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関裕美「魔法の手鏡」
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◆hhWakiPNok
[saga]:2018/08/05(日) 17:55:55.50 ID:bBMqw/ks0
メデューサ「あいつは店長、あたしは品物。それを考えたら、あいつはあたしに命令さえすりゃいいんだ。それを事もあろうに人もあろうに、あたしの言う事を本気にして頭を下げやがった。それを汲んでやんなきゃ、今度はあんたの女が廃るよ」
メデューサさんの言っていることは、なんとなくはわかる。
でもこの、両親以外の誰からも可愛いなどと言われたことのないこの私には、それをいっぺんに理解するのはなかなか難しい。
メデューサ「それに今、あいつはあたしに言われて嬉々として小走りに品物を取りに行ったろ? あいつはあんたの為に喜んで使役してる。なら、あいつの為に綺麗になっておやんな。とりあえずは、それでいい」
アイドルになるということは、どこの誰とも知らない人に自分を可愛い、素敵だと思ってもらうことになる。それがどういうことか、私にはまだよくわかっていないけど、今は彼女の言うことに……うん、従おう。
P「持って来ましたよ。これでよろしいので?」
メデューサ「ああ。じゃあメイクが終わるまで、あんたはすこっんでな」
P「は? いやしかし、私は関裕美様のプロデューサーですが?」
メデューサ「レディが身支度してるとこを、ジロジロ見るのはマナー違反だよ! さあ、出て行きな!!」
店長さんは、少し残念そうに微笑んでお店の外に出て行ってくれた。
それからメデューサさんは、私にメイクを教えてくれた。
メデューサ「口紅は、あんまり濃く塗るんじゃないよ。この口紅はここを回せば色んな海の色に変わる。最初は朝焼けの映る海がいいだろ」
裕美「こう?」
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