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【アマガミ】橘「七咲、許してくれるかな」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:13:58.66 ID:/jkNf6yh0
七咲「いいんです」
七咲「私じゃ駄目な事、分かりましたから」
橘「七咲…」
七咲「先輩のこと…信じていたんです」
七咲「でも、こんな風に裏切られたら…」
橘「ち、違うんだ…」
七咲「何も違いません!」
七咲「それは先輩が一番よくわかってるじゃないですか!」
橘「それは…」
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1529075638
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:14:42.01 ID:/jkNf6yh0
七咲「本当に…最低ですね」
七咲「先輩のような人に、ちょっとでも心を許した自分が恥ずかしいです」
橘「ま、待ってくれよ!」
橘「すこしは僕の話も聞いて…」
七咲「聞いてどうするんですか?」
七咲「もう、私の気持ちは…」
橘「あ…」
七咲「……」
橘「七咲…」
七咲「さようなら、先輩」
七咲「……」
七咲「バカッ!!!」
橘「ああ…」
橘「……」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:15:29.15 ID:/jkNf6yh0
9年後
七咲「決めた?」
郁夫「塩…ああ、いや味噌もいいかな」
七咲「いくら初めてのお店だからって悩みすぎ」
郁夫「よし決めた、塩だ」
七咲「すみません、注文いいですか?」
店員「はい」
七咲「醤油ラーメンと塩ラーメンを一つずつお願いします」
店員「かしこまりました」
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:16:06.54 ID:/jkNf6yh0
郁夫「うん、けっこううまいね」
七咲「そうね」
郁夫「すいません、替え玉ひとつ」
七咲「あ、私も」
カランコロンカラン
店員「いらっしゃいませ!」
店員「何名さまですか?」
橘「あ、二人です」
店員「こちらのカウンター席にお願いします」
梅原「はぁー、せっかく奢ってくれるっていうから期待してたのにラーメンか」
橘「おいおい、そういうことは心の中で思って口には出さないものだろ」
橘「店の人に聞こえたら悪いだろ」
梅原「っとそれもそうだな、これは俺が悪い」
七咲「……」
七咲(この声…どこかで…)
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:16:33.37 ID:/jkNf6yh0
梅原「んー何にしようかな」
梅原「橘、お前はもう決めたのか?」
七咲(橘…!)
七咲(もしかして先輩…)
七咲(まさか今この隣に座っている人は…)チラッ
橘「ああ、僕は味噌ラーメンにするよ」
七咲(橘…先輩…!)
七咲(間違いない…こんなところで会うなんて…)
七咲(でも向こうはまだ気づいてないみたいだし…)
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:17:28.26 ID:/jkNf6yh0
梅原「じゃあ俺もそれで」
梅原「俺トイレ行ってくるから注文よろしくな」
橘「おう」
橘「あ、すいません味噌ラーメン二つ」
店員「はい、ありがとうございます」
橘「……」
橘「はぁ…僕も梅原みたいに帰ったらごはん作って待ってくれている人がいたらこんな頻度で外食せず済むのに」ボソッ
橘「その前にまずは彼女か…」
橘「……」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:18:04.15 ID:/jkNf6yh0
郁夫「どうしたの?箸止まってるけど」
郁夫「もしかしてお腹いっぱいになったの?替え玉頼んだのに」
七咲「い、いや…そういうわけじゃ…」
郁夫「あれ?姉ちゃんの隣に座ってる人って」
七咲「!」
郁夫「純一兄ちゃん?」
橘「ん?」
郁夫「やっぱり!俺だよ、俺、郁夫だよ」
橘「ああ!郁夫君じゃない…か…」
七咲「……」
橘「な…七咲…」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:19:09.74 ID:/jkNf6yh0
七咲「お久しぶりですね…」
橘「あ、ああ…」
七咲「……」
橘「……」
郁夫「?」
七咲「……」
橘「あ…あのさ…」
七咲「私もう食べ終わったので帰ります」
店員「はい替え玉二つです」
七咲「……」
七咲「ごめん郁夫、これお金、それと替え玉もあげるから」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:19:50.36 ID:/jkNf6yh0
店員「お待たせしました、味噌ラーメン二つです」
橘「七咲…!」ガタッ
七咲「早く食べないと麺が伸びてしまいますよ…」
七咲「……」カランコロンカラン
橘「あ…」
橘「……」
梅原「ふぃ〜スッキリしたぜ」
梅原「お、もうラーメン来てるじゃねえか」
橘「……」
郁夫「……」
梅原(な、なんだこの空気は…?)
