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【艦これ】提督「俺と……高雄と愛宕」

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396 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:16:52.66 ID:0pQZ4NKI0

< それはそれ、と言いたいところ >







提督「ってもあれだろ? 身体機能異常励起して治してたんだろう? 」

天城「ええ。……しかし何より酷いのが」

提督「あぁ」

天城「ただでさえテクニシャンな姉様のスプリットタンに散々気を遣ったことなんですよね」

提督「あー…………あぁ……」
397 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:17:59.98 ID:0pQZ4NKI0

< なんか容易に想像はできるよね、みたいな >






提督「や、でも、あー……一応念の為訊きたくないけど精神衛生上の保険に訊いておくが」

天城「はい」

提督「さすがに目の前で舌切り裂いたりはしてないよな? 」

天城「さすがにまぁ」

提督「だよな? 」

天城「ええ。…………そういう問題ですか? 姉様の評価ってそこまで低いんですか? 」
398 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:18:55.06 ID:0pQZ4NKI0

< 歪なココロ >







漣「や、しょーじきね、龍田さん基本的には自業自得でアウトでしょ」

龍田「えぇ〜、そうかなぁ」

漣「例えばね、山城さんなんてご主人様の前でだけは乙女なクソ女ですけど」

龍田「ええ」

漣「龍田さんってご主人様とツーカーなクソ女で対外的にはただのクズ女じゃないですか」

龍田「」

漣「だからその辺もう諦め……龍田さん? 」

龍田「」

漣「龍、田、さん? 」

叢雲「あなたね……これの一番柔らかいところ土足で踏み荒らして血も涙も無いわけ? 」

漣「えぇ……? それ、どこのどれ……? 」
399 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:19:20.54 ID:0pQZ4NKI0

< ここに >







龍田「ん? でも今ので傷付けるってことはもうこれは乙女でいいんじゃない? 」

叢雲「んなわけないでしょ。餅は餅屋、謀略阻害調略は龍田、なんだから」

龍田「そういうことが得意な乙女とか? 」

漣「や、どこにそんなものの需要あるんですかね……」
400 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:20:28.78 ID:0pQZ4NKI0

< 人生で最も幸せな瞬間を想像してみるに >







提督「死ぬ瞬間だろうそりゃあ。全部思い返す時間も無く逝く、それが考え得る最高」

涼風「けっ……これだから富めるヤツのお花畑思考は」
401 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:21:38.70 ID:0pQZ4NKI0

< 苦しくないんなら腹上死って割と選択肢だよね、って >







扶桑「やはり結婚式ではなくて? 」

山城「そこが終着点というのはさすがに悲しいものがあるでしょう。
アレの考えを認めるわけではありませんが最高点は後の方に残しておきたいものです、余韻を楽しむ時間を含めて」







雲龍「んー……つまり、イって気を遣った余韻の中死ねるのなら最高なのね? 」

扶桑「…………」

山城「…………」

明石「あながち間違いでもなさそうなのがなんとも……」
402 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:22:28.34 ID:0pQZ4NKI0

< 早いような気もしますが >







漣「来年になったらやりたいことー」

雲龍「天城の内腿に大吉って書いておくわ。本人にも見えないところに油性で」

山城「何の嫌がらせなのよそれは」

雲龍「あの人が姫初めでちょっとだけ幸せになれるように? 」

漣「んなのでなれるわけないでしょーが」

山城「それなら私はあの人の背中に大凶って書いておくわね、爪で年末」

雲龍「暫く治らないし面白そうね」

山城「でしょう? 」

漣「面白くねぇですよそんなの……」
403 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:24:24.08 ID:0pQZ4NKI0

< 社会不適合者の誹りはさすがに……と >







雲龍「じゃあ私に合いそうな生き方って何よ。
さすがにこの身体じゃないなら就職くらいするわよ」

高雄「作家とか画家とか」

扶桑「そこからのタレントもできそうではあるわよね。
失言だとかで炎上しても気にしなさそうだし」

天城「……」

高雄「天城さんは何が? 」

天城「高級コールガールからの愛人業」

扶桑「あー……」

雲龍「あのね……」
404 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:27:38.88 ID:0pQZ4NKI0

< 殉ずるのを許せる愛があるのなら >







Littorio「それで与えられた家の一階に小料理屋を開いて、
手切れ金として渡されたその家で悠々自適に老いていくわけですね」

高雄「それはあなたやイタリアっぽいイメージだけれど……そうかもしれないわね」

雲龍「誰かがホール担当してくれて調理だけの担当じゃないと嫌」

涼風「愛人が職業みたいなこの流れなんなんだ」

雲龍「? 愛人っていうのは生き方でしょう? 職業みたいな低次元の通俗的な話じゃないわ」

Littorio「愛に生き孤独に死ぬ生き方ですね」

高雄「それはそれで心に抱けるのならば構わないと思うけれど」

雲龍「愛に生きたいのよ。愛の為に仕事、っていうのはどうしても邪道」

涼風「ええ……? 」
405 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:28:45.37 ID:0pQZ4NKI0

< 別に幽霊でもお化けでも綺麗なら良いかなって >







漣「黒髪ロング、色白、美人、病的、偏執狂的、病んでる……ここから導き出される結論は! 」

扶桑「後半は被ったり不当だけれど、そうね」

叢雲「美人は否定しないのね」

扶桑「してほしかった? 」

叢雲「男はしてほしいんじゃない? 謙遜しちゃう扶桑が見たいと思うけど」

扶桑「あの人は否定してほしくないみたいだから」

叢雲「……そ」

漣「扶桑さんはお化けになれる素質を持っている! 」

叢雲「なるほど」

扶桑「あのね……」
406 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:30:54.50 ID:0pQZ4NKI0

< センチというよりかは寧ろ諦め >







扶桑「ステレオタイプだとそうかもしれないけれど……そもそもなれるの? 」

漣「なれるんじゃないです? や、人間も幽霊になれるって前提でいえば」

叢雲「寧ろ変な怨霊とかがメインだし英霊や戦死した御魂の憑座なんだからなりやすそうよね」

扶桑「次は人間として生まれたい、なんて細やかな望みすら叶わないのね」

叢雲「生まれたいの? 」

扶桑「こんなにやさぐれて謙遜もできなく、いえ、する意味を覚えなくなるのじゃなくて。
同世代の女社会をなんとか生きて、平凡な男性と恋をして、幸せに生きて、死にたいわ」

漣「それって細やかな願いっすかね」

叢雲「尊過ぎて泣きたくなるくらいね」

扶桑「やっぱりそうなの? 」

提督「そうなのかもしれねぇけどさ……珍しい三人だと思ったら何でそんな暗い話してるんだお前ら」
407 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:33:00.02 ID:0pQZ4NKI0

< もし…… >







愛宕「不倫するとしたら? 」

龍田「ええ。浮気じゃなくて、法的に制裁される可能性のある火遊び」

愛宕「女同士お酒飲んでてもしていい会話じゃない気がするけど……お別れするために何とかしようとするかな」

龍田「その時点の夫と? 」

愛宕「ええ。私には考えられないけど大事な証になる紙で契約した相手よりも、
何もかも捨ててでも愛したい男がいるわけでしょう? 」

龍田「そういうことになるわね」

愛宕「その時点でできてないけど二度目の想いは最期まで貫き通したいじゃない」

龍田「そうね」

愛宕「少しずつ嘘を混ぜた日記を重ねていくとか殴られたように見せ掛けるとか。
敢えて家事を少しずつ減らして険悪になっていくとか」

龍田「ありそう」

愛宕「ふふ……独り身なら高雄でも嗾けて罠にしてあげてもいいわね。相手の有責にしてしまいたいなら」

龍田「面白そ

高雄「うじゃない。面白くない」

提督「本当だよ。……女同士だけ、ではないことを念頭に置いて話していただきたいね俺は」
408 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:34:36.04 ID:0pQZ4NKI0

