提督「あぁもうっ! タシュケントは可愛いなぁ!!」

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29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:33:10.29 ID:KdVgMMqb0
提督「そ、それは・・・! 俺の家族の写真・・・!」

提督「つい最近失くしてしまって、ずっと探していたんだ!」

提督「どうしてお前がそれを・・・?」

タシュケント「偶然落ちていたのを、あたしが拾ったんだ」

提督「そ、そうか! タシュケント、それを返しt」

タシュケント「同志」

提督「なっ、何だ・・・?」

タシュケント「・・・同志って、娘さんがいたんだね」

タシュケント「娘さん・・・どことなく、あたしに似ているんだね」

提督「えっ!? そ・・・そうかもしれないな!」

30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:33:49.74 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「・・・・・・」

タシュケント「・・・実はね? 同志」

タシュケント「他の人から聞いた話なんだけど」

タシュケント「同志の娘さんは、音楽が得意だったそうだね?」

提督「あ、あぁ・・・」

タシュケント「同志にとって大切な、あたしと同じように・・・」

提督「・・・!」

タシュケント「それから・・・あまり踏み込むようなことではないと思うけど」

タシュケント「同志は家族のことで悩みを抱えていた・・・」

提督「!!」

31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:34:25.53 ID:KdVgMMqb0
提督「タ、タシュケント! お前は何を知りたくてそんな・・・!」

提督「いくら何でも踏み込み過ぎだ!」

提督「それから俺の前で俺の家族の話をするな!!」

タシュケント「」ビクッ

タシュケント「・・・凄く過剰に反応するんだね」

タシュケント「同志・・・本当は・・・」

タシュケント「本当はあたしも・・・疑いたくはないんだけどね・・・?」

提督「な、なんだ・・・!」

タシュケント「・・・まさか」

タシュケント「公私混同・・・していないよね?」

提督「!?」

32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:35:00.01 ID:KdVgMMqb0
提督「な、何のことだ!?」

提督「た、確かに俺は家族のことで・・・」

提督「娘の進路のことで、悩みを抱えてはいる・・・」

提督「娘は将来ミュージシャンになりたいと言っているんだ・・・」

提督「だが俺はもっと堅実な仕事につけと進めた」

提督「保証もない夢追いを続けたところで・・・!」

提督「どうせいつかは後悔することになるんだ・・・!」

提督「お前の好きな神聖なピアノなどというモノではなく!」

提督「あのような下賤なキーボードを弾いているんだ!」

タシュケント「・・・何それ」ボソッ

タシュケント「それは子供が夢見た未来を、同志の権限で妨害しているだけじゃないか!!」

33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:35:34.33 ID:KdVgMMqb0
提督「ぐっ・・・! ぼ、妨害などではない、修正だ!」

提督「人生の先輩、そして父親である俺に黙って従うこと!」

提督「それがあいつの選ぶべき幸福だったんだ!」

タシュケント「それはあまりにも一方的過ぎるよ!」

タシュケント「そんなんじゃ娘さんから信用もされないよ!?」

提督「う、うるさいぞタシュケント! さっきから一体何なんだ!?」

提督「プライバシーの侵害だ! お前は一体何がしたいんだ!?」

タシュケント「・・・娘」ボソッ

提督「!!」ハッ

34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:36:08.68 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「・・・その反応」

タシュケント「やっぱり同志は・・・そっか・・・」

タシュケント「・・・つまり、あたしに対する同志の心の内はこういうことでしょ?」

タシュケント「教育しきれなかった我が子への執着・・・」

タシュケント「そして、あたしに対する優しさと責任感・・・」

タシュケント「その2つを重ねて混同している・・・」

タシュケント「あたしを子供の代用品にしている!!」

提督「うぐっ・・・!?」

提督「し、知ったような口を利くなと言っているだろう!」

35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:36:45.60 ID:KdVgMMqb0
提督「あのままでは、目先の楽しさに気を取られてしまうんだ!」

提督「夢を見続けるためには、現実の足場も必要なんだ!」

タシュケント「娘さんだって多少は自立しているはずだよ!」

タシュケント「あたしだって同じだよ・・・!」

タシュケント「あたしにだって未来は選べる! 上官として、部下の自主性を重んじてよ!」

提督「―――――っ!!」

タシュケント「あたしは・・・あたしは同志を愛しているのに・・・!」

提督「!?」

タシュケント「あたしは! 同志のことを1人の男性として愛しているのに!!」

タシュケント「同志は・・・あたしのことをそんな目で見ていたんだ・・・」

36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:37:17.63 ID:KdVgMMqb0
提督「・・・・・・」

