村人「ま、魔物が襲ってきたぞぉ!」 俺「ふむ、ならば銃で撃ち殺せばいいのでは?」

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182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:09:29.68 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「帝国以外が全て死に体の状況だったのを、最後の最後魔王の魔法で首脳部をやられ帝国すらブチ壊されたんですからね。世紀末になるのも当然と言えば当然ですか」

元帝国中将「まあ、腕力に物言わせてそこいらの幼女を衆人環視の中強姦出来る様にもなったので単に悪化しただけとは言いませんけど。……いやもちろん町長殿が殺された事の方がデカいですからね、それ込みでも魔王に感謝なんかしませんよ?」

俺「ふむ、お前結構クズなのでは?」

元帝国中将「分かりきってた事でしょうに。というか自分は確か、ファーストコンタクトが金と引き換えに地竜を討伐するとかそんな形だったでしょう? だいぶ昔からクズだったって事ですね」
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:11:44.21 ID:drkWW5Qoo
俺「」ハァ

元帝国中将「そうため息なんかつかないでくださいよ。……ああそうそう、これメンバーの数と名前です。作戦内容等もそちらの用紙に記載してあるので、よく読み込んでおいて下さいね」スッ

俺「」コク

元帝国中将「それでは自分は失礼しますよ。もう40半ばですからね、最近体にガタがきてて本当にきついですよ……」スタスタ

俺「」ペラ


作戦参加者;
重戦士
ハゲ
……


デブ
傭兵
弓士


……


俺「」

俺「」ペラ
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:13:09.99 ID:drkWW5Qoo
〜決行日〜


元帝国中将「さて、全員集まったか? ……よし、欠ける事なく全員集合している様だな」


傭兵「……あんた」

俺「」ヨッ

傭兵「そこそこ腕は立つと思ったけどよ……まさかこんな危険な作戦に参加するとはなあ。あの子、お前が死んだって知れば悲しむぜ?」

俺「」

傭兵「は、死なんて微塵も考えてねぇって顔だな。ま良いんじゃねえの、そういうヤツのが生き残る事も多々ある」
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:15:09.32 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「……ではこれより、作戦内容の再説明を行う。手元の用紙を見て欲しい」ペラ


俺「」ペラ

傭兵「」ペラッ


元帝国中将「今回行うのは洋館への急襲だ。非常に強い結界が張ってある為に普段こそ侵入出来ないが、ここに集まった70余名の内29人が魔術師、更にその内12名が高名な実力者だ。30近くの高密度の魔法攻撃を喰らえば、流石の魔王の子の張った結界とて崩壊するだろう」

(´・ω・`)「質問。敵戦力はどの程度よ?」

元帝国中将「魔王の子とそれらを護らんとする準四天王クラスが2体、あとは有象無象が40以上。魔力感知で得た情報なので精度は保証しない、最低限この程度であると思ってくれ」

筋肉男「うーむ、その準四天王程度っていうのはよく分からんな。どれくらいの実力なんだ?」

元帝国中将「亜龍と龍の境目程度だと思えば良い。非常に厄介だがこの場に集っている者たちならば対処は出来る程度のはずだ」
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:18:04.31 ID:drkWW5Qoo
フード男「……報酬については確と払えるのだろうな?」

元帝国中将「無論だ、我々にはスポンサーが付いている。この混沌の時代を生き残る程の富豪たちだ、金を出し惜しむという事はないだろう」

フード男「ふん、ならば良い」

元帝国中将「他に質疑等ないか? ………なければ突入時の行動内容を説明するが、まず各自先程配られたアサルトライフルとスマートフォンを肌身離さず持っていてくれ。前者は魔法を込められる人間は込めて攻撃する事、後者は所持していない人間の為に一応配給しておく事とする。ちなみに通信料金は来月分までしか払っていないので留意しておく様に」

元帝国中将「では本旨に移る、最初は結界を破壊する為の人員29人と万が一の為の入り口-結界付近を見張る役8人を配置。残りの35+α人で洋館内に侵入、うち気配察知に長けた者5人が斥候役を務めて貰う。ただし敵が既に臨戦態勢であり、布陣を何らかの形で展開していた場合は総員攻撃を開始する事。魔術師の仕事は他の人員に遠距離攻撃手段がある為に結界破壊で終えても良いが、当然やる気があるのなら以後の作戦に加わっても良い」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:21:18.14 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「とはいえ重傷を負ってもその場で治療される訳ではない事を理解しておけ。制圧がなによりも最優先だ、戦闘可能人員が殺傷問わず15を切らない限りこちらが退却する事はない。…洋館内は感知魔法での空間把握によると3階建てに30程度の空間が点在する事が判明している、どの階も10室構成だ。地下の存在も考慮し1階のみ最低15人配置とするが、2、3階は10人程度で探索を行え。会敵した場合は臨機応変に対応、不味いと思えば素直に助けを求めろ。作戦に支障を来たさず目的を遂行する事を第一に考えてくれ。ここまでで質問は?」

重戦士「結界付近の見張りが多過ぎる気がするが?」

元帝国中将「洋館周辺は別個に魔物が出現する事に加え既に夕刻である事、精鋭揃いとはいえあの質の結界を破壊するとなれば疲労する者も居る事も予想される。そう言った者の警護の意味でも8人は多くはないと言える筈だ。他にはあるか?」

シーン...

元帝国中将「そうか。では突入を開始する……各員の幸運を祈るぞ」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:22:25.79 ID:drkWW5Qoo
ザッザッザッ...


元帝国中将「ああ俺さん、貴方と自分は3階ですよ」ボソッ

俺「ふむ、3階が“居る”可能性が高いからでは?」

元帝国中将「その通りです。1、2階は恐らく下級魔族が待ち構えてるだけでしょう、どうせ狙うなら魔王の子ども本人、いえ本体ですからね。情報も混血という事くらいしか流通していませんが、他の子どもの様に自身のテリトリーを広げると言った様子もないので雑魚の部類でしょう。油断は出来ませんが、警戒し過ぎて消極的な展開にする程の相手ではないですよ」

俺「」コク

元帝国中将「他所に危害こそ加えてはいませんが、我々にとってはあの魔王の子というだけで『敵』ですからね。申し訳ありませんが、死んでもらいましょう」ニィィ
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:24:15.73 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「では魔術師諸君、頼む」

黒衣女「魔王の血族め、あなたたちのせいで私の商売上がったりよ……!! 我が黒焔にて滅びなさい!!」ギュオッ!!

