千歌「決めた…!私、この転校を機にヤンキー辞めて、真面目に生きる!!」

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143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 20:57:17.17 ID:CcrIMi8F0
花陽「行っちゃいましたね……」

梨子「無事に帰ってきてくれるといいけど…」

凛「………」

花陽「………」

花陽(ど…どうしたんだろ……凛ちゃん……)

花陽(私達がいない間に何が……)

凛「………」

花陽「り…凛ちゃん…!」

凛「なに?かよちん」

花陽「元気……ないみたいだけど……何かあったの…?」

凛「………」

凛「なんでもないよ…」

花陽「…!」
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 20:58:15.95 ID:CcrIMi8F0
花陽「で…でも…!」

凛「大丈夫……凛の問題だから……」

花陽「……」

凛「………」

凛「じゃあ、凛、先に教室戻るね」クルッ…

花陽「あっ、凛ちゃん…!」


ガチャ…バタンッ……


花陽「凛ちゃん……」
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 20:58:58.01 ID:CcrIMi8F0
梨子「………」

梨子「凛ちゃん、どうかしたの?」

花陽「わ…分かりません……」

花陽「私達と、凛ちゃん達とは、人種が違うので……」

梨子「?」

花陽「でも、私は分かってあげたいです……凛ちゃんのために……」

梨子「そ…そう……」

梨子(人種が違うって……どういう事かしら……)



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146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 20:59:26.72 ID:CcrIMi8F0

校庭−


絵里「………」

絵里(………)

絵里(歩くと鼻が痛いわね……)

絵里(こう…なるべく振動が伝わらない歩き方を……)カチコチ…

千歌「え…絵里先輩…!!」

絵里「え…?」クルッ…

絵里「あら……あなた……」
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 22:03:22.30 ID:CcrIMi8F0
曜(ん…?怒ってない……?)

千歌「え…」

絵里「どうしたの?何か用があるんじゃないの…?」

千歌「お…怒ってないんですか……?」

絵里「怒ってるわよ」

千歌「や…やっぱり……」
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 22:04:08.81 ID:CcrIMi8F0
曜「し…仕返しはしないんですか!?」

絵里「するわよ、でも、わざわざ話しかけてきたって事は、何かあるんでしょう?それを聞いてから決めても遅くないはずよ?それに、私、動くと鼻痛いし」

曜「…!」

絵里「まあ、今すぐ喧嘩しようってんなら、買うけどね?」

曜(こ…この人……)

曜(こういうタイプか……)

絵里「で?なんなの?」

曜(まずいな……)
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 22:04:47.19 ID:CcrIMi8F0
千歌「あっ、その……えっと…謝りたくて……」

絵里「謝る…?私に?」

千歌「はい……」

絵里「いきなり殴っておいて?」

千歌「そ…それは…その……事故というか……」

絵里「?」

千歌「う…うーん……実は私は、その…もう不良は卒業してて……えっと…」

絵里「? 話が見えないわよ?」

千歌「あ…えっと……話すと、ちょっと長くなりそうなんで……とりあえず、そこのベンチにでも……」

絵里「そうね、私も鼻痛いし」

150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 22:05:16.96 ID:CcrIMi8F0
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数分後−


絵里「なるほどね……」

千歌「分かってもらえたでしょうか……」

絵里「だいたいね………そう……暴力は暴力しか生まない…か……」

絵里「たしかに、あなたの言う通りなのかもしれない……」

千歌「は…はい……そ…それで…その…」

絵里「まだ、許すとは言ってないわよ?」

千歌「え……」
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 22:05:48.45 ID:CcrIMi8F0
絵里「ひとつ聞きたいんだけど、あなたムカつくからって私の事殴ったじゃない?あれは、なぜ?」

曜「………」

千歌「え…そ…それは……ムカついたからで……」

絵里「なぜムカついたの…?」

千歌「え…なぜ……ムカついたか……」

千歌「………」

千歌「さ…三年生が私の事バカにしたから……」

曜「ちょ…ちょっと、千歌ちゃん…!」

千歌「あっ…!す…すみません…!!別に三年生に喧嘩を売ってるわけじゃ……」

絵里「ふふっ、いいのよ、分かってる。そう……自分をバカにされたから殴った……」
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 22:06:16.88 ID:CcrIMi8F0
絵里「くだらないわね……」

千歌「うっ……おっしゃる通りです……」

絵里「そのくだらない事のために、自分の中の暴力を振らないっていうルールを破った……」

千歌「は…はい……」

絵里「あなた……バカね」

千歌「なっ…!」

絵里「でも、そういうバカは嫌いじゃないわ」スクッ…

千歌「え…?」
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 22:06:44.19 ID:CcrIMi8F0
絵里「あなたは、さっき暴力は絶対悪のように言ったわね」

千歌「はい……」

絵里「私はそうは思わない……」

千歌「…!」

絵里「暴力は悪いからとか良いからとか……そういう事のためだけにあるものじゃない……」

絵里「もっと、くだらない……他人が聞いたら呆れちゃうような……そんな大切なものを守るために、暴力は必要だったりする……」

千歌「くだらない…大切な…もの……」

絵里「そう……あなたはどう…?」

絵里「あなたの大切なものはなに…?」

千歌「…!」
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 22:07:15.92 ID:CcrIMi8F0
千歌「わ…わたしは……」

絵里「ふふっ、今、答えを出さなくてもいいわよ?じっくり考えなさい」

絵里「それじゃあ、私は行くわね、また会いましょう、高海千歌さん、渡辺曜さん」

千歌「え!?行っちゃうんですか!?」

曜「そ…その……!これは、許してもらえたって事でいいんですか?」

絵里「ふふっ…最初からあなた達とモメる気はないわ、今は学校内でモメてる場合じゃないしね……」

曜「え……」

千歌「あ…ありがとうございます…!!!」ペコリッ!

絵里「いいのよ、これからよろしくね」

千歌「はい…!!」
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/01(木) 22:07:47.02 ID:CcrIMi8F0
曜「………」

千歌「曜ちゃん!!絵里先輩、すごいいい人だったね!!私、感激しちゃったよ!!」

曜「そ…そうだね……すごく…いい人だった……」

曜(自分を殴った相手を、戒めるんじゃなく、手懐けた……)

曜(すごいカリスマ性のある人だ……)

曜(本当にまずいな……)

曜(こういう人がやられると……下の人達は……)

千歌「曜ちゃん?」

曜「え…?」

千歌「どうかした?考え事?」

曜「い…いや…!なんでもないよ…!」

千歌「そ…そう…?ならいいけど……」

曜(千歌ちゃんは私が守らないと……)



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156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 22:15:43.01 ID:V99ZmVh9O
いきなりダウンでポンコツ感あったけどKKEやったか…
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/02(金) 00:26:31.95 ID:vBOUOGlbo
これはやばいかも…
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/02(金) 00:28:50.29 ID:8LxD/kJmO
まあえりち信者の復讐はヤバイやろな
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:17:08.47 ID:t/ZsgZcX0

二年生教室−


千歌「ただいまー!」ガララ…

梨子「あ!千歌ちゃん!!大丈夫だった!?何もされなかった!?」

千歌「うん!絵里先輩、すごいいい人でね!怒ってもいなかったよ!」

梨子「そうなの…!?良かったわね!」

曜「………」

梨子「?」

梨子「どうしたの?曜ちゃん、浮かない顔して…」

曜「え…!?あ……な…なんでもないよ…!」

梨子「そう…?なんか、さっき凛ちゃんも浮かない顔してたから気になって……」

千歌「…!」
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:17:35.81 ID:t/ZsgZcX0
曜「え…?凛ちゃん?ってあの、一年生の?」

梨子「そうそう、花陽ちゃんも心配してて……」

千歌「そっか…凛ちゃんが……」

千歌「………」

梨子「千歌ちゃん…?」

千歌「ごめん…!私、5限サボる!!先生には適当に言っておいて!!」

梨子「えぇ…!?またサボるの!?」

曜「どうしたの?私も行こうか?」

千歌「大丈夫!!私だけでなんとかするから!それじゃあ!!」ガララ…!

