ダンガンロンパ ホープロワイヤル

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234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/08(金) 12:24:28.77 ID:EAYg2HKn0
ハルト?2/24東け41a
@neko_mayuge_nya
二次創作壁打ち用 / 主カミュ、弓槍、シノヤマ / DO NOT USE any of my fan art./ 箱返信((link: https://privatter.net/p/3768346) privatter.net/p/3768346) /箱((link: https://odaibako.net/u/neko_mayuge_nya) odaibako.net/u/neko_mayuge_…)
ド11→PS4、3DS真ENDクリア済 DB2→クリア済pixiv.me/o--i-ocha誕生日: 11月29日2013年8月からTwitterを利用しています
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/08(金) 12:31:46.36 ID:EAYg2HKn0
小島祥太朗@エンデヴァーガチ勢
@mabatake
マンガとかイラストを描いてます。 お絵描きしたものはモーメントに置いてありますぜ。
pixiv.me/mabataki
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/11(月) 11:29:50.72 ID:ZOEviLhS0
小島祥太朗@エンデヴァーガチ勢
@mabatake
マンガとかイラストを描いてます。 お絵描きしたものはモーメントに置いてありますぜ。
pixiv.me/mabataki
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/11(月) 11:30:20.81 ID:ZOEviLhS0
松葉千帆
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/11(月) 11:31:32.37 ID:ZOEviLhS0
野々山紘美
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/11(月) 11:32:19.17 ID:ZOEviLhS0
浅見ルナ
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/11(月) 11:33:48.16 ID:ZOEviLhS0
梟の天麩羅-ドラクエ垢
@Kamyukunukeoshi
略してふくてんです 成人済
DQB2-主シドリクアネ DQ11-主カミュグレホメ 固定厨リバ不可 他カプも×
背後注意絵クッションなく上げます。18歳以下は回れ右?ギャグとエロしか描かない
※アイコン詐欺※odaibako.net/u/Kamyukunukeo…
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/11(月) 11:34:54.05 ID:ZOEviLhS0
立花みずき
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/11(月) 11:38:31.18 ID:ZOEviLhS0
16BIT POCKET HDMI #1 開封&プレイレビュー (Unboxing & Play
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/11(月) 11:39:25.14 ID:ZOEviLhS0
向亜利沙
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/02/11(月) 12:12:29.65 ID:Rt4VraeMO
ソニア=王女の能力はチェスのクイーンに準えて高機動力→テレポートって連想だったり
とか勝手に考えてみた
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/02/14(木) 09:35:27.41 ID:pO4QTNFh0
これって渋に投稿してる人と同一人物?
246 : ◆YySYGxxFkU [saga sage]:2019/02/14(木) 17:05:35.36 ID:3VBGgPL0o
同じです。こっちには書きましたが、あっちにはこっちで転載していること書いてなかったですね
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/02/15(金) 03:03:43.06 ID:wfLEKan/0
ありがとうございます
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/17(日) 13:50:16.91 ID:rnNxij4D0
意味不明過ぎる。
殺し合いに乗る動機があまりにも弱過ぎ。
オリキャラでやれ。
249 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:00:39.38 ID:iqB9vyWd0

苗木たちの前に表れた江ノ島たち。

現在何が起きているのか?

時をさかのぼる。





<一日前>

苗木たちが住宅街で大和田たちの襲撃を受ける直前のこと。



不二咲「監視カメラの映像から苗木君と霧切さんがこの住宅街にいるみたいだよ」

石丸「『超高校級の風紀委員』の能力は直接見ないと能力と希望が分からない」

大和田「だとしても一緒にいて戦っていない時点で、チームを組んでると見て良さそうだな」

250 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:02:17.77 ID:iqB9vyWd0

大和田「よしっ、場所が分かったし襲撃するか」

石丸「待ちたまえ、兄弟。相手は苗木君と霧切君だぞ。慎重に行った方がいいのではないか?」

大和田「怖じ気付いてんのか? 3対2だし負ける要素ねえだろ」



不二咲「うーん……でも場所が悪いかな。住宅街じゃ僕の能力もそんなに活かせないし」

石丸「それに苗木君たちが潜伏している住居は森林地帯に近い。逃げ込まれたら兄弟のバイクの利点が失われるぞ」

大和田「だったら逃がさねーようにすればいいだけじゃねえか」



石丸「敵だって能力を持っている。それを使って逃げ込む隙を作られるかもしれない」

大和田「だあっ、もう。まどろっこしいな」

251 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:02:45.08 ID:iqB9vyWd0

大和田「いっつもそうだ、おまえは慎重すぎるんだよ」

石丸「それを言うなら、兄弟は大ざっぱすぎるではないか!」



不二咲(二人が言い争う……がいつものことなので放っておく)

