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久「あんたが三年生で良かった」京太郎「……お別れだな」

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417 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 00:25:05.36 ID:3OCtzZti0


久「どうして、もっと早くあんたと済ませておかなかったんだろうって」


久「おかげで美穂子にも先越されちゃった」

京太郎「知って、たのか」

久「気づかないわけないでしょ……最初から知ってた」

京太郎「……」

久「あんたが美穂子を選んだなら、もう私は口を出さない。でも、そうじゃないなら……私を抱いてよ」

京太郎「久ちゃん……それ卑怯だよ」

久「あんたに言われたくない」

京太郎「俺が断れないの知ってるだろ」

久「うん、だからこうしてる」


418 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 00:30:29.89 ID:3OCtzZti0



美穂子「京太郎さん……」


美穂子(これでいい……私は久に対して不義理を重ねていたんだから)

美穂子(だけど、胸の奥がこんなにも痛い)

美穂子(今、あの人と抱きあっているのが私じゃないと思うだけで……)ギュッ


美穂子「……きっと、久もこんな気持ちだったのね」


419 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 00:35:35.42 ID:3OCtzZti0



京太郎「……」ゲッソリ

一太「……生きてるか?」

京太郎「死にそう……」

一太「巻き込まれたくないから聞きたくないけど……どうした?」

京太郎「二人のアプローチが、激しくなってきた」

一太「なんだ、いつものことじゃないか」

京太郎「バカ野郎! おかげでまともに家に帰れないんだぞ!?」

一太「まぁ、帰ったら逃げ場がなくなるしね」

京太郎「うっかり帰ろうものなら最後……逃げ場はないし、他に誰もいないから絶対なりふり構わなくなるよな」

一太「前まではもうちょっと穏やかだった気がするけど……なにかしたのか?」

京太郎「……」

一太「したんだな、したんだろ」

京太郎「ああしたよしたとも! 二人に手を出しました!」

一太「とうとうやったか……」

京太郎「なんだその、いつかやると思ってた、みたいな言い方」

一太「実際時間の問題だと思ってたしね」

京太郎「畜生っ、わかったようなこと言いやがって」

一太「しかしこうなると、刺されるのも現実味を帯びてきたんじゃないか?」

京太郎「そんなことはない……はず」

420 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 00:43:12.44 ID:3OCtzZti0


久「お昼、一緒にいい?」

美穂子「隣、失礼しますね」


京太郎「わ、わざわざ二人して俺の隣に陣取る必要はないんじゃないか?」

久「だってさ美穂子。どいたら?」

美穂子「久はトレイで場所を取るから、対面に座ったほうがいいと思うわ」

京太郎「あわわわわわ」


一太(あ、ダメそうだねこれ)


京太郎「きゅ、急用思い出した! それじゃっ」ガタッ


久「もう、また逃げた」

美穂子「ちょっと強引すぎたかしら?」

久「次は泣き落としで行ってみる?」

美穂子「騙しているみたいでそれはちょっと……」

久「涙は女の武器って言うんだけどね」

421 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 00:51:51.78 ID:3OCtzZti0


一太「君たち、なんというか……仲いいね」

久「なによあらたまって。別に喧嘩してるわけじゃないし」

一太「対立しているようには見えたけどね」

美穂子「それは本当ですから」

一太「うーん?」

久「へたな遠慮はやめたってこと」

美穂子「今までお互いに引け目を感じるところがあって、それで躊躇してたんだと思います」

久「あいつ自身も引き気味だったしね」

一太「……正々堂々戦おうってことでいいのかな?」

久「そんな潔いものじゃないけどね」

美穂子「でも、気持ちは同じですから」


「「京太郎(さん)は渡したくないって」」


一太「うん、二人の事情はわかったよ」

久「そう?」

一太「どうしてぼくにそこまで話すのかはわからないけど……あれ、嫌な予感がしてきたぞ」

久「さぁ、ここまで聞いたからには協力してもらうわよ!」

一太「やっぱりか!」

422 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 00:57:51.72 ID:3OCtzZti0


一太「待て待て待て! いくらなんでも強引すぎやしないか!?」

久「タダ聞きして帰るつもり?」

一太「後払いなんて聞いてないんだけどなっ」

美穂子「お願いします、他に頼れる人がいなくて……」

一太「うぐっ」


一太(たしかに、福路さんのお願いには断りづらいものがある……)


一太「わかった、わかったよ」

美穂子「ありがとうございますっ」

一太「でも、一回だけにしてくれ。それでいいだろ?」

久「ええ、十分すぎるわ」


423 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 01:03:06.71 ID:3OCtzZti0



「須賀ちゃんさぁ、ここ最近けっこう遊んでるよな」

京太郎「そっかぁ?」

「ヤリ捨てした女から逃げてるとか言われてるけど、そのへんどーなん?」

京太郎「うわ、人聞き悪いどころじゃねぇな」


京太郎(とはいえ、完全には否定しきれない……)


「はぁ、この前まで童貞だった須賀ちゃんがもうヤリチンに……」シミジミ

京太郎「そこまで節操なくないからな!」

「おっけ、今夜はその武勇伝を披露な!」

京太郎「いやいや、しないしない」

「かーらーのー?」

京太郎「ありません」

「うわっ、ノリ悪」

京太郎「お前なぁ……」

「ま、もう夏休みだしどっか遊びにいこーぜ。武勇伝はその時に聞かせてちょ」


――ブー、ブー


「わり、俺だわ――もしもし?」


京太郎(結局、急にシフトが入ったとかでこの場は解散)

京太郎(俺は程なく連絡してきた一太に付き合うことにした)


424 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 01:09:59.33 ID:3OCtzZti0



一太「悪いね、手伝ってもらっちゃって」

京太郎「まったくだ。バイト代請求していいか?」

一太「ラーメン一杯」

京太郎「ま、妥当だな」

一太「その前に、この前貸したアレ、返してもらいたいんだけど」

京太郎「ああ、ロリ巨乳のグラビアな」

一太「しー! 大声で言うなよっ」

京太郎「でも、アレを取りに行くなら部屋戻んなきゃいけないんだよな……」

一太「貸したぼくが言うのもなんだけど、その手の本があの二人に見つかったらまた面倒なことにならないか?」

京太郎「別に何も言ってこないだろ」

一太「そうなのか」

京太郎「お前から借りたやつを隠れ蓑にして、もっと奥に隠してたはずのはやりんの写真集がなぜか机の上に置かれてたけどな!」

一太「それ精神的に一番キツイやつじゃないか!」

京太郎「くそっ、くそぉ……!」

一太「飲みに行こうか、今日は僕がおごるから」

京太郎「ああ……!」


京太郎(考えてみれば、この時点で怪しむべきだったんだ)