梨子「え…ちょ…ちょっと…!?」
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:18:16.06 ID:t/ZsgZcX0
梨子「行っちゃった……」

曜「まあ、6限には戻ってくるよ」

梨子「え……」

梨子「………」

曜「ん?どしたの?梨子ちゃん」

梨子「そ…その……曜ちゃん達の学校では、授業サボるのって普通だったの…??」

曜「えっ…」

曜「ん〜……」

曜(普通じゃないけど……そう言ったら、千歌ちゃんが素行が悪いみたいになるし……)

曜「まあ…普通だったかな……?」

梨子「そ…そうなの……」

梨子「すごい学校ね……先生が可哀想……」

曜「あはは…たしかに……」



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162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:18:54.28 ID:t/ZsgZcX0

屋上−


凛「………」

凛「はぁ……」

凛「………」
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:19:22.45 ID:t/ZsgZcX0

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千歌「…」サッ!

凛「…!」

凛「にゃ…」

凛(す…寸止め……)

千歌「はい…終わり……今のを振り抜いてたら凛ちゃん立てないよ?」

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164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:20:09.21 ID:t/ZsgZcX0

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曜 フッ!!


ピタッ!


凛「にゃ…!」

凛(が…顔面に……)

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165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:20:37.05 ID:t/ZsgZcX0
凛(………)

凛(強い……)

凛(凛よりも……)

凛(それも二人とも……)

凛(………)

凛(絵里先輩が卒業したら、凛が一番だと思ってたのに……)

凛(いや…いつか絵里先輩も倒すつもりだった……)
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:21:19.34 ID:t/ZsgZcX0
凛(………)

凛(って…)

凛(なに考えてるにゃ……凛は…)

凛(凛はかよちんを守るために喧嘩してただけ……)

凛(かよちんを守れるなら、喧嘩じゃなくてもいい……)

凛(もう喧嘩はしない……自分が、どれだけ強いかなんて関係ない……)

凛(喧嘩で一番になりたいなんて思わない……)

凛(………)

凛(そのはず……なんだ……)

凛(………)

千歌「あ!やっぱりここに居た…!」

凛「…!?」
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:21:53.89 ID:t/ZsgZcX0
凛「ち…千歌先輩……授業は…」

千歌「それは凛ちゃんもでしょ?いいの?花陽ちゃんが心配するよ?」

凛「………」

千歌「はぁ……だんまりか……」

凛「………」

凛「なんで来たにゃ……」

千歌「ん?ちょっと、私も悩んでてね……」

凛「悩み…?なんにゃ……?」

千歌「………」

千歌「本当に不良でいる事は悪い事なのか……」

凛「…!」
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:22:44.05 ID:t/ZsgZcX0
千歌「さっき、絵里先輩と話した時にね、絵里先輩がこう言ったの…」

千歌「暴力は、くだらなくて他人が聞いたら呆れちゃうような、そんな大切なものを守るためにあるんだって……」

凛「くだらなくて……大切な…もの……」

千歌「うん……」

千歌「なんの事か分かる…?」

凛「う…うん……たぶん……」

千歌「だよね……だから、私達って不良やってるんだと思う……」

凛「でも、凛はもう辞めたにゃ」

千歌「ふふっ……」

千歌「本当に辞めれるの…?」

凛「なっ…!」

凛「や…やめれるにゃ…!!だいたい、凛はかよちんのために喧嘩してただけで、本当は喧嘩なんて…」

千歌「私と曜ちゃんに、凛ちゃんのそのくだらないプライドをへし折られても…?」

凛「…!」

千歌「折られたんでしょ?だから拗ねてる……」

凛「ち…違っ…」
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:23:38.94 ID:t/ZsgZcX0
千歌「思うにさ、私達は不器用なんだよ……」

凛「…な…なにを言ってるにゃ……」

千歌「普通の人なら、妥協するような所で妥協できないし……本当は大した存在でもないのに、それを認めたくない……」

凛「………」

千歌「だから、自分の力を認めてもらおうとする……誰より強いとか、誰より弱いとか……そういうくだらない事をすごく気にする……」

凛「り…凛は……」

千歌「悔しいんでしょ?自分が弱い事が……」

凛「…!」

凛「よ…弱くないにゃ!!凛は誰にも負けない…!!凛がこの学校の一番になるんだにゃ…!!」

千歌「!」

凛「あっ…」

千歌「ふふっ…やっと本音を言ってくれたね!」ニカッ!

凛「ち…違うにゃ…!!今のは忘れるにゃ…!!」
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:24:19.42 ID:t/ZsgZcX0
凛「ていうか、千歌先輩も喧嘩やめるんじゃなかったのかにゃ!?凛にそんな事言って、どういうつもりにゃ!!」

千歌「あはは…だよね……」

千歌「私もよく分かんないや……」

凛「な…なんにゃそれ……」

千歌「ん〜…なんだろ……なんていうか……」

千歌「私は、浦の星の時の事で、一度は本当に暴力を辞めるべきだと思った……でも、絵里先輩に言われた事はすごく分かる……」

千歌「私はやっぱり舐められるのは嫌だし、でも、梨子ちゃんと普通の女子高生みたいな生活をするのも好き……」

千歌「私には、守りたい大切なものが多すぎて、何をすればいいのか分からない……」

千歌「だから、探すの……」

凛「探す……?」

千歌「うん……答えを……」

凛「答え……」

千歌「凛ちゃんも見つかってないんでしょ?自分の大切なもの……」

凛「そ…それは……」

千歌「だから、一緒に探そう?私達の本当に大切なもの……」

凛「…!」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:24:55.35 ID:t/ZsgZcX0
凛「千歌先輩……」

千歌「へへっ、ちょっとクサ過ぎたかな…?」ニカッ!

凛「ほんとにゃ……クサ過ぎだにゃ……」

千歌「え…!?や…やっぱり…?」

凛「クサ過ぎて、ほとんど何も聞いてなかったにゃ……」

千歌「えぇー!?けっこう頑張って喋ったのにー!!」

凛「なんか最後の方で大切なものが、どうとか言ってたのは聞こえたけど、そんなの悩むまでもないにゃ」

千歌「え…!?そ…そうなの…!?」

凛「もちろんにゃ…!凛にとって一番大切なのは、かよちん!!それだけだにゃ!」

千歌「…!」

千歌「凛ちゃん……」
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:25:27.79 ID:t/ZsgZcX0
凛「それじゃあ、愛しのかよちんが心配してそうだから、凛は授業に戻るにゃ」

千歌「うん…!それでこそ、凛ちゃんだよ!!」

千歌「じゃあ、一緒に教室戻ろっか!」

凛「あ、そ…それから……千歌先輩……」

千歌「ん?なに…?」

凛「えっと……あ…ありがとうございました…にゃ……///」

千歌「…!」

千歌「け…敬語……」

凛「…///」

千歌「凛ちゃん、遂に私の事を尊敬して…!」

凛「あー!もー!やっぱり辞めだにゃ!!凛の性に合わないにゃ!!!///」

千歌「えぇー!?そんなー!!!敬語にしてよ!!!」

凛「嫌だにゃ!!千歌先輩なんか尊敬できないにゃ!!」

千歌「いや、なんで!?さっき、一瞬敬語になったじゃん!!」

ワイワイ!ワイワイ!


