モバP「アイドルたちが異能力者になったから安価でなんとかしろって!?」

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162 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 22:07:05.76 ID:Lmr8bnq40
乙乙
163 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 01:27:01.81 ID:BpWMiwWuo
どっかの帝国華撃団隊長みたいだな
164 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 01:43:31.56 ID:9BmRTm0zo
迷わず浴場に向かうエロガッパの鑑
165 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 08:42:06.49 ID:yt9fi3LU0
アイテム[バラムツ]をみくに喰わせれば、お尻から油がおねだりShall Weして楽に勝利出来るんだが…
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 10:00:13.74 ID:jikAVjiho
みくにゃんのお腹がぎゅるるるるぐるるるるになってしまう!
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:02:45.97 ID:OT/Fm0Mno
1階 大浴場

晶葉「……それで、どうしてここが怪しいと思ったんだ。そろそろ理由を聞かせて欲しいぞ」

P「いや、別にここが怪しそうとかそういうのじゃないんだけど。みんなそろそろお風呂に入りたいんじゃないかなー、なんて」

晶葉「……は?」

幸子「この時間にお湯張ってあるんですかねぇ?」

まゆ「大丈夫だと思いますよ。鍵は開いてますし」

P「ほら、こういうことだし、な! 戦いばっかりで疲れたしちょっと休憩しよう!」スタスタ

晶葉「……おい、助手。なにさらっと自分も入ろうとしてるんだ?」

P「えぇ? そりゃあ俺だって休憩したいし……」

晶葉「大浴場はアイドル専用、つまり女湯だっ! 男子禁制!」

P「くっ、バレたか!」

まゆ「まゆは別に、Pさんとなら一緒でも……」

P「ま、マジ? っていうか合体する? 合体すれば俺も女に────」

幸子「さすがにマズイですよ! ほらまゆさん、行きますよ!」

まゆ「はぁい……」

晶葉「……まあ、一応中を調べる目的で少しだけ入ってくるよ」

スタスタ……
168 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:03:21.92 ID:OT/Fm0Mno
P「ちぇっ、結局おいてけぼりかぁ」

P(しかし、アイドルが風呂に入っているとなればやることは一つなのでは……!?)

P「…………」

P(そうだ、ここは「選択肢」だッ! 「覗く」が選ばれちゃったら不可抗力でなんとでも────)

まゆ(……Pさん?)

P「ヒッ!」

P(び、ビックリさせるなよ。変な声出たじゃないか……)

まゆ(それより……今、変なこと考えてませんでしたかぁ?)

P(かっ、考えてない! 断じて考えてないぞッ!)

まゆ(……隠しても分かるって言いましたよね?)

P(思考を覗くなッ! 覗きは犯罪だぞッ!)

まゆ(覗きじゃないですよぉ、お互いに見せ合っているんですから)

P(な、なるほど、言わば露出ということか。でも露出だって犯罪なんだからな……)

まゆ(何言ってるんですかもう……)
169 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:03:52.21 ID:OT/Fm0Mno
浴場内

チャポン……ムムム

まゆ「……うふふっ」

幸子「どうしたんですかまゆさん?」

まゆ「あ、いえ。いい湯ですね♪」

幸子「は、はあ……」

晶葉「誰も居ないようだし、長湯はしないぞ」

まゆ「分かってます。……それにしても、誰も居ないのにどうしてタオルを巻いているんですか?」

ムムム……

晶葉「…………」ブクブク

幸子「そ、それは……まゆさんもじゃないですか」

まゆ「一応、です♪」

晶葉「……そうだ、一応だ」

幸子「ま、まあボクは別に取ってもいいですけど!」

晶葉「なっ、誰か入ってきたらどうする!?」

まゆ「プロデューサーさんは覗きなんてしませんよ?」

晶葉「そ、それは分かってるが……」ブクブク

ムムムム……ムムーン! ……ザッバーン!
170 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:04:50.37 ID:OT/Fm0Mno
「きゃあああああっ!」

P「!」

タッタッタッ……ガラララッ!

P「ど、どうした!?」

堀裕子(以下、裕子)「むむむ……? これは、サイキックテレポーテーション成功……?」ザブン

P「ゆ、ユッコ!?」

晶葉「お、おい……助手……」

P「あっ……いや、これ悲鳴がきこえたら来ただけだぞ! 体が勝手に動いただけだ!」

まゆ「……結局こうなるんですね」

幸子「と、取らなくてよかった……」

裕子「あっ、プロデューサーさん! 見てください! 私ついに、本当に本物のエスパーユッコになれたんです!」

P「お、おう……その格好、もしかして一緒に入ってたのか?」

幸子「違います! いきなり目の前に現れたんです!」

P「何?」

裕子「あ、私はサウナで精神統一していたんです! この前読んだ本に、薄着だとサイキックパワーが溜まりやすいと書いてあったので!」

P(タオルを巻くのは薄着に入るか……? っていうかどんな本だよ)

晶葉「……しまった。サウナルームは見ていなかった」
171 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:06:18.52 ID:OT/Fm0Mno
裕子「そして精神統一していたら……なんと! サイキックテレポーテーションに成功してしまったんですよ! 三人とも、見ていましたよね!?」

まゆ「え、ええ……」

晶葉「認めたくはないが……」

幸子「この目でバッチリと……」

P「な、なるほど」

P(ユッコも異能力者になったのか、それともマジのエスパーだったのか……?)

裕子「今ならどんなエスパーでも超能力でも、何でも使えそうです!」

晶葉「……それなら裕子、助手を実験台にしてみるのはどうだ?」

P「は? っておい、何言ってんだよ!?」

幸子「ボクも見たいです!」

P「幸子ッ!!」

裕子「なるほど、それは面白いアイデアですね!」

P「おいおいおい……!」

P(やはり異能か!?「理性を失っている」のか!?)

P「……ま、まゆは止めてくれるよな?」

まゆ「…………」

P「う、嘘だろ……」

まゆ(プロデューサーさん、さっきから目線がいやらしいです……)

P(そんな目で見てない! 決していやらしい目線なんか送ってないッ!)

裕子「それではいきますよ〜っ。ムムムム〜ン……『ミラクルテレパシー』!」


裕子の異能、それともエスパー(!?)、「ミラクルテレパシー」の能力とは!?


↓2
172 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 15:11:27.60 ID:iOdJ3AmDo
ksk
173 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 15:11:31.32 ID:LszwbBwno
対象の理性を弱めたあとラッキースケベ体質にする(永続)
174 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:11:42.43 ID:e6Lpyr65O
ビームをうつことができるそしてビームに当たった相手は洗脳される
175 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 15:11:49.93 ID:JUaNH0bH0
相手の服が透けて見える
176 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:24:08.14 ID:OT/Fm0Mno
P「!!!」キィィィィン!

裕子「……はっ、はあっ、どうですか!?」

P「わ、分からない……」

幸子「外見的な変化はありませんけどねえ」

晶葉「不発、か」

裕子「そ、そんなぁ……」

P「いや、違う……確かに俺は何かされた、身体に何か変化があった……!」

裕子「どんな変化ですか!?」

P「それよりユッコ……お返しだ! 『Hotel Moonside』ッ!」

裕子「え? うわあっ、こ、これは、サイキック空中浮翌遊!?」フワァン

P「サイキック無重力だ! 覚えておけ!」

裕子「は、はい! というかこれ、あのっ、タオルがっ……!」フワーッ

P「!!!」

晶葉「は、早く重力を元に戻せ!」

P「お、おう!」スッ

裕子「えっ? ひゃああっ!?」ヒューン

P「まずい、しまったッ!」タッタッタッ

ザッバーン!
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:34:53.38 ID:OT/Fm0Mno
P「あいてて……お湯に落ちるなら受け止めに行かなくてもよかった、びしょびしょだよ……」

