【まほあこ二次創作】柊うてな「ネロアリスちゃんの肩慣らしです」

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18 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/04(木) 12:29:27.02 ID:pMuD44or0

ありす「ん〜?」

うてな「え、おもちゃが思うように動かない? まだおねむじゃないよね。どうしたんだろ」

キウィ「あのおっさん超高速で腕を振ってたけど関係あんのかな。ヴェナさんわかる?」

ヴェナ「……これは驚いたね。彼もまたスタンド使いのようだ。2回続けてぶち当たるなんて運が良いのか悪いのか」

キウィ「おいおいおいおい・・・ 今度はどんな能力なんだよ」

ヴェナ「ネロアリスの魔力と押し合っているということは、対象物を操る能力と考えるべきだろう」

   「自分とよく似た相手と模擬戦なんて訓練にはうってつけじゃないか」

うてな「意外とポジティブシンキングなとこ、あるのね」

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露伴「どういうことだ。なぜ僕の指令に従わない。玩具のくせに何を逡巡している」

  (だがヘブンズドアを受け付けないというわけじゃないようだ。何を意味する?)

  (僕の指示を拒絶はしないが、まるで誰かに遠慮しているように見えるな・・・)  

  「・・・・・こいつらは誰かの支配下にあるんだ。そいつの能力がヘブンズドアとかち合っているから誰の命令に従うか迷っているのか」

  (岸辺露伴以外の者の支配は受け付けない、と)

  「これでどうだ。そこのピエロ、お前の持ち主がいる方向を指さしてみろ」

  「また迷ってやがるな・・・ だが僕の指示を守ろうとしているということは・・・ 何を意味する?」

  「どこを指させばいいのかわからないのか? 上空を飛行機で飛んでいるのかな」
19 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/04(木) 12:30:20.54 ID:pMuD44or0

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キウィ「なあこれちょいマズくない? どう見てもあっちのが体力あるぞ。こっちはちょいお疲れ気味だぜ」

アリス「ん…」

うてな(考えろ、どうすればいい… このままでは不利になるばかり… 能力は同じようなものだから真正面から戦うのは避ける)

   「敵は『お前たちの持ち主のところまで僕を案内しろ』と言っていました」

   「ここは指揮権を敵に譲って案内させましょう。そうすりゃ油断を誘えます」

   「そしたら機会をうかがって直接あの人に精神干渉をかけましょう! 前回は気が動転してて思いつかなかったけど」

ヴェナ「ふむ、いい策略かも知れないね」

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コッチデス コッチデス ゴアンナイシマス

露伴「ふん、どこの誰かは知らんが手下どもの支配権を奪ってやったぞ。誰かを負かすというのはなかなか良い気分だね」

  「今頃どこかで悔しがっていることだろう。はっははははは」

  「この向こうか。さっき良い気分といったが、まだ最高の気分ではない・・・」

  「最高の気分を味わうには悔しがらせるだけじゃあ駄目だ。コテンパンにしてッ! この露伴に挑んだことを後悔させてやるッ!」
20 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/04(木) 12:30:47.71 ID:pMuD44or0

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キウィ「この露伴って言ったぞ。このおっさん、漫画家の岸辺露伴じゃないか? スケッチブックを持ち歩くとかいかにも漫画家っぽいし」

うてな「あのピンクダークの少年、でしたっけ。私でも名前は知っています。でもこんなに大人げない人なんですかね」

   「誰かをコテンパンにしたら最高の気分になれるって… 人のこと言えないけどさ…」

キウィ「大人げないなら年相応にしてやろうぜい! 4つにしてくれ、できるだろネロアリス」

アリス「んっ」(精神年齢干渉)


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露伴「んぐわッ? な、何だ・・・ 僕の頭から何かが奪われていくぞッ!? 」

  (思考力・・・ 自我・・・? 違う、記憶だ! 記憶がうばわれつつあるんだ!)

  (今の僕は漫画家で、違うな大学生だっけ、・・・婆さんの下宿に帰らなけりゃ・・・)

  (下宿じゃなくてりょかんだよ。それにぼくはしょうがっこうもまだなのに。たしかどこかの家に入って・・・)

  (ぼくの家じゃないどこかの家で・・・ へんなやつにおそわれたっけ・・・ ここはどこだろう)

  (ここはどこだろう・・・ ぼくの家じゃないんだから・・・ )

  「・・・・鈴美お姉ちゃん?」

  「そうだ、わるいやつが来て、お姉ちゃんが僕をまどから出してくれて・・・?」

  「ま、まだお姉ちゃんはにげていないのかな? たすけにいったほうがいいのかな? こ、こわいよ」

  「で、でも鈴美お姉ちゃんもきっとこわがってる・・・ 鈴美お姉ちゃーん!」

     あたふた あたふた おろおろ おろおろ

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21 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/04(木) 12:31:43.63 ID:pMuD44or0


うてな「ねえアリスちゃん、あれで4歳くらいにしたの」

アリス「ん〜」(肯定)

キウィ「普通の4歳ってあんなにうろたえて右往左往するものか?」

うてな「知らない場所で混乱してるってことなんですかね。鈴美お姉ちゃんって誰だろう」

ヴェナ「4歳のころに本当にあったことが再現されているのかもしれないね」

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   バジャアァァァ〜ン! バジャアァァァァ〜ン! バジャアァァァァァ〜ン!

露伴「うわあああ、なんだよ!? お人形さんのシンバル!?」

       バジャアァァァ〜ン!! バジャアァァァァ〜ン!! バジャアァァァァァ〜ン!!

露伴「う、うーん・・・ シンバルの音か。うるさいぞ何故そんなに鳴らすんだ・・・ いや僕のためか」

  「もう鳴らさなくていい。僕の頭ははっきりした。礼を言ってやるぞピエロ。」

  (岸辺露伴がピンチの時に助ける、と書いておいて良かった・・・ 命令に従うだけじゃ何もしてくれないだろう)

  「手下を奪われたら直接本人を狙うのに切り替える。そこそこガッツがあるじゃないか。そうでなきゃ叩き潰しがいがないからな」

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ヴェナ「どうやら失敗のようだね。玩具たちは彼の味方になったみたいだよ」

   「しかも彼が負けそうになると加勢するように指示したらしい。頭の切れる相手だ」

うてな「う〜ん失敗か・・・ 今度はキウィちゃんが考えてよ」

キウィ「ええ〜 え〜っと、あいつへの攻撃は効くんだよね。そいじゃ玩具と引き離してどっかに閉じ込めたらどうかな」

   「そしたら少なくともおもちゃたちは取り返せっだろ」

   「ネロアリスさあ、牢獄とか地下牢のドールハウス持ってない?」

アリス「ん!」

うてな(いやそんなもん… あるんだ)
22 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/04(木) 12:32:11.59 ID:pMuD44or0

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露伴「おおっと・・・ 場所移動か。玩具どもとはぐれてしまったぞ。ここはどこだ、牢屋か」

  「フン、僕はカンヅメにされたことはないから一度どういう気分なのか味わってみたかったんだ。だが黴臭いな。」

  (どっから入れられたんだ? 周囲は壁に鉄格子か。床じゃなさそうだし上から放り込まれたのか)クイッ

アリス「ん…」

露伴「!? 見つけたぞッ ヘブンズドアー!」

牢屋の中で天井を見上げたらその代わりにデカい子供の顔(正確にはこっちが小さくなっていたわけだ)が覗き込んでるのを見たときには多少驚いたが、それでもこっちのほうがずっと年上なんだ! 経験値の差を思い知らせてやったぞッ!!

アリス「んん…」 変身解除 ネロアリス → 杜乃こりす

うてな「アリスちゃんの顔が? ノートに!?」

キウィ「トランs」

露伴「おっとそこにも2人と1匹、ヘブンズドア―!」

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23 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/04(木) 12:34:17.83 ID:pMuD44or0
露伴 「さて・・・ 貴様らの素性や個人情報は教えてもらったぞ。玩具どもと同じ命令も書き込んだ。観念するんだな」

   「そこのちっこいのが杜乃こりす(ネロアリス)、根暗そうなのが柊うてな(マジアベーゼ)、バカっぽいのが阿良河キウィ(レオパルト)で胡散臭いのがヴェナリータ、か」

キウィ(酷い言われようじゃねえか)ムス〜

露伴 「なんか文句あるのかッ!? 僕のことおっさん呼ばわりしやがって! これでも20代だぞ、覚えておけスカタン」

   「それから僕を襲った理由と行動目的も読ませてもらったぞ・・・ 魔法少女トレスマジアをやっつける、というより俗にいう”悪質ないたずら”を仕掛けるための練習台とはナメた真似をしてくれたな」

こりす「ん?」(え、やっつけるんじゃないの?)

露伴「・・・そうかお前は知らなかったのか。耳をふさいでいろ」

こりす「ん」(ふさぐ)

露伴 「いいだろう。あのなあ柊うてな、お前の体験を読ませてもらった。未成年者にしちゃあ進んだことしてるじゃないか」

   「以前にお前とある程度同じ方向性で最低な使えん奴を見たことがあると言っといてやる」

   「僕のことを変人と思ったようだが人のこと言えんだろう。お前も似たようなもんだな阿良河キウィ」

うてな「う、ううう〜・・・」

ヴェナ「・・・それで僕たちをどうするつもりなんだい? 反省させようっていうんじゃないのだろう」

露伴 「当たり前だッ! 僕は天才漫画家・岸辺露伴だぞ」

   「僕の哲学として、漫画というのはリアリティこそが神髄だ。自分の見た事や体験した事、感動した事を描いてこそ面白くなるんだ!」

   「嘘ごとや作り話では駄目なんだよ」

キウィ「はあ・・・」

   (芸術家っぽい難しいこと言い始めたぞ)
24 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/04(木) 12:34:54.09 ID:pMuD44or0


露伴 「そして今日の僕の体験、おそらく誰も信じないだろう。だが真実だ。なかなか得難い漫画のネタといえよう」

   「そういう意味では貴様らに感謝してやってもいい。ついでにトレスマジアも有名人だから扱いにくいファンも出てくるってこともな」

   「厄介なファンはどういう心理で行動し自分自身をどう分析しているのか・・・ そういうサンプルも得られたんだから二重に感謝だな」

うてな「いえ… あの… えっと…」

   (ん? ひょっとして見逃してくれるってことないよな…)

露伴 「期待するんじゃあないッ それだけでこの僕を4歳児にした恨みを忘れられるわけないだろうがッ!?」

   「お前たちは僕の命令に逆らえないんだ、今後1ヵ月間、僕の取材に付き合ってもらおうか」

   「この岸辺露伴の漫画のネタになれるとは身に余る光栄だと思うがいい。リアリティのために全てを知り尽くしてやる!」

うてな「ひええ・・・」

キウィ「そんなのありか」

こりす「ん・・・」

キウィ(ど、ど、ど、どーにかして逃げられないかなっ かなりぶっ飛んでるぞこの漫画家! 例えば地球の裏側まで逃げるんだよォ!)

露伴 「悪の組織の大幹部だろーが腹黒マスコットだろーが僕のとこから逃げれるもんなら逃げてみやがれってんだァァァーーーー!」

   「安心しろ、放課後に数時間程度で許してやる! まだ警察のお世話になりたいとは思わないからなァーー!」

キウィ「は、はい… 逃げません… 取材に応じます、応じます! なんでも話します!」
25 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/04(木) 12:35:34.12 ID:pMuD44or0

Aー2  第二回戦反省会

1ヵ月後

うてな「や、やっと解放されました、ね。『今日で恨みを忘れてやる』って台詞が天使の声に聞こえました」

キウィ「チクショーッ 乙女の純潔をすべて丹念にねっとりと調べ上げられたー! もう立ち直れねぇー」

   「だからどっかのホテルで慰めてくれよ〜 取材のお礼って札束くれたじゃんよ〜」

うてな「え、駄目だよ。あんまり大金もってるのバレるとパパ活したって思われるよ」

こりす「ん」

キウィ「だいたいさぁ、そもそもはヴェナさんのせいだぞ。手ごろな練習台を引っかけるつもりが2回続けてスタンド使いとか勘弁してよね」

ヴェナ「わかったよ。僕としても不本意だった。次回はスタンド使いかどうかチェックしてから引き入れよう」

うてな「え、まだ続けるんですか。そろそろ本番でもいいんじゃ」

ヴェナ「今回はよく似た能力同士で真正面からぶつかって押し切られた形だ。まだまだ成長の余地はある」

   「せっかくなら完膚なきまでに心をへし折ってやりたいだろう、うてな?」

うてな「確かに。心が折れてから再起してこそヒロインですからね」
26 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:38:31.16 ID:HBN9H7Ag0
B 第三回戦:東星大学2回生

 
ナレーター (声:小林清志)

人々を闇へと誘う古いぬいぐるみ

それはエノルミータの仕掛ける凶悪な罠だった

怪しげなヴェナリータの企てた幼い新幹部:ネロアリスの魔力強化計画が

黒き英雄に牙をむいて襲い掛かる

咆えろ 戦え 光太郎

真実の勇士が淫靡に染まった悪の組織を打ち砕く


次回・仮面ライダーBLACK
『エノルミータ最期の日?』
お楽しみに     


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ヴェナ「それじゃあ今日も手ごろな獲物を探そうか」

こりす「ん!」

うてな「今度こそ手ごろな獲物が来ますように。スタンド使いは来ませんように」

キウィ「お、スズキのバイクに乗った人が走ってるぜ〜」

うてな「ぬいぐるみに気付いたみたいですよ。目撃者もいないし今回はあの人かな」
27 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:39:08.65 ID:HBN9H7Ag0
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光太郎「あ゛れはい゛ったい? ぬいぐるみが歩いてい゛るな゛んて?」

 見知らぬ街に迷い込んだ光太郎は破れかかったぬいぐるみが自分を誘うかのように歩くのを見た!
 不可解な光景に悪の気配を感じ取った光太郎はさっそく調査を開始した!

