龍崎薫『 せんせぇへ かおるはどこでしようか  かおる 』

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:33:50.14 ID:K9chZJTS0

P「なんて置き手紙を見つけてしまった」


P「いや知らねーよ…」


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1506836029
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:34:13.52 ID:K9chZJTS0

P「せんせぇってことは、薫だよな多分」

P「良く見たら"よ"が小文字になってないし」

P「かわいいな」

P「赤ペンで修正してあげよう」キュ



P「……って違う、そんなことより」

P「ちょっと電話しに席外してたら、一体どういうことなんだ。何だよ"どこでしょうか"って」

P「唐突すぎるだろ。話の流れがどこでしょうかだよ」

3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:35:14.09 ID:K9chZJTS0

P「…もしかして家出とかじゃないよな」

P「"探さないで"とかだったらどうしよう……立ち直れないかもしれない…」

P「あ、裏にもなんか書いてある」ピラ



『ヒント、このへやのなか!』


P「部屋?」
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:36:01.45 ID:K9chZJTS0
P「…ははーん、分かったぞ。要はかくれんぼだ」

P「遊びたいならそう言えば良いのに。わざわざ書き置きするなんてかわいいやつめ」


P「事務所の中で遊ぶな、と本来なら言いたいところだけど……」

P(誰かさんたちと違ってボールが飛び交う訳でもないし、まぁ大目に見てあげようか)

P(そもそも本人がいないんじゃしょうがない。見つけ出さないことには始まらないな)


P(それにアレだ、仕事サボる口実にもなる)

P(アイドルとの交流と言い張れば、仕事してなくてもワンチャンあるに違いない。しめしめ)

P「……しゃーない、付き合ってやろうか」
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:36:47.47 ID:K9chZJTS0

P「さて、と」

P(見渡した感じ、視覚的な違和感はないな。まぁ、目に見えるところにいたらかくれんぼにならんけど)


P(部屋の中って言っても、隠れられる場所はそう多くない)

P(薫の大きさなら、書類をどかして空いたスペースにだって入れそうだ)

P(……が、この短時間で紙束やファイルを動かして、綺麗に隠蔽する時間はなかったはず)

P(とりあえず、本棚は全部スルーで良いかな。後回しだ)

P「後は、影になってるところとか……裏をかいて、実はこの部屋にはいないとか。うーむ」


P(…そうだ。この部屋には1人、住人がいるんだった。あいつなら薫のこと見てたかもしれない)
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:37:13.16 ID:K9chZJTS0
P「なぁ輝子、何か知らない?」ヒョコ

星輝子「フッヒャァ?!!」

龍崎薫「あっ…」

P「えっ」



P「えぇー…」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:37:40.01 ID:K9chZJTS0
P「まさかの一発ツモ」

輝子「そんな……わ、私のマイベストスポットが…こんなに、あっさり見破られるとは……」

P「マイと私が被ってるぞ」

薫「も、もうみつかっちゃったぁ」

P「俺もこんなワンパンチだなんて思ってなかったよ…さっきの思考時間は何だったの…」

薫「もう、せんせぇ! みつけるの早すぎだよぉ!」

P「ご、ごめんなさい…」
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:38:37.90 ID:K9chZJTS0
P「……なんでデスクの下なんだ、薫?」

薫「えっとね、かくれるとこ探してたら、輝子ちゃんと目があったの!」

輝子「は、入りたそうにしてたから……来るか?って、思わず…」

薫「うん!」

P「なるほど」

輝子「狭いから、ちょっとだけ窮屈だけどな……フヒ…」

P「悪かったな狭くて」

輝子「あ、ちが……狭いのは、キノコ置いてるからで……プロデューサーは悪くないんだ…」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:39:21.49 ID:K9chZJTS0
薫「さいしょね、ならんで座ったら、ぎゅうぎゅうだったんだぁ」

