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【こち亀】両津「なに!?ノックが2回はマナー違反だと!?」
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30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:38:13.32 ID:cfcvjpRu0
両津「今までのマナーは、もう古い!」
両津「これからは、スーパーマナー講師のわしがマナーの新しい時代を切り開いて見せる!」
司会「いやぁ、素晴らしい!両津先生、大変勉強になりました!」
ワー
ワー パチパチ…
麗子「みんな、両ちゃんの口のうまさとハッタリにすっかり乗せられちゃったみたいね」
中川「ひどい内容でしたね…」
部長「バカバカしい…。ま、両津の言う事に引っかかるヤツなんぞおらんだろうがな」
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:41:12.57 ID:cfcvjpRu0
部長の予測に反し、スーパーマナー講師両さんがそのハッタリと口のうまさで
新しく作り出すマナーは、人々の爆発的に広まった。
多少おかしな所があっても、これがマナーだと力強く断言する両さんの強引な語り口に
多くの人がつい納得してしまった。
発行する新しいマナー本は爆発的に売れ、
そのあおりで従来のマナー講師はほとんど姿を消してしまった。
しかし…
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:44:01.58 ID:cfcvjpRu0
〜宴会場〜
署長「やーやー大原くん、いつもご苦労だね」
部長「いやあ、あのバカが何かやらかさなければ、もっと苦労せずにも済むんですが」
署長「まぁまぁ、とりあえず一杯やろう。それじゃ…」
部長「いやー、どうも済みませんな…ん?」
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:45:30.60 ID:cfcvjpRu0
署長「ん」
部長「あ、あの署長、徳利にストローなんか2本差して、片方咥えて差し出されましても…」
署長「なんだ大原君、知らないのか?こうするのがマナーなんだそうだ」
部長「署長、あのバカの言った事を間に受けて…」
署長「いや、周りのみんながやってるんだぞ?ほら大原君」
署長「ん」
部長「い、いや署長、こんな気持ちの悪い絵面もめったにないといいますか、何といいますかその…」
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:46:29.41 ID:cfcvjpRu0
バァン!
部長「うおっ!?」
店員「刺身盛り合わせ、お待ちい!」
部長「こ、こら、何て乱暴な!扉は優しくノックせんか全く!」
店員「えっ、でもこうするのがマナーだって店長に習って…」
部長「両津、あのバカは…!」
署長「何だ、大原くんはマナーを知らないのか?」
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:47:21.89 ID:cfcvjpRu0
署員「ん…」チュー
署員「ん…」チュー
署長「ほら、みんなやってるじゃないか。さ、大原くん、ん…」
部長「…」
部長「うおっぷ」ダッ
署長「あ、どこへ行くんだね大原くん?」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:48:57.26 ID:cfcvjpRu0
〜翌日、派出所〜
部長「両津!両津の大バカ者はどこだ!」
中川「あ、部長。それが最近、マナー講師の仕事が忙しいらしくって…」
麗子「ほとんど派出所に顔を出さなくなっちゃったわね」
部長「あいつが、適当な事をマナーだといって広めるからとんでもない事に…!」
中川「最近、ますます調子に乗ってさらにとんでもない事を言ってるみたいですよ?」
麗子「ええ、何でも両ちゃんを見かけたら100円あげないとマナー違反だとか…」
部長「あのバカ…今度あいつが派出所に顔を出したら、これ以上ないぐらいにきつくお灸を据えて…!」
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:50:15.32 ID:cfcvjpRu0
バァン!