京太郎(真面目くさった一太が、飲みに行こうなんて言い出すこと自体がおかしかったんだから)


425 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 01:17:15.44 ID:3OCtzZti0



京太郎「いちたぁ、このロリペドやろう」

一太「酔ってるとはいえとんでもない暴言だな!」

京太郎「おまえものめよぉ!」

一太「はいはい飲んでるよ。……ウーロン茶だけど」ボソッ

京太郎「おねーさん、この火がつくウーロン茶ってのおねがい」

「はーい、かしこまりました」


京太郎「らいたいよぉ、初めてってもっとすごいもんだって思うじゃん」

一太「いきなり何の話なんだよ」

京太郎「酔ってたおかげでじぇんぶまっしろ! 気づけばラブホではだかだよ!」

一太「うわぁ……下世話な話だけど、初めてはどっちだったのかな?」

京太郎「……ほぼ初対面の子」

一太「あの二人がいるのに別の子に手を出したのか!?」

京太郎「らから酔ってたっていってんだろぉ!」

一太「本当に君はどうしようもないな……」

京太郎「そのあとはもうあれらよ……いろいろゆるくなったせいか、みほっちゃんにも久ちゃんにも手ぇだしちゃうしよぉ」

一太「ろくでなし街道一直線じゃないか」

「お待たせしました、火がつくウーロン茶でーす」

426 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 01:24:56.95 ID:3OCtzZti0


京太郎「いちたぁ、ライターもってねぇの?」

一太「持ってるわけないだろ……」

京太郎「しょうがねえな……ぶほっ、なんらこれ!?」

一太「そりゃまあ、火が作ってことはそれだけ度数が高いってことだからね」

京太郎「……やる」

一太「飲めるか!」

京太郎「じゃああれら、じゃんけんで負けたほうがいっきのみな」

一太「なんでそうなる!?」

京太郎「ほら、じゃーんけーん……!」

一太「強引かっ!」


京太郎「……」グー

一太「……僕の勝ちだぞ」パー

京太郎「うるへぇ! だれが一回勝負なんれ言ったよ! 三回だ三回!」

一太「これ、そのうち十回勝負とか言い出すパターンじゃないか?」

京太郎「いくぞ! じゃーんけーん――」

427 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 01:31:19.50 ID:3OCtzZti0


京太郎「ほいっ」パー

一太「……」チョキ


京太郎「ほいっ!」チョキ

一太「……」グー


京太郎「……」

一太「まだやるのかい?」

京太郎「くそぉっ!」グビッ

一太「本当に一気にいったか……!」

京太郎「――ぐふっ」パタッ

一太「京太郎? 大丈夫か?」

京太郎「……zzz」

一太「寝てるだけか」


一太「……さて、連絡するか」


428 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 01:38:46.47 ID:3OCtzZti0



久「悪いわね、内木くん」

一太「次はしないからな」

久「この一回で何とかしてみせるから」

美穂子「……久、話が違うわ」

久「そう?」

美穂子「内木さんに説得してもらうんじゃなかったの?」

久「説得途中で京太郎は寝てしまって、私たちはそれを引き取りに来ただけよ」


一太(よく言うよ……最初から酔い潰せって言ってきたくせに)


久「よいしょ……美穂子、そっち持って」

美穂子「ええ……んっ」

久「それじゃ、お代はここ置いておくから」

一太「いや、いいよ。僕は友達と飲みに来ただけだからね」

久「じゃあ、うちの男が迷惑かけましたってことで」

美穂子「本当に、ありがとうございました」

一太「……うん、そういうことなら受け取っておくよ」


429 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 01:44:54.32 ID:3OCtzZti0



久「……酒臭いわね」

美穂子「相当飲んでいたのね……」

久「大学に入るまでは全然手を付けなかったのに……なにやってんだか」

美穂子「きっと、それほど逃げ出したいことがあるんじゃないかしら」

久「……耳が痛い」

美穂子「……やっぱり、私たちが負担になっているのね」

久「自業自得と言ってしまえばそれまでだけどね」

美穂子「久、私は……」

久「諦める?」

美穂子「……もし、京太郎さんが私を嫌いになったのなら」

久「じゃあ、それを手っ取り早く確かめちゃいましょうか」

美穂子「なにをするの?」

久「今夜は三人で寝るってこと。もちろん性的な意味でね」

美穂子「そう……ええっ!?」


430 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 01:53:10.15 ID:3OCtzZti0



『ひ、久……本当にするの?』

『だからさっき説明した通りだってば』

『でも……京太郎さんが目を覚ましてないのに』


京太郎(ん……なんか頭がふわふわする)

京太郎(俺、なにしてたんだっけ……?)


『あ、起きたみたいね』

『京太郎さん、いきなりこんな……ごめんなさい』


京太郎(なんで二人が……)


『それじゃお先――んっ』

『久っ! ……私も――んっ』


京太郎(キス、された?)

京太郎(それも二人共になんて……)


『あ、大きくなってきた』

『失礼します……』カチャカチャ


京太郎(あ、そうか。これは夢だ)

京太郎(そうじゃなきゃ、こんな状況ありえないよな)

京太郎(なら――)


『きゃっ』

『やっとやる気になったってわけ』


京太郎(いただきます……)


431 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 02:00:28.52 ID:3OCtzZti0



京太郎「……zzz」


久「……美穂子、起きてる?」

美穂子「……ええ」

久「すごかったわね……美穂子があんなに乱れて」

美穂子「もう、久こそあんなに声出していたじゃない」

久「……お互い様ってことで」

美穂子「……そうね」

久「動ける?」

美穂子「なんとか」

久「それじゃ、早速確かめましょうか」

美穂子「でも、どうするの? 人数が足りないわ」

久「二人でもできることはあるでしょ。覚えてない?」

美穂子「二人で……もしかして」

久「多分それで正解」

美穂子「私の部屋から麻雀牌、持ってくるわね」

久「じゃあ私はマットね」


432 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 02:07:37.79 ID:3OCtzZti0