   「嫌な゛気配のする屋敷だな。ここに゛入っていったぞ。」

   「周囲に゛大神官や怪人はいな゛いようだ、が・・・」


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キウィ「ヘルメットの下は結構なイケメンじゃ〜ん! なんか得した気分〜」

うてな「イケメンというよりちょっと昔風なハンサムって感じですかね。カッコいいなあ、ねえアリスちゃん」

アリス「ん!」(大喜び)

キウィ「一応確認すっけどよ、あいつはスタンド使いじゃあないんだよな!?」

ヴェナ「違うね。その気配はみじんもない。(しかしどっかで見たことあるような)」

   「スタンド使いではないことだけは保証できるね。(まあそのうち思い出すかな)」
28 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:39:46.92 ID:HBN9H7Ag0
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    フニャー!

光太郎「うわっ おっと」

 不気味な巨大猫が鋭い爪を光太郎に振り下ろした。寸でのところで回避する。
 周りには他にも巨大で不気味な怪人が蠢いているではないか。(光太郎は怪人だと思っている)

 くるみ割り人形のような怪人がマスケット銃で殴り掛かってくる。それは前転して避けられた。
 だがマジシャンやピエロの体格差を生かした連携攻撃が光太郎を追い詰める!

   「でりゃあ! ううっ それほど効いてはいな゛いのか」

 最初の巨大猫に回し蹴りを喰らわせたがぬいぐるみなのでダメージは少ない。
 かえって薄気味の悪い笑みを浮かべる巨大猫。このままではやられる!

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うてな「アクションもカッコいいですねえ、動きもキレッキレでいい感じに暑苦しくってヒーローっぽいと言いますか」

キウィ「男の子の見てる一昔二昔前の特撮ヒーローってあんな感じだよね。ちょい服装が古臭いけど」

   「強いて文句をつければさあ、台詞に濁音がついてるように聞こえねぇ?」

アリス「んん」

ヴェナ「ちょっと昔の特撮ヒーローっぽいハンサム・・・ スズキのバイク・・・ 濁音・・・」

キウィ「まあいくらハンサムでも私のうてなちゃんほど魅力的じゃあないけど〜 ははは〜」

>『ゴルゴムの仕業かっ!?』

キウィ「ゴムゴム? 何ぞそれ」

ヴェナ「・・・やばい、にげろ」

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29 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:40:20.63 ID:HBN9H7Ag0
光太郎「ゆ゛る゛さ゛ん゛!」

雄たけびとともに光太郎はバク宙で高台へ飛びあがった!

ギチギチギチ ギチギチ

アーアーアーアーアー アーアーアーアーアー
 アーアーアーアーアー アーアーアーアーア

光太郎「変゛……身゛!!」

光太郎に埋め込まれた太陽のキングストーンが神秘の閃光を発する!
瞬間、醜きバッタ怪人の姿となり、黒鉄の鎧リプラスフォームで包まれる。
余剰エネルギーが白煙となり体中から排出される。
そして左胸には忌まわしいゴルゴムの刻印が・・・

BLACK「仮面ライダー  BLACK!!」ノ グッ


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キングストーンの閃光はナハトベースのネロアリスにも達した!

アリス「んぎゅあ!」 変身解除:ネロアリス → 杜乃こりす

爆発的なエネルギーでネロアリスが吹っ飛びながら杜乃こりすに姿を変える。
それは間違った進化の取り消しであった。そのままこりすは気を失う。

こりす「ふんぎゃぁ」

うてな「え、え?」

キウィ「何が起こったん」

ヴェナ「は、速く逃げろ、消し炭になりたいか」

うてな「あしが すくんで りかいがおいつかない、です」

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30 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:41:10.06 ID:HBN9H7Ag0

BLACK「な゛に゛!?」

BLACKの見たものは床に落ちている数体の人形であった。さっきまで戦っていた敵怪人によく似ている。
それは神秘の光が逆流する大河の如くにネロアリスの魔力を洗い流した結果であった。
そこに残されたものは、ただのおもちゃであった。

「どうい゛うことだ? 何かの罠か?」

「マルチアイ! センシティブイヤー! ライダーセンサー・・・・・!」

「・・・・・・? おかしい、この屋敷内にゴルゴムの怪人がいないぞ。別の悪人か?」

「どうして驚かすだけで俺を襲ってこないんだろう」

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ヴェナ(いまワープホールを遮断すると気づかれる。覗き穴はそのままで気配を消すんだ)

   (幸い、こっちには気が向いていない。後で謝るから今は言うとおりにしてくれ、頼む)

キウィ()コクコク

うてな()コクコク

こりす「ん・・・ ふぎゅ?」(うてなが口をふさいだ)

うてな(喋らないで静かにしてて、ね)

キウィ(気づかれませんように 気づかれませんように)
31 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:42:05.60 ID:HBN9H7Ag0
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BLACK「なんだ、この屋敷には誰もいないじゃないか。悪しき気配も消えてしまった」

  「こんな玩具がさっきの怪人だったのか? だがそうとしか考えられない。まるで白昼夢だ。小悪党の悪ふざけかな」

  「そもそもここは知っている町じゃない。別の世界に来てしまったような感覚もある」

  「しかしバトルホッパーなら来てくれるだろう。」

呼びさえすれば電脳世界にもやってくるバトルホッパーである(ヤマアラシ怪人回)。
まほあこ世界に来ることなど造作もない。そのまま主人を乗せて元の世界へ走り去っていく。

BLACK(バイクはまた後でとりに来よう。こっちの時空間にはゴルゴムはいないが・・・)

  (代わりに玩具を操る悪者がいるのかな? しかし正義の波動も確かに感じられた)

  (こちらの世界はこちらの世界の正義に任せるべきだろう。部外者が介入すべきじゃあない)

  「僕は僕の世界でやるべきことがある・・・! 待っててくれ信彦!」
32 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:42:48.64 ID:HBN9H7Ag0
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Bー2  第三回戦反省会

ヴェナ「・・・行ってしまったようだ。命の危機が去るとこんなにもホッとするものなんだね。本気で震えたよ」

キウィ「スタンド使いは止めろって言ったじゃん。なんできちんとチェックしないんだよ」

ヴェナ「彼はスタンド使いじゃないよ。1987年放送の仮面ライダーBLACK、南光太郎だ。」

   「暗黒結社ゴルゴムに太陽の石キングストーンを埋め込まれ誕生した世紀王ブラックサン」

   「彼がゴルゴムを脱走し、人類の自由と誇りのため、親友を助け出すために戦うのさ」

   「詳しくはこの資料を見ると良いよ。さっき倉庫から出してきたんだ。もっと早く気付くべきなのはすまなかった」

うてな「・・・生まれる前だけど1987年にあんなヒーローがいたなんて聞いたことないですしゴルゴムも知りませんよ?」

ヴェナ「それは僕たちのいるこの時間軸とは別の時間軸だからだよ。アニメじゃなくて実写だっただろ。」

   「前々回の模擬戦で空間を削り取るスタンドがいたよね。ネロアリスの作り上げた領域でそんなことするから時空が歪んだんだ」

   「その歪みを通ってきたんだよ。彼は時を超えるし空を駆けるから。おそらくだけどね」

こりす「・・・んん?」

ヴェナ「でもまだよかったよ。僕たちには気づいていなかったし、太陽の王子・仮面ライダーBLACKRXに進化した後だったらと思うと」

   「生まれてきたことを後悔するレベルに恐ろしいよ」

キウィ「もらった資料を読んだけどさあ、ネロアリスはキングストーンフラッシュで吹っ飛ばされたってこと? よく生きてたな本当」

ヴェナ「ああそれは違うねキウィ。本気のキングストーンフラッシュならナハトベースごと大惨事さ。」

   「吹っ飛ばされた時の光は単なる変身プロセスの一部に過ぎないよ。」

キウィ「単なる変身プロセスでけちょんけちょんかよ」

   (もし本気で戦う羽目になったら・・・)
33 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:43:26.21 ID:HBN9H7Ag0
Bー3  キウィの妄想


BLACK「ここが悪の゛組織エノルミータの゛根城・ナハトベースか! つい゛に追い詰めた、あ゛とはレオパルトとヴェナリータだけだ!」

レオパルト(つ、遂に来やがった。だが落ち着け。いくらなんでもネロアリスやマジアベーゼと闘って疲労のないわけがない)

     (待ち伏せ戦法でなんとか戦える・・・ 一気呵成に最大火力をぶつけりゃなんとか多少のダメージくらいは・・・)

BLACK「マルチアイ! ・・・いたぞ最後の大幹部レオパルト!」

レオパルト「う、う、撃てー! 撃てー!」

ドゥン ドゥン ドゥン ドゥン  ドゥン

  ズキュン ズキュン ズキュン ズキュン  シュバババ バババババ

ズガガガガガガガ ガガガ ガガガ ドガガガ ガガガガガガ

レオパルト「避ける暇もなかっただろ、サルファみたく小細工もできなかったはず・・・ アタックシールドも出てなかったぞ」

BLACK「無駄だ! リプラスフォームにその゛程度の゛火力は通用しない」

レオパルト「うげっマジかよ。だったら・・・ こっちも覚醒すりゃ・・・」

BLACK「パワーストライプス!」

仮面ライダーBLACKの人造筋肉フィルブローンは平時でも人間の30倍のパワーを発揮する。
そこへパワーストライプスに蓄えられたエネルギーを解放することで運動能力が何倍にも跳ね上がった!

BLACK「だが油断はできない。バイタルチャージ!  これでさらに格闘能力が飛び跳ねたぞ」

     「ライダー・チョップ!」

レオパルト「ぐへあっ あ、あ、 ぎゃああ〜!!!」
34 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:44:28.11 ID:HBN9H7Ag0
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ヴェナ(この断末魔はレオパルトか・・・ もうおしまいだ・・・ 逃げ…)

BLACK「どこへ行くヴェナリータ。全ての黒幕め。センシティブイヤーから逃れら゛れると思ったか。」

   「覚悟しろ、もう終わりだ! 悪の組織が潰える時が来た!」

ヴェナ「ひっ・・・ ひぃ・・」

BLACK「バトルホッパー、モトクリスタルの゛エネルギーを解放しろ。キングストーンと共鳴ざせるんだ」

  「この地に残る悪の゛気配をヴェナリータごと洗い流してやる」

「サタンの都が栄えることは決してないのだ。キングストーンフラッシュ!」

世紀王の馬:バトルホッパーのモトクリスタルは無限のエネルギーを生み出す。
その惜しみなく注ぎ込まれるエネルギーはキングストーンの輝きを極限にまで高めた。

キングストーンフラッシュが悪徳の闇を消していく。それはエノルミータの終焉であった。
生命の光が満ち溢れた後、廃墟となったナハトベースが残された。

BLACK「こんな城、壊してしまおう。ライダーパンチ! ライダーキック!」

  「バトルホッパー、ダイナミックスマッシュで城壁をぶち破れ。ロードセクター、スパークリングアタックだ!」

  「がれきの゛山に変えてや゛るんだ! そうすればこの゛空間は自然に消えてしま゛うだろう。完全に終わりだ!」

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キウィ「めっちゃくちゃ幸運だったんだな私達」

   「頼むからああいうのは2度と引っかけないでくれよ。今度あんなのが来たら簀巻きにすっからな」

   「超能力なんか持たないし魔法も使えない生物学的に普通の人間にしてくれよ。頼むから本当」

ヴェナ「僕だってあんなのは不本意だ。普通の人間以外は入れないように細工しておこう」
35 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:46:32.14 ID:HBN9H7Ag0
C 第四回戦:中学校第四学年(カトリエーム)


