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みく「笑顔が素敵だから」
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1 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:35:57.51 ID:sxoY46o70
デレマスのSSです
公式じゃない設定がたくさん出てきます
ちょっとだけ長めです
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1518748557
2 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:36:37.37 ID:sxoY46o70
起
事務所
昼
モバP「それじゃあ紹介するぞ」
モバP「この子がうちの事務所の新人アイドル前川みくだ」
みく「前川みくにゃ!猫ちゃんアイドルとして頑張っていくにゃ!」
みく「よろしくねっ!」
モバP「そして、みくにとって先輩にあたるうちのアイドル、安部菜々さんだ」
菜々「安部菜々です!よろしくお願いします、みくちゃん」
菜々「猫ちゃんアイドル!良いですねえ!ナナにもその若いエネルギー分けて下さいねっ!」
菜々「まだまだ売れてないけど、頑張って誰もが知ってるアイドルになれる日まで夢に向かって頑張ってるんです!」
みく「おー!」
菜々「みくちゃん!一緒に頑張ろうね!」
みく「うん、ナナチャンよろしくにゃ!!」
3 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:37:03.31 ID:sxoY46o70
モバP「よし、自己紹介はこんなもんでいいか?」
モバP「早速で悪いがレッスン室へ向かうぞ」
モバP「みくには施設設備の紹介も兼ねて、レッスンを受けてもらう」
モバP「菜々さんも一緒に入ってもらっていいかな?」
菜々「もちろんですっ!」
みく「楽しみにゃ!」
モバP「それじゃ早速向かおうか」
菜々みく「おー!」
スタスタ
4 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:37:35.19 ID:sxoY46o70
レッスン室
昼
トレーナー「はいっ!そこまで!」
菜々「はあはあ」
みく「はあはあ」
トレーナー「安部はもう少し体力付けろよ、基礎はしっかり出来てるから問題ないが……」
トレーナー「前川は……」
トレーナー「体力はあるようだが、まだまだこれからだな……今まで自主練習してたのか?」
みく「は、はい……」
トレーナー「しっかり最初から指導していくからそのつもりでな」
みく「……はい」
トレーナー「よーし!それじゃあ、歌の方も見ていくぞ、まず発声から――」
5 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:38:04.19 ID:sxoY46o70
レッスン室
夕方
トレーナー「はい、じゃあこれでレッスン終わりだ、また明日な」
菜々みく「ありがとうございましたっ!」
みく「はあはあ」
みく「つ、疲れたにゃ……」
菜々「えへへ、最初はみんなそうです!」
みく「ナナチャン……」
菜々「?」
みく「……超すごかったにゃ!!」
菜々「!!?」
6 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:38:33.46 ID:sxoY46o70
みく「ダンスも歌も超上手いにゃ!」
みく「なんでナナチャンみたいなアイドルが売れてないのかわからないにゃ!」
菜々「うっ」グサグサ
みく「あ……ごめんにゃ」
菜々「ううん、大丈夫ですよ」
菜々「実力だけじゃ駄目な世界だからですかね」
菜々「タイミングもニーズも運も容姿も、そして実力も全部大事だって」
菜々「プロデューサーの口癖なんです」
みく「全部が大事……」
7 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:39:00.25 ID:sxoY46o70
みく「それでもナナチャンは絶対売れるにゃ!」
みく「このまま頑張ればいつかその時が来るにゃ!」
みく「みくが断言するよ!」
菜々「いつか……うん……」
菜々「えへへ、プロデューサーも頑張って動いてくれてるし、頑張ろうねっ、みくちゃん!」
みく「うんっ!」
菜々「みくちゃんは猫アイドルを目指してるんでしたっけ」
みく「そうにゃ!みくは猫ちゃんアイドル一筋でアイドルになってみせるにゃ」
菜々「お〜!」
8 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:39:47.37 ID:sxoY46o70
みく「ナナチャンはどうなの?」
菜々「え?」
菜々「そうですね」
菜々「ナナは歌って踊れる声優アイドルになって、キラキラのステージでみんなに夢を届けるアイドルになりたいです!」
菜々「永遠の17歳!JKアイドルウサミンこと安部菜々ですっ」キラキラ
菜々「って感じです♪」
みく「……」
菜々「みくちゃん?」
菜々「引いちゃいました?」
みく「はにゃっ!ごめんごめん!」
みく「ううん、そんなことないよ!」
菜々「えへへ、レッスン疲れましたもんね」
菜々「ナナはもう帰りますけど……みくちゃんも一緒に帰りますか?」
みく「あ!みくはまだPチャンの説明を受けに帰らなきゃいけないから……」
菜々「そうですか、ふふ、じゃあまた明日ですね」
みく「うん、ナナチャン!また明日ねっ!」