< では…… >







提督「え、いや、えぇ……イジメ? 」

愛宕「信頼しているからこその戯言よ」

高雄「まぁ、興味が無いわけではないですし」

龍田「ほらほら、どーぞ? 」

提督「はっ倒したい、その笑顔。……あくまで不倫をするなら、ってレギュレーションなわけだろう? 」

龍田「そうねぇ。夫の有責で別れて再婚するなんて面白くない回答」

高雄「さっきは面白いって言っていたじゃない」

龍田「高雄を嗾けて罠に嵌める、っていうところが面白かったのよ? 」

高雄「はぁ……」

提督「んー……最大限続けて浮気相手といつか後腐れ無く別れるっていうんなら」

愛宕「言うんなら? 」

提督「嫁には絶対暴露ちゃいけないわけだしな。取り敢えず異動する」

龍田「あー、そっちに呼ぶようにするのね? 」

提督「遠過ぎると浮気相手と会えない、近過ぎると自宅でいいとなる。その辺は難しいところだな」

愛宕「ふーん……」

高雄「……なるほど」

龍田「あなたたちも気を付けておきなさいねー」

提督「はぁ。…………やっぱ、イジメじゃねぇの? これ」
409 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:36:56.11 ID:0pQZ4NKI0

< 自業自得の上位語って無いのかな? >







愛宕「なんかガチっぽいのよねぇ……」

提督「やー……さすがにお前らへの気持ち疑われると傷付くんだけど」

高雄「自信がないんですよ。本来持たせてくれる筈のあなたがあなただから」

提督「…………」
410 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:40:44.46 ID:0pQZ4NKI0

< 蜜柑は蜜柑で好きですけどね? >







提督「んっ、フっふふ……悪いな変な笑い方して」

加賀「別に。思い出し笑いの元くらい腐る程転がっているわけだし」

提督「そうか。……この前な、赤城と西瓜食べてたんだ、西瓜」

加賀「ええ」

提督「まぁ、高雄とか山城と普通に食べてたんだがたまたまあいつと二人だったわけ」

加賀「呼びなさいよ」

提督「お前雲龍と絡まってた筈だぞ。……でさ、阿賀野に最後の一つ奪われてな」

加賀「何度か見たわね」

提督「赤城が“ 私の西瓜…… ”とかいつもの悲壮感ある顔で嘆いたわけ」

加賀「ええ」

提督「そしたらな、通り掛かった江風が“ 自分の身体に二つも付いてるじゃンナハハッ “とか宣って

加賀「宣って? 」

提督「西瓜奪われて機嫌悪くなってたのか妙に安心してたのか知らないけど、
赤城が“ 西瓜どころか蜜柑程も無いヒトが巫山戯たこと言わないでください ”とか言い返してな」

加賀「んっ、ふふ……」

提督「あのときの江風の顔は思い出しただけで……や、鳩が榴弾砲って感じだったなあれ」
411 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:42:24.02 ID:0pQZ4NKI0

< 誇りあるマゾヒストの宣言 >







雲龍「あのね、私の被虐には大事に重く激しく愛されたいっていう根底が存在するわけ」

涼月「はぁ」

雲龍「別にね、手を拭いたティッシュを屑籠に投げ捨てるようにされたいとは思っていないの」

涼月「果たしてそこに違いがあるのかどうか」

雲龍「あなたも分からず屋ね……どうしたものかしら」

初月「どうもしないでいてくれるとありがたいんだが……」
412 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:43:22.09 ID:0pQZ4NKI0

< 無視せず答えたら答えたで >







漣「彼女設定で相手してくれるお店もあるらしーじゃないですか」

提督「…………」

漣「無視とか酷いなー。あるらしーじゃないですか」

提督「……なんでお前お水系の話とか風俗の話振ってくるわけ? 」

漣「あれってご主人様みたいな人が指導したら今より更にすっごい人気出そうじゃないです? 」

提督「お前も無視してんじゃねぇか。……あのな」

漣「? 」

提督「指導したとしてそれを見ず知らずの男にやれる女の子がどれだけいるよ。今更な業界かもしれないけどさ」

漣「うわぁ……そういう範囲のこと愛宕さんたちにさせてるんすねー。きんもー☆ 」

提督「…………はぁ」

叢雲「そんな本気でうんざりしたような顔されても……」
413 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:44:21.02 ID:0pQZ4NKI0

< 再急募:自業自得の上位語 >







提督「だってな? むーちゃん」

叢雲「その呼び方をやめなさい。……何よ」

提督「人間の道からは外れてるし女の子食い物にしてるとか言われても仕方無いのは分かる。
でも幾らなんでも多種多様な風俗の話振られるのは違うんじゃないかな」

叢雲「どうせあれでしょう? 付き合いではあるけど女に困ったこと無いから自分からは行ったこと無いとか続けるつもりでしょう? 」

提督「…………なんなのもうなんでだれもやさしくしてくれないの」
414 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:46:38.82 ID:0pQZ4NKI0

< 時々無性にKomm, süsser Tod〜甘き死よ、来たれingりたりたいことあるんですよ >







漣「エヴァの中学校に出てくるプールってさ」

叢雲「うん? 」

漣「普通に校庭から覗けるってマジやばくないっすか? 」

提督「このご時世は特にヤバいかもな。……俺の小学校はさ」

漣「ええ」

提督「道路挟んで向かいにあるマンションから見放題だったわけなんだけど、
マジで捕まったやつと厳重注意受けたカメラマンくんが三人いた」

漣「うわぁ……」

叢雲「終わってるわね」

提督「何が終わってるって捕まったやつの被写体が少年だったことだけどな」

漣「……うん? 」
415 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:49:49.85 ID:0pQZ4NKI0

< ハブられているわけではないのは分かっているのだけれど >







叢雲「中学校の話でふと思ったけど」

提督「ん? 」

叢雲「第二ボタンって今でも通じるのかしら」

提督「どうなんだろう……俺の頃は通じたけど既にリアル文化ではなかったよ」

叢雲「ふーん……」

提督「まぁ、まだ普通に通じたから男の同期と交換したな。
親友たる我ら生まれたときは違えど婚姻約するときは共に、とか言って」

叢雲「それあれでしょう。海軍省の銀縁眼鏡」

提督「よく分かったな」

叢雲「分かるわよそれくらい」

提督「そっか」

漣「でしょうねって感じ。……………………こういうツーカー感って妙にクリティカルに心抉られるなぁ」
416 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:51:06.64 ID:0pQZ4NKI0

< 驚嘆すべき実話 >







提督「寧ろ俺はさ、兵学校で可能性ってやつを見たよ」

叢雲「可能性? 」

提督「同期が数少ない女子に頼み込んでスカーフ貰ってた」

叢雲「……気持ち悪くない? 」

提督「や、そいつ今でも額縁に入れてレリーフみたいにしてるけどあそこまで行くと何も思わないな」

叢雲「えぇ……」

提督「まぁ、あいつら結婚したからな。いいんじゃねぇか別に」

叢雲「寧ろ奥様はそれよく許してるわね」

提督「捨てようとしたら泣いて縋られたって言ってたしなぁ……」

叢雲「うーん……? 」
417 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:52:01.13 ID:0pQZ4NKI0

