生きているかどうかもわかりませんが……きっとクロシュちゃんを見たら、気に入っていたと思います……」
妖精「あはは、そりゃ良かった」
◇
- 359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 18:31:28.68 ID:IQrI1aXU0
- ―テラヌス・ウルス市場
ミスティ「さて、買い出しはこれくらいで良いのかしら」
フードの猫耳の褐色少女「はい……。あの、お手伝いしていただいて……」
ミスティ「いいのよ。あなたのお姉さんからはとても貴重なものを頂いているから、この程度じゃお返しにもならないわ」
イリス「うんうん! 遠慮なく頼ってよ!」
フードの猫耳の褐色少女「は、はい――」
子供D「あ、おい! あいつ猫野郎の癖に人間のフリなんかしてやがるぞ!」
子供E「マジだ! ふざけてんな!」
子供F「お姉さん! そいつ薄汚い猫野郎です! 離れた方が――」
ミスティ「は?」ギロッ
子供D-F「!!?」ビクッ
イリス「……キミたち……同じように自分が言われたら、どう思う?」
子供D-F「……」
エバンス「お〜い、こっちは済んだぞ――ん?」
ローガン「何やら不穏な雰囲気だな……」
*
- 360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 18:31:56.23 ID:IQrI1aXU0
- ―月明かりのオアシス ロビー
エバンス「なるほど……。そりゃまあ……」
猫耳の褐色少女「ごめんなさい……わたしなんかが、一緒にいたせいで……」
ミスティ「気にしないで。あなたの買い出しに付いていったのは私たちだもの。それに悪いのはあのクソガキ共よ」
ローガン「いや……子供は自分で物事の是非を判断する力が弱い。この国に蔓延している魔族や少数部族への差別意識が、彼らをそうさせているに過ぎぬ」
イリス「大人たちが差別してれば、子供たちがそれに倣うのは当然かもしれませんね……」
エバンス「……胸糞悪い話だな。なんか俺たちにできることはないのか?」
イリス「迫害をやめろって言うとか……?」
ローガン「……外様の我々がそんなことを言えば、厄介な活動家と認識されて追い出されてしまうかもしれん……」
ミスティ「だからって放っておけないわ……!」
ローガン「うむ……」
↓1〜3多数決 どうする?
1.倫理・道徳を説く穏健な運動を行う(イリス案)
2.過激な差別主義者を叩きのめす(ミスティ案)
3.王国のネガティブキャンペーンを行う(ローガン案)
4.魔族や少数部族の良さをアピールする(エバンス案)
5.その他(自由安価)
- 361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 18:33:30.99 ID:DY9St6a30
- 3
- 362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 18:42:26.43 ID:+jckd+teo
- 3
- 363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 18:42:53.05 ID:/bJTA2ZV0
- 5 1+4複合案
- 364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 19:31:40.37 ID:/rzvoxt/o
- 狂犬ミスティお姉さん草
- 365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 20:13:39.56 ID:IQrI1aXU0
- ―月明かりのオアシス ロビー
妖精「え、王国のネガティブキャンペーン?」
ローガン「うむ。それにあたって、クロシュくんと妖精くんの力をお借りしたいのだが――」
クロシュ「?」
◇
―テラヌス・ウルス市街
ザワザワ ナンダナンダ
謎の幼い踊り子「はっ、はっ――」タンッタンックルッ
謎の踊り子妖精「――」シャランシャラン
市民の男性C「おほっ! かわいい踊り子さんたちだねえ」
市民の女性B「ほう、ちょいと拙いが悪くないね。ありゃどこの娘だい?」
ローガン「彼女たちは芸術都市ミュージアで修行をしていた踊り子見習い……命からがらここまで逃げてきたのだそうだ」
市民の女性B「ミュージアって王国の? そういや先日とんでもないテロがあったらしいが……」
ローガン「ああ。世間じゃシノホシというテロリストの仕業にされているが、実はあれは王国の新兵器の実験だったらしい」
エバンス「あっそれ聞いたことあるぜ! 王国ってなんかヤバイ兵器を造ってるらしいな!」
ミスティ「自国民を巻き込んだ実験を行ったってこと? 狂っているわ……」
市民の女性B「まさか……それ本当かい?」
ローガン「あくまで噂だがな。しかし王国はそういう黒い噂が絶えぬ」
イリス「でも、あの子たちはどうして王国から逃げてきたの?」
ローガン「……見ての通り、彼女たちは片方が妖精だろう? そのせいで……彼女たちはテロリストの仲間だと疑われ、酷い差別を受けたらしい……」
市民の男性C「なんだと……!」グッ
市民の女性B「お、おいおい……でも片方は人間の子だろ?」
ローガン「むしろ人間だからこそ、非人間と仲良くする裏切り者とされて苛烈なバッシングを受けたのだそうだ」
市民の女性B「そんな……」
ローガン「ゆえに……遠路はるばる砂漠を越え、平穏を求めてここまで逃げてきたというわけだ……」
市民の女性B「身寄りは、なかったのかい……?」
ローガン「……人間の子の方にはただ一人の姉がいたそうだが……その姉は例のテロによって吹き飛んできた瓦礫から彼女を守り……その命を落としてしまったのだという……。そんな事情があるのだから、テロリストの仲間であるはずなど絶対ないだろうにな……」
市民の女性B「……」グッ
市民の男性C「ちくしょうっ……! そんな、そんな重い過去があったなんて……! えっちでかわいくて良いねえなんて思っちまった少し前の俺をぶん殴ってやりてえ……!!」ググッ