タプン……

P「!!!」

裕子「だ、大丈夫ですか? プロデューサーさん」チャプン

P「ゆ、ゆゆゆユッコ、たたタオルが……」

裕子「え……、っ!? み、見ないでくださいーっ!」バシャッバシャッ

P「そ、そうは言っても何か、色々当たってて────」

まゆ「……『エヴリデイドリーム』」ス

P「ううっ! ま、まゆ……!?」

まゆ「戦意は『喪失』させました。『どこの』とはいいませんが」

P「どっ、どこのって……変なこと言うなよ……」

まゆ「……裕子ちゃん、早くタオルを着けて上がってください」スッ

裕子「は、はい。ごめんなさい……」ザブン

まゆ「さあて……」

P「ま、まゆ……?」

晶葉「……南無三」

幸子「オーマイガッ、ですね」

まゆ「プロデューサーさん、ちょっと、やり過ぎましたね?」

P「ちっ違う! 不可抗力なんだ! 仕方なかったんだ! サイキックラッキースケベだったんだあああああっ!」

178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:44:53.79 ID:OT/Fm0Mno

……

裕子「大変なことになってたんですね。……でもそれならなぜお風呂に?」

晶葉「それはこの変態がどうしてもと言ったからだ」

P「違う……変態じゃない……俺は何もしてない……」グッタリ

幸子「プロデューサーさん、ボクがカワイイからって変な目で見るのは止めてくださいね」

P「だからちがーうッ!」スタッ

まゆ「『エヴリデイドリーム』♪」

P「ううっ! 反則、反則だって……」グタッ

晶葉「……まあ、とにかく。裕子も私たちと来た方が安全だと思うぞ」

裕子「そうですね。私のエスパーでみなさんをサポートしますっ!」

幸子「大人数になってきましたねえ」

P「……そういえば、結局ユッコの異能はなんだったんだ? ちょっとコピーさせてもらっても────」

まゆ「♪」スッ

P「ああもう拗ねるぞッ! 本当に俺が戦わなくなってもいいのかよーッ!」ガクッ

裕子「私に異能なんてありません! あるのはエスパーだけですから!」

P「はい、もうそういうことでいいです……」


堀裕子「ミラクルテレパシー」が仲間になった!
179 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 15:54:19.77 ID:OT/Fm0Mno
P「じゃあ、次はどこを探そうか……」グターッ

晶葉「……ちょっとやり過ぎたんじゃないか? まゆ」

まゆ「そ、そうですね……合体します? Pさん」

裕子「が、合体……?」

幸子「さも普通のことかのように合体を提案しないでください!」

P「いいよもう、合体とか……もういいよ、もういい……」

晶葉「スタミナドリンクが欲しいところだな」

裕子「志希さんを探すなら私に任せてください! サイキックテレポーテーションで一発ですよ!」

P「そう、そうね……」


選択肢
1.西棟2階:食堂
2.西棟5階:レッスンルーム
3.渡り廊下を通って東棟へ
4.外に出る
5.サイキックテレポーテーション!

↓2
180 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 15:55:30.44 ID:jikAVjiho
1
181 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 15:56:37.51 ID:JUaNH0bH0
182 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 17:44:45.81 ID:OT/Fm0Mno
P「よし、じゃあユッコに任せてみよう」

裕子「分かりました!」

晶葉「いいのか?」

P「まあアテはないんだし、こっちにはエスパーに加えてラッキーウーマンも居るんだから案外うまくいくかもしれないだろ?」

幸子「フフーン!」

晶葉「……そうか」

裕子「では、輪になって手を繋ぎましょう。みんなも集中してください……」ギュッ

P「よし……」ギュッ

まゆ「Pさんの隣はまゆです♪」ギュッ

晶葉「…………」ギュッ

幸子「ボクはどの位置でもカワイイ!」ギュッ

裕子「いきますよ……ムム、ムムムム、ムムムムムム〜……サイキック、テレポーテーション!」

ビシュン! ドサドサドサッ
183 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 17:45:21.77 ID:OT/Fm0Mno
PM9:50 ???

P(凄い、本当に移動したぞ!)

P「ってここ、どこだ……? っていうか、なんか暗い……?」スッ

ゴチン!

P「あいたっ! なんだ? 天井……?」

晶葉「その声は、助手か……?」イタタ

P「晶葉……あれ、お前これ、何で目の前に顔が……」

晶葉「……ど、どうやら私は助手の上に寝そべるようにしているようだ。それでおでことおでこがぶつかったんだりう」

P「そ、そうか……めちゃくちゃ顔近いな」

晶葉「じ、じろじろ見ないでくれ! 上に何かあるのか、身動きがとりづらいんだ……、っ」ムズムズ

P「へ、変に動くなよっ!」

晶葉「違っ、なんとか退こうとしているだけだ!」ムズムズ

P「…………」

P(なんでまたこう変な体勢でテレポーテーションしちまったんだよォ〜ッ!)

まゆ(Pさん?)

P(ま、まゆッ! 俺は何もしてない! 何もしてないぞッ!?)

まゆ(そうじゃなくて、どこにいるんですか……?)
184 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 17:46:34.22 ID:OT/Fm0Mno
裕子「プロデューサーさーん! 他のみなさんも、ちゃんとテレポーテーション出来ましたか?」

幸子「ボクはここにいます!」ボスッ

裕子「ここ? ここってどこです? 暗くてよく……あうっ!」ドテッ

まゆ「今、照明のスイッチを探してますから」スタ、スタ……

まゆ(プロデューサーさん、みんなの声は聞こえましたか?)

P(ああ、みんな同じ部屋にはいるみたいだな。晶葉は俺のすぐ近くに居るよ)

晶葉「くっ、なんだこれは……重くて動かせない……」グググ

P「そういうときは……『Hotel Moonside』ッ!」

ズウゥゥン……

幸子「あ、あれ? これ、何か……」プカァッ

P「どうした! 幸子!」

幸子「う、浮いてます! なんですかこれ!?」

P「クソッ、敵かッ! 早く電気を付けてくれまゆ!」

まゆ「は、はい!」スタスタ

晶葉「お、おい助手! 私たちも一緒に浮かんだら意味がないんじゃないか!?」プカー

P「そ、そうか、そりゃそうだな!」

裕子「何がどうなってるんですか〜?」

まゆ「……ありました!」パチッ
185 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 17:47:08.17 ID:OT/Fm0Mno
P「っ、敵はどこだ!?」クルッ

裕子「……?」キョロキョロ

まゆ「敵って……本当に居るんですか?」

P「あれっ?」

幸子「ちょっと! プロデューサーさん、これ無重力じゃないんですか!? ボクの座ってるソファが浮いてるんです!」

P「えっ?」

晶葉「なるほど、私たちはソファの下のわずかな隙間に居たわけか。人が座っているんじゃ動かないはずだ」

P「そういうことかよ……」

幸子「ちょ、ちょっと、早く止めてください! 天井が……!」

P「あ、悪い悪い! つっても、今解除したら床に叩きつけられてシャレにならんダメージが……」

裕子「だったら任せてください! ムムムム〜ンッ!」

幸子「早くっ! 早く〜っ!」

まゆ「……志希さんは居なさそうですね」ハァ

「あ、あの……まゆさん、ですか……?」ヒョコッ

まゆ「……?」スタスタ
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 17:47:42.64 ID:OT/Fm0Mno
東棟9階 Pルーム

P「あー、死ぬかと思った……」

晶葉「今回は運が良かっただけで、次は石の中にでも飛んでいきそうなテレポーテーションだったな」

裕子「おかしいですね……完璧なエスパーをマスターしたはずなのに」

幸子「テレポーテーション出来るだけでも凄いとは思いますよ」

P「そりゃそうなんだけどな。……っていうかここ、俺の部屋だな」

P(西棟1階から東棟の9階って、やっぱどう考えても凄いわユッコ……)

晶葉「見たところ誰も居ないようだか」

幸子「ハズレですかね。……そういえばまゆさんは?」

まゆ(こっちです)

P(こっち? というかみんなに聞こえるように言いなさい)

まゆ「こっちです、プロデューサーさんの机の下ですよ」

晶葉「誰か居るのか?」

まゆ「怖がらなくて大丈夫ですよ。ほら、出てきてください」スッ

森久保乃々(以下、乃々)「あぅ……ど、どうも……」

P「森久保! また机の下に隠れてたのか!」
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 17:48:13.66 ID:OT/Fm0Mno
乃々「そ、そうです……怖くて……」

P「部屋を真っ暗にして机の下に居る方が怖いと思う」

まゆ「違うんですよPさん。どうやら乃々ちゃん、志希さんに会ったみたいなんです」

P「なんだって!? ど、どこで!」

乃々「6階のフリールームを通りすぎようとしたら、中から出てきて……脳が、どうとか……なんとか……」

P「異能かッ!?」

乃々「は、はいっ!? そ、そうかもしれません……もりくぼは、違うって言われたんですけど……」

P「違う? 森久保は異能を持っていないのか?」

乃々「はい……何のことかよく分からないですけど……」

晶葉「だから見逃されたというわけか……」

P「……6階のフリールーム。こいつは本命と見ていいな」

裕子「私のサイキックパワーは正しかったんですね!」

幸子「いいえ、カワイイボクが幸運を運んで来たんです!」

P「ええいっ! んなもんどっちでもいい!」
188 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 17:49:25.22 ID:OT/Fm0Mno
まゆ「一番は乃々ちゃんのおかげ、ですね」

P「ああ、サンキューな森久保。これでこの事件も一気に解決だ!」

乃々「そ、そうですか……頑張ってください……」

P「あれ、一緒に行かないのか?」

乃々「えっ……む、むーりぃ……」モジモジ

晶葉「おい助手、無能力者を連れていっても────」

P「分かってるって、冗談だよ。森久保はここに居なさい、それが一番安全だ」

乃々「もとからそうするつもりですけど……」

P「よし、じゃあ早速6階に────」

バタン!

