モバP「アイドルたちが異能力者になったから安価でなんとかしろって!?」

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62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/22(火) 22:26:02.34 ID:jjcqBlRso
正解!


P「あーそうかいそうかい。だったらもう好きにしなさい!」

夕美「好きにされることしか出来ないもんね?」

P「そうとも言う……」

晶葉「…………」

夕美「じゃあどうしようかな……そうだ!」

シュルルル……プチッ、プチッ

夕美「お花を飾ってあげるねっ」モゾモゾ

P(とにかく今は耐えることだ……そうすれば勝機は巡ってくる!)

夕美「……よし! どうかな? って、自分じゃ分からないよねっ」

P「頭にめちゃくちゃ花が乗ってるのは分かるよ……」

夕美「お花見だから桜をイメージしてみたんだ。写真撮るね♪」

パシャッ

夕美「一緒に映ってるのも」

パシャッ

P「じゃあ俺が夕美に抱きついてるところを撮るっていうのはどうかな?」

夕美「え〜っ!? そ、それは……恥ずかしいからダメ!」

P「チッ……」
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/22(火) 22:49:14.47 ID:jjcqBlRso

……

夕美「はぁ〜っ、楽しい……次は何をしようかな」

P「ま、まだ続くのか……」

P(飾りつけ、写真撮影に留まらず花言葉クイズ、品種当て、挙げ句の果てには勝手に歌い出す……)

P(一体いつになったら夕美は満足するんだッ……!?)

夕美「あれっ? その顔、もしかして疲れちゃったのかな?」

P「そりゃあもう……晶葉なんてほら」

晶葉「…………」

夕美「寝てるのかな?」

晶葉「起きてるぞっ! ……この姿勢は大分辛いが」

夕美「そっか。私もちょっと疲れちゃったし……もう終わりにしてあげるねっ」

P「! じゃあ────」

シュルルル!

P・晶葉「!?」

P(な、なんだ!? 俺と晶葉をどこかへ動かそうとしているッ!?)

夕美「あの辺りがいいかな?」スッ

シュルルル……ドサッ、ドサッ!

P「花壇の上ッ!? どういうつもりだ夕美!」

夕美「……お花は実をつけて、枯れるときにまた種を地面に埋めるんだ」

シュルルルッ! グググッ……

P「な……!?」

晶葉「これは……私たちを生き埋めにするつもりなのか!?」
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/22(火) 23:01:51.98 ID:jjcqBlRso
P「お、おい晶葉ッ! アイドルたちは理性を失って欲望のまま動いているって、確かにそう言ったよなッ!?」

晶葉「あ、ああっ!」

グググッ……ズボッ

P「だったら、夕美は俺たちを地面の中に埋めたがってるってことかよ、おい!」

晶葉「わ、分からない! もしかすると、私たちを本当に花にしたと信じこんでいるのかもしれないぞ……っ」

P「んなわけあるかーっ! 明らかに、明らかに俺たちを『倒す』もしくは『殺す』つもりで攻撃しているじゃないかッ!」

夕美「殺したりしないよっ! 種からまたお花が咲くんだから」

グググッ……

P(まずい、もう半分埋まって来ている! 止めなくては……!)ジタバタ

夕美「抵抗しないんじゃなかったのかな? しても無意味だけどねっ」

P「ハアッ、く、クソッ……夕美!」

夕美「?」

P「埋める場所は本当にここで良かったのか!」

夕美「……どうして?」

P「夕美の大好きな花がたくさん潰れてるぞッ……俺と晶葉の下で!」

夕美「!!」スッ

シュルルル……バッ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/22(火) 23:14:39.87 ID:jjcqBlRso
タッタッタッ……

夕美「そんな、こんなに……ううっ、私……」ドサッ

P(慌てて俺と晶葉を移動させたうえに、植物の拘束も緩んだ……そして)

