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【シャニマス×ダンガンロンパ】にちか「それは違くないですかー!?」【安価進行】

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440 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 20:55:24.81 ID:YOXWFtRz0

にちか「な、何?! モノクマ!?」

モノクマ「いやあ、やっぱり学級裁判ってのはこうじゃないとね。クロの思惑とシロの推理とがぶつかり合う、この瞬間が脳汁つゆだくドバドバなんですわ!」

モノミ「コラー! また何かよからぬことを企んでまちゅね!」

モノクマ「いやいや! ボクはあくまで裁判を公平に進行したいだけさ! だからこういうときはオマエラの味方、オマエラが思う存分意見をぶつけ合えるように、お手伝いをしてやるよ!」

にちか「て、手伝い……?」

モノクマ「思う存分オマエラの意見を正面からぶつけ合ってくれればいいんだよ! いざ! サイエンスが未来を切り開くとき! 変形裁判場・オーーーーン!」

-------------------------------------------------
【意見対立】

【議論スクラム開始!】

「犯人は床下にいた!」vs【犯人は大広間にいた!】


果穂「犯人が現場にいたら、てい電中でも事件にあたしたちも気づくと思います!」

冬優子「犯人は床下に隠れて、転んじゃった灯織ちゃんを突き上げて殺害したんです!」

結華「凶器を現場に持ち込むにはひおりんより先に旧館に行く必要があるんだよ?」

千雪「灯織ちゃんより旧館に早くついて、ずっと隠れられるのはパーティに参加していないルカちゃんだけよ」

あさひ「ルカさんのアリバイを証明してるのは美琴さんだけ。それも嘘かもしれないっすよね」

恋鐘「事件ん前から鉄串の数が足り取らんかったけん、ルカがこいを使って灯織刺したばい!」

摩美々「暗闇の中で行動するなんて暗視スコープでもないと無理だし、それを持ち込めたのってボディチェックされてないルカだけじゃーん」

-------------------------------------------------
【意見スロット】

【行動】
【停電】
【転倒】
【鉄串】
【アリバイ】
【嘘】
【凶器】
-------------------------------------------------

発言力:♡×3
集中力:☆×5

【意見スロットを正しい順番に並び替え、敵スクラムを向かい討て!】

1.スクラムを指示する(解答)
2.集中力を使う(一部スロットが自動で正答位置に並び代わる)

↓1
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 20:57:05.10 ID:p/L/z85Y0
停電
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 20:57:33.70 ID:p/L/z85Y0
失礼、誤送信しました
443 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 20:59:32.10 ID:YOXWFtRz0
一応再安価出しておきますね

-------------------------------------------------
【意見対立】

【議論スクラム開始!】

「犯人は床下にいた!」vs【犯人は大広間にいた!】


果穂「犯人が現場にいたら、てい電中でも事件にあたしたちも気づくと思います!」

冬優子「犯人は床下に隠れて、転んじゃった灯織ちゃんを突き上げて殺害したんです!」

結華「凶器を現場に持ち込むにはひおりんより先に旧館に行く必要があるんだよ?」

千雪「灯織ちゃんより旧館に早くついて、ずっと隠れられるのはパーティに参加していないルカちゃんだけよ」

あさひ「ルカさんのアリバイを証明してるのは美琴さんだけ。それも嘘かもしれないっすよね」

恋鐘「事件ん前から鉄串の数が足り取らんかったけん、ルカがこいを使って灯織刺したばい!」

摩美々「暗闇の中で行動するなんて暗視スコープでもないと無理だし、それを持ち込めたのってボディチェックされてないルカだけじゃーん」

-------------------------------------------------
【意見スロット】

【行動】
【停電】
【転倒】
【鉄串】
【アリバイ】
【嘘】
【凶器】
-------------------------------------------------

発言力:♡×3
集中力:☆×5

【意見スロットを正しい順番に並び替え、敵スクラムを向かい討て!】

1.スクラムを指示する(解答)
2.集中力を使う(一部スロットが自動で正答位置に並び代わる)

↓1
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:02:40.18 ID:p/L/z85Y0
停電
転倒
凶器
アリバイ

鉄串
行動
445 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:05:41.46 ID:YOXWFtRz0
-------------------------------------------------
【停電】
【転倒】
【凶器】
【アリバイ】
【嘘】
【鉄串】
【行動】
-------------------------------------------------
【CORRECT!】

【にちか「生きて帰る、そのために……!」】

果穂「犯人が現場にいたら、てい電中でも事件にあたしたちも気づくと思います!」
【にちか「浅倉さん!」
 透「わけわかんなかったじゃん、停電。パニックだったし」】


冬優子「犯人は床下に隠れて、転んじゃった灯織ちゃんを突き上げて殺害したんです!」
【にちか「園田さん!」
智代子「でも、灯織ちゃんが転んだのっていわば偶然だし……狙って殺すにはリスクが高いよ!」】


結華「凶器を現場に持ち込むにはひおりんより先に旧館に行く必要があるんだよ?」
【にちか「夏葉さん!」
夏葉「いえ、凶器は現場で調達すればいいの……パーティの料理に使われていた鉄串を使うのよ!」】


千雪「灯織ちゃんより旧館に早くついて、ずっと隠れられるのはパーティに参加していないルカちゃんだけよ」
【にちか「ここは私が!」
にちか「美琴さんがルカさんのパーティ中のアリバイも証明してます!」】


あさひ「ルカさんのアリバイを証明してるのは美琴さんだけ。それも嘘かもしれないっすよね」
【にちか「美琴さん!」
美琴「私がそんな嘘をつくメリットはないよね。大丈夫、安心して」】


恋鐘「事件ん前から鉄串の数が足り取らんかったけん、ルカがこいを使って灯織刺したばい!」
【にちか「愛依さん!」
愛依「で、でもそれがいつなくなったのかもわからないし……事件に関係してるかはビミョーじゃん?!」】


摩美々「暗闇の中で行動するなんて暗視スコープでもないと無理だし、それを持ち込めたのってボディチェックされてないルカだけじゃーん」
【にちか「市川さん!」
雛菜「ほかにもなにか方法はあったかもしれないし〜、決めつけるには早くないですか〜?」】

-------------------------------------------------
【CROUCH BIND】

【SET!】

【コンマの合計値210以上で相手のスクラムを打ち破れ!】

↓直下より七回連続でコンマ判定

446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:07:14.18 ID:kR8WzFmv0
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:11:55.91 ID:kR8WzFmv0
ああ
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:11:59.78 ID:p/L/z85Y0
真乃・・・めぐる・・・!
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:13:09.71 ID:kR8WzFmv0
あああ
450 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 21:15:50.32 ID:JjT0JyMiO
せい
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:15:57.00 ID:p/L/z85Y0
灯織・・・!
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:18:45.01 ID:kR8WzFmv0
ああああああ
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 21:18:55.04 ID:JjT0JyMiO
つよい
454 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:21:02.91 ID:YOXWFtRz0
【コンマ判定:18+91+78+71+32+100+01=391】

【全論破】

「「「「「「「「これが私たちの答えだ!」」」」」」」」

【BREAK!】


にちか「確かに、床下にルカさんが潜んでいたことにしていろんな可能性をぶん投げちゃえば話は楽かもしれないですけど……それじゃダメなんです!」

にちか「そもそもルカさんには美琴さんとのアリバイがありますし……それに、床下の方法にも疑問点がないわけじゃないです!」

にちか「まだ……ルカさんが犯人だって断言するには早いんですよ……!」

夏葉「この裁判には私たち全員の命がかかっている。だからこそ、ありとあらゆる可能性を検討すべきだと思うの。もちろんルカが床下に潜んでいた可能性も含めてね」

夏葉「だから次はほかの可能性も検討するべきじゃないかしら。そのうえでルカへの疑念を新たにするのなら、それは健全な議論の流れだわ」

にちか「夏葉さん……!」

ルカ「なんなんだよ……お前ら……」

美琴「……私は今もルカのことは疑ってるよ」

美琴「でも、それ以上に……にちかちゃんのことを信じているの」

にちか「美琴さん……あ、ありがとうございます!」

あさひ「……わたしはやっぱりルカさんが犯人だと思うっす」

愛依「あさひちゃん……」

あさひ「でも、ほかに何か灯織ちゃんを刺す方法があるならそれも聞いてみたいっす。なんだか面白そうっす!」

結華「お、面白そうって……はは、あさたんはやっぱりあさたんだなぁ」
455 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:22:11.33 ID:YOXWFtRz0