「ハーッハッハッハ!」

乃々「ひいっ!?」

P「ちっ、見計らったように出てきやがる!」

神崎蘭子(以下、蘭子)「月の女神に逆らいし者どもよ、我が魔翌力を以て葬り去らん!」ビシッ

P「何言ってるか全然分かんねえんだよ! 日本語喋れ!」

蘭子「あぅ、ひ、ひどいです……」

晶葉「今のは酷いな」

幸子「個性は否定したらダメなんですよ!」

P「わ、分かったよ……フン、ブリュンヒルデの魔翌力など、我が麗しの姫君(シンデレラ)たちの異能で打ち砕いてくれる!」

まゆ「蘭子ちゃんの真似をしろとは言っていないのでは……?」

P「いいんだよッ!」

蘭子「よかろう……往くぞッ!」



本物の魔翌力を手に入れた(!?)蘭子の異能、「華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜」の能力とは!?


↓2
189 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 17:50:57.18 ID:DvfS7en9o
相手の動きを自分で支配
190 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/26(土) 17:51:04.84 ID:e6Lpyr65O
自身が書いたものを具現化する
191 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 17:51:27.02 ID:JUaNH0bH0
キスした相手を支配
192 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 18:00:21.35 ID:rD4QIKLE0
傷 つ い た 悪 姫
193 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 20:46:49.49 ID:OT/Fm0Mno
蘭子「グリモワールッ!」スッ

P「そんなスケッチブックで何をする! 夢物語でも紡ぐつもりか?」

蘭子「否! グリモワールこそが我が魔力の根源! ……『華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜』ッ!」

P(長い名前だなぁ……)

ピカァァァァン!

蘭子「……見よ、これこそが我の真の姿。ブリュンヒルデとしての存在の現れ」バサアッ

乃々「ふ、服が一瞬で……」

裕子「サイキック衣装チェンジですね!」

晶葉「あのスケッチブックに書いてあるものと同じだな……分かるか、助手」

P「フン、ブリュンヒルデの魔力とは己を飾り立てるだけのものなのか? そんな虚飾には何の意味もない!」

蘭子「我が纏いし衣装には魔王の力も宿っている……断じて泡沫に消える偽りなどではない!」

P「では見せてみよ! 戦女神と魔王を騙る小娘がどれほどの力を秘めているのか!」

蘭子「ふっ、現れし我が宝具に刮目せよッ!」キュイイイイン!

幸子「す、スケッチブックから次々と武器が!」

晶葉「やはり、あのスケッチブックに書いた物を具現化する────」

P「正体見破ったぞ神崎蘭子(ブリュンヒルデ)! その力、自らがグリモワールに描きし魂を導くものなり!」

晶葉「……いいかげん、そのテンションは止めてくれ」
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 20:47:28.68 ID:OT/Fm0Mno
蘭子「ハーッハッハッハ! 褒めてあげるわ、姫君(シンデレラ)を従えし者。しかし我が魔力は看破されたところで輝きを失うことはない!」

P「ならばその宝具を携えて我に向かってくるか!」

蘭子「もちろ……んっ、ぐっ、あれっ、ちょっと……」グッ

P(重くて持てないのか……ハンマーとか槍とかゴツいのばっか出すから)

蘭子「ふ、フフ……ほっ、宝具など使わずともこの魔装に宿りし力のみで十分ッ!」

P「ほう……では我が『姫君』の力を少しだけ見せてやろう。『月』よ、歌を奏でろッ!」

P(「Hotel Moonside」!)スッ

ズウゥゥン……

蘭子「……! こ、これはっ……!?」フワァン

P「クハハハハ! 『月』の前にはいかなる抵抗も無意味! そして次が決着の一撃となる!」

蘭子「くっ……!」フワフワ

P「はああああっ!」ビシュッ

P(「おねだり Shall We 〜?」!)
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 20:48:29.45 ID:OT/Fm0Mno
シーン

P「……あれ?」

ヒューン……

蘭子「ひゃうっ!」ドサッ

P「これは、まさか……!?」

晶葉「10時だ! コピーした異能がリセットされてしまったんだ!」

P「や、やっぱり……」

裕子「えっ? どういうことです?」

幸子「それはですね────」セツメイ

裕子「ええっ!? だ、大ピンチじゃないですか!」

晶葉「調子に乗っているからだぞ……!」

P「す、すいません……」

まゆ「大丈夫ですか? 合体しますか?」

幸子「事あるごとに合体を提案しないでください!」

蘭子「クク、ハーッハッハ! 姫君を従えていない主は翼の折れた天使も同然! 最早我が魔力の前に屈するのみ!」

P「コピーした異能が消えても俺にはまだ『お願い!シンデレラ』がある! もう手加減無しだからな!」

晶葉「おいっ、手加減していたのか!?」

P「あっいや、それは言葉のあやで……」

蘭子「ククク、力を隠していたのは我も同じ。我が魔力は『華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜』だけに非ず!」

P「何ッ!?」

P(ま、まさかまゆのように異能を二つ持っているのか……!?)

蘭子「これこそが我が最大の魔力にして神髄ッ! ……『LEGNE』ッ!」



ここからが本気の戦い(?)蘭子第二の異能、「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律」の能力とは!?


↓2
196 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 20:50:23.42 ID:DvfS7en9o
まぶしい光で攻撃の
命中率を下げてくる
197 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 20:50:38.96 ID:jikAVjiho
影をカラスに変化させて襲いかからせる
光が強く影が濃く出る場所ほど強力に
198 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 20:51:05.52 ID:JUaNH0bH0
光の剣を出す
199 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 21:07:48.84 ID:OT/Fm0Mno
シュルルルッ

P(な、なんだ!? 蘭子の影が変化していくッ!?)

バサバサバサ……シュタッ

蘭子「我が影が作りししもべ、『LEGNE』……漆黒の翼は全てを呑み込みし暗黒」

影カラス「グァーッ!」

P「相変わらず何言ってるか分からんが……カラス一匹で俺を止められると思うか!?」タッタッタッ

蘭子「『一匹』……? 否ッ!!!」クイッ

バサバサバサ!

乃々「ひゃううっ!? か、カラスがたくさん……!?」ガタガタ

P「何ッ!? カラスを生み出せるのは自分の影からだけではないのかッ!」

幸子「ぼ、ボクたちの影もカラスに……!」

蘭子「往けッ! 『LEGNE』!」

影カラス「グァーッ!」バサバサバサ

P「くっ、この野郎!」バシッ

影カラス「グァッ……」シュウゥ……

P(! パンチ一発で消えた……?)

影カラスたち「グァーグアーガー!」バサバサバサッ!

P「ぐあああああっ!」
200 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 21:22:46.93 ID:OT/Fm0Mno
まゆ「Pさんっ!」ダッ

晶葉「待てまゆ! 今近づくとやられるぞ!」ガシッ

まゆ「でもっ……!」

裕子「わ、私のサイキックならこの距離からでも!」スッ

影カラス「グアーッ!」シュバババッ

乃々「ひいっ!? は、羽根が……」

蘭子「この戦いは我と姫君を従えし者との決闘……『瞳』持たざる者が介在するのは禁忌!」

影カラスたち「グアーッ、ガー……」バサバサバサ……

P「っ、参ったな……ここまで物理で押してくる相手は初めてだぜ……」ボロボロ

晶葉「助手……!」

蘭子「……やはりこの魔力には対抗出来ないようね」

P「そいつは、どうかな……何匹かはパンチ一発で消えるほど弱っちかったぞ」

P(もっともそれは強い個体も居るということ……影が関係しているのか)

蘭子「フッフッフ、我が『LEGNE』は仇なす者を討つための魔力……そして『魂ノ導』と『LEGNE』が合わさることによって我の真の力が目覚めるのだッ!」

P「何回真の姿だとか力だとかが出てくるんだよ……ッ」
201 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 21:43:44.45 ID:OT/Fm0Mno
蘭子「『華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜』ッ!」ピカァァァァァッ!

P「っ、眩しい……」

蘭子「『魂ノ導』の光によって影はその闇を更に深め、『LEGNE』はその魔力を高める……」

P(濃い影はより強いカラスを生み出すということか……!?)

