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龍崎薫『 せんせぇへ かおるはどこでしようか かおる 』
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43 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:08:47.28 ID:K9chZJTS0
薫「グローブほしいって言ったの、かおるなの。だから…」
P「…ふぅん」
薫「えっと、ごめんなさい!」
P「……うん。事務所の中でキャッチボールは、もうしないようにな」
薫「あと、かくれんぼも忘れちゃって…」
P「あ、そっち」
薫「明日はちゃんとかくれるから、さがしてくれる?」
P(本当なら、事務所で遊ぶの自体あんましオッケーしたくないんだけどなぁ…)
P「……まあ、良いか」
薫「じゃあ…?」
P「危なくないところに隠れるんだぞ?」
薫「うん!」
44 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:09:21.36 ID:K9chZJTS0
P「さ、公園行ってきな。野球でもサッカーでも、いくらでも遊んで来い」
薫「うん! 行ってきまー!!」
P「怪我すんなよー」
薫「はーい!」
タタタ…
P「…やれやれ」
――
―
45 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:10:27.44 ID:K9chZJTS0
〜またまた次の日〜
『 ヒント → ふとんのあるところ 』
P「……ヒントだけかぁ」
P「そろそろ書かなくても伝わるとはいえ、省略されてしまうのもそれはそれで寂しいものがある」
P「さぁ、テンポ良くいこう。今日は薫もレッスンがあるからな」
P「事務所内で布団といえば……」
46 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:10:59.14 ID:K9chZJTS0
【仮眠室】
P「おーい、薫やーい」
荒木比奈「………ぐぅ」zzz
P「…っとと。比奈が寝ておる」
P「そうか、今日はこいつもレッスンだったか」
47 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:11:45.28 ID:K9chZJTS0
P(時間が来るまでの仮眠なんだろうけど……まーた徹夜でもしたのかね)
P(静かにしておいてやるか。でも、この部屋のどこかに薫が…)
比奈「………んぁ?」
P「む。起きたか」
比奈「…あれ、プロデューサー。ぉはよーございまふ…」
P「わり、起こしちゃったか?」
比奈「あー……タイマー鳴ってない…。まだ早かったっスね……ふわぁ」
P「また徹夜?」
比奈「そーなんスよ……原稿進めてたら、勢い余って朝どころかお昼に……」
P「…先生も大変だね」
比奈「いえいえ、好きでやってることなんで…」
48 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:12:21.39 ID:K9chZJTS0
比奈「なんかあったんスか…? レッスン中止とか…」
P「いや、そんなことはないけど」
比奈「ちぇ、なーんだ…」
P「ちょっと探し物をね」
比奈「探し物…」
P「ちょっとだけゴソゴソするけど、気にしないで寝てていいから」
比奈「ふぁあい……」
49 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:12:59.22 ID:K9chZJTS0
――
―
P「んー……いないな」
P(ベッドの下にも、布団しまってるタンスにもいない)
P(もしかして、この部屋じゃない…? でも布団っていったらここしか…)
比奈「…さっきから何探してるんスかぁ?」
P「薫」
比奈「かおる……薫ちゃん?」
P「うん」
比奈「かくれんぼでもしてるんスか」
P「そんなとこ」
比奈「へぇ……私が来た時は誰もいなかったっスけどね…」
P「そっか」
50 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:13:25.15 ID:K9chZJTS0
P「寝てていいんだぞ?」
比奈「寝てるっスよぉ。気分はまだ夢の中なんで…」
P「そうかい」
比奈「ほわほわっス」
P「ほわほわか」
比奈「二度寝最高…」
P「わかる」
比奈「それにしても……」
P「?」
51 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:14:11.04 ID:K9chZJTS0
比奈「今日のベッドは、なーんかぬくぬくっスねぇ…ふへへぇ…」
P「…そりゃよかったな」
比奈「もしかして、干したてっスか…? ラッキーっス」
P「そうかもね」
比奈「んんー…♪ むにゃむにゃ」
P「ほわほわしてるな」
P「……ん? 暖かい?」
P(まさか…)
52 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:14:55.86 ID:K9chZJTS0
P「ちょい失礼」
比奈「ん……なんスか、プロデュ…」
P「せいっ!」ガバァ
比奈「っぎゃーーーっ!! ちょっとぉ!??」
