「ラブライブ×イナイレ〜11人の女神の奇跡〜」後半

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532 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:15:03.70 ID:7faCPDqA0













MF1「ほっ…!」トッ


角間「技を突破する前にバックパスを出していました統堂!!味方にパスが通ります!」


にこ「なっ…!?あの一瞬で……」


エレナ「目隠しはお互い様だろう?」クスッ


にこ(なんて判断力の速さ……)


にこ「海未!」

533 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:16:03.10 ID:7faCPDqA0














MF1「……!」ピタッ


海未「……あなたには前回の借りがありましたね」ザッ


MF1「……あの頃から互いにどれほど変わったのか………」ジャリッ……


MF1「楽しみですね」ダッ!


海未「そうです……ね!!」ダッ!


ガッ! ザザザッ トトッ


海未「…くっ…!やはりそう簡単にはいきませんか」ガガッ


MF1「ふふ、あなたも前とは違いますね…!」トッ


MF1(間合いの取り方が上手くなっている……)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


UTX高校


ツバサ「……で、話って何かしら」


エレナ「自主練習の時間がなくなってしまう」


あんじゅ「そんなに焦らなくたっていいじゃない」まったく……


MF1(三年生)「………」


MF3DF2(三年生)「……」

534 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:16:53.81 ID:7faCPDqA0














MF1「………もう、私たちにパスを回してくれなくて大丈夫です」


あんじゅエレナ「!!」


ツバサ「……訳を聞いても?」


MF1「音の木坂との試合、ボールを奪取されたのはほとんど私たちでした」


MF3「ツバサさんたちがいくら強くても、自分たちが迷惑をかけてちゃ勝てないっすよ……」


DF2「……」


ツバサ「………」


MF1「そういうわけでこれからは……」


ツバサ「なるほど」

535 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:17:50.12 ID:7faCPDqA0














ツバサ「嫌だけど」ズバァッ


エレナ「ほら、もう戻ってもいいだろう?」


あんじゅ「ええ、大したことじゃないみたいだし」


MF1「なっ…!私たちは真剣に……!!」バッ


ツバサ「私はこのメンバー全員で優勝を目指す」


MF1「ですからそのために……」


ツバサ「力が足りないと思うなら、死に物狂いで強くなればいい」


ツバサ「私たちもそのつもりよ」


MF1「……」


ツバサ「何より……」


MF1.3DF2「?」



















ツバサ「つまんないじゃない、そんなサッカー」ニコッ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

536 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:19:08.07 ID:7faCPDqA0















ザッ ガガガッ トッ


海未(押しすぎるといなされるので一度少し引いて……)ザッ


MF1(………ここ!)ドッ


海未「……へ?」トッ


希「!!」


角間「おおっとこれはぁ!?激しいせめぎ合いの最中、一歩距離をとった園田の胸元へ優しくパスを出しましたぁ!!」


角間「これを丁寧にトラップで……」


海未(なっ……これ……まずっ……!)ビクッ!


MF1「落とさないでくださいね?」クルッ


希「海未ちゃん!!」

537 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:26:30.30 ID:7faCPDqA0















MF1【ジャッジスルー!】ドガァッ!!










海未「うぁぁ!!」ドサッ


角間「これは痛烈!!強力な必殺技が園田を襲います!!」


絵里「あの技は……!!」


希「海未ちゃん大丈夫!?」ダッ!


海未「……?痛く……ない?」ムクッ


希「へ?」


MF1「この技は本来敵を痛めつけるためのものではありません」


MF1「敵の重心を崩すのに効果的な[技術]です」


あんじゅ「くしゅっ…!」


海未「……やりますね」


MF1「どういたしまして」ダッ!


角間「UTXが攻め上がります!」

538 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:27:23.38 ID:7faCPDqA0














花陽「敵の動きに合わせて流すのではなく、崩す……」


雪穂「ということは……」


希「押しても引いても、全て対処されるってことやね……」


希(あんちゃんとは桁違いのキレ……こっちが本家か)


MF1(よし……このまま持ち込んで……)
















ゾクッ……!


MF1「……!」バッ!


ことり「………」ジーーーーーー


ことり(海未ちゃんを傷つけるのは許さないよ?)ジーーーーーー


MF1(……全く、人は見かけによりませんね)ブルッ……!


タッタッタッ

539 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:29:42.75 ID:7faCPDqA0














角間「ぐんぐん攻め上がっていくぞぉ!!この勢いを止めることが………」


亜里沙「はぁあ!!」ガッ!


MF1「ぐっ…!!」グラッ…


角間「絢瀬が敵の侵入を防ぎましたぁ!!」


MF1「亜里沙…!」


亜里沙「えへへ……!」トッ


亜里沙「希さん!」ドッ!















希「うん!」トッ


MF3「おおっと、行かせないっすよ!」ザッ


DF2「抜いてみぃエセ女!」ザッ


希「……っ!」


角間「すかさず2対1の状況へと持ち込みました!!」


希(対応が早い……!)


希(【イリュージョンボール】も警戒されてる……なら!)


希「にこっち!」バッ

540 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:31:19.62 ID:7faCPDqA0














にこ「!?」ズザザッ!


希「…なっ…!」ピタッ


希(なんであんなところに……)


絵里「にこ!上がりすぎよ!」


にこ「ーーわかってるわよ!」ダッ!


花陽(……にこちゃんが上がりすぎていたおかげで中盤に隙ができてる)


花陽「……!希ちゃん危ない!」


MF3「もらったっす!!」バッ


【クリエイション……!】

541 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:32:33.68 ID:7faCPDqA0














ドガァッ……!!!!


希「……!!」


MF3【ザ・マウンテン!!】


海未「こ、これは……!」


絵里「この間までとレベルが違う……!!」


お姉さん(もともと素質のある子だったけど、ようやくイメージと実力が追いついたって感じかな)


穂乃果「希ちゃん!!」


希「…っぐぐ…!!」ズザザッ!















希「雪穂ちゃん!」ドッ


雪穂「よし…!」トッ


角間「ギリギリのところで高坂雪穂にボールを戻します!」


雪穂(ここは一度落ち着いて……)トトッ


にこ「後ろ!すぐ来てるわよ!!」


雪穂「……へ?」クルッ

542 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:33:50.45 ID:7faCPDqA0












あんじゅ「あらぁ?少し見ない間に随分顔つきが変わったみたいね」


雪穂「っ…!?」バ ッ…!


雪穂(いつのまに近くに……!!)


花陽(展開が早すぎて後手に回っちゃってる……!!)


あんじゅ「ボールちょうだい♪」バッ


雪穂【ハ、ハンターズハイド!!】


スゥ……!












ドクドクドクドク


雪穂(び、びっくりしたぁ……)ドキドキ


雪穂(優木さんは……)チラッ


雪穂「…!!」


雪穂(ゆ、優木さんがいない!?)


