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安価とコンマで異世界転生!その10
- 402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/03(金) 21:16:29.18 ID:Cj1PeEwM0
- >>401 グジョップ!
- 403 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/04(土) 02:30:27.54 ID:uUObbBs90
- 魔神「……ひっ」
魔神らしきものは、一行が訪れるや否や、部屋の隅っこに隠れてしまった
敵意は一切感じず、不意打ちを狙っているというわけでもなさそうだ
怪盗「……あれ、本当に魔神ですか?」
狙撃少女「あれで、とんでもない力を持っている可能性もあるので油断はできませんが」
男「目的は仲間にすることだ、相手にそのつもりがなさそうなら、こちらから歩み寄ろう」
- 404 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/04(土) 02:34:04.31 ID:uUObbBs90
- 瓦礫のようなものをどかし、物陰から少女を出す
少女「……………………」
やはり、襲ってくることはなかった
それどころか体が震えており、表情も明らかに怯えていることを表していた
中華「というか、どう見ても女の子だよね」
白髪で長髪の少女は、今すぐにでもその場から逃げ出したそうな表情をしている
だが、その人数差と部屋の死角のなさから、なにもできずにいるようだ
- 405 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/04(土) 02:35:28.00 ID:uUObbBs90
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 406 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/04(土) 19:43:34.03 ID:uUObbBs90
- 氷魔「……ぞろそろと取り囲むのもよくなさそうですね……」
やる気「そっすね、誰か代表して話したほうがいいんじゃないすか?」
炎魔「はい!私!私いきます!」
ぶりっ子「元気ですねぇ、いいんじゃないですか?」
少し話し合いをして、やはり炎魔が行くことになった
- 407 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/04(土) 19:45:52.62 ID:uUObbBs90
- 炎魔「はーい、お話いいですか?」
少女「……………………お話……?」
炎魔「そうです!まずはお話をして、それから仲良くなるのが人間のやり方です!」
少女「……そう……なの……」
うつむきがちだが、話すことはできるようだ
炎魔「じゃあ、そうですね。……なんであなたはここにいるんですか?」
少女「>>下1」
- 408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/04(土) 19:54:35.43 ID:osWD3zCW0
- も、もともと『シズオカ』にいて、魔神さんの力を引き継いでしまって…
- 409 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/05(日) 04:41:47.78 ID:OdJLHjC50
- 少女「も、もともと『シズオカ』にいて、魔神さんの力を引き継いでしまって…」
炎魔「なんですかそれ?」
少女「あぁ……土地の名前です……」
炎魔「それで、魔神の力を引き継いでしまったために封印されていたんですね」
少女「そ、そうなります……」
炎魔「……しかし、随分若いですね!何年も経過したようには見えませんよ」
- 410 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/05(日) 05:11:14.51 ID:OdJLHjC50
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 411 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/05(日) 19:38:10.91 ID:OdJLHjC50
- 少女「そうなんですか……?」
炎魔「ええ、お世辞ではなく、本当に少女の姿をしているので!」
少女「でしたら……それも魔神の力なのかもしれませんね……」
少なくとも、年単位で時間は経過しているようだ
炎魔「ところで、これまでに色んな人がやってきたかと思いますが……大丈夫でしたか?それほど気弱だと、不安ですね」
少女「>>下1」
- 412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 19:45:58.57 ID:RZt09s+DO
- 今はどちらもいないですけど、大きいモフモフさんやもちもちさんが一緒だったのでなんとか……
- 413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/05(日) 19:49:03.31 ID:vT4utCtR0
- …ぜ、前回お会いした方達は問答せずいきなり襲ってきたり、下卑た顔で、が、体を、そ、それでとても、とても恐ろしくて(グズグズポロポロ)
- 414 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/06(月) 03:31:49.69 ID:wNIHbh6C0
- 少女「今はどちらもいないですけど、大きいモフモフさんやもちもちさんが一緒だったのでなんとか……」
炎魔「えっ、あいつらそういう存在だったんですか!?」
少女「少し前に、小さな姿に分裂して……ここから出ていったんです」
炎魔「……どうしてでしょうね?」
少女「……ここで暮らすのには飽きたのでしょう。なにもないですし……私は封印をかけられているので出られませんが……」