P「動揺している……自分のやったことが信じられないといった様子で……」

晶葉「何か別の『原因』があるのかもしれない。アイドルの正気を失わせている原因が……」

P「ああ……だが、今やるべきことは一つ!」

スタスタ……ダキッ

夕美「ひゃっ!? えっ、なっ、ちょっと、プロデューサーさん!?」

P「動くな!」

夕美「は、はいっ!?」

P「……10秒! そして『解毒剤』!」スッ

夕美「んんっ!?」

ゴクッ……パタッ

P「……飲ませると気絶するのか? これ」

晶葉「即効性だからな。多少体に負荷がかかる」

P「そうか。……手強い相手だった、『lilac time』!」

シュルルル……

P「潰れた花を元通りにすることは出来ないが、花はまた咲かせることが出来る。夕美なら育てられるよ……」



相葉夕美「lilac time」────再起可能
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 23:16:02.75 ID:jjcqBlRso
今日はここまでです
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 23:47:35.56 ID:PHjHxkISo
おつ
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 16:02:29.57 ID:p5k2Pt8bo
PM8:30

P「……っし、こんなもんだろう。行こうか」

晶葉「何だ? その腕に巻き付けている蔦は」

P「『lilac time』は植物を操る能力。だからこう使うんだよ」シュルルル

晶葉「なるほど、私たちがされたように相手を拘束するというわけだな」

P「ああ、他にも草花や木の枝をちょっとばかり集めてたんだ。植物が無くちゃ、この異能はまったく使えないからな」

晶葉「そうだな……」ガサゴソ

P「なんだ、どうした?」

晶葉「いや、なんでもない。西棟へ向かうぞ」

P「……? ああ」

スタスタ……
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 16:05:24.24 ID:p5k2Pt8bo
西棟 一階

ウィーン……スタスタ

美波「あっ、おはようございます! プロデューサーさん」

P「! 美波……」

P(待ち伏せ、いや、東棟に居た美嘉と莉嘉のような門番……!?)

美波「どうしたんですか? そんな幽霊を見たようなビックリした表情をして」

P「はは、なんだよその例えは……でも俺は幽霊を見たってもう驚かないぞ?」

美波「あれ、プロデューサーさん怖いの結構苦手じゃありませんでしたか?」

P「いや、まあ、そうなんだけど……」スタッ

P(なんだ……まさか今の状況をまったく分かっていない部外者なのか……?)

晶葉「…………」スタ、スタッ

美波「……『この先』に進むむつもりですか? 『9階』に」

P「!」

美波「既に知っていますよ。プロデューサーさんが『私たち』を止めようとしていること」

晶葉「助手っ、やはり彼女も異能力者だ! 先手を取れ!」

P「あ、ああ────」

美波「遅いッ!」


名前がカッコいい(?)美波の異能、「ヴィーナスシンドローム」の能力とは!?

↓2
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 16:09:52.12 ID:cBX7USblo
ksk
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 16:09:54.72 ID:RTyCBAZGo
抱きついた相手の性欲を増大させを理性を削る(オンオフ不可)。10秒も抱きつけば(・抱きつかれれば)理性のない性欲だけで動くケダモノに
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 16:10:21.28 ID:la1q/rnKO
超強力な魅了(複数対象可)
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 16:29:44.84 ID:p5k2Pt8bo
ダキッ

P「んなっ!?」

美波「プロデューサーさん……」ボソッ

P「!!」

P(な、なんだッ!? 何か変な、クラクラした感じが────)

晶葉「助手っ! 離れるんだ!」

P「ッ!?」バッ

美波「っと……あと数秒だったのに」

P「はあっ、はあっ、なんだ、これはッ……!?」

晶葉「どうした!?」

P「体が熱いような、フワフワしたような、とにかく、これは……っ」

美波「……ふふっ」スタスタ

P「み、美波っ……」

晶葉「接近されているぞっ! もう一度抱きつかれる!」

P「くっ……『lilac time』ッ!」

シュルルル……バシッ

美波「やっ!」

P「ッ……! みな、みっ……!」スタ、スタ……

美波「そう、そのまま来ていいんですよ、プロデューサーさん……」

P「はあっ、ハアッ……」
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 17:01:22.13 ID:p5k2Pt8b0
晶葉「待て助手! 危険だ! 迂闊に近づくな!」

P「危険だからこそ確かめる……コピーすればどんな異能かは、分かる……」

晶葉「いやダメだ! 接近するにしても腕や足をしっかりと拘束してからにするんだ! 腰を縛っただけの今の状態ではまた『抱きつかれる』ぞ!」

P「…………」スタ、スタ……

美波「……」ニヤッ

晶葉「助手っ……!」

P(なんだ……頭では晶葉が言ったことを理解出来ているのに、体が言うことを聞かない……!)