エバンス「いや、違うぞ。あんたは悪くない……あの子たちにそんな運命を背負わせた、極悪非道の差別主義国家の王国ってやつが諸悪の根源なんだ!!」
ローガン「うむ……。全て、王国が悪いのだ……」
ミスティ「王国……許せないわ……」
イリス「ひ、酷い国だよね……!」
市民の男性D「なあ、横から聞いてたんだが……それじゃあもしかして、王国と手を結ぼうとしてる今のこの国ってけっこうヤバかったりするのか……?」
ローガン「なにっ!? 王国と手を結ぼうとしているだと!?」
市民の男性D「あ、ああ……。王国と手を結ぶために、非人間を追い出す法案が今議会で審議されてて……」
エバンス「おいおいざけんじゃねえぞ……! それじゃあ、せっかくここまで逃げてきたあの子たちはまた――」
ミスティ「これ以上酷い目に遭わせられるなんて、絶対に許さないわよ……!!」
市民の男性D「い、いや審議してんのは俺じゃないんだから勘弁してくれよ! お、俺だって……あの小さい子たちを苦しめたかねえし……」
市民の女性B「……議会の連中は、王国の悪逆を知ってやがんのかね」
市民の男性C「俺はあの子たちをいじめた王国の奴らを許さねえ……! そんな国と手を組むなんて絶対反対だ!!」
- 366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 20:14:58.18 ID:IQrI1aXU0
- ザワザワ オウコクヒドイ ヨウセイサンカワイイ ヨウジョカワイイ
謎の幼い踊り子「はっ、はっ――」タンッタンックルッ
謎の踊り子妖精(私たちの幼くて弱々しい見た目を利用して庇護欲を掻き立て、王国の悪性を強調し、この国の方針を不安にさせる……)シャランシャラン
謎の踊り子妖精(しかも、私たちの正体以外は大体本当のことっていうのがまた……)シャランシャラン
謎の踊り子妖精(こりゃ上手いこと考えたなあ、ローガン……)シャランシャラン
↓1コンマ(テラヌス風踊り+10、テラヌス産の踊り子の双剣+10)
01-60 王国の評価ダウン中
61-90 王国の評価ダウン大
91-00 王国の評価ダウン特大
- 367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 20:17:07.97 ID:VC75XFjyO
- 王
- 368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 20:40:41.89 ID:/rzvoxt/o
- クリティカル!
- 369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 20:59:58.05 ID:IQrI1aXU0
- 97クリティカル!
ワイワイ ガヤガヤ
ハーピィ記者「おやおや、やり方がダークヒーローらしくなってきましたねえ!」
ハーピィ記者「ふふ、ここはダークヒーローの生みの親たる私も力添えして差し上げなければ!」バッ
シャシャシャッ カキカキカキッ
◆
- 370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 21:01:59.85 ID:IQrI1aXU0
- ―翌明け方
月明かりのオアシス 客室
チュンチュン
ガラッ バサッ
スライムクロシュ「?」モニョ…
妖精「んん……? 今何か……」ムニャムニャ
風雪新聞号外「」バサッ
妖精「こ、これは……」
風雪新聞号外「悲劇!! 芸術都市を追われた踊り子たち!!!!」
風雪新聞号外「極悪非道!!! 血も涙もない王国民!!!!」
風雪新聞号外「恐怖!!!! 王国が開発中の大量破壊兵器の正体に迫る!!!!」
イリス「うひゃあ……」
ミスティ「この新聞のせいで私たちの活動に変なケチが付いたりしないかしら……」
◇
―テラヌス・ウルス市街
ザワザワ…
市民の男性F「聞いたか……? 踊り子たちの話……」
市民の女性C「ええ……。王国って最低の国なのね……」
市民の男性G「そんな国と手を組んだりして大丈夫なんかね……」
ミラ「な、なによこれ……! どこの誰だか知らないけどふざけた真似を……!」
ラハニ四世「……」
◇
―テラヌス・ウルス宮殿
黒髪褐色の女性「ヨードリー、もう聞いた?」
ヨードリー「うむ……。どこの活動家か知らんが、強烈なのをかましてくれたようだ……」
風雪新聞号外「」バサッ
黒髪褐色の女性「この新聞……魔族国お抱えの捏造新聞だけど、この踊り子たちは実在してるみたいよ。目撃情報がかなり出てる」
ヨードリー「……うむ……」
黒髪褐色の女性「ヨードリー……」
ヨードリー「……大丈夫だ。この国は、私が守る……」
◇
―テラヌス・ウルス
リアンノンの家(ホトルス族の拠点)
ベスティア「リアンノン! リアンノンいますか!」
リアンノン「ベスティアさん!」
ベスティア「リアンノン……! 朝早くにごめんなさい、例の新聞は読みましたか……?」
リアンノン「は、はい……。街中も少々沸き立っているみたいですね……」
ベスティア「……良くも悪くも、状況が動きます……。ここでしっかり、私たちの有用性を示していきましょう! そうすれば――」
リアンノン「はい……! どこの誰だかは知りませんが、このチャンスを無駄にはしません!」
ベスティア「次の議会は3日後……恐らくそこで決着が付きます。それまでに、民意を掴みましょう……!」
☆テラヌス・ウルス国内における王国の評判が強烈に下がりました
☆テラヌス・ウルス民の非人間への認識が少し良くなりました
◆
- 371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 21:11:33.93 ID:IQrI1aXU0