うてな「前回は散々だったからこっちを怖がるような普通の人間を誘い込んで憂さ晴らししましょうよ」

   「考えてみりゃ逃げる気はさらさらなくってこっちをぶちのめしに来る戦闘要員ばっかりじゃないですか」

   「もっとこう、普通の女の子とかのほうがいいですよ。痛めつけられてばっかりでつまんない」

   「私は痛めつける側に立ちたいんです! できれば可愛い女の子を! 怖がらせて!」

キウィ(こりすの前にうてなちゃんが成長しちまったよ・・・)

こりす「ん」

うてな「どっかにいないんですか、そういうの。その辺歩いてない?」

ヴェナ「君たちくらいのが一人で歩いているよ。あいつなら大丈夫じゃないかな」

キウィ「短期留学の奴じゃん。あいつは強いけどさ、それでも人間なのは間違いないからとっちめようぜ!」

うてな「実家が大病院の聖なる怪物でしたっけ… でもこっちには本物の怪物がいますからねえ、ふへへ」

ヴェナ(あの長いバッグは楽器かな。高価なものなら大事にならないと良いけどね)
36 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:48:06.18 ID:HBN9H7Ag0
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ファネ「・・・・・? ぬいぐるみが歩いている・・・ この国にはああいうのもいるのかしら」

   「でもこどものおもちゃというには禍々しい・・・ 近づかないようにしよう」

不信を募らせて今来た道を引き返そうとする。意味もなく危険に近づく真似をしたくはなかった。
それは遺伝子と経験から養われた生存本能からの行動である。しかし敵は放っておいてはくれなかった。

ファネ「え!? きゃあ!」

有無を言わさず後ろから抱き上げられ、空を飛んだ。誘拐されるのは2回目だが巨大なぬいぐるみは初めてだ。
バッグを握る手に力が入る。これを落とすわけにはいかない。

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うてな「今の見た? 逃げようとしましたよ。『きゃあ!』だって。へっへっへ」

   「スポーツ射撃や格闘技が万能のマドモアゼルでもウサギみたいに臆病な一面もあるんですねぇ。ふえへへへ」

キウィ(露伴の言ってた同じ方向性で最低な使えん奴って、他にもうてなちゃんみたいなのいるんかな)

うてな「こっちを怖がって逃げてくれましたよ! 今度こそ私たちの完全勝利です。」

   「ぐへへへ、たまには浮気もいいでしょう。金髪パリジェンヌを泣かせてやりましょう。実家が病院だしナースコスできる?」

   「それとも患者さんがいいかな、ねえどっちがいいと思う? ぐえっへへへw」

アリス「んん・・・」(ジト目)
37 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:49:08.87 ID:HBN9H7Ag0
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どこかの洋館に連れ込まれたがバッグは無事だ。それで落ち着きをいくらか取り戻す。
巨大で不気味な人形たちに面食らいながらも手早く持ち物を確認した。ついでにライターが落ちているのも見つけた。

ファネ(エアライフル、エアピストル、小さいカッターナイフにソーイングセット、銃弾はそこそこ)

   (拾ったライターは燃料も入ってる。100,000,000って書いてあるわ)

   (戦う前に退避を考えよう。勝ち目があるようには思えない)

ライフル選手権優勝の特典でもらったカスタムメイド・エアライフルは頑丈に作らせた。
多少の衝撃で壊れるものではない。銃床でドアノブを殴りつけた。

ファネ「駄目だ、開かない」

それなら窓ガラスを割るまでだと思ったが、室内のものを投げつけても跳ね返される。
何かしら不思議な力で閉じ込められたようだ。
そうこうする間にも猫らしいぬいぐるみが爪を立てて襲ってくる。逃げ回るのにも限界があった。

ファネ(戦わなければならない)

全く無駄のない動きでエアライフル・エアピストルが組み立てられる。
自分でも驚くほどに頭は冷静だ。恐怖によって感覚と判断力が研ぎ澄まされる。
適当に縫い付けられたぬいぐるみだ。ならば糸を切ってやればいいだろう。

ピシューン‥‥  ふぎゃー!?

狙い通りに糸を切れた。中綿が飛び出て動けなくなったようだ

ファネ「よし」

他の人形にも試してみるが単発式なので思うようにはいかない。
それでも目くらまし程度にはなるだろう。
38 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:49:45.89 ID:HBN9H7Ag0
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うてな「ふへっへっへっへ、怖がって逃げていきますよ。ビビッて乱射しまくってますね。」

キウィ「…」

うてな「ん… なんでそんな静かなの。というか何か怖がってますか?」

キウィ「うてなちゃん気づかない?  あのフランス娘、たった一発でぬいぐるみの糸を切っちゃったよ」

   「ビビッてる奴にそんなことは無理だって。それに他のおもちゃだって・・・・ すべて眉間かこめかみに当ててる」

   「走りながらだぞ」

アリス「ん」

キウィ「あの娘はちょっとヤバイかも。ヴェナさんさ、あの娘は本当に普通の人間なんだな?」

   「動きが軍人のそれなんだよね。スポーツ選手ってだけじゃないよ。」

ヴェナ「聖闘士でもないしグラップラーでもないし伝承者でもないよ。でも確かに気になるね」

   「君たちの知っている娘らしいけど、名前はなんていうのさ」

うてな「えっと確かね… ファネット・ゴベールちゃんだっけ?」

ヴェナ「…あっ」
39 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:50:13.25 ID:HBN9H7Ag0
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ファネ「はあ・・・ はあ・・・ はぁ・・・」

不可解な追っ手からなんとか逃げ延びたがまるで安心はできない。
悪夢の中を彷徨っているような感覚がする。悪の組織とかいう連中の仕業だろうかと思った。
そんな敵と戦った経験はない。敵はどういったような奴らなのかすら定かではない。
似ている存在と言えば・・・ おとぎ話の悪い魔女くらいしか知らない。

ファネ「だったらどうしろというのよ・・・ 魔法少女になった覚えはないわ」

『兄と妹』『2人の兄弟』
『ヘンゼルとグレーテル』『太鼓叩き』(いずれの童話でも悪い魔女が焼き〇される)

ファネ「おとぎ話を信じろと? しかし試してみる価値はある」
40 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:50:56.23 ID:HBN9H7Ag0
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キウィ「おいおい、何が『あっ』だよ。知ってることをすべて吐きやがれ」

ヴェナ「フランスの聖なる怪物ファネット・ゴベール、顔は知らなかったよ」

   「魔法少女や悪の組織がいるのは日本だけじゃないさ。当然だがヨーロッパにだって僕みたいなのがいる」

   「魔法少女をスカウトする奴もね。最近、彼女を取り合ったんだけど、あまりに危険なのでどちらも勧誘しないとの紳士協定ができたよ」

   「言葉ではわかりにくいだろう。今探してきたから倉庫にあったこの資料を読むと良い」(Gの遺伝子、スピンオフ作品など)

うてな「ふ〜ん・・・  うわ、秘密工作員や人民解放軍と銃撃戦してますよ。なにこの子のアグレッシブな闘争心」

キウィ「・・・プロから拳銃を奪い取って銃撃戦で数名倒すってどういう女子中学生だよ。フィジカル最強で激ヤバメンタルだよファネットさん」

   「〇人の経験があるように見えるぜ。しかも意図的に」

アリス「ん」(ちょっと読んでみたい)

うてな「・・・・でも所詮は(魔法を使えないという意味で)普通のマドモアゼル、魔法少女じゃないでしょ」

   「こっちは悪の組織の大幹部ですよ、手下もいっぱいいるんです。いくら凄くても魔法やスキルのない人に負けませんよ」

   「そんなに凄いなら精神操作で家来にしてやりましょう! やってしまえネロアリス」

アリス「ん!」
41 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:51:28.19 ID:HBN9H7Ag0
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ファネ「うぐっ? な、なによ、頭が・・・ 」

   「まるで 自分の頭脳ではないような・・・ うう・・・」

   (このままではいけない 何かあったはず)

   「ソーイングセットの針。 い、痛たたた・・・」

   針を自分の肩に突き刺す。鋭い痛みで靄が晴れるように視界が明るくなる。

   「精神が錯乱するとは・・・ 敵は物理攻撃以外もできるのね・・・・!」

   「早く脱出しなければ」

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ヴェナ「失敗のようだね。針を自分に突き刺した痛みで洗脳から逃れたようだ」

うてな「ええ、そんなので逃げられるようなチャチい魔法じゃないよね、アリスちゃん」

アリス「ん〜?」(おかしいな〜)

ヴェナ「もともと意志が非常に強固で自律した心が備わってるのさ。己に課したルールを順守するタイプだ」

   「本気で潰すつもりでかからないと返り討ちだよ」
42 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:51:59.99 ID:HBN9H7Ag0

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ファネ「ライター、それに中綿、この洋館にあった布、可燃物はこんなところかしら」

   「それに空気が流れているのを感じる。少しばかりではあるが、窒息死の危険は比較的低い」

   「なるべく高い所につけなくては… あの化け物どもに見つからないようにするには…」

   (敵が魔女かどうかもわからないし、仮にそうだとしてもどこにいるかわからない。望み薄にもほどがある)

   (しかし何もしないよりは‥‥ 薄い望みに賭けなければならない!)
43 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:53:44.37 ID:HBN9H7Ag0
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キウィ「止めとけ止めとけ。面白半分にちょっかいかけて良い相手じゃねえって」

ヴェナ「僕も同意見だね。それに彼女とかかわると高確率で恐ろしい人と関わり合いになる」

キウィ「…もっと恐ろしいのがいるのかよ」

ヴェナ「渡した資料を最後まで読みなよ。眼光がカミソリみたいな東洋人が出てくるだろ? パッと見、親子みたいなやつ」

   「その人こそ自称デューク・東郷、通称ゴルゴ13って世界最高のスナイパーだ。もちろん魔法なんて使えないただの人間だけどね」

   「詳しく知りたいなら彼の資料もたくさんあるよ。読むといい」

うてな「おお… ふえへへへ」(楽園の汚染) 
   「あ… こういうのもいいかな… 」(キャサワリー)

キウィ(マジでヤベえ)(メジャー・オペレーション) 
   (戦っちゃダメだ。知り合っても駄目だ)(帝王の罠)

   「火照ってる場合じゃないだろ、うてなちゃんよぉ。そういうのじゃなくてこっち読めこっち」(崩壊第四帝国 狼の巣)

   「超A級スナイパーのスーパーアクションを敵にしたくねえよ。嫌だよこんな人」

うてな「・・・・世界最高のワンマン・アーミーの遺伝子がファネットちゃんに流れているってこと? はやく展開領域から出て行ってもらいましょう」

ヴェナ「ファネットと関わると不思議とゴルゴとも関わることが多いんだよ。縁というものかも知れないね」

アリス「ん!」(貸して 貸して)

キウィ「え、読みたいの? ダメダメ、〇ックスシーンや〇人シーンがあるからアリスには早い」

   「ちょっと待て、これならいっか。自分の才能を自慢しすぎると手痛いしっぺ返しを喰らうんだぞ」つ(誇り高き葡萄酒)
44 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:54:18.58 ID:HBN9H7Ag0

メモ
「楽園の汚染」 :ゴルゴを買って(意味深)SMプレイを仕掛けるぶっとんだ女マフィアが出てくる。

「キャサワリー」:レズビアンで美熟女の殺し屋がゴルゴに挑む前にお楽しみをするシーンあり。なおゴルゴは持病が起きている。

「メジャー・オペレーション」:対ゲリラ戦のシミュレーションのためアメリカ軍特殊部隊が丸腰のゴルゴを襲う。

「帝王の罠」:傭兵集団と化した警察とゴルゴとの摩天楼を舞台にした死闘

「崩壊第四帝国 狼の巣」:難攻不落の要塞でのナチス残党集団とフル装備ゴルゴとの死闘

「誇り高き葡萄酒」:日本人をだまして安物ワインを売りつけたフランス人がばれそうになって凄い困る。ゴルゴの嫌みがきつい。

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45 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:54:52.20 ID:HBN9H7Ag0
ファネ「ここが屋根裏部屋ね。煙は上に上るから、巻き込まれないためにはここが最適かな」

   「悪い魔女の魔法にどのくらい効果があるか… それでもやるしかない」

   (水筒の水はすべて飲み干した… 幾ばくか火傷が軽くなるはず。そして前進あるのみ!)