173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:26:04.23 ID:t/ZsgZcX0
物陰−


花陽「心配で来てみたけど……」ウルウル…

花陽「まさか、千歌先輩が来てくれてるなんて……」ウルウル…

花陽「うぅ…良かったね…!凛ちゃん…!」ウルウル…

ワイワイ!ワイワイ!

花陽「あっ…!こ…こっち来る…!」

花陽「私も教室戻らなきゃ…!」タタッ!




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174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:26:47.65 ID:t/ZsgZcX0
放課後−


千歌「やっと学校終わったー!!もー!めちゃくちゃ疲れたー!!」

梨子「いや、千歌ちゃん、休み時間以外ほとんど寝てたじゃないの……」

千歌「なっ……そ…そんな事ないよ…!一応授業は聞いてたよ!伏せながら…!」

梨子「それじゃダメでしょ……」

曜「おーい!千歌ちゃん、梨子ちゃん、一緒に帰ろー!」タッタッ!

千歌「あ、曜ちゃん!そうだね!帰ろっか!」

梨子「曜ちゃん家、どこなの?方向一緒かしら」

曜「あ、それは問題無いよ!」

千歌「そうなの?」

曜「だって、私、千歌ちゃん家の隣だから…!」キランッ!

千歌「…!?」

梨子「…!?」

千歌、梨子「えええええええええええ!!??」
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:27:13.38 ID:t/ZsgZcX0
曜「お…おぉ……思ったより、いいリアクションするね……」

梨子「い…いや……だって……」

千歌「梨子ちゃんも私の家の隣だから……」

曜「え……?」

曜「ええええええええええええええ!!??」


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176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:27:45.23 ID:t/ZsgZcX0
駐輪場−


曜「それにしても…すごい偶然だね……私のは偶然じゃないけど……」

梨子「そうね……びっくりだわ…」

千歌「でも、楽しいね!!三人でお隣同士だなんて!」

梨子「そうね、ベランダ出れば会話もできるしね」

千歌「おー!それ楽しそう!!今日の夜やろうよ……って…」

曜「よっと…」ガチャン…

千歌「曜ちゃん…!?」

曜「ん?なに?」

千歌「そ…それ……」

梨子「バ…バイク…!?バイクで学校来たの…!?」

曜「いや、バイクじゃなくてスクーター…」
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:28:22.44 ID:t/ZsgZcX0
梨子「いやいや!そういう問題じゃないわよ!!そんなので学校来るなんて、先生が…

千歌「ず…ずるいよ、曜ちゃん!!!」

梨子「え……」

曜「え…?千歌ちゃん、スクーターじゃないの?」

千歌「静岡に置いて来ちゃったよー!!!私も持ってくれば良かったーー!!」

曜「え!?そうなの!?もったいない!千歌ちゃんのすごい良いやつなのに…!」

梨子「いやいや……だから、その前に、学校にスクーターで来ちゃダメだからね…?」

千歌「って…あれ……?曜ちゃんの以外にも原付あるじゃん」

曜「ホンダのジョルノだね、誰のだろ……?」

千歌「綺麗な水色……大事にしてそうだね」

絵里「私のよ」ザッ…

千歌「…!」
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:29:09.62 ID:t/ZsgZcX0
千歌「絵里先輩…!!」

絵里「ふふっ…また会ったわね、そちらは、話に出てきた桜内さん…?」

梨子「え…!?は…はい…!桜内梨子です…!」

絵里「そう…私は絢瀬絵里よ、よろしくね」

梨子「ちょっと!千歌ちゃん、私の事話したの…!?」コソコソ…

千歌「あ……う…うん…話の流れでね……?」

曜「絵里先輩、ジョルノなんてオシャレですね!」

絵里「ふふっ、ありがと。祖母から貰った大切なものなの…」

曜「へぇ〜…おばあさんから……いいおばあさんですね…」

絵里「えぇ……私にとって、すごく大事な人だわ。そんな人から貰ったものだからね……当然、大事に扱うわ」

絵里「渡辺さんのは……リトルカブかしら?素敵ね」

曜「えへへ…///名前を「千歌ちゃん号」といいます」

絵里「ん…?」

梨子「え……?なんて…?」
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:29:48.33 ID:t/ZsgZcX0
曜「いや、だから「千歌ちゃん号」と」

千歌「あはは……やっぱり、まだその名前なんだ……」

梨子「曜ちゃん……あなた……」

曜「?」

絵里「い…いい名前ね……」

曜「そうですよね!あと、カッティングも入れてあるんですよ!!見てください!」

絵里「え…?どこ…?」

曜「ここです!」


千歌ちゃん 命


曜「えへへ……///」
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:30:20.79 ID:t/ZsgZcX0
絵里「こ…これは……」

梨子「曜ちゃん……」

千歌「あはは……」

絵里「い…いいカッティングね……」

曜「ありがとうございます!!」

梨子(絵里先輩……優しいんですね……) ホロリ…

絵里「でも、カッティングは本当にいいわよね、私のダイヤモンドプリンセス号にも入れようかしら……」

梨子「は…?」

曜「え…?今、なんて…?」
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:30:58.05 ID:t/ZsgZcX0
絵里「いや…だから、私のダイヤモンドプリンセス号にもカッティングを入れようかと……」

千歌「ダ…ダイヤモンドプリンセス号……」

絵里「ふふっ、驚いた?いい名前でしょ?」

曜「そ…そうですね……はは…」

梨子(いや…ダイヤモンドプリンセス号て……)

梨子(私…絵里先輩が分からなくなりそうだわ……)

絵里「じゃあ、私は失礼するわね、これから病院なの」

千歌「あ…もしかして……鼻…」

絵里「いいのよ、気にしないで?あれは事故だったんでしょ?」

千歌「…!」

絵里「それじゃあ、また明日ね!」ブウゥゥゥンッ…!!
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 08:31:59.98 ID:t/ZsgZcX0
千歌「お…おぉ……」

梨子「たしかに、千歌ちゃんの言う通りいい人ね……絵里先輩…」

千歌「でしょ!私、あんなできた人、見た事ないよ!」

千歌「ああいう人が番長だったら、ついていきたくもなるよね〜!」

梨子「いやいや……ダメよ?不良なんかになっちゃ」

千歌「あはは、分かってるよ〜!さっ、私達も帰ろ?」

梨子「そうね、曜ちゃんはどうする?一緒に歩く?」

曜「ん〜……そうしたいけど…今日はちょっと寄るところあるから…」

梨子「そうなの…?残念……」

千歌「どうかしたの?」

曜「あっ、気にしないで?全然大した事じゃないから…」

曜「それじゃあね!また明日!」ブウゥゥゥンッ…!!