透「でもさ、ほかの人は暗視スコープ持ってないよ。どうやんの」

透「鉄串は誰でも持てるけどさ。暗闇で心臓めがけてあんな長いの、無理じゃん」

千雪「そこでどうしても止まっちゃうよね……あの停電の暗闇は、暗視スコープでもない限りは動けそうにないし……」

あさひ「暗闇で動く方法っすか……」

美琴「……前に一度、ナイトパフォーマンスをしたことがあるの」

にちか「美琴さん?」

美琴「海外のダンスユニットの凱旋パフォーマンスでね、照明を全部落として手足にLEDをつけて真っ暗闇の中で踊ったの」

愛依「え?! く、暗闇の中で踊ったって……それ危なくない?! だって隣で踊ってる人見えないんでしょ?!」

美琴「うん、見えてない。でも……パフォーマンスはみんなの分も把握してるし、手足につけたライトが大体の目安にはなっていたから」

あさひ「……大体の、目安」

美琴「どうかな、それと同じ考え方なら……なんとかならない?」

結華「そうか、真っ暗闇の中で全部が見えなくてもいい……何か目安になるものがあれば、それで動くことはできる……!」

摩美々「でも、そんな目安になるものなんてあったー?」

摩美々「停電中は摩美々たちもその場にいたけど、特に何も目立ってなかったと思うケドー」

(……そう、逆に目立ってしまったらいけないんだ)

(だって、犯人がすべて見えるように、明るくしてしまったら停電の意味がない)

(必要最低限だけ照らしてくれる、そういう目安で十分)

(だから犯人は、あれを使ったんだ……)

-------------------------------------------------

【正しいコトダマを選べ!】

>>365>>366

↓1
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:23:33.69 ID:kR8WzFmv0
蛍光塗料
457 :あ、今更ですが蛍光塗料→夜光塗料ですね…修正出来てなかった… ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:25:46.71 ID:YOXWFtRz0

にちか「これだー!」

【解!】


にちか「犯人はこれを使ったんです!」

あさひ「それって……ペンキっすか?」

にちか「ペンキはペンキでも……夜光塗料なんです、これ! 暗闇になるとほんのりと光って、その場所を照らしてくれる便利物! これを犯人は近くのものに塗り付けておいて……その光を頼りに風野さんまでにじり寄ったんですよ!」

雛菜「でも、そんな光なんて使ったら雛菜たちパーティの参加者にバレちゃいません〜?」

美琴「……いや、そうでもないと思うよ」

美琴「所詮塗料の発光なんてそこまで大した光でもないし……注意して探さないとわからないぐらいのほんのりとした光。あのパニック状態の中なら、視界に入ってもそれほど気にも留めないんじゃないかな」

千雪「……」

夏葉「あら? どうしたの、千雪?」

千雪「夏葉ちゃん……うーん、勘違いかもしれないんだけど……なんだかあの塗料に見覚えがあるような気がして……」

果穂「……」

智代子「どうしたの、果穂? なんだか静かだね」

果穂「ちょこ先輩……その、あたしも、あのペンキに見覚えがあるんです……なんででしょう……」

(……え?)

恋鐘「ライブの設営かなんかで使ったことでもあるとやろか?」

摩美々「だったら摩美々たちにも見覚えがあってもおかしくないよねー。あいにく摩美々は見おぼえないですよー?」

(果穂ちゃんと千雪さんの二人が見覚えがある……?)

にちか「もしかして……二人は、あれにこの塗料を使ってたんじゃないですか?」

-------------------------------------------------

【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>365>>366

↓1
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:27:28.68 ID:kR8WzFmv0
蛍光塗料
459 :あ、今更ですが蛍光塗料→夜光塗料ですね…修正出来てなかった… ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:29:51.55 ID:YOXWFtRz0

発言力:♡×3→2


結華「に、にっちゃん!? お、落ち着いて……今はその塗料を二人がどう使ったかって話だよ!?」

にちか「え……あ、わああああ!! す、すみません……間違えました!」

美琴「にちかちゃん、大丈夫。きっと考え方は間違ってないはずだから」

にちか「は、はい!」

(果穂ちゃんと千雪さん……あの二人が関わって、塗料を使うようなものって……)

(……あれしかないよね!)

にちか「もしかして……二人は、あれにこの塗料を使ってたんじゃないですか?」

-------------------------------------------------

【正しいコトダマを指摘しろ!】

>>365>>366

↓1
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:31:28.27 ID:p/L/z85Y0
胸元の花飾り
461 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:34:56.62 ID:YOXWFtRz0

にちか「これだー!」

【解!】


にちか「パーティの入り口で配ってた花飾り……これじゃないですか?」

千雪「……! うん、それ……! それに色を付けるのに使ったの……!」

千雪「突発的な思い付きで作ったものだったから……ただ布をまとめるだけじゃ寂しくて、倉庫においてあったものを使わせてもらったの」

果穂「千雪さんのアイデアでお花も二色でぴかぴかの花かざりになったんです!」

雛菜「パーティでつけるには妙にギラギラだと思ってたんですよね〜」

千雪「いいアイデアだと思ったんだけどなぁ……」

結華「い、いやいや! 実際この花飾りでパーティは華やかになってたし、ナイスアイデアだと思うよ!?」

冬優子「花飾りの着色に夜光塗料が使われていた……」

冬優子「ということは、犯人はその花飾りを頼りにして殺人を行ったってことですか?」



【愛依「そんな推理じゃキメらんないって!」】反論!



462 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:36:12.74 ID:YOXWFtRz0

愛依「ま、待って?! それってばおかしくない?!」

にちか「愛依さん……? ど、どうしたんですか、急に大きな声を出して……」

愛依「確かにその夜光塗料で停電中でも犯人は大体の位置を把握できたかもしんないけどさ……それってなんかヘンじゃない?」

にちか「ヘン……ですか?」

愛依「夜光塗料を頼りに殺人なんかできないんじゃん? にちかちゃんの推理は大事なところが抜けてるし、うちが教えてあげる!」

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

発言力:♡×2
集中力:☆×5

コトノハ
‣【花束】
‣【暗視スコープ】
‣【美琴の証言】


愛依「犯人は停電中の暗闇でも」

愛依「灯織ちゃんの位置が分かって」

愛依「凶器を持って行動できた」

愛依「暗視スコープがあれば話は早いけど」

愛依「現場じゃ見つかってない系」

愛依「でも、夜光塗料を目印にしたってのはやっぱムリ!」

愛依「チメー的な矛盾ってのがあるっしょ!」

◇◆◇◆◇◆◇◆
【発展!】

にちか「蛍光塗料を塗りつけておけば暗闇でも位置が把握できるのは確かです!」

にちか「暗視スコープも何も必要ないですってー!」

◇◆◇◆◇◆◇◆

愛依「それはそうなんだけど、大事なのは花飾りも夜光塗料を使ってたってとこ!」

愛依「参加者は全員花飾りをつけてたんだよ?!」

愛依「そんなんで停電になったら……【そこら中が光っちゃって】本当の目印がわかんないよ!」

愛依「どれが正解かもわからないんじゃ行動なんてできない」

愛依「犯人は殺害不可能になっちゃう系!」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ30以上で論破しろ!】

↓1
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:38:32.63 ID:kR8WzFmv0
そこらじゅうが光って 花束
464 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:41:57.98 ID:YOXWFtRz0

にちか「その矛盾、斬っちゃうので!」

【BREAK!】


にちか「花飾りに夜光塗料が使われていた、その状況なら確かに停電になってもどれがどれかサッパリだと思います」

愛依「だよねだよね?! ルカちゃん以外の全員が入場の時にもらってたんだから!」

夏葉「ええ、確かに私ももらったわね」

夏葉「でも、その後に……果穂とあさひに渡したわ」

愛依「……え?」

愛依「あ、あああああ!! そ、そうじゃん……うちも渡したんだった!」

にちか「気づきました? あのパーティを途中で退席した美琴さんと風野さん以外の全員はあの場で突然始まった花束づくりに協力して、みんな花飾りを手放してるんですよー!」

千雪「全員の花飾りで花束を作ってルカちゃんに渡してあげようと思って」

千雪「パーティは来たくないのかもしれないけど……私たちの思いだけでも知ってほしかったの」

ルカ「……そうかよ」

あさひ「でも、その結果大広間から夜光塗料の使われた花飾りはすべて撤去されたっす。これなら犯人が何かに塗り付けておいた夜光塗料も判別が簡単っすね!」

冬優子「暗くなった室内で光る唯一のポイント、それを頼りにすればいいんだね!」


465 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:43:00.76 ID:YOXWFtRz0

透「……あれ」

雛菜「どうしたの〜? 透先輩〜?」

透「……夜光塗料が使われた花飾り、停電の時には全部なくなってたって話」

透「引っ掛かるんだよね、なんか」

にちか「あ、浅倉さん……」

透「……あ、そっか。灯織ちゃんだ」

透「灯織ちゃんは花束を作った後で合流したから……胸につけっぱだったよね、確か」

あさひ「あー、そういえばそうっすね。灯織ちゃんからはもらってないっす」

摩美々「それは摩美々たちも確認したよー。灯織は胸に花飾りをつけっぱなしだった」

摩美々「その花飾りごと、凶器が貫いてたよねー」

夏葉「……【花飾りごと】、ですって?」

摩美々「そう、花の上からブスリって感じの跡だったねー」

智代子「ど、どうしたの夏葉ちゃん……何か思いついた?」

夏葉「……私も、何かが引っ掛かるような気がするのだけど」

466 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:43:43.17 ID:YOXWFtRz0

(…………)