精神異常者「ブツブツブツブツブツ...」ズズズ

学徒「もう少しでボクが学園首席になる筈だったんだ!! それをあのクソ魔王は邪魔しやがった!! 絶対に……絶対に許さないぞぉッッ!!!!」ッドォオオオオオオオッッ!!!!

令嬢「魔族など穢らわしいだけよ。さっさと死に絶えなさい」キィィィンッ...


ヒュオオオオッ!!
ズドォンッ!!
ッゴォッッッ!!
ドガァッ!!
パァンッ!!
ガギギギッ!!
ヒュインッッ!!
ドゴォオオオオンッッッ!!!
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:25:30.50 ID:drkWW5Qoo
シュウウウウウ...


ピキッ
ピキピキッ


バキィイイインッ!!


元帝国中将「……結界が、開いた」

傭兵「よおおおし、行くぞぉおおおおおおおお!!!!」

料理人「40年育ててきたわしの鍋が猛威を振るう時がきたわい……!!」

デブ「餅は餅屋」ニチャア

筋肉男「我が筋肉……亡き妻の為に捧ぐ!!」
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:26:05.25 ID:drkWW5Qoo
バタァンッッ!!


軽戦士「」ガチャッ キョロキョロ

フード男「敵影確認出来ず。このまま進むぞ?」

元帝国中将「ああ。ここで1階担当は別れてくれ、上階担当は斥候を前に進むぞ」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:26:36.74 ID:drkWW5Qoo
シュタタタタタッ...

俺「」ピクッ

元帝国中将「! 伏せろ!!」

バッ


ヒュンッ ドゴォンッッ!!
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:27:57.54 ID:drkWW5Qoo
吸血鬼A「ちっ、人間め……なかなかやる」

吸血鬼B「お嬢様は必ずお守りするぞ! 決して、王統を………魔王様の血を絶やしてはならぬ!!」

鎖鎌使い「うるせぇ死ねッ!!」ブンッ!!

吸血鬼A「お前が死ね!!」ッドォン!!

鎖鎌使い「ぼぎョえっ!!?」ブシュウッ!!

元帝国中将「! 死者が出た! 総員警戒域を上げろッ!!」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:28:37.51 ID:drkWW5Qoo
俺「」スッ ズドォンッ!!

吸血鬼B「がはっ!?」ドチャッ!


吸血鬼A「!? おい、おm」

傭兵「余所見してる暇なんざねぇぞッ!!」ドヂュンッ!!

吸血鬼A「ぐぁァ!? ば、ばか……な………!」ドサッ
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:29:27.73 ID:drkWW5Qoo
(´・ω・`)「2人だけかな?」

元帝国中将「いや、」


バサッ! バサバサバサッ!!


吸血鬼C「よくも同志を……!!」

吸血鬼D「………殺す」ギロッ

吸血鬼E「地獄の苦しみを味わって死ね……」


元帝国中将「……悪いが2階組に任すぞ?」

重戦士「あいわかった」ガシャン

弓士「気をつけて下さいねー」
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:30:19.92 ID:drkWW5Qoo
〜3階〜


元帝国中将「ふん」ザシュ!!

吸血鬼K「う……ぐ………」

傭兵「こうしてみると人間と大差ねぇな、吸血鬼もよ……」

吸血鬼N「ゆ、許し……」ズバァッ!!

ドサドサッ


俺「ふむ、この先に居るのでは?」

(´・ω・`;)「この先、すげー魔力感じる……十中八九居るわこれ」

精神異常者「ブツブツブツブツブツ...」
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:31:44.61 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「………突入するぞ。全員、準備は良いか」

俺「」コクッ

呪術師「」コクッ

元帝国中将「…………」グッ


ギィィィィ...
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:32:10.20 ID:drkWW5Qoo
魔王娘「…………」

元帝国中将「……お前が、魔王の子か?」

魔王娘「そうだね」

元帝国中将「ならば、悪いがここで死んで貰う。最期に何か言いたい事があればその程度は聞こう」

魔王娘「そっか。じゃあひとつだけ、言わせて貰いたいのだけどさ」
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:33:10.04 ID:drkWW5Qoo
魔王娘「わたしは、人間に害を与えたかな?」

元帝国中将「………」

魔王娘「もちろんお父様は殺しまくったろうね。先祖の方々もそうだろうし、他の魔族や魔物だってそうだろうけど。ただね、わたしは生を受けて……人間のお母様のもとで生まれてさ、ただひとつだけ守り続けた事があるんだ」

魔王娘「『人を害すな』。お母様がわたしに遺してくれた言葉だよ」

元帝国中将「それで?」

魔王娘「いや、だからさ。今までは守り続けてきたんだ。吸血鬼なのに人間の血を吸わず、動物や魔物の血を吸ったりさ。部下にもそれを徹底させて、絶対に人間に近付かない様にもしたよ。結界も張って向こうから干渉出来ない様にもした」
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:33:45.52 ID:drkWW5Qoo
魔王娘「なのに、これだ。わたしが魔王の血統だからって理由で不当に攻め込み、部下も殺し、全てをめちゃくちゃにした。君たち、人間が」

元帝国中将「………」チャキッ

魔王娘「ふざけてるよね。わたしたちは、何もしていないよね。……わたし、もう、我慢しなくて良いよね?」

ズズズズズ...!!
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:34:30.86 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「魔術師は総員自身に魔導障壁を展開!! 残りは敵の攻撃に備えよ!!」バッ!

精神異常者「」ヴゥン!

呪術師「………!」ヴゥン!

(´・ω・`;;)「」ジャキッ!

傭兵「……えげつねぇな、これ」グッッ
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:35:43.99 ID:drkWW5Qoo
魔王娘「ねぇ、だからさ………わたしも、復讐して良いよね?」

パチンッ

ヴンッ ヴンッ ヴンッ


元帝国中将「! 魔弾だ、避けろッ!!」


魔王娘「」スッ

ヒュンッ ヒュンヒュンヒュンヒュンヒュンッ!!