不二咲(二人とも本気ではない。お互いの長所として理解しているはずだから)



不二咲(問題なのは苗木君と霧切さんへの対応だ)

不二咲(僕たちの希望を叶えるためにも、いつ立ちはだかってもおかしくない壁)

不二咲(だとしたらこっちが先に居場所を捕捉したこの状況を生かしたい)

不二咲(でも積極的に行っても逃げられるかもしれないし、慎重になりすぎても苗木君たちが移動するかもしれない)

不二咲(だったら――)

252 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:03:20.14 ID:iqB9vyWd0



不二咲「二人を僕たちの得意な場所に誘き出そう」



大和田「ん?」

石丸「……それは出来るなら、そうしたいところだが」



不二咲「一つ作戦を思いついたんだ。聞いてくれる?」



253 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:03:47.55 ID:iqB9vyWd0

<大和田と石丸の襲撃後>

大和田「……行ったな」

石丸「ああ」

石丸(苗木君と霧切君、不二咲君の三人が去った方角の森を見やる)



大和田「大丈夫だと思うか?」

石丸「五分五分だな。同じ希望に変えるまですれば仲間だと思ってくれるだろうが……霧切君の推理力が違和感を捉えてバレるかもしれない」

大和田「…………」

石丸「だとしても僕たちに出来るのは信じることだけだ」

大和田「ああ、そうだな」



石丸「忘れないように作戦を記したメモもある」

石丸「襲撃のポイント、商業地区に先乗りしておこう。兄弟、バイクに乗せてもらえるか?」



大和田「ぶっ飛ばしてもいいか?」

石丸「いや、そこまで急ぐわけじゃないからゆっくりでいいぞ」

254 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:04:18.08 ID:iqB9vyWd0

大和田(バイクで商業地区への道を進む)

大和田(風を感じながら進んでいると……進路脇に一人の生徒の姿が見えた)



大和田「ん、あれは江ノ島か?」

大和田(まだ距離があるが互いの姿は分かる)



江ノ島「やばっ……」



大和田(江ノ島もこっちに気付いたようで逃げていった)

大和田(江ノ島……っつうとただのギャルだ)

大和田(双子らしく超高校級の軍人、戦刃むくろとつるんでる姿を見ることもあるがそれくらいだろう)

大和田(別にこのホープロワイヤルで特に障害になるような相手だとは思えない)



大和田(対して苗木……幸運なんてふざけた才能で希望ヶ峰学園に入ってきたっていうのに、いつの間にか俺たちの中心になっている)

大和田(霧切も超高校級の探偵というだけあってヤバいやつだ。簡単に他のやつにやられるとは思えない)

大和田(俺たちが希望を叶えるためにどこかで絶対に乗り越えないといけない壁となると思っていた)



大和田(だから今は二人に集中だ。江ノ島なんて放っておいて――)

255 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:04:49.20 ID:iqB9vyWd0



石丸「兄弟! 今の江ノ島君を追ってくれないか!!」



大和田「……何故だ?」

石丸「僕の能力に基づく判断だ!」

石丸「彼女の能力……それに希望は放っておけない!!」



大和田(『見た相手の能力と希望が分かる』能力……距離はあったが、江ノ島の希望と能力も分かったんだろう)

大和田(ただのギャルにそんな警戒するほどか……とは思うが)

大和田(その顔は緊張感に溢れている)

大和田(苗木と霧切を優先するべきと分かっていて、なお放っておけないということか)



大和田「いいぜ、ぶっ飛ばすから掴まってろよ!」

石丸「もちろんだ!」

256 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:05:23.75 ID:iqB9vyWd0

<商業地区>

石丸(江ノ島君を見つけた地点は商業地区の近くだった)

石丸(彼女は商業地区に逃げ込み、僕たちもそれを追う)

石丸(最初に距離があったこと、曲がり角などを生かして僕らを撒こうとするが)

石丸(こちらのバイクの移動スピードには成す術がないようだった)

