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【アマガミ】橘「七咲、許してくれるかな」
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180 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:42:13.49 ID:/jkNf6yh0
――――――――
七咲「ごちそうさまでした」
七咲「後片付けは私がやりますよ」
橘「いいよ、七咲はお客さんなんだからゆっくりしてて」
七咲「そういうわけにはいきませんよ」
七咲「先輩はお風呂行ってください」
七咲「帰ってきてからそのままじゃないですか」
七咲「今日は私がいるんですから、私ができることは何でも任せてください」
橘「んー…そういうことならお願いしようかな、よろしくね」
七咲「はい」
181 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:43:06.22 ID:/jkNf6yh0
―――――――
橘「……」
橘「よく考えたら…これはすごいことなんじゃないか」
橘「このお風呂に七咲が入ったんだよな」
橘「採取するか」
橘「って、何やってるんだ」
橘「そんなことはもう大学に入ってやめたじゃないか」
橘「…少し落ち着いたぞ、考えてみれば採取して飾ったところで何の意味もないじゃないか」
橘「飲むだけにしておこう」
ガンッ
橘「僕は何も成長していないのか…!」
橘「大人になれ!橘純一!」
182 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:43:46.38 ID:/jkNf6yh0
七咲「先輩、大丈夫ですか?」
七咲「すごい音しましたけど」
橘「あ、ああ、気にしないで」
橘「ちょっとすべって頭をぶつけただけだから」
七咲「もう…しっかりしてくださいよ」
七咲「怪我してませんか?」
橘「うん、なんともないよ」
橘「七咲はほんと、くつろいでていいから」
183 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:44:44.56 ID:/jkNf6yh0
―――――――
橘「今日のお風呂は僕が生きてきた人生の中で最高のお風呂だった」
七咲「…相変わらずの変態ですね」
橘「い、いや、そういう意味じゃなくて」
七咲「他にどういう意味があって言ったのか知りたいですね」
橘「ないです…」
七咲「でも、先輩は高校の時のままで少しうらやましいです」
橘「そんな、僕がまるで成長していないみたいじゃないか」
七咲「…あまり変わってないように思えますが」
橘「こう見えてもちゃんと成長してるんだよ」
184 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:45:40.38 ID:/jkNf6yh0
橘「……」キリッ
七咲「……」
橘「……」キリッ
七咲「どこがですか?」
橘「ひどいっ」がくっ
七咲「冗談ですよ、ただ私がしてるのは成長の話ではなくてですね…」
橘「七咲だって案外成長していないかもしれないじゃないか」
橘「その服の下に水着着てたりして、見ていい?」
七咲「き、着てるわけないに決まってるじゃないですか!!見ていいわけないでしょ!!」
橘「ご…ごめんなさい」
橘「あの、でももう夜だし、周りにも迷惑かかっちゃうからもうちょっと静かにね…」
七咲「すっ…すみません!つい…」
185 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:46:33.58 ID:/jkNf6yh0
七咲「……」
橘「……」
七咲「あの、先輩…」
七咲「すみません、大きな声を出して」
橘「僕の方こそ変なこと言ってごめん」
七咲「……」
橘「…そうだ、軽く飲まない?」
橘「それで楽しい話をしよう」
七咲「楽しい話ってどういう話ですか?」
橘「そうだな、最近のテレビのことだったり、普段の会社でのことだったり」
七咲「会社の話はあまり楽しいとは思えませんが」
橘「あー…そうだね、会社の話はなしだな」
186 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:47:19.20 ID:/jkNf6yh0
橘「七咲は大晦日に何の番組をみてた?」
七咲「郁夫と一緒にお笑いを見てました」
橘「もしかして、出演者は笑っちゃうとお尻を叩かれちゃうあれかな」
七咲「はい、そうです」
橘「やっぱり、僕も見てたよ」
七咲「私もうずっと笑っちゃってました」
橘「どこが特におもしろかった?」
七咲「そうですね、プレイボーイ医師が車から降りたら落とし穴に落ちるところですかね」
