西住まほ「大洗玉球物語2」

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33 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:44:43.06 ID:Qc+FF3//O
まほ「……ここだ、この初回を突破する瞬間こそが突破機の魅力でもあり落とし穴でもあるんだ! 25%が一回と約9分の1が4回……いける……私ならいけるはずっ!」

まほ「さて、ここでの熱いパターンは最初の弾丸の色が入賞時に緑以上であること。内部で小当たりを引いている場合、弾丸の色が上がりやすいらしく、最初の弾丸が緑だと赤以上に上がる可能性が大きい。これでチャンスアップパターンが絡めばもう貰ったようなものだ。よし、いくぞっ!」グイッ

しほ「…………しぽりんジャマーッ!」バババッ

まほ「えっちょ、私の顔の前で手をバタバタさせないでくださいよ! 見えないじゃないですか!」バタバタ

黒 遠山かなめ

黒 遠山かなめ

黒 遠山かなめ

黒 遠山かなめ

黒 遠山かなめ

まほ「うわぁ……黒だよ、真っ黒!! んもう、どうして邪魔するんですか! いやまて、まだ昇格するんだ……大丈夫だ、まだまだいけるぞ、頑張れまほ!」プンプン

千代「島田流奥義……霞五月雨の陣!」バババッ

まほ「うわっあぶな……ちょ、また顔の前で手をバタバタと……や、止めろぉ!」グイッ

青 水蜜桃 UP プイプイ

黒 遠山かなめ

黒 遠山かなめ

黒 遠山かなめ

黒 遠山かなめ

まほ「はぁぁ……終わった……これは流石に無理だろう。大当たりを引けてそうにない……」ズーン
34 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:45:32.29 ID:Qc+FF3//O
しほ「やったわね。ちよきち……いえーいっ!」パンッ

千代「グッジョブベリーナーイス! しぽりん……いえーいっ!」パンッ

まほ「結局、駄目だったな……」ガクリ

まほ(自分が当たりを引けてないだけとはいえ、こうも露骨に邪魔をされると腹も立つ……この借りは必ず返す。見てろよ二人共……)ギロリ

まほ(しかし邪念を送るだけでは大して効果は無さそうだし。そうだ、みほに聞いてみよう……電源を入れて……っと、えーとお母様と島田流の家元の弱点みたいな言葉を教えてくれっと……)スッスッ

まほ(……みほの奴、返信早いな……何々……ふむ、これは……)ニヤリ

しほ「さぁまだまだ勝負はこれからです……っと、早速カウントダウンが来たわ!」サン ニー

千代「くっ、私にも何か……あら? タイマー! これは良い展開よ!」スポポポーン

まほ「…………れ…………ろ……っ!」ズモモモ

しほ「む? まほ? 何をぶつぶつ言って……」チラッ

千代「何か……まほさんの方から聞こえるわ……」チラッ

まほ「……はずれろぉ! はずれてしまえぇ! 年甲斐も無く邪魔ばかりしてぇ……絶対はずしてやるぅ! うおおぉぉぉ……まぽりんの全ての力を込めてぇぇはずれろぉぉぉっっ!」ギュウウウウ

しほ「なっ、まほ!? あなたは一体何をしているか分かっているの!? 他人の足を引っ張るような真似をするとは……恥を知りなさい!」イチ

まほ「うるさぁい! 先に仕掛けてきたのはそっちだろ! 絶対はずしてやるからなぁ……疑似3助六セットで叩き落としてやるぅぅ……っ!」ゴゴゴゴ

しほ「あっあぁ……発展先が……青いぃ……!」ガクガク

千代「まほさん……人を呪わば穴二つと言いますわ! その怨嗟を此方に向けるのを止めて頂けません?」チラッ

まほ「先に墓穴を掘ったのはそちらです……私は絶対止めませんよ! はずれろぉ! ぐぬぬぬぬぅぅ……おかめぇ! 紫カットイン! 鷹柄など絶対出させてたまるかぁぁっ!」ゴゴゴゴ

千代「あぁ……疑似3でも赤いまま……本当に弱い……」ガクガ
35 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:46:57.13 ID:Qc+FF3//O
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36 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:48:15.89 ID:Qc+FF3//O
しほ「……ふふ、ふふふふ……まほ! 私が築いてきた西住流を甘く見ないでほしいわね……はぁぁ……っ! しぽりーんフィールドッ! はい無敵! これで私は無敵ですからまほの怨嗟の声などはもう此方には届きません! よし、助六SPでも赤テロ赤保留に援護も刺さってるわ! これなら期待度は充分……最後のプッシュ……行きますよ……っ!」スゥゥ

まほ(……今だ!)カッ

まほ「『常夫さん……後で少しお話があるのですけど……今夜は……私のためにお時間よろしいですか……?』」ニヤリ

しほ「えっ!? ちょ、ちょっとまほ、あなたどこでそれを聞いて……」プスン

しほ「あっ! 外れた……んもう、まほ!」グイッ

まほ「あれあれぇしほさぁん、どうかしたんですか? こんな会話は家族間ではよくある事ではないですか。それも夫婦なんですからこの程度の会話なんてありふれていると思いますけど。それとも……他に何か意味があるんですかぁ……?」ニヤニヤ

千代「しほさん、その会話ってまさか……」チラッ

しほ「…………ふ、ふしだらな母と……わ、笑いなさい……」プルプル///

千代「あらあらまぁまぁ、随分とお盛んですこと。そうですか、西住流では女性がお誘いになられるのですね……」ニタニタ

しほ「つ、常夫さんは寡黙な方ですから……そういう事もあるというだけです! 毎回私からお誘いしている訳ではありません!」プイッ///

千代「いえ、夫婦共々とても仲睦まじくて良いと思いますよ? まぁ島田流は貞淑を主にしておりますから、女性からというのはとてもとても……ね?」ニタニタ

しほ「ぐぅ……ぐぬぬぬ……まほぉ! 本家に戻って来たら覚えていなさい!」グイッ

まほ「知りません! 私は売られた喧嘩を買っただけです!」プイ
37 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:48:58.00 ID:Qc+FF3//O
千代「さて、此方は…………鷹柄カットイン! これが出たら安心よねぇ……最後も赤ボタンですし。ではしほさん……お先に失礼しますわ!」カッ

まほ(……私がこの機を逃すと思うかっ!)ビシッ

まほ「『あなたぁ……愛里寿も寝静まった様ですし……そろそろまた夜の島田流の発展の為にご協力してくださらない? さっ、此方へどうぞ……』」ニヤリ

千代「……………………えっ?」パリン

千代「は、外れた! え、な、なななななんで知って……ど、どどどうして!?」ブルブル

しほ「へぇぇ……島田流は貞淑を主に、ねぇ……オーケーグーグル! 貞淑、夜の島田流、意味!」ニタニタ

千代「ちょっとしほさん! 変な検索しないで! どどどうしてまほさんがそんな事をご存じですの!?」プルプル

まほ「みほが愛里寿から夜の島田流について相談されたそうです、返答に困ってましたよ」プスプス

千代「あ、愛里寿ぅ……こ、こんな母を許して……」プルプル///

しほ「それにしても……よ、夜の島田流って……うふ、うふふふ……だ、駄目……笑っちゃ駄目よしぽりん。夜の島田流さんに失礼よ! うぷぷ……」ピクピク

千代「うちの旦那様は私より年下なんだから此方がリードしてあげなきゃ駄目なの! 放っておいて頂戴!」キッ///
38 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:49:49.64 ID:Qc+FF3//O
千代「もう、まほさん! そうやって邪魔をするなら此方もやり返しますわよ!」バンッ

まほ「上等だ! 此方はとっくに臨戦態勢、私の西住流は逃げも隠れもしない!」グッ

まほ「……ん、流星あかりん保留! 良い展開を連れてきてくれよ!」

しほ「……はずれろぉ!」グググ

まほ「ええい、鬱陶しい!」バシッ

千代「金保留ね、次こそは……!」

まほ「……ネオまぽりんジャマー!」バババッ

千代「小賢しい真似を!」

しほ「ワルプルカウントダウン成功! 当たればラッシュ直撃のチャンスね!」

千代 まほ「はずれろはずれろはずれろ……」ブツブツ

しほ「くっ、相変わらず五月蝿い方達ね!」バンッ

みほ「……………………」ジー

みほ(お姉ちゃんから連絡があったから来てみたけど……あの三人、お互いに足を引っ張りあってる……)ジー

みほ「流石にあの中には入りたくないなぁ……引き返そ……」トテトテ

………………………………

……………………

…………
39 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:53:47.39 ID:Qc+FF3//O
まほ「ふぅ……ふぅ……あ、当たらん! 最初の単発以外は掠りもしないぞ……」ハァハァ

しほ「……これは、仕切り直した方がよさそうね……」チラッ

千代「……では、ここで区切りましょうか。しほさんもそれで宜しいですね?」チラッ

しほ「えぇ、私はそれで構いません。ではこの台はここまでという事で」スッ

千代「…………それではまほさん、私の勝ちで宜しいですわね?」チラッ

しほ「なっ!? 千代さんもノーヒットでしょう? それなら引き分けの筈です!」バンッ

千代「でもぉ……これ出玉勝負ですしぃ……? 私、持ち玉が3000発はありますしぃ……これはつまり私の勝ちではありませんこと?」ニヤリ

しほ「はぁ……どうりでやたらと投資スピードが早いと思ったわ……貸し玉をそのままパーソナルに送るとは……千代さんはそういう悪知恵だけは働くのね!」キッ

千代「何とでもおっしゃい! さぁまほさん、高らかに宣言をお願いしますわ! この島田千代の勝利と!」グイッ

まほ「……こんなの無効に決まってるでしょ! お二人ともいい大人なんですから、次は私を巻き込まないでくださいね! お願いしますよ!」バンッ

しほ 千代「あ、はい……ですよね……」シュン

まほ「全くもう! それでは私はこれで失礼します!」プンプン

ーーーーーーーーーー
40 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:54:25.81 ID:Qc+FF3//O
まほ「……はぁ、酷い目にあったな。あの二人に巻き込まれたお陰でマジハロ5の出玉を大きく超えて投資してしまった。だけど大分時間が経ったからスロットの島も少しは落ち着いた頃だろう。戻って様子を見てみよう」トテトテ

まほ「むぅ……それでも空き台が少ないのは流石はグランドオープンと言ったところか。パーソナルだから出玉が解りづらいが、スランプグラフを見るに全体的に設定は入っているようだな」トテトテ

まほ「しかしこうやって歩いていてもな……仕方がない、適当なAタイプでも打ってみるか。えーと、Aタイプの島は……っと」キョロキョロ

まほ「ここか……どれどれ……」トテトテ

まほ(ふむ、ここはAタイプと言えどもメインから外れた機種の集まり……つまりAタイプのバラエティ島だな。色々な台が所狭しと犇めき合っている)

まほ「ん……これはっ!? サ、サンダーVSP!? う、嘘だろ……何年前の台だと思っているんだ!」ビクッ

まほ「だが……だが、しかし! これを見てしまったからには打ちたい! お布施と言われようが私はVSPを打ちたい!」シュタ

まほ「ダイナミックでもリボルトでもなくVSPが打てるとは……これだけでもここに来た甲斐があったというものだ。久し振りの対面だが、さてさてどうなるかな……?」ジャラジャラ

まほ「うんうん。当時は斬新さを感じたこの投入口も今では郷愁の念すら沸き起こしてくれる。微妙にメダルが引っ掛かるのもまた懐かしい」ガチャガチャ

まほ「左リールに鎮座している桃7と薄Vもまた一興。特にサンダーシリーズで唯一存在している左のス7スは存在感抜群だ」ドゥルル ドゥルル

まほ「……予告音。この時点でリプレイは否定される、もしリプレイが揃えばおめでとう、ボーナス確定だ」タン

V 川 川

ベ 川 川

リ 川 川

まほ「消灯も無しか……駄目だな。しかし大抵はこんなものだ」タンタン
41 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:55:04.41 ID:Qc+FF3//O
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42 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:55:41.36 ID:Qc+FF3//O
???「うぅ……柚子ちゃぁん……会長ぉ……えぐっ、えぐぅ……」グスッ グスッ

まほ「ん、誰かが泣いている……?」クルッ

桃「んぐぅ、んぐ……? に、西住まほ?」ビクッ

まほ「……誰かと思えば桃ちゃんじゃないか。そんなに泣いて一体どうしたんだ?」

桃「も、桃ちゃんって言うな! 泣いてなんかいない、ただ少し目から涙が溢れていただけだ! ……グスッ!」

まほ「それを世間では泣いているというのだがな……まぁいい。それで、どうかしたのか?」フゥ

桃「……きょ、今日は待ちに待ったこの店のグランドオープンの日で、私は元より会長と柚子ちゃんも楽しみにしていたんだ。来たる今日を前に三人で何を打つかと何度も話し合ってな……あぁ……あの時に食べたあんこう鍋の美味しかったこと……ぐすっ!」

まほ「一々嗚咽を混ぜるな! ……それで?」チラッ

桃「それで厳密な話し合いのうえ、三人並んでリゼロを打とうという事になったんだ! この店は導入も多いし、グランドオープンは6をアピールする良い機会だからな。そして私達は計画通りに並んでリゼロに座ったんだ」

まほ「……大体の落ちは読めるが……それから?」

桃「私だけ一回も白鯨を突破出来ずに4回A天を繰り返した……ぐすっ!」プルプル

桃「会長と柚子ちゃんの台は調子良く出てたのに! 二人共ばっちり6の挙動だったのに! 私だけ、私だけA天コンビニを4往復させられて! うぅ、うぅぅぅーーーーーっ! ぐやじぃぃぃーーっ!」ジタバタ ジタバタ

桃「私も純増8枚やりたかった! 鯨相手にこんなん余裕っすよ、とか言いたかったのに! 何で私の台だけぇぇーー! うぅぅ、会長ぉぉ! 柚子ちゃぁん!」ビェェーン
43 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:56:24.59 ID:Qc+FF3//O
まほ「……なんと言うか……それはさぞかし投資も嵩んだだろうし、ご愁傷さまとしか言えんな」

桃「……うぅ、私達はノリ打ちだから、収支的には全然大丈夫なんだ。会長と柚子ちゃんは6を掴んでいたし、A天とはいえリゼロはコイン持ちが良いから……でも、5回目のA天を目指そうとした時、会長からストップが掛かって『今日のかーしまは捕鯨がやれない日なんだよ。リゼロは私達に任せてさ、これでAタイプでも打ちながら待っててよ』ってぇ!」

まほ「いや、むしろノリ打ちでよく4回もA天を回させてくれたな。私なら2回目で絶対止めるが」

桃「……純増8枚ぃ……鬼がかった上乗せぇ……うぅ……」サメザメ

まほ「わかったわかった。Aタイプでも打って待ってろと言われたんだ。素直に打って待ってればいいんじゃないか? ほら、私の隣が空いているぞ。サンダーVSP、これだってビッグを引けばなんと純増14枚だ! しかも24ゲームも続くんだぞ! どうだ、打ってみないか?」

桃「…………うぅ、打ちゅ……」スッ

桃「……さんだーぶい、すぺしゃる。私は初めて触る機種だ。西住まほ、すまないが打ち方を教えて貰ってもいいか?」ジャラジャラ

まほ「そうだな、この台は基本的に桃7狙いと薄Vを枠上に狙う二ヶ所の子役狙いが王道なのだが……少し面倒だが、ここは枠上薄V狙いを進めたい! サンダーVと言ったら枠上Vだからな」ウンウン

桃「枠上V……これかな。えいっ」タン

V 川 川

ベ 川 川

リ 川 川

まほ「うん、押せて……いるな。何か桃ちゃんのイメージだと20コマズレで押しそうなのだが、意外にも目押しは出来るんだな……」ウーン

桃「し、失礼な奴だな! 私は直視で押せるから目押しは得意なんだぞ! こればかりは会長や柚子ちゃんにも負けないんだ!」ニコリ

まほ「桃ちゃんって凄いんだな……いや、桃……さん」ジッ
44 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:56:57.63 ID:Qc+FF3//O
桃「桃さんと呼ぶな! いや、もういい。好きに呼んでくれて構わない。それで、何か音が鳴ったが……?」テンテロテンテロ

まほ「それがサンダーシリーズの予告音だな。これが鳴ると先ずリプレイが否定される。対応役は第一消灯ではリプレイ以外の全役、第二消灯まででリプレイとベル以外、第三消灯までいけばスイカorボーナスだ。第一消灯と第二消灯ではハズレも含むから気を付けてくれ」

桃「へぇぇ……えいっ」テシッ


V 川 川

ベ 川 川

リ 川 川


まほ「消灯しており、尚且つスイカとチェリーを蹴っている……これは右を押すのが楽しくなるな! 桃ちゃん、右は適当押しで良い。特に溢す子役は無いから気楽に押してみてくれ」

桃「…………えいっ」テシッ

■ □ ■
V 川 V
■ □ ■
ベ 川 ベ
■ □ ■
リ 川 C
■ □ ■

まほ「んふぅぅ! ファンタスティーーック! 上段Vからの右上ボナ図柄は子役以上、しかしこの場合予告音に加えて第二消灯も絡んでいるのでベルは無い……よって二確目に昇格だ! おめでとう桃ちゃん!」フゥー
45 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:58:07.80 ID:Qc+FF3//O
桃「えっ!? これ当たってるのか? ぶ、ぶいを狙えばいいんだな!? い、行くぞっ!」テシッ

■ ■ ■
V チ V
■ ■ ■
ベ V ベ
■ ■ ■
リ リ C
■ ■ ■

桃「は、外れたんだが……え、えぇ……?」

まほ「あぁ、すまない。そこらへんの説明が抜けていたな。その左のVはちょっと薄いだろ? それはボーナス図柄じゃない、偽物のVなんだ。だから次のゲームは1枚掛けで右にある濃い色のVを狙って成立してるボーナスを見抜こう!」

桃「そ、そうなのか……難しいな。これか……よっ……と、よし赤7が滑って来たぞ。これで赤7が確定したんだな!? そうと決まれば……はいはいっ!」ビシビシビシ

ス チ 7

ベ 7 ベ

リ ス リ

桃「外れたんだが! 何なんだこれは! 私は確かに赤7を押したぞ!」プンプン

まほ「す、すまない。桃ちゃんが今狙った左の赤7もちょっと薄いだろ? それも桃7といって、赤7の偽物なんだ。だから左には桃7の上にある赤7を狙ってくれ」

桃「何で偽物がそんなに何個もあるんだ! ややこしいだけだろ!」

まほ「私の記憶が確かなら、規制の一つでチェリー等の一リールで確定する役の側にボーナス図柄が置けなくなったんだ。その弊害でこの時期の台はダミーボーナス図柄が横行していてな。これも黎明期の名残だよ」フゥ

桃「規制も色々変わっているんだな……っと、この赤7だな。テンパイさせて……」テシテシ テロン
46 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:58:44.72 ID:Qc+FF3//O
まほ「……ここでストップだ桃ちゃん!」クワッ

桃「どわっ!? い、いきなり大声を出してなんだ! あ、あまり驚かせないでくれ……」

まほ「ふふ、すまないな。時に、桃ちゃんは……ワーグナーは好きかな?」チラッ

桃「ワーグナー? 作曲家のか? 何でいきなりそんなことを聞くんだ……特に思い入れのある曲は無いが……オペラなんて見ないし」

まほ「ふむ、では赤7を揃えたままボタンを3秒程押しっぱなしにしてくれないか? 音が鳴ったら離してもオーケーだ!」ニヤリ

桃「……ん。こう……か?」テシッ テロン

まほ「よしよし、これでBGMが初代サンダーVの物に変わったぞ。うんうん、いつ聞いてもこの曲は素晴らしい! 激しさの中に一抹の寂弱とした物を感じる……良い曲だな」ジーン