(……………………)


(…………………………………………)


愛依「……あれ? ど、どうしたの……にちかちゃん」

にちか「えー? 愛依さんこそどうしたんですかー? そんな急にー?」

愛依「い、いや……どうしたも何もさ……」

果穂「にちかさん……何かあったんですか?」

にちか「え? 果穂ちゃんまで急にどうしたのー?」

美琴「にちかちゃん……? どうして……?」
467 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:44:21.93 ID:YOXWFtRz0





美琴「どうして、にちかちゃんは……泣いているの?」




468 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:45:19.61 ID:YOXWFtRz0







(……あー、やっぱり無理だ。しんどい)





469 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:46:19.71 ID:YOXWFtRz0

(こういうの慣れてないんだって。だって私ってただの一般人なんだよ? ちょっとばかりほかの人よりもアイドルとかに興味が強いだけの一般人)


(生まれ持ったものなんて、何も無い。ただ貧乏な家族の不幸な子供ってだけ)


(度胸も勇気も持ち合わせてない、そりゃ不安にも負けるし、緊張にだって弱い)


(さっきから心臓もバックバクだし、今からでもすぐにゲロ吐いちゃいそう)


(……でも、【あなた】は違うよね)


(私よりもずっと早くに美琴さんの隣に立って、私よりもずっと長い間美琴さんと一緒にいたんだもん)


(体力だってメンタルだって私とは大違い。そうでしょ?)

470 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:47:31.53 ID:YOXWFtRz0


「……おい、どういうつもりなんだよ」


(……どういうつもりって言われてもなー、私だって最初はこんなことになると思ってなかったんだよ?)

(だって、こうなるって分かってたら手紙をわざわざ送り付けたりなんかしない)

(犯行計画なんか、立てたりなんかしないって)


「ふざけんな……お前は、お前は……ほかの全員を裏切ろうとしたってのか……?」


(……あはは、確かに結局はそうなっちゃいますね)

(そっか……美琴さんのことも、騙そうとしたんだ。私)


「救いようもないバカヤローだよ、お前は」


(ですよねー、自分でもドン引きですよ)

(どこまで生きたいんだー!って思います、惨めにもほどがありますよね!)


「……なぁ、お前はどうしたいんだよ」

「なんで、さっき私を助けた?」


(……あー、さっきの)

(なんでなんですかね、ルカさんがクロだと勘違いされたまま投票タイムになれば、私の勝ちでしたよね)



「……なんで」

「なんで……?!」

471 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:48:30.83 ID:YOXWFtRz0





「なんで生きるのを諦めちまったんだよ……七草にちか……!」


(……あはは)





472 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:49:36.92 ID:YOXWFtRz0

私の目からあふれ出ていたそれは、ある分では彼女の言うとおりだった。
もうこれ以上は隠しきれない、すべてが明らかになる。
私の出番はここまでだという自分の命そのものに対する諦観の涙。

でも、それが全部じゃない。
他のみんなを裏切ってしまったことに対する罪の意識?
仲間の命を奪ってしまったことに対する虚しさ?
多分挙げてたらキリがない。
でも、一番は……きっと、【悔しさ】。

齢16程度の人間でも、こういう時は昔とやらを思い出すらしい。
“現在”から観測して10年程度の昔、まだお姉ちゃんと仲が良かったころの記憶。
別に今が不仲ってわけじゃないけど、感情を素直のありのままに吐き出せて、それを受け止めてもらえてた時期の記憶。


___もう二度と、会うことのできないお姉ちゃんとの記憶。

ちゃんと謝りたかったな。
お姉ちゃんのお弁当に焦げた肉を押し付けたこと、テストの点数をずっと黙って遊びまわってたこと。バイト代が足りないときは、スーパーの買い物ケチって趣味に充ててたこと。
こんな出来の悪い妹で、ごめんね。お姉ちゃん。
473 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:50:53.65 ID:YOXWFtRz0

でも、何よりも謝らなきゃなのは美琴さんだ。
こんなポンコツとユニットを組んでくれて、私のことを目にかけてくれて、アドバイスもしてくれたし練習も面倒見てくれた。
数えきれないの恩があって、まだ返すこともできていなかったのに……

私は、逃げた。

美琴さんと向き合うことから逃げた。

まだ、夢をかなえることもできていなかった。その道の途中だった。
隣を走るってそう決めたのに……逃げた。

本当に、ごめんなさい美琴さん。
最高のパフォーマンスで最高のステージに立つ、その夢……叶えられませんでした。


裏切ろうって気持ちがあったわけじゃない。
むしろ私は、みんなを助けたかった。
助けるために武器をとって、思いっきり振りかざして……


_____いや、これも言い訳だよね。


474 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:52:45.31 ID:YOXWFtRz0

私はエゴで事件を引き起こしたんだ。
それを今更取り繕っても仕方がない。
殺人犯に許されるのは、自分の罪を悔いて首を垂れることだけ。
そして、死に行く者に許されるのは、遺される人に思いを託すことだけ。

私は、私のこの思いを託さなくちゃいけない。





____他でもない、【あの人】に。




475 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:53:53.54 ID:YOXWFtRz0

(……ねえ、ルカさん)


「なんだよ」


(どうせ私、これから死ぬんだし……一生のお願いってやつ使ってもいいですか?)


「……好きにしな」


(……美琴さんのこと、お願いします)


「……お断りだ」


(あはは、だと思ったー!)


「……お前の願いなんか背負って生きていくつもりは毛頭ねえよ。私はただ、私のやりたいようにやる」

「……その過程でお前の願いが叶ったんなら、そん時はお前自身の幸運を喜びな」


(……ちょっとかっこいいって思っちゃいました)


「お前に言われても嬉しくないんだよ」


(……ははっ、ですよね!)


「……だから、私はお前とは一切関係なく……この裁判を終わらせる」

「このイかれた学級裁判を終わらせて……私が私のために、未来を切り開く……!」
476 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 21:54:41.94 ID:YOXWFtRz0





【ルカ「生き残るのは……私だ!」】





-------------------------------------------------
【クロを指摘しろ!】

↓1
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 21:58:38.41 ID:Pau9SU5i0
にちか
478 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:01:27.66 ID:YOXWFtRz0

ルカ「……お前だ」

【解!】


ルカ「……そうかよ」

ルカ「お前がその気なら、乗ってやる。ただ、それだけだ。私はその後の保証はしない」

ルカ「てめェの気持ちはてめェ自身で伝えろ、人に任せるんじゃねえ」

ルカ「……私だって、絶対……そうするからよ」

にちか「はは……約束ですよ!」

美琴「……何を話しているの?」

ルカ「悪いな、美琴。……私は、私の正しいと思う道を選ぶ」

ルカ「風野灯織を殺した犯人は七草にちか、てめェなんだろ」

にちか「……」

愛依「え、えええええええええええ?!」

結華「に、にっちゃんが……!?」
479 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:02:30.53 ID:YOXWFtRz0

ルカ「犯人はあの停電の中で見事に被害者の心臓を一突きで貫いてみせた。それならそれ相応の準備が必要だ」

ルカ「確かに暗視スコープを使えば一発かもしれない。ただ、そんなのボディチェック以前に旧館に忍び込む以外で持ち込みようがないし、持ち込めた人間はいない」

ルカ「ならどうやって犯人は風野灯織の心臓を刺したのか……それはさっき言った通り夜光塗料を使ったんだよ」

ルカ「問題はその夜光塗料を犯人が何にどう塗ったのか、なんだけど……その答えを指し示すのが死体の状況なんだよ」

恋鐘「死体の状況……?」

夏葉「やっぱり、そういうことなのね……!」

(風野灯織の死体にはある一つの特徴があった)

(それが犯人が夜光塗料をどう使っていたのかを表す唯一絶対の証拠になる……!)

