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王馬「東条ちゃんって性欲あるのかなー?」
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28 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/20(金) 22:29:17.78 ID:tPRhPCvx0
以上です
29 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 16:43:53.00 ID:EYxDz2riO
タイトルコール王馬だったけど、参加してなかったなそういや
30 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/21(土) 23:08:06.87 ID:oWOLG7S80
〜〜〜〜
最原「……」
真宮寺「……」
天海「……」
星「……」
百田「……キルミーファンクラブだ!」
最原「あ、うん……聞こえてたよ?」
天海「ま、そんな反応になるっすよね」
最原「えっと、確認なんだけど……『キルミー』って、東条さんのことでいいのかな?」
百田「おう!『東条ファンクラブ』だとファンクラブのくせになんだか他人行儀だし、『斬美ファンクラブ』だと逆に馴れ馴れしい」
百田「だから親しみやすさとファンクラブとしての体裁を考慮して決定したのが……『キルミーファンクラブ』ってわけだ!」
最原「確かに、ファンクラブができるくらい人気がある人って、大体ニックネームの1つや2つ持ってる気がするけど……」
最原(名付けられた本人は……どう思ってるかな)
百田「ま、俺のネーミングセンスを持ってすればこれくらいどうってことねぇ」
最原「う、うん……悪くはない、と思うよ」
百田「さすが終一!わかってるな!」
最原「ははは……」
31 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/21(土) 23:09:23.38 ID:oWOLG7S80
最原(ネーミングはともかく、今確認すべきは……)
最原「要するに、この集まりって……東条さんのファンクラブ、ってこと?」
真宮寺「……あながち、大きく間違ってるわけでもないヨ」
最原「具体的には、どんな活動をしてるの?」
天海「ははは、ファンクラブ、って呼べるほどの大した活動はしてないっすよ」
天海「基本的には、そうっすね……東条さんの魅力について、ダラダラと駄弁る集会……ってところっすね」
最原「東条さんの魅力について……?」
真宮寺「そうだなァ……まずはこの集まりがどういう経緯で発足したのか、それを語ったほうが良さそうだネ」
32 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/21(土) 23:10:27.96 ID:oWOLG7S80
真宮寺「そもそものきっかけは、僕と天海くんの他愛ない雑談だったんだヨ」
天海「ええ。それぞれの昔話について話が盛り上がって」
天海「実は自分、小さい頃家にメイドさんがいた……って話をしたんすよ」
真宮寺「メイドの話題から東条さんの話題へと発展していくのは……そこまで時間がかからなかったネ」
最原「成程……君たち2人が発端だったわけか」
天海「まぁ、そういうことになるっすね。この際だからついでに言っちゃうと……自分、小さい頃はそれなりに裕福な家庭で育ったんすよ」
天海「で、家に住み込みのメイドさんを雇ってたんすけど……その人は当然、プロなんすよ」
天海「料理に裁縫、掃除や修繕。なんでもこなせる凄い人だったっす」
天海「自分も、小さいながらそのメイドさんに憧れというか……尊敬の念を抱いてたんすよ」
真宮寺「そこから、今の自分達の身近にもそういう存在がいるじゃないか……という話になった訳だネ」
33 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/21(土) 23:14:45.88 ID:oWOLG7S80
〜〜〜〜
王馬「へぇー。天海ちゃんって、いいところのお坊ちゃんだったんだ」
夢野「意外な話じゃのう。今のあやつの雰囲気からは想像できん」
白銀「そっちよりも、天海君と真宮寺君が仲良いって方が地味に意外かも……」
茶柱「雰囲気的には、全く接点の無さそうな2人ですからね。共通の趣味でもあったんでしょうか?」
春川「天海はともかく、真宮寺の趣味って……碌なもんじゃ無さそうだよね」
赤松「うーん……でも、真宮寺君ってあんな格好してるけど、話してみると結構面白いんだよ」
赤松「博識だし、こっちの話も興味深そうに聞いてくれるし。なんというか、案外コミュニケーション能力高そうなんだよね」
茶柱「……それならば、何故あんな妙な格好をしているのでしょうか?」
赤松「それは……謎だね……」
王馬「ま、服装に関しては真宮寺ちゃんのこと言えない人もいると思うけどねー」
東条「私、そろそろ退席してもいいかしら?夕食の仕込みをしないと」
王馬「何言ってるんだよ!ここからが面白い……もとい、核心に迫るところじゃんか!」
春川「辛いかもしれないけど……目をそらしちゃ駄目だよ」
東条「……」
34 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/21(土) 23:17:07.75 ID:oWOLG7S80
〜〜〜〜
真宮寺「実際僕も、東条さんの美しさについては目を見張るものがあると常々思ってたんだヨ」
真宮寺「当然、見た目だけの美しさの事じゃない。まァ、外見も美しいのは否定しないけどネ」
真宮寺「けど、一番美しいのはその在り方だヨ。僕達と同じ高校生とは思えないほど、完成された『奉仕』の精神」
最原(正直、真宮寺君も僕と同級生だとは思えないほど大人びてると思うけど……)
最原(僕も、東条さんが普通の人とは違うって言うのは何となくわかる気がするな)
真宮寺「勿論、心だけじゃない。それを実現するための知識や技術も彼女には備わっている……全く、感嘆するより他ないネ」
天海「実は自分も東条さんと関わるうちに、そのメイドさんのこと思い出しちゃって……感動して、泣きそうになったんすよ」
真宮寺「そういうこともあって、話が思った以上に弾んだって訳サ」
最原「そうして、2人で盛り上がってた所を……百田君が見つけた、って感じかな?」
星「いいや、次に加わったのは……俺だ」
最原「え?」
35 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/21(土) 23:17:40.68 ID:oWOLG7S80
以上です
36 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/21(土) 23:56:23.15 ID:eNu9GHkBo
塩に好かれるのは危ない
37 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/23(月) 00:58:00.99 ID:2aIIdEEm0
〜〜〜〜
アンジー「美しい、だって。羨ましいねー斬美」
東条「……」
アンジー「アンジーもよく是清とお話するけど……是清ってば神様にお祈りしないくせに、神様のことばっかり聞きたがるんだよ」
アンジー「もっと神様のことも斬美とおんなじくらい、敬ってほしいなー」
赤松「今のところ……特に変なことは誰も言ってないね。やっぱり、気にしすぎじゃないかな?」
春川「……まだ、だよ。百田が……いや、星と百田はまだ話してないでしょ」
王馬「まぁまぁ、星ちゃんの話も聞いてみようよ!」
夢野「お主は楽しそうじゃのう」
〜〜〜〜
最原「2人の雑談に参加したのは、星君の方が百田君より先なんだ?」
星「ああ。ま、そうは言っても俺は真宮寺達の語った内容とはちょっと違うがな」
最原「と、言うと?」
星「真宮寺と天海の語ってることは、言ってみりゃ東条の『人間として』の魅力だ」
星「俺がまず語ったのは……『女として』のアイツの魅力さ」
最原「えっ……!?」
最原(……これ、女子たちに聞かせても大丈夫な内容かな?)