桃「スロットに有りがちなチープな音源を存分に活かした良い曲だな。私も気に入ったが……態々BGMを変えさせるとは……赤7の曲はそんなに悪いのか?」チラッ

まほ「……このサンダーVSPは今流れているサンダーVの曲をアレンジしたものが3曲収録されている。どれも現代版にリメイクされていて聞き応えがある名曲揃いだ。しかし赤7を揃えると……ワーグナーのローエングリンが流れる」

桃「また突拍子の無い選曲だな……どうしてワーグナーなんだ?」

まほ「それを私に聞かれてもな……っと、これは……」プルプル

ベ 川 リ

リ 川 ス

ス 川 V

まほ「二確ぅーー! これだよこれ、これを見たいが為に私はVSPを打つんだ! 初代では死に目だったベリスからのズレ目で二確ぅーー! エクセレェーント!」ニコニコ
47 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 01:59:15.95 ID:Qc+FF3//O
桃「それでもリーチ目なのか? 色々な出目があるんだな……」フーム

まほ「それがAタイプの魅力だな。このサンダーVSPは初代を踏襲しつつも正統な進化を遂げた名機といって良いだろう! ……機械割は20%程下がったが、そこはお許しあれ……」

桃「下がりすぎだろ! いや、そこは仕方ないのか……」

まほ「それだけ初代が優秀だったという事だ……む、ミドルボーナスだったか。スイカを2回取らねば……」テシテシ

桃「あ……早く押しすぎたか……見えててもこういうミスは出てしまうな……気を付けよう……」テシッ

リ 川 川

ス 川 川

7 川 川

まほ「桃ちゃん!? 桃ちゃーん! ストップ!」グイッ

桃「うわぁぁっ! お、驚かせないでくれないか! 今度は一体どうしたんだ?」チラッ

まほ「落ち着いて聞いてくれ! その出目はビタ押し出来ていれば赤7の一確目なんだ! サンダーVSPは他のスロットと違ってビタ押しの制御が少しズレているから判りづらいかも知れないが、それはビタ止まりだったか?」

桃「えぇ!? えぇと、ビタで止まったと思うが……自信が無いから右はスイカを狙えば良いのか?」ジー

まほ「そうだな、スイカを狙った方が良い。但し、赤7の下にあるスイカを中段ビタで行こう! 大丈夫、桃ちゃんなら出来る!」

桃「う、うん……やってみる……えいっ」テシッ

リ 川 C

ス 川 チ 〈ピロンッ

7 川 7

桃「んふぅ!」ビクゥ

まほ「んんんんん……ドラマティーック! 迫真の4コマ滑りだったな! おめでとう、赤7確定だ!」ンフー
48 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:00:05.83 ID:Qc+FF3//O
桃「あぁ……これは私にも判った。何と言うか……今のは気持ち良かった! Aタイプってこんなに気持ち良い物だったんだな……西住まほ、教えてくれてありがとう」ニコッ

まほ「おいおい桃ちゃん、毎回態々フルネームで呼ばなくても……私の事はまほでいいよ」

桃「その桃ちゃんは止めろ……と言いたいが、こっちも何だか慣れてしまったな」ハハハ

まほ「……さぁーて、私も桃ちゃんに負けてはいられない。どんどん行くぞ!」

桃「それは此方も同じこと……私も負けないぞ!」グッ

ーーーーーーーー
49 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:00:41.79 ID:Qc+FF3//O
桃「……ところでまほ、少し聞いて良いか?」チラッ

まほ「ん、改まってどうしたんだ? サンダーVシリーズで何か知りたい事があるのか? 一確目か? それとも熱いポイントでも知りたいのか?」フンスフンス

桃「いや、すまないがサンダーの事じゃない、まほ自身の事だ。まほは学園を卒業したらどうするんだ? やっぱり進学するのか?」

まほ「あぁ、進学というか留学だがな。ドイツに行くつもりだ。戦車道関連の引き継ぎが終わったら卒業を待たずに行こうと思っている」

桃「卒業もせずに行くのか!? 何と言うか、凄いな……留学なんて私には別世界の話のようだ……」ボーゼン

まほ「……私には……いや、私の人生は常に戦車道の側にあった……それはこれからも変わらない。先の全国大会、大学選抜戦を経て強敵の存在を改めて感じさせられた。同時に己の未熟さも嫌という程にな。だから……卒業を待たずに行こうと思ったんだ」

まほ「……この気持ちをかき消されぬように、私はいつでも戦車道に身を置いていたい。そして、いつかは必ず……」グッ

桃「そうか……まほはもっと先を見ているのだな……」ボー

まほ「……私の進路はこんな所だ。それで、桃ちゃんはどうなんだ?」チラッ

桃「私か……私は……どうなるんだろう?」

まほ「おいおい、しっかりしてくれ。自分の事だろう? 進学じゃないのか?」

桃「…………実は……入れる大学が……無いんだ……」ボソッ

まほ「…………え?」ピタッ

桃「……卒業は……出来るんだけど、その、模試も絶望的で、学園の先生にも呆れられてしまって……私は……どうしたらいいんだろう……」ボソボソッ

まほ(……お、重いよ桃ちゃん!)
50 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:01:15.71 ID:Qc+FF3//O
まほ「模試はそんなに悪かったのか? 桃ちゃん……そんな参謀みたいな出で立ちなのに……」

桃「うぅ……言わないでくれ……それで、私がAO入試で大学に入る為に皆が私を隊長に持ち上げての無限軌道杯に参加を決めてくれてな。嬉しいやら情けないやらで毎日を悶々と過ごしているんだ……」ボソボソッ

まほ「そうなのか……桃ちゃんは良い後輩達を持ったな。しかし、戦車道でのアピールをするのなら、大学でも当然戦車道に関わるのだろう?」

桃「え? そ、そうなるのか……?」ビクッ

まほ「大学側はそれを望むと思うが……全国大会優勝校の副隊長としての肩書き。そしてこれからの無限軌道杯では隊長として出るのだろ? 大会の成績次第では当然大学が擁する戦車道チームから声がかかるだろう」

桃「えぇぇっ!? そそそんな、こ、困るよっ!」アタフタ

まほ「……それを突っぱねるのは難しいかもしれない。AO入試でのアピールともあれば当然その方向へと話が進むだろう。戦車道の優秀な人材は何処のチームも喉から手が出るほど欲しいと思うし」フーム

桃「あわ、あわわわわ……どどどうしよう、やっぱりふ、不参加にした方が……」

まほ「しかし皆の好意を無下にするのもよくないだろう?」

桃「でででも、私なんてはっきり言ってお飾りの隊長だぞ!? 全国大会では副隊長としても全部西住に任せっぱなしだったのに、大学で戦車道なんてとてもとても……」ブンブン

まほ「それなら入学するだけして戦車道は止めておくか? そういうのは流石にお勧めはしないがな……」

桃「し、仕方ないだろう!? 私なんて戦車道に関してはそもそも素人みたいなもので……だからその、大学での戦車道はちょっと遠慮したいかなぁ……なんて……」ブンブン

まほ「桃ちゃん……いや、しっかりしろ! 河嶋桃! 大学側は入学したお前を見て大洗女子学園を評価するんだぞ! 後輩に押し上げて貰いながらお前がそんな体たらくでどうするんだ!」

桃「うっ、うぅ……」グサリ
51 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:02:01.05 ID:Qc+FF3//O
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52 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:02:40.56 ID:Qc+FF3//O
まほ「大学でのお前の行動に大洗を写し見た時、後輩へいらぬ誤解をもたらすかもしれないんだぞ! 戦車道でアピールしておきながら戦車道はしない、やらせても全然駄目では大洗に対するイメージはがた落ち……それでは後輩への示しがつかないだろっ!」グッ

桃「う、うぅぅぅ……だってぇ! だってそれならどうすればぁ……えぐぅ……」グズッ

まほ「……どうすればって……そんなの一つしか道はないだろ!」グイッ

桃「……ふぇ?」キョトン

まほ「副隊長、隊長の肩書きだけという金メッキでは無く、戦車道の河嶋桃……ここにありと言わせる程の選手になれ! そうすれば大学で何の憂いもなく、また後輩へのいらぬ誤解を生ませることは無い!」ウンウン

桃「む、無理だよぉ! うぅぅ……会長ぉ……柚子ちゃん……助けてぇ……えっぐ、えっぐ……」グズッ

まほ「無理無謀と言えどもやらねばならない……と私は思う。実際の所、桃ちゃんは私の話を聞いてどうだ? 艱難辛苦の戦車道となるが、覚悟はあるか?」チラッ

桃「うぅぅ……だって、だって私は戦車道なんて始めたばかりだし……」

まほ「誰だって初めての時はある。桃ちゃんの場合はそれが遅かっただけだよ」ニコッ

桃「戦術も全然駄目だったし……」

まほ「私が読んできた戦車道に関する戦術、戦法の本を纏めて贈ってやる。何事も先ずは基本からだからな。知識を備え、それを練り合わて戦術に応用する。どんな分野でも同じことだ」ウンウン

桃「砲撃も全然当たらないし……」

まほ「最初の頃は私だってよく外した。少しずつ上手くなれば良い、それに戦車は砲手だけではない。桃ちゃんの得意な事がきっとあるはずだ」

桃「すぐ泣くし……喚くし……ぐすっ……」

まほ「厳しいようだが、泣くな、喚くな。泣いても喚いても事態は好転しない。全国大会でも勝ちあがってきた者は何れも最後まで抗った人達だ!」
53 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:03:12.68 ID:Qc+FF3//O
桃「……ううぅぅぅぅぅ……………………やる! やってみる!」グッ

まほ「よく言った! そうだ、どちらにせよ戦車に乗るしか道が無いのなら、我武者羅に突き進むしかないんだ! 桃ちゃん……いや、河嶋桃! 先ずは無限軌道杯で河嶋桃の名を叩き付けてやれ!」グッ

桃「……えっ!? でもとりあえず無限軌道杯は西住に全部任せようかと……」ビクッ

まほ「……それはまぁ仕方ない所だな……いや、みほに任せるのは良いんだ、先ずは勝たねばならないからな。だが、桃ちゃんの戦術、戦法も毎試合提言するべきだ。みほという人物に真正面からぶつかって行くといい。みほに習い、教えを請って戦車道を進め。勿論私だって吝かではない、出来うる限りの時間を取って力になろう!」

桃「ま、まほぉ……私のためにそこまで……」ウルウル

まほ「……桃ちゃん……これから忙しくなるぞ……? 覚悟はいいな?」チラッ

桃「うん……勿論だ! 私もまほに負けないような戦車乗りを目指してみせる!」グッ

まほ「よしよし、やっと瞳に覇気が戻ったな。桃ちゃん、頑張れよ……っと、予告音が……」テンテロテンテロ

桃「ん? 私にも予告音だ! はいぃっ!」テシッ

ス 川 川

7 川 川

ス 川 川

まほ、桃「あはぁん!(歓喜)」ビクンビクン

ーーーーーーーーーーー
54 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:03:42.19 ID:Qc+FF3//O
まほ「あれから暫く打って、大分連チャンしてくれたお陰で何とか投資分は捲れたぞ。サンダーVSP……控えめに言っても最高だったな……正に名機だな」テクテク

まほ「それにしても桃ちゃんも戦車道をやる気になった事だし、これから色々気にかけてあげなければな……此方を見る目が少し熱っぽいのが気になったが……」テクテク

まほ「しかし、どの分野でもいきなり台頭してくる人物というのは存在するんだ。高校から始めた戦車道で……というのも決して珍しくは無い。いつか、もしかすると河嶋流なんてものが……ふっ、少し買い被りすぎかな……」テクテク

まほ「……そうだ、やる気になった桃ちゃんが一回戦で負けていきなり挫折と言うのも可哀想だし、無限軌道杯に向けてみほに発破でも掛けておこう……そうと決まれば……」ペポペポ

ーーーーーーーーーーー
55 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:04:10.44 ID:Qc+FF3//O
みほ「……ん? お姉ちゃんからメールだ!」テロン

『まほ「みほ、桃ちゃんから聞いたが無限軌道杯に出場するそうだな。先輩の為に隊長の座を譲ってまで出場するその心意気が私にはとても誇らしく思えるよ。試合には負けてもいいからみほの力を出し切って悔いの無い試合をして欲しい。それに無限軌道杯の成績如何で桃ちゃんの進退が決まるとあっては私も出来る限りの力になりたいと思う。私は無限軌道杯の頃には既にドイツに発っているだろうが、何かあれば遠慮無く言ってくれ。だが、もし無限軌道杯で無様な結果を晒した結果、桃ちゃんが進学出来ないなんて事になってしまったら私は悲しみのあまり西住の家の門を固く閉ざし、二度とみほに敷居を跨がせる事はないだろう。更に哀しみが身体に寒気を覚えさせ、それを振り払う為にみほの部屋のボコ達を残らずテルミット焼却しながら暖をとりたいと思ってしまう事になる。この言葉を決して忘れないように心に留めて置いて欲しい。追伸、絶対に勝て」』

みほ「…………これもう脅迫だよぉ! また私が家を追い出される展開じゃん!」バンッ

みほ「でもこんなメールを送ってくるなんて、お姉ちゃんって河嶋先輩と仲が良かったのかな? まぁ、やるからには勝たないと……ね……?」ニヤリ

ーーーーーーーーーーー
56 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:04:57.55 ID:Qc+FF3//O
まほ「ん、みほから返信だな」テローン

『みほ「お姉ちゃん、これじゃ脅迫だよ……でも、ありがとう。無限軌道杯……出るからには勿論勝ちに行くよ!」』

まほ「ふっ……要らぬ気遣いだったか……」ニコッ

まほ「さて、これからどうするかな……パチンコに戻るか、それともスロットの持ち玉で次の山を狙うか……うーむ……」テクテク

まほ「ん……? このスロットの島だけぽっかり空いているな……」ジー

まほ「これは……ガールズ&パンツァーG! 言わずもがな、私達が題材になっている台だが……」ジー

まほ「どうやら朝一のリセットだけ喰われて放置されているようだ。高設定域が判り辛い上に荒すぎて安定しないからな、ここら一帯だけ放置と言うのも仕方ないことだが……」スタッ

まほ「それでもこのまま通り過ぎるなんていうことはとても出来ない……少し打っていくか」ジャラジャラ

まほ「さて、先ずはこの台のフローの確認をしながら打っていこう。先ずは左下に見えるあんこうカウンター、これを0にするのを目指していく。1ゲームで1以上は減算されるので、どんなに引きが悪くても300ゲームで0になるんだ」ブオーン
57 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:05:44.80 ID:Qc+FF3//O
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58 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:06:30.20 ID:Qc+FF3//O
まほ「さっそく0になったな、これで連続演出へと発展する。連続演出は全部で9個あり、左から順に期待度が上がっていくが、9個のうち7個はほぼ外れるので無心で打つ心構えが必要だ」

まほ「あんこうカウンターが0になった後、連続演出を決めるルーレットが始まる。左から五十鈴さん、武部さん、秋山さん、冷泉さん、安斎さん、NEXTとなっているぞ。おっと、秋山さんの演出が選ばれたな」ピロロン

まほ「連続演出中はチャンスアップ演出に注目しよう。一回目のルーレットで選ばれる演出は導入ムービーから始まると大チャンスだ。更に左下のあんこうにチャンス襷や大チャンス襷が掛かっていれば期待出来る。他にも赤テロップ、ステップアップ、最終カットイン、最終ボタンとチャンスアップ演出は色々あるが……」ニセモノダー

まほ「中でも期待出来るのが導入ムービーと最終カットイン、そして最終赤ボタンだな。特に最終赤ボタンはどの連続演出でも出れば当たるといっても良い。むっ外れたな……」ウワァァ

まほ「これでまたあんこうカウンターを減らす作業に戻らなければならない。基本的にはチャンスゾーンに当たるまでこれの繰り返しだ、但し6回目の連続演出が天井となり必ずチャンスゾーンが当たる。今が何周期目か解らなくなったらプッシュボタンを押せば確認出来る」ポチッ

まほ「リプレイを連続で引いたり、レア役を引いたりすればカウンターの減算が優遇されるぞ。さて、ここで2回目の連続演出だな」プオーン

まほ「最初のルーレットは……NEXT! ちょっとチャンスだぞ! 二回目のルーレットになると左から安斎さん、雪の進軍、みほ、私、NEXT、戦車道チャレンジという順番になる。NEXTはプレミアの温泉演出か戦車道チャレンジへ。戦車道チャレンジはそのままチャンスゾーンに直行するので、選ばれるのは殆どが左の4つだ」ピロロン

59 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:07:15.31 ID:Qc+FF3//O
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60 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:08:12.31 ID:Qc+FF3//O
まほ「ふむ、私が選ばれたな。タイトルは『西住流の名にかけて』。私がお母様にみほを必ずぶっ潰しますと雄叫びをあげればチャンスゾーンに当選する。他の演出に比べて選ばれただけでチャンスゾーンの期待度がぐっと上がるぞ!」

まほ「チャンスアップは絡んでいないが……最終ボタン、赤! 貰ったな!」ポチッ

『ガルパンG まほ「西住流の名にかけて、必ず大洗女子学園に勝利します!」』プイーン

まほ「………………我ながら勇ましい姿だが……この後、全国大会決勝で大洗に負けるんだよな……西住流の名にかけたのにな……」ガクリ

まほ「いやいや、気を取り直そう。ここはみほの成長を喜ぶべきなんだ、姉として喜ぶ所だろ? さて、この台のチャンスゾーンは二つ、戦車道チャレンジとあんこう祭りだが、準備中にレア役でも引かなければほぼ戦車道チャレンジしか選ばれない。それだけあんこう祭りの選択率は低いんだ」テテテンテン テテテンテン

まほ「戦車道チャレンジが始まったな。20ゲーム間の昇格ゾーンと当落を告知する戦車バトルが約10ゲームある。先ずは20ゲーム間で3枚のパネルの昇格を目指そう!」ネラッテクダサイ

まほ「こうやってみほが狙ってくださいと言えば、右からみほ図柄を狙おう。みほ図柄の数でAT当選の期待度が変わるぞ……今回は1個だな」オシテクダサイ

まほ「右がカチューシャに変わったか。当選確率はみほ図柄1個で約5%、2個で25%、3個で確定だ。他にも弱レア役で25%、強レア役で50%で抽選をしているぞ」ポイーン

まほ「ん、予告音……レア役でも引いたか? 弱チェ! 25%を引いててくれよ!」オシテクダサイ
61 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:08:51.78 ID:Qc+FF3//O
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62 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:09:29.44 ID:Qc+FF3//O
まほ「右がカチューシャからケイを飛ばしてダージリンに変わったぞ! このように1枚飛ばしで昇格したり、一度に2枚の色を変えたりすると期待出来るんだ!」チュチュチューン ネラッテクダサイ

まほ「おっと、みほの強カットインだ。これが出ると絶対にみほ図柄が2個以上止まる、つまりチャンスだ」オシテクダサイ

まほ「左がケイに変わったな……さて、昇格ゾーンが終わってパネルは左からケイ、カチューシャ、ダージリンとなったぞ。三人の内、誰かに砲撃が当たればAT当選だ。先ずはケイから……」プオーン

まほ「チャンスアップは1ゲーム目のテロップの色……白だな。そして2ゲーム目に誰が選ばれるか……うさぎさんチームか……3ゲーム目はカットインの色とボタンの出現及び色! 無いな……」スカッ