雪穂(いったいどこに……)キョロキョロ


「………」ニヤッ


















あんじゅ「みーつけた」


雪穂「後ろ……!!」クルッ

543 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:34:46.87 ID:7faCPDqA0














シュバッ!


雪穂「そんな……っ」ガクッ


ワァァァァァァァァァァ!!!!


穂乃果「雪穂!」


角間「UTX優木、高坂の必殺技を破ったぁ!!」


あんじゅ「相手が悪かったわね、高坂さんの妹ちゃん♪」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「あ!君が妹ちゃんか〜」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


雪穂「……っ!」


ツバサエレナ ダッ!


海未「しまった……!」


角間「綺羅と統堂も前線へ上がります!」

544 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:36:00.80 ID:7faCPDqA0













ツバサ「ふふ、そろそろ仕掛けさせてもらうわよ」タッタッタッ


花陽「させません!」ザッ


ツバサ「あら、コンタクトにしたのね。よく似合ってるわよ」


角間「音の木坂最後の砦小泉、3対1というこの状況、止めることができるのかぁ!?」


花陽(ここで止める……!!)グッ…!















花陽【ディフェンス方……】


ツバサ「あんじゅ!」ドッ


ドッ トッ


ツバサ「悪いわね」ふふ


海未「なっ…!?」


花陽(全然間に合ってない……)


ツバサ「いくわよ!あんじゅ!エレナ!」


あんじゅエレナ「了解!」バッ

545 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:37:13.52 ID:7faCPDqA0














ツバサ「……穂乃果さん」


穂乃果「!」グッ


ツバサ「先取点は頂くわ」


エレナあんじゅ ダッ!












タッタッタッ


ズシュゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!


ゴォォォォォォォォオ!!!!













花陽「【トライペガサス】……」


絵里「最初から飛ばしてくるわね……!」


凛「大丈夫にゃ!穂乃果ちゃんなら……!」


ことり「…待って……これ……」


希「……何かおかしい」

546 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:39:11.13 ID:7faCPDqA0














ツバサ「ペガサスは今、不死鳥となって蘇る」


ボファアァァァァァァァァ!!!!!











ドッドッドッ


ツバサエレナあんじゅ【ザ・フェニックス!!】


ドゴォォォォォォォォオ!!!!!!












角間「出たぁぁぁ!!!!UTX高校の究極奥義【ザ・フェニックス】!!序盤から飛ばしていきます!」


にこ「【トライペガサス】を進化させて……!!」


絵里亜里沙「ハラショー………」


海未「穂乃果!!」


穂乃果「……任せてよ」

547 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:41:02.33 ID:7faCPDqA0














穂乃果「………」スゥ……


穂乃果「………」ハァ……


穂乃果「…………」













キッ……!!


ゴォォォォォォォォオ!!!!


パチッ………パチッ………


穂乃果「パズルのピースを……」


穂乃果(……もっと……もっと大きく……)


グググッ


穂乃果(………もっと!)














ピシィ…!!


穂乃果「……っぐぐ……!!」ミシィ……


穂乃果【マジン・ザ・ハンド!!】

548 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:42:04.25 ID:7faCPDqA0














バチィッ……!!


穂乃果 ドサッ


ドシュルルルルル………!!!


凛「………え」













角間「………き、決まったぁぁぁぁ!!!!」


角間「UTX高校の進化した必殺技に高坂手も足も出ず!!」


角間「先制点はUTXだぁぁ!!」


ツバサ「やっぱりこの技は体力の消耗が激しいわね」ハァハァ


あんじゅ「でもスタートダッシュは切れたんじゃない?」ハァハァ


エレナ「とりあえず及第点だな」ハァハァ

549 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:43:09.89 ID:7faCPDqA0















海未「だ、大丈夫ですか穂乃果?」ガシッ


穂乃果「……う、うん……」ググッ……!


穂乃果「ごめんみんな、粘ることもできなかった……」


穂乃果(これ以上は……)


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マジン「………」


ドロッ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


穂乃果「………」ブルッ…!


ことり「ううん、今のは仕方ないよ」


にこ「【トライペガサス】と比べてどうだった?」


穂乃果「正直……比べ物にならないくらい強かった……」


穂乃果(それなりにリスクを犯しても手も足も出ないぐらい……)


絵里「でも攻撃も守備も思っていたほどの差じゃないわ!」


海未「ええ、これならば勝機は十分にあります」

550 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:44:01.34 ID:7faCPDqA0


凛「海未ちゃんさっきの……大丈夫?」


海未「ええ、本当に痛みがないのでびっくりしました、すごい方ですよ」


凛「……そっか、よかった」ホッ


にこ「なーによ凛、今日は随分としおらしいじゃない」


希「変なものでも食べたんやない?」


凛「………知らない知らない知らないにゃー!!」ダッ!


にこ希「逃げた」


穂乃果「よーし!それじゃあみんな!まだまだこれから、張り切っていこー!!!」バッ!


みんな「おー!!!」バッ!


凛(……だってこのメンバーで試合できるのは今日で最後だから………)


凛(誰も欠けて欲しくないから………)


花陽「凛ちゃーん!始まるよー!」


凛「今いくにゃー!」ダッ!


凛(………なんてね)フフ


穂乃果「………」ギュッ……

551 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:44:55.70 ID:7faCPDqA0














角間「ここでUTXメンバーチェンジです!助っ人のアフロ照………アフロディ?が加わります!」


アフロディ「ふふ、ようやく僕の出番か」ザッ














絵里「ここであの子が出るのね」


ことり「なんだか強そうだね〜」


穂乃果「みんなー!まだまだこれからだよー!」


みんな「おー!」

552 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:46:08.27 ID:7faCPDqA0














UTX高校1-0音の木坂


ピーーーーーーー


ドッ


角間「1点ビハインドで音の木坂ボール!!いったいどのように展開していくのでしょうかぁ!!」


ツバサ「はぁ……はぁ……」


ことり(綺羅さんまだ息が切れてる……)トッ


ことり(これなら……)ザッ


タッタッタッ


角間「後衛から誰かが上がって行きます!一体……」


ことり「お願い!」ドッ!

553 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:47:09.41 ID:7faCPDqA0














亜里沙「はい!」トッ


角間「絢瀬だぁぁ!!」


ツバサ「……亜里沙」……ふぅ


真姫絵里 ダッ!


角間「西木野と絢瀬が上がっています!一体何をするつもりだぁ!?」


亜里沙「はぁ…!!」バッ


パキパキパキ














亜里沙【氷の矢!!】ドキュッ!!


ゴォォォォォォォォオ!!


角間「ボールはフィールドを縦断し一直線に前線へと向かいます!!」


花陽「よしっ…!」


凛「いっけー!」


ツバサ「……そこまでお人好しじゃないわよ」

554 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:48:14.06 ID:7faCPDqA0














クルクルクル


ボファァァァァァァァ!!!!!


