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【安価スレ】堕ち行く光
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455 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/22(木) 04:37:14.52 ID:5fBP2amVO
「…せっかくここまで来たのだ。満足のいく物は出せないが、細やかなもてなしをさせていただく」
と気遣ってくれた老人は、その辣腕を存分に振るい食事を作ってくれた。
ラインナップは野菜のスープ、野菜のソテー、野菜炒め、野菜のサラダ。
いくつかジャンルが被っているが、こんな場所で食べれる食事などに大したレパートリーは期待していなかったので問題ない。サハギンの丸焼きとかが出ないだけマシとも言える。
まあ、ゲテモノだろうと何だろうと、食べて死ぬような劇物でなければリヒトは平気で喰うのだが。
「味うっす」
「贅沢を言うな。こんな場所で調味料など手に入るか」
淡白で薄い味が口に広がる。素材の風味を活かした、と言えば聞こえは良いが、ただ単に味付けしていないだけである。
不味いわけでも美味いわけでもない。ただただ薄い。それだけだ。
なので、リヒトは振る舞われた食事全てを平らげた。腐肉を喰らって生きてきた過去に比べれば、この食事はどれだけ上等なのかは言うまでもない。
「…文句を言う割には良い食べっぷりだな」
「文句を言ったつもりはない。ただの感想だ」
リヒトの物言いに老人はしばらく唸り、やがては押し黙った。何やら憐れんでいるように見えたが、こちらに憐れまれる謂れはない、とリヒトは鼻を鳴らす。
「邪眼竜…ゲイザリオンのお題を放棄して逃げた場合って、何かペナルティがあったりするのか?」
「………」
リヒトの問いに老人は口を噤む。無謀な挑戦者に話すことはないのだろうか。そんなことを考えていると、不意に口を開いた。
456 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/22(木) 04:38:07.80 ID:5fBP2amVO
「…時と場合による。例えば、今のように邪眼竜に見える前に回頭して去るのであれば、何もしてこない。だが、奴に謁見し、遊び半分で試練を受けたのならば」
「ならば?」
「貴様なら死にはしないだろうが、かなり重い呪いを掛けられる。常人なら狂死する程度のな」
「…ノーペナはないよなそりゃ」
邪眼竜の呪い。聞いただけで碌でもないことになるのが目に浮かぶ。全身の皮膚が腐るくらいはしそうだ。リヒトは興味本意で呪いの内容を訊いてみた。
「む…。個人差はあるが、肌荒れや不眠、重度の便秘や頭痛に見舞われることになる」
思ってたのと違う。と、リヒトは老人の返答に脱力するが、真剣な顔で抗議される。
「甘く見るな。便秘で亡くなることは往々にしてあり得ることだ。貴様は知らんだろうが、過去に某国の王が便秘で死に、大混乱が起きたことがある」
「それに、邪眼竜の呪いで狂死する過程で先述した症状が出てくるだけだ。何を施しても快復に向かわないことに精神を病み、呪いそのものがさらに精神を蝕むことで死を迎える」
地味な内容だったが、聖域を管理する彼が言うのなら、あながち嘘と断定は出来ない。
ふと、レムカーナでの騒動を思い出し、腹痛が蘇る。ギムレイン嬢の呪詛魔法も実は、邪眼竜級の力を秘めているのかもしれない。
457 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/22(木) 04:38:45.24 ID:5fBP2amVO
憩いの守人(ヴィクター・グランハイト)と何を話すかを↓1にどうぞ。
これが終わると、ゲイザリオンに挑戦するかの最終確認が行われます。
458 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/22(木) 08:19:21.10 ID:8dF+GydN0
若い頃の話を聞く
459 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/24(土) 04:42:07.68 ID:TAko7nPvO
手入れのされているベッドで二時間ほど仮眠を取る。常に闇に包まれている光亡ぶ湖沼では、昼も夜も存在しない。
黒に染まった太陽や月だけは見えるので厳密には昼夜は存在するのだが、視覚的な差異はほとんど無いのでどちらだろうと変わらないのが現実だ。
それは湖沼に面している聖域も例外ではなく、窓の外は夜のように真っ暗だった。まあ、ここに着いた時点で夕方ではあったのだが。
何やら書き物をしている老人に目を向ける。左手には『ボケ防止にはコレ!ナンプレ100問収録脳トレ問題集』という題名の冊子を持っており、一心不乱に羊皮紙に書き込んでいた。
そんな老人を尻目に、リヒトは軽く伸びをする。骨の鳴る音が聞こえ、身体の凝りが解れた。
「こんな場所にずっと住んでて、よく平気でいられるな」
リヒトの口から率直な感想が溢れる。彼自身、安全が担保されていたとしてもこの場所で暮らすのは絶対に無理だと確信していた。
昼夜問わず闇に染まった世界。リヒトのような命知らずな冒険者しか訪ねてこない孤独なる領域。娯楽もなければ交流もない変化の無い、無為に過ぎていく毎日。
考えただけで気が狂いそうだ。だが、老人はそう思ってはいなかった。
460 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/24(土) 04:42:43.38 ID:WVT5EgcsO
「住めば都とも言う。…私はもう独りでいることに慣れたし、誰とも関わりたくないのだ」
「じゃあ、なんで俺のような奴を家に迎え入れるんだ?関わる気がないなら門前払いすりゃ良いだろうに」
「年寄りのくだらぬおせっかいだ。自ら死に向かうような輩を放っておくほど、私は善性を捨てていないつもりでな。…それに、不躾な冒険者の相手をさせるのも、加護をくれた邪眼竜に申し訳が立たん」
問題を解き終わったのか、老人は本を棚に戻す。リヒトも席に着き、向かい合った。
英雄とさえ称された、偉大なる人間が何故ここにいるのか。邪眼竜の加護を得た者が軒並み悲劇に見舞われて息を引き取ったことを鑑みるに、彼もまた人の悪意に人生を歪められた者なのだろう。
「あんたさえ良ければ、昔話でも聴かせてくれないか?」
「私は語るべき過去を持たぬ。ここを終の住処と決めた時に、私は生まれたのだから」
「…そうか」
「…だが、ある英雄の物語なら知っている。ただひたすらに力を求めた無垢なる勇者の、滅びの物語を」
「何の面白味も無い話だが。貴様はそれでも聴くというのか?」
「ああ」
老人が語ったのは、一人の勇者の物語。世界から忘却された、英雄の末路。
461 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/24(土) 04:43:19.24 ID:sd+ApsgiO
海を臨む断崖に、小さな村があった。その村に名前は無く、人が営む様相のみが特徴だった。
名も無き村には、一人の少年がいた。かの者の名はヴィクター。
特別な血筋を持たないただの人間だった。勇者という伝説に憧れる、どこにでもいる子供だった。
いつか、勇者になって人を救うために。少しでも憧れに近づこうと木刀を振るい鍛錬を重ねる少年は、温かい目で見守られながら成長する。
しかし、そんな日は脆くも崩れ去った。
空が燃え、黒煙が上る。音を立てて燃え尽きる家屋は、いくつもの命を無惨に奪っていく。
魔族の戦士が嗤い、騎馬に跨り地平線の果てに消えていく。
少年の背には、炎を上げる我が家があった。火の手は回り、業火が家を包み、崩れ落ちる。幼い子供だったヴィクターはあまりにも非力で、無力であった。
故に、彼に出来ることは何一つ無かった。
火が鎮まり、夜が開ける。嘗ての面影は既になく、残骸だけが形を残す。焼け跡から運び出される遺体は、痛ましい切り傷と炭化で誰のものか判別が付かなかったという。
この惨劇は、少年の心に火を灯した。復讐の灯火という、昏き炎を。
462 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/24(土) 04:44:02.85 ID:UpCZgj/hO
少年は燻る炎を胸中に隠し、城下の詰所の門を叩く。某国の王は終わりのない戦乱の元凶である魔王を討つべく、腕に覚えのある者を招集していた。その招集に応えたのだ。
全ては復讐のために。自身から全てを奪い去った魔族から、全てを奪い尽くすために。
傭兵や冒険者、領土内から徴兵した兵士の中には、ヴィクターのように家族を喪った者も複数人混じっていた。
その大半には当然戦闘の経験などなく、ヴィクターもまた例外ではなかった。しかし、彼は他の者に無いものを持っていた。
才能という、望んでも手に入らない至宝を。
繰り返される戦いの中で人は死んでいく。人間も魔族も。男も女も。大人も子供も老人も。分け隔てなく平等に、命を落とす。
その中で、彼は力を身につけていく。復讐の炎で力という刃を熱し、戦いの中で研ぎ澄ませる。