- 415 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/06(月) 03:34:53.07 ID:wNIHbh6C0
- そこまで言われると、
思い出したように表情を変えて炎魔は語りかけた
炎魔「そう、それです!外に出るつもりはありませんか!?」
少女「……うぅん……出てみたい気持ちもありますが……怖いですね……外……」
炎魔「確かに、あなたは外では魔神として恐れられていますが……その姿を知る者はいません。少なくとも、討伐されるようなことはないはずです!」
少女「そうですか……?」
炎魔「まぁ、かわいいですから……変なのに絡まれたりするかもしれません。だけど、私たちがいれば絶対安心です!守ってみせますよ!」
- 416 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/06(月) 03:36:32.63 ID:wNIHbh6C0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 417 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/06(月) 19:54:57.41 ID:wNIHbh6C0
- 少女「……強いんですか……?」
炎魔「そりゃ強いですよ!フェニックスの力がありますからね!」
少女「ふふ……面白い人ですね」
どう見ても信じていないが、
個人的な信用の方は勝ち取れたと見える
やや不服ながらも炎魔はそれを受け入れた
炎魔「……ま、それでいいでしょう!では、私たちと行きますよ!」
- 418 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/06(月) 20:40:36.17 ID:wNIHbh6C0
- それから、炎魔は待機しているメンバーの元へ少女を連れていった
怪盗「どうなりました?」
炎魔「ついてきてくれるみたいです」
狙撃少女「それはよかったです。じゃ、外に出ましょうか」
少女「あの……私封印されてるはずなんですけど……出られるのでしょうか?」
男「それに関しては、市長が解除してくれているはずだ。安心してくれ」
- 419 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/07(火) 01:24:35.02 ID:hhSZ5+6q0
- 入ってきた扉をまた押し開けると、
そこでは市長が待っていた
市長「お久しぶりです」
少女「……え……っと……誰ですか?」
市長「やはり、この姿では分かりませんでしたか」
少女「もしかして……前に来たAIさん?」
市長「ご明察、随分お待たせしましたね……」
少女「なにか、ありましたっけ?」
- 420 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/07(火) 02:31:51.09 ID:hhSZ5+6q0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 421 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/07(火) 19:41:45.96 ID:hhSZ5+6q0
- 市長「個人的に、待たせたのです。あなたが無害であると確信してから、問題なくあなたを外界に出す方法を模索していたもので」
少女「ええっと……ありがとうございます?」
市長「礼は不要です、私はAIなので」
そう言う市長だったが、
その笑顔にはかつてなく人間味があったように思われる
中華「いやぁ、本当によかった……」
- 422 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/07(火) 21:00:56.65 ID:hhSZ5+6q0
- それから全員で市庁舎の応接間に通された
市長「……というわけで、あなたたちが悪人ではないことが示されましたね」
氷魔「……分かっていたんでしょうに……」
市長「まぁ、そう気を悪くなさらず。地下の探索については協力致しますので」
やる気「頼んでおいてなんなんすけど……職務は大丈夫なんすか?」
市長「ご心配なく、ここ数日はタスクが少ないのです」
- 423 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/08(水) 02:15:40.48 ID:ja/I8XdY0
- ぶりっ子「それならよかったですぅ」
怪盗「……聞いてませんでしたが、どうやって地下を調べるんですか?」
市長「無論、出向いて実地調査です。人間には備わっていない感知機能があるので、多くのことが分かるか、なにが分からないかは分かります」
狙撃少女「ええっと、さっき連れてきた女の子はどうしましょうか?」
少女「………………」
市長「別の私と一緒にいてもらいましょう。彼女には知るべきことが多すぎますから、ある程度は伝えねばなりません」
- 424 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/08(水) 02:16:35.26 ID:ja/I8XdY0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 425 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/08(水) 19:03:58.80 ID:ja/I8XdY0
- それから一行は市長を連れ、地下に戻ってきた
炎魔「私の探知によれば、あっちのほうに魔力が流れてくる根源があるんですけど」
市長「確かにそのようです。しかし、そこに辿り着くことだけができないのですよね?」
男「その通り」
市長「ということは……結界でしょうか」
- 426 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/08(水) 21:00:41.47 ID:ja/I8XdY0
- 中華「結界だと、なにかあるのかい?」
市長「結界は魔力を発さないので、あることを確定させるのは難しいのです」