七咲「あれもうずっと笑っちゃって」
橘「あそこか、あれは確かにおもしろかったな」
187 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:55:29.46 ID:/jkNf6yh0
橘「休日に出かけたりしないのなら、服とかはあまり買ったりしてないの?」
七咲「いえ、休日に出かけないだけで、そういう買い物は仕事終わりにしてます」
七咲「ただ、残業なんかで帰るのが遅くなると閉まっちゃうお店もありますから、けっこう日が限られるんですよね」
橘「さっきの休日の過ごし方もだけど、七咲って意外とのんびりしてるんだね」
橘「高校の時はかなりしっかりした子だったからちょっと驚いたよ」
七咲「そういう人は嫌いですか?」
橘「いや、そんなことないよ」
七咲「高校や大学のときはいろいろ目標なんかがありましたから、普段の生活も充実してたんです」
橘「今は?」
七咲「今は寝て起きて、会社に行って、ただひたすら仕事をして、家に帰って…」
七咲「毎日何の変化もなく、それを繰り返してるだけですからね」
七咲「休みの日には何か新しいことをしようなんて元気もなかったんです」
188 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:56:12.83 ID:/jkNf6yh0
橘(七咲も大変なんだな…)
橘(せめて僕がやさしくしてあげないと)
橘「七咲、ビールがもうないよ、ほら」
七咲「すみません、ありがとうございます」
橘「おつまみもまだまだあるから遠慮しないで」
橘「そうだ、肩もんであげようか?」
七咲「どうしたんですか?なんか変ですよ」
七咲「まさかもう酔ったんですか」
橘「いや全然」
橘「僕はいつもこうだよ」
七咲「それもそうですね」
七咲「じゃあお願いしてもいいですか?」
七咲「肩、もんでくれるんですよね」
橘「うん、任せてよ」
189 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:57:17.42 ID:/jkNf6yh0
1時間後
七咲「……」うとうと
橘「七咲、七咲」とんとん
七咲「ふぇ…しぇんぱい…?」
橘「こんなところで寝たら風邪ひくよ」
橘「ほら、ベッドそこだから」
七咲「はーい」
橘(七咲って酔うとこんな感じになるのか、普段とのギャップというか…これはこれでかわいいな)
七咲「あれ、しぇんぱいはねにゃいんですか?」
橘「ああ、片づけたら寝るよ」
七咲「はやくしてくだしゃいねー」
190 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:58:20.68 ID:/jkNf6yh0
橘「さてと、僕もそろそろ寝るかな」
七咲「しぇーんぱい」ばたばた
橘「あれ、まだ寝てなかったの?」
橘「もう電気消すよ」
七咲「はーい」
橘「じゃあおやすみ」
七咲「あれー、べっどここですよー」
橘「うん、七咲はそこで寝ていいよ、僕はこっちの布団で寝るから」
七咲「いっしょにねましょーよ」ぽんぽん
橘「いやいやいや、それはだめだよ」
七咲「いーじゃないですかー、わたしのおねがいきいてくだしゃいよー」
橘「だ、だからだめだってば」
七咲「しぇんぱいがこにゃいなら、わたしがそっちいきますよ」ごろん
191 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 03:59:14.52 ID:/jkNf6yh0
橘「あの…七咲、一応わかってると思うけど、僕たちはもう高校生じゃなくて大人なんだよ」
橘「その二人が同じ布団で寝るっていうのはよくないと思うんだよね」
橘「あ、高校生ならいいってわけでもないけど…」
橘「それに、ま、まだそういう関係じゃないし…」
七咲「しぇんいはわたしとねるのいやですか?」
橘「嫌じゃないよ、むしろ寝たい…けど」
七咲「じゃー、きまりですね」ぐいっ
橘「わっ」すてんっ
七咲「たちばなしぇんぱい」
橘「な…なに…?」
七咲「わたし、しぇんぱいのことだいしゅきですから、なにされてもかまいませんよ」
橘「!?」
橘「な、七咲…ちょっとさすがに」
七咲「……」
橘「七咲?」
七咲「すー…すー…」
192 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:00:00.83 ID:/jkNf6yh0
翌日
七咲「……」パチッ
七咲「……」むくっ
七咲「んーっ…」
七咲「うー…もうこんな時間…」
七咲「!?」
橘「ぐー…ぐー…」
七咲「えっ…せん…え、ちょっと…え?」
七咲「どうして私が先輩と…」
七咲「たしか昨日…」
七咲「あれ、思い出せない…」
193 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:00:47.57 ID:/jkNf6yh0
