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少女「コミケ行くので泊めてください!」男「は……?」
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391 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:43:28.07 ID:Rg3u98mHo
男「陰謀の考察はソッチでやってくれ」
男「俺たちは純粋にCOMIKEを楽しみに来てるだけなんだからな」
白い死神「おや。その割には、面倒ゴトに巻き込まれたみてーだが?」
男「ふん……。黒ずくめさんトコの、帰りにな。タマタマだ」
少女「…………」
白い死神「お前が持ってる紙袋は、ソコでぶっ倒れてるあんちゃんのか?」
男「ああ。置いていきたいんだが、どうにもタイミングが無くてな……」
白い死神「いいじゃねえか。どうせこの後の予定も無いんだろ?」
白い死神「しばらくジャマにならないココで涼んでようぜ」
392 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:43:54.99 ID:Rg3u98mHo
白い死神「ん……。ちょっと、その袋の中身、見せてもらってもいいか?」
男「…………」
白い死神「ははっ、盗りゃぁしねーよ」
少女「……、……」
白い死神「どれどれ。……げ、黒ずくめ持っていやがるのか」
白い死神「何コイツ、チケット組?」
男「いや……。俺が確認したところ、クサかったし、クマも出来てた」
男「たぶん、昨日の夜から並んでる徹夜組じゃないかな」
白い死神「徹夜か……。成仏しろよ」
393 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:44:23.65 ID:Rg3u98mHo
男「死んではいないと思うけどな」
白い死神「いや、わからんぜ? 比較的涼しいとはいえ、灼熱の夏コミだ」
白い死神「……もっとも、ビッグサイトにあの天使ある限り、死人は出さないだろうが」
天使「氷が溶けてきました。至急、冷凍庫から新しいモノを取り出してください」
天使「起きましたか。保護者に連れていってもらいなさい、救護室のスペースは有限なのです」
天使「また徹夜組ですか。ルールを破った畜生の治療は後回しです」
男「……天使?」
白い死神「はっは。あの無慈悲な働きも含めて、神の使い、“天使”と呼ばれてるのさ」
394 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:44:52.02 ID:Rg3u98mHo
白い死神「対となる死神の二つ名を持ってる俺としては、どうしても意識しちゃうね」
男「勝手に意識しておけ……」
白い死神「まあ実際、あの女がCOMIKEに赴任してから」
白い死神「ビッグサイトからの病院送りの数は劇的に減っている」
白い死神「病院に行かせず蹴り出しているだけ、ともいうが……」
白い死神「対処は的確で、治療は確実だ」
白い死神「野戦病院さながらの、この地獄じゃあ、崇め奉られような」
男「野戦病院か……。たしかに、そんな感じだな。ココは」
男「ベッドにも置かれず、ザコ寝してる患者が多いのが、特に」
395 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:45:19.91 ID:Rg3u98mHo
白い死神「“戦場”の病院なんだから、野戦病院でマチガイないね」
白い死神「俺の仲間も何度かお世話になったコトがある」
白い死神「チケット組だとバレたら、白い目で見られたがな! はっはっは!」
男「ふーん。チケット組とか、関係あるのか?」
白い死神「ああ、関係大アリだ。あの天使、ルール違反者には、かなり厳しい」
白い死神「チケット組の患者はすぐに追い出され、徹夜組の患者は対処を後回しにされる」
白い死神「根っからのレイシストってヤツだぜ、アイツぁ」
男「それは、ある意味で公平ともいえるような気がするが……」
白い死神「違いない! あれほどの正義の執行者は、あとはスタッフ長くらいだね!」
396 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:45:49.28 ID:Rg3u98mHo
白い死神「ほら、徹夜組のあんちゃんも。ソコに転がされていやがる」
徹夜組「…………」
男「まだ起き上がらないか」
男「よほど、ムリをしていたんだな……」
白い死神「徹夜組なら、ただの善良な被害者ってワケか」
白い死神「まあ、今日に当たった運が悪かった、としか言いようが無いな」
少女「…………」
男「善良、ねえ」
397 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:46:17.02 ID:Rg3u98mHo
白い死神「おや。男も、徹夜組差別主義かい?」
男「そこまでポリシー持ってるワケじゃないが……」
男「まあ、徹夜はいけないコトなんじゃないか?」
白い死神「はん。俺に言わせれば、身勝手に徹夜組を叩くヤツこそ、本当の悪だね」
少女「……どういうコトですか?」
男「少女……」
白い死神「おや、少女ちゃん。復活かい? さっきからずいぶん、おとなしかったが」
少女「キョーミのある話題だったので」
少女「身勝手に徹夜組を叩くヤツこそ、本当の悪……って、どういうコトですか?」
398 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:46:58.63 ID:Rg3u98mHo
白い死神「いやあ、深い意味は無いがね」
白い死神「―――事情も知らないで、準備会という公式が禁止しているのをいいコトに」
白い死神「安全な立場から、無責任に、正義をかざして非難する」
白い死神「そういった行為は、ムショーに腹が立つんでな。小市民的には」ギリ
少女「…………」
少女「……その、“事情”っていうのは?」
白い死神「…………」
白い死神「……ちと、深いハナシになるがね」
399 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:47:32.44 ID:Rg3u98mHo
白い死神「徹夜組が、なんで徹夜行為を行うのかは、知ってるか?」
少女「え……。そりゃ、欲しい頒布物があるからですよね」
少女「でも、だからってルールを破るのは、ダメだと思います」
白い死神「ああ、そうだな。実際ダメだ」
白い死神「だが徹夜組だって、ルールを破らずに、欲しいモノが手に入るなら」