38 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/23(月) 01:00:23.89 ID:2aIIdEEm0
星「勿論それだけじゃねぇが……そっちは後にしとくぜ」
星「時に、最原。この才囚学園……女子のレベルがかなり高いと思わないか?」
最原「え?」
星「皆、タイプは違えど容姿端麗で、おまけにそれぞれが秀でた才能を有している」
星「その分個性的な奴が多いがな。言ってみりゃ、全国の高校生男子が羨むような環境に俺たちはいる訳だ」
最原「う、うん。僕も……みんな、か、可愛いと思うよ」
最原(女子に見られてるのに、こんなこと口にだすのは……恥ずかしいな……)
星「だがな、俺に言わせりゃ……アイツらの殆どはまだまだガキだ。自分らの持つ魅力を発揮できてねぇ」
最原「……それって、どういうこと?」
星「『他人に見られること』ってのを意識してねぇんだ。まぁ、まだ恋愛経験の薄そうな学生の身じゃ無理もねぇことかもしれないが」
星「女は、他人の目を意識することで化けるもんさ。立ち振舞や、化粧一つとってもな。人から見られた自分の姿を意識することで、自分を磨いていくわけだ」
星「手っ取り早いのは好きな相手でもできることさ。これは女に限ったことでもねぇがな」
最原(……星君は一体何歳なんだよ……)
39 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/23(月) 01:02:42.61 ID:2aIIdEEm0
星「だがな、色恋沙汰に疎そうなことに変わりねぇのに……東条だけは、その女としての美しさを身に着けてやがる」
星「お前なら、何故なのかわかるんじゃないか?」
最原「……『超高校級のメイド』としての才能が、そうさせてるってことかな?」
星「ああ。アイツの言うところの滅私奉公の精神ってのは、俺がさっき言ったことと似通ったところがあるからな」
星「メイドってのは奉仕する相手に不快な思いをさせないため、見苦しい印象を与えないため、立ち振舞いや外見には当然気を使わなきゃならねぇ」
星「要は、常に『他人に見られること』を意識せざるを得ない。……結果として、それが女の魅力として現れてるわけだ」
最原「……成程。なんとなくだけど、星君の言いたいことは伝わったよ」
星「色気が足りねぇのが玉に瑕だがな。ま、それはこれから男を知れば嫌でも身につくだろうさ」
最原(今のはアウトかなぁ)
天海「は、ハードボイルドっすね……参考になるっすよ」
40 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/23(月) 01:03:05.63 ID:2aIIdEEm0
以上です
41 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/23(月) 12:30:00.58 ID:sFwT0LwbO
色気はむしろありすぎる気もする…特に声
42 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/23(月) 17:22:48.76 ID:undKD6DH0
ここでの色気は事務的すぎるってことだろう、多分
43 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/23(月) 23:48:41.63 ID:2aIIdEEm0
〜〜〜〜
茶柱「む、むむむ……!転子たちをお子様扱いとは……大きく出ましたね星さん!」
白銀「でも、地味にレベルが高いとも言ってたよ。一応、褒めてくれてるんじゃないかなぁ?」
赤松「そうだね、最原君も私達のこと……か、可愛いって言ってくれてたし……」カアア
春川「私たちに聞かれてるからってリップサービスしただけかもしれないけどね」
アンジー「女としての美しさを身に着けてる、だって。羨ましいね斬美ー」
王馬「色気がない、とも言ってたけどねー。いやーさすが星ちゃん!つまらなくない話だったよ!」
東条「……」
白銀「私も、人に見られること意識してコスプレしてるつもりではあるんだけどなぁ……」
夢野「お主のはコスプレというより、もはや変身レベルじゃからのう。人目を意識とかそういう領域じゃない気がするのじゃが」
赤松(……もうちょっと、最原君好みのお化粧意識した方がいいのかな……?でも、最原君ってそういうの疎そうだし……うーん)
春川(――問題は、次、だね……)
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/10/23(月) 23:49:49.19 ID:2aIIdEEm0
〜〜〜〜
最原「えーっと、じゃあ……百田君はどんなきっかけで参加したの?」
百田「あー……それも星の口から説明してもらった方がいいだろうな」
最原「……えっ?」
百田「さっき言ってただろ、後にしておくって。正直オレは女としての魅力どうこう言われてもピンとこねーんだが……」
百田「星が語った、もう一つの話。そっちにすげー共感したから、この会に参加させてもらうことになったんだ」
最原「もう一つの話、か……」
星「やれやれ。大人の話はここまでか。じゃあ、こっからはお前ら向けに話すとするぜ」
最原「うん、お願いするよ」
星「最原、今朝東条が用意してくれた朝食……お前も当然食ったよな?」
最原「え?あ、うん。何時も通り、美味しかったよ」
星「……それだけか?やれやれ……超高校級の探偵って肩書の割にゃ、観察力が足りないんじゃないか?」
最原「……?どういうこと?」
45 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/23(月) 23:51:38.80 ID:2aIIdEEm0
星「小皿にベーコンエッグが付いてただろ?」
最原「え?うん、確かに。でもそれが一体」
星「あのベーコンエッグ、俺ら一人ひとり……目玉焼きの焼き方が違ってたんだ。気付いてたか?」
最原「……え?」
星「お前のはどんなのだったか、思い出してみろ」
最原「えっと……ごく普通の目玉焼きだったよ。黄身は半熟で、表面は多分蒸し焼きにしたんじゃないかな」
星「……俺のは両面焼きだ。しかも黄身に完全に火が入るくらい、ガッチガチにな。ターンオーバーを超えた、オーバーハードって奴さ」
最原「ま、まさか……!?」
天海「自分のも両面焼きだったっす。ただ黄身は半熟より少し固めくらいで、いわゆるターンオーバーってやつっすね」
真宮寺「僕のはサニーサイドアップだったヨ。姉さんがまだ元気だった頃、僕に作ってくれたのと同じ……思い出の味サ」
最原「東条さんは、僕らの好みに合わせて、一つ一つ料理に手を加えてるってことなのか……!?」
46 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/23(月) 23:53:48.97 ID:2aIIdEEm0
星「ああ。目玉焼きだけに限った話じゃないと思うぜ」
最原「そんな……!自分の分も含めたら16人分の料理を用意して……しかも味付けを変えてるだなんて、そんな途方もなく手間がかかることを……!?」
最原(……でも、東条さんなら……あり得るかもしれない。だけど……)
最原「……それに今まで、気づかなかったなんて……」
星「――まぁ、そう気を落とすなよ、最原。無理もねぇ。東条だってそんなことアピールしなかったし」
星「むしろ……それに気づかれることすら、アイツは良しとしなかったのかもしれねぇな。気配りは怠らず、決してそれを悟らせない。全く大した女だよ」
最原「……今まで、当たり前のように東条さんにやってもらっていた事。僕は十分に感謝してるつもりになってたけど……」
星「全然、感謝を伝え足りてない……ってか?その考えもどうかと思うぜ。アイツは俺達に感謝されるためにやってるわけじゃねぇからな」
星「滅私奉公。口にするのは簡単だが……それを実行できる人間がこの世にどれだけいるのやら。途方もねぇ努力が必要な筈だぜ」
最原「……」
47 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/23(月) 23:55:24.50 ID:2aIIdEEm0
星「――だけどよ、最原。虚しいと思わねぇか。そんなアイツの努力を……」
星「――誰も褒めてやれねぇなんてよ」
最原「……!」
星「当然、アイツは褒められるために奉仕してるわけじゃない。感謝したりなんかしたら、逆にアイツの誇りを傷つけてしまうかもしれない」
星「だが、俺達がここで勝手に駄弁ってる分には、誰も文句は言えねぇ筈だ。アイツ自身にも、な」
最原「それじゃあ、星君が言ってたのは……!」
星「――アイツが普段の奉仕活動の中で、どんな気遣いをしてるのか。そういった情報を共有して――」
星「その働きを労ってやる……そんな連中が、少しくらいいたって問題ねぇだろ?――ってことだ」