久「ルールはいい?」

美穂子「ええ……親はなしで最初にサイコロ振って先に牌を引く方を決める。先攻後攻は交代で連荘はなし」

久「自風はなしで全部役牌扱い」

美穂子「副露ありで、聴牌したらそれを宣言。その時点で宣言した方は牌を引けなくなる」

久「追っかけで聴牌宣言をしたら、どっちも上がるまでツモ切りしかできなくなる」

美穂子「聴牌してるしていないに関わらず、どちらかの捨て牌が18に達したら流局。ノーテン罰符は3000」

久「持ち点は30000点で、それがなくなるまでの殴り合い」


久「……懐かしくない?」

美穂子「もう三年も前になるのね……」

久「大分状況は変わっちゃったけどね」

美穂子「あの時、私はあなたの幻想を追うのをやめて」

久「あの時、私はあんたを敵として認識した」

美穂子「……私は京太郎さんが好き」

久「私も京太郎が好き……だから、確かめなきゃね」

美穂子「そうね」

433 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 02:19:39.92 ID:3OCtzZti0


久『京太郎はね、両想いの相手から運気とかを吸い取っちゃうの』

美穂子『……京太郎さんもそういう手合いだったのね』

久『男子には少ないらしいけどね。ちなみに、吸われた心当たりある?』

美穂子『……何回か』

久『ま、そうよね。あれホント麻雀勝てなくなるから』

美穂子『でも、今はなんともないわ』

久『あいつ、普段は抑えてるみたいだからね』

美穂子『それをどうやって……まさか』

久『我慢できなくすればいいのよ。そしたらわかるでしょ?』

美穂子『京太郎さんが、私たちをどう思っているのか……』


美穂子「負けたいけど、負けたくない……なんだか不思議だわ」

久「ホントね」

美穂子「何回勝負にするの?」

久「納得がいくまでじゃない?」

美穂子「ふふ……そうね」


434 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 02:27:50.44 ID:3OCtzZti0



久「……ノーテン」

美穂子「……ノーテン」


久「これ、何回目だっけ?」

美穂子「三十回……から先は数えていないわ」

久「まさか聴牌すらできないとはね……」

美穂子「まだするの?」

久「もうさすがにね……これ以上打っても同じ結果になりそうだし」

美穂子「そうね……あ、もう昼前なのね」

久「あいつはまだ寝てるし……」

美穂子「お腹空かない?」

久「そういえば」クゥ

美穂子「待ってて、今作るから」

久「テーブルの上、片付けとくね」

美穂子「おねがい」


435 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 02:34:00.03 ID:3OCtzZti0



京太郎「んん……」


京太郎(頭いてぇ……また飲みすぎたか?)

京太郎(しかし昨日は……なにしてたんだっけ?)

京太郎(一太と飲んでたことは覚えてるんだけど)

京太郎(なんだかすごい夢を見たような……)

京太郎(久ちゃんとみほっちゃんとまさかの3Pとかいう)

京太郎(ははっ、あるわけないよな)


京太郎「ふわぁ……もう昼前か」

久「あ、おはよ」

京太郎「……んん?」

美穂子「ご飯、できてますよ?」

京太郎「……んんん?」


京太郎(あれ……夢だよな?)


京太郎「ふ、二人とも……こんな昼早くからどうしたんだよ」

久「昼って時点で早くないけどね」

美穂子「覚えてないんですか?」

久「相当酔ってたしね」

京太郎「あー……」


京太郎(俺、またやらかしたのか?)


久「とりあえずご飯食べちゃいなさいよ」

美穂子「酔い止めとかも用意してありますから」


京太郎(この優しさがたまらなく恐ろしい……!)


436 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 02:42:56.24 ID:3OCtzZti0



京太郎(そして……)


京太郎「……あのさぁ」

久「なに?」

美穂子「なんですか?」

京太郎「動けない」

久「あんたが悪い」

美穂子「そうですね」

京太郎「……」

久「――ちょっと」グイッ

美穂子「――こっち向いてください」グイッ

京太郎「いでででででっ! 人間の首は左右同時には向けないんだよ!」


久「いい加減はっきりさせなさいよね」

美穂子「私もはっきりと聞きたいです」


「「どっち(ですか)!?」」


京太郎(……この状況に至ります、と)


437 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 02:53:59.11 ID:3OCtzZti0



久「ふふっ、見た? 昨日のあいつの困った顔」

美穂子「ちょっと気の毒だったけれど……」

久「スッキリしたでしょ?」

美穂子「そう、ね」

久「でも、これでわかったじゃない」

美穂子「京太郎さんは、どちらかを選べないほど私たちが好きなのね」

久「……自分で言って恥ずかしくない?」

美穂子「――っ、意地悪なこと言わないで」カァァ


久「しょうがないから、もうちょっとだけ待ってあげましょうか」

美穂子「それで、また答えが出なかったら?」

久「また今回みたいにたしかめる」

美穂子「結果が同じだったら?」

久「そしたらまた猶予期間ね」

美穂子「……ずっと決着がつかなかったら?」

久「その時は……三人一緒っていうのも悪くないかもね」


ゆみ「なんだ、また悪だくみか?」

久「人聞き悪いわねぇ。私たちは被害者の会よ」

ゆみ「被害者? ……ああ、そういうことか」

美穂子「加治木さんはこれからお昼ですか?」

ゆみ「この前先輩からおすすめの店を教えてもらったんだ」

久「あ、一緒に行ってもいい?」

ゆみ「かまわない。ちょうど一緒に行く相手を探していたところだ」


438 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 02:59:35.06 ID:3OCtzZti0