まほ「はっきり言ってダージリン以外には勝てないと思っていい。更にダージリンにもチャンスアップが絡まないと勝てない、というか絡んでも勝てない!」スカッ

まほ「……そしてこのようにカチューシャも当然、当たらない。レア役でも引かない限りは無理だろう。さて、次が問題のダージリンだが……頼むぞ!」コツーン フーミダーシターソーラニー

まほ「歌が流れた! 当然AT確定だ! よしよし、最初のチャンスゾーンで仕留めるとは幸先がいいぞ!」

まほ「さぁここから待望のATが始まるのだが、ATの前に大事な特化ゾーンがある、今作の目玉……パンツァーアタックだ! これは各校の隊長がAT中の抽選を有利にしてくれるアイテムをくれるのだが、ここで私が出てくるとプレミアと言ってもいい。ガルパンGに於ける最強の特化ゾーン『マウスへの挑戦』にも匹敵する破壊力を持っているぞ! さて、気合いを入れて……せいっ!」コツーン プイプイプイプイ

まほ「レア役を引かない限り半分はみほが出てくる……最低ダージリン、欲を言えばケイ、いやカチューシャ……やっぱり私が出て欲しい!」オネガイシマス
63 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:10:03.53 ID:Qc+FF3//O
まほ「……みほが選ばれたか……ふっ、可愛い奴め……。みほは最低2個のアイテムが貰えるぞ。貰えるアイテムは3種類、チャンスチーム、作戦ストック、Vストックのどれかだ。今回はチャンスチームが二つ、最低保証か……」オトメノセンシャドー

まほ「次に対戦相手が選ばれるがこれはその都度抽選されているのではなく、30個あるテーブルから一つ選ばれてその順番通りに対戦相手が出てくる。つまり2、3戦もすれば10戦目までの対戦相手が解るという事だ。よし、最初の対戦相手は……聖グロだな。良いテーブルの可能性も出てきた、気合いを入れるぞ!」

まほ「相手の戦車数は7、こちらは5。チャンスチームのアイテムを持っている場合、その数だけチームのメンバー強化されるぞ! さぁ、試合開始だ!」コツーン

まほ「試合はベルやレア役で攻撃、1枚役で相手に攻撃される。チャンスチームは2ゲームの間は被弾しないしベルを引けば必ず撃破してくれる。つまり最初の2ゲームでベルを引ければ相手の戦力を削ぐ大チャンス! ベルッッッ! ベルくれっ!」コツーン サーンジョー

まほ「よしよし、カメさんチームが2両撃破したぞ! しかし続く1枚役で撃破されてしまった……だがまだまだこれからだ。ベルを引き続ければ負ける事は無い、レア役を引かなくてもベルを引けば良い! ベルゥ! ベルゥ!」ボカーン

まほ「あ、またやられた……後はうさぎさんチームとあんこうチームしかいない……相手は……3両か……このガルパンG……一筋縄では行かないな! だが、ベル! ベルが……欲しい!」ボカーン

まほ「よし、オレンジペコとアッサムを撃破だ! これで2対1、このまま押し切りたい! 頑張ってくれようさぎさんチーム!」ボカーン

まほ「いよっし! ふふっ、油断したなダージリン……これで2両残して大洗女子学園の勝利だ! さて、勝った後は試合内容に応じてランクが変わる。ランクはDからSSの6段階で、今回は2両以上残っているからBだったぞ!」
64 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:10:42.52 ID:Qc+FF3//O
まほ「Bランクだと50%でパンツァーアタックが貰える、つまりまた良いランクを狙うチャンスが貰えるという事だ。こうやって如何にBランク以上を維持出来るかがガルパンGの肝と言える。しかし今回は残念だがパンツァーアタックが貰えなかった。アイテムも残っていないし、次の試合は厳しいものになるだろう……」ゴクリ

まほ「対戦相手は……プラウダか、これはテーブル19か20だな。各校が1回ずつ出てくるノーマルテーブルになる。ここを越えればサンダースかアンツィオが出てくるという訳だ……さて、カチューシャ……勝負だ!」ボコーン

まほ「……むぅ、呆気なくやられたか。いや、これも戦車道なんだ。次はプラウダをぎゃふんと言わせてやろう。さて、またあんこうカウンターを貯める作業に戻るか……」

みほ「……………………」ジー

みほ(お姉ちゃんの周り……今は誰もいないけど……ガルパンGはちょっとなぁ……)ジー

みほ(私があんなの隣で打ってたら絶対に色々な文句を言われるよぉ……でも一緒に打ちたいし……)ジー

みほ(うーん……うぅぅ……えーい、行っちゃえ!)ダッ

みほ「……おねーちゃん!」バッ

まほ「ん、みほか。また会ったな」ニコッ

みほ「うん! 今ちょっと打つ台を探してて……隣、いいかな?」チラッ

まほ「ははは、勿論いいとも。私がみほのお願いを断るわけがないだろ? こうして一緒に打つのは初めてかもしれないな。みほはガルパンGには詳しいのか?」

みほ「わーい、お姉ちゃん大好き! ガルパンGというか、現行機種のスペックは大体覚えてるよ。ガルパンGは余り打たないけど、解析情報なら任せて!」ニコッ
65 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:11:26.03 ID:Qc+FF3//O
まほ「ふふふ……それは楽しみだ。それにしても自分達が出演する台というのは気恥ずかしさもあるが、やはり自力感が強い台は遣り甲斐があるな。ベルさえ引ければ継続するのだからレバーの叩きがいも出てくる」

みほ「私は自力感が強すぎて安定しないのがちょっと苦手かな。6号機の中では頑張ってる台だと思うんだけどね」ジャラジャラ

???「あら、お二人とも妙な所でお会いしますわね……」スッ

まほ「ん、お前は……」クルッ

みほ(うぅ……また誰か来たよ……お姉ちゃんって変なフェロモンでも出てるのかなぁ……)クルッ

ダージリン「まほさん、みほさん……ご機嫌よう。お隣よろしいかしら?」スタッ

まほ「あぁ、それは勿論構わないが……」

???「ん、おぉ西住達じゃないか!」スッ

まほ「安斎、だからまほでいいと何度も……」

アンチョビ「あははは、すまんすまん。どうも癖になってしまっていてなって、まほこそいい加減アンチョビと呼べぇー!」グッ

ケイ「ナオミ! アリサ! 皆が集まってるわ、サンダースも集合しましょ!」

ナオミ「イエス、マム! と、本当に沢山いるね……何かあるのかい?」

アリサ「なーんでよりによってガルパンGの島に皆来るのかしら?」ブツブツ

みほ(あ、あわわわ! 何かいっぱい集まってきちゃったよぉ!)ビクビク

カチューシャ「ノンナ! クラーラ! マホーシャ達が集まってるわ! 私達も行きましょ!」

ノンナ「うふふ、そんなに慌てると転びますよカチューシャ。皆さんは逃げませんから、落ち着いてください」ニコニコ

クラーラ「……………………」グッ

まほ(クラーラはまたビデオカメラを片手にカチューシャを追っているな……)
66 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:11:57.03 ID:Qc+FF3//O
オレンジペコ「ダージリン様ぁ……置いていかないでくださぁい……」ハァハァ

アッサム「これはこれは……皆様お揃いで……」ペコリ

ペパロニ「ドゥーチェ、発見っス! さぁ早くディスク打ちましょうよぉ!」

アンチョビ「お、おい引き摺るな! ちょっと待て!」グググ

カルパッチョ「もう、ペパロニ! ちょっと落ち着いて!」グイッ

沙織「みぽりー……ん……? 何か人がいっぱいいる!」ビクッ

麻子「これはまた凄いメンバーだな……一体何事だ?」

優花里「まるで大学選抜戦の再来ですね!? いやぁ、皆さんスロットがお好きなんですねぇ!」ニコニコ

華「みほさんが埋もれていますわ……どうしましょう?」フゥ

杏「さーんじょー……ってあれ? 何この大所帯……かーしまぁ、肩車ぁー」

桃「お任せを!」ババッ

杏「よっとぉ……ありゃりゃ、こりゃ凄い事になってんねー」

カチューシャ「あ! ノンナッ!」

ノンナ「肩車ですね、はいはい……」ニコニコ

カチューシャ「ふふーん! これでこのカチューシャの方が高いわ!」ドヤァ

ニーナ「隊長ぉ、また始まっただ……」

エリカ「何か見知った顔ぶれが集まっているわね……隊長はいるのかしら?」キョロキョロ

小梅「あ、あそこでガルパンGを打っているのが隊長じゃありませんか?」トテトテ

まほ「ん、エリカと小梅も来たな…………これは……つまり……」ニヤリ

みほ「え、何? 何が始まるの?」チラッ

まほ「よし! 学園対抗ガルパンG決戦を始める! 全員学園毎に集まれ!」バッ
67 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:12:54.65 ID:Qc+FF3//O
アンチョビ「おっ? それ楽しそうだな! ルールはどうする?」

ダージリン「アッサム、ペコ……何か始まるようですわよ……此方へいらっしゃい……」

オレンジペコ「はぁ……一体何が始まるんでしょうか……」

ケイ「きっとエキサイティングな事ね? 此方は何時でもオーケーよ!」バンッ

アリサ「ろくでもない予感……帰りませんか?」

ケイ「ノー! 何か面白そうじゃない?」

カチューシャ「ま、どうせ最後はこのカチューシャが勝つんだけどね!」

ノンナ「勿論です。偉大なる同志カチューシャの勝利は既に約束されています」ニコニコ

エリカ「とりあえず隊長の元へ行きましょうか?」

小梅「そ、そうですね……」

優花里「西住殿……何が始まるんです?」

みほ「私にも何が何だか……お姉ちゃん?」チラッ

まほ「うむ……では勝負内容を発表する。このガルパンGでチーム対抗の出玉勝負をする! 一日等の出玉ではなく、AT一回の出玉で勝負だ! 丁度このガルパンGに登場する学園が全員揃っているからな……面白そうだろ?」バンッ

アンチョビ「チーム対抗って……周りを見ても私達は三人だが大洗は大所帯だぞ! そこらへんはどうするんだ?」チラッ

ダージリン「いえ! アンチョビさん、大事なのはそこではありませんわ! まほさん、勝負ということは……勿論賞品はあるという事ですわね?」ジー

まほ「ふむ、賞品か……では私のとっておきのレトルトカレーを送ってやろう! これでどうだ……?」

…………(無言)…………
68 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:13:34.51 ID:Qc+FF3//O
みほ(カレーじゃちょっと盛り上がらないよぉ……優花里さん、お願い)グイッ

優花里「おっとぉ! で、では折角戦車道では名の知れた面々がこれだけ集まってるのですから……一日独占権でどうでしょう! 憧れのあの人を一日独占権です! ど、どうですか!?」バッ

ダージリン「その話、乗りましたわ!」バッ

カチューシャ「ふーん、ミホーシャにプラウダの素晴らしさを教える良い機会だわ! やるわよノンナ!」

ノンナ「頑張りましょう、カチューシャ」ニコニコ

ケイ「んー、賞品にちょっと魅力が薄いわねぇ……」

アリサ「何言ってるんですか! やりましょうよ! っていう隊長がやらなくても私はやるわよ!」

アリサ(そそそして……ま、まほさんを……)ゴクリ

アンチョビ「よぉーし! アンツィオ流のおもてなしを存分に教えてやる! さぁ、ペパロニ、カルパッチョ! やるぞぉ!」

優花里(に、西住殿……これでどうですか?)コソッ

みほ(最高だよ優花里さん! 後ではむはむしてあげるね!)ニコッ

優花里(はむはむ……は、はむはむぅー! うっひょぉぉぉおーー! 最っ高だぜぇぇぇーーーー!)

みほ(チーム戦なら華さんがいるから万が一にも負けはない。お姉ちゃんの一日独占権は貰ったようなものだよ! 協力してくれるよね、華さん?)ニヤリ

華(えぇ、みほさん……任せてください!)グッ

まほ「……皆、カレーは嫌いなのか……? 美味しいのに……」グスン

小梅「流石にカレーだけでは盛り上がらないかと……」
69 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:14:07.75 ID:Qc+FF3//O
まほ「……3辛でも駄目か? 駄目か……いや、まぁいい! さて、賞品を付けたからには最下位は当然罰ゲームだ! 異論は無いな!?」バッ

カチューシャ「うっ……も、問題ないわ! ね、ノンナ!」

ノンナ「えぇ、偉大なる同志カチューシャの牙城は揺るぎません。ご安心を」ニコニコ

アンチョビ「罰ゲームはいいが、さっきも言った人数の問題はどうするんだ? 大洗と人数に差がありすぎるぞ!」

みほ(華さんさえいれば少人数でも問題ないし……まぁ大丈夫かな)ジー

まほ「そうだな……では、タッグ戦にしよう!」

みほ(…………この勝負、貰ったよ)ニヤリ

まほ「AT中、各学園の隊長が代表として回すが、5戦目までに1戦は交代して貰う……変則タッグ戦としよう! 各学園の隊長と副隊長……前へ!」バッ

アンチョビ「よーし、ペパロニ、カルパッチョ……どっちが打つ?」チラッ

ペパロニ「私! 私がやるっスよ! カルパッチョ姉さん、いいっスよね?」

カルパッチョ「えぇ、構わないわ。ドゥーチェ、ペパロニ、頑張ってくださいね!」グッ

アンチョビ「任せろぉ! やるぞペパロニ!」

ペパロニ「はいッス! さぁーて、いっちょやったるッスよぉ!」

カチューシャ「ノンナ! 当然組んでくれるわよね?」

ノンナ「当然です、カチューシャが嫌と言っても私は離れませんよ」ニコニコ

カチューシャ「流石ノンナだわ! クラーラ、このカチューシャの勇姿……ちゃんと撮っておきなさいよね!」

クラーラ「…………っ!」グッ

ダージリン「さて、此方は……」

アッサム「ペコ、お行きなさい。しっかりとダージリンをサポートするのよ?」

オレンジペコ「は、はい! ダージリン様、よろしくお願い致します!」ペコリ

ダージリン「あらあら、そんなに緊張しなくも宜しいですわ。我々は常に冷静沈着……そして心には……ね?」ニコッ

オレンジペコ「ダージリン様ぁ……」ハワワ
70 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:14:47.97 ID:Qc+FF3//O
ケイ「うーん、ガルパンGが得意な人?」

ナオミ「そうだね……アリサ、やってみなよ」

アリサ「良いですけど、一日独占権は私に指定させてくださいよ?」

ケイ「オーケー、決まりね!」

まほ「ではエリカ、頼めるか?」チラッ

エリカ「はい! 了解しました……けど、罰ゲームって何をするんです?」

まほ「それは後でのお楽しみだ!」ニヤリ

みほ「…………はぁ?」チラッ

優花里「……あ」チラッ

沙織「……あちゃー」チラッ

麻子「…………む?」チラッ

華「…………これは」チラッ

杏「……参ったねこりゃ」チラッ

柚子「…………桃、ちゃん……?」チラッ

桃「…………任せろぉぉぉぉーーーーーーっっ!」サムズアップ ウインクバチーン
71 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:15:26.74 ID:Qc+FF3//O
みほ(駄目だ……これまずいよ……そうだ、戦車道と同じで重い怪我なら選手交代出来るかも……)

みほ「……すみません、河嶋先輩。今からその両腕をぶち折っても良いですか?」ニコッ

桃「い、良い訳が無かろう! いきなり何を言い出すんだ!」ブルッ

優花里「ちょちょちょ、に、西住殿! 流石に両腕はまずいですよ!」グイッ

みほ「じゃあ片腕ならぶち折っても……?」

優花里「駄目ですってば! 他の方法を考えましょうよ!」

みほ「その腕を三節棍にしてみませんか、はどうかな?」

優花里「それバッキバキの骨折じゃないですか! 言い方の問題じゃないです! 河嶋先輩の腕は諦めてください!」

みほ「……でも、これじゃ折角のチャンスが……」

杏「ま、まぁまぁ西住ちゃん。かーしまも頑張るからさ、腕は勘弁してやってよ」

柚子「桃ちゃん頑張るから! お願い、桃ちゃんに痛いことはしないで!」ウルウル

桃「西住……思えばお前には世話になってばかりだったな……しかし漸く、多少なりとも恩を返せそうだ……このガルパンGで!」クワッ

みほ「…………」イラッ

優花里「西住殿、ここは堪えてください! とにかく何か作戦を練りましょうよ。誰か良い案を出してくれませんか?」チラッ
72 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:20:00.60 ID:Qc+FF3//O
沙織「うーん、麻子ぉ何かない?」

麻子「そうだな……交代のタイミングはランク表示の画面からランクが決まるまでと言っていたから、河嶋先輩にVストックかアンツィオを消化して貰うのが良いんじゃないか? 少なくとも河嶋先輩が負ける事はない」

桃「ん? ん? 使うか? 早速私を使っちゃうのか? 西住……出しちゃうか? 遂に桃ちゃんアタックを出しちゃうのか?」チラッ チラッ

みほ「…………」イライラッ

華「そうですねぇ、事故を装ってでも私がレバーオン出来ればいいのですけど……皆さんで壁を作って頂ければ何とか……」

みほ「……ありがとう、みんな。では河嶋先輩にVストックかアンツィオを消化させる案で行きましょう! 最悪でも黒森峰まで行ければ出玉はそこそこ付いてくると思います! 『ぶいぶい作戦』……開始です!」カッ

ーーーーーーーーーーーー
73 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/11(月) 02:20:30.85 ID:Qc+FF3//O
また夜に投下します
眠い、長い
74 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:08:58.63 ID:FbHHfINNO
まほ「よし、全員チャンスゾーンは突破してスタートする準備は出来たな。一斉にレバーオンで勝負開始だ! では号令を小梅……と思わせてナオミ、よろしく頼む!」

ナオミ「オーケー……レディー……」スッ

小梅「させるかぁ! ごぉーーー!」バッ

ナオミ(被せられた!?)