48 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/23(月) 23:57:24.57 ID:2aIIdEEm0
以上です
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/24(火) 00:49:02.61 ID:ccyCSiXfo
なんか突然いい話になってきたな
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/24(火) 02:35:38.09 ID:trjEyj0x0
良い集まり…
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/24(火) 03:21:42.62 ID:TBgwLux1o
王馬、真宮寺……という固有名詞が並んでいたから『落第騎士の英雄譚』のSSかと思ったら全然違ったww
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/24(火) 08:05:42.16 ID:1c644Ffko
まあ星や天海が下品な話をするところは想像出来ないしな
53 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/25(水) 00:40:25.63 ID:TklHCMrr0
〜〜〜〜
百田『まぁ、星は労う、なんて偉そうな言葉を使ってるが……』
百田『要は東条の仕事っぷりを、もっと皆知ったほうがいいんじゃねーか?と俺も思ったんだよ』
百田『だから、その時雑談してたメンバーを巻き込んで……『キルミーファンクラブ』を設立したってわけだ!』
最原『あ、百田君が言い出しっぺなんだね』
百田『おう!だから当然、リーダーも俺だ!』
最原『この会、リーダーとか必要なの……?』
天海『まぁ、いいんじゃないっすかね』
星『フン、好きにしろ』
春川「……赤松、気付いてた?目玉焼きのこと……」
赤松「……ううん。星君の話を聞いて初めて気付いたよ……」
茶柱「う、うう……転子は恥ずかしいです……!男死ですら気付いていた東条さんの気遣いを、完全にスルーしていたなんて……!」
夢野「んあー。……流石じゃのう、東条よ」
白銀「東条さん、いつもそんな凄いことやってたんだね……うう、世話になってばっかりの自分が情けなくなるよ……」
アンジー「偉いよー!斬美ー。神様も斬美を褒めてあげなさいって言ってたよー!」
東条「……」フルフル
54 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/25(水) 00:41:34.76 ID:TklHCMrr0
王馬「と、東条ちゃんが……俺達のためにそこまでしてくれてたなんて……」ジワァ
王馬「うわーん!感激だよおおおおおおおおおお!ママああああああああああああ」
東条「……流石に、もう退席させてもらうわ……!」バッ
春川「ちょっ……!待って東条!まだ百田達の話は終わってないから!」ガシッ
東条「お願い……っ!もう許して頂戴……!これ以上私が話を聞く必要はないでしょう……!?」ググッ
春川「……じゃあ、『依頼』するよ。男子が他に悪巧みをしてないか調べるためにも……最後まで付き合って」
東条「……!?」
東条「……その『依頼』……引き受けさせていただくわ……」
王馬(うわ春川ちゃんえぐいなー)
茶柱「……あの、赤松さん?さっきから、何故春川さんはあそこまで東条さんを引き留めようとしているのでしょうか?」ヒソヒソ
赤松「多分……当事者である東条さんがいないと、百田君達を観察する大義名分を失っちゃうからだと思うよ……」ヒソヒソ
王馬「うーん……今の星ちゃんの話は感動モノだったけど、展開としてはつまらなかったかなー」
王馬「ま、その分東条ちゃんのつまらなくない反応が見れたし、結果オーライだね!」
55 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/25(水) 00:42:47.38 ID:TklHCMrr0
今日は以上です
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/26(木) 01:47:12.71 ID:g4X7kQm40
もう許して頂戴って逃げようとするキルミーかわいいな
57 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/27(金) 01:15:40.81 ID:wDgAzMPG0
〜〜〜〜
最原「うん、話を聞く限り……有意義な集まりだと思うよ」
百田「だろ!流石は俺の助手だ、わかってるじゃねぇか!」
最原「ファンクラブなんて言うから、てっきり、東条さんの隠し撮り写真でも交換してるのかと思ってヒヤヒヤしちゃったよ」
真宮寺「心外だなァ……僕たちは東条さんが不快に思うようなことをするつもりは無いヨ」
星「漫画やアニメの見過ぎじゃないか?最原も、まだまだお子ちゃまだな」
最原「ハハハ……そうだね」
最原(……隠し撮りも無し、と。今ので、春川さんに頼まれてた確認事項は大方聞き出せたかな)
最原(あと残ってるのは……他の男子がメンバーに入っているのかどうか、か)
最原(不審がられないよう、上手く聞かないとね)
58 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/27(金) 01:16:51.56 ID:wDgAzMPG0
最原「あ、そういえば……さっき、他の男子がいないのは事情があるとか言ってたけど……それってどういうこと?」
最原「東条さんの気遣いを皆にもっと知ってもらいたいって言うなら、なるべく人数は多いほうがいいんじゃないの?」
天海「それは、確かにその通りなんっすけど……」
百田「ああ……王馬の奴がな……」
最原「王馬君?彼が何かしたの?」
真宮寺「いいや、何もしていないヨ。ただ……『何かしそう』、ってのが僕達の共通認識だネ」
百田「流石の王馬も、意図的に人を傷つけるような嘘をつくとは思わねぇが……」
百田「あいつにこのファンクラブの存在を教えたら、ここで共有した情報をあることないこと面白おかしく吹聴しそうだろ?」
最原「確かに……王馬君ならやりそうなことではあるかもね」
59 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/27(金) 01:17:25.07 ID:wDgAzMPG0
星「嘘をつかなければいいってもんでもねぇ。さっきも言ったが、東条自身、俺達に褒められるために仕事してるわけじゃねぇんだ」
星「俺たちがアイツの気遣いを悟って、逆に気を使う……なんてことは、東条からしたらあんまりいい気分じゃねぇだろうさ」
天海「勝手な言い分かもしれないっすけど……俺達は東条さんに伸び伸びと仕事をしてほしいんすよ。ストレスを与えたくないんす」
真宮寺「『負担をかけない』、ということが……逆に『負担』と感じさせる事もある……ってことサ。東条さんのような人に取ってはネ」
最原「成程ね。皆が東条さんの事を大切に考えてるのはわかったよ」
百田「終一を誘わなかったのもそういう理由からだしな。お前は隠し事を見つけるのは得意かもしれないが、隠し事は下手くそだろ?」
百田「東条ともよく一緒にいるし、お前の態度から東条に悟られちまうかもしれないからな!」
最原「ははは……否定できないな……」
最原(もっとも、この会話も全部東条さんに聞かれてるんだけどね……)
60 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/27(金) 01:18:33.21 ID:wDgAzMPG0
最原「じゃあ、キーボ君とゴン太君は誘わないの?」
百田「その2人自身には何も問題ないんだが……ゴン太は王馬に隠し事なんて出来ねぇだろうし
百田「キーボは王馬の口車に乗って、全部喋っちまいそうだろ?」
百田「だから、そいつらに関してはしばらくは保留扱いって訳だ。ま、機会があれば誘ってみるさ」
最原「つまり結局のところ、その2人も王馬君絡みな訳だね……」
天海「ははは。こんな話、王馬君には絶対聞かせられないっすね」
真宮寺「ククク……それこそ、何を言いふらされるかわかったもんじゃないネ」
61 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/27(金) 01:19:18.30 ID:wDgAzMPG0
以上です
62 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/28(土) 00:51:12.52 ID:mzXLiibg0
〜〜〜〜
王馬「ま、バッチリ聞いてるんだけどねー」
夢野「最原達もタイミングが悪かったのう……」