蘭子「その『光の旋律』によって『LEGNE』は『仇なす剣』を持つ者になるッ!」

P「…………。?」

P(ヤバい、今度は何言ってるかマジで全然分からんッ……!)

影カラスたち「グァーッ!」ガシッガシッガシッ

P「こ、これはッ……!?」

晶葉「カラス一匹一匹が具現化された武器を拾った!」

幸子「あ、あれでプロデューサーさんを攻撃するつもりじゃ……」

まゆ「そんな……!?」

P「ちょっ、ちょっと待て蘭子ッ! それはマジに死んでしまうッ!」

蘭子「クックック、決闘とはすなわち互いの魂を懸ける戦い……その終焉は神々の黄昏ともに我を緋に染めるの」

P(お、俺を本気で殺すつもりってことかよッ! まずいッ! あのカラスどもを何とか消さなくてはいけない!)

P(その方法は分かる、光を完全に消せばいい! ……しかし、そのための手段はッ!? )

P(電気のスイッチはちょうど蘭子が立っている位置のすぐ左……そこまで近づけるのか!?)

P「いや、やるしかない……やらなきゃやられる……!」


選択肢(二つ正解)
1.一か八か特攻する
2.幸子! 「To my darling…」だッ!
3.サイキックテレポーテーション!
4.合体ッ!
5.森久保、ひっそりお願い!
6.土下座して負けを認める

↓2
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 21:47:50.01 ID:DQnSXHI4O
3
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 21:48:01.74 ID:2AsJSku6O
2
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 21:48:20.04 ID:JUaNH0bH0
205 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 21:50:13.36 ID:P0xC85ulo
4
206 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 22:41:44.09 ID:OT/Fm0Mno
正解!


P(正攻法じゃどう考えても無理だ……こうなったら!)

P「幸子! 『To my darling…』だッ! 異能をコピーさせてくれ!」

幸子「ええっ、ぼ、ボクですか!?」

P「頼む……!」

幸子「プロデューサーさん……フフーン! 分かりました、このカワイイボクにお任せです!」タッタッタッ

蘭子「従えし者自ら禁忌を犯すと……!?」

P「悪いがここで死ぬつもりは無いんでな! ……幸子!」ダキッ

幸子「プロデューサーさんっ!」ギュッ

蘭子「『LEGNE』! 禁忌を犯した者に血の断罪をッ!」スッ

影カラスたち「」バサッバサッバサッ

P(これは……重い武器を持っている分、動きが遅いのか!)

P「……10秒! よし、幸子カワイイ! 幸子カワイイ! 幸子カワイイ!」

幸子「こ、今度はどうしたんですか!?」

P「カワイイと褒めるほど幸運になるッ! 幸子ももっと自画自賛しろ! じゃないと……死ぬぞ」

幸子「! ぼ、ボクはカワイイ、ボクはカワイイ、ボクはカワイイ……」

P「そうだ! 幸子カワイイ! 幸子カワイイ 幸子カワイイカワイイカワイイ!」

影カラス「グアーーッ!」ビシュン!

P「や、槍がッ!」

P(ええい、ままよ!)ヒラッ

幸子「ボクは、死んでもカワイイ……?」

ビリリッ!
207 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 22:42:50.16 ID:OT/Fm0Mno
P「さ、幸子ッ! ……って」

幸子「な、ななっ……なんでスカートがきれいに破けるんですかーっ!」スルッ

P(や、やばい、チラどころかモロだっ、下半身パンツだけだーッ!)ギュッ

幸子「何でまた抱きつくんですかぁっ!」

P「隠すためだから! 隠すためだから!」ギュウッ

P(やはりさっきから何かおかしいような、ラッキースケベ的な事が起こりすぎなような……!?)

蘭子「あの、わざとじゃない、から……」カアアッ

P「しめたッ! 蘭子がちょっと申し訳なさそうに恥ずかしがってるッ!」

幸子「やけに説明口調ですね!?」

P「今しかないッ……行くぞ幸子ッ! パンツもカワイイ!」タッタッタッ

幸子「とか言いつつお尻から持ち上げないでくださいーーーっ!」

P「急いで移動するためだから! ……蘭子ッ! 光を消せば影は生まれないぜ!」

蘭子「! しまっ────」

パチッ! シュゥン……ガタンガラン!

蘭子「我がしもべ達が……!」

P(よし……カラスたちは消え、武器は床に落ちた!)
208 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/26(土) 22:43:52.04 ID:OT/Fm0Mno
P「暗闇でも蘭子はすぐそこに居ると分かっているッ!」バッ

幸子「わっ!?」 ドサッ

ダキッ

蘭子「! 従えし者よ、我もそなたの軍門へ下そうというのか……!?」

P「ブリュンヒルデの魔力は我が貰い受ける! 堕天使は姫君となり、そして浄化を! (10秒だッ! 続いて解毒剤!)」

蘭子「それも、月の女神が決めし運命(さだめ)……なのか……」ゴクッ

パタリ

P「勝ったッ! ……幸子、もう電気付けていいぞ?」

幸子「むっ、無理に決まってます! まだぱっ、パンツだけなんですからねっ……!」

P「あ、そうか……」

まゆ「……Pさん?」スタッ

P「ヒッ! ま、まゆ、この暗闇でどうして俺の位置が……」

まゆ「何度も言ったじゃないですかぁ。『通じあってる』って……」スッ

P「結局こうなるのォーーーッ!?」


神崎蘭子「華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜」「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律
」────再起可能
209 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 22:44:19.27 ID:OT/Fm0Mno
続きはまた今度書きます
210 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/26(土) 23:02:17.09 ID:jikAVjiho
おつー
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/27(日) 07:17:23.02 ID:U4hAFhU0o

……

P「蘭子の異能は『自分で書いた物を具現化する』と『影をカラスに変化させて襲いかからせる』か……両方強力だな」

P(能力名が長いのが難点だが)

晶葉「紙とペンはすぐ出せるようにしておいた方がいいぞ」スッ

P「ああ。でも俺あんまり絵上手くないからなぁ……」

乃々「そ、そんな魔法使いみたいな力が、本当にあるんですね……」

P「森久保も今の戦いを見てただろ?」

乃々「そうですけど……まだ信じられません……だから」

P「だから?」

乃々「もりくぼはまた、机の下に隠れておきます……」スゥ

まゆ「いつも通りですね」

P「よし、それじゃあ行こうか。……そういえば幸子は?」

幸子「す、スカートの替えが無いんですっ! もう一緒にいけません!」ヒョコッ

乃々「もりくぼの定位置が取られちゃったんですけど……」

P「まったく、しょうがないなぁ」カキカキ

幸子「何をしてるんですか……?」

P「『華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜』ッ!」ピカァァァァァ

幸子「!」

P「ほら、これでいいだろ? 出てきなさい」

晶葉「幸子の服を描いたんだな」

幸子「は、はい、ありがとうございます。でもどうしてジャージ……?」

P「スカート上手く書けないから……」

幸子「あ、そうですか……ボクはジャージでもカワイイから、問題ないですけど!」

P「はいはい。じゃあ今度こそ出発だ」

裕子「はい! 私のサイキックテレポーテーションで────」

P「それは妙な位置に飛んだら面倒だから却下で」

裕子「あう……」

晶葉「助手、6階に行く前に一度私の部屋に戻ってしっかりと準備をしておいた方がいいかもしれない。おそらく次が最後の戦いだろうからな」

P「そうだな……」


選択肢
1.晶葉の言うとおりにする
2.いや、すぐにでも志希を倒しに行く!
3.その前に腹ごしらえだ!