- ―テラヌス・ウルス 滞在6日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*2 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*1 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 雨乞い傘 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな巻き貝 精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上 大きな軽石 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 闇の欠片 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 フリルワンピ水着 メルルの帽子
魔導飯盒 魔法学園のスク水 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 炎鉱石 暗黒優待券
属性大全 ガラスのザリガニ
魔王図鑑 踊り子の双剣
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・テラヌス・ウルス地下の水源を調べる
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](ミスティ)
・氷属[2/8](ミスティ)
・剣技[1/8](エバンス)
・魔法[1/4](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□テラヌス・ウルス首都 主要施設
中央区:宿屋、噴水広場、市場、武具屋、酒場、浴場、冒険者ギルド、商人ギルド、宮殿、神殿、他
外周区:宝飾店、劇場、図書館、博物館、鍛冶工房、娼館、兵舎、練兵場、他
- 372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 21:12:25.42 ID:IQrI1aXU0
- ―朝
月明かりのオアシス ロビー
エバンス「な、なんかけっこうすごいことになってるらしいな……」
ローガン「うむ……私自身、ここまでになるとは考えていなかった……」
ミスティ「どこぞの悪徳記者が追い風を吹かせてくれたお陰かしら……」
イリス「あ、あはは……まあでも、これで王国と協定を結ぶ方針に疑問を持つ人も増えるよね」
妖精「ただ、そうなると今度はこの国の水不足問題がやっぱり立ち塞がってくるんだよね……」
イリス「あっ……」
妖精「もしこの国が王国と協定を結ばない選択をしたら、そう仕向けた私たちは水不足を解決する責任がある……」
ミスティ「……世界樹の光を回収すれば、解決したりしない……?」
妖精「前にも言ったけど、干ばつは以前から発生してたんだよ。世界樹の光がそれを後押ししてるのも事実だろうけど、例え光を回収しても根本的解決には至らないと思う」
エバンス「俺たち、めちゃくちゃ責任重大じゃねえか」
妖精「うん。この街の地下に、解決の手がかりがあれば良いんだけど……」
スライムクロシュ「〜〜」モニョニョ
テラヌス・ウルス滞在6日目です。9日目に非人間排斥法案の決議が出ます
↓1〜3 自由安価 何をする?
- 373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 21:13:49.37 ID:2JxoK33yO
- エバンス 修練場で魔法の練習をして経験値を上げる。ついでにヨードリーと話しをする
- 374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 21:14:17.26 ID:ktpgvbcwO
- ギルドで水路に関する依頼探し
- 375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 21:15:26.13 ID:+0PlCpiDO
- 図書館で地下を含む地理について資料が何かないか調べる
- 376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 21:51:35.80 ID:IQrI1aXU0
- ―練兵場
エバンス「さて、この練兵場は……流石に水源とは関係ないか……」スタスタ
エバンス「ここまで来て帰るのも勿体ないし、魔法の練習でもしていくか」ググッ
ヨードリー「……ん? 貴殿は……」
黒髪褐色の女性「あら、この街の防衛に協力していただいた旅人さんですね〜」
エバンス「おう。そっちのあんたは――」
黒髪褐色の女性→アニス「私はアニス・スターグラス……ヨードリーと同じテレス族の末席に身を置かせていただいております」ペコ
ヨードリー「末席などとよくいう。この国の商業――経済活動を実質的に支配しているのはお前だろう。テラヌス商会の長よ」
アニス「あらあら、支配だなんて人聞きの悪い……。あんまり真に受けないでくださいね、この人は大げさなんですから〜」
エバンス「お、おう……」
ヨードリー「しかし貴殿はまた修行か? 精が出るな」
エバンス「いや……まあ、そうだな。今日は魔法の練習をしようかと思っていたところだ」
ヨードリー「ほう。せっかくだし私が見てやろう。やってみよ」
アニス「私も拝見させていただいてよろしいですか〜?」
エバンス「あ、ああ……。なんかやりづれえな……」
↓1コンマ
01-60 まあまあ+1[2/4]
61-90 そこそこ+2[3/4]
91-00 良い感じ+4[4/4]
- 377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 21:54:15.59 ID:DY9St6a30
- あ
- 378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 22:21:13.93 ID:IQrI1aXU0
- 土塊「」ボゴンッ
ヨードリー「魔力の流れがイマイチだな……」
アニス「あら、でもお上手ですよ〜」
エバンス「世辞はよしてくれ。イマイチなのは俺自身もわかってるんだ。身近に優秀な魔法使いが二人いるからな」
ヨードリー「彼女たちは大したものだぞ。あの若さであれだけ使いこなせているのだからな」
エバンス「だからこそ、俺も負けてられねえってことよ」
ヨードリー「ふむ……では、私が手本を見せよう。魔力の流れを見てみよ」スゥー