   「神よライターをお恵み下さり感謝します」

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うてな「・・・あれ、そういやファネットちゃんはどこですか?」

アリス「ん?」

キウィ「うげ、見失ったのかよ。…んん? 煙が出てるけど暖炉をつけた?」

アリス「んーん」(否定)

キウィ「じゃあなんで煙が上がってんだ… … …誰か放火したのか!」

うてな「ひょっとして壁を焼いたら外に出れるって思ったんじゃないかな」

キウィ「あり得るかも」

アリス「ん」

ヴェナ「不味いんじゃないかい。ここいらで解放するのがお互いのためだと思うな」

   「我が子を焼き〇された金持ちの医師が連絡する相手って誰だろうね」

キウィ「…おいアリス、よく聞け。今すぐファネットを気絶させろ。夢か現実かわからなくさせろ」

   「忘れさせるよりそっちのほうがいい。何の拍子に思い出すかわかんねえし」

   「それから元の場所に戻すぜ。」

アリス「ん!」

うてな「とりあえず私達も変身しておきましょう」
46 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:55:20.16 ID:HBN9H7Ag0
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ファネ「うぐ〜 頭がっ 一酸化炭素中毒? 違うわね、空気が流れている」

   「また精神錯乱かっ もう少しで壁が焼け落ちるというのに・・・」

   「う〜ん… 」

   「・・・ ・・・・」

>『おい銃弾はどうするよ。学校に保管したって記憶書き換えっか』

>『気絶してる間に火傷と刺し傷の治療もしましょうか。私が運びますね』

>『ん!』

(・・・だれよっ!? 3人?)

  ガ バ ッ    ボ カ ッ

ベーゼ「げぶっ?」

ファネ「あんたたち味方のはずないわね」
47 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:56:11.49 ID:HBN9H7Ag0
一気に体中のスイッチがオンになった。カッターナイフを使うべきだったか?
話し声は3人。飛び起きると同時にそのうち1人の顔面を殴り飛ばした。残りは2人だ。
エアピストルで一人を倒せればそのまま殴りつけるつもりでいた。

ファネ「こども?」

同時に2つのことに面食らって一瞬だけ判断が送れる。
1つは敵の一人が下半身に下着しか着用していないこと。これは単なる混乱工作だろうとすぐに理解した。
もう1つはエアピストルを向けた相手が子供で脅えた表情を浮かべたことで、こちらはすぐには理解できなかった。

ファネ「なぜこどもが うぐ、う〜ん‥‥」

キウィ「ヴェナさん」

ファネ「危なかった。ネロアリスが全力で気絶させてもこれほどすぐに目を覚ますなんて。」

   「生存本能というのか、闘争本能というのか、いや逃走のほうかな。急ごう、またすぐ目を覚ますかもしれないよ」

   「思い切りぶん殴られたベーゼの治療も頼む」
48 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:56:40.35 ID:HBN9H7Ag0
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ファネ「!」ガバッ

   「ゆ、夕方だ。私は一体何を… たしか変な猫におそわれて… 変な格好の女とこども…??」

   「空気銃はここにあるわね。銃弾は部室に全部おいてきたし… 針で刺した後がない?」

   「…魔法少女とか悪の組織とか聞いたことあるけど、人を誘拐して何もせず解放する悪の組織ってあり得るかしら?」

   「邪気に当てられて変な夢を見たのかな。 ・・・いけない、ホストファミリーの家へ帰らねば。」

   「そろそろ帰国の準備もしなくちゃいけないわね。お別れの挨拶も考えなきゃ」
49 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:58:09.09 ID:HBN9H7Ag0
Cー2  第四回戦反省会

ヴェナ「どうして僕を簀巻きにするんだい、キウィ」

キウィ「ったり前だろーがっ! 本気で命の危機を感じたのは2回目だぞ!」

うてな「ファネットちゃんも思い切りぶちのめしてくるんだもん。顔面をグーでぶん殴られるなんて初めてです。私まで気を失いました」

   「変身してたのに一般人に殴られてあんなに痛いなんて… 角度が違うのかな」

キウィ「あんなの仲間にするのは無理。敵に回すのはもっと無理」

うてな「なんていうのかな。トレスマジアから〇意を感じることはあるんだよね。私たちが攻撃で〇んでもいいやって本気で思ってるときもある」

   「でもファネットちゃんには〇意なんてなかった。ただ単に事を処理するっていう意識しか感じなかった」

   「襲ってくる敵を〇すのと道をふさいでる放置自転車をのけることが同じって域に片足を突っ込んでるんじゃないかな」
50 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/08(月) 12:59:01.45 ID:HBN9H7Ag0
キウィ「なにそれ。人間やめてない?」

ヴェナ「それはそうと大丈夫だっただろうね。正体に勘付かれていないかい」

キウィ「本当に大変だったんだからな。エアライフルやエアピストルのことなんかわかんないのにさ」

   「使った分をくすねてきて補充したり、様子を窺ったり… 」

   「カミソリみたいな目でこっちを見てきたときには終わったと思ったけどバレてはいないよ」

うてな「でも女の子にモテる女の子っていいですよね。強くて美人で賢くて優しくて実家は大病院の金持ちで…」

   「それに比べて私は… あれこれ適当な理由をつけては輝いてる人を困らせるのを楽しんでる… はあぁ(溜息)」

ヴェナ「俺はただ…… 依頼者が絶対的に求める、技量と価値観を、身につけるよう心がけているだけだ……」

   「ゴルゴ13のセリフだ。君も君の大切な人が君に持っていてほしい技量と価値観を身につけるよう努力すれば良いんだよ」

うてな「なるほど。怖いだけじゃないんですね。でももう二度と関わり合いになるかもとすら思いたくないです」

   「焼け落ちかけたドールハウスを修理するだけじゃ済みそうにないですから」

   (もし狙われる羽目になったら・・・)
51 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:18:00.75 ID:m9rgXb8j0
Bー3 柊うてなの妄想


『魔 法 少 女 の 親』


アズールパパ「そろそろ時間だ。時間には正確なエキスパートと聞いているのだが… 」

      「何かルール違反があったかな。残念だ。呼び鈴くらい鳴るはずだろうに」

      「あっ!?」

デューク東郷「・・・俺にそういった慣習はない。用件を聞こうか・・・」

アズールパパ「い、いつの間に私の部屋に?」
52 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:18:35.61 ID:m9rgXb8j0
パート1「父親という生き物」


パパ「ミスター東郷、私は実業家で信頼と実績を重んじます。そこで契約の前に『ゴルゴ13』について調べさせてもらいました」

  「貴方が私ならきっとそうするはずです。これは余計な詮索というルール違反ではありますまい」

東郷「それで・・・?」

パパ「・・・あなたに娘さんがいるという情報をキャッチしました。私の依頼も娘が絡むものです」

  「つまり私と貴方とは、娘を持つ父親という共通点があるのかと。一人娘を想う父親の気持ちが分かっていただける相手が望ましい」

東郷「それが必要条件ならこの話はなかったことにしてもらおう」

  「そして俺の”血筋”の調査も… これ以上はルール違反だと言っておこう」
53 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:20:26.45 ID:m9rgXb8j0

パパ「し、失礼しました。勘違いをお許しいただきたい。調査もしません。ですから話だけでも聞いてください」

  「私の娘は… 私には気づかれていないと思い込んでますが… 魔法少女として活躍しています。」

  「魔法少女として戦っている娘は、親の贔屓目でしょうが、快活で誇らしげで… 知っていると言えないのが悩みでした」

  「認識阻害魔法なぞに惑わされているようでは親失格でしょう。それに変身の瞬間を見るチャンスも一度二度ではなかった」

  「しかし最近はどうにも様子がおかしい。会社のお抱え探偵に探らせたのだが… クソッ! 女の探偵もいたのに! 私のミスだ、畜生!」

  「し、失礼。だが写真術の上手い奴なのでこの写真が撮れた!」


          スチャッ


東郷「手をゆっくりと動かすんだ。」
54 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:21:01.45 ID:m9rgXb8j0
パパ「はは、承知してますよ。つまりこの写真です… いくらプロでも男のあなたに見せるのは屈辱だが…」

  「つまり、私の娘は、その新入り幹部になぶられたのだ。正義と悪の戦いなら娘の選んだ道だ。痛めつけられてもまだ耐えられる、しかし…」

  「娘が面白半分にもてあそばれて耐えられる父親などこの世におらん! だが認識阻害魔法があるからどこの誰かわからない」

  「その現場を見られたと知られるわけにもいかない。だからあなたに頼むのだ! こいつに命で償ってもらいたい!」

東郷「俺に父親の気持ちとやらが理解できるかわからんが、お前の言葉に偽りはなさそうだな。やってみよう。標的の部分を切り取ってよこせ」

パパ「おおお! ありがとう、ミスター東郷!」

東郷「もう一つ確認だ、この件の依頼人はお前ひとりか」

パパ「そうだ、私一人で妻も知らないことだ。荒事には巻き込みたくない。それから正体が誰かなんて教えないでくれ」

  「もしも知っている人だったらと思うと… ただでさえ弱っているのにどんなショックになるかわからんからな」

55 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:21:28.60 ID:m9rgXb8j0
パート2 「邪念を祓う者」

三重県某所

神職「私に頼みとは何でしょうか」

東郷「この写真を見て気づいたことを言ってみてくれ」

神職「・・・はあ? ・・・えっと  ・・・いやこれは認識阻害術ですか」

東郷「写真の人物が誰かわかるようにできるか」

神職「完全にとはいかないかもしれません。人類の敵は人類の一部だけでは倒せない」

  「あと一回は別の誰かにも頼んだほうがいいでしょう。我々とは別の宗教もあるということです」

東郷「明後日また来る。それまでにできることをしておいてくれ」

56 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:22:29.14 ID:m9rgXb8j0


ローマ市某所

司教「久しぶりだねミスターゴルゴ。その節は世話になった。それで… 用件は何だね」

東郷「これを見てくれ」

司教「・・・おいおい、ジャパンのコスプレアニメガールに興味があるのかよ」

  「なんと卑猥なHENTAIだ。こいつは未成年じゃないのか。どこで手に入れたか知らんが焼き捨ててしまえ」

東郷「・・・悪の組織」シュボッ

司教「え? うっ! そうかこれは認識阻害の呪法か!」

東郷「弱まっているはずなのだがな・・・」フー

司教「ハハハ、ついびっくりしてな。未成年と分かっただけすごいだろう。明日のこの時間までに完全にわかるようにしてやる」

東郷「頼んだ・・・」

司教「行っちまったか。いくら悪の組織でも、あのプロフェッショナルが相手じゃなぁ‥‥」

  (俺がしなくても誰かに頼むんだろ。誰かは知らんが悪魔の甘言に耳を貸すとは哀れな。せめて俺が罪を半分背負ってやるよ)
57 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:22:57.63 ID:m9rgXb8j0

パート3 「悪の組織の逃亡者」


ヴェナ「言っておくけどね、僕は君を少しばかり焚きつけたことは認める。しかし君の行為はほとんど君の選択だったはずだ」

うてな「調子に乗ってやりすぎた。土下座したってもうお終いだ」

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ベーゼ「いつもはヒイヒイ泣いてるくせに今日は余裕の表情ですねぇ。なんのハッタリですかぁ?」

アズール「私は親に愛されているっていうことよ。私には貴女の正体がわからないけど」

    「両親は私のために… 仇を取ってくれる人を探したみたい」

    「貴女は責任を取らねばならない。その方法はただ一つ… 命で償う覚悟はあった?」

    「フフフ… 変身する瞬間、解除の瞬間、今まで誰にも見られなかった? 生きていられたらまた会いましょうね」


ベーゼ ()ゾワ〜ッ

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58 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:24:03.61 ID:m9rgXb8j0
うてな「変身しっぱなしというわけにはいかないから一日の大半は単なる女子中学生でしかないですよ」

   「仇って、命で償うって、生きていられたらって、あれはどう聞いても〇し屋かヤ〇ザを雇ったってことじゃないですか」

   「既に柊うてなが正体だって気づいてるかも・・・」ゾワ〜ッ

   「に、に、逃げよう! こりすちゃんのドールハウス…」

ヴェナ「魔力が切れたらそれまでだし杜乃家を巻き込んじゃうね」

うてな「じゃあナハトベースに籠城する…」

ヴェナ「こりすやキウィは安全なのかい。彼女たちを脅して案内させるかも知れないよ」

うてな「… … どこか別の町へ逃げよう! 学校は退校処分だし家出扱いだろうけどそれしかない!」

   「あんたももう私とは無関係よ、話しかけないでね。どこで誰が見ているかわかんないから」

ヴェナ「いいよ。そうしよう。」
59 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:24:35.15 ID:m9rgXb8j0
パート4 「すぐに忘れられるニュース」


うてな「見知らぬ町で雨まで降ってきました。あと何日くらい生活できるんでしょう‥‥」

   「お巡りさんや大人の人の目がこれほど怖いとは思いませんでした。見つかったら保護されて連れ戻されて…」

   「勝手に学校をサボったことや家出をド叱られるくらいならいいですけど、〇刑台への一本道ですからね…」とぼとぼ


 ーー おい探したぞマジアベーゼ、どこへ行くんだよ!ーー
 

うてな「へ? キウィちゃん?」クルッ

   「… あ…」

東郷 「聞き間違いです、などと言わないだろうな」 つ『録音機』

うてな「トr」

東郷 (変身道具を熟知している!)
60 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:25:03.96 ID:m9rgXb8j0
   ヒョッ  グサリ! 