アンジー「陰口は駄目だって神様も言ってるよー」
王馬「しかし、百田ちゃん達がそこまで東条ちゃんを気にかけてたとはね……さすがの俺も読めなかったよ」
王馬「ま、その気遣いも……最原ちゃんと女子達の企みのせいで台無しになったわけだけどね!ねぇねぇ、東条ちゃん、今どんな気持ち?」
東条「……」
王馬「それにしてもひどいよね……皆して俺を一体何だと思ってるのさ」
春川「いや、それはアンタの日頃の行いってやつでしょ」
王馬「えー?そこまで信用を失うような事をした覚えはないんだけどなー?」
茶柱「くっ……!?どの口でそのような世迷い言をほざくのでしょうか?」
王馬「女子の皆もひどいよ!俺だって東条ちゃんの事をママにしたいくらい大切に思ってるのに!」
王馬「傷つけるようなこと……するわけないだろ!」
白銀(地味に信用出来ないなぁ)
63 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/28(土) 00:53:30.10 ID:mzXLiibg0
赤松「そ、そうだよね……いくら王馬君でも、今回みたいな秘密の会話を言いふらしたりはしないよね」
王馬「いや?普通に言いふらすけど?」
赤松「ええ!?」
夢野「赤松のフォローも無駄になったのう」
春川「……アンタ、本当にどういうつもりなの?」
王馬「まぁまぁ、そんなに怒らないでよ、春川ちゃん」
王馬「だってさぁ、東条ちゃんの気遣いを身内だけで共有しようなんて……要は百田ちゃん達の自己満足でしょ?」
王馬「本当に東条ちゃんに感謝してるなら、皆にも伝えて、直接本人に感謝の言葉を送ってあげたほうがいいに決まってんじゃん!」
東条「……それを、私自身が望んでいないとしても?」
王馬「うん!逆に聞くけどさ、東条ちゃんは人に感謝されて嫌な気分になる?」
東条「……それは……」
王馬「ならないよね?照れたり恥ずかしかったりはするかもしれないけど……間違っても不愉快にはならないでしょ」
王馬「褒められるために仕事してるわけじゃなくても……褒められたら嬉しいんじゃない?」
東条「……」
64 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/28(土) 00:54:57.04 ID:mzXLiibg0
王馬「それを嫌がる人間なんて、それこそ相当なひねくれ者だけだよ。ま、俺が言えたことじゃないけどね!にしし」
東条「……ふふ、そうね。例え皆に知られてしまったとしても、いずれにせよやることは変わらないものね」
王馬「そうそう!これからも期待してるよ、キルミーママ!」
東条「……これだけは声を大にして主張させて貰うわ。私はあなたのお母さんではないのよ……!」
王馬「えー、つれないなぁ……」
白銀(キルミーには突っ込まないんだ……)
春川「……」
赤松「な、なんか……王馬君に全部持っていかれちゃったね」
茶柱「まぁ、東条さんが元気を取り戻したようなので良しとしましょう!悔しいですが、転子も王馬さんの話を聞いて納得しました!」
茶柱「今後は、今まで以上に東条さんに感謝の気持ちをお伝えします!あと、明日の朝食はモツ鍋でお願いします!」
アンジー「えー……朝からモツ鍋は重いよー」
東条「前向きに検討するわ」
夢野「いや、それはしなくてよいぞ」
白銀「まぁ、これにて一件落着!って感じだね」
65 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/28(土) 00:57:22.52 ID:mzXLiibg0
王馬「――まぁ、ここで大団円、とならないのが俺なんだけどね」ボソッ
赤松「ん?王馬君何か言った?」
王馬「にしし!なんにもー?」
王馬(俺抜きで内緒話に花を咲かせてた百田ちゃん達)
王馬(そして、それを勝手に覗き見してた春川ちゃん率いる女子達……と、最原ちゃん)
王馬(――どっちにも、ちょっとお灸をすえてやる必要があるよねぇ)ニヤァ
66 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/28(土) 00:57:54.77 ID:mzXLiibg0
以上です
67 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/29(日) 03:06:32.65 ID:+kX1Fi+e0
入間「オラァ!!ドクペ持ってきてやったぞチンカス!」バァン
白銀「あ、入間さんのことすっかり忘れてた」
赤松「そういえば出かけてたんだったね」
茶柱「通りで静かだったわけですね」
夢野「もう少し遅くても良かったのにのう」
入間「ええ!?帰ってくるなりこの仕打ち!?」
入間「そ、そんなことより……あの糞チビはどこ行ったんだよ!せっかく人が性奴隷になってやったっていうのによ!」
白銀「入間さん、それでパシリって読ませるのは無理があるんじゃないかなぁ?」
68 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/29(日) 03:07:56.80 ID:+kX1Fi+e0
赤松「アレ?そういえば、王馬君の姿が見えないね」
東条「変ね……つい今しがたまでここで私達と一緒に隠し撮りを見ていたのに」
茶柱「な、なんというか……『隠し撮り』とはっきりと明言されると、流石に後ろめたい気分になりますね……」
春川「今更だね。ここに自分の意志で集まった時点で、私たちは一蓮托生だよ」
赤松(半ば強制的にって感じだった気がするんだけどなぁ……)
入間「はぁ!?あのツルショタ、わざわざ俺様にドクペ取りに行かせておきながら、自分はどっか消えるとかどういうつもりだよ!?」
東条「……気に掛かるわ。このタイミングで王馬君が消えた意味……単なる気まぐれとは思えない」
アンジー「んー……つまり斬美はー、小吉が何か目的があって何処かに行った……って言いたいの?」
東条「……私の思い過ごしだといいのだけれどね」
69 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/29(日) 03:09:22.84 ID:+kX1Fi+e0
最原『それで、皆、普段はどうやって東条さんを観察してるの?』
百田『どうやっても何も……観察は観察だろ?』
天海『まぁ、平たく言えば……東条さんの行動をじっと眺めてる、ってところっすかね』
最原『まぁ、そうだろうね……』
真宮寺『どうやら、最原君は何か意見があるようだネ』
最原『いや、あんまり素直にじっと見てると……勘の鋭い東条さんにはバレちゃうかもしれない、って思ってさ』
星『ふむ……一理あるかもな』
最原『だから、どうかな?直接東条さんと関わる機会を増やすっていうのは』
百田『ほうほう……つまり、どういうことだ?』
70 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/29(日) 03:10:25.22 ID:+kX1Fi+e0
最原『東条さんって、ビジネスライクな印象を持たれやすいけど……話してみると結構気さくな面も見せてくれるんだよ』
最原『仕事を手伝ったり、雑談してみたり……なんだっていいんだ。直接、東条さんと会話してみて欲しい』
最原『そうすれば、彼女の魅力ももっと伝わると思うし……ただ見つめるだけよりも、有意義な時間になるんじゃないかと思うんだ』
最原『東条さんともっと交流を深めて……皆で仲良くなれたら、それが一番理想的だよね?』
最原『そうすれば、この場だけじゃなくて、もっと自然な流れで東条さんに感謝の気持ちを伝えられる機会が増えると思うよ』
天海『成程……説得力があるっすね』
真宮寺『確かに、僕達自身が、どこか彼女に対して壁を作っていたのかもしれないネ』
星『ここでグダグダ言ってねぇで、直接本人に言えってのは……全くもってそのとおりだな。こりゃ一本取られたぜ』
最原『ちょ、僕はそこまで……!?』
百田『――やっぱり、お前を誘ってよかったぜ、終一!お前は優秀な助手だ!』
71 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/29(日) 03:12:39.18 ID:+kX1Fi+e0
春川「――最原に依頼してよかったよ。上手くまとめてくれたみたいだね」
白銀「普段は自信なさげなのに、こういうときは地味に決めるんだよね、最原君」
赤松「最原君、随分東条さんに理解があるんだね……」ジー
東条「……そんなに見つめられても困るのだけど」
入間「陰でコソコソシコるより、直接ズッコンバッコンしに行け、ってことだな!全くどうしようもねぇな思春期のエロ猿共は!ヒャーヒャッヒャッ!」
春川「……」ギロッ
入間「ひいい!」
夢野「どうしようもないのはお主の頭の方じゃろ……」
茶柱「では、この件はこれで解決ですね!」
アンジー「斬美に何事もなくてよかったよー」