スタ、スタ……

P(美波を抱きしめたい、美波に抱きしめられたい、それで、そのまま────)

スタッ

P「! 晶葉、何をっ……」

晶葉「私が解毒剤を飲ませる。この異能をコピーする必要はない」

P「なんだと……!」

美波「それはダメだよ、晶葉ちゃん」

晶葉「!」

ダキッ

P「晶葉ッ! このっ────」

晶葉「今だ! 今のうちに解毒剤を飲ませるんだっ!」

P「なっ……」

美波「動かないでくださいプロデューサーさん。でないと……」ギュッ

晶葉「ぁ────、っ、は、早くっ……!」

P(クソッ、どうすれば……!)


選択肢
1.解毒剤だッ! そうするべきなんだ!
2.美波の異能をコピーするッ!
3.黙って静観する

↓2
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 17:02:24.97 ID:gi/OXmk5o
2
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 17:02:35.11 ID:cBX7USblo
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 17:07:41.16 ID:40GS4yWno
2
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 17:24:35.86 ID:p5k2Pt8b0
P「くっ……!」タッタッタッ

晶葉「助手っ……何を……!」

P「『お願い!シンデレラ』でコピーする能力の数に制限は無いッ!」ダキッ

美波「やっ、まだプロデューサーさんの番じゃないですよっ!」

P「『lilac time』ッ!」シュルルッ

美波「!?」パッ

晶葉「っ……」ドサッ

P「俺は美波を抱き締める、だが美波に俺は抱き締めさせない!」

美波「くっ……!」

P「10秒だッ! 続いて解毒剤を飲ませるッ!」スッ

美波「そんなの、絶対に飲まな────」

ズキュウウウウウン!

美波「んぅっ!? っく……」ゴクッ

P「っ……はあっ、飲ませたぞ……」

美波「ぷ、ぷろでゅーさーさん、反則、ですっ……」パタッ



新田美波「ヴィーナスシンドローム」────再起可能
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 17:46:52.71 ID:p5k2Pt8b0
P(き、キスしてしまった……いや仕方ない! これは勝つために仕方なかったんだ!)

P(そうだ、この「ヴィーナスシンドローム」の能力的にもこれは仕方のないことで────)

晶葉「……」スタッ

P「晶葉! ……あ、晶葉?」

晶葉「…………」スタ、スタ……

P(晶葉も美波に抱きつかれていた! しかも明らかに10秒以上ッ! つまり今の晶葉は、理性を失って性欲だけで動くケダモノということに────)

ダキッ

晶葉「身体が、熱いんだ……どうすればいい……?」

P「どどっ、どどどどどうすれいいって!?」

P(こ、これは知らないのか!? 知らないから聞いているのか!?)

P「あ、晶葉、こういうときはだな、心を落ち着かせて冷静になればいいんだ。例えばおばあちゃんの顔を思い浮かべるとか……」

晶葉「…………」パチパチ

P「……晶葉?」

晶葉「ひっ、やあああああああっ!?」ボスッ

P「うおおっ!?」ドサッ

P(こっ、これは押し倒されたってことになるのかッ……!?)

晶葉「な、なんだ……助手がいきなりゾンビに……それより、私は……」

P「……ん?」

『じゃぁ〜ね〜』スウッ……

P「『あの子』ッ! あの野郎また────、いや、ここは感謝しておくべきか……」

晶葉「……じょ、助手、わ、私はいったい、何をしようとしたんだ……?」プルプル

P「……どっちにしてもこりゃ地獄だな」

P(「ヴィーナスシンドローム」……倒してからが一番厄介な能力じゃないかっ!)
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 18:03:09.50 ID:p5k2Pt8b0
PM8:40

晶葉「…………」

P「……まあ、その、なんだ。気にせず行こうぜ。うん」

晶葉「……ああ」

P(しかし本当に厄介な能力だ……オンオフが利かない以上は「お願い!シンデレラ」を使うとき必ず一緒に発動してしまう)

P(まあ9時まであと20分ほどだし、これ以上無理に異能をコピーしなければいい話ではあるが……)

晶葉「……9階まではエレベータを使うか?」

P「ん、ああそうだな、どうしよう……」

晶葉「エレベーターを使えばもちろん早くたどり着くが、黒幕が俺たちの存在を認知している以上は罠を張ってある可能性も高いと言えるな」

P「かといって階段はな……」

P(西棟の建物は面倒な構造になっており、例えば三階に行こうと思っても一階の階段から直接は上がれず、二階まで上がった後通路の反対側まで歩かなければいけない)