白い死神「はじめから徹夜なんてしないさ。そうだろう?」
少女「……。そりゃ、まあ……」
白い死神「どう考えてもルールに問題があるんだよ。準備会の標榜する、な」
白い死神「だから徹夜組は、いくら禁止しても、無くならない」
400 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:48:00.72 ID:Rg3u98mHo
白い死神「そして、ルールを破って並んで、頒布物を手に入れようとした、徹夜組の末路が」
白い死神「そこのあんちゃんだ」
徹夜組「…………」
少女「…………」
白い死神「俺としても、さすがにいたたまれないね」フルフル
白い死神「黒ずくめは辛うじて手に入れているが、他にも欲しいモノがあったろう」
白い死神「だが、ココでぶっ倒れたせいで、その計画はオジャンだ」
男「たしかに徹夜組のほうが、俺たちなんかより、よほどCOMIKEに真剣なのかもしれないな」
401 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:48:29.09 ID:Rg3u98mHo
白い死神「あんたら、黒ずくめを手に入れられなかったんだろう」
少女「……!」ドキッ
少女「……は。ハイ」
白い死神「始発と同時に行ったのに、徹夜組に先を越されている」
白い死神「ルールを守って、ルールを破った奴に出し抜かれた」
白い死神「さぞ悔しいだろうなァー」
少女「…………、……」
白い死神「だったら、盗っちまいなよ」
402 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:48:56.48 ID:Rg3u98mHo
少女「……!!」
白い死神「コイツらはルールを破った悪だ。誰も咎めやしねえぜ?」
白い死神「むしろ、コレは正義の鉄槌だ」
白い死神「キマリを守らず、COMIKEを存亡のフチに追いやる、徹夜組へのな」
男「おい、死神……!」
白い死神「くっくっく。だが、俺の言ったコトは間違っているか?」
男「…………」
少女「……ええ。ソレはマチガイです」
403 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:49:23.89 ID:Rg3u98mHo
男「……!」
少女「いくらルールを破ったヒトだからって、目の前で頒布物が売り切れたからって」
少女「他人の“戦利品”を奪ってはならない」
白い死神「ほう……」
少女「私が頒布物を手に入れられなかったのは、私のチカラが劣っていたから」
少女「彼が頒布物を手に入れたのは、私よりも情熱が勝っていたから」
少女「ソレを我欲に濡れた願いで覆そうとするコトこそ、マチガイです」
白い死神「…………」
白い死神「嬢ちゃん……」
404 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:49:51.41 ID:Rg3u98mHo
白い死神「なかなか良いガッツ持ってんな」ポン
少女「え……」
白い死神「男よぅ。良い女、捕まえたじゃねえか?」
男「だから、ホントそういうんじゃないから……」
白い死神「かっかっか。よきかな、よきかな」
白い死神「ホント、準備会にこんな公平な人間がもっといれば、良かったんだがねえ」
男「何……? どういうコトだ?」
405 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:50:30.91 ID:Rg3u98mHo
白い死神「ん? 準備会がもっと公平なら、こんなルール」
白い死神「とっくにもっと違うモンにすり替わってるだろ」
男「いや……。単に良いアイデアが無いだけなんじゃないのか?」
男「10000人にもなる徹夜組を排除するのは、難しいだろうし……」
白い死神「…………」
白い死神「あんた、本当にそう思うかい?」
男「……!」
少女「え……?」
406 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:51:02.43 ID:Rg3u98mHo
白い死神「さっき、このあんちゃんは黒ずくめしか手に入れられなかったと言ったが」
白い死神「そんなのは氷山の一角だ」
白い死神「場合によっては、行列に並んだ挙句、何も手に入れられなかった……」
白い死神「そんな始発組と変わらないような徹夜組だって、現れる」
少女「な……。そ、それはどういうコトですか?」
少女「徹夜組のヒトは、確実に頒布物を手に入れられるから、並んでるんでしょう?」
白い死神「んっんー。その言い方には、ちと語弊がある」
白い死神「正確には、“頒布物を手に入れられる可能性が高い”から、並ぶんだ」
407 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:51:30.54 ID:Rg3u98mHo
少女「……そ。それは……」
少女「徹夜をしても、頒布物を手に入れられないコトがある……?」
白い死神「ご名答! さすが、聡い嬢ちゃんだ」
白い死神「そう。徹夜組だって、無敵じゃあない」
白い死神「ツラい思いして、前の夜から並んでも……」
白い死神「さらに別のヤツに、出し抜かれるかもしれねえんだ」
少女「べ。別のヤツ、って……?」
男「…………」
白い死神「考えてもみろ。いくつか、方法があるだろう?」
408 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:51:57.89 ID:Rg3u98mHo
白い死神「始発組よりも、徹夜組よりも。早くに会場に入れる、“魔法のチケット”が」
少女「……!!」
白い死神「そう。始発組は徹夜組に、徹夜組はチケット組に、さらに出し抜かれる」
白い死神「チケットを手に入れた者こそが、真の絶対正義なのさ」
男「……そして、そのチケットを発行しているのが」
白い死神「そう。まぎれもなく、準備会の連中」
白い死神「モチロン、チケットも理念通りに使えば、正しいアイテムだが」
白い死神「哀れかな。使う人間が悪ならば、アイテムも悪に成り下がる」
409 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:52:40.28 ID:Rg3u98mHo
白い死神「そして。この二種類のチケットの通称。その名前を、なんと言った?」
少女「え……。たしか、片方がサークルチケット。ソレと……」
少女「……!!」
白い死神「……そういうコトさ」
白い死神「準備会は身内の特権を守るために、スタッフチケットを発行している」
白い死神「ソレ自体がマチガイだとは言わん。事実、当日スタッフは頒布物を買えないからな」