< シアワセのカタチというもの >







提督「あいつは退役しちまったんだけどな」

叢雲「自営業か何か? 」

提督「いや、主夫」

叢雲「は? 」

提督「ちなみにその女海軍省のあいつだぞ、お前の改二案まとめたやつ」

叢雲「」

漣「漣はその人知らないけど叢雲ちゃんが絶句する人ねぇ……キレッキレのクールおばさんかな? 」
418 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:55:35.64 ID:0pQZ4NKI0

< 日常系が許されるなら良いと思うんだけど >







提督「変化球で行くわ」

江風「テートクは大体いっつもデッドボールスレスレなクセにキレッキレな変化球ばっかだろ」

提督「うるせぇな。……“ 俺の幼馴染が可愛過ぎるだけ、それだけ。なんか文句あるのか馬鹿 ”でどうだ」

漣「……もしかしなくてもそれ漣に言ってます? 」

提督「うん」

江風「だろーね」

漣「……タイトルだけなら面白そうっすけどね、たぶんそれ途中でつまんなくなるやつですよ。
具体的にいえば十ページくらいで」

提督「そうかなぁ……」
419 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:57:48.00 ID:0pQZ4NKI0

< や、でもマジでカッコいい腰振りってーか腹筋ってあるよね >







海風「雲龍さんの腰振りってエロい以外にも普通にカッコいいんだよ? 」

江風「何を語り出したのおねーちゃン」

海風「こう、波打つ脂肪が無い代わりに腹筋が浮いたり消えたり」

江風「それはちょっと見たい」

海風「よし、いこうか」

江風「行かない」

海風「なんで? 」

江風「こンな流れで行くかよ……」
420 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 22:59:13.86 ID:0pQZ4NKI0

< 特に興味も無い然程造詣も深くない女の子が工作系女子を無理矢理つくってみるテスト >







明石「えー、わたし結束バンドの使い方も分からない男の人はちょっとー」

龍田「? 」

山城「? 」

Littorio「結束バンド……? 」

明石「何か言え。……そもそもあれは配線タイだし? ええ」
421 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:00:05.43 ID:0pQZ4NKI0

< 実際知らない呼び名がたぶんある >







漣「飲酒ロックでしょ」

提督「それは俺だ」

叢雲「文字に起こしてボケて反応するな馬鹿二人」

能代「……この三人って一周回って馬鹿なのでは? 」

阿賀野「全く意味が分からない……」
422 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:03:00.86 ID:0pQZ4NKI0

< 琴線に突き刺さって抜けない棘(酔い) >







明石「えーっと、インシュロックタイってのは某企業の登録商標で……って、や、聞けよ、聞いてくださいよ話ぶん投げたんなら! 」

龍田「だるーい」

山城「興味無いわね」

Littorio「一生使わないでしょうしね」

提督「哀れな。……や、さすがにこんなことで涙目上目遣いされてもときめかねぇよ」
423 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:05:56.67 ID:0pQZ4NKI0

< 上目遣いがどうのと聞こえてきて >







提督『え、まぁ女の子に上目遣いでキスされるのって特別な感じするけど、何? 』



高雄『まぁ……あの人に見下ろされながらするキスは、待つ時間も特別ですね』



海風「あぁいうこと素の真顔で宣うあの人たちは一遍死んで詫びるべきだと思うんだよね」

江風「えーっと…………取り敢えずまぁ、完敗じゃね? 」
424 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:06:26.49 ID:0pQZ4NKI0

< 上目遣いがどうのと聞こえてきて >







提督『え、まぁ女の子に上目遣いでキスされるのって特別な感じするけど、何? 』



高雄『まぁ……あの人に見下ろされながらするキスは、待つ時間も特別ですね』



海風「あぁいうこと素の真顔で宣うあの人たちは一遍死んで詫びるべきだと思うんだよね」

江風「えーっと…………取り敢えずまぁ、完敗じゃね? 」
425 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:09:59.51 ID:0pQZ4NKI0

< 大分前の話で申し訳無いけど一言触れたかったのです >








龍田「そういえば愉快なニュースを見たわ。ちょっと前のニュースだけど」

山城「ふぅん? 」

龍田「海の向こうの自由のお国の動画配信サービスで配信停止になったらしいの」

山城「あぁ、『風と共に去りぬ』」

龍田「差別はよくないことだものねぇ〜」

山城「そうね」

龍田「…………」

山城「…………」

龍田「…………普通に本音っていう嘘を吐いたと言ったらどう思う? 」

山城「それでも暴動よりはマシね、って」

扶桑「よくもまぁ賢しらに……確かに私たちの身の上からすればとんだ茶番ではあるけれど」
426 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:11:04.68 ID:0pQZ4NKI0

< 映画好きなら知っているものだと思ったんだけどなぁ…… >







龍田「ハティ・マクダニエルのオスカーも貶められてしまったわけだし? 」

山城「創作を創作として、或いは時代を時代として割り切れない誰かにとって映画史なんてものはどうでもいいものだったわけね」

龍田「まぁ、私あの映画嫌いだしどうでもいいんだけど」

山城「私も嫌いだしどうでもいいわね」

扶桑「マクダニエルの話は割と笑えない話だと思うけれど……この流れは何なのよ」

龍田「様式美? 」

山城「こんなものが様式美であってたまるものですか」

龍田「ここまで様式美」

扶桑「そんなわけ」

瑞穂「や……そもそもそのハティ・マクダニエル? って誰なんです。普通に会話続いてますけれども」
427 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:13:24.18 ID:0pQZ4NKI0

< 終わりなき中二病 >







龍田「黒人初のオスカーを獲得して黒人映画制作者の殿堂にも殿堂入りの凄い人」

山城「まぁ、あの人風に言えば誰にも侵されない初期だからこそあり得た成果、ってところ」

龍田「そもそも受賞した件の映画以外も殆どがメイドか召使役、っていうのは笑えるけれど」

山城「あら、夫と長男と社会に抑圧されて画一化させられる妻として出演するのと白人社会に抑圧されるのはどちらがマシ? 」

龍田「どちらも平等にどうでもいい。……もしかしてこの国と彼の国? 」

山城「もしかしなくても」

龍田「よく分からないし賢しらに語るなって扶桑に言われたから控えるけれど取り敢えず我が国はその国に戦争で負けたわね」

扶桑「別に語るなとは……」

山城「勝てば官軍って? 」

龍田「或いは」

瑞穂「そのマクダニエルさんについては分かりましたけれどね……結局話の方向性がまた行方不明というのはどうなのです」
428 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:14:59.27 ID:0pQZ4NKI0

< 惚気の反対って何て言ったっけ >







漣「存在が喧嘩の自動販売機ことご主人様ですが」

提督「あ? 買ってく? たった今安く仕入れたところでな」

漣「漣は結構。それは高雄さんあたりにぶつけてください」

高雄「はぁ」

愛宕「駄目よそんなの。苛々してるときの雑に激しい感じは高雄が得しちゃうから。
自分の包容力に酔って陶酔しちゃうから」

高雄「……」

漣「や、高雄さんの好みのプレイとか知らねーですし」

高雄「……」

提督「で? 喧嘩を買いに来たわけ? 売りに来たわけ? 俺に? 高雄に? 」
429 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:15:54.15 ID:0pQZ4NKI0