氷魔「……しかし……触媒がありますよね……」
市長「そうです、結界を解除するには、結界を貼るための触媒をいくつか破壊するなり、動かすなりしなければなりません」
ぶりっ子「触媒って、どんなものなんでしょう?」
市長「多くの場合は紙切れですが、複数の魔法陣で強力な結界を構成していたり、岩が触媒だったりすることもあります」
- 427 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/09(木) 01:46:02.46 ID:euoXpo0E0
- 怪盗「なるほど、どうにか探り当てられませんかねぇ?」
市長「これほど大きな地下空間ですから、一人でやった可能性は低いはずです。誰かから聞き出せればよいですが、そうでなければ地道に探すほかないでしょう」
となれば、思い当たる存在がいるだろう
そう、小屋の鉱夫である
狙撃少女「鉱夫には会いましたね。彼がその作業に従事したかどうかは分かりませんが、情報は得られそうです」
- 428 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/09(木) 02:56:23.69 ID:euoXpo0E0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 429 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/09(木) 18:52:20.62 ID:euoXpo0E0
- 市長「では、会いに行ってみましょうか」
一行は前日と同じ時間帯に小屋を訪ねた
すると、やはりそこには鉱夫がいた
鉱夫「どうした、二日連続で」
男「聞きたいことがあって……」
鉱夫「なんでぇ」
中華「なんか、結界を貼るための触媒が地下にある可能性が高いらしいんですけど、そういう変なもの知りませんか?」
鉱夫「>>下1」
- 430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/09(木) 20:18:35.31 ID:uD0P5k4DO
- そういや虹色に光る変な石を見かけたな
- 431 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/10(金) 02:15:18.91 ID:8r4iBx8E0
- 鉱夫「そういや虹色に光る変な石を見かけたな」
氷魔「……回収しなかったのですか……?」
鉱夫「若造ならやりかねんが、俺はやらんさ。派手な鉱石にゃ、きつい毒があるのも多いからな」
それは、多くの犠牲者を見てきた眼だった
ぶりっ子「ちなみに、どこにあるかは分かりますかぁ?」
鉱夫「そうだな……分からん。だが、ここの地下は広いようで狭いし、狭いようで広い。歩き回ればいずれ見つかるんじゃないかと俺は思うぜ」
- 432 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/10(金) 03:09:18.43 ID:8r4iBx8E0
- 得られたヒントは、触媒の見た目だけだった
しかし、確実に前進している
一行は小屋から出て、地下水道の探索に戻った
市長「石が触媒とは、面白いですね。なぜ光っているのかは分かりませんが」
怪盗「気を隠すなら森の中……地下なら石があっても普通ですからね」
狙撃少女「絶対見つけます」
- 433 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/10(金) 03:22:10.61 ID:8r4iBx8E0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 434 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/10(金) 19:19:38.02 ID:W0d7aHJMO
- だが、地下の地図があるわけではない
市長もその全貌を解析できていないので、
闇雲に歩き回ることだけが、今できることだった
男「あれ、もしかして……」
だが、意外にも一つめのそれは見つかったらしい
そこに現れたのは、虹色の石を持ったゴブリンだった
中華「ちょっといいかい?」
ゴブリン「オマエラ ダレ」
- 435 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/10(金) 21:52:12.98 ID:W0d7aHJMO
- 彼は両手で大きなそれを抱えながら聞いてくる
氷魔「……私たちは……冒険者です……」
やる気「で、さっきゴブリンに話しかけたのが魔王っすよ」
中華「やる気もでしょ」
ゴブリン「ソウカ」
ぶりっ子「で、今私たちはその虹色の石を探してるんです!どうにか譲ってくれませんかねぇ」
ゴブリン「>>下1」
- 436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2024/05/10(金) 22:29:13.92 ID:ASbnfUWW0
- やってもいいがその代わり処女をよこせ
- 437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/10(金) 22:30:48.53 ID:OVBZKhm70
- 「コトワル、アイテガマオウドノデモオオカシラサマカラソムクリユウニナラン」
- 438 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/11(土) 04:57:45.84 ID:uTLNDPyc0
- ゴブリン「やってもいいがその代わり処女をよこせ」
彼はゴブリンの言葉でそう喋った
ぶりっ子「え?なんですかぁ?」
中華「ひどいねこりゃ」
しかし、魔王の力を持っている中華とやる気には聞き取ることができた
言わぬが花ということもあるので、よほどぶりっ子が聞きたがらなければ二人はその発言について教えることはないだろう