石丸(商業地区の大通り、疲れてへたり込んだ江ノ島君の前に僕らは立つ)



江ノ島「ちょっ、と。酷く、ない? ただの、ギャル、相手に本気で、追いかけるとか」 ゼーハー



石丸(江ノ島君は肩で息をしている)



石丸「ただのギャルか……ならば君の希望はどういうことなのかね?」



江ノ島「は、何でアタシの希望を……?」

江ノ島「……あ、そっかー。それがあんたの能力なのね」



大和田「どういうことだ? 江ノ島の希望はそんなにヤバいのか?」

石丸「ああ。僕の能力は示している、口にするのもおぞましい希望を」



大和田「……なら良かったな。ここで江ノ島を倒せば終わりだろ? 能力は大丈夫だよな?」

石丸「ああ。江ノ島君の能力は奇怪なものだが、この状況をどうにかするものではない」

大和田「そっか。じゃあ、あばよ」



石丸(兄弟がバイクのアクセルをかける。このまま江ノ島君を轢いて、ゲームから退場させるのだろう)

石丸(江ノ島君はへたりこんだ姿勢のまま動けず――)

257 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:05:52.03 ID:iqB9vyWd0



江ノ島「ばんっ!」



石丸(せめてもの抵抗か、指を立てて模した銃を僕らに向けて、口で発射音を言った)



大和田「悪あがきにもなってねえな」

石丸「ああ」



石丸(今の行動が能力のトリガーになっているとかならともかく、そうでないことが僕には分かる)

石丸(どうしようもなくなって最後にふざけたのだと判断して)



258 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:06:26.05 ID:iqB9vyWd0



モノクマ『死体が発見されました!!』



石丸「くっ……!?」

石丸「うわぁぁぁっ!?」



石丸(そのアナウンスの後に、僕は道路に投げ出された)



石丸「一体何が……?」

石丸(アナウンスが鳴った後……気づいたら僕は地を這っていた)

石丸(状況を確認して……気づく)



石丸(バイクも兄弟の姿も見当たらないことに)



石丸「…………」

石丸(バイクは……兄弟が能力で呼び出したものだ)

石丸(兄弟の意志により任意で消すことも可能だが……今そんなことをする必要はない)



石丸(だったらどうしようもなくなって消えたのか?)

石丸(直前のモノクマのアナウンス、消えたバイクと兄弟の姿)

石丸(つまり――)

259 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:06:51.82 ID:iqB9vyWd0



江ノ島「全く、馬鹿ですね」

江ノ島「誘き出されたのはあなたたちの方ですよ」



石丸(江ノ島君は無いメガネをクイッと上げて、女教師風につぶやく)

石丸(それで僕は何が起きたのか気づき……どうしようもないことにも気づいた)



石丸「くっ……すまない、兄弟、不二咲君……!」



江ノ島「ばんっ!」



石丸(先ほどと同じように指を立てて模した銃を僕に向けて、口で発射音を言う)



260 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:07:18.71 ID:iqB9vyWd0



モノクマ『死体が発見されました!!』



直後、アナウンスが商業地区の大通りを駆け抜けていった。



261 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:07:46.66 ID:iqB9vyWd0

<現在>

苗木「大和田君と石丸君が……江ノ島さんと白銀さんに変わった……」

苗木「いや、最初から化けていたのが……元に戻った?」



苗木(そうか。江ノ島さんが化けていた大和田君だったから、能力も違っていてバイクを呼び出せなかったのだろう)



苗木(でもだったら……大和田君と石丸君は現在何をしているのか……)

苗木(どうして二人は探偵の能力でも居場所が分からないのか……このゲームのフィールドにいないというのは……)



霧切「状況的に考えて大和田君と石丸君の二人はあなたたちが倒したということよね?」

江ノ島「あぁ、そういうことだよ!」



苗木「っ……!」

262 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:08:14.30 ID:iqB9vyWd0

苗木「二人は相手の能力と希望が分かって、バイクで攻撃できる隙の無いコンビだった」

苗木「江ノ島さんの能力は分からないけど……そう簡単にやられるはずが無いって!」



霧切「ええ、私も同意見よ」

霧切「でもこうして商業地区で襲撃するという作戦が完全に乗っ取られている以上、江ノ島さんたちが二人を倒したと考えるしか無いでしょう」

霧切「昨日の夕方、二回の死体発見アナウンスが鳴ったあのときにね」



江ノ島「ええ、その通りです」

江ノ島「ご丁寧にも作戦を記したメモがあったので、それを読んで乗っ取らせてもらいました」

263 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:08:53.80 ID:iqB9vyWd0

霧切「大和田君と石丸君を倒し、不二咲さんにも不意打ち」

霧切「となると、次は私たちってことなのかしら?」



江ノ島「ったりめーだよ! わざわざ逃げられないようにお膳立てもしてくれたしな!」



苗木(そうだ、対峙する人間が別人になったが、状況は変わっていない)