P(つまり建物の端と端を行ったり来たりするハメになる。移動距離も長いうえ、アイドルに出会う確率ももちろん高いだろう)

晶葉「どちらにしよ、戦闘は避けられないだろう。助手が決めてくれ」

P「うーん……」

選択肢
1.リスクを考えて階段で一階ずつ上がる
2.罠があるのを承知でエレベーターに乗る

↓2
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 18:06:31.99 ID:lg4NJiIp0
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 18:12:29.24 ID:prXiDO3So
1
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 19:14:51.18 ID:p5k2Pt8bo
P「……やっぱりエレベーターは駄目だ。階段で一階ずつ上がろう」

晶葉「うむ、そうか。では急ごう」

スタスタ……

P「ここから階を一つ上がるごとに戦闘って可能性もあるんだよな」

晶葉「一階あたり一人ならまだいいだろう。集団で待ち構えてるかもしれないぞ」

P「確かに……さっき美波が言ってたことからして、『黒幕』は全員でないにしろ、何人かのアイドルと協力していることは確かだ」

晶葉「ああ……この異変は事故ではなく、何者かが故意に起こしたものだったということだな」

P「そして、そんなことが出来る『黒幕』は志希である可能性が今のところ高い、と」

晶葉「しかし、アイドルを異能力者にする必要があったんだろうな……」

P「……それは黒幕に聞いてみなきゃ分からんよ」

晶葉「…………」
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 19:57:51.03 ID:p5k2Pt8bo
二階

晶葉「東棟のように暗くはない、か」

スタスタ……

P「来るなら来い……でも不意討ちするなよ、正々堂々来い……」

晶葉「……」ガサゴソ

P「どうした? 晶葉」

晶葉「いや、実はだな────」

「ボクが正々堂々来てあげましたよ!」

P・晶葉「!!!」

輿水幸子(以下、幸子)「フフーン! プロデューサーさん、今日もボクはカワイイですか?」

P「お、おう、可愛いぞ幸子。つかどっから出てきた?」

幸子「人を虫みたいに言わないでください! そこのお手洗いに入っていたんです!」

P「そ、そうか。……ここ通ってもいい?」

幸子「……? いいですよ、どうしてボクにそんなことを聞くんですか?」

P「おい晶葉、もしかするとこれは……」

晶葉「さっきもそのパターンで先手を取られただろう! たとえ相手が無能力者でもとりあえずこちらから攻撃するんだ!」

P「いや、さすがにそれはちょっと……」

幸子「……ただし! その前に────」

晶葉「ほらみろ! 敵だ! 異能を出して────」

幸子「ボクのことをたくさん褒めてからにしてください! さあ、早く!」

晶葉「……来ない」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 19:58:51.65 ID:p5k2Pt8bo
幸子「さっきから晶葉さんは何を言ってるんです? 異能? おいしいんですかそれ?」

晶葉「古典的なボケを……」

P「……幸子ォ!」ギュッ

幸子「な、なんですかいきなり手を取って!?」

P「良かった……幸子みたいな子が居て本当に良かった……」

幸子「は、はぁ……」

P「よし! 褒めて欲しいっていうならいくらでも褒めてやる! 幸子カワイイ!」

幸子「フフーン! それでいいんです!」

晶葉「おい助手、無関係のアイドルに構っている時間は────」

P「幸子カワイイ! 可愛いぞ幸子!」

幸子「そうです! ボクは存在そのものがカワイイ! ボクが居てプロデューサーさんは幸せですよね」

P「幸せ! めっちゃくちゃ幸せ! 幸子の名に偽り無し!」

幸子「もっとです! もっとボクを褒めてください!」

P「カワイイプリティーキュート最高! 広辞苑に載る日も近い!」

幸子「もっと……もっともっともっともっと!」

晶葉「……! ま、まさか!?」


幸子カワイイ(!?)異能、「To my darling…」の能力とは!?