< こちらも当然のように行方不明 >







漣「特に無ぇですけど……あ、ご主人様って人狼ゲームとか嫌いでしょ」

提督「……うん? 」

漣「自分がやるとしても創作として観るのも嫌いなタイプ」

提督「ちょっと何言ってるか分からない」

漣「それか変に捻くれて全員人狼にしてみてどんな状態になるか眺めてたいとか宣っちゃう」

提督「俺の拙い知識だとそれは最初から終わってるんじゃねぇのかそのゲーム」

漣「いいんすよそんなのご主人様にとっては。どうせ全員殺すんだし」

提督「お前は俺をなんだと思ってるんだよ」

漣「快楽の虜? 」

提督「よしんば虜だとして殺人カテゴリに足は踏み入れてない」

漣「似たようなもんでしょ。…………どうでした? この喧嘩はお幾らでご購入いただけます? 」

提督「……うん? そういう話だったか? あれ? 」
430 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:17:12.53 ID:0pQZ4NKI0

< 健全平和閑話 >







伊14「ちゅーるちゅーるはいちゅーる」

伊13「取り合いが無いって、分かってるのかな?
ゆっくり上品に、食べる……よね」

伊14「頭いいもんねサン。ほぼほぼ飼い主が雲龍さんな時点で躾は万全だし」

伊13「うん。……猫娘、ってさ」

伊14「……うん? 」

伊13「やっぱり、ちゅーる見せたら、飛び付くのかな? 」

伊14「とても子供向けアニメとしては放送できないねぇ……」
431 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:18:22.71 ID:0pQZ4NKI0

< なんたらウォッチはどこ行ったんですかねぇ…… >







江風「そンなの放送しなくていいから」

伊14「でも結構過激なところあるって聞いたよ? 」

江風「誰にさ。まさか雲龍さンもそのためだけに観ねぇだろーし」

伊14「瑞穂さん。去年から妖怪そのものにハマった流れで観たんだって」

伊13「ふ、ふぅん……? 」

江風「えぇ……」
432 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:19:07.38 ID:0pQZ4NKI0

< AVといえば >







雲龍「オーディオヴィジュアル」

初月「…………」

扶桑「…………」

伊14「…………」

涼風「…………」

瑞穂「…………」

漣「オチでエロいこと言って失笑させてくださいよー。役目でしょ? 」

雲龍「はぁ……? 」
433 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:19:55.88 ID:0pQZ4NKI0

< 仕切り直しまして >







明石「Augmented Virtuality」

加賀「Anti virus」

Littorio「Provincia di Avellino……まぁ、アヴェッリーノ県ですね。それの略称」

龍田「えーと、Acid value、だったかしらね、酸価」

明石「合ってますよ」

漣「じゃあはい場が温まってきたところで! 」

雲龍「この無駄にアカデミックな流れで何を言えと……」
434 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:22:06.76 ID:0pQZ4NKI0

< 察し(察し) >







雲龍「これが愛欲に溺れた精神感応兵器の末路ね」

天城「官能? 」

雲龍「? ええ」

天城「そんな兵器は姉様くらいでは? 」

雲龍「え? 」

天城「え? 」

雲龍「! …………ふふ……いやらしい雌犬」

天城「…………何に納得したかは知りませんけれどね、それこそ姉様のことでは? 」
435 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:23:28.58 ID:0pQZ4NKI0

< 夜も加速して参りまして >






瑞穂「あぁ^〜……対面座位でちゅーしたい……」

漣「誰か明石さん呼んで! ぶっ壊れてるよこれ修理必要だよこれェ! 」

瑞穂「ベロキス……ベロキス……あっついこゆーいの」

海風「えぇ……」

江風「こういうの見る度にテートクってすげぇって思うよな」

瑞穂「ぷるぷる……ぴよぴよ……あぁ^〜」






明石「…………や、無理でしょあれ、介抱しなくちゃとは思うけど、無理、無理ですよあれ」
436 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:25:51.86 ID:0pQZ4NKI0

< 空間伝播毒 >







龍田「というかぷるぷるは幾らでも想像できるとしてぴよぴよって? 」

山城「こう、ゲームだとかアニメ的な表現でいうところの混乱状態じゃない? 」

龍田「そうなの? 」

漣「まぁ、表現としては至極当然に想像できる範囲っすね」






涼月「てっきりあれもなんか後ろ暗いエロい表現かと思ったのに」

初月「や……さすがにそれは……なぁ? 」
437 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:26:55.95 ID:0pQZ4NKI0

< 酷く憮然とした顔をしていました >







阿賀野「…………」

能代「どうしたの? 」

阿賀野「イヨちゃんに喘ぎ声が五月蠅そうって言われた」

Roma「っふふ……」

能代「え……? 」
438 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:27:26.21 ID:0pQZ4NKI0

< 憮然とした顔になりました >







阿賀野「実際は能代の方が万倍五月蝿いのに。失礼しちゃうよね」

能代「……は? 」
439 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:28:24.59 ID:0pQZ4NKI0

< まぁ、五月蝿いのも嫌いにはなれないと思うけれど >







龍田「のしろんは五月蝿いとして」

能代「ちょっと意味が分からないんだけど変なこと言うのやめてくれない?
あと勝手にいきなり出てこないで」

龍田「まぁまぁ。……山城とか扶桑も五月蠅そうじゃない? 」

阿賀野「逆に静かそうなのって? 」

龍田「雲龍」

能代「や、五月蠅そうなの筆頭でしょあのヒト」

阿賀野「分かってないなー。五月蝿いっていうのは何もただ声が大きいって意味だけじゃないよ? 」

龍田「まぁ、雲龍の場合声もちいさそうだけど。艶っぽいどころじゃないような」

能代「そう? ……あれ、ということは阿賀野姉ぇ的には能代の声って五月蝿いってこと……? 」
440 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:29:08.73 ID:0pQZ4NKI0

< 泥酔一歩手前フラフラ歩けるくらい >







阿賀野「別に不快な意味じゃないよ? 単に五月蠅そうってだけで」

能代「ごめん本当に意味が分からない」

阿賀野「こう、微妙な表現が難しいんだけど」

龍田「そうねぇ……その辺言葉で表してもつまらない部分でもあるし」

能代「はぁ……」

瑞穂「二人で寝てみればすぐ分かりますよ」

阿賀野「女相手は遠慮しておく」

能代「阿賀野姉ぇはそういうのじゃないので」

瑞穂「……ッ」

阿賀野「…………」

能代「…………」

龍田「…………通り過がって一言言ってあの子最後舌打ちしていかなかった? 」
441 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:30:47.53 ID:0pQZ4NKI0

< 聞いて反応を見ている分には面白い >







提督「…………」

阿賀野「…………」

明石「…………」






愛宕「? 何あれ」

高雄「最初は十字教がどうの耶蘇教がどうのイェニチェリがどうのと話していたのだけれど」

愛宕「話していたのだけれど? 」

高雄「後期中世における懐古主義と現代の科学礼賛は根源が同じかどうかで険悪になったわ」

愛宕「……うーん? 」
442 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:31:52.65 ID:0pQZ4NKI0

< それはそれで当人達は面白いんですけどね >







明石「まぁ、私一応は科学と神秘の合いの子ですし」

提督「そこは科学の徒と言ってほしいところ」

阿賀野「オカルティシズムは実際に認識して解剖するとただの凄い力に成り下がると思うけど」

提督「神秘の隠秘たる所以だな」

明石「だとしてそれは単に観測者の主観による変化でしょう。
不可思議な妖術を見破ったとしてその壁の高さに変わりはありません。
ほんの少しだけ薄くなった、いえ、薄かったのだと気付くだけです」