亜里沙「っ……!?」


DF1【フレイムダンス!】














ジュゥゥゥゥ………!


テンテンテン………


角間「勢いを完全に止めたぁ!!」


絵里真姫「!」ズザザッ……!


DF1「へっへーん!」ブイッ!


タッタッタッ


DF2「……ちょっ……!前見ぃ前!!」

555 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:49:10.95 ID:7faCPDqA0














にこ「どらぁ!!」ガッ!


DF1「うわぁ!」ドサッ


角間「これはナイスプレー!矢澤、見事ボールを奪い返しました!」


凛「にこちゃんすごいにゃー!」


花陽「うん……すごすぎるぐらい……」


MF2「お前ホント変わってねーなぁ……」


DF1「うぅ〜〜……!!!」プルプル


にこ「……はぁ……はぁ」














絵里「にこ!こっちに……」


にこ「とりゃあ!」ドキュッ!!


真姫「に、にこちゃん!?」


角間「これは矢澤思い切ったプレー!シューとしたボールはまっすぐゴールへと向かっていきます!」

556 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:50:04.13 ID:7faCPDqA0














GK「……!」バッ!


パシッ


にこ「……ちっ」


角間「これをキーパーがっしりとキャッチしました!」


ツバサ「……珍しいわね、矢澤さんがシュートなんて」ハァ……ハァ……


エレナ「ああ、初めて見た」ハァ……ハァ……


絵里「ドンマイにこ、惜しかったわよ」


真姫「全く……どういう風の吹き回し?」


にこ「……ごめん」タッタッタッ


絵里「……にこ?」














凛ママ「だー!!惜しかったなぁ!」


にこママ「どうしたのかしら、らしくないわね……」


こころ「お姉様………」

557 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:51:19.04 ID:7faCPDqA0














DF2「よっしゃ!」トッ


海未「いかせません!」ザッ!


DF2「………」ジッ


海未「……?」ペターン


DF2「……ちっさ」ボソッ


海未 カチン…!


海未「どこの話をしているのですか!!」バッ


DF2「……はぁ」トッ……ザザッ!


海未「……っ…!!」イラァッ…!


海未「なぜ!あなたに!!ため息を!!つかれなければ!!ならないの!!ですか!!」ガッ!ガガッ!ザッ!


DF2 プッ…!


DF2「動揺しすぎやろ」クスクス


クルッ ダッ!


海未「……っく!」ガクッ


DF2「……!」チラッ


DF2「頼んだ!!」ドッ

558 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:52:20.94 ID:7faCPDqA0














花陽「なっ……!」


角間「こ、これは!中盤から前線へのミドルパスです!空高く上がったボールがゆったりと前線へ向かいます!」


にこ「っち…!」ダッ!


希「にこっち!」


希(さすがに深追いしすぎじゃ……)














海未「このボールを取られてはまたシュートチャンスに……」


花陽「!?」


ツバサエレナあんじゅ「はぁ……はぁ……」


海未(A-RISEの三人は動いていない……!?)


花陽(まさか…!!)

559 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:53:18.79 ID:7faCPDqA0














MF1「任せましたよ、アフロさん」


ツバサ「しっかりと決めなさいよ、アフロちゃん♪」


アフロディ「ア・フ・ロ・ディ・だ!」ダッ


角間「アフロディがシュート体勢!!音の木坂完全に裏をかかれたぁ!」


花陽(疲れてあまり動けない綺羅さんたちの代わりの攻撃翌要員……少し考えれば分かる事だったのに……!!)


アフロディ バッ!


花陽(そんな位置からシュートを……!!)ダッ!


アフロディ「いくよ」


穂乃果「こい!!」

560 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:54:34.36 ID:7faCPDqA0














アフロディ「天使の羽ばたきを聞いたことがあるかい?」


バサァ……!


バッ!











アフロディ【ゴッドノウズ・インパクト!!】


ドキュッ!!!












ゴォォォォォォォォオ!!!!!


角間「助っ人アフロディの強烈な必殺技ぁ!!高坂止められるかぁ!?」


穂乃果「………」グッ……

561 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:55:57.04 ID:7faCPDqA0














パチッ……パチッ……


穂乃果(……もう少しだけ大きく……)ググッ










ピシィ…!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


マジン「………」


ドロッ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


穂乃果「っ……!?」ビクッ


シュゥゥ………


穂乃果(やばっ……びっくりしたせいで力が……!)


ゴォォォォォォォォオ!!!!


穂乃果「……っやるしかない…!!」バッ!

562 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:56:42.85 ID:7faCPDqA0














穂乃果【マジン・ザ・ハンド!】











ギュルルルルル!!!!


ズズズズ………!


穂乃果「そ…なっ……!?」グググッ


角間「高坂押されている!!追加点を許してしまうのかぁ!?」


絵里「うちのリーダーを舐めないでもらいたいわね」


海未「あなたなら大丈夫です!!穂乃果!!」


ことり「いけーー!!!」


穂乃果「ぬぐぐぐぐ……!」グググッ

563 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 14:58:29.07 ID:7faCPDqA0













バチィッ


穂乃果「ーーーーッ……」
















海未「………穂乃……果?」


ドサッ


角間「ーーーー……っ!」


角間「高坂破れたぁぁぁ!!!ボールは無情にもゴールへ向かって……」


にこ花陽「はぁっ!!」バッ!


ギュルルルル!!!!


ドキュッ!!


にこ花陽「うぐっ……!!」ドサッ

564 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 15:00:01.95 ID:7faCPDqA0














希「にこっち!」


雪穂「花陽さん!」


角間「ここは小泉と矢澤のファインプレー!なんとかピンチを凌ぎました!」


穂乃果「………」


にこ「穂乃果!!早く起きなさい!!切り替えて!!」はぁ……はぁ……


穂乃果「……うん」ムクッ


花陽(……穂乃果ちゃん?)


ポーン……!













凛「っと…!」トッ


角間「こぼれ球は星空がおさえました!」


凛「よし!」


凛(はじめにシュートを打ったのは凛たちなのに、流れを持っていかれてる……)


花陽(凛ちゃんがボールを持ってる、敵は……)


真姫「凛!すぐ来てるわよ!」


アフロディ「神の前には全て無力さ」ザッ


花陽(あ〜もう!考える時間をください!!)


凛「っ…!」グッ

565 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 15:01:14.47 ID:7faCPDqA0














凛【アクロバットキープ!】


ダッ グゥン クルッ!