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:20:35.05 ID:/jkNf6yh0
――――――――――
店員「ありがとうございました」
カランコロンカラン
郁夫「ありがとう…俺らの分まで奢ってくれて…」
橘「いや、いいんだ」
橘「……」
梅原「なあ大将、まあそのー…なんだ、えっと…」
梅原(だめだ、何を言えばいいのかわからん…)
梅原(でもこの空気はきついな…)
郁夫「今日はたまたま姉ちゃんの会社の近くでラーメン屋を見つけたから二人で来てみたんだ」
郁夫「純一兄ちゃんはどうして?」
橘「ああ…僕は今この辺りに住んでるからね」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:21:20.29 ID:/jkNf6yh0
橘「……」
郁夫「ねえ、内容は言わなくていいからさ、YESかNOで正直に答えてほしい」
郁夫「姉ちゃんにひどいことした?」
橘「…うん、全部僕が悪い」
郁夫「そうなんだ…」
郁夫「それは姉ちゃんが嫌いになったから?」
橘「そんなことない、僕が軽率だっただけ…」
郁夫「そっか…」
郁夫「なら純一兄ちゃんが悪いのか」
橘「うん…」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:22:05.57 ID:/jkNf6yh0
橘「あ、僕たちこっちなんだ郁夫君もこっち?」
郁夫「いや俺はあっちなんだ」
橘「そうなんだ、じゃあ」
郁夫「あ、待って」
郁夫「携帯持ってるよね?アドレス交換しようよ」
橘「ああ、いいよ」
梅原「なあなあ俺のはどうだ?」
梅原「見てくれよ俺の携帯」
梅原「なんと!画面が横に傾いてテレビを見ることができるのだ!」
梅原「すごいだろ!」
郁夫「あ、俺のもそうですよ」
梅原「なっ…!」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:22:50.24 ID:/jkNf6yh0
郁夫「そうだ、お兄さんも交換してくれませんか」
梅原「おう、いいぞ」
梅原「はい交換完了っと」
郁夫「じゃあ俺はこれで」クルッ
郁夫「…純一兄ちゃん」
橘「ん?」
郁夫「俺かなりゲーム上手くなったんだ…よかったらまた…」
郁夫「いや、もうそんなことしないか、なんでもない」
純一「僕もまだゲームするよ、ゲーセンでより主に家でだけど」
純一「今度出るゲームも予約してるぐらい」
郁夫「それってミリウサ?」
純一「うん、そうだよ」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:23:53.20 ID:/jkNf6yh0
郁夫「へえ、純一兄ちゃんもあれやるんだ」
郁夫「俺もやろうかなって思ってたんだ」
純一「そうなんだ、よかったら今度一緒にやろうよ」
郁夫「いいの?」
純一「うん」
純一「いつでもってわけじゃないけど、僕が休みで余裕のあるときなら僕の部屋に来ていいからさ」
郁夫「ほんと?」
純一「ああ、連絡のやり取りもできるようになったしね」
郁夫「じゃあまたメールするよ」
純一「…郁夫君、七咲に本当にごめんって伝えといて」
郁夫「わかった」
純一「ありがとう、またねメール待ってるよ」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:25:14.83 ID:/jkNf6yh0
梅原「高校生とゲームの約束とは…」
橘「悪く言うなよ、ここ最近の楽しみなんだぞ」
梅原「はいはい、まあゲームはほどほどにな」
梅原「それよりまだ七咲のこと…」
橘「……」
梅原「はぁ…」
梅原「よしっ二軒目行くぞ!」
橘「ええっ二軒目?」
梅原「明日は日曜日だし、どうせ暇だろ付き合え!」
橘「う、うん…でも…」
梅原「金の心配ならするな、俺のおごりだ!」
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:25:49.48 ID:/jkNf6yh0
―――――――――
七咲家
郁夫「ただいまー」
七咲「お帰り郁夫」
七咲「…ごめんね先に帰っちゃって」
郁夫「いや、いいよ」
七咲「…ねえ、どうだった?」
郁夫「どうって何が?」
七咲「いや、なんでもないの」
七咲「お風呂もう私入ったからあなたも入りなさい」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:26:21.41 ID:/jkNf6yh0
郁夫「そうそう、純一兄ちゃんに伝えてくれって言われたんだけど」
七咲「……」
郁夫「本当にごめん…だってさ」
七咲「そう」
郁夫「何があったかは知らないけどさ、高校の時のことでしょ?」
七咲「何のことかわからないわ」
七咲「先輩とのことなんてほとんど覚えてないし…」
郁夫「そうなんだ、まあいいやそれは俺に関係ないし、風呂入るね」
七咲「……」
七咲「今更謝られても遅いんですよ…先輩…」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:27:02.74 ID:/jkNf6yh0
―――――――――――
東寿司
橘「ってお前の寿司屋じゃないか!」
橘「しかも休みってなってるし」
梅原「だから今日遊びに行ったんじゃねえか」
橘「そうか…」
梅原「まあ入れ入れ」
ガラガラガラ
橘「で、何をおごってくれるんだ?」
梅原「もちろん寿司だ!特別に握ってやる」
橘「うん、知ってた」
梅原「よし、座って待っててくれ」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:27:46.79 ID:/jkNf6yh0
梅原「いようっ待たせたな」
橘「わざわざ着替えたのか?」
梅原「そりゃ俺だって真面目に作るつもりだからな」
梅原「で、何が食いてぇんだ?好きなの言いな」
橘「そうだな…じゃあアナゴ」
梅原「はいよっ」
梅原「へいお待ち」
橘「いただきます」もぐもぐ
橘「うん、うまい」
