ぐだ男「おうち帰る」 マシュ「は?」

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302 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/18(月) 19:47:50.88 ID:Zkbjj15e0
ホテル

エリザ「帰ってきたわよー!」キラキラキラ

デオン「うざったいほど上機嫌」

茨木「余程いいことがあったのであろうよ」

ジャック「頭痛は?」

エリザ「かつてないほど酷いから、後でホテルにいる一般人を食べるわね!」

ぐだ男「やめてくれ……」

デオン「安心してくれマスター。せめて私たちの旅行が終わるまでは死体が発見されないように頑張る」

ジャック「プロに任せて!」

茨木「最悪の場合は残飯処理をする覚悟はできておるぞ!」

ぐだ男「そんな妙なところでやる気を出すなよ!」ガビーンッ!

ぐだ男「……で。最後は……残っているのは一人だけか」

デオン「……マスター。アイツは」



マシュBB「はいはーい! 呼びましたかー!」キラリーンッ

デオン「……」ゲンナリ

茨木「どこから生えおった」

マシュBB「えへっ」
303 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/18(月) 19:55:03.43 ID:Zkbjj15e0
ぐだ男「なあ。BB。お前本当にマシュと一緒に来るつもりなのか?」

マシュBB「ええ。マシュさんにもキチンと許可は取りましたし?」

ぐだ男「お前ちょっと強引すぎるからマシュが遠慮してんだよ。なあ?」

マシュ「……いえ。色々相談した結果、です。BBさんにも来ていただきます」

ぐだ男「そうか?」

デオン「マシュ。本当にそれでいいんだな?」

マシュ「……デオンさん」

マシュ「私には、いたずら心が足りないそうです」

デオン「……なるほどな」

ぐだ男「ん? 今の一言で何が伝わったんだ?」

デオン「なら私はもう何も言わないが……」

デオン「せめて取り返しの付かない行為だけは自分自身の手でやるんだ。他人の手に任せるな」

マシュ「……できる限り頑張ります」

茨木「あーあー。良い良い。デオンの言い方はちょっと過保護すぎるのだ」

茨木「結局、納得できれば何でもよい。人任せであろうとな?」

デオン「茨木ッ!」

ぐだ男「……何を言い争ってるんだ?」ハテ

ジャック「マシュの教育方針の対立」
304 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/18(月) 20:00:59.49 ID:Zkbjj15e0
茨木「悪意と積極性が足りないという点においては吾も同意見だしな……」

デオン「マシュには元々必要のないものだろう」

茨木「いや? 万人にとって必要なものだぞ? 大体汝はなぁ……」

エリザ「ねーねー。私がマスターとどんなことをしたのか聞かないのー?」

ジャック「別に聞かなくってもわかるよー」



アーダコーダ


マシュBB「……じゃ、今のうちに行きましょうか。センパイ?」ニヤァ

ぐだ男「慣れないなぁ。BBの笑い方するマシュ」

マシュBB「私の笑い方ってそこまで特徴的です?」

ぐだ男「マシュがやるにしては邪悪すぎる」

マシュBB「うーん。なんか段々死にたくなってきた」
305 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/18(月) 20:15:05.69 ID:Zkbjj15e0
デオン「……む? しまった! あの二人、いや三人もう行ってしまったぞ!」

茨木「無駄話に興じ過ぎたか。まあよい。まだ充分間に合う」

エリザ「え? 何? マシュに関しては私たちもガッツリ干渉する系?」

エリザ「後で馬に蹴られても仕方ないわよー?」

ジャック「馬に蹴られた程度で死ぬような体してないくせに」

デオン「じゃあさっさと自室に戻って各自準備を整えた後で尾行を開始――」


パァンッ!

キャー!


覆面「このホテルは我々が乗っ取ったァ! お前らは全員人質だ!」

覆面2「我々の要求はこのホテルに『たまたま』泊まっていた政治家の身柄である!」

覆面3「げへへへぇ! 大人しくしていれば全員無事で済むぜ! だが『今日一日』は絶対に俺たちと一緒だがなぁ!」

デオン「」

エリザ「」

茨木「」

ジャック「……」

ジャック「このタイミング、偶然だと思う?」

デオン「ははは。そんなわけないだろう?」ビキビキ

茨木「やられたな。アイツ、とことん吾らを足止めするつもりのようだ」ギリィッ

エリザ「頭痛が酷くなってきたわ」ズキズキ

覆面4「んっ!? おい貴様ら、何をしている! さっさと腹ばいになって――」


バキィッ


デオン「ちょっと黙ってろ!」

覆面4「ひでぶ」

エリザ「……ちょうどいいわね。一人ずつ一人ずつ……まとめて料理してあげるわ」

ジャック「BBの差し金……だという自覚はないとしても、生かす価値ないしね」ゴゴゴゴゴ

茨木「本当の略奪というものを見せてやろうか」ゴキゴキッ

覆面1「え、えーっ!?」ガビーンッ!



その日の内に事件は解決した。
が、時間がかかり過ぎたため、四人がマシュとBBに干渉することはついぞ叶わなかった。
306 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/18(月) 20:20:26.41 ID:Zkbjj15e0
休憩します!
307 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/18(月) 20:35:54.60 ID:Zkbjj15e0
ネロ祭……ナイチンゲール女史の育成は順調だが……それ以外が壊滅的っ……!

まだ二十箱もボックス開けてない……!

遅延、圧倒的遅延っ……! 書くのはもうちょっと後……!
308 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 21:23:46.77 ID:gxxALF8DO


ボックスの方がうますぎてメダル後回しになりつつ
309 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/18(月) 22:27:16.09 ID:c2TMS7KSo
乙です
20箱だとガチャ礼装ガン積みならメダルは集めきれてるのか…?
要らないのは捨てるにせよ、時間がないぞー
310 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 08:56:28.70 ID:+f7COWIx0
BB(んふふー。地道な情報操作の賜物ですねー。あの四人は今日一日ダイハードですよ)

マシュ(なんてことを……後であの四人にリンチされていても庇いきれませんよ?)

BB(ウッソでしょ、庇う気ですか? 死にたいんですか?)ガーン!

マシュ(死ぬような目に遭うとわかっていてこんな愚策用意したんですか?)ガーン!

BB(……これ以上話し合っても見解の相違で殴り合うだけですね)

BB(というわけで)

マシュ(というわけで?)

BB(センパイと! ベタベタします! 無意味に!)

マシュ(どういうわけでッ!?)ガビーンッ!



マシュBB「センパーイ! 手、繋いでください! 手!」

ぐだ男「お前やることなすこと突拍子もないな」

マシュBB「いいじゃないですか、ほら! エスコートですよエスコート!」

ぐだ男「はいはい」ギュッ

マシュBB「できれば恋人繋ぎでお願いします!」

マシュBB「いや絶対恋人繋ぎでお願いします!」

ぐだ男「……何を企んでる?」

マシュBB「疑心暗鬼はよくないと思うんです。私がいつも何かを企んでいると思ったら大間違いですよ!」

ぐだ男(胡散臭ぇー。アラフィフのおっさんより胡散臭いよ)
311 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 09:03:16.24 ID:+f7COWIx0
マシュ(ちょっ……BBさん! 肉体の主導権をこっちによこしてください! 恥ずかしいです!)

BB(あっはっはー! 別にいいじゃないですか! 感覚は全部、どちらの人格にも共有させてるんですから)

BB(ああっ、しゅごいいい……センパイの体温と、私たちの体温が恋人繋ぎから段々混ざり合って……)ハァハァ

マシュ(無駄にエロく言わないでください!)

BB(……でも嬉しいんでしょう?)

マシュ(はい!)

マシュ(……ああ、いや……えーと……)

マシュ(ああーーー! もーーー!)ジタバタ



ぐだ男「お前顔真っ赤だぞ。大丈夫か?」

マシュBB「……私は大丈夫です。私は」

ぐだ男「マシュは大丈夫じゃないんだな……」

マシュBB「なんか無駄に汗ばんできたので、向こうについたら冷たい麦茶とか欲しいです」

ぐだ男「わかった」
312 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 09:17:30.44 ID:+f7COWIx0
マシュBB「……正直、手を繋いだ程度で尻尾フリフリするワンコな後輩の方が思考回路エロいと思うんですよね」

ぐだ男「お前それマシュに聞こえるように言ってる?」

マシュBB「……えへっ」キャルーンッ

ぐだ男「BBのそういう都合の悪い質問をされたときに雑に誤魔化すところを俺は一番信用していない」

マシュBB「さ、流石にマスターですね……デオンさんも似たようなこと言ってましたよ……!」

マシュBB「でもそれは置いといて! ねえ! 多分私よりもマシュさんの方がエロいって点には賛成でしょう!?」

ぐだ男「追い詰められたときに仲間を巻き込んでメガンテするクセも修正しろ。すぐにだ」

マシュBB「ずるいー! こっちの非を指摘するだけ指摘して全然答えになってないー!」

マシュ(聞きたくもないので別にいいですッ!)
313 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 09:35:32.37 ID:+f7COWIx0
マシュ(しかし……恋人繋ぎしているというのに、お二人ともまったくいつも通りですね)

BB(まあ再三、マスターと私は関係を調整しましたからね。仲間である以上の関係はないって、お互いに位置づけたりして)

マシュ(……わざわざそんなことを……)

BB(私は私で好きな人いますしねぇ)

マシュ(……こうは思ってはいけないのでしょうが、それでもこうやって気安く触れ合える関係はちょっと羨ましいです)

BB(ほう。なるほど)

BB(そんな無神経な言葉を吐いちゃう悪い子にはおしおきしてくれましょう)

マシュ(えっ)



マシュBB「うりゃっ」ギュウ

ぐだ男「痛っ! なんで急に握力強くしてんだよ!」

マシュBB「急に! 急にマスターの手を握り潰したくなって! 急に!」

ぐだ男「お前本当に自由だなぁ! こ、この……大人しくやられてたまるか!」ギュウ

マシュBB「フハハハハハハー! サーヴァントの力は不活性だとは言え、デミサーヴァントに勝てるものかー!」ギュウウ!

ぐだ男「負けるわけにはいかないんだよーーー!」ギュウウウ!

マシュBB「ぐうおおおおおおあああああ!」ギュウウウウ!

ぐだ男「うおおおおおおおおおおおおお!」ギュウウウウウ!

マシュ「……せ、先輩……痛い、です……!」カタカタ

ぐだ男「うおおおおおおお……?」

ぐだ男「……」

ぐだ男「……ゑ?」

マシュ「うう……」フルフル

ぐだ男「……」

ぐだ男「BB! 貴様ァーーーッ!」ガビーンッ!
314 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 09:44:52.64 ID:+f7COWIx0
BB(はいバトンタッチー。後はよろしこー。また後で来ますねー)

マシュ(BBさんーーーっ!?)ガビーンッ!