白い死神「だが、準備会が発行したチケットが存在するために」
白い死神「準備会が提示したルールは守られず、徹夜組があふれ出す」
410 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:53:12.54 ID:Rg3u98mHo
白い死神「しかも、結局徹夜組も、チケット組には敵わない」
白い死神「どうだ? コレがCOMIKEの現実だ」
少女「……そ。ん、な……」
男「…………」
男「一つ、いいか」
白い死神「おう。なんでも」
男「死神。お前は、今日もファンネルと協力して、頒布物を手に入れたようだが……」
男「その頒布物を手に入れるために、お前たちはどうやって入場した?」
411 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:53:41.42 ID:Rg3u98mHo
白い死神「…………」
少女「……!」
少女「ま、まさか……」
白い死神「……ああ、そうさ」
白い死神「俺たちだって、一般参加者より早く入場したよ。サクチケを使って、な」
男「お前、やっぱり……」
白い死神「おっと、カン違いするなよ」
白い死神「俺たちは、転売だけは大嫌いなんだ」
412 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:54:11.83 ID:Rg3u98mHo
白い死神「サクチケは、転売で手に入れたモノじゃなく」
白い死神「友人をはじめとした、当日のサークル参加者と協力して手に入れているし」
白い死神「頒布物を買うのは、ファンネル仲間と、サクチケを提供してくれたサークルのためだ」
白い死神「けっして頒布物を転売するためじゃない」
男「だとしても、お前たちも、一般参加者の列には並ばず」
男「サークル参加者でもないのに、先に入場しているのは、たしかだろう」
白い死神「ああ。その通りさ」
白い死神「目には目を。歯には歯を。悪には、悪をもって制す」
413 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:54:39.33 ID:Rg3u98mHo
白い死神「それが、俺たちのやり方だ」
少女「…………」
白い死神「というより、チケットというシステムが存在する以上、それが最善手だ」
白い死神「結局のところ。準備会が内部改革しないコトには、どうしようもないんだよ」
男「…………」
白い死神「……おしゃべりが過ぎたな」
白い死神「ジューブン涼んだし、そろそろ俺は島中の絨毯爆撃に行くぜ」
白い死神「その紙袋は、ちゃんと徹夜組のあんちゃんに返しておけよ」
白い死神「じゃあな。男、聡い嬢ちゃん。機会があったら、また会おうぜ」
414 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:55:05.78 ID:Rg3u98mHo
――ビッグサイト 入口
男「…………」
少女「…………」
男「……なあ、このあと、どうする?」
少女「…………」
男「まだ島サークルでも見に行くか」
男「友人でも探しに行くか。それとも……」
少女「……いや」
415 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:55:33.19 ID:Rg3u98mHo
少女「……今日は、もう帰りたいです」
男「…………」
少女「死神さんのおハナシ……」
少女「まさか、COMIKEの現実が、そんなだなんて、思いませんでした」
男「おいおい。アイツのハナシを本気にしてるのか?」
男「そんなの、アイツが言ってるだけだぞ」
男「もっと他の見方だってあるだろう」
少女「ハイ。でも、彼の言うコトも、真実の一端だと思います」
416 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:56:02.25 ID:Rg3u98mHo
少女「……それに、私は、徹夜組のヒトのモノとはいえ」
少女「一度、尊敬すべき戦士の“戦利品”を盗もうとしました」
男「…………」
少女「恥ずかしいです。今すぐ、消えてしまいたいくらい」
少女「……私に、もう、COMIKEを楽しむ資格なんて……、ありません」
男「…………」
男「…………そうか」
417 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:56:30.09 ID:Rg3u98mHo
男「……じゃあ、今日はもう、帰ろうか」
少女「……はい」
男「その前に、コレを食っておけ」
少女「……? エナジーバー、ですか……?」
男「この暑さだ。家に帰るまでに、あの徹夜組のように倒れるとも限らん」
男「家に帰るまでが、COMIKEだぞ」
少女「…………」
少女「……、ハイ」
418 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:56:58.91 ID:Rg3u98mHo
――ビッグサイト 周辺
魔法陣「17歳♂暇だから全レスします☆」
魔法陣「おっさんネロ。……おっさんだったわ」
魔法陣「年齢2ケタはオッサン(キリ」
魔法陣「BIPで本格的にRPG作ろうぜ」
魔法陣「未完乙、クソスレ乱立すな」
魔法陣「死ね。氏ねじゃなくて死ね」
男「……。あれは……」
419 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:57:32.65 ID:Rg3u98mHo
男「すまん。ちょっと待っててくれ」
少女「……? ハイ」
男「すみません、BIPの魔法陣ですよね?」
魔法使い「はい、そうですよ。あ、ヘンなヤツばっかでスミマセン」
魔法陣「これぞ馴れ合いスレwwwwww」
魔法陣「股の名をBIPヌクモリティ」
男「あ、あはは……。あの、チャームって、まだあります?」
魔法使い「ええ、ありますよ。BIPPERのヨシミで、一つどうぞ」
420 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:58:00.82 ID:Rg3u98mHo
男「ありがとうございます!」
魔法使い「いえいえ。スレのほうでは、またよろしくお願いしますね」
男「BIPも、結構仲良いですよね。罵詈雑言もあんま飛ばないし」
魔法使い「あなたCOMIKEの期間中だけBIP来てるでしょう」
男「……バレましたか」
男「すまん。お待たせ」
少女「何やってたんですか?」
少女「あそこ、なんか人が輪になって集まってるみたいですが……」