梅原「あったりめえだろ、誰が握ってると思ってるんだ?」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:28:47.10 ID:/jkNf6yh0
香苗「声がすると思ったら帰ってたんだ」
梅原「おう、客を連れてきてな」
香苗「お客さん?あ、橘君じゃない、久しぶり」
橘「おじゃましてます」
橘「あっ香苗さん、そのお腹…」
香苗「あれ?言わなかったの?」
橘「太った」
香苗「なわけないでしょ!」
橘「冗談だよ」
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:29:53.44 ID:/jkNf6yh0
橘「そっか…二人目だよな」
梅原「ああ、ほらよっ」
梅原「まあなんだ…偉そうに言うつもりはねえけど、子どもはいいぞ」
梅原「子どもが生まれた時は俺が生きてきた中で一番幸せな時だった」
梅原「だからさ、お前もそろそろ彼女ぐらい…」
橘「いや、無理だよ…」
橘「僕だって今日まではそう思ってたさ」
橘「でも今日七咲を見て…僕は幸せになっていいような人間じゃないんだって思ったんだ」
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:30:45.64 ID:/jkNf6yh0
梅原「今日七咲と会ったからこういう話をしてんだよ」
梅原「もういいんじゃねえかって」
梅原「そりゃあの時のお前のやった行動は七咲からすればひどいものだったかもしれねぇ」
梅原「でもさ、逆にお前のやったことはそれだけじゃねえか」
梅原「あんまりいい例えじゃねえけどお前よりひでぇやつなんか世の中にごまんといるんだぜ」
梅原「それなのに相手のことを考えず自分の都合のいいようにだけ考えてるやつもいる」
梅原「そんなやつらに比べりゃお前は全然優しいよ」
梅原「お前はいいやつだ、俺が保証する」
梅原「だからさ、自分で自分のことを幸せになっていいような人間じゃないなんて言うんじゃねえよ」
橘「梅原…」
香苗「そうだよ、まさ君の言うとおり」
香苗「私が大学に行ってたときなんか女の子をとっかえひっかえしてたやつがいたのよ」
香苗「しかもほとんどそいつの浮気」
香苗「そんなやつでも結婚するんだよ」
香苗「友達の話だと離婚してもう再婚してるらしいけど」
香苗「橘君はそんなやつより全然マシだよ」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:31:24.68 ID:/jkNf6yh0
橘「ありがとう二人とも…でも僕は…」
梅原「はぁ…」
梅原「かなちゃん、悪いけどあれ持ってきてくれないかな」
香苗「えっ?でもあれって…いいのまさ君?」
梅原「ああ、特別にな」
香苗「うん、わかった」
香苗「はいどうぞ」
梅原「ほら大将飲みな」どんっ
梅原「うちにおいてある中で最高級の酒だ」
梅原「嫌なことは飲んで忘れるこった」
橘「でもこの酒って…」
梅原「気にすんな、俺のおごりだって言ったろ」
梅原「好きなだけ飲めよ、帰りは送ってやるからよ」
梅原「ただし車の中で吐かない程度にな」
橘「梅原ぁ…」
梅原「へへ、さあ寿司もあるからな」
梅原「食って飲んで、気持ちをリセットすりゃいいんだ」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:32:31.11 ID:/jkNf6yh0
翌日・七咲家
七咲「……」ぼーっ
郁夫「姉ちゃん、ねえってば」
七咲「……」
郁夫「?」
郁夫「……」
郁夫「わっ!」
七咲「!」びくっ
七咲「なっ…郁夫…びっくりしたじゃない…」
郁夫「さっきから呼んでたんだけど」
七咲「えっ…」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:33:16.50 ID:/jkNf6yh0
郁夫「どうしたの?そんなぼーっとして」
郁夫「考え事?」
七咲「あー…疲れてたのかな?」
郁夫「ふーん…」
郁夫「俺今から塾行くから」
七咲「うん、気をつけてね」
七咲「……」
七咲(思い出してしまった…)
七咲(ずっと心の奥底に閉じ込めていた記憶を)
七咲「忘れたいって思ってたはずなのに…先輩…」
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:34:24.69 ID:/jkNf6yh0
――――――――――――
郁夫「ただいまー…」
郁夫「ふう、腹減った」
七咲「……」ぼーっ
郁夫「姉ちゃん?」
七咲「……」
郁夫「おい、どうしたの」
七咲「郁夫…!」
七咲「どうしたの?まだ行ってなかったの?」
郁夫「え?」
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:35:38.30 ID:/jkNf6yh0
郁夫「何言ってんの?」
郁夫「今帰ってきたとこなんだけど」
七咲「え…?」
七咲「……」きょろきょろ
七咲「うわあっ!もうこんな時間!?」
郁夫「もしかして塾に行ってた間ずっとそのまま…」
七咲「…ちょっと疲れがたまってたのかな」
郁夫「休みだからよかったけど、会社でそんなことだったら怒られるよ」
七咲「…郁夫にそんなこと言われるなんて」
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:36:17.93 ID:/jkNf6yh0
翌日・会社
七咲「さて今日からまたがんばらないと」
七咲「……」
七咲(そういえば橘先輩今この辺に住んでるんだ…)
七咲(全然知らなかったな…)
先輩男1「よう七咲、どうしたぼーっとして」
先男1「入らねえと何にもできねえぞ」
七咲「あ、おはようございます、少し考え事をしてまして」
先男1「ふーん、俺先行くから、あんまり遅くなるなよ」
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:37:26.24 ID:/jkNf6yh0
昼
先男1「七咲〜一緒に飯食わねえか?」
七咲「はい、いいですよ」
先男1「いや〜もう腹ペコペコだよ」
七咲「そうですね、私も…」
ぐ〜っ
七咲「あ…」
先男1「はははっ、七咲の腹の虫が鳴いてるな」