橘「ぐー…」
七咲「……」
七咲「まさかとは思いますけど…」
七咲「そんな…嘘ですよね?先輩…」
七咲「た、ただ隣で寝てただけですよね?」
七咲「何も…なかった…ですよね?」
七咲「私としては別に先輩なら何かあったとしても…じゃなくて!」
橘「うーん…」ごろん
七咲「ひゃあっ!…って寝返りか…」
194 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:02:29.45 ID:/jkNf6yh0
――――――――
橘「ふわわわー」
橘「よく寝た」
七咲「お…おはようございます先輩」
橘「ああ、おはよう」
七咲「も、もうお昼ですけど、朝食できてます」
橘「おお、ありがとう!」
橘「悪いね、ごはん作ってもらって」
七咲「泊めていただいたので、これぐらいは」
橘「そんなことぐらい全然気にしないでいいよ、僕は七咲の新しい一面が見れておもしろかったし」
七咲「え…そ、その…私昨日何かご迷惑をお掛けしたりは…してないですかね?」
七咲「えっと、あまり覚えてなくて…」
195 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:03:36.79 ID:/jkNf6yh0
橘「迷惑…ってほどでもないけど、七咲って意外とああいう面もあるんだね」
七咲(聞きたいような、聞きたくないような…)
七咲(酔って変なことしたとか…)
橘「全然眠れなかったよ」
七咲「ね、眠れなかった…」
橘「結局そのまま寝ちゃったんだけどね」
橘「えっと…その、かわいかったよ」
七咲「!?」
七咲「せ、先輩、そんな…//」
橘「僕の袖をつかんだまま、全然離してくれなかったから移動もできなかったんだよね」
七咲「え?」
196 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:04:57.13 ID:/jkNf6yh0
七咲「袖を…ですか?」
橘「うん」
七咲「そ、そうですか」
七咲「変なことは言ってませんでした?」
橘「変なことか…」
橘「……」
橘(七咲「わたし、しぇんぱいのことだいしゅきですから、なにされてもかまいませんよ」)
橘「いっ…言ってなかったと思うよ」
七咲「よかった…」ほっ
197 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:05:46.07 ID:/jkNf6yh0
橘「なあ、後でどこか出かけないか?」
七咲「はい、いいです…あっ」
七咲(そういえば私今下に何も…)
七咲(その状態で外を歩き回るなんてとてもじゃないけど)
七咲(出かけた先で新しいのを買えば)
七咲(でもそれはリスクが)
七咲(あっ)
七咲「あの、私今ある服が昨日来てたスーツだけで出かける服がないんですよ」
七咲「正直スーツは好きじゃないので、あれで歩き回るのはちょっと…」
橘「そうなんだ」
七咲「すみません…」
橘「いいっていいって、僕の方こそごめんね」
橘「七咲に合うサイズの服を持っていればよかったんだけど」
七咲「それは持ってたらおかしいです」
198 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:06:28.82 ID:/jkNf6yh0
ピー ピー
橘「あれ、洗濯機の音」
橘「洗濯もしてくれてたの?」
七咲「はい」
七咲「それじゃあ外に干してきますね」
シュババッ
七咲(先輩の洗濯物は干し終わったから、後は私のだけ」
七咲「そうだ」
七咲「先輩、ドライヤーお借りしますね」
橘「うん」
七咲「ありがとうございます」
橘「……」
橘「ドライヤー?」
橘「何に使うんだろ」
橘「七咲のことだから何か家事の裏技的なことかな」
橘「今後のために僕も教えてもらおう」
199 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:07:27.17 ID:/jkNf6yh0
七咲「時間はかかるだろうけど、少しでも早く乾かさないと」ゴォー
橘「七咲ー」ガチャ
七咲「っへぇ…っ!?」
橘「何してるの?」
七咲「い、いや、これはその…」
七咲「せ…先輩こそどうしたんですか//」
橘「ドライヤー使うって言ってたから何か家事の裏技とかやるのかなと思って」
橘「顔赤いけど、大丈夫?」
七咲「だっ、大丈夫ですから!」
七咲「あっち行っててください!」
橘「う、うん」
200 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:09:10.02 ID:/jkNf6yh0
橘「うーむ、七咲何してたんだろ」
橘「顔も赤かったし、ちょっと心配だな」
橘「こっそり覗いてみるか」
橘「……」
七咲「……」ゴォー
橘(何かを乾かしてる…?)