苗木(左右をビルに囲まれ、後方を鉄骨の山に阻まれ、正面から江ノ島さんたちが迫っていることに変わりはない)



苗木「でも……さっきより状況は良くなったよね?」

苗木「白銀さんの能力は他人に化ける能力なのは分かっているから、江ノ島さんの能力だけを警戒すればいいもんね」



白銀「そう見せて私の能力が違ったり、二つ目の能力を持っていたりするかもしれないよ!」

霧切「あり得ないわね」

白銀「うぅ……ばっさり……まあ、そうですけど」

264 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:09:23.23 ID:iqB9vyWd0

苗木(江ノ島さんは超高校級のギャル)

苗木(ソニアさんの王女と同様にどういう能力なのか想像が付きにくい)

苗木(だが大和田君と石丸君の二人を倒したと言った)

苗木(警戒が必要だろう)



江ノ島「さてと、じゃあ二人まとめて倒させてもらおっかなー!」

江ノ島「発動、超高校級のギャル!」



苗木(江ノ島さんは能力の発動を宣言)

苗木(僕は何が起きても大丈夫なように江ノ島さんに注目して――)

265 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:09:54.67 ID:iqB9vyWd0



霧切「――その程度のペテンに引っかかると思ったかしら?」



苗木「え?」



霧切「発動、超高校級の探偵!」

霧切「戦刃むくろの位置は――あのタワーよ!!」



苗木(霧切さんは少し離れた場所にある、この商業地区でも一番高いタワーを指さす)



苗木「え、でも戦刃さんの位置って……?」



霧切「江ノ島さんは大和田君と石丸君を倒したけれど、普通に考えて二人の力の方が上よ」

霧切「能力による奇襲も、見た相手の能力が分かる石丸君には通じない」

霧切「だったら――見えない位置から第三者による奇襲が一番可能性が高い!」

266 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:10:24.12 ID:iqB9vyWd0

苗木「第三者……そうか、いつもの様子からして二人がチームを組んでいる可能性は高いから……!」

霧切「ええ! 状況は一緒よ! 江ノ島さん能力を使う素振りはブラフ」

霧切「自分に気を引かせて――本命は超高校級の軍人、戦刃さんによる狙撃!」

苗木「っ……!」



江ノ島「ちっ……! やれっ!」



苗木(江ノ島さんは電子生徒手帳に向かって叫ぶ)

苗木(おそらくずっと戦刃さんと通話状態だったのは想像が付いた)



苗木(つまりあの位置から銃弾が――)

267 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:10:51.74 ID:iqB9vyWd0



苗木「発動、超高校級の幸運!!」



苗木(僕は霧切さんの手を引き、身体を投げ出しながら能力を二回発動)



苗木(僕が銃弾に当たらない確率)

苗木(そして僕が銃弾に当たらないように霧切さんを誘導できる確率を上げる)



苗木(相手は超高校級の軍人……兵器の取り扱いは抜群だ)

苗木(普通ならかなり高い確率で撃たれるはずで、幸運の才能も効かなかっただろう)



苗木(でも狙撃が来ると分かっていたこと)

苗木(狙撃手がどこにいるか分かっていたこと)

苗木(タワーから少し離れていて距離があったことなどが幸いして……能力による不思議な感覚があり、銃弾は僕たちがさっきまでいた場所に二発着弾する)

268 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:11:23.07 ID:iqB9vyWd0

苗木「ふぅ……何とか」

霧切「ええ、助かったわ」



江ノ島「くっ……だがまだ終わりじゃねえぞ!」



苗木(一瞬安堵したが、江ノ島さんの言うとおりだ)

苗木(僕らはまだタワーからの射線を切ることが出来ていない)

苗木(今すぐ物陰にでも入ってやりすごすべきなのだが、今の銃弾を避けるので精一杯で身体を投げ出したため、すぐにでも立ち上がって逃げないといけない)

苗木(でも、それと戦刃さんが再度照準を合わせるのどっちが早いだろうか?)