マシュ(……)

マシュ(……い、いえ。大丈夫です。BBさんにできて私にできない道理はありません)

マシュ(そう。この程度……先輩と手を繋ぐ程度、どうとでも!)



マシュ「あ、あの……先輩。見ての通り、BBさんから一方的に肉体の主導権を返されましたので……」

マシュ「ひ、引き続きエスコートをお願いしますね?」ニコォ

ぐだ男「……」

マシュ「先輩?」

ぐだ男「うおっ? お、おおん……んん……」アタフタ

マシュ「……」

マシュ「なんでっ! BBさんのときは普通で! 私のときだけテンパってるんですかッ!」ガビーンッ!

ぐだ男「い、いや。だってさっきまでは相手がBBだったし……BBだぞ?」

ぐだ男「多少ぞんざいに扱ったところで普段の言動と行動からしてもお釣りがくる、あのBBだぞ?」

ぐだ男「で、でもお前……マシュの場合はさ……大事にしないといけないじゃないか……」カァァ

マシュ(やめてーーー! お願い、さっきみたいに飄々としててくださいよ先輩ーーー!)

マシュ(なんかこっちまで死ぬほど恥ずかしくなってきちゃいますからーーー!)カァァ
315 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 09:53:41.34 ID:+f7COWIx0
ぐだ男「そ、その……手、ごめんな。大丈夫か?」スッ……

ガシィッ

マシュ「手! 離そうとしたら! 許しませんからねッ!」

ぐだ男「えっ」

マシュ「じゃないとカルデアに帰り次第、先輩とBBさんはデキてるって根も葉もない噂をバラ撒いてやります!」

ぐだ男「ええっ!?」ガビーンッ!

マシュ「なので絶対に私の手を! 離さないでください! 絶対にッ!」



BB(プスー。クスクスクス。必死ー!)プギャー!

マシュ(黙っていてください!)

BB(噂をバラ撒くとか、そんなのできないくせにー。技術とか以前に良心的にー!)クスクスクス

マシュ(ああーーーッ!)プンスカ!
316 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 09:54:20.14 ID:+f7COWIx0
休憩します!
317 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 16:10:58.50 ID:+f7COWIx0
カルデア

BB(やっぱり気になるんですよねー。体をマシュさんに任せた後はポップコーンとコーラを持って巌窟王さんの鑑賞会です)

イシュタル「ん? あ。BBじゃない」

BB「あ。配布の方のイシュタルさん」

イシュタル「遅かったわね。もう裁判は終わっちゃったわよ」

BB「は?」

ナーサリー「ぐすっ……まさかこの事件にあんな裏があったなんて驚きだったのだわ」エグエグ

BB「ナーサリーさんまでっ!?」ガビーンッ!

ナーサリー「まさかアンジーを襲ったのが●●●(ネタバレ防止のため伏字)で」

イシュタル「しかも襲われている最中にアンジーは●●●を守るために●●を●●●かったなんて」グスン

ナーサリー「裁判終盤の最原の覚悟ももう素晴らしかったのだわ! ●●●を●●ためにあえて自分で●●●を●●て――」

BB「ぎゃあああああああああああッ!」ガビビーンッ!


なんかいつの間にか巌窟王のモニターがカルデア中で流行ってた。
そしてBBの本体は致命的なネタバレを食らい、少し寝た。その後、ネタバレを食らったことを思い出し、泣いた
318 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 16:27:06.70 ID:+f7COWIx0
マシュ「……」

マシュ「なんか先ほどからBBさんの元気がありません」

ぐだ男「本体の方に何かあったのかもな。打たれ弱いから殴っていいのは殴られたときだけだ」

ぐだ男「そら。家。ついたぞ」

マシュ「……ん……」

ぐだ男「……」

二人(どのタイミングで手を離せばいいのかわからない……!)

ぐだ男(まさか家の中に入るまで、か……そんなバカな……鍵を取り出せないな……)

ぐだ男(いや、鍵が入ってるポケットは空いてる方の手の側だ。問題はない)

ぐだ男(問題があるとしたら恥ずかしいこと!)

マシュ(勢い任せで手を繋ぐべきじゃなかったのかもしれません……!)

マシュ(な、なんかもう、緊張からか唇がカサカサに……!)

マシュ(リップが欲しいです、凄く!)
319 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 17:08:02.11 ID:+f7COWIx0
二人(扉の前まで手を繋いで来ちゃったよ)

ぐだ男(……)

ぐだ男(いや。もう考えるのをやめよう。相手はマシュだ! 俺の相棒のマシュなんだ!)

ぐだ男(手を繋ぐ程度ならなんでもない!)

ぐだ男「よーし、マシュ。それじゃあこのまま家に入るぞ!」

マシュ「はい! マシュ・キリエライト、吶喊します!」

ぐだ男「いいか。俺が鍵を開けた後、一、二の三で中に入り一発かますぞ」

ぐだ男「ただいまー! とな!」

マシュ「完璧な作戦です! やはり私のマスターは世界一のマスターですね!」

ぐだ男「鍵は開けた。行くぞ。一、二の三!」


ガチャアアアンッ!


二人「ただいまーーー!」

部屋「」ガラーンッ

ぐだ男「誰もいねぇーーーッ!」ガビーンッ!

BB(ちょっと意識を取り戻したら、なんですかこのノリ)

マシュ(勢いで誤魔化さないとやってられなくって……!)
320 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 17:35:39.37 ID:+f7COWIx0
やっと手を離した

置手紙「」ポツン

ぐだ男「……置手紙がテーブルの上にある」

ぐだ男「どらどら」

ぐだ男「……」

ぐだ男「……」汗ブワッ

マシュBB「どうしたんですか?」

ぐだ男「え、あ、あの……」

ぐだ男「今日、両親、帰ってこん」

マシュBB「へえ」

ぐだ男「なんか実家帰るって……」

マシュBB「急ですね。昨日のこともありますし、明らかに気を使われてます」

ぐだ男(もうコイツ、監視について隠すつもり毛頭ないな)

マシュBB「……」カァァ

マシュBB「……あっつ! この部屋暑くないですか!?」

ぐだ男「……BB。多分だが……言いづらいんだけどさ」

ぐだ男「マシュの心拍数が上がってるだけだ」

マシュBB「むっつりエロ娘」

マシュ「不名誉なこと言わないでくださいッ!」ガァッ

ぐだ男(スイッチもう頻繁に切り替わるようになってるなー)
321 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 17:59:57.54 ID:+f7COWIx0
ぐだ男「ひとまず休むか。何か飲み物出すよ。テレビのリモコン渡すから適当にくつろいでくれ」

マシュBB「はいはーい。ぬるいジュースはお断りですよー」

ぐだ男「厚かましいヤツめ」スタスタ

マシュBB「さてと。この時間だとニュース以外何もやってないと思うけど」ピッ


テレビ『ご覧ください! 現在、ホテルはテロリストにより占拠されております!』

テレビ『しかしホテルの中ではテロリスト側に何らかのトラブルが起こっている様子です!』

テレビ『ここから見えるのはホテルのロビーだけですが、そこら中に大量の血や脂肪由来の油がぶちまけられており――』


ピッ


マシュBB「センパーイ! 後で何か映画借りてきましょうよー! 何もやってなくてつまらないですー!」

ぐだ男「後でなー」

マシュ(……まあ、先輩には見せられないですけど……)

BB(休日ですもの。休んでいてもらわないと、ね?)
322 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 18:13:52.60 ID:+f7COWIx0
エリザ「さあ。言いなさい。あなたたちが時限爆弾を仕掛けたってのはもう割れてるの。どこに仕掛けたの?」

グチャバリッ!


覆面1「……ひ、ぎ、い……」ガタガタ

茨木「あー。ダメだぞエリザ。舌が縦に真っ二つに裂けておるではないか。拷問しても喋らせようがない」

ジャック「ていうか何をしたらこんな愉快なことになるの?」

エリザ「口の中に包丁を突っ込んでアッパーしただけだけど……?」キョトン

デオン「キョトンとするな。だけって言うほど小さいことでもないぞ」

エリザ「えー。いいじゃない。どうせホテルからは誰も逃げられないように陣地作成で閉じ込めてるんだから」

エリザ「使い物にならないヤツは趣味で拷問して、それ以外は普通に拷問すればいいのよ!」キラキラキラ!

ジャック「趣味って言っちゃったよ」

デオン「今更だからどうとも思わないけどな」

茨木「白百合の騎士は真っ黒だなぁ?」

デオン「ん。こっちのヤツは比較的口が無事じゃないか。こっちを使おう」グイッ

茨木「それもう主要な内臓くらいしか残ってないように見えるが」

デオン「いや? 死んだふりしているだけだ。意識もハッキリしてる。ほら、白目の辺りを触るとわかりやすい」

ペタッ

覆面2「いぎっ……」

デオン「な?」

茨木「な? じゃないが」

エリザ「しょうがないわねー。趣味じゃない拷問に切り替えるとしましょうか」

覆面2「ひ、い……殺して……殺して……!」ガタガタ

デオン「何を勘違いしているんだ?」

ジャック「あなたたちに生かす価値がないのは確かだけど、殺すつもりも毛頭ないよ?」

茨木「安心しろ! 全員生きてここを出られるぞ!」キラキラキラ

エリザ「じゃあ尻に玩具を入れるわよー! せーのっ!」

覆面2「あ、ぎ、が……!」ガタガタ

覆面2「ぎゃああああああああああッ!?」


最終的な死亡者はゼロだった。めでたしめでたし
323 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 18:15:06.38 ID:+f7COWIx0
休憩します!
324 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 20:12:58.97 ID:+f7COWIx0
マシュ(……あの四人が今どういうことをしているのか、わかりませんか?)

BB(私にはわかります。元気にやっているようですね。マスターの理念に従って、誰一人として殺さずに事態を収める気のようです)

マシュ(よかった。それなら大事には至らなそうです)

※既に至っています

ぐだ男「冷えた麦茶を持ってきたぞー」

マシュBB「あ。ありがとうございまーす!」

マシュBB「いやぁー。ずっと体が熱かったから、やっとコレでクールダウンでき」

マシュBB「ぶへぁーーーッ!」ブーーーッ!

ぐだ男「ぷふっ……! めんつゆだ」プルプル

マシュBB「げっふ……ごほっごほっ……せ、センパイぃぃぃ!」

ぐだ男「これで監視の件はチャラにしてやる。助けられたのは事実だが、無許可はダメだ。無許可は」ニヤニヤ

マシュBB「よくもだましたアアアアア! だましてくれたなアアアア!」ガシィッ

ぐだ男「ぐえええええ! やめろ! 首を締め上げるな!」ジタバタ

マシュ(本当に仲がいいですね……)
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 20:16:01.34 ID:fpOzQCi6O
めでたし……?
326 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 20:28:30.34 ID:+f7COWIx0
仕切り直し

マシュBB「ふーん、だ!」

ぐだ男「そう怒るなって。これで色々チャラにしてやったんだからさ」

マシュBB「それはそれ! これはこれです!」

マシュBB「私は人間をいじくるのは大好きですが、人間に弄られるのは大嫌いなんですよ!」

ぐだ男「クズヤロー」

マシュBB「……自覚はありますが、もうちょっと歯に衣着せるとか……」

ぐだ男「俺は出来る限りお前のことを庇ってやるが、いつか庇いきれないほどのリンチ受けるぞ?」

マシュ(その忠告、もうちょっと早ければ……)

BB(覚悟の上です!)