七咲「……」
先男1「七咲のカッコ悪いところなんて珍しいな」
七咲「……」
先男1「ああ、ごめんって冗談だよ」
七咲「ご、ごめんなさい、私ちょっとお腹の調子が…」ダッ
先男1「えっ!?な、七咲!?」
先男2「はは、七咲にフラれたな」
先男1「うるせえ」
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:38:26.27 ID:/jkNf6yh0
七咲(私は何をやってるの…)
七咲(自分から橘先輩のこと…)
七咲(たまたま会っただけなのに)
七咲(もうあの人のことなんて…)
七咲(あの人なんて…どうでもいいはず…なのに)
七咲「……」
七咲(もうきっちり忘れよう)
七咲(いつまでもこんなことを考えていたって意味はない)
七咲「……」
七咲「よし…」
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:39:39.55 ID:/jkNf6yh0
一週間後
七咲(さて、今日もがんばろう)
七咲「あれ、まだ行ってなかったの?学校に遅刻するよ」
郁夫「大丈夫だよ、まだ余裕で間に合うって」
郁夫「あ、そうだ今日学校が終わったら遊びに行ってくるよ」
七咲「正一君のところ?あまり遅くならないようにね」
郁夫「いや、純一兄ちゃんのところ」
七咲「え…?」
郁夫「あと夕飯もいらない、そのまま食ってくるから」
郁夫「ああ、母さんにはもう言ってあるから」
郁夫「んじゃ、行ってきます」
七咲「先輩の…」
七咲「……」
七咲「あ、私も仕事に行かないと」
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:40:50.67 ID:/jkNf6yh0
夜
店員「ありがとうございました」
郁夫「ごちそうさま、今日はありがとう」
橘「うん、よかったらまた来てね」
橘「あっそうだ僕も駅のコンビニに行きたいから一緒に駅まで行くよ」
橘「それにもう暗いから心配だしね」
郁夫「もう高校生なんだから何も心配されるようなことなんてないよ」
橘「いやいや、その油断がいけないぞ」
橘「もし郁夫君に何かあったら僕は七咲に…」
橘「あっ…いや、なんでもない」
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:42:00.94 ID:/jkNf6yh0
郁夫「もう二人ともいい大人なんだから仲直りぐらいすればいいのに」
橘「うーん…仲直りって言われてもね…」
橘「七咲はきっともう僕とは会いたくないだろうからこのままの方がいいと思うんだけどな」
郁夫「本当にそうかな」
郁夫「俺が仲を取りもとうか?」
橘「それは…いいよ」
郁夫「俺弟だからさ、なんとなくだけど姉ちゃんのことわかるんだよ」
郁夫「今でも純一兄ちゃんのことが好きだってこと」
橘「ははは、そんなわけないよ」
橘「僕のことなんか嫌いに決まってるじゃないか」
郁夫「もちろん100%好きってわけじゃないだろうけど」
〜♪
郁夫「メールだ」
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:42:42.46 ID:/jkNf6yh0
橘「こらこら、歩きながら携帯なんてしちゃダメだぞ」
郁夫「はいはい」つるっ
郁夫「おっと」スコーン
郁夫「ああ、携帯があんなところまで…」
橘「ほらこうなるから」
郁夫「はぁ…」
郁夫「ちょっととってくる」
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:43:30.09 ID:/jkNf6yh0
郁夫「よいしょっと」
郁夫「あー…ちょっと傷ついちゃってる」
プーッ
橘「!」
橘「車が…っ」ダッ
橘「郁夫君危ないっ!」ドンッ
キキーッ
バンッ
郁夫「いたた…何が…?」
郁夫「!?」
橘「…っ」
郁夫「純一兄ちゃん!」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:44:02.71 ID:/jkNf6yh0
―――――――――
七咲「はぁ…はぁ…」
七咲「郁夫っ!」
郁夫「しーっ、ここ病院だよ」
七咲「あ、ご…ごめん」
七咲「それより事故って…大丈夫なの?」
郁夫「俺は大丈夫、ちょっと頭打っただけ」
七咲「よかった、なんともないのね」
郁夫「でも俺より純一兄ちゃんが」
七咲「え?橘先輩…?」
郁夫「うん、俺を助けるために車とぶつかって」
七咲「……」
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:44:45.13 ID:/jkNf6yh0
コンコン
七咲「失礼します…」
郁夫「一番左奥だよ」
郁夫「…純一兄ちゃん」
橘「あれ?まだ帰ってなかったの?」
七咲「……」
橘「!」
橘「な、七咲…!」
七咲「静かにしてください、他の人に迷惑ですよ」
橘「あ、ああ…」
郁夫「……」
郁夫「俺外で待ってるね」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:45:52.58 ID:/jkNf6yh0
七咲「先輩…郁夫を助けていただきありがとうございます」ぺこっ
橘「そ、そんな…七咲」
七咲「すいません、こんな怪我までして…」
橘「ただ足を骨折しただけだって」
橘「入院することになっちゃったけど…」
橘「でも僕はこうなって当然だよ、だって七咲にあんなこと…」
七咲「……」
七咲「そんなこと気にしないでください」
七咲「私もう…橘先輩と何があったかなんて覚えてないです…」
橘「そ、そう…なんだ…」
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:46:32.75 ID:/jkNf6yh0
七咲「……」
七咲「では失礼します」
橘「えっも、もう?」
七咲「はい、一言お礼を言いたかっただけですから」
橘「そうか…」
七咲「本当にありがとうございました」
橘「……」
橘(七咲…)
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:47:33.29 ID:/jkNf6yh0