アフロディ「……ふふ、神をも凌ぐとは大したものだ」


MF2「お前よくそんなセリフが出てくるな」


凛「よし!」


角間「星空抜いたぁ!!」














MF1「あなたには前回の借りが残ってましたね」ザッ


凛「……!」ピタッ


ことり「凛ちゃん!こっちに……」


DF2「させへんよぉ〜」バッ


ことり「……っ!」

566 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 15:02:51.96 ID:7faCPDqA0















MF1「さぁ……お相手願います」


凛(……今までの【アクロバットキープ】じゃダメ……)


凛「なら……!」











凛ママ「………」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


凛ママ「………これは…!」


ケータイ『タイムアーーーーップ!!!』


ケータイ『見事時間内逃げ切り成功です!!』


凛ママ(……アクロバット鬼ごっこ……か)


凛ママ「………面白いところに目をつけたな、凛」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


凛ママ「行け凛!!」


凛 ニコッ


MF2(……来る!)グッ


凛(凛が流れを………変えるんだ!)

567 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 15:04:37.68 ID:7faCPDqA0















凛【アクロバットキープ……】


バッ!バッ!ダッ!クルッ……シュバッ!


凛【パルクール!】


MF1 「ーー…!」


ワァァァァァァァァァァ!!!


角間「星空またも抜いたぁ!!乗ってきたぞ音の木坂!!」


凛ママ「よっし!!」


にこ「あの動き……!」


絵里「いいわよ凛!」


凛「えへへ…!」


MF1(一見めちゃくちゃに見えますがどこか規則的な動き……)


MF1「さすが……と言いたいところですが」


MF1「前回からのあなたの成長がこれなら……」












MF1「少々期待はずれです」


花陽「凛ちゃん危ない!!」


凛「!」ビクッ

568 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:21:20.09 ID:jN1CLSCPO















ガガガッ……!!


凛「!?」グラッ!


角間「おおっとぉ!?抜かれたかに見えたMF1、粘り強いディフェンスで食らいつきます!!」


凛(なんで……!?抜いたはずじゃ……)


MF1「規則的ということは読みやすくなったということ、簡単には抜かせません……よ!!」ガガッ!


凛「ふぐっ……!」グラァ…!


花陽「凛ちゃん!!」

569 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:22:01.06 ID:jN1CLSCPO














ザッ……クルッ!……トッ……!


MF1「………は?」


角間「………へ?」















凛【アクロバットキープ・カポエイラ】


凛「簡単には止めさせないにゃ〜!」トトッ


角間「星空粘り切ったぁぁぁ!!!!!」


ワァァァァァァァァァァ!!!


凛ママ「………そういうことか、凛」

570 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:24:04.49 ID:jN1CLSCPO














監督(1つの種目にこだわらず、雑食に他スポーツの動きを取り入れる)


監督(しなやかな筋肉と身軽な身体、ボディバランス……)


監督「……凛にしか出来ない芸当だな」


監督「……」チラッ


希「………」















角間「星空軽やかな動きで一気に抜き去ったぁ!!流れを手繰り寄せます!」


MF1「……前言撤回です、やはり侮れませんね」


凛「どういたしましてにゃ!」


絵里「凛!」タッタッタッ


凛「お願い!」ドッ!

571 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:24:48.45 ID:jN1CLSCPO














ポーン!


テンテン……!


角間「前線へパスを出すが少し強いかぁ!?」


絵里「真姫!」


真姫「ええ!」


角間「音の木坂シュート体勢!!」


絵里(強すぎなんかじゃない、最高のパスよ、凛)


凛 ニッ

572 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:26:01.98 ID:jN1CLSCPO




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


合宿夜中


絵里「真姫もわかったんでしょう?」


絵里「なぜ私たちがあの技を完成させられなかったのか」


真姫「ええ」













絵里「私たちはお母様方に比べてキック力が弱い」


絵里「それを補うためには……」


真姫「あのときまぐれで起きたシチュエーション」


真姫「それこそが大切な要素の1つだった」


絵里「……もう説明なんていらないわよね?」ジャリッ……


真姫「ええ」ジャリッ……
















凛「……ふぁぁ」ムクッ


凛「……トイレ行こ」キョロッ


凛「ん?あれって……」

573 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:26:51.23 ID:jN1CLSCPO













絵里(いままでの練習とマグレで成功した時との違い……)


真姫(それは……)


凛「………!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー



絵里 ダッ!


真姫 ダッ!



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


絵里真姫(助走の有無!!)ダッ!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

574 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:27:27.14 ID:jN1CLSCPO














絵里 ブワァァァァァァ!


真姫 ブワァァァァァァ!











フワッ………












ドキュッ!!!!


絵里真姫【クロスファイア!!】


ゴォォォォォォォォオ!!!!

575 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:28:17.78 ID:jN1CLSCPO














角間「前回よりはるかにキレが増しております!!」


海未「完成したんですね……!」


絵里ママ「へぇ……!」


真姫ママ「真姫ちゃん大きくなったわね……!!」ダーーッ!













ゴォォォォォォオォォ!!!!!


GK「……!」


GK(……その技は準決勝の……)


絵里真姫「いけ!!!」


GK「……止める」スッ

576 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:29:14.97 ID:jN1CLSCPO














GK【ビーストファング!!】


ガブゥッ……!!









ギュルルルルル!!!!!


GK「……!あの時より……威力が!」ズズズズ……


真姫「あんな未完成品と比べないでほしいわね!」


絵里「今度こそいただくわよ!」


ギュルルルルル!!!!


GK「……っぐ……!!」ズズズズ!!














ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


GK「わたし……私!」ポロポロ


ツバサ「ごめんなさい、勝たせてあげられなくて」ナデナデ


GK「ごえ……ごめんな、さい…!!」ギュッ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


GK「……!」ググッ……!


GK(もう二度と……あんな思いはしたくない!!)バッ!

577 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:29:59.04 ID:jN1CLSCPO














バチィッ!


絵里真姫「なっ…!」


角間「こ、これはぁ…!?上手く力を上に流し弾いたぁ!」


ツバサ「へぇ…!」


あんじゅ(とっさの判断で……危なかったわね)


希「惜しかったよ!次行ける次行ける!」


GK「まだまだぁ!!」ザッ


あんじゅ「……!」フフ


ツバサ(あの子のあんな声……聞いたことないわね……)チラッ
















GK(……早く次のシュートを………次は止めるから……!)ウズウズ……


ツバサ「……っ」ブルッ…

578 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:30:49.57 ID:jN1CLSCPO














ポーン!


角間「上空へ上がったポールは一体どちらがキープするのでしょうかぁ!!」


真姫「絵里!」タッタッタッ


絵里「ええ!」タッタッタッ


角間「こ……これはぁ!?」


ポーン……!















真姫(どれだけ悩んだと思ってるのよ……!)


絵里(私たちの力は…!)


テンテンテン………!

579 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:31:34.55 ID:jN1CLSCPO














ブワァァァァァァ!!!


ブワァァァァァァ!!!










フワッ……












絵里真姫「こんなものじゃない!!!」バッ!

580 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:33:08.91 ID:jN1CLSCPO















ドキュッ!!!


絵里真姫【クロスファイアァ!!!!】


ゴォォォォオォォ!!!!!!













ゴォォォォオォォオオオオ!!!!!