タシュケント「ねぇ・・・? どうしてもダメなのかい・・・?」

タシュケント「同志はあたしのことを、1人の異性として見ることが出来ないの・・・?」

提督「・・・・・・」

提督「・・・すまん」

タシュケント「!!」

タシュケント「酷い・・・! 酷い酷い酷い酷いよぉっ!!」

タシュケント「こんなの・・・こんなのって・・・!」ポロポロ

タシュケント「―――――っ!!」ダッ

提督「タ、タシュケント!!」

提督「・・・・・・」

37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:38:00.39 ID:KdVgMMqb0

―― 提督自室 ――


提督「・・・・・・」

提督「・・・・・・・・・」





提督『・・・俺は働いて久々に帰ってきたんだ!』

提督『帰りたくもない、この家にな!』

提督『お前みたいな碌に家のことも出来ないような嫁を貰った俺は不幸だよ・・・』

提督『お前の存在自体が悪魔のようなものだからだ!』

提督『なぁ・・・どうしてこんな風になるんだろうなぁ!?』

妻『貴方が・・・貴方がこんな風にしたのよ!!』

妻『貴方の所為・・・貴方の所為よ!!』

38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:38:35.44 ID:KdVgMMqb0
提督『黙れ黙れぇっ!! お前がこんなだから・・・!』

提督『だから娘もあんな風に・・・!』





娘『ただいまぁー』





提督『・・・お前、こんな遅くまで何処に行っていたんだ?』

娘『はぁ? 何処に何時まで行って、いつ帰って来ようが私の勝手でしょ?』

提督『何だと!? 親に向かって何だその口の利き方は!?』

娘『うるせぇんだよクソ親父! いつもガタガタ抜かしやがって!』

39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:39:04.88 ID:KdVgMMqb0
提督『あぁ耳障りだ・・・! このろくでなしが!』

娘『うるせぇっつってんだろが!! テメェはただ働いてりゃ良いんだよ!』

提督『何だとこのクソガキがぁっ!!』

提督『お前もお前の母親も、疫病神だけでなく金まで食いやがって・・・!』

提督『白痴で家計のやりくりも出来ない!』

提督『破落戸紛いの輩とつるんでやりたい放題している!』

妻『・・・そうやってすぐに私達の所為にする』

妻『私達に全て押し付ける!』

妻『あああぁぁぁぁぁっ!! その穢れた手で、私達の人生まで穢した!!』

妻『全部貴方の所為なのよおおおぉぉぉぉぉっ!!』

提督『何だとぉっ!? このキチガイ女がぁっ!』バシィッ

妻『痛いっ!?』

40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:39:37.81 ID:KdVgMMqb0
娘『おい止めろよ!!』

提督『俺が悪いと言うのか貴様らはぁっ!?』

妻『貴方と結婚した所為で、この家はもう滅茶苦茶よ!』

提督『・・・俺だって、何も殴りたくはないんだよ!』

提督『でもな? 原因はどう考えてもお前達なんだよ・・・!』

提督『頭のおかしい女房に、こんな不良娘・・・!』

提督『俺の人生は、お前達が狂わせて地に落とさせたんだよ!』

娘『さっきから言いたい放題言いやがって・・・!』

娘『自分に非があるって思ったことはねぇのかよ!?』

提督『黙れこのぉっ!』バシィッ

娘『キャッ!?』

41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:40:28.56 ID:KdVgMMqb0
提督『おいキチガイ女! お前が狂っているからこいつもおかしくなったんだ!』

妻『貴方の所為でしょ!? いつもいつも私にばかり問題を押し付けるくせに!』

提督『うるさいと言っているだろう!!』バシィッ

妻『うぐぅっ・・・!』

提督『ここにあるもの全て、俺を不幸にするんだ・・・!』

提督『こんなもの・・・いらない・・・!』

提督『こんなの・・・家族なんかじゃない・・・!』

娘『・・・・・・』

娘『(私だって・・・3人仲良く暮らしたかった・・・)』

娘『(でも・・・親父だって、いつだって仕事仕事って・・・)』

娘『(全然私の話を聞いてくれなかったじゃんか・・・)』










提督「・・・・・・」

提督「・・・・・・クソッ」

42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:41:02.66 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「(・・・・・・)」