9 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:40:16.41 ID:sxoY46o70
事務所
夕暮れ
モバP「よう、おかえり、みく」
みく「疲れたにゃ……」
モバP「どうだった?レッスンは」
モバP「そして安部菜々は」
みく「……」
みく「……うん、本当に凄かったにゃ」
みく「……」
みく「歌もダンスも上手いし、それだけじゃない」
みく「なんというかアイドルの才能を見せつけられた感じ」
みく「……」
みく「あの人こそみくが目指す理想のアイドル像だにゃ……」
モバP「うん、会わせておいて良かったよ」
10 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:40:57.25 ID:sxoY46o70
みく「……」
みく「なんでナナチャンが売れてないのか、不思議でならないにゃ」
みく「……Pチャンが無能なの?」
モバP「こいつはっきり言いやがるな……」
モバP「アイドルってのはな、実力だけじゃ売れないんだよ」
モバP「他にもな、タイミング……」
みく「タイミング、ニーズ、容姿、実力、運でしょ?」
モバP「ん?菜々さんから聞いたのか?」
みく「うん、Pチャンの口癖だって、実力だけじゃ駄目だって」
モバP「そうだな……」
モバP「俺はプロデューサーとしてニーズとタイミングを上手く調整していくのが仕事だ」
11 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:41:27.89 ID:sxoY46o70
モバP「容姿はまあ問題ないとして、お前たちアイドルは実力をつけて貰うのが当面の仕事になる」
モバP「そして……」
みく「運……」
モバP「こればかりはどうしようもない」
みく「ナナチャンはそれが、”運”が今のところ足りてないってことなの?」
モバP「もちろんまだまだ俺も菜々さんも完璧とは言えないだろう」
モバP「運だけがないってことはないだろうけどな」
みく「……」
みく「でも、一番欠けているのが運だとしたら……」
みく「売れるのも時間の問題だにゃ……」
12 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:41:55.59 ID:sxoY46o70
みく「いつか最高のアイドルとしてデビューできるに違いないにゃ!」
モバP「……いつか、ね」
みく「……?」
モバP「実はな、菜々さんは引退という道も視野にいれている」
みく「!?」
みく「な、なんでにゃ!?」
みく「あんなに凄いのに!」
みく「そんなの絶対ありえないにゃっ!!」
13 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:42:25.21 ID:sxoY46o70
モバP「……詳しくは話せんが」
モバP「……」
モバP「まあ、家庭の事情とうちの事務所との契約上だな」
みく「事務所がナナチャンを捨てるってこと!?」
モバP「落ち着け、そんな訳ないだろう」
モバP「菜々さんは才能に溢れてる、それは俺も事務所も認めている」
みく「じゃ、じゃあ」
モバP「ああ、本人の意志の方だ」
モバP「……」
モバP「とにかく……待ってればいつか、なんて時間は菜々さんには残されてないってことだな」
みく「……」
14 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:42:58.24 ID:sxoY46o70
みく「……」
みく「そんなのって……」
モバP「みくが今それを心配しても仕方ないだろう……」
モバP「まずは、自分の心配から始めたほうがいいな」
モバP「トレーナーさんから連絡来たぞ」
モバP「まだまだだってな」
みく「うげっ!」
モバP「うげっじゃあないんだよ、明日からみっちりレッスンに入ってもらうからな」
みく「わ、分かったにゃ……」
みく「……」
モバP「よし、今日はここまでだ」
モバP「今日は暗くなってきたし、女子寮に俺が送ってやろうか?」
みく「いや、土地勘つけるためにも電車で帰るにゃ!」
モバP「そうか、気をつけてな」
みく「はぁい!おつかれにゃ!」
15 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:43:27.02 ID:sxoY46o70
事務所から駅までの小道
夜
みく「……」
みく「案の定迷ってしまった」
みく「……」
みく「こんなことならPチャンに送ってもらえば良かった」
みく「……」スタスタ
みく「……多分この細い道をまっすぐ抜ければ駅に出るはず!」
みく「……」スタスタ
みく「……」スタスタ
16 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:44:01.55 ID:sxoY46o70
みく「……」スタスタ
みく「……ん?道端に灯りが……」
みく「出店……?」
みく「……」すた
みく「……」
怪しすぎる老婆「いらっしゃいませ」
みく「……」 ジー
老婆「何か?」
みく「えっ、いや何を売ってるのかなって……」
17 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:46:35.60 ID:sxoY46o70
老婆「……」
みく「えーっと、一品だけ……」
みく「『帰れるICカード』?」
みく「電車に乗る時に使うICカードだよね……これ」
みく「(帰れるって家に帰れるってこと?行きは使えないの……?)」
みく「あ、あの『帰れる』ってどういうこと?」
老婆「……」
みく「えっと……ちょっと気になって……」
老婆「……それは『帰れる』という意味でございます」
みく「は、はあ」