七咲「ふぅよかった、こんなところ先輩に見られたらどう思われることか…」
橘(なんだなんだ?気になるぞ)
七咲「これはだいたい乾いたかな」
七咲「こっちも乾かさないと」
201 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:10:06.67 ID:/jkNf6yh0
橘「!?」
橘(あ、あれはまさか七咲の…!)
橘(まあたしかに男の一人暮らしの僕の部屋に七咲の下着が干してあったら変に思われるよな)
橘(そうか、七咲そんなことまで考えてくれてたのか)
七咲「よしっこれなら着れるかな」
七咲「……」ぬぎっ
橘「えっ」がたっ
七咲「!」びくっ
橘「……」
七咲「……」
七咲「……//」
七咲「……///」ぷるぷる
橘「は…ははっ…」
七咲「先輩の変態っ!」
202 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:10:45.43 ID:/jkNf6yh0
七咲「……」
橘「ごめんって、機嫌直してくれよ」
橘「結果的には覗きになってしまったかもしれないけど、そういうつもりじゃなかったんだ」
橘「僕はただ、七咲がちょっと心配だったから」
七咲「心配?」
橘「うん、一回目に見たときはなんだか顔が赤かったからさ」
七咲「……」
橘「見たっていっても背中だけだし、部活の時はいつも見せてたじゃないか」
七咲「あれは見せるためじゃありません」
203 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:11:19.14 ID:/jkNf6yh0
七咲「…まあいいですよ」
七咲「元々は用意できてなかった私が悪いですから」
橘「よかった〜」
橘「ん?待てよ」
橘「着替え分がなくて乾かしてたのなら、さっきまでの七咲って…」
七咲「な、なんですか…」
橘「というより昨日お風呂に入ってからか」
橘「そこからずっと…」
七咲「な、なに想像してるんですか!」
204 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:11:49.08 ID:/jkNf6yh0
夜
七咲「もうこんな時間…」
七咲「私そろそろ帰ります」
橘「駅まで送るよ」
橘「ついでにコンビニにも行きたいし」
七咲「はい、じゃあお願いしますね」
205 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:12:26.37 ID:/jkNf6yh0
橘「やっぱりこの時間はかなり寒いな」
七咲「そうですね」
七咲「寒いからってこたつに入ったまま寝ちゃだめですよ」
橘「それは七咲のことじゃないか」
七咲「そうでしたっけ、忘れました」
橘「僕は七咲の普段の生活が心配だよ」
七咲「先輩に心配されるなんてちょっとショックです」
橘「ええっどういう意味だよ」
七咲「冗談ですよ、ありがとうございます」
七咲「やっぱり先輩はやさしいですね」
橘「それはまあ…心配するぐらい当たり前だから」
206 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:13:00.49 ID:/jkNf6yh0
七咲「もう駅に着いちゃいましたね」
橘「ん?ああ、そうだね」
七咲「不思議ですね、楽しい時間ほど短く感じてしまうなんて」
橘「そうだな、僕はもっと七咲と話していたいもん」
七咲「はい、私もです」
七咲「来週もまた来ていいですか?」
橘「もちろんだよ」
橘「次は着替えを忘れずにな」
七咲「また泊まりですか?」
橘「あれ、嫌だった?」
七咲「先輩がエッチなことをしようとしなければ問題ないんですがね」
橘「僕は何もしてないよ」
七咲「ふふっ」
七咲「それじゃあ失礼します」
207 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:13:27.75 ID:/jkNf6yh0
3日後
プルルルルル
橘「はい、橘です」
七咲「もしもし七咲です」
橘「おお、七咲か、ちょうどよかった」
七咲「ちょうどいい?」
橘「うん、僕も七咲に電話しようと思ってたところなんだ」
七咲「そうだったんですか」
橘「あ、七咲から話してよ、かけてきたのはそっちだし」
七咲「はい、いいですよ」
208 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:14:19.11 ID:/jkNf6yh0