角間「再度シュートを放ってきました音の木坂ぁ!!」


DF2「アッ………ホかこいつら……!!」ゴーン……!


MF3「あんなシュートを連発するなんてえげつないっすね〜……」


にこ「やるじゃないあの子ら…!」


凛「決まれー!!」

581 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:33:51.09 ID:jN1CLSCPO














ゴォォォォオォォォォォオォオ!!!!!!


ツバサ「さっきよりも威力が……!」


お姉さん(……さすがは絵里さんと真姫さん……)


ツバサお姉さん「でも」
















GK「………」グッ


ツバサお姉さん「………そう」
















「「あなたの力はこんなものじゃない」」

582 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:35:28.14 ID:jN1CLSCPO














グルルルルル………!


GK「…………っ!!」ググググッ……!!


GK(もっと……もっと感覚を研ぎ澄ませ……!!)カッ……!!
















一度敗北を知ったものは、勝利に飢える

583 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:36:09.74 ID:jN1CLSCPO













ダラン……



















飢えは加速する

584 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/17(水) 23:37:05.41 ID:jN1CLSCPO













バッ!











ガブゥッ……!!!!


シュルルルルルル………!


パシッ


絵里真姫「……なっ…!」はぁ……はぁ……


GK【ハイビーストファング】

585 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 10:52:04.41 ID:u8AkKt6fO















角間「先ほどよりも威力をあげた【クロスファイア】を今度はがっしりとキャッチィ!!!」


真姫「………どうする?」


絵里「……どうしましょうか」


GK「………」ドッ!


ポーン…!















ツバサエレナあんじゅ「……すぅ……はぁ……」


……スッ


花陽(……っ!呼吸が戻った……!)


海未(ここからが本番ですね)


凛「急いで戻らないと!」ダッ!

586 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 10:53:40.72 ID:u8AkKt6fO













角間「攻撃の連続で音の木坂は敵陣に寄ってしまい、非常にディフェンスが手薄になっています!!」


角間「このピンチ、凌げるかぁ!?」


海未「希!」ザッ


希「うん!」ザッ


ツバサ「……凌ぐ?」
















ヒュッ……!


ツバサ「そんな時間は与えない」トッ


海未希「なっ……え?」クルッ


角間「綺羅、あっという間に二人を抜き去りました!」


花陽(この勢いにパスまで加わったらいよいよ止められない……)


花陽(なら…!)


587 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 10:55:10.62 ID:u8AkKt6fO













花陽「亜里沙ちゃんは統堂さん、雪穂ちゃんは優木さんのマーク!」


亜里沙雪穂「はい!」ダッ!


ツバサ「あら、あなたが相手をしてくれるの?」ザッ


花陽「……ここから先はいかせません!」ザッ


ツバサ(あんまり対峙すると余分なデータを取られかねない…)


ツバサ「……」チラッ















ツバサ「……あんじゅのこと、どう分析してる?」


花陽「……へ?」


ツバサ「のんびりしてそうだけどすごいのよ彼女」フフ


花陽「……知ってます」


花陽(隙を見せちゃダメ……)ジリッ…


ツバサ「A-RISEって一纏めにされてるけど、誰もあんじゅがすごいって言ってくれないのよ」トントン…


花陽「セクシー担当って言われてますね」


ツバサ「そんな簡単なものじゃないのだけど……」ジャリッ……


花陽(……くるっ!)グッ

588 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 10:56:24.12 ID:u8AkKt6fO














ツバサ「ほっ」ドッ


花陽雪穂「………なっ…!?」


角間「こ、これは!?完全マークされている優木にパス!?高坂雪穂の真正面だぁ!!」


花陽(一体……何考えて……)グルグル……


花陽「………っ雪穂ちゃん!取って!」


雪穂「は、はい!」バッ


角間「高坂雪穂、当然パスカットの体勢!」


ツバサ「……だから言ってるじゃない」















ツバサ「そんなに簡単なものじゃないって」


あんじゅ「ーーーー……」

589 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 10:57:43.78 ID:u8AkKt6fO














彼女は幼い頃から魅力的だった


男性「私、こういったものですが」


「……子役スカウト?」


男子中学生「俺と付き合ってください!!」


「ごめんなさい」


芸能人はオーラが違うと言われるが、彼女がまさにそうだった


ただ、そのせいで嫌な目にあうことも少なくはなかった


女生徒「いいよねあんたは、生れつきそんなに可愛いんだから」


(……私の苦労も知らないくせに……)


街を歩けばスカウト、ナンパ


ひどい時にはストーカーに付きまとわれたことさえあった


ある人に言われた


「いやー!君は他の子と違って色があるんだよね!」


彼女は憧れた


誰の目も引かない無色の女の子に

590 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 11:13:24.05 ID:u8AkKt6fO














パシッ


雪穂「……へ?」


あんじゅ「マーク、とっくに外れてたわよ?」トッ


角間「ゆ、優木にパスが通りましたぁぁ!!!」


あんじゅ「じゃあね、妹ちゃん♪」ダッ


雪穂「ちょ……え?」















花陽「なんで気づかな……!」ハッ


花陽「………気づこうとしなかった?」


ツバサ「あなたは街ですれ違う人の顔をわざわざ覚えないでしょ?」


ツバサ「あんじゅは意識の隙間に入り込む」


あんじゅ「ツバサ!」ドッ!


ツバサ「存在感を自在に操ることができる」トッ


花陽「しまっ……!」クルッ

591 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 11:15:11.67 ID:u8AkKt6fO













ピューーーーーーイ!!


ドシュドシュドシュドシュ


ギュォォォォォオオオオ!!!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ハァ……ハァ……


ツバサ「あと……少しなのに…」


あんじゅ「何がダメなのかしら……」


エレナ「時間から考えて次がラストだな」


3人「………」

592 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 11:16:34.77 ID:u8AkKt6fO













ガタッ


3人「!」クルッ


MF3「ヒッ…!」ビクッ


あんじゅ「どうしてそんなに怯えるのよ」


MF3「いや〜……!」にへへ……!


ツバサ「どうしたの?こんな時間に」


MF3「そ、その……練習を見てて、違和感というか……」


エレナ「改善点か?」


MF3「そんな大それたものじゃないっす!」アワアワ


ツバサ「ぜひ教えてくれないかしら」


MF3「でも……」


あんじゅ「おねがぁい♪」


MF3「うぅぅ……わかったっすよぉ……」


MF3 「えーっと……その……」


3人「……」コクッ


MF3「その必殺技には………」

593 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 11:18:20.88 ID:u8AkKt6fO













MF3「ーーーーーーーー……」


3人「あ」















ザッ


3人「………」


ツバサ「最後、合わせるわよ」


あんじゅエレナ「ええ「ああ」!!」


ダッ!

594 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 11:19:36.50 ID:u8AkKt6fO













ツバサ(……言われてみれば簡単なことだった)ダンッ!