↓2
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/27(日) 07:21:36.59 ID:MCrl3F8R0
3
213 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/27(日) 07:22:14.51 ID:RUUDOcmHO
1
214 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/27(日) 11:00:12.99 ID:0tJUaXOno
おつ
215 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/27(日) 23:16:34.61 ID:U4hAFhU0o
P「晶葉の言うとおりにしよう。フリールームに行くのは準備を整えてからだ」

晶葉「うむ」

まゆ「それじゃあ乃々ちゃん、行ってきますね」

P「まあ大丈夫だとは思うが、ちゃんとじっとしてるんだぞ!」

森久保「は、はい……行ってらっしゃい……」

ガチャ……バタン

森久保「…………」スッ、チラッ

蘭子「」

森久保「うぅ……気絶してる蘭子さんと二人きりなんて、むーりぃ……」

森久保「じゃあやっぱり、プロデューサーさんたちと……」スタッ

森久保「でも……それもやっぱり、むーりぃ……無理くぼです……」ブツブツ
216 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/27(日) 23:18:53.02 ID:U4hAFhU0o
スタスタ……

幸子「部屋に戻って準備すると言ってましたけど、何か持っていく物でもあるんですか?」

P「……確かにな。ロボの修理とかするのか?」

晶葉「それもあると言えばあるが……やはり解毒剤の補充をしておきたい。精製は自動で行うようにしておいたからな」

P「んー、つってもまだ9個あるわけだし大丈夫なんじゃないか?」

晶葉「多く持っておくに越したことはない。ここまでは無かったが、敵が集団で襲ってくる可能性もあるんだ」

まゆ「事務所のアイドルのうち1割だけが異能力者になったとしても、9個じゃ全然足りませんものね」

P「でも、要は志希を倒してしまえばいいんだろ?」

晶葉「フリールームに志希が一人で居る可能性は限りなく低い! ……それに、志希が黒幕かどうかはまだ確定していないだろう」

P「まあ、そうか……」

裕子「任せてくださいムムムム……サイキックビジョンでフリールームの様子を……」ムムム

P「力みすぎてテレポーテーションするなよ」

晶葉「……それにだ、助手。一番は君のためだぞ」

P「え、俺?」
217 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/27(日) 23:20:07.33 ID:U4hAFhU0o
晶葉「これまで何人もの異能力者と戦って、感じていなくとも疲れは確実に溜まっているはずだ」

P「まあここまで勢いでなんとか乗り気って来たが、そう言われるとな……」グターッ

晶葉「まだ22時になってから5分ほど、異能がリセットされるまでは長い。……しっかり休むんだぞ」

P「晶葉……ああ、サンキューな。でも晶葉だって疲れてるだろ? 着いたら肩でも揉んでやろうか?」

晶葉「い、いいっ! 座ってゆっくりしていろ!」

P「そうか……残念」

まゆ「Pさんの肩はまゆが揉んであげますね♪」

P「おっ、そうか! じゃあ幸子には膝枕でも頼むかな〜せっかくスカートじゃなくなったことだし」

幸子「なんでそうなるんですかっ!」

晶葉「……着いたぞ」スタッ

P「ああ、ここだったな。なんだかここを出発したのがずっと前に感じるよ」

裕子「私、初めて入ります!」

幸子「なんか、ドアが派手に壊れてるるんですが……」

P「まあ、ちょっとあってな……」

ギーッ、ガシャッ……
218 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/27(日) 23:21:11.80 ID:U4hAFhU0o
晶葉「……!?」タッタッタッ

P「な、なんだとッ!? 荒らされてやがる!」

まゆ「一目見るだけで、機械の類いは壊れてると分かりますね……」

P「それだけじゃない……ここで寝かせておいた智絵里と藍子も連れ去られてしまっているッ!」

裕子「えっ、二人がここに居たんですか?」

P「ああ。智絵里は晶葉がロボで捕まえて、藍子は俺が戦った最初の異能力者だったんだ。もちろん二人とも解毒剤は飲んだ」

まゆ「……つまり二人は無能力者だった。なのに連れ去られたんですか? 乃々ちゃんは見逃されたのに」

P「! 確かに、そうなるな」

幸子「目が覚めて帰っちゃったんじゃないですかねぇ?」

P(そうなのか? いや、それは希望的観測過ぎる……)

晶葉「……無い」

P「えっ?」

晶葉「精製されているはずの解毒剤が消えている……ここを荒らした何者かが奪ったんだ!」

「にゃーっはっはっは! そのとーり!」シュタッ
219 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/27(日) 23:22:31.08 ID:U4hAFhU0o
みく「黒幕からの刺客、再び参上だにゃ!」

P「みくッ! ……お前どっから出てきた!?」

みく「ネコチャンは神出鬼没なの! それよりPチャン、さっきの借りはここで返してあげるにゃ! なんたってみくには────」スッ

晶葉「解毒剤!」

みく「そう! これでPチャンやみんなを無能力者にしちゃえば、みくの完全な勝利なんだから!」

晶葉「人の部屋をこうも荒らしてくれた上に発明を勝手に持ち出すとは、許せん……!」

P「そうだぞ、やっていいことと悪いことの区別もつかないのか!」

まゆ「……この泥棒猫」

みく「うっ、うるさいにゃ! みくの新しい異能で、4人だろうが5人だろうがまとめて相手してやるにゃー!」

P(新しい力……第二の異能か!)

裕子「もしかしてみくちゃんとは以前にも戦闘を……?」

幸子「そういうことです」

P「みく、戦いを始める前に一つ聞くぞッ! ここの居たはずの智絵里と藍子もお前が、『黒幕』が連れていったのか!」

みく「さぁ〜? それはどうなのかにゃあ〜?」

P「……そうかよ。だったらお望み通り、ぶっ倒してから聞き出してやるよッ!」

みく「『ぶっ倒す』のはみくだよっ! 新しい異能……『ニャンと☆スペクタクル』!」


もはや人としての尊厳も失った泥棒猫(?)みく第二の異能、「ニャンと☆スペクタクル」の能力とは!?


↓2
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/27(日) 23:23:26.91 ID:8WZTf1jw0
相手の語尾に「にゃ」をつける
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/27(日) 23:23:50.90 ID:mjIWKjkf0
相手に猫耳をつける
222 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/27(日) 23:40:06.45 ID:U4hAFhU0o
みく「えいっ!」

ニャニャニャニャニャニャ!

P「な、なんだッ!? 頭に何か違和感が……!」

まゆ「Pさん、頭にネコミミが!」

P「何ッ!? そういうまゆこそ!」

晶葉「全員だ! みくを含めてこの場にいる全員、頭にネコミミを装着されたっ!」

みく「『ニャンと☆スペクタクル』は問答無用で相手にネコミミを着けちゃう能力! もちろん何人でも可!」

P「なんだ、このネコミミ……いったい何をしてくるッ……!?」

みく「……? かわいいでしょ?」

P「……は?」

まゆ「みくちゃん、相手を猫にする異能も持ってましたよね……?」

みく「『おねだり Shall We 〜?』は一人ずつしか狙いを付けられないし、避けられちゃうこともあるしで使いづらいモン」

P「いやだから、ネコミミ付けるだけの異能でどうやって俺を倒すんだ……?」

みく「……げ、解毒剤!」

P「させるかッ!」バシッ

みく「ふにゃぁーっ!? と、取られちゃった……」
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/27(日) 23:48:00.31 ID:U4hAFhU0o
P「みくちゃんよォ〜、ネコに傾倒するあまり頭の中までネコレベルに退化しちゃったんじゃないんですかァ〜?」

みく「なっ、なんてこと言うんだにゃ! それにネコチャンは賢いもん!」

晶葉「……まあいい。さっさと決着を着けてくれ助手」

P「そうだな、別にどうやっても倒せるが……」

みく「それはどうかにゃ……!?」


選択肢(全部正解です)
1.速攻抱きついて異能をコピー
2.みくもカワイイ! みくもカワイイ!
3.合体して倒すのがお約束!
4.晶葉、恨みを込めてやってしまえ!
5.裕子、サイキックでネコキャラを封じててくれない?
6.せっかくだし蘭子の異能を使ってみる
7.あえて負けを認める


↓2
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/27(日) 23:49:36.88 ID:g3j6IBIoo
1
225 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/27(日) 23:49:59.75 ID:1Pd0ttbfo
1
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 00:01:30.02 ID:TsJUXiuko
正解!


P「まあ、まどろっこしいことなんかせずこれが一番だよなッ!」タッタッタッ

みく「! 『おねだり Shall ────」

P「ネコのすばしっこさはこんなもんかァ!?」ダキッ

みく「速いっ!?」

晶葉「最初に比べて抱きつくまでの速度は実際上がっているな……」


P「このまま異能をコピーさせてもらうッ!」ギュウッ

P(……しかし、こうして密着するとやはり胸の膨らみがッ……!)

まゆ(Pさん?)

P(ハッ! ち、違う、あくまで異能をコピーするためだ!)