18 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:47:05.56 ID:sxoY46o70
みく「……普通のICカードと違うの?」
老婆「それは、お買上げになった方のみお分かりになるのです」
みく「(な、なんにゃ、この人、怪しすぎにゃ……)」
みく「ちなみにおいくら?」
老婆「1500円でございます」
みく「普通の値段……」
みく「まあ、ICカード持ってないし買っておこうかな!はい、1500円!」
老婆「ありがとうございます」
19 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:47:42.32 ID:sxoY46o70
最寄り駅
夜
みく「なんだったのかな、あの店は」
みく「それにこのICカード……変なデザイン。真っ白だし……」
みく「ま、いっか」
みく「早速チャージするにゃ!」諭吉トリダシー
Pi
画面「認識出来ません」
みく「あん?」
Pi
画面「認識出来ません」
みく「……」
20 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:50:22.35 ID:sxoY46o70
みく「……」
みく「ま、まさか」
Pi Pi
画面「認識出来ません」
みく「……」
みく「ま、まさか」
みく「みく、騙された……?」
みく「……」
みく「うにゃ゛ーーーーーーっ!!」
みく「ほんまなんなん!!」
みく「明日あの出店に行って文句言ってやる!」
駅内アナウンス「○◯行き電車が参ります、○◯行き電車が参ります」
みく「うげぇっ、やばっ!!」
みく「とにかく代わりのICカード買わなきゃ!」
みく「駅員さーーん!!」ダッシュ
21 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:50:53.21 ID:sxoY46o70
1ヶ月後
事務所
昼
みく「はーー、午前のレッスン疲れたにゃ」ドサッ
菜々「ふふ、お疲れ様みくちゃん」
みく「やっぱりナナチャンは凄い!」
みく「みくも追いつけるように頑張るにゃ」
菜々「一緒に頑張りましょうね」
モバP「レッスン久しぶりに見学させて貰ったが、みくも中々良くなってきているぞ」
モバP「ダンスはとにかく身体に染み込ませることが大事だ」
モバP「これからも反復練習だな」
みく「分かったにゃ」
菜々「ふふ」
22 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:51:24.37 ID:sxoY46o70
菜々「それでプロデューサー、今日ナナ達を呼び出したのはなんででしょう……」
みく「そうにゃ!このまま午後もレッスンじゃなかったの?」
モバP「ああ、話があってな」
モバP「菜々さんとみく二人組でオーディションを受けてもらう」
菜々みく「!!!」
モバP「ゲーム会社のイベントの仕事だな」
モバP「どうだ、試してみるか?」
みく「当然にゃ!」
みく「みくの鮮烈デビュー期待してるにゃ!!」
モバP「そう言ってくれると思ったよ。菜々さんは?」
菜々「ええ、もちろん受けさせて下さい」
モバP「……分かった、手続き諸々はもちろんこっちでやっておく」
23 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:51:56.34 ID:sxoY46o70
モバP「この仕事が決まれば、上手くいけばゲーム広報イベントにも今後呼ばれるようになり、主題歌への抜擢という可能性もある」
モバP「まずは小さなイベントだが、この先いろいろな可能性がありそうなんだ」
菜々「……!」
みく「お〜っつ!!」
モバP「午後からはそれに合わせたレッスンだな」
モバP「トレーナーにはもうオーディションのことは伝えている」
みく「分かったにゃ、それじゃ行ってくるね!!」ダッシュ ドアバタン
菜々「あっ!みくちゃん待って下さい〜」
モバP「……」
24 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:52:26.58 ID:sxoY46o70
3週間後
事務所
夜
みく「明日はついにオーディションにゃ!!」
みく「ナナチャン頑張ろうね!」
菜々「ふふ、そうですね」
モバP「明日なんだが……」
モバP「昔から愛されていて伝統あるシリーズ作品新作のPRとなる」
みく「はあ」
モバP「向こうのプロデューサーとも面識があってな、そいつのタイプからして……」
モバP「今回はふたりともキャラクターを一旦置いて、正統派アイドルとしてオーディションを受けてみるのはどうだ」
みく「!?」
みく「猫ちゃんアイドルじゃだめなの!?」
モバP「駄目ではないが、相手が何を求めているかって問題だな」
モバP「正直これは賭けだが……」
25 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:52:56.86 ID:sxoY46o70
みく「……」
菜々「ナナは良いですよ」
菜々「やってみましょう、それで」
みく「ナナチャンが言うなら……」
みく「今回はそれでやってみるにゃ」
モバP「すまないな二人とも」
モバP「それじゃあ、今日はこれで終わりだ」
モバP「帰ってしっかり身体を休めてくれ」
みく「分かったにゃ!」
菜々「はい、みくちゃん明日はよろしくお願いしますね」
みく「任せておいてにゃ!」
菜々「あっ、みくちゃん、もしオーディションで良い結果だったらお手伝いしてる喫茶店が出してるゴージャスパフェをご馳走しますよ!」
みく「えっ!?いいの!?」
菜々「はい!約束です!だから明日は頑張りましょうっ!」