翌日
美也「にぃにはドジだね〜、何して遊んでたの」
橘「遊んでてこうなるわけないだろ」
美也「はいはい、わかったわかった」
橘「それにいつまでにぃにって呼ぶつもりなんだ」
美也「にしし、いいじゃん」
美也「にぃにはいつまでたっても美也のにぃにだよ」
橘「じゃあせめて外にいるときはやめてくれ」
美也「あ、そうだったね」
美也「早くよくなってよお兄ちゃん」
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:49:04.37 ID:/jkNf6yh0
美也「もうちょっとでみゃーの結婚式なんだよ」
橘「あれ、そうだっけ?」
美也「むっ、まさか忘れてたの」
橘「そんなわけないだろ、冗談だよ」
美也「にぃにのバカ」
橘「冗談だって言ってるじゃんか、退院したらまんま肉まん買ってやるからさ」
美也「ほんと?やったー」
橘「まさか美也が結婚するとはな」
美也「ほんとはお兄ちゃんが結婚してからと思ったんだけど」
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:49:40.94 ID:/jkNf6yh0
美也「お兄ちゃんも早くいい彼女見つけてよね」
橘「…いや、僕は」
橘「……」
美也「僕は…何?」
橘「し、仕事が最近忙しいからな、ちょっとそれどころじゃないな」
美也「……」
美也「あっもうこんな時間だ、行かなきゃ」
美也「それじゃあまた来るね、お兄ちゃん」
橘「おう」
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:50:23.10 ID:/jkNf6yh0
――――――――
橘「最近働いてばっかりだったから、たまにはこうゆっくりするのも悪くないな」
橘「あとはお宝本でもあれば…」
橘「梅原にでも連絡して持ってきてもらおうかな」
橘「いくら美人の看護師さんが多いといっても退屈だからな」
橘「よし、後で梅原に電話しよう」
橘「とびっきりのお宝本を…」
七咲「相変わらずですね」
橘「えっ!?七咲!」
橘「どうしてここに…」
七咲「お見舞いですよ、私が来るのは嫌ですか?」
橘「そ、そんなことない、嬉しいよ」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:52:00.22 ID:/jkNf6yh0
橘(ど…どういうことだ?七咲が来るなんて…)
橘(昨日来たばっかなのに…)
橘(てっきりもう来ないものかと)
七咲「不思議そうな顔してますね」
橘「えっ」
七咲「私は悪いと思ったら自分のことでなくても相手に許してもらえるように努力するんです」
橘「僕は別に許すもなにもそんなつもりは…」
七咲「口だけの言い訳なんてしません」
橘「……」
七咲「郁夫から聞きました」
七咲「先輩は注意してくれたんですよね」
七咲「それなのに郁夫が聞かなかったから」
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:53:59.64 ID:/jkNf6yh0
橘「……」
七咲「……」
七咲「そうだ、お菓子持ってきたんですよ」
七咲「果物を持ってこようかと思ったんですけど、先輩にはこういった洋菓子の方がいいかなと思って」
橘「ああ、ありがとう…」
橘「せっかくだからいただくよ」もぐもぐ
橘「うん、おいしい」
七咲「そうですか、よかった」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:55:18.30 ID:/jkNf6yh0
橘「七咲はさ、どうなの最近?」
七咲「まあまあですね」
橘「そうか」
橘「……」
橘「仕事は大変?」
七咲「はい」
橘「へ、へえ」
橘「……」
橘(会話が続かないな…)
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:56:11.92 ID:/jkNf6yh0
橘(やっぱり七咲と二人だけの状況は少し気まずいな…)
橘(しかも両者が無言だとよけいにだな)
橘(何かいい話題…そうだ)
橘「郁夫君ってしばらく見ないうちにだいぶ成長したね」
橘「えっと何年ぶりだっけ…」
七咲「9年…じゃないですか」
橘「あっそう?そうか9年か」
七咲「…先輩は忘れちゃうんですね」ぼそっ
橘「え?」
七咲「いえ、なんでもないです」
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:57:58.97 ID:/jkNf6yh0
橘「当たり前だけどだいぶ成長してたね」
橘「小学生のときは七咲もだいぶ苦労してたみたいだけど、今はその心配はなさそうだね」
七咲「橘先輩がいたからです…」
橘「僕が?」
七咲「先輩が郁夫と遊んでくれたり、私では思いつかなかったようなことをアドバイスしてくれたおかげで真面目になってくれたんです」
七咲「私の言うことも少しずつ聞いてくれるようになりましたし」
七咲「本当はその時のことを先輩に言いたかったんです」
橘「……」
七咲「郁夫のことだけじゃなくて私のことも…」
七咲「水泳の大会で優勝したことも勉強でいい成績をとれたことも大学に合格したことも会社に就職できたことも…」
七咲「全部…橘先輩に言いたかった…」
橘「七咲…」
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 00:58:52.23 ID:/jkNf6yh0
七咲「すみません、こんなこと話しちゃって」
橘「いや、いいよ」
橘「僕は七咲のことをもっと聞きたいぐらいだし」
橘「あっ…でも七咲はあまり言いたくないよね、嫌いな相手に」
七咲「橘先輩は嫌いではありません」
橘「えっ…?」
七咲「もう…好きじゃないだけ…です」
橘「…そうなのか…嫌われてても全然おかしくないのに」
七咲「…美也ちゃんのお兄さんですから」
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:02:00.09 ID:/jkNf6yh0
橘「はは、なんだその理由」