マシュ(潔い!)ガビーンッ!

ぐだ男「で。何か映画借りたいんだっけか? 近くにレンタルビデオ屋があるからそこに……」

ぐだ男「……」

ぐだ男「……やっちまった。有効期限が切れてるに決まってるじゃないか」

マシュBB「ん。ああ……そっか。何年かぶりの帰郷ですものね」

ぐだ男「……うちに何本か映画のディスクあるから、それでなんとか暇を潰そう」

マシュBB「あーあ。センパイとデートできる口実ができたと思ったのになー」ニコニコ

ぐだ男「心にもないことをノータイムで口から垂れ流す技術は大したものだと思うよ」

マシュBB「流石にちょっとも動揺させられないと思うと女としての自信失くしちゃうんですけどー!」プンスカ!
327 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 20:38:56.49 ID:+f7COWIx0
マシュBB「……あ。そうだ。じゃあこうしましょう」

ぐだ男「あ? またロクでもないことをマシュに吹き込む気か?」

ぐだ男「流石にそうそう何度も俺は引っかからな――」

マシュ「……先輩とデートできる口実が、できたと思ったのですが……」カァァ

ぐだ男「」

マシュ「……」

マシュ「だからっ! なんでっ! 私のときだけ本気で狼狽えるんですかッ!」

ぐだ男「お前が慣れないこと言うからだろ……!」

ぐだ男「あー……あーあーあー……!」

ぐだ男「……映画取ってくる!」

マシュ「あ、先輩……!」

ぐだ男「……」

ぐだ男「マシュが望むのならどこにだって連れて行くよ」

マシュ「……」

ぐだ男「えーとファミリー向けのヤツは……」

マシュ「……」

BB(どこにでもって、なんです? ピンク色の城みたいな休憩所的なところでも?)クスクスクス

マシュ(もーーー!)プンスカ!
328 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 20:55:29.61 ID:+f7COWIx0
BB(今更なんですが、やっぱり私がいなくってもマシュさんってどうとでもできるのでは?)

BB(ていうかむしろ私が邪魔ですよね?)

マシュ(……わかってるくせに、そんなことを言うんですね)

BB(ふふっ。グレートデビルもちょっとは天使的なこと言いますよ)

BB(今ここでチャンスをあげましょうか? あなたが消えろと言えば綺麗さっぱり、私の人格データを消去してあげますよ)

マシュ(それは……)

BB(こうやって選択肢を投げかけておいた方が、後悔は大きくできそうですしね)

マシュ(……私があなたを切り離せないってことを計算に入れた発言ですね)

マシュ(凄まじく卑劣です)

BB(あなたに一番必要なものですよ)

マシュ(欠けていることは認めますが必要だとは思いません)

マシュ(……でも私は……)

BB(すりーとぅーわん、どばーーーんっ! タイムアーーーップ!)

マシュ(早いですよ! 確かに消えろなんて言うつもりなかったですけど!)ガビーンッ!

BB(ふふふ……私に任せておいてください……!)

マシュ(……不安です)

BB(誰だってそうですよ。初めてはいつだって)

BB(……私に身を委ねていれば、人生で一番幸せな夜になります)

BB(安心なんてできなくってもね)

マシュ(……)

BB(さあ。マシュさんは陥落しましたよ。あとはあなたが堕ちればすべてカタがつきます)

BB(楽しみにしてくださいよ。セ、ン、パ、イ)
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 20:55:36.40 ID:xVehKmKdo
最初から見てたけど、デオンは常識人ポジじゃなかったのか…生前にもこのような仕事はしたことあるんだろうなあ
330 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 21:20:35.12 ID:+f7COWIx0
数時間後

マシュBB「ううっ……えぐっ……ロボとーちゃん最高すぎるでしょ……!」エグエグ

ぐだ男「……」ドンビキ

マシュBB「え。なんです? なんで引いてるんですか?」

ぐだ男「いや、すまない。お前にまだ映画で泣く、みたいな普通の女の子の感性が残ってることにビックリして」

マシュBB「いくら何でも失礼すぎやしません!?」ガビーンッ!

ぐだ男「だから悪かったって……なんか詫びに作るからさ」

マシュBB「おや。もうそんな時間……外も暗いですね、確かに」

ぐだ男「時間がかかるから、なんなら風呂入ってきてもいいぞー」

マシュ「……」ギクリ

BB(……ふむ。この段階で仕掛けると食事と被ります。惜しいですが、まだです。まだ)

マシュ(了解……)

マシュBB「ふふっ! それじゃあお湯お先にいただきまーす!」

ぐだ男「おーう」
331 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 21:28:01.01 ID:+f7COWIx0
マシュBB「ふー……いいお湯でした!」ツヤツヤ

ぐだ男「……」

ぐだ男「よかった。お前のことだからスケスケのネグリジェでも持ってきてるんじゃないかと心配してたんだが」

ぐだ男「普通のパジャマだ……普通の……!」

マシュBB「普通で悪かったですね?」

ぐだ男「いや、いい。とてもいい。お前が普通のことをしているってだけで泣くほど感動する」

ぐだ男「ほら。今日はハンバーグだ。ジャックのために何回も試行錯誤したから、俺の作れるヤツの中では一番の自信作だぞ?」

マシュBB「わあ!」

マシュ(実際、マスターの作るハンバーグは美味しいですよ)

BB(……へえ。そんな特技が……)

BB(ま、どうせエミヤさんには負けるんでしょうけどね)

マシュ(あれと比較するのはいくら何でも残酷すぎますが……)

マシュ(これはこれで美味しいんです。先輩にしか出せない味ですから)

マシュBB「じゃあ遠慮なく……!」

ぐだ男「おう。盛り付けたらすぐに食っていいぞ。ちょっとしたデザートも用意してる」

ぐだ男「コンビニスイーツだけど」

BB(彼氏力高ァ)

マシュ(……BBさん?)

BB(いや、取らないですけどね?)
332 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 21:38:19.87 ID:+f7COWIx0
数十分後

マシュBB「……ふはー……美味しかったー!」

ぐだ男「ん。そうか。そりゃよかった」

ぐだ男「……マシュはどうだったよ。感覚は共有してるんだろ?」

マシュ「あ、は、はい! とても! いつも通り美味しかったです!」

ぐだ男「よかった」

ぐだ男「んじゃあ食器をカタしてくるから。布団はまだ後でいいだろ?」

マシュBB「んー。すぐに寝っ転がりたいですー」

ぐだ男「ソファにでも転がってろ。牛になりたきゃな」

マシュBB「あーい」ステステ

ぐだ男「……」

ぐだ男(やっと……やっと平和を手に入れた!)

ぐだ男(茨木には噛まれ、デオンには両親を酒で潰され、ジャックと逃避行し、エリザとToLoveるダークネスした昨日までとは違う!)

ぐだ男(今度こそ! 今度こそ俺は平穏無事な日常を取り戻したぞ!)

ぐだ男(BBがいるのが不安だが、マシュがいれば滅多なことは起こらないだろう!)

ぐだ男(マシュがいれば!)




BB(って、思ってるんでしょうねぇ……)

BB(……今の内ですね。ふふふ)

マシュ(……はい)

BB(BBちゃんによるマジカルメイクアーーーップ!)キラリーンッ!
333 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 21:46:13.55 ID:+f7COWIx0
ぐだ男「おーっし。食器もカタしたし、次は布団でも敷くかー」

ぐだ男「寝るかどうかは置いといて、そろそろ寝っ転がれる場所くらいは欲しくなるころだろうし……」

ぐだ男「ん」


ゴソゴソ


ぐだ男「寝室から何か音が……」

ぐだ男「ああ、そっか。監視してたんだもんな。布団の場所くらいは知ってるに決まってる」

ぐだ男「……前までは全員、俺と一緒に寝ることを注文してたけど……今日は相手がマシュだしな」

ぐだ男「流石に今日は別室で寝るか、さもなくばソファで寝るかだな」

マシュ「せ、せんぱーい……ちょっと来てくれませんかー?」

ぐだ男「お? どうしたマシュ。ファブリーズが欲しいんならすぐに持ってくるけど」ガチャリッ

ベビードール着用マシュ「……あ、あの……」



ぐだ男「」

ぐだ男「」

ぐだ男「……!?!?」

マシュBB「感想はどうしたんですか? セーンパァーイ?」ニヤニヤ

ぐだ男「BBィーーーッ!」ズガァァァァンッ!
334 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 21:52:37.50 ID:+f7COWIx0
ぐだ男(うっ……この匂いは……!)

マシュBB「あーっはっはっはっは! 迂闊に部屋に来てしまったあなたが悪いんですよ!」

マシュBB「そう! この部屋に充満しているのは媚薬効果のあるお香です!」

マシュBB「キアラさんプロデュースなので効果には保証付き! 抗える人間など誰一人として」

ぐだ男「いや俺は大丈夫だけど」

マシュBB「えっ」

ぐだ男「防毒の加護があるし……」

マシュBB「あっ」

マシュBB「……いけない。強力にしすぎた。前のジャックさんの睡眠薬とは違って完全に毒にカウントされちゃいましたね」

マシュ(詰め甘すぎです!)

マシュBB「でもまあ、ははっ! こんなものは最初からダメ押しに過ぎないですしね!」

マシュBB「本番はこれからですよ、セーンパーイ!」

ぐだ男「おい。おい。何のつもりだ。マシュはどうした?」

マシュ「ええっと……一応、無理やりってわけじゃないんですけど」

ぐだ男「な、なにィ……?」

BB(おや。私が強要してこんなことをしていると思っていた。信用がないですねー……)

マシュ(まあ実際この状況見たら……)

BB(あ、違うか。私に信用がないんじゃなくって、マシュさんが信用されすぎなんですね)

マシュ(……)
335 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 21:58:19.50 ID:+f7COWIx0
マシュBB「……ねえセンパーイ。このベビードールってぇー、肩紐の部分をちょっとズラすとー」

マシュBB「簡単に下に下がっちゃうんですよー?」スルッ

ぐだ男「何ィーーー!?」ガビーンッ!