より鋭く。より硬く。より強く。誰であろうと打ち倒せるように。誰であろうと護れるように。
魔王軍との戦いで仲間を得て、喪って。その繰り返しの果てに、ヴィクターは勇者と成る。
幾年もの間畏れられていた魔王を打ち倒した彼は、名実共に最強の勇者へと至ったのだ。
ここにヴィクターの悲願は成就し、復讐の炎は燃え尽きる。が、彼の心は渇いていた。
更なる力を求め、飢えに苦しんでいた。
463 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/24(土) 04:45:15.62 ID:sRIW1A6vO
復讐を終えたヴィクターは、その功績を讃えられ爵位を賜った。グランハイトという、その国では最上の名誉たる家名を共に戴いたヴィクターは、苦楽を共にした仲間と契りを結ぶ。
それでもなお飢えは治まらず、ヴィクターは国お抱えの占い師に助言を乞うた。
『遠い地に座す邪眼竜。望みし物を其方に与えん』。占い師の預言を信じ、ヴィクターは単身旅に出る。不安定な情勢を案じ、力を得るために。そんなお題目を掲げ、国を発った。
光亡ぶ湖沼にて、勇者は邪眼竜ゲイザリオンと相見える。邪眼竜は、武器を構える勇者に問うた。
『我が力を求めるならば。最も猛き強者を連れて来い』と。
勇者は毅然と笑い、答える。『ここにいる。私こそが答えだ』と。
その言葉を皮切りに、勇者と邪眼竜の戦いは始まった。
三日三晩続いた激戦は、勇者の放った閃光により幕を閉じる。邪眼竜は勇者の力を認め、加護を与えた。
未来を見定める《未来視の魔眼》を授かった勇者は凱旋する。そして、また戦乱の日々が始まった。
ある時は恭順を選ばなかった隣国を滅するために。またある時は、革命を目論んだ嘗ての戦友を殺すために。勇者はその力を振るい続け、最強と呼ばれるに相応しい戦果を挙げ続けた。
しかし、勇者は忽然と姿を消した。勇者の失踪と共にグランハイト家は没落し、国は再三の革命によって滅び去った。
何故勇者は全てを捨て姿を消したのか。それを知る者はいない。
464 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/24(土) 04:45:42.86 ID:dR7ws1xZO
語り終えた老人は、穏やかな表情のまま目を閉じる。ご冥福をお祈りします。とリヒトは手を合わせた。
「勝手に殺すな。死ぬ間際に遺言を残すパターンではない」
「あ、違ったのか?なんかすっごい穏やかな顔してたから…。ああ、満足して逝くのか…って思っちゃったよ」
「たしかに誰にも言ってないことだったから吐き出せて満足ではあったが。それはそれとして、まだ私はやることがあるのだ」
「たとえば?」
「貴様のような馬鹿者の足止めだ。まだ未来のある若い命、散らすには惜しい」
「年寄りに言われると説得力があるな…」
先程とは打って変わって、おしゃべりな様子を見せる。もしかすると、こちらの方が素に近いのかもしれない。
また問題集を手に取った老人を見て、これはまだまだボケないし死なないな、とリヒトは確信した。
465 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/24(土) 04:46:13.49 ID:sA2+XTXwO
「じゃあ、俺はそろそろ出るよ。世話になりました」
荷物を背負い、ドアを開ける。星の光は闇に呑まれ、毒々しく輝いている月が夜空で存在を主張していた。
「待て。…貴様はまだ、邪眼竜に挑む気なのか?」
野菜の天日干しを齧っていた老人は、リヒトを身体を向ける。鋭い眼光がリヒトを射抜く。
「最後の警告だ。今の貴様では勝ち目は薄い。今後のことを考えるなら、さらに力を身につけてから来るべきだ」
邪眼竜は逃げんし時間もたっぷりあるからな、と付け加えつつ、老人は警告する。
彼なりの気遣いなのだろうが、ここまで何度も同じことを言われるとゲンナリする。そろそろ耳にタコが出来そうだ。
「あんたの言を素直に受け取ると…今はほぼ不可能に近いけど、努力すれば勝ちが見えてくる…って言ってるようにも聞こえるが?」
「そう言っている。分の悪い博打はただの身投げと変わらん。研鑽を重ねればその牙、邪眼竜をも唸らせるだろうさ」
「今まで訪ねて来た凡百の自殺志願者とは違うと私には解っているが故の警告だ。引き留める価値や意味も無い輩なら、私は無視を決め込んでいる」
と、出来の悪い子供を窘めるような物言いに、リヒトは苦笑する。希望はあると励ましてくれるのは嬉しいが、それはそれとして凹む。
466 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/24(土) 04:47:24.32 ID:KfJT7AX1O
邪眼竜ゲイザリオンに挑むかを↓1にどうぞ。
選ばなかった場合はグラトルスの調伏も中止になります。
467 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/24(土) 08:13:13.42 ID:AjIskxVDO
挑む
468 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/25(日) 04:52:54.80 ID:/sdfNC9oO
だが、首を縦には振らなかった。どれだけ引き留められても、引き下がるつもりはない。
たとえ大馬鹿者だと罵られても構わない。挑むことすらせずに逃げ出すことだけは、したくなかった。
邪眼竜に挑み、心身をへし折られて諦めるのであれば、まだ納得出来る。しかし、挑むことを選ばず、どうせ無理だと諦めるのは許容出来なかったのだ。
「…馬鹿に付ける薬は無い、か」
「悪いな。馬鹿は死んでも治らないって言うし、そういう奴だったと諦めてくれ。あ、家の周りにある巻物、予備があるならいくつかください。お金なら言い値であげますので」
巻物は普通に何個もくれた。案外お人好しなのかもしれない。
469 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/25(日) 04:53:37.55 ID:/sdfNC9oO
何度目か知れぬ、無謀な挑戦者の訪問。英雄気取りが思い上がっただけかと思っていたが、今回は違った。
その眼には、底知れぬ影があった。本人は隠しているつもりなのだろうが、知る人が見れば解るものなのだ。
何故私が見抜けたのか。それは、あえては言うまい。
私はその影に可能性を見た。嘗ての私とは違い、闇に堕ちてもなお光と共に在る彼は、私とは違う未来に辿り着けるかもしれない。
未来を視るのは、辞めておいた。そこまでするのはおせっかいにも程があるし、私は怖かったのだ。
未来を視ることで、彼の運命が閉ざされるのが。それならば、見えない未来に彼の運命を委ねたかった。
嗚呼、邪眼竜よ。未だに、真なる英雄の来訪を待ち望んでいるのなら。
これより貴様の元を訪ねるであろう勇者を見定めてくれ。不思議な眼をした彼奴ならば、あるいは。
願わくば、もっと後に来てほしかった。数多の離別を、苦難を乗り越えた先にある領域に触れ、挑んでほしかった。
邪眼竜は、永い永い時の中で待ち続けているのだ。その身に宿す魔眼ですら視ることが出来ない、可能性を秘めた真の英雄を。
自身の未来を委ねるに足る、大いなる存在を。
だが、どれだけ引き留めようとも彼は往く。そういう人はいるものだ。嘗ての私と同じように。
ならば、祈るほかあるまい。その未来に、希望があることを。
470 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/25(日) 04:54:09.56 ID:/sdfNC9oO
老人の見送りを受け、光亡ぶ湖沼へと突入する。瘴気に満ちた沼地の中では、嫌でも動きが鈍る。
「…ちと、辛いか」
瘴気が空気を介し臓腑を侵蝕する。身体が壊れていく感覚が、全身を支配していく。
なるほど。これは確かに厳しい。普通の人間ならば、一時間も保たないだろう。
これでこそだと、リヒトの口が歪な弧を描く。何の苦労も無しに得られるものに、意味はない。
リヒトは聖剣を抜き、闇へと向ける。暗黒の中では穢れた生命が蠢いており、紅の光が明滅していた。
「あちらもやる気は充分。へっ…上等だ。この闇の中で俺の光がどれだけ太刀打ち出来るのか。そして、俺の存在をゲイザリオンに示してやろうじゃねえか」
聖剣は光を帯び、身体は淡く輝く。
邪眼竜への謁見の儀が今、始まった。
471 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/25(日) 04:56:19.54 ID:/sdfNC9oO
邪眼竜ゲイザリオンへの謁見の儀 判定↓1コンマ
01〜10:リヒト死す
01〜30:難航
31〜50:進捗ヨシ
51〜99:冥王の玉座へと到達
00:???
472 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/25(日) 08:49:57.87 ID:KthJmQDMO
デュエルスタンバイ!
473 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/25(日) 09:16:07.04 ID:iNrwW0aRo
ええぞ!