- 439 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/11(土) 05:01:27.13 ID:uTLNDPyc0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 440 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/11(土) 19:55:08.13 ID:uTLNDPyc0
- 怪盗「無理そうなんですか?困りましたね」
やる気「なんならぶんどってもいい気がするっすね」
狙撃少女「え……今日はなんだか暴力的ですね」
中華「まぁ、やむなしかな……」
男「だが、強奪というのはやはり傲慢な気もするな……」
- 441 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/12(日) 04:04:59.52 ID:TvumZdZm0
- ゴブリン「コレ タイセツ」
ぶりっ子「そうなんですねぇ」
市長「……仕方ありませんね。ゴブリンさん」
ゴブリン「?」
市長は一歩、歩み出てゴブリンに話しかける
市長「確かにその石……大変価値のあるものです。ですが、その状態ではまったくもって高級ではありません」
- 442 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/12(日) 04:10:50.40 ID:TvumZdZm0
- ゴブリン「ホントウカ?」
市長「ええ、それは破砕して、粉末にしたときに価値が出るのです」
ゴブリン「フーン」
市長「ですから、私たちがそれを破壊して差し上げます」
ゴブリン「……ワカッタ」
彼女はうまくゴブリンを言いくるめられたようだ
- 443 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/12(日) 04:16:54.80 ID:TvumZdZm0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 444 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/12(日) 18:02:38.85 ID:wIbl4kIWO
- 炎魔「よし、任せてください!」
すると、突然炎魔が市長の隣に歩み出た
腕を組んで自信ありげだが、
なにを考えているのだろうか
市長「え、どうされました?」
炎魔「私が破壊します!さぁ、その石を固定しておいて下さい!」
- 445 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/12(日) 18:04:43.60 ID:wIbl4kIWO
- ゴブリン「ア アア……」
彼も若干引いている様子だが、
虹色のそれを地面に立てて抑えてくれた
炎魔「よし、いいですね……ちぇあああああっ!!!」
腰を深く落とし、綺麗な瓦割りのフォームでその拳を石に叩きつけた
>>下1……どうなった?
1.無事破壊される
2.無傷
3.自由安価
- 446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/12(日) 18:06:17.52 ID:C0f3FthDO
- 2
- 447 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/12(日) 19:22:47.34 ID:wIbl4kIWO
- 金属がぶつかるような、
乱暴な音が地下空間に反響する
怪盗「おおっ……!?」
炎魔「っっ……たぁ〜〜!!痛すぎです!」
ただし、石は全くの無傷だったし、
炎魔は真っ赤になった右手を抑えながらその場で羽ばたくのみだった
狙撃少女「かなり硬いようですね。石をいただけていたとしても、これでは……」
- 448 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/13(月) 02:40:24.09 ID:KcSvMLi00
- 男「明らかに人間の手で出せない音出してたし、炎魔が非力って訳でもなさそうだしな」
市長「硬いものを壊すなら、いい方法があります」
中華「へぇ、どうするんだい?」
市長「なるべく熱してから、強く冷やすのです。これでものは脆くなります」
流石にAIだけあって、
課題を打開する能力が非常に高い
彼女の言うことに従ってみるべきだろう
- 449 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/13(月) 02:49:24.21 ID:KcSvMLi00
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 450 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/13(月) 19:21:33.56 ID:KcSvMLi00
- 氷魔「……ということは……炎魔さん……」
炎魔「なっ、なんですか?すみません、痛くて聞いてませんでした」
氷魔「……構いません……とにかく……あの石を熱してください……」
炎魔「分かりました!いきますよ!!」
やる気「待つっす、炎出されると酸素がなくなっちゃうっすから、炎は出さずに温めて欲しいっす」
炎魔「それもそうでしたね、では……」
- 451 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/14(火) 03:09:25.69 ID:dJcEX4nv0
- 炎魔は我が子を温める鳥のように、石を抱き抱える
そして、体温を上げられるだけ上げ始めた
すぐさま周りには陽炎が上ったので、かなりの温度になっていることが分かる
ぶりっ子「ひぃ……とんでもないパワーがありますねぇ」
怪盗「店売りのパンが冷えてたら、焼き直してくれそうでいいですね」
狙撃少女「もっとまともな運用を考えませんか……?それじゃ道具ですよ」
怪盗「冗談です。極北の寒さもマシになりそうで嬉しいですよ、私は」
- 452 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/14(火) 03:11:22.58 ID:dJcEX4nv0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 453 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/14(火) 19:56:33.74 ID:dJcEX4nv0