みく「うんっ」
26 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:53:51.10 ID:sxoY46o70
次の日
オーディション会場
夕方(オーディション終了後)
みく「はー、緊張したにゃあ」
菜々「みくちゃんお疲れ様でした」
みく「どうだったかなどうだったかな、不安だにゃあ」
菜々「結果は3日後みたいですね」
菜々「それまでドキドキですね」
モバP「お疲れ様ふたりとも」
モバP「よく頑張ったな」
モバP「俺は向こうのプロデューサーに挨拶してくるよ」
27 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:54:19.73 ID:sxoY46o70
モバP「二人ともこのまま解散で大丈夫か?」
みく「大丈夫にゃ!」
菜々「ナナはプロデューサー待ってますよ」
モバP「……ん?そっか、悪いな」
モバP「じゃ、みく気をつけて帰れよ」
みく「はぁい!おつかれさまにゃ!」
みく「ナナチャンもお疲れさま!」
菜々「うん、また明日ね、みくちゃん」
みく「ばいばーい」スタスタ
28 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:54:48.56 ID:sxoY46o70
みく「……」スタスタ
みく「あ、そういえばあの黒いICカードを売ってた出店」
みく「あれから見かけないにゃ……」
みく「文句言ってやろうと思ったのに……」ブツブツ
みく「まあ電車で使えるとはあのお婆さんひとことも言ってないわけだし……」
みく「……」
みく「……まあいいか」
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:56:11.98 ID:sxoY46o70
3日後
事務所
夕方
みく「レッスン今日は新しいことやらされてハードだったにゃ……」
菜々「ナナも腰が……」
モバP「はは、トレーナーさんも気合入ってるなあ」
みく「それでPチャンオーディションの結果は来たの!?」
モバP「ん、まだだな。そろそろ自分に電話がくるはずだが……」
Pururururururu
みく「!!」
モバP「おっと、来たか」
モバP「ちょっと電話出てくるな」スタスタ
みく「う、うん」
菜々「……」
30 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:56:51.55 ID:sxoY46o70
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
モバP「……」スタスタ
みく「……あ、Pチャン!」
みく「ど、どうだったにゃ」
菜々「……」
モバP「……すまん、俺のミスだ」
モバP「今回は見送りになったよ……」
みく「あーーーそっかあ」
菜々「……残念です」
31 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:57:29.47 ID:sxoY46o70
モバP「俺がもっと情報をリサーチ出来てたら、お前らを……」
みく「ちょちょっと、Pチャンがそこまで落ち込むことないにゃ!」
みく「次回はもっと頑張るにゃ!」
みく「ね!ナナチャン!」
菜々「そうですねっ!そんなに落ち込まないで下さいプロデューサー」
モバP「……ああ」
モバP「今日はこれで終了だ、また明日な」
モバP「すまん」
みく「分かったにゃ!次回もPチャンよろしくね!」
菜々「はい!じゃ、菜々は先に帰りますねっ」
モバP「ああ」
菜々「お疲れ様でしたっ」スタスタ
みく「ナナチャンおつかれにゃ〜」
ドアバタン
32 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:58:07.25 ID:sxoY46o70
みく「あー、本当に残念だったにゃ」
モバP「……」
モバP「今回のオーディションな、俺の知らない新しいプロデューサーも審査に入ってたみたいなんだ」
みく「?」
モバP「その人は所謂キャラクター性を持ったアイドルを探していたらしい、と今電話で聞いた」
みく「えっ、ってことは……」
モバP「そうだ、いつもどおりのお前たちなら通ってたかもしれんな」
みく「そんな……」
モバP「完全に俺のミスだ」
モバP「本当にすまない」
みく「……」
33 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:59:08.17 ID:sxoY46o70
みく「……そんなの仕方ないにゃ!」
みく「それこそ運が悪かっただけにゃ!」
みく「次回はきっと……!!」
モバP「次回か……」
モバP「……みく前にした話覚えてるか?」
みく「?」
モバP「菜々さんにはな、時間がないんだ」
みく「!」
モバP「そして、菜々さんは今回のこのオーディションに賭けていた」
34 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 11:59:43.68 ID:sxoY46o70
みく「え……まさか」
モバP「……」
みく「そ、そんな……引退……?」
モバP「すぐすぐという話ではないが……な」
モバP「……」
モバP「『約束』があるからな」
みく「約束……?」
モバP「だからな、これは全部俺のせいなんだ」
モバP「あいつをトップアイドルにしてやるのが俺の使命だったはずなのに……」
モバP「……」
モバP「もちろんそうはならないように、出来る限りのことをしていこうと思う」
みく「……うん」
35 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:00:16.93 ID:sxoY46o70