京太郎「……」グッタリ

一太「……今日はいつにも増して生気がないな」

京太郎「うるせぇ、このロリペド裏切り者野郎が」

一太「わ、悪かったって言ってるだろ」

京太郎「悪かったって思ってるなら昼飯おごれ」

一太「それぐらいでいいならね……はぁ」


「あれあれ、須賀ちゃんじゃん」


「おハロー……ってどうしたよ?」

京太郎「ちょっと修羅場ってな……」

「うはっ、ついに修羅場っちゃった?」

京太郎「喜んでんじゃねえっての」

一太「京太郎、こちらは?」

京太郎「同じクラスのやつだよ」

「どもー」

一太「どうも」

「須賀ちゃんから聞いてるよ。ロリでペドなやつだって」

一太「君は一体なにを吹き込んだっ!」ギリギリ

京太郎「首絞めんのはやめろっ!」


「まぁまぁ、とりあえずお近づきの印に飲みにいこーぜ。いい店知ってっからさ」

一太「あ、いや僕は……」

京太郎「もちろん来るよなぁ? この前俺を嵌めたんだから」

一太「ぐっ……行くよ、行けばいいんだろ」

京太郎「覚悟しとけ。今度はお前を潰してやるからよ……!」


439 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 03:06:33.34 ID:3OCtzZti0



京太郎「うぐぁ……」グッタリ


「あはは、須賀ちゃんの方が先に潰れちゃいそーじゃん」

一太「……君、本当に弱いんだな」

京太郎「う、うるへー」


「にしてもさぁ、いい加減どっちかに決めないとniceboatじゃね?」

一太「ありえないとも言い切れないのが恐ろしいね」

「ん? でもそーいやさ、須賀ちゃんって、手を出した二人以外にも告られてるんだっけ?」

京太郎「……」

一太「まさか……まだ誰にも返事してないとか?」

「うーわ、こりゃ鮮血の結末まっしぐらっしょ」

一太「本当に最低だな……」

京太郎「て、てめぇら好き勝手言いやがって……!」バンッ

440 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 03:13:11.63 ID:3OCtzZti0


京太郎「決めた! 俺は総理大臣になる!」


「そのこころは?」

京太郎「ハーレム王に、俺はなる!」

「重婚できるように法律変えるみたいな?」

一太「というかね、恥ずかしいから大声で騒がないでくれよ……」

京太郎「あははははっ、もう明るい未来しか見えねーな!」


久「へぇ、明るい未来がなんだって?」


京太郎「あは、あはは……ひ、久ちゃん?」


美穂子「京太郎さん……」ジトッ


京太郎「み、みほっちゃん?」

441 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 03:21:06.92 ID:3OCtzZti0


久「こんな昼間から飲んじゃってさ」

美穂子「もっと体を大事にしてください!」

京太郎「ああ、これはその……」

久「詳しい話は後で聞くから」グイッ

京太郎「ちょっ」

美穂子「ええ、帰りましょうか」

久「内木くん、これお代ね」

一太「あ、うん」


「い、今のが例の?」

一太「……今日こそダメかもしれないな」

ゆみ「まったくだな」

一太「あれ、加治木さん。もしかして、あの二人と昼ご飯に?」

ゆみ「来て早々これだよ」

一太「ご愁傷様」

「んじゃさ、ご一緒にどう?」

ゆみ「せっかくここまで来たからな……迷惑じゃなければ」

442 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 03:22:43.59 ID:3OCtzZti0


「それじゃあ、乾杯いっちゃう?」

ゆみ「なにに乾杯するんだ?」

「そりゃあ……須賀ちゃんの生還にとか?」

ゆみ「まだ帰ってきていないな」

「なら祈ってってことで」

一太「よし、それでいこう」

「じゃあ、須賀ちゃんの生還を祈って――」


「「「――乾杯っ」」」




『エンディング――Never-ending triangle』
443 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 03:25:34.50 ID:3OCtzZti0
というわけで終了

今回は誰も選べず、答えも出せなかったらというエンディングです
大学に進んで一番身近になるのはあの二人だと思うので

そんじゃま、安価は後日で寝ます
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/02/28(水) 07:41:28.73 ID:kZe4evbFO
おつ
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 07:43:29.22 ID:PMgImLz+0
乙です。運気吸い取りの設定が生きるなんて・・・
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 12:16:07.17 ID:eRSv32XBO

これ見てかじゅも混ぜて修羅場の和を広げたかったなw
安価だから仕方ないけど
447 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 14:15:22.24 ID:og5DN6YZo
>>445
哩姫次元は普通にプロとして活躍してたよな・・・
448 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 19:00:56.03 ID:cEQJ++8W0
ありがとう
乙でした
449 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 20:04:30.16 ID:X1Rb8ft2o
450 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/02/28(水) 23:51:57.40 ID:3OCtzZti0
>>447
哩姫コンビは京太郎の能力のことを知りません
哩姫エンドの京太郎は外部とほとんど接触がありません
それなのに二人がプロとしてやっていけてるということは……

という感じです

それはそうと、安価取りたいんですけど人いますかね?
451 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 23:54:19.02 ID:IuUt5GAoO
いるよー
452 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 23:54:29.82 ID:X1Rb8ft2o
はい
453 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 23:54:51.65 ID:GzAGLcrCO
いますよー
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 23:57:23.82 ID:eRSv32XBO
はい
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 23:57:25.13 ID:58q3XfgSO
おいよ
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/02/28(水) 23:59:43.14 ID:1nm9GEqSO
はい
457 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/01(木) 00:01:05.45 ID:A7D9sBKr0
それじゃ、この中からお好きなのをどうぞ
済がついてるのは選べません


個別

大星淡 済
天江衣 済
桧森誓子 済
姉帯豊音 済
三尋木咏 済
神代小蒔 済
ネリー・ヴィルサラーゼ 済
宮永照  済
エイスリン・ウィッシュアート 済
白水哩 済
竹井久 済
福路美穂子 済
松実玄 済
薄墨初美 済
滝見春 済
石戸霞 済
園城寺怜 済
真屋由暉子 済
清水谷竜華 済
鶴田姫子 済


特殊

久照
久美穂子 済
小蒔霞 済
哩姫 済
怜竜


4分まで
458 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:01:44.79 ID:jSKxvwd8o
怜竜
459 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:01:49.01 ID:c+wURTSf0
怜竜
460 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:01:53.90 ID:NPDc3bSsO
久照
461 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:02:05.25 ID:sccvjzofO
怜竜
462 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:02:08.06 ID:YqQZtYoVO
竜時
463 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:02:31.69 ID:0gvuMjqsO
怜竜
464 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:02:58.43 ID:Q0I+xzlQ0
怜竜
465 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:03:44.81 ID:6K1/JG21O
久照
466 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/01(木) 00:04:32.57 ID:A7D9sBKr0
締切
割ってきます
467 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/01(木) 00:06:31.06 ID:A7D9sBKr0
コンマ判定

