【モバマスSS】ウサミン星からの物体P

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246 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:23:27.87 ID:GcGDrG1N0
菜々「明日以降のことは....頼みます....」ガクッ

P「気を強く持ってください、出来る限りのサポートはしますから」

菜々「怖い....朝を迎えたくない....」ゲンナリ

P「身体との戦いは1週間くらい続きそうですね....」

菜々「1週間で済むんでしょうか....」ゲッソリ
247 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:25:57.48 ID:GcGDrG1N0
菜々「そういえば、もう明日には帰るんですよね?」

菜々「出発は何時くらいですか?」

菜々「急いで荷造りをしておかないと」

P「....」

P「その話の前に、国王が話したいことがあるそうです」

菜々「今からですか?」

P「どうしても今日中がいいと」

菜々「分かりました」

P「すみませんこんな時に」

菜々「いえいえ、今回の件では国王さんにも散々お世話になりましたから」

菜々「自分の口で報告するべきですよね!」

P「....そうかもしれません」

菜々「じゃあちょっと行ってきますね」タッ

P「....」
248 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:26:50.86 ID:GcGDrG1N0
菜々「こんばんは〜」

国王「おぉ、ウサミン!

王妃「ライブお疲れ様!」

菜々「こちらこそ、お2人にはもう数えきれないくらいお世話になりました!」ペコペコ

国王「いいんだいいんだ、このくらい親の仕事としては当然さ」ニコ

王妃「そうよ、初めて親らしいことをさせてもらえてむしろこっちが感謝したいくらいだわ」ニッコリ

菜々「そんなこと....」ウル

国王「....」
249 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:27:48.87 ID:GcGDrG1N0
国王「ぅぅっ....」ウルウル

王妃「あなたが泣く所じゃないでしょ!」

国王「しょうがないだろ....」ウルウル

国王「ウサミンのあんな顔見せられたら涙腺ガバガバおじさんには耐えられないよ....」ウルウル

菜々「ふふっ....」ポロ

250 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:29:47.98 ID:GcGDrG1N0
菜々「それで、お話というのは?」

国王「うむ....」

国王「単刀直入に言おう」

国王「ウサミン」

菜々「はい」

国王「この星に戻ってくる気はないかね」ジッ

菜々「....戻る?」
251 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:31:26.10 ID:GcGDrG1N0
王妃「この星の人たちがどれだけあなたのことを慕っているかは」

王妃「僅かな時間でも十分に伝わったと思うの」

菜々「それはもう....本当に....」

国王「もちろん、ウサミンが地球でほとんどの時間を過ごしてきて」

国王「大切なものが全てそこにあることは知っている」

国王「心の故郷がウサミン星ではないことは分かっているんだ」

菜々「....」

国王「だが、この星のことを知ってからの2日間」

国王「たくさんのものに触れて、ウサミン自身、何か感じることがあったかもしれない」

国王「もしそうだったなら、地球へ帰る以外の選択肢も頭の片隅には入れておいてほしかったんだ」

菜々「....」
252 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:31:56.73 ID:GcGDrG1N0
王妃「親が子を引き留めようとするなんて、みっともないわよねぇ」

菜々「....そんなこと、ナナは思いません」

王妃「ありがとう、そう言ってもらえると私たちも少し報われるわ」ニコ

王妃「....」

王妃「もしもあなたが残ってくれるなら」

王妃「ゆくゆくはこの星を治めて欲しいと思っているの」

菜々「え゛っ!?」

国王「というか、もし残ったなら国民が黙っていないと思う」

王妃「私たちなんてすぐにポイでしょうね」クスクス

菜々「えぇ....」
253 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:32:48.11 ID:GcGDrG1N0
国王「もちろんウサミンには地球の生活があるから、今すぐにという話じゃないんだ」

王妃「向こうで一区切り付けてから、こっちに戻ってきてくれてもいいの」

菜々「....」

国王「....明日の昼に出発するんだろう?」

国王「そんなに時間はないが、少しだけ考えてみてくれないかい」

菜々「....」

菜々「....いえ」

菜々「今ここで、お答えします」

2人「....」
254 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:35:20.19 ID:GcGDrG1N0
菜々「....」