ダッ


ぐだ男「や、やらせんぞ! マシュのためにもそんなことはさせたりしない!」ガシィッ

マシュBB「ははっ! 退室せずに私の方に来る……と、思いましたよ! 計算通りです!」

マシュBB「その勇者的思考回路がアダになる!」

ぐだ男「えっ?」

マシュ「せ、先輩……!」グイッ

ぐだ男「うわっ」グラッ


バターンッ


BB(さあ……溺れる夜の始まりです)

BB(ちょっとずつちょっとずつ。確実に。マスターの理性を終わらせてあげます)
336 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/19(火) 21:59:02.83 ID:+f7COWIx0
続きは明日の夕方!
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/19(火) 22:20:32.51 ID:jI832CYn0
生殺しぃ…
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 19:26:44.01 ID:Mb4QM2DRO
はよ
339 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 19:43:18.37 ID:r91pMgOq0
録画した遊戯王見終わるまで待ってくだちい。
340 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 19:47:32.08 ID:r91pMgOq0
虚構殺人遊戯 才囚学園

巌窟王「……」

最原「……アンジーさん。まだ眠ってるね。いつ起きるのかな」

巌窟王「そうそう遠くはあるまい。モノクマの処置は、悔しいが適確だったからな」

巌窟王「無駄にサイボーグ化などはされていないことは東条も確認している」

最原「それがこの学園ではありえそうだから怖いんだよね……」

巌窟王「……」

巌窟王「最原。一つ聞かせろ」

最原「なに?」





巌窟王「どの時点で気付いた? 今回の犯人を俺が殺す気だと」

最原「……」
341 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 19:51:52.14 ID:r91pMgOq0
最原「疑似学級裁判の序盤」

巌窟王「そんなに最初か」

最原「一番最初に『あれっ』て思ったのは、普段はそんなことは滅多にしない巌窟王さんがヒントを与えるようなことを言ったとき」

最原「前回、前々回の学級裁判だと『自分自身でも本当にわからないこと』を純粋な興味で暴いた結果、議論が発展した、みたいなパターンだったから」

巌窟王「それだけか?」

最原「まだあるよ。これが一番の理由かな」

最原「犯人がアンジーさんの口の中に酒瓶を突っ込み、ヒルの許容限界を超えた血液を吸い出させた……」

最原「このトリック、よくよく考えると被害者がアンジーさんってところに致命的な穴がある」

最原「サーヴァントの巌窟王さんならまず最初に気付いたはずだ」

巌窟王「……」

最原「……令呪で呼べたはずなんだよ。だって、酒で溺死させないために、アンジーさんの意識はハッキリしてたはずなんだから」

最原「荒縄で雁字搦めにされていようと関係ないんだ」
342 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 19:58:59.35 ID:r91pMgOq0
巌窟王「……見事、と言ったところか。あのシャーロック・ホームズがお前のことを知ったら頭を撫でたがるだろうな」

最原(たまに巌窟王さんって変な冗談言うな……)

巌窟王「俺が気付いていたはず、というところまで推理の中に入っていたな」

最原「じゃないと犯人を殺そうと思うくらい怒らないと思って」

巌窟王「……アイツは我がマスターの理念を踏みにじった」

巌窟王「やり方こそは歪んでいたかもしれないが、意志自体は間違っていない。それにも関わらずな」

巌窟王「しかも『アンジーは巌窟王を呼ばない』という点を考慮に入れて凶行に及んだのだ」

巌窟王「これで犯人に怒らなければ、何が復讐者か」

最原「最後の令呪。これを失ったら今度こそ巌窟王さんは生き返れない。だから……」

巌窟王「……犯人も、アンジーも大馬鹿者だ」
343 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 20:10:27.07 ID:r91pMgOq0
巌窟王「アンジーが死ねば、どうせこの空間での現界の維持はできなくなる。どっちにしても消えるというのに」

最原「消える前に他のマスターと契約すれば消えない、みたいなこと言ってたけど」

巌窟王「……」

最原「……まあ僕たちにはいらない知識、だよね」

アンジー「ん……!」

巌窟王「む」

最原「アンジーさんっ!」

アンジー「う、う、うう……!」ガタガタ

巌窟王「……もう容態は安定したはずだが」

最原「違う。これは体じゃなくって心の方の問題だ……!」

最原「凄くうなされてる!」

アンジー「か、神様……!」ガタガタ

巌窟王「アンジー! 俺はここにいるぞ!」

アンジー「……ルチャの……女神様……」

巌窟王「……」




巌窟王「は?」

アンジー「ルチャの神様が愉快な腰つきで無理やり迫ってくるよおおおお……!」エグエグ

巌窟王「」

最原「ど、どんな夢かはまったくわからないけど、ありえないほどうなされてる!」ガビーンッ!
344 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 20:15:47.65 ID:r91pMgOq0
某ルチャの女神『オーレッ! あなたもマスターたるもの、強くなくっちゃいけませーん!』

某ルチャの女神『その心意気、覚悟。資格は充分です! 我が加護を受けて超高校級のルチャドーラとして覚醒するのデース!』

アンジー「いやだああああ……いやだよおおおお……! 他の神様信仰したくないよおおお……!」ガタガタ

アンジー「もう高さ足りてるよおおおお……!」エグエグ

巌窟王「」

最原「アンジーさん! しっかりして! アンジーさーーーん!」

巌窟王「……」ズーン

最原「巌窟王さん! 頭抱えてないで誰か呼んできて……巌窟王さん! 巌窟王さーーーんっ!」



その後、アンジーがあと十回『ルチャの女神様いやだ』とうわごとを繰り返したあたりで彼女は目を覚ました。
ついでに何故かケツァルコアトルの加護を手に入れていたが、本気でいらなかったので捨てた。


巌窟王は身内の不祥事を心の底からアンジーに謝ったようだ。めでたしめでたし
345 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 20:23:27.66 ID:r91pMgOq0
夕ご飯食べてから本編します。

綺麗なチケットだろ……? 使えないんだぜ? まだ
346 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 20:50:13.22 ID:r91pMgOq0
ぐだ男家

ぐだ男(前回までのあらすじ)

ぐだ男(ベビードールを着たマシュに組み敷かれた)

ぐだ男(もう何がなんだかわからない)

ぐだ男「……」

ぐだ男「もう知らん。寝る」スヤァ

マシュBB「はいビンター!」パシィンッ

ぐだ男「痛ェ」

マシュBB「据え膳食わぬは男の恥という言葉を思い出してください!」

ぐだ男「お前が出してる据え膳はタバスコ入りなんだよ! 食えるかッ!」

マシュ「そ、そこまで……イヤですか……?」

ぐだ男「あ、いや、マシュのことは全然……」

ぐだ男「ああもう紛らわしい!」

マシュBB「とか言いながら、今日はずっと、どっちの人格が出ているかは百発百中で当ててるんですよ」

マシュBB「愛の成せる業ですね! そんなに私のことが好きなんですか?」

マシュ「……そ、そうなんですか? 先輩はBBさんに叶わぬ恋を?」

ぐだ男「うおーーー! もうシームレスに人格が切り替わってるーーー!」ガビーンッ!
347 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 20:55:32.94 ID:r91pMgOq0
ぐだ男「BBの笑顔はBBの笑顔でわかりやすいんだよ!」

ぐだ男「マシュはマシュでなんか声が優しくて安心する! だけだ! それだけ!」

ぐだ男「ってことで、離してくれませんかね。ピタリ賞的なアレで……」

マシュ「ダメです」

マシュBB「当然ダメです」

マシュ「絶対にダメです」

ぐだ男「ち、ちくしょう……! 俺に一体何をする気だ……?」

マシュBB「ぶっちゃけこのまま私たちに食べられちゃってください!」

ぐだ男「食べ物が不足してたんなら後で買ってくるから……」

マシュ「いいえ。残念ですが性的な意味で、です」

ぐだ男「……」

マシュ「ごめんなさい……」

ぐだ男「謝るくらいなら言わなきゃよかったのにさぁ……!」
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/20(水) 21:02:09.14 ID:53XrlNawO
ケツァルコアトルの加護か
7章の悪性以外ノーダメのやつかな?
349 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 21:05:33.09 ID:r91pMgOq0
ぐだ男「……」

ぐだ男「BB! お前! マシュになんか吹き込んだろ!」

マシュBB「何を根拠に?」

ぐだ男「いくら何でも行動が突飛すぎる!」

マシュBB「うーん……まあ確かに吹き込んだっちゃ吹き込みましたが」

マシュBB「突飛ではないですよ。伏線はいくらでもありました」

ぐだ男「え。そうだっけ?」

マシュBB「時間は大体去年の年末、冠位時空神殿ソロモン攻略戦に遡ります」

ぐだ男(お前そんときいなかっただろ)

マシュBB「私はそのときいなかったですけどね!(泣)」

ぐだ男「泣くな鬱陶しい!」
350 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 21:12:32.79 ID:r91pMgOq0
マシュBB「人理焼却式ゲーティアとの対戦。マシュさんの脱落。ドクター・ロマンの決死の宝具」

マシュBB「まあなんやかんやあったものの、人理焼却は阻止され、世界は御覧の通り元通りとなりました!」

マシュBB「その際、死んだと思われていたマシュさんも何故か蘇生しており……」

マシュBB「あなたたちはどこまでも続く蒼天の下、その偉業と勝利の美酒を噛み締めたのです」

マシュBB「……」

マシュBB「で? だから何?」

ぐだ男「は? いや、だから何って……それで終わりだろ?」

ぐだ男「いや、亜種特異点の発生はまだ止まってないけど、おおよそそれで全部終了したはずだ」

マシュBB「これで? いやいや……終わってないですよ。一つ重大な忘れ物をしていたはずです!」

マシュBB「なんかもう、さらっと流されちゃってマシュさん自身も気付くの遅れてたんですけどね!」

ぐだ男「あー……?」
351 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 21:18:16.26 ID:r91pMgOq0
マシュBB「……別にそれのために辛い闘いを耐えてきたわけじゃありません」

マシュBB「あなたちは純粋に、生きたかっただけ! 最後の最後まで足掻いてただけ!」

マシュBB「でも『あって当たり前のもの』を度外視していい理由にはならないんですよねぇ!」

ぐだ男「それは?」

マシュBB「戦いを生き残ったあなたたちの幸せ」

マシュBB「……具体的に言うと集大成がないんですよ! キスとか告白だとかセックスだとか色々あるでしょうに!」

ぐだ男「あー……」

ぐだ男(具体例は素直にうなずきたくないが、言いたいことはわかる)

ぐだ男「……俺はマシュが生きてたってわかったときは凄く嬉しかった」

ぐだ男「俺自身も生きててよかったって、本当に思えたんだ」

ぐだ男「ということをマシュ本人にもキチンと伝えたんだが、まだ足りなかったか?」

マシュ「……」

マシュBB「話が早くて助かります」ニコォ
352 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 21:32:32.18 ID:r91pMgOq0
ぐだ男「……当たり前か。お前本当に死にかけてたもんなあ。あの終局特異点は本当に危なかった」