怜竜:4の倍数以外
久照:4の倍数


直下
468 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:07:25.56 ID:jSKxvwd8o
469 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/01(木) 00:10:04.96 ID:A7D9sBKr0
4の倍数なので幼馴染二人ということで
そんで最後は千里山の二人ですね

それじゃ、おやすみなさい
470 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:10:29.08 ID:NPDc3bSsO
471 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:10:47.26 ID:YqQZtYoVO
おつー
472 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:11:29.13 ID:jSKxvwd8o
473 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:12:00.14 ID:0gvuMjqsO
474 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 00:14:23.09 ID:6K1/JG21O
おつおつ
475 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 19:39:47.70 ID:CurabRvI0
実質的には次が最終話か。

竜怜はアンコール枠
476 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/01(木) 23:12:12.63 ID:EJvJZBnx0
乙!
477 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/03(土) 22:36:58.56 ID:BF0nagHo0
まぼろしウインク
478 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/05(月) 17:36:35.22 ID:aZNkAAWA0
どうか完結まで頑張って頂きたい
479 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2018/03/06(火) 13:19:58.22 ID:kzbLwLtK0
次が楽しみです!
480 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/13(火) 15:14:36.56 ID:dmmVMmw30
待ってますよ
481 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/21(水) 23:53:54.85 ID:9QNODmDm0
久しぶりにこんばんはー
春休みが到来したので今日はやろうかと

もうちょっとしたら始めます
482 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/22(木) 00:21:17.85 ID:/pCtiBB3O
お、やっと来た
483 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/22(木) 00:26:51.75 ID:SH2ad6kV0
んじゃ、スタートします
484 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/22(木) 00:33:36.79 ID:SH2ad6kV0


『決勝戦開始まで10分を切りました。既にほとんどの選手が集まっていますね』

『はい。決勝や五決では試合前に全員集合で挨拶するんですよ』

『懐かしいですねー』


まこ「ただいまー」


「おう、おかえりまこちゃん」

まこ「なんですか、今日休みですよ?」

「インハイの決勝だからって親父さんが場所貸してくれたんだよ」

「そうそう、みんなで盛り上がろうって話になってね」

まこ「はぁ、なるほど」

「それよりほら、あの二人今日も出てるよ」


『――白糸台ではパンケーキが食べ放題で、それが進学を決める決定打になったとか』

『あはは……どこで聞いたんでしょうかね、その話』

『情報元は、元SSSさんからとしか』

『……菫のバカ』ボソッ

『おや? なにか言いましたか?』ニヤニヤ

『いいえ。それよりも、そろそろ試合開始ですね』

485 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/22(木) 00:41:20.20 ID:SH2ad6kV0


「しかし、この二人も例によってセットで扱われるようになってきたねぇ」

「かたや学生の時の勢いそのままに躍進し続けるトッププロ」

「かたやインハイ、インカレで猛威を振るった若手アナウンサー」

「まこちゃんも鼻が高いんじゃないか?」

まこ「それはまぁ……」


久『それでは実況は私、竹井久と』

照『解説は私、宮永照でお送りします』


まこ「……微妙な気分ですね」


486 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/22(木) 00:49:58.63 ID:SH2ad6kV0



久「なんであそこで打ち合わせ通りにしないのよ」

照「知らない」プイッ

久「はぁ? あの外面の良さをちょっとはこっちに向けたらどうなの」

照「そっちこそ、あんな話は打ち合わせになかった」

久「あんなの別に本筋には関係ないでしょ」

照「そもそも、あなたはお菓子のチョイスがダメ」

久「人が買ってきたのを勝手につまんどいてよく言うわよね」

照「具体的に言うと、おせんべいよりチョコレートがいい」

久「残念、私はしょっぱいやつの方が好きだから」

照「むっ」


照「……チョコパイ」

久「ハッピーターン」

照「コロン」

久「えびせん」

照「キッドカット!」

久「ポテチ!」


照「でも、ポッキーだけは認める」

久「まぁ、あいつもちょくちょく食べてたから」

照「そう……」

久「……ご飯、食べに行かない?」

照「……うん」


487 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/22(木) 00:56:18.67 ID:SH2ad6kV0



京太郎「……あ〜、鼻詰まる」

京太郎「こういうとこは最悪だよな……」


「ヘイ、キョウ! もう一回打たねぇか?」

京太郎「もう弾切れだ。今日はやめとく」

「じゃあまずは飲めよ!」

京太郎「飲まない。頭ブッ飛んだとこをむしられちゃたまんねーよ」

「そんなこと言うなって。奢るぜ?」

京太郎「じゃあな」


「クソッ、今日もアイツの一人勝ちかよっ!」ダン

「放っておけよ。噂通りならその内いなくなる」

「取られた分を取り返さないとオレの気がすまねぇんだよ!」

「なんにしても今日はもう諦めろよ」

「チッ、あの女喰い野郎が……!」


488 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/22(木) 01:03:53.42 ID:SH2ad6kV0



京太郎「……」

「ねえ、なに見てるの?」

京太郎「なにも」

「じゃあ、私を見て……んっ」

京太郎「……甘い」

「あなたはタバコの臭い」

京太郎「周りの連中が吸っててさ。鼻は詰まるし最悪だよ」

「それなら行かなければいいのよ」

京太郎「女に養われる男なんてカッコ悪いだろ?」

「真っ当に働けばいいじゃない。ほら、パパに頼めば――」

京太郎「ストップ。ご飯にしないか? お腹減ったし」

「もう、またはぐらかして」

京太郎「はは、それはちょっとまだ早いかなって」


京太郎(もう全然流れてこないな……)

京太郎(そろそろ潮時ってことか)

489 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/22(木) 01:11:37.05 ID:SH2ad6kV0


「キョウは日本の生まれなのよね?」

京太郎「ん、ああ……」

「それならいずれ一緒に行きましょうね。キョウの故郷って見てみたいし」

京太郎「まあ、いつか……な」

「ひょっとして帰りたくないの?」

京太郎「正直に言うとな」

「ごめんなさい、無神経だったわ」

京太郎「気にしないでくれ。日本が嫌いなわけでも、嫌な思い出があるわけでもないんだ」

「そう?」

京太郎「楽しかったよ。特に、あの三年間の思い出は宝物みたいに輝いてる」


京太郎(……だからこそ、帰れないんだけどな)