事務所最寄り駅
夜
みく「うげぇ、酷い雨だった……」
みく「……」
みく「……」
みく「はぁ、ナナチャン……」
みく「みくは何かしてあげること出来ないかな」
みく「ナナチャンの凄さをみんなに知ってほしい」
みく「そして……」
みく「……」
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:00:45.77 ID:sxoY46o70
みく「……」
みく「……」
駅内アナウンス「まもなく○◯行き電車が参ります」
みく「うげぇっ!まずい!」
みく「ぼーっとしてる場合じゃなかった!!」
みく「走れ走れ」スタコラダッシュ
みく「はあはあ」ダッシュ
みく「あ、改札……!」
みく「ICカード、カバンに入れっぱなしだ……!」
みく「あった!これだ!」ゴソゴソ
37 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:01:16.56 ID:sxoY46o70
みく「てい」
Pi ガコン
きらきらきらーん
みく「良かったあ、間に合いそう」
みく「……」
みく「ってこのICカード!例の白い使えないやつじゃん!!」
みく「あれ!?みくこれで改札通れたの……?」フリムキ
シーン
みく「……」
みく「えっ、ここ……どこ?」
みく「さっきまでいた駅じゃない……!」
みく「誰もいないし……」シーン
みく「壁も床も真っ白で……凄く静か……」
みく「……」
38 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:01:54.24 ID:sxoY46o70
みく「……」
みく「な、なんで……どういうこと?」キョロキョロ
みく「これは夢?」
みく「……」スタスタ
みく「あ、案内版がある……」
みく「大きな案内板……みくの知ってる土地じゃなさそう」
みく「駅名が書いてある……」
みく「ここは『時間駅』……?」
起
終
39 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:09:03.21 ID:sxoY46o70
承
時間駅
夜
みく「時間駅ってなに……」
みく「そんな駅名聞いたことが……」
みく「……」スタスタ
駅内アナウンス「まもなく電車が参ります、お乗りの方はお急ぎ下さい」
みく「うわっ!?」
みく「びっくりしたっ!」
みく「電車……来るんだ」
みく「とりあえずホームに向かおう……」スタスタ
40 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:09:37.68 ID:sxoY46o70
時間駅ホーム
夜
プシュー
みく「本当に電車停まってる……」
みく「電車も、線路も真っ白……」
みく「こんな都会なのに一両編成だし」
みく「……」
みく「『過去行き』……?」
駅内アナウンス「まもなく発車致します」プシュー
みく「……改札からもう出れなくなってたみたいだし」
みく「乗って……みるしかないにゃ」
みく「……」スタスタ
ドアガコン プシュー
キュイーン
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:10:12.61 ID:sxoY46o70
時間電車車内
夜
ガタンゴトン
みく「結構走ってるみたいだけど、外、真っ暗で何も見えない……」
車内アナウンス「次は『1日前』『1日前』」
みく「1日前??」
みく「……」
みく「……」
みく「降りてみよう」
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:11:14.42 ID:sxoY46o70
1日前駅
ホーム
夜
みく「さっきの時間駅?とそのままそっくりな駅に着いた……」
みく「……」スタスタ
みく「……なんだか怪しいけど静かで綺麗な場所」
みく「……」スタスタ
みく「あ、改札……」
みく「さっきの……白いICカードで出られるのかな」
みく「……」スタスタ
みく「おりゃ」
Pi ガコン
きらきらきらーん
43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:11:40.59 ID:sxoY46o70
みく「……!!」
みく「ここはいつも使ってる駅!!」
みく「一体どういうこと?」
みく「いつも通りの風景」
ガヤガヤ
みく「人もたくさんいるし……」
みく「なんだったのかな、夢?」
みく「……」スタスタ
みく「ん?雨……やんでるみたい」
みく「……帰ろ」スタスタ
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:12:08.73 ID:sxoY46o70
次の日
事務所
夕方
みく「レッスン疲れたにゃ〜」
菜々「新しいダンスだったから腰が痛いです〜」
菜々「みくちゃんはいきなりあんなの踊れるなんて凄いですねっ」
みく「えっ、だって昨日……」
菜々「昨日?」
みく「昨日あのダンスやったよね?」
菜々「昨日はいつもの基礎でしたよね?」
みく「あ、あれ!?」
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:12:39.88 ID:sxoY46o70
菜々「プロデューサー、そういえばオーディションの結果は……」
モバP「ああ、そろそろ自分に連絡が来るはずなんだがな……」
みく「!?」
モバP「?」
モバP「どうしたみく」
モバP「猫が豆鉄砲食らったような顔して」
みく「えっ!いや……えっ!」
みく「きょ、今日って何日だっけ?」
菜々「みくちゃん16日だよ、ずっとドキドキしてたオーディションの結果発表日ですよ?」