ぐだ男「報酬が足りないって言われたら『そらそうだ』としか言えないって」

ぐだ男「……」

ぐだ男「で、その話がなんで今に繋がるんだ?」

マシュBB「終局特異点攻略直後は、まあ別にそれでもよかったのです」

マシュBB「ですが、それから数か月、カルデアで過ごしていく内にマシュさんの脳内にはモヤモヤが溜まっていきました」

マシュBB「そして私がこの旅行で、そのモヤモヤの正体を言語化してあげたのです!」

ぐだ男「モヤモヤの正体……」

マシュBB「いい子ちゃんすぎてつまらない」

ぐだ男「……え? それが正体?」

マシュBB「結構重要ですよ、これは」

マシュBB「ていうかこの旅行の最中、ずっとそうでした」

マシュBB「あとのことはマシュさん本人から聞けばいいと思います」
353 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 21:38:55.78 ID:r91pMgOq0
マシュ「私は……私の性格をこれと言って悪いとは言えません」

マシュ「言えませんが、ちょっと寂しいとは思うんです」

ぐだ男「ずっと一緒だったんだから寂しがる要素なんて」

マシュ「……先輩がかかずらっているサーヴァントのみなさんは大体全員問題児です」

ぐだ男「ん……!?」

マシュ「この旅行の最中だけじゃなくって、ずっと前から思ってました!」

マシュ「『あれ? もしかして、私って先輩から手のかからない子だと思われているのでは』って!」

マシュ「いえ、確かにBBさんの言う通り、言語化のされていないモヤモヤした気持ちだったのですが!」

ぐだ男「待て。待て。マシュ、待って」アタフタ

マシュ「もうこの際言わせていただきます。後戻りはできないので!」

マシュ「手のかからない良い子である旨味が薄すぎるんですよッ! 先輩、私はもっと構ってほしいんです!」

ぐだ男「……ま、マジで……?」

マシュBB「マジです」
354 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 21:44:15.51 ID:r91pMgOq0
マシュ「これは……これだけは本当に訊ねたくなかったのですが」

マシュ「……覚悟を決めるために聞かせてください」

ぐだ男「……な、なに?」




マシュ「先輩。私のこと、妹か何かだと思ってません?」

ぐだ男「」

マシュBB「……答えてくださいよぉ。イエスかノーかで」ニヤニヤ

ぐだ男「え、えーと、それは……!」

ぐだ男「……」

マシュBB「……」

マシュBB「はいギルティ。荒療治の必要ありですね」

ぐだ男「な、なにっ!?」

マシュ「先輩……私だって……私だって……!」

マシュ「先輩の全部が欲しいんです」シュルリ

ぐだ男「」
355 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/20(水) 21:46:14.67 ID:r91pMgOq0
続きは明日ー!
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/21(木) 09:02:18.27 ID:f5U7mEtgo
イイトコロデー!!!!
357 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/21(木) 19:05:13.48 ID:JJTmOlHz0
ぐだ男(薄暗闇の中、ヤケクソ気味のマシュが服を脱いだ)

ぐだ男(というかマシュが着ている服はボディラインが完全に透けて見えるベビードールだけだったのだけど)

ぐだ男(つまり今ので全裸になっちゃったんだけど。肌色やら肌色やら肌色やらでわけがわからなくなってきた)

ぐだ男(大きくて形のいい胸とか、すべすべしてて思わず手が吸い込まれそうなくびれとか、吸い付きたくなる鎖骨とか……)

ぐだ男(……し、思考を止めるな! 今俺がかけるべき言葉は一つ!)

ぐだ男「マシュ!」

マシュ「なんですか?」

ぐだ男「俺は服を着たままやりたいです!」

ぐだ男(ちがあああああう! そうじゃない! 服を着てくれと言いたかったんだ俺は!)

マシュ「わかりました」セッセッ

ぐだ男(それでいいのか後輩!)ガビーンッ!

マシュBB「それでいいんですかマシュさん……」

ぐだ男(BBにすら言われちゃったよ!)
358 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/21(木) 19:24:48.15 ID:JJTmOlHz0
ぐだ男「……マシュ……一つ聞かせてくれ」

ぐだ男「俺はお前にとっていいマスターじゃなかったのか?」

マシュ「最高のマスターです。今も、過去も、未来でだって」

マシュ「……ただ今までの私はあまりにも欲しがりませんでした」

マシュ「いつもいつも先輩はたくさんの素敵なサーヴァントのみなさんに言い寄られて……」

マシュ「マスターはそれらの願いに出来る限り応えてました」

マシュ「それを見て度々思ってたんです。『私の取り分が妙に少ないな』って」

ギュッ

ぐだ男(マシュが体を押し付けるように抱き着いてきた)

ぐだ男(俺も薄いTシャツとかスウェットパンツとかだけなので、もうほとんどダイレクトにお互いの体温が伝わる)

マシュ「……で、ふと気づいたんです。ジークフリートさんの話を聞いて、フッと」

マシュ「求められたらそれなりに応えるけど、求められなければ何もしない」

ぐだ男「……」

マシュ「先輩はそこまで割り切ってません。求められてなくっても、見るに見かねたらやるときはやる人です」

マシュ「でもそういう傾向は、ちょっとはありました」

マシュ「本当に遅くなりましたよ。私に対しての先輩の対応が妙に冷たい理由は……」

ぐだ男「……お前が言ってなかったからだ」

マシュ「だからもう黙るのはやめにしたんです。私だって欲しい。できれば身も心も全部」

ぐだ男(冷たくした気はないんだけどなぁ……)

ぐだ男(……いや。マシュがそう思ったのなら、その気がなくとも意味はないか)

ぐだ男(かなり悔しいな……)
359 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/21(木) 19:39:22.21 ID:JJTmOlHz0
ぐだ男「……そう思い始めたのは多分、デミサーヴァントの力が使えなくなってきてからだろ」

マシュ「……」

ぐだ男「俺さぁ。安心してたんだよ。ちょっと肩の荷が下りた気分だったんだ」

マシュ「足手纏いがいなくなって、ですか?」

ぐだ男「お前がいて心強いと思ったことは何度もあるけど、足手まといなんて思ったことは一度たりともないよ」

ぐだ男「亜種特異点に初めて行ったとき、隣にマシュがいなくってさぁ」

ぐだ男「『あ、俺がしくじってもマシュは大丈夫だな』って」

マシュ「え……」

ぐだ男「最悪の場合は別のヤツをレイシフトさせればいいんだしさ。どんな裏技でもダヴィンチちゃんならできるだろ」

マシュ「先輩。先輩は私たちにとって唯一の人です! なのに、そんな……」

マシュ「自分のことを『代わりがいる』なんて悲しい目で見てたんですか!?」

ぐだ男「いつか言ったはずなんだけどなぁ。本当はさ、世界には俺みたいなヤツはいくらでもいるんだって」

ぐだ男「あの場にいたのが俺以外でも、多分お前の手を取ってたよ」

マシュ「そんなこと……」

ぐだ男「話を脱線させたな。あのな、俺は別にデミサーヴァントの力が使えないお前を冷遇してたわけじゃない」

ぐだ男「今までお前に頼り過ぎてたんだよ。だからちょっと修正しようと思っただけだ」

マシュ「……」
360 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/21(木) 19:50:49.90 ID:JJTmOlHz0
ぐだ男「終局特異点での戦いが終わって、お前がサーヴァントの力使えなくなって」

ぐだ男「初めて気付いた。やっぱりアレ、仮に偶然だろうと常人がやっていい偉業じゃない」

ぐだ男「俺はずっと隣にマシュがいたから救われてたけど、それもやっぱり異常だったよなって」

ぐだ男「ずーっとお前頼り。ずーっと……ずーっと……」

ぐだ男「……かっこ悪いだろ。そんなのさ」

マシュ「先輩……! 私は、先輩の役に立ちたくて! 立ちたいのに!」

マシュ「なのにサーヴァントの力が使えなくって……どんどん先輩が離れて行っちゃう気がして……!」

マシュ「それでも先輩に頼ってほしかっただけなのに……!」ポロッ

ぐだ男「泣くなよ。俺が悪かったんだ」

ぐだ男「お前は頼られたくって構われたかった。で、俺はお前にこれ以上頼りたくなかった。それだけだ」

ぐだ男「……話し合えば簡単にわかった道理なのになぁ。全然マシュのこと見てなかったよ」

ぐだ男「ゲーティア倒して油断しきってたのかなぁ」
361 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/21(木) 20:04:37.60 ID:JJTmOlHz0
ぐだ男「ごめん。本当にごめん。マシュのことを忘れたことなんて一度もないよ」

ぐだ男「ただちょっと休んでほしかっただけだ」

マシュ「……先輩」

ぐだ男「つっても裏方で相変わらず頑張ってるんだけどさ。上手くいかないなぁ」

ぐだ男「まだお前に頼ってる。頼りたくないのにさ」

ぐだ男「……頼らざるを得ないくらい、お前の存在はでかいんだ」

マシュ「先輩……!」

ぐだ男(安心させるために、マシュの背中に手を回す)

ぐだ男(……やっぱり小さくて柔らかい。出来る限り守ってやりたいと思う)

ぐだ男(現実はまったく逆だけど)

ぐだ男「……」

ぐだ男(まあここまで本気で腹割って話し合ったんだから、もうこんな強引な手は取らないだろう!)

ぐだ男「と、いうわけでマシュ! こんなことをしなくっても、俺はお前のことを大事に」

マシュ「……ん……!」


チュッ
362 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/21(木) 20:19:30.04 ID:JJTmOlHz0
ぐだ男「……?」

ぐだ男(キスされているという事実に気付いたのは、マシュが顔を離したときだった)

ぐだ男(随分と長い間、唇が触れ合っていたような気もする)

マシュ「……確かに。私は離れて行ってしまう先輩を繋ぎとめるために賭けに出ました」

マシュ「本音を聞いた以上、もうこの行動に大した意味はないのかもしれません」

マシュ「が」

ぐだ男「が?」

マシュ「……もう本当に、純粋な好奇心で」

マシュ「先輩と一緒になりたくなってしまいました」

ぐだ男「」

マシュ「……先輩、どうか私を愛してください」

マシュ「お願いです。私を存分に使ってください」

マシュ「代わりなんていません。あなただけです。あなただけがマシュ・キリエライトを好きにできます」

マシュ「地球上でただ一人、あなただけが」

ぐだ男「」





ぐだ男(計算を間違ったーーーッ!)ガビーンッ!

ぐだ男「待て。マシュ。待て。待ってく――」

マシュ「んんっ……!」


チュッ……ジュプッ


ぐだ男「んんっ……!?」
363 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/21(木) 20:29:08.58 ID:JJTmOlHz0
BB(ぶ……ひゃははっ……ひーっひーっ……!)ガタガタ

BB(ヴァーーーッカですねぇ、センパイ! あなたの中に悪性なんてこれっぽっちもないんですから!)

BB(本音をぶちまけたらそれこそ本気にされちゃって当たりまえじゃないでーすかー!?)ゲラゲラゲラ!