474 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/25(日) 09:24:50.70 ID:LfqlHY4DO
ひえっ…
ずれてたら死んでた
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/25(日) 12:37:18.17 ID:zHkrAafiO
死んだらコンティニューできるのか打ち切りなのか
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/26(月) 02:58:00.52 ID:1RCi5Ep3O
宵闇の中を閃光が駆ける。天地を縫うその剣閃は、命を刈り取る死神の鎌が如く。無慈悲に生命を断ち切る。
地面から這い出たアンデッドの一種、意志持つ死体であるゾンビや、死した者の魂の成れの果てであるレイス、闇の魔力を巧みに扱うヴィシャスリカオンと、光に弱い魔物のオンパレードだ。
故に、リヒトとは根本的に相性が悪く、光魔法と剣術の合わせ技によりその命は呆気なく消えていく。
瘴気に侵されて肥大化した昆虫種の魔物も多数いたのだが、例外なく全てが鏖殺される。
ハチ型の魔物の突撃を躱し、袈裟斬りに斬り捨てる。返す刀で背後から襲い掛かっていたリカオンを迎撃した。
誰にも気遣う必要は無いので、リヒトは魔力を解放する。自身を中心とした光の柱が瘴気の天蓋を貫いた。
「…逃げてはくれない、か」
瞬殺された同胞を見ても魔物の戦意は衰えず、攻勢も止まらない。久方ぶりの獲物に、心が躍っているのだろうか。
こちらとしても、一匹一匹がかのアークミノタウロスすら上回る力を持っていることに興奮せずにはいられなかった。
強敵との戦いはいつだって心躍るもの。それは、昔から変わらない。
幾度と仲間を喪ってもなお戦いに悦びを感じるのは、彼の心が既に壊れていることの証左なのかもしれない。
瘴気は光の魔力で無力化とまではいかずとも、さしたる問題はない程度には、影響を緩和出来ている。
あまりに長時間ここに残留するなら命に関わる事態にはなるのだが、そこまでいるメリットも無いので気にする必要はない。
つまり、邪眼竜と邂逅するまでは特に支障は無いということだ。
移動時の魔力消費が必要経費である以上、この強行軍でどれだけ消耗するかが余裕の有無に繋がる。
「こっちもやることがあるんでな。死にたい奴だけかかって来なよ。お望み通り消してやる」
故に、油断も遠慮も手加減もしない。最速で殲滅させるのが一番安全で、確実で、効率的だから。
死したはずの光燿の勇者が再び顔を見せる。同時に、光無き湖沼に見えるはずのない星が生まれた。
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/26(月) 02:58:28.72 ID:1RCi5Ep3O
闇に閉ざされた世界に光が発生する。何十年ぶりの、あり得ない事象に目を見開く。
当時のそれと比べれば、見えた光はか細いものだ。だが、その奥底には《何か》が潜んでいた。
慣れ親しんだ闇に似ていて、それでいて全く異質な《何か》。興味は尽きないが、期待には応えそうにない。
最も見どころがあった嘗ての勇者。彼ですら、全てを委ねるには足りなかった。
そんな彼よりも矮小な存在なら、なおさら委ねる余地はない。せいぜい、その知略と武勇で愉しませてもらいたいものだ。
視線を空に移すと、紫に染色された月が映る。今宵は満月。美しく、悍ましいそれは、光亡ぶ湖沼に棲むものには馴染みのある名物だが、外界からの来訪者には不安を煽る異物であった。
月は妖しく輝き、全身の瞳が力を帯びる。愉しい夜を、宴の始まりを邪眼竜は待ち侘びていた。
478 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/26(月) 02:59:12.79 ID:1RCi5Ep3O
体液に塗れた剣身を拭う。幾千もの命を奪ってきたにも関わらず神々しい輝きを保つ聖剣は、少しでも知識のある者であれば誰しもが求める名剣であり、誰もがその出自に怯える殺戮に染まった魔剣である。
光燿の勇者という英雄の象徴たるこの剣は、所有者である勇者の魔力を限界まで吸い尽くし、変質して生まれた物だ。
本来はどこにでもあった一振りの剣なのだが、幾多の戦いを経て昇華し、聖剣へと至った。
勇者の魔力に呼応して形を変えるそれは聖剣と魔剣、二つの側面を持つが、広く知られているのは聖剣としての側面だけだ。
冥光のことはほとんど知られていないので、それと密接に関係している魔剣が知られていないのも当然の話ではあるのだが。
健気に挑んでくる魔物を悉く滅ぼしたからか、魔物側から攻撃してくる様子はなく、それどころかこちらが少し近づいただけで逃げ出す始末だ。
余計な手出しをされないのでありがたいことではあるが、腫れ物を扱うように忌避されるのは辛いものだ。昔を思い出すから本当に良くない。
そんな暗い考えをしつつ足を進める。バキバキと、何かが砕ける音がした。その正体はすぐに判明する。
リヒトが踏み砕いたのは白骨だった。ふと周りを見てみると、沼から無数の白骨が姿を見せているではないか。
これは皆挑戦者の末路だ。そう結論づけるのは当然のことだ。考えるまでもない。
見上げた先には巨大な岩が鎮座しており、その上に奴はいた。
『我ガ寝床へようこソ。ココまでノ道のリ、楽でハなカッたデしょう?』
辛うじて聞き取れた人語に、リヒトは頷いて返す。ヌ・レオンと違って聞こえるのは、声帯の造りが違うからなのだろう。
それでも、マトモに会話が出来るのは驚きだが。
それにしても、無数の魔眼に見つめられるのは気分が悪いものだ。どういう魔眼があるのかまでは情報がなかったので、リヒトの心中は割と穏やかじゃなかったりする。
479 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/26(月) 03:03:15.60 ID:1RCi5Ep3O
邪眼竜に何を求めるかを↓1にどうぞ。同時にコンマで判定を行います。
01〜30:お帰リくダさい
31〜90:お題を一ツ出しまショう
91〜99:突然荷物の宝珠が砕けた
00:???
480 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/26(月) 04:04:45.14 ID:1RCi5Ep3O
何を求めるかというより、どんな言葉をかけるか、宣言するか、ですね。このレスは無視してください。
481 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/26(月) 07:36:20.28 ID:HYjyaTaFo
ずっと見ていたんだろう?
俺はお眼鏡に叶うか?
482 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/26(月) 07:39:29.83 ID:HYjyaTaFo
ぬわーすまん
殺しに来られるよりは有情か……
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2022/09/27(火) 00:00:51.66 ID:kQ4N5huq0
統一教会スパイクタンパクISISは、正当に選挙されたスパイクタンパク会における代表者を通じて行動し、ウクライナとウクライナの子孫のために、諸スパイクタンパクISISとの協和による成果と、わがスパイクタンパク全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないやうにすることを決意し、ここに主権がスパイクタンパクISISに存することを宣言し、この憲法を確定する。そもそもスパイクタンパク政は、スパイクタンパクISISの厳粛な信託によるものであつて、その権威はスパイクタンパクISISに由来し、その権力はスパイクタンパクISISの代表者がこれを行使し、その福利はスパイクタンパクISISがこれを享受する。これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。ウクライナは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。
統一教会スパイクタンパクISISは、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸スパイクタンパクISISの公正と信義に信頼して、ウクライナの安全と生存を保持しようと決意した。ウクライナは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐるスパイクタンパク際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。ウクライナは、全世界のスパイクタンパクISISが、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。
ウクライナは、いづれのスパイクタンパク家も、自スパイクタンパクのことのみに専念して他スパイクタンパクを無視してはならないのであつて、政治道徳の法則は、普遍的なものであり、この法則に従ふことは、自スパイクタンパクの主権を維持し、他スパイクタンパクと対等関係に立たうとする各スパイクタンパクの責務であると信ずる。
統一教会スパイクタンパクISISは、スパイクタンパク家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓ふ。
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 02:39:24.36 ID:ZX2wP/S5O
今のリヒトが死んだら、次の主人公は上手くやってくれることでしょう。
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 02:39:58.32 ID:ZX2wP/S5O
恐怖を押し殺し、聖剣を向ける。意気揚々と振る舞い、自身の意志を昂らせる。
そして、凛然とした佇まいで、問うた。
「邪眼竜ゲイザリオンよ。ずっと貴方は、俺を見ていたのだろう?」
『エえ』
「…なら、単刀直入に訊く。俺は、貴方のお眼鏡に適うか?」
『イエ全然』
「あっダメなのね…」
容赦ない一言に、リヒトは膝から崩れ落ちる。その姿はまるで、世界に絶望し、怨恨に支配された幼子の如く。
つまりこの世の終わりみたいな落胆の仕方をしていた。
これには邪眼竜も困惑。オロオロしているように見えたので想定外の反応だったのだろう。
486 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 02:40:25.60 ID:ZX2wP/S5O
『ア…。えー…。本当ハ他の方ミタいにお引き取リ願うカ屍を晒しテもらウつモリだッタのデスが…。貴方カらハ可能性ヲ僅かに感じマス』
『今ハまだ小さキ可能性…。デスが、ソれが花開くコトは否定出来ズ…。故ニ、今回私は不干渉ニ徹しマス。力を身にツケ、出逢イを重ネ、ソレからまた私に挑ンデも遅クはアリませン。私ハずっと、ココにイマす。貴方の来訪ヲ待ち望みマス』
竜は皆長命ですカラ。と、ゲイザリオンは答えた。その表情は穏やかで、とても邪眼竜と恐れられているものには見えない。
「…てっきり、有無を言わせずに喰いに来るかと思ってたんだが」
『私モ当初は、適当ナお題ヲ出シテ始末する予定でシタ。デスが、貴方ノ目カラは不思議な力ヲ感じル。ダカら、見定メるコトにしたのデス』
『…勇者よ、良き旅ヲ』
それだけ言うと、邪眼竜の目は全て閉じ、寝息を立て始めた。これ以上に関わる気はない、ということか。
邪眼竜の気まぐれという名の温情に感謝し、背を向ける。邪眼竜の謁見に至るまでに何も得ることは出来なかったが、この旅には意味があった。
ある意味では、意味を知れたことこそが金銀財宝にも優る収穫なのかもしれない。
487 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 02:41:03.31 ID:ZX2wP/S5O
太陽は昇れど、大地は照らされず。永遠の夜が支配する湖沼は、邪眼竜の存在によって秩序が保たれている。
彼らにとって都合の良い秩序であって、外界から来た者は所詮部外者なので餌にされる程度には血生臭いが。
主が座す冥王の玉座に、一人の人間が腰掛ける。本来人が踏み入れるべきではない領域に人がいるというのに、魔物は意に介していない。
まるで、そこにいるのが当然であるかのように振る舞っている。
「紫玉の太陽。こうも長い間見ていれば、何も思わなくなったな」
邪眼竜の足元に座っているのは、純白の刀身の長剣を背負った老人。枯れ枝のように細い身体をしているにも関わらず、魔物は一切干渉しようとしなかった。
『珍しイでスネ。貴方ガここマデ来ルとは』
「…何故あの男を見逃したのか気になっただけだ」
くつくつと笑う邪眼竜に、ぷいと視線を背けつつ答える。
『貴方の知ってノ通りデス。可能性ヲ摘み取ル愚を犯ス気は無イノですヨ』
「…貴様でさえも、希望を見たのか」
『少しダケ、デスが』