千歌「あ…行っちゃった……」

梨子「何の用だったのかしらね……」

千歌「ん〜…分かんない…!まあ、曜ちゃんが気にしないでって言った事だし、気にしてもしょうがないよ!帰ろ!」

梨子「そうね、帰りましょうか」







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183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/02(金) 10:11:24.01 ID:f5mbetW1O
番長なのにえらい可愛いのに乗ってんな
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/02(金) 10:16:45.09 ID:8TYjdzTSO
ジョルノ…ぴったりだな
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/02(金) 10:48:47.84 ID:fGj8R4aao
鼻折られたのに寛大すぎるわw
舎弟にガチ恋勢いっぱいいそう
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:44:02.91 ID:t/ZsgZcX0

秋葉原 路地−


花陽「千歌先輩、絵里先輩に許してもらえたんだって!良かったね!」トコトコ

凛「ふんっ、千歌先輩なんか一発殴られれば良かったんだにゃ」トコトコ

花陽「ふふっ…素直じゃないね〜凛ちゃん」トコトコ

凛「にゃ…!?/// な…なに言ってるにゃ!かよちん!!これが本心にゃ!!」トコトコ

花陽「はいはい…分かったよ〜」トコトコ

凛「なっ…!し…信じてないにゃー!!」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:44:41.63 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「おおおおお!!!」

凛「え……?」

花陽「…!」

凛「あ…あれ?…あの人達って……」

花陽「うん……停学中の三年生……」

凛「だよね………なんでこんな所に……」

ヤンキー「行くぞ!!お前ら!!!」

ヤンキー「おおおおお!!!!」

凛「行く…?どこに……」

花陽「あっ…!」

花陽「まさか……」

ヤンキー「絵里さんを傷つけた高海を許すな!!」

ヤンキー「おおおお!!!」

凛「…!」

花陽「やっぱり……!」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:45:24.28 ID:t/ZsgZcX0
凛「そ…そんな…!!千歌先輩が…!!」

花陽「千歌先輩に知らせなきゃ…!!」

凛「そ…そうだね…!!それで逃げてもらえば…」

花陽「えー…っと……千歌先輩のLINEは…」

花陽「あっ!私、千歌先輩のLINE貰ってない!」

凛「えぇ!?じゃ…じゃあ、凛が…」

ヤンキー「ん?」

ヤンキー「なんだ?お前ら……ウチの制服着てるな……」

凛、花陽「…!」

凛「や…やば……」

花陽(見つかった…!)
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:46:11.18 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「あれ…?お前……どこかで……」

凛「うっ…」

花陽(ま…まずい……凛ちゃんは顔を見られてる……)

ヤンキー「どうしたー?なにかあったのか?」

ヤンキー「なんだ?なんだ?」

花陽(集まってきちゃった……)

花陽「り…凛ちゃん……」

凛「かよちん……」

花陽、凛「………」コクリッ…

花陽、凛 ダッ!!

ヤンキー「あっ!ちょ…おい!」

凛「全力で逃げるにゃ!!かよちん!!!」タタタッー!

花陽「うん…!!」タタタッー!

ヤンキー「おい…」ガシッ!

凛「にゃ…!」グイッ!

花陽「わっ…!」グイッ!
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:46:51.88 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「私は忘れてねぇぞ……お前…高海と一緒にいた奴だな……」

凛「なっ…」

凛(うっ…この人……力強い…!片手で……!)

花陽「は…はなして……」

ヤンキー「離すわけねえだろ…!!」グイッ!

花陽「う……いたっ…」

凛「…!」

凛「か…かよちん…!!」

ヤンキー「ん?なんだ?仲間がやられて辛いか?」

凛「…お…お前……!許さないにゃ……!」ギロッ…
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:47:24.56 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「あー?なんだ、その反抗的な目…

凛 グルンッ…!

ヤンキー「…!?」

凛「にゃ!」ブゥンッ!!


メキョッ!!!


ヤンキー「あ…あがっ……」

ヤンキー「な…なんだこいつ…!」

ヤンキー「か…回転して肘入れやがった…!!」

ヤンキー「っ…い…いってぇ……」

花陽「凛ちゃん…!」

凛「下がってて……かよちん……」

花陽「…!」

凛「それから、ごめん……凛…やっぱり喧嘩辞めれないにゃ……」

花陽「凛ちゃん……」

凛「かよちんが傷つけられたのに、黙ってたら……」

凛「凛は凛じゃなくなっちゃうから…!」ニッ…!

花陽「凛ちゃん……!」
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:48:06.55 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「なに訳の分からない事言ってやがんだ、テメェは!!」

ヤンキー「この人数相手に喧嘩売っといて、無事で済むと思うなよ!?」

凛「………」

ヤンキー「おいコラ!!なんとか言え!!コラ!!」

凛「はぁ…」

凛「……御託はいいから、かかってくるにゃ」チョイチョイ

ヤンキー「…!」ブチッ…!!
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:48:39.09 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「くたばれや、オラアアアア!!!」ドドドドドッ!!!

凛 サッ…!!

ヤンキー「…!?」

ヤンキー「ど…どこに…


バキッ!!!


ヤンキー「う…うぐぁ……っ」

ヤンキー「…!?」

ヤンキー「なんだ…!?」

凛「全員…遅すぎにゃ…!」

ヤンキー「…!」


ドカッ!!バキッ!!ガツッ!!!


ヤンキー「ぐあっ…!」

ヤンキー「あぅっ…」

ヤンキー「あぐはっ…!」

ヤンキー「お…おい…!!お前ら…!!」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:49:11.16 ID:t/ZsgZcX0
花陽「す…すごい…!!凛ちゃん、この人数相手に負けてない…!!」

ヤンキー「だ…誰かこいつを止めろ!!!」

凛「無理だよ…!」


ドカッ!!!


ヤンキー「あ…あがっ…!」

ヤンキー「やろうっ!!」ガシッ!!

凛「あっ…!」

ヤンキー「へへっ…捕まえてやったぜ……」

凛「うっ…」

花陽「そんな…!!凛ちゃん…!!!」

ヤンキー「よっしゃあ……離すなよ……?」

凛「ぐっ…ぐうっ…!」ジタバタ…!!

ヤンキー「おうおう…そんな弱い力じゃ、ふり払えねえぞ…?」

凛「くっ…」

凛(凛に、もっとパワーがあれば……!)
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:49:42.39 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「おっしゃあ!くたばれ!!」ガバッ!!

凛「うっ…」ギュッ…!


ブウゥゥゥゥゥンッッッ!!!!


ヤンキー「わっ…!な…なんだこいつ…!」

ヤンキー「危ね…!」

ヤンキー「…?なんだ……?」

凛「え…?」

花陽「あ…あれは……」


ブウゥゥゥゥゥンッッッ!!!!


凛「え…?ちょ……こ…こっち来るにゃ……」

ヤンキー「え…ええ……?え…!?」

ブウゥゥゥゥゥンッッッ!!!!

ヤンキー「え!?」

曜「…」ニヤリッ…
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:50:19.54 ID:t/ZsgZcX0
曜「とおっ!」バッ!!

ヤンキー「飛んだ…!?」

曜 フワリ…

ヤンキー「あっ…!」

ヤンキー(ガード…!) バッ!

曜「遅い!!」


曜「てやぁっ!!!!」メキィッ!!!!


ヤンキー「ぶっ…」

凛「…!?」

花陽「と…飛び蹴り……!!!」

ヤンキー「あがっ…」ドサッ…

曜「よっと…」シュタッ…!