↓2
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:03:40.56 ID:W2JRprhio
動物と心を通わす程度の能力
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:04:24.74 ID:u7jnFENMO
カワイイと褒めるほど幸運になる
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:04:34.57 ID:T+69CSXD0
カワイイといわれると身体能力アップ、ただし頻尿になる
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 20:47:26.38 ID:p5k2Pt8bo
P「も、もっとか……ちょっと疲れちゃったかな……」ゼエゼエ

幸子「だらしないですね、それでも男ですか!」

P「いやね、ここに来るまで俺と晶葉がいったいどれだけ苦労したと……」

幸子「そんなことより! もっともーっと、いつまでもボクを褒めてください! ボクはカワイイ!」

P「分かった分かった。カワイイ! はいカワイイ!」

幸子「そうです、ボクはカワイイ、ボクはカワイイ……!」

晶葉「……助手!」スッ

P「なっ、なんだよ晶葉」

晶葉「おそらく幸子も異能力者だ。理性を失って、『自分を褒めて欲しい』、『認めてもらいたい』という欲望のまま行動しているんだよ」

P「何……!?」

晶葉「試しに可愛くないとか、何か否定的な言葉を言ってみればいい」

P「な、なんだか気が引けるが……幸子!」

幸子「ボクはボクだからカワイイ、カワイイボクだからカワイイ……、はい?」

P「幸子、カワイクナイ!」

幸子「!?!!?」ズガガーン
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 20:48:22.68 ID:p5k2Pt8bo
幸子「こ、このボクがッ! 可愛くないっていうんですかッ!?」

P「あ、ああそうだね!」

幸子「なんですと……プロデューサーさん……言ってはいけないことを言ってしまいましたね!」

晶葉「来るぞ!」

P「……って、おい! これは『避けられた戦闘』ってヤツじゃないのか!?」

幸子「こうなったら逃がしません! プロデューサーさんがボクのことを褒めて褒めて褒めちぎるまで絶対に逃がしません!」

P「お、おう。……それで異能は?」

幸子「だからその異能ってなんですか! 伊能さんですか! ボクよりカワイイんですか!?」

P「いや、普通の人間には無い特別な力のことだよ……」

幸子「……あ、もしかしてボクの『To my darling…』のことを言ってたんですか?」

P「そうそれ! ずっと待ってたんだよッ! どんな能力だ!?」

幸子「『カワイイと褒めるほど幸運になる』能力! ボクは異能までカワイイ! 」

P「は?」

幸子「あ、またラッキーになっちゃいましたね。名は体を表す、幸子の幸は幸運の幸です!」

P「……おい晶葉、これは本当に敵じゃあなさそうだぞ」

晶葉「そ、そのようだな……」

P(……)

選択肢
1.野放しにすると後々敵になるかもしれない。一応異能をコピーして解毒剤を飲ませる
2.無害そうなので仲間にしてやらんでもない
3.もうほっといて先に進む

↓2
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:53:00.47 ID:40GS4yWno
2
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:53:31.80 ID:Mi4+7s7J0
2
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 20:53:38.61 ID:T+69CSXD0
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 21:58:26.56 ID:p5k2Pt8bo
P「……まあ、戦う必要が無いならそれでいいよな」

晶葉「なら解毒剤を飲ませるか?」

P「その必要もない。幸子ー、ほら、行くぞ」

幸子「はい? どこに行くんですか?」

P「俺たちは今9階を目指している。ついてくるならいくらでも幸子を褒めてちぎってやるよ!」

幸子「本当ですね!? もう可愛くないなんて言わないですよね!?」

P「あんなの嘘嘘、本当はみんな幸子のことが大好きだよ」

幸子「み、みんな? どこからみなさんの話に……? まあいいですけど、事実ですから!」

晶葉「助手、いいのか? もしかすると敵になるかもしれないんだぞ」

P「敵になったとしてもあの能力なら簡単に勝てるよ。それに味方にしておけば幸運が味方して、敵を勝手に倒したりしてくれるかもしれないしな」

晶葉「……助手が決めたなら構わないが」

P「なんだ〜? 二人パーティーじゃなくなってちょっと残念か?」

晶葉「そんなわけないだろう!」ムスッ

P「お、おい、怒るなよ!」スタスタ

幸子「ちょっと! ボクをおいてけぼりにしないでください! 一歩につき1カワイイで進むんです!」スタスタ


輿水幸子「To my darling…」が仲間になった!
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 21:59:29.39 ID:p5k2Pt8bo
PM8:50 三階