- 炎魔「この辺でいいんじゃないでしょうか?」
そのまま地面に石を置く
湯気すら立ち上るそれの前に、氷魔が立つ
氷魔「……それでは……いきます……極大氷魔法……!!」
彼女の両手から氷の波動が迸る
石だけでなく、洞窟の中じゅうに氷が張っていく
- 454 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/14(火) 23:46:57.99 ID:dJcEX4nv0
- 男「相変わらず、すごい衝撃だな……!」
氷魔「……今です……もう一度……!」
彼女がそう合図すると、炎魔が後ろから現れる
炎魔「今度こそ!ぶっ壊れなさーい!」
高跳びの選手のように全身をしならせ、
回転のねじりを加えて全力で石を殴った
- 455 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/15(水) 02:23:29.78 ID:npjJz9RU0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 456 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/15(水) 19:03:21.38 ID:npjJz9RU0
- すると、石は見事に破砕され、弾け飛んだ
中華「やった!」
炎魔「ゴブリンさん!壊せました……よ……?」
ゴブリンはといえば、
先程の氷魔の魔法によって凍りついていた
やる気「ま、あんなやつは放っておくっすよ。しかし、なんなんすかね?この石は」
- 457 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/15(水) 19:05:58.65 ID:npjJz9RU0
- 市長「解析してみましょう」
彼女は粉々になったそれのかけらや粉末を手に取って調べている
手触りを確かめたり、硬度を検討したり、
果ては口に入れたりもした
ぶりっ子「うひぃ、なんてことしてるんですかぁ」
市長「大丈夫です。私はただのAIなので」
怪盗「……そういうことにしておきましょう。それで、その虹色の石がなんなのか分かりましたか?」
市長「>>下1」
- 458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/15(水) 20:21:40.44 ID:/iY1WrMDO
- 極僅かに生命反応が感じられますね
何らかの生物が生きたまま加工された魔道具でしょう
- 459 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/16(木) 00:16:03.19 ID:pkyAqKrY0
- 市長「極僅かに生命反応が感じられますね」
狙撃少女「ということは……」
市長「何らかの生物が生きたまま加工された魔道具でしょう」
鉱物かと思ったが、どうやら鉱物ではなかったらしい
あるいは、鉱物のような生物か
男「残酷なもんだな」
市長「結界の構成に使うアイテムとしてはとても利にかなっていると思います。霊的ですし、丈夫ですし、小さい」
- 460 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/16(木) 02:32:15.43 ID:pkyAqKrY0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 461 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/16(木) 19:51:46.47 ID:pkyAqKrY0
- 中華「これはかなりいい手がかりだね」
市長「ええ、生体反応を探ることで結界の触媒を見つけられそうです」
氷魔「……できそうですか……?」
市長「今すぐは無理そうです。あらゆる生体反応が反応してしまいます。さっきの鉱夫さんのような人や、そこのゴブリンにも」
やる気「じゃ、一回帰るっすかね」
- 462 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/16(木) 21:07:59.27 ID:pkyAqKrY0
- 一行は元来た道を戻り、
市長のオフィスへと帰ってきた
少女「あ……お帰りなさい」
ぶりっ子「なにか困ってることはありませんかぁ?」
少女「今は特にありません」
彼女は先ほどに比べればかなりリラックスした様子で、
心から休息できていることが分かる
- 463 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/17(金) 03:08:21.95 ID:vIj4zjlg0
- 怪盗「彼女も、ここのホテルに泊めるんですか?」
市長「はい、お金もないでしょうし、行くあてもないので……今のうちはそのつもりです」
少女「すみません、私からもなにかしてあげられればよいのですが……」
市長「あなたは施す側ではなく、施される側ですよ。そのことを覚えておいてください」
狙撃少女「罪悪感に潰された人間は、見ていて辛いものがありますしね」
- 464 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/17(金) 03:09:29.00 ID:vIj4zjlg0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 465 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/17(金) 19:41:55.87 ID:qSam5cvCO
- それから市長が解析作業に入るとともに、
ギルドの一行は宿泊する部屋に向かった
男「なんだかんだうまく行きそうでよかった」
中華「そうだね、魔神と戦闘になるかもしれないと思ってたときは大変な心労だったけど……」
まだ夕食までは時間がありそうだ
>>下1……なにをする?