53 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:15:32.70 ID:K9chZJTS0
比奈「な、何なんスか?! 急に布団剥いで!」
P「はいはい先生、落ち着いて」
比奈「落ち着いてなんていられるか!……って、ありゃ」
薫「………スー」zzz
P「見つけた」
比奈「薫ちゃん、布団の中にいたんスか……」
P「潜って隠れてたら、いつの間にか寝ちゃってたパターンかな」
比奈「多分そっスねぇ。寝苦しくなさそうで良かったっス」
P「気付けよ…」
比奈「いやぁ、あんまり気持ちよくって」
54 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:17:24.63 ID:K9chZJTS0
薫「……んー」zz
比奈「かわいい寝顔してるっスね」ナデナデ
P「おぉ…。あの比奈に母性を感じる日が来るとは」
比奈「…どういう意味っスか」
P「そういう意味だよ。日頃のだらしなさを振り返ってみるがいい」
比奈「あー…」
P「お前と友紀のこと、みんな陰で『ダラシナイ・トゥエンティ』って呼んでるの知ってるか」
比奈「なんスかそれ初耳なんスけど?!」
P「冗談だよ」
比奈「冗談に聞こえない…」
P「だったらもっとちゃんと日々を生きるんだな」
比奈「ちぇー。分かってるっスよーだ」
55 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:19:10.59 ID:K9chZJTS0
P「さて。目的は果たしたし、俺はもう行くよ」
比奈「え、それだけ?」
P「他になんかあるっけ」
比奈「人の布団ひん剥いといて、何すっとぼけてるんスか………何か言うことあるでしょう」
P「あー…」
P「比奈は犠牲になったのだ」
比奈「古くから続く因縁、その犠牲に……って何言わせるんスか!」
P「流石、良いノリしてるね」
比奈「話を逸らさないでほしいっス」
P「ほら、布団被らないと寒いだろ。お体に触りますよ」
比奈「誰のせいっスか! 誰の!」
薫「……んぅ」
P「しーっ」
比奈「…もうっ」
56 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:20:21.19 ID:K9chZJTS0
比奈「全く、人のこと何だと思ってるんスか……私だって一応…」モニョモニョ
P「なんて?」
比奈「何でもないっス!」プイ
P「……まぁ、邪魔して悪かったよ。後はゆっくり休んでておくれ」
比奈「薫ちゃんは?」
P「レッスンまでまだ時間あるし、このまま寝かせといてやって」
比奈「私がっスか…」
P「一緒に寝てると、姉妹みたいだぞ」
比奈「…それ、褒めてるんスかね」
P「褒めてる褒めてる。よろしくな、比奈お姉ちゃん」
バタン
57 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:21:28.36 ID:K9chZJTS0
比奈「うーん…。正直、眠気なんか吹っ飛んじゃったっス」
薫「…えへへぇ」zzz
比奈「…まぁいいか」
薫「ままぁ……♪」zz
比奈「……まだそんな年じゃあないっスよぉ…」
――
―
58 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:35:03.14 ID:K9chZJTS0
〜次の日〜
P「お疲れ様でーす」
P「…あれ、薫がいない」
『 今日はヒントなし! かおる 』
P「……ついにノーヒントか」
59 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:36:48.14 ID:K9chZJTS0
――
―
輝子「……いや、見てない、ぞ?」
輝子「かくれんぼ、まだ続いてたんだね……フヒ」
輝子「わ、私も、隠れたキノコたちを探しに……また、森に行ってみようかな……フヒヒ…」
幸子「あ、プロデューサーさん! ショッピングに付き合ってもらう約束、ちゃんと覚えてますかっ!?」
幸子「…え? 薫さんなら、さっきあちらに行くのを見かけましたけど。お手洗いでしょうか」
幸子「……まさか、今度は女子トイレですか? やっぱりヘンタイですね…」
幸子「わわっ! か、髪がぁ…!」
60 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:39:23.10 ID:K9chZJTS0
――
―
晴「え、薫? 見てねーけど」
友紀「あたしも」
晴「事務所には来てんのか? …ふーん、そっか」
友紀「それよりさ、プロデューサー! 今から晴ちゃんとサッカーしに行くんだけど、一緒にやらない?」
友紀「うっ……や、やだなぁ…。ちゃんと外でやるってば……あはは…」
晴「まぁ、外で見つけたら連絡するから。ホラ、行こうぜ友紀」
比奈「いやー、残念ながら。お力になれず申し訳ないっス」
比奈「原稿? や、まだ仕上がってはないっスけど」
比奈「…あ、ハイ。徹夜は、あんまししないようにしまス。なるべく…できれば……」
P「うーん…」
61 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:41:19.58 ID:K9chZJTS0
――
―
「……ほんとに、くるかなぁ」