阿賀野「神秘の隠秘たる所以、っていうのはそこのことなんだけどさ、ちょっと違うと思う。
神秘が神秘でなくなる瞬間に神秘はその力を失ってしまうんだ。
隠され秘され守られていたからこそ外敵に猛威を振るうそれは天災なの」

提督「随分ファンタジーに寄ってきたな。……あれか? ダ・ヴィンチ・コードでも観るか? 」

明石「どっちかっていうと国産モノでしょ。型月とかその辺」

提督「うん? 」

阿賀野「んー? 」

明石「はいはい知らない知らない、と。……見せたら見せたで変に知識大会になりそうだしなぁ」
443 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:33:23.11 ID:0pQZ4NKI0

< 誘拐とかそういうことではないと思いたい >







Littorio「この人って読書家だったり映画好きだったりする割に実は現代モノってあまり知らなかったりしますよね」

明石「まぁ……妙に近未来遠未来なのか物凄い昔なのか、って感じな気はしますね」

提督「そりゃあお前俺は現代まともに生きてねぇもん。
それなら誰も知らないいつかか誰も行けないいつかの方がいっそ楽しめるだろう」

明石「そんな胸張って言うことじゃあ」

阿賀野「実は阿賀野たちの力って過去未来に行ける可能性秘めてるんだよ? 虚数空間と繋がったりできるでしょう? 」

提督「マジ? 」

明石「あがのんはノリで変なこと言わない。そんなこと無いから」

Littorio「現実は非情なり、と。……できるのなら明かすことなんてせずにこの人に会いに行きますからねぇ」
444 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:35:20.68 ID:0pQZ4NKI0

< 最近あったちょっとしたこと >







海風『悪いところも言ってくれないと、分かりません』

提督『んなこと言われても普通の訓練だったしなぁ』

海風『それならもっと褒めてください。良いところも悪いところも無い、なんて興味が無い証拠です』

提督『小学校で無理矢理感想文書かせる教師かよ……ん』

海風『? 』

提督『寄って。……うん、海風はよくやってるよ。普通のことを普通にやるのが一番難しいからさ』


海風「褒めて、って言ったらあんな優しい顔で頭撫でてくれるなんておかしいよ……勝てないよ……」

江風「なンか一人で壊れ始めたぞこれ。どう直すンだ? 」

涼風「元から壊れてるだろそれ。どうにもならないよ、手遅れ」

海風「んぅー……にへ」
445 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:36:39.19 ID:0pQZ4NKI0

< 仕切り直し >






江風「取り敢えず今年も遅れたけど野球が始まってそれなりに終わりそうでなにより。サッカーもまぁそこそこ」

涼風「皆楽しそうでなにより」

海風「もう少し聞いてくれても」

江風「もうお腹いっぱいだし」

涼風「あ、あとシロがアジリティーのコースに慣れたな。ほらあの障害物競争みたいなやつ」

江風「すげーな。恐るべし雲龍って感じ」

海風「二人とも自分に起こったことは言わないんだ。……どこか根本的に違う気がする」
446 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:37:14.66 ID:0pQZ4NKI0

< 少女は果敢なくて、短い >







雲龍「瑞穂って明石が頼んだら物凄く際どいエロ下着着てくれそうよね」

明石「知りませんよそんなの……私にそれ頼めって? 」

雲龍「いいえ? 頼んだこと無いの? 」

明石「頼みませんよそんなの。普段遣いが十分それっぽいですし」

雲龍「あ、そう……」
447 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:38:30.05 ID:0pQZ4NKI0

< 酔い(宵(好い(良い))) >







雲龍「扶桑が浴衣で仰臥して見つめてくると」

山城「どうせ不倫旅行がチラつくとか言いたいんでしょう? 」

雲龍「え、ええ……よく分かったわね。薄青く日の出近い襖を背にしてくれるとなおいいわ」

山城「どうせ姉さまも私もふしだらよ、病的よ、ええ。その通りよ」

扶桑「自分は兎も角私のことは否定してほしいものだけれど」

山城「いえ、あの男に組み敷かれている姉さまを思い出すととても健全には見えませんので」

雲龍「なるほど」

扶桑「そ、それはある意味当然でしょう……? 」
448 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:39:26.05 ID:0pQZ4NKI0

< よぎる過去 >







雲龍「話は戻るけど実際浴衣って肌蹴ると割に谷間できるわよね」

山城「一定以上大きければまぁ、そうね」

扶桑「ん、んん……そうね」

雲龍「彼女は普段とは違った夏祭りの雰囲気に当てられていつに無くはしゃいでしまったのかいつしか絶妙に浴衣が肌蹴ていて」

山城「いて? 」

雲龍「あとはもう新鮮味なんて無いいつもの時間よ。いやいや言う割に欲しがりな天城」

扶桑「今の話って雲龍姉妹の話なのね」

天城「そんなわけあり……うぅん……」
449 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:40:19.98 ID:0pQZ4NKI0

< 無理矢理にでも褒めてみると >







愛宕「貞淑? 」

山城「献身的? 」

加賀「勤勉実直? 」

龍田「番犬系人妻? 」

雲龍「一千一夜人妻? 」

高雄「…………一周回って物凄く褒められている気がするわね」
450 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:40:52.78 ID:0pQZ4NKI0

< 当然逆も >







雲龍「駄目男製造機」

龍田「言行不一致」

加賀「奇技淫巧」

山城「姦淫罪」

愛宕「痴女」

高雄「…………どれもこれも言った本人に投げ返したい言葉ばかりね」
451 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:41:54.10 ID:0pQZ4NKI0

< や、別に馬鹿にしているわけではなくて寧ろ褒めているような方向性なんですが >







愛宕「え? 加賀さんにそんなテクある? 」

高雄「そこはまぁ……」

加賀「……………………な、なによその反応は、ねぇ、ねぇったら! 」
452 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:42:34.09 ID:0pQZ4NKI0

< で、暫くして >







提督「ふぅん……あいつら変な言葉知ってるな。そこで出すセンスは相変わらずだし」

高雄「それなりに読書家だったりしますからね。……あなたなら? 」

提督「俺を好きでいてくれること」

高雄「……褒めているの? それとも貶しているの? 」

提督「両方」

高雄「…………確かに」

提督「ん、ん? や、やや……そこはもっとなんかこう、上手く返すところじゃないか? 深く頷くか? なぁ、おーい……? 」
453 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:48:15.14 ID:0pQZ4NKI0

< ダイレクトにプリミティブ >







龍田「私たちって霊長の意志だか神々の嫌がらせだか知らないけど」

山城「あ? 」

龍田「生まれ落ちた瞬間からある程度の知識はあるわけじゃない。
常識も言語も思考も、私たち特有の異常な能力についても」

山城「まぁ、そうね。“ 建造 ”を生まれ落ちた、と言えるかは別として」

龍田「妊娠不可能、って刷り込まれていてよかったと思わない?
そんなの後から説明されたら立ち直れないわよ普通」

山城「まぁ……」
454 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:49:09.47 ID:0pQZ4NKI0