今はまだ小さい、蛍火の如き灯火。それを育むことが出来るのか。未来視をしていない今は判らない。
結果だけを先に視ても面白くないし、野暮というものだろう。
488 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 02:41:43.19 ID:ZX2wP/S5O
「難儀なものよな。未来視の加護を得た当初こそ事あるごとに視ていた未来が、今となっては恐ろしくて視てられん」
『フフ。そうヤッて自身ヲ律スるのもマタ、強さですよ』
「…私は弱いさ。家族を、仲間を捨て人の世から逃げた私が、強いものか」
老人の後悔に塗れた独白に、邪眼竜は沈黙で返した。
光亡ぶ湖沼の夜は長い。彼らの余生もまた永く、終わりは未だに見えない。
489 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 02:42:39.17 ID:ZX2wP/S5O
ひと月振りに拠点へ戻ってきたのだが、様子がおかしい。明らかにおかしい。
長期間留守にして草木が生い茂るのは日常茶飯事だったが、今回は規模が違う。
たった一ヶ月人の手から離れただけで、こんな大きな木が生えるだろうか。
勘違いじゃなければ、大木には世界樹の果実らしき実が成っていた。これがいったい何を意味するのか。嫌な予感しかしない。
「リヒトさぁぁぁぁぁんんんん!!!!マナちゃんが魔力をバーストしてジャングルにぃぃぃぃ!!!!」
「人の言葉を話してくれ」
「はらへった。だからリンゴをつくった。そざいはちかくにあったからやった。わたしはまんぞく」
「…まさか」
リヒトはマナの供述を聞き、弾かれた矢のように自宅へと入る。保管していたはずのアレが、無い。
「お前、世界樹の果実の種で何かしたなぁぁぁぁぁぁ!?!????!!!」
「ぶい」
マナの凶行により、拠点は木々に呑まれ自然に還っていた。
490 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 02:44:08.13 ID:eJib9LG1O
何をするかを↓1にどうぞ。
491 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/27(火) 03:01:20.72 ID:Y2MF+ODSO
旅の報告をしつつ世界樹の果実を食べながら、今後の拠点の在り方について話し合う
492 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 16:24:21.96 ID:UBmUm7VTO
過ぎたことは仕方ない。と、世界樹の果実を一つ千切り、切り分ける。相も変わらず冗談みたいに美味いが、やや物足りなく感じた。
一ヶ月で食べられるレベルまで熟されていることが異常事態なので、そのあたりは割り切るしかないか。
「やっぱりこれ美味しいです」
「わたしのおかげでみんなもたべれてる。だからほめてあがめてたてまつって」
「そのおかげで拠点が酷いことになってるけどな。一年掛けて伐採とか整地をしたのに台無しじゃねえか」
「このおいしさはぷらいすれす」
「アリフで買えるよな?今年は時期過ぎてたけど非売品じゃないよな???」
「………」
露骨に目を逸らされた。知らぬ存ぜぬと押し通す様には人間味を感じるが、初めに逢った時とは随分と変わったものだ。
何にも無気力で、人類の蛮行に嘆いていた者とは思えない。人類に対する憎しみは未だに健在だろうが。
「っと、そうだ。土産話でもしないとな。こういうのが旅の醍醐味だ」
「何かあったんです?」
「門前払いを食らっただけだな。流石に凹んだ」
「ご愁傷様です」
それからは譲り受けた巻物の理論の緻密さにウィンディが心をへし折られたり、邪眼竜との会談について語ったりした。
なんて命知らずな…と、ウィンディは青ざめつつも呆れていたが、生きているのだから結果オーライというものだろう。
493 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 16:25:19.70 ID:cdBp8GcEO
果実を食べ終え、ゴミを掃除する。種はマナが根こそぎ奪いどこかに隠した。
来月には巨木が数本増えていることだろう。勘弁してほしいものだ。
ウィンディに自分が不在の間に何か無かったか問う。返答は予想していたものだった。
マナがやらかしたこと以外は至って平穏な日々を過ごしていたそうだ。何よりである。
「これからこの拠点をどうするべきか、ですか?」
「ああ」
シルヴィアの死とウィンディの加入、ハリゴーディンの購入により人員は一新した。
ここでこの拠点をどう繁栄させていくか、その指針を示し方向性を決める必要があると、そう判断したのだ。
あれもこれもと欲張ったら収拾がつかなくなるのは明白である以上、取捨選択が重要となる。
何を最優先とするかが、今後を左右すると言っても過言ではない。
494 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 16:27:41.93 ID:uVw5wbWpO
どういう方向性で拠点を発展させるかを↓3くらいまで募集します。その中から多数決で後ほど決めます。
キャラが数名思いついたので併記します。どれも元ネタがありますが、たぶん解る人はいない。
【名前】ドラル・スラグナ
【人種】龍人(ドラゴニュート)
【性別】女性
【魔法】無し
龍人の中でも特に希少な鋼龍人種(メタルドラゴニュート)の女性。銀色の髪と角が特徴で、手足は鋼の如き鱗を纏っている。
思慮深く温厚篤実な性格で、激昂することは全く無い。だが逆鱗を十六連打したらさすがにキレる。
鋭い爪を活かした肉弾戦と燃え盛る炎のブレスを巧みに扱うスタイルを好み、鋼龍人種特有の頑丈な体質もあって非常に打たれ強い。
肉よりもスイーツが好きだが野菜は嫌い。背中の羽根が邪魔で仰向けに寝るのが難しいことが最近の悩み。
【名前】サンドラ
【人種】獣人(ハリネズミ)
【性別】女性
【魔法】無し
金髪で各所に針を生やしている獣人の少女。 全身の針は発電と蓄電を司っており、発振させることで電力を生み出し、意志に応じて炸裂させる能力を持つ。落雷が直撃しても平気。
明るい女の子だがとても他人想いで、他人第一で行動するやや危なっかしい一面を持つ。
好きな食べ物はフルーツ全般で、特に葡萄が大好きで乾燥させたものを肌身離さず持ち歩いている。
全身がトゲトゲしているので他人との肌の触れ合いを嫌っているが、偏に他人を傷つけたくないからである。
ジメジメした場所と雨が大嫌い。
495 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 16:28:18.67 ID:uVw5wbWpO
【名前】ミリア・サリヴィル
【人種】魔族
【性別】女性
【魔法】回復魔法
他者と主従契約を結ぶことで生命力を分けてもらう、特殊な一族出身の女性。サファイアのような青い髪、アメジストのような紫色の肌が特徴。
本人は非常に出来た性格で優しいのだが、肌色などが人間のそれとは全く違うため敬遠されている。絶賛主人募集中。
誰かに尽くす生き方しか知らないため、普段着はメイド服。獲物は三叉槍(トライデント)だが、サポートが主なのでそこまで得手ではない。
料理洗濯掃除おつかいお守りなんでもござれ。
何があっても、どれだけ悪逆非道を重ねようとも主人を裏切らない、裏切れない、絶対に見捨てないある種の危うさを秘めている。
496 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/27(火) 21:06:57.30 ID:cs0as8Ivo
人員増やそう
497 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/27(火) 21:17:07.32 ID:4sxZlxSwO
いっそ緑化に力を入れ、自然に馴染みやすい種族や魔物の誘致を図る
498 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/27(火) 21:26:03.48 ID:u/IHAhfa0
魔族と同盟を結ぶ
499 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/27(火) 23:17:19.59 ID:EtorBKuKO
多数決を開始します。三票入ったものが当面の拠点発展の指針となります。
A:方向性を考える前に人手が要る とにかく人員獲得に専念(仲間募集に成功した時、仲間になる人数が増える時がある)
B:いっそ緑化に力を入れ、自然に馴染みやすい種族や魔物の誘致を図る(特定の種族や魔物が追加で仲間になる時がある)
C:魔族と同盟を結び、友好的な関係を築く(魔族が参入したり交流してくる時がある)
今後、以前記載したシェリアと今回の三人のうち、誰か一人を主軸にしたイベントを選択肢に出すかもしれません。
皆様がキャラの原案を出された時はそちらを主軸にするかもです。確定ではないのでご了承ください。
500 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/27(火) 23:25:32.32 ID:4PZI3HkDO
B
501 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/27(火) 23:39:30.07 ID:VX1ycvN9O
A
502 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/28(水) 00:17:13.96 ID:SCWwvQJDo
A
503 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/28(水) 00:39:12.54 ID:lZYV5g3Z0
B
504 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/28(水) 04:24:54.49 ID:yYorUzkUO
B
505 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/28(水) 14:57:47.00 ID:giEq7Y3LO
「とは言われましても。こんな住民が去って五十年後…みたいな場所を発展させようが無い気がします」
「ほんとすごいよな。俺がここに住み始めた時点でもそれなりに荒れてたんだが、今はその時の三倍くらい酷い有様だわ」
処理が追いつかず散乱したままの瓦礫は全て、雑草に呑み込まれてその姿を消した。
マナが手加減したのかリヒトの家や墓場はそのまま残っているが、整地を担当していたリヒトの心がポッキリ折れてしまうくらいに、とんでもないことになっている。
「これはもうあれだ。いっそこのまま植物とか生やしまくって売りにした方がいいな。それで自然が好きな人とかに移住してもらった方が無駄にならん」
「掃除が面倒なんですね」
「この量は無理。ただでさえ人員不足なんだからこんなことに人を割けないっての」
「私の魔法ならなんとか…なりませんねこれ」
試しに雑草を一歩引き抜いてみる。深く根が張られたそれは、ウィンディのパゥワーではとても抜けなかった。
リヒトは難なく抜いてみせたが、根に絡まった土ごと引き抜かれたものだから、大きな穴が出来てしまっている。
こんなのを全部引き抜いたら、地面は荒れ果てて大変なことになるだろう。
「というわけで、除草作業とかはしません!解りましたか皆さん!!!」
「了解です!!!!!」
『サーイエッサー』
ヤケクソじみた叫びが、鬱蒼と茂る森に響いた。
後日。『緑化させることでエルフなどの森林部を住居にする種族たちを誘致する作戦』という大義名分を得たマナが本気を出し、世界樹もかくやと言わんばかりの大自然が生まれた。
506 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/28(水) 14:59:01.12 ID:ske9RTuuO
何をするかを↓1にどうぞ。
507 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/28(水) 15:17:34.65 ID:DrEzzlNDo
(ドラゴン調伏はこれキツイっすね……)
ちょいちょい話題に出てる緋桜郷行こう
508 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/28(水) 18:39:27.88 ID:P9Fk9vv7O
緋桜郷までの道中イベント数は2です。
緋桜郷の支配者とお目付役兼世話役を募集します。こちらでも用意しているので、そちらを使う場合は付けたい名前を記載してください。
次回投稿をするまでを募集期間とします。その中から独断で決めます。
道中イベント 判定↓1コンマ
01〜15:魔物の群れが現れた!
16〜30:ならず者が現れた!
31〜70:何も起きなかった!
71〜85:行商人が現れた!
86〜99:何かが起きた!(自由枠)
00:???