凛「あ…ああ……あなたは……」

曜「遅れてゴメンね!凛ちゃん!」

凛「よ…曜先輩…!!!」
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:50:56.15 ID:t/ZsgZcX0
花陽「なんでここに!?」

曜「停学中の三年生が暴れてる頃だと思ってね…」

花陽「え!?な…なんで分かったんですか!?」

曜「絵里先輩に会って確信したよ……ああいう番長がやられるとね……下の人達は…」

ヤンキー「…!」

曜「復讐……するんでしょ?千歌ちゃんに…」

ヤンキー「なっ…!」

ヤンキー「テ…テメェに、何が分かるってんだ!!!ウチ達の絵里さんをやられた私達の気持ちが!!」

曜「う〜ん……分かんないや」

曜「私のボスは、やられた事ないから♪」

ヤンキー「テ…テメェ…!!殺す!!!」

曜「上等…!!かかってきなよ!!」
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:51:51.57 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「な…なんだ、あいつ……」

凛「…!」

凛(油断してる…!)

凛(いける…!) グルンッ…!

ヤンキー「え…?」


凛「離すにゃ!!」バキッ!!!


ヤンキー「がっ…!」

凛 スルリッ!!

凛「よしっ…!」

曜「おー!すごい回転肘打ち…!もしかして……凛ちゃん喧嘩強い…?」

凛「当たり前にゃ…!!凛はいつか、アキバの一番になるんだにゃ…!!!」

凛「こんな所で…こんな奴らに負けてるわけにはいかないんだにゃ…!!!」

花陽「凛ちゃん…!」

曜「いいね!!それ!最高にかっこいいよ!!」
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:52:33.26 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「仲良く喋ってんじゃねえぞ!!コラアアアア!!!」ドドドドドッ!!!

凛「来たにゃ…!」

曜「うん…!行くよ!凛ちゃん!!」

凛「言われなくても……」サッ…

ヤンキー「…!」

凛「勝手に行くにゃ!!!」ガツンッ!!!

ヤンキー「ぶはっ…!」

花陽「アッパー!!綺麗に決まった!!」

曜「おー……速……」

ヤンキー「なに、呑気に観戦してんだ!テメェは!!」ガバッ!!!

曜「ん?来たか…」スッ…

花陽「…!」

花陽(あの構え…!)

ヤンキー「くたばれ…!」ブンッ!

曜「セイッ!!!」ドンッ!!!!

花陽(せ…正拳突き…!!)

ヤンキー「うぅ…」ドサッ…

花陽(なんて完成された突き……!これだけで、曜先輩がすごく強いのが分かる……!!)

凛(……一撃で……)
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:53:02.53 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「よそ見してんじゃねえぞ!!」ガバッ!!!

凛「む…」

凛「にゃ!!」ドカッ!!!

ヤンキー「ぶはっ…!」

曜「てやぁっ!!」ガツンッ!!!

ヤンキー「あがっ…」

凛「おりゃあ!」バキッ!!!

曜「はっ…!!」ドカッ!!!

ヤンキー「ぐあっ…!」

ヤンキー「う…うぅ……」

ヤンキー「く…くそっ…!!なんなんだ!こいつら…!!!」

花陽「す…すごい……たった二人で……」

曜「ふふっ、なかなかやるね……凛ちゃん…」

凛「曜先輩こそ…!」

ヤンキー「め…めちゃくちゃ強えぇ…!!!」
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:53:29.24 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「ひ…ひぃ…!!」ダッ!!

ヤンキー「あ…!おい!!逃げるな!!」

ヤンキー「わ…私も…!!」ダッ!!

ヤンキー「あんたが逃げるなら、私も…!」ダッ!!

ヤンキー「ちょ…ちょっと……!」

ヤンキー「に…逃げろーーっ!!」ダッ!!

ヤンキー「おい…!」

ヤンキー ダダダダダダッッ!!!!

ヤンキー「あっ……」

凛「に…逃げた……」
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:54:03.16 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「くっ……」

曜「どうする?もうあんた一人だけだけど……やる?」

ヤンキー「…!」

ヤンキー「ちっ…!お…覚えてろよ!!お前ら!!後で絵里さんが黙ってないからな!!!」

曜「絵里先輩…?」

曜「それなら、今日話したよ」

ヤンキー「は…話した……??怒ってなかったのか……??」

曜「うん、なんか今は学校内でモメてる場合じゃはいって」

ヤンキー「なっ…」

ヤンキー「そ…そんな……!」
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:54:37.80 ID:t/ZsgZcX0
曜「で?どうすんの?あんたも逃げた方がいいんじゃない?」

ヤンキー「ちっ…!」

ヤンキー「な…なんとしても、お前らは潰すからな!!覚えてろ!!!」ダッ!!

曜「はいはい、じゃあね〜」

凛「は…はは……勝った……」ストンッ…

花陽「凛ちゃん…!?大丈夫…!?」タッ!

凛「だ…大丈夫にゃ……ちょっと腰が抜けただけ……」

花陽「そ…そっか…良かった……」

凛「さすがに、これだけの人数相手にやるのは、初めてだったから……」

曜「そりゃあね…よく一人で立ち向かったよ…凛ちゃんは……」

凛「はは…かよちんが傷つけられたから……ついカッとなって……」

花陽「凛ちゃん……」
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:55:15.16 ID:t/ZsgZcX0
曜「そっか……大切な友達なんだね……」

曜「でも、あんな無謀な喧嘩は、もうしちゃダメだよ?私が来てなかったら、本当に危なかったんだから!」

凛「たしかに……凛、捕まっちゃったし……」

曜「あれだけの人数の中に入っていけばね……当然後ろを取られちゃうから」

凛「後ろを……」

曜「うん、喧嘩において後ろを取られるのは絶対やっちゃいけない事だから……もし、大人数とやらなきゃいけないんだとしても、狭い路地に逃げ込んで、一人一人倒していくのが定石だよ」

凛「な…なるほど……勉強になるにゃ……」

曜「あはは…こんなの喧嘩でしか役に立たないけどね……」

凛「いや…喧嘩で役に立てば十分にゃ…」
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:55:45.16 ID:t/ZsgZcX0
曜「………」

曜「あのさ……気になったんだけど、凛ちゃんって喧嘩辞めたんじゃなかったの?いいの?こんな事しちゃって……」

凛「そ…それは……」

花陽「………」

凛「わ…分からないにゃ……」

曜「そっか……」

凛「さっきはアキバで一番になるとか言ったけど……本心では、どうなのか分からない……凛は結局、何がしたいのか……何を守りたいのか……」

曜「何を守りたいのか……か…」

凛「千歌先輩も、それが分からないって言ってたにゃ……」

曜「そっか…千歌ちゃんも……」
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:56:16.64 ID:t/ZsgZcX0
凛「あ…あの……曜先輩は、なんで喧嘩するんですか…?」

曜「あれ…?急に敬語…?」

凛「あっ…/// や…やっぱ無しで……」

曜「え〜!残念……」

凛「い…いいから、答えて欲しいにゃ!」

曜「えっと…何で喧嘩するか…だっけ…?私の場合は……まあ、完全に千歌ちゃんのためかな……」

凛「…!」

曜「私は、別に、自分のプライドとか誇りとかみたいなものは、そんなに大事じゃなくて……なによりも千歌ちゃんを支えたい……そんな感じかな…」

凛「そ…そうですか……」

曜「まあ、そんなに悩まなくてもいいんじゃない?好きにやれば……それが不良ってもんでしょ!」

凛「…!」
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:56:52.13 ID:t/ZsgZcX0
花陽「私もそう思う……」