-------------------------------------------------
【正しい選択肢を選べ!】

発言力:♡×2

・死体は床に倒れていた
・死体は花飾りの上から胸部を貫かれていた
・直前に暗視スコープを使っていた

↓1
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 22:08:41.10 ID:kR8WzFmv0
花飾り
481 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 22:09:00.24 ID:ChgQgZZzO
死体は花飾りの上から胸部を貫かれていた
482 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:09:35.49 ID:YOXWFtRz0

ルカ「これだ!」

【解!】

ルカ「死因になった胸部の貫通痕。これは花飾りごと貫かれたものだったろ?」

ルカ「花飾りには夜光塗料が使われていた、つまり暗闇でもこれだけは光ってたんだよ。要は犯人はそれを目標にして凶器を振りかざしたんだ」

智代子「そ、そっか……だから胸につける花飾りだったんだね!」

智代子「必然的に心臓の前につけることになるから、それを目標にして貫けば絶対致命傷になるはずだよ!」

夏葉「……いえ、智代子。そうではないの」

智代子「あ、ありゃ?」

夏葉「思い返してちょうだい。もともとこの花飾りは千雪と果穂の思い付きで始めたものだったでしょう?」

恋鐘「ふぇ〜〜〜!? それやったら、千雪と果穂が犯人ばい?!」

千雪「え、ええ?! ち、違うわ……!?」

夏葉「もちろん二人は犯人なんかじゃない。もし二人が犯人ならすべての花飾りに彩色をする必要がない、むしろ混乱するだけなんだもの」

冬優子「それこそ暗闇の中であちらこちらが光って狙いが付けられなくなっちゃいますもんね……!」

夏葉「だからおそらく、犯人にとってあの花飾りは不測の事態だったはずよ。まさか自分が犯行用に用意していた夜光塗料をそんな風に使われるとも思っていなかった」

雛菜「じゃあ犯人は花飾りとは別で夜光塗料を使ってたんですね〜?」

あさひ「それこそ犯人は直接殺す予定の対象の胸元に塗料を塗りつけてたんじゃないっすかね。自分だけが分かるぐらいに少量で」

あさひ「で、停電が起きたらそこを刺すようにしてたんっすよ!」

摩美々「……ちょっと待ってよ、それってつまりー」
483 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:10:10.55 ID:YOXWFtRz0





摩美々「犯人は標的を勘違いして灯織を刺しちゃったってワケー?」





484 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:11:22.41 ID:YOXWFtRz0

にちか「……!」

夏葉「……そう考えるのが妥当だわ」

夏葉「犯人を含めて千雪と果穂以外にあの塗料が花飾りに使われていたことを知っていた人間はいない。そして、灯織以外の花飾りはすべて花束にして持ち出されている」

夏葉「暗闇の中で犯人のつけた目印ともう一つ、灯織の花飾りだけが光っていた……」

透「犯人は自分の目印と勘違いしちゃったんだ」

智代子「そ、そんな……」

ルカ「そして、そんなもともとの目印を付けられるタイミングなんてそうそうあるもんじゃねえ。胸元を触るなんて不自然な行為、同性でも普通は拒否するはずだ」

ルカ「でも、それが唯一自然に行えたタイミングがあるんだよ」

愛依「そ、それって……」

あさひ「ボディチェックのタイミングっすよね」

ルカ「……参加してない私からすれば聞きかじった情報でしかないけど、なにやら相当に丁寧にやってたらしいじゃねえか」

摩美々「それはもう丁寧ってレベルじゃなかったよー」

摩美々「頭の先からつま先まで、ありとあらゆるところをまさぐられちゃいましたからー」

雛菜「どこにも隠し物ができないように、隅々まで見られちゃったよね〜!」

冬優子「確かに、このタイミングなら違和感なく塗料を塗ることができるかも……」

ルカ「そしてこのボディチェックをやってたのは、被害者の風野灯織と……七草にちか、てめェなんだよ」



【美琴「そんな推理じゃ魅せられない」】反論!

485 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:12:28.50 ID:YOXWFtRz0

美琴「……ルカ、少し黙って」

ルカ「み、美琴……!?」

美琴「犯人が夜光塗料を使って胸元に塗り付けた。そしてそれが可能なのはボディチェックのタイミングだけ?」

美琴「そんなのただの推測でしょ、ルカの妄想を押し付けないで」

ルカ「も、妄想って……違う、私は……!」

美琴「にちかちゃんが犯人なわけない……そんなの、認められない……!」

-------------------------------------------------
【反論ショーダウン開始!】

発言力:♡×2
集中力:☆×5

コトノハ
‣【モノクマファイル1】
‣【テーブルクロス】
‣【夜光塗料】


美琴「犯人が夜光塗料を胸元に塗り付けて」

美琴「それを目印にして凶器を突き刺そうとした?」

美琴「そんなのただの推測でしょ?」

美琴「ボディチェック以外にも、うっかりぶつかった体を装うとか」

美琴「塗料を塗りつけるタイミングはいくらでも生み出せる」

美琴「にちかちゃん以外にもチャンスはあったんじゃない?」

◇◆◇◆◇◆◇◆
【発展!】

ルカ「そんな不自然なことをしてたらほかの連中の目にもとまるだろ……!」

ルカ「違和感なく塗料を塗れる機会なんて、ボディチェックぐらいのもんだろ!」

◇◆◇◆◇◆◇◆

美琴「パーティに参加もしていないルカに何が分かるの?」

美琴「大体あの大広間で刺殺なんてしようものなら」

美琴「服に【返り血が付着する】はずでしょ?」

美琴「にちかちゃんは全身綺麗なまま」

美琴「床下に犯人が潜んでいた節の方が有力に感じるけど」

美琴「もう……ルカは黙ってて」


【矛盾する発言を正しいコトノハでコンマ30以上で論破しろ!】

↓1
486 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 22:14:36.49 ID:JRwVEyrw0
【返り血が付着する】←テーブルクロス
487 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:15:51.81 ID:YOXWFtRz0

ルカ「その矛盾、斬らせてもらう!」

【BREAK!】


ルカ「確かに七草にちかの服には返り血なんて付いてねえ。でも、だからといって犯行を否定する証拠にはならないと思う」

美琴「灯織ちゃんは心臓を貫かれてた。出血量も相当なものだと思うけど」

ルカ「ああ、そうだろうな。だからこそ、そいつは返り血を防ぐための道具を使ったんだ」

ルカ「パーティ会場の机の全部に敷かれていたテーブルクロスだよ。これを頭からかぶっておけば返り血も受け止めてくれるはずだ」

美琴「……」

結華「ちょ、ちょっと待って! でも、あの会場にはそんな予備のテーブルクロスなんかなかったよ?!」

摩美々「何も予備のテーブルクロスなんか用意する必要はないでしょー?」

果穂「もしかして、あのたおされてたテーブルのテーブルクロスですか?!」

智代子「え? で、でもあれって灯織ちゃんが倒したんじゃ……」

冬優子「その前提からして違ったんだね……!」

冬優子「シュラスコのお肉が鉄串から抜かれていたのも含めて不自然な細工が為された痕跡を隠すために犯人が机を倒した……」

冬優子「灯織ちゃんが暗視スコープを使おうとしてふらついたわけじゃなかったんですね!」
488 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:16:47.56 ID:YOXWFtRz0

美琴「……まだだよ。たとえそれで返り血を防ぐことができたとしても、今度はそのテーブルクロスが不自然になる」

美琴「偶然たまたま血にぬれたテーブルクロスがあったとでも言い訳するの?」

ルカ「……ぐっ!」

果穂「……あ、あの! そんな言い訳は必要ないと思います!」

ルカ「小学生……? お、お前……」

果穂「ルカさんはその時、まだきてなかったので知らないと思うんですけど……にちかさんは、あたしが死体を見ないように、近くのテーブルクロスで死体をかくしてくれたんです」

果穂「もし、そのテーブルクロスに返り血がついていたとしても……そのときについたものだとみなさん思うはずです!」

夏葉「果穂……あなたの言うとおりだわ!」

あさひ「あの時、真っ先に灯織ちゃんの死体を隠したのも……にちかちゃんだったっすよね」


≪智代子「灯織ちゃん! 灯織ちゃん?!」

あさひ「これ……!!」

果穂「……ひお、り……さん……?」

夏葉「……!! 果穂、見ちゃダメよ!」

にちか「……!! と、とりあえず、テーブルクロスでもかけて隠します!」

小学生が見るにはあまりに刺激が強すぎる。
とっさに私は【近くにあったテーブルクロスを】死体の上からかぶせた。≫


489 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 22:16:50.04 ID:kR8WzFmv0
返り血 に テーブルクロス
490 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:18:12.46 ID:YOXWFtRz0

美琴「嘘……」

にちか「……」

ルカ「美琴……お前の気持ちは察して余りある」

ルカ「だけど……ここで選択を間違えたら、私と美琴だけじゃねえ……ここにいる全員の命が奪われちまうんだ……!」

ルカ「お前はそれでいいのかよ……!」

美琴「……認めない」

美琴「ルカなんかにはわからない……にちかちゃんは、誰かを殺すような人じゃない」

にちか「美琴さん……」

美琴「それ以上言うなら、許さない……絶対に」

ルカ「……わかったよ」

ルカ「たとえ美琴に一生憎まれることになろうとも……私はこの道を譲るつもりはない。絶対に正しい真実にたどりついてみせるからな!」

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】

発言力:♡×2

美琴「ルカに何が分かるの?」【防御力20】
美琴「違うの」【防御力25】
美琴「ルカは黙ってて」【防御力30】
美琴「にちかちゃんを守れるなら」【防御力35】
美琴「……死んだっていいの」【防御力40】


【盾の防御力をコンマで削り取れ!】

↓直下より五回連続判定
491 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 22:18:38.09 ID:kR8WzFmv0
492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 22:19:16.28 ID:kR8WzFmv0
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 22:20:12.41 ID:kR8WzFmv0
ありがとうございます。
494 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 22:21:00.24 ID:kR8WzFmv0
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/29(月) 22:21:28.91 ID:kR8WzFmv0
dee
496 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:25:05.00 ID:YOXWFtRz0

(チッ……! あと少し……!)