「大丈夫だよ」
「でも、今日はヒントないし…」
「彼のことだ。事務所をしらみ潰しにしてでも、探しに来るだろうさ」
「だと良いなぁ」
「……ほら、聞こえてきた。階段を登る足音」
「え! ほんと!?」
「フフ。しばらく、静かにね」
「はーい♪」
62 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:41:54.38 ID:K9chZJTS0
【屋上】
P(流石にここは……)
二宮飛鳥「やぁ、キミか」
P「おっ! …って、飛鳥だったか」
飛鳥「……なんだいその言い方。ボクが此処にいて、何か不都合でも?」
P「そんなことないよ。お前だけ?」
飛鳥「ああ。見ての通りだけど」
P「そっか」
63 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:42:28.70 ID:K9chZJTS0
飛鳥「どうかしたのかい」
P「薫、見てない?」
飛鳥「薫?」
P「さっきから見当たらないんだよな」
飛鳥「…失踪?」
P「どっかのおクスリさんと一緒にするのはやめてさしあげろ」
飛鳥「冗談さ。…いや、居なくなったのならば冗談では済まないか」
P「そこまで深刻な話じゃない、とは思うけど」
飛鳥「ほう……根拠は?」
64 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:43:52.17 ID:K9chZJTS0
P「今週に入ってから、かくれんぼ的なことをしてるんだけどさ」
飛鳥「ふむ」
P「今日はヒントなし。色々探してるんだけど、なかなか見つからないんだわ」
飛鳥「表に出た、とか」
P「勝手に外に出ちゃうような子だとは思えないんだよなぁ」
飛鳥「…それもそうだ」
P「事務所の中にはいると思うんだけどね…」
65 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:46:35.46 ID:K9chZJTS0
飛鳥「しかし、だからと言って何故此処に? 独りでこんな場所に来るほど、酔狂な子でもないだろう」
P「…正直、手詰まりなんだよ。全然いなくって」
飛鳥「隠れるような場所、此処にはないよ」
P「うーん。もしかしたらと思ったんだけど、見当違いだったか」
飛鳥「残念ながら」
P「何となく、いそうな気がしたんだけどなぁ」
飛鳥「薫じゃなくて、悪かったね」
P「まぁ……こんなところに来る酔狂なヤツなんて、1人しかいないか」
飛鳥「違いない」フフ
66 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:48:45.81 ID:K9chZJTS0
P「……薫いないし、戻ろうかな」
飛鳥「そう」
P「お前も来る? なんなら、手伝ってくれるとありがたいんだけど」
飛鳥「……いいや、悪いが遠慮させてもらう」
P「こんなとこにあんまりいると、風邪ひくぞ」
飛鳥「少々事情があってね。ボクは今、此処を離れるワケにはいかないんだ」
P「事情? …まぁ良いけど」
67 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:51:06.18 ID:K9chZJTS0
飛鳥「これからどうするんだい」
P「いちからもっかい探すよ。今度はケーキで釣ってみようかな……なんて」
飛鳥「ずるいオトナだな、キミは」
P「あれは不可抗力…って、あれ? 幸子の話、知ってるの?」
飛鳥「……いいや、知らない。"今度は"というからには、モノで誘い出した経験があるのかと推測したまでさ」
P「…ふーん。相変わらず、頭がよく回る…」
ヒュウッ
飛鳥「っと、」
P「うお、風が」
68 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:52:44.20 ID:K9chZJTS0
飛鳥「フフ…今日も良い風だ。此処にいると、より一層感じられるね」
P「ちょっと強い気もするけどな」
飛鳥「案外、薫もどこかで風に当たっているだけだったりして。風の吹くまま、気の向くまま、日々の何処かで痛んでしまった心に安息を…
「…っくしゅ!」
P「くしゅ?」
飛鳥「あっ」
P「あ?」
飛鳥「…ッ。いや、何でも」
69 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:54:36.67 ID:K9chZJTS0
P「……なぁ飛鳥」
飛鳥「…なんだい、改まって」
P「俺さ、さっきからなんとなくだけど、思うところがあってな」
飛鳥「…」
P「でも、別に問い詰めるほどのことでもないかなって。気にしすぎだと思ってたんだ」
飛鳥「話が見えてこないな、もっと簡潔に」
P(お前にだけは言われたくないぞ)
P「……つまりだな。この違和感、流石に今のでスルーできなくなったってことだよ」
70 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:57:03.73 ID:K9chZJTS0
P「ちょっと後ろ、見せてみ」
飛鳥「…うしろだって? ふ、何のことやら」
P「……」ジリ
飛鳥「まぁ待つんだ、落ち着きたまえよ。物理的に距離を詰めるのも悪くないが、ここで1つもっと精神性を大事にしてみるのはどうだろうか。キミなら理解るだろう? 世の中には、眼には見えないココロの距離感というものがあってだね」タジ