「うぷっ…」

   ドサッ

(人間だから血が赤い? うてなでいたかった。ベーゼの血なんか、みんな出ちまえ・・・ )


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続いてのニュースです。本日未明、〇〇市の住宅街で、◇◇県××町に住む10代の女子中学生が心肺停止の状態で発見されました。
発見者の話では、首にナイフのようなものが刺さっていたということです。
女子中学生は数日前から行方が分からなくなっており、警察では家出してトラブルに巻き込まれたものとみて捜査しています・・・
61 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:25:46.02 ID:m9rgXb8j0
パート5 プロフェッショナルのルール


パパ「何ですって、ルール違反があった!?」

東郷「標的は自分が狙われていると確信していた。お前は誰かに話したか?」

パパ「いいや話していないぞ。…しかし責任を取れというのなら私にとらせてくれ! 頼む!」

  「娘が勘付いて敵に話した‥‥ というのが有り得そうな線だ」

  「子供が嗅ぎつけたといっても親である私の責任だっ」

東郷「お前が話していないというのなら、またお前の娘が俺のことを知らないというのなら、・・・ギルティとまでは言えない」

  「俺のことを詮索するなとよく言っておけ。次は無い」

パパ「わ、わかった…」

  (俺たち夫婦が娘を見ているように、娘も俺たち夫婦を見ている年だということか‥‥ もう隠し事は出来んな)


E N D
62 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:26:23.75 ID:m9rgXb8j0
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うてな「ふと思ったんですけど・・・  こっちにだって銃器はいっぱいあるんだから不意打ちとかどうかな?」

   「離れたところからレオパルトちゃんがどっかんどっかん撃ち込めば、あるいは・・・」

キウィ「こっちに押し付けないでくれよ」

ヴェナ「思いつきだけで行動するのは愚か者のすることだ。」

ヴェナ「それを得意気に話すのは、もっと愚か者のすることだ。」(スキャンダルの生まれる日)

うてな「…」
63 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/15(月) 18:27:35.13 ID:m9rgXb8j0

キウィ「いやそれより自衛隊あたりから戦車や重機関銃をもってきてさ、支配の鞭(フルスタ・ドミネイト)で操れば」

ヴェナ「おまえたちはそろいもそろって、能なしの役立たずだな!」(ザ・メッセンジャー)

   「お前の仕事は、当分黙っていることだ」(餓狼おどる海)

キウィ「こりす、レジ袋持ってこい。密封してやる」

ヴェナ「ふざけすぎた悪かったよ。それに本気で挑もうっていうんじゃないだろう?」

ヴェナ「念のためだ、ファネット・ゴベールが帰国するまで練習試合はお休みにしよう」
64 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:22:04.12 ID:f+MMGtZP0
D 第五回戦:正統派宇宙海賊とその相棒


うてな「ネロアリスちゃん特訓の趣向を変える必要があると思うんですよ。このままじゃ駄目です」

   「なんていうか碌な目にあっていないじゃないですか」

こりす「ん」

キウィ「私に言わせりゃさあ、アリスの能力は多彩で万能で応用がきくけどまだまだ魔力自体の強さがないんだよね」

   「だから単純な力押しになるとやられる感じ? 今までの敵も敵だけどさ」

うてな「同意見です。そこでこんなものを作ってみました」

こりす「ん」フンスッ
65 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:22:49.65 ID:f+MMGtZP0
うてな「私の元来の器用さとアリスちゃんの能力を組み合わせ… 閉じ込められたら出られない部屋です! めっちゃくちゃ頑丈に作りました」

   「ここに生贄を放り込めば無理にでも出ようとするでしょう。そこをアリスちゃんの魔力で抑えようってわけです」

   「これで小細工なしの単純な力強さを鍛えましょう。ついでに私たちも最初から変身してスタンバイしておきましょう」

ヴェナ「なるほど、名案かもしれないね。」

うてな「だからまあ、かなりの武闘派でも大丈夫でしょう」

   「おっ… 真っ赤な全身タイツみたいな変な服の男と鎧を着た人かな? が二人連れで歩いてますよ。なかなか筋肉質に見えますね」

   「でもなんだか妙にスタイリッシュに見えます。ちょっと間違えたらお笑い芸人なのに」

キウィ「路上禁煙なのに葉巻なんぞ咥えてやがる。マナー違反だぞ。懲らしめてやろうぜぃ」

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66 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:23:34.49 ID:f+MMGtZP0
コブラ「ありゃあ? ここはどこだ。ちょっとお土産買うのにこの次元に来てよ」

   「あのチビがこっちだって言うからついてきたら、妙な部屋に入れられたぜ」

レディ「天井も壁も真っ白じゃない。それにモニター?」


2人が怪訝に思っているとモニターがパッとついてニヤついた女が話しかけてくる。


ベーゼ ≪いやいやおふたりさん、お忙しい所およびだてしてすいませんねえ≫

    ≪悪いんですがおふたりには私が満足するまで出られない部屋に入ってもらいました≫

    ≪どうしても出ていくというなら力づくでどうぞ≫

コブラ 「シつッコイねえギルドも。グラビアデビューなんかしないって言ってんだろ」

    「いい加減にしねえと味噌つけて頭から喰っちまうぞ!」
67 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:24:21.29 ID:f+MMGtZP0

ベーゼ ≪ギルド? いや知らないですね≫

    ≪おふたりは魔法とかスタンドとか使えますか? つかえるんならぜひ見せてほしいと思いまして≫

レオパ ≪まあゆっくりしてって〜。記念すべき最初のお客さんだよ、ふへへ≫

コブラ「おい… 悪戯にしちゃあ度を超えてるぜ。本気で俺がここから出れねえと思ってんのか」

   「俺は女を殴ったことはないが〇したことならあるぜ? それから口のきき方に気をつけろ。俺は気が短けぇんだ」

「」ビクッ

レディ「やめなさいコブラ、あんまり女の子を怖がらせるものじゃないわ」

コブラ「女の子?」
68 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:25:06.68 ID:f+MMGtZP0
レディ「・・・ああ、そっか。貴方の目は肉眼だったわね。え〜っと」

   「だいたい電気使いのミスティくらいかしらね。14〜15歳くらいか。私の目には透視機能がついてること忘れてないでしょ」

   「認識阻害の魔法でごまかしてたのよ」

コブラ「な〜んでえ、つまんないの。10年早いぜ」

レオパ(こんな早くバレるとか! さっそく悪い予感がしてきたんだが逃げていい?)

ベーゼ(大丈夫です。多分。保護者枠を私一人にしないでください)


メモ:コブラから見てモニターの向こう側から聞こえる声(マジアベーゼ達の声)は≪≫で表してます。
  ()は聞こえないように小声で話してるとでも思ってください。

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69 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:26:18.05 ID:f+MMGtZP0
コブラ 「まずはマイトシガーだ」

   ポイッ  ボウウゥゥン

レディ 「あら、湿気ってるみたいね」

コブラ 「ちぇっ 線香花火にもなりゃしねえ」

    「仕方ねぇなあ、そんじゃ、ま、俺の身分証明書その2といきますか」 スチャッ

    「危ねえから下がっていろよ〜」

アリス ≪ん≫ (身構える)

ベーゼ ≪そんな拳銃で壊せるような代物じゃありませんよ。一晩かかった力作なのです≫

レオパ ≪…いやあれはちょっと不味い。大きすぎるぞ。あんな馬鹿でっかいもの見たことねぇ≫

    ≪ネロアリスひとりの魔力じゃ勝負あり、だ。なんだよあれ≫
70 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:26:52.58 ID:f+MMGtZP0
コブラ 「知らねえのかい。パイソン77マグナムってんだ」

    「銃口初速2000m/s。 500メートルの距離から撃っても厚さ100センチの特殊合金を撃ち抜けるんだぜ」

レオパ ≪小型ミサイル並じゃねえかよ!? そっ 備えろー!≫

アリス ≪ん!≫

   ガウゥーン!  ビシッ

アリス ≪ん…≫

ベーゼ ≪は、ははは。壁が凹んだだけじゃないですか。3人の魔力を合わせりゃこんなものですよ≫

   (傷一つつくはずないのにまたまたまたまた訳の分かんない人が… 泣いていいかな…)

レオパ(終わったらホテル行こうや〜 慰めてやるよ〜)
71 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:27:46.29 ID:f+MMGtZP0
コブラ 「ふうん・・・ 凄いねえ そんならこれでどうだ」

   ガウゥーン!  パキィィ ー ィン

ベーゼ ≪壁に、穴が・・・ なぜ? どうして今度は穴が開いたんです!?≫

コブラ 「銃声が1発分しか聞こえなかったかい。腕は錆びついていないようだぜ。俺は0.1秒で6発全部を撃てるんだ」

ベーゼ (人間に可能なのかしら?)

コブラ 「・・・っと、だがここまでだな。鉛弾がなくなっちまったい。もうパイソンは使えねえな。お手上げだ」

ベーゼ ≪よ、よっしゃ! まだ小さな穴が開いただけだ!≫

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72 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:29:05.54 ID:f+MMGtZP0
レディ 「しょうがないわね。それじゃあ選手交代ね」

ベーゼ ≪鎧を着こんだ人が挑戦するんですって≫
 
レオパ ≪透視機能付きの鎧って珍しいね≫

レディ 「・・・貴女たち勘違いしてるわね。鎧じゃあないわ。自己紹介しておきましょうか。私はアーマロイド・レディ」

    「古代火星文明の遺物:ライブメタル製のボディを持つアーマロイドよ」

アリス ≪ん〜?≫

レオパ(ヴェナさん、何のことかわかる?)

ヴェナ(わからないね。全ての並行世界やマルチバースを把握してはいないんだ)

レディ「凄まじい超合金でできた戦闘用強化サイボーグみたいなものと言えばわかるかしら? 格闘技もできるわ」

レオパ ≪…そっ 備えろー!≫
73 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:29:35.97 ID:f+MMGtZP0
レディ「用意はいいわね。それじゃあ行くわ」

 「デヤァー!」
    「デヤァー!」
       「デヤァー!」

 掛け声とともに鉄拳が壁にめり込んでいき、壁にヒビが広がっていく

レオパ ≪まずいぞ、ここままじゃ・・・≫

レディ「ふう・・・ デヤァー!」 バキィーン

ベーゼ「か、壁がぁ‥‥」

レディ「これはこれは。直接会うのは初めてだったかな。初めまして」

ベーゼ「は、初めまして…」

レディ「私達は小さくされていたのねえ。凄い魔法じゃない。見直したわよ」

   「よっと。あら、部屋から出たら体も大きくなるのね」

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74 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:30:14.39 ID:f+MMGtZP0
コブラ「そいで閉じ込められたら出られない部屋ってえのはどこでぇ?」

ベーゼ「すいません。勘弁してください」

ヴェナ「ものすごい戦闘能力だね。それに言い方は悪いけど人〇しの悪党のにおいでむせかえるようだ。よかったら組織に入らないかい」

   「服の上からでも分かるよ。鋼のような筋肉じゃないか。君みたいな地獄をねぐらとしているような逸材を探していたんだ」

   「僕はヴェナリータというんだ。君なら明日にでも全ての悪の組織のトップに立てるよ」

レオパ「コラー! 本気かー!」

アリス「んっ・・・」 (ちょっと嬉しそう)

コブラ「よせやい。俺は子守が苦手なんだ。用事の途中なんだ帰らせてもらうぜ」

   「タートル号応答せよ。こっちに急行してくれ」

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75 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:31:38.14 ID:f+MMGtZP0
ヴェナ「すばらしい宇宙船だ。仕事とは無関係に欲しくなったよ」

アリス「んっ・・・」

コブラ「いやだ。ことわる。」

レディ「異次元潜航エンジンに異状なし。すぐにでも目的地に行けるわ」

コブラ「そんじゃさようなら。もう悪いことするんじゃあねえぜっ」
76 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:35:10.37 ID:f+MMGtZP0

ー タートル号操縦席

コブラ「・・・っとやれやれ。とんだ寄り道になっちまった。お土産運んでる中途だってのによ」

   「俺はすぐに出られたが、例の彼女は永遠にたった一人っきりになるところだった… 一部屋だけの宇宙、か・・・」(神の瞳編)

レディ「だからあなたが行っておしゃべりしてあげるのよ。いいみやげ話ができたじゃない。ところで・・・」

   「なぜサイコガンを使わなかったの。サイコガンならあれくらいの壁は紙みたいなものでしょ?」

   「単純な腕力だって私よりあるんじゃなかった?」

コブラ「ははっ レディ、自分が言ったんだぜ。『あんまり女の子を怖がらせるもんじゃない』」

   「それに見たところ俺たちの文明よりだいぶん遅れているようだ。見せびらかしちゃ悪いってもんよ」

レディ「それもそうね。さあ急ぎましょうか。近くまで来たらこのウサギを持って行ってあげて」

   「広い宇宙を、遠くの銀河の輝きを見せてあげましょう」
77 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:35:41.33 ID:f+MMGtZP0
Dー2  第五回戦反省会