(私の進む道だ……美琴だろうと、この歩みは止めさせねえ……!)

-------------------------------------------------
【パニックトークアクション開始!】

発言力:♡×2→1

美琴「ルカに何が分かるの?」【防御力11】
美琴「違うの」【BREAK!】
美琴「ルカは黙ってて」【BREAK!】
美琴「にちかちゃんを守れるなら」【防御力11】
美琴「……死んだっていいの」【BREAK!】


【盾の防御力をコンマで削り取れ!】

↓直下より二回連続判定
497 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 22:26:14.74 ID:Pau9SU5i0
498 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 22:31:49.39 ID:Pau9SU5i0
はい
499 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:32:37.87 ID:YOXWFtRz0
-------------------------------------------------
【ALL BREAK!】

ルカ「美琴……!」


【美琴「にちかちゃんが犯人だという決定的な証拠でもあるの?」】


上面図/ティ/会場の/パー


【正しい順番に並び替えて、コンマ値50以上でとどめをさせ!】

↓1
500 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 22:37:09.02 ID:JRwVEyrw0
パーティ会場の上面図
501 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 22:37:52.64 ID:kR8WzFmv0
パーティー会場の上面図
502 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:40:16.30 ID:YOXWFtRz0

【発言力がゼロになりました】

(届かない……)

(まだ、まだだ……私は戦える……!)

-------------------------------------------------

【美琴「にちかちゃんが犯人だという決定的な証拠でもあるの?」】


上面図/ティ/会場の/パー


【正しい順番に並び替えて、コンマ値50以上でとどめをさせ!】

↓1
503 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 22:47:04.74 ID:kR8WzFmv0
パーティ会場の上面図
504 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:49:14.81 ID:YOXWFtRz0

ルカ「これで終わりだ!」

【BREAK!】


ルカ「美琴……今回の事件の犯人は犯行に使った凶器も、返り血を防ぐ防御も……どっちも現場で調達している」

ルカ「パーティ会場のテーブル、あそこには凶器の鉄串を使ったシュラスコもあったし、返り血を防げるテーブルクロスも乗っている。だから、それを使うには机を倒す必要があったんだ」

美琴「……だから何?」

ルカ「メガネ女、パーティ会場で撮った写真を見せてくれ」

結華「メガネ女って……三峰のことだよね? え、えっと……はい! これ!」

結華「一応集合写真を撮った時、事件が起きた後と二枚撮って……そこから現場の見取り図的なのも作ってたんだよね」

恋鐘「さすがは結華! よう気が回っとるね!」

ルカ「これを見れば一目瞭然なんだよ。停電の中で倒されたテーブル、その向きを見てくれ」

美琴「……向き?」

ルカ「被害者の風野灯織の方に頭を向けてぶっ倒れてるんだよ、このテーブルは。もともとの推理である、被害者本人がテーブルを倒したって話ならこれは妙だろ?」

ルカ「だって、わざわざ回り込んで倒したことになるんだからな」

摩美々「反対ににちかの位置関係はというとー……」


愛依「にちかちゃん……【脚側】にいるじゃん……!」

505 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:52:42.63 ID:YOXWFtRz0

ルカ「脚側にいるのは勿論こいつだけじゃねー。でも、ボディチェックの件にテーブルクロスの件、総合して考えると……犯人の候補として最有力なのはこいつしかいねーだろ」

にちか「……」

美琴「……違う」

ルカ「美琴……お前……」

美琴「……違う、これもまだあくまで可能性でしかないから。決定的な証拠じゃない」

にちか「もうやめてください!」

美琴「……にちかちゃん」

にちか「美琴さん、これ以上は……もういいんです。風野さんを殺しちゃったの、私なんですよ」

美琴「嘘……だよ、ね」

にちか「いやー、もう嘘は吐きつかれちゃいましたよ。だってキツくないですか?! 始まってからずーーーーーーっと! 犯人はわかり切ってるのにわかってないみたいな演技して!」

冬優子「本当に、にちかちゃんなんだね……?」

にちか「あはは……ごめんなさい、私です。私が夜光塗料を使って、暗闇の中で人を殺したんです。まあ……もともとの狙いとは外れちゃったんですけどね」

果穂「あたしたちの花飾りのせいで、灯織さんは死んじゃったんですか……?」

にちか「ちがう、それは違う! 私がいなければそもそも殺しなんか起きてないんだから! 果穂ちゃんが自分を責める必要はまっったくないから!」
506 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:54:43.42 ID:YOXWFtRz0

にちか「……全部全部、私が悪いんです。誰にも相談しないで、勝手に突っ走って」

美琴「……本当にね」

にちか「美琴さんにはいくら謝っても足りないです。この裁判の中で、私のことを信じて嘘までついてくれたのに」

摩美々「やっぱりルカのアリバイは嘘だったんだー」

にちか「ああでもしないとルカさんが犯人扱いされちゃってましたから」

あさひ「……? それ、変っすよ。だってにちかちゃんが黙ってれば、にちかちゃんは裁判に勝てたんすよね?」

にちか「……最初はね、私も勝とうとしたんだ」

にちか「だから芹沢さんの推理に便乗したし、机を倒した人の時にも名乗りを挙げなかった」

にちか「でも……ほかのみんなが必死に議論をして、生き残ろうとしている中で自分だけみんなを欺こうとして……」

にちか「私が生き残るってことは、その全員を殺すことになるから……それはできないなって途中で思ったんだ」

にちか「こんなので一番になったからって……私は、うれしくない」

にちか「きっともうイヤだって! めちゃくちゃに後悔して……そんで、呆れるくらいに死にたくなるに決まってる」

にちか「だから、もう……終わらせてください。これ以上は、もう」

ルカ「……」

ルカ「……言っとくけど、これは美琴のためでも、ましてお前のためでもない」

美琴「……!」

にちか「……!」

ルカ「私が私として生き抜くため。そのために……初めから事件を振り返って真実を確かめる。その結果導き出される犯人に、投票する。それだけだ……!」

507 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:55:47.61 ID:YOXWFtRz0
-------------------------------------------------
【クライマックス推理開始!】

【act.1】

「今回の事件の犯人が最初に行ったのは脅迫文の作成だ。風野灯織のもとに送り付けた手紙、あれはきっと……もともと狙っていた標的含めて全員を一か所にまとめたかったんだろうな。犯人がどこまでを想定していたのかはわからないけど、その集めた先で犯行を行った。全員の目の前で、堂々と、な」

「脅迫文を受けて風野灯織はすぐに全員を集めてのパーティを企画した。パーティの最中なら全員を監視下に置けるし、参加時のボディチェックということで不安材料も除去できる。なんとかこの一晩をしのぐ、その上ではこれ以上ない画期的な作戦だったと思う」

「そして会場に選んだのはホテルの旧館。これまで誰も出入りしてこなかったとこだ。閉鎖的な空間ってのは監視の上では都合がいい。だけど、これまで誰も出入りしてこなかった場所なもんで想像以上にその建物は汚かった」

「そこで風野灯織は掃除をしたわけだが……ここで私以外の全員が掃除に参加した。283プロの仲良しムード、いい子ちゃんムードからすればこれを抑止することはできなかっただろうが……結果としてそのムードのせいで犯人に仕掛けを作る隙を与えてしまった」

「掃除の最中、ほかの連中の目を盗んで犯人が行ったのは停電のための仕掛けづくり。まずはこっそりと倉庫のコンセントにアイロンを挿しておき、常に三台が稼働している状態にする。そのうえで、旧館中のエアコンにタイマーを設定。午後11時30分になると同時に電源が入り、停電が発生する仕組みだ。この停電が犯人にとっては犯行のネック。他の参加者たちの目の前で犯行を行うため、自分自身を真っ暗闇で隠してしまう必要があったんだ」


◇◆◇◆◇◆◇◆
【act.2】

「そしていよいよパーティ本番。何食わぬ顔で参加者になった犯人はそこで、風野灯織にボディチェックの協力を求められた。多分これももともとの想定のうちじゃない、どこか別のタイミングで夜光塗料は使う予定だったんだろうが……むしろ犯人にとっては好都合。より違和感のない形で標的の胸部に塗料を塗りつけることができるんだからな」

「でも、ここで想定外がもう一つ。それはパーティを始めるにあたって小学生と手芸女が二人で花飾りをこさえてたってことだ。しかもそれの彩色に使ったのは犯人も用意していた蛍光塗料。まさか犯人も同じ塗料が使われてたとは思わなかったんだろうな、風野灯織に言われるがまま、その花飾りを参加者の全員に渡してしまったんだ」

「いざパーティが始まると、風野灯織は警戒をより一層強めた。料理も真っ先に自分が口にして、料理に使った調理器具も全部没収。万全には万全を期すつもりだったんだろう。……でも、見落としがあった。それは料理そのものだ。シュラスコに使われていた鉄串……まさかそれが犯行に使われるとは思わなかったんだ」