みく「!!!?」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:13:33.66 ID:sxoY46o70
モバP「おいおい、ボケてるのか?」
みく「い、いやそんなはずは……」
みく「ちょ、ちょっと電話しくてるにゃ!」スタコラダッシュ
菜々「?」
ドアバタン
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:15:45.25 ID:sxoY46o70
事務所廊下
夜
みく「どどどどどどど」
みく「どういうことにゃ……」
みく「……」スマホトリダシ
スマホ「2月16日」
みく「う、うそ……本当に16日」
みく「1日戻ってる……?」
みく「……!!!」
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:16:15.15 ID:sxoY46o70
みく「ま、ま、まさか……」
みく「あの時間駅のせい?夢だと思ってたのに……!」
みく「1日前駅で降りたから1日戻ったってこと?」
みく「……」
みく「……よく考えると2日連続で女子寮の夜ご飯ハンバーグだったのも」
みく「今日のレッスンが昨日と同じだったのも」
みく「昨晩雨が急にあがってたのも」
みく「全部時間が戻ったから……」
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:16:46.32 ID:sxoY46o70
みく「むしろ、よく夜まで気づかなかったな……みくニュースとか見ないから……」
みく「……」
みく「でも、凄い……」
みく「あのICカードで時間駅を利用したのが原因だとしか思えない」
みく「あ!『帰れるICカード』って過去に『帰れる』ってこと!?」
みく「とにかくこれは本物みたい……」
みく「あ……ということはまたオーディションの結果を聞くことに……」
みく「……」スタスタ
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:17:18.52 ID:sxoY46o70
事務所
夜
みく「……」スタスタ
菜々「あ、みくちゃんおかえりなさい」
みく「ご、ごめんにゃ」
みく「あれ?Pチャンは?」
菜々「オーディションの結果の電話が掛かってきたみたいですよ」
みく「そう」
モバP「……」スタスタ
モバP「……」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:17:45.80 ID:sxoY46o70
みく「あ、Pチャン……」
菜々「……どうでした?」
モバP「……すまん、俺のミスだ」
モバP「今回は見送りになったよ……」
みく「……」
菜々「……残念です」
モバP「俺がもっと情報をリサーチ出来てたら、お前らを……」
みく「Pチャンがそこまで落ち込むことないにゃ」
みく「次こそもっと頑張るにゃ」
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:23:24.71 ID:sxoY46o70
菜々「そうですねっ!そんなに落ち込まないで下さいプロデューサー」
モバP「……ああ」
モバP「今日はこれで終了だ、また明日な」
菜々「はい!じゃ、菜々は先に帰りますねっ」
モバP「ああ」
菜々「お疲れ様でしたっ」スタスタ
みく「……!」
みく「ナナチャン待って!」
みく「みくも一緒に帰るにゃ!」
モバP「……」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:24:09.57 ID:sxoY46o70
事務所帰り道
夜
ザーザー
菜々「雨……降ってますね」
みく「うん……」
菜々「……」
みく「……」
菜々「今回は残念でしたね」
菜々「みくちゃんならきっと次は大丈夫ですよっ!」
菜々「みくちゃんにはアイドルの才能がありますっ」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:26:59.56 ID:sxoY46o70
菜々「ウサミンアイでバリバリ見えてますよっ!」
菜々「だから次は……」
みく「ナナチャンは……?」
菜々「……え?」
みく「……ナナチャンは『次』どうするの?」
菜々「……」
菜々「何か……プロデューサーから聞いてますか……?」
みく「ん、ちょっとだけ……」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:27:29.82 ID:sxoY46o70
みく「ナナチャン……アイドル絶対辞めないでね」
みく「最初にナナチャンに会ったその日からみくは……!」
みく「辞めたりなんかしないでよ……!」
菜々「みくちゃん……」
菜々「ごめんね、それでもナナには『約束』があるんです」
みく「約束……?」
菜々「そんな大層なものじゃないんですけどね」
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:28:19.57 ID:sxoY46o70
菜々「でも、ウサミン星人は絶対約束を守るんです」
菜々「『約束は守らなければいけない』それがウサミン星の法律だから」
みく「そんな……」
菜々「いいんですナナは……!」
菜々「それに、まだ辞めるわけじゃないんですよ!」
菜々「……」
みく「……」
菜々「……また、一緒に頑張りましょうねっ」
みく「うん……」
菜々「じゃ、ナナはこっちなので」
菜々「みくちゃん、また明日ね」
みく「うん、また明日」
スタスタ