< 結局それはつまり自分の芝なのであって >







雲龍「いいのよそれで。私たちみたいな化け物が生命を授かるなんてあってはいけないことよ」

龍田「あなたが言うと実に説得力があるわねぇ〜」

山城「あなたも私も生命を尺度にすれば同列だけれどね」

雲龍「原罪が重過ぎるような気もするけど……きっと私たち前世ではとんでもない極悪人だったのね」

龍田「原罪と前世って宗教的には相容れない言葉じゃない? 」

雲龍「私に信教は無いし。自分の選んだ愛しか信じられない」

山城「可哀想な生き物。…………鏡って隣の芝は青く映さないのね」
455 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:52:48.86 ID:0pQZ4NKI0

< もしもピアノが弾けたなら♪ >







江風「どうしよう」

海風「そんなことは有り得ないからどうもしない」

江風「ひでぇなおい」

海風「江風が弾けるのってあれでしょ? カスタネットとか」

江風「それ弾くって言うのか? 」

海風「言うわけないじゃん馬鹿なの? 」

江風「テートクゥ……姉貴がいじめる」

提督「おおよしよし。ちなみに俺はアコーディオンが弾けるようになったぞこの前」

江風「ふざっけンなッ……! 」
456 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:53:31.75 ID:0pQZ4NKI0

< 逃げ場無し >







漣「え、漣様? フルート吹けるけど」

江風「……は? 」

漣「南方シーレーンとか暇過ぎてクソだし出撃中の待機時間ゲーム禁止でクソだし」

提督「当たり前だろ馬鹿」

叢雲「結構上手いわよこれ」

江風「…………姉貴ぃ! 」
457 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:56:14.86 ID:0pQZ4NKI0

< 開き直って続けるのは楽なのだけれど >







江風「有り得ねぇ……もう誰も信用できない」

漣「己の非才を嘆くならばいざ知らず益体も無いことを。
其れは自らの蒙昧と云ふべきものであるぞ其方」

江風「うるせぇなぁもう」

提督「江風はまず続けることから始めるべきだよな」

海風「ですね」

江風「毎日続けるってあれ特別な才能なンじゃね? 」

海風「やー……さすがに筋トレだるくなって一気に励起して半日腹筋やり続けたのはドン引きだったよ? 」
458 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:57:34.72 ID:0pQZ4NKI0

< 旅行番組視聴中です >







涼月「旅行かぁ……来年は行けるといいね」

初月「うん。素直にそう思う」

涼月「こういう大浴場の混浴なら兎も角提督って家族風呂くらいなら詰まらせそうだよね」

初月「あぁいう遊び慣れた男はその辺り如才無いと思うけど……どう思う? 」

雲龍「お風呂ではあんまり出さないわよあの人。何もしないとは言えないけれど」

初月「みたいだ」

涼月「そうなんですね」

旗風「……最近なんでもかんでもあの人の話にしちゃえばいいと思ってません?
それか雲龍さん喋らせればいいと思ってない? 」
459 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/07(水) 23:58:36.46 ID:0pQZ4NKI0

< 引き続き泥酔ラインをフラフラ >






瑞穂「ふっ、ふふふフ……フフフフッ…………っ」





愛宕「? 何あれ」

天城「姉様が」

愛宕「雲龍が? 」

天城「“ これだからパッキンビッチは ”と冗談で言った後勝手に一人でツボに入ったようで」

愛宕「えぇ……」
460 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/08(木) 00:01:00.49 ID:hzgUt5DE0

< 更けてゆく >







愛宕「えーっと……fucking bitch? 」

天城「恐らくは」

愛宕「駄洒落ですらないというかそんなの瑞穂しか笑わないような単語よね」

天城「で、ですね、更に酷いのが……」

愛宕「うん? 」





松風「ふ、っふふふ……なんっで、あんなので笑えるんだあの人……っ」





愛宕「えぇ……」

天城「旗風さんが寝落ちして誰も相手してくれなくなったみたいなんですけど……怖いですよねぇ」
461 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/08(木) 00:02:01.45 ID:hzgUt5DE0

< そういえば >







天城「まぁ、瑞穂さんですからね……天城は明日の朝食を用意しなければなりませんので寝ますね」

愛宕「はいはーい。……………………あれ、というかどういう経緯で“ これだからパッキンビッチは ”なんて言ったの?
そこ一番訊かなきゃいけないところじゃない」
462 : ◆5z7C0EoTrg [saga sage]:2020/10/08(木) 00:02:59.90 ID:hzgUt5DE0

うーん……何ヶ月振りでしょう
果たして今年中にこのスレッド完走の目標は達成できるのか

またよければお暇なときにでも覗いてやってください
ありがとうございました
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/08(木) 00:05:23.00 ID:XkZ8RVCg0
乙 更新嬉しい
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/08(木) 02:11:05.53 ID:8qPUXeVgO
乙です すばらしい
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/08(木) 09:41:56.21 ID:unotbkOno
お疲れ様です
466 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/10/09(金) 17:12:16.21 ID:GY9NnqBW0

待った甲斐があった
467 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:40:04.24 ID:MU2C+8le0

< 何日か閉鎖状態でした >







涼風「遂にテレビまで付いたのかこの風呂」

涼月「大浴場にテレビってもうちょっとしたホテルとかリゾートですよね」

涼風「しかも業者呼ばずに身内だけでなんとかしたってのが怖いよあたいは」

涼月「明石さんとあの人ってやっぱりおかしいですよね」

涼風「これサウナにあるやつじゃなくて壁に埋め込んでガラスケースみたいなの付けてるしなぁ」

初月「でもこれ普通の番組しか映らないみたいだ。AVとかは映らないんだな」

旗風「そんなの当然でしょう……」
468 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:44:31.89 ID:MU2C+8le0

< まぁ、飛沫とかその辺大事な時流だしね、うん >







涼風「そんなの気にしてたら銭湯とかも無理かもしれないけどさ」

初月「うん? 」

涼風「このタライとか桶は持ち込みだからいいとして床とか壁はあの人らが盛った何かに塗れてそうだよな」

初月「まぁね」

涼月「……」

旗風「……」

涼風「あー……悪い」

初月「僕は何を今更って感じがするけど……手止めたら、冷えるぞ? 」
469 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:45:08.54 ID:MU2C+8le0

< 無いの? >







初月「まぁ、あいつがあいつじゃなくて男ですらなかったとしてもさ、
誰かに洗ってもらうって気持ちいいんじゃないか? 」

涼月「まぁ……そうだね」

旗風「理解はできますけれど……うぅん? 」

初月「今度誰かに洗ってもらいなよ。背中だけと言わず全身」

旗風「……松姉さんにやってもらうなら」

漣「おはよーう! それってどう考えても有料サービスってやつだよね! 」

阿賀野「オプションはあるの? 」

松風「あるか馬鹿」
470 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:46:15.93 ID:MU2C+8le0

< 芸は身を助けるとかそういうの >







旗風「オプション……? 」

阿賀野「これって芸か何かなの? 何か怖いよ最近」

伊14「芸って何さ。ピュア芸? 」

涼風「パッとしない芸人がやってそうではあるな」

初月「それか地下アイドル崩れみたいな」

漣「こりん星とかそういうやつ? 」

旗風「……? 」
471 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:49:11.56 ID:MU2C+8le0

< 残念ながら…… >







阿賀野「天丼はよくないっていうけど……本気で? 」

旗風「はぁ」

松風「これ以上ここの常識人側減らして楽しいの? 」

阿賀野「もうあと旗風ちゃんくらいしかいないんだしどうでもよくない? 」

松風「他にも何人かいるだろう、ね? 」

旗風「いないと思うよ。……うん? 」

松風「…………」

漣「自分の名前言ってほしかったんでしょうねぇ……」
472 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:50:58.69 ID:MU2C+8le0