傭兵「っちィ!!」バッ!

軽戦士「ぐがぁっ!?」ドシュッ!

俺「」サッ

フード男「っぎゃッ」ブシャッ!!
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:36:28.06 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「アサルトライフルを構えろ!! 撃ち殺せ!!!」

俺「」ドドドドドドドドッ!!

料理人「鍋もクソもないわい! ありゃ正真正銘単なるバケモンじゃァ!!!」ドドドドドドドドッ!!


魔王娘「ウザいなぁ……」パチンッ

グググッ...

カランッ カランッ
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:37:03.05 ID:drkWW5Qoo
呪術師「!? バカな……空間魔法の使い手だと!!?」


魔王娘「そんな大層なものじゃなくて、風魔法の高等応用だよ」パチンッ

傭兵(次はなんだってんだ……!?)

キランッ

狩人「………?」

ピシュンッ

(´・ω・`;)「………」

(´・ω・`;;)「………え」

ドサッ
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:37:29.71 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「……今のは」

魔王娘「次は火魔法と光魔法を複合利用して風魔法で速度強化、更に独自の術式構成で微調整を施しただけの単なるレーザービームだよ。……まさか、これを恐れる程度でわたしに挑んできた訳じゃあるまいね?」

元帝国中将(…………)

元帝国中将「俺さん」ボソッ

俺「」チラ
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:38:28.17 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「はっきり言って、あの少女……やはり『弱い』です。確かに魔法のレパートリーは厄介ですが、内に入り込みさえすれば容易に殺せると思います。少なくとも自分の実力なら」

俺「」

元帝国中将「しかし自分も指揮や味方の被弾阻止でかなり忙しい、動き回りながら作戦立案は現実的ではありません。そこで、」

俺「ふむ、まずはアサルトライフルで牽制をすれば良いのでは?」

元帝国中将「…ほう。既に作戦があると?」

俺「」コク
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:40:15.10 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「ならば貴方にすべて委ねましょう。わかっていると思いますが我々が魔王の子と会敵しているという事は下の階に準四天王格が居るという事です、指揮能力が十全でない中で下の者たちを呼ぶのは酷というか、無理ですよ」

俺「」コクッ

元帝国中将「なら町長殿の右腕たる俺さんの事だ、大丈夫でしょう。任せますよ……総員、アサルトライフルを再度構えよ!! 弾幕を展開しろ!!」

精神異常者「」ドドドドドドドドッ!!

傭兵「めんどくせえヤツだぜ……!」ドドドドドドドドッ!!


魔王娘「無駄だと言っているのに」パチンッ

グググググッ

カランッ カランッ カランッ...
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:41:09.53 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「諦めるな! 弾が尽きるまでとにかく撃て!! 相手も弾を防いでいる間は攻撃が出来ない、魔力もいずれ枯渇するだろう! それを狙え!!」

魔王娘「………ばーか」


俺「」スタスタ

スイッスイッ スイッ

プルルルルル...

ピッ

オペレーター『はいジャパネットたかたです!』
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:42:32.21 ID:drkWW5Qoo
俺「ふむ、確か無人ステルス爆撃機が数機残っているのでは?」

オペレーター『そうですね、在庫まだ残っていますよ! お値段なんと12億9800万Gです!』

俺「ふむ、買いなのでは」

オペレーター『購入ありがとうございます! 速達にいたしますか、普通にいたしますか?』

俺「ふむ、速達しかないのでは」

オペレーター『了解しました! では今すぐ機体ごと出荷致しますね〜!』ピッ


...ォォォォォ......

俺「」クルッ
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:44:22.08 ID:drkWW5Qoo
ドドドドドドドドッ!!


魔王娘「……いつまで撃ち続けるのさ? 確かにわたしの魔力は減っていっているけれど、そちらの方も弾数は有限のはずだが」

元帝国中将「………」

魔王娘「ああ、それしか採る手段がないという事だったりするのかな。だとしたら哀れだね、お父様の子を討つという名分の為に無意味な領域まで踏み込み過ぎた結果、自分たちが自滅するっていうんだからね」

元帝国中将「………む?」ピコン


元帝国中将「グループLINE? ……もしや」
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:48:42.91 ID:drkWW5Qoo
俺『ふむ、一旦全員洋館の外に逃げるべきなのでは?』


元帝国中将「……は?」


傭兵@一児のママ『意味わからん』

🥩いきなりステーキ大社長👨‍🍳🥩『お前さん逃げるんか❗️😡』

ちゅーじょー『どういう事ですか。説明をお願いします。』

俺『🪟』


元帝国中将「窓?」チラ




無人ステルス爆撃機「」ゴォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:49:17.15 ID:drkWW5Qoo
傭兵「」クルッ

呪術師「」クルッ

狩人「」クルッ

料理人「」クルッ

精神異常者「」クルッ

元帝国中将「」クルッ


ダダダダダダダダダダッ!!!!
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:50:38.42 ID:drkWW5Qoo
魔王娘「…………は?」

ピコン


執事『何故か人間どもが逃げていきます・・・』


魔王娘「………」

魔王娘「え、いや、まさか、勝ったってk」



ドガァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアンッッ!!!!!!



魔王娘(…………え………?)