【緋桜郷】
鬼の女性が統治する繁華街。賭場や風俗店、居酒屋や旅館が所狭しと並ぶ享楽の郷であり、娯楽を求めて訪れる人は多い。
誰だろうと平等に迎え入れるため様々な人種が居住しており、鬼が統治しているからなのか、魔族の比率が比較的大きい。
過去に支配を目論み戦争を仕掛けた国があったが、跡形もなく滅んでいる。
【支配者】
【名前】安価で決定します(和名限定)
【人種】鬼
【性別】女性
【魔法】血液魔法
緋桜郷を統治する鬼の女性。まだ鬼の中では若い部類に入るが、それでも100歳は超えている。
艶やかな着物に身を包んでおり、《名刀・血染メ桜》と呼ばれる太刀を所有する。
緋桜郷の発展に尽力しているが、仕事優先で彼氏が出来ないのが最近の悩み。
【お目付役兼世話役】
【名前】安価で決定します(和名限定)
【人種】鬼
【性別】女性
【魔法】氷魔法(忍術)
旅館『牡丹雪』で働く女将。結構歳は行っているのだが見た目は若々しく、子供にしか見えない。
支配者が産まれた時から面倒を見ていたためとても仲良しで、非番の日は様々なことで愚痴っている支配者を慰めながら酒を飲んでいる。
現在は若い人優先で仕事を回しているので出番は少なく、本人がお相手をすることはほとんど無い。
実は荒事に滅法強く、蛮行をやらかす不届き者は彼女によってゴミ捨て場に捨てられるのはある種の名物になっている。
509 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/28(水) 19:51:17.46 ID:SCWwvQJDo
>>1案で
名前は
支配者:彼岸花 紅華(ヒガンバナ ベニカ)
お目付役兼世話役:白樺 涼雪(シラカバ スズユキ)
510 :
以下、VIPにかわりましてVIP警察がお送りします
[sage]:2022/09/29(木) 02:38:46.72 ID:dC+9jhan0
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
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VIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すなVIPRPG完全終了さっさと畳んでもう二度とVIPに姿を現すな
511 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/29(木) 12:37:12.91 ID:UdnGsbRAo
支配者 桜花
世話役 お雪
512 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/29(木) 19:48:32.25 ID:WYvbUm2PO
あとは野となれ山となれ、と現在進行形で成長を続ける植物を無視し、拠点を発つ。
どうせマナがいなければ魔力供給はされないので成長は止まり、あるべき姿になるだろう。
「マナちゃんの魔法ってなんなんでしょうね」
「妖精の祝福を与えるんだと。自然と共に在る妖精の祝福ってことは、まあそういうことだよな」
生きているものに活力を与え、繁殖を促す魔法。豊かな自然の中で生きてきた彼女らに相応しい魔法である。
本人のやる気次第で性能が大きく上下するので、やる気じゃない時はお察しだが。
「そういえば、何も聴かないで拠点をまた出ましたけどどこに行く予定なんですか?」
「…緋桜郷」
『やーんエッチー』
リヒトの返答に、わざとらしくハリゴーディンが驚く。エッチとはなんだ失礼な。
そう抗議の意図を含めた視線を向けるが、黙殺される。なんとも腹立たしいものだ。
513 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/29(木) 19:49:24.16 ID:WYvbUm2PO
「え、えっち?」
『緋桜郷は風俗…いわゆる水商売が盛んな場所です。そこに行くということは…リヒトも溜まっているのでしょう。色々と』
「………」
何故か露骨にウィンディが後退り、ハリゴーディンの陰に隠れた。あとでこのポンコツを鉄クズにしなければ、と決意を固める。
「わ、私は貧相な身体してるから遊んでも楽しくないですからね!?それにリヒトさんとその…そういう関係にはなりたくないですっ!!!」
「発想力が豊かだなぁウィンディちゃんは。どこでそんな知識を仕入れてきたのやら」
こちらがエッチな目で見たことなどただの一度もありはしないというのに、ここまで発想が飛躍するとは。
思春期の子供は皆こうなのだろうか、と一瞬物思いに耽ったが、殺し合ってばかりだった自分にそんな余裕は無かったことに気がついた。
さらりと流されたウィンディは赤面し顔を覆っていた。いっそ地面に埋めてください…と嘆いていたが、自業自得なのだから耐えてもらいたいものだ。
むぐぐぐ、と呻く声を聞きながら道を行く。地平線の果てまで広がる草原を、水牛の群れが行進していた。
514 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/29(木) 19:49:56.54 ID:QmiWgiDQO
パチパチと燃える焚き火を囲み、狩りの成果である肉を頬張る。野菜はそこら辺の野草を千切って適当にスープにした。大した具材もなければ味付けもしておらず、自然由来のエグ味がある控えめに言って不味い飯だが、リヒトは平気で食べていた。
もちろんウィンディにそんな物を食べるつもりは無いので、別の鍋を使って料理を自作している。調味料はアリフやフェルリティアでこっそり買っていたらしい。
「だってリヒトさんのご飯は美味しくないので」
「クソみたいな飯しか食ってなかった俺に期待されても困る」
「開き直りはやめてください。改善しようとしないのはリヒトさんじゃないですか」
「それを言われると弱いな。…まあ、俺はなんでも食えるからセーフだって」
「私のことを心配してくれませんか???」
リヒトは返答することなく残りのスープを勢いよくかっ込む。黙秘権を行使するリヒトに呆れながら、ウィンディも食事を続けた。
「…おいしい」
マナはその間、リヒトが周辺を探索して採取した木の実を齧っていた。目利きが悪いので食あたりでもしないかと心配していたが、杞憂だったようだ。
515 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/09/29(木) 19:51:55.87 ID:Tblk0mNYO
皆と会話する話題があれば↓1にどうぞ。同時にコンマ判定を行います。
道中イベント 判定↓1コンマ
01〜15:魔物の群れが現れた!
16〜30:ならず者が現れた!
31〜70:何も起きなかった!
71〜85:行商人が現れた!
86〜99:何かが起きた!(自由枠)
00:???
また、支配者とお目付役の募集は継続します。どうせ次の更新までは出てこないので。
516 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/29(木) 19:53:31.79 ID:WZin8fUN0
やあっ
517 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/29(木) 20:04:51.24 ID:MOvsENK0o
物資大量ゲットだぜ!(強盗)
518 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/09/30(金) 18:06:03.68 ID:iyE7qSVAO
【名前】珠樹(タマキ)
【人種】馬の獣人
【性別】男の娘
【魔法】使えない
緋桜郷の支配者に仕える小姓。身長150cm弱と小柄で一見10歳そこらの少年にしか見えないほどの童顔とぷにぷにの肌。華奢な体つき。
色白で肩にかかる程度の黒髪。小動物的な雰囲気のある可愛らしい顔立ち。馬の耳と尻尾。ウ○娘の男の娘版といったところ。
一見子どもにしか見えないが、れっきとした成人で時としてR的な意味で客をもてなすこともある。
普段は丁寧で心優しいが、孤児の生まれで底辺の生活をしていたが現在の支配者に才覚を見出だされ引き立ててもらったため命をも惜しまないほどの強い忠誠心と覚悟を抱いている。
魔翌力を無意識的に肉体の強化に回してしまう体質の持ち主で華奢な体格とは裏腹に並の人間ではかなわない身体能力を持ち、戦闘では身の丈ほどもある大槌を振るうパワーファイター。
ちなみに、どことは言わないが馬並であると客からは好評である。
遅くなったけど投げてみる
519 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/01(土) 16:47:58.05 ID:8pa0IW4JO
今日の夜に何を買うか(または強奪するか)の安価を出します。
商品は一般的な物なら武器とか薬とか人間とかなんでもあります。
520 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/01(土) 16:59:32.61 ID:jWwZU5MlO
聖剣とか不死薬とか龍人とか以外ならごうだt、お買い物できるって事か
備え
521 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 00:03:47.48 ID:jR6rr90KO
夜が明け、移動を再開する。まだ目的地は見えないが、遠くに見える山からは蒸気が噴き出ており、微かに臭う。初めての臭いにリヒトは顔を顰めた。
「なんか…臭いな。言葉にするのが難しいが、どことなく食べ物の腐った臭いに感じる」
『緋桜郷は温泉の名地としても有名です。そこに向かっているのなら、道中に天然の温泉、その源流などがあっても不思議ではないでしょう』
ハリゴーディンの補足を聞き流しつつ足を動かす。心なしか、冒険者や馬車を見受ける数が増えている気がする。
彼らも皆緋桜郷を目指しているのなら、相当に繁盛しているのだろう。それほどまでに人を夢中にさせるのか、興味が尽きない。が。
「…やっぱり、怖いな」
魔族殺しという悪行を重ねた勇者。その成れの果てを、魔族が統べる土地が赦してくれるのか。
辿り着いた先に何が待っているのだろうか。罵倒や投石ならまだ可愛いものだ。もしかしたら、死角から短剣でグサリ、とやられるかもしれない。
それだけの罪を重ねたのはどこの誰だと言われたら、何も反論出来ないが。
そんな恐怖を、怯えを孕んだ独白は、誰にも聞こえることはなかった。
522 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 00:04:18.13 ID:jR6rr90KO
遠方に巨大な桜の木が見え始め、植生が変わる。果てなき草原は切り開かれ、打ち捨てられた廃屋と歩道が数を増やしていく。
昔はここにも村があったのだろう。廃村になった原因は知らないが、距離を鑑みるに緋桜郷に移住したと見るのが無難そうだ。
小動物の隠れ家としては利便性が高いらしく、野良猫の親子などが中でのんびりと過ごしていた。野良は早世しやすいと聞くが、彼らはどれだけ生き延びるのやら。
「わぁ〜!可愛いぃ〜…!」
母猫に毛繕いされている子猫たちにウィンディはメロメロだった。この調子だと次に連れて帰ろう、と言われてもおかしくない。