まほ「ふんっ!」プイプイプイプイ→みほ

ダージリン「行きますわよ!」プイプイプイプイ→みほ

ケイ「オーケー……ファイアー!」プイプイプイプイ→→ダージリン

アンチョビ「どっせい!」プイプイプイプイ→みほ

カチューシャ「これを下げるのね……えいっ」プイプイプイプイ→みほ

みほ「お願い……贅沢は言わないから格言おばさんは超えて……っ!」プイプイプイプイ→→→ケイ

ダージリン「…………え? 今なんと仰いました?」チラッ

みほ「ケイさんだ! やったぁ!」キャッキャッ

ダージリン「みほさん? 先程何か仰いました?」ジー

みほ「……何も言ってないですよ? 空耳だと思います……」

ダージリン「そっそうよね、みほさんが格言おばさんなどと仰るなんてあり得ませんわね……」ニコッ

みほ「勿論です! 私、ダージリンさんの事が大好きですから!」ニコッ

オレンジペコ(か、格言おばさん……わ、笑っちゃ駄目、平静を装わないと……)プルプル

ダージリン「ペコ……そんなに震えてどうしたの? この格言おばさんの格言でもお聞きになる?」

オレンジペコ「ぶっふ……ぐっ、ぐふっ……ダ、ダージリン様、ご……ご勘弁を……なんでちょっと乗り気なんですか……」プルプル
75 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:09:39.28 ID:FbHHfINNO
まほ「うーむ、最初のパンツァーアタックはみほか……」チラッ

ダージリン「私もみほさんね……」チラッ

アンチョビ「みほだな……」チラッ

カチューシャ「ミホーシャね。ノンナ、これはどうなの? 良いの?」クルッ

ノンナ「残念ながらパンツァーアタックのみほさんは糞ゴミです」ニコリ

みほ「ほらぁ! それガルパンGを打ってたら絶対に言われると思ってたよぉ! だから皆でガルパンG打つのは嫌なんだよ、というか糞ゴミは言い過ぎだよ!」

カチューシャ「まぁまぁミホーシャも落ち着きなさいよ。それで……ねぇノンナ、このパンツァーアタックってこのカチューシャも出るのかしら?」

ノンナ「勿論ですカチューシャ。順番で行くとケイさんの次に出ますが、とても素晴らしい性能ですよ。糞ゴミ性能のみほさんとダージリンさんでは到底太刀打ち出来ない程の性能です!」ニコニコ

カチューシャ「へぇ……ま、このカチューシャなら当然かしら!」

みほ「ま、また糞ゴミって言ったぁ! 文句はメーカーに言ってくださいよもう!」プンプン

ダージリン「わた、私が……くっくそ……」プルプル

アッサム「ダージリン、落ち着いて! 淑女はそんな下品な言葉を言わないわ。今はパンツァーアタックの性能では無く、出玉で勝負しているのですから惑わされないで!」

ダージリン「そ、そうね……ありがとうアッサム。ペコ、紅茶のお代わりを頂けるかしら?」チラッ

オレンジペコ「はい、少々お待ちを……」カタカタ

ダージリン「この糞ゴミ格言おばさんに合う紅茶をお願いしますわ!」バンッ

オレンジペコ「げっふ! く、くっふ……く、ちょ……ごふっ……なんでじ、自分から……」プルプル

アッサム「んもう、ダージリン! はしたない真似はおよしなさいな!」

オレンジペコ「んっんん! ごほん! ダージリン様をあの様に侮蔑するなんて許せません! 断固抗議しましょう!」

ダージリン「ごめんなさいね、震えて我慢をするペコが愛らしくてついつい……ですが、勿論言われっぱなしで終わるつもりはありませんわ……この出玉勝負では負けませんわよ!」ビシッ

オレンジペコ「ダージリン様、その意気ですぅ!」
76 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:10:25.76 ID:FbHHfINNO
まほ「あちらは楽しそうだな……っと、チャンスチーム2個か。まぁ仕方がない」

アンチョビ「くっ、こっちも2個だ……対戦相手次第では厳しいな……」

ペパロニ「いやーそれにしてもパンツァーアタックにドゥーチェが居なくて良かったッスねー! いたらきっと皆にボコスカ言われてましたよー!」ケラケラ

アンチョビ「あ? ちょっと待てペパロニ、それはどういう意味だ!?」グッ

ペパロニ「いやだって、全国大会優勝校の大洗の隊長が一番雑魚いんスよ? って事はドゥーチェだとアイテム1個も貰えないんじゃないッスかー?」ケラケラ

みほ「…………一番雑魚い?」ピクッ

アンチョビ「何でそうなるんだ! このスロットはそもそもその全国大会の話だから……となると我がアンツィオの知名度も無いから、そうなる……のか? いやいやいや、ここは年下のみほにアイテム2個の座は譲って貰ってだな……」アタフタ

みほ「アンチョビさんには申し訳ありませんけど、アイテム2個以上の座は絶対譲りません!」

まほ「おいおい……みほもアンチョビも落ち着け、勝負に集中しろ、そんな調子では足元を掬われるぞ! さて、対戦相手は……」

まほ「サンダースか……初戦がサンダースだと余りテーブルには期待出来そうもないな……いやいや、気合いを入れねば! 勝負に負ける気は無いぞ!」

みほ「アンツィオだぁ……河嶋先輩が控えている中でこれは逆に厳しいなぁ……」

アンチョビ「プ、プラウダ……嫌な予感が……」ガクガク

カチューシャ「ケイが出てきたわ! ノンナ、これはどうなの?」

ノンナ「まずまずと言った所ですよ。さぁカチューシャ、ベルを沢山引きましょうね!」ニコニコ

ケイ「これは……ハローダージリン! 聖グロリアーナね! 良いスタートじゃない?」

ダージリン「……アンツィオね……これでとりあえず初戦敗けは無い……良テーブルの可能性も充分ね!」ニコッ

カチューシャ「ふーん、ベルが揃うと攻撃なのね……あっ! 三突が敵を倒したわ!」ボカーン

ノンナ「そうですね、逆にベルが外れると相手の攻撃です。相手はあと4両です、頑張ってください」ニコニコ
77 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:11:06.11 ID:FbHHfINNO
まほ「残り三両……っと、レア役だな。グッバイアリサ!」ボカーン

アリサ(はぁーん!)グラッ

ケイ「オーケーこれでラストよ! ファイアー!」ボカーン

ダージリン「………………みほさん?」チラッ

みほ「嫌な予感だよぉ……な、何ですか?」ビクビク

ダージリン「何故必ず勝てるアンツィオにアイテムを使うんですの? もう少し戦略を考えた方がよろしいのでは?」ジー

みほ(これも絶対に誰かが言ってくると思ってたよぉ! でも仕様ですと言うしかないよね……だって仕様なんだもん! 私はこれっぽっちも関係無いよ!)

みほ「そ、それは……」

まほ「ダージリン、それについては私も独自に考えてみた。聞いてくれるか?」チラッ

ダージリン「……いいでしょう。拝聴させて頂きますわ!」スッ

まほ「私はみほがアンツィオにアイテムをじゃぶじゃぶ投入するにあたって二つ程理由を考えてみた。一つは西住流の存在だ」

ダージリン「西住流……?」

まほ「あぁ。ダージリンも知っての通り、西住流の戦車道に一切の妥協は無い。兎を狩る獅子の如く余力は惜しまず徹底的に追い詰める、そこに一部の隙も許さない。西住流から距離を置いているとはいえ、みほの根底には当然西住流が根付いていると言える。その血がアンツィオにも手を抜くことなく、アイテムをじゃぶじゃぶ使う理由なのではないか?」

ダージリン「成る程……一理ありますわね。それではもう一つの理由も伺ってよろしいかしら?」

みほ「…………」
78 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:12:37.96 ID:FbHHfINNO
まほ「もう一つは……もしかしてみほはアンツィオに必ず勝つことを知らないのではないか?」

ダージリン「少し要領を得ませんわね……つまり……?」

みほ「…………」

まほ「つまり既に審判などを買収しており、必ず大洗が勝つ事が決まっているが……それをみほ本人は知らない。それゆえアンツィオにアイテムをじゃぶじゃぶ使うというわけだ。みほ本人は負けたら終わりだと思っているからな」

ダージリン「買収とは穏やかではありませんわね……みほさんがご存知無いというとまさか……っ!」ハッ

みほ「…………」

まほ「あぁ……そんな大それた事が出来るのは……相応の権力者、例えば西住流の家元……お母様の可能性もある」フゥ

ダージリン「まぁ! これは思わぬ大物の名前が出てしまいましたね……みほさん! 一体どちらが本当の事なんですの!? 事と次第によっては、公の場に明かす事も厭いませんわよ!」バッ

みほ「だから仕様だよぉ! 何なのその茶番! 大体アンツィオにはVストックを使わないし、アイテムを使うのだって勝利後のランクに関係あるからでしょ!? 私だって色んな人に『アンツィオにアイテムとか頭西住流かよww』とか言われてて怒ってるんだからね!」バンッ

まほ「ぷふっ……お、おいおいみほ、そんなに怒ってどうした? も、もしかして頭西住流か? くく……っ!」プフッ

ダージリン「んぐっ……んっふ……ま、まほさん……みほさんに失礼ですわよ……あた、頭西住流だなんて……」プルプル

みほ「むっかぁ!」パチンッ

ねこにゃー「呼ばれて飛び出てねこにゃーですぞ!」バンッ

ももがー「ももがーずら!」バンッ

ぴよたん「ぴよたんだっちゃ!」バンッ
79 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:13:08.88 ID:FbHHfINNO
みほ「『こちょこちょ作戦』開始です!」ビシッ

まほ「えっちょ、うわ、止め、や、止めて! うひゃ、うひゃひゃひゃひゃひゃ…………っ!」

ダージリン「わ、私は関係ありませんわ! 止め、あははははははは…………っ!」

ねこにゃー「それそれそれそれぇー」コチョコチョ

ももがー「パワーアップした我らをみるぞな!」コチョコチョ

ぴよたん「私達からは逃げられないっちゃ!」コチョコチョ

まほ「あひゃひゃひゃ……エリ、エリカぁ! ちょちょっと助けうひひひひ…………っ!」ビクンビクン

小梅「言われてますけど、助けないんですか?」チラッ

エリカ「自業自得だし、良いんじゃない? それにしても頭西住流って……ぷふっけ、傑作ね! 誰が言い出したのかしら!」ケラケラ

小梅「もうエリカさんってば、笑うのは悪いですよぉ……あっ」ビクッ

エリカ「だ、だって頭西住流って……だ、駄目、耐えられないわ……うふふふ……」ビクビク

小梅「エ、エリカさん駄目っ! みほさんがこっちを見てますよ!」グッ

みほ「〈●〉〈●〉」ジー

エリカ「うわ怖っ! めっちゃ見てる! 小梅、早く逃げましょ!」バッ

小梅「私は関係無いんじゃ……」

みほ「…………」パチン

カエサル「おっとぉ! 逃がしはしないぞ!」バッ

おりょう「余計な事を言わなければ死なずにすんだものを……不憫ぜよ」バッ

エリカ「こ、殺されるのっ!? 嘘でしょ!?」ビクッ

左衛門佐「出る杭は何とやらだな」バッ

エルヴィン「いやいや、それを言うなら雉も鳴かずばだろう?」バッ

カエサル、おりょう、左衛門佐「それだ!」ビシッ

エリカ「それだっじゃないわよ! ちょっとそこを退きなさい!」グイッ
80 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:13:52.72 ID:FbHHfINNO
みほ「エリカさんは頭西住流って言葉がとても気に入ったみたいなので言葉通りに頭西住流にしてあげてください! さぁやれ!」ビシッ

おりょう「上意ぜよ! お覚悟をっ!」グイッ

エリカ「くそっ! はな、はなせぇ! ちょ、あは、あははははあはははは……っ!」バンッ バンッ

エルヴィン「争いからは何も産まれないのにな……」コチョコチョ

左衛門佐「しかしこれも仕方の無い事だ」コチョコチョ

カエサル「そーれそれそれ、頭西住流になーれっ!」コチョコチョ

エリカ「うひひ、うひアハハハハハハハ……っ!」ジタバタ

小梅(うわエリカさんの顔えっぐいなぁ……)

ペパロニ「なんか向こうは騒がしいッスね。他の皆はもう初戦を突破してるッスけど、私はどのタイミングで変わればいいッスか? ……ドゥーチェ?」チラッ

アンチョビ「うおぉぉぉーーーっ! ベルッ! ベルゥゥーーッ!」ボコーン

ペパロニ「うわっドゥーチェ負けそうじゃないッスか! プラウダは後3両も残ってるのにもうあんこうチームだけって……どうするんスか!」アタフタ

アンチョビ「だから! こうして! ベルを祈っているんだろうが!」ブイーーン

アンチョビ「あっ、マズイ……」ジュビビーン

アンチョビ「みほの攻撃か……助かった……」フゥ

ペパロニ「次はノンナさんッス! ドゥーチェ! ドゥーチェ! ドゥーチェ!」

カルパッチョ「ここで負けたら罰ゲームですよ! ドゥーチェ、ファイトー!」

アンチョビ「ぐぐぐ……べ……ルゥゥーー! やった! ノンナを倒したぞ!」ボカーン

アンチョビ「隊長同士が残ったからエピソードバトルに突入だ! 眠れる本能……聞かせてくれぇーーっ!」コツーン

ペパロニ「うわっ……白タイ、白テロ……ドゥーチェ……これは残念ながら罰ゲームッス……」ガクリ

アンチョビ「…………いやいや、流石に初戦敗けは……」テン テテテテテン プッシュ

アンチョビ「頼むぅぅぅぅぅぅーーーーーっっっ!!」ポスン

アンチョビ「んがっ! ま、負け……? 罰ゲーム確定なのか……? そんなぁ……」ガクリ
81 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:14:25.11 ID:FbHHfINNO
カルパッチョ「ドゥーチェ、お気を確かに……リザルト画面でレア役を引ければ復活の可能性があります!」

アンチョビ「いやそれ無理だろぉ……えい。ほら無理だったぁ……私の負けかぁ……」ガックリ

ペパロニ「ん? ドゥーチェのウィッグッス!」グッ

アンチョビ「いやだからこれ地毛だってば」

ペパロニ「ほら! 画面にウィッグが……!」クイッ

アンチョビ「地、毛、だぁーっ! このバカロニ! って、画面……?」チラッ

カルパッチョ「ドゥーチェ! これは……初戦敗退の25%で当選する……」

ペパロニ「チョビっとチャンスッス! 復活&アイテムザックザクで一気に大逆転ッス!」

アンチョビ「…………ホント?」チラッ

ペパロニ「本当日本刀! いやホントにホントッス! これでドゥーチェの大勝利間違い無ーーしっ!」

アンチョビ「……うおおおぉぉぉーーーっ! やったぁぁーーー! 罰ゲーム回避だぁぁーーー!」

カルパッチョ「ドゥーチェ、このチョビっとチャンスではドゥーチェが寝坊するほど沢山アイテムが貰えるんですよ!」ニコニコ

アンチョビ「そそ、そうなのか。しかし自分が寝坊する姿を見るのは何か不思議だな。ちょっと恥ずかしいし……」テレテレ

ペパロニ「ドゥーチェの寝顔可愛いッスね! へへっ、写メ撮っちゃお」パシャ

アンチョビ「あっこらペパロニ、恥ずかしいから止めろって!」

ペパロニ「あっドゥーチェが起きそうッス! うぬぬぬ……もっと眠れぇ! 永眠しろぉ!」グググ

アンチョビ「おい、私に向かって永眠しろとはどういう事だ! 言葉に気を付けろ! 全く……ありゃ、私が起きちゃったな。でもVストック一個にチャンスチームと作戦が二個ずつだ!」

カルパッチョ「最低保証ですけど、それでも充分な報酬です! このアドバンテージは大きいですよ!」

アンチョビ「わーっはっはーーっ! このまま勝利まで突っ走るぞぉーー!」
82 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:14:59.20 ID:FbHHfINNO
undefined
83 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:15:30.36 ID:FbHHfINNO
まほ「ふひ、ふひひひひ……んっぐ、ごほん! ふむ……どうやら全員初戦は突破したようだな……。だがアイテムを使い果たしたチームも多いこの二戦目で勝負が決まるかも知れない……初戦でテーブルが推測出来ていないからか、副隊長と交代するチームは居ないようだが……」

まほ「どうするエリカ、交代しておくか?」チラッ

エリカ「ちょ、ちょっとまだ身体が敏感になってるんで止めておきます。すみません……ふひっ」ビクンビクン

まほ「では次戦も私がやらせてもらうか。対戦相手は……プラウダか……やはり初戦サンダースでは厳しいな」フゥ

アンチョビ「ふふふ……私達はVストックがあるから次戦は安心だ! 次は……私達が率いるアンツィオだな! アンツィオにはVストックを使わないからこれで4戦目まで確定だ! まぁ必ず負けるというのも複雑だが……」ハハハ

カチューシャ「カチューシャが出てきたわね、ノンナ! このガルパンGのカチューシャは勿論強いんでしょ?」チラッ

ノンナ「その通りですカチューシャ。現実と同じで偉大なる同志カチューシャが率いるプラウダは強敵ですよ。気を付けてください」ニコニコ

みほ「聖グロだよ……これはノーマルテーブルだね。あぁーどうやって河嶋先輩を消化しようかな……やっぱり腕を……」ボソボソ

沙織「みぽりん、それは駄目だよぉ……」ボソボソ

ケイ「んー……私が出てきたわ、ミラーマッチね! 負けないわよ!」ニコッ
84 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:16:17.85 ID:FbHHfINNO
ダージリン「…………また……アンツィオ? これはまさか……あらぁーーーっ! アッサーーム!」クルッ

アッサム「テーブル1か30か29……特殊テーブル以上が確定ですね。これはもう勝利目前では?」ニヤリ

オレンジペコ「流石ダージリン様ですぅ! これで先ず罰ゲームは有り得ません!」ハワワ

まほ「ぐっ……ここに来て最高のテーブルを引いたか! ダージリンめ、やるな!」

ダージリン「確かに周りの皆さんと比べたら最高と言えるテーブルですわ、ですが……こんな格言を知ってる? 戦いは最後の五分間にある」ダジィ

オレンジペコ「ナポレオンですね」ペコォ

ダージリン「そう、勝負は最後の瞬間までわからないものよ。まほさん達も諦めずにどうぞ頑張って! うふふふ……」

まほ「ダージリンめ……余裕だな……しかし、此方は流石にプラウダでアイテム無しは厳しいか。ベルを引いても中々撃破出来ないぞ……」グヌヌ

アンチョビ「……私達の戦車がどんどん落とされてくな。しかしこのドゥーチェアンチョビが操るP40はそう簡単に! 爆発したな……まぁ、勝負的には良いんだけれど……」ホロリ

カルパッチョ「ドゥーチェ、これは演出ですから余り気を落とさないでください……せめてこの出玉勝負には勝ちましょう!」

アンチョビ「そうだな! テーブルではダージリンに劣るが、それでもこの勢いなら勝つことも不可能じゃない! 気合い入れて行くぞぉー!」

ケイ「フゥー! アリサ、中々やるじゃない! でもこれでジ、エーンド!」ボカーン

アリサ「……自分がやられるのって見てて気持ちのいいもんじゃないわね……それにしてもうちの隊長って相変わらず引きが強いわ……ところで、私はいつ交代するべきかしら?」チラッ

ナオミ「そうだね……アンツィオでも相手にしたら? ケイの勢いなら黒森峰相手でもやってくれるはずさ」ニコッ
85 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:16:58.25 ID:FbHHfINNO
ケイ「ノー! アリサ……一日独占権が欲しいんでしょ? なら自分の力で勝ち取りなさい!」

アリサ「勝ち取りなさいって言われても……私は一戦しか代われないんですけど……」

ケイ「この勝負、私は五戦目……黒森峰戦が天王山だと思っているわ。だからアリサ、あなたを勝負の場までは連れていってあげる! そこで勝てるかどうかはあなた次第よ! オーケー?」

ナオミ「ケイは一日独占権には興味無し、か……どうするアリサ、乗ってみるかい?」

アリサ「イ、イエスマム! やってやろうじゃないのよ! その代わり誰を選んでも文句を言わないでくださいよ!」バッ

ケイ「決まりね、オーライ! さぁ、どんどん行くわよー!」フゥー

みほ「このノーマルテーブルだと残りはプラウダとサンダースか……」ウーン

桃「西住……そろそろ私の出番ではないか? 私の右手が出番をまだかとうずうずして待っているぞ! ん? 次は私が行っておくか?」チラッ チラッ

みほ「…………河嶋先輩。私、この勝負には絶対勝ちたいんです!」

みほ(そして一日独占権でお姉ちゃんを……っ!)メラメラ

桃「ふむ……つまり私の力が必要、そう言いたいんだな?」ウインクバチーン

みほ「……はい! こうなったら私も腹を括ります! 河嶋先輩! この勝負の全てを河嶋先輩に託します。恐らく勝負は五戦目、黒森峰戦で決まるでしょう。河嶋先輩、覚悟を決めておいてください!」バッ

桃「お、おぉ……西住、何やら燃えているな。ふふ、任せておけ!」グッ

杏(ちょっとちょっと、これマズイんでない……?)