ヂィッ
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:52:08.14 ID:drkWW5Qoo
狩人「………な、なんだあれは?」

俺「ふむ、無人ステルス爆撃機なのでは?」

重戦士「なんと……あんなものが投入されれば、銃以上に戦争の歴史を塗り替える事になるぞ………!!!?」

黒衣女「な、なによ今の…大規模爆破魔法?」

傭兵「や、館が跡形もねえぞ……なあこれ、死んだのか? 魔王のガキも」

令嬢「生命反応は皆無よ。おそらく死んだ、でしょうね」
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:52:39.21 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「」チョイチョイ

俺「」スタスタ

元帝国中将「……あんな物があるなら先に教えてくれれば良かったじゃないですか?」ボソッ

俺「ふむ、無闇やたらに使えば世界中が更地になるのでは?」

元帝国中将「いやまあそれはそうですけど…まあ良いです、ともかくありがとうございます。自分たちが活躍する機会は、結局ないままで終わりましたが」
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:54:11.13 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「…………」

元帝国中将「とりあえず、首都に戻りますか。スポンサーの方々にも報告しなくてはいけませんし、死者の遺族の方にも色々やらなくてはならないですしね。それにまだ子どもたちは残っていますし………俺さんは諸々が終わった後、どうするんですか?」

俺「ふむ、しばらく当てもなく世界を回るだけでは」

元帝国中将「そうですか。自分は魔王の子どもたちを征伐し終えたら……そうですね、極悪犯罪者にでもなりますかね。彼との義理が切れればあとは、自分も自由に生きて良いと思いますし。普段はちんちんがイライラしてしょうがないんですよ」

俺「」...ヤレヤレ
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:55:32.61 ID:drkWW5Qoo
元帝国中将「俺さんも一緒にやりますか? どうせ今回で黒く染まってしまったんですし、あの爆撃機があればレイプ以外にも何でも出来ますよ」

俺「」フルフル

元帝国中将「まあそうでしょうね、いや分かってましたよ。貴方は出来る事こそ超人じみてたり機転が利いたりしますが、メンタルは常人側ですからね。多少ワルくても、大きく堕ちる事はないというところですか」

俺「」

元帝国中将「ともかく、帰りましょうか。……ああそうだ、今日は居酒屋行きませんか? 昔の話を肴に呑みましょうよ」

俺「ふむ、それは良いのでは?」


ザッザッザッ...
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/05/31(月) 17:56:01.47 ID:drkWW5Qoo
チーズ休憩丼
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/31(月) 19:00:23.43 ID:V+j+7ORI0
チート持ち(なのか?)の主人公が一人いても世の中ままならねぇな
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2021/05/31(月) 19:04:09.90 ID:KVvSpvjb0
なんで書き溜めてそうなのに一気に投下しないんだ?
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/05/31(月) 21:33:26.12 ID:kGRUTZb20
1にだって事情はあるだろ…書き貯めてたら全部一気に吐き出さなきゃいかんルールなんてないぞ
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:07:26.10 ID:k3aOitDSO
〜17年後〜


少女「ねぇママ、こっちこっち!」

剣士「こーら、そんなに慌てないの。ママは逃げないんだからゆっくり行きましょ」

少女「えー? まぁ別にいいけどさぁ……あてっ」ドンッ

剣士「あ、すみませんうちの娘が……えっ?」

俺「」ペコリ

スタスタ...
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:08:01.97 ID:k3aOitDSO
剣士「………」ポカーン

少女「……マ、ママ?」

剣士「……はっ!?」

ダダダダダッ!!

ガシッ!

剣士「ちょ、ちょ、あの、すみません! 貴方は……俺さん、ですよねっ!?」

俺「」サァ?

剣士「その肩のすくめ方覚えてますよ!! お、俺さんなんでこんなところに居るんですか!!?」
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:08:44.45 ID:k3aOitDSO
少女「えっと、ねぇ、その人ママの知り合い?」

剣士「知り合い……っていうかなんというか……なんだろ、初恋の人って言いますか何と言いますかぁ……えとえと、あの……」

俺「ふむ、口調が戻ってるのでは?」

剣士「あ、これは……ってやっぱ俺さんで合ってるじゃないですかぁ!!」

少女(ママが敬語使うとこ久し振りに見た……)

……………
………
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:11:11.17 ID:k3aOitDSO
剣士「……そうですね、最近は各国景気も回復してきてますからね。私も首都に住んで、今は夫とお母さんと娘の4人で一緒に暮らしてます」

俺「ふむ、やはり良い相手と出会えたのでは?」

剣士「結果的には………そうですけど。でも俺さんも十分魅力的だと思いますよ? これは心底から思ってる事です、ほんとです! いつまでもお若いですし気配りも出来ますし、真面目に相手探せば絶対良い人が見つかりますよっ!!」

少女「むっちゃ力説するねママー」

剣士「……言い忘れてたけど、パパには内緒だからね。この人と会った事」

少女「なんで?」

剣士「チョコアイス2個買ったげるから」

少女「いえすまいさー!」ピシッ!
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:11:47.46 ID:k3aOitDSO
剣士「ところで俺さん、最近何してるんですか? お母さん曰くなんか俺さん想像よりやばい人だから普通の生き方はしてないとか言ってましたけど……」

俺「ふむ、世界旅行の様なものでは?」

剣士「せ、世界旅行ですか? 俺さんらしいというかなんというか……っていうと、今回も旅行のついででここには立ち寄った、みたいな?」

俺「」コクコク

剣士「はぁ……なんだか羨ましいですね、自由って」
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:13:22.57 ID:k3aOitDSO
剣士「あ、かなり話し込んじゃいましたね……ええと、今日は楽しかったです! 久し振りに俺さんと話せてよかったです、ほんとに!」

俺「」グッ

剣士「また機会があれば是非寄ってくださいね! 待ってますよ!」フリフリ

少女「ばいばーーーーーい!!」フリフリ

俺「」フリフリ



剣士(………夫にも、内緒ですけど。今も持ってますよ、俺さんの買ってくれたナイフ)ニッ

ナイフ「」キランッ
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:14:23.57 ID:k3aOitDSO
〜草原〜


俺「」トコトコ

俺「」

俺「」クルッ

俺「ふむ、出てくるべきでは?」ガチャッ


???「…………いつから気付いていた?」

俺「ふむ、首都外に出た時には尾け始めていたのでは?」

???「……………」


スッ
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:19:01.27 ID:k3aOitDSO
上級冒険者「流石は長きを生きる化け物か。この程度の気配遮断は見破れるという事だ」

俺「」コテン?

上級冒険者「惚けるな、お前が少なくとも100年以上前から存在しているというのは分かっている」

俺「」

上級冒険者「………俺は依頼でお前を拘束する為に来た。その依頼人が漏らした事だ」
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:19:42.17 ID:k3aOitDSO
シャキン!

上級冒険者「大人しく従えば何もしない。が、抵抗するのなら多少痛い目を見てもらう」

俺「」

バッ!

上級冒険者「…阿呆め」シュタッ!

ッキィンッ!!