うてな「ヴェナさん何を考えてるんですかまったく。勧誘するならですね、もっとこう可愛らしい女の子をですね」

ヴェナ「作戦だようてな。君はときめきとかざわめきを感じなかったかい? そうかタイプじゃないか」

   「ストレートに言えば彼は女たらしだ。背伸びしたい女の子から伴侶を求める大人の女まで、女のほうからハートを鷲掴みにして欲しがる」

   「でも彼はイバラの道の未来を選び、女が心に描いてる幸せは手に入らないかもね。そこでさらに惹かれる」

   「まあ君にとっての幸せは根本的に形が違いすぎだ。あまりに特異というか風変りというか」

うてな「う、うう・・・」
78 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:36:41.60 ID:f+MMGtZP0
キウィ「つまりあれか、トレスマジアどもを色仕掛けで堕とそうってことか」

   「その前にうちのこりすが女の顔になってるぞ」

こりす「ん・・・」

キウィ「駄目だこりす、もう彼には会えない。ギルドとかいうのと抗争しててあんなダイナマイトや拳銃を持ち歩いてるんだぞ」

   「こりすは天国に行けるだろ、でもあいつがいつか行くのは地獄だ。住む世界が違うんだ」

こりす「ん・・・」(しょんぼり)
79 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:38:15.62 ID:f+MMGtZP0
E 第六回戦:探偵


キウィ「頭が沸いてるのが一人だけでも手に負えないってのに二人に増えちまった」

   「おっと自分を忘れてた。三人だったな。これ以上増えないでくれよ」

こりす「ん・・・」

ヴェナ「そいつは保証できないね。さて前回は人間の能力の限界に近い人を選んだら他の宇宙から化け物が来た」

   「こんどはもう少し身体能力を抑えようか」

うてな「でも結構がんばれたと思うんですよね。小型ミサイルに一度は耐えられたし」

   「そんじゃあそういうのを探してくださいね、猫ちゃん」
80 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:38:58.25 ID:f+MMGtZP0
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ゴクウ(この町はどこだ。次元移動ミサイルの事故に巻き込まれたことは覚えている)

   (ビルの林がないってのは見晴らしが良いもんだ… うん? あの襤褸切れみたいなぬいぐるみは俺を呼んでるのか?)

   「殺風景な部屋だ・・・ 古臭いディスプレーしか置いてない。映画館か? チケット売り場はなかったが」

ベーゼ≪いやあ、お忙しいところご足労いただきまして。私は悪の組織エノルミータのマジアベーゼと言うものです≫

   ≪この部屋は特別に頑丈に作った、いわば閉じ込められたら出られない部屋… 出たいなら力づくです≫
 
   ≪まあ私たちの魔力で押さえつけますけどね。ふへへ≫

ゴクウ「そいつはいい。保証書はついてるのか。クリスマスに売り出せ。」
81 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:40:03.74 ID:f+MMGtZP0
 シュボっというライターの音が聞こえた。煙草に火をつけながら顔色一つ変えずにジョークを飛ばしてくる。
 ワイシャツなしのスーツとでもいうような独特の服装をしている。眼差しは淋しそうに渇いていた。

レオパ(なんか… 前回の人と同じ匂いがするんだが、知り合いかな)

アリス(ん)

ベーゼ(服装も同じようなテイストです)

ゴクウ「内緒のひそひそ話は女の子の特権だな。特に中学生あたりは秘密を持ちたがる」


 ー認識阻害魔法検知 解除中 解除成功ー

 ー氏名 阿良河キウィ 柊うてな 杜乃こりすー
82 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:41:21.19 ID:f+MMGtZP0
ゴクウ「そういうことかい、阿良河キウィ 柊うてな 杜乃こりす。こっちも自己紹介しよう。風林寺悟空だ。よくジェームズ・ディーンと間違われる」

レオパ ≪おい! 個人情報まで知られたのこれで2回目だ、どーすんだよ!?≫

ベーゼ ≪なぜ、どうしてわかったんです?≫

ゴクウ「調べりゃわかる。俺の左目は超高性能端末機になっていて世界中のコンピュータにアクセス可能だ。スキャナー機能もついている。」

   「お前さんたちの顔をスキャンして画像データ化しネットワーク検索するくらいすぐできるさ。住所と電話番号も把握済みだ」

   「だが驚かされたな。魔法を検知したのは初めてだしそっちの浮いている黒いのの正体は不明だ」

レオパ ≪嘘つけ、AI顔認証じゃねえか! 目ん玉みたいなちっちゃい機械でそんなことできるわけないだろ〜!≫

アリス ≪ん!≫ (そうだそうだ)
83 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:42:22.56 ID:f+MMGtZP0
ゴクウ「そんなに信用のない顔かな。刑事をやめて正解だった… 政治家にでもなろうか」

   「君のブラジャーの色でも透視してやったら信用するかい。おまけでスリーサイズも計測してやる」

レオパ ≪おまけにセクハラ魔だー! 私にセクハラしていいのはうてなちゃんだけだぞー!≫

ベーゼ ≪しないよ≫

ゴクウ「お前さん、自分の下半身を見たことがないのかい。どっちがセクハラ魔だ。まあいいお巡りさんを呼んでくれ」

   「犬のおまわりさんだぞ。なにせここに迷子の子猫ちゃんがいるからな」

   「安心してくれおうちも大丈夫だ。西暦2014年の東京シティに帰りたいって泣いてるんだ」

ベーゼ ≪2014年ってこりすちゃん産まれてたっけ? だいぶん昔だよ≫

アリス ≪ん?≫

レオパ ≪それに東京シティってなんだよ≫
84 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:43:53.73 ID:f+MMGtZP0
ゴクウ「なんだと? ・・・ ・・・・ 確かにそのようだ。ここでは2014年が昔のことらしい」

   「なんて未来だ。・・・違うなここは別の宇宙かもしれん。道理でOSがおかしいと思った」

   「次元移動ミサイルめ。今度会ったら損害賠償請求してやる」


ヴェナ ≪君たち目的を見失っていないかい? ネロアリスの魔力を鍛えるんだろ?≫

ベーゼ ≪あ、そうだった。え〜っとゴクウさんでしたね。そんなに急いで帰りたがらなくてもいいじゃないですか≫

    ≪ちょいと付き合ってくださいよ。具体的にはその部屋から出ようと足搔いてください≫

    ≪それとも諦めて子猫ちゃんとして飼われますか? なんてね、ふへへへっへ≫

    ≪いくらコンピュータネットワークに侵入できてもその部屋から出るのは無理ですよ≫

レオパ ≪おまけに私たちがどこの誰かまで知ってしまったからな。かわいそうだが一生そこにいてもらうぜ≫
85 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:44:25.72 ID:f+MMGtZP0
ゴクウ「そいつは断る。子猫は脱走の名人だからな。そしてこんな玩具まで持っている」

   「如意棒だ。こいつは無限に伸びるんだ」


     ギュオオオオ・・・・ オオォン  ドゴオオオォン

レオパ「壁に、穴が、2つ…」

 崩れた壁を広げて咥え煙草の男性が顔を出す。少なくとも見た目は人間であることが安心材料だと自分自身に言い聞かせた。
 左目が赤く光ったように見えた。キウィはスリーサイズとブラの色がバレるという恐怖を感じたが、そこまでデリカシーがなくはなかった。


ゴクウ「すまないがタクシー呼んでくれ。ツケで走ってくれるのが良い」

ベーゼ「ううう… 徹夜で修理して補強したのに…」

   「マグナムより酷いですよ。マグナムは弾ぎれしますから。」

アリス「…ん」

ゴクウ「おしゃべりはそこまでだ。悪の組織とか言ったな。ここはお前たちのアジトらしいが、俺がさまよった街とは別の空間か?」
86 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:45:00.52 ID:f+MMGtZP0
ヴェナ「ここはナハトベースだ。通常の空間とは別物だね」

ゴクウ「それなら俺が元いた世界・宇宙に帰る方法がわかるか?」

ヴェナ「残念だがわからない。マルチバースをすべて把握してはいないんだ」

ゴクウ「それじゃあ帰る方法を考え付いてくれ。できないなら魔法を使え」

ベーゼ(むちゃくちゃなこと言い出しましたよ!)

レオパ(魔法を使えって… んあっ!?)

   「異次元潜航エンジンのついた宇宙船をついこの間見たばっかしじゃねえか! そいつのおもちゃをつくりゃいいんだ!」

   「そいつを本物にしちまおうぜぃ! できっだろアリス?」

ベーゼ「む、む、むちゃだよ。そんなのネロアリスちゃんの魔力だけじゃ足りないよ絶対。」

ゴクウ「エネルギー問題か。この如意棒は衝撃波も出せる。威力は無限大だ。こいつを使えないか」
87 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:46:30.82 ID:f+MMGtZP0
レオパ(・・・無限?)

ベーゼ(さっきも無限ってさらりとトンデモナイこと言わなかった?)

アリス「ん」(なるたけやってみます)

レオパ「おっちゃんもさぁその義眼凄いんだろ。インターネット検索とか資料の分析・解析もできんの?」

   「できるんならパラレルワールドとか多元宇宙論とかの論文探して協力してよ。こっちは女子中学生だよ。」

ゴクウ「いいだろう。それじゃあ頼む。オートメーション化された工場もあればなおさら助かるんだがな」

ベーゼ(悪い人じゃなさそうですけど個人情報握られたら言うこと聞くしかないですよね)

レオパ(うん)

アリス(ん)



メモ:1989年のOVA「MIDNIGHT EYE ゴクウ」での風林寺悟空の声はムック(ガチャピンの相方)の声と同じ松田さん
88 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:47:05.40 ID:f+MMGtZP0
Eー2  第六回戦反省会

キウィ「おあ〜・・・・ 3人+ヴェナさんの魔力を全部持ってかれた・・・ でもきちんと動いてよかった・・・」

うてな「・・・やっと帰ってくれましたね。前回同様ハードボイルだけどもっと濃厚に危険な香りがしてバイオレンスでエロティックでした」

   「逆らったら私たちが正体だってことに加えて住所氏名電話番号スリーサイズに下着の色まで拡散されるかもと気が気でなかったです」

キウィ「露伴先生にもらった札束が宇宙船模型の材料に消えちまったぃ。泣けるぜ」

こりす「ん」

うてな「わかったことがあるんですよ。めっちゃくちゃ頑丈に作って魔力も3人分注ぎ込んだドールハウスなのに・・・」

   「力づくでいとも簡単にぶち壊されてしまいました」
89 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/20(土) 23:48:01.76 ID:f+MMGtZP0
キウィ「パイソン77マグナムやアーマロイド、無限に伸びる如意棒? が相手なら仕方ねえっしょ」

うてな「それは言えますけど、やっぱし考えなしのゴリ押しって失敗のもとですね。相手の特技や個性を研究して対処しないといけないんです」

   「例えば… 凍らせてくる敵なら高性能の暖房器具をいっぱい置いておく、とか…」

ヴェナ「それは言えているかもしれないね」

   「ネロアリスちゃんも様々な敵と戦い、着実に経験を積んでいます。もうちょっとで仕上がりますよ!」
90 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:37:15.36 ID:OZXdXJQH0

F 第七回戦:子守ロボット&小学生


うてな「力づくの相手は食傷気味です。もっとこういろいろ手を変え品を変え立ち向かってくる相手がいいですね」

   「私のもそうですが自分の領域に取り込んでしまえば何でもありのネロアリスちゃんの魔法にも臨機応変の判断力が必須です」

   「トップレベルの猛者達と戦ってアリスちゃんの魔法も鍛えられてますけどね」

キウィ「まあ気長に探しゃあいいだろ… 都合のいい奴がそうそう居るもんじゃねえよ」

こりす「ん…」

ヴェナ「バラエティ豊かな能力、ということだね。そもそも多芸なのか、一種類の能力で応用がきくのか… 」

   「! こいつはラッキーだ。あっちを歩いてる3人がいるだろう。あいつらを引き込むんだ」

キウィ「誰だよあの顔のデカいの。連れはこりすくらいか? もうちょい上かな?」

ヴェナ「いいからいいから。多分向こうは僕のこと知らないけど、悪の組織として知っておくべき相手なんだ」

   「とんでもないお宝が手に入る。はははは」
91 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:37:45.26 ID:OZXdXJQH0
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ドラ 「いやあ、今日は買い物につき合わせちゃって悪かったね2人とも」