部長「うおっ!?」
麗子「きゃあっ!?」
中川「うわっ!?」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:52:16.89 ID:cfcvjpRu0
両津「どーもどーも皆さん、元気でやってますか?」
両津「スーパーマナー講師の、両津勘吉です」
部長「両津!この大ばかもの!入ってくる時に扉を殴るんじゃない!」
麗子「そうよ両ちゃん、心臓が止まるかと思ったじゃないの!」
中川「すっかり、マナー講師になり切ってしまっている…」
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:53:38.38 ID:cfcvjpRu0
部長「両津!おかしなマナーを作って広めるのは今すぐやめんか!お前のお陰で、多くの人が迷惑して…」
両津「あ、部長」
部長「ん?何だ」
両津「私に、えらそうに指図するのはマナー違反ですよ?」
部長「こいつは…!」
中川「部長!どうか抑えて…」
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:55:38.86 ID:cfcvjpRu0
両津「私より、部長の階級が上なのはマナー違反ですとでも言えば」
両津「部長なんて、すぐにヒラに降格ですからね!」
部長「ぐぬ…!」
中川「先輩なら、本当にやりかねないから恐ろしい…」
麗子「あれじゃ、まるで暴君ね」
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:57:52.76 ID:cfcvjpRu0
両津「いやぁ、マナーが正しく守られる世の中は素晴らしいですね!」
両津「今日は、マナー知らずの部長に私が特別にマナーを教えて差し上げ…」
ピリリ…
両津「おっと、電話か。はい、もしもし」
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 21:58:57.43 ID:cfcvjpRu0
両津「なに、講演の依頼?わしは今忙しくてな!」
両津「なに?金に糸目はつけない?わかった、それじゃ今から打ち合わせに…」
部長「世間の人間も、いいかげんなマナーに流されるからあの男が調子に乗るんだ!」
麗子「本当に、困ったものね」
中川「うーん…。何とかする方法はないでしょうか」
麗子「それじゃあ、こういうのはどう?」
中川「どうするんですか?」
部長「何か、いい方法でもあるのか?」
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:00:20.97 ID:cfcvjpRu0
〜1週間後、迎賓館前〜
両津「いやぁ、スマンな!二人とも待ったか?」
麗子「いいえ、私たちも今来たところよ」
中川「時間はまだ十分ありますから」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:01:10.24 ID:cfcvjpRu0
両津「しかし、ヨーロッパの公爵や伯爵を招いた麗子主催の晩餐会か!それにわしも招待してくれるとはな!」
麗子「だって、両ちゃんも有名人じゃない」
両津「ははは!いやぁ!まあな!」
中川「先輩だって、決して引けは取りませんよ」
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:02:38.70 ID:cfcvjpRu0
両津「とびっきりうまいものが、たくさん食えるんだろ?」
麗子「ええ、普段は宮廷に勤めてる超一流のシェフを招いて…」
中川「それに、食材もこれ以上ないぐらいに最高のものが用意されてますよ」
両津「うひょう、聞いただけでヨダレが止まらんな!それじゃ早速…」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:04:24.24 ID:cfcvjpRu0
麗子「その前に、両ちゃん」
両津「ん?何だ」
麗子「両ちゃんは、テーブルマナーは大丈夫よね?」
両津「あ…あたり前だろ。わしを誰だと思ってるんだ、スーパーマナー講師両津勘吉だぞ?」
中川「良かった、それを聞いて安心しました。格式の高い晩餐会ですから」
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:05:58.63 ID:cfcvjpRu0
中川「世界経済にも大きな影響を持つ皆さんの前で、基本的なマナーも知らないようなマネをされては…」
麗子「大恥なんてもんじゃないわよね!」
中川「きっと、日本の評価そのものが下がって、経済にも大きな影響が…」
麗子「そうなったら両ちゃん、もうマナー講師なんて名乗れないわね」
両津「い、いやぁ、任せておけ!何せ、わしはマナーの神様だからな!」
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:09:08.38 ID:cfcvjpRu0
両津(う、うーむ、ちょっと安請け合いをし過ぎたか?)
両津(貴族が集まる晩餐会に出て、ちょっと豪勢な飯を食うだけで)
両津(箔がついてわしの名も売れ、ますます懐に金が転がり込んで一石二鳥と思ってたんだが…)
両津(ま、まぁ、何とかなるだろ!)
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:10:22.31 ID:cfcvjpRu0
両津「え、えーっと服にシワは寄ってないよな?冠婚葬祭の時ぐらいにしか着ないスーツなんだが…」
麗子「ふふ…。両ちゃん、すっかり騙されてるわね」
中川「どうやら、バレる心配はないようだね」
・
・
・
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:11:59.23 ID:cfcvjpRu0
〜回想〜
部長「ニセの晩餐会を開くのか?」
麗子「はい部長、私がヨーロッパの貴族を招いて主催したといった感じで…」
中川「それで麗子さん、どうするの?」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:14:02.94 ID:cfcvjpRu0
麗子「もちろん、両ちゃんはテーブルマナーなんて知らないわよね」
麗子「インチキマナー講師なんだから。それで、たっぷり恥をかかせてあげれば…」
中川「うーん…。確かに、晩餐会で大恥をかけば先輩のマナー講師としての立場はなくなるね」