土塊「」ボゴンッ
ヨードリー「……」
アニス「ヨードリー……地属性は専門外でしょ?」
ヨードリー「……すまん。そうだった」
エバンス「……あんた……調子悪いのか?」
ヨードリー「そんなことはない。私はいつでも万全だぞ」
エバンス「……少し顔色も悪いようだが……」
ヨードリー「気のせいだろう」
アニス「…………ヨードリー、そろそろ時間ですよ」
ヨードリー「おっと、すまん。では私たちはこれで失礼する。貴殿も頑張りすぎは体に毒だぞ。適度に休息を挟むが良い。ではさらばだ」スタスタ
アニス「お元気で〜」
エバンス「あ、ああ……。じゃあな……」
◇
- 379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 22:21:46.64 ID:IQrI1aXU0
- ―冒険者ギルド
テラヌス・ウルス支部
ローガン「さて、地下に潜れない私にできることは限られるが……」スタスタ
受付嬢「こんにちは! どのようなお仕事をお探しですか?」
ローガン「うむ。この街の水路……それに関わる仕事などはあるだろうか?」
受付嬢「水路に関わるお仕事ですか……? 少々お待ちくださいね〜」
↓1コンマ
01-05 水道工事(報酬:極高)
06-35 地下水路のスライム退治(報酬:並)
36-65 地下水路の掃除(報酬:並)
66-95 地下水路の点検(報酬:高)
96-00 ちかすいろにきて(報酬:時価)
- 380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 22:23:39.20 ID:qrepQXAK0
- あ
- 381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 22:35:52.95 ID:IQrI1aXU0
- 受付嬢「それでしたら……あ、丁度昨日入った新鮮なお仕事がありますよ!」
依頼書『地下水路から薄汚いスライムの気配がするわ。退治して頂戴』
ローガン「……」
受付嬢「まあ……依頼文はともかく、仕事内容はただのスライム退治です。受けられますか?」
ローガン(……これを受ければ……旅人の私でも、合法的に地下水路へ降りることができるだろう……。そうすれば、クロシュくんたちの水源探しを手伝えるが……)
ローガン(しかし依頼内容が問題だ。クロシュくんと親しくさせてもらっている身で、地下水路に隠れているであろう無害なスライムをわざわざ見つけ出して殺すというのは……道義に反する……)
ローガン(受けるだけ受けて、スライムは発見できなかったとするか? もしくは、スライムを退治したと虚偽の報告をするか――)
ローガン(まあ……もしこれで私の冒険者ランクが下がっても問題はないか。受けるだけ受けるとしよう)
ローガン「承知した。これを受けさせていただく」
受付嬢「ありがとうございます!」
受注印「」ポン!
ローガン(さて……エバンスくんは足で水源探し、イリスくんとミスティくんは図書館で地下の文献漁りをしていたはず……。ひとまず今回は私一人で地下に向かい、クロシュくんたちとの合流を図るか)スタスタ
☆地下水路のスライム退治を受注しました
◆
- 382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 22:45:42.60 ID:IQrI1aXU0
- ―テラヌス・ウルス図書館
石造りの本棚「」
石造りの本棚「」
石造りの本棚「」
ミスティ「さて……調べるわよ、イリス」
イリス「うん! この街の水道設備についてとか、周辺地域の地理についてだよね!」
ミスティ「ええ。地下に直接向かえない分、私たちは知識で戦うのよ」
↓1コンマ
01-60 地下および周辺の地理について
61-90 ↑+近年の地下水の利用状況について
91-00 ↑+近年出没している砂漠の巨大流砂について
- 383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 22:47:10.90 ID:iM9T3zziO
- 流砂
- 384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 23:02:42.58 ID:IQrI1aXU0
- テラヌス砂漠周辺地理「」ペラッ
イリス「ふむふむ……」
*
地下水利用状況調査報告「」ペラッ
ミスティ「……頭が痛くなってきたわ」
◇
イリス「――というわけでつまり、ここの地下水は少し離れたところにあるテラヌス高地に源泉があるみたい」
ミスティ「なるほど……」
イリス「一応テラヌス・ウルスの人たちも調査に向かったらしいんだけど、テラヌス高地の源泉が枯渇してたわけではないみたい。だから考えられるのは、水脈の途中で水の流れが断たれたか、あるいは別のとこに流れるようになっちゃったか――」
ミスティ「……どこで流れが変わったかは、まだわかっていないということね……」
イリス「テラヌス高地まではけっこう距離があるし、地下水脈も深くて調査も難しいみたい……。ミスティは地下水の利用状況を調べてたんだよね?」
ミスティ「ええ……。状況調査によると、水は段階的に供給量が減っていったみたいよ……」
イリス「それなら、地震とか地殻変動で一気に流れが変わっちゃったっていう線は薄そうだね。でもそうなると、原因は何だろう……」
ミスティ「使いすぎによる枯渇もなさそうよ。過剰な汲み上げが行われた形跡もないみたい」
イリス「う〜ん……私たちもテラヌス高地に行ってみる? ミスティのソリなら1日かければいけると思う」
ミスティ「決議の日まで時間があまりないし……確証もないうちに1日かけて遠出するのはちょっと怖いわね……。でも行くなら早い方が良いかしら……」
☆地下水脈の情報と地下水利用状況の情報を得ました
◆
- 385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 23:09:23.28 ID:IQrI1aXU0
- ―テラヌス・ウルス地下水路
ローガン「おーい」スタスタ
スライムクロシュ「!」モニョ!