421 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:58:28.40 ID:Rg3u98mHo
男「ああ。アレは、通称“魔法陣”」
男「とある、ネット掲示板の住民の集まりでな」
男「なんとなく仲間で集まってケータイいじってる姿から、そんな名前がついたんだ」
少女「……は、はは……。まあ、集まるのは自由ですよね」
少女「……あれ。ってコトは、男さんも、その掲示板を?」
男「まあな。COMIKEの情報とか、けっこう書き込まれるし」
男「そうじゃなくって。ハイ、これ。あげるよ」
少女「あれ? ……、コレって……」
422 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:58:56.17 ID:Rg3u98mHo
男「チャームのアクセサリーだ。魔法陣では、毎回タダで配ってるんだよ」
男「どうだ? オレンジの輪切りみたいで、けっこうカワイイだろう?」
少女「ええ……。ソレは、そうなんですが……」
少女「私、同じの持ってますよ?」
男「……え?」
少女「ほら、この首のとこ。ネックレス」
男「……あ。ホントだ、同じだ……」
男「……同じの二つは、いらないよな……」ガックシ
423 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:59:25.56 ID:Rg3u98mHo
少女「…………」
少女「……なら、ソレは、男さんが持っていてください」フフッ
男「へ? ……俺が?」
少女「それで、もしビビっとくる女性に出会ったら、ソレを渡す」
少女「……と、いうのはどうでしょう」
男「えぇー。俺、女には縁が無いからな……」
男「あ、今ならお前がいるけど」
少女「ふふ。私はノーカンで」
少女「男さん良いヒトですし、良い女のヒトに出会えますよ。ええ、必ず」
424 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 19:59:54.69 ID:Rg3u98mHo
男「そのコンキョはどっから出てきたんだ」
少女「へへ。私、カンは良いほうなので」
少女「きっと良い出会いが、すぐ近くに待っていますよー」
男「……そうか。だと、いいんだがな」
男「ていうか、そのネックレス、ホントにこのチャームとソックリだな」
男「ソレも魔法陣産か? 毎回、チャームにCOMIKEごとの連番を押してくれるんだが……」
男「その番号も今回と同じだし」
少女「えぇ!? そ、そーですね。私のコレは貰いモノなので」
少女「元の持ち主が、COMIKEに参加していたのかもしれませんねー」
425 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:00:22.10 ID:Rg3u98mHo
――アパート前の道路
パタン
少女「ありがとうございましたー」
運転手「今回もどうも。三日目も、お願いしますね」
少女「……、…………」
男「ええ。モチロンですよ」
運転手「では」
ブロロロロロ…
426 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:00:48.93 ID:Rg3u98mHo
――居間
男「……はあ。けっこう、早く帰ってきちまったな」
少女「…………」
男「まだ昼か。ビッグサイトは忙しそうだな……」
男「昼飯はどうする? どっか、食べに行くか?」
少女「…………」
少女「じゃあ、ちょっとワガママ言ってもいいですか?」
427 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:01:17.10 ID:Rg3u98mHo
男「…………」
男「……いいぞ。大学生のフトコロの深さというのを、見せてやろう」
少女「…………」フフ
少女「では、男さんの手料理が食べたいです」
男「…………?」
男「お、俺の? 料理?」
少女「ええ。昨日の口ぶりだと、作れますよね?」
少女「コンダテは問いません。ぜひ、よろしくお願いします!」
428 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:01:44.29 ID:Rg3u98mHo
男「…………」ボリボリ
男「……マッタク。弱ったな」
少女「あれ? 作れないんですか?」
男「いや、作れるがな」
男「材料が無い」
少女「…………、あー」
男「まずソコから調達しなきゃならん。弱った」
少女「……そうですか」
429 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:02:11.54 ID:Rg3u98mHo
少女「じゃあ、一緒に買いに行きましょうよ! 食材!」
男「……へ? 今からか?」
少女「そうです。東狂では、どこで食材買うんですか? やっぱスーパー?」
男「そうだな。……いや、かなりの田舎でもない限り、そうだと思うが」
少女「よっしー!! それじゃあキマリですね、レッツショッピンショッピン!」
男「…………」
男「……はあ。やれやれ」
男「わかった。だが、今日の戦利品くらい片付けておけ」
少女「…………」
430 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:02:39.24 ID:Rg3u98mHo
男「戦場から帰った戦士としての、当然のタシナミだぞ」
少女「……。そう、ですね……」
少女「わかりました。といっても、黒ずくめさんの既刊、3冊だけですが」
男「それでもリッパな戦利品だ」
男「……そういえば、いったいどんな本だったんだ?」ガサ
男「……!!」
男「……こ、コレ、は…………」
少女「ん……? どれどれ」
431 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:03:07.16 ID:Rg3u98mHo
少女「男のヒトが二人、見つめ合っている表紙ですね」
少女「男さん、これはいったい?」
男「…………、…………」
少女「ちょっと、私には知識が無いので、わかりません……」
少女「少なくとも、おじいちゃんはこういうの、持ってなかったですね」
男「…………」
男「……まだ早い。というか、一生早い」
少女「えー。いったいどういうコトなんですか」グラグラ
432 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:03:33.97 ID:Rg3u98mHo
男「揺らすな……」ガクガク
パサ
少女「あ……」
男「ん……? この紙は……」
男「黒ずくめさんの連絡先だな」