部長「その様子が世間に伝われば、みんなも目を覚ますかも知れんな!」
麗子「きっと、上手く行くわよ。両ちゃって単純なんだから」
中川「そうかも…。部長、どうでしょうか?」
部長「そうだな、君たちに任せてみるか」
・
・
・
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/04(月) 22:16:05.00 ID:cfcvjpRu0
両津「どこか、ほつれてたりしないかな?うーむ、何だか緊張してきたぞ…」
麗子「両ちゃんの勝手に作ったマナーなんて、通用しない事を思い知らせてあげるんだから」
中川「果たして、先輩はどう振舞うんだろうか…」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 21:34:40.66 ID:yCN03YFn0
麗子「ところで、両ちゃん」
両津「ん?どうした?」
麗子「蝶ネクタイはどうしたの?」
両津「ネクタイ?ネクタイならこうしてちゃんと…」
中川「いえ、蝶ネクタイですよ先輩」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 21:35:25.35 ID:yCN03YFn0
両津「蝶ネクタイだと?ああ、リボンみたいになってるあれか!それがどうかしたのか?」
麗子「それがどうしたの、じゃなくって。招待状にブラック・タイでお越しくださいって書いてなかった?」
両津「ああ、だからこうして黒いネクタイをして…」
中川「いえ、先輩…」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 21:36:22.08 ID:yCN03YFn0
中川「ブラック・タイとは、タキシードと蝶ネクタイ着用の事を言います」
中川「格式ある晩餐会に出席する時には、その格好をするのが基本です」
中川「それからホワイト・タイというのもあって、これはより格式の高い場で着用する…」
麗子「ドレス・コードって言うのよ。知ってるわよね?」
両津「あ、当たり前じゃないか。わしはスーパーマナー講師だぞ?」
中川「先輩が着てるのは、冠婚葬祭用の黒いスーツですか…まあ、それはいいとして」
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 21:38:32.27 ID:yCN03YFn0
中川「それに普通の黒いネクタイ着用では、お葬式に出席するドレス・コードという事に…」
麗子「まさか両ちゃん、知らなかったわけじゃないわよね?」
中川「ええ、マナー講師ともあろう先輩が…」
両津「い、いや!もちろん知ってたさ!ちょっと、親戚の法事に出席して来たからな!」
両津「蝶ネクタイは、こうしてちゃんとポケットに…あれ?どっかに落っことしたかな?」
両津「ちょっと、探してくる!二人とも待ってろ!」
麗子「逃げたわね…」
中川「まさか、こんな初歩的な所でつまづくとは…」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 21:40:13.89 ID:yCN03YFn0
麗子「ま、でもこれで服装の基本的なマナーも知らなかったって事になるわね」
中川「そうだね、マナーを教える人間としてはあるまじき事に…」
麗子「きっと、週刊誌が嗅ぎ付けてあっという間に…」
両津「おーい!」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 21:40:49.63 ID:yCN03YFn0
両津「二人とも、待たせたな!」
麗子「…え?」
中川「先輩、蝶ネクタイが見つかったんですか?」
両津「ああ、近くに落っこちてた。すぐ見つかって助かったよ!」
麗子「両ちゃん、随分ハデな蝶ネクタイね?」
中川「ええ、まるでアゲハ蝶ですね」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 21:41:34.55 ID:yCN03YFn0
両津「ん?」ピク
麗子「きゃあ!動いてるわよそれ?」
中川「先輩、それはもしかして蝶ネクタイじゃなくて蝶…」
両津「さーて、行くとするか!マナー講師のわしだ、晩餐会など怖るるに足りん!」ヒラヒラ
麗子「両ちゃん、羽ばたいてるわよそれ?」
中川「その格好で晩餐会に参加しようとは、すごい度胸だ…」
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 22:02:33.68 ID:yCN03YFn0
〜晩餐会会場〜
麗子「本日は、お集まり頂きまして…」
両津「うーむ、外国人だけかと思っていたが意外と日本人が多いんだな!」
両津「ま、麗子が招待したんだろうから不思議でもないか」
客「あ、もしかしてあなたはマナー講師の両津さん?」
両津「ん?そうだが」
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 22:04:12.56 ID:yCN03YFn0
客「いやー、いつもテレビで拝見してますよ!」
両津「おおそうか、わしも有名になったもんだ」
客「…それにしても、素敵な蝶ネクタイをしていますね」
両津「ああ、晩餐会には蝶ネクタイをして出るのがマナーだからな!」ヒラ
客「うおっ!?」
両津「マナーは、きっちりと守らなくてはいけませんな!がっはっは…」ヒラヒラ
中川「蝶ネクタイじゃなくて、蝶をつけるのはマナーに合ってるんだろうか…」
麗子「周りの人達も、戸惑ってるわね…」
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 22:18:01.86 ID:yCN03YFn0
麗子「それでは皆様、お食事をお楽しみ下さい」
両津「よっしゃ!やっとメシが食える!」
両津「…それにしても、テーブルの上に色々とゴチャゴチャあるもんだな」
両津「ナイフにフォークに、スプーンが何本も…箸だけでいいだろ、まったく!」
両津「っと、わしはマナー講師だからな、ここで下手をうてばマナー講師としての地位が…」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 22:22:11.11 ID:yCN03YFn0
給仕「こちら、前菜のスープになります」
両津「うほっ、うまそう!それじゃ早速いただき…」