柚子(桃ちゃん……無事で終われるといいけど……)

まほ「ん。カチューシャ撃破だ! ふふ……今日はベルがよく刺さるな。ランクBが出たぞ! このままパンツァーアタックも来てくれよ!」
86 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:18:47.32 ID:FbHHfINNO
カチューシャ「あ、あぁ……味方がどんどん落とされていくわ! ノンナァ……負けそうなんだけど……」プルプル

ノンナ「カチューシャ、お気を確かに! 落ち着いてレバーを叩きましょう、気持ちを強く持つことが大切ですよ!」

カチューシャ「こっちはミホーシャしか残ってないのに、プラウダは後3両も残ってるわ……あ、ベル!」スカッ

カチューシャ「むきぃーっ! さっきから避けられてばかりでむっかつくわ! なんなのあの眼鏡は! ノンナ! あの眼鏡をシベリア送りにしなさい!」スカッ スカッ

ノンナ「敵を倒せてはいませんが良い調子ですよカチューシャ。ベルさえ引き続ければ負ける事はないのです、大丈夫ですから落ち着いてください」

ニーナ「あーこりゃ駄目だなぁ……こったらとこでちびっこ隊長が負げだらこっちは八つ当たりされっかもしんねーな」

カチューシャ「ベル! ベル! ベル! 何で当たらないのよこの下手くそ! ノンナが味方なら絶対当ててくれるのに! ベル! ベル! ちょっとこいつ避けすぎじゃないっ!?」キィー

ノンナ「えぇ、カチューシャが期待を掛けてくれるならば私はいつでも砲弾を当ててみせます。さぁ、残りは1両……エピソードバトルですよ」ニコニコ

カチューシャ「このカチューシャが、負けて、たまる、もんですかぁ!」コツーン フリツーモールー

カチューシャ「ノンナ、歌が流れたわ! これなら安心よね!」

ノンナ「おめでとうございますカチューシャ。これで継続が確定ですね、流石はカチューシャです」ニコニコ

カチューシャ「はぁ……ちょっと疲れたわ……ランクは……」ピチョーン

ダージリン「…………っ!」ピクッ

カチューシャ「何か波紋が……あら? ダージリンが出てきたわ! でもランクD……これは駄目なのかしら?」バーン

ノンナ「これは……」
87 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:19:32.94 ID:FbHHfINNO
ダージリン「おめでとうカチューシャ。ここから先は私が説明して差し上げますわ」ニコリ

オレンジペコ「ですぅ!」サッ

ノンナ「ちょっと……邪魔ですよ!」グッ

オレンジペコ「ダージリン様の邪魔はさせません!」グググ

カチューシャ「な、なによ! このカチューシャに何の用かしら!」サッ

ダージリン「あなたが引いたランクDは私こと、ダージリンのD! ランクDを引くと私のVストック特化ゾーン『ダージリンのこんな格言を知ってる?』が確定しますわ。さぁ一緒に楽しみましょう?」フフフ

まほ「田尻はTでは……?」ボソッ

ダージリン「非公式情報っ!」ベチンッ

まほ「へぶっ!」ビタン
88 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:20:09.97 ID:FbHHfINNO
ーチャッチャラッチャッチャッチャー

『ガルパンG ダージリンのこんな格言を知ってる?』

ダージリン「ふふふ……カチューシャ、さぁゆっくりパンツァープッシュを押してご覧なさい……」

カチューシャ「……むぅ……えいっ」ポシュ

『ガルパンG
ダージリン「成功がゴールでもなければ、失敗が終わりでもない」』
ダージリン「成功がゴールでもなければ、失敗が終わりでもなぁーいっ!」ダジィ

カチューシャ「うるさっ! 一々ハモらないで貰えるかしら!」

オレンジペコ「チャーチルですね! ちなみにこの後には『肝心なのは続ける勇気である』と続きますぅ!」ペコォ グググ

ノンナ「くっ、この、どきなさい!」グググ

ダージリン「さぁカチューシャ! どんどん行きますわよ!」

カチューシャ「あんた席に戻りなさいよ鬱陶しい!」

ダージリン「まぁまぁそう仰らずに……焦らなくてもこれが終われば戻りますわ」ニコッ

カチューシャ「終わるまでいる気なの!? んもう、押すわよ!」ポシュ

『ガルパンG ダージリン「今日はありがとう、面白かったわ」』

ダージリン「はぁーん! 全然言い足りませんわ! カチューシャ、あなた少し引きが弱いですわよ!」

カチューシャ「うっさい! 早く席に戻りなさいよ! ノンナ、ノンナーッ!」

ノンナ「カチューシャの声が聞こえる……! ぐぐぐ、ウラァーーーーッ!」グイッ

オレンジペコ「あふぅ! すみませんダージリン様、弾かれちゃいました」テヘペロ

ダージリン「仕方がありませんわね、席に戻りましょう……」ニコリ
89 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:20:43.47 ID:FbHHfINNO
ノンナ「ご無事ですかカチューシャ!」バッ

カチューシャ「ダージリンがちょっと鬱陶しかっただけだから大丈夫よ! さぁこの出玉勝負、勝ちに行くわよ!」バンッ

ノンナ「先程の『ダージリンのこんな格言知ってる?』は格言の数だけVストックが貰えますよ。カチューシャは一つ貰えましたから次の対戦は絶対に勝てます。良かったですね」ニコニコ

カチューシャ「ふーん、五月蝿いのを除けばまぁまぁお得ね!」

ダージリン「さて、皆さん順調に突破していますわね……私のランクはC。それではそろそろ……ペコ、一度あなたもやってみる?」

オレンジペコ「はい! 是非やらせてくださぁい!」

ダージリン「ではここで一度交代という事で……」スッ

まほ「ダージリンは三戦目で交代か……エリカ、私達も交代するか?」チラッ

エリカ「…………いえ、まだ隊長にお任せしてもよろしいですか?」ウーン

まほ「ふむ、では三戦目もこのまま私が引き受けよう! 今回の相手は……ダージリンか、聖グロだ。これで今回はテーブル10ということが確定したな、次はアンツィオが出てくる筈だ」

アンチョビ「ランクはBだったか……頼むからパンツァーアタックを引いてくれよ!」

ペパロニ「あっドゥーチェ! そろそろ私にも打たせてくださいよ!」コツーン

アンチョビ「あっペパロニ! お前そんな勝手に……次はVストックだから安心して打てると思ったのにぃっ!」

ペパロニ「へへっこれで交代っすね! まぁドゥーチェに高ランクで渡すんで見ててくださいよ! ってありゃ、パンツァーアタック取れなかったっすね! あははは……」

アンチョビ「おいおい、しっかりしてくれ! 罰ゲームがかかってるんだからな!」

ペパロニ「さって、次の対戦相手は……聖グロっすねー! いやー金持ってそうで羨ましいっす!」ケラケラ

アンチョビ「ノーマルテーブルか……となると次はサンダース……私、大丈夫かなぁ……」
90 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:21:18.71 ID:FbHHfINNO
みほ「プラウダ……こんな所で負けられない! 勝つ、勝つ……絶対に勝つ!」メラメラ

優花里(あの、今の内に河嶋先輩は逃げた方が宜しいのでは?)チラッ

桃(え?)

杏(やっぱり秋山ちゃんもそう思う? でもなぁ……逃げても怖いよね……)

桃(え? え?)

沙織(みぽりんってば相当な入れ込み方だもんねぇ……さっきの両腕は冗談にしても、何されるかはわかんないよね)

麻子(待て待て、敵前逃亡は反則負けなんて措置をとられてみろ。それこそ西住さんの怒りの矛先が河嶋先輩に向いてしまう。素直に勝負で勝てれば一番なのだが……ダージリンさんのチームが良いテーブルを引いているからな……厳しい戦いだぞ……)

華(やはりここは私が偶然を装ってレバーを叩くのが……)

優花里(五十鈴殿、それで反則負けなんてなってしまったらそれこそ危ないですよ……そうなるとやはり正攻法で勝って貰う他はないのかもしれません……河嶋先輩、勝算はありますか?)

桃(…………任せろっ☆)テヘペローン

柚子(もう、桃ちゃん! 皆が桃ちゃんの事を心配してるんだよ!)

桃(……大丈夫だ柚子、私はもう逃げないと約束したんだ! そう……戦車道からも、人生からも! まほとそう約束したから……私はもう逃げない!)キリッ

みほ「…………? 河嶋先輩、今お姉ちゃんの名前を呼びませんでしたか?」クルッ

桃「……い、言ってないっす」フイッ

優花里(早速逃げてるじゃないですか!)

桃(今のは……西住がちょっと怖かったから……ノーカンで頼む……)

杏(まっ、なるようにしかならないからね。かーしま……頑張りなよ)ポンッ

桃(はいっ! お任せください!)

柚子(不安だなぁ……)ハァ

みほ「プラウダは撃破。さぁ……次……だよ?」ニヤリ
91 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:22:14.67 ID:FbHHfINNO
ケイ「三戦目の相手はアンツィオね! どんどん行くわよ、ゴーアヘーッド!」グッ

オレンジペコ「きゃーっ! アンツィオ相手だから楽勝ですぅ! あ……でもみほさんがやられてしまいましたぁ……」

ダージリン「まぁまぁ、ペコ……落ち着いてレバーを叩いてご覧なさいな」ニコッ

オレンジペコ「……えいっ」ズガガガーン

オレンジペコ「みほさん復活ですぅ!」キャッキャッ

まほ「くっ! ふざけた茶番を見せてくれるじゃないか!」イラッ

まほ「まぁいい! これでダージリン撃破だ! ランクはCだが……このままの勢いで行くぞ!」グイッ

まほ「うおっ! なんだ!?」クルッ

エリカ「なんだじゃないですよ! 何で今度は私に交代するか聞かないんですか!? さっきまでは毎回聞いてたのに!」グッ

まほ「……次は絶対に勝てるアンツィオだから私が消化したい」ボソッ

エリカ「…………どっせい!」コツーン

まほ「あっ! お前勝手にレバーを叩いて……これじゃ交代しなくちゃならないじゃないか!」

エリカ「はいはいどいてくださーい。まぁ頑張ってBランク出しますから任せておいてくださいよ!」スッ

まほ「おい、本当に頼むぞ! まだどのチームが罰ゲームを受けるかも決まってないんだからな!」

エリカ「ベルッ! ベルッ! ベルゥーッ! って全然ベル引けないわね。うふふ……」ケラケラ

まほ「……本当に大丈夫だろうな……?」ハァ
92 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:23:44.47 ID:FbHHfINNO
ダージリン「さぁどうやら私が一番先に五戦目に到達するようですわね! アンチョビさん……チャレンジバトルをありがとう。これで次がアンツィオなら全国制覇が確定……いざ!」コツーン

ダージリン「黒森峰ですわね、残念ですけど……しかしチャンスチームもありますから勝負にはまだまだ有利ですわ!」

オレンジペコ「ダージリン様が五戦目に一番乗りですぅ!」

ケイ「流石ダージリンね! でも私もまだまだ負ける気は無いわよ!」ボコーン

ケイ「オーケー! 私達も五戦目に到達よ! アリサ、準備はいい?」クルッ

アリサ「ご丁寧にBランクまで付けて貰っちゃって……イエスマム! 一日独占権は必ず私が貰うわ!」グッ

カチューシャ「あぁー! ノンナ、私達が一番遅れているわ! 敵チームが避けてばかりで当たってくれないのよ! んもう! 全員シベリア送りにしてやるんだから!」

ノンナ「落ち着いてカチューシャ、先ずは負けない事です。さぁ次は四戦目の聖グロリアーナです、頑張りましょう!」ニコニコ

ペパロニ「いやー何か全然駄目だったっす……Vストックで継続はしたっすけど、Cランクでした……ドゥーチェ、申し訳無いっす……」ショボーン

アンチョビ「……なぁに、後はこのドゥーチェアンチョビに任せておけ! サンダースだろうが黒森峰だろうがこの私が何とかしてやる!」

まほ「おい……おいエリカ! これは何ランクだ……言ってみろ!」グッ

エリカ「Cって書いてありますね。ダージリンさんがDならCはカチューシャかしら?」ペロッ

まほ「カチューシャはKだ! 全くこの重要な場面でCランクとは、後で覚えておけよ!」

エリカ「ま、罰ゲームは隊長だけですし……頑張ってください! 応援はしてます!」ヘラヘラ

まほ「罰ゲームは私が受けるが後でそれ相応の仕打ちは受けて貰うからな!」

エリカ「何でそうなるんですか! 横暴ですよ!」

まほ「ふん、横暴で結構! 隊長の足を引っ張るなんて副隊長としてあるまじき事、罰の連帯は当然の事だ!」

エリカ「最悪ぅ……」
93 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:24:21.55 ID:FbHHfINNO
ダージリン「あら? 終わってしまいましたわ……ですが黒森峰まで行ければ充分でしょう! 後は皆さんの結果を優雅に待つとしましょう……ペコ、紅茶をお願い」

オレンジペコ「了解しましたぁ、どうぞ……」コポコポコポコポ

アンチョビ「サンダース、突破だ! さぁ私達も五戦目、黒森峰戦に突入だぁーーっ!」バンッ

ペパロニ「ドゥーチェ、聖グロが終わったみたいっす! 奴等に目にものを見せつけてやるチャンスっすよ! やってやりましょう!」グッ

アンチョビ「よーし、ベル! ベル! レア役! ベルゥーッ!」

ペパロニ「ドゥーチェ、口だけで全然何も引けてないじゃないっすか! あとあんこうチームしか残ってないっすよ!」

アンチョビ「うるさい! これからが本番だ、見てろよぉーー!」ボコーン

アンチョビ「あっ……み、みほぉぉーーーーっ!」ガタッ

みほ「な、何ですか!?」ビクッ

アンチョビ「あ、すまん……私の台のみほがやられてしまってな……つい大声が……」シュン

みほ「き、期待に応えられずに何かすみません……」ペコ

アンチョビ「いやいや、私の引きが足らなかったんだ。騒がせてすまなかったな!」ハハハ

まほ「……アンチョビも遂に終わったか。残るは4チーム……この勝負、負けるわけにはいかないぞ!」グッ

カチューシャ「このカチューシャを舐めないでよね! 聖グロ何かに負けてたまるもんですか! さっさと聖グロを倒して私達も早く五戦目に行かないと……」ボコーン
94 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:25:02.27 ID:FbHHfINNO
カチューシャ「このっ! このっ! んもうっ! オレンジペコが避けまくって鬱陶しいわ!」スカッ

ダージリン「ペコ……カチューシャさんが苦戦しているようですわよ……応援して差し上げましょう!」ニコッ

オレンジペコ「はい! ダージリン様の仰せの通りに!」バッ

カチューシャ「ちょっとあんたなんでカチューシャのところばっか来るのよ! あっち行きなさいよ」シッシッ

ダージリン「あらあら、周りを見ても五戦目に到達していないのはカチューシャのチームだけですもの……同じ戦車道を志す仲間として、応援するのは当然の事ではなくて?」ニコッ

ダージリン「ペコ、カチューシャとノンナさんにも紅茶を用意してあげて?」チラッ

オレンジペコ「畏まりましたぁ! はい、どうぞ!」コポコポコポコポ

カチューシャ「いらないったら! あっ、あっ……ミホーシャ! 避けてぇ!」ボコーン

カチューシャ「あああぁぁぁぁ……………………ミホーシャ、あれぐらい避けなさいよ……」ガクリ

みほ「ガルパンGの私が何かすみません……」

ダージリン「あらぁーーー! 残念でしたわねカチューシャ……でも気を落とさないで! ペコ、紅茶に合うお菓子の準備をお願い! 罰ゲーム……何だか楽しくなって来ましたわね!」ニコニコ

カチューシャ「ひっ! カ、カチューシャが罰ゲームなの?」

ダージリン「カチューシャ、あなた一人だけが五戦目に到達出来なかったもの……仕方ないわよね? それにしてもどんな罰ゲームなのかしら、あぁ……早く勝負が終わらないかしら……」ニコニコ

アッサム「ダージリン、そんなに言ってはカチューシャが可哀想よ……」

ノンナ「すみませんカチューシャ……ですが罰ゲームなら私が代わりに受けます! 安心してください!」グッ
95 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:25:38.32 ID:FbHHfINNO
ダージリン「それは駄目よ。罰ゲームは各チームの隊長が受ける、それはまほさんも説明していた筈よ? ルールはルールですもの、ね?」

カチューシャ「うぅ……分かったわよ! カチューシャが受ければいいんでしょ!」プイッ

ノンナ「いえ、私が受けます! 今からまほさんに提言して来ますから待っててください!」ダッ

カチューシャ「ノンナ、ありがとう。でも提言なんてしなくていいわ! ルールは守らないと、それは戦車道でも同じことだし……それよりノンナ、あなたに打たせてあげられなくてごめんなさい……」

ノンナ「ううぅぅ……カチューシャ! 私はそのお気持ちだけでも充分です! 此方こそカチューシャのお力になれずにすみません……!」サメザメ

カチューシャ「ノンナ……」

ノンナ「カチューシャ……ッ!」ダキッ

ノンナ「あぁカチューシャ! カチューシャ! カチューシャァァーーーーッッ!」ギュゥゥゥ

ノンナ「カチューシャァァァァァァァアァァァアァァアアーーーーッッッッ!!!」ギュウウウウウウウウウウウウ

カチューシャ「うぶぶ、つぶ、潰れちゃう……」ギュムギュム

ダージリン「……もしかして罰ゲームはもう始まってるのかしら?」チラッ

オレンジペコ「何を言ってるんですか、早くカチューシャさんを助けましょう! このままじゃ潰れちゃいますよ!」サッ

ダージリン「全く世話のやける……ほらほら、罰ゲーム前にリタイヤなんて許しませんわよ! ノンナさん、その手をお離しなさい!」グイッ

カチューシャ「たす、助かったわ……」ハーハー

アッサム「皆で何をやっているのだか……さて、勝負はどうなってるのかしら?」クルッ
96 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:26:21.18 ID:FbHHfINNO
みほ「サンダース撃破、Bランクだね。さて、と……」クルッ

みほ「河嶋先輩。私が先程言った通りにこの勝負を河嶋先輩に預けます! 準備は出来ていますか!?」スッ

桃「……かしこまりぃぃぃーーーーーっっ!」ダンッ

桃「ん? パンツァーアタックは取れなかったか……ふふふ、お茶目さんめ!」ニヤリ

みほ「……………………」ジー

柚子「も、桃ちゃん! 真面目にやんないと駄目だよぉ!」アタフタ

桃「ふふ、すまんすまん。さて人数は……と、7対8……このピンチ……逆に燃えてくるな!」ンフー

みほ「……………………」ジー

杏(駄目だ……このままじゃかーしまが殺られちゃう!)