P「じゅ、10秒! 続いて解毒剤!」スッ

みく「み、みくはまだ負けるわけにはいかないんだにゃあーっ! 絶対飲まない!」ンググ

P「絶対飲ませるッ!」ゴリゴリ

みく「んんんん!」ングググ

P「ええい鬱陶しい! 『おねだり Shall We 〜?』ッ!」ギュイイイイン

みく「!?」
227 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 00:10:15.41 ID:TsJUXiuko
みく(猫)「ニャニャ!? ニャーニャーニャー!」

P「本物の猫になれて良かったですね〜」

みく「ニャッ! ニャーッニャッニャッ!」シュタッ

P「んん〜? 小さくなったかた逃げられるって? 無理だね! みんな出せッ!」

晶葉・幸子・まゆ「」スススッ

裕子「な、なんですかそれ!?」

P「必殺! マタタビ乱れ投げ〜ッ!」シュバババババ

みく「!!!!」

P「あのときみくがぶちまけたのをしっかり回収しておいたのさ……自分の技で苦しむんだな!」

みく「にゃーっ、にゃにゃーん!」ゴロゴロゴロ

P「解毒剤ッ!」スッ

みく「!!!」ゴロン

P「ふぅ、しつこい相手だったぜ」

晶葉「自分の技で倒されるとは、哀れだな……」

まゆ「因果応報ですね」

P(「ニャンと☆スペクタクル」はともかく、これでまた強力な「おねだり Shall We〜?」も使える……猫合体も出来る!?)
228 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 00:18:14.51 ID:TsJUXiuko
みく「…………」

裕子「みくネコさん、かわいいですね!」サスサス

幸子「そうですねぇ……まあ、ボクの方がカワイイですけど!」ナデナデ

P「こらこら、離れなさい。そろそろ元に戻すから」スッ

みく(人間)「み、みくは……自分を曲げない、諦めないっ!」スタッ

P「何ッ!? 気絶していないッ!?」

晶葉「助手っ、また逃げられるぞ!」

P「あ、ああ────」

みく「ネコチャンは逃げ足も速いんだにゃああああああっ!」ヒョイッ、シュタタタタタタタッ

P「ま、マジで速い!?」

幸子「また逃げられましたけど!?」

まゆ「……逃げ足『だけ』は速いですね」

P「……晶葉、みくが持ってた解毒剤のビンは!?」

晶葉「……! しまった、持っていかれた!」

P「あの泥棒猫、手も早いじゃねーか……!」
229 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 00:19:02.01 ID:TsJUXiuko
続きはまた今度書きます
230 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 00:27:08.23 ID:F+dAvYyzo
おつー
231 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 00:54:18.41 ID:mziyqINw0
おつ
232 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 01:50:46.13 ID:FGMsad2c0
おつ
233 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 11:52:11.07 ID:TsJUXiuko
P「しかしどういうことだ……解毒剤を飲ませたのになぜ気絶しなかったんだ!?」

晶葉「解毒剤は体に少し負荷がかかると言っただけで、必ず気絶するとは言っていない。……私も油断していたが」

幸子「飲ませたときみくさんは猫になってましたから、そのせいじゃないですか?」

晶葉「可能性はある」

まゆ「それより、早く追いかけた方がいいんじゃないでしょうか」

晶葉「ああ、アレが敵に渡ればこちらは不利になるのは確実だ」

裕子「まだ間に合います! サイキックテレポーテーションで追いかけましょう!」

P「…………」

P(今から追い付こうと思ったら多少無理をすることになるし、おそらくそのまま志希や他の敵とも戦闘になる)

P(解毒剤が敵に渡るのは厄介だが、ここは追いかけず準備を整えた方がいいのかもしれない……)

晶葉「助手、どうした?」


選択肢
1.追いかける
2.追いかけない


↓2
234 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 11:53:45.41 ID:fVP3G/cpo
235 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 11:54:06.78 ID:Qr5QaWDyo
1
236 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 12:44:10.42 ID:TsJUXiuk0
P「いや、なんでもない。追いかけよう!」

裕子「分かりました! みなさん、輪になって手を繋いでください!」

晶葉「……テレポーテーションでいいのか?」ギュッ

P「チンタラ走ってたんじゃ追いつけないからな。ユッコ、6階フリールームの入り口だ」ギュッ

裕子「任せてください!」ムムム

P「頼むから正確に、正確にな……」

裕子「大丈夫です、サイキックは常に進化していますから……」ムムムム

幸子「信じますからね!?」

裕子「行きますよ〜、サイキック……テレポーテーションっ!」

ピシュン!
237 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 12:50:42.81 ID:TsJUXiuk0
6階

みく「はあっ、はあっ……逃げ切れたみたいだにゃ……」スタッ

P「誰から逃げ切れたって?」

みく「にゃにゃにゃにゃにゃ!?」ビクッ

裕子「サイキックテレポーテーション、大大大成功です!」

みく「テレポーテーション!? もうなんでもありかにゃ!?」

晶葉「解毒剤を返してもらおうか!」

P「ついでに『黒幕』の正体も吐いてもらうぜ!」

みく「うう〜っ、『おねだり Shall We 〜?』!」

シーン

P「ついさっき解毒剤を飲まされたのも忘れちまったのかッ!」タッタッタッ

みく「ハッ! そうだったにゃ!」

P「『LEGNE』ッ! 解毒剤を奪え!」

みく「っ!? み、みくの影が!?」

バシッ、コロンコロン……

晶葉「確かに返してもらったぞ」スッ

みく「そ、そんな……」
238 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 12:51:37.94 ID:TsJUXiuk0
P「さて、今度は『黒幕』の正体を聞かせてもらおうか」

みく「うぐぐ……」

まゆ(Pさん、ちょっと待ってください)

P(まゆ? どうしたんだ、っていうかなんで脳内?)

まゆ(とにかく聞いてください。志希ちゃんの部屋にあったのは「異能力者になったアイドルを支配下に置く薬」でしたよね?)

P(ああ、そうだな)

まゆ(みくちゃんは解毒剤を飲んで、確実に無能力者になりました。なのにまだ、元のみくちゃんに戻っていないんですよ?)

P(……!)

P(「黒幕」は志希ではない、そしてみくの意識は「黒幕」が直接支配しているのか……!?)

みく「……っ!?」パタッ

P「みく!?」

幸子「突然倒れちゃいましたよ!?」

バタン! シュルルルルル!

P「!?」

P(「何か」がみくをグルグル巻きにしたッ!?)

ズルズルズル!

裕子「みくちゃんがフリールームの中に……!」

「さあ、プロデューサー。キミの欲しがる『真実』はこの先にある、知りたければ足を踏み入れるがいい」

キィーッ……
239 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 13:50:09.25 ID:TsJUXiuko
P「…………」

晶葉「どうやら、行くしか無さそうだな」

P「ああ、ここまで来たら引き返せるかよ。お望み通り、足を踏み入れてやるッ!」

「それでこそボクのプロデューサーだ。ようこそ、歓迎するよ……」

スタ、スタスタ……バタン

P「……!」

二宮飛鳥(以下、飛鳥)「やあ。……驚いたかい? ここはキミが見知ったセカイでも、予測していたセカイでもない……ボクのセカイだ」

幸子「フリールームって、こんな雰囲気でしたっけ……?」

P「こんな痛々しいルームにした覚えはない。勝手に改装しやがったな」

飛鳥「フフ……ボクがそう願った訳じゃない。『そうなって』しまったんだ……理解るだろう?」

P「分かるかいッ!」

晶葉「……志希の姿が見えない」

まゆ「部屋に引きずり込まれたはずのみくちゃんも……」

飛鳥「彼女達は『この先』に居るよ。もっともボクは、キミ達をそこへ辿り着かせないために今存在しているんだがね」

P「ようするに飛鳥を倒さなきゃ先に進めないってことだろう!」

P(でも、「この先」っていったいどういう……?)

飛鳥「その通りさ。……笑えるだろう? 中二病を患ってるただの痛い奴だったはずのボクが、本物の異能に覚醒めてしまったんだよ」

P「…………」

飛鳥「そしてまんまと意識を操られ、傀儡としてキミと踊るのさ……醜い戯曲をね」

P「……ああ、なんて酷いストーリーだろうな。こんな茶番はとっとと終わらせるに限る!」

飛鳥「行くよ。……『共鳴世界の存在論』」



いよいよ敵の本陣へ(!?)飛鳥の異能、「共鳴世界の存在論」の能力とは!?


↓2
240 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 13:52:08.27 ID:fVP3G/cpo
相手と同じ能力を得る
241 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 13:52:13.52 ID:voq/QlUuo
包帯を操り包んだ相手の声を奪う事で世界(SS)から追放する
242 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 17:14:44.94 ID:TsJUXiuko
シュルルルルッ……

P「腕に巻いたその包帯、新しいファッションかと思ったら異能で操るための物だったんだなッ!」

飛鳥「そういうのは蘭子の性分でボクのそれではない。しかしまあ、これも与えられた異能、なんでねっ!」シュルル!

P「だったらその蘭子の異能で相手してらァ! 『LEGNE』ッ!」シュイイン!

影カラス「グァーッ!」ビリイッ

飛鳥「ほう……影、か。いかにも蘭子が好みそうだ」

シュルルルル!