妖精「ローガン! どうやってここに!?」
ローガン「うむ……ギルドに仕事があってな。合法的に侵入したのだ」
依頼書『地下水路から薄汚いスライムの気配がするわ。退治して頂戴』ピラッ
妖精「うぇ、何これ……スライム退治?」
スライムクロシュ「……」モニョ…
ローガン「安心して頂きたい。この地下水路に入るために受けただけだ、退治する気はない」
スライムクロシュ「!」モニョッ!
妖精「まあそりゃそうだよね。ていうかこれ、こんな依頼があるってことは――」
ローガン「うむ! ここにスライムがいる可能性は高いぞ!」
スライムクロシュ「!!」モニョニョ!
↓1コンマ
01-70 さらなる地下への水路
71-00 砂漠スライム長老
- 386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 23:10:34.81 ID:+jckd+teo
- あ
- 387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/10(土) 23:10:53.06 ID:VOzuGomvO
- あ
- 388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 23:44:29.86 ID:IQrI1aXU0
- ローガン「ふむふむ……む?」ガサゴソ
隙間風「」ヒュルル―
ローガン「ふむ……この瓦礫をどかせば――」グイッ
隠し地下水路「」ポン!
妖精「わ! ローガン、これって――」
ローガン「うむ、見つけたぞ! 恐らく、さらなる地下へ降りるための通路だ。既に使われなくなって久しいようだが」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
妖精「うん、降りてみよう!」
*
ピチョン ピチョン
地下水路「」サラサラ
スライムクロシュ「〜〜!」ピョンピョン モニョモニョ!
妖精「うん! 流れてるよ、水が!」
ローガン「だが……これでも、この街の人々全てに行き渡らせるには到底足りぬ」
妖精「そうだね……。これだけじゃ、最低限を賄えるかどうかってとこかな……?」
砂漠スライム長老「わわ、珍しいお客さんぢゃ」モニョモニョ
スライムクロシュ「!」モニョニョ
妖精「わ、あなたは?」
砂漠スライム長老「わちはこの地下水脈で暮らしているスライムぢゃ!」モニョモニョ
砂漠スライムA「〜〜」モニョモニョ!
砂漠スライムB「〜」モニョ
砂漠スライムC「〜〜」モニョニョ?
スライムクロシュ「〜〜〜!」モニョモニョ!
ローガン「おお……スライムが大勢いるな」
妖精「もしかして、噴水広場にいたっていう?」
砂漠スライム長老「それはこの子たちぢゃ! わちはずっとここにおったのぢゃ! 上の方からノドが乾いたよ〜って聞こえてきたから、みんなをここに呼んだのぢゃ!」
砂漠スライムA「〜〜!」モニョモニョ!
妖精「そうだったんだ……。でも、スライムはみんな無事だったんだね」
砂漠スライム長老「無事なのぢゃ!」
スライムクロシュ「〜〜♪」モニョニョ
ローガン「フッ……良かったな、クロシュくん」
- 389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 23:45:46.70 ID:IQrI1aXU0
-
妖精「そうだ、ここで暮らしてたんなら、水が減ったことについて何か知らない?」
砂漠スライム長老「季節が一巡りするくらい前に、減り始めたのぢゃ!」
ローガン「ふむ……減った原因について、何か心当たりはないだろうか?」
砂漠スライム長老「わからないのぢゃ!」
妖精「そ、そう……」
砂漠スライム長老「でも減り始めてから、ときどき水にスライムの欠片が混じってることがあるのぢゃ!」
妖精「!」
砂漠スライム長老「川上の方から、スライムの声が聞こえてくることもあるのぢゃ!」
スライムクロシュ「!」
地下水路「」サラサラ
地下水路の遥か向こう「」モニョ…モニョ…
砂漠スライム長老「今まさに聞こえたのぢゃ!」
妖精「ほ、本当だ……。一体水路の先で何が……?」
スライムクロシュ「?」モニョニョ?