輝子「でも…キノコ外に出したら、不自然だし……」

P「そりゃそうだ」

輝子「た、縦なら…入るかなって思って…」

P「あぁ…確かに。2人で固まって、丁度ぴったりぐらいのスペースだな」

薫「かおる、頑張ってちっちゃくなってたんだよ?」

P「輝子が抱っこしてたのはそういう事情だったのか」

輝子「コンパクトに収納……名付けて、かおるキノコ……フフ」

P「ポケモンかよ」
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:39:50.64 ID:K9chZJTS0

P「それにしたって、こんな近くに隠れなくても良かったろう」

薫「だって入ってみたかったんだもん……」

輝子「そ、それに…こっちも、真っ先に覗かれるなんて、思わなかった…」

P「輝子なら何か知らないかなって思っただけなんだけどなぁ」

輝子「うぅ…キノコ下暗し作戦、失敗か…」

薫「きのこもとくらしぃ…」

P「灯台な、キノコじゃなくて」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:41:23.73 ID:K9chZJTS0
輝子「…フ、フヒヒ」

P「ど、どうした急に」

輝子「あ、いや……薫ちゃん抱いてると、あったかくて、イイな…これ……」

薫「そうかなあ?」

輝子「ゆ、湯たんぽとか、あんな感じ…」

薫「ゆたんぽ!」

P「子供って体温高いからなぁ」

輝子「うん…。これなら、暖房要らずだね……フヒ」

薫「へへ! じゃあ、かおるたんぽが輝子ちゃんあっためてあげる!」

輝子「眩しくない太陽みたいだな……なんて素晴らしい、ぬくもり…」ギュ

薫「ひゃ、くすぐったいよー♪」

P「…仲がよろしくて結構なことだ」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:42:18.63 ID:K9chZJTS0
P「……さ、俺は仕事戻るかぁ」

薫「あっ! せんせぇ!」

P「ん? どったの」

薫「明日も、かおるのことみつけてね!」

P「えっ」



――



13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:42:44.46 ID:K9chZJTS0

〜次の日〜


『 かおるはどこでしょうか! かおる 』


P「マジかよ…」

14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:43:23.23 ID:K9chZJTS0
P「え? もしかして毎日やるのこれ」

P「…あ、"しょう"が直ってる。偉いぞ」

P(輝子といたからかな……しょうだけに、なんつって)


P「花丸つけてやろう」キュキュ

P「裏には…、」



『ヒント こういしつ』


P「更衣室? 女子の?」

P「…入れってか」
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:43:54.90 ID:K9chZJTS0

【更衣室前】


P「……まさかいきなり開ける訳にもいくまい」

P「もしもーし、誰かいるー?」



「ひゃあ! ぷ、プロデューサーさん!?」


P「その声……幸子か」

16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:45:17.47 ID:K9chZJTS0
P「なぁ幸子?」

「は、はい! カワイイカワイイ幸子ですが?!」

P「ちょっと用事あるんだけど。ドア開けて良いか」

「用事? ボクにですか? 今出ますので、少し待って……」

P「いや、更衣室に」

「更衣室!!? 女子更衣室に用事なんて、どんな趣味しているんですか?!」

P「どんなもこんなもないよ、大した用じゃないから。お前だけ?」

「え、えぇ。ボク1人ですけど…」

P「まだ着替えてんの」

「や、ちょっと待って…! まだ、ソックスが…」

17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:45:54.00 ID:K9chZJTS0

ガチャ


P「入るぞ」

輿水幸子「ふぎゃーーー!!?!?」

P「お、みんなちゃんと綺麗に使ってるな。偉い偉い」

幸子「な、なな、な……っ」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:46:28.43 ID:K9chZJTS0
幸子「なんで入ってくるんですか?!」