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:28:45.77 ID:sxoY46o70
スタスタ
みく「……」
みく「……」
みく「……ナナチャンのバカ」
みく「本当は……」
みく「……」
みく「……」
みく「……やってやる」
みく「やってやるにゃ!!」
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:29:34.88 ID:sxoY46o70
事務所最寄り駅
夜
みく「……」
みく「……」ゴクリ
みく「えい」
Pi ガコン
きらきらきらーん
みく「……」スタスタ
みく「……」
みく「時間駅……本当にまた来れた……」キョロキョロ
みく「本物みたい……この白いカード」
みく「……」スタスタ
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:30:03.63 ID:sxoY46o70
みく「……」スタスタ
みく「……」
みく「……昨日見たこの案内板」
みく「次の駅は『1日前』」
みく「そして、次の駅は『2日前』」
みく「一駅ごとに1日ずつ前に戻れるのなら……」
みく「オーディション当日の3日前に戻って、オーディション受け直してやる!」
みく「……」
みく「どういう理屈なのかわかんないけど、せいぜい利用させて貰うよ!」
駅内アナウンス「まもなく電車が参ります」
みく「よし、行こう……」
みく「……」スタスタ
ガタンゴトン プシュー
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:30:40.92 ID:sxoY46o70
3日前
オーディション会場
昼(オーディション前)
菜々「あわわ、緊張しますね、みくちゃん……!」
みく「……」
菜々「?」
菜々「みくちゃん?」
みく「ナナチャン、話があるにゃ」
菜々「?」
菜々「なんでしょう?」
みく「今回のこのオーディション」
みく「やっぱり自分たちのキャラクターを全面に出すべきだと思うにゃ」
菜々「!」
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:34:26.32 ID:sxoY46o70
菜々「で、でも、プロデューサーさんは……」
みく「ナナチャン!!」
菜々「!」
みく「後悔したく……ないんだよね……?」
菜々「!!」
菜々「もしかして……何かプロデューサーさんから聞いてますか?」
みく「……ううん、何も聞いてないよ?」
みく「……」
みく「でも……自分自身を全部出せずに失敗するのは絶対後悔するはずだにゃ!」
菜々「……」
菜々「……そう、ですよね」
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:35:05.90 ID:sxoY46o70
菜々「……」
菜々「……分かりました、みくちゃん!」
菜々「やれるだけやってみましょうっ!」
みく「うんっ!!」
ガチャリ
審査員「それじゃあ◯◯事務所の安部さん前川さんよろしくお願いします」
菜々みく「はいっ!」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:36:19.09 ID:sxoY46o70
オーディション会場
夕方(オーディション終了後)
みく「はー、疲れたにゃああ」
菜々「そうですねっ!」
菜々「みくちゃんの言うとおり、自分の出す方向でやって良かったです!」
みく「そうだね!前より審査員の表情も良い感じだったし!」
菜々「前……?」
みく「あっ!いや、なんでもないにゃ!」
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:37:51.47 ID:sxoY46o70
みく「とにかく、いい感触で安心したにゃ!」
菜々「ふふっ、そうですねっ」
モバP「おつかれー、ふたりとも」
モバP「ん?なんだか嬉しそうだな」
モバP「中で何かあったか?」
みく「ううん!なんでもないにゃ!」
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2018/02/16(金) 12:40:21.63 ID:NGk5njl+O
その婆さんから商品買ってハッピーエンドのやつ一人しかいないんですが…頑張れみくにゃん
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:40:29.25 ID:sxoY46o70
菜々「えへへ」
モバP「そ、そうか?」
モバP「さて、俺は向こうに挨拶に行ってから会社に戻るよ」
モバP「今日はここで解散だが、ふたりとも帰れるか?」
みく「うん、大丈夫にゃ」
菜々「ナナもですっ」
モバP「じゃ、今日はお疲れだったな、3日後楽しみにしてよう」
菜々みく「はい!」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:41:57.97 ID:sxoY46o70
3日後
事務所
夜
菜々「あいたたたた、腰が……」
みく「ナナチャン大丈夫……?」
菜々「えへへ、大丈夫ですよ、みくちゃん」
菜々「それにしても」
菜々「今日は新しいダンスをレッスンでやってハードだったはずなのに、みくちゃん全然平気そうですね」
菜々「最初っからすごく上手く出来てましたし」
みく「えっ!?あはは……まあみくにかかればこんなもんにゃ」
みく「(もう3回目のレッスンだからとはいえないにゃ)」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:42:33.93 ID:sxoY46o70
モバP「トレーナーさんもみくを褒めてたぞ」