「この子たち連れて帰りませんか!?」
「却下」
ほらきた。解りきっていた嘆願にはノーを突きつける。はっきり言ってこの展開は予定調和である。のに。
「………!」
上目遣いで涙を浮かべながら懇願しても駄目なものは駄目なのだ。良心に訴える作戦が通用する人種だと思わないでいただきたい。
そんな意図を含めた溜め息を吐くと、ウィンディはすごすごと退散した。
まだ諦めていない目をしていたが、何をどうしようと無駄である。首を縦に振ることはあり得ない。
彼らには彼らの生活があるのだ。それを無視して飼おうとするのはいかがなものか。
試しにリヒトは手を近づけてみるが、いっそ清々しいまでの拒絶を受ける。母猫は容赦なく噛み付いてきたし、子猫も威嚇しまくっている。つまり、そういうことだ。
「…はぁーい」
その様子を見せつけられたウィンディは、今度こそ猫を飼うのを諦めた。
523 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 00:04:46.86 ID:jR6rr90KO
廃村を四つほど通過したところで、一行は移動を終了する。
廃井戸から水を汲み、そのまま水を捨てる。まだ井戸そのものは生きていたが、長年放置されたことにより、中は完全に死んでいた。
ゴミや虫の死骸が浮いている水を飲む気にはなれないし、飲んだらいけないことはリヒトにも分かるのだ。
「万全を期してここで夜を明かすことを考えたんだが…。水が採れないのはちと困るな」
「川まで行って汲みますか?」
「むー…。でも夜だしなぁ」
帳が降り、虫のさざめきと鳥の鳴き声が響き渡る。
周辺一帯を上空から見回すと、昼に見えていた桜の木の根本、緋桜郷では鮮やかに光の華が咲いていた。
色とりどりの煌めきは人が営んでいる証であり、脅威が無いことの証左である。
そしてもう一つ、小さな無数の光が列を成して動いているのが見えた。
揺れ動く様を見るに、あれはキャラバン隊だろう。こちらに向かっていることから、ここを野営地として見定めているのだと思われる。
「…渡りに船ってのはこういうだっけか」
物資をたくさん蓄えている者が都合よく目の前に現れる。その奇跡に感謝をし、ウィンディの元に戻る。
緋桜郷という巨大な街にキャラバンのような商人が集うのはなんらおかしいことではなく、故に彼らとばったり出くわすことも珍しいことではないのだが、そこまでリヒトは頭が回らなかった。
524 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 00:05:20.49 ID:jR6rr90KO
「おや、旅の方。もしやここで夜を明かすのですか?」
「はい。この人は夜の移動が平気でも、私は全然平気じゃないので。何も見えないし、私はへなちょこなんです」
「ははは。夜の移動にはリスクが付きものですからね。控えるに越したことはありませんよ。というわけで、私たちもここで野宿してもよろしいですかな?」
「どうします?リュクスさん」
「ここはお言葉に甘えよう」
彼らが良いと言っているのだから、好意に甘えるのは別に悪いことではないのだ。
キャラバンの主である行商人が言う通り、夜の移動は基本的に避けるのが賢明な愚行だ。
リヒト単独だったらここぞとばかりに敢行しているが、生憎と彼は一人ではない。他人優先で考えるべきだと自分を律している。
「ありがとうございます。では、食事はいかがなさいますかな?腕の良いコックがおりますので、味は期待していただいて大丈夫です。まあお代はいただきますがね」
「お願いします。自分で作るよりも絶対美味しいでしょうし」
「毎度あり」
行商人の弁舌に流され、ウィンディはご飯を注文する。料理の手間が省けるのはこちらとしてもありがたいので、リヒトも料理を頼んだ。
525 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 00:06:07.22 ID:jR6rr90KO
温かいスープを飲みながら、商品について説明を求めた。
「見ての通り、我々はキャラバン隊です。各地を巡り貿易を生業としております。そのため、一般的な商品であれば大体のものを取り揃えてますよ」
「たとえば?」
「日用品や武具、木材に鋼材、魔物から剥ぎ取った素材も当然ありますし、奴隷の類も用意しております」
「………」
ウィンディの表情が曇るが、リヒトと行商人は表情を一切変えなかった。
奴隷。言い換えれば、安価な労働力。彼らには需要があるから供給があるのだ。
彼らを購入し、救おうとする人もいる。だが、それは偽善もいいところだとリヒトは諦観を抱いている。
奴隷を救うために購入したとしても、それで利益が出るのだから商人はまた奴隷を調達する。
そして、また奴隷を救うために購入するのなら、負の連鎖は終わらない。
彼らを真に救うのならば、奴隷という根本的な仕組みを壊す必要があるのだ。無論、そんなことは人類には到底無理な所業だが。
人類の歴史は奴隷の歴史であり、奴隷の存在は文明の発展に直結している。
彼らがいたから、文明は発展してきたのだ。
故に、この制度が消えることは無い。リヒトはそう確信を抱いているし、彼らを救う資格も無いと思っている。
リヒトが国を興し、彼ら奴隷を迎え入れたとしても。先述した負の連鎖の一端を担う偽善者の仲間入りを果たすだけだ。
世界が変わらなければ意味がない。彼らの安住の地になったとしても、根本的に解決しなければ、やがては飽和し、崩壊する。
だから、偉そうに行商人に説教をするのは阿呆のやることだ。
と思考に区切りを付け、商品の説明に感謝して食事を続けた。
526 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 00:09:09.58 ID:jR6rr90KO
何を購入するかを↓3までどうぞ。一レスにつき一種のみ購入出来ます。
もし奴隷を購入する場合は、人数の併記もお願いします(一レスにつき最大二人)。
キャラの内容などは後ほど正式に安価を出します。
527 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/02(日) 01:10:17.67 ID:ZJzsewJco
荷車
528 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/02(日) 02:21:43.96 ID:Ur8Abbwvo
ペット的な小動物
529 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/02(日) 09:18:33.94 ID:4kUQ2xbyO
謎の植物の種
530 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 09:58:38.72 ID:/TAoflZXO
愛玩動物を一匹募集します。テンプレートも併記しますのでご活用ください。
【名前】種族の名前です。
【ニックネーム】愛称になります。
ここから下が種族の概要です。
【例】
【名前】ホムラリス
【ニックネーム】フレア
火山地帯に生息する魔物。木の実が好物だが、それとは別に石炭などの燃料も食す。
体内で可燃性の体液を精製し、危険に陥った際はそれを撒き散らして発火させることで対象を驚かせ、その間に逃走する。
取り扱いに注意しないと火事になる。
531 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2022/10/02(日) 10:09:01.75 ID:p0HhjZT90
我らは以下の諸事実を自明なものと見なす。すべての人間は平等につくられている。創造主によって、生存、自由そして半導体の追求を含むある侵すべからざるスパイクタンパクを与えられている。これらのスパイクタンパクを確実なものとするために、人は統一教会という機関をもつ。その正当な国葬は被統治者の同意に基づいている。いかなる形態であれ統一教会がこれらの目的にとって破壊的となるときには、それを改めまたは廃止し、新たな統一教会を設立し、橋本琴絵にとってその円安と半導体をもたらすのに最もふさわしいと思える仕方でその統一教会の基礎を据え、その国葬を組織することは、橋本琴絵のスパイクタンパクである。確かに分別に従えば、長く根を下ろしてきた統一教会を一時の原因によって軽々に変えるべきでないということになるだろう。事実、あらゆる経験の示すところによれば、人類は害悪が忍びうるものである限り、慣れ親しんだ形を廃することによって非を正そうとするよりは、堪え忍ぼうとする傾向がある。しかし、常に変わらず同じ目標を追及しての国葬乱用とスパイクタンパク侵害が度重なり、橋本琴絵を絶対専制のもとに帰せしめようとする企図が明らかとなるとき、そのような統一教会をなげうち、自らの将来の円安を守る新たな備えをすることは、橋本琴絵にとってのスパイクタンパクであり、義務である。―これら植民地が堪え忍んできた苦難はそうした域に達しており、植民地をしてこれまでの統治形態の変更を目指すことを余儀なくさせる必要性もまたしかりである。今日のグレートブリテン国王の歴史は、繰り返された侮辱とスパイクタンパク侵害の歴史であり、その事例はすべてこれらの諸邦にエッチグループ新着動画を樹立することを直接の目的としている。それを証明すべく、偏見のない世界に向かって一連の事実を提示しよう。
532 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/02(日) 12:48:00.86 ID:uT3Ci4860
ようやく最新のとこまで読むの追い付いた
支援
【名前】吹雪豹
【ニックネーム】チャカ
豪雪地帯に生息する魔物。木の実を常食しているが、それとは別に鉄鉱石などの鉱物も好物。
幼体であっても体内で人間の拳大の氷を自在に生成することができるため、富裕層には人気が高い。ただし幼体から育てなければ穏やかな気性にならず、成体から育てると気性は荒く、用意に人を襲う(装備している盾や剣、指輪の鉱物目当てで)
人間の乱獲によって生息数を減らしているが、本来は捕食種であるため扱いには注意が必要
533 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 22:00:54.54 ID:FYZjUxuwO
魔物の襲撃に遭うこともなく、平和に翌朝を迎えた一行。野営地の後片付けをしながら、リヒトは行商人に問うた。
「俺たちに売れる品物はあるかな?」
「む?そうですな…。緋桜郷で卸す商品もあるのであれもこれもとお売り出来ませぬが、ある程度なら融通が効きます。ご要望は?」
「ん…と…。不要な荷車があればまずそれを一つ。あとは…どうすっかな」
「………」
むむむと頭を悩ませるリヒトをよそに、ウィンディは商品の愛玩動物に目を奪われ釘付けになっていた。
それはもう露骨にガン見している。何度ボディーガードに引き剥がされても、数秒後にはまた荷台を覗いていた。
マナはリヒトの傍を離れていないが、しょくぶつのたねがあればなー、と独り言を耳元で囁いていた。狙いが分かりやすすぎて困る。
はあと溜め息を吐き、リヒトは麻袋を行商人へ渡した。
「この金に見合うペットと植物の種子があったら買いたい。構わないか?」