霧切「あちらの方が早そうね」

苗木「それでも僕は諦めない……!」

霧切「ええ、そうよ……!」

苗木(僕と霧切さんは立ち上がり移動しようとして)



江ノ島「おせーよ、ばーか」



苗木(江ノ島さんの最後通牒が下り――)

269 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:11:51.32 ID:iqB9vyWd0



不二咲「発……動! 超高校級のプログラマー……!!」



苗木「不二咲さん……!!」

江ノ島「なにっ……!?」



苗木(倒れていた不二咲さんが能力を発動)

苗木(僕らの頭上にあった街灯が限界まで稼働して、光の爆発を起こした)



苗木(直後に銃弾が少し逸れた場所に着弾する。目くらましは成功したようだ)



苗木(僕らはその隙に倒れたままの不二咲さんを抱えながら、戦刃さんのいるタワーからは死角となるわずかな安全地帯、街灯の変圧器の陰に逃げ込んだ)

270 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:12:24.66 ID:iqB9vyWd0

苗木「ありがとう、助かったよ不二咲さん!」

不二咲「良かっ……た。これで……借りは返せたかな?」

霧切「傷が深いわね……ナイフは抜かない方が良いわ」



苗木(不二咲さんは大和田君に化けた江ノ島さんにより不意打ちを食らっている)

苗木(そんな状態なのに僕らを助けてくれた……感謝しかない)



江ノ島「だぁっもう、ちょこまかと! つうか、何回も外してんじゃねえ、残姉!!」

戦刃『ごめん、盾子ちゃん』

白銀「それでどうすればいいですか?」

戦刃『三人を私の射線上に出して。次こそ仕留める』

白銀「確率に位置探索に電子機器の操作……最後だけ気をつければ、私たちでもそれくらいは出来そうですね」

江ノ島「面倒くせえな……わーったよ」

271 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:13:00.28 ID:iqB9vyWd0

苗木(相手の短い作戦会議が終わったようだ)

苗木(戦刃さんは変わらず狙撃体勢。他の二人が僕らに迫る)

苗木(普通に戦えば護身術の心得がある霧切さんが負けるとは思えないけど、相手はこのわずかながらの安全地帯から僕らを引きずり出せばいいだけだ)

苗木(分が悪いだろう)



苗木「どうすればいいかな?」

霧切「そうね……この場で三人を倒すのは難しそうね」

霧切「高所を狙撃手に抑えられているのが痛いわ」

霧切「罠を張っていた相手が上手だったとして逃げるしかないけど……それも難しい」

霧切「あのタワーの高さと位置、そして戦刃さんの技術からして、この商業地区ほとんどをカバー出来る」

苗木「っ……だったらどうすれば……」

272 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:13:28.34 ID:iqB9vyWd0



不二咲「僕が時間を稼ぐから、二人はその間に逃げて」



霧切「それは……」

苗木「だ、駄目だよ! 不二咲さんも一緒に……!」

不二咲「誰かが時間を稼がないと逃げられないと思うよ。それにこの傷じゃ足手まといだしね」

苗木「でも……不二咲さんにも希望があるんでしょ!? それなのに……」



不二咲「ううん。もう僕の本当の希望はどこにもないんだ」



苗木「えっ……?」



霧切「スパイ行動のデメリットよ」

霧切「不二咲さんは一度しかない希望変更権を私たちを欺くために使った」

霧切「元の希望に戻ることは出来ない」

霧切「それでも最後に同じ希望を持つ仲間が残るように立ち回ればいい話だったけれど………」



苗木「そっか……石丸君も大和田君も退場した」

苗木「この戦刃に『暮威慈畏大亜紋土を世界で一番の族にする』を持つ人はもういない」

273 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:13:59.77 ID:iqB9vyWd0



不二咲「うん。でもね、さっきも言ったけど僕は『世界平和』って希望も結構気に入ってるんだよ」

不二咲「だから……苗木君たちをここで逃して生き延びさせることは、その身に宿る希望を叶える手助けになれるなら本望なんだ」

不二咲「先に裏切っておいて何だって言われるかもしれないけどね」




苗木「不二咲さん……分かった。僕は君の思いも背負うよ」



霧切「ここは引くけど……大和田君や石丸君の分も含めて、いつか必ず江ノ島さんたちに敵討ちするわ」



不二咲「……ありがとう」



274 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:14:35.66 ID:iqB9vyWd0



不二咲「じゃあ……行くよ」

不二咲「発動、超高校級のプログラマー!!」



苗木(不二咲さんは能力を発動)