男「ああ、そういえば……。今日並ばせたコトへの、お詫びがしたいと」
男「……どうする?」
少女「…………」
433 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:04:04.79 ID:Rg3u98mHo
少女「…………」
男「…………」
少女「…………」
男「…………」
少女「…………ええ。かけてみてください」
男「そうか。……って、俺のケータイで?」
少女「ハイ。私のは、繋がりませんから」
男「俺のだって繋がる保証は無いが……」
男「まあ昼ならちょっとは空いてるだろうし、サークルもヒマしてるだろう」
434 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:04:32.38 ID:Rg3u98mHo
男「やれ。この電話番号だな」タタターン
ケータイ「プルルル! プルルル! プルプルプル!」
ケータイ「プルルル! プルルル! プルプルプル!」
ケータイ「ぼく悪いケ……」
黒ずくめ『はい、もしもし』
男「良かった、繋がった。もしもし、黒ずくめさん?」
黒ずくめ『あ……。男さんですか?』
男「そうだ。タイミング悪かったか?」
435 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:04:59.35 ID:Rg3u98mHo
黒ずくめ『いいえ、とんでもない。既刊もハケて、設営の撤収中だったんです』
黒ずくめ『お二人は、今、どちらに?』
男「ああ……。実は、もう家に帰ってきちまってな」
黒ずくめ『そうですか……。まあ、暑いですからね』
黒ずくめ『それで、少女ちゃんは、今ソコにいますか?』
男「うん。たしかにいるが」
黒ずくめ『……伝えたいコトがあります。良かったら、代わってもらえませんか?』
男「……わかった」
436 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:05:27.63 ID:Rg3u98mHo
男「おい、少女。黒ずくめさんが、代わってほしいそうだ」
少女「え……」
男「ご指名だぞ。まさか、ここで居留守使う気か? もういるって言っちまったぞ」
少女「……いや。出ます」
少女「お電話代わりました。少女です」
黒ずくめ『ああ、少女ちゃん。今日はゴメンね。気分悪くさせて』
少女「いえ……。黒ずくめさんのせいじゃありませんよ」
黒ずくめ『ありがとう。でも、元は僕が言い出したコトだから……』
黒ずくめ『だから、代わりと言っちゃナンだけど、僕から提案があるんだ』
437 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/26(土) 20:05:56.10 ID:Rg3u98mHo
少女「提案……?」
黒ずくめ『そう。僕は、明日の三日目は一般参加で入るんだけど……』
黒ずくめ『一日目と同じように、コスプレをしようと思うんだ』
黒ずくめ『だから……』
黒ずくめ『少女ちゃんも。コスプレ、やってみませんか?』
少女「は……?」
438 :
◆mclKiA7ceM
[saga]:2017/08/26(土) 20:06:43.02 ID:Rg3u98mHo
第二章は以上になります。
最終章は、現在鋭意制作中です。もう少々お待ちください。
439 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/26(土) 20:15:03.45 ID:8AnhUeue0
謎が解けてきたなー!
しかし話の構成ほんと上手だね。
最終章も楽しみにしてます。
440 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/26(土) 20:28:36.74 ID:dYpRuSkSo
おつおつ
行楽地限1なったなーとか
COMIKEに行った時のことが思い返されるようで面白い
441 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/27(日) 00:23:09.58 ID:dLlVHNuUo
少女の正体予想ついてたがやっぱりなーと思った
442 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sa?りや、ふや、なからはらるなわge]:2017/08/27(日) 04:36:43.18 ID:NYrKgx1JO
、家やわ、蘿諭?、蘿、わらほり?る、
皿府愛菜や蘿。やはらららら、はほやなはしは、ら?や
443 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/28(月) 09:33:12.50 ID:Ihjy91cWo
追いついた
楽しみしてます
444 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/28(月) 22:55:32.56 ID:5juCgtwI0
なんだかすごいSSに出会ってしまった
結構ボリュームあるけど一気読みしちゃったよ
続きも期待
445 :
◆mclKiA7ceM
[saga]:2017/08/29(火) 18:02:54.97 ID:IiVBuModo
感想ありがとうございます。AAを含めてとはいえ、既に
200KBを超えていますが、お楽しみ頂けているようで幸いです
>>440
当日参加された方ですか、恐縮です
実際の出来事と異なる部分は“COMIKE”限定のイベントということでお楽しみください
お待たせしました。完結の目途が立ちましたので、
最終章は前編、中編、後編に分けて今日から更新します。
それでは、最終章 前編を開始します。
今回は少ないですが30レスほどの予定です。
446 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:04:03.27 ID:IiVBuModo
ふと、目が覚めた。
あけぼのというには深すぎる、大都市の外れの、住宅街を包む夏の宵闇。
壁時計の針がさすのは丑三つ時。
ふと、窓から吹き込む夜の風に、目が覚めた。
なんとなく二度寝するのもきまりが悪いような気がして、
冷たい床から体を起こす。
だが。そこまで脳が覚醒して、……引っかかった。
この二日は、たしかに深夜に早く起きていた。
だが、早すぎる。
早く目覚めすぎるのも体に悪い、起きるのはせいぜい午前3時ごろ。
誤差といってしまえばそれまでかもしれない。
だが、今の時刻は、午前2時を少し過ぎたあたり。
なぜ俺は、今日に限って、少し早く目が覚めた?