タシュケント「(悲しいよ・・・辛いよ・・・)」グスッ

タシュケント「(同志にとって、あたしは・・・)」

タシュケント「(ただの自分の娘の代用品・・・)」

タシュケント「(でも・・・同志だって、きっと辛いんだよね・・・?)」

タシュケント「(ああいう風に思っているということは、どうにかしたかったんだ・・・)」

タシュケント「(同志だって、毎日悲しかったに違いない・・・)」

タシュケント「(家族の写真を持っていたくらいだから・・・未練があるんだね・・・)」

タシュケント「(あたしは同志を責めることが出来ないよ・・・)」

タシュケント「(同志にいっぱい酷いこと言っちゃった・・・)」

タシュケント「(どうしよう・・・)」

43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:41:33.45 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「(事情は違えど、あたしも同志も辛い思いをしているんだ・・・)」

タシュケント「(こんなのって・・・悲し過ぎるじゃないか・・・)」

タシュケント「(こんなの・・・絶対に間違っているよ・・・!)」ポロポロ

タシュケント「(どうにかしないと・・・)」

タシュケント「(欲張りはダメかな・・・? なら、同志だけでも・・・)」

タシュケント「(でも・・・同志の家庭の問題なんて、あたしが関与して良い問題じゃない・・・)」

タシュケント「(だとしても、救ってあげたい・・・)」

タシュケント「(あたしの大好きな同志が、笑顔で・・・幸せであって欲しいから・・・)」

タシュケント「(一体どうしたら良いのさ・・・)」グスッ

44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:42:07.50 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「(悪いのは何? 良いのは何?)」

タシュケント「(状況を改善? どうやって?)」

タシュケント「(もう・・・訳がわからなくなってきたよ・・・)」

タシュケント「・・・・・・」

タシュケント「・・・・・・・・・」

タシュケント「・・・・・・・・・あぁ」

タシュケント「そうだ・・・そうだった・・・」

45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:49:48.62 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「あたしにとって、同志は全てなんだ」

タシュケント「だから、同志はあたしの神様そのもの」

タシュケント「同志が全て正しいんだ」

タシュケント「だとしたら、その同志を困らせている」

タシュケント「同志の奥さんと娘さんが悪いんだ」

タシュケント「そう、そうに違いないや」

タシュケント「同志は理想の家族が欲しいんだ」

タシュケント「あたしは・・・同志が欲しい」

タシュケント「でも、同志にその気持ちはない」

タシュケント「・・・・・・」

46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:50:26.54 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「・・・本当に欲張りはダメなのかな?」

タシュケント「同志もあたしも、幸せになっちゃダメなのかな?」

タシュケント「・・・ダメだなんて、誰が決めた? 言った?」

タシュケント「あぁなんだ・・・あたし自身が勝手にそう思っていただけじゃないか・・・」

タシュケント「じゃあ、どうしようかなぁ?」

タシュケント「何か良い方法は・・・」

タシュケント「・・・・・・」

タシュケント「・・・・・・・・・」





タシュケント「」ニヤ










―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:51:02.01 ID:KdVgMMqb0
提督「・・・・・・」トボトボ

提督「タシュケント・・・」

提督「(あれから・・・タシュケントとは暫く会っていない・・・)」

提督「(もう・・・戻れないのだろうか・・・)」

提督「(こうも簡単に崩れ去るものなんだな、人間関係とは・・・)」

提督「(いや、因果応報だ・・・)」

提督「(タシュケントが俺のことを・・・あんな風に思っていたとは・・・)」

提督「(それなのに、俺は・・・)」

48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:51:48.86 ID:KdVgMMqb0
提督「(俺は、タシュケントの心を踏み躙ったんだ・・・)」

提督「(俺がタシュケントを不幸にさせてしまったんだ・・・)」

提督「(クソッ・・・結局、不幸だ不幸だと喚いていて)」

提督「(今になってわかったことは、俺が疫病神だったんだ・・・)」

提督「(他人が俺を不幸にするんじゃない)」

提督「(俺が他人を不幸にしていたんだ・・・)」

提督「(悪魔は・・・俺じゃないか・・・!)」

提督「・・・・・・」

提督「(・・・こんなんじゃ、タシュケントに会わせる顔もない)」

提督「(今更会って、何をどう言えと・・・)」

49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:52:19.50 ID:KdVgMMqb0
提督「(こうして気分転換に歩いていても、何も変わらない・・・)」