砂漠スライム長老「きっと水好きなスライムが水を独り占めしてるのぢゃ!」
ローガン「いやまさか……一つの街を賄うほどの大量の水を独り占めなど、いくらなんでも……」
妖精「いや……そういうことができるスライムも全く実在しないわけじゃないよ。島かと思ったら丸ごとスライムだったなんてこともあるから……。まあでも滅多にいるもんじゃないし、多分違うと思うけど……」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
妖精「まあそうだね。とりあえず地下水脈と不思議現象のことはわかったし、今日はこれくらいで一旦帰ろうか」
ローガン「うむ……」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ
砂漠スライム長老「うむ! なのぢゃ! クロシュちゃんも元気で暮らすのぢゃ!」
☆地下水脈の情報を得ました
◆
- 390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/10(土) 23:46:34.81 ID:IQrI1aXU0
- というわけで本日はここまでとなります。次回はテラヌス・ウルス滞在7日目からとなります
いろいろありましたが、テラヌス・ウルス内の王国評価を地の底に叩き落とし、地下水脈の調査を進めたクロシュ一行でした
王国評価が落ちたテラヌス・ウルスは、議会でどのような決議がなされるのか――。そして地下水脈の向こうに潜む者とは――。限られた時間の中で、クロシュが導かれる運命は――
それでは本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします
- 391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 00:02:59.60 ID:77FfDTbZo
- 乙
スライムって長老でもなんか性格ほわほわしてるのね
- 392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 00:48:37.47 ID:PoaOzh8zO
- 乙
シノホシやセイン、フメイ、クロシュヴィアはまだ入国してないんかね
- 393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 01:36:36.99 ID:GmECsmLBo
- 乙です
かなり色々繋がったな
あとは水涸れの原因対処と……ミラ様をどうにか出来るといいかな
- 394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/11(日) 16:52:27.06 ID:pblQBzNj0
- 砂漠スライム長老は長生きの砂漠スライムですが、人間の言語についてはやや癖のある言葉遣いを覚えてしまったようです
スライム類は温厚でのんびりした性格の者が多いようです。そして実は妖精類の性格傾向もこれに近いという変わった相似点があります
なお外向性に関しては妖精類の方が高く、他種族との関わりにも積極的のようです
シノホシメンバー、セインくん、フメイちゃんたち、クロシュヴィアさんが入国しているかどうかは現時点ではまだわかりません。探せば見つかるかもしれません
シノホシメンバーであれば誰かが来ている可能性はあります。セインくんはまだ怪我の治療中かもしれません。フメイちゃんたちは遭難していたようですが、今どこにいるかは判明していないようです。クロシュヴィア氏は……実のところ既に風になって漂っている可能性もありますが、なんとも言えません
地下水が枯渇した原因まで、あと一歩といったところです。クロシュちゃんたちのがんばりにご期待くださいませ
ミラ氏は……魔族がお嫌いなようです。実際のところ、リアリストで実利重視のラハニお祖父さんよりも、感情的で魔族嫌いをこじらせている孫のミラ氏の方が厄介かもしれません
- 395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2024/08/11(日) 16:53:43.45 ID:pblQBzNj0
- ―テラヌス・ウルス 滞在7日目
◇クロシュ [あかちゃんスライム]
武:メイドブレード 盾:ウニ盾 飾:くすんだ耳飾り
武:竜珠の杖 防:ゴスロリエプロン 飾:
◇妖精 [世話焼き妖精]
武: 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のレオタード 飾:
◇イリス [星の魔法使い]
武:精霊樹の杖[改] 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:魔術師のローブ 飾:
◇ミスティ [氷の魔法使い]
武:魔銀の短剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:精霊のローブ 飾:
◇ローガン [鋼の戦士]
武:鋼の剣 盾:鋼の盾 飾:くすんだ耳飾り
武:鋼の回転ノコギリ 防:鎖帷子 飾:
◇エバンス [地の傭兵]
武:魔銀の剣 盾: 飾:くすんだ耳飾り
武: 防:革の鎧 飾:
◯所持アイテム
[道具] [装備品] [大事なもの]
運命賽*2 蜘蛛絹の下着 魔族国永久旅券
会心賽*1 ザリガニのお守り フメイの服の切れ端
反魂丹*2 雨乞い傘 精霊の印
鉄鍋+携帯調理器具 大きな巻き貝 精霊樹の実のジャム