マシュ(先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩先輩)

マシュ(先輩を癒す先輩を慰める先輩を解き放つ先輩を愛す先輩に愛される先輩を先輩と先輩に)

BB(……)

BB(……流石にちょっと背中押しすぎちゃったかなー……?)ガタガタ
364 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/21(木) 20:30:11.24 ID:JJTmOlHz0
今日のところはここまで!
365 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 17:51:31.30 ID:N77FKkIM0
BB(……んん。同じ肉体をシェアしてるから多少はわかりますね)

BB(これは深い悲しみ。マスターの持つ空虚さに気付いてあげられなかった罪悪感)

BB(……あと多少の利己心。『私なら彼を助けてあげられる』という慢心と願望)

BB(これですよ。ちょっと背中を押しただけで両方ともに崖の下に落ちて行っちゃうんだからなー)

BB(いやー、本当楽しくて楽しくて仕方ないなぁ!)プププ

ぐだ男(実はマシュを拒む理由は何もない)

ぐだ男(いや、正直な話、マジでマシュのことは妹に近い何かだと思っていたが)

ぐだ男(くれるというものを拒む理由が俺には微塵もない!)

ぐだ男(強いて言うなら、そう。問題がたった一つ。マシュでも俺でもない第三者)

ぐだ男(BBがマシュの中でゲラゲラ笑っているんだと思うと本当に悔しくて憎らしくて仕方ない!)

ぐだ男(ふざけやがってぇ! 後で覚えてやがれよ!)


ジュ……プッ……


マシュ「ん……ぷはっ……んんっ……!」

ぐだ男(……それはさておいて何回ディープな方のキスをするんですかね!)

ぐだ男(ぐ、ぐう……思考が纏まらない……というか纏める方が確実に無理だコレ……)

ぐだ男(ていうかもう現実感がない。夢か何かだと言われたら信じてしまうだろうな)
366 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 18:10:24.67 ID:N77FKkIM0
ぐだ男「あの、マシュ。忘れてないか? お前の中には今BBがっ……!?」ゾクッ

ぐだ男(Tシャツの中に手を入れられた。直で背中をなぞられる)

ぐだ男(どっちの汗かはもうわからないが、汗ばんでペタペタしていた。不快ではないけども)

マシュ「そんなことを気にしている余裕はもうありません」

マシュ「ちゃんとわかってもらいたいんです。私にとってあなたは替えがきかないんだってことを」

ぐだ男(あまりにも高く買いすぎだと思う。他にいいヤツなんていくらでも……)

ぐだ男(……)

ぐだ男(……一瞬、ゲーティアに吹き飛ばされたマシュの背中がフラッシュバックした)

ぐだ男(あー。これだなぁ。あのときのと同じ絶望感を味わうのが怖いんだなぁ)

ぐだ男(だよなぁ。逆の立場になったら凄く怖いものなぁ)

ぐだ男(残されるヤツの悲しさを俺はよく知ってる)

ぐだ男(……もう替えがいるなんてこと、気軽に言えないんだな)

ぐだ男(……)

ぐだ男(とかなんだとか考えている内にTシャツ脱がされてるんだけどッ!?)ガビーンッ!




BB(あともうちょっとー。あと少しー。ルンルン)キャピキャピ
367 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 18:26:39.89 ID:N77FKkIM0
ぐだ男(落ち着け。まだ慌てるような時間じゃあわわわ)

ぐだ男(考えろ。考えるんだ。このままBBに笑われながら取り返しの付かない行為をするのは、こう……)

ぐだ男(マジで死んだ方がいい屈辱だ! 一生ネタにされるぞ!)

BB(ちぃ。観測者の存在がそのまま観測対象に影響を与えてしまう。観測者効果クソ食らえです)

BB(私はただ単に、今まで後輩だと思って見下して来ていた女の子に、センパイがよがる姿をドミノピザ片手に見ていたいだけなのに!)

ぐだ男(とか思っているんだろうな。わかるわかる。ざっけんなボケッ!)

ぐだ男(俺とマシュの関係を見世物にしてんじゃねーよ!)

BB(と、辛うじて残った理性で考えているのでしょうが、それもいつまで続きますかね?)

マシュ「先輩……あの……」

ぐだ男「ん?」

マシュ「……ごめんなさい、首筋。痕が残っちゃいました、ね」ニヘラ

ぐだ男「……あ」

ぐだ男(首筋吸われてたッ!?)ガビーンッ

ぐだ男(……いや、なんか気持ちいいなー、とは思ってたが!)

BB(思考回路は順調に鈍ってますねー。フレーフレーマシュさーん! あと少し、もう少しー!)
368 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 18:36:56.37 ID:N77FKkIM0
マシュ「……あ、先輩……!」

マシュ「よかった。先輩も愉しんでくれていたようで」ニコリ

ぐだ男(どこに意識を向けて言っているのかはあえて語るまい)

ぐだ男(というか俺がそれを考えたくない)

マシュ「……もう、遊びは終わりでいいですよね。充分です」

マシュ「私の方も準備はできてますから……」

ぐだ男(どこの準備が完了だって?)

ぐだ男(……いや、これも考えるべきじゃないな!)

マシュ「先輩。先輩。先輩」

ぐだ男(うおおおおおおおお! もうダメだーーー!)

ぐだ男(ていうか俺も我慢の限界だよチクショウ!)

BB(計算通り。ダメだ……まだ笑うな……堪えるんアハハハハハハハハハ!)ゲタゲタ



……ドォーーンッ


ぐだ男&BB(んっ?)

BB(爆発音? どこから……?)

ぐだ男(……あっ)

BB(……まずい。あのテログループ、いくら何でも時限爆弾まで渡すのはやりすぎました)

ぐだ男(突破口が見えたぞ!)キュピーンッ!
369 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 18:43:07.25 ID:N77FKkIM0
ぐだ男「マシュ。ストップだ。今、何か聞こえなかったか?」

マシュ「え?」

ぐだ男「……いや。聞こえたぞ。今の音は……ホテルの方角からか!?」

BB(おそらく適当にこじつけ言っているだけでしょうが、残念なことにこればっかりは的中でしょうね)

ぐだ男「悪いマシュ! ちょっとテレビを見てくる!」

マシュ「あ、先輩!」

ぐだ男「服を着こんで着こんで」サッサッ

ぐだ男「おーし! マシュもゆっくり来いよ! ゆっくりな!」ダッ

マシュ「あ……」

マシュ「……」

マシュ「……ッ!?!?」

BB(あ、いけない。こっちも正気に戻っちゃいました)

マシュ(え、え……私……今まで一体何を……?)

マシュ(……あ、やだ。私、濡れて……い、いやあっ……!)

BB(はいはーい。ここから先はバトンタッチー。ちょっと休んでてくださいな)

BB(よくできました)

マシュ(あうううううう……!)
370 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 18:53:08.09 ID:N77FKkIM0
ちょっと時間は遡る

エリザ「やーっと見つけた! 時限爆弾まで仕掛けるなんて正気とは思えないわ!」

デオン「人をあそこまで『生かしたまま』壊せるお前が言うのなら実際正気じゃないんだろうな」

茨木「アレを思い出したぞ。ほら、亜種特異点の新宿でファントムが作ってたあの人形」

ジャック「あー。あれと同じくらい心壊れちゃったよねー。生きてるけど」

エリザ「……え? 別にいいんじゃないの? 愛があれば奇跡は起こるものだし」

エリザ「もし仮に奇跡を起こせないのなら、愛を受けてなかったってことでしょ?」

エリザ「それなら心と体が生きていようと、死んでいるのと変わりないじゃない?」

茨木「要は生きてる価値なしと言っているのだな」

デオン「それを決めるのはお前じゃない」

デオン「……が、まあどうでもいい。実際エリザのお陰でここまでたどり着けたわけだしな」

デオン「さて。ここまで来れたのは僥倖だが……」

デオン「……どうやって処理するのか考えてなかったな」

全員「あ」
371 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 18:59:54.97 ID:N77FKkIM0
エリザ「うーん、爆発物処理班を呼ぶ? 今からでも外に待機している警察とか呼び込めるけど」

エリザ「私の陣地作成を一時的に解除すれば」

茨木「それは難しいであろうなぁ? 外にいる警察はそもそも『ここに爆発物がある』という発想すらないに違いない」

茨木「吾らが情報を流してなかったからな?」

ジャック「私たちで解体できる?」

デオン「……む……これは……無理だな。絶対に無理だ」

ジャック「根拠は?」

デオン「桜のマークが刻印されてる」

茨木「BB製か」

エリザ「アイツの頭脳を上回る自信があるのならやってもいいけど?」

ジャック「無理ー」

茨木「残る手段は一つしかあるまいよ」

デオン「我々サーヴァント四騎の誰かが、自己犠牲覚悟で爆弾を処理する……」

デオン「まあ簡単に言えば爆弾を抱え込んで爆発を抑え込むなり、爆発の及ばない遠くまで抱えて走るなり、だな」

エリザ「それ大丈夫?」

茨木「死にはしない。魔術的な要素は一切ない、極めて現実的な爆弾のようだな?」
372 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 19:02:58.77 ID:N77FKkIM0
デオン「と言っても大怪我はする。ということで、もしものときのために治療スキルのあるジャックは除外だ」

ジャック「わーい」

デオン「あとの三騎で、じゃんけんで決めるか。誰が犠牲になるか」

エリザ「うえー。負けたくないー」

茨木「時間も惜しい。さっさとやるぞ」



じゃーんけーん!
373 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 19:07:57.26 ID:N77FKkIM0
ホテル屋上

エリザ「……ねえ。みんな。マスターに伝えてくれる?」

デオン「……」

ジャック「ううっ……」エグエグ

茨木「……エリザ……」

エリザ「私はね? あなたたちと一緒に戦えて……マスターに召喚されて……」

エリザ「人理を救えて、心の底から誇りに思うわって!」



バサァッ


デオン(エリザは竜の羽を大きく広げ、空へ空へと飛んでいく)

デオン(カウントダウンはもう、残り三分もないだろう)

デオン(それにも関わらず、エリザは尚も笑顔だった)

デオン(胸を打つような笑顔だった)



エリザ(私は……カルデアのアイドル、エリザベート・バートリー)

エリザ(マスターの敵を、打ち滅ぼす者よ)



ドカァァァァァァァンッ!
374 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 19:11:26.11 ID:N77FKkIM0
ヒュウウウウウッ


ベシャッ


エリザ「ぐえっ」

デオン「おかえりエリザ」

エリザ「じ、死ぬぅーーー……治療、早く……」

ジャック「はぁい」テキパキテキパキ

茨木「……」

茨木「これ流石にマスターにバレるであろうなぁ?」

デオン「仕方ない、と考えよう」

デオン「疲れた。しかも夜風が冷える。中に入るぞ」

エリザ「お風呂入りたーい」

茨木「火薬臭いから当然よな?」



数十分後、マスターがホテルに到着した
375 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 19:12:01.54 ID:N77FKkIM0
休憩します!
376 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 20:09:30.20 ID:N77FKkIM0
ホテル周辺