凛「かよちん…!」

花陽「凛ちゃんは、いつも私のためって言ってくれるけど、私は凛ちゃんの好きなようにやってくれるのが一番……」

花陽「さっき喧嘩の時に、凛ちゃんが凛ちゃんじゃなくなるから…って言ってよね…?」

凛「あっ……う…うん……そういえば……」

花陽「あれなんじゃないかな…?凛ちゃんが大切にしたいもの……」

凛「…!」

凛「凛が……凛であるため……?」

凛「………」

凛「う…うーん……難しいにゃ……」

曜「あはは……なんか哲学的だもんね…」

凛「り…凛のやりたいようにやればいいって事なのかな……?」

曜「ん〜…そうなんじゃない?分かんないけど……」

花陽「わ…私は、それがいいと思うよ…!」

凛「かよちん……」
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:57:21.44 ID:t/ZsgZcX0
花陽「うん…!凛ちゃんがやりたいようにやる……それが一番凛ちゃんらしくいれる方法だと思う…!」

凛「…!」

凛「そ…そっか……凛のやりたいように……」

凛「………」

凛「うん…!なんかスッキリしたにゃ…!!やっぱり、凛はこんな難しい事考えずに、やりたいようにやるのが合ってるにゃ!!」

花陽「凛ちゃん…!」パアァッ!!

凛「よーし!なんか、そう思ったら、すごく気が楽になったにゃ!!元気出てきたにゃ!!」

曜「あはは…単純だなぁ〜」

凛「ん〜……!!なんか走りたい気分だにゃ!!かよちん、一緒に走るにゃー!!!」ダッ!!

花陽「えぇ…!?ちょっと、凛ちゃん…!?」

凛「早く来るにゃー!!」ダダダッ!!

花陽「あ…ああ…!もう、あんなに遠くに…」

曜「すご……あんな喧嘩した後なのに、よく走れるな……」アハハ…

花陽「はい……えっと、じゃあ、私も行きますね…。ありがとうございました…!曜先輩!」

曜「うん、じゃーねー」

花陽「さようなら…!失礼します…!!」

花陽「凛ちゃん、待って〜!!」ダッ!
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:58:07.50 ID:t/ZsgZcX0
曜「………」

曜「ふぅ……」

曜「………」

曜「ん……」ノビィー…

曜「あ…いたたたた……」

曜(ちょっと、食らっちゃったかな……)

曜(う〜ん……それにしても、今回は、さすがにヤバかった……)

曜(人数も多いし、さすがに三年生だけあって、一人一人が強い……)

曜(逃げてくれて助かったよ……)

曜「………」

曜(まぁ、なにはともあれ……)

拳 グッ…

曜(千歌ちゃんを守れた…)

曜(それだけで十分……)
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:58:34.40 ID:t/ZsgZcX0
曜(………)

曜(あとは……)

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ヤンキー「な…なんとしても、お前らは潰すからな!!覚えてろ!!!」ダッ!!

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曜(あの言葉……)

曜(一応、まだ終わってないって思った方がいいのかも………)







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211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:59:13.06 ID:t/ZsgZcX0
次の日 昼休み 屋上−


凛「こうかにゃ?」ブンッ!ブンッ!

曜「うんうん、いい感じいい感じ」

花陽 ガチャ…

曜「あ、花陽ちゃん来た」

花陽「こんにちわ、あれ?曜先輩と凛ちゃんだけですか?」

曜「うん、千歌ちゃんは梨子ちゃんに捕まって勉強してるよ、今度のテストやばいみたいで…」

花陽「あはは……」
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 19:59:51.41 ID:t/ZsgZcX0
凛「曜先輩!これは!?」ブンッ!

曜「あはは、それはダメ」

凛「えぇ〜!?かっこいいのに!!」

花陽「何してるの?」

凛「曜先輩に、蹴り技教えて貰ってるにゃ!」

曜「なんか、相手を一撃で倒せる大技が欲しいんだって」

花陽「なるほど…それで蹴りですか……」

曜「本当は、蹴りなんて難しいものじゃなくて、顔掴んで、ヘッドバッドからの膝蹴り食らわすとかが一番、楽で強いんだけどね」

花陽「うわ……エグいですね…それ……」

曜「うん、確実に鼻が折れるし、戦意喪失するか、痛みで気を失うからね」

凛「でも、そんなのスマートじゃないにゃ!!凛はスマートに勝ちたいにゃ!!」

曜「はいはい……分かったって……でも、蹴り技ってのは本当に難しいし、そうそう決まるもんでもないんだよ?」

凛「そうなのかにゃ?」
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:00:50.59 ID:t/ZsgZcX0
曜「ちゃんと体重かけて蹴るのは高等技術だし、それに、なによりも一本足になるってのは、すごくリスキーな事だからね。だからこそ、相手に隙が無いと打てない…」

凛「な…なるほど……」

花陽「じゃあ、相手に隙を作る技術も必要になるんですね……」

曜「そうそう、まあ、その点、凛ちゃんはスピードがあるから、相手をフラッシュさせるのは簡単だけどね」

凛「フラッシュ?」

曜「ひるませる事だよ、ダメージを与えるんじゃなくて、ひるませる……だから……」

曜「こう…!」ヒュッ!!

凛「速…!」

曜「拳を握ってないからね、脱力して、ただただ速く腕を振る……これでも、顔あたりに当てられたら、相手はひるむよ」

凛「なるほど…!」ヒュッ!!ヒュッ!!

曜「そうそう、そんな感じそんな感じ」
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:01:31.64 ID:t/ZsgZcX0
花陽「ふふっ、凛ちゃん楽しそうだね」

凛「うん…!強くなるのは楽しいにゃ!!」ヒュッ!!ヒュッ!!


ザワザワ…


曜「ん?なんか下が騒がしいな…」ヒョイッ!

曜「あ…!」

花陽「曜先輩どうかしたんですか?」

曜「し…下……」

花陽「え…?下…?」ヒョイッ…

花陽「…!!」

花陽「あ…あれって……!」

曜「うん……」

花陽「き…昨日の…三年生…!!!」

曜「それに絵里先輩も……」

凛「えぇ…!?絵里先輩と三年生が…!?」
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:02:20.03 ID:t/ZsgZcX0
花陽「な…何してるんだろう……」

曜「三年生の人達……全員、包帯巻いてる……」

花陽「松葉杖ついてる人も……」

凛「えぇ!?凛達、そこまでやったっけ!?」

曜「やってない………全員逃げたわけだから、立てない程のダメージは無かったはず……」

花陽「ぎ…偽装……」

曜「うん……」

凛「な…何のために…!?」

曜「………」

曜「分からない……」

曜「ただ……私達にとって良いものだとは、考えにくいね……」

凛「そ…そんな……」

曜「………」
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:03:07.74 ID:t/ZsgZcX0

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校門前−


絵里「え…?渡辺さんと星空さんと高海さんに……?」

ヤンキー「はい……私達は、ただ散歩してただけなんですが……突然その三人に襲われて……」

絵里「そう……それはヒドイわね……じゃあ、私の方から、三人に話を…」

ヤンキー「…!」

ヤンキー「は…話じゃなくて、けじめとってくださいよ!!あんた、ウチらの番長でしょ!!」

絵里「それはそうだけど、渡辺さんと星空さんと高海さんも、この学校の愛すべき生徒よ。争う気はないわ」

ヤンキー「くっ……」

絵里「あなた達の言ってる事は信じるわ……でも、私はあの三人が、理由もなくそんなヒドイ事をする人じゃないって事も信じてる」

絵里「それに、今は学校内でモメてる場合じゃない……あなた達もわかってるでしょ…?」

ヤンキー「そ…それはそうですけど…!!」
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:03:36.42 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「落ち着いて…」スッ…