447 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:04:37.35 ID:IiVBuModo
そこまで頭を巡らせて。
俺は、自分を眠りから揺り起こした要因に気付く。
風。
ベッドのそばにある窓から吹き込む、間近の秋を思わせるほのかに冷たい風。
しかし俺は、この風をしばらく肌で感じてはいなかった。
記憶が確かならばおよそ二日間ほど。
昨日までは何か、窓の風を、さえぎるモノがあって――――
いない。
この二日、いつのまにか見慣れた姿になっていた、彼女。
少女の姿が、そこには無かった。
448 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:05:04.13 ID:IiVBuModo
男「…………」
男「そうか」
男「…………」
男「アイツは、行ったか」
449 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:05:32.51 ID:IiVBuModo
男「キレイに自分の荷物だけ無くなっていやがる」
男「干しといた、昨日の服も……」
男「見事に無いな」
男「……ふう」
男「そりゃあ、もともと一人暮らしだし」
男「寂しいってこたぁ無いが……」
男「……ちょっと、薄情なモンだな」
450 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:06:00.37 ID:IiVBuModo
男「…………」
男「……となると、今日の予定も、変更か」
男「今日の天気は、一日を通しての晴れ」
男「予想最高気温は30度。べらぼうに暑くはないが……」
男「それでも進んで外に出たくはないな」
男「加えてビッグサイトなら。人々の熱気で、気温はマシマシだ」
男「そんなところに、好きこのんで行く理由は……」
男「もう、無いな」
451 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:06:27.66 ID:IiVBuModo
男「やれやれ」
男「…………」
男「……いや、ないな」
男「目当ても無いのに行っても、疲れるだけだ」
男「が、目が覚めちまったモンは、仕方がない」
男「どうしようかね」
男「…………明るいな」
452 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:06:54.79 ID:IiVBuModo
男「……月か」
男「満月とはいかないが、たいした光だな」
男「それでも、夏は空気中の水分が多いから」
男「さほどクッキリ見えているワケじゃないんだろうが」
男「でも、たとえば冬なら、空気が澄んで」
男「星も瞬いて……」
男「…………」
453 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:07:24.08 ID:IiVBuModo
男「……やめだ、やめだ」
男「アイツは、自分の意思で、行った」
男「ソレを俺がああだこうだ考えてどうする」
男「こんな時は月見酒だ」
ガサゴソ
男「一杯いくらの安物の酒でも」
男「気晴らしくらいにはなりますよってね」
454 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:07:51.41 ID:IiVBuModo
トクトク
男「…………」
ズズッ
男「…………」
男「まっず」
455 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:08:18.50 ID:IiVBuModo
ケータイ「プルルル! プルルル! プルプルプル!」
男「ん……?」
男「こんな時間に誰だ。メイワク電話か?」
男「…………」
男「友人か」
男「真夜中にいったい何なんだ。ったく……」ピッ
456 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:08:46.69 ID:IiVBuModo
男「はい、もしもし。俺だが」
友人『んんwww男氏wwwヤケモーニンwwwwwwぺゃっwww』
男「おはようという時間でもないだろう」
友人『それはwwwたしかにwww』
友人『しかし業界のアイサツは、すべてヤケモーニンですなwwwぴゃっwwwwww』
男「そんなコンビニか何かみたいな……」
男「いや、そんなコトはどうでもいい。こんな時間に何の用だ」
友人『んんwww男氏、黒ずくめ氏から聞きましたぞwww』
友人『三日目の今日はコスプレで参加する予定だとwww』
457 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:09:13.83 ID:IiVBuModo
男「…………」
男「いや、その予定だが」
男「申し訳ないが取りやめるコトになった」
友人『んん!?www何故ですかなwww』
友人『少女氏は乗り気であったと聞いているwwwwww』
男「その少女がいないんだ」
友人『…………んん?www』
友人『それはwwwいったいwwwどういうコトですかなwwwwww』
458 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:09:40.52 ID:IiVBuModo
男「だから、少女は、もう俺の家にいないんだよ」
男「昨日は、昼は俺のメシ食って、夜は出前で寿司とって」
男「それでさっさと寝たんだが」
男「いま起きたら、少女の姿が消えていた」
男「荷物も無い。自分の家に帰ったんだろう」
友人『……んんwwwだからソレはどういうコトですかなwww』
友人『我、まったく状況がつかめないwww』
友人『少女氏は、ザシキワラシか何かであったとwwwwww』
男「どうしてそうなる」
459 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:10:07.93 ID:IiVBuModo
友人『男氏、少女氏とケンカでもしたのですかなwww』
男「あいにく、一切断じて何も無い」
友人『では、何故wwwwww』
男「俺にもわからんよ」
男「ただ……」
友人『ただ?www』
男「アイツはどうも、満足したみたいだ」
男「この街に来た目的を終わらせてな」
460 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:10:38.01 ID:IiVBuModo
友人『んんwwwそのような抽象的なコトを言われても、まったくワケがわからないwww』
友人『我にもわかるよう説明するべきwww』
男「そう言われても、俺もこうとしか説明しようがない」
男「少なくとも、目的の一つはCOMIKEみたいだったが……」
男「それも、昨日、ああだったしな」
友人『…………』
男「そういうコトだ」
男「で、お前、結局何の用だったんだ?」
461 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:11:05.69 ID:IiVBuModo