ピューーーーーーイ!!


ドシュドシュドシュドシュ


ツバサ(横のつながりと縦のスピード、今までのこうていペンギンが二次元だとすれば!)


エレナ(さらなる進化を遂げるためには!)


あんじゅ(そこに高さを加えて!)















ギュォォォォオオオオ!!!!


ツバサ「三次元にすればよかったのよ!!」


バッ


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

595 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 11:20:55.99 ID:u8AkKt6fO














ドキュッ!!!!


ツバサエレナあんじゅ【こうていペンギン3号!!】















ゴォォォォォォォォオオオオオ!!!!!



角間「【こうていペンギン2号】を進化させた必殺技、【こうていペンギン3号】が音の木坂ゴールを狙います!!」


希「また新技……!!」ブルッ


海未「穂乃果!!」


MF3「いけるっす!」


DF1「追加点いっただきー!」


穂乃果「………」


ツバサ「………?」


ツバサ(何か……様子が……)


穂乃果ママ「………」

596 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/19(金) 11:22:10.14 ID:u8AkKt6fO














雪穂(強力なシュート……!!)タッタッタッ


ズザザッ!


雪穂「行くよおねーちゃん!」ガシッ


角間「高坂姉妹【ホムラ・ザ・ハンド】の体勢!!」


穂乃果「………」















穂乃果「離れて」グイッ


雪穂「…へ?」グラッ……















トサッ


穂乃果「………」


雪穂「……お姉……ちゃん?」

597 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:31:23.38 ID:kzOfuUP2O















パチッ………


あぁ、何を悩んでたんだろう


パチッ………


チームを勝ちに導くのが私の仕事なんだから


グググッ……!


怖がってる暇なんてないよね?


ピシィ……!


















穂乃果「頑張れリーダー」


バキィッ!!!


花陽「………」


凛「……かよちん……」













花陽「……また………嫌な感じ」


凛「……うん」

598 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:33:49.89 ID:kzOfuUP2O














ゴォォォォォォォォオ!!!


角間「さぁ高坂!これを止めることが……」














メキョォッ……!!


シュルルルルルル………!


穂乃果「…………」パシッ


「……………………」















「……え?」


にこ「と……止めた…の?」


絵里「……なんだか……すごく簡単に」


ことり「す、すごい……」


ツバサ「まさか……あなたがその道を選ぶなんてね」

599 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:37:58.18 ID:kzOfuUP2O














穂乃果「………………っはぁ……!」プルプル


穂乃果「……と、止め……!」


ミシミシミシミシ……!!


穂乃果「……っ……ぐぅぅぅぅ!!」ガクッ


穂乃果ママ(パズルの枠を壊せば限界以上の力を出せる反面、当然リスクもある)


穂乃果(か、身体が………軋む)ギチィ……


角間「見事シュートを受け止めた高坂!」


花陽(あの技、ただの技じゃない……)


亜里沙「……穂乃果さん 」


角間「音の木坂の反撃です!!」


穂乃果「ゆ……雪穂!」ドッ


雪穂「……」トッ


雪穂(……おねーちゃんに聞きたいことは山ほどあるけど、まずは試合に集中しなきゃ…!)


雪穂(そのためにはボールを……)


雪穂「はぁ!!」ドキュッ…!!


角間「これは高坂大きくクリアしました!」


エレナ「いい判断だ」

600 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:40:18.65 ID:kzOfuUP2O














ポーン……!


角間「ポールはUTX陣営奥深くまで飛んで行きます!」


にこ「ふっ!」バッ


DF2「てやぁ!」バッ


にこ(…!小さいのになんてジャンプ力…!!)


ガッ


DF2「よし!とっ……」


「ごめんなさいにこ、ほんの少しの辛抱だから」

601 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:44:06.52 ID:kzOfuUP2O














プワァァ!!ブワァァァ!!プワァァ!


ドッ ピキピキピキ……カキーン!


絵里【スノーエンジェル】


DF2「くっそ……!」カキーン


にこ「にごぉぉ……」カキーン


ポーン!


角間「ボールを弾いたぁ!!」


絵里「海未!」















海未「はい!」バッ!


DF1「させない!」


クルクルクル


ブワァァァァァァ!!


DF1【旋風陣!】


ギュォォォォォォォ!!!


ヒュルルルル………パシッ

602 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:47:16.91 ID:kzOfuUP2O














海未「……そう簡単にはいきませんか」


にこ「回転が止まったとこをを狙うわよ!」


クルクルクル……!
















ツバサ「………」ニッ


ツバサ「左サイド、上がるわよ!」


みんな「おぉ!」


タッタッタッ


海未「……作戦をあんなに堂々と……」


ことり「ことりたちもいこう!海未ちゃん!」


海未「え、ええ……」


花陽(何か裏が……でも実際にメンバーは移動してる)


花陽「右サイドには優木さんしかいないし……」


花陽「………」


花陽「………」


花陽「………」

603 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:51:07.39 ID:kzOfuUP2O

















にこ「花陽!!右サイド!!!」


花陽「……!!優木さん!!」


ツバサ(気づいた…思ったより早かったわね)


ツバサ「でも遅いわ!」


クルクルクル!!


にこ「回転が加速して……!」


DF1【フレイムダンス!】


ボファァァ!!!


海未「炎の道が…!!」


DF1「あんじゅさん!」ドキュ!













角間「こ、これはぁ!!必殺技を味方へのパスへと繋げましたぁ!!」


角間「フリーの優木へとボールが渡ります!!」


雪穂亜里沙「行かせな……!」


クルッ フワッ!


あんじゅ「おっ先〜♪」スタッ


角間「ディフェンダーをものともしていません!ゴールまでがら空きだぁ!!」


角間「残り時間わずか、これが前半最後のチャンスだぁ!!」

604 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:53:55.94 ID:kzOfuUP2O














ダンッ!


ピューーーーーーイ!!


ドシュドシュドシュドシュ


ギュォォォォォォォオオオオ!!!!















にこ「まずい……」


ことり「お願い穂乃果ちゃん!!」














クルッ


ツバサエレナあんじゅ【こうていペンギン3号!!】


ドゴォォォォォォォォオ!!!!!

605 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:56:32.13 ID:kzOfuUP2O














にこ「もう一度止めちゃいなさい!」


穂乃果「………っ」グッ


ドロドロドロ………


ズズズズズ………!


絵里「……紫の……」


真姫「マジン……」


監督「……」


海未「……何でしょう」








海未「このなんとも言えない胸騒ぎは」


花陽「………!」ゾワッ


花陽(これ……!さっきよりも……)

606 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 09:59:25.49 ID:kzOfuUP2O













ミシミシミシ……!