ヤンキー「なっ…!こ…これが落ち着いてられるか!!」

ヤンキー「いいから……」

絵里「?」

ヤンキー「絵里さん、分かりました。それじゃあ、絵里さんから、三人に話聞いてきてください………でも……忘れないでくださいよ?私達が、ここまでの怪我を負わされた事……」

絵里「……」

絵里「そうね……それに関しては、どんな理由であれ許せない事だわ。ちゃんと叱っておく」

ヤンキー「お願いします……」ニヤッ…

ヤンキー「?」
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:04:04.98 ID:t/ZsgZcX0
絵里「それじゃあ、私は戻るわね。みんな、ちゃんと安静にしてるのよ」

ヤンキー「はい…!部屋で大人しくしてます!」

絵里「ふふっ、本当に?あなた達、すぐ暴れるから不安だわ…?」

ヤンキー「なっ!だ…大丈夫ですよ!!絵里さん!全く……」

絵里「まあ、とにかくお大事にね?停学明けを楽しみにしてるわ」

ヤンキー「はい…!それじゃあ、失礼します!」

絵里「じゃあね、また1週間後に」

ヤンキー「はい…!さようなら!」

絵里 トコトコ…
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:04:43.11 ID:t/ZsgZcX0
ヤンキー「………」

ヤンキー「お…おい…!!どういう事だよ!!この怪我で、絵里さんに報復してもらうんじゃなかったのかよ!!」

ヤンキー「最初は、そのつもりだったけどね……やっぱり、あの人はその程度じゃ動かない……」

ヤンキー「じゃ…じゃあ!諦めたのか!?」

ヤンキー「まさか…!ちゃんと、次の手は考えてもあるわよ……ふふふっ……」

ヤンキー「つ…次の手……?」

ヤンキー「えぇ……やるのは、人目につきにくい授業中……みんな、バットは持ってきたわね?」

ヤンキー「あぁ…それなら、私が持ってきたわよ、でも、これ何に使う気なの……?」

ヤンキー「ふふっ……それはね……」

220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:05:17.06 ID:t/ZsgZcX0

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屋上−


凛「絵里先輩、普通に帰っていったにゃ……」

花陽「なんだったんだろう……」

曜「三年生にも動きはない……」

曜(これは、絵里先輩に、報復を頼んだけど断られたって考えていいのかな……普通に考えれば、そうだろうけど……)

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ヤンキー「な…なんとしても、お前らは潰すからな!!覚えてろ!!!」ダッ!!

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曜(………)

曜(いや……考えすぎか………)
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/02(金) 20:05:51.15 ID:t/ZsgZcX0
曜(………)


キーンコーンカーンコーン…キーンコーンカーンコーン…


凛「あ、昼休み終わっちゃったにゃ」

花陽「はっ!り…凛ちゃん、次体育だよ!!着替えなきゃ!!」

凛「あー!忘れてたにゃー!!急いで教室行くにゃ!!」ダッ!!

花陽「あぁ…!待って凛ちゃん!!」ダッ!!

曜「………」

凛「曜先輩、何やってるにゃ!!授業遅れるにゃ!!」

曜「あっ…あぁ……ごめんごめん…ちょっと考え事してて……今行くよ」スクッ…

曜「………」

曜(大丈夫……)

曜(うん……大丈夫…だよね……?)









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222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 02:26:42.44 ID:4Xd6OLElo
なにする気だ?
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 05:20:40.18 ID:c8VUnoG0o
展開が気になる
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:55:47.11 ID:JK5PcfD80

授業中−


ヤンキー ザッ…

ヤンキー「周り……誰もいないわよね」

ヤンキー「うん…でも、不安だから見張りはつけておいたよ」

ヤンキー「そう……じゃあ……」

ダイヤモンドプリンセス号「………」
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:56:42.65 ID:JK5PcfD80
ヤンキー「こ…これよね……絵里さんのスクーター……」

ヤンキー「えぇ……たしか、祖母に貰ったものとか言って、すごく大切にしてたわ……」

ヤンキー「そうね……つまり、これが壊されれば……さすがの絵里さんも……」

ヤンキー「………」ゴクリッ…

ヤンキー「や…やるわよ……!」

ヤンキー「えぇ…!」

ヤンキー「ちょっと気が引けるけど……」

ヤンキー「高海を潰すためだから…!」ザッ…

ヤンキー「オラァ!!」ブンッ!!


バキィッ!!!



226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:57:32.32 ID:JK5PcfD80
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ダイヤモンドプリンセス号 ボロボロ…

ヤンキー「はぁ…はぁ……」

ヤンキー「こ…このくらいで十分よね……」

ヤンキー「えぇ……これだけやれば、さすがの絵里さんもキレるでしょ……」

ヤンキー「自分が殴られたのと、私達がやられたのもあるしね……」

ヤンキー「三度目の正直ってやつね……」

ヤンキー「え……意味違くない…?」

ヤンキー「仏の顔も三度までってやつよ……」

ヤンキー「あ…そっちか……」

ヤンキー「いや、二度ある事は三度あ…

ヤンキー「ちょっと!頭悪い会話してないで、さっさと最後の仕事終わらすわよ」

ヤンキー「え…?まだ、何かやるの…?」
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:58:18.50 ID:JK5PcfD80
ヤンキー「一番大事な事をやってないでしょ!ほら!ちょっと釘貸して!」

ヤンキー「え…?う…うん……どうぞ」

ヤンキー「はい、どうも」

ヤンキー「な…何するの?」

ヤンキー「まあ、見てなさいって」

ヤンキー「これを使って……」

ガリガリガリ…

ヤンキー「よし……」

ヤンキー「あっ…!」
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 08:58:55.45 ID:JK5PcfD80


宣戦布告 高海千歌


ヤンキー「な…なるほど……これで、高海のやつがやった事にするのね……」

ヤンキー「えぇ……ふふっ…楽しみだわ……高海のやつが絵里さんにやられるの……」

ヤンキー「きっと病院送りにされるわね……あの人……やるとなると容赦しないから……」

ヤンキー「で…でも…!あの、高海ってやつは強いんだろ!?もし、絵里先輩が敵わなかったら……」

ヤンキー「100%ありえないわね。絵里さんは、あのアキバ四天王の一人なのよ…?勝てる人なんていないわ」

ヤンキー「さっ、やる事はやったし、私達も帰りましょう?停学中に学校来てると怒られるしね」

ヤンキー「そうね……じゃあ、また1週間に会いましょう」










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229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 12:08:50.82 ID:iTVXOjWYO
ぜんぜん慕われてなくてワロタ
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:03:44.49 ID:JK5PcfD80

放課後−


千歌「曜ちゃーん!」タッタッタッ…

曜「あ、千歌ちゃん!」

千歌「ごめん……待った?」

曜「全然!それより、梨子ちゃんは大丈夫なの?」

千歌「うん……鬼の形相で追いかけてられたけどね……びっくりするほど足が遅かったから、簡単にまけたよ」トコトコ…

曜「あはは…そっか……」トコトコ…
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:04:19.17 ID:JK5PcfD80
千歌「全く……放課後まで勉強させようとするなんて……梨子ちゃん、ひどいよ…!」トコトコ…

曜「まあまあ、梨子ちゃんは千歌ちゃんのためを思ってやってくれてるわけだし……それに、本当にテストやばいんでしょ?」トコトコ…

千歌「大丈夫だよ!いざとなったら、隣の梨子ちゃんの回答用紙を〜……」トコトコ…

曜「いやいや…ダメでしょ…それは……」トコトコ…

絵里「………」

千歌「あれ?絵里先輩だ!おーい!絵里せんぱーい!」タッタッタッ

絵里「………」

千歌「ん?絵里先輩…?」
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:04:45.75 ID:JK5PcfD80
絵里 ギロッ!