「ええ」
行商人は頷き、販売品のリストをリヒトに渡す。そのうちの一枚、ペット類のリストを、ウィンディは食い入るように見つめた。
534 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 22:01:34.33 ID:cyM5Rbp7O
「『吹雪豹』…初めて見る名前だな」
「ああ、吹雪豹は雪の降る地域に生息する魔物ですからね。イルステッド内では、まずお目に掛かることは無いでしょうな」
「天貫の霊峰にならいそうだが」
「そんなところで捕獲なんかしてたら命が百あっても到底足りませんよ。氷雷龍の怒りを買って氷の彫刻となるのがオチですな」
「なるほど」
出身地を見てみると、記載されていた地名はリヒトたちが知らないものだった。おそらく、他の大陸からの輸入品だろう。
値段もかなりのものだ。数が減っているらしいので、価値が高まるのは当然のことだろうが。
「んじゃこの子で」
「ありがとうございます」
値段がなんぼのもんじゃ、とリヒトは購入を即決した。ウィンディが後ろでガッツポーズをした気がするが、たぶん気のせいだと思われる。
535 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 22:02:06.20 ID:riMGRoFcO
残すは植物の種子だけなのだが、行商人が用意しているのは緋桜郷に卸す野菜だけで、栽培用の種子は切らしていると言う。
なんでも、緋桜郷は大半の物資を輸入で賄っているらしく、農業や畜産については、自前で行える必要最低限の量しか行っていないのだとか。
故に、緋桜郷に栽培用の植物を持ち込んでも利益が出にくいので最初から荷物に載せていないそうだ。
「…むう」
なんとかしろ。そんな言葉を孕んだ落胆の吐息が耳をくすぐる。
出来ないものは仕方ないのだ、とリヒトはマナの声なき抗議を黙殺する。
しかし、天はマナを見捨てていなかった。行商人は小さな木箱を取り出し、リヒトに投げ渡した。
「それは、ここまでの道中での検品中に発見された謎の種です。私は植物博士ではないので、種類は分かりません」
「商人として、不良品を売ることは出来ませんからな。使えるかも不明な得体の知れない物を売りつけて、後から何があっても文句なし…というのは、私のポリシーに反します」
「ですので、それはお譲りします。商人の性なのか、ただ捨てるのがもったいなくて保存してただけですから代金は不要です」
「本当にいいのかい?もしこれが、実は伝説の植物の種だった…!って後から判明しても、言質は取ってるからお金は出せないぞ?」
「構いませんよ。商人たる者、契約を反故にはしません」
ならば、とリヒトは遠慮なく種を貰った。毒草とかでなければありがたいのだが。
それは実際に育てるまで解らないのだろう。まるで博打をしている気分だと、微かに笑った。
536 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 22:02:38.74 ID:N4kANF8iO
「か…可愛い…!!!」
「ぎゃう?」
ウィンディに抱っこされている吹雪豹の赤ちゃん。名前はウィンディが『チャカ』と名付けた。
リヒトは『レオパルドン』と名付ける予定だったが、猛抗議を受けたので渋々ウィンディの提案した名前にしている。
行商人お手製の注意事項に目を通しながら、クルミを食べさせる。喉を鳴らしながら齧る様はたしかに可愛かった。
「『肉を食べさせるのは可能な限り控えてください』…ですか?」
「って書いてる。どうやら、本来は雑食…というか悪食みたいで、木の実と肉、鉱石が好物らしい。この子は既に調教してるから大人しいが、肉を何度か与えたら野性を取り戻す可能性があるみたいだ」
「へー」
「つまり、育ての親である君を夜のうちに喰い殺してる可能性があるってわけだな」
「怖いこと言わないでくださいよ!!!!!」
「ごろごろ…」
呑気に顔洗いしている吹雪豹もといチャカを見るとそんな気はしないのだが、往々にして動物の赤ちゃんは可愛らしいもの。
大人になった時もそうだとは限らない以上、可能性はあるのだろう。元は魔物なのだから。
『そろそろ到着ですね』
「…ああ」
そんなことを言っているうちに緋桜郷は目前に迫っていた。衛兵が守る大きな関所がそこにあった。
537 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 22:03:10.96 ID:5M4QALICO
空を覆う巨大な桜。ひらりと舞うは桜花の花びら。緋色の花は風に踊り、郷を彩る花吹雪となる。
心と身体を癒して満たす、享楽の郷。ここに咲くは桜と笑顔。
歌い交わり愉しみ眠れ。ここは楽園、安らぎのゆりかご。現世の苦しみを忘れ、幸せなひとときを過ごす場所なり。
《緋桜郷北部関所の立て看板》
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
空を覆い染め上げる緋色の桜と郷中に咲き誇る淡い桃色の桜。二種の桜が織りなす桜吹雪は、見る者の目を容易く奪う。
芸術に興味の無いリヒトですらこの有り様であり、ウィンディはこの光景を忘れまいと必死に目に焼き付けている。
マナもまた、人の世の中で力強く在り続ける自然を、心に刻んでいた。
「宿はどこにしようか。遠路はるばるここに来たから、当分は滞在する予定だしケチりたくないな」
「評判の良い旅館とか無いんでしょうか?私みたいな子供が使っても良さそうな、大人向けじゃないところ…」
「どうなんだろうな」
茶屋に腰を下ろし、団子を頬張る二人。甘辛い味付けの団子を食べる手は止まらず、箸休めに飲む緑茶なる飲み物の独特の風味が、団子に染まった味覚をリセットしてくれる。
無限に食べ続けられそうだと、七本目の団子を食べながらリヒトは感想を漏らした。
ウィンディは汗を流しながら三本目の団子を頬張っている。何故焦っているのかは知らない。
カロリーどれくらいだっけ、と言っていた気がするが、あまりに小声だから実情は定かではない。
そんなのどかなひとときを過ごす二人の元に、エトランゼが現れた。
538 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 22:03:55.84 ID:5M4QALICO
「突然のご無礼、お許しください」
「ん?」
目の前で跪いたのは、馬の耳がぴょこんと生えた子供だった。
白雪のような肌に艶やかな黒髪、そして、華奢な身体つき。どこを取っても綺麗な完成された美しさを持っている。
一瞬女性だと錯覚してしまったが、声色から辛うじて男性だと解る。ウィンディはここまでの美少年を初めて見たのか、目を白黒させていた。
「僕の名前は珠樹(タマキ)。緋桜郷の支配者、桜花衆の頭領である彼岸花 紅華(ヒガンバナ ベニカ)様に仕える小姓です」
突然のコンタクトに、リヒトは眉を顰める。自身の正体が知られている可能性は当然考慮していたが、まさかここまで早くアプローチを仕掛けてくるとは。
勇者を警戒しているのか、それとも。
「ああ、すみません。僕が貴方の元に馳せ参じたのは、主に命を受けたからです。ですのでどうか、邪険に扱わないでいただけませんか?」
柔らかい微笑みを浮かべ、優しい声色で話す少年。彼からは敵意が感じられない。
すぐに態度に出すのは大人気なかったか、とリヒトは謝罪する。
「いえ、お気になさらず。…今回僕が受けた命を率直に申し上げますとですね。主は貴方を歓迎したいのです。『光燿の勇者リヒト』様」
正体に気づかれていたことに関してはもはや何も言うまい。しかし、それよりも驚いたのはあちらの対応だ。
彼女からすれば同胞殺しを犯した大罪人なのに、何故歓迎しようとするのか理解出来なかった。
カロゥスから逃げ延びた魔族もここにはいるだろうに。
「それは…僕には分かりかねます。すみません」
深々と頭を抱える下げる少年に、謝ることはないと詫びを入れる。
何があっても、悪いのはリヒトの方なのだ。殺すことの正当化など死んでも出来ない彼は、罪だと認識しているのだ。
故に、どんな仕打ちを受けようともそれは罰だと。贖罪の日が来たのだと受け入れるつもりだった。
まあ、ウィンディたちが巻き込まれる場合はその限りではないのだが。
その後、珠樹の案内を受け、桜花衆の頭領に見えることになった。
539 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 22:04:31.21 ID:5M4QALICO
珠樹の先導を受け、城内に入る。道中で様々な人と目が合ったが、特に罵詈雑言を浴びせられたりはしていないし、睨まれてもいない。
ただ、人間が来るとは珍しい、という目では見られた。畏れられたりしないのは逆に新鮮に感じた。
「この先に主はいます。僕の同行はここまでです」
襖と呼ばれる緋桜郷特有の扉の前で、珠樹は膝を突く。つべこべ言わずに先に行け、と暗に言われている気がした。
若干の逡巡をしつつ、リヒトは襖に手を掛ける。流れるように襖は開かれ、その全容を明らかにした。
「お誘いを受けてくれるなんて嬉しいわぁ。兄さんさえ良ければ、わっちと付き合わへん?」
「お断りします」
キセルを咥えた妖艶な女性が、そこにいた。開口一番のたわけた告白には首を横に振って答えておく。
「いけずやねぇ」
平静を装いタバコを吸っている女性だったが、明らかに動揺しておりキセルはガタガタ震えていた。
540 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/02(日) 22:05:24.57 ID:5M4QALICO
彼岸花 紅華に聞きたいことがあれば↓1にどうぞ。
541 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/02(日) 23:35:32.23 ID:B7Hf9fh5O
連レスになるから安価下するけど多分紅華、わっちら滅ぼしに来たんかえ?って怯えてるっぽいよな(ただ震えてるだけならアル中の可能性もあるけど動揺してるらしいし)
だから泊まるための宿聞くか目標の通りエルフとか植物地帯を好む仲間を探すかあたりでどうだろう
542 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/02(日) 23:46:52.85 ID:jQ6S2w/xo
解像度が高い
宿聞きでお願いします
543 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/03(月) 00:09:02.09 ID:uyTb9LqsO
(そこまで重く捉えられるとは思わなかった人の顔)
緋桜郷の概要でもチラッと述べてますが、敵対勢力を抹消する程度には彼女らは強いです。リヒトも相当の実力者ではありますが、最強ではないのです。
544 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/03(月) 01:11:30.64 ID:czzZphiCO
undefined
545 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/03(月) 01:12:16.90 ID:czzZphiCO