春川「……そうだね。じゃあ、これで解散に――」
王馬『あれれー?みんなここで何やってるのー?』
春川「!?」
72 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/29(日) 03:14:35.14 ID:+kX1Fi+e0
以上です
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/29(日) 21:06:17.14 ID:LomR6FoB0
そしてスレタイへ
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/29(日) 21:43:44.15 ID:nE6C2TfHo
そういえば性欲の話してなかった
75 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/30(月) 01:01:44.69 ID:IsAyqlXr0
最原『え、王馬君!?』
百田『げっ、王馬!?なんでここに……』
王馬『えー何その反応。傷付くんですけど。俺が図書館に来ちゃいけないわけー?』
百田『いや、そういうわけじゃねぇんだが……』
王馬『それに、なんでここに、ってのは俺の台詞だよ!みんなで図書室で何やってたのさ!』
百田『いや……その……』
真宮寺『一応、確認しておくけど……知っててわざと聞いてるわけじゃないよネ?』
王馬『んー?気になるねその発言……何かやましいことでもしてたのかな?』
76 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/30(月) 01:02:48.26 ID:IsAyqlXr0
春川「……アイツ……!」
赤松「お、王馬君!?何やってんの!?」
入間「うわ、あの馬鹿、なんで図書室にいるんだよ!?」
茶柱「も、もしや……転子達が隠し撮りしてることをバラすつもりでしょうか!?」
白銀「そ、それは地味に困るよ!だって弁明のしようがないもん!」
東条「いえ……バラすつもりならあんな白々しい聞き方をしないはずよ。何が目的かはわからないけど……」
茶柱「と、とりあえず……転子が連れ戻してきます!」
夢野「やめい。男子にどう説明するつもりなんじゃ」
茶柱「で、ですが……」
アンジー「んー。何言い出すかわからないから、まだしばらく監視続けた方がいいかもねー」
77 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/30(月) 01:04:32.63 ID:IsAyqlXr0
最原『……いや、僕も真宮寺くんと同じことを思ったよ』
王馬『……へぇ。どういうことかな、最原ちゃん』
最原『さっき、君は『ここで』何をしてるのか……って聞き方をしたよね』
最原『本当に細かいニュアンスの違いでしか無いんだけど……どうも引っかかったんだ』
最原『本当にたまたま図書館に来て、それで僕達に遭遇したって言うのなら……『こんなところで』って表現を使うんじゃないかな?』
最原『さっきの言い方だと……最初から図書室に僕達がいるのは分かっていたように聞こえるよ』
王馬『……いやー、流石は最原ちゃんだね。ま、実際隠すつもりも無かったんだけどね』
星『さっき思いっきり誤魔化そうとしてなかったか?』
王馬『そうだっけ?覚えてないや!』
夢野「ああ、最原のやつ、余計なことを……」
春川「……最原は、王馬も映像を見てることを知らないからね。とは言え、これはマズイね……」
白銀「最原君の推理力が、裏目に出ちゃったね……」
78 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/30(月) 01:06:41.55 ID:IsAyqlXr0
王馬『というかさ、皆、気づかれてないと思ってたの?バレバレだったよ。一部の男子が図書室に集まってたの』
百田『うっ……!』
星『まぁ、最原にも勘付かれてたみたいだしな。他のやつにも気づかれてたなんて十分あり得る話だろ』
王馬『あと、時々東条ちゃんのことジロジロ見てるのにも気付いてたよ!もしかして、この集まりってそれ関係?」
王馬『そこのところが気になったから、直接乗り込んでみた、ってわけ!』
真宮寺『……参ったヨ。そこまで第三者に気づかれていたとはネ』
天海『最原君の言うとおり、これからはアプローチを変えたほうが良いかもしれないっすね』
赤松「……王馬君、上手く誤魔化してくれたみたいだね」
茶柱「うーん……ですが、ますますわからなくなりました。王馬さんは、一体何をしたいのでしょうか?」
入間「童貞共のエロエロトークに混ざりたかっただけじゃねーか?」
アンジー「んー。でもでもー、話はもうほぼ終わりかけてたよねー?」
東条「……終わらせないため、なのかしら」
赤松「え?」
東条「……嫌な予感がしてきたわ」
79 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/30(月) 01:07:53.57 ID:IsAyqlXr0
百田『まぁ、知られちまったもんは仕方ねぇし……正直に話してやるか』
最原『うん。僕にしてくれた話を、王馬君にもしてあげればいいんじゃないかな?』
王馬『いよっ!待ってました!』
百田『俺達は――『キルミーファンクラブ』だ!』
王馬『ふーん』
百田『反応薄っ!?』
・・・
星『――とまぁ、こんな感じだな』
王馬『……そ、そんな事を……俺に内緒にしてたなんて……』ジワァ
王馬『うわああああああああん!仲間はずれなんてひどいよおおおおおお!』
真宮寺『王馬君、うるさいヨ』
王馬『ははは!真宮寺ちゃんは厳しいね』ケロッ
80 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/30(月) 01:08:50.43 ID:IsAyqlXr0
百田『そんなわけだから、アイツには話すんじゃねーぞ』
王馬『OK!わかったよ!任せといて!』
星『……振りじゃねぇんだぞ。本当に分かってんだろうな?』
王馬『全く、信用ないなぁ。心配しなくても、俺の口から直接伝えたりしないって!』
真宮寺『……何か含みのある言い方だネ。それに、君の日頃の行いを顧みれば、当然の反応だと思うなァ』
王馬『真宮寺ちゃん何か俺に冷たくない?』
天海『あ、王馬くんもポテチ食べるっすか?』
王馬『俺、カラムーチョがいいなー!』
夢野「あやつら、図書室でやりたい放題じゃな……」
東条「後で掃除しておくわ」
81 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/30(月) 01:12:23.74 ID:IsAyqlXr0
王馬『東条ちゃんの良さを語り合う、っていうのはわかったけどさー』ボリボリ
王馬『それだけじゃ、なんか物足りなくない?』モグモグ
星『……何が言いてぇんだ?』
王馬『だってさ、今ここには男子しかいないんだよ?折角だしさ……』
王馬『そういう時にしか出来ない、男同士の話をしようよ!』
天海『男同士の話、っすか?』
王馬『そうそう!ガールズトークならぬ、ボーイズトークってやつだよ』
最原『えっと……具体的には、どんな話をするの?』
王馬『またまたー。最原ちゃんだって分かってんでしょ?』
王馬『年頃の男子が集まってする話なんて……大体決まってるよね?』
春川「……!」
赤松「も、もしかして……王馬君の狙いって……」
王馬『東条ちゃんって、好きな男子とかいるのかなー……とか』
東条「!?」
最原『……!?ちょ、ちょっと待っ』
王馬『いや、それ以前の話だね。そもそも――』
王馬『東条ちゃんって性欲あるのかなー?』
82 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/30(月) 01:12:55.37 ID:IsAyqlXr0
以上です
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/30(月) 01:14:37.24 ID:65kncs8U0
今後の展開が楽しみ
84 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/31(火) 01:38:47.46 ID:nniRHSZo0
東条「」
春川「……やってくれたね、王馬のやつ……!」
赤松「こ、これ……放って置いたらマズイんじゃ……」
夢野「……だからといって、止める事もできんしのう」
〜〜〜〜
天海「せ、性欲……っすか?」
王馬「うん、性欲!」
最原「な、何てことを……!」
真宮寺「……何か様子が変だネ、最原クン」
最原(他にいくらでも表現しようがあっただろうに……!恋愛感情だとか恋愛願望だとか……!)
最原(それなのにどうして……!よりにもよって……『性欲』なんて言葉を使ったんだ!東条さん本人も聞いてるって言うのに!)