魔術書「星の魔力」上 大きな軽石 精霊樹の鉢植え
お宿の焼き菓子 闇の欠片 フメイとアリシラの人形
お宿の妖精の織物 フリルワンピ水着 メルルの帽子
魔導飯盒 魔法学園のスク水 溶岩石のアミュレット
妨害魔力波発生装置 炎鉱石 暗黒優待券
属性大全 ガラスのザリガニ
魔王図鑑 踊り子の双剣
氷精の魔導書
マジカルブラッドワイン
吸血鬼殺ブラッドワイン
綺麗な砂
魔術書「正負の属性」
魔術書「星の魔力」中
吸血鬼の日焼け止め
日蝕の傘
◯現在の目標
・フメイちゃんを探す
・世界樹の光を追う[0/5]
・テラヌス・ウルスの水不足を解決する
◯仲間の目標
・ブラッドを倒す(ミスティ)
◯経験値
・風になる[3/12](クロシュ)
・魔法[1/6](ミスティ)
・氷属[2/8](ミスティ)
・剣技[1/8](エバンス)
・魔法[2/4](エバンス)
……………………………………………………………………………………
□テラヌス・ウルス首都 主要施設
中央区:宿屋、噴水広場、市場、武具屋、酒場、浴場、冒険者ギルド、商人ギルド、宮殿、神殿、他
外周区:宝飾店、劇場、図書館、博物館、鍛冶工房、娼館、兵舎、練兵場、他
- 396 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/11(日) 16:55:16.47 ID:pblQBzNj0
- ―朝
月明かりのオアシス 客室
テラヌス砂漠周辺地図「」パサッ
砂漠スライム長老の証言メモ「」ピラッ
イリス「妖精さんたちが聞いてきた砂漠スライムさんのお話と、私たちが調べた地理の情報を整理すると――」
ミスティ「浮かび上がって来たわ……」
クロシュ「……?」
エバンス「つまり……どういうことだ?」
イリス「……砂漠に、でっかいスライムがいる!!」
クロシュ「!」
ローガン「なんと……」
妖精「いやいや……まさか……」
ミスティ「でっかいスライムがいるかどうかはともかく、スライムが何らかの形で関与している可能性は高いと思うわ……」
イリス「そのスライムさんを探し出して、お話を聞いてみようよ!」
妖精「……まあ、とにかく探し出すしかないか」
クロシュ「うん……!」
テラヌス・ウルス滞在7日目です。9日目に非人間排斥法案の決議が出ます
↓1〜3多数決
1.地下水枯渇の原因を突き止めに出発する
2.もう少し情報収集(本日の自由行動安価へ)
- 397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 16:56:39.72 ID:A8ovyWy2O
- 2
- 398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 16:57:13.28 ID:ByelOJtkO
- 1
- 399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 17:07:37.35 ID:RWb7y6+jO
- 1
そういや正負の魔翌力と星の魔翌力って、テラヌス・ウルスで読みきらないと駄目なんだろうか
- 400 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/11(日) 17:44:58.47 ID:pblQBzNj0
- 借りている本については、もし読みきれなかった場合でも、写本を作成して持って行くことが可能です。写本作成は自由行動で宣言する必要はなく自動的に行われますので、本の期限についてはお気になさらずにいただいて大丈夫です(せっかくのクリティカルで出た本なので、慌てずにゆっくり読みましょう)
- 401 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/11(日) 17:46:17.03 ID:pblQBzNj0
- ―テラヌス砂漠 発見率[0/10] 持久力[10/10]
ヒュオオオオオ―
日蝕の傘「」バサッ
闇の領域「」フォン―
強化ソリ「」シャーッ
クロシュ「わあ……」
エバンス「こりゃ快適だ!」
ミスティ「良いわね、これ……。氷魔法の調子も良いわ……」
ローガン「頭上の闇は濃度が高く直射日光を遮断するが、周囲の闇は薄いために視界は遮られん……よく考えられている!」
妖精「これなら西の砂漠に行く時も安心できそうだね」
イリス「えへへ、さっすがフラナ先生! それじゃあ水枯れの原因を突き止めに行こう!」
☆日傘と日焼け止めの効果により、持久力減少が半減します(毎ターン1減少)
↓1コンマ
01-10 発見率+2、強敵
11-30 発見率+2、敵襲
31-50 発見率+3、砂爆弾(次回戦闘コンマ+10)
56-70 発見率+3、テラヌスアロエ(持久力+3)
71-90 発見率+4、砂竜の砂団子(戦闘コンマ+20)
91-00 発見率+4、???
- 402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 17:46:44.30 ID:5qktugPM0
- あ
- 403 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/11(日) 18:11:43.31 ID:pblQBzNj0
- ―テラヌス砂漠 発見率[2/10] 持久力[10/10]
強化ソリ「」シャーッ
イリス「……ん? あ、待ってミスティ! 人が倒れてる!」
ミスティ「!」
強化ソリ「」キキッ!