橘「美也がいなかったら嫌われてたのか」
七咲「……」
橘「美也とは仲良くしてくれてたんだね」
七咲「親友ですから」
七咲「今でも一緒に遊んだりするんですよ」
七咲「今週の休みもごはん食べに行く予定ですし」
橘「へえ、そうなんだ」
橘「美也は七咲のこと何も教えてくれなかったから、七咲がどうしてるか知らなくてね」
七咲「…私にも先輩のことは話さないようにしてましたね」
橘「美也も一応気をつかうんだな」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:02:38.89 ID:/jkNf6yh0
橘「…僕があんなことしたのに美也と仲良くしてくれてありがとう」
七咲「……」
七咲「美也ちゃんと先輩は別の人ですから」
七咲「美也ちゃんの方が私を避けて疎遠になっちゃうんじゃないかとは思いましたけど…」
橘「美也はそんなことしないよ」
七咲「そうですね、とても橘先輩の妹さんとは思えません」
橘「おいおい、ひどいなその言い方」
七咲「美也ちゃんは約束は守ってくれます」
橘「……」
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:04:25.43 ID:/jkNf6yh0
橘「七咲…ごめん…」
七咲「何がです?」
橘「その…高校のときの…」
七咲「終わったことをいくら言っても元に戻るわけじゃないですよね」
橘「……」
七咲「ふふ、冗談ですよ」
七咲「もうあの時のことはもう気にしてませんから」
七咲「さて、私はこれで失礼します」
七咲「早く治るようにがんばってくださいね」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:05:07.87 ID:/jkNf6yh0
数日後
美也「はぁ…はぁ…ごめんねお待たせ、逢ちゃん紗江ちゃん」
七咲「ううん、時間には間に合ってるからいいよ」
美也「はぁ…ふぅ…よかった〜」
紗江「美也ちゃん、すごい汗、ハンカチ使う?」
美也「あ、ありがとう、でも大丈夫自分の持ってるから」
美也「久しぶりに全力で走ると疲れるね〜」
美也「寄る年波には勝てないってやつかな」
七咲「まだ私たち20代だよ」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:06:16.12 ID:/jkNf6yh0
美也「全然運動しないからかな…」
美也「逢ちゃんと紗江ちゃんは運動してるの?」
七咲「私は週に何度かランニングする程度かな」
紗江「私はあまり…」
紗江「あっでも子どもを乗せて幼稚園まで自転車をこぐのはけっこうな運動になるかも」
七咲「中多さ…じゃなかった、えっと紗江ちゃんのお子さんは今いくつなの」
紗江「3歳だよ」
七咲「そっか、いいなぁ」
美也「そうだよね、紗江ちゃんのまんま肉まんを好きにできるんだから」
紗江「まんま肉まん…」
七咲「美也ちゃん、そこじゃない」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:07:15.37 ID:/jkNf6yh0
七咲「美也ちゃんも結婚するんだよね、おめでとう」
紗江「私も直接は言えてなかったね、おめでとう美也ちゃん」
美也「二人ともありがとう」
七咲「そうだ、今日は私が食事代出すよ」
七咲「美也ちゃんへのお祝いとして、もちろん紗江ちゃんの分も私が出すから」
美也「えっ、い、いいの?」
七咲「うん」
紗江「私はいいよ、逢ちゃんに悪いもの」
七咲「気にしないで、一人だとこういうときぐらいじゃないと使い道がないから」
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:08:18.17 ID:/jkNf6yh0
―――――――――
紗江「ねえ美也ちゃんのお相手ってどんな人なの?」
美也「んー、そうだねー」
美也「ちょっぴりエッチだけどやさしい人だよ」
紗江「へぇ、なんだか橘先輩みたい」
七咲「……」
美也「さ、紗江ちゃん!」
紗江「あっご、ごめんなさい逢ちゃん」
七咲「いいよ二人とも」
七咲「たしかに先輩とはいろいろあったけど、もう全部過去のこと…終わったことだから」
七咲「気にしないで続けて」
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:10:39.09 ID:/jkNf6yh0
美也「……」
紗江「……」
美也「さ、紗江ちゃんってお見合いで旦那さんと出会ったんだよね」
美也「どうなの?うまくやれてる?」
紗江「う、うん」
紗江「すごく真面目な人で私のお手伝いもよくしてくれるの」
美也「へぇ〜、あの人もそうなってくれるといいけどな」
美也「言えばやってくれるけど、甘えん坊っていうかなんでも頼ってくるって感じで」
美也「同じ年とは思えないんだよね、そういうとこがかわいいんだけど」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:12:07.97 ID:/jkNf6yh0
美也「逢ちゃんって弟君いたよね」
美也「弟君に頼られるとついやっちゃう?」
七咲「小学生のときはちょっとやっちゃったけど、もう高校生だからね」
七咲「自分のことは自分でやるようになってるから今はほとんどやらないよ」
美也「そっかー…参考にさせてもらおうと思ったんだけど」
七咲「どう参考にするつもりだったの…」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:12:58.24 ID:/jkNf6yh0
美也「でもよく考えたら逢ちゃんはみゃーより数段しっかりしてるから逢ちゃんみたいにってのは無理か…」
紗江「そんなに困ってることなの?」
美也「困ってるってほどじゃないけど…」
美也「ちゃんと常識はあるし、いざというときは頼りになるんだけどね…」
紗江「じゃあ何か不満があるの?」
美也「不満はー…少しあるけど、人間完璧じゃないからね」
紗江「それとも将来の不安?」
美也「ううん、あの人とならうまくやっていける」
紗江「えっと…それじゃあ…」
七咲(もしかしてノロケ…?)