王馬(最原ちゃんその表情やめて笑いこらえるのしんどい)
85 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/31(火) 01:39:37.25 ID:nniRHSZo0
星「要するに、東条にも普通の女子と同じように、異性に対する興味や関心、恋愛に対する憧れがあるんじゃねーか……ってことだろ?」
王馬「さっすが星ちゃん!よくわかってるねー!」
星「普段のアイツからは想像も出来ねぇが……アイツも年頃の女であることには違いない。そういう感情があってもおかしくねぇだろうさ」
最原「そ、そういう話は……避けたほうが良いんじゃないかな?」
星「ん?どうした最原?これくらい、ありふれた話題じゃねぇか」
天海「性欲って言葉を聞いたときはちょっとビビったっすけど……よく考えたら気になる女子について話すっていうだけの、ごく普通の男子高生の雑談っすよね」
最原(マズイ!このままだとそっちの方に話題が流れてしまう!)
百田「……」
最原「も、百田君も、ちょっと注意して――」
百田「いや、いいんじゃねぇか?別に」
最原「へ?」
86 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/31(火) 01:42:55.00 ID:nniRHSZo0
百田「当人の前で言ったらそりゃただのセクハラになっちまうだろうが……こうやって俺達の間だけで話すだけなら何の問題も無しだ」
百田「それに、こういう話題ってのは……男子同士の結束を高めるいい機会になると思うしな!いっちょここは、ここにいる全員で本音トークといこうじゃねぇか!」
星「フン、偶には年相応のくだらねぇ話も悪くないかもな」
天海「確かに、ウチのクラスってこうやって男子だけで集まる機会って中々ないっすからね。結構楽しみっすよ」
真宮寺「昔から、『異性』と『性』に関する話は、最もポピュラーな話題として重要なコミュニケーションツールになっているんだヨ」
真宮寺「だから多少『そっち方面』の話題のほうが……盛り上がるかもしれないネ。ククク……」
王馬「お!皆ノリがいいねー!じゃあ、下ネタ解禁ってことで!」
87 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/31(火) 01:43:40.44 ID:nniRHSZo0
最原(百田君のコミュニケーション能力の高さがアダになったか……!ど、どうする……?)
最原(多少強引に、話を切り上げさせるか……?)
最原「いや、でも……東条さんに性欲なんてあるとは思えないし……」
真宮寺「……ちょっと失礼なんじゃないかなァ?」
最原「!そ、そうだよ!失礼だよ!いくらなんでも、こんな話題は東条さんに――」
真宮寺「いいや、失礼っていうのは……君のことだヨ、最原君」
最原「……え?」
88 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/10/31(火) 01:44:07.95 ID:nniRHSZo0
以上です
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/31(火) 02:34:01.46 ID:36iB3AbY0
もうこの際だからゴンちゃんとキーボも呼んでやれよ…
と思わなくもなくもなく…いやゴンちゃんは純真なままでいて欲しい…
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/31(火) 02:34:33.14 ID:36iB3AbY0
あっ、乙って言い忘れた、乙
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/31(火) 08:19:42.43 ID:8ww5cRABo
そりゃ人間だから多かれ少なかれあるに決まってるしないなんて言ったら反論されるよ
これだから童貞ボーイは。ここは素直に下ネタは嫌いと言うべきだった
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/31(火) 08:57:58.43 ID:u/vUYCMSO
場所を移すべきやったんや
というか女子たちはいつまで見てる気なんだ
93 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/01(水) 00:38:02.51 ID:ZRtwRuuC0
真宮寺「性欲と言うものは食欲、睡眠欲と共に……人間が持っていて当たり前の欲求だヨ」
真宮寺「人によって大きい、少ない、という違いは当然あるけど……それを無い、と断言して良いのは本人だけサ」
真宮寺「誰であれ、持っていて当然のモノ……それを否定するというのは、人間性の否定にも等しいことだと思うなァ」
最原「そ、そんな大げさなことじゃ……」
真宮寺「そもそも、この集まりは東条さんの……まァ、ファンクラブだって前提は理解しているよネ?」
真宮寺「そこで語るべきは、彼女の『人間としての美しさ』なんだヨ」
真宮寺「彼女は決して給仕用のロボットなんかじゃなく……僕達と同じく心を持った人間なのサ」
真宮寺「君のその発言は、彼女の人間としての要素を排除した……本末転倒な意見だということを認識してほしいネ」
最原「え、えっと……その……ゴメン」
最原(なんかわからないけど……押し切られてしまった……!)
王馬「にしし!最原ちゃん、真宮寺ちゃんのスイッチを入れちゃったみたいだね!」
94 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/01(水) 00:38:58.64 ID:ZRtwRuuC0
〜〜〜〜
夢野「……顔は見えずとも、映像のブレ具合から最原の動揺が伝わってくるのう」
白銀「なんとか話をそらそうとしてるみたいだけど……駄目っぽいね」
入間「な、何だよこいつら……結局エロエロトークしてんじゃねぇかよぉ……」
茶柱「つ、遂に男死達が獣の本性を現して来ましたね……!」
アンジー「終一も是清も、どっちも斬美のために一生懸命になってるからタチが悪いねー」
東条「……」
赤松「も、もう……これ以上は話を聞かないほうが良いんじゃないかな……?ねぇ、春川さ――」
春川「……百田の、バカ。なんで王馬なんかの口車に乗っちゃうのさ」ボソッ
赤松(あ、これどうしようもないかも)
95 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/01(水) 00:40:47.21 ID:ZRtwRuuC0
〜〜〜〜
百田「どうしたんだ?終一。さっきからあんまり乗り気じゃねーみたいだけどよ」
星「下ネタが苦手……ってわけでもねぇよな?年相応のスケベ心持ってるのは、見てりゃわかるぜ」
最原「ちょっ!?スケベ心って……!?」
天海「最原君だって、気になる女子の1人くらいいるんじゃないっすか?まぁ、誰とは言わないっすけど」
真宮寺「女子の前でそういう態度を取るならまだわかるんだけどネ。ここには男子しかいないんだから、もっと素直になってもいいと思うなァ」
最原(ま、マズイ……!余計なことを言ったせいで、僕の方に矛先が向いてしまった!)