「あ、あんまり近いとちくちくするぅ」
P「またなんか聞こえた!」
飛鳥「クッ…」
71 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 15:57:42.93 ID:K9chZJTS0
飛鳥「……は、」
P「は?」
飛鳥「はくしゅんっ」
P「演技下手か!」
飛鳥「演技じゃない」
P「嘘つけ!」
飛鳥「正真正銘、ボクのくしゃみだよ」
P「そんな不自然なくしゃみ聞いたことないぞ」
飛鳥「此処は寒いからね。風のせいかな、全く。くしゅん」
P「どの口が言ってんだそれ」
72 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:02:15.90 ID:K9chZJTS0
P「とにかく、後ろ見せてみろって」
飛鳥「…そ、そうか。後ろ、つまり景色を見たいワケだね。なるほど、なるほど。さぁ好きに観ると良い。それ以上近付かなくとも、眼の前に広がっているだろう」
P「お前の背中に興味があるんだよ俺は」
飛鳥「背中を見たいだって? 全く、ボクの後ろ姿なんか見て一体何になると…
P「そういうの今はいいから」ガシ
飛鳥「あ、やめっ……強引なのも嫌いじゃないが、今ここでしなくたってっ」
P「変なコト言うんじゃない!」グイ
73 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:05:04.55 ID:K9chZJTS0
薫「うぅ〜、くすぐったかったぁ」
P「見つけたぞ、薫」
薫「みつかっちゃった…」
P「全く、どこに隠れてるかと思ったらこんなところに」
74 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:06:43.35 ID:K9chZJTS0
飛鳥「……すまない、薫」
薫「ううん、飛鳥ちゃんのせいじゃないよ?」
飛鳥「だけど、」
薫「先っちょが鼻にかかって、こしょかっただけ!」
P「風が吹いたのが運の尽きだったな」
薫「うん。風がひゅうって吹いたら、えくすてふわわーって! かおる、びっくりしちゃった!」
飛鳥「……悪戯な風には、困ったものだ」
P「まぁ、無事見つかってよかったよ」
75 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:08:00.85 ID:K9chZJTS0
薫「あのね、ぶわーってなった飛鳥ちゃんの髪、すっごくきれいだったんだよ?」
飛鳥「…そうかい?」
薫「ばさーって広がって、鳥さんみたいだった! きれいなみずいろ!」
飛鳥「それは、その…あ、ありがとう」
薫「えへへ!」
P「くらげみたいじゃなかった?」
薫「え?」
飛鳥「このっ」ゲシ
P「いって」
76 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:10:03.05 ID:K9chZJTS0
飛鳥「妙なことを吹き込むのはやめてくれないか」
P「すんません」
薫「くらげ?」
飛鳥「気にしなくていいから」
P「あぁ、忘れて良いぞ薫」
薫「うん。…んん?」
飛鳥「いいから」
77 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:10:53.45 ID:K9chZJTS0
薫「でも、飛鳥ちゃんが言った通りだったね!」
飛鳥「だろう?」フフ
薫「うんっ!」
P「何の話だ」
薫「せんせぇなら、かくれんぼでもぜったいみつけてくれるって教えてくれたんだ!」
P「え?」
飛鳥「今日も含めて5日間。……うち1回は数えないとしても、4回全てクリアだ。大したものだね」
78 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:11:52.56 ID:K9chZJTS0
P「……あ! まさか、この1週間は」
飛鳥「ご明察」
P「お前が薫をそそのかしたのか!」
飛鳥「…そんな、悪徳な言い方をしなくても良いじゃないか。かくれんぼをしたいと言うから、1つ提案をしてみただけ。そうだったよね」
薫「うん! おてがみ置いて、かくれました!」
飛鳥「遊びの一環、ちょっとしたゲームみたいなものさ。キミも楽しかったろう?」
P「…まぁ、楽しくなかったって言えば嘘になるけどさ」
薫「かおるもたのしかった!」
飛鳥「ならば、ノープロブレムだ」
79 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:12:24.97 ID:K9chZJTS0
薫「えへへ、せんせぇ。かくれんぼしてくれて、ありがとう!」
P「え……あぁ、うん?」
薫「いっつもみつけてくれて、かおるうれしかったよ♪」
P「見つかったのに、嬉しいのか」
薫「うん!」
飛鳥「ただ隠れるだけがかくれんぼじゃない、ということだよ」
P「そうなの?」
80 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:14:20.75 ID:K9chZJTS0
飛鳥「探す相手がいて、誰かに見つかることで初めて成立する。これがこのゲームの肝さ。見落としがちだけどね」