菜々「....ごめんなさい」ペコ

菜々「とっても有り難いお話なんですが、ナナはウサミン星には戻れません」

2人「....」

菜々「何があっても、あの星で、あの場所で」

菜々「アイドルを続けます」

国王「....」

国王「....そうか」
255 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:36:38.54 ID:GcGDrG1N0
国王「まぁ、当たり前だよなぁ」

王妃「ダメ元だったものね」

菜々「本当にすみません....」

国王「いやいや、ウサミンが謝ることじゃないよ」

王妃「こちらこそ、答えづらいことを聞いちゃってごめんなさい」

国王「....」

国王「地球、消しちゃおっかな」ボソ

菜々「!!?!?!?!?!?」
256 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:38:12.68 ID:GcGDrG1N0
菜々「ナナナナナナナはウサミン星に残りますからそれだけは!!!!」

国王「ごめんごめん!冗談だよ冗談!」

菜々「冗談に聞こえませんよ!?」

国王「....」

国王「娘を奪った地球が憎い....」ボソボソ

菜々「」

王妃「奪ったも何も原因は私たちの不注意じゃない」

国王「それもそうか」

菜々「心臓と腰に悪いのでやめてください....」
257 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/03/29(日) 07:46:07.30 ID:GcGDrG1N0
続きます
258 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:29:50.69 ID:emVx5D530
ガチャ

菜々「....」

P「....おかえりなさい」

P「....」

P「まあ色々と思うところはあるでしょうけど」

P「とりあえず明日までゆっくりと考えてみてください」

P「菜々さんが出した答えなら俺はどちらでも....」

菜々「もうお断りしたので大丈夫です」ニコニコ

P「あ、そうですか....へぇ....」
259 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:31:07.47 ID:emVx5D530
P「....」

P「意外と即決だったんですね」

菜々「そうですねぇ....」

P「....」

P「俺としては」

P「菜々さん、結構この星を気に入ってる感じがしたんで」

P「どっちの選択肢もあり得るのかなって思ってましたよ」

菜々「....」
260 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:32:12.93 ID:emVx5D530
菜々「私にとっては、今地球で応援してくれている人たちも」

菜々「ウサミン星で応援してくれている人たちも」

菜々「どちらも等しく、大切な存在です」

菜々「もちろん事務所にいる他のアイドルの子たちやスタッフの方々もそうですし」

菜々「地球とウサミン星、どちらにもいる親もそうです」

菜々「完全に同じなんですよ」

菜々「だから私は、今までどおりを選んだ、それだけなんです」

P「....」
261 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:33:11.81 ID:emVx5D530
菜々「....」

菜々「Pさんは即決って言ってくれましたけど」

菜々「....」

菜々「....決めてなんかいませんよ」

菜々「決められなかったから、地球を選んだ....」

菜々「....」

菜々「これでよかったんでしょうか....」ニコ

P「....」
262 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:33:47.47 ID:emVx5D530
P「別にどっちでもいいじゃないですか」

P「人間みんなそんなもんですよ」

菜々「....」

菜々「でもナナ、人間じゃありませんし....」

P「え?」

菜々「というか、Pさんだって人間じゃないですよ」

P「俺たち人間じゃないんですか?」

菜々「ナナたちってウサミン星人ですよね」

菜々「人間って地球にいる人のことを言うんじゃないですか?」

P「....」
263 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:34:39.16 ID:emVx5D530
P「確かに言われてみればそうかもしれませんね」

P「地球にいる人間とウサミン星人はほぼ変わりませんけど」

P「住んでいる場所からして、ホモ・サピエンスとは全く別の種っぽいですし」

P「ウサミン星人の始祖が地球からの移住者だったらホモ・サピエンスと同種になるんですかね」

P「地球に住む人間とはほぼ変わらないとしても」

P「そもそも人間という言葉自体がウサミン星人のような存在の可能性を考えずに作られているような気がするんですよね」

P「地球から見たら我々は当然宇宙人ですし」

菜々「むむむ....」
264 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:38:25.55 ID:emVx5D530
P「まあ難しい話は置いといて」