王馬「ホント、今更カマトトぶらないでほしいよね。最原ちゃんがムッツリスケベだなんてこと、みんなわかってるのにさー」
最原「はぁ!?な、何てこと言うんだよ王馬君!」
王馬「何てことも何も……最原ちゃんは隙あらばスカートの中を覗こうとする、超高校級のパンチラハンターでしょ?この前だって階段で――」
最原「フンッ!」ドゴォ バキッ
百田「終一!?」
96 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/01(水) 00:42:38.24 ID:ZRtwRuuC0
以上です
97 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/01(水) 01:35:48.12 ID:w650BHEI0
捜査時間が始まるのか…乙
98 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/01(水) 20:04:49.56 ID:4li54oORO
乙
99 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/02(木) 00:01:08.73 ID:7+Rdh+9m0
〜〜〜〜
ブツッ
白銀「あれ?モニターが消えちゃったよ?」
入間「ああ!?あの馬鹿、俺様の発明品をぶっ壊しやがったな!?」
夢野「他の5人が特に変わった動きをした様子もないし、間違いなく下手人は最原じゃな……」
赤松「階段で!?階段で何なの最原君!?」グイグイ
茶柱「お、落ち着いてください赤松さん!そんなことをしても続きは映りませんから!」
春川「まさかあの最原が……随分思い切ったことをやったね」
アンジー「それだけアンジー達に聞かれたくなかったんだろうねー」
白銀「あの会話だけでも十分に察せたけどね……」
東条「……頃合い、ということでしょうね」
赤松「え?」
100 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/02(木) 00:01:59.69 ID:7+Rdh+9m0
東条「もうこれ以上は映像を覗き見ることは出来ないのだから……今度こそ本当に解散すべきタイミングなのではないかしら?」
夢野「まぁ、これ以上ここにいてもしょうがないしのう……ちょうどいい機会を最原が与えてくれたと考えるべきじゃな」
茶柱「夢野さんに賛成です!あ、でも夢野さんはもう少しここに残ってくれてもいいんですよ?」
赤松「んー……まぁ、そうかもね。階段のことは……後で最原君に直接聞けばいいか」
白銀「いや、駄目だよそれ!?私達が会話を盗み聞きしてたってバレちゃうから!」
春川「わかってると思うけど……ここで見聞きしたことは他言無用だよ。ま、男子がそこまでバカじゃなくて安心したよ」
アンジー「アンジーも、斬美と同じくらい神様を愛してもらえるように頑張るよー」
東条「……色々あったけれど、これでようやく一段落ね」
パッ
白銀「あ、モニターまたついたよ」
東条「」
101 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/02(木) 00:04:20.59 ID:7+Rdh+9m0
夢野「んあ?じゃがこれは……さっきのカメラの映像とは違うようじゃぞ?」
茶柱「これは……天井付近から撮影してるのでしょうか?上からの映像みたいですが、さっきまでの5人に加えて、最原さんの姿まで映ってます」
春川「確かに、男子全員カメラに収めるとなると……俯瞰できる位置から撮影する必要があるね」
白銀「けど、そんなところにカメラなんてあったっけ?」
赤松「……あれ?」
アンジー「んー?楓、どうしたー?」
赤松「あ、いや……王馬君、左手に何か変なもの隠し持ってるように見えるんだけど……」
入間「あぁ?変なもんだぁ?お前のヘアピンより変なものなんてそうそうな……あ……?」
入間「あああああ!?あ、あのチビ……俺様の発明品を勝手に使ってやがる!」
春川「……発明品?」
102 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/02(木) 00:04:27.57 ID:ff91TCrIo
最原は盗み聞き知ってるんだから聞いても問題ない気がする
答えないだろうけど
103 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/02(木) 00:05:25.04 ID:7+Rdh+9m0
入間「あれは、俺様が極秘に開発した……『カメレオンドローン』のリモコンだ!」
白銀「ドローン?ってことは、この映像ってもしかして……」
入間「こいつは完全に無音駆動で、かつ景色に同化する機能を備えた偵察用のドローンだ!」
入間「1mも離れればもう背景と見分けることも出来ないくらいの優れもので、完璧な隠し撮りが可能なんだよ!」
赤松「そ、それは……冗談抜きでかなりすごい発明だね……」
入間「だろ?俺様の胸の垢を煎じて飲ませてやろうか?ヒャーヒャッヒャッ!」
赤松「――で?入間さんはこの発明品、何に使うつもりだったの?」
入間「……」
104 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/02(木) 00:07:47.63 ID:7+Rdh+9m0
〜〜〜〜
最原「ゲホッゲホッゴホッ!ふうう……はぁ、はぁ……」ゼェゼェ
百田「しゅ、終一……お前マジでどうしたんだ?いきなり思いっきり胸を叩いたりして……喉になんか詰まったのか?」
天海「一昔前に流行った芸人のギャグみたいだったっすね。いきなりだったんでびびったっすよ……」
王馬(く、くくく……マジで勘弁してくれよ最原ちゃん……笑いこらえんのキツすぎるって)プルプル
最原「ふう…うん、わかった」
百田「へ?」
最原「僕も……本音トークに参加するよ」
星「さ、最原……お前二重人格か何かなのか?心境の変化がまるで読めねぇぞ……」
真宮寺「……一流のスポーツ選手の中には、自分の気持ちの切り替えるために、ルーティンと呼ばれる特定の行動をする人もいるらしいけど」
真宮寺「最原君にとっては、さっきの行動がそれに当たるのかもしれないネ」
星「全力で胸をぶん殴ることがか?そんなルーティン聞いたことねぇがな……」
最原「ご、ごめんね。僕もそういう話に興味が無いわけじゃないんだ。たださっきまではちょっと混乱してて……」
百田「お、おう……まぁ、結局参加するってんなら問題ねぇさ!」
王馬「じゃあ、こっからは、最原ちゃんも参加して本音トークの再開だね!」
王馬「……いやぁ、本当に……つまらなくない展開になってきたね!」ニイィ
105 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/02(木) 00:08:19.85 ID:7+Rdh+9m0
以上です
106 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/02(木) 00:12:04.22 ID:ff91TCrIo
これキルミーが一番の被害者だよね
散々嫌がってるのに無理に引き留められて可哀想
107 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/02(木) 00:57:32.18 ID:Fy2akeVx0
前回の引き最原が王馬殴ったのかと思ってた
108 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/02(木) 01:05:18.12 ID:ns2hF4zM0
しかし今後の会話を聞いたキルミーの反応がものすごく楽しみ
109 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/02(木) 02:33:30.50 ID:srtWVHIs0
乙
https://i.imgur.com/AYPZbku.jpg
雑コラ
110 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/02(木) 02:34:13.38 ID:srtWVHIs0
スレチ
無視して
111 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/03(金) 00:02:45.93 ID:4IiM2Q++0
〜〜〜〜
春川「王馬は、最原がカメラを壊すかもしれない、ってことまで読んでたんだね。だから予め、入間の研究室からドローンを盗んできていた」
夢野「イタズラのためにそこまでするか……相変わらず恐ろしいやつじゃの」
白銀「で、男子に本音を話させて……それを私たちに聞かせようって訳だね」
茶柱「で、ですが……もう、流石にもう盗み聞きはやめた方がいいのでは無いでしょうか?」
アンジー「確かに、斬美も辛そうだしねー」
茶柱「それもありますが……やはり、秘密の会話を聞かれたら、誰だっていい気分はしないと思いますよ……例えそれが男死であったとしても……」
赤松「う、うん、そうだよね。やっぱりこれ以上は……」
白銀「――でもさ、男子達がどんな事を話すのか、地味に気にならない?」
春川「……そりゃ、気になるけどさ。でも……」
白銀「それに、ここからは最原君も本音で話すっぽいし……」
白銀「普段私達のお願いを嫌な顔もせずに引き受けてくれる最原君が、本当はどう思ってるのかとか……知りたくない?」
入間「え?アイツいっつも嫌そうな顔してないか?」
112 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/03(金) 00:04:13.19 ID:4IiM2Q++0
春川「……」
赤松「……私、やっぱり気になるよ。最低な考えだってことはわかってるけど……」
春川「……私には赤松にとやかく言う資格はないね。私も……同じこと考えてたから」
東条「……」
茶柱「と、ということは……?」