P「確かに、見つからないまま置き去りにされるのは、なんか嫌だな…」
薫「さいしょね? みつけてくれなかったらどうしよーって、ちょっぴりこわかったんだぁ」
飛鳥「だろう?」
飛鳥「自身という存在を見つけてもらえる喜びは……。うん、何とも形容し難いものだよ」
飛鳥「隠された自分を繋ぎ、暴き、解き明かしてくれる誰かは、必ず居る。そこに気付くことができるのも、この遊戯の魅力にして本質ではないかと、ボクはそう思う」
P「…かくれんぼの話、だよな?」
飛鳥「フフッ。さぁ、どうだろう」
81 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:17:08.25 ID:K9chZJTS0
P「結局、全部飛鳥の主導だったんだな……怪しい訳だよ」
飛鳥「…ケーキの件は確かに、はやまった事を言った自覚はある」
薫「ケーキ!」
P「遊んでるのが薫1人だって知ってたこととか」
飛鳥「…そうだったかな」
P「そもそもかくれんぼに対して、やけに理解が早かったし。ちょっとずつだけど、違和感がね」
飛鳥「……やれやれ、ボクの演技もまだまだか」
P「あのくしゃみが無かったら、最後まで気付けなかったかもしれないけどね」
薫「ケーキもたべに行きま!」
P「か、勘弁してくれ……」
82 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:18:15.40 ID:K9chZJTS0
薫「え、行かないの…?」
P「行きません。プリンもあるだろ?」
飛鳥「甲斐性なしめ」
P「ひどくない?」
薫「飛鳥ちゃんもケーキ、たべたいよね?」
飛鳥「ああ。楽しみにしているよ、プロデューサー」
薫「ケーキ♪ ケーキ♪」
P「ま、また増えた…」
83 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:19:23.25 ID:K9chZJTS0
薫「幸子ちゃんとも、はやく行きたいな!」
飛鳥「なら、一緒に誘えば良い。1人増えるくらいどうってことないだろう」
P「人の財布を何だと思ってるんだお前は」
飛鳥「善は急げだ。さあ往くよ、薫」スタスタ
薫「はーい!」
P「えっちょっ、今から?」
薫「せんせぇも、はやくー!」タタタ
84 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:22:22.24 ID:K9chZJTS0
薫「ひゃ! 飛鳥ちゃん、手つめたーい」
飛鳥「そう? まぁ、此処は少々冷えるから」
薫「かおるがあっためてあげる! ぎゅーって!」
飛鳥「…やさしいな」
薫「そう?」
飛鳥「ああ。ひまわりみたいな、やさしい温もりだ」
薫「へへー、輝子ちゃんにもいわれた!」
飛鳥「きっとみんな思っているさ。このあたたかさ、いつまでも手放さないようにね」
薫「はーい」
テクテク…
P「…ほんっと、仲良しさんが多い子だな薫は」
おしまい
85 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:25:00.49 ID:K9chZJTS0
おまけ
薫「ねぇねぇ飛鳥ちゃん」
飛鳥「どうしたんだい」
薫「さっき言ってた、『ごういんなの』ってなあに?」
飛鳥「……薫には、まだ早いよ」
P「お前にもはえーっつーの」ペチ
飛鳥「いたっ」
86 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/10/01(日) 16:25:49.01 ID:K9chZJTS0
おわり。ロッカーに入る薫ちゃんめんこい
イベント頑張ります
87 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/01(日) 16:52:46.30 ID:1Gak+jvJo
おつおつ。俺今日からロリコンでいいや
88 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/01(日) 16:58:58.73 ID:UPSasAPdo
乙
ダラシナイ・トゥエンティーにはワロタ
複数形の方がいいのはおいといて
89 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/01(日) 19:01:17.14 ID:rf4pPoN1O
乙ー
ダラシナイ・オーバートゥエンティーズ多くない…?
90 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/01(日) 19:35:29.47 ID:Cij+mVTvo
早苗さん以外に誰かいた?
91 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/02(月) 01:42:47.30 ID:znXajF4no
かおるとどこでシようか…
ウッ!! ふぅ…
92 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/10/02(月) 10:21:48.76 ID:uzvc4yIQ0
>>91
トントン(JGSDFとSATのお兄さんが肩を叩く音)
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