ぐだ男「……なるほど。事情はわかった」

デオン「すまないが、私たちはベストの選択しかしていないと断言しよう」

デオン「エリザの拷問技術があったからこそ時限爆弾を発見できたんだ」

エリザ「……ねえー。もう抜糸していいー? これ見栄え最悪なんだけど」

ジャック「いいよー。元から軽傷だったし」

ぐだ男「……BB。何か釈明は?」

マシュBB「釈明? さて、そんなことをする必要は特にありませんね」

マシュBB「カルデアのサーヴァントたちの活躍によって、世界からまた一つゴミが減った」

マシュBB「しかも誰一人として死なずに。これをハッピーエンドと呼ばずに何と呼びましょう?」

茨木「コイツ……白々と……」

ジャック「一番のゴミはBBの思考回路だよねー」

ぐだ男「お前らなあ……」

ぐだ男「……」

ぐだ男「反省してないヤツに怒っても無駄だな」

ぐだ男「なら代わりにいい点を見よう。俺がいない間、よく頑張った」

ぐだ男「集団を引っ張ったのはデオンで、爆発物の処理はエリザだったな」

デオン「……ふふっ。当然さ。私は騎士だからね」

エリザ「まあ爆発物の処理に関してはじゃんけんで負けた結果だけど」
377 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 20:18:15.57 ID:N77FKkIM0
ぐだ男「茨木は……多分暴走しがちなメンバーにブレーキかけてたんだろうな。少しずつ」

茨木「ん。まあ、な。といっても本当に最低限だぞ?」

ぐだ男「最低限でもブレーキ役いなかったらそれこそ本当に死人出てたぞ」

ぐだ男「ジャック。お前は治療役か。見栄えは確かに最悪だが、よくやった」

ジャック「えへへー」

ぐだ男「BB……」

マシュBB「はいはい。お叱りは受けますよっと」

ぐだ男「経過はどうあれテログループが一個消えた。結果はまあ上々と言えなくもないし、別にいいだろ」

マシュBB「……おや」

ぐだ男「でもさあ……だけどさあ……」

ぐだ男「今度の今度こそホテルが営業停止になっちゃったけど、どうするの?」

全員「……」
378 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 20:28:45.89 ID:N77FKkIM0
デオン「ふっ。またマスターの家にお世話になるな」キラキラキラ

ぐだ男「受け入れるわけねーだろ」

デオン「!?」ガビーンッ

ぐだ男「流石に五人は無理だ。五人は。うちの広さ知ってるだろ?」

茨木「確かにこの人数で押し掛けるのは無理よな」

ジャック「私たちは一度も行ったことないから知らないんだけど」

エリザ「……無理ねえ。あのお母さまも流石にいい顔しないでしょう」

ぐだ男「……BB。尻ぬぐいくらいはできるだろ?」

マシュBB「当然、と言いたいところですが!」

ぐだ男「おい」

マシュBB「替えの宿は! ありません!」

ぐだ男「おいおいおいおいおいおい!」

デオン「マシュ。本当に、本当にすまないのだが」

エリザ「私たちの憂さ晴らしのために犠牲になってちょうだい」

ジャック「恨まないでね? 恨むならBBと一体化しちゃった不運を恨んでね?」ギャランッ

茨木「宴の始まりよ。派手にぶちあげるぞ」ゴキンッ!

ぐだ男「待てェ! 落ち着けお前ら! マシュには何の罪もないだろ!?」

BB(やっぱり私は庇ってくれないんですね?)

マシュ(これに関しては仕方ないかと!)
379 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 20:34:33.56 ID:N77FKkIM0
マシュBB「だっていらないじゃないですか」

デオン「一応私たちはサーヴァントだが、元人間だぞ。出来る限り閉鎖された空間で、誰の目も憚ることなく休みたいこともある」

マシュBB「そんな時間はないですし」

エリザ「はあ? そんな時間はないって……」

エリザ「あっ」

ジャック「……ん!?」

茨木「……なるほど。そういうことか」

ぐだ男「ん? どうかしたか?」

デオン「……すっかり忘れていたぞ」

デオン「私たちは明日帰国だ」

ぐだ男「……えっ?」
380 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 20:44:03.78 ID:N77FKkIM0
ぐだ男「ちょっと待て、今計算するぞ」

ぐだ男「最初の日に茨木、次にデオン、次にジャック、次にエリザ、次にマシュ……」

ぐだ男「俺は一週間の休みを貰ってたんだ。あと二日残ってるぞ」

デオン「私たちはそうじゃない。ちょっとだけ短かったんだ」

マシュ「流石にマスターの休みをガッツリ全部奪うわけにはいかないので……」

ジャック「あー……まだ遊びたかったなー」

茨木「よりによって最終日がこれか」

エリザ「私、爆発しかしてないわよ!」

茨木「嘘吐けェ! 明らかに一番好き勝手やっておっただろう!」ガァ!

ぐだ男「じゃあお前ら、このまま空港に……」

マシュBB「ってことになりますかねぇ?」

マシュBB「まあ帰るのは明日の早朝ですから、マシュさんはまだセンパイの家に泊まれますが」

マシュ「……あ、の。先輩……」

ぐだ男「マシュ?」

マシュ「……はぐらかされてしまいましたけど、今度『自分には替えがきく』なんて悲しいことを言ったら」

マシュ「どんな状況であったとしても、絶対に先輩のその空虚さを奪い尽くします」

マシュ「……絶対ですよ?」

ぐだ男「……」

ぐだ男(おっかねぇー……! 強くなったなぁ、マシュ)

ぐだ男(BBのせいだと思うとムカつくが、アイツの闇とマシュの光があわさって最強に見える)
381 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 20:48:39.76 ID:N77FKkIM0
エリザ「……」

デオン「……」

ジャック「……」

茨木「……」

四騎(マスターの首筋に痕がついてる……)

デオン「チッ。走り回っていたから決定的な瞬間を見逃したな」

エリザ「後でBBに録画データを譲ってもらいましょうか?」

茨木「絶対ボられるぞ」

ジャック「いざってときにはナイフで脅すから大丈夫だよー」

BB(実はそのときの録画はしてなかったりして……)

BB(ふふ。弱みは私だけが握る予定でしたからねぇ)

マシュ(……やっぱりBBさんは意地悪です)

BB(積極的なだけです! 誰よりも!)
382 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 20:56:34.97 ID:N77FKkIM0
マシュBB「じゃ、四人は空港近くの24時間営業のファミレスにかけこんでいてください」

マシュBB「朝になったらそっちで合流です」

デオン「いいだろう」

デオン「……帰ったら諸々覚えておけよ、BB」

エリザ「逃げ切れるとは思わないことね?」

マシュBB「……ふふっ」

マシュBB「じゃ、さっさと帰りましょうか。センパイ!」ギュッ

ぐだ男「ああ」

マシュBB「……二回戦の用意はできてますよ?」

マシュ(できてませんが!?)ガビーンッ!

ぐだ男「胃が取れそうになるから勘弁してくれ……」

ぐだ男「それとなBB。お前、俺とマシュが快楽に溺れた場合はな?」

マシュBB「うん?」

ぐだ男「感覚を共有しているお前の方まで快楽に溺れる羽目になるだろ? それはいいのか?」

マシュBB「……」

マシュBB「あっ」

ぐだ男「今まで気付いてなかったんかいッ!」ガビーンッ!

マシュBB「い、いえ。実際共有しているのは感覚だけですし」

マシュBB「私が処女失うわけじゃないですしぃ……」アタフタ

ぐだ男「うーん、どうしよう。急にやる気が湧いてきた。お前相手ならいくらでもやれそうだ」

マシュBB「い、意地悪ぅ!」

マシュ「ていうかダメですよ、何言ってるんですか先輩!」

マシュ「仕返しのためだけの行為なんて、それこそ不健全です!」

ぐだ男「話がややこしくなるからいい加減に体の共有を切ってくれよぉ……!」
383 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 21:01:00.99 ID:N77FKkIM0
数時間後 ぐだ男家

ぐだ男「マシュとBBは寝たか」

prrrrr!

ぐだ男「……あいよ」

ガチャリンコ

BB『本体の方は眠らないんですよ』

ぐだ男「知ってる。そろそろ来るだろうなと思ってた」

BB『さて。サーヴァントたちとの休日、振り返ってみたら如何でしたか?』

ぐだ男「……」

ぐだ男「お前にこんなことを言うのは甚だ不本意だが、楽しかったよ」

ぐだ男「いつか見せたいと思ってたしな。俺の故郷」

BB『……ふふふ。そうでしょう? そうでしょうとも』

BB『最後の最後にドデカい思い出を作ってあげたかったんだけどなー残念だなー』

ぐだ男「お前な……」
384 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 21:10:47.65 ID:N77FKkIM0
ぐだ男「別にマシュの体を借りる形でなくっても、お前もこっちに来ればよかったのにさ」

BB『……御冗談を。私は裏からすべてを操るタイプの黒幕が一番似合ってます』

ぐだ男「そうかい」

ぐだ男「……寂しくなったらいつでも言えって。お前もため込むタイプだろ」

BB『非常に申し訳ないんですが、センパイ相手にぶちまける気はないんですよ』

BB『そういうのができるのはたった一人だけ。その一人はもう二度と会えないんですが』

ぐだ男「救えないヤツだ」

BB『ええ。自覚はありますとも』

ぐだ男「……願うだけならしてやるよ。いつかお前が、どんな形でもいいから救われればいいなって」

BB『反吐が出るほどのお人よしですね』

ぐだ男「自覚はある」

BB『……まあ、でも、あなたの存在が、ちょっとした暇潰しになってることは伝えておきます』

BB『あなたがいれば、元から救いなんていりませんよ』

ぐだ男「愛の告白か?」

BB『ドロドロに溶かしますよ?』

ぐだ男「……なんかもう話せば話すほどギスギスしてくるからやめよう。不毛だ」
385 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 21:21:44.90 ID:N77FKkIM0
BB『ていうかそんなクソ軽口がポンポン叩けるくせに、なんでマシュさんに対してはこう……』

BB『遠慮しすぎでは?』

ぐだ男「お前はお前! マシュはマシュ!」

ぐだ男「第一、あそこまで抵抗したのはお前の存在があったからだって!」

ぐだ男「裏でゲラゲラゲラゲラ笑ってる姿が幻視できるようだったぞ!」

BB『一生ネタにして笑いものにした挙句、結婚スピーチでもツラツラどんなプレイしたのか述べてやろうと思ったのに』

ぐだ男「鼻毛むしるぞッ!」ウガァ

BB『美少女に鼻毛なんて生えませんー!』

BB『……え? あ、イシュタルさん。どうかしましたか?』

ぐだ男「お?」

BB『は? ケツァルコアトルさんが? 抜け駆け? 勝手に加護を?』

BB『いや何してんですかあなたたち! 無駄に干渉したら巌窟王さんに怒られちゃいますよ!?』

ぐだ男「……もう切るか?」

BB『ごめんなさい! こっちが急に忙しくなっちゃったので!』

BB『それでは!』


ガチャリンコ ツーツー


ぐだ男「……」

ぐだ男「明日で終わり、か」
386 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 21:32:21.83 ID:N77FKkIM0
ファミレス

デオン「……楽しかったな」

茨木「そうだな。異論はない。禍根もな」

ジャック「私たちはもっと遊びたかったよ」

エリザ「そんなこと言ったらキリがなくなっちゃうわよ……?」

エリザ「……」

エリザ「……ッ!?」ガビーンッ

デオン「どうした?」

エリザ「茨木ッ! アンタ、確かTOKI●のサイン欲しいからって酒呑にサイン色紙とペン貰ってたわよね!?」

茨木「持っていたが……会えず終いだったので真っ白だぞ」

エリザ「それを今すぐ貸しなさい! 今すぐッ!」

デオン「どうした。一体何が……」チラッ

デオン「……」

デオン「何ィ!? 安室奈美●! 安室奈●恵がいるじゃないか!」ガビーンッ!