幸子「ふむふむ、なるほど……つまりボクはカワイイということですね!」

P「違うわ! この事件を起こした黒幕を探しに9階にある志希の部屋を目指しているって言ってるんんだよ!」

晶葉「理性を失っているんだ。真面目に話すだけ損だと思うぞ」

P「ああ、そうか……いつもとあんまり変わらないようにも見えるんだけど」

幸子「24時間365日ボクはカワイイですから! ですよね?」

P「オーケー。幸子はカワイイよ」

幸子「はい!」

P(しっかし自画自賛しまくってるけど本当に段々幸運になってるのか? さっきからラッキーの一つも起きないが……)

P「……あれ、もう階段か」

晶葉「この階に敵は居なかったようだな」

幸子「ボクのおかげですね」

P「……そうなのか?」

スタスタ……
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 22:01:50.14 ID:p5k2Pt8bo
四階

スタスタ……

P「なあ、こうして一階ずつ進んでいるわけだし、やっぱり部屋を一つ一つ調べた方がいいんじゃないか?」

晶葉「その意見には反対だ。黒幕が私に気づいている以上、ただ進んでいるだけで敵はやって来る。それに加えて余計な戦闘をしている余裕はないだろう」

P「まあ、な」

晶葉「美波も私たちが『9階』に行くことを強調していた。まずはそこへ行くべきだ」

P「……そうだな」

幸子「そういえばどうして階段なんです? 9階に行くなら、エレベーターを使えばいいじゃないですか」

P「いや、エレベーターは罠がありそうな感じだからさ……」

幸子「罠? 何言ってるんですか?」

P「いや、近道に罠が張ってあるなんてありがちだろ?」

幸子「ふーん、そうですねえ……だったら」タッタッタッ

P「お、おい! 幸子!?」

幸子「ボクが確かめてきてあげます!」ポチッ

ガチャン、ウィー……

P「お、おいおい、行っちまったぞ……」

晶葉「…………」

P(エレベーターの位置は9階を指し、そしてしばらくするとまたここへと戻ってきた……)

チーン、ウィーン

P「幸子?」

「…………」

P「!! さ、幸子が居ない! エレベーターが無人で下りてきたッ!?」
97 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 22:04:05.21 ID:p5k2Pt8bo
晶葉「やはり罠だったか!」

P「クソッ、幸子めとんだアンラッキーを運んできやがったな!」スタスタ

晶葉「乗るのか!? 乗れば確実に敵の攻撃を受けるぞ!」

P「どの道戦うならエレベーターの中でで戦ってやる! それにアイドルを見捨てたらプロデューサー失格だ!」

晶葉「くっ、仕方ないな……!」

P「行き先は9階ッ!」ポチッ

ガシャン、ウィーン……

P(さあ、いつ仕掛けてくる……!)

ガタッ、ガタガタ!

P「うおっ、ゆ、揺れているッ! まだ5階だぞッ!?」

晶葉「っ!?」フラッ

P「晶葉! ……大丈夫か?」ダキッ

晶葉「あ、ああ。……ッ! 離してくれ!」バッ

P「えっ? あ……『ヴィーナスシンドローム』! やっちまった……!」

晶葉「…………。いや、少しくらくらするだけだ。突き飛ばしてすまなかった」

P「そうか、良かった……」

晶葉「もうすぐ9時になる。戦闘途中で異能が使えなくなるのを覚悟した方がいいぞ」

P「……ああ」

……ガチャン! チーン

P「止まった……何階だ?」

晶葉「どの階も指していない……!?」

ウィーン……

P「扉が勝手に……!」


「ようこそプロデューサーさん。私の『Hotel Moonside』へ」


幸子が運んできたアンラッキー(?)速水奏の異能、『Hotel Moonside』の能力とは!?


↓2(ここまでの描写は無視してもOKです)
98 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 22:08:03.69 ID:67OhxBpJo
一定の範囲を無重力状態にする
99 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 22:08:25.15 ID:lg4NJiIp0
100 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/23(水) 22:08:41.36 ID:T+69CSXD0
キスした相手を操る
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 22:12:33.82 ID:1vaCgzyD0
キス(顔ならどこでもOK)した生物をほんの数十秒間だけ操る
102 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 23:48:33.02 ID:p5k2Pt8bo
P「奏か!」

奏「ええ。早くこっちへいらっしゃい、プロデューサーさん」

P(エレベーターの外はホテルの一室のような部屋になっている……)

P「…………」ポチッ、ポチッポチッ

奏「あはは、ダメダメ。『閉』も『開』も利かないわ、どのみちこっちへ来るしかないの」

P「そうかよ……だったら先手必勝! 『lilac time』!」シュルルル

奏「あら。いつになく乱暴なのね」スタッ

ギュウウウン

P「!?」

P(な、なんだ!? 奏が宙に浮いているッ!?)