提督「(俺は・・・何てことをしてしまったんだ・・・)」

提督「(あぁ・・・あぁ・・・・・・)」

提督「・・・・・・」

提督「」チラッ

提督「・・・いっそのこと」

提督「このまま海に身を投げてしまおうか・・・?」

提督「・・・・・・」

提督「・・・・・・?」

提督「何だ? これは・・・?」スッ

50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:53:06.27 ID:KdVgMMqb0
提督「紙飛行機? ははっ、誰かが飛ばしたのかな?」

提督「あぁ・・・俺もこの紙飛行機みたいに、何処かずっと遠くへ行ってしまいたい・・・」

提督「そしてそのまま・・・」

提督「・・・・・・」

提督「・・・?」

提督「何だ? 何か中の方に書いてあるぞ・・・?」ペラッ










後  ろ  の  正  面  だ  あ  れ  ?










提督「・・・・・・え?」










「 ア ハ ッ ♪ 」










ガッ!!!!










―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――




51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:54:14.49 ID:KdVgMMqb0
提督「・・・・・・」

提督「・・・・・・ん」

提督「(こ・・・ここは・・・?)」





タシュケント「あぁ同志、やっと目を覚ましたのかい?」ニコ





提督「うわああぁぁぁっ!?」ガバッ

タシュケント「そんなに驚かなくても良いのに!」

52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:55:05.77 ID:KdVgMMqb0
提督「タ、タシュケント! これは一体どういうことだ!?」

提督「ここは何処だ!? 俺に何をした!?」

タシュケント「同志には少し眠ってもらってね?」

タシュケント「少し見せたいものがあるからここに連れてきたんだ」

タシュケント「ほら、見てよ」スッ

提督「・・・?」





墓石『』





提督「な、何だこれは・・・?」

タシュケント「何って・・・見ての通り、お墓だよ?」

タシュケント「頑張って作ったんだ・・・」

提督「・・・は?」

53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:55:41.11 ID:KdVgMMqb0
提督「一体何の為に・・・?」

タシュケント「・・・同志はさ」

タシュケント「もう一度、人生をやり直したいと思わないかい?」

タシュケント「素敵な女性と出会って、結婚して・・・」

タシュケント「子供を授かって・・・幸せな家庭を築いて・・・」

提督「急に何を・・・?」

タシュケント「人生はね? やり直せるんだよ?」

タシュケント「土に埋もれて、地に落ちて」

タシュケント「浄化されるのを待てば・・・ね?」ニコ

提督「」ゾワッ

54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:56:24.33 ID:KdVgMMqb0
提督「な、何を言っているんだ!?」

タシュケント「同志の魂はね? 穢れてしまっているんだ・・・」

タシュケント「同志のガタガタに崩壊した家庭の所為でね・・・?」

タシュケント「あぁ可哀想な同志・・・あたしがその穢れた魂を解放してあげる!」

タシュケント「呪われた家庭の呪縛から、解放してあげるんだ!」

提督「お、俺を殺して・・・ここに埋めるというのか!?」

タシュケント「一度穢れてしまった魂は、中々浄化出来るものではないんだ・・・」

タシュケント「あたしには、この方法しか思いつかなかったんだよ・・・」

タシュケント「・・・でも安心して!」

タシュケント「何も同志1人だけが入るんじゃないんだから!」

提督「は・・・?」

55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:57:01.49 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「ほら、同志とあたしの入るお墓はこの綺麗なお墓だよ?」

タシュケント「頑張って作ったんだ・・・」

タシュケント「ちゃんと綺麗なお花も手向けて・・・」

提督「同志とあたし・・・? な、何を・・・!?」

タシュケント「あたしにとって、同志は全てだったんだ・・・」

タシュケント「それが今まで過ごしてきた人生はまるで道化の如し・・・」

タシュケント「同志にフラれた時点で、あたしの人生は終わったも同然・・・」

タシュケント「魂も・・・もうドロドロに穢れてしまったんだ・・・」

タシュケント「だからね? あたしと一緒にこのお墓に入って」

タシュケント「しっかりと浄化されて、もう一度やり直そうよ!」

56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:57:58.51 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「あたしが同志の来世のお嫁さんになってあげる!」

タシュケント「あたしは同志を不幸になんかしたりしない!」

タシュケント「あたしは同志の娘さんの代わりなんて嫌だよ・・・!」

タシュケント「あたしは同志を自分だけのものにしたいんだ!」

提督「あぁ・・・! すまない、すまないタシュケント・・・!!」

提督「俺がお前をこんな風にさせてしまった・・・!」

提督「許してくれぇ・・・っ!」

タシュケント「ど、同志! 同志が謝ることなんてないよ!」

タシュケント「何も怖くないから・・・」

タシュケント「ねぇ・・・? だから良いでしょ・・・?」

タシュケント「2人一緒なら寂しくないよ・・・? だから・・・ね・・・?」ニコニコ

提督「ひっ!?」ビクッ

57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:58:47.06 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「・・・あぁそうそう、同志の家族は悪い家族だから」