P「着替え終わってるんでしょ」

幸子「まだソックス履いてないって、ボク言いましたよね!?」

P「靴下なんざ着替えの内に入らんだろう。ノーカンノーカン」

幸子「入ります! 裸足なんて、はしたないじゃないですかっ」

P「別に気にしないのに」

幸子「ボクは気にするんです!」

P「言い返してる暇あるなら靴下履けよ…」

幸子「……ハッ。そ、そうですね! ヘンタイにこれ以上、ボクの足を見せつける訳にはいきませんから!」

P「誰が変態だ」
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:47:56.13 ID:K9chZJTS0
幸子「ボクの生足を拝みに女子更衣室に侵入するプロデューサーさんなんて、立派なヘンタイです!」

P「被害妄想がすぎる」

幸子「うぅぅ……こんなにカワイイボクの素足が、ヘンタイプロデューサーさんの前に晒されてしまうなんて…」

P「なんだ今さら、足の1本や2本や3本」

幸子「3本もありませんよ」

P「じゃあ1本か」

幸子「勝手にボクの足を減らさないでください!」

P「ところで、薫見なかった?」

幸子「もっと興味示してくれたって良いじゃないですかぁ!!」ウワーン

P「見られたいのか見られたくないのかどっちなんだよ!」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:48:46.93 ID:K9chZJTS0
――


(靴下を履く音)


幸子「薫さん?」

P「うん。ここにいると思うんだけど」

幸子「もしや、更衣室にいる薫さんを狙って……? ヘンタイな上にロリコンまで拗らせましたか」

P「違うから。ほらこれ」ピラ

幸子「"かおるはどこでしょうか"……なんです、これ?」

P「手紙。かくれんぼしてんだ、今」

幸子「かくれんぼ…」


幸子「この花丸は?」

P「それは俺が描いた。薫の成長の証だ」

幸子「はぁ…?」

21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:49:19.16 ID:K9chZJTS0
幸子「よく分かりませんが。薫さんなら、今日は見ていませんよ?」

P「そっか」

幸子「そもそもボクだって、今さっき事務所に着いたばかりなんですから」

P「あ、そうだったの」

幸子「そうです! 寄り道もせず、学校から真っ先に事務所へ到着したボクに、何かかける言葉はないんですか? ヘンタイプロデューサーさん」

P「だから変態じゃねっつの」ペチ

幸子「あぃたっ!」

P「あんまり人を変態呼ばわりするんじゃありません」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:50:18.84 ID:K9chZJTS0
幸子「……もう、今日は酷い日です」

P「今のは自業自得だろ」

幸子「足は見られるし、おでこは叩くし…」

P(足見られんのがそんなに嫌か)

幸子「せっかく早く事務所に着いたのに……うぅ…」ジワ

P「んー…」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:51:09.92 ID:K9chZJTS0
P「……悪かったよ、すまん」

幸子「っ!」

P「えらいえらい」

幸子「……ふ、ふふーん♪ 他に何か、忘れてはいませんか?」

P「かわいいかわいい」

幸子「そうです、それで良いんです! やればできるじゃないですか、ヘンタイプロデューサーさん♪」

P「だから変態じゃねえって!」ワシャシャ

幸子「ふぎゃああ、髪がー!」

P「……さて、幸子のご機嫌も直ったことだし」



P「開けるか、ロッカー」

幸子「へ?」
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:51:54.32 ID:K9chZJTS0
幸子「ちょちょ、開けるって……正気ですか?!」

P「もちろん」

幸子「非常識です! ここ、女子更衣室ですよ!?」

P「知ってるよ」

幸子「男性に見られたくないものとか入っていたらどうするんですか!」

P「下着とか?」

幸子「直球! もっとオブラートに包んでですね…」

P「充分包んでるだろう。パンツとかブラって言った方が良かったか?」

幸子「ちょっと!」

P「そもそも人肌を包むのが下着なんだから、これ以上包んでやる必要なんかないでしょ」

幸子「いい加減セクハラで訴えますよ」

P「ウィッス」

25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:53:04.22 ID:K9chZJTS0
P「下着なんか見えるところに置きっぱなしにしてる方が悪い。以上」