千歌「…!」

絵里 ヒュッ!!!

千歌「わっ…!?」スカッ!

曜「ちょ…ちょっと、絵里先輩!?」

千歌「あ…危ないじゃないですか!!なんで急に…」

絵里「許さない……」

千歌「え……?」

絵里「あなた達……何が狙いなの……?」

曜「な…何を言って……」
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:05:36.21 ID:JK5PcfD80
絵里「高海さん……あなた、不良辞めるって言ってたわよね……?それなのに、なんでこんな事するの……?」

千歌「え…ええ??な…なにがなんだか……」

絵里「とぼけるつもり……?私の大切な仲間とダイヤモンドプリンセス号を傷つけて……」

曜「…!?」

千歌「え…?絵里先輩の仲間とダイヤモンドプリンセス号を……???」

曜「まさか……」

曜 バッ!

曜「あっ…!」

ダイヤモンドプリンセス号 ボロボロ…

曜「こ…これって……」

曜「ん?何か文字が……」


宣戦布告 高海千歌


曜「…!!」
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:06:21.91 ID:JK5PcfD80
絵里「言ったわよね……それは、祖母から貰った大切なものだって……」

絵里「さすがの私も、我慢の限界よ……」

絵里「私を殴って……私の仲間を傷つけて……私の大切な物まで傷つけて………そこまでして、私を怒らせたかったわけ……?」

千歌「え…ええ…??」

曜「ち…違うんです!絵里先輩!!これは、私達じゃなくて…

絵里 ザッ!!!

曜「え…


ガツンッ!!!


千歌「…!」

絵里「もう言い訳は聞き飽きたわ」

曜「あ…あぅ……」

曜(お…重い……なんてパンチ……)
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:06:51.16 ID:JK5PcfD80
千歌「よ…曜ちゃん…!!」タッ…!

曜「うぅ……」

千歌「だ…大丈夫!?曜ちゃん!曜ちゃん!!」

絵里「……」

千歌「ちょ…なんで、こんな事するんですか!!絵里先輩!!!」

絵里「先にやったのは、あなた達でしょう……?」

千歌「だ…だから……なんの事か……」

千歌「…!」

絵里 ブンッ!!!

千歌「危なっ…!」スカッ!

絵里「……」

絵里(また避けた……)
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:07:26.92 ID:JK5PcfD80
凛「あれ?絵里先輩と千歌先輩達だにゃ!おーい!」

花陽「ん?なにか様子が……」

千歌「凛ちゃん!花陽ちゃん!」

絵里「星空さん……」

曜「うぅ……」

凛「え……??なに…この状況……」

花陽「曜先輩……?」

曜「は…はめられた……逃げて……」

凛「え…?はめられた…?」

絵里 バッ!!

凛「え…

花陽「凛ちゃん!危ない!!」


ガッッッ!!!


絵里「………」

千歌「い…いたた……」

凛「千歌先輩…!!」
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:08:11.20 ID:JK5PcfD80
千歌「だ…大丈夫?凛ちゃん」

凛「は…はい……でも、千歌先輩が…」

千歌「大丈夫…ガードしたから」

千歌(いったぁ〜っ!!腕折れるかと思った!!)

絵里「……」

絵里「ふっ…どうやら、喧嘩のカリスマってのは嘘じゃないようね……私の攻撃を、ここまで耐えたのは、あなたが始めてよ」

千歌「そ…そりゃどーも…!!ていうか、とりあえず、攻撃すんの辞めてもらえませんか!?」
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:08:42.12 ID:JK5PcfD80
曜「そ…そうです…!!絵里先輩は誤解してます!!」

絵里「……」

絵里 サッ!

千歌「あっ…!」

曜「…!」


ガツンッッッ!!!!


曜「あがっ…!」

花陽(か…顔を蹴り上げた……ひどい…!)

凛「曜先輩…!!」タッ…!

曜「あっ…ぶはっ……あぁ…うっ…」ボタボタ…

絵里「その血の量……鼻、折れたかしら……?私と同じね…ふふっ……」

千歌「………!」
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:09:34.92 ID:JK5PcfD80
花陽「曜先輩…!曜先輩!!」

曜「だ…大丈夫……大丈夫だから……」

千歌「曜…ちゃん……」

曜「ち…千歌ちゃん………ダメだよ…?喧嘩しちゃ……そしたら…あいつらの思惑通りに…」

千歌「…!」

千歌「……っ」

千歌「わ…分かってる……」

千歌「なんだか知らないけど……はめられたんでしょ……?私達……」

千歌「大丈夫……堪えるから……」

拳 グググ……!

曜「千歌ちゃん……」

千歌「凛ちゃんも曜ちゃんも、そこを離れないで……目の届く位置にいないと守れないから……」

曜「うん……」

凛「わ…分かったにゃ……」
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:10:10.61 ID:JK5PcfD80
絵里「あら…?なに?その目は……」

千歌「………」ゴゴゴゴゴゴ…

曜「ダ…ダメだよ……千歌ちゃん……」

絵里「ふふっ…無抵抗な相手を殴るのは、私の趣味じゃないからね……」

絵里「やる気になってくれたみたいで、嬉しいわ…!!」ダッ!!!


スカッ!


千歌「…」

絵里「まだよ…!」ブンッ!!!


スカッ!


千歌「…」

絵里「…!?」

花陽「避けた…!!」
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:10:48.95 ID:JK5PcfD80
千歌「………」

絵里「あなた……」

凛「まさか…千歌先輩……攻撃しないで、全部避ける気じゃ……」

花陽「え…絵里先輩相手に…!?そ…そんなの……」

曜「できる…」

花陽「…!?」

曜「千歌ちゃんは、カウンターの名手だから……相手の攻撃を見切るのは誰よりも上手い……」

絵里「ふんっ…ナメた事してくれるわね……」

千歌「わ…私は攻撃する理由がないので……」

絵里「あら?さっき、私、あなたの友達の鼻を折ったのよ?それでも怒らないの?」

千歌「その曜ちゃんが、ダメだって言ってますから……」

曜「…!」
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/03(土) 15:11:23.01 ID:JK5PcfD80
曜「ち…千歌ちゃん……」

曜(すごい……昔は、すぐに手が出てたのに……)

曜(本当にすごいよ……ちゃんと変われたんだね……千歌ちゃん……)

千歌「お…お願いです……話を…聞いてください……」

絵里「声……震えてるわよ…?本当は私を殴りたいんじゃなくて?」

千歌「そんな事…ないです……それより、話を…」

千歌「誤解…なんです……」

絵里「再三やっておいて、今更なに!? 往生際が悪いわよ!!」

千歌「お願いです……話を……」


絵里「黙りなさい…!!」ヒュッ!!

千歌「くっ…」スカッ…!

絵里「ふんっ…!」ブンッ!!!

千歌 スカッ…!

絵里「ちっ…」
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