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:13:32.65 ID:/jkNf6yh0
七咲「二人ともいいなぁ…」
七咲「私なんか高校のときの高橋先生みたいになっちゃいそう」
紗江「そ、そんなことないよ」
美也「そうだよ、逢ちゃんがその気になれば男の人なんてイチコロだよ」
七咲「そのイチコロにする男の人がいないんだけどね…」
美也「い…いるよいっぱい!」
美也「男の人が逢ちゃんをほっとくわけないじゃないの」
七咲「…その中に橘先輩は入ってるのかな」
美也「お兄ちゃんが!?ど、どうして…」
七咲「なんとなく…」
美也(詳しいことはよくわからないけど、逢ちゃんはお兄ちゃんのこと嫌いなんじゃ…)
美也(もしかしてそれは勘違いで、実はお兄ちゃんのことを…)
美也(まさか…ね)
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:14:35.92 ID:/jkNf6yh0
紗江「逢ちゃんって橘先輩のこと好きなの?」
美也「!?」
美也(紗江ちゃんストレートすぎ!)
七咲「ふっ…」
美也(な、なんなのその微笑は…)
紗江「そっかー」
美也「えっ、ど、どっちなの…?」
紗江「美也ちゃん」
美也「なに?」
紗江「ふっ…」
美也「どういうことなの!?」
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:15:42.97 ID:/jkNf6yh0
紗江「それで、どっちなの逢ちゃん?」
美也「わかってなかったんだ」
七咲「高校生の時はね、今はもう違うよ」
美也「さっきのくだりいらなかったんじゃ…」
紗江「高校生のときは面白い人だったもんね」
紗江「そういえば先輩って今何してるの?」
美也「おや〜、お兄ちゃんのことが気になるのかな」
紗江「ううん、逢ちゃんが聞きたそうな顔してたから」
七咲「し…してないけど」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:16:25.29 ID:/jkNf6yh0
美也「しょーがないなー、じゃあ教えてあげる」
美也「と言ってもずっと変わってないみたいだけど」
美也「相変わらずエッチな本読んでて、実物の女の人と仲良くしようとしない」
美也「そうそう、お兄ちゃんったらいい年して階段で遊んで怪我しちゃったんだよ」
七咲「階段で…?」
美也「そうだよ、ドジだよねー」
紗江「先輩ってもしかして高校生から成長してないの?」
美也「そうかもね、にしし」
七咲「ち、違うよ美也ちゃん!」
七咲「先輩の骨折は郁夫が悪いの」
美也「へ?郁夫君が?どういうこと?」
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:17:01.68 ID:/jkNf6yh0
七咲「…ってことがあったみたいなの」
美也「それ本当なの?」
七咲「…うん」
七咲「だから悪いのは私たちなの、本当にごめんなさい」
美也「い、いや、みゃーに謝られても…というより逢ちゃん悪くないよね」
美也「それにどっちにしろ逢ちゃんが気にすることじゃないよ」
美也「お兄ちゃんが逢ちゃんにしたことに比べたら小っちゃい小っちゃい」
美也「罰が当たったぐらいの考えでいいよ」
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:17:44.61 ID:/jkNf6yh0
夜・七咲家
七咲「今日は楽しかったな、久しぶりに二人に会えたし」
コンコン
七咲「郁夫?」
郁夫「うん」
七咲「開いてるよ」
ガチャ
七咲「どうしたの?」
郁夫「ちょっと教えてほしいことがあってさ」
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:18:36.66 ID:/jkNf6yh0
郁夫「これまだ習ってなくてさ、どうやって解くのかわからないんだよ」
七咲「……」
七咲「ここをこうして、これをこうすればいいのよ」
郁夫「おお」
郁夫「じゃあこっちは?」
七咲「これは少し難しいけど、これを使って、こうするの」
郁夫「ああ、なるほど」
郁夫「やっぱり姉ちゃんは勉強できるし、教えるのもうまいね」
七咲「…教え方が上手な人に教えてもらったからね」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:19:53.51 ID:/jkNf6yh0
郁夫「ふーん…純一兄ちゃんか」
七咲「えっ!?な、なんで…」
郁夫「当たったんだ」
七咲「……」
七咲「次の問題は…」
郁夫「なんだかんだ言って気になってるんだ」
七咲「大人をからかわないの、お姉ちゃんのことはどうだっていいんだから」
七咲「お姉ちゃんより自分のこと考えなさい」
七咲「高校生なんて今しかないんだから私みたいに勉強もそういうことも後悔しないようにしてほしいの」
郁夫「後悔してるんだ」
七咲「!」
七咲「……」
七咲「あ、明日も早いからもう寝る、郁夫も自分の部屋に戻りなさい」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:20:31.68 ID:/jkNf6yh0
翌日
七咲(ふう…今日もつかれた)
七咲(お腹すいたし、早く帰ってごはん食べよ)
先男1「よう七咲、この後暇か?飯食いに行かねえか?」
七咲「先輩…」
七咲「……」
七咲「はい、いいですよ」
先男1「よしっ」
先男1「で、何か食いたいもんあるか?」
七咲「私は何でも構いませんよ」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/06/16(土) 01:20:57.64 ID:pO2SY8T0O
蘭子「混沌電波第172幕!(ちゃおラジ第172回)」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1528712430/
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:21:18.61 ID:/jkNf6yh0
―――――――――――
先男1「ほんと課長って…だよな」
七咲「ふふっ、そうですね」