周り「…」ジロ…
両津「ん!何だ」
周り「いきなり、違うスプーンで…」
周り「ああ、あれはデザート用のスプーン…」ヒソヒソ
両津「な、何だ?もしかして使う順番が決まってるのか?」
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/05(火) 22:30:12.85 ID:yCN03YFn0
両津「えーと、これか?いやいやそれとも…」
周り「…」ジロジロ
中川「周りの反応をうかがいながら、手探りで正解を探している…」
麗子「ナイフやフォークは、外側に置いてあるのから使うのがテーブルマナーの基本なのにね!」
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:08:31.97 ID:rK26q8p/0
両津「ふぅ!たかがメシを食うのに面倒でかなわんな!」
両津「あー、緊張したらのどが渇いてきた、何か、飲むものは…お、丁度いい。これを」
両津「ゴックゴック…ぷはー」
ザワッ
周り「…」シーン…
両津「ん?な、何だ何だ?」
麗子「両ちゃん、手洗い用のフィンガーボウルの水を飲んじゃったわね…」
中川「先輩のあまりの非常識さに、会場中が静まりかえっている…」
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:09:16.48 ID:rK26q8p/0
両津「な、何なんだお前ら!さっきからわしが何かするたび…」
麗子「待って、両ちゃん」
両津「麗子?」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:09:55.20 ID:rK26q8p/0
麗子「…」ス…
両津「お、おい?」
麗子「ふぅ、おいしかった」
オー
オー
周り「おおー!白鳥家のお嬢さんも!?」
周り「手洗い用の、フィンガーボウルの水を飲んでしまった…」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:10:59.11 ID:rK26q8p/0
麗子「これは、こうして水を飲む用に置いてあったものです」
麗子「ですので皆さん、両ちゃんは特別おかしな事をしたわけではなくて…」
両津「れ、麗子…」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:12:36.89 ID:rK26q8p/0
両津「…そうか。麗子は、わしに恥をかかせないようにああやってわしと同じように」
両津「それに比べてわしは、自分勝手にマナーを作って」
両津「それを知らなければ、マナー知らずと罵って恥をかかせ…」
両津「…すまん、麗子」
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:15:03.92 ID:rK26q8p/0
両津「わしが、間違っていた…」ひいい…
麗子「両ちゃん。知らない人に恥をかかせるのがマナーじゃないの」
麗子「一番のマナーは、人に配慮する事よ」
周り「その通り!」
周り「いやー、すばらしい!さすがは白鳥家のお嬢さんだ!」
パチパチパチ…
中川「さすがは麗子さん。先輩も目を覚ましてくたみたいで、良かった…」
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:21:07.05 ID:rK26q8p/0
〜翌日の派出所〜
両津「いやー、それにしてもマナーというのは奥が深いな!」
中川「そうですね。元々はちょっとした配慮だったものが、いつの間にか形式的になってしまったり…」
両津「今じゃ、時代に合わなくなったマナーもずい分とあるかもな」
中川「ええ、元の意味が薄れてしまったマナーは思い切って変えていく事も必要だと思いますね」
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:27:50.55 ID:rK26q8p/0
両津「結局、あんまり固く考えずに自然にしとくのが一番なのかも知れんな!」
中川「そうですね。それにマナーを知らなかった人への配慮も欠いてしまっては…」
麗子「両ちゃん!」
両津「ん?お、おお麗子」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:29:07.10 ID:rK26q8p/0
麗子「私の机の上に、エッチな本置かないでよ!」
両津「べ、別にいいじゃないかそのぐらい。ちょっと置いといたぐらいでそんな怒らなくても」
麗子「両ちゃんって、本当に配慮がないわね!女性の机の上にエッチな本置くなんて!」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:29:58.41 ID:rK26q8p/0
麗子「もう、そのぐらいのマナーは守ってよ!」
両津「ひえ〜っ、もうマナーは懲り懲りだ〜」
中川「最低限のマナーだけは守りましょうね、先輩」
おしまい
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2019/02/07(木) 23:30:28.34 ID:rK26q8p/0
以上でした
依頼出して来ます
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/02/08(金) 01:55:06.73 ID:VSM8kiO/O
おつ
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/02/08(金) 11:58:25.21 ID:rc/akvCx0
おつ
>>周り「いやー、すばらしい!さすがは白鳥家のお嬢さんだ!」
白鳥麗子は別の漫画(ドラマが有名)。
秋本では?
話は面白かった
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/02/16(土) 09:16:18.23 ID:sbHmAVULo
面白かった
久々に本家のノリを思い出した
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2019/02/20(水) 02:33:04.11 ID:UalrgLo3O
乙
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