七咲「あまり大したことじゃないですけど、私が今度会社のプロジェクトのリーダーに任されまして」
橘「おお、すごいじゃないか」
七咲「その…先輩に一番に伝えておきたいと思って」
橘「僕に…?」
七咲「はい」
橘「そっか…」
橘「……」
七咲「先輩?」
橘「よし」
橘「そういうことならお祝いしないとな」
七咲「お祝いですか!?」
209 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:14:57.24 ID:/jkNf6yh0
七咲「で、でもまだやったわけでもなく、決まっただけですよ」
七咲「それに言いましたけど、大したことじゃないですし…」
橘「でもそれで電話してきたんでしょ?」
七咲「まあ…はい…その、先輩に褒めてほしくて…」
七咲「もう、そんなこと言わせないでください」
橘「直接会って話もしたいってのもあるんだけどね」
七咲「そういうことでしたら、はい、お願いします」
橘「日付は、そうだな…」
橘「今週の木曜日なんてどうだろ、平日だけどさ」
七咲「今週の木曜日ですか…」
橘「うん、無理…かな?」
七咲「いえ、ではその日で」
橘「詳しいことはまたメールするから」
210 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:15:37.42 ID:/jkNf6yh0
七咲「それで先輩の用は何なんですか?」
橘「え、僕?」
七咲「ちょうど電話をしようと思ってたって言ったじゃないですか」
橘「ああ、そうだった」
橘「いやー、なんていうか七咲と話したいなと思ってて」
七咲「?」
七咲「どうしたんですか、なんか変ですよ」
橘「変ってそんなことないよ、僕はいつも通りだよ」
211 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:16:35.23 ID:/jkNf6yh0
木曜日
七咲「先輩!」
七咲「すみません、お待たせしました」
橘「いやいや、全然待ってないよ」
橘「まだ時間にも余裕があるし」
七咲「あの、ここいつもの場所と違いますよね」
橘「うん、そうだね」
七咲「そうだねって…」
橘「まあ僕に任せてよ」
七咲「はい…」
212 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:17:17.24 ID:/jkNf6yh0
店員「いらっしゃいませ」
橘「予約してた橘です」
店員「お待ちしておりました、こちらへどうぞ」
七咲「……」
七咲「ちょっと先輩、ここ高そうですけど、大丈夫なんですか」ひそひそ
橘「たしかに僕は高い所はちょっと苦手だけど…」
七咲「それは高所ですよね、私が言ってるのはお金のことです」
橘「ああ、僕だってちゃんと考えてるから」
七咲「それならいいですけど…」
213 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:18:00.23 ID:/jkNf6yh0
―――――――
橘「どうだった?」
七咲「とてもおいしかったです」
七咲「でもちょっと意外です、先輩にこういったところに連れて来ていただけるなんて」
七咲「静かで、先輩とだけとの空間で…橘先輩にしてはおしゃれですね」
橘「だって今日は特別な日だろ」
七咲「特別…?な、何かありましたっけ」
店員「失礼します」
店員「どうぞ」
七咲「ケーキ…」
214 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:19:04.61 ID:/jkNf6yh0
七咲「あの、先輩もしかして…」
橘「僕こういう経験ないからさ、上手く言えないけど…」
橘「でも七咲の誕生日はお祝いしたいなと思って」
七咲「知ってたんですか、私の誕生日」
橘「うん、おせっかいな妹が教えてくれたよ」
七咲「美也ちゃんが、そうですか」
橘「それとこれも、開けてみて」
七咲「あ…きれい…」
七咲「いいんですか、こんなものもらっちゃって」
橘「七咲のために買ったんだから」
215 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:20:03.10 ID:/jkNf6yh0
橘「誕生日おめでとう七咲」
七咲「ありがとうございます、大事にしますね」
橘「それと…その…」
橘「これは七咲さえよければ…なんだけど…」
橘「えっと…」
橘(ここでハッキリ言わないと…!)