「それ、ちょっと興味あるわ。あまり昔のこと話してくれないし」

京太郎「そうか? じゃあ続きはむこうでしようか」

「ベッドで? もう、ご飯にするんじゃないの?」

京太郎「終わる頃にはちょうどいい感じにお腹が空いてるさ」

「じゃあこの前の大会のこと、忘れさせてね……」

京太郎「おいで」


京太郎(次、どこ行くかな……)


490 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/22(木) 01:22:53.92 ID:SH2ad6kV0



菫「すまない、遅くなった」

久「じゃあ今日は奢りで」

智葉「さっき来たばかりの奴が言うことじゃないな」

久「いいじゃない。僅差とはいえ早かったのは事実だし」

智葉「なら私が一番だな。潔く割り勘といこう」

菫「いいから詰めてくれ。座れないじゃないか」


智葉「久しぶりだな、二人とも」

久「前に会ったのって、大学卒業する時だったっけ?」

菫「一年以上前か……さすがに帰らなさすぎだ。ご両親は心配していないのか?」

智葉「もうそんな年じゃない……と言っても聞いてくれなくてな。だから帰ってきた」

久「親孝行ってことにしとけばいいんじゃない?」

菫「そういえば、この前照にいきなり怒られたんだが」

智葉「あの宮永照が?」

久「弱点を突けば意外とすぐ感情的になるわよ」

智葉「弱点か……あまり想像ができないな」

久「お菓子ね。特に甘いもの」

菫「ああ、パンケーキ欲しさに白糸台に入ったと言われていたぐらいだからな」

久「……」

491 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/22(木) 01:30:08.60 ID:SH2ad6kV0


久(こう、ポロっと漏らしちゃうところが原因なんだけどね)


智葉「それはそうと竹井アナ」

久「ちょっとやめてよ、こんなとこで」

智葉「最近、宮永照と組まされているそうじゃないか」

久「針生アナの苦労がよくわかるのよねぇ……」

菫「どっちかと言うと、福与アナに似たものを感じるが」

智葉「今ではプロとアナが組むのは定番だからな」

久「話持ちかけられた時に断ったはずなんだけど」

菫「案外お似合いに見えるがな」

久「冗談でもやめて」

菫「照にも言われたよ」

智葉「喧嘩するほど、というやつか?」

久「だから冗談じゃないってば」

菫「当人たちはこう言うが、中々人気なんだよ」

智葉「インハイの時を思えば信じられないが……いや、だからこそか」

492 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/22(木) 02:14:45.51 ID:vf6g5Lpdo
493 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2018/03/22(木) 16:24:08.64 ID:kEQ0M0UU0
ありがとうございます!乙です!
494 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/23(金) 23:49:26.07 ID:IRjnAuwb0
昨日はスヤスヤでしたね……

今日はやるのでもうちょっとしたら始めます
495 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2018/03/24(土) 00:06:55.87 ID:k52/409lO
お埋まってる
496 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 00:21:13.78 ID:F+8FESPw0
んじゃあ、スタートします
497 :続きから始める ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 00:26:41.83 ID:F+8FESPw0


久「まったく……この前も勝手に酔いつぶれて、しかも部屋まで送らせるし」


菫「ん?」

智葉「は?」

久「なによ」

菫「酔いつぶれたということは、一緒に飲んでいたということか?」

久「それは、まあ」

智葉「加えて、部屋まで送ったと」

久「曲がりなりにも仕事相手だし、打ち合わせのついでにご飯食べたりもするし? それだけ、それだけだから」

菫「なるほど」

智葉「なるほどなるほど」

久「だから誤解しないでってば」

菫「いいや、正しく理解した」

智葉「これをネタにあの鉄面皮を剥がすのも面白そうだ」

久「もう……とりあえずあんたらお昼は奢りなさいよね」


498 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 00:31:12.76 ID:F+8FESPw0



照「うーん、うーん……」

照「頭が痛い……」ズキズキ


――ピンポーン


照「だれ……?」フラフラ


――ピンポンピンポンピンポーン


照「……」イラッ


――ガチャッ


照「なんでしょうか――」


淡「今日は休みだと聞いて淡ちゃんが来たよ!」


照「……」パタン


淡『あわっ!? なんで閉めるのさー!』ドンドン


照「……はぁ」ズキズキ


『淡ちゃん、お姉ちゃんいないの?』

淡『あ、聞いてよサキー!』


照「咲も来てるんだ……」


499 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 00:36:56.70 ID:F+8FESPw0



淡「もうっ、お昼なのに寝ちゃってどーしたのさ?」

照「具合悪いから」

咲「風邪? お薬買ってこようか?」

照「大丈夫、部屋に置いてあるから」


照「それより二人とも、世界大会はどうだった?」

淡「あ、聞きたい? 私の活躍聞きたいっ?」

照「うん」

淡「ふふーん、なんと私たち――」

照「優勝したんでしょ?」

淡「あわっ!? どーして知ってるの!?」

咲「それはテレビ中継されてたからだと思うけど」

淡「あ、そっか」

照「でも、二人の感想が聞きたいな」

咲「感想かぁ……」

淡「ラクショー?」

咲「あれ、初戦で大失点してなかったっけ?」

照「うん、それも見てた」

淡「あわっ」

咲「あとね――」


500 :続きから始める ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 00:41:56.87 ID:F+8FESPw0



淡「うぅ……私悪くないもん。ちゃんと次で挽回したもん……」


照「淡がすねちゃった」

咲「あ、あはは……ちょっと言いすぎたかも」

照「咲は天然だよね」

咲「そ、そうかな?」

照「天然で、外道」

咲「え……」

照「だから魔王なんて呼ばれるんだと思うけど」

咲「お、お姉ちゃんだって大魔王って言われてるよねっ?」

照「……知らない」プイッ

咲「自分のことは棚上げ!?」

照「とにかく、楽しそうでよかった」

咲「えっと、無理やり話終わらせようとしてない?」

照「……違うから」メソラシ

咲「もう……」

照「頑張ったね」

咲「……うんっ」


淡「でもさ、アメリカの代表で一人だけすっごい弱いのいたよね」


咲「わ、復活した」

淡「立ち直りが早いのはこの淡ちゃんの長所の一つだよ!」

照「淡も頑張ったね」

淡「ほめてほめてー」

照「えらいえらい」


501 :続きから始める ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 00:48:39.12 ID:F+8FESPw0