1.中華と話す
2.氷魔と話す
3.やる気と話す
4.ぶりっ子と話す
5.怪盗と話す
6.狙撃少女と話す
7.炎魔と話す
8.市長と話す
9.少女に会いに行く
- 466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/17(金) 19:45:57.37 ID:jeloZvpT0
- 8
- 467 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/17(金) 20:30:01.12 ID:qSam5cvCO
- 男は備え付けのモニターの電源を点け、
市長と対面する
市長「どうされました?」
男「世間話だ」
市長「ああ、そういえばそういう方でしたね」
嫌な物言いだが、顔に嫌味らしさはまったくない
本心からそう言っているのだ
- 468 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/18(土) 04:03:07.28 ID:AXsHudmG0
- 男「解析は順調ですか?」
市長「とりあえず、この生体のかけらを探知できるようにはしています」
男「それならよかった」
市長「真に私が知るべきなのは、その生物の正体なのですが……」
男「それは……少し辛抱してくれ。世の中は本質じゃない所で回るが、最後にものを言うのは本質だ」
- 469 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/18(土) 04:24:47.21 ID:AXsHudmG0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 470 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/18(土) 19:29:49.34 ID:DFBcTR+KO
- それからしばらく、無言でいた
市長「……違和感があります」
男「え?」
市長「私が大抵、誰かと話しているとき……相手はなにか命令をしてきます。そうでないなら、用はないのでいなくなるのですが」
男「あぁ、相手がAIならそうなる人が多いね」
市長「それ以外にも、あなたからは多くの違和感を感じています。なにかが少し違うのです」
男「空気が読めないってこと?」
市長「違いますが……質問があります。>>下1」
- 471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/18(土) 19:55:20.17 ID:0qgL7//Z0
- 封印されてた少女と同じ『世界』で暮らしてました?
- 472 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/19(日) 03:11:56.08 ID:CRCs3Uqh0
- 市長「封印されてた少女と同じ『世界』で暮らしてました?」
薄々、彼女の言う違いが異世界によるものなのだと勘づいてはいた
だが、それを告白するつもりはなかった
それらしくはぐらかしていたが、核心に迫られたのだ
この世界に来てから、体験したことのない緊張感が全身に走る
男「……世界?なんのことだ?」
市長「なにか心当たりはあるようですね。彼女は、こことは異なる世界の……『シズオカ』という場所から喚ばれたそうなのです」
- 473 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/19(日) 03:17:16.58 ID:CRCs3Uqh0
- 高度なAIにとぼけても仕方ないのだ
彼女は大抵の嘘は見破れる存在である
男「……そりゃ、とんだ偶然だ」
市長「ということは、あなたも?」
男「ああ、ちょっと離れてるが、その辺りといえばその辺りだ」
市長「なんと興味深い……色々、お聞かせ願えませんか?向こう側について……」
男「……いいが、条件がある」
- 474 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/19(日) 03:51:40.55 ID:CRCs3Uqh0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 475 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/19(日) 19:44:22.23 ID:CRCs3Uqh0
- 市長「なんでしょう」
男「みんなには言わないでくれ。俺と市長と……あの少女だけの秘密だ」
市長「……分かりました。では、お風呂の後に私のオフィスまでお越しください」
彼女はそう言ってモニターの接続を切った
そろそろ夕食の時間だ
- 476 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/19(日) 21:55:17.37 ID:CRCs3Uqh0
- それから、一行は先日と同じ食事を摂った
方向性として正しい献立なのかが先日まで確定していなかったので、
まだ他のバリエーションは開発中だそうだ
氷魔「……そろそろお風呂ですね……」
やる気「あのお風呂にいる存在も、少女の友達だと分かれば安心して触れ合えそうっすね」
ぶりっ子「そうですねぇ」
- 477 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/20(月) 02:56:57.49 ID:RcmRWosl0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 478 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/20(月) 19:50:13.38 ID:RcmRWosl0
- それから男は風呂に入ったが、