タシュケント「こっちのボロボロのお墓に・・・」





墓石『』





提督「ま、まさかお前・・・!?」

提督「妻と娘を殺して埋めたのか!?」

タシュケント「・・・アハハッ!! ピッタリだよねぇ!?」

タシュケント「同志を裏切るようなことをしたんだ・・・!」

タシュケント「だから、この人達は浄化なんてされずに」

タシュケント「ここが一生の牢獄になるんだ・・・!」

58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 15:59:30.00 ID:KdVgMMqb0
提督「ああああぁぁぁぁぁっ!!!? 何てことをしたんだタシュケント!!」

提督「お前は! お前は狂ってしまった・・・!!」

提督「俺の・・・俺の所為だ・・・!!」

タシュケント「どうしたんだい?」

タシュケント「同志にとって、その人達はいらないモノなんでしょ?」

タシュケント「それに・・・あたし、言ったよね?」

タシュケント「他人を裏切るような輩は、いくらお墓の下に入れられても」

タシュケント「浄化なんてされずに、そこが永遠の牢獄になるって・・・」

タシュケント「だからね、同志?」





タシュケント「あたしを裏切ったら、ここが同志の永遠の牢獄になるからね?」ニコ





提督「ひっ!?」

59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:00:05.51 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「あぁ同志・・・同志はそんな表情を作ることも出来るんだね・・・?」

タシュケント「同志はどんな顔をしても本当に可愛いよねぇ・・・?」

タシュケント「好きだなぁ・・・その顔・・・アハッ♪」

提督「よ、寄るなぁっ!!」

タシュケント「同志のことはね・・・? 前からずっと気になっていたんだ・・・」

タシュケント「・・・でもあたしは本当の同志を知らなかった!」

タシュケント「それも、今になるまでずっと!」

タシュケント「あたしは同志のことを愛しているのに・・・!」

タシュケント「出来損ないの同志の家族が邪魔をした・・・!!」

60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:00:50.01 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「同志はとても綺麗な声をしていたよ・・・」

タシュケント「きっと、素敵な人なんだろうって」

タシュケント「・・・そうに違いない!!」

タシュケント「だって、あんなにも一瞬で同志のことを好きになってしまったんだから!!」

タシュケント「ずっとそう思っていたんだ・・・!」ニコニコ

提督「ひっ・・・ひっ・・・!?」ビクビク

タシュケント「だから同志には”特別”を用意したよ!」

タシュケント「あたしが考えた、同志とあたしだけの特別な・・・」





タシュケント「 素 敵 な 眠 り 場 所 を ♪ 」





提督「」

61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:01:20.83 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「あたしが手を貸してあげる・・・」

タシュケント「戸惑うことは何もないよ?」

タシュケント「わかるでしょ・・・?」

タシュケント「あたしと同志の望みはピッタリなんだから・・・」

タシュケント「同志の望みを叶えてあげる」

タシュケント「でも、あたしにも望みがあるんだ・・・」

タシュケント「出来れば同志の方から身を委ねてほしいな?///」

タシュケント「だってほら・・・”両想い”って、素敵だよね?///」モジモジ

提督「や、やめてくれぇっ!!」

62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:01:53.76 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「ねぇ同志・・・何を迷っているの?」

タシュケント「大好きな同志・・・きっと」

タシュケント「きっと・・・素敵に眠らせてあげる・・・!!」

提督「嫌だ・・・嫌だ・・・!!」ガタガタ

タシュケント「同志はあたしが・・・優しく殺してあげる♪」スッ

トカレフ『』

提督「ひっ!?」

タシュケント「大丈夫だよ同志? 痛いのは一瞬だけだから・・・」

タシュケント「すぐにあたしも同志のところに逝くからね?」

タシュケント「それに・・・」

63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:02:31.25 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「・・・ねぇ同志、知っているかい?」