みく「えっ、ほんと!?」
モバP「まあまだまだ基礎がなってないとは言ってたがな」
みく「むむむ」
菜々「みくちゃんは才能があるから大丈夫ですよっ」
菜々「そういえばプロデューサーさん、例のオーディションの結果は」
みく「!」
モバP「うむ、そろそろ自分に連絡があるはずなんだが」
Purupurupurpuru
モバP「お、噂をすれば」
モバP「ちょっと電話出てくるな」スタスタ
ドアバタン
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:43:06.30 ID:sxoY46o70
菜々「はーい」
みく「……」
菜々「あはは、緊張しますね」
みく「きっと大丈夫にゃ!」
みく「(きっと……!)」
モバP「……」スタスタ
みく「あ!Pチャン!」
菜々「おかえりなさいっ」
モバP「菜々さん!みく!」
モバP「やったぞ!合格だ!!!」
みく「やったにゃああ!!」
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:43:32.96 ID:sxoY46o70
菜々「……!!」
みく「ナナチャンやったにゃ!」
菜々「うん……うん……!」ポロポロ
みく「えっ!泣いてるやん!!」
菜々「だって……嬉しくてですね……!」
みく「……」
モバP「……やったな」
モバP「本当に良かった」ポロポロ
みく「えっ!!Pチャンも泣いてるやん!!!!」
モバP「本当に……良かった……オエッ」ポロポロ
みく「いや、落ち着きなよ」
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:44:00.25 ID:sxoY46o70
みく「みくも超嬉しいのにちょっと冷静になっちゃったじゃん」
菜々「みくちゃん本当にありがとうございますっ!」
菜々「あの時のみくちゃんの言葉のおかげですっ」
モバP「……お、それで思い出した」
モバP「お前たち、俺の方針を無視して自分のキャラ全開でオーディション受けたらしいな」
みく「ぎくぎくっ!!!!」
モバP「はぁー、いや、まあ結果が全てだ」
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:44:30.74 ID:sxoY46o70
モバP「今回先方に新しいプロデューサーが入ったらしくてな」
モバP「その人はキャラクター要素が強めの人材を求めていたみたいなんだ」
モバP「俺の言うとおり、正統派アイドル路線でいくと落ちてたかもな」
みく「そ、そうなんだ」
菜々「えへへ、それなら運が良かったです!」
モバP「まあ、そうだな」
モバP「よし!今日はこれで終わりだ!」
モバP「明日からイベントに向けてびっしりレッスンだからな!!」
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:45:04.80 ID:sxoY46o70
みく「わかってるにゃ!」
菜々「頑張りますねっ」
モバP「あ、菜々さんだけちょっと残って貰えるかな」
菜々「はい、分かりました」
みく「じゃ、みくはこれで失礼するにゃ」
モバP「おつかれ、気をつけて帰れよ」
みく「はーい」
菜々「あ、みくちゃん!」
みく「にゃ?」
菜々「明日、ゴージャスパフェ食べに行きましょうねっ」
みく「あ、忘れてたにゃ」
みく「本当にいいの?」
菜々「ナナは『約束』は絶対守りますからっ」
みく「……えへへ、楽しみにしてるにゃ」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:47:36.88 ID:sxoY46o70
帰り道
夜
みく「……」スタスタ
みく「……」
みく「……ナナチャンもPチャンも泣いてた」
みく「……」
みく「やっぱりナナチャン……」
みく「……」
みく「……はあ、でも本当に良かった」
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:48:06.61 ID:sxoY46o70
みく「……」
みく「そういえば、みくが過去に戻って今を変えてしまったせいで落ちちゃった人がいるんだよね」
みく「そうだとしても、みくは……」
みく「……」
みく「……」
みく「よーし!明日からイベントに向けてレッスン頑張ろう!!」
みく「……」
みく「……そういえば」
みく「ようやくみくの知らない1日が始まるからちょっとだけ不安かも」
みく「……ううん、弱気はいけないよね!」
みく「いつもどおり頑張るだけにゃ!」
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:49:17.51 ID:sxoY46o70
1ヶ月後
イベントステージ上
ゲーム宣伝イベント当日
昼
菜々「それじゃー、みなさーん△△シリーズ最新作発売まで後2ヶ月!」
みく「楽しみにしててねー!!」
ファン「「うおーーーー!!」」パチパチパチ
みく「それじゃあまたね〜」ヒラヒラ
スタスタ
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage saga]:2018/02/16(金) 12:49:53.03 ID:sxoY46o70
イベント舞台裏
昼
スタッフ「はい、おっけーでーすお疲れ様でしたー」
みく「はぁ〜、緊張したにゃあ」
菜々「もうヘトヘトですね……」
菜々「でも……」
みく「でも……とっても楽しかったにゃ!!!」
菜々「ふふ、そうですね♪」
みく「これは大成功!?」
菜々「大大成功ですよっ!!」
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