沙織(みぽりんが真後ろに立って見下ろしてるよ……これ超怖いね)

優花里(最早我々には祈る事しかできませんね……河嶋先輩……御武運を!)ギュウ

まほ「ほう、残ったのは私と桃ちゃんとアリサか……これは良い勝負になりそうだな!」

桃「まほ……私の戦車道を見せてやる。覚悟するといい!」グッ

アリサ「年上だからって譲りませんよ、この勝負は絶対に勝ちます!」グッ

まほ「二人ともやる気だな、だが勿論私だって負けるつもりは無い! さぁ勝負だ!」バッ

ケイ「アリサーッ! 負けたら反省会よーっ! フレッフレッアリサーッ! レッツゴーアリサーッ!」

ナオミ「負けたらまた反省会をするのかい? やれやれ……アリサ、負けるんじゃないよ!」

アリサ「……ベルの引きも良い……この勝負だけは負けたくない、負けてたまるもんですか!」
97 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:26:50.24 ID:FbHHfINNO
小梅「隊長ー! ここが勝負どころですよ、頑張ってください!」

エリカ「隊長が負けたら連帯責任で罰なんて絶対に嫌ですから勝ってください! お願いしますよ!」

まほ「エリカ! お前はチームの足を引っ張ったから勝っても負けても営倉行きだからな!」

エリカ「んじゃもういっそ負けろぉ! くそったれぇ! くたばれぇー!」バンッ

小梅「エリカさん! 駄目ですってば!」グググ

杏「かーしま、とにかくベルを引くんだぞ。引けさえすれば負けないんだから」

桃「会長……お任せください! ふん!」ボコーン

桃「あ、またやられた。ふん! 気合いが足らんぞレオポンチーム!」プンプン

みほ「……………………足、かな」ボソッ

柚子「桃ちゃぁぁぁん! もっと真面目にやってぇ!」ウワァァァン

桃「最初から私は真面目にやっている! だが大洗チームの皆が避けてくれないんだ!」

杏「かーしまぁ、ベルを引けぇ! ベルを引かないと殺られるぞぉーっ!」

まほ「ふふふ……盛り上がってきたな! 残念ながら罰ゲーム受けるチームは決まってしまったが……そうだ、賞品の一日独占権についてだが、具体的にはどんな感じにするんだ?」チラッ

みほ(むっ! 優花里さん、お願いっ!)グイッ

優花里「おっふ! え、えぇとですね……あの、好きなシチュエーションも可です! 拒否権はありません!」

アリサ「って事は男装したまほさんとデート出来るじゃない! 絶っっっ対に勝つわ!」フンスフンス

まほ「アリサ、そんなことを私にさせる気か、まぁ賞品というなら仕方ないか……」フゥ
98 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:27:25.92 ID:FbHHfINNO
優花里(西住殿ぉ、こんなところでどうですかぁ!?)チラッ

みほ(最高の答えだよ優花里さん! はむはむだけじゃなくて……はむはむふぇすてぃばるも開催してあげるね!)ニコッ

優花里(は、はむふぇすぅぅぅーーーーっっ!? そ、それってはむはむはむすとりんぐすも付いてるんですか!?)ハァハァ

みほ(勿論してあげるよ! 優花里さんのはむすとりんぐす……ちゃ、ん、と、綺麗にしておいてね!)ニコッ

優花里(は、はぁ……はぁ……はいぃぃぃーーーーっっ!)バッ ダダダ

沙織「ちょ、ちょっとゆかりん、どこ行くのぉー!?」

優花里「私は今からバター買ってきます! マーガリンと生クリームもセットでぇーー!」ダダダ

沙織「な、なんでバターとマーガリンと生クリームを…………?」

麻子「ふーむ、食べる……とか?」

華「きっと何かに塗ってはむはむするんですよ。何に塗るかはわかりませんが……」フフフ

麻子(はむはむ……って何だ?)ウーン

アリサ「うらぁ! 次ぃ! もっとベルを……ベルを寄越しなさいよぉぉーーっっ!」ボコーン

まほ「はいっ! はいっ! セイッ! カモッ! うぅ……余りベルが引けん……」

桃「打って打って打ちまくれぇぇーーーっっ! あっまたやられた! うさぎさんチームめ、後で説教だ!」

みほ「……………………」ジー

みほ「…………会長、お話が」クルッ

杏「うひぃ! な、何かな西住ちゃん?」ビクッ
99 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:28:05.15 ID:FbHHfINNO
みほ「あの、河嶋先輩の為に会長にも協力して欲しいんです。お願いできますか?」

杏「協力……協力ね、オーケーオーケー! 西住ちゃんとかーしまの為になら私も頑張るよ! んで、何をすればいいの?」

みほ「ありがとうございます。そうですね、河嶋先輩に危機感を持たせる為に演技でもしてもらえるとありがたいんですけど……いいですか?」ジー

杏「あはは、演技ね……私に出来るかなぁ……ま、やってみるよ!」ニコッ

みほ「…………言質は取りました、では華さん……お願いします!」パチン

華「畏まりました、では会長……失礼しますっ!」ガッ

杏「どわっ! ちょ、私を羽交い締めしてどーすんの!?」ジタバタ

みほ「河嶋先輩、後ろを見てください!」

桃「何だ何だ騒々しい! こっちは今良いところなんだぞ!」クルッ

桃「か、会長!? おい五十鈴、その手を離せ!」グッ

みほ「河嶋先輩、落ち着いてください。会長にはまだ危害を加えません」

杏「……え……もしかして今、まだって言った?」ビクッ

みほ「はい、まだです。しかし河嶋先輩がガルパンGで自軍を一両失う毎に会長には何らかの制裁が加えられていきます」

桃「なっ!? そんな事が許されると思っているのか! 西住……貴様ふざけるなよ!」ガッ

みほ「いえいえ、これは会長自身も了解しての事です。ですよね、会長?」チラッ

杏(おいおーい、これ本当に演技で済むの……? うーん、でもこのままじゃかーしまも負けそうだし、これで少しでも流れが変わるのなら協力してもいいかな……)

杏「かーしま……勝てっ! 勝って私を助けろぉーーっ!」ジタバタ

桃「わ、態々会長が私の為にそこまで……分かりました! 必ず勝って会長を助けて見せます! ふん!」ボコーン

桃「あ…………っ!」ビクッ
100 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:28:34.92 ID:FbHHfINNO
みほ「河嶋先輩のあひるさんチームがやられましたね。では華さん、お願いします」パチン

華「はいっ! 私、実は前々から会長の肉置きにとても興味が沸いておりまして……その小柄な体躯でありながらも所々にある女性の主張を表すかのような柔らかな膨らみが本当にたまりませんわぁ……それでは、準備はよろしいですね?」グッ

杏「え、演技だよね!? 西住ちゃんも演技って言ったよねぇ!? 何か雰囲気おかしくない!?」ジタバタ

華「勿論演技ですとも! 演技即ち見物人の前で演じる技! この裏五十鈴流の妙技、とくとご覧あれ!」バババッ

杏「は、嵌められた!? わっちょ、そんな……んんっ!」モジッ

桃「会長ぉぉぉーーーーっっ! 貴様等会長を離せぇーーー!」ガッ

みほ「華さん、ステイッ!」ビシッ

華「おっと……止められてしまいましたわ。ですけど仕方ありませんよね、ふふふ……河嶋先輩にはまだ3両も残っていますもの。ねぇ、会長? えいっ」ピンッ

杏「あんっ! ちょ、そこを弾くのは止めてよっ!」ビクンッ

華「みほさんにお願いされてますので、そう仰られても私にはどうすることも出来ませんわ。河嶋先輩が勝つことでも祈られては如何です?」ウフフ

杏「か、かーーーーしまぁぁぁーーーーっ! ベルを引いてくれぇーーーっ!」ジタバタ

みほ「河嶋先輩、会長もこうしてベルを引くことを望んでいます。是非ベルを引いてください」ジー

桃「……ひ、引けなかったら会長はこれ以上どうなるんだ!?」アゼン

みほ「今、河嶋先輩の脳裏に嫌な想像が浮かんでいるでしょう? それが脳裏ではなく眼前で繰り広げられるだけですよ。ま、するのは華さんなので多少の色は付くかもしれませんが……」ジー

華「……楽しみですねぇ、会長?」グリグリ

杏「ぐ、ぐりぐりすんの止めてよぉ……」シュン
101 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:29:02.57 ID:FbHHfINNO
undefined
102 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:30:20.01 ID:FbHHfINNO
桃「……ふふ、ふふふふふ……余り私を舐めるなよ西住! ふん!」ボコーン

柚子「やったね桃ちゃん、一両倒したよ! これで相手はあと6両!」

みほ「へぇ……河嶋先輩にプレッシャーかけ過ぎたらまた泣いて喚くかと思いましたけど……」

桃「それは昨日までの私の話だろう? 泣いても喚いても事態は好転しない……勝利を掴めるのは……いつだって最後まで足掻いた者だけだ! 行くぞ、はぁっ!」ボコーン

柚子「またやられたぁ! 後2両しかないよ桃ちゃぁぁぁん!」

みほ「…………華さん、お願いします」パチン

華「はぁーーい! さ、かーいちょ……まぐまぐしましょうねぇ……っ!」マグマグ

杏「そんっ! あっ、そんな人前でこんなっ! だ、駄目だよぉ……っ!」クネリ

桃「すみません会長ぉぉぉーーーーっっ!!」ガタガタ

まほ「……全く、何をやっているんだか……何時如何なる勝負でも油断は禁物だというのに……ふんっ!」ボコーン

まほ「よしよし、ベルの調子が戻ってきたな。引きも命中率も良い感じだぞ!」ニコニコ
103 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:30:59.65 ID:FbHHfINNO
まほ「黒森峰側は後3両だが、此方も3両残っているからな……何とか隊長同士の闘いまで持っていき……たいっ!」ボコーン

まほ「ふぅ……何とか黒森峰副隊長のエリカを引きずり出したぞ! ふん! ふん! 当たれぇ!」スカッ スカッ

エリカ「くくっ……我ながら良く避けるわねー。良い気味だわー」ニコニコ

小梅「もう、エリカさん! そんな事言ってるとまた隊長に怒られますよ!」

エリカ「負けても勝っても営倉行きならここで隊長を苦しめてくれた方が私の溜飲が下がるってもんよ。ガルパンGの私……頑張りなさい!」ニコニコ

まほ「エリカの奴……また勝手な事を言ってくれる! おい、エリカ……次避けたらビンタだぞ!」

エリカ「ぷぷぷ……台にビンタって……台パンでもする気かしら」プププ

小梅「いえ、多分……本体のエリカさんに言ってるのかと。隊長もこっち見てるし」チラッ

エリカ「嘘でしょ!? あ、めっちゃこっち見てる! ちょ、お願い当たって……私!」ボコーン

まほ「よし、エリカは撃破だ! さぁ残りは黒森峰の隊長……西住まほ、つまり私だな!」

アリサ「むぅー、まほさんが調子良いわね……大洗の副隊長はあのまま自滅しそうだし……何とか勝ちたいけど、黒森峰の連中は回避率高すぎるのよ! 避けすぎぃー!」プンプン

ケイ「アリサー! 負けてるわよー! このままじゃ本当に反省会よ? ゴーゴー!」

アリサ「反省会……も嫌だけど……今はまほさんの男装デートの方が欲しい! まほさん、一つ伺ってもいいですかっ!?」グッ

まほ「お、おぉ……どうした、何でも聞いてくれ。私の好きな食べ物ならカレーだぞ?」ニヤリ
104 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:31:33.88 ID:FbHHfINNO
アリサ「……カレー……は置いといて、私が勝ったらまほさんに男装して貰いますけど……どこまでオーケーなんですか? あの……その……」ゴニョゴニョ

まほ「男装は決定なのか……そうだな、アリサに全て任せよう。立ち居振舞いから在り方まで全てアリサの望む私を演じてみようじゃないか。私は不器用なので何処までアリサを満足させられるかは疑問だがな」ハハハ

アリサ「…………今の録音しましたからね! よっしゃ、気合い入ってきたわよ! おらおらおらぁーーーっ! 黒森峰のモブ共、とっとと消え失せなさい!」ボコーン ボコーン

アリサ「ふふふふ……まほさんがサンダースに来たら……待ち合わせ……デート……ハプニング……バー……ハプニング……ホテル……ハプニングッ!」カッ

まほ「ハプニング多すぎだろ!?」

ケイ「最後はライスシャワー! ライスシャワー!」キャッキャッ

まほ「待てケイ、止めろ。アリサを煽るな! 男装ってあくまで一日だけの話だろ!」

アリサ「一日あれば……出来ます!」グッ

まほ「何がだ! 恐ろしいことを言うな!」

アリサ「まほさん、私はですね……優しくて格好良くて凛々しくて家柄も良くて頭が良くて私と趣味が合ってスラッとした体型でちょっと良い声で私に優しくて私が盗聴しても盗撮しても受け入れてくれて一緒に過ごすだけで安らぎを得ることができてマイナスイオンを放出してくれて最後にそっと抱き締めてくれるまほさんが欲しいです!」グッ

まほ「私はマイナスイオンなんて放出していない! 落ち着けアリサ!」

アリサ「全部は無理でも出来るだけ付き合ってくれるんですもんね? まほさんにぴったりな服がありますから……覚悟してくださいね?」ニコッ

まほ「あ、あくまで勝負に負けたらだぞ! くっ……これは益々負けられなくなったな、負けたら何をされるか分からんな……うーむ、そういえば桃ちゃんはどうなったんだ?」チラッ
105 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:32:06.79 ID:FbHHfINNO
杏「んっ……んっ……なにこれぇ、こんなのだめだよぉ……」クネッ クネッ

華「駄目な事なんて一つもありませんわぁ……さぁ会長の奥の細道を皆様に見て頂きましょうねぇ……」クイッ クイッ

桃「あわわわ……えらいこっちゃ……会長がどえろいことに……」ブルブル

みほ「河嶋先輩のチーム……後1両しか残っていませんよ? もし河嶋先輩がその最後の1両を落としてしまったら、私はこの指を鳴らさなければなりません。そうすると会長がどうなるかは……分かりますよね?」ニコッ

桃「に、西住ぃそれは止めてくれ! くっ……こ、怖くてレバーがた、叩けない!」プルプル

華「女性は誰しも己の華道をお持ちになっております。さぁ会長の華道を皆様に御披露目する時が近づいております……さぁ最後の1両ですよぉ……準備しておきましょうねぇ……」グイッ グイッ

杏「あふっ……あっ、だめぇ……こじあけないでぇ……」ビクンッ

みほ「河嶋先輩……どうしますか? もうこの指を鳴らしちゃいますか?」スリスリ

桃「ま、待ってくれ! はぁ……はぁ……すぅーーーーはぁぁーーーーー……」グッ

桃(落ち着け、先ずは呼吸を整えて戦況を確認だ! 私の台は1対3、俄然不利な状況……しかしこのままいつまでもじっとしていても埒が明かない。まほの言葉を思い出せ! 己を奮い立たせろ、河嶋桃! ここはもう不退転の覚悟で切り抜けるしか……ない!)カッ

桃「会長ぉぉぉーーーっっ! か、会長の貞操……私に預けて貰います!」バッ

杏「えぇぇ……貞操はもう大分汚されちゃってるんだけど……あんっちょ、まだしゃべってるのにぃ」キュッ

桃「はいぃぃぃぃーーーーっっ!」コツーン ボコーン コツーン ボコーン

みほ「よし、河嶋先輩が立ち直った……これで三人共黒森峰のエピソードバトルに入ったね。ここまで来たら後はもう祈るしかない……っ!」ギュウウ
106 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:32:43.17 ID:FbHHfINNO
まほ「ほう、三人共エピソードバトルに辿り着いたか。どうやらここで決着がつきそうだな。だがこのガルパンGの私は手強いぞ、準備はいいか?」チラッ

アリサ「ふふ……勿論ですとも。黒森峰のエピソードバトルの突破率は33%。三人なら確率的にも丁度良いですね……勝ち抜けるのは私です!」

桃「私が負ければ会長の純潔は散らされてしまうかもしれない……そんな事を許すわけにはいかない! この勝負は絶対に負けられない! 勝つのは私だ!」

まほ「二人とも気合い充分といったところか……しかし私とて負ける気はさらさら無い! さぁ行くぞ!」
107 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:33:15.79 ID:FbHHfINNO
まほ 「勝負!」白タイトル
アリサ「ふんっ!」白タイトル
桃 「どっこい!」赤タイトル

みほ「赤タイ、この流れなら行けるっ! 河嶋先輩勝ってください! 本当にお願いしますぅぅ!」ギュウウ

まほ 「レア役来い! レア役来い!」白テロップ
アリサ「金テロ来なさいよぉ!」赤テロップ
桃 「会長の操を守るのは私だ!」赤テロップ

みほ「行ける行けるぅぅ! これ勝てるよぉ! ついでにレア役を引いて駄目押しして欲しいよぉ!」ギュウウ

まほ 「白タイ白テロ……だがボタンを押すまでは……!」テン テテテテテン プッシュ
アリサ「経験上赤テロだけでも充分に押し切れる、きっと大丈夫よ……!」テン テテテテテン プッシュ
桃 「今、私はまほを超える……!」テン テテテテテン プッシュ

みほ「神様仏様八幡大菩薩様お願いします、これから暫くの間は良い子にしますからどうか今回だけは河嶋先輩を勝たせてください……っっ!」グググ

まほ 「当たれぇぇぇーーーっっ!」ズドドドドドーン
アリサ「とったぁぁぁぁーーっっ!」ポスン
桃 「貰ったぁぁーーーーっっ!」ポスン

まほ 「……勝った……のか?」キョトン
アリサ「ああああぁぁぁああーーー…………」ガクリ
桃 「…………お?」キョトン

みほ「…………は?」キョトン

桃「…………え?」クルッ

みほ「…………はぁぁぁぁぁぁぁぁーーー…………っっ! 本当にもう……!」パチン

華「どうやら大勢は決まったようですね。では会長……お覚悟を!」

杏「いやいやいや、これ以上は本当にまずいって! ちょ、誰か助けて!」ジタバタ

桃「か、会長ぉぉーーーっ! 私の力が及ばなかったばかりに……くそぅ!」ガクリ
108 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:34:14.53 ID:FbHHfINNO
まほ「……こらこら、みほももういいだろう? 杏を離してやってくれ」チラッ

みほ「……うぅーー、はい……」シュン

華「あらら、残念。折角これからでしたのに……ね、会長?」

杏「いやぁもう充分でしょ……私、恥ずかしくてもうこのお店に来れないよ……」

華(ちなみにみほさんの裏西住流は私よりすんごいですよぉ? それこそもう戻れなくなってしまう程に……)ボソッ

杏(…………それってまじ?)ゴクリ

華(まじ、です……)ボソリ

ーーーーーーーーーー
109 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:34:45.76 ID:FbHHfINNO
まほ「さて、黒森峰を突破した私も続く6回戦で負けてしまったが……私が率いる黒森峰チームが優勝ということで皆も異論は無いな?」

ダージリン「そうね。まほさん、おめでとう!」パチパチ

カチューシャ「悔しいけどカチューシャの負けね……」グスン

アンチョビ「我々も良い所までは行ったんだがなぁ……次こそは! とはいっても次なんてあるのか、これ」

みほ「うぅ……合法的にお姉ちゃんの深層心理に私を刻み付けてお姉ちゃんの優先順位を塗り替えるチャンスだったのに……」ボソッ

桃「西住……その言葉はちょっと怖いが……私の力が及ばずに負けてしまったな。すまなかった……」

みほ「あっ、そんなに気にしないでください! 私もVストックやアンツィオを渡せませんでしたし、河嶋先輩には申し訳ありませんでした……」

エリカ「でへへ、隊長ぉ流石ですぅ! やっぱ隊長がナンバー1ですよぉ! やた1! やた1! 私は初めから隊長が勝つって信じてましたから、でへ、でへへへ……」スリスリスリスリ

まほ「エリカ……胡麻を擂るにしても、もう少し上手くやれないのか? まぁいい、勝てたのだからエリカへの罰は無しとする。これでいいんだろう?」

エリカ「よっしゃ、せふせふぅ! あー助かった!」グッ

まほ「全く、調子の良い奴め。これが来年の黒森峰を引っ張っていくのかと思うと私は心配だよ」ハァ

小梅「あの様な態度を取るのは隊長にだけですから、きっとあれがエリカさんなりの甘え方なんですよ。それにエリカさんが隊長の背中を見て頑張ってきたのは私達皆が知っているので……だから心配はいりません」

まほ「そうかな……いや、そうだな。こうして小梅も側にいるのだから、心配は無用だな」フッ

小梅「ふふ……はいっ! 私も新しい隊長と一緒に頑張ります!」グッ
110 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:35:19.24 ID:FbHHfINNO
みほ「お姉ちゃん……それで、優勝賞品の憧れの人一日独占権だけど、誰を選ぶの?」ジー

まほ「む? むぅ……そうだな……」フーム

みほ(選べなくても選ばれれば一日一緒に居られるけど、こっちからは何も言えないからなぁ。相手の支配欲を煽ってコントロールするのって難しいんだよねぇ……お姉ちゃんって嗜虐心とか無さそうだし尚更だよ。やっぱり勝負に勝ちたかったなぁ……)ボー

アリサ(……もし私が選ばれたら私が男装するのかしら? んなわけないか……でもマジハロ5での会話も良い感じだったし、私が選ばれる可能性もあるはず! お願い、この想い……届いて!)グッ

桃(もしかして、私の時代が来るのか? まほはサンダーを打ってる時から何か私に気がありそうだったし……まほの桃ちゃん呼びも慣れてきてしまったし……これはもしかするともしかするかも……っ!)ジー

まほ「若干数名から変な気を感じるが……それは置いといて、賞品の確認をしたいがいいか? えーと、一日独占権を提言したのは秋山さんだったな。この一日独占権には人数の指定はされていなかった……そうだな?」チラッ

みほ(…………優花里さん、期待してるよ!)グイッ

優花里「どわっとぉ! に、西住殿、はむふぇすの時間ですか!?」ビクンッ

まほ「はむふぇす? はむふぇすって何だ?」

麻子(……はむふぇすって何だろう。後で秋山さんに聞いてみようかな?)