タシュケント「お墓の中って、暗くて涼しいから心地良いんだよ?」

タシュケント「あたしと一緒に入ろう・・・?」

タシュケント「あぁ同志・・・美しい石の蓋で閉じ込めてあげる!!」

提督「うわあああぁぁぁぁっ!?」ドンッ

タシュケント「わあっ!?」ドテッ

提督「だ、誰か助けてくれえええぇぇぇぇっ!!!!」ダッ

タシュケント「・・・・・・」

タシュケント「同志・・・どうして・・・?」

タシュケント「折角同志とあたしのお墓を作ったのに・・・」

64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:03:08.64 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「同志は素直じゃないなぁ・・・」

タシュケント「・・・あ! 本当は嬉しいんだね!」

タシュケント「恥ずかしがっちゃって! あぁもうっ!///」

タシュケント「本当に同志は可愛いなぁっ!! アハッ!!」

タシュケント「こんな真っ暗な山の中で・・・どうやって逃げるっていうのさ♪」

タシュケント「捕まえてあげる・・・だから、もう少し待っていてね?」

タシュケント「 あ た し の 同 志 ♡ 」

65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:03:53.35 ID:KdVgMMqb0
提督「はぁ・・・はぁ・・・!!」タッタッ

提督「(クソッ! ここは何処なんだ!?)」

提督「(暗くて前もよく見えんぞ!)」





「待ってよ同志」





提督「(お、追ってきた・・・!!)」

提督「(どうすれば良いんだ!?)」タッタッ

提督「!!」





廃屋『』





提督「(あれは・・・廃屋か?)」

提督「(・・・いや、あんなところに隠れたところで)」

提督「(この状況じゃ、袋の鼠も同然だ・・・!)」

66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:04:28.56 ID:KdVgMMqb0
提督「(しかし、この夜の山中を闇雲に走ったところで)」

提督「(出口が見つかるかもわからん! ・・・挙句の果てに)」

提督「(疲れて追いつかれてしまうのがオチだ・・・!)」

提督「(どうすれば・・・!!)」





「同志どこぉーーーーー??」





提督「(・・・・・・)」

提督「(・・・・・・・・・)」

提督「(・・・クソッ! 止むを得ん!)」ダッ

67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:05:00.82 ID:KdVgMMqb0

―― 便所 ――


提督「(クソッ! 何処も彼処も扉がボロボロで隠れられん!)」

提督「(よりにもよって、ここしかマトモな場所がないとは・・・!)」





「同志ぃーーーーー?」





提督「!!」

提督「(来た・・・!!)」

68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:05:32.25 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「同志何処に行っちゃったかなぁー?」

タシュケント「・・・・・・」

タシュケント「・・・・・・・・・」

タシュケント「・・・あぁ」

タシュケント「そこにいるんだね」ガタッ

提督「!!!!」

タシュケント「・・・・・・なーんて」

タシュケント「こんな廃屋なんかに逃げ込んでも、袋の鼠だよ・・・」

タシュケント「同志もそこまでバカじゃあない・・・か」

69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:09:04.18 ID:KdVgMMqb0
タシュケント「はぁ・・・早く同志を見つけないと・・・」

タシュケント「暗い夜道を走り回って、怪我でもされたら大変だ・・・」

タシュケント「同志ぃーーー? 何処ぉーーー?」スタスタ

提督「(・・・・・・)」

提督「(・・・・・・・・・)」

提督「(・・・・・・・・・行った・・・か?)」

提督「(と、とにかく、一刻も早くここから逃げ出して・・・!)」カチャ

提督「(誰かに助けを求めないと・・・!!)」ギイィ















http://iup.2ch-library.com/l/i1921170-1531724802.png










「 見 つ け た ♡ 」










――― 終わり ―――


70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:10:58.56 ID:KdVgMMqb0
タシュケントを助けんと・・・
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 16:12:27.17 ID:YO7iDKvTo

お姉ちゃんの方?
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/07/16(月) 16:19:20.96 ID:KdVgMMqb0
>>71
イキスギィッ! の方です
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 16:39:35.76 ID:wMy8AbD4O
もしかしたらグラーフの話書いてた人かな?
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/16(月) 16:42:40.88 ID:SSoUxHyao
どうしてこうなった
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/18(水) 09:24:48.13 ID:gXMn7pLGo

ヤンデレ同志いいぞ〜
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/19(木) 01:30:15.36 ID:PCRbOqWZo
画像消えとる
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/19(木) 23:52:56.27 ID:X/HH7v940
>>76

http://livedoor.blogimg.jp/tmg24news/imgs/c/c/ccf270c6.png
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/07/21(土) 18:14:46.13 ID:zqXg7WenO
タシュケント可愛いよね(白目)
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