< 十月九日の九日部分でどうか一つ >







雲龍「良い肉の日っていうのは」

天城「十一月二十九日に殆ど何もかすっていないのですが」

雲龍「乳肉を愉しむ日でいいわね」

天城「勝手に楽しむ分にはいいのじゃありません? 天城はしませんが」

雲龍「愉しまれる方だものね。私もほぼそっちだけど」

天城「姉様って触れるのと触れられるのどちらが好きなんですか? 」

雲龍「一周回って無理矢理触れさせられるのがいいと思うわ」

天城「ちょっと意味が……今の姉様が無理矢理触れさせられる、
というシチュエーションがそもそも思い付きませんね」
473 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:51:54.03 ID:MU2C+8le0

< 相対的に選んでみてどうぞ >







雲龍「まぁ、ほら、ね? 」

天城「何が、ね? なんです頭修理に出します? 」

雲龍「ほら私たぶん大体一般人から見ればサイコだから」

天城「姉様って限り無く馬鹿で狂っているだけでサイコではないような」

雲龍「限り無く馬鹿で狂っている存在は十分サイコって呼ぶと思うけれど」

天城「はぁ」

雲龍「ようは社会性動物として落第ってことでしょう? 」

天城「まぁ、それは……でもそれだと天城たちの中には誰一人として社会性動物がいないような」
474 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:52:51.69 ID:MU2C+8le0

< キャスリング・アフター >







あきつ丸「二枚舌の紳士殿が抜けた時点でこうなることは分かり切っていたのかもしれないな」

GZ「あぁ、EUとウイルスの話か? 」

あきつ丸「素晴らしいタイミングでありましょう?
なんだかんだとブレグジット関係の国内世論も鎮静化して誤魔化されてき始めたようでもある」

GZ「確かに、な」

WS「何故こちらを睨むのか分かりませんね。それなら私たちも過度な粘膜接触はやめます? 」

GZ「ご冗談を。欲しがるのは貴様の方だろう」

WS「私は無くても発狂しそうにはなりませんから」

GZ「昨日の貴様を見せてやりたい気分だな、まったく」

WS「何を言っているのやらーーーー






あきつ丸「……まともに三、四分だけでも雑談ができる者はいないのでありますか」

時雨「いるとは思うけど……君が言えた義理は無いよね」
475 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:53:48.01 ID:MU2C+8le0

< まぁ、片手で終わるとも言っていないけれど >







雲龍「私って一人でスるときは左手なのだけれど」

阿賀野「阿賀野は基本右。雲龍さん左利きだっけ? 」

雲龍「いいえ? 利き手ではない方でするタイプなの」

阿賀野「なんで? や、別にどうでもいいことだけどやりにくくない? 」

雲龍「特に困ったことはないわ。寧ろ色々使うときに道具が利き手の方が細かく動かせるでしょう? 」

阿賀野「……なるほど」

明石「本ッ気でどうでもいいですねその情報」

雲龍「ちょっと便利な豆知識その百八でした」

阿賀野「でしたー」

能代「ばっかじゃないの……」
476 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:54:46.07 ID:MU2C+8le0

< 知ってたとして楽しいものなのかどうかは分かりませんが >







雲龍「ちなみに能代は? 右利きだったわよね? 」

能代「そんなのお酒も入ってないのに言うわけな

阿賀野「能代も利き手タイプだよね? 」

能代「あーがーのーねーえー? 」

雲龍「能代は右、と。全員分調べたら需要ある? 」

明石「それ何に使うっていうんです」

雲龍「握手した後の妄想用? 」

明石「んなアイドル相手じゃないんだから……」
477 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:56:25.26 ID:MU2C+8le0

< 居心地の好い魔窟 >







叢雲「そういえばこの前抱き枕買ったみたいだけどあれどうなの? 」

漣「結構いいよ? なんとなく寝付き良いし」

叢雲「ふーん……私も買おうかしら。別に寝付き悪くはないけど」

漣「まぁ、漣としては抱き付かれ枕が欲しいところではあるかな」

叢雲「それはもう既に人よね、人。それか腕回せるペット」

漣「ご主人様は硬そうだし愛宕さんとか雲龍さんは何されるか分からないし」

叢雲「姉妹でも呼んでもらえば? 」

漣「枕とか寝付きとか関係無く頼みたいところではあるけどね、
姉妹呼んで誰かに食われた日には他の姉妹に顔向けできないよ漣」

叢雲「あー……」
478 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:57:35.17 ID:MU2C+8le0

< 身も蓋も謙虚さも見栄も無い >







漣「できれば意志とか思考無いやつで」

叢雲「はぁん? 」

漣「気持ちとか面倒なの要らないから漣の身体だけあっためてほしい」

叢雲「あなた割りかしクズよね」

漣「んなわけ。漣と会った九割五分くらいは変なスラング言う可愛い子って思ってるよ」

叢雲「そうでしょうけどね……」
479 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 21:59:54.82 ID:MU2C+8le0

< 愛さえあればその他全ての間違いなんて気にしない >








愛宕「こうね、開き直ってくるとその他の皆さんはどうでもよくなってくるのよ。実際どうでもよくはないんだけど」

山城「ふぅん? でも高雄は別なの? 」

愛宕「ええ。普通正妻は一人だけど愛人とか情婦に人数制限なんて無いわけでしょう? 」

山城「まぁ……そうね。そのこと自体なら間違ってはいない、かも」
480 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:08:12.85 ID:MU2C+8le0

< ………… >







鹿島「あー……どうもお久し振りです? 」

あきつ丸「あぁ……」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………あの」

あきつ丸「おかえり、であります。貴様がいなくて寂しくなかったと言えば、嘘になろうよ」
481 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:10:29.79 ID:MU2C+8le0

< 失って初めてなんて、許さない >







鹿島「私も……ええ、私の方こそ、寂しかったです」

あきつ丸「ふん……自分から頭を西瓜にされにいった女の言葉とは思えないな」

鹿島「これでもあきつ丸さんを助けようとしたんですよ? 」

あきつ丸「結局自分がヤツを処理してお前を運んだわけでありますがね」

鹿島「それは言わない約束です」

時雨「そもそも二日半修理されていただけだよね」

鹿島「……」

あきつ丸「……時雨殿」

時雨「はいはい僕が悪かったよ。…………まぁ、特に大規模作戦でもないところで弾け飛んだときは思ったより怖かったけどね、僕も」
482 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:16:38.08 ID:MU2C+8le0

< 間違った技術でシュートをする名人に云々 >






鹿島「あら嬉しい。時雨さんも悲しんでくれるんですね」

時雨「冷血とか人非人とか言われることもあるけどね、
僕はこれでもそこそこ真っ当な部分持ってるんだよ」

あきつ丸「悪人にも情はあろうよ。自分もそうだ」

鹿島「ん……でも、よかったです」

あきつ丸「あん? 」

鹿島「さすがにあきつ丸さんを庇おうとして沈んだ、なんてことになったら」

時雨「なったら? 」

鹿島「回り回って満潮さんが消えて無くなっていたかもしれないでしょう? 」

時雨「まぁ……」

あきつ丸「…………何か嫌な成長をしていないか、鹿島」
483 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:22:21.84 ID:MU2C+8le0