優花里「あば、あばばばばばちちちが違うんです! 何ですか、何で皆さん此方を見るんですかあばばばば……っ!」ブクブクブクブク

まほ「ふーむ、まぁいい。秋山さん、先ずは落ち着いてくれ。さて、憧れのあの人を一日独占権には人数の指定はされていなかった、と解釈していいかな?」

優花里「は、はい! 多人数プレイでも何でもオーケーです!」

まほ「……プレイ?」

優花里「はわわわはわわ……たた、多人数でもオーケーです!」プルプル
111 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:35:50.49 ID:FbHHfINNO
まほ「……むぅ、よし。では私はここにいる全員を指名するとしよう!」バンッ

みほ「全員……? 全員を……侍らせるの?」

ダージリン「んまぁ! 侍らせるなんて……まほさんったら、破廉恥ですわね!」

カチューシャ「……ノンナみたいな同志が欲しいの?」

ノンナ「私はカチューシャ以外に付き従う気はありません!」ビッ

まほ「違う! 何でそうなるんだ。私はただ、皆で過ごすこの心地良い喧騒の中にまだ暫く浸っていたいと、そう言ったんだ。だからもう少しだけ皆で過ごしたい。勿論自由参加で構わない、用事があるものもいるだろうし……」

ケイ「うーん、つまり……今からパーティーがしたいのね!?」グッ

まほ「ん……まぁ、そうなる……かな?」テレッ

杏「いいんじゃない? 優勝者が望んだことだもん、参加者は出来る限り叶えてあげないとね! ま、大洗女子学園の敷地内だったら好きに使っちゃってよ。パーッと行こ、パーッと!」ニヤッ

ペパロニ「何すか、何が始まるんすか? ドゥーチェ、私らは何をすればいいんすか!?」

アンチョビ「そうだな、やっぱりアンツィオの生徒としてはパーティーの料理では負けられないだろ! よぉーし、大洗女子学園で湯と釜の準備だぁーーーっ!」

カルパッチョ「たかちゃんの為に美味しい特製パスタを作るわね!」ニコッ

カエサル「私のために作ってくれるなんて……ひなちゃん、嬉しいよ」ニコッ

おりょう「その特製パスタとやらはカエサルが食べる前に食い尽くしてやるぜよ」ペッ

左衛門佐「おいおい、いいのかそんな事をして」ニヤニヤ

エルヴィン「また体重計の上で立ち尽くす事にならなければいいがな」ニヤニヤ

おりょう「う、うるさいうるさい! 後で運動するから問題ないぜよ!」
112 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:36:21.63 ID:FbHHfINNO
まほ「……さて、では出玉の交換もあるから、一旦解散して各自大洗女子学園に集合という形でいいか?」クルッ

ケイ「オーケー! ナオミ、アリサ、ついでに食材とか買い込みましょ! ヒアウィーゴー!」

アリサ「全員……かぁ……まぁ個人で誰か私以外を選ばれるよりかはいいかも」ハァ

ナオミ「アリサはまほに随分と熱心だけど、タカシから鞍替えでもしたのかい?」

アリサ「違うわ! 男ならタカシ、女ならまほさん。ただそれだけの事よ!」フンッ

ナオミ「どちらも求めるだなんて、そんなに寂しがってる子猫ちゃんがいるなら私に任せてくれればいいのに……」スッ

アリサ「あんた、方々で女を泣かせてるらしいじゃない。そんな奴は御免だわ!」フイッ

ナオミ「泣かせてるなんて心外だな、まぁ結果的に子猫ちゃん達は鳴いているかもね」フフ

アリサ「あーうっさいうっさい、とりあえず隊長の所に行きましょ。まほさんに料理でアピールするチャンスなんだから! この機を逃す手は無いわ!」グッ

ナオミ「……ふーん。そう言うからにはアリサは料理が出来るのかい?」チラッ

アリサ「…………ハンバーグなら、多分ギリギリ出来る」プイッ

ナオミ「それはすごいね。それならまほはカレーが好きだと言っていたし、私と一緒にカレーも作ってハンバーグカレーといこうじゃないか」ニコッ

アリサ「ふん! 余計な気遣いよ……でも、ありがと」ボソッ

ナオミ「ふふふ、どういたしまして」ニコッ

ケイ「ナオミー! アリサー! ハリアーップ!」ブンブン

ナオミ「おっと、うちの隊長がお怒りだ。さぁ行こうか?」スッ

アリサ「手を繋ごうとするな! 一人で行けるわい!」ペシン

ナオミ「おぉ怖い怖い。ケイ、お待たせ」シュタッ

ケイ「ナオミったらまたフラれちゃったわね。さぁ行きましょ! ゴーゴー!」
113 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:36:52.98 ID:FbHHfINNO
ダージリン「あらあら、皆さん続々と離れてしまいましたわね……」

オレンジペコ「皆様色々なお料理を用意するようですね。私達は何をご用意すればいいのでしょう?」

ダージリン「ペコったら、私達が用意するものなんて一つしかないでしょう?」ニコッ

オレンジペコ「……そうですね! 私達が用意するのは……」

ダージリン「……うなぎのゼリー寄せ。そうでしょ?」ダジィ

アッサム「絶対に止めてください。ダージリンは普通にお料理が出来るんですから、出すならせめてもっとちゃんとしたお料理にしましょうよ」

ダージリン「ですけど、やっぱり私達の特色を出したいわ。うなぎのゼリー寄せが駄目ならハギスにしましょう? それともスターゲイジーパイ?」

アッサム「んもう、ダージリンってば分かってて言っているでしょう? これだけの人達は集まるんですもの、私達はそれらを繋ぐ物を用意しましょう」

オレンジペコ「ふふふ……色々な料理が出てきそうですもんね。それならやっぱり色々な紅茶を用意しましょう! きっと皆さん喜んでくれますよ!」ニコッ

アッサム「えぇ、それが良いと思うわ。ダージリンもそれで良いですよね?」チラッ

ダージリン「ふふふ……冗談よ冗談。そうね、紅茶が良いと思うわ。でも今はパーティーより楽しみな事があるのよ?」フフッ

オレンジペコ「ダージリン様、楽しみな事って何ですか?」

ダージリン「それはね……あ、まほさーん! 丁度良かったわ、一つ伺いたい事があるのだけれど……」

まほ「む、ダージリンか。私に何を聞きたいんだ?」

ダージリン「んもう、分かっている癖にぃ! あら、丁度良い所に……カチューシャさん、捕まえましたわよ!」ダキッ

カチューシャ「きゃっ! な、何よ! カチューシャはこれからボルシチとビーフストロガノフをノンナ達と準備するから忙しいのよ! こっこの! 離しなさいよ!」ジタバタ
114 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:37:23.40 ID:FbHHfINNO
ノンナ「その手を離しなさい! なんて羨まし……いえ、カチューシャに失礼ですよ!」ガッ

ダージリン「あらあらぁ……お二人とも分かっていらっしゃるでしょう? さぁまほさん、罰ゲームはどう致します?」ニヤリ

カチューシャ「うぐっ、もう罰ゲームの話は別にいいじゃない! ケイもアンチョビも行っちゃったし、カチューシャ達もパーティーの準備をしたいの!」プイッ

まほ「……あぁ、罰ゲームの話か。何だかあやふやになってしまったし、私としては
別に無しでもいいかと思ったのだがな」

ダージリン「そんなの駄目ですわ! カチューシャさんも先程仰っていたでしょう? ルールはルール、罰は隊長がしっかり受けると! さぁどんな罰ゲームにしますか?」ニヤニヤ

まほ「どうしてダージリンがそんなに楽しそうなんだ……」

オレンジペコ「ダージリン様、本当に凄く楽しそうですね……」

アッサム「ダージリンってあぁ見えて結構バラエティ番組とかも好きなのよ。この前もお仕置き系のバラエティを見ながら安全である事の愉悦がどうとか言っていたわ」

オレンジペコ「それ何処の会長なんですか……それにしても、一体どんな罰なんでしょうか……」

ダージリン「うふふふ……さぁカチューシャさん、何が良いかしら。鉄骨渡り? 指ギロチン? あ、そうだわ折角プラウダの方なんですもの。本場さながらのロシアンルーレットは如何かしら?」ワクワク

カチューシャ「ひぐぅ! あ、あまり痛いのは止めなさいよ!」ビクッ

ノンナ「まほさん、まほさん! 罰は私が受けます! だからどうかお願いします、お願いしますぅっ!」グググ

まほ「ぐぐぐぇ、首が絞まってる……ちょ、死ぬ……」グググ

ダージリン「ノンナさん駄目よ? 罰は隊長が受けるとそう決めてあるのですからぁーーっ! うふふふふ……っ!」ニヤニヤ

カチューシャ「うぅ……早く決めなさいよぉ……」ヒック ヒック

まほ(皆一体何を言っているんだ。何だか混乱してきた……あと苦しい……)グググ
115 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:38:05.22 ID:FbHHfINNO
みほ「…………」パチン

ねこにゃー「フィンファンネルが行きますぞぉ!」ダッ

ぴよたん「こっちはハイファミリアだっちゃ!」ダッ

ももがー「あぁ、えっと……ドラグ……インコム……? 否、ファング行くぞな!」ダッ

ノンナ「あぁっ!」グイッ

まほ「うぅ……すまない。助かったよ」フゥ

ねこにゃー「西住隊長! まほさんを救出しましたぞ!」ファー

みほ「はい、ありがとうございます。アリクイさんチームには特別ポイントを付与しておきますね」ニコッ

ぴよたん「これでまた目標に一歩前進ずらー!」キャッキャッ

ももがー「さぁ我等も学園に戻って準備するぞな!」キャッキャッ

みほ「お姉ちゃん、大丈夫だった? それにしても優勝者であるお姉ちゃんに対して詰め寄るなんて……カチューシャさん、部下の躾がなっていないんじゃないですか?」ジー

ノンナ「カ、カチューシャは悪くありません! 私が……私が悪いんです! ですからカチューシャには痛いことをしないでください!」

まほ「ま、まぁまぁみほもノンナも落ち着け。この程度でどうにかなる程私も脆弱では無いつもりだ。さて、肝心の罰ゲームだが……そうだな……」フーム

ダージリン「一人ロシアンルーレット! 一人ロシアンルーレット!」キャッキャッ

まほ「何でダージリンがそんなに乗り気なんだ……? よし、決めたぞ! みほ、ちょっといいか? ごにょごにょ……」ボソッ

みほ「……うん、多分あるよ。ちょっと待ってね、優花里さん!」

優花里「……はいはーい! えーと、それなら確かリュックに……ありましたぁ!」ペカー

みほ「はいお姉ちゃん、これでいいかな?」サッ

まほ「ん、ありがとう。ではこれを……ダージリン、受け取ってくれ」サッ
116 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:39:07.21 ID:FbHHfINNO
ダージリン「んまぁ! 大きなクッションですわね。ほらほらカチューシャさん、見てごらんなさい、まるでパンツァープッシュを模したような形ですわ! さぁ持ってみて!」キャッキャッ

カチューシャ「……PUSHって書いてあるわね。柔らかくて気持ち良いわ。それで、これで何をするのよ」フンッ

まほ「……む? えーと、それで後は罰ゲームに使うのはこれだな。ダージリン、これを」スッ

ダージリン「これは何かしら……格言集? どんな罰ゲームが始まるのかしらねぇ、さぁカチューシャ……どうぞ」スッ

カチューシャ「うぅ、何よこれぇ……」ブルブル

まほ「待て待て、さっきから何で道具をカチューシャに渡すんだ?」

ダージリン「だって、罰ゲームなんでしょう?」クリッ

まほ「あぁ、罰ゲームだぞ?」フーム

ダージリン「…………え?」ジー

まほ「…………お?」ジー

ダージリン「…………は?」ジー

まほ「…………あっ!?」ポンッ

まほ「どうやら勘違いしているようだが……罰ゲームを受けるのはお前だぞ、ダージリン」フゥ

ダージリン「…………え?」キョトン

カチューシャ「…………そうなの?」キョトン

ダージリン「で、でもカチューシャさんは4回戦敗けで、私は5回戦の黒森峰まで到達したんですのよ?」アタフタ

まほ「確かにダージリンの言う通りだが、今回は最初に言った通り出玉勝負だぞ? ガルパンGは1セットのゲーム数が不定期だからな、ベルを引いて粘れればそれだけ枚数が増える。それを踏まえれば一番最初にATが終わってしまったダージリンが一番出玉が少ないのは道理だろう?」

ダージリン「えぇ……そんな……そんなはずは……」プルプル

まほ「小梅、結果枚数は記録しているな?」チラッ

小梅「あ、はい! ダージリンさんが389枚、次に少ないのはアンチョビさんで405枚、カチューシャさんは421枚ですね。一応写真も撮ってあります」サッ

まほ「うーむ、オレンジペコがアンツィオ相手に即敗北してたのが響いたかな。アンツィオテーブルは獲得枚数が少なくなりがちだから、仕方ない事だが……」
117 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:39:42.37 ID:FbHHfINNO
ダージリン「はわ、はわわわ……」プルプル

カチューシャ「ねぇねぇノンナ、カチューシャは助かったの?」チラッ

ノンナ「はいカチューシャ! 偉大で可愛く尊大な同志カチューシャが罰ゲームを受ける道理は御座いません! さぁその忌まわしいクッションはダージリンさんに投げ付けてしまいましょう!」ニコニコニコニコ

カチューシャ「ふーん、へぇ、なるほろ…………おらーっ!」ブンッ

ダージリン「へぶぅ!」ボスッ

カチューシャ「さっきは随分とこのカチューシャに色々と言ってくれたわね! さぁ罰ゲームの時間よ! ノンナ、罰ゲームは何だったかしら?」フンッ

ノンナ「ダージリンさんは確か一人ロシアンルーレットを熱望していたかと……ご安心ください、既に準備は出来ております」サッ

カチューシャ「もう準備がしてあるなんて、流石ノンナだわ。さぁダージリン、引き金を引くタイミングはあなたに任せてあげるわ!」ケラケラ

アッサム「ちょっと! それ散弾銃のヴェープル12じゃない! リボルバーが無い散弾銃でロシアンルーレットなんて出来る訳ないでしょう!? 絶対に弾が出ちゃうじゃないの!」

カチューシャ「一人でロシアンルーレットをするならいつかは必ず弾が出るんだもの! 空打ちの心配を態々このカチューシャが無くしてあげたのよ! 感謝しなさい、アハハハハハ……ッ!」ケラケラ

ノンナ「あぁカチューシャ……勝負に負けた負け犬にも配慮するとは……本当にお優しい人……っ!」ジーン

ダージリン「ひぇぇ…………」プルプル

まほ「……言うほど配慮してるか?」チラッ

小梅「いえ、全然。カチューシャさんも先程までは言われ放題でしたから、その反動ですかね。カチューシャさん、まるで水を得た魚ですもの……」

まほ「もうそろそろ止めるか。さぁ二人とも、そこまでだ!」ビシッ
118 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:40:36.84 ID:FbHHfINNO
カチューシャ「止めないでマホーシャ! さっきまで散々言ってきたのはダージリンの方なのよ、言うだけ言って立場が逆転したら知らんぷりなんて通る筈が無いでしょ!?」

ダージリン「ちょ、ちょっとした冗談ですのよ! 私がカチューシャさんにあんなこと本気で言う訳がありませんわ! だから……ね?」ニコッ

ノンナ「…………足から打ちましょうか?」サッ

まほ「おい! 止めろ!」バッ

カチューシャ「ノンナ! 小指から順番にしましょう! 右足の小指からよ!」

ダージリン「えっちょ、きゃーっ! ぺ、ペコ、助け……」ガタガタ

カチューシャ「アハハハハハッ! ダージリン、良い様だわっ!」ケラケラ

まほ「あぁもう! お前らいい加減に……っ!」

ノンナ「カチューシャ、射撃ならお任せください!」サッ

みほ「…………っ!」ドンッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

カチューシャ「ひっ!」ビクンッ

ダージリン「きゃっ!」ビクンッ

ノンナ「くっ!」ビクンッ

まほ「あんっ!」ビクンッ

みほ「……お姉ちゃんが喋っているでしょ? 少し黙ってね?」ニコッ

カチューシャ「あわわわわわ……」プルプル

ダージリン「ひぃぃぃ……」プルプル
119 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:41:08.48 ID:FbHHfINNO
まほ「あぁ、えーと……あの、喋ってもいいですか?」チラッ

みほ「勿論だよぉ! 私がお姉ちゃんの邪魔をするわけ無いでしょ、さぁどうぞ」ニコッ

まほ「あっ……はい。おほん! さて、ダージリンへの罰ゲームだが……『リアルダージリンのこんな格言を知ってる?』にしようかと思う」

ダージリン「そんな事で良いんですの? はぁー助かりましたわ、では早速……ごほん!」バッ

まほ「だから待てと言うのに。何のためにPUSHクッションと格言集を渡したと思っているんだ。ダージリンが格言を言う相手はな…………」ゴニョゴニョ

ダージリン「え、えぇーっ!? そそそもそも私はあの方とそれほど面識は御座いませんのよ!? 問題になったらどうしてくださるの?」ビクッ

まほ「その時は私とみほが上手く取り成すさ。みほ、居場所は分かるか?」チラッ

みほ「うん、任せて!」グッ

まほ「では行こうかっ!」バッ
120 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:42:00.07 ID:FbHHfINNO
ーーーー路地裏ーーーー