奏「驚いた? あなたの攻撃はここまで届くかしら」

P「舐めるなよ!」スッ

奏「薔薇? それをどうするのかしら」

P「プレゼントだッ! 綺麗な薔薇にはトゲがあるってね!」シュシュシュッ

奏「それって、私のこと? 」クスクス

ギュウウン……スタッ

P「!」

P(着地して避けたか。しかしなんだ、この動きは……!?)

奏「マジックショーはもう終わり? それなら早く、こっちへ来て」

P「ま、まだ!」スッ

P(今度は木の枝を成長させて────)

……ギュウウン

P「!」
103 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 23:49:49.13 ID:p5k2Pt8bo
晶葉「こっ、これは……!」

P「身体が浮いたッ!? 足に少し力を込めただけなのにッ!?」ブンブン

奏「あははっ、マジック勝負は私の勝ちのようね」

P(くっ、思うように動けない……!)

晶葉「この感覚は……いわゆる『無重力』! それが彼女の異能か!」

奏「正解。私の『Hotel Moonside』は一定の範囲内を無重力にする。どう? 宇宙に行ったような体験でしょ?」

P「はは、こいつは面白いじゃないか……ッ」

P(クソッ、思うように動けない!)

晶葉「助手! 足をこちらに向けるんだ! 私は手すりに掴まる!」

P「そうか、足の裏を合わせて蹴ればッ!」スッ

晶葉「いくぞ……っ!」ゲシッ

フワァ〜ン

P(このまま近づいて「ヴィーナスシンドローム」でケリを着ける!)スイー

奏「やっとエレベーターを出てくれたわね。でもゆっくり近づくのを待ってたんじゃ時間がもったいないし……」スッ

ギュウウン……

P「いいっ!?」ビターン

奏「あっ、ごめんなさい。能力を解いちゃった」クスクス

P「っの……! 『lilac time』!」シュルルルッ!

奏「!?」

P(よし、捕まえた……!)

……カチッ
104 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 23:50:51.37 ID:p5k2Pt8bo
P「!」シュゥゥン……

P(こ、これは……まさか……)

奏「んっ……激しいかと思ったら、意外に優しい攻撃ね」プチッ,プチッ

P(9時になってしまったッ! これでもう「lilac time」も「ヴィーナスシンドローム」も使えない!)

晶葉「助手っ! 彼女が油断しているうちに近づいてコピーするんだ!」

P「それしかないッ……!」タッタッタッ

奏「油断? 言ってくれるわね。でも違うわ」スッ

ギュウウン

奏「これは『余裕』っていうのよ」スタッ

P「くっ……! 自分の周りを無重力にして空中へ逃げたか! しかし!」ダッ

奏「ベッドを足場にして跳んでくるつもり? でも、無意味よ」ギュウウン

P(跳ぶ直前に無重力の範囲を広げた!?)

P「くっ、届かないのか!?」

奏「大丈夫。ゆっくりでも私のところへ確実に近づいているわ。あと少し、もう少しよ」クスクス

P「このッ……!」

奏「ほら、手を目一杯伸ばして……あと数センチで指先が触れそう。でも、ダメっ♪」スッ

P「うわあっ!?」ビターン!
105 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/23(水) 23:52:00.46 ID:p5k2Pt8bo
P「はあっ、く、クソ……!」

奏「悔しい?」

P「痛いんだよ! ここまで4,5人と戦ったがこんなに物理的ダメージを喰らったのは初めてだッ!」

奏「ふふっ、そう。じゃあ今までの相手は生ぬるかったのね」

P「何を……!」

奏「私の『Hotel Moonside』に死角はない。プロデューサーさんの攻撃は私に届かないし、私はその気になればいつでもプロデューサーさんを倒すことが出来る」

P「……そういうセリフを吐く奴に限って、情けなく負けるってことを教えてやるよ!」

奏「ちょっとからかったらこれだもの。……だからやめられないんだけど」

P「行くぞ!」


選択肢(2つ正解)
1.無重力ということは動きが鈍いということッ!
2.晶葉、一緒に戦うぞ!
3.無重力にするだけの能力で本当に俺を倒せるのか?
4.……パンツ見えてるぞ?
5.そういえば幸子は?