まゆ「Pさんっ! 後ろです!」

P「何ッ!? 『包帯』が本体に巻かれている必要はないのかッ!」スッ

影カラス「グァーッ……ッ」シュウゥン……

P「貫かれた!?」

飛鳥「思ったよりも脆い生き物だね。『存在論』の物理的なパワーは強くない方だと思っていたんだが」

P(黒を基調とし、全体が薄暗いこの部屋では映し出される影も薄い……『LEGNE』も必然的に弱くなってしまう)

P(ならば、影を映し出す光を強くするのみ!)カキカキ

飛鳥「はははっ、ボクを無視していきなりペンを走らせるか。面白い」

P「そいつはどうも……クソ、中々上手く書けない」カキカキカキ

飛鳥「……だけどプロデューサー、ボクはキミが何かするのを待ってはあげられないんだ。……ッ!」シュルルルル

晶葉「助手! その異能は隙が大きすぎるぞ!」

P「分かっている! ……ギリギリセーフ、『華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜』ッ!」

ピカァァァァァッ!
243 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 17:15:45.20 ID:TsJUXiuko
飛鳥「っ、この光は……」

ビリイッ!

影カラス「グアーッ!」

P「この『LEGNE』はさっきと一味違うぜ?」

飛鳥「……後ろにあるスポットライト、それも蘭子の異能かい?」

P「その通り。『華蕾夢ミル狂詩曲〜魂ノ導〜』は自身が描いた物を具現化する異能ッ!」

飛鳥「二つも力が覚醒めるなんて、さすがは蘭子と言ったところか。描いた物を具現化する異能なんて、彼女はさぞ喜んだだろう」

P「ああ、ハイテンションでカッコいい武器とか色々出してたよ。自分じゃ扱えなかったけどな」

飛鳥「……だったらキミは、ボクを操るこの糸を切るハサミでも具現化するのかい?」

P「あいにく画力が無いんでな、そう上手くはいかないんだよ」

飛鳥「そうか、残念だな。……そのカラスは影から生まれ、影は光が強ければ強いほど濃く映し出される。簡単な仕掛けだね」シュルルルルッ!

P「このライトを狙うかッ! だが非力な異能で壊せるかな!?」

飛鳥「壊す必要はない。光を無くせばいいんだろう?」

シュルルルルッ……

P(そうかッ! 包帯で光を遮りさえすれば影は薄れる!)

P「しかしッ! 『LEGNE』は一体だけじゃあないぜ!」シュイイン!

飛鳥「! ボクの影も操るか」

P「みんなの影も使わせてもらうぞ! 『LEGNE』たちッ! 伸びてくる包帯をビリビリに破くんだ!」

影カラスたち「グアーッ! グァーツ!」バサッバサッバサッ
244 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 17:16:52.54 ID:TsJUXiuko
ビリッ、ビリビリビリ……

飛鳥「やれやれ、多勢に無勢だね」

P「さて、追い詰めたぞ飛鳥!」

影カラスたち「グァーッ、グァーッ」バサバサバサ

P(……なんだ? 何か違和感がある……カラスの強さ? 大きさ? 数……数!)

P「こ、これは……『LEGNE』がなぜ『7羽』居るんだッ!?」

飛鳥「…………」

裕子「ええっと、本当は何羽居るのが正しいんですか?」

幸子「ボクと、プロデューサーさんと、まゆさんと、晶葉さんと────」

晶葉「私たちが5人、加えて飛鳥がいる。だから『6羽』が正しいはずだ」

P「俺たちが認識してない『誰か』の影が一つ混じっている……!」

飛鳥「気づいたか。……教えてあげるよ。『誰か』じゃない、『前川みく』さ。キミたちのすぐ近くに居るじゃないか」

幸子「えっ……? ど、どこにですか?」キョロキョロ

P(すぐ近くだと……?)

シュルルルル……

P「!」
245 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 17:18:08.36 ID:TsJUXiuko
幸子「み、みくさん……!」スタッ

P「ミイラのようにグルグル巻きにされていたのかッ!」

P(部屋の雰囲気に馴染んでいてまったく気がつかなかった……)

幸子「みくさん、みくさん! 大丈夫ですか!」



まゆ「大丈夫です、気を失っているだけみたいですから」



P「……あれ?」

飛鳥「……フフ、理解るかいプロデューサー?」

P(まただ……! また違和感がある! しかし今度は何もおかしくはない、みくはそこにちゃんと居る! なのに、確かに、何かがおかしいッ!)

P「みくッ!」



P「……みく? みく!」



P「…………!」

P(で、出てない! 『みく「…………」グッタリ』みたいなのが、まったく出ていないんだッ!)
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 17:19:09.47 ID:TsJUXiuko
飛鳥「理解したみたいだね。そう、彼女はこの『セカイ』から『追放』されたのさ」

P「つ、追放だと……!?」

飛鳥「存在はそこにある。ボクたちはそれを認識することも出来る。だが、このセカイで彼女は二度とそれを証明することは出来ないんだ」

P「…………???」

飛鳥「疑問符が3つも浮かんでいるじゃないか。感覚では理解っていても、言葉を聞いて理解するのは難解だったかい?」

P「あ、飛鳥……お前の『共鳴世界の存在論』は、いったいどんな異能だっていうんだ!」

飛鳥「知りたいかい? ボクの異能の正体を……渇望するほどに、敵であるボクへ素直に尋ねるほどに」

P「ああ……知りたいねッ!」

飛鳥「……フフ、だったら、キミの一番大切な人で教えてあげるよ」

P「!」

P(床に散らばっている包帯の破片一つ一つが伸びていくッ!?)
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 17:20:00.52 ID:TsJUXiuko
シュルルルル!

裕子「きゃっ!」バシッ

幸子「はうっ!?」バシッ

P「幸子っ、ユッコ! クソッ────」

シュルルルル、ギュウッ!

P「!!」バタッ

P(両手両足が拘束された!? 動けないッ……!)

飛鳥「包帯をビリビリに破いたのは失敗だったね。決定的にボクを優位にしてしまった」

P「クソッ、『LEGNE』────」

バリィン!

P(スポットライトが! 壊そうと思えば壊せたのかッ!)

飛鳥「照明さえ消せば、ただのカラスだ」

シュルルルル……バスッ! バスッバスッ!

影カラスたち「グァー……グア……」シュウウッ……

P「クソッ!」

飛鳥「さあ、『正体』をその目で確かめるといい」

シュルルルル!

まゆ「きゃああっ!」バタッ

P「まゆ!」

……ギュウウッ

晶葉「くっ、このっ……!」

P「……晶葉ッ!?」

飛鳥「そう……彼女さ」
248 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 17:21:39.06 ID:TsJUXiuko
グルグルグルグル!

晶葉「────!」

P(晶葉は全身が包帯でグルグル巻きにされ、まったく身動きがとれない!)

P「やめろ飛鳥ッ! その異能を使うなら俺に使えッ!」

飛鳥「正体を知りたいと言ったのはキミじゃないか。……ほら、もう彼女は『追放』された」

シュルルルル……ドサッ

P「晶葉ーーっ!」ジタバタ



P「……!」

P(ま、まただ……みくと同じ!)

裕子「晶葉ちゃんっ、大丈夫ですか!?」



裕子「晶葉ちゃん……?」

P(晶葉は気絶していない……少し痛いような素振りを見せているが、普段の晶葉だ)

P(なのに────)

P「なのにどうして何も言わないんだ、晶葉……! 声を聞かせてくれっ!!」



P「っ……!」

飛鳥「それは出来ないな。彼女はもう声を失ったんだ」

P「な、に……!」



飛鳥「ハハハ、あまり表情を崩さない彼女もさすがに驚きを隠せないようだね」

P「『声を奪う』……それが『正体』か!」

飛鳥「そうだ、とも言えるし、違う、とも言える。ボクたちにとっては『声を奪う』以上のことは観測出来ない」

P「『ボクたちは』、だとッ!?」

飛鳥「だが、この醜い戯曲を楽しんでいる者……彼らはもう、彼女の存在を観測出来ないんだ」



飛鳥「こうして彼女が疑問符を浮かべながらボクの言葉の意味を考えている姿も、彼らに見ることは出来ないのさ……」
249 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 17:57:46.52 ID:TsJUXiuko
P(何を宣っているか分からんが……晶葉が声を奪われたのは、事実)

P「……すぅー、はぁーっ。スゥーーーッ……ハァーッ」

飛鳥「どうしたんだい? まさか、怒ってるんじゃないだろうな?」

P「怒ってるさ……はらわたが煮えくり返りそうなのを何とか静めてるんだよ」

飛鳥「怒ってるというのは変だな。ボクはキミの望むことをしてあげたんだよ?」

P「……本気で言ってるのか?」

飛鳥「……冗談さ。晶葉がああなってしまって、ボクに対する怒りが止まらないんだろう」

P「違うぞ、飛鳥……俺は自分に腹が立ってるんだよ。どうしようもなく迂闊で、馬鹿な自分にな……」

飛鳥「自己批判、か。だったら、キミのすることは一つの筈だ」

P「ああ。……飛鳥、お前を倒す!」

飛鳥「そう、キミにはボクを倒す役という役目がある。そしてボクには、キミを倒すという役目がある」スッ

ギュウウッ!