< 普段通りといえばまぁその通り >







あきつ丸「去年の四月頃に頭のおかしい上官と更に頭のおかしい新人が着任しただろう」

時雨「あぁ、女体盛りがどうので頭に蜜柑乗っけてた人たち」

あきつ丸「当然の様に新人は新人ではなかったぞ」

時雨「ふぅん? 」

あきつ丸「ついでに上官の方は何故か昨日死亡が確認された」

時雨「ありがちな結末。もしかして君が殺ったのかい? 」

あきつ丸「自分ではないな。……この話の面白いところは」

時雨「言い直しなよ。一番面白くないところ、はどこだって? 」

あきつ丸「書類上だとその上官は三年前にその新人を殺して軍法会議にかけられた末刑死しているらしい」

時雨「はぁ? 」

あきつ丸「それを笑いながら言ってきたときにはまったく……反吐が出る」

時雨「……僕も今同じ気分になったよ。君の所為で」

鹿島「あのー……あの、曲がりなりにも一応は私の快気祝いだった筈なのでは……? 」
484 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:28:54.28 ID:MU2C+8le0

< 聞きたいことかどうかはこの際置いておいて >






鹿島「というかそれ、私のいる前で話してもいいんですか? 特務のお話でしょう? 」

あきつ丸「……まぁな」

時雨「あきつ丸を破壊しようとして君を西瓜にしたやつさ、特務が見逃してたやつなんだ」

鹿島「はぁ」

時雨「いわばあきつ丸や上官の不手際だったわけ」

あきつ丸「時雨殿も含まれているでありますよ」

時雨「五月蝿い。……それでね、あきつ丸が君を仲間に引き込む体で接触するってことにして

あきつ丸「あの件は有耶無耶にした、それだけだ」

鹿島「? しかしそれだけでは私に特務でのお話を聞かせてもいい理由にはならないのでは? 」

時雨「ようは上官を色んな意味で安心させるために君は同士にさせられちゃったからね。
今更何を話したって問題は無いのさ」

鹿島「……なる、ほど? 」
485 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:32:54.62 ID:MU2C+8le0

< したくないとは言わないが >






あきつ丸「安心しろ。お前は何もしなくていいし、この先誰か刺客が来ることも無い」

時雨「ま、僕の知る限りでは本当のこと言ってるよ。信じてやってくれない方が僕は嬉しいけど」

鹿島「信じますよ、当然。私の為に色々としてくれたんでしょう? 」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「…………? 」

時雨「はぁ……僕に要らない借り沢山つくってまでね。……僕、そろそろ寝に帰るけど」

あきつ丸「…………なんだ」

時雨「その流れで鹿島さん襲ったりしないようにね? 」

あきつ丸「するか間抜け! 」
486 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:37:33.13 ID:MU2C+8le0

< 最近割にショックを受けたこと>







高雄「摩耶に“ そんなこと言うなんてロマンのカケラも無ぇな ”と言われたことね」

愛宕「えぇ……あなたあの子に何言ったのよ……」
487 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:39:39.61 ID:MU2C+8le0

< 乱心 >







涼月「実際内実は惨憺たるものですけど取り敢えず世間的には英雄視されますよねあなた」

提督「まぁ……だろうね」

涼月「まったく、世の中馬鹿と間抜けと節穴しかいないわけですね……はぁ」

提督「何なの君いきなり落胆してきて」

涼月「この際言っておきますけれどね、配属前は期待していたんです。
若き将校ながら政権や帝都に阿らない硬骨漢として」

提督「それは

龍田「それはあなたが馬鹿なだけね」

涼月「本当にもう……あぁもうっ…………もう、そこの菊理姫だしてください」

提督「お、おう……これ加賀が大事そうに出してきたやつだけどいいのかこ

涼月「いい! いいから! そんなのどうでもいい! 」

提督「…………当たられるの俺なんだが」
488 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:41:45.85 ID:MU2C+8le0

< これで平常心 >






加賀「……私あの菊理姫本当に気分いいとき飲もうと思っていたわけだけれど」

天城「いいじゃないですか。あの人お酒の価値分かりますからね。勝手に意味不明な程尽くしてくれますから」

雲龍「何やってるのよ……そんな世の中舐めた女の顔して。何で三周くらい人生逆戻りしたわけ? ねぇ? 」
489 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:43:31.05 ID:MU2C+8le0

< 諦めつつやっぱり家族としては >







提督「何か親父の会社今年度から会社関係の建物全面禁煙なんだってよ。さっき電話して初めて知ったわ」

愛宕「ふーん……お義父さん吸ってた? 」

提督「二十代まではね」

愛宕「結婚して止めたの? 」

提督「母親のこと好きになったから止めたって言ってたな。母上殿煙草嫌いだから」

愛宕「そう。…………是非そこを受け継いでもらいたかったものね。今更何にも言わないけど」
490 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:45:45.37 ID:MU2C+8le0

< 嫌いであるが故に目につくというか >







提督「あー……でさ、まぁ……別に親父の方の影響でもないんだけどな、
禁煙しようと思ったんだよ。取り敢えず一ヶ月くらい」

愛宕「あら、いいじゃない」

提督「本気で深刻な顔で心配されて挙句には断りも無しに変なこと言わないでくださいとか頼まれちゃったよ」

愛宕「分からなくもないけど……うん? 」
491 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:47:58.88 ID:MU2C+8le0

< 真実は(服の中の)闇の中 >






提督「それでも高雄にさ、冗談のつもりでじゃあ吸いたくなったときは高雄のどこか吸わせてくれるなら本気で禁煙するって言ったんだよ」

愛宕「ふーん……? 」

提督「無言で上半身脱ごうとする反応ってボケかな? 」

愛宕「ボケじゃない? 」

提督「高雄だぞ? 」

愛宕「そうだけどー……そうねぇ、高雄だものねぇ……」
492 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:49:01.49 ID:MU2C+8le0

< それでもまぁ続いて結末 >







提督「あの後の微笑みと舌のペロってやつ、アレはヤバかったね。その後そのまま俺が吸われちゃったよ」

愛宕「そう……」

提督「うん? 興味無い? 」

愛宕「禁煙はいいことだと思うわよ? 冗談も高雄も面白いと思うわよ? でもそうじゃなくて」

提督「? 」

愛宕「何でそれ、私に最初に言ってくれなかったわけ? うん? 」
493 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:53:08.35 ID:MU2C+8le0

< 宵闇深く酔いも深く >






鹿島「ん……」

あきつ丸「……」

鹿島「…………」

あきつ丸「…………」

鹿島「……………………」

あきつ丸「……………………」

鹿島「……………………ね、あきつ丸さん」

あきつ丸「……うん? 」

鹿島「あなたが欲しいなら、いい、ですよ? 」

あきつ丸「…………………………………………莫迦女」
494 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:56:47.23 ID:MU2C+8le0

< 誰も彼も自分すらそんなことに興味は無くて >







時雨「やーれやれ、あれであきつ丸って鹿島さんのこと甘く見てるからなぁ」

鈴谷「うん? あきつちゃんがなんだって? 」

時雨「おっとこれはこれは本命さん」

鈴谷「うん? 本命? 」

時雨「なんでも。……鈴谷さんって女相手は駄目なんだっけ? 」

鈴谷「分かんない。実際迫られたら流されるかも、お酒入ってるし」

時雨「……そっか」

鈴谷「うん? 」

時雨「別に。…………僕だけなのかなぁ、妙に達観した気になってずっと一人なのって」
495 : ◆5z7C0EoTrg [saga]:2020/10/09(金) 22:58:41.99 ID:MU2C+8le0

どれだけまた進むかは全く不明です申し訳無い

ありがとうございました
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