???「あぁ……流石に一日中打つのは身体に負担が大きいわね……」チラッ

???「勝負も決着が付きませんでしたし、とりあえず何か飲みにでも行きましょうか……」フゥ

しほ「そうね、今日は遅くなると伝えてあるし……これからゆっくりと飲みましょう?」

千代「それなら蝶野さんも呼びましょうか、でも呼ぶには少し時間が遅いかしら……」チラッ

まほ「ターゲット確認、全員配置に付け!」サササッ

みほ「うわぁ……お母さんと島田流の家元両方居るじゃん。ダージリンさん、御愁傷様……」サササッ

ダージリン「ちょっとぉ! あの方達相手は絶対に無理よっ! 無理無理無理無理エスカルゴなのっ!」

まほ「まだちょっと言い回しに余裕があるな。流石は聖グロリアーナの隊長だ、安心したよ」ハハハ

ダージリン「あぁっ! そんな、ちょっとしたジョークなの! カチューシャさん、お願い助けて!」グッ

カチューシャ「一人ロシアンルーレットよりマシじゃない! さっさと行って来なさいよ!」

ダージリン「……この渡された格言集を見てもそう言えますの?」サッ

カチューシャ「…………あっ……ほ、骨はこのカチューシャが拾ってあげるわ!」グッ
 
ダージリン「そんなご無体なっ! お願いだから別の罰ゲームにしましょう!?」ウルウル

オレンジペコ「あぁダージリン様……おいたわしや……」ウルウル

アッサム「ねぇまほ、本当に大丈夫なんでしょうね? 殺されたりしないわよね?」
121 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:42:33.82 ID:FbHHfINNO
まほ「まぁ大丈夫だろう、あの二人から逃げ切れればな。さて、ガルパンGに於ける『ダージリンのこんな格言を知ってる?』と言えばVストック特化ゾーンだが、今回はそれを模して『リアルダージリンのこんな格言を知ってる?』を行う!」

まほ「あそこに居る二人に此方が用意した格言を言って貰う訳だが……もし、用意した格言8個全てを言う事が出来ればガルパンGにもある『8つの格言革命』達成としてダージリンの願いを一つ叶えてやろうと思うが……皆もそれでいいか?」クルッ

みほ「全部言えたならそれぐらいの恩恵が有っても良いよね、私達はおっけーだよ!」

カチューシャ「……カチューシャ達も了承するわ。でも理解できないぐらい早口とか日本語以外で伝えるのは当然禁止よ!」

ダージリン「あぁ、そんなっ! ペコぉ! それなら手話の準備をお願い!」

まほ「手話も禁止に決まっているだろ、格言は口頭で尚且つ日本語以外禁止だ。始まりの音源は先程携帯で送っておいたから使ってくれ。そうだな……一応補佐として誰かを連れていってもいいが……」チラッ

ダージリン「……ペコ、アッサム! ペコとアッサムを補佐として指名しますわ!」

アッサム「……私は走るのが余り得意では無いので……ダージリン、ごめんなさい……」プイッ

オレンジペコ「ダージリン様すみません。もしもの時、私も逃げ切れる気がしないので今回だけは遠慮させて頂いてもよろしいですか……?」プイッ

ダージリン「……カチューシャさん? ノンナさん?」チラッ

カチューシャ「絶対に嫌よ! 何でこのカチューシャが補佐とはいえ罰ゲームの場に行かなきゃなんないのよ!」プイッ

ノンナ「ダージリンさん、ご安心してください。罰ゲームの様子はこの通りクラーラがばっちり撮影しております」ニヤニヤ

クラーラ「…………っ!」グッ

ダージリン「みほさぁん! まほさぁん!」グイッ

みほ「絶対に嫌です、ごめんなさい!」ペコ

まほ「ははは、当然断る!」ビシッ

ダージリン「…………うぅ……あんまりですわ……」ウルウル
122 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:43:04.45 ID:FbHHfINNO
まほ「ではそろそろ行って貰おうか。私達は此処等に隠れているから、何かあったら全力でここに走って来るんだぞ? いいか、ここだぞ?」

ダージリン「……了解したわ」ジー

まほ「よし、では『リアルダージリンのこんな格言を知ってる?』スタートだ!」バッ

ダージリン「……では、行ってくるわね……」トボトボ

オレンジペコ「あぁ……ダージリン様の歩くお姿に哀愁が漂っていますぅ……」ウルウル

まほ「……行ったな。では此方も少し場所を移すぞ」

みほ「うん、あの三人に見付からないように後ろからまわっていこう!」トテトテ

アッサム「ちょっとまほ! 何処へ行くつもりなの!?」

まほ「何処って、ダージリン達がよく見える場所だが? 此処以外のな」ニヤリ

オレンジペコ「何で移動するんですか!? ダージリン様はもしもの時は此方に走って来るんですよ? まほさんがそう言ったじゃありませんか!」

まほ「そうだな、ダージリンはもしもの時にはここに走って来るだろう。但し、怒り狂ったモンスターを二人引き連れてだが……」ニヤリ

オレンジペコ「そ、そんな! ダージリン様を生け贄にするつもりですか! まほさんも此処等で待っている……と……此処……等……?」ピクッ

まほ「そう、嘘は言っていない。此処ではなく此処等で待っていると言った。さぁもたもたしていると良いところを見逃してしまうぞ、何処に移動しようか」チラッ

みほ「お姉ちゃん、あそこが良いんじゃないかな? というか、ここ以外だとあそこぐらいしかよく見えそうにないし……」

まほ「よし、総員速やかに移動だ!」

カチューシャ「ま、カチューシャは罰ゲームが見れれば何処でもいいわ!」トテトテ

ノンナ「そうですね、後で撮影したのを何回も見直しましょう」ニコニコ

オレンジペコ「あぁ、ダージリン様……それでも移動してしまうペコをどうかお許しください……」

アッサム「ダージリン……無事を祈るわ……」
123 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:43:36.11 ID:FbHHfINNO
ーーーーーーーーーーーー

千代「蝶野さんが電話に出ないわね……どうします?」チラッ

しほ「出るまでコールしましょう。今日はとことん付き合わせてあげます」ニヤリ

千代「まぁそうなるわね。だけどこういう時はバミューダの三人でも近くに居ればいいのだけど……彼女達も忙しいかしらね……あら? あなたは……?」チラッ

ダージリン「西住流の家元……ご無沙汰しておりました。ダージリンで御座います……」ペコリ

ダージリン「島田流の家元……初めてお目に掛かります、私……聖グロリアーナ女学院で戦車道の隊長を務めさせて頂いております、ダージリンと申します。以後お見知りおきをどうぞ宜しくお願い致します……」ペコリ

しほ「そう……妙な所で会うのね。あなたにはまほとみほがお世話になっているわね。母としてお礼を言わせて貰います、いつもありがとう……」ペコリ

千代「あらあら、あなたがあのダージリンなのね。お噂は予々伺っておりましたわ。先の大学選抜の試合でもあなたの実力をお見せ頂きました。此方こそどうぞよろしく」ペコリ

ダージリン「……ではお二方、準備はよろしいですね!? それでは始めさせて頂きますっ! スイッチオーーンッ!」ポチッ

ーチャッチャラッチャッチャッチャー

ダージリン「ダージリンのぉー! こーんな格言を……知ってるぅーーっ!?」バンッ

しほ「…………?」キョトン

千代「…………?」キョトン

みほ(ダージリンさん、もう何か振り切ってるね……)ボソボソ

まほ(くくく……ノリノリじゃないか。それに対して二人は何が始まっているか分かっていないようだな……唖然としている)

オレンジペコ(どうかダージリン様が五体満足で帰れますように……)ギュウ
124 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:44:33.96 ID:FbHHfINNO
ダージリン「パンツァーーー! おプーーーッシュ!」サッ

しほ「…………?」ボーゼン

千代「…………?」ボーゼン

ダージリン「……パンツァーーー! おプーーーッシュ!」グッ

まほ(ぷふっ……二人とも困ってる困ってる……しかしダージリンの奴め、あれだけ嫌がっていたのに……やるときはやると言うことか、流石だな)ウンウン

カチューシャ(PUSHクッション持ちながらジェスチャーしてるわね。これ誰かがクッションをプッシュするまで続くの?)

ダージリン「……パ、ン、ツァーーー! おプーーーッシュ!!」グイグイ

しほ「これを押せと言っているのかしら……どうします?」チラッ

千代「そうねぇ、押せと言うのなら押してあげるのも先達の務めかしら……えいっ」ポシュ

ダージリン「男盛りは30から……女盛りは30までぇぇぇーーーーっっ!」バンッ

しほ「……は?」ジトッ

千代「……あ?」ジトッ

ダージリン「ひぃっ!」ビクンッ

まほ(ふふふふ……二人とも滅茶苦茶怒ってるな。これでとりあえず格言一つ目……ダージリン、ここからが勝負所だぞ!)

しほ「ダージリン、あなた今なんと仰いました? 事と次第によっては……」ジロリ

千代「まぁまぁしぽりん、とても愉快な方じゃない……ですのでこれは是非私達が付きっきりで指導してあげるべきではなくて……?」ジロリ

ダージリン「ひぃぃぃ! パパ、パンツァーーー! おプーーーッシュ!」バッ

まほ(そうだ! その勢いで押し切れダージリン!)
125 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:45:12.22 ID:FbHHfINNO
千代「あらあらぁ……この状況で続ける気かしら。成る程ねぇ、聖グロリアーナの隊長はその豪胆さを持たないと務まらないということかしら?」ジトー

しほ「さて、どうかしらね。それもこれを押せばハッキリする事……うらぁっ!」ドスッ

ダージリン「おごっぷ……くっ……」プルプル

みほ(あんなの完全にボディーブローじゃん。思い切り腰から振り抜いてるし、クッション越しだとしても超痛そうだよ……)

まほ(ダージリンの奴、かなりプルプルしているな。ここで退くのか……?)

ダージリン「…………熟した果実は籠の中、熟した女は腐るだけぇぇーーーっっ!」プルプル

まほ(言ったぁぁぁーーーーーーっっ!)

しほ「〈●〉〈●〉」ジー

千代「〈●〉〈●〉」ジー

ダージリン「あわわわわわわ…………っ!」ブルブルブルブル

しほ「……素敵な格言をどうもありがとう。代わりに私も格言を一つお返ししましょう……」

しほ「人は頭部を破壊されると……のた打ち回って死ぬ! 良い言葉でしょう? さぁ早速あなたの頭部で試してみましょうか……」グッ

ダージリン(もうこれ以上は無理っ!)

ダージリン「……と、まほさんが仰っていました!」クルッ ダダダダダダダダ

しほ「あ、待ちなさい!」ダダダ

千代「逃がさないわよ!」ダダダ
126 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:46:12.43 ID:FbHHfINNO
まほ(ダージリンめ……私に濡れ衣を着せたな!)

みほ(濡れ衣っていうかお姉ちゃんが黒幕でしょ! それにしてもダージリンさんって足が凄く早いんだね……あれならこのまま逃げ切るんじゃない?)

オレンジペコ(ダージリン様は文武両道を地で行くお方ですから……)

まほ(足は早くともダージリンの向かう先には誰も居ない。あのまま二人を引き連れて逃げてくれれば我々は安全だ!)ニヤリ

ダージリン(……とか何とかまほさん達は思っているでしょうけど甘いですわ! まほさんの先程の口振りからすると元の場所には当然居ないでしょう。そうなるとあの場所以外で私達三人を見渡せる場所……つまりぃ……っ!)クイッ

ダージリン「此方に集まっていますわね! ほーら、見つけたわよぉ!」ダダダダダダダダ

まほ「あっ! ダージリンが二人を引き連れてこっちに向かってきたぞ! おい、全員急いで離脱だ、急げぇ!」ダダダッ

みほ「えぇっ! あの速さなら逃げ切れたのに何で態々こっちに来るの!?」ダダダッ

ダージリン「お黙りなさい! 私だけがこんな目に合うのは真っ平御免の介ですわ!」ダダダダダダダダ

しほ「むっ!? 糞ガキ共ぉ! 見つけたぞぉぉーーっっ!」ダダダダダ

千代「あっ! みほさん、あなたねぇ愛里寿に何て言ったのよぉ! お陰で恥をかいたじゃないの! 絶対に許さないわよ!」ダダダダダ

みほ「私は全然関係無いじゃないですか! 元はと言えば自分から夜の島田流がどうとか言ったからでしょ!?」

小梅「よ、夜の島……ぶふっ! よ、夜の島田流って、そんな嘘でしょ!? あはははははっ!」プププ

千代「…………全員ぶち殺してくれるわぁーーっ!」ダダダダダ

しほ「おらぁーーっ! 貴様等から若さを絞り出してドモホルンリンクルにしてくれるっ!」ダダダダダ

まほ「ドモホルンリンクルに若さは入っていません! 勘弁してください!」ダダダダダ
127 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:47:27.66 ID:FbHHfINNO
エリカ「…………」トテトテ

まほ「む!? エリカが二人の方に歩いて行く、そっちは危ないぞエリカァ!」

しほ「あなたは……逸見エリカ! 観念して自らその身を差し出してきたのね……!」

エリカ「……家元? そんなに急いで何かあったんですか?」コテッ

ダージリン「まさか……関係無いフリをして誤魔化すつもり……!?」

まほ「意外に大胆な奴だな、お母様にそんな誤魔化しが成功するのか?」

しほ「……あなたはあの糞ガキ共とは何も関係無いのですか?」ジー

エリカ「糞ガキって……誰の事です? 今日は少し用事があるのでこれで失礼します」ペコリ

しほ「…………むぅー?」ジー

ダージリン「あぁ……様子を伺っていますわ……疑わしきは罰せずと言いますし、もしかするとこれは成功するのでは?」

まほ「いや、エリカだけを逃がすわけにはいかない! お母様ぁー! 先程の格言は全部エリカが考えましたっ!!」

みほ「あと『はぁーマジ頭西住流の奴ぷっぷくぷーだわ!』とか言って西住流を馬鹿にしてましたっ!」

しほ「制裁ぃっ!」ベチン

エリカ「へぶぅ!」ビタン

千代「足を持ったわ!」ギュウ

しほ「手は任せなさい!」ギュウ

エリカ「えっちょ、はな、離してください!」ジタバタ

しほ「せーの、若さ抽出一番しぼりぃぃーーっ!」ギュウウウウウウ
千代「せーの、若さ抽出一番しぼりぃぃーーっ!」ギュウウウウウウ

エリカ「ぎゃあああぁぁーーー! 捻れるぅぅぅーーーー!」ギュウウウウウウ

小梅(うわぁやっぱエリカさんの顔えっぐいなぁ……)
128 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:48:52.19 ID:FbHHfINNO
カチューシャ「あわわわ、ノンナ! 早く逃げましょ!」トタテテ

まほ(ん、カチューシャの足が思ったより遅いな……ということは……ダージリン、準備はいいか?)チラッ

ダージリン「…………む! 了解ですわ!」ピクン コクッ

まほ「さぁエリカが犠牲になっている間に早くこの場から離れるんだ! 我等大洗連合隊の大隊長であるみほと副隊長のカチューシャだけは絶対に逃がさなきゃならないぞ!」ダダダ

ダージリン「えぇ、さぁ早くお逃げなさい! この企画を考えた二人だけは絶対に逃がしますわよ!」ダダダ

カチューシャ「え、カチューシャが副隊長なの?」キョトン

ノンナ「あのゴミ共はカチューシャを生け贄にして逃げようとしているのです! とにかく早く逃げましょう!」

しほ「ちよきち、聞きましたね?」チラッ

千代「えぇ、どうやら首謀者が居るようね……しぽりん、行きますわよ!」ダダダダダダダダ

みほ「うわ二人とも年の割りには早い! ちょっとお姉ちゃん、ダージリンさん! 都合が悪くなると私をスケープゴートにするの止めてよ!」ダダダ

まほ「それ逃げろぉ! 捕まったら絞られるぞぉーー!」ダダダダダダダダ

みほ「あぁもう!」ダダダ
129 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:50:15.41 ID:FbHHfINNO
undefined
130 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:50:53.68 ID:FbHHfINNO
カチューシャ「くぅーー! はぁ……はぁ……駄目、カチューシャの足じゃ逃げ切れない!」トテトテ

ノンナ「カチューシャ! このままでは捕まってしまいますから、少しの間だけ失礼します!」バッ

カチューシャ「あっ! でも抱っこされてもあの二人からは逃げ切れないわ、カチューシャを置いてせめてノンナだけでも逃げて!」

ノンナ「カチューシャ……私が一度でもカチューシャの期待を裏切った事がありましたか? あなたは私にこう言えば良いのです、『私を抱えて逃げなさい』と」ニコッ

カチューシャ「ノンナ……分かったわ! ノンナ、このカチューシャを抱えて逃げなさい! ついでにカチューシャに濡れ衣を着せた奴に制裁よ!」バッ

ノンナ(先ずは深呼吸をしてカチューシャ成分を摂取、そしてそのままエンドルフィンを分泌し身体の機能を全解放する。今私が抱えているのはこの世で最も愛しき人……決してゴミ共に汚させはしない! カチューシャは永遠に穢れ無きカチューシャ! 全身全霊全力全開……行きますっ!)スゥゥゥゥゥゥゥーーーーーースンスンスンスン

カチューシャ「んふふ……ちょっとノンナ! く、くすぐったいわよ……っ!」クネクネ

ノンナ「ウラーーーーーーーーーッッッッ!!!」ダダダダダダダダダダダダダダダダ

まほ「カチューシャを抱えたままであれだけのスピードが出せるとは! このままでは次に捕まるのは……」チラッ
131 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:51:39.06 ID:FbHHfINNO
アッサム「はぁ……はぁ……駄目……このままじゃつかまっ」ガシッ

しほ「あら素敵なお嬢さん、そんなに急いで何処へ行くの? ところで、あなたは一体どんな音色で鳴くのかしら?」ギュウ

千代「それは是非聞きたいわね……せめて可愛く鳴いて頂戴……」ギュウ

アッサム「ちょ、やばっ離してください!」ジタバタ

しほ「行くわよ、若さ抽出一番しぼりぃぃーー!」ギュウウウウウウ
千代「せーの! 若さ抽出一番しぼりぃぃーー!」ギュウウウウウウ

アッサム「ぎええぇぇぇぇぇーーーーっっ!」ギュウウウウウウ

ダージリン「アッサム! もっと他に淑女の叫び声があるのではなくて!?」

オレンジペコ「アッサム様もきっとそんな余裕無いですよぉ! それより早く逃げましょ!」

まほ「とにかく逃げろぉぉぉーーーーーーっっっ!!」ダダダダダダダダ

………………………………

……………………

…………
132 : ◆DLwRpsYLYI :2020/05/12(火) 00:52:47.82 ID:FbHHfINNO
ーーーー大洗学園某所ーーーー

杏「いやーこれは中々豪勢なパーティーになったんじゃない? やっぱアンツィオ生が居ると料理の出来映えが違うねぇー!」ニコニコ

ケイ「もうアンジー! そんな言い方じゃまるでアンツィオ以外は料理が駄目って言ってるようなもんじゃない! 私達の料理だって中々でしょ? ね?」ニコッ

杏「ごめんごめん、分かってるよ。いつも干し芋ばかり食べてるけど、フライドポテトもハンバーグも美味しいよ! サンキュー、おケイ!」ニコッ

???「注文をお願いしようかしら……あら? まほは何をしているのかしら……?」チラッ

まほ「あぁはいはい、ご注文ですね。お伺いします……お母様」ガクリ

しほ「シェフのきまぐれパスタとシーフードピザのSで」

千代「私はトマトのブルスケッタとフリッティでお願いするわ」

蝶野「うーん、先ずはサルティンボッカだけにしておきましょう!」

まほ「畏まりました……」ペコリ

杏「ところで……あの一角は何なの?」

ケイ「さぁ? レストランごっこでもしてるんじゃない?」

まほ「…………安斎シェフ! オーダー入りました!」バンッ

アンチョビ「安斎って呼ぶな、アンチョビだ! そしてシェフではない、ドゥーチェだぁ!」

まほ「それでいいから頼むぅ! 頼むから作ってくれぇーっ!」ペコォー

ペパロニ「ちょっとちょっと、一体何があったんすか? いきなりパーティー会場にあの三人ですもん、完全に場が凍り付きましたよ」ハァ

まほ「お母様達を罰ゲームのダシにしたら物理的に捻り切られそうになった……だから美味しいイタリアンを出す場所に案内しますから勘弁してくださいと言って連れてきたんだ……すまん」
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