上級冒険者「ふん!」ヒュオッ!
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:20:10.52 ID:k3aOitDSO
俺「」サッ パァンッ!!

上級冒険者「」フッ ズバッ!!

俺「」キィンッ!

上級冒険者(!? 俺の速度に反応出来るとは……)

俺「」カチャッ ドォンッ!

上級冒険者「ぐっ……!?」ブシュッ...!
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:21:05.79 ID:k3aOitDSO
俺「」ッドォン!!

上級冒険者「がっ!!?」ドサッ

俺「ふむ、終わりでは?」カチャッ

上級冒険者(………一か八か!)ゴウッ!

俺「」バッ
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:21:38.72 ID:k3aOitDSO
俺「」ベキィ!!

上級冒険者「ご、ばぁッ……!?」ベチャッ!

俺「」ゲシッ

上級冒険者「っぐ……!」

上級冒険者(……強い………!)
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:22:24.15 ID:k3aOitDSO
上級冒険者「………」

俺「」

上級冒険者(………。どうせ死ぬのなら…)

上級冒険者「華々しく、散ってやる!!」ヴゥン!

俺「」ピクッ

上級冒険者「俺ともども死ぬが良い………!!」キィィィンッ...



ドォオオオオオオオオオオオオオオオンッ!!!!
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:24:30.73 ID:k3aOitDSO
シュウウウウウ......


俺「」

俺「」チラッ

上級冒険者「」

俺「」

俺「」スタスタ
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:26:57.14 ID:k3aOitDSO
〜???〜


プルルルルル...


外科医「………」

ピッ

外科医「死にましたか。前評判とは裏腹に使えませんね」

外科医(とはいえ事実性の補強にはなりましたか。100年前の記録にすら出でる謎の人物……俺、その実力はとこしえを生きるだけはあると)

ガチャッ

助手「先生紅茶でーす!」

外科医「うん? ああ、どうも」カチャ

外科医(ま、金だけはたんまりとあります。さっさと次の者を送り込んでおきますか)ズズ...

……………
………
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:27:40.51 ID:k3aOitDSO
俺「」グダー


パカラッパカラッ...


御者「…うおっ!? あ、あんた何してるんだ? こんなとこで」ビクッ

俺「ふむ、どう考えても休憩しているだけでは?」

御者「いや休憩以前に全身ボロボロじゃねーか……駄賃払えるんなら街まで送ってやろうか? 病院行った方が良いぞ」

俺「ふむ、大丈夫なのでは?」

御者「そ、そうか? いや、でも……」

???「どうしたのですか?」ガチャ
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:28:34.01 ID:k3aOitDSO
御者「あ、いえその、そこに人が倒れていまして」

???「人が? ……そうですか、ならば私がもう1人分お支払いしましょう」

御者「え、あ、でしたら………おいそこの、この方が乗せてくれるってよ。遠慮なく乗ってったらどうだ」

俺「」チラッ


帝「まあ、酷い傷……お金の当てはありますか? わたくし簡単な回復魔法なら修めておりますから、応急処置くらいは致しますわ」
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:29:43.64 ID:k3aOitDSO
パカラッパカラッ

帝「……一応これで殆ど塞がったかと思われます。ただ内出血や深い傷までは完全に治し切れたとは言えません、外傷だけが消えた形となります。必ず病院等には行ってくださいね」

俺「ふむ、回復魔法は良家の者しか習得出来ない筈では?」

帝「良家……そうですね、良家といえば良家の生まれなのでしょう、わたくしは。…とはいえもう尋常の人です、今は田舎町でしがない花屋を営む日々ですわ」

帝「あ、先ほどもお訊きしましたがお金の当てはございますか? なければお怪我の治療費くらいはお出し致しますが……」

俺「」ジャラッ

帝「その様子だと宜しい様ですね。安心しました」ニコッ
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:31:06.49 ID:k3aOitDSO
〜田舎町〜


御者「着きましたー、こちらでお降り下さーい!」

帝「ではわたくしはこの辺で。しっかり養生なさって下さいね」

俺「」コク

クルッ

スタスタ
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/01(火) 04:37:46.53 ID:aCq12GjDO
帝ちゃんって……某アリスソフトの懐かしのエロゲを思い出したよ
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:40:56.20 ID:k3aOitDSO
若医者「驚きましたね……相当高位の回復魔法が掛けられている、下手したら皇族や王族が修得するレベルの」

若医者「もしかしたら先程会ったとおっしゃられた人は、やんごとなき方かもしれませんよ。……正直こちらが施せる事は特にないですね、診療代を頂くのが憚られるほどだ」

若医者「とはいえ一応言っておきますと、組織の再生促進には食物が要ります。特に肉、蛋白質を含むものがいいですね。それらをこの1ヶ月ほどは意識して摂ると良いのではないでしょうか」

俺「」コク

スタッ

ジャラッ

若医者「どうも。良い旅を」

俺「」フリフリ

ガチャ
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:41:40.02 ID:k3aOitDSO
トコトコ


...ザッ ザッ

俺「」チラッ

俺「ふむ、わりに速いのでは?」


冒険者A「あぁ? 何言ってやがるこいつ」

冒険者B「いや、気付いているのかもしれないぞ? それか前任の奴が言ってしまったか」

冒険者A「あー、可能性としちゃ有り得るな」
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:43:00.81 ID:k3aOitDSO
冒険者C「とりまやっちまわん? 時間惜しいわ」

冒険者B「そうだな。という事で理由は知らんが、依頼主がお前を引っ捕らえろと言っている。こちらは7人だ、無駄な抵抗はやめた方が賢明と思うが?」

冒険者D「別に抵抗しても良いけどなァ。他の奴が死ねば俺の金が増えるしよ」

俺「」カチャッ

冒険者E「あらら、刃向かっちゃうんですか」

冒険者C「うっわバカ過ぎ、7対1で勝てる訳ねーじゃん」

冒険者A「ま、そう言っちまったからには自分の言葉に責任持てよな。……んじゃ行くぜェ!!」バッッ!!
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:51:53.13 ID:k3aOitDSO
冒険者C「」

冒険者D「」

冒険者E「」


冒険者A「ゆっゆ、ゆ、許し………!」

俺「ふむ、そもそも俺は先程何も言っていなかったのでは?」ズドォンッ!!