七咲「?」
橘「来年もこうやって七咲の隣で一緒に祝わせてくれないか」
七咲「橘先輩…」
橘「……」
七咲「来年だけ…ですか?」
橘「そ、その…とりあえず」
七咲「私は来年も再来年もその先もずっと先輩といたいです」
216 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:20:55.28 ID:/jkNf6yh0
七咲「先輩…私はずっと…あの時から…」
橘「……」
七咲「大好きです、だから私の彼氏になってください」
橘「あっ…その…」
七咲「……」
橘「まさか七咲から言われるなんて…」
橘「ほんとは今日僕から言おうと思ったのに」
七咲「先輩がハッキリしないからですよ」
七咲「でも私はそんな先輩が好きなんです」
橘「ははっ…そうか…」
橘「僕も七咲のことが一番好きだ、偽りないよ」
橘「僕を七咲の彼氏にしてほしい」
217 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:21:45.98 ID:/jkNf6yh0
橘「本当は高校生のうちに言っておきたかったんだけど…」
橘「バカだな僕は…あんなことして」
七咲「あの時は約束破りましたよね、今度は信じてますからね」
橘「うん」
橘「七咲」
七咲「はい」
橘「……」ぐいっ
橘「……」
七咲「あっ…」
七咲「先輩…」
橘「これからもよろしくな」
七咲「はいっ」
218 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:22:36.21 ID:/jkNf6yh0
数年後
橘「……」
ガチャ
逢「純一さん、朝ですよ、起きてください」
逢「今日は遊園地に行く日でしょ」
橘「うーん…逢がおはようのキスしてくれたら起きるかも」
逢「もう、しょうがない人ですね」
逢「……」チュッ
橘「……」もぞもぞ
橘「……」がしっ ぐいっ
逢「えっ!?きゃっ」
逢「やっ、ちょっ…じゅんいちさ…あんっ」
219 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:23:16.84 ID:/jkNf6yh0
女の子「パパおっきろー!」
男の子「おきろー」
逢「!?」
橘「!」
男の子「あれ?ママもねてるのー?」
逢「お、起きてるよ、パパももうすぐ起きるからあっち行ってなさい」
女の子「はーい」
男の子「はーい」
逢「もうっ」ペシッ
橘「いたっ」
220 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 04:24:13.42 ID:/jkNf6yh0
逢「あなたはほんとに変わらないんだから」
橘「逢だって変わってないじゃないか」
逢「純一さんに合わせてるんです」
逢「さぁ、早く準備しましょ、子どもたちが待ってますよ」
橘「うん」
逢「……」
逢「ねえ純一さん」
橘「なに?」
逢「大きな子どもが一人に小さな子どもが二人」
逢「毎日が大変ですけど、私とっても幸せですよ」
終わり
221 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/16(土) 04:37:49.35 ID:xzZFwraxo
乙
案外あっさり終わったね
アマガミSSまた増えないかな
222 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/16(土) 04:54:38.86 ID:xJ4nI9NEO
良かった
223 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/16(土) 05:17:42.91 ID:KqgGR3VCo
ラブリーと絢辻さんが出てこなかったからどっちかがスキbadになった原因かな?
224 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2018/06/16(土) 07:19:08.45 ID:KrOzI2HS0
久々にアマガミがやりたくなったん
ありがとう
225 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/16(土) 09:17:28.81 ID:aBp91MJr0
おつおつ
226 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/16(土) 11:16:16.77 ID:Ryvhdgcb0
乙!
227 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/16(土) 12:32:10.62 ID:/jkNf6yh0
書き忘れてた
先男1はストーカーにするつもりだったけど書き方がわかんなかった
ちょっと中途半端なキャラになってしまいました
228 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/16(土) 15:44:38.76 ID:tQNJAsNio
なるほど
229 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/16(土) 16:57:18.57 ID:LjBByLsSO
乙
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