春川「……東条、みんな。無理に付き合わせちゃってごめんね。もうこれ以上は一緒にいてなんて言えない。単なるワガママだから」
春川「私と赤松は場所を移すから、あとは皆自由に――」
東条「……ハァ。春川さん、あなた、自分の言ったことを忘れてしまったの?」
春川「え?」
東条「これは『依頼』だと……先程そう言ったでしょう。一度受けた依頼を、完遂もせずに逃げることは私には許されていないわ」
東条「悪業も、共に背負いましょう。メイドとして、そして……あなた達の友人として、ね」
赤松「東条さん……」
113 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/03(金) 00:05:47.90 ID:4IiM2Q++0
白銀「うーん、何かけしかけたみたいで悪いし……私も残るよ」
茶柱「ぐ、ぐぬぬ……春川さん達だけを悪者にするわけにはいきません!この茶柱転子、ここにいる皆さんと運命を共にします!」
夢野「やれやれ……ここまで来たらウチだけ抜けるというわけにもいかんじゃろ」
春川「……ありがとう、皆」
入間「何かいい話風にまとめようとしてるけどよ……やろうとしてることはただの覗き見だよな?」
春川「……」ギロッ
入間「ひいい!な、何だよぉ……俺様何か間違ったこと言ったかよぉ……」
東条「……ただし、忘れないで頂戴ね、春川さん?」
春川「ん?」
東条「私は、受けた依頼は何が何でも完遂するつもりよ。例え多少無理をしてでも、ね」
春川「……?」
114 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/03(金) 00:07:26.49 ID:4IiM2Q++0
以上です。
115 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/03(金) 00:22:23.30 ID:HqXAqJ8Uo
百田たちの集まりが良心的なものだっただけに、この後の展開にハラハラする
116 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/03(金) 00:47:57.27 ID:ISKBX62a0
キルミー大丈夫かなぁ…自分がそういう目で見られるのはあまり好きじゃなさそう
117 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/03(金) 21:24:44.60 ID:C3PyMbud0
エロい展開はないと解っているのに期待してしまう
118 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/04(土) 01:17:44.67 ID:VvfbIukp0
〜〜〜〜
王馬「早速だけど……東条ちゃんって彼氏いると思う?」
星「いや、いねぇだろ」
天海「多分いないと思うっすよ」
真宮寺「恋する乙女って気はしないネ」
最原「うん、僕もそう思うよ」
百田「へ?そうなのか?終一まで即効で否定するんだな」
最原「だって、東条さんって大体いつも学園内にいるしね」
天海「俺や真宮寺君みたいに、フィールドワークに出かける用事もそう無さそうっすからね」
真宮寺「才囚学園内では、彼女は自分の立ち位置をきっちり決めているみたいだヨ」
真宮寺「つまりは、僕達同級生を仕えるべき主人、そして自分はそれに奉公するメイド……という風にネ」
星「学園内での奉仕こそがメインの活動であり、そして主人に対して恋愛感情は抱かない……とアイツ自身が定めてるんだとしたら――」
星「この学園生活中は、まず恋人なんてできねぇだろうさ」
119 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/04(土) 01:19:43.93 ID:VvfbIukp0
百田「成程な……アイツはそれで満足なのか?」
星「そればっかりは本人に聞かなきゃわからねぇ」
天海「そもそも、恋い焦がれる東条さんってのも中々イメージしにくいっすね」
星「さっきも言ったが、東条だって年頃の女なんだ。恋愛に対する興味はあって然るべきなんだがな」
百田「……普段からメイドとして接してると忘れそうになるけどよ、アイツも俺達と同年代なんだよな」
百田「つまり、この才囚学園に来る前は……普通の女子高生として日常を過ごしてた筈だよな?」
最原「……うん、その筈だよ。確かに、あんまり想像がつかないね」
真宮寺「その時には、メイドじゃない素の東条さんが見れたのかもしれないネ」
百田「アイツも、そこらの女子高生みたいにテレビの話題や男の話題でキャーキャー言ってたかも知れないってことか……」
星「……こう言っちゃ悪いが、確かに全く想像できねぇな」
120 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/04(土) 01:20:54.07 ID:VvfbIukp0
王馬「今みたいに給仕服じゃなく、セーラー服とか着てたのかなー?」
天海「……想像してみたら、なんかコスプレ感が凄いっすね」
王馬「ぶっ。くっ……くくく……ひ、ひどいこと言うね天海ちゃん。まぁ確かに、普段のあの服が決まりすぎてるからね!」
最原「普通に考えたら、メイド服のほうがよっぽどコスプレっぽいのにね」
真宮寺「ククク……白銀さんに聞かれたら、『それは偏見だよ最原君!』とでも言われるかも知れないネ」
星「……そもそも、東条の奴、いつからメイドやってるんだ?」
百田「確かに、言われてみりゃ謎だな。流石に生まれたときから、って筈もないしな」
最原「あ、僕それ東条さんに聞いてみたことあるよ」
天海「知ってるんすか最原君?」
真宮寺「……彼女は、なんて答えたんだい?」
最原「なんでも、アルバイトでメイドを始めたのがきっかけだって言ってたよ」
百田「バイトォ!?マジでぇ!?」
王馬「はっはっは!面白すぎるよ東条ちゃん!」
121 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/04(土) 01:21:54.05 ID:VvfbIukp0
星「……何事にもきっかけは必要だとは思うが、まさかバイトとはな……」
天海「メイドのアルバイトなんて、そもそも募集あるんすかね……?」
真宮寺「女子高生にメイドをさせるとか、碌な依頼主じゃなさそうだヨ……なんて言うのは、邪推し過ぎかナ」
王馬「いや、あるじゃんか……若い女の子向けのメイドの求人が常にある場所がさ!」
最原「それって、まさか……」
王馬「そう!メイド喫茶だよ」
天海「ぶっ。ふふ……流石に、メイド喫茶は無いっすよ」
星「だな。『おかえりなさいませ、ご主人様』とかいう東条は想像できな……いや、想像したくねぇな」
百田「うぐっ。くっ………星、お前その声で変な台詞言ってんじゃねぇよ……」
星「ああ?『萌え萌えキュン』とでも言ってほしかったのか?」
最原「ぶふぉっ」
真宮寺「くっ……」プルプル
天海「ほ、星君……それは反則っすよ」プルプル
王馬「wwwwwwwwwwwwww」
百田「うっ、くっ、くくくく……ほ、星、てめぇ……くっ……」プルプル
122 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/04(土) 01:22:46.11 ID:VvfbIukp0
星「ふっ、やれやれだな。だけどよ、想像したくねぇだろ?あんなところで男に媚び売る東条なんてよ」
真宮寺「ふーっ……まぁ、見ていて気持ちのいいものじゃ無さそうだね」
最原「そ、それはそれで失礼じゃないかな?女の子として可愛い所を見せようとしてるわけだし」
真宮寺「さっきも言ったけど、東条さんの魅力ってのはそういう部分じゃないからネ」
天海「まぁ、もし東条さんが務めてるメイド喫茶とかあったら通いつめるっすけどね」
百田「んー、でもやっぱり、東条がメイド喫茶ってのも何か違う気がするんだよな……上手く説明できねぇんだけどよ……」
百田「アイツのキャラじゃねぇっつうか……なんて言ったらいいんだろうな」
王馬「あー。百田ちゃんの言いたいこと何となく分かるよ」
王馬「つまり……東条ちゃんは萌えない!ってことだよね!」
123 :
◆nd9x4dt9shCh
[saga]:2017/11/04(土) 01:23:12.74 ID:VvfbIukp0
以上です
124 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/11/04(土) 01:45:07.85 ID:xzMEqmcJo
キルミーの魅力は成熟した大人の女性っぽい美しさ
メイド喫茶のメイドに求められるのはロリコン受けするあざとい可愛さだからそら合わんわな
125 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/04(土) 06:19:29.01 ID:yZeRmcRz0
乙
「萌え萌えキュン」(CV:大塚明夫)の破壊力
126 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
:2017/11/04(土) 09:24:17.07 ID:/TAvwdhm0
?ゆきんこ?
@1125yryr
アニメ、漫画、ボカロ、歌い手さん、声優さんをこよなく愛するヲタク。腐も百合もCPも夢もなんでもいける雑食性。ハイキュー、ヒロアカ、文スト、刀剣乱舞、などなどが最近のお気に入り。あんスタが気になってます。占ツクで物書きやってます。やろうと思えばコントラバスとかユーフォとか演奏します、楽器があれば。
画面の向こう側
127 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/11/04(土) 12:58:23.09 ID:rM6T0IrN0
メイド喫茶でも本格的なやつならキルミー働いてそう。英国式のやつとかロシア式とか。そういえばアンソロで萌え萌え天海にやってたね
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