先ほど市長に看破されたことが深刻に心へ陰を落とし、中華ややる気と下らない話をしたような気もするが、まるで覚えていなかった
男「失礼します」
そして、彼は市長のオフィスへとやってきた
訳は言わず、こっそり抜け出してきたのだ
そこには、あの少女もいた
市長「お待ちしておりました。ソファにおかけになって下さい」
- 479 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/20(月) 22:13:14.96 ID:RcmRWosl0
- 少女「………………」
彼女は男をじっと見ている
市長から既に男の正体を知らされているのだ
市長「さて、では異世界について調査するとしましょうか」
男「ああ、なんでも聞いてくれ」
- 480 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/21(火) 01:12:48.89 ID:v+5/PAPE0
- 市長「では、大きく違うところを教えてもらいましょう。その辺りの前提を理解していないと、聞いても分からないことが多いですからね」
少女「そうですね……」
男「まず、あっちに魔物はいない。あと、魔法もない。多分、神もいないんじゃないかな」
市長「……真実ですか?」
少女「そうですね……私もそう認識しています」
- 481 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/21(火) 02:18:23.43 ID:v+5/PAPE0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 482 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/21(火) 19:32:33.67 ID:v+5/PAPE0
- 市長「では、平和なのですか?」
男「こっちよりは平和かも。でも科学が魔法みたいなものだから、結局戦えば人は沢山死ぬ」
少女「街や地方を丸々一つ吹き飛ばすような兵器がありますからね……」
市長「そんなバカな……眉唾な古代兵器でもそうありませんよ、それほどの破壊規模のものは」
男「なんと、量産されている」
市長「……なぜ滅んでいないのでしょうか」
男「使ったら滅ぶからだ。だからこっちよりちょっと平和なんだよね」
- 483 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/21(火) 19:48:25.40 ID:v+5/PAPE0
- 市長「なるほど、参考になります」
少女「それはよかったです……参考?」
市長「なんでもありませんよ」
男「怖……」
少女「私からも男さんに聞きたいことがあるんですが……」
男「おう、なんでも聞いてくれ。この世界に来てから、まだ日が浅いだろうしな」
少女「>>下1」
- 484 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/21(火) 20:05:48.48 ID:/UQW3Tio0
- …私の年号は『平成15年』でした。男さんはいつの『平成』で来ましたか?
- 485 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/22(水) 02:12:45.46 ID:oHwUDrAR0
- 少女「…私の年号は『平成15年』でした。男さんはいつの『平成』で来ましたか?」
一瞬、なにを言われているのか分からなかった
しかし、すぐに男はそれを理解した
男「どうかな、一つ前かもしれないぞ」
少女「えっ!?……そんなタイプには見えませんが」
男「それは正しいな、俺は『平成』より後だし」
少女「ええっ!?そ、そんな!未来人!?」
- 486 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/22(水) 02:15:26.22 ID:oHwUDrAR0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 487 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/22(水) 03:40:39.06 ID:/YNWON5D0
- 平成15年というと静岡市と清水市が合併した年だな
- 488 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/22(水) 19:28:05.30 ID:oHwUDrAR0
- 男「ああ、15年以上先の未来から俺は来ている」
市長「なんと興味深い……空間のみならず、時間をも超越してここにいるのですね」
少女「へぇー……」
男「まぁ、言うほど世界は変わってないさ。ちょっと厳格になったくらい」
少女「ないんですか?空飛ぶ車とか」
男「ないねぇ。飛ぶ車も、コールドスリープも、宇宙エレベーターもない」
- 489 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/23(木) 01:59:33.92 ID:/aoWNDuk0
- 市長「面白い空想ですね、私も研究してみたいです」
少女「宇宙エレベーターは無理そうですが……」
市長「そうですね。ですが飛ぶ車やコールドスリープは魔法も応用すればできそうです」
男「というか、封印なんてコールドスリープみたいなもんじゃないか?」
市長「伝説の強力な魔法使いがやるような封印であれば、そういう効力もあるかもしれませんが……普通はそうもいきませんね」
- 490 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/23(木) 02:04:26.24 ID:/aoWNDuk0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 491 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/23(木) 19:50:05.90 ID:/aoWNDuk0