P「菜々さんは人間でありウサミン星人でもあるってことでいいじゃないですか」

菜々「....」

P「二重国籍の星版みたいな感じですよ」

菜々「分かりやすい表現」

P「菜々さんの気持ちはわかります」

P「誰もその選択を責める人がいなくても」

P「菜々さん自身の心だけがずっと、責め続けるのかもしれません」

菜々「....」
265 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:41:21.16 ID:emVx5D530
P「菜々さんはこれまで、地球のファンたちのために頑張ってきました」

P「ウサミン星のことを知ったこれからは」

P「2倍頑張る、これでどうでしょう」

菜々「....」

P「ウサミン星のために!」

菜々「!」

菜々「....そうするしかないですね!」

菜々「いえ、2倍と言わず100倍!1000倍!!10000倍!!!」

菜々「遠く離れたこの星まで、ウサミンパワーを届けます!!!」

P「その意気です!」
266 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:43:25.52 ID:emVx5D530
P「今回、菜々さん1人で2時間ライブが出来るってことがわかりましたから」

P「今後はそういう仕事もバンバン入れていきます」

菜々「え゛っ!?」

P「次は2時間ライブを昼夜2公演、3会場を1か月で回るツアーでもしましょうか」

菜々「ナ、ナナ、体力が持つのは1時間だって歌の中で言ってるのでそれはちょっと....」

菜々「ファンの方に嘘はつけませんし....」

P「頑張りましょう!オー!」

菜々「....」

菜々「....お、お〜」
267 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/06(月) 22:44:13.07 ID:emVx5D530
続きます
次かその次で終わりです
268 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/07(火) 01:14:20.72 ID:wvPJj7lIO
おつ
269 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/07(火) 22:36:06.35 ID:EJ2pPLMuo

人間(地球人)とウサミン星人はアルマジロとセンザンコウみたいな関係なのだろうか
270 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:12:55.46 ID:qHdWWdNN0
菜々「....」

菜々「Pさんは」

P「?」

菜々「Pさんは、このまま残ったりとか」

菜々「しないんですか?」

P「へ?」

P「なんでそういう話になるんですか」
271 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:13:55.13 ID:qHdWWdNN0
菜々「だって、ナナが産まれたのはこの星でも」

菜々「育ったのは地球ですし、過ごした時間も地球の方がずっと長いです」

菜々「だけどPさんは違うじゃないですか」

P「まあそれはそうですけど....」

菜々「ナナは地球へ戻ることを選びました」

菜々「じゃあPさんは?」

P「....」
272 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:14:59.33 ID:qHdWWdNN0
菜々「このままナナのために、Pさんを付き合わせていいのかなって」

P「....どうしてそんなこと」

菜々「今まで、あまりPさんのプライベートなところを見たことがなかったからでしょうか」

菜々「この星で過ごすPさんの表情や、言葉、一つ一つが普段と違って見えました」

菜々「それで思ったんです」

菜々「やっぱりここは、Pさんの故郷なんだって」

P「....」
273 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:16:08.47 ID:qHdWWdNN0
菜々「....」

菜々「もしPさんにとって、地球よりウサミン星の方が良いなら」

菜々「そっちを選んでもらってかまいません」

P「菜々さん....」

菜々「さっきのライブ見てもらえたので分かりますよね」

菜々「ナナはもう大丈夫だって」ニッコリ

P「....」

P「菜々さんは勘違いしてますよ」

菜々「....?」
274 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:21:39.81 ID:qHdWWdNN0
P「言わせてもらいますけど」

P「俺が地球にいるのが菜々さんのためなんておこがましいにも程がありますよ」

菜々「!?」

P「そりゃ最初の頃は、生まれ育った故郷から突然見ず知らずの星に飛ばされて」

P「しかも縁もゆかりもない女の子を見守れなんて、ふざけんなって思いましたよ」

P「この時は完全に菜々さんのためでした」

P「でもね、俺だって何年も地球にいて」

P「ずっと生きてきたんです」

P「そしたら」

P「色々と、大事なものができすぎちゃいました」

菜々「....」

P「今、俺が地球にいるのは」

P「紛れもなく自分のためですよ」

菜々「Pさん....」
275 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:22:38.55 ID:qHdWWdNN0
P「要するに俺はウサミン星に戻る気ゼロです」ペカー