友人『……いや、我、今日の朝はちと所用がありますのでwww』
友人『今のうちに、コスプレに関して、何か手伝えるコトがないかとwwwwww』
男「お前、コスプレの用意まであるのか……。ホント全方位だな」
男「だが。ソレも必要無くなった」
男「コスプレする当人がいないんだからな」
友人『…………』
男「本来なら俺から断りを入れるべきだが」
男「お前さえ良ければ、黒ずくめさんに伝えてくれないか」
462 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:11:34.60 ID:IiVBuModo
男「少女がいなくなったから、コスプレは出来ない」
男「俺も、三日目は、行く気は無い」
男「……って」
友人『…………』
男「理にかなってはいないんだろうが」
男「……それだけのために会うのも、バツが悪くてな」
友人『……わかりましたぞ』
友人『ですがwww男氏はソレで、いいのですかなwww』
463 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:12:02.83 ID:IiVBuModo
男「……? どういう意味だ」
友人『んんwww文字通りの意味www』
友人『男氏はソレで後悔は無いのですかなwwwwww』
男「…………」
友人『……んん、では我はまだ今日のサークルチェックが終わっていないwww』
友人『それではこれにてwwwぺゃっwwwwww』
プチ
ツー ツー ツー…
464 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:12:29.97 ID:IiVBuModo
男「…………」
男「言いたい放題、言いやがって……」
男「…………」
男「だけど俺は、アイツの保護者でも何でもないんだぞ……」
男「何の権利があって、何の責任がある……」
男「…………」
465 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:12:58.04 ID:IiVBuModo
男「…………」
男「……ちょっと、外の空気でも吸うか」
ガチャ
――アパートの外廊下
ヒュウウウウウウ…
カタカタカタ
男「…………」
466 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:13:25.99 ID:IiVBuModo
男「……月がまぶしいな」
男「相変わらず、ボロっちいアパートだ」ギシ
男「風呂設置する余裕があるなら」
男「リフォームの一つでもしやがれっての」
大家「いやー、すみませんね。そんなお金無くって……」
男「……!」
男「な……。……、な……」
大家「私が出店した稼いだお金で、少しでも男さんたちに還元できればいいんですけどね」
467 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:13:53.13 ID:IiVBuModo
大家「というのは冗談ですが」
男「冗談なんですか。断固リフォームする気は無いというコトですね」
大家「ええ。そんなコトしても、私に一銭のトクもありませんので」
男「コッチはコッチで、現金なヒトだ」
大家「……で。男さん」
大家「こんな朝早く、いや夜遅くに、いったいどうしました?」
男「…………」
男「……それは、コチラのセリフですよ」
468 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:14:20.62 ID:IiVBuModo
大家「え? 私ですか?」
大家「私はホラ、大家として、アパートの掃除なんかもしなきゃいけないのでー」サッサッ
男「…………」
大家「で、どうしましたか」
大家「もしやとは思いますが、……少女ちゃん案件ですか?」
男「……!」
男「…………」
大家「ふふっ、その顔は、アタリって顔ですねー」
469 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:14:48.85 ID:IiVBuModo
男「……どうして」
大家「え? だって私、会いましたもん」
大家「少し前、男さんの部屋を出ていく、少女ちゃんと」
男「……!!」
男「お、おい! アイツは! アイツはどこへ行った!?」
大家「…………」クス
大家「気になりますか?」
470 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:15:17.89 ID:IiVBuModo
男「……!」
男「……いや。べ、別に」
大家「ふっ、ふっ、ふっ。男さん、面白いなあ」
大家「そこまで取り乱しておいて、真逆のウソつくんですか?」
男「……ちっ」
大家「もう。オトコのヒトって、ほんとメンドクサイですねえ」
大家「心配だから、行き先を知りたい」
大家「気になるから、追いかける」
大家「それでいいじゃないですか」
471 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:15:46.30 ID:IiVBuModo
男「…………」
大家「…………」
大家「だーっ、もう。ホントにスナオじゃないんだから……」
大家「……じゃあ。コレは私のヒトリゴトです」
大家「聞くも聞かないも、動くも動かないも、男さんの自由です」
大家「それに関して私は何も思いませんし、何も言いません」
大家「ソレでいいですね?」
男「…………」
472 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:16:15.50 ID:IiVBuModo
大家「ヘンジが無いってコトは、承諾と捉えますよ」
大家「……そうですね。少女ちゃん、荷物を持って向こうの道に走っていきました」
大家「方角でいえば西。ちょうど太陽の沈む、夜明けとは逆の方向ですね」
大家「もっとも、今はまだ、朝焼けの時間には早いですが」
大家「あと少女ちゃん、なんでどこか行くのかって私が尋ねたら、こうも言ってました」
大家「『私はもう、ココにいちゃいけないから。ココにいる資格は無いから』」
大家「『男さんのメイワクになりますから』……」
大家「って」
473 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:16:43.07 ID:IiVBuModo
男「…………」
男「……アイツめ」
男「勝手なコトを……!!」ダッ
大家「ちょ、ちょっと! どこへ行くんですか!!」
大家「まさか本当に少女ちゃんを追いかけるつもりですか!?」
大家「西ってコト以外何もわからないんですよっ!?」
男「そんなコト、知ったことか!!」
474 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:17:09.98 ID:IiVBuModo
男「ココにいる資格は無い? 俺のメイワクになる!?」