幸子「そ、そんな横暴な」

P「だいたい、お前らが履いてるようなお子ちゃまぱんつに興味ないよ」

幸子「くっ……お、大人向けの下着があったらどうするんです」

P「良い大人が下着なんか放置する訳…」



P「……してそうなのが居るなぁ、何人か」

幸子「でしょう」フンス

P「なんでお前が偉そうなんだ」

幸子「ボクが更衣室の、最後の砦にならないといけないからです!」

P「番犬か」

幸子「わん!」

P(かわいい)
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:53:36.15 ID:K9chZJTS0

P「…じゃあ幸子が開けると良い」

幸子「ぼ、ボクですか?!」

P「おう。女子が開けるんならなんも問題無いし、丁度良いな」

幸子「それは…まぁ、確かに……」

P「俺がロッカー開けるのには反対なんだろう?」

幸子「…はい」

P「薫がどこかに隠れてる以上、避けては通れない道なんだ。協力してくれ」

幸子「わ、分かりましたよ」

P「うむ」
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:54:45.51 ID:K9chZJTS0
幸子「その代わり、今度ボクの買い物に付き合ってもらいますからね!」

P「えぇ、なんで…」

幸子「お願いを聞いて欲しいのなら、それに見合った報酬が必要だと思いませんか?」

P「かくれんぼの次は荷物持ちかよ…」

幸子「どうなんですか、プロデューサーさん!」

P「プリンとかじゃダメなの? 今すぐにでも買ってやるけど」

幸子「あ、それも良いですねぇ♪ では、ショッピングの次はスイーツ巡りということで!」

P「しまった、墓穴った」



ガタッ


幸子「ひぅっ」

P「む、そこか」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:55:17.67 ID:K9chZJTS0
P「よしいけ! 幸子!」

幸子「もうっ…、まだ話は済んでいないのに……えいっ」


ガチャ


薫「せんせぇ!!」

幸子「フギャ!!」

ヘゴチン!

29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:55:49.97 ID:K9chZJTS0
薫「いたたた……うぅ〜」

P「大丈夫か…?」

薫「うん、へいき」

P「お、いいぞ。強い子だな」

薫「でしょー? えへへ!」
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:56:41.05 ID:K9chZJTS0
薫「ねぇねぇせんせぇ! 幸子ちゃんと、プリンたべに行くの!?」

P「え、あぁ……そんな話になりかけてたけど」

薫「かおるも! かおるもプリンたべたい!」

P「増えた」

薫「いっしょにお出かけしまー!」

P「うーん…」

薫「…だめ?」

P「……分かったよ、今度行こうか」

薫「わーい! たのしみだね、幸子ちゃん! ……幸子ちゃん?」

31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 14:57:10.51 ID:K9chZJTS0

幸子「きゅ〜……」

薫「あ」

P「しんでる…」


――



32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:01:31.11 ID:K9chZJTS0

〜また次の日〜


P(昨日はあれから、気絶した幸子を介抱してたらいつの間にか就業時間が終わっていた)

P(結果的に仕事をサボってしまったぞ。しかたないよな、うん。わはは)

P(2人のおでこはちょっとだけ痣になっちゃったけど。若いしすぐ治るだろう)


P「今日明日に撮影とか入ってなくて良かった……おっと」


『 かおるはどこでしょう? ヒント、じむしょのへや 』


P「今日は靴棚に入れてきたか…」

33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:02:02.62 ID:K9chZJTS0
P「ということは、隠れるのに時間がいる場所だな? いよいよ本棚か」

P(あるいはどこか引出しの中とか。コピー機の裏なんかもありえる)

P(案外、また机の下とかにいたりして…)

P「なんてな、そんなまさか」



ガチャ


P「お疲れさまです、戻りました……」

34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:02:40.33 ID:K9chZJTS0

姫川友紀「よーし薫ちゃん! 次はもっと、強く投げてみよっか!」

薫「つよく……えいっ」ヒュ

友紀「ストラーイク! 良い球投げるねぇ!」

薫「そう? えへへ」

友紀「うんうん! 将来有望な子が多くて、ゆっきーも鼻が高いよ! ほいっ」

薫「っとと……きゃっち!」パシ

友紀「ナイスキャーッチ!」

薫「へへー!」



P「……」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:03:23.30 ID:K9chZJTS0
友紀「いやぁ……ちっちゃい子たち用のグローブ、買ってきた甲斐があったなぁ」