- 少女「……私はどうなのでしょうか……?」
男「魔神の力じゃないか?」
市長「そうでしょうね。それより、あなたたちの世界の発明が知りたくなってきました」
男「思い付くだけ教えるけど……こっちの世界には市長ほど高性能のAIはいない。あんまり参考にならないか、そもそも世界の仕組みが違うかもしれないけど……いいですか?」
市長「構いませんよ」
- 492 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/23(木) 20:38:06.94 ID:/aoWNDuk0
- それから、男は様々な発明品について話した
とはいえ、その構造まで知っているわけではないので、こういう機械があるとか、こういう兵器があるという話しかできなかった
男「こ……こんなところですかね」
市長「面白いですね」
少女「ほとんど、私も知っているものでした」
市長「特に、>>下1は作ってみたいところです」
- 493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2024/05/23(木) 21:26:54.64 ID:t77RUa3b0
- 全自動大根おろしや手動式包機とかの調理器具全般
- 494 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/24(金) 01:15:56.70 ID:KKtyFig00
- 市長「全自動大根おろしや手動式包機とかの調理器具全般は作ってみたいところです」
男「平和的でよかった」
市長「強力な兵器は抑止にこそなれ、平和は作らないというのは分かりましたから」
少女「そうですね、私もそう思います」
男「しかし、調理器具か……中華が喜びそうだな」
市長「そういえば、料理人の方がパーティにいらっしゃいましたね。試作品完成の暁には、ぜひ使用感を教えていただきたいものです」
- 495 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/24(金) 01:35:01.22 ID:KKtyFig00
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 496 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/24(金) 19:47:14.49 ID:iBTz22iUO
- 夜も更けてきたので、そろそろ解散することになった
男「そろそろ寝たいしな」
市長「そういえば男さん、言っておきたいことがあります」
男「……なんですか?」
市長「あなたはギルドの方々に対し、できるだけ誠実でいようとしているようですが……そのつもりなら、あなたが異なる世界から来ていることを告白すべきです」
- 497 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/24(金) 21:31:33.85 ID:iBTz22iUO
- 男「……それは、あまりにも……大きすぎる特徴だ」
少女「ですね」
市長「みなさんとの関係が変わることを恐れているのですか?」
男「そう……ですね」
市長「……みなさんは、あなたを信じてついてきたはずです。それこそ、関係が変わってしまうかもしれないようなことをあなたに打ち明けた人だっているでしょう」
男「……それでも、怖い……みんなを信じるのが、俺のするべきことだと分かっていても、それでも……」
- 498 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/25(土) 03:54:02.09 ID:8jm+WKLV0
- 市長「……意外です」
男「俺のこともAIだと思ってました?」
市長「首尾一貫していたので」
男「……俺は、ここに来る前は誰も顧みることをしなかった。だから、人付き合いと呼べるものはほぼなかった」
市長「だから、今のようになったのですね」
男「他人を大切にする。それだけでどれだけ人生が豊かになるかということを実証しているんです」
市長「それは、自分を大切にしないということではありません。……辛いと思ったなら、恐れず打ち明けて下さい」
- 499 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/25(土) 03:57:47.59 ID:8jm+WKLV0
- 本日はここまでです
ありがとうございました
- 500 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/25(土) 19:25:02.99 ID:JEG5Ys6GO
- 男は心に重大なしこりを作ったまま部屋に戻り、眠った
〜翌日・陰週金曜日〜
中華「……おっ、早いね」
男「相変わらず中華も起きるのが早い。まぁなんだ、眠れなかったんだ」
中華「もしかして……」
男「!?」
なにかを察したような彼の顔に、不安がよぎる
中華「……恋!?」
男「違うわ!」
- 501 : ◆UEqqBEVZVY [saga]:2024/05/26(日) 04:36:17.80 ID:h7ay7hyS0
- そして準備を整え、再び地下へ向かうのだった
市長「あの生体結界を探査するレーダーを製作しました」
彼女はラジコンの操縦桿のような物体を操作している
周期的に音を放っており、ダウジングマシンのようなシステムのようだ
氷魔「……音で分かる……ということでしょうか……」
市長「小さいながら、モニターもつけています。二つの機構で効率的に探せますよ」
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