行き倒れ人A「」
行き倒れ人B「」
妖精「ん……?」
ローガン「行き倒れか……?」
エバンス「おいあんた、生きて――」スッ
妖精「まずい! エバンスだめ!」
エバンス「!!」シャキンッ
巨大な鉤爪「」シャッ
魔銀の剣「」ガギンッ
エバンス「くっ!」シュタッ
黒翼の鳥人A「チッ……いけたと思ったのに」シュタッ
黒翼の鳥人B「どん臭すぎ。人間相手に不意打ち避けられるとか雑魚でしょ」バサッ
黒翼の鳥人A「っせーな。あの羽虫に邪魔されなきゃ殺れてたっつーの」
イリス「い、生き倒れてた人が……」
ミスティ「黒い翼のハーピィに化けた……!?」
ローガン「いや、逆だ! あれは砂漠の化け烏、シャークロウ! 行き倒れた人間に化けていたのだ!」シャキンッ
空を飛ぶシャークロウC「ガァー!」バサッバサッ
空を飛ぶシャークロウD「ガァー、ガァー!」バサッバサッ
妖精「上からも来る! 気を付けて!!」
メイド剣士クロシュ「ん!」シャキンッ
↓1コンマ
01-05 痛恨
06-25 劣勢
26-95 優勢
96-00 会心
- 404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 18:13:26.25 ID:GmECsmLBo
- お
- 405 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/11(日) 18:25:50.11 ID:pblQBzNj0
- 劣勢 持久力-2
―テラヌス砂漠 発見率[2/10] 持久力[8/10]
黒翼の鳥人A「シャッ!!」シュバッ
羽根の弾丸「」シュバババッ
メイド剣士クロシュ「んゅゅ!」ガガガッ
妖精「クロシュ!」
メイド剣士クロシュ「だ、だいじょぶ!!」
黒翼の鳥人B「遅い遅い遅ーい!」シュババッ
ローガン「ぬうう!」ガギギンッ
飛行するシャークロウC「ガァー!」バサッバサッ
イリス「は、速い!! 狙いが定まらな――」
急接近するシャークロウD「」グオオオ――
ミスティ「イリス!!」
イリス「!!? わ、わあああああ!!!!」
エバンス「させねえ!!」シュバッ
ガギンッ!!
一撃離脱するシャークロウD「」シュバッ
エバンス「ち、くしょう……!」
イリス「え、エバンスさん! 血が――」
エバンス「なんてことねえ! だがあの大きさと速度、厄介だぜ……!」
↓1コンマ
01-05 痛恨 持久力-4
06-25 劣勢 持久力-2
26-95 優勢
96-00 会心
- 406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 18:26:12.82 ID:Nwj7w5x2O
- かい
- 407 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/11(日) 18:45:08.39 ID:pblQBzNj0
- ―テラヌス砂漠 発見率[2/10] 持久力[8/10]
急接近するシャークロウD「」グオオオ――
ミスティ「また来てる……! 動きが速い相手には――これよ!」カッ―
氷の刃「」ヒュンッ
氷の刃「」ギャルルッ
急接近するシャークロウD「!」サッ
イリス「避けた先! 痺れて!!」カッ―
雷撃「」バリリッ
感電するシャークロウD「ガァァァァー!!!?!?!?」バリバリバリ
黒焦げになったシャークロウD「」ドサッ
シャークロウC「ガァァー!!!」ジワワ
黒翼の鳥人A「な……!!」
黒翼の鳥人B「お前たち……よくも!!」
ミスティ「先に襲って来たのはあなたたちよ!!」
妖精「狩りをする者なら狩られる覚悟くらいあるでしょ!」
黒翼の鳥人A「ねえよそんなもん!!」
黒翼の鳥人B「絶対に許さない……!! 殺してやる!!!」
黒焦げになったシャークロウD「」
シャークロウC「ガァ……ガァ……」ポロポロ
↓1コンマ
01-05 痛恨 持久力-4
06-15 劣勢 持久力-2
16-00 勝利
- 408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/08/11(日) 18:45:36.77 ID:QTlsHdIDO
- はい
- 409 : ◆eAA16RTlRw2e [saga]:2024/08/11(日) 19:09:06.90 ID:pblQBzNj0
- ―テラヌス砂漠 発見率[2/10] 持久力[8/10]
シャークロウA「ガァー!!!」バサッ
シャークロウB「ガァァー!!!」バサッ
イリス「人型形態から――カラス形態になった!!」
エバンス「気を付けろ!! こいつらカラス形態の方が強いぞ!!」
ミスティ「また迎撃するだけよ!!」
*
――戦闘終了――
斃れたシャークロウA「」
斃れたシャークロウB「」
焼き鳥になったシャークロウC「」
黒焦げになったシャークロウD「」
スライムクロシュ「〜〜」モニョモニョ モグモグ
イリス「…………シャークロウの、一匹……泣いていました……」
ミスティ「そうね……」
エバンス「おう……」
ローガン「シャークロウは知能が高く……そして、仲間思いの生き物だ。生かしておけば必ず報復に来る。禍根は絶っておかなければならん」
イリス「はい……わかっています」グッ
妖精「イリス……」
イリス「……私も、食べます。クロシュちゃんと一緒に……シャークロウたちの命を――」
☆シャークロウを食べたことにより、次回戦闘コンマ+10
↓1コンマ
01-10 発見率+2、強敵
11-30 発見率+2
31-50 発見率+3、砂爆弾(次回戦闘コンマ+10)
56-70 発見率+3、テラヌスアロエ(持久力+3)
71-90 発見率+4、砂竜の砂団子(戦闘コンマ+20)
91-00 発見率+4、???
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