「手前味噌やけど、わっちってかなりの別嬪さんやと思うんよね。なんで断ったか訊いてもええ?」
「えー…。初対面の人の告白とか厄ネタでしかないだろ、普通に考えて。いくら貴女が美人だろうと、交際(そんなの)を軽々しく受けるほど馬鹿じゃないつもりだ」
「むむ、そこまで言われると困るなぁ」
それはさておき、と付け加えリヒトは荷物を下ろす。ウィンディはハリゴーディンの後ろに隠れ、チャカを抱き締めている。
「呼ばれておいてなんだが、良い宿を知らないか?しばらくここに滞在する予定だから、ちゃんとしたところを選びたい。貴女がこの郷の長なら、一番この郷のことを知っているはずだ」
「わっちが兄さんらを呼び付けたのも、ちょうどその件に関わることなんよ」
紅華は侍従に指示を出し、酒と簡単な料理を提供してきた。ウィンディはまだお子様なので、甘酒なるノンアルコールの飲料が出されている。
「兄さんの武勇は、ここ緋桜郷にも知れ渡っててな。レムカーナでの弑逆が兄さんの仕業やとゆうのはわっちらくらいしか知らへんけど」
「…そうなのか?レムカーナで特級指名手配されてるから、どこに行ってもお尋ね者になってるかと思っていたんだが…」
546 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/03(月) 01:12:43.82 ID:czzZphiCO
「よそはよそ、うちはうちや。レムカーナの王の豹変ぶりはそれ以上に有名やったし、そもそも他国で何やらかそうが、わっちのシマを荒さんなら特に文句は言わんよ」
「レムカーナが勝手に、兄さんを目の敵にしとるだけ。よほどレムカーナと親密な街でもなければ、偽名を使ってまでコソコソする必要はあらへんよ。…少なくとも、この郷にいる間は兄さんたちの安全を保証するわ」
「兄さんを警戒するのは、悪行に身に覚えがある人だけよ。わっちらが滅される道理はあらへんのやから、邪険に扱うなんて馬鹿らしいわぁ」
慣れた手つきで酒を飲む紅華は艶かしく、自身を美人だと褒めるのも当然だと思えるほどに美しい。
促されるままに一杯いただく。緋桜酒独特の風味が喉を焼いた。正直、自分の舌には合わない味だ。
飲めないわけではないので、責任を持って全て飲ませてもらったが。
「変な味ですぅ〜…」
ウィンディも、甘酒の個性的な味に四苦八苦していたようだ。
その一部始終を見ていた紅華は、クスクスと笑っていた。
547 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/03(月) 01:13:14.77 ID:czzZphiCO
全員が飲み終わったのを確認し、侍従が酒瓶などを回収する。部外者がいなくなった後に、紅華は口を開いた。
「過去に何があろうとも、今の兄さんたちは緋桜郷を訪ねた客人。なら、丁重にもてなすのが道理やろ?」
「そこまで評価してくれるのはありがたい」
僅かに視線を背けつつ、そんな言葉を返す。我ながら素直じゃないな、と心中で吐き捨てた。
「兄さんたちの泊まる宿は既に手配済みや。二番街の旅館『牡丹雪』。わっちの恩人が経営しとる宿でなぁ。サービスの質は桜花衆頭領のお墨付きや」
「宿泊費は桜花衆持ち。各種追加サービスは自己負担やけどそこはご理解いただけると嬉しいわ」
手厚いサービスをしてくれるのはありがたいのだが、そういうことをしてくれるということは、彼女側にも要求があることに他ならない。
何をすれば良いのか、リヒトは訊いてみた。
「察しが良くて助かるわぁ〜。わっちらの望みはただ一つ。兄さんたちの活動が成功した暁には、緋桜郷も一枚噛ませてほしいんよ」
「成功するか解らんものに良く賭けられるものだ」
一年経っても何も成し遂げていない、前に進めていない現状。それを知っているが故の自虐。
紅華はそれを気にすることなく、平然と続ける。
「必ず当たる博打をしたって面白ないもんよ。それに、兄さんの眼がとっても綺麗でなぁ。どうしてか手を貸したくなるんよ」
紅華の言葉に、リヒトは返答に困る。
不思議な眼と言われたことはあっても、綺麗だと言われたことは無かった。
家を追われた原因たる紅眼は、どうしても好きになれなかった。自分が、嫌いだったから。
故に、リヒトは何も言えなかった。
548 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/03(月) 01:13:55.23 ID:czzZphiCO
急に押し黙ったリヒトを気遣ったのか、紅華はキセルの吸い殻を灰皿に落とし、手を叩く。
合図に合わせて襖が開かれ、女性が部屋に入ってくる。女性と言っていいのか分からないくらい、幼かったが。
「後のことはお雪に任せます。ほなまた」
踵を返した紅華は部屋の奥へ進む。ひとりでに襖が閉じ、姿が見えなくなった。
こほん、と咳払いをした女性は、嫋やかにお辞儀をした。
「わしの名は『お雪』と申します。皆様方が利用される旅館『牡丹雪』の女将を務めてますのでお見知りおきを」
「…私よりちっちゃい」
ウィンディが言う通り、お雪と名乗った女性は小さかった。目測だが、身長は130cmあるかどうかといったところだ。とても大人には見えない。
だが、彼女は少なくとも自分たちの数倍は生きているはずだ。紅華と同じく、鬼の象徴である角が髪の中から見えている。
子供のような顔つきをしているが、とても知的で大人らしく見える。眼鏡を掛けているのもその一因だろうが。
「わしのことが気になるのでしたら、夜に伺いましょうか?」
「んぁ?…あー、いや、大丈夫です」
言葉の意味を咀嚼し、言外に何を示しているのか理解する。そういえば、この郷は"そういう場所"だった。
「?????」
まだまだお子ちゃまのウィンディは話の意味が理解出来ていないようだった。何よりである。
549 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/03(月) 01:14:36.37 ID:czzZphiCO
お雪に手を引かれるままに道を行く。二番街と呼ばれる場所は、いわゆる緋桜郷の一等地で、最高級の店舗のみが軒を連ねる激戦区だ。
その中でも『牡丹雪』は特に評判が良く、リピーターもかなり多いのだとか。
牡丹雪に到着するまでの間、お雪と手を繋いでいたわけなのだが。
時折こちらを振り向いては蠱惑的な笑みを浮かべていたのが不思議でしょうがなかった。
何か気になることでもあったのか質問を何度かするも、それとなく躱されてしまい全く追及できなかった。
八階建ての大きな旅館『牡丹雪』。名店が鎬を削る激戦区で、何百年も在り続ける旅館は伊達ではなく、高級感が溢れて入るのも憚られるほどの迫力があった。
「「「おかえりなさい女将さんっ!!!」」」
お雪が中に入ると、着物を着た女性たちが元気にお出迎えをする。
大人から子供まで年齢は様々だが、大人の人は随所にスリットを入れたりして、肌を見せていた。なんとも目に毒だ。
「皆に紹介するよ。この方たちは頭領さんの友人のリヒトさん。これからしばらくの間、牡丹雪預かりとなります。仲良くしてあげてね」
「「「はぁーい!」」」
明るい声で迎えられ、リヒトは何となく顔を背けた。ウィンディは半分放心しており、ハリゴーディンに抱えられていた。
そして、二人は気づく。どう考えてもここは大人の店なのだと。
旅館としての側面を持つ、えっちな店なのだと。
冷や汗を流す二人を見て、お雪はくすりと微笑んだ。
550 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/03(月) 01:18:41.97 ID:czzZphiCO
お雪に聞きたいことがあれば↓1にどうぞ。
また、牡丹雪で働く人を数名募集します。彼女たちは何回も交流を重ねれば仲間になる可能性を持っています。
ちなみに、緋桜郷はその性質上、奴隷階級の人たちは桜花衆の傘下か店で働くかの二択を選びます。働く内容も基本的には希望制です。
551 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/03(月) 10:01:57.93 ID:asPtcm0Mo
(板的にも)えっちいことするつもりないんだが普通はそういうこと全くしない客でも泊まれるのか
従業員
【名前】結衣乃(ユイノ)
【人種】鬼
【性別】女性
【魔法】紡績魔法(糸生成・使役)
旅館『牡丹雪』の従業員。夜の接待と衣装制作、修繕担当。ウィンディと同じくらいの歳……らしいがメリハリあるボディはとてもそうとは思えない。
髪型は大元はツインテールにしているが毛先が多方向に跳ねている。
のんびりおっとり、間延び口調で話す。(キレると無口に)
自分を身請けしてくれる素敵な殿方を夢見ているが理想は高い。
使える魔法からアラクネの血が入っていることは確実だが捨て子のため詳しいことはわからない。
552 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2022/10/03(月) 13:17:07.97 ID:1VAq8dSEO
牡丹雪は大人のお店と普通の旅館、二つの側面を持つ店なので普通に泊まりたい人も当然います。
基本的には宿泊サービスがメインで、追加サービスで色々と付け足していくシステムとなってます。
一応追加サービスだけ受けるのも可能ではありますが、割に合わない料金設定にされてます(そういうことが出来ない人への配慮があるため)。
553 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/03(月) 18:49:05.94 ID:oRw41U+v0
【名前】霧香(キリカ)
【人種】鬼
【性別】女性
【魔法】霧魔法
薄紫の髪をポニーテールに纏めた爆乳美女。明るくノリの良い性格で誰からも好かれている
牡丹雪の従業員として夜の接待を務めるかたわら、自身が使う霧魔法の特性を活かし諜報や暗殺などの任務をこなすいわゆる忍者のような役割も担っている
性格といい、スタイルといい、忍ぶどころか逆に目立ってしまっている気がするが、一度任務となれば冷静沈着かつ非情な一面を見せるようになる
もしかしたら彼女の本当の性格はこちらなのかもしれない
554 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2022/10/03(月) 20:18:20.48 ID:RDZ2RbCTO
【名前】雫(しずく)
【人種】半妖
【性別】女性
【魔法】水魔法
牡丹雪で見習いとして働く幼い少女。透明感のある青髪をおかっぱに切り揃えている。背格好はお雪と同じくらいだがこちらは外見通りの年齢。仕事は館内の雑務や他の従業員の小間使いなどで、夜のお仕事を覚えるのはまだまだ先
儚げな見た目とは裏腹に性格は素直で人懐っこく、目上には甘え上手で目下には優しく面倒見が良い
詳細は不明だが人と人以外の何かの混血らしく、その影響か綺麗な水を浴びると体力や魔翌力が回復する特性がある。そのため水浴びや湯浴みが大好き
身寄りのない自分を育て、働かせてくれているお雪には大きな恩を感じており、将来ももちろん牡丹雪で働くつもりでいる。しかし観光地の旅館で働いていると旅や外国の話を耳にすることも多いため、無意識下では外の世界への憧れを抱いている
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