穂乃果「……っ!」











海未ママ「………懐かしいですね」


ことりママ「ええ、さすが親子ね」


穂乃果ママ「………」


穂乃果ママ(その強大な威力と引き換えに、主にすら牙を剥く)


穂乃果ママ「名付けるなら……そうねぇ」


穂乃果「はぁぁ!」バッ

















【魔王・ザ・バンド】

607 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 10:02:35.61 ID:kzOfuUP2O














ギュルルルルル!!!!


穂乃果(…!どんどん調子を上げてきてる……でも!)ググッ


ギュルルル……!!


穂乃果「今の穂乃果には関係ないよ!」グッ!














ッシュゥゥゥ………!


角間「……ま、またもや止めたぁぁ!!!」


ワァァァァァァァァァァ!!!


にこ「よしっ!」


海未「……気のせいだったのでしょうか」


亜里沙「穂乃果さん……」

608 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 10:08:07.56 ID:kzOfuUP2O














エレナ「いいのかツバサ」


ツバサ「……何が」


エレナ「壊れるぞ」


ツバサ「……手を抜けと?」


エレナ「そうじゃない、ただ……」

609 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 10:10:58.38 ID:kzOfuUP2O














ドシャッ……


ツバサエレナ「ッ……!」クルッ


海未「………穂乃果?」


ことり「穂乃果ちゃん……?」


真姫「……?なに?」


凛「え…?え?」















ピーーーーー!!


海未「穂乃果!!」ダッ!


ことり「穂乃果ちゃん!」ダッ!


角間「どうしたのでしょうか、シュートを止めた直後倒れてしまいました……」


角間(前回もこんなことあったような……)

610 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 15:16:31.18 ID:kcHf9lza0















「……やり……ます」ムクッ


海未「…!!穂乃果!!」バッ


ことり「大丈夫なの!?」


穂乃果「う、うん……少しよろけちゃっただけだから」


監督「できるのか?」


穂乃果「や、やります!」


穂乃果「まだ試合……終わってない!!」


監督「………お前……」
611 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 15:17:28.56 ID:kcHf9lza0















「再起不能になるぞ」


みんな「!」


亜里沙(……そこまで)


絵里「……」


ツバサ「………」


監督「それでも………」













穂乃果「どうでもいい!!」


監督「!」


海未「ーー……」


トトッ

612 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 15:18:39.37 ID:kcHf9lza0













穂乃果「今日の試合は特別なの……!!今日最後まで戦えるなら……」


監督「……」


穂乃果「これからなんてどうでも……!!」
















「歯ぁ食いしばりなさい、穂乃果」


穂乃果「……へ?」クルッ












ズバァッ!!


ゴォォォォォォ!!!


穂乃果「なっ…!?」


ドカァッ!!!


穂乃果「あぐっ……!!」ゴロゴロ……!!


ドサッ!


花陽「海未ちゃん!?」

613 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 15:19:34.36 ID:kcHf9lza0














ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


海未「サッカーで……」


海未「誰も傷ついて欲しくないんです……」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


絵里(………海未が)


希(………サッカーボールで)


真姫(……人を傷つけた)














ことり「……」


穂乃果「……っな……なにするのさ!!」ムクッ


海未「……ふざけないでくださいよ」ザッ

614 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 15:20:24.84 ID:kcHf9lza0















海未「もう…………忘れてしまったかもしれませんが……」


海未「まだ私たちが幼かった頃」


海未「サッカーのルールもよく知らない、まだそんな頃に」


海未「あなたは私に言いました」


穂乃果「……」


海未「大きくなっても私たちとサッカーをしようと」ジャリッ……!


穂乃果「……!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


ほのか「ほのかはおっきくなってもふたりとさっかーするの!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


海未「……そんなあなたが……」

615 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 15:21:07.94 ID:kcHf9lza0















穂乃果『どうでもいい!!』












穂乃果「………」


海未「あなた………」






















海未「最低ですね」

616 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 15:39:07.12 ID:kzOfuUP2O














穂乃果「………」


みんな「………」


パン!


みんな「!」


監督「とりあえず医務室へ行ってこい」


監督「試合に出るか出ないかはそこにいる人が教えてくれる」


穂乃果「教えてくれる?」


監督「いいから」


穂乃果「は、はい……!」















角間「………」ポカーン


ピーーーーー!!!


角間「……!」ハッ


角間「ここで前半終了です!!倒れてしまった高坂は、少しふらついただけで後半も出場できるようです!!」


角間「ここまで両者一歩も譲らない試合運び、UTXリードで前半は幕を下ろしました!」


ワァァァァァァァァァァ!!!

617 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 15:42:29.24 ID:kcHf9lza0











ベンチ


穂乃果「……」


凛「穂乃果ちゃん、医務室付いて行こうか?」


穂乃果「……大丈夫」


凛「……わかった」


凛(……試合終了の瞬間、穂乃果ちゃんがゴールに立ってないなんて………)


凛(凛ヤだからね)タッタッタッ













穂乃果「………」フゥ……


ツバサ「ため息?」


穂乃果「!?」バッ


ツバサ「……私たちは後半も手は抜かない」


ツバサ「それだけ言いに来たわ」


穂乃果「……ありがたいです」


ツバサ「ただ……」

穂乃果「?」

ツバサ「………いえ、なんでもないわ」スッ


ツバサ「それじゃあ」クルッ


スタスタ


穂乃果「……」









チクンッ……
618 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 15:57:30.30 ID:kcHf9lza0














控え室


監督「後半はメンバーを少し変える、異論は認めない」


凛「でもまだ穂乃果ちゃんと希ちゃんが来てないにゃ」


監督「大丈夫だ、あとで伝えててくれれば」


監督「…それでは発表する」

619 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:01:43.54 ID:kcHf9lza0














通路


希「トイレ〜トイレ〜」テクテク


タッタッタッ


ドンッ


希「うわぁ!」ドサッ


「きゃっ!」ヨロッ ポトッ


希「いっ……ててて」


「ご、ごめんなさい!」スッ


希「いやいや、ウチもよそ見してたしごめんなぁ」よいしょっと


希「何か落として……」


希「!」ビクッ


「気づかなかった……ありがとうございます!」


希(……これ……このぬいぐるみ……)


「……?どうしました?」


希「………A……ちゃん?」


「え……?なんで名前……」


「ってああああああ!!!!」


「希ちゃん!!」


希「……今日は応援にでも来てくれたの?」


Aちゃん「ネットで希ちゃんがサッカーしてるって知ったから……」


Aちゃん「……あの時のこと、謝りたくて」


希「…………」

620 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:03:19.33 ID:kcHf9lza0

















希「私は謝ってほしいことなんて何もない」


Aちゃん「……!のぞ……」


希「それじゃ、試合始まるから」クルッ


Aちゃん「待って……!希ちゃん!!」


希「……」タッタッタッ











高校生になる前


東條希の人生には、重要人物が二人いる


一人は東條希の心に傷を負わせ


一人は東條希が再び前を向くきっかけを与えた

621 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:04:21.09 ID:kcHf9lza0















医務室


穂乃果「失礼します」ガラッ


女性「お、やっときたね」


穂乃果「あの……ここに行けって監督が……」


女性「こっちにきて、テーピングだけ巻いてあげる」


穂乃果「は、はい…!」
















マキマキグルグル


女性「……」マキマキ


穂乃果「………」チラッ


女性「………なに?」


穂乃果「へっ…!?いや……その……」


穂乃果「怒らないのかな……って」


女性「どうして?」


穂乃果「だって……」

622 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:06:13.09 ID:kcHf9lza0


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


女性「でもそのせいで体に障害が残ってしまった時、誰が責任を取るの?」


女性「誰が一番悲しむの?」


女性「私が担当になったからには、そんな子を絶対出させはしない」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