冒険者A「ギュピぇッ」ブシャッッ!!!

ドチャッ


冒険者B「ば、ばかな……!!」
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:54:41.73 ID:k3aOitDSO
冒険者F「ひ……ひぃいいいいいいいいいいいいいっ!!?」ダダダダダッ!!

冒険者G「うわぁああああああああああああああああ!!!!」ダダダダダッ!!

冒険者B「お、おい!?」

俺「」パァン!! パァンッ!!

冒険者F「あぎぇっ」ドサッ

冒険者G「ぐひッ」ドサッ

俺「ふむ、もう残っているのはお前1人なのでは?」カチャ

冒険者B「………!!」
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:55:51.87 ID:k3aOitDSO
冒険者B「…ま、待て。言おう、依頼主の情報を」

俺「」

スッ

冒険者B「………奴は医者だ。お前を拘束させる為に俺たちを派遣した。新王国郵便を利用して依頼書を出していた様だから、恐らく王国人と思われる」

俺「ふむ、俺を拘束しても特に意味はないのでは?」

冒険者B「先にも言ったが理由は知らん……俺たちは単なる雇われだ」

俺「」

俺「」クイッ

冒険者B「……いいのか?」

俺「」コク
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:56:55.08 ID:k3aOitDSO
冒険者B「そうか。……礼にもう一つ情報を与えよう、スマホを出せ」

俺「」スッ

冒険者B「ふるふるするぞ。LINEのアカウントを交換してくれ」フルフル

俺「」フルフル

ピコン

冒険者B「俺は一応こいつらのリーダー格だったからな、実は連絡権が与えられていた。奴の名前はそのアカウント名そのままの『外科医』だろう。今後に役立ててくれ」

俺「」グッ

冒険者B「ではな。殺そうとした身で言うのもなんだが……すまなかった」

ザッザッザッ...
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:57:46.87 ID:k3aOitDSO
俺「」スイッスイッ


アカウント名;外科医

一言コメント;お医者さんです。外科領域担当。国際信州学院大学医学部医学科卒。ツイ垢→@IamD0ct0r


俺「」ピッ

俺「」スタスタ...
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 04:59:42.70 ID:k3aOitDSO
〜1ヶ月後〜


助手「先生紅茶です! あんまり根詰め過ぎない様にして下さいね〜」

外科医「どうも。……ふむ。この動き、どうやら気付かれた可能性が高いですね」ペラ

外科医(流石に王国内部に侵入されたのは厄介ですね。これまでの失敗は許容範囲でしたが、ここからは用心しなければならないでしょうか)

外科医「ですがまあ、こういった障害があればこそ解剖時の満足感も巨きくなるというものです。艱難も一種のテイストとして楽しみましょうか」

外科医(…しかし、なんだか最近は調子が悪いですね。そろそろ四十路ですし、老化の所為でしょうか)
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:00:40.58 ID:k3aOitDSO
〜新王国大都市〜


ワイワイ

ガヤガヤ


ドカタ「……でよぉ!」

酔っ払い「ギャハハ、くそおもしれぇなそれぇ!」

ドカタ「あぁでもよぉ……おん?」


俺「」キョロキョロ
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:01:24.27 ID:k3aOitDSO
ノッシノッシ

ドカタ「おうあんちゃんどうした、なんか困ってんのか??」

俺「」クルッ

酔っ払い「おっ? どうしたどうした、なんかあったかぁ?」

ドカタ「悩みがあるんなら言ってみろよ! 暇だし特別に聞いてやるぜぇ、ガハハ!!」

俺「ふむ、この都市には闇病院などがあったりするのでは?」

ドカタ「闇病院……??」
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:01:55.70 ID:k3aOitDSO
酔っ払い「ああそういやよぉ、聞いた事あるぜ! 確か商店街突き抜けたトコっによ、ヤミ医者がやってる病院があるんだと! で、確かそこの医者がマッドサイエンティスト?ドクター?だかで犯罪者御用達状態になってるってな!! ギャハハ!!」

ドカタ「おぉんじゃ確実にそこじゃねぇかぁ!!? ……お? いやあんちゃんなんでそんなトコ行くんだ??」

俺「ふむ、なんとなくとでも思えば良いのでは?」

酔っ払い「ギャハハハ、なんとなくか!!」

ドカタ「まー人間たまにはなんとなく闇病院行きたい日もあるわな!!」

ドカタ&酔っ払い『ギャッハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!』ゲラゲラ

俺「」スタスタ
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:02:26.33 ID:k3aOitDSO
〜路地裏〜


ッキィンッ!! ズバッ! ザシュッ!!


暗殺者A「いい加減にっ……往ねぇい!」ブォン!

俺「」フッ

暗殺者B「背後か!」ヒュッ!

俺「」ダァンッ!

キンッ!

暗殺者B「! 暗器を銃弾で撃ち落とすだと……!?」
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:02:59.71 ID:k3aOitDSO
俺「」ドンドォンッ!

暗殺者A「くっ、うゥ!?」カッ、キィン!

俺「」ガチャッ ダダダダダダダダッ!!

暗殺者B「がっ、あががががががががッ!!?」ブシュウウ!!

暗殺者A「あ、兄者ぁ!?」

俺「」ポイッ ガチャガチャッ

暗殺者A「に、二丁拳銃………っぐ、兄者の仇ぃいいいいいいいいいいい!!!!」ドォッ!!

俺「」バッ
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:03:42.64 ID:k3aOitDSO
ダダァン!

ズバッ!!

俺「」

暗殺者A「…………」

ツーーー...

俺「」ポタ、ポタ...

暗殺者A「………………」

ガクッ

暗殺者A「浅手に……終わったか………!」ブシャアァッ!!