茨木「ああ、あのマーリンの次として無駄に有名になった……」

エリザ「不名誉なこと言わないで! 元から有名よ! 何の罪もないマーリンを刺殺したくなっちゃうわ!」

ジャック「マーリンかわいそう」

エリザ「あ、ちょ、来た。こっち来てる! 安室奈美●こっちに来て……キャーーー!」



こっちはこっちで旅行の最後を楽しんでいた
387 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/22(金) 21:32:50.71 ID:N77FKkIM0
続きは明日!
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/23(土) 03:54:58.38 ID:CGa/9QPl0
安室奈美恵の話をするとしよう・・・
389 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/23(土) 19:11:12.55 ID:8iFdA6Ic0
巌窟王の学級日誌
最近アンジーの夢見がすこぶる悪い。
理由はわかっている。カルデアにいる神性持ちサーヴァントがこぞってアンジーに加護を与えようとするため起こる副作用だ。

『日系のツインテ美少女が有料で八極拳叩き込もうとしてくる』とか『喋るクマのぬいぐるみ携えた巨乳美女が弓術教え込もうとしてくる』とか『ロリな外見した双子の美少女がバイザー付けたデカい女の人に乗って追ってくる』とか、悪夢の内容は様々だ。

あまりにも不憫すぎるのでBBに苦情を送った後で、入間に助けを求めた。

普段は酷い言動のせいで勘違いされがちだが、彼女は面倒見がいい。強く頼めば断らない。
それと、最初は魔術の存在を一切認めていなかったが、俺の力を正しく認識した後はそのすべてを解析しにかかっている。黄金の脳細胞だとかなんだとかは戯言に等しいが、豪語するだけのことはある。

『対症療法になっちまうが、ひとまず夢なんか見ようがない世界に行けば問題ないはずだ。俺様に任せておけ』

と、言っていたが、もしかして三階の隠し部屋の奥にあった妙な機械を使うつもりなのだろうか。
楽しみにしておこう。
390 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/23(土) 19:18:43.27 ID:8iFdA6Ic0
巌窟王「ふむ。なるほど。確かにこれならばアンジーも夢は見ないだろうな」

巌窟王「……む? 入間め。ケアレスミスだな、これは。仕方ない、俺が修正しよう」

巌窟王「卒業アルバム作りのために培ったノウハウが生きたな」カタカタカタ

巌窟王「む? 入間か。クハハ、お前のミスを俺が今修正してやったところだぞ! 喜べ!」

巌窟王「……ん? 何故泣く? そこまで嬉しかったか?」オロオロ
391 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/23(土) 19:23:28.92 ID:8iFdA6Ic0
早朝のぐだ男家

ぐだ男「……」

ぐだ男「なんか巌窟王が余計なことをする夢を見た気がする……」

マシュ「あ、先輩。起こしてしまいましたか」

ぐだ男「マシュ。もう出るのか?」

マシュ「ええ。本当は書置きを残してこっそり出るつもりだったのですが」

ぐだ男「……二日後、またカルデアでな。やることはまだまだ残ってるぞ」

マシュ「はい。わかっています、マイマスター」

マシュ「……じゃ、行きますね」

ぐだ男「おう。じゃあな」


ガチャリンコ


ぐだ男「……見送りするまでもないよな。すぐ会えるんだし」
392 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/23(土) 19:25:44.16 ID:8iFdA6Ic0
休憩します!
393 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/24(日) 07:13:32.92 ID:fUQobVMC0
ファミレス

マシュBB「みなさーん! お待たせしました、BBちゃんの到着ですよー!」

デオン「マシュ。マスターとの二人きりの夜、楽しんできたかい?」キラキラキラ

エリザ「ふふっ。ちょっとは大人になったのかしら、マシュ」キラキラキラ

茨木「魔酒よ。ドリンクバーというものは余程飲まない限り元が取れないらしいな?」キラキラキラ

ジャック「マシュー! 会いたかったー!」キラキラキラ

マシュBB「わー。みんな清々しいほどにBBちゃんを無視。凄い笑顔ですね」

デオン「お前はもう消えろ。用は済んだはずだ」

エリザ「本当に。本当にイヤだけど、必要とあらば土下座だってしてやるわ。消えて」

マシュBB「うーん、そんな無駄に覚悟を決められましても」

ジャック「え? 何? 感謝されたいの? ありがとうBBがいてくれて助かった消えてお願いだから」

茨木「しっしっ」

マシュBB「なんかもうみんなBBちゃんのこと好きなんじゃないかって思えてきました」
394 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/24(日) 07:27:18.08 ID:fUQobVMC0
デオン「BB。一緒に旅行できて一瞬『楽しいな』と思ったことは認めてやる」

デオン「認めてやるがそれは錯覚だと思うことにしたぞ。昨日の仕打ちでな」

マシュBB「別に悪意があったわけじゃないんですけどねぇ」

茨木「悪意ゼロであんなことができるのなら根っから邪悪なのであろうな。わかるわかる」

ジャック「……もしかして酒呑童子のこと思い出してる?」

茨木「いやエリザの昨日の所業思い出してた」

エリザ「何故ェ!?」ガビーンッ

マシュBB「何故とか言ってのけるあたりが一番、ね……?」ニコリ

エリザ「困ったような笑顔をこっちに向けないで! 何が『ね?』よ!」
395 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/24(日) 07:41:51.06 ID:fUQobVMC0
マシュBB「確かに時限爆弾とか銃の正規品とかを流したのはやりすぎかなーって思いましたけど」

マシュBB「ここまでしないと焚きつけられないと思ったんですよ! 仕方ないじゃないですか!」

デオン「何が仕方ない、だ」

ジャック「……正規品?」

茨木「ジャック? どうかしたか?」

ジャック「いや……あの人たちと戦っている間、アサシンの方のエミヤに銃の写真を送ってアドバイスを貰ったりしてたんだけど」

ジャック「あの人たちが持ってた銃の中に正規品なんて一つもなかったよ?」

マシュBB「えっ?」

デオン「……BBから配布されたものを更に売って資金にでも変えたんじゃないか?」

茨木「だとしたら問題だが……BB。絶対に黙っていろ。一応、汝も仲間なのだからな」

マシュBB「うーん、まあそれは当然ですが、気になりますね。後で本体の方に諸々調べさせてみます」
396 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/24(日) 08:16:14.66 ID:fUQobVMC0
カルデア

BB「むう……消えた正規品の銃、か……」

BB「確かに売ればかなりの金にはなりますが、一体どこに消えたんでしょうね」

BB「……ん? あれ。エリザさんのせいで顔が半壊してたから解析が遅れましたが、これって……」

BB「昨日ホテルを襲ったの全員木っ端の構成員じゃないですか。バイト感覚で社会に楯突いてるタイプの」

BB「じゃあ正規品じゃなかったのは銃だけじゃなくって構成員も……」

BB「……そういえば彼らが狙ってた政治家、今の居場所は……」カタカタ




BB「……あっ! 空港!? 嘘でしょ!?」
397 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/24(日) 08:18:35.74 ID:fUQobVMC0
休憩します!
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/24(日) 11:15:11.37 ID:ejLZNH5Io
もう一悶着ありそうで嬉しいぜ
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/09/24(日) 13:47:36.82 ID:WTiz8mVXo
もうちっとだけ続くんじゃ
400 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/24(日) 16:44:43.78 ID:fUQobVMC0
空港

BB(ちょっとマシュさん! 人格交代! 大変なことがわかっちゃいました!)

マシュ(……今ちょっと取り込み中なのですが)

BB(いいから!)

マシュBB「みなさん! あの正規品の銃の居所がわかっ……」

マシュBB「あれ。茨木さんだけですか?」

茨木「BBか」

マシュBB「あれ? なんで縛られて……あれ。私も。あれ?」


ズドォンッ!

キャー!


テロリストA「静かにしろ。見せしめにされたいか?」

マシュBB「……」

マシュBB「あの。もしかして遅すぎました?」

茨木「吾らが空港に入った途端コレよ」

マシュ(カルデアのBBさんと私の中のBBさんで人格が独立しているって割にはこういうこと起こりますよね)

BB(だって実際に二つの人格を同時起動させてると滅茶苦茶頭痛くなるんですもの。片方はスリープさせてますよ)
401 :爆死の人 ◆SxyAboWqdc [saga]:2017/09/24(日) 16:56:13.51 ID:fUQobVMC0
茨木「吾はいざというときに他の人質たちの盾になれるから、あえて人質の中に紛れ込んでおる」

マシュBB「マシュさんは?」

茨木「鈍くさいから普通に捕まった」

マシュBB「マシュさん……」

茨木「まあ魔術とは何の所縁もない連中が相手だから、どんなに武装しようが吾らは問題ない。ないのだが」

マシュBB「一つ。空港を占拠しているから、どう少なく見積もっても人数が昨日とはケタ違い」

マシュBB「二つ。人質の救助が終わっていないので下手に動くと今度こそ死人が出る」

マシュBB「三つ。ここ明らかに『見せしめスタジオ』ですよねー。彼らの要求にちょっとでも陰りが出たらそれでもアウト」

マシュBB「……それ以前に、この状況自体が私たちにとってはアウトです」

茨木「一歩間違えたらテレビに映るぞ。化粧に気合は入れてきたか?」

マシュBB「んなわけないでしょう。私たち本当はここにいちゃいけないし、ここにいることがバレてもいけないんですよ」

マシュBB「ダヴィンチちゃんに怒られるー……」ガクリ

茨木「こうなってくると哀れよの。安心しろ、吾らもちょっとは庇ってやる。ちょっとは」

マシュBB「誇張でもなんでもなくマジでちょっとでしょうね」
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