P「というか」

P「めちゃくちゃ気を使ってもらって申し訳ないんですけど」

P「俺この星に帰りたいって思ったことないんで」

菜々「えぇっ!?」

菜々「そ、それはちょっと冷たすぎませんか!?」

P「日本人だって故郷を捨てて東京に一極集中してるじゃないですか」

P「誰だってあんなもんですよ」

菜々「」
276 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:24:19.42 ID:qHdWWdNN0
菜々「この星に来てからあんなに楽しそうにしてたのに!?」

P「いつもの帰省じゃああはなりませんよ」

P「菜々さんとこの星に帰る」

P「俺の夢が叶ったから嬉しかったし、楽しかったんです」

菜々「ぅ゛ぅ゛............////」ボッ

P「それに、時間がかかるとはいえ交通手段もありますからね」

P「どうしてもウサミン星に残る必要性がありません」

菜々「そうですか....」
277 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:25:36.77 ID:qHdWWdNN0
P「さ、こんなくだらないことはなしてる暇あったらさっさと寝ましょ」

菜々「くだらないって....」

P「ハードなライブをした上に明日も長旅なんですから、体休めとかないと」

菜々「なんか色々ありすぎて忘れかけてましたけどそうでした....」

P「出発時間までに荷造り済ませといてくださいね!」

P「それじゃ、おやすみなさい!」

菜々「おやすみなさ〜い」フリフリ

タッタッ
278 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:28:09.74 ID:qHdWWdNN0
菜々「....」

菜々「....」

菜々「....よかったぁ」ヘナヘナ
279 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:49:52.80 ID:qHdWWdNN0
国王「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!」グズグズ

王妃「ちょっとあなた!もっと国王らしくしてください!」

国王「だっで゛....ウ゛サ゛ミ゛ン゛カ゛....」

国王「....」

国王「う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛!!!!!!!!!!」ズビズバ

王妃「もう....」

P「やばいっすね」

菜々「首長がやっていい顔じゃないですよ....」
280 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:51:01.81 ID:qHdWWdNN0
国王「ウ゛ッ....ウサミン....」

菜々「はい!」

国王「また、来てくれるかな?」

P「なんでいいともの聞き方なんですか」

菜々「もちろんです!」

王妃「ごめんなさいね、騒々しいお別れになっちゃって」アキレ

菜々「いえ、私のために人目も憚らず泣いて頂けるなんて」

菜々「すごくうれしいです」ニコニコ

王妃「....」
281 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:52:00.02 ID:qHdWWdNN0
王妃「....」

王妃「っ....」ギュッ

菜々「!?」

王妃「あなたはピンと来ないかもしれないけど」

王妃「私にとっては大切な娘よ」

王妃「応援してるわ」ウルウル

菜々「....」

菜々「....見ていてください」

国王「ヴアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!」ドタドタ

国王「ウサミンンンンンンンンンンンン!!!!!!!!!!!!!!」ギュゥッ

菜々「グェグルジイ」
282 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:52:51.90 ID:qHdWWdNN0
P「それじゃあ、失礼します」

国王「いつでも帰ってきていいんだよ」

王妃「あなたが帰ってきてほしいだけでしょ」

菜々「絶対にまた来ます」

菜々「....」

菜々「....」

菜々「....その時は」

菜々「お父さん、お母さんと呼べるようになって戻ってきます」ニコッ

国王「」

王妃「....楽しみに待ってる」ウフフ
283 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:53:59.11 ID:qHdWWdNN0
ドアガ シマリマス

プシュー

ガタンゴトン

ガタ ゴト

スゥ

王妃「....」

王妃「....」ペシペシ

国王「ハッ!?」

国王「気絶してた」

王妃「もう行っちゃったわよ」

国王「ふむ....」
284 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/12(日) 23:54:53.87 ID:qHdWWdNN0
国王「たぶん別れの瞬間を見てたら心が耐えられなかっただろうから丁度良かったよ」

王妃「そう....」

王妃「(さっきの醜態よりさらに下があるのね....)」

国王「....さて」

国王「とりあえずウサミン星-東京間の所要時間を30分短縮するのを目標にするか!」

王妃「そうなったら歌の歌詞も変えなきゃいけなくなるじゃない」

国王「ウサミン星限定バージョンってことにしよう」

王妃「まったく....」
285 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/13(月) 00:02:47.85 ID:li8cFsE40
菜々「....」ボー