七咲「私の時も…なんてことありましたよ」
先男1「やっぱりか、困った課長だな」
七咲「先輩は…あっ」
先男1「ん?どうした?」
七咲「い、いえ、なんでもないです」
先男1「あの病院か?誰か入院でもしてんの?」
七咲「知り合い…いえ、弟の友人が入院してるだけです」
先男1「ふーん」
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:22:07.68 ID:/jkNf6yh0
梅原「ここだな、大将が入院している病院は」
梅原「お?」
梅原「あれって七咲…だよな」
梅原「隣の男は誰だろ?」
梅原「……」
梅原「楽しそうな顔してるな」
梅原「そっか…そういうことなのか」
梅原「あいつに教えてやった方がいいのかな…?」
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:22:47.63 ID:/jkNf6yh0
病室
梅原「いようっ」
橘「梅原、来てくれたのか」
梅原「当たり前だろ、親友じゃねえか」
梅原「と言っても遅くなっちまったな、悪い」
橘「いや、来てくれただけでもうれしいよ」
橘「ところでよ梅原」
梅原「ああ、わかってるって」
梅原「これだろ?」チラッ
橘「おおっ心の友よ」ガバッ
ガタッ
橘「い…っ!!」
梅原「おいおい、怪我してんだから無理すんなよ」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:23:58.92 ID:/jkNf6yh0
梅原「一応俺も家庭を持ってる身だからさ、そういうのを集めるのは苦労したぜ」
橘「この恩は必ず返すよ」
梅原「おお、何食わしてくれるんだろうな」
橘「まあ…適度に期待しててくれ」
梅原「……」
梅原「なあ、俺が言うのもなんだけどよ、そういうのはもうほどほどにしていった方がいいんじゃねえか?」
梅原「いつまでこういうの見続ける気なんだ?」
橘「無論死ぬまで」
梅原「……」
梅原「そっか」
橘「なんか反応してくれよ」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:24:57.10 ID:/jkNf6yh0
橘「僕だってこういう本をずーっと読み続けるのはどうかって思ってるよ」
橘「美也にもお前みたいなこと言われたし…」
橘「でも梅原も言ってくれたじゃないか」
橘「自分で幸せになっていいような人間じゃないなんて言うなって」
橘「だったら僕でも幸せになっていいってことだよな」
橘「僕が今一番幸せな瞬間がこういった本を読んでる時なんだ」
梅原「なんていうかその…間違っちゃいないとは思うんだけどな…」
梅原「あ、そうだ、お前がそんな考えになった七咲ならさ、もう気にしてなさそうだったよ」
橘「…な、なんでそんなことわかんだよ」
梅原「まずそんな昔のこと覚えてる女はいない」
梅原「それにさっき見かけたけど、若い男と歩いてて、表情も楽しそうだった」
梅原「わかったろ?七咲は別に傷ついてなんかない、よかったな」
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:25:40.35 ID:/jkNf6yh0
橘「そ…それ本当…?」
梅原「ああ、すごい笑顔だったぞ」
梅原「だからさ、退院したら彼女でも作ってみたらどうだ」
橘「……」
橘「梅原…1つ、いや2つ勘違いしてるぞ」
橘「まず、七咲がどうとか、そういう問題じゃないんだ」
橘「傷つけたという事実がある限り僕の考えは変わらない」
梅原「真面目だねぇ…そこまで行くとなんか異常があるか疑っちまうレベルだけどな」
橘「それともう一つ」
橘「彼女は作ろうと思っても簡単に作れるもんじゃない」
梅原「……」
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:26:24.88 ID:/jkNf6yh0
半年後・東寿司
梅原「らっしゃいっ!…ってなんだ大将か」
橘「なんだはないだろ、客なんだからさ」
梅原「へへ、悪いな」
梅原「それより足はもういいのか?」
橘「あれ、言わなかったっけ?結構前に完治してたよ」
梅原「そうだったか…?」
橘「そうだよ、美也の結婚式にも無事出れたし」
梅原「おっ、よかったじゃねえか」
橘「まあ、式はよかったんだけどな…」
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:27:44.82 ID:/jkNf6yh0
梅原「なんだ?他で何か嫌なことがあったのか?」
橘「嫌なことは何もなかったんだけど、少し困ったことが…」
梅原「…言いにくいことならビールでも飲みながらの方が楽だろ、ほら」
橘「悪いな」
梅原「今回はおごりじゃねえけどな」
橘「……」
梅原「それで、何があった?」
橘「式に七咲も来てたんだよ」
梅原「そりゃ親友は呼ぶだろ」
橘「そうなんだけどさ」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:28:53.96 ID:/jkNf6yh0
――――――――――
美也「どう、お兄ちゃん?」
橘「どうってさっきからずっと見てるだろ」
美也「感想は?」
橘「10回目だぞ…」
橘「さっきと同じ」
美也「もうっ、そんなんじゃ女の子にモテないぞ」
橘「いいよ、別に」
橘「それより呼んでるぞ、僕のところよりもっと大切な人のところに行ってやれよ」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2018/06/16(土) 01:30:59.96 ID:/jkNf6yh0
七咲「キレイですね、美也ちゃん」
橘「ああ」
橘「…って、うわっ!七咲!?」
橘「ど、どうしてここに…」
七咲「どうしてって招待されたからに決まってるじゃないですか」
橘「そ、そうか…」
七咲「何をそんなに慌てているか知りませんが、せっかくの妹さんの結婚式なんですから、もう少しシャキっとした方がいいんじゃないですか」
橘「失礼だな、シャキッとしてるだろ」
七咲「そうでしたね、先輩は昔からそういうことの基準が人より低かったですもんね」
橘「どういうことだよ…」
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