ドチャッ!!
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:05:32.67 ID:k3aOitDSO
外科医「彼等もやられましたか。かなり金が掛かったのですが」

外科医(…それにしても)

外科医「……どうも、今日は特に調子が悪いですね。私としたことが、病でも患ったのでしょうか?」

外科医「………」

外科医(逃げますか。普段なら私も魔法で対処出来たでしょうが、この状態だと一方的に殺されかねないですね。道具は鉗子やメス等必要最低限のみ持って行)サクッ

外科医「………な、に?」
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:06:14.56 ID:k3aOitDSO
グラッ

トサッ


助手「バカですねー先生。いっつも素直にあたしの入れた紅茶を飲むんですから、衰弱させるのなんて簡単でしたよ」

外科医「……な………」

助手「あ、ちなみにあたし人間じゃないですよ。実はー……」シュウウウウ...
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:08:35.33 ID:k3aOitDSO
悪魔少女「………アクマ、でしたぁ! いやぁ〜、医者みたいな上流階級は回復魔法教えてくれるし寄生すると便利だね! 感謝感謝! お給与もうまうまだし♪」

外科医「き、みは………!」

悪魔少女「あぁ重ね重ね言うけど、回復魔法を教えてくれた事はほんとに感謝してるよん! 魔族やってたらフツーのはともかく高度なのはみんな知らないんで教えてくれないかんねぇ、先生はあたしのキチョーな糧となってくれたワケ! あいらぶせんせーべりべりだいしゅき♪って感じ!」

外科医「く………!」キィィィン!

悪魔少女「あ、それ無駄だよー」

バチッ!

外科医「………!?」

悪魔少女「診察に支障が出ない程度に魔力量を制限させちゃいました☆ あたしの使ったクスリ心身衰弱と魔力枯渇の効果があるかんね、この時の為に絶対抵抗出来ない様にしといたんだよ! ねね、すごいでしょ?」
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:09:46.40 ID:k3aOitDSO
外科医「…………」

悪魔少女「と、ゆーことで先生用済みねー。来世で魔族にでも転生してきたら、まあ部下くらいにはしたげるよん」スゥウウウ...

外科医「……! や、め」

悪魔少女「死んどけ、糞袋」

グジュリッ!! グチャッ、グチュ、ブシュッ、ドヂュンッッ!!

ポトッ


肉塊「」
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:10:38.30 ID:k3aOitDSO
悪魔少女「はーやったやった。上級回復魔法に一部の人間の魔法も覚えたし、これで次期魔王選でもご主人様の役に立てるかな? そろそろ旧魔王領に戻らないとなぁ」ガチャッ

悪魔少女「………んー?」クルリ

俺「」

俺「」チラ

肉塊「」ピクッ ピクッ

俺「」チラ

悪魔少女「………」
262 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:11:10.42 ID:k3aOitDSO
悪魔少女「あ、先生がなんか言ってた人? ごめんねぇ、先生ならもー殺しちゃったんだ☆ 聞いた感じあんまり仲良さそうじゃなかったしぃ………別に、問題ないよね?」ニヤ

俺「」

俺「」コク

悪魔少女「ありゃ、意外と話が分かる感じ? 人間にもアタマ悪くないのがいるんだねぇ〜」

俺「ふむ、さすがに俺が例外なだけでは?」

悪魔少女「まあそれもそっかな。フツーの人間は魔、即、斬ってな感じだもんね」
263 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:11:46.51 ID:k3aOitDSO
悪魔少女「じゃ、あたし消えますから。そこそこ急いでるし」バサッ

俺「」コクッ

悪魔少女「じゃね、変人さん」バッ!

バサッ バサッ バサッ...

俺「」

肉塊「」ピクッ ピクッ

俺「」クルッ

ガチャ

バタン
264 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:12:23.22 ID:k3aOitDSO
〜8年後〜


農民A「はぁ……最近は不作だっぺねぇ」

農民B「こういう時は俺さん呼べばいいんでねが?」

農民A「俺……? 誰だべそれ」

農民B「最近この辺に住み始めたあんちゃんだべ。色々教えてくれっかんなあ、おらも近所もみんな大助かりだべよ!」

農民A「へぇ〜?! そらいい、おらも世話になるっぺか!」
265 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:13:31.41 ID:k3aOitDSO
コンコン

農民B「俺さんいるっぺか〜?」

ガラッ

俺「」コテン?

農民B「おぉいたいた、このあんちゃんが俺さんだべ!」

農民A「はぇ〜? なんじゃまだ若いっぺなあ……」
266 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:14:23.13 ID:k3aOitDSO
農民B「んで、何困っとるんだっぺか? 不作だったっぺか?」

農民A「おぉそれがな、近頃作物が育たんくてなぁ。別に土壌を変えたワケでもなし、さっぱり理由が分からんのだべ。俺さん、ていうんだっぺか? なんぞ解決策とかあるもんかぁね?」

俺「ふむ、この栄養剤を使えばいいのでは?」スッ

農民A「な、なんだべかこの小筒は?」

農民B「おお、そりゃおらも飢饉ん時ん為の予備に貰ったっぺ! たしか俺さん、作物を育て易くする薬品だって言ってたっぺなあ」

農民A「や、薬品だべか……大丈夫だべか? 少し不安だべ」
267 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:15:45.11 ID:k3aOitDSO
俺「ふむ、栄養剤は農薬とは違うので安心して良いのでは?」

農民B「その通りだべ! 農薬は作物に直接化学物質を散布する事によって虫害等を防ぐ代わりに人体に影響のある物質を付着させるっぺが、栄養剤はその名の通り植物の成長を促進させる働きのあるものだべ! 従って内包されるのは単純に栄養だけだべから、作物に特段異常を発生させる事もなければ味を変化させると言った事もないべ! 安心するといいと思うべよ」

農民A「お、おぉ??」

農民B「という事で俺さんにお礼を言ったらすぐ栄養剤を差しに向かうべよ! 不作はすぐに解決せんといかんからな!」

農民A「……よ、よく分からんべが貰ったからには試してみるべ! ありがとだべ、俺さん!」タタタッ

俺「」フリフリ
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:16:19.93 ID:k3aOitDSO
〜数ヶ月後〜


農民A「俺さんのおかげで早速芽が出揃ったべ!本当に感謝だべ!!」

俺「ふむ、別に大した事はしていないのでは?」

農民C「そんな事ないべ!俺さんおらたちみぃ〜んなを助けてくれたっぺ!!」

農民B「やっぱし俺さんしか勝たんっぺよ!!」

農民D「俺さんはこの村の英雄だべぇ〜〜〜〜!!」

ワイワイガヤガヤ...
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:17:41.13 ID:k3aOitDSO
ピク...