薫「キャッチボール、たのしいね!」

友紀「でしょ〜? じゃあ次は、ポンポンって弾ませて、ゴロを捕る練習をしよう!」

薫「ごろ?」

友紀「カキン! って打って、コロコロ〜って転がった打球をゴロっていうんだけどさ」

P「ほう」

友紀「こう、下に向かってポイっと投げたボールを、姿勢を低くして…」

P「低くして?」

友紀「うん! 腰を落としてね、低く……えっ?」



P「よぉ」

薫「あっ」

友紀「げっ」
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:03:58.78 ID:K9chZJTS0
P「楽しそうなことしてるなぁ友紀」

友紀「あ、いや えっと……お、おかえり〜……」

P「おう、ただいま」

薫「せんせぇ、かえってきちゃった…」

P「薫も。随分目立つところに隠れてるんだな」

薫「う、うん……友紀ちゃんとあそんでたら、かくれるの忘れちゃった」

P「そうかそうか。てことは、結構前からやってたってことだな?」

薫「うん…」

友紀「ちょ、薫ちゃん! しーっ!」
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:05:25.37 ID:K9chZJTS0
P「……なぁ友紀」

友紀「は、はい!」

P「前からずーーーっと言ってるよね、事務所でキャッチボールするなって」

友紀「……はい」

P「遊ぶんなら外に出てやりなさいって、何回言った?」

友紀「…あ、新しいグローブ見てたら、我慢できなくって、つい…」

P「薫の付けてるのか」

友紀「うん…」

P「だからって、ボールで遊んで良い場所じゃないことぐらい、いい加減分かるだろ?」

友紀「うぅ……」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:06:14.15 ID:K9chZJTS0
薫「せんせぇ……わるいのは、友紀ちゃんだけじゃないんだよ? かおるも…」

P「おおかた、隠れるの手伝ってもらおうとしてたら、流されて遊んじゃったってところだろう」

友紀「うぐっ」

P「だいたい、お前はいつもいつも落ち着きというものがだな…」



ガチャリ


結城晴「うーっす」

39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:06:54.80 ID:K9chZJTS0

P「…晴か。お疲れ」

晴「オッス。……空気重くね? なんかあった?」

薫「えっと…」

晴「おう、薫。グローブなんかして、遊びにでも行くのか?」

P「あぁ、これはな…」


友紀「今だっ」バッ

P「あっ! 待てコラ!」

友紀「薫ちゃん、晴ちゃん! 公園行くよ!」ダッ

晴「え?」

P「逃げるな!」
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:07:29.74 ID:K9chZJTS0
友紀「じゃーねプロデューサー! お説教は、また後で聞くから!」ピュー

薫「ま、まってよー! 友紀ちゃーん!」

晴「………なんだか良く分かんねーけど、遊ぶんならオレも行くぜ! サッカーボール取ってくる!」

P「チクショウ! 素早いやつばかりだ!」


P「晴ーっ! 後でユッキのこと、連れて帰って来てくれー!」

晴「オッケー!」

P「頼む! 家に逃がすんじゃないぞー!」

晴「任せろー」

41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/10/01(日) 15:07:56.97 ID:9i0KzACfo
ユッキほんましゃーないやつだな
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/10/01(日) 15:08:14.68 ID:K9chZJTS0

P「全く…」フゥ


薫「……せんせ?」ヒョコ

P「ぅわ! ビックリした」

薫「ご、ごめんなさい」

P「あ、いや。もう行ったのかと思ってたから…」

薫「あのね、えっと」

P「?」

薫「友紀ちゃんのこと、おこらないであげて?」
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