「そしてはじめの毒見で慣れない早食いをした風野灯織は一度離席、会場の外へ。他にも会場を離れた人間は二人いる。夜風にあたりながらモノクマと私が近づかないよう監視をするために出た美琴と、ほかの連中の花飾りを集めて花束を作った手芸女だ。だが、この手芸女が花束を作ったタイミングが厄介なことを引き起こしやがった。花束を作ったのはちょうど風野灯織の離席中。風野灯織が再びパーティに戻った時、唯一こいつだけが胸に花飾りをつけている状況を引き起こしちまったんだ」
508 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:57:07.42 ID:YOXWFtRz0
◇◆◇◆◇◆◇◆
【act.3】

「風野灯織が戻ってきて、メガネ女が集合写真を撮った直後。ちょうど時間が午後11時30分になったタイミングで昼に仕込んでおいた仕掛けが作動。エアコンの起動とともに旧館中が停電した。それと同時に行動を開始したのが犯人。周りのパニックに紛れて、まずはシュラスコから鉄串を抜き取った。この一本が風野灯織の命を奪った凶器……その心臓を貫いたんだ」

「そして次に必要なのが返り血を防ぐためのテーブルクロス。その調達の意味もあって犯人は堂々とその机を蹴り倒した。大きな音を立てて倒れる机に、ほかの人間の注意を引き寄せる効果もあったかもな。でも、犯人の本当の狙いはそこじゃねえ。凶器と防御策とを手に入れた犯人はいよいよ犯行の時」

「昼間につけておいた標的の塗料めがけて鉄串を振りかざす。……その予定だった。あの会場では犯人のつけた塗料のほかにもう一つ光るものがあった。それは……風野灯織の花飾りだ。同じ塗料を使われていた花飾りを、風野灯織ただ一人だけが身に着けていたせいで……犯人は殺害する相手を間違えてしまったんだ」

「そして停電がなおった時、犯人は相当に焦ったと思う。本当に殺す予定だったのはこいつじゃない、なんでこいつが死んでいるんだ? ……ってな、それでもまだ犯人は冷静だった。そりゃそうだ、こいつだって命がけなんだからな。手元に残った返り血の付着したテーブルクロス、これを見られるわけにはいかなかった。だからこいつは大胆にもそのテーブルクロスを死体にかけやがった。小学生には刺激が強いから、死体を隠さなきゃ……その名目でな」


◇◆◇◆◇◆◇◆

「花飾りのことがなければ、犯行はバレなかったかもしれない。傷口から漏れ出した血液で胸元の塗料なんかは隠れてしまうだろうしな。でも、犯人は間違って花飾りの上から刺してしまった。深紅の血の色に染まった花弁が、犯人に繋がる証拠になったんだ」



「……七草にちか。お前がやったんだろ……?!」



【COMPLETE!】


509 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 22:59:18.36 ID:YOXWFtRz0

ルカ「これが事件のすべて……お前らの目の前で起きた、その全貌だよ」

にちか「ありがとうございます、ルカさん。全部言った通りですよ」

ルカ「……けっ」

夏葉「……本当に、これで間違いはないのよね」

にちか「はい、もうじゃんじゃん私に投票しちゃってくれて大丈夫ですので!」

結華「……そんな」

愛依「うち、嫌だよ……」

あさひ「……にちかちゃん、結構面白かったっすよ」

にちか「芹沢さん……?」

あさひ「まさかあの真っ暗闇でわたしの目の前で犯行に及ぶなんて、考えもしなかったっす。その発想はすっごくおもしろかったっす」

冬優子「あ、あさひちゃん……!!」

あさひ「でも……にちかちゃんと灯織ちゃんとお別れは……したくないっす」

にちか「……!!」

あさひ「なんなんすかね、これ。二人ともう会えない、もうしゃべれないって思うと……胸のあたりが重く、冷たく感じるんすよ」

美琴「……ごめんね、あさひちゃん」

あさひ「どうして美琴さんが謝るっすか……?」

美琴「……本当に、ごめんね」
510 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 23:00:52.58 ID:YOXWFtRz0

にちか「美琴さん……美琴さんも、ちゃんと私に入れてくださいね」

美琴「……」

にちか「美琴さんは私がいなくなった後も、芸能界に残ってトップを目指してもらわないと! むしろ足を引っ張る私がいなくて身軽〜!みたいな________

ルカ「くだらねえ真似はやめろ」

にちか「……!!」

ルカ「お前が言ったんだろ、自分の本当の気持ちに嘘をつくなって」

ルカ「今のお前の口から出てる言葉のどこが本当なんだよ、どこが美琴のことを思ってるんだよ」

ルカ「死に際を綺麗に飾ろうとするんじゃねえ、もっと惨めに醜く……一生の別れを悔め。そこにしかお前の本当の気持ちはないだろ」

にちか「……ホント、自分じゃできないことを人に要求して身勝手ですよね!」

ルカ「……そんで美琴、お前もだよ」

美琴「……私?」

ルカ「お前も、正面から向き合ってやらねえと……こいつだって本音が言えないだろ。いい加減見てやれよ、お前の隣に立ってくれてたやつのことぐらいな」

美琴「……」

ルカ「……私相手にはできなかったこと、こいつ相手ならできんだろ」



「「「…………」」」



511 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 23:02:25.52 ID:YOXWFtRz0

モノミ「うぅ……うぅ……緋田さんとのユニット経験がある二人同士の会話は……涙なしには見られまちぇんね……」

モノクマ「ぐー……ぐー……」

モノミ「って寝てるー!」

モノクマ「むにゃむにゃ……もうお腹いっぱい……」

モノミ「使い古されまくってこの令和の時代にもうネタとしても扱われないレベルの古典的な夢を見てるんでちゅか?!」

モノクマ「……はっ! ボクは一体……? ここはどこ……?」

モノミ「アンタはモノクマ、今は学級裁判中でちゅよー!」

モノクマ「ああ、そうだったそうだった。確か途中までは起きてたと思うんだけど、ついうっかり寝ちゃってたよ!」

モノミ「ったく……しっかりしてくだちゃいね。アンタは仮にもこの南国生活を率いる立場なんでちゅよ! どこから記憶がないんでちゅか? あちしが教えてあげまちゅ!」

モノクマ「えっと確か……緋田さんが斑鳩さんにできなかったことを七草さん相手にはできるとかどうこう」

モノミ「ついさっきじゃないでちゅか! 全部見てたんじゃないでちゅか!」

モノクマ「はい! というわけで議論も出尽くしたようですし……そろそろ行っときますか!」

モノクマ「投票ターイム! オマエラはお手元のスイッチでクロだと思う人物に投票してくださーい!」

モノクマ「議論の結果導き出されたクロは正解なのか、不正解なのかー!」

モノクマ「さあ、どっちなんでしょうかね?」
512 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 23:03:36.72 ID:YOXWFtRz0
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     【VOTE】
〔にちか〕〔にちか〕〔にちか〕

 CONGRATULATIONS!!!!

   パッパラー!!!


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513 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 23:04:26.07 ID:YOXWFtRz0






【学級裁判 閉廷!】





514 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/29(月) 23:09:33.27 ID:YOXWFtRz0

というわけで本日はここまで。
主人公交代、なかなか思い切ったことをやらせていただきました。
ルカのキャラに関しては自己解釈をかなり含みます、公式供給なかなか来ないから…
一応明日感謝祭で多少明かされるのかな……?
今後のシナリオ展開によって、物語の展開も変わる可能性があることをご了承ください。

最後のPTAで発言力はゼロになってしまいましたが、メダル半減ペナルティは今回はいいかな……と思ってます。
本当に最後の最後ですし、現状メダル全然足りてない感じがしますしね。
厳格にやった方がよければ報酬半減にしますが…

次回はおしおきから1章完結まで駆け抜けます。
11/30夜から、安価はありません。

それではお疲れさまでした。
515 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/29(月) 23:15:33.64 ID:kR8WzFmv0
お疲れ様でした。面白かったです!
516 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/30(火) 00:10:17.74 ID:amOImD8n0
視点キャラが最初に殺されるのは見たことあったけど視点キャラが最初の殺人者ってのは流石に斬新だな…自由行動でルカだけ会えなかったのはそれもあってのことか
集中力も0まで使えるんであれば、発言力も0まで使える(=マイナスになった時点でペナ)仕様でいいと思うなー
517 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/30(火) 00:25:17.15 ID:amOImD8n0
そういえば
・にちかが集めたアイテム、好感度は引き継がれるのか
・にちかが殺そうとしてたのは誰だったのか
が気になるね
前者はchapter2入った時点でわかることだけど
518 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/11/30(火) 00:35:45.15 ID:Iw46JQw1O
読み返すと、にちかもそこそこ怪しげな言動してるんだね
にちかの当初の標的が誰だったかは俺も気になる
あんま重要じゃないのかな
519 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/11/30(火) 01:47:13.11 ID:cFVfej660