苗木(先ほど鉄骨を落とした超高層クレーンを操作して僕と霧切さんを釣り上げた)



不二咲「道路を封鎖した際に落とした鉄骨の山の裏に運ぶよ」

不二咲「そうすれば戦刃さんの射線も通らないはずだから、そのまま逃げて!」



霧切「そうね、逃げる方法はそれが最善……でも」



江ノ島「はんっ、そんな空中に出て的だろ! 残姉っ!」

戦刃『分かってる』



苗木(空中で動けない僕らに戦刃さんが照準を合わせる)

苗木(タワーと僕らの間に障害物は何も存在しない。今度こそ絶体絶命だと覚悟して――)

275 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:15:46.31 ID:iqB9vyWd0



苗木(突如吹き出た水が銃弾を打ち、軌道を逸らした)



霧切「消火栓を操作したのね」

苗木「ありがとう、不二咲さん!!」

不二咲「頑張ってね、二人とも!」



苗木(そうして僕らは鉄骨の山の向こうにさしかかり、不二咲さんや江ノ島さんたちの姿は見えなくなった)



江ノ島「あーあーあーあー」

江ノ島「二度あることは三度あるかよ。つっかえねーな」

戦刃『……ごめん』

白銀「ま、まあ一人残っていますし」

江ノ島「でも虫の息だろ?」



不二咲「今日の能力の発動はこれで四回……残りはあと一回だけ」

不二咲「これを使って……少しでもあがいてみせる!!」



江ノ島「ふうん……三対一。圧倒的絶望な状況だってのに、生意気にも希望を宿して」

江ノ島「うぷぷっ、それでこそ絶望させがいがあるね!」

276 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:16:12.09 ID:iqB9vyWd0



苗木「不二咲さん……」

霧切「……急ぐわよ。狙撃が不可能とみた戦刃さんが回り込んで接近する可能性も否めないから」

苗木「分かった」



苗木(僕らは振り返らず走る)

苗木(逃がしてくれた不二咲さんの意志を無駄にしないためにも)





モノクマ『死体が発見されました!!』





苗木(途中流れたアナウンスにも足を止めず……走り続けた)

277 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:16:42.99 ID:iqB9vyWd0

不二咲を始末した江ノ島たち。

戦刃がタワーから降りて二人と合流する。



戦刃「でも良かったの、盾子ちゃん?」

江ノ島「ん、何が?」

戦刃「人類史上最大最悪の絶望的事件の実行前に本性現して」

江ノ島「長年準備してきたんだぞ!! 駄目に決まってんだろうが!!」

戦刃「え……? じゃあ……」



江ノ島「うぷぷっ、でもそうやって長い間頑張った計画をぶち壊す絶望感」

江ノ島「それに……この希望が叶った時のワクワク感には変えられないよ!」



戦刃「……盾子ちゃんが納得してるなら良いけど」

白銀「私も付いていくだけです!」

278 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:17:10.85 ID:iqB9vyWd0

白銀つむぎ。

『能力:超高校級のコスプレイヤー』

『自分か他者を指定した他人の姿、声に変えることが出来る。ただし変身には時間がかかる。一日三回使用可能』



戦刃むくろ。

『能力:超高校級の軍人』

『軍人としての力、技術を発揮できる』



江ノ島盾子。

『能力:???』

『詳細不明』



この三人の希望は一致している。

279 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:17:37.56 ID:iqB9vyWd0





『世界を絶望させる』――という希望で。





280 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:18:05.21 ID:iqB9vyWd0



江ノ島「あー楽しみだなあ」

江ノ島「希望の象徴、希望ヶ峰学園が自らの手によって世界を絶望させるって」

江ノ島「うぷぷっ……なんて絶望的なんだろうね!」


281 : ◆YySYGxxFkU [saga]:2019/02/17(日) 18:18:32.80 ID:iqB9vyWd0
続く。
282 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2019/02/19(火) 20:19:16.36 ID:zOGIyEUM0
続くな
283 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2019/02/19(火) 22:45:29.24 ID:bSQgOVR5O
続けよ
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