P「ぐっ……!」

飛鳥「動けないだろう。キミの存在も『追放』してあげるよ……!」



P「そんな顔をするなよ、晶葉っ……すぐに飛鳥を倒し、異能をコピーして元に戻してやるからさ……!」


選択肢(一つだけ正解)
1.「おねだり Shall We 〜?」ッ!
2.「おねだり Shall We 〜?」+「マイ・スイート・ハネムーン」ッ!
3.「おねだり Shall We 〜?」+「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律 」ッ!


↓2
250 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 17:59:05.34 ID:vUw7JeV1o
251 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 18:03:08.19 ID:RYAxofIko
2
252 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 19:43:51.09 ID:TsJUXiuko
ハズレ


P「まゆ! あれをやるぞッ!」

まゆ「…………」

P「まゆ、聞いているのかッ!? 合体だ!」

まゆ「あ……は、はいっ!」

まゆ(Pさん……)

飛鳥「合体……?」

P「『おねだり Shall We 〜?』ッ!」ビビビビビビ

飛鳥「! キミは仲間を攻撃するのか……!?」

まゆ(猫)「ニャーニャーニャー」
まゆ『また猫になっちゃいましたにゃ〜♪』

裕子「まゆちゃんを猫に!?」

幸子「本当に驚くのはここからですよ……」

飛鳥「おいおい、仲間を猫にしてどうするつもりだい?」

P「どうするって? 合体だよッ! まゆ、『一つになる』ぞ!」

まゆ「ニャーッ!」
まゆ『一つになる……分かりましたにゃん♪』

シュタッ……ピカァァァァァッ!

飛鳥「!?」
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 19:44:30.10 ID:TsJUXiuko
P(まゆ)「よっしゃ! 合体猫人間再び誕生ですにゃっ!」

裕子「……えっ、えええええええっ!?」

P(まゆ)「こんな包帯なんて……!」ビリッ、バシッ

飛鳥「は、はは、は……これは、驚いたな……」

P(よし、飛鳥がうろたえてる内にケリを着けるぞまゆ!)

まゆ(…………)

P(まゆ……?)

P(まゆ)「行くぞ飛鳥……あうっ!?」ズルッ、ステーン!

P(なんだ? 身体が思ったように動かない!?)

まゆ(…………)

P(まゆッ! 心も一つにするんだ! シンクロしろ!)

まゆ(Pさんにとっての一番は……まゆじゃないんですね)

P(は……!? 何を言ってるんだよ!)
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 19:46:17.86 ID:TsJUXiuko
まゆ(飛鳥ちゃんはPさんの大切な人で異能の正体を見せると言っていました。そしてそれは……晶葉ちゃんだった)

P(それは飛鳥が勝手にそう判断しただけだ!)

まゆ(じゃあ今言ってください! まゆが一番、大切だって……)

P(ああもう、今はそんなことやってる場合じゃないだろう!?)

P(まゆ)「…………」

裕子「どうしたちゃったんでしょう……転んだまま動かないですよ?」

幸子「そうですね……プロデューサーさ、いやまゆさん? じゃなくて、プロまゆさん?」

飛鳥「合体の次は死んだフリでもしているのかい?」

シュルルルルッ……ギュウッ!

P(まゆ)「!」

飛鳥「おや、違ったようだね。ならこのまま『追放』するとしよう」

P(まゆ、今は飛鳥を倒すんだ! 話は後ッ!)

まゆ(ごめんなさい……本当に、ごめんなさい。今は、一緒に戦えないです……)

P(なんだって……!?)

グルグルグルグル!

P(まずいッ! クソッ……じゃあ「解除」するぞ!)

まゆ(……はい。「解除」!)

ピカァァァァァッ!
255 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 19:46:59.43 ID:TsJUXiuko
ドサッ、ドサッ

P「っ、拘束からは逃れたか」スタッ

飛鳥「元に戻ったか。しかし一体、キミ達は何のために合体したんだ?」

P「ホントならもうケリは着いてたんだがな……」

まゆ「ごめんなさい……プロデューサーさん」

P「いや、いいよ。俺一人でなんとかするさ。飛鳥の異能を喰らわないように下がっているんだ」

まゆ「……はい」スタスタ

P(あれ……まゆの心の声が聞こえない。……指輪も無くなっている!)

飛鳥「さあ、今度こそ終わらせよう。これ以上ボク達に言葉は要らない」


※「マイ・スイート・ハネムーン」による婚姻が解除されました


選択肢(一つだけ正解)
1.「おねだり Shall We 〜?」ッ!
2.「おねだり Shall We 〜?」+「-LEGNE- 仇なす剣 光の旋律 」ッ!

↓2
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 19:47:34.57 ID:Ddus8BEUo
257 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 19:47:45.00 ID:I6X4SJ/C0
2
258 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 20:42:51.57 ID:TsJUXiuko
正解!


P「ああ、これ以上の茶番は勘弁だ! ……『おねだり Shall ────」

飛鳥「猫にする異能は使わせないよ!」シュルルルル

影カラス「グァーッ!」バサッバサッ

飛鳥「っ、二つの異能を同時に繰り出すか……!」

P「猫にするのは『影』だッ! 『おねだり Shall We 〜?』ッ!」ビィィィッ!

影ネコ「ニャーッ!」シュバババッ

飛鳥「それが、どうしたと……!」シュルルルル!

影ネコ「ニャニャッ!」シュタッ、シュタッ

P「猫は素早いんだぜ。そして『LEGNE』は一体では無いッ!」スッ

影カラスたち「グァーッ!」バサッバサッ

飛鳥「っ……!」シュルルルル!

バシッ、バシッ、シュウゥゥ……

飛鳥「ふぅ、やはり強さは大したこと無いようだ」

P「ああ。だが光ある限り、影は消えないッ!」シュイイン

影カラスたち「グァーッ! ガァー!」
259 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 20:44:16.07 ID:TsJUXiuko
飛鳥「まったく、鬱陶しい……!」

P「『おねだり Shall We 〜?』ッ! 『LEGNE』たち、空と陸でかき回せ! 」

影ネコたち「ニャーッ!ニャニャー!」シュタタタッ

影カラスたち「グァーッ! ガァー!」バサッバサッ

P「どうだ、ゴミ捨て場を荒らす動物コンビの威力はッ! 」

飛鳥「このっ、ボクにまとわりつく影め……!」

P「トドメだッ! 『ニャンと☆スペクタクル』ッ!」

飛鳥「!」グルグルグルグル

ニャーッ!

P「包帯を防御に回したか。しかし無駄だぜ、この異能は『問答無用』だ。いかなる防御も意味はない」

飛鳥「なんだと……しかし、ボクは何もされていないぞ」

P「頭をちょこちょこっと触ってみるんだな」

飛鳥「……、これは?」

P「それはただのネ・コ・ミ・ミ。トドメだなんて嘘だよ〜ッ!」タッタッタッ

飛鳥「くっ、キミはどこまでも────」

ダキッ!
260 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/28(月) 20:45:13.12 ID:TsJUXiuko
P「今度こそトドメ、だ。醜い戯曲の終幕だよ」ギュウッ

飛鳥「ふっ……最後が抱擁とは、この戯曲はどうやら凡庸なハッピーエンドのようだ」

P「いいじゃないか、救いようの無い最高のバッドエンドより、ご都合主義で最低なハッピーエンドの方が俺は好きだね」

飛鳥「……キミらしい言葉だ」

P「10秒! 続いて解毒剤ッ!」スッ

飛鳥「やれやれ、これでやっと糸が切れる、か……」

ゴクッ……パタッ

P「……晶葉! 今声を元に戻────」

晶葉「……」コホンッ

P「晶葉!?」

晶葉「本体が気絶して能力が解除されたんだ。もう何とも無い」

P「そうか、よかった……」ホッ

晶葉「…………。ありがとう、プロデューサー」ボソッ

P「えっ、なんだって?」

晶葉「なっ!? ……知らん、なんでもない!」

P「あーウソウソ! どういたしまして!」


二宮飛鳥「共鳴世界の存在論」────再起可能
261 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/28(月) 21:08:33.21 ID:LEDpqPHwO
存在の消え方が面白いな
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