男「そんなコト、一方的に聞かされて、黙ってられるかっ!!」
大家「…………」
男「……大家さん。情報ありがとう」
男「アテはある。だから、あとは俺一人で探します」
男「それでは」ダッ
大家「……待ってください」
475 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:17:39.90 ID:IiVBuModo
男「……?」
大家「…………」キュポ
無線『……繰り返します。お嬢、目的の少女、発見しました』
無線『どうやら高雄山に向かっているもよう。タクシーを使用しています……』
男「……、そ、それは……」
大家「もしかするとこういう事態になるかと思って、組のヒトに尾行してもらっていました」
大家「私のこまやかな心遣いに感謝してくださいね?」
男「…………」
476 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:18:09.55 ID:IiVBuModo
大家「さて、高雄山といいましたか」
大家「けっして近くはない場所ですが、クルマかっ飛ばせば、まだ間に合います」
大家「さすがに朝のタクシーは巡回していない時間帯ですので」
大家「深夜勤務のタクシーのケツを叩く、というコトになりそうですが」
大家「……どうしますか?」
男「そんなの、考えるまでもない」
男「少女を追います」
大家「…………」フフ
男「ありがとう、大家さん。やっぱり優しいですね」
477 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:18:36.70 ID:IiVBuModo
大家「ふふ。カタギのヒトに良い印象与えるのも、大切なシゴトなのでー」
大家「あんまりカン違いしないでくださいねー?」
男「わかってますよ」
男「それでは、俺はこれで……!」ダッ
大家「ええ! 思う存分、やっちゃってきてくださーい!!」
大家「……さて」
大家「組員さん。高雄山に向かうとおぼしきヒトは、本当に少女ちゃんだけですか?」
478 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:19:09.44 ID:IiVBuModo
無線『いえ。少女さんと同時に、いえ、少女さんを追うようにして……』
無線『数台のナンバープレートの無い車も高雄山に向かっています』
大家「……なるほど。私の直感も、捨てたモンじゃないですね」
大家「コチラ側ではないにしろ、尋常ではないのも確かでしたか」
大家「―――では皆さん。この夏、大一番のシノギです」
大家「組長には私から伝えます。組員の皆さんは、いつでも“動ける”態勢で、山へ」
大家「有事の場合は、現場判断での介入も許可します」
無線『了解です。お嬢』
479 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/29(火) 18:19:36.56 ID:IiVBuModo
大家「ええ。お互い、頑張りましょう」ピッ
大家「……今日はCOMIKEの、三日目でしたか」
大家「まったく。どこのシマの人間だか知りませんが」
大家「カタギのヒトが楽しむお祭の日をジャマするのは、いただけませんね」
大家「さーてと。東狂、救っちゃいますか!」
480 :
◆mclKiA7ceM
[saga]:2017/08/29(火) 18:20:12.36 ID:IiVBuModo
最終章 前編は以上になります。
最終章 中編は、明日18時ごろの開始を予定しています。
481 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/29(火) 18:32:39.13 ID:mQNEKt+so
おつ
482 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/29(火) 19:00:53.74 ID:F0JrUj/Uo
おつんつん
483 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/30(水) 03:50:03.37 ID:hRLlOjlhO
乙
484 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/30(水) 09:14:13.54 ID:vZZooRDzo
しかしこの男落ち着きすぎというか老け過ぎてて三十代後半くらいにしか思えん
大学生はないわ
485 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/08/30(水) 16:52:52.84 ID:ul3bUiA0O
絶対に「〜コポォ」とか語尾についてるはこの大学生たった数回でここまで詳しいとか怪しすぎる
友人とかにだまって絶対何度も足運んでる歴戦の戦士やんか
486 :
◆mclKiA7ceM
[saga]:2017/08/30(水) 18:00:12.28 ID:d5mh3pIZo
それでは、最終章 中編を開始します。
今回は100レスほどの予定です。
487 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 18:00:56.63 ID:d5mh3pIZo
――高雄山 頂上
ヒュウウウウウウ…
少女「…………」
少女「さすがに、夏でも、晴れてても」
少女「標高の高いところの夜は、寒いなあ」
ヒュウウウウウウ…
488 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 18:01:24.17 ID:d5mh3pIZo
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489 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 18:01:51.56 ID:d5mh3pIZo
少女「…………」
少女「真夜中なのに、あんなに煌々とネオンが輝いている」
少女「この世界は、あんなにもたくさんの人が暮らしてて……」
少女「そして、その人々には」
少女「それぞれ一人一人に、目的が、嗜好が、人生がある……」
少女「かぁ」
少女「…………」グス
490 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/08/30(水) 18:02:20.85 ID:d5mh3pIZo
少女「あはは、なんで泣いてるんだろ」
少女「おじいちゃんにはたくさんメイワクかけちゃったなあ……」
少女「でも」
少女「ホテルのバイキングで、魚のカブトやお肉ばっか取って怒られたり」
少女「カップ麺に一緒にお湯をそそいだり」
少女「スーパーで食材買ってきて、一緒に料理作ったり」
少女「お寿司の出前でイチバン高いヤツ頼んじゃったり……」
少女「小っちゃいころみたいで、楽しかったなぁ」
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