P「....」

P「名残惜しいですか?」

菜々「いえ....」

菜々「何度見てもウサミン星って酷い見た目だな〜って」

P「それは言わないであげてください」

菜々「冗談です」クスクス

菜々「旅行の後って、少なからず喪失感があるものですけど」

菜々「今感じているこれは、また別かもしれません」

P「....」
286 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/13(月) 00:03:15.83 ID:li8cFsE40
菜々「....」

菜々「....」ポロ

菜々「....これじゃ国王さんのこと笑えませんね」ポロポロ

P「....」ゴソゴソ

P「....ハンカチ使います?」

菜々「....」ポロポロ

菜々「....いえ」ポロッ

P「....」コクリ

菜々「....」ポロポロ
287 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/13(月) 00:20:29.24 ID:li8cFsE40
P「いよいよこれがツアーファイナルですかー」

P「俺もそこそこの間プロデューサー業やってますけど」

P「こんなにデカイ規模をやるのは初めてでしたからねぇ」

P「なんというか、感無量ですよ」

菜々「大変なご迷惑と無茶をさせてしまってすみません」ペコ

P「確かに無茶はしましたけど、迷惑だなんてそんなことないですよ」

P「これが俺の仕事なんで」

菜々「....ありがとうございます」ペコペコ
288 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/13(月) 00:21:00.46 ID:li8cFsE40
P「まぁ、47都道府県を全制覇するソロツアーをやるって言いだした時は」

P「ついに脳にも衰えが来たかと思いましたけど」

菜々「『にも』ってなんですか!?」

P「クマノミじゃないですよ?」

菜々「分かってます!!!」

P「菜々さんって、身体の至る所が衰えてるから」

菜々「ぐぐぐ...」

P「とりあえずここまで菜々さんが五体満足で来られてよかったですよ」

菜々「....」

菜々「....それはこの公演が終わってからです」

P「....それもそうですね」
289 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/13(月) 00:21:35.38 ID:li8cFsE40
P「菜々さん、スタンバイお願いします」

菜々「....」スゥ

菜々「....」ハァ

菜々「よし!」

P「....」グッ
290 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/13(月) 00:24:45.73 ID:li8cFsE40
菜々『皆さん〜!こんにちは〜』

菜々『ウサミン星からやってきました!歌って踊れる声優アイドル、安部菜々です!』

ワァァァァァァァァァァァァ

菜々『んん?声が小さいですねぇ』

菜々『もう一度行っときましょうか!』

菜々『こんにちは〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!』

ワァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!!!!!!

菜々『おぉ!いいですよ〜!』

菜々『それでは、ライブビューイング会場の皆さんも!』

菜々『こんにちは〜〜〜!!!』

菜々『....』

菜々『ありがとうございます〜』

菜々『それじゃあ最後に』

菜々『....』

菜々『ウサミン星の皆さん〜〜〜〜〜!!!!!』

菜々『こんにちは〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』

【完】
291 : ◆bL5b7ovQmQ :2020/04/13(月) 00:28:52.95 ID:li8cFsE40
最後までお付き合いいただきありがとうございました
予定ではもっと短いはずだったんですが、書きたいことが多すぎて時間も分量も増えてしまいました
しかしその分、書きつくすことが出来たので良かったです
長編の割にめちゃくちゃな話になってしまいましたが、とても楽しかったので後悔はありません

過去作次回作ともども、これからもよろしくお願いします

このSSが読者の方の人生の糧に少しでもなれば幸いです
292 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/13(月) 00:31:53.55 ID:QM3TKU/DO
おつ
293 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/13(月) 00:46:11.20 ID:4BYh1rpCO
乙ミン
294 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 23:05:46.36 ID:yu5btr8A0
       ニ ̄ニ‐- .
       _/           \_
 =二 ̄ /               ',  ̄二=
     ̄7'' ―― ___ ―― 戈 ̄
    从,,i ;         `. 、 .尢r、
      /\じ'jl|此ト=メ i;_,,爻,,i| 刈ゞメ
     ``‐ヾ:;!Iヅ 〃!iメト辷-" ^
295 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2020/04/29(水) 23:07:41.15 ID:yu5btr8A0

          ニ ̄ニ‐- .

       _/           \_
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      ̄7'' ―― ___ ―― 戈 ̄
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