ジャイ「いいってことよ。どうせ家にいても店番させられっからよ」

のび 「しずちゃんにスネ夫も来ればよかったのにね」

ジャイ「荷物もってやったんだぞ。お茶くらい飲ませてくれよ」

ドラ 「やっぱりそれが狙いかい。まあいいよ」

のび 「あれ・・・? しずちゃんたちも来てるみたいだよ、ほらあれ。迎えに来てくれたみたい」

(のび太はネロアリスのぬいぐるみをロボッターか無生物催眠メガホンで動いていると勘違い)

ドラ 「ああ、本当だね」

(ドラえもんはのび太の勘違いに引きずられた)

ジャイ「そんじゃあっちに行こうぜ」

(もちろんジャイアンも)

ドラ 「なかなかおしゃれな洋館に入っていったね。喫茶店かな?」

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92 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:38:17.54 ID:OZXdXJQH0
ドラ 「何だいこの部屋は。資材置き場かな」

のび 「あっ見てよ。あんなおっきなテレビがある」

ジャイ「なんでえ喫茶店だと思ったのによ。まあいい帰ろうぜ」

のび 「テレビとガラクタだけおいてあるなんて変なの〜」

   「?」ガチャ ガチャガチャ

   「ドアノブが壊れちゃったのかな?」

ドラ 「ええー? 何してるんだよもう」

ジャイ「俺がやってみる」

ドラ 「ああ力任せにやったらますます壊れちゃうよ」

   「いざとなりゃ道具があるからさ」
93 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:39:00.03 ID:OZXdXJQH0

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ベーゼ「なんですかあのずんぐりむっくりは。あんなのがすごいんですか?」

ヴェナ「僕たちの商売仇だよ。あまりに自然にこの時代に溶け込んでいるから君たちは不審に思うことすらないけどね」

   「彼は特定意志薄弱児童監視指導員… 要するに未来からきた子守ロボットだ。あまり活躍されると悪の組織に引っかける子がいなくなる」

レオパ「へえ〜 そう言われりゃあ変なロボットにも見えてきたぜ」

ヴェナ「世界各国に彼の仲間がいてね。ちょっとやりにくいと思っていたんだ。訓練ついでに排除してしまおう」

   「そうすりゃすばらしく便利な道具も大量に手に入る。僕たちは無敵だ。トレスマジアなんぞイチコロにできる。キヒヒヒヒ」

ベーゼ(ん? 私はこっちの味方でいいのかな?)

   「念のため僕は隠れているけどあとは任せたよ。やっちまえネロアリス! 君は最強無敗の神にだってなれるんだ!」
94 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:39:33.25 ID:OZXdXJQH0
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ベーゼ ≪初めまして皆さん、お困りのようですねぇ≫

のび 「あ、テレビに人が映ったよ。こっちが見えてるのかな」

ドラ 「こんにちは。ぼくドラえもん。ここは君の部屋かい? 悪いね、知らずに入っちゃった」

   「鍵が壊れちゃったみたいなんだ。外から開けてくれないかな」

ベーゼ ≪そいつはできない相談ですねえ。なぜなら皆さんはここで私達エノルミータに倒されるからです≫

のび 「ねえドラえもんの知ってる人? 聞いたことないよ」

ドラ 「今までにやっつけた奴らの残党かな」

ジャイ「やい! エノルミータだか絵の具三日だか知らねえけど何が目的だ? 教えやがれ!」

ベーゼ ≪この子の遊び相手になって欲しいんですよ。早い話がサンドバッグですね。必死に抵抗してください≫

アリス ≪ん!≫

レオパ ≪悪の組織が能力お披露目に一般人を襲うあれだよ≫

ドラ 「何言っているんだ。そんな乱暴な話があるか」
95 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:40:01.74 ID:OZXdXJQH0
ジャイ「・・・////」

のび 「・・・////」

レオパ ≪・・・? ・・・はは〜ん≫ ニヨニヨ

    ≪ひょっとしてさ、小学生の坊やにはコスチュームの刺激が強すぎた? ウブでやんのw≫ ニヨニヨ

ドラ 「ああもうまったく世話が焼けるなあ・・・ ドリームガン! 少し眠っててもらおう」 

   ズキュン  ズキュン

レオパ「はあ? 撃った!?」

ヴェナ(驚くことはないよ。おそらく麻酔銃だ。ああいった未来の不思議で便利な道具で彼はいろんなことができるのさ)

レオパ(その道具も頂いちまおうってことか)

ドラ 「四次元ポケットにしまってと。さてと、君たちエノルミータだっけ。どうも僕が未来のロボットだと知ってるようだね」

   「こっから見た未来の時空犯罪者ってとこかな」

ベーゼ ≪いいえ、それは違います。少なくともこの3人は現代人なので≫

アリス ≪ん≫

ドラ 「ふうん。どちらにしても僕たちを襲おうってわけだ。仕方ないね」

ベーゼ ≪ふっふっふ。覚悟は決まりましたか≫

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96 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:40:35.10 ID:OZXdXJQH0
ドラ 「馬鹿馬鹿しい。付き合ってられないよ。どこでもドアー! これで帰らせてもらうからね」ガチャ

ベーゼ(あのポケットみたいなのが倉庫なんだな〜 あんな大きいのも入るんだ)

ドラ 「あれ? どういうこと?」


ドアの向こうには資材置き場(?)が続いていた。いつもの空き地に行くつもりのドラえもんは面食らう。
どこでもドアが使えないのはどういう場合だったのかドラえもんは記憶をたどった。


ベーゼ ≪その空間は魔法をかけてあるから逃げれないんですよ≫

ドラ 「・・・そうみたいだね。もっと正確に言えばここは君たちの作った空間だろ。この場所は内蔵地図にないしドアは次元をまたげない」

   「どうも君たちを甘く見ていたね。ひみつ道具を総動員しなくっちゃ」

ベーゼ ≪そう来なくちゃ≫

ドラ 「その前に、緊急ドラミ連絡通信機! これで助けを呼んでやる。  ・・・だめだ電池切れだ」

ベーゼ ≪そ、そうですか≫

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97 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:41:03.50 ID:OZXdXJQH0
ドラ (スペースイーターじゃ時間がかかりすぎるね。見逃しちゃくれないだろ)

   「壁をぶち抜いてやる! 空気ピストル! バンバンバン」

ベーゼ ≪それくらいじゃあびくともしませんね≫

ドラ 「それじゃあ空気砲! ドッカーン!」

アリス ≪ん≫

ドラ 「机が飛んできてななめになった? そのためのガラクタか。その小さい子の超能力だね。圧縮空気弾の威力をななめの板で弱めるなんて」

   「ショックガン! 衝撃波ピストル! アタールガン!」


無機物にショックガンはあまり意味がなかった。アタールガンも威力不足だった。
そして衝撃波ピストルの衝撃波は、硬い壁などに当たると跳ね返ってくることをドラえもんは忘れていた。


ドラ 「ぐべへっ  おお痛い。衝撃波が跳ね返ってきた・・・」

98 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:41:38.37 ID:OZXdXJQH0
レオパ(ちょっと間が抜けてるとこがあるな)

ドラ 「手投げミサイル、ペンシル・ミサイル」

アリス ≪んー≫

ドラ 「駄目か。威力が弱いな。そんじゃあ取って置きだね」

   「君たちがかかってきたんだからね。悪く思わないでくれよ。ジャンボガン&熱線銃! これで最後だ!」

   「戦車だって吹き飛ぶしビルディングも溶かしちまうんだぜ?」

レオパ「おい! パイソン77マグナムよりマジヤバだぞあれ!?」

アリス ≪んー!≫


コンクリのブロックが飛んできてドラえもんの手からジャンボガンと熱線銃を叩き落とした。
そのまま2丁とも叩き潰してしまった。ひしゃげた銃を見てドラえもんが青ざめる。
99 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:42:31.63 ID:OZXdXJQH0
ドラ 「うわあ! なんてことするんだ、こいつは膨大なエネルギーを詰め込んだひみつ道具なんだぞ!? それを叩き潰したらねえ!」

ベーゼ ≪・・・変な音がして白煙が上がってきましたね≫

ドラ 「えっと、えっと、ないしょごみすてホール! ホールが開かない! じゃあ安全カバーをひっくり返して…  はひぃ、間に合った・・・」

   「やい! ものすごい大爆発が起きて部屋ごと吹き飛ぶところだったんだよ!」

ベーゼ ≪す、すいません・・・ ほらアリスちゃんも謝って≫

ドラ 「・・・!? 僕が安全カバーに入れば安全に君たちを吹き飛ばせたかもしれないのに」

レオパ ≪やっぱちょっとぬけてるとこあるぞあいつ≫

ドラ 「うるさいなあもう、放っておいてよ」

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100 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:43:11.18 ID:OZXdXJQH0
ドラ (なんで僕一人がこんな目に。のび太君だけでも起こしときゃ良かった)

   (起こしときゃ? これだ!)

   「夜ランプ、それに暗くなる電球!」

夜ランプをつけると出られない部屋が薄暗くなり、暗くなる電球で完全に真っ暗闇となった。
モニター越しではドラえもんがどこで何をしているのか全く見えない。


ドラ 「僕が何をしているのかわからないだろう」

ベーゼ ≪お部屋が真っ暗・・・ これはこれは≫

レオパ(あの2つって名前以外に何が違うんだよ? 良く見えねえな… )

   (なんだかぼんやり見えるような見えないような…)

ドラ「そして、こけおどし手投げ弾。音の機能は壊しておいた」

 ・・・カッ・・・ (ものすごい閃光)

アリス ≪ん!≫

ベーゼ ≪ぐう?≫

ヴェナ ≪うわっ?≫

レオパ ≪め、目が・・・≫
101 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:43:37.63 ID:OZXdXJQH0
ドラ 「暗いから目を凝らしてよ〜く見ていただろ? まさかスターライトスコープとか覗いてなかっただろうね。」

   「眼科に行っときな。そんじゃ僕は出ていく用意をするからね」

ベーゼ ≪くう 逃げられる・・・? まだよく見えない≫

レオパ ≪ぼ、ぼやける・・・  いやあっちだ、ネロアリス、あっちへ何か飛ばせ!≫

アリス ≪ん!  ・・・んん?≫


レオパルトがドラえもんらしき影を認めてネロアリスに指示を出した。それに従ってネロアリスは木槌を飛ばして影は粉々になった。
ドラえもんはロボットのはずなのに部品が散らばったりしないし悲鳴も聞こえない。何かおかしいなと思っているとドラえもんの声が聞こえる。


ドラ 「そいつはウソ800の入れ物じゃあない。僕はこの部屋から出ていくことができない」

   「そして僕ドラえもんが入っているのはどこでも大ほうだ。入った人はどこへでも飛んでいける機械、じゃないんだ。じゃあねじゃない!」

アリス ≪んん!≫

レオパ ≪よっしゃ間に合った! 木槌で叩けば大砲だってバラバラだぜ・・・?≫
102 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:44:31.37 ID:OZXdXJQH0
========================

ヴェナ ≪いや聞いたことある。あれは喋ったことがウソになる薬だ。「ドラえもんが入っているのはどこでも大ほうだ」だって?≫

ドラ 「そっちはコピーロボットじゃあないんだよ。これは通り抜けフープじゃない!」

   (これは壁の原子を揺らして穴をあけるんだ。空間を捻じ曲げるわけじゃないからどこでもドアじゃ駄目でも・・・)

   (ついでに、そろそろウソ800の効果が切れる頃合いだな)

ベーゼ ≪あ・・・≫

アリス「ん」


壁に空いた穴の向こうへドラえもんが消えていく。ネロアリスが大慌てでドールハウスを開いた。


ドラ 「通り抜けた! ってあれれ・・・? またどっかの家の中じゃないか」

   「さっきまで居たところじゃないね。なんだいあいつらは。・・・大きなぬいぐるみやブリキの兵隊、エノルミータの仲間だね」

ベーゼ ≪第二ラウンドですよ、ドラえもんさん≫

   (アリスちゃんがとっさの機転で領域展開してくれて助かりました。成長を感じますね)

    ≪あなたが部屋から脱出した瞬間、別の建物へご案内しました。残念でしたね≫

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103 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:45:16.18 ID:OZXdXJQH0
ドラ「とりあえず、タケコプター」

  「大きいだけで玩具じゃないか、おもちゃにはおもちゃだ、おもちゃの兵隊! それ突撃だ、みんな頑張れ!」

  「ころばし屋! 10円持っててよかった。みんなガリバートンネルを通って大きくなりな」

  「おまけでデラックスライト! これでデラックスなころばし屋と兵隊さんになったよ。撃て撃て!」

  ズダダダーン ガウン ガウン バキューン バキューン

アリス ≪んッ・・・ ん?≫

ベーゼ ≪これは不味い。防戦一方になってしまいました≫

ヴェナ ≪しかし壊されるほどの威力はないようだね。敵の弾ぎれを待とう≫

レオパ ≪あれ、どこへ行きやがったあのずんぐりむっくり?≫
104 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:45:51.42 ID:OZXdXJQH0
ドラ (透明マント。これで今のうちにこの館を探ろう)