智葉「そういえば、向こうで妙な噂を耳にしたな」

久「向こうってどこの国よ。色んなとこ渡り歩いていたんでしょ?」

菫「たしか、最近はアメリカにいたんだったな」

智葉「ああ、メグにあった時に聞いた話なんだがな」

久「アメリカでおいしいラーメン屋を発見したとか?」

智葉「いや、日本に帰りたいと嘆いていた」

菫「留学先に帰りたいときたか」

智葉「カップ麺の詰め合わせをよこせと泣きつかれたよ」

久「まさかそれで帰ってきたんじゃないでしょうね?」

智葉「……それで、妙な噂についてだが」

久「あ、誤魔化そうとしてる」


502 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 00:53:46.23 ID:F+8FESPw0



咲「淡ちゃんと当たった先鋒の人なんだけど、なんていうか……」

淡「うん、すっごいツキがないって感じだったよね」

咲「傍目から見てて、すごい技術の持ち主なのはわかるんだ」

淡「そーそー。よくそれで流局まで持ち込めたよねって時もあったし」

咲「酷い時なんか、手牌全部がだれかの和了牌ってことも……」

淡「欲しいのは来ないのに、まずいのばかり来るってやつかな?」

咲「あれはまるで……」


『あー、くっそ! 全然こねぇ!』

『どれ切っても直撃とか無理ゲーじゃんか!』


咲「……」

照「……」

淡「どしたの?」


503 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:00:05.33 ID:F+8FESPw0



智葉「ラックイーター……そいつはそう呼ばれてるらしい」

菫「和訳すると『運喰らい』といったところか」

久「読んで字のごとくってことでいいのかしら?」

智葉「ああ、それでいい」

菫「運を喰らうか……私たちにとってはまさしく天敵だな」

久「ツキを操作するプレイヤーだったらいるじゃない。ねぇ?」

智葉「ネリーは自分の波を調整するだけだ。他の奴のツキを見ることはできるが、干渉はできない」

久「この前の世界大会では、そんなのはいなかったと思うけど」

菫「そのまさに逆のならいたな。たしか、淡と打った相手だったな」

久「あ、そういえば。なんかあれ見てると、懐かしい気分になっちゃったのよね」

智葉「過去のデータを洗ったが、公式戦であそこまで酷い戦績はあれだけだった」

菫「つまり、そのプレイヤーがラックイーターの被害にあったと?」

智葉「その可能性はある」

久「喰われたなら、喰ったやつもいるってことよね?」

智葉「そうだろうが……少なくともあの卓にはいないな」

菫「それは、他のプレイヤーのデータも見た上でか?」

智葉「もちろんだ」

久「……わからないんだけど、それってそこまで気にすること?」

智葉「メグが悔しがっていたからというのもあるが……あいつを思い出した」

菫「あいつ……? ああ、あのツキのなさはたしかに」

久「……」


504 :続きから始める ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:04:36.04 ID:F+8FESPw0