メタ的にはにちかクロ確定だったけど作中視点だと自白まで込みで投票に踏み切っていいかだいぶ際どかった感じあるな
停電の瞬間に倒れたテーブルの目の前にいないと鉄串とテーブルクロスの調達難しそうだしあさひとの2択から絞れる証拠残してないように見える
520 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 10:53:16.21 ID:BBrd2CUc0

更新は夜からですが、いくつかいただいている質問などに返信させていただきます。

>>516
ロンパ本編だと発言力ゼロになった瞬間ゲームオーバーではあるのですが、今回はとりあえずナシの方向で行きます
そこらへんしっかりと定義していなかった部分でもあるので、次章以降は厳格にゼロになった瞬間報酬半減で行こうと思います
まあ次章は当分先になるとは思いますが……

>>517
メダル・アイテムは引き継ぎます。
ただし、親愛度はその人同士の友好のパラメーターであるため、前の主人公がこれまでいくらか上げていたとしても続く主人公が引き継ぐことは考えていません。

シナリオ関連の話は後にシナリオ内で語られる部分もあるので、詳細はそちらをご確認ください。
521 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 19:58:23.68 ID:BBrd2CUc0

再開時刻本日は少し遅くなります。
522 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 21:57:48.32 ID:BBrd2CUc0
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CHAPTER 01

MIDNIGHTのせいにして

裁判終了


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523 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 21:58:52.91 ID:BBrd2CUc0

モノクマ「大正解! みんなを率いるリーダー、希望の象徴だった風野灯織さんを殺害した極悪非道なクロは七草にちかさんなのでしたー!」

結華「本当に、にっちゃんが……ひおりんを……?」

果穂「にちかさん……!」

にちか「……投票してくれてありがとうございます」

美琴「……」


投票結果は正解。
風野灯織を殺害したのは七草にちか。
モノクマのやたらハイトーンな声とは魔反対に押し黙っている連中はうつむいて、文字通り葬式の参列のような空気が漂っている。
七草にちかが本当に人を殺していたこと、そしてその人間を自らが殺人犯だと告発し次なる犠牲者に差し出したこと。
そのどちらに気を沈めているのかは私には測りかねる。
ただ、その悉くが絶望という言葉で表現するに足る表情を浮かべていることは事実だ。
524 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 21:59:58.93 ID:BBrd2CUc0

モノクマ「みんなが楽しくパーティの準備をしていた中で一人別の人間を殺す準備をしていたなんて、なんとも殊勝な殺人犯ですね!」

千雪「さ、殺人犯だなんて……」

モノクマ「殺人犯でしょ。だって七草さんは明確な殺意を抱いていた、これは神様にだって否定できない事実だよ!」

(……その“神様”ってのは、私のことじゃないな)

摩美々「……ねえ、ルカの言ってた推理って全部正しかったのー?」

にちか「はい……何から何まで言ってた通りです」

摩美々「だとしたら……にちかは本当は誰を殺そうとしてたのー?」

美琴「え……」

摩美々「だって灯織はその誰かと勘違いされて殺されちゃったんでしょー、にちかが塗料を直接塗り付けた……本当は殺されるはずだった人物がいるはずじゃーん」

にちか「……言いたく、ないです」

愛依「にちかちゃん……?」

にちか「言いたくない、言えない……! 今この場所で、私が殺そうとした人間なんて言っちゃったら……!」

千雪「摩美々ちゃん、そっとしておこう……? にちかちゃんが可哀そうよ」




あさひ「わたしはハッキリさせておくべきだと思うっす」




525 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:01:26.80 ID:BBrd2CUc0

愛依「あ、あさひちゃん……!」

あさひ「にちかちゃんだって、灯織ちゃんを殺しちゃったのは不本意だったはずっす。本当に殺したかった相手への思いを隠したまま死んじゃって、にちかちゃんはそれでいいっすか?」

にちか「違うの……私が殺したかった相手には、恨みとか妬みとかがあったわけじゃなくて……」

モノクマ「ああ、もうまどろっこしいなあ! そんなに気になるなら手っ取り早い方法があるじゃない!」

モノミ「ちょっと、今はミナサンが七草さんとお話しているんでちゅから余計な口出しをして邪魔しないでくだちゃい!」

モノクマ「だからこんなうだうだ言ってる無駄な時間を使うくらいなら、もっと一発ですっぱりとターゲットが分かる方法があるじゃない!」

モノミ「え?」




モノクマ「こういうことだよ!」




バンッ!

俄かに暗闇に包まれる裁判場。


モノクマ「七草さんは殺したい相手に夜光塗料を塗りつけてたんだよ? 裁判場ごと真っ暗にしちゃえばおのずと浮かび上がってくるじゃない!」

モノクマ「それこそ暗闇を仄照らす明かりのようにね!」
526 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:03:12.41 ID:BBrd2CUc0

私は参加をしていなかったけど、きっと風野灯織が命を落としたのはこんな暗闇だったんだろうな。
手足の所在もわからなくて、すぐ近くに人がいることはわかっているはずなのに、心がざわつく。

その心のざわつきが目線を走らせる。首を振って、目を凝らし、明かりと呼べる元を探し求める。
そして、その右往左往はある一点で収束した。ちょうど人間の胸のあたりの高さに、わずかに光るものがある。
ほんの一点ほどで、言われなければなかなか気づかない。それぐらいの光量が顔をのぞかせ、私を見つめている。


ルカ「……てめェだったんだな、七草にちかの本当のターゲットってのは」


暗闇の中、私はそのターゲットに近づいていく。
まだそのターゲットは自分のことを指されているのに気づいていないのか、夜光塗料もぼんやりとして動かない。

でも、そんなことは知ったことではない。
たとえ無自覚だったとしても、他者に殺意を抱かれていたその事実は知るべきだし、知られるべき。私はそう思う。

だからそいつの肩に、手をかけた。

丁度この位置に立っていたのはアイツのはずだ。
この裁判の間、終始涼しい顔して、まるで自分は無関係ですともいわんばかりの表情を浮かべていた……【あの女】。

527 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:04:11.20 ID:BBrd2CUc0





ルカ「【浅倉透】……お前の代わりに風野灯織は死んだんだよ」





528 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:06:13.94 ID:BBrd2CUc0

瞬間、裁判場に明かりがともった。
私が手を乗せている肩の持ち主は案の定浅倉透で、自分が選ばれたことに戸惑っている様子だった。
口をまごつかせて、柄でもなくよろけて見せた。


透「え、私……?」

雛菜「透先輩〜〜〜?! なんで〜〜〜!?」

あさひ「にちかちゃんが夜光塗料を塗りつけることができたのはボディチェックのタイミング。誰を標的にしても夜光塗料を塗るチャンスはいくらでもあったはずっす」

雛菜「そういえば……透先輩のボディチェックをしたのって」


≪灯織「市川さん……いえ、まだ始まっていません。その前に身体検査をしてもよろしいでしょうか? ……七草さん、浅倉さんをお願いします」

にちか「は、はい!」

透「厳重じゃん、めっちゃ」

にちか「ここまでやる必要はあるんですかねー……」

とはいえ一度引き受けてしまった仕事。風野さんに言われるがままに浅倉さんの身体検査を行った。全身をパンパンと叩いていき、不審なものはないか確かめて、さらには【胸元も襟を掴ませてもらって】一応は確認。

透「えー、恥ず……」

にちか「す、すみません……」≫


透「あの時かー」

にちか「……これ以上ないチャンスだと思ったんです。浅倉さんを殺すなら今しかない、って」

冬優子「ちゃ、チャンスって……」
529 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:07:04.74 ID:BBrd2CUc0

智代子「な、なんで……なんで透ちゃんを殺そうと思ったの?!」

ルカ「どういうことか、説明してもらえるよな」

にちか「……」


七草にちかはなおも俯いていた。
本当にこいつはどこまで苛立たせる。美琴の隣でいつまでもうじうじうじうじと……自分を口にすることに怯えてばかり。


ルカ「……ッ!」


その苛立ちが、私に七草にちかの胸倉をつかませた。


夏葉「ルカ……! そんな乱暴な真似は……!」

にちか「夏葉さん……いいんです」

ルカ「言えよ」

にちか「……わかりましたよ」


私の顔をその間近にとらえた七草にちかは、観念した様子でその口を動かし始めた。


にちか「……発端は、モノクマの提示したあの動機でした」

恋鐘「漫才に託けて、うちらの記憶が長い間にわたってトンどることを示した、あん動機ばい?」
530 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:08:57.55 ID:BBrd2CUc0