女性「……怪我の影響が残ることが、必ずしも苦しいことじゃない」


穂乃果「…え?」


女性「中には途中退場したことを一生引きずってしまう人もいる」


女性「多分あなたはそういうタイプだと思ったから」


穂乃果「………」


女性「……似てるわね」


穂乃果「え?」


女性「私の両親はね、今の私と同じ仕事をしていたの」


穂乃果「そうなんですか!?」


女性「まだ物心ついたかついてないかって頃、何度か両親の仕事についていったことがあってね」


女性「他のことはなに1つ覚えてないんだけど、あることだけはずっと覚えてるの」


穂乃果「何かあったんですか?」


女性「………」フフ

623 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:08:08.16 ID:kcHf9lza0














女性「居たのよ、あなたみたいな子が」


穂乃果「!!」


女性「その人もボロボロになりながら、でも退場はしたくないって言って戦い続けた」


女性「結局そのチームは優勝、その人は大会最優秀GKとして大会史に名前を残した」


穂乃果「…すごい」


女性「さてここで問題です!」


穂乃果「えぇ…!?」

624 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:09:05.01 ID:kcHf9lza0














女性「ボロボロのその人を退場させることは本当にその人のためになったのでしょうか」


穂乃果「それは……」


女性「……ね?答えは1つじゃないんだよ」


穂乃果「……」


女性「……あなたもきっと、ここで退場した方が後悔が残るだろうから」キュッ


女性「はい!これで終わり!」バシッ


穂乃果「……ありがとうございます!」グッ


女性「もうすぐ時間だから急いで控え室に向かった方がいいかもね」


穂乃果「うわっ…!ほんとだ……」


穂乃果「それじゃあ医務室のお姉さん!いってきます!」


女性「うん、いってらっしゃい」ニコッ


ガララ ピシャン

625 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:10:40.55 ID:kcHf9lza0
















女性「……ほんっと……似てるなぁ」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


20年近く前、サッカー場医務室


「こんな状態で試合なんて出られるわけないだろう!!」


「嫌だ!!こんなところで退場なんて、絶対しない!!」


「ちょっ…暴れちゃダメだってば」


「落ち着いてください…!」


「うるさいうるさい!!試合に出る!!」


「ダメだ、行かせない」ガシッ


「離してってば!」グッ


ピキッ…!


「っぐ…!」ビクッ……!

626 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:11:44.46 ID:kcHf9lza0


「………」


「……なんで……」ジワァ…


「……あんなに頑張ってきたのに……」ポロポロ


「……」サスサス


「……どうにも…ならないのですか?」


「………」ハァ……


「……どうしても出たいか?」


「うん……」


「………そこに座りなさい、できるだけの処置をしてあげよう」


「……試合……でていいの?」


「その結果、君の体がどうなろうと私は保証できないが」


「出たい!!」


「……即答か」


「よし、時間もない、急ごう」


「はい!」

627 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:13:08.55 ID:kcHf9lza0













シュルッ……マキマキ、キュッ


「よし、これで終わりだ」


「やった……!できる……試合が……!」グッ


「もう……強引なんだから…」


「言い出したら聞かないのはいつものことですよ」


「…すぐ小言……」


「何か言いました?」


「いえべつに……」


「処置はしたがこれはあくまで応急処置だ」


「あまり過信はしすぎないように」


「はーい!」


「ほら、行きますよ」


「全く……ほんと強引ね」


「それじゃあ医務室のおっちゃん!いってきます!」


「……無茶はするなよ」


「はーい!」


ガララピシャッ

628 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 16:15:03.09 ID:kcHf9lza0














「パパ優しいね!」


「…………」ギュゥッ……!


「??苦しいよぉ、パパ〜…!」


「……すまない、もう少しだけこうさせてくれ」


「……?」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


女性「……父さんもこんな気持ちだったのかな」


女性(神さま、どうか彼女に不幸が訪れませんように………)ギュッ

629 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 20:06:31.20 ID:kcHf9lza0















[9、悔いのないように]



角間「さあ、いよいよ後半が始まります!!」


穂乃果「う〜〜……」ヒリヒリ


ツバサ「……穂乃果さん顔腫れてるわね〜」


エレナ「散々やられたんだろうな」


ツバサ「そうみたいね」フフ


穂乃果「いてて……みんな手加減なしなんだもん……」


凛「当然にゃ!」フンス!


花陽「あ…はは…」

630 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 20:07:59.75 ID:kcHf9lza0


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


控え室、


海未「今の穂乃果の状態と亜里沙の体感から考えるに、もう穂乃果にあの必殺技を出させるわけにはいきません」


絵里「紫のマジン……」


真姫「どういうこと?」


亜里沙「おそらく使えば使うほど体を酷使してしまう、わたしの【パンサーブリザード】と同じような感じです」


凛「そんな……」


花陽(やっぱり……)


亜里沙「ひとつ違うのが、私は脚だけでしたが穂乃果さんは全身を酷使しているというところです」


にこ「はー?あいつなに馬鹿なことしてんのよ、一発引っ叩いてやるわ」ガタッ


監督「……」


ことり「にこちゃん!」


海未「落ち着いてくださいにこ」


絵里「そうよ、まず海未の話を聞きましょう」


にこ「……わかった」ストッ


海未「ありがとうございます」


にこ「で、どうするの?」


海未「はい、まず穂乃果に使わないよう伝えます」


花陽「でもあの技、普通とは違う嫌な感じがして………そんなに簡単にいくかな……」


凛「凛もやな感じしたにゃ…」


海未「分かっています、もしどうしてもあの技を出してしまう場合は……」


海未「ーーーーー……」

631 : ◆7NyoAqShyg :2019/04/20(土) 20:09:26.40 ID:kcHf9lza0

















みんな「………」


絵里「……私はやるわ」


花陽「わ…私も!」


凛「凛もやるにゃー!」


海未「あくまで最終手段ですが」


にこ「……そっーー!」


にこ「……っ」グッ


監督「……」


海未「そして今、穂乃果が戻ってきたときにやりたいことがあります」


みんな「?」


海未「……」















海未「ほっぺたを力一杯引っ張ってやりたいんです」

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