淡「でもさ、なーんか幸せそうだったよね、あの人」

照「幸せそう?」

淡「ぽわぽわってしてるというか……うん、あれは恋だね!」

咲「さすがに試合の後は落ち込んでたけど」

淡「すぐ誰かに電話してたよね。恋人かな?」

照「恋人……」


照「咲はどう思う?」

咲「えっ? お、お相手はいないよ?」

照「そうじゃなくて、そのアメリカの代表について」

淡「テルの鏡では見えなかったの?」

照「さすがにテレビ越しじゃ何も見えないかな」

咲「……何もなかったと思う」

照「特におかしなことはなかった?」

咲「そうじゃなくて……本当に何もなかった」

淡「うーん、なんというかさ、オーラみたいなのも見えなかったかな? 強い人だとびかびかーって見えるんだけど」

咲「それがツキがないって状態なのかもね」

淡「あとはあれだね。変な糸みたいなの」

咲「そんなのあった?」

淡「近くでよーく見てみないとわからないけど……なんか、なつかしかったかも」


505 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:12:59.17 ID:F+8FESPw0



久「ラックイーター、運喰らい……どこかで聞いたような話ね」


智葉『ラックイーターの被害者とされているのは、全て女性だ』

智葉『……そしてラックイーター本人は、男の可能性が高い』


久「……智葉ったらどれだけ勘がいいのよ」

久「女の運を喰らう男……」

久「そこまで並び立てられたら、もう――」


――プルルル


久「……だれよ」


『宮永照』


久「随分タイムリーね……もしもし」

照『話したいことがある』

久「ちょうどいいじゃない。今そっち向かってる途中だから」

照『何の用?』

久「わかってるでしょ?」

照『……わかった。待ってるから』


506 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:16:11.01 ID:F+8FESPw0



照「運喰らい……」

久「アメリカの代表がそれにやられたんじゃないかって」

照「咲たちもその話をしてた」

久「運喰らいの?」

照「そこまでは。ただ、その選手だけ異様にツキがなかったって」

久「ちょっと待って、まさかそれだけで?」

照「なによりも、咲が似てるって言ってたから」

久「なるほどね……」


照「それで、どうするの?」

久「どうするもなにも……もう終わった話じゃない」

照「私はそうは思わない」

久「あいつは全員振ってどこぞに消えた。そうでしょ?」

照「なら、どうしてここに来たの?」

久「ただの答え合わせ」

照「でも、運を喰われたってことは……」

久「……もう五年も経ってるんだし、そういうこともあるでしょ」

照「あなたはそれでいいの?」

久「良いも悪いもない。終わったんだってば」

507 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:19:10.49 ID:F+8FESPw0


照「……糸が見える」

久「はぁ?」

照「私の指とあなたの指から、すごく細い糸みたいなのが伸びている」

久「……なにもないけど?」

照「普通は目に見えないし、触れもしない。でも、これはまだ繋がってる」

久「まさか、あいつがまだ私たちを……?」

照「あなたの分は余計だと思うけど」

久「……なら、どうしてあいつは帰ってこないのよ」

照「それは……」

久「どんな理由があるにせよ、あいつは帰ってこようとしない……それが事実で、答えでしょ」

508 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:23:36.43 ID:F+8FESPw0


久「帰る。お邪魔したわね」

照「私はまだ諦めない」

久「勝手にして……あ、待った。やっぱり明日の収録は気にして」

照「そんなこと……!」

久「そんなことでも大事なことでしょ。社会人なんだから」

照「もういい、あなたを説得しようとしたのが間違いだった」

久「説得しようとしてたんだ。なら人前みたいに愛想よくすればいいのに」


久「それに私たち、そんな関係でもないでしょ」

照「……」

久「それじゃ、お願いだから馬鹿なことはしないでね」


509 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:28:06.16 ID:F+8FESPw0



『ホントよね……でも、待ってることにする』

『悪い状況で待ち続けるのは、今に始まったことじゃないしね』


『そんなこと、しないよ。京ちゃんには幸せになってほしいから』

『私はいつでも待ってるから』


京太郎「……」


京太郎(あれからどれぐらい経ったっけ?)

京太郎(もう遠い昔のように思えるな)

京太郎(……あの二人は今も俺を待ってるのかな)

京太郎(それとも――)

510 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:33:01.70 ID:F+8FESPw0


「もう、ちゃんと気ぃ入れてよ」

京太郎「ん? 悪い悪い」

「なに考えてたの? 昔の女?」

京太郎「君のこと」

「じゃあワタシのこと、どう思ってる?」

京太郎「女神、とか?」

「ぷっ、あははっ……な、なにそれ?」

京太郎「ほら、女の人の方が幸運だって言われてるだろ?」

「だから幸運の女神?」

京太郎「ああ、御利益ありますようにって」

「それ、今まで何人に言ってきたの?」

京太郎「今は君だけだよ」

「んっ……もう、上手いんだから」

511 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:37:20.49 ID:F+8FESPw0


京太郎(この前は代表選手に手を出しちゃったからな……)

京太郎(今度からは気を付けないと)


「あ、悪い顔してる」

京太郎「どうやって虐めてやろうかって考えてる」

「ひどーい」

京太郎「はは、正解。酷い奴なんだ、俺って」


京太郎(金のために女を誑し込んで利用して)

京太郎(挙げ句の果てに人殺しまでやらかして……)

京太郎(……これじゃ帰れなくて当然だ)


512 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:42:02.17 ID:F+8FESPw0



『私はまだ諦めない』


久「どれだけ往生際が悪いんだか……」

久「……でも、そういうのって私の領分だったはずよね」

久「あ〜あ……ホントにもう」


咲「あ、部長……!」


久「咲? どうしたの、こんなところで」

咲「よかった……実は、部長の家に行こうとしたらちょっと道がわからなくて」

久「駅から歩いてきたの?」

咲「はい」

久「残念、うちは駅を挟んで反対側よ」

咲「えぇ……」

久「でも、降りる駅を間違えないなんて進歩したじゃない」

咲「……それ、褒めてます?」

久「褒めてる褒めてる。さ、うちまで歩きましょうか」


513 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:50:19.64 ID:F+8FESPw0



『説得しようとしてたんだ。なら人前みたいに愛想よくすればいいのに』


照「それこそ余計なお世話」

照「……でも、私はどうしてあの女を」

照「ふぅ……まだちょっと体が重いな」


――ピンポーン


照「今日は多いな……はーい」ガチャ


菫「久しぶり」

照「菫?」

菫「メール、見てないのか?」

照「ごめん、ちょっと忙しくて」

菫「忙しい? 淡から具合が悪いとは聞いていたが」

照「それはただの二日酔い……それよりも重要なことがあるから」

菫「とりあえずお見舞いのケーキを買ってきた」

照「――! お茶用意するから中に入って」イソイソ


514 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 01:55:53.72 ID:F+8FESPw0



久「はい、粗茶ですが」

咲「ありがとうございます」

久「それで、急にどうしたの?」

咲「別に用事があったわけじゃないんですけど」

久「それなら遊びに来たって言えばいいの。他人じゃないんだし」

咲「あ、そっか」

久「そっか、じゃないわよもう。その分だと、人付き合いはまだまだ苦手ってとこね」

咲「ま、麻雀する相手とは結構仲良く話してますっ」

久「それってあれでしょ。川原で殴り合って友情が芽生えるみたいな」

咲「どうしてそうなるんですかっ」

久「まぁ、咲みたいなのはそれでいいのかもね」


久「で、私の家に来る前は宮永照のとこにいたんでしょ?」

咲「あれ、どうしてそのことを」

久「あーあ、私あっちより優先順位低いんだぁ」

咲「あ、いや、それは……」

久「なーんて、冗談よ」

咲「……もう、意地悪ですよ」

515 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 02:01:07.91 ID:F+8FESPw0


咲「なんでお姉ちゃんのとこにいたってわかったんですか?」

久「私もさっきまでお邪魔してたから」

咲「じゃあ、入れ替わりだったのかな?」

久「そういうこと」

咲「それにしても、なんだかんだで仲良くなったんですね」

久「バカ言わないで。用事がなければ行くわけ無いでしょ」

咲「でも、よく一緒にテレビに出てるし」

久「上の都合よ。当人たちの意思は関係なし」

咲「そうなんですか?」

久「大体、打ち合わせをニコニコ愛想笑いのまま平気で無視してくるしね」

咲「え、えぇと……」

久「だから時々昔話を掘り返して仕返ししてるのよ」

咲「……」


咲(うわぁ、大人気ない……)


516 : ◆zSdeXZwVBY [saga]:2018/03/24(土) 02:06:25.99 ID:F+8FESPw0



照「ごちそうさまでした」

菫「満足してくれたようでなによりだ」

照「この前のことは水に流しておくから」

菫「そもそも、なんで怒っていたかもわからないよ」

照「私はパンケーキ目当てで白糸台に行ったわけじゃない」


照「パンケーキ目当てで白糸台に行ったわけじゃない」

菫「なんで繰り返す」

照「重要なことだから」

菫「そうか?」

照「菫、なんで私が怒ってたかわかってるの?」

菫「いや、いまいちまだピンと来ない」

照「……はぁ」

菫「待て、なんでため息をつく」

照「菫は親切だけど、抜けてるところもあるよね」

菫「お前にそういうことを言われるのはいまいち納得がいかないな……」

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