ザッ

ザッ

ザッ

ザッ...

ガサッ


ザッ!

巨熊「グゥウウウウウウウウウウウウウウウウ…………!!!!!!」
270 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:18:14.13 ID:k3aOitDSO
農民D「ひ!? あ、あれは……」

俺「」コテン?

農民A「や、山の奥に住んどる大熊だべ! こ、この時期はまだ来んはずだったんじゃ……!!」ガタガタブルブル

農民B「と、とにかく逃げるしかないっぺ!! ややヤツは一通り暴れたら去っていくべ、だからまずは逃げっ」

巨熊「ゥゥゥ………グゥアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」ドゴォオオオオオオオオオンッッ!!!!!

農民C「ひっ……ひぃいいいいいいいいいいいい!!!??」ジョンジョバァーーーーー!!!!
271 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:19:14.72 ID:k3aOitDSO
俺「ふむ、射殺すれば良いのでは?」

農民D「む、無理だっぺ! 銃なんて持っとらんし撃ってる間に殺さ……!!」

俺「」スッ

農民A「え……こ、これは?」

農民B「短機関銃……だべか?」

巨熊「ゴァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!!!」ダダダダダッ!!!!

農民C「ちちちち近付いて来たべぇ!!?」

農民A「………!!」
272 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:19:55.25 ID:k3aOitDSO
俺「ふむ、早く殺さねば自分が殺されるのでは?」

農民B「ででっで、でも……」

農民D「お、おらたちに出来るわけが……」

農民A「………い、いや! おらぁ、やるっぺ!!」ガチャッ!

農民C「お、おめ正気だべかぁ!!?」

農民A「やらなきゃ自分が死ぬんだべ!おらぁ、かかさまの遺してくれた畑の為にも、支え続けてくれとる嫁ン為にも………ここで死ぬわけにゃあ、いかんのだべぇええええええええええ!!!!」ドドドドドドドドッ!!

巨熊「! ギッ、グオォッ……!!?」ブシュッ!!

農民D「き、効いとる……!?」
273 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:20:48.36 ID:k3aOitDSO
農民B「………く、熊がなんぼのもんだべぇっ!! お、おらだって気持ちはおんなじだぁ!! 魔物でもないんだべ、恐れるこたぁないべぇ!!!!」ドドドドドドドドッ!!

農民D「……ち、ちくしょぉ!! こうなったらヤケクソじゃああああああああ!!!!」ドドドドドドドドッ!!

農民C「う、うう、うわあああああああああああああああ!!!!」ドドドドドドドドッ!!

俺「」ドドドドドドドドッ!!

巨熊「グ、グッ、グゥウウウウウウ………アァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!」ダダダダダッ!!!!

ダダダダダッ...

ダダッ...ドスン、ドスン、ドスン...

...グラッ

ドォォォンッ!!
274 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:21:34.10 ID:k3aOitDSO
農民A「か……勝った?」

農民B「………勝った……」

農民C「こ、ころ、殺した……あの巨熊を………」

農民D「おらたちが……やったんだべ………」

俺「」コクッ

農民A「や、や……っ、」


農民たち『やったぁあああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!』


農民B「今日は熊鍋じゃあ!!」

農民D「お、おら他ん村のヤツも集めてくるっぺ!!」タタッ
275 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:22:21.21 ID:k3aOitDSO
農民A「俺さんのお陰だべ……俺さんが後押ししてくれなかったら、おらたちみんな死んでたかもしれないべ!」

農民C「ありがたやぁ……ありがたやぁ………」スリスリ

俺「」フルフル

農民B「そう謙遜なさらんで良いっぺ、俺さんはやっぱりこの村の英雄だっぺ!!」

農民A「………。そういやぁこの村、まだ村長おらんかったっぺなぁ?」

農民B「あぁ、んだんだ」
276 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:23:10.64 ID:k3aOitDSO
農民C「し、したら……俺さんを村長にするってぇのはどうだっぺか?」

農民B「おお、良い考えなんでねか!? 」

俺「」ピク


村長『俺さん、ありがとうな。これからも5人でずっと、困難を乗り越えていこう』ニッ


息子『俺さん……おれのやり方は、間違ってなかったよな?』


俺「」

俺「ふむ、俺はまだ数ヶ月しか住んでいないのだから適切ではないのでは?」
277 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:24:33.57 ID:k3aOitDSO
農民A「いんや、期間なんぞ関係ないべ! おらたちみんな俺さんの人柄ぁ分かっとる!」

農民B「村の誰もが俺さんのこたぁ尊敬しとるべな!」

農民C「おら、文句言うヤツぁ居ないと思うべよ?」

俺「ふむ、本当に俺しか候補が居ないのか考えてみるべきでは?」

農民B「あぁそれは安心してくれていいべよ! みんなあったま悪ぃかんなあ、渉外活動? とか、なんたら管理とかってのが出来なくて立候補してないんだべ!」タハハ

農民A「という事で、村ん中でいっちゃんあたまぁ良い俺さんがなってくれたら大助かりなんだべ! もちろん強制はせんけど、前向きに考えてくれると嬉しいべよ!」

俺「」...コク

農民B「んじゃあ熊鍋作りにいっか! 女手も呼んでくるべ、他のヤツぁ大熊運ぶん手伝っとくれっぺ!!」
278 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2021/06/01(火) 05:27:05.34 ID:k3aOitDSO
球形の表面積の公式を言おうとしたけど高校数学とか忘れてしまったので休憩します
279 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/01(火) 05:39:59.96 ID:vvB0PgRmo
何故球が高校数学?と思って調べたらH23までは公立の数Tの指導要領に入ってたんだな
280 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/01(火) 06:25:20.86 ID:gybvKa7P0
最初の村の興亡は終わり、世紀末も終わり、外科医は決着をつける前に死に……一本筋の物語ではなく歴史が淡々と進む感じ
281 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2021/06/01(火) 06:26:47.66 ID:/1N0LQtiO
ふむ、なんとなくアンタの文の感じは覚えがあるな処刑人だったこともあるのでは?
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