≪モノクマ「でもな、おかんはそのマスコットはみんなの記憶を奪っとるって言うんよな」

モノミ「それは……!」

モノミ「あ、あれ……?」

モノクマ「コロシアイ南国生活に参加しているみんなの記憶を奪っちゃってるあくどいマスコットがいるんだってさ。全く、ひどいマスコットもいたものだよね!」

モノミ「あ、あはは……ほ、本当でちゅね……いったい誰のことやら……」

モノクマ「ほんでおかんが言うにはな、そのマスコットってピンク色のウサギみたいな見た目らしいんや!」

モノミ「……い、今のあちしはツートンカラーの愛らしいウサギでちゅ……人畜無害なウサギさんでちゅ……」

モノクマ「でもな、おかんが言うには最近そのウサギは色を変えられた挙句、お兄さんができたらしいねんな!」

モノミ「いやあああああああ! それ以上はやめてくだちゃい!」

モノクマ「で、オトンが言うにはな、それってモノミちゃうか?って!」

モノミ「……」

モノクマ「もうええわ! どうも、ありがとうございました〜〜〜!」≫


にちか「私の家って貧乏なんですよ。片親だし、母は入院中だし……おかげさまで安アパートにおじいちゃんおばあちゃんとお姉ちゃんとで暮らして」

にちか「お姉ちゃんは毎日バイトを掛け持ちして全部生活費にして、私もアルバイトしながらアイドルやって」

にちか「……とてもじゃないけど、何年も持つような生活じゃないんですよ」

にちか「それなのに、記憶が飛んでる? 私の知らない時間が流れてる?」

にちか「じゃあそれはどれくらい? 数時間や数日ならまだしも、もし数か月……数年なんか経っていたとしたら……」



にちか「家族は、どうなってるんですか……?」



531 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:11:17.12 ID:BBrd2CUc0

冬優子「にちかちゃん……あの漫才を、本当に信じちゃったんだね……」

千雪「仕方ないわ……今私たちの身に起こってることはどれも信じがたいことばかり。どれが本当か嘘かなんて、もう誰にも分らないもの……」

にちか「だから確かめなきゃって……この島を早く出て確かめなきゃって……」

にちか「でも、それでもぎゅっと抑え込もうとしたんです。だって、不安に感じているのはみんな同じだし……私以外の人にも家族だっていますから」

美琴「じゃあ、どうして……?」

にちか「浅倉さんです」

透「……え」

にちか「殺しちゃダメ、殺すなんてもってのほか。そう思ってたのに……浅倉さんは、浅倉さんは……!」

(……っ!)


七草にちかが浅倉透を見つめるその瞳はこれまでの生活の中で見た七草にちかのどの表情よりも鋭く、尖っていて……それは、以前私が七草にちかにぶつけた視線と全く同じだった。

___敵意、そして【殺意】。

今にもその咽喉元を掻っ切って命を奪い去ろうかという剣幕がそこにはあった。

532 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:13:30.71 ID:BBrd2CUc0

夏葉「にちか……お願い、あなたに透に対する敵意と殺意を抱かせたその原因と理由を教えてもらえないかしら」

夏葉「……私たちも、何もわからないままにすべてを終えたくはないのよ」

雛菜「……」

(いつもの能天気女も今回ばかりは頭にキてるみたいだな……)

にちか「……あれは、この島に来て四日目の朝の話です。前の日に私はルカさんと喧嘩みたいになって……なんだか気も立っていて、寝れなくていつもより早く起きちゃったんです」

ルカ「……そうだったな」

美琴「……」

あさひ「四日目ってことは、あの漫才があった日の朝っすね」

果穂「それじゃあにちかさんは……動機がはっぴょうされるよりもはやくに透さんをころそうと思っていたんですか……?」

(……七草にちかは首を縦には振らなかった)

にちか「落ち着けなくて、私は本当になんとなく……なんとなくの気持ちで散歩をしに外に出たんです」




にちか「その結果、私は見てしまったんです……浅倉さんの、【裏切り】の証拠を……」




ルカ「……う、【裏切り】……だと……?」

冬優子「う、裏切りってことは……透ちゃんが……モノクマ側ってこと……?」

愛依「と、透ちゃん?! う、ウソだよね!?」

透「……」

雛菜「と、透先輩……?」

にちか「……浅倉さんが何も言わないなら私が全部言いますよ」
533 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:14:51.83 ID:BBrd2CUc0



=========
≪island life:day 4 moring time≫
=========



534 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:16:32.35 ID:BBrd2CUc0
【牧場】


私の中の『なんとなく』は静けさを求めていたのか、コロシアイという言葉からイメージされる人由来の脅威から身を置きたかったのか。
気が付けば私は人ではなくむしろ家畜たちがのびのびと過ごす穏やかな牧場に足を運んでいた。

獣の放つ、ありのままの臭いが鼻について煩わしい。
けれど、誰もいない、なにも無い、ただそこにあるだけの牧場の景色は存外私の気持ちを落ち着かせた。


「……はぁ」


私もあの牛みたいに何も考えずだらだらと過ごすだけの一日を送りたい。
あ、でも乳しぼりとかは嫌だな。生理的に無理。
それに家畜って最終的には食べられるんでしょ……最悪じゃん。
どうせなら食べられないし、人に触られないような動物が……


なんてとりとめもないことをひたすらに考えていた、その時だった。

私の視線の先にうっすらと人影が見えた。
その人物はあたりの様子を慎重に伺って、誰にも見つからないように姿を隠しているようだ。

まさかルカさんが何か犯行を企てているんじゃ……?
そんな危惧がふっと湧き上がり、私もスニーキングよろしく身を隠し、慎重に慎重にその人物との距離を詰めていく。


……その人物と背中合わせぐらいの距離までやってきた。
小説とかだと、こういうときでも肝心のその人物はピンとこないとかありがちだけど……
これは現実だ。非現実っぽいだけで、現実だ。

現実というのは、嘘をつかない。
535 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:18:52.23 ID:BBrd2CUc0





透「……あー、うん。大丈夫、今のところは」





536 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:20:48.55 ID:BBrd2CUc0

(……浅倉さん?)


浅倉さんは誰かと会話していた。とはいえほかの人物の気配はない。
彼女が何かしらの方法で外部と連絡を取っているのは明らかだ。
もしかして、助けを呼んでくれている?
そう思うと声が飛び出そうだったが、ぐっと堪えた。


(……信用してばかりじゃ、ダメだ。疑いながらの信用じゃないと……)


浅倉さんは悪い人じゃない。それは私だってわかってる。
でも今、ここではコロシアイ南国生活が行われている。
悪い人じゃなくたって、何か間違いは起こってしまうかもしれない。
そのリスクを検討しないと、足元をすくわれるのは私。
必死に自分を押さえつけて、息を殺した。


透「バレてない、平気だって」

透「あー……うん、多分、覚えてない。何も言ってこなかったし」

透「……計画通りだから」

(……浅倉さん?!)
537 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:22:55.67 ID:BBrd2CUc0

浅倉さんの言っている言葉はところごころが歯抜けだ。
元から多くを語る人ではないけど、この欠落は電話口の相手がそれを語っているから殊更語らないということに由来する。
ただ、その抜けた中身とやらが、私に疑念を抱かせるには十分すぎる要因であることは確かだった。


透「こっちから仕掛けるよ、黙ってたら……やられるのはこっち」

(……!!)

……『仕掛ける』?
その言葉の意図するところはわからない。ただ、彼女の通話相手が、そして何より彼女自身が何かを『仕掛ける』……その言葉に何か良からぬものを感じ取るのは当然のことだった。


透「……うん、それじゃあまた」


戸惑いと驚きで勝手に出てしまう声を抑え込んで、必死に口を押える私の背後でその通話は終わった。
浅倉さんは深く息を一つつくと、あたりをきょろきょろと見まわし始めた。どうやら今の話を聞いた人間がいないか、点検に動き出したらしい。

(……まずい!)

すぐ背後には壁を挟んで私がいる。
このまま見つかったら、私は彼女に何をされるかもわからない。
すぐに私はその場を離れて走り出した。
多分……見つかりはしなかったはず。
538 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:23:49.37 ID:BBrd2CUc0




透「……」

透「……まだ、間に合うから」




539 : ◆zbOQ645F4s [saga]:2021/11/30(火) 22:25:10.56 ID:BBrd2CUc0
◇◆◇◆◇◆◇◆


にちか「初めから、裏切ってたんですよ。浅倉さんは。私たちが外の世界と連絡が取れないことに焦っていた中で、別の誰かと連絡を取っていて……一人だけこの孤立無援の恐怖を感じていなかった」

にちか「だから私思ったんです。ああ、この人はちがう……私たちの仲間じゃない、モノクマとの内通者なんだって」

透「……」

夏葉「……透、説明してもらえるかしら。あなたの口で」

透「あー……」



透「あの時の、にちかちゃんだったんだ」



摩美々「……それは、認めたってことでいいのー?」

透「えっと……うん、大体は。にちかちゃんの言う通り」

結華「と、とおるん……? それ、本気……?」

透「え、うん」

智代子「に、にちかちゃんが聞いたっていう話も全部本当なの?!」

透「マジ」

愛依「そ、そんな……で、でも透ちゃん、別に悪い人と話してたわけじゃないんでしょ?!」

愛依「だ、誰と話してたん?! う、うちらの味方なんでしょ?!」

透「……言えないんだよね、トップシークレット」

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