アリス ≪ん? んん〜?≫

     うにゃー! ボカっ

ドラ 「あいて! 痛いなあもう。マントがはぎ取られちゃった」

   「な、なぜ見破れたんだい? 透明マントで見えなかったはずだ。まさか魔法!? 22世紀の科学が魔法に負けたって?」

ベーゼ ≪いやその・・・ その赤くて丸い小さいの、しっぽですか? それが見えてました≫

レオパ ≪ちょっと間が抜けてるところがあるって言われないか?≫

アリス ≪ん≫

ドラ 「し、しまった」

========================
105 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:46:42.15 ID:OZXdXJQH0
ドラ (透明マント。これで今のうちにこの館を探ろう)

アリス ≪ん? んん〜?≫

     うにゃー! ボカっ

ドラ 「あいて! 痛いなあもう。マントがはぎ取られちゃった」

   「な、なぜ見破れたんだい? 透明マントで見えなかったはずだ。まさか魔法!? 22世紀の科学が魔法に負けたって?」

ベーゼ ≪いやその・・・ その赤くて丸い小さいの、しっぽですか? それが見えてました≫

レオパ ≪ちょっと間が抜けてるところがあるって言われないか?≫

アリス ≪ん≫

ドラ 「し、しまった」

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106 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:47:11.80 ID:OZXdXJQH0
ドラ 「どうすりゃいいんだ・・・」

なる (ドラえもん、ドラえもん、聞こえるかね? なるほどロボットだ。ポケットの中から話すから聞きたまえ)

   (敵にバレるといけないからこっちは見ないほうがいい。大丈夫だ時間稼ぎすればよろしい。自分で解決しなくていいのだ)

   (ミチビキエンゼルもそう言っておる)

ドラ (頼りになるね、とにかく君たちを信じようか。ありがとう)


倒さなくてもいいというのなら逃げ回っていてもいいということか。それなら捕まらないようにすればいいとドラえもんは考えた。
敵は自律的に動いているわけではなさそうだ。どうしても一呼吸遅れて動く。その点で優位に立てそうな道具ならいくつかある。


ドラ 「クイック&スロー、このクイックのほうを飲む。ついでにチャカチャねじ巻き(ハッスルねじ巻き)も巻いておこう」

   「そうするとね、とっても速く動けるようになる。こんな感じにね」

    ヒュン    ヒュオン

ベーゼ ≪す、すごい速い!≫

ヴェナ ≪落ち着け。いくら速くても領域展開からは逃れられないよ≫

レオパ ≪敵兵はだいたい片付いたぞ。こっちのが防御が固かったんだ。じっくり探しゃいい≫
107 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:47:47.70 ID:OZXdXJQH0

ああそうか。今いる場所は敵の一人が魔法やら超能力やらで物を飛ばしてきたり操ったりできる場所じゃないか。
逃げ回るだけではいくら速く動いてもそのうち捕捉されるかもしれないな。やっぱり次から次へと攻撃しなきゃダメか。


ドラ 「コエカタマリン!」

  ワワッ!! 
        ワワッ!! 
               ワワッ!! 

ヴェナ ≪まだ飛び道具があるのか。しかも音速ということかい?≫

レオパ ≪だけどあっちの思うようには利いてなさそうだぜ。こっちは堅いんだよ≫

ベーゼ ≪アリスちゃんのおかげですよ≫

========================
108 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:48:21.06 ID:OZXdXJQH0
ドラ 「その子の魔法は念力みたいなものだね。ただの玩具を動かして操ってるわけだ」

   「無生物催眠メガホン。君たちはドラえもん配下のひみつ道具だ! ドラえもんの命令に従うんだ!」

レオパ ≪ぐぐ、第二回戦と同じような展開に・・・≫

ベーゼ ≪でもアリスちゃんが押してますよ。こっちの支配下に置けそうです≫

アリス ≪んんー!≫

ドラ 「ひみつ道具ひとつとどっこいどっこいか。やっかいな魔法じゃないか。」

   「それじゃあね、ロボッタ―! こいつをくっつければ僕の命令に従うロボットになるんだ。えい!」

ベーゼ ≪手伝いますよアリスちゃん。魔力を貸してあげます≫

アリス 「ん〜」

ドラ  「そしてなんでも操縦機。さっきから見ていると猫のお化けが君のお気に入りのようだ」

    「僕に操縦されるぬいぐるみを他の玩具で攻撃できるかい」

アリス 「んーん」(否定)

ドラ  「だろうねえ」

    「そしてコピーロボット。僕の代わりに頼むぜ」

コピー 「あいよー 任しとけ」
109 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:48:50.26 ID:OZXdXJQH0
ヴェナ ≪逃がすか! おもちゃ以外も操れるって忘れてないか?≫

    ≪コピーロボットに金床を直接ぶつけてやる!≫

   ゴ ッ ツ ン

コピー 「ぐへえ〜 悪いけど僕はもうだめだ、すまないね。本物の僕も気をつけな」 プシュ〜・・・ 

ドラ  「なんて乱暴な奴らだ。ええと、ええと、ひらりマント・・・ はずっと使ってないといけないね。」

    「がんじょうを飲んでおこう。これで僕は鉄より硬いから瓦礫やガラクタでもどんと来いだ」


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110 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:49:18.03 ID:OZXdXJQH0
ドラ 「そしてミニドラえもん! 3人いるんだ。壊されちゃ困る、がんじょうを飲んどきな」

赤「どら」 緑「どら」 黄「ら」

べーぜ ≪あら可愛らしい。一体欲しいです≫

アリス ≪ん≫

ドラ 「君たちおもちゃの兵隊&ころばし屋を出しな。ビッグライト! フエルミラー!」

   「ロボッタ―は外されたのか。でもメガホンの効果は残ってるね。止まれ、動くな! 今だよミニドラ」

赤「どらら!」 緑「どら!」 黄「ら!」 (撃て撃て! 撃ちまくれ! それ!)

 パン パン  パン パン パン

ドラ 「いいぞ、空気砲やミサイルも使うんだ!」

レオパ ≪ちッ 玩具ども、気を抜くとずんぐりむっくりを守ろうとしやがるぜ。おまけに敵の数が増えやがった≫

べーぜ ≪でも一体一体の性能は落ちているようですよ。悪あがきですね≫

ドラ  「そりゃあ本命はこっちだからね。たつまきストロー! こいつで吹き飛ばしてやる。おまけで強力うちわ「風神」!」
111 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:49:48.18 ID:OZXdXJQH0

 「たつまき」とか「うちわ」とか聞こえたので嵐を呼び起こすひみつ道具だとネロアリスは理解した。
 配下のおもちゃ軍団にひとかたまりになって耐え過ごすように指令を出す。しかし想像以上の風圧でいくつか吹き飛ばされてしまった。

   ビュオオオオオオ・・・・・  ギュオオオオ・・・・ オオオ  ・・・・


レオパ ≪うわっ! こりゃひどい!≫

ヴェナ ≪ひるむな。ただ単に飛ばされただけだ。≫

アリス ≪ん・・・ ≫

ベーゼ ≪え、飛ばされないよう魔法で抑えてたのに飛ばされた? まずいな疲れてきちゃったみたい。魔力が低下してる≫

レオパ ≪こっちもひみつ道具だ。元気栄養ドリンク〜! ほらこれ飲んで頑張りな。冷えてておいしいぞ≫


========================
112 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:50:47.64 ID:OZXdXJQH0
ドラ 「今のうちだね。ミニドラ、戻ってきてポケットに隠れな。今から壁をぶち抜くから」

   「強力ウルトラスーパーデラックス錠! ウルトラリング! ・・・は意味ないか。スーパー手ぶくろ!」

   「レンガやら金床やらダンベルやら置いといたのが裏目に出たね。今の僕はサイヤ人やスーパーマンみたいなもんだ。ガラクタでぶち破ってやる」

レオパ ≪あ・・・ ≫

 自信たっぷりの顔のドラえもんがいつの間にやら集めていたガラクタを一つ握りつぶして粉々にした。
 レオパルトとベーゼは「お前たちもこうなるのだ」と威嚇されたと思って恐怖した。
 だが2つ3つ粉砕するとドラえもんは怪訝な面持ちになり、やがて青ざめてきて、最後には泣きそうになった。
 ドラえもんが何をしたいのかエノルミータの3人と1体にはわからなかった。

ヴェナ ≪・・・?≫

ベーゼ ≪・・・ あれ、何してるんです?≫

ドラ 「飲み過ぎだった。力加減が上手くできないんだよ。レンガでも石ころでも掴んだら粉々になっちゃうんだ」

レオパ ≪掴む・・・? 団子やゴムまりみたいな手でどうやって掴んでんのそれ?≫

ドラ  「ペタリハンドって言ってね。正確に言えば吸い付かせるんだ。でも掴むって言えば意味わかるだろ?」

    「やりにくいから手袋をはずそう… あっ、破れちゃった。今度は慎重に・・・ タイムふろしきに包まる」

    「これで強力ウルトラスーパーデラックス錠を飲む前の僕になったよ」
113 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:51:35.79 ID:OZXdXJQH0
ベーゼ ≪記憶は消えないんですね≫

ドラ 「漫画だから細かいことはいいの」

レオパ ≪・・・ガラクタを投げつけないで壁を自分で殴ったらいけなかったのか?≫

ドラ 「あっ」

レオパ ≪おっちょこちょいのあわてんぼ〜w≫

ドラ 「放っておいてって言ってるじゃないか!」

レオパ ≪ずんぐりがバカやってる間にネロアリスが復活したぜ〜 回りくどいこと止めてさ、直接壁にぶつけちまえっ それ!≫

アリス ≪んん〜≫ (重いなあ)
114 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:52:22.19 ID:OZXdXJQH0
ドラ 「わ、わ、わ、 僕は129.3キログラムだぞ、よく持ち上がったね、 うわあー」

      べ ち こ 〜 ん

   「ぐへえ・・・ 酷いじゃないか。だったらエスパーぼうし!」

   「念力(テレキネシス)、透視(クレヤボヤンス)、瞬間移動(テレポーテーション)が使えるんだぜ」

ヴェナ ≪透視と瞬間移動はとにかく、念力はやっかいだな≫

ベーゼ ≪おっと、忘れてましたよ。ロボットだけど人間みたいにエスパーになれるというのなら≫

    ≪アリスちゃん、あのずんぐりを私たちの子分にしてやりましょう!≫

アリス ≪ん!≫

ドラ  「へ? ・・・・精神操作か!? それじゃあこれだ、四次元ハット〜!」

    「『ドラミ&ドラえもんズ ロボット学校七不思議!?』でドラ・ザ・キッドが被ってた帽子と同じ型番だよ」

レオパ ≪よくわかんねけど洗脳は出来ないってことか≫
115 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:53:09.53 ID:OZXdXJQH0
========================

ヴェナ ≪ちくしょう、やけに粘るじゃないか。とはいえ使い方の解説はありがたい、か≫

レオパ ≪そろそろ決めねえと元気ドリンクなんかその場しのぎだぞ≫

ドラミ ≪こっちも飲みましょ。錠剤だけどおいしいわよ≫

レオパ ≪お、サンキューな≫

アリス ≪ん≫

ベーゼ ≪気が利くじゃないですか。ありがとうございます≫
116 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:53:39.25 ID:OZXdXJQH0
レオパ ≪どこへ行ってたんだよ≫

ドラミ ≪ごめんね、この階級ワッペンを取ってきたのよ。みんなは二等兵のをつけてね≫

    ≪そして私は大元帥のワッペンをつけるっと。質問に答えなさい。みんなオモイコミンを飲んだわね?≫

4体  ≪イエス、マム! 全員オモイコミンを飲みました!≫

ドラミ ≪それじゃあ私を最高司令官と思い込むのよ。私が戻るまで待機せよ≫

4体  ≪イエスマム!≫
117 : ◆Db9kPKqzx. [sage saga]:2024/07/29(月) 23:54:38.27 ID:OZXdXJQH0
========================

ドラ 「ドラミ〜 助かった〜 どうしてここが分かったんだい?」

赤「どら」 緑「ら」 黄「っら」

ドラミ「ドラえもんズ結成記念パーティーの買い物からなかなか帰ってこないから居所探知機とたずね人ステッキを使ったのよ」

   「そしたらお兄ちゃんが悪の組織とドンパチやってるじゃない。だからまず仲間入り線香で私を仲間と思わせて」

   「飲ませたオモイコミンと階級ワッペンであいつらは末端の下っぱで私がトップだって思い込ませちゃった」

   「ついでに魔法辞典にエノルミータ構成員を洗脳する方法を書いといたのよ。駄目押しで未来ノート、あらかじめ日記も使ったわ」

ドラ 「流石はドラミだ。本当に助かったよありがとう。こいつらのこと知ってるのかい?」
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