↓2
106 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 23:52:50.07 ID:e6KPvg+wO
5
107 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 23:53:12.33 ID:lg4NJiIp0
108 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 23:53:18.04 ID:3Qss71nDO
4
109 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 23:53:50.23 ID:lg4NJiIp0
あっ連投がダメなら安価下で
110 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/23(水) 23:54:14.09 ID:40GS4yWno
5
111 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 00:00:35.57 ID:D6J9/fFso
特に連取制限する必要もないと思うので>>107を使います
続きはまた今度
112 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 00:03:09.35 ID:zGffvExqo
おつ
113 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 10:13:11.23 ID:D6J9/fFs0
ハズレ


P(いや、ちょっと待てよ。そういえば────)

奏「あら、どうしたの? やっぱり怖気付いちゃったのかしら」

P「違う! ……お前、幸子はどこへやった?」

奏「ああ、幸子ちゃん。あなたたちを誘い出すのにちょうど良かったから、先にここへ連れて来たの。そっちのベットを見て」

P「ん?」チラッ

幸子「ボクはカワイイ……そうなんです……」zzz

P「ね、寝てる……」

奏「持ち上げてみて」

P「お、おう……?」スッ

ズウゥゥゥン

幸子「zzz……」プカー……

P「む、無重力幸子……」

幸子「重力が無くても、ボクはカワイイ……」zzz

P(だ、ダメだこりゃ。何か幸運が起きてもしかしたら奏を倒してくれるかもと思ったが……)

奏「もういい? それより早く、続きをしましょう」

P「…………」




選択肢(2つ正解)
1.無重力ということは動きが鈍いということッ!
2.晶葉、一緒に戦うぞ!
3.無重力にするだけの能力で本当に俺を倒せるのか?
4.……パンツ見えてるぞ?


↓2
114 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 10:17:31.30 ID:o0/X/w4Co
ksk
115 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 10:17:52.23 ID:1a7RN847o
4
116 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 12:11:00.73 ID:h6slXZ02O
暗琉天破をここまで使いこなすとは・・・
奏、恐ろしい子
117 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 20:25:29.52 ID:D6J9/fFso
正解!


P(「お願い!シンデレラ」を使うには、俺が奏のところまで跳ぶか奏を着地させるしかない)

P(しかし、奏が無重力にする範囲を操作出来る以上は俺から近づくのはほとんど不可能!)

P(どうにかして奏を地面へ下ろさなくてはならない、そのための手段を……)スタ,スタ……

P「……ん?」スタッ

奏「どうしたの? あれだけの事を言っておきながら全然攻撃して来ないじゃない」

P「いや、たった今攻撃しようと思ったよ。……でも一つ、とんでもないことに気づいちまってさ」

奏「私にはどうあがいても絶対に勝てない、それに気付いてしまったってことかしら?」

P「違うね。奏、お前さっきから……パンツ丸見えだぞ?」

奏「!? どっ、どこ見てるのよっ!」バッ

P「隠そうとしても無駄ァ! 宙に浮いたままのその体勢じゃ、どうあがいてもパンツ見放題よッ!」スタスタ

奏「な……!? とんでもない変態ね……!」

晶葉「そうだぞ助手! いつからそんな下衆に成り下がったんだ!」

P「う、うるせえ! とにかく奏、パンツを見られたくなければ大人しく下りてこい!」

奏「くっ、そういうことね……いいわ、下りてあげる」

P(よし、そのまま抱きついて異能をコピーすれば……!)

奏「……でも、私に触れさせはしない」スッ

P「!」
118 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 20:26:42.32 ID:D6J9/fFso
ズウゥゥン……

P「か、身体が浮いていくッ!? 今度は俺の周囲を無重力にッ!?」

奏「見下ろされるのはイヤだけど、パンツを見られるのはもっとイヤだわ。だから大人しく浮いてなさい、プロデューサーさん」

P「チッ、だがな! 解毒剤を持っているのは俺一人じゃあ無いんだぜ!」プカー

奏「!」

晶葉「わ、私か!?」

P「おいッ!? そこは何も言わなくても連携取れてるトコだろ!」プカー

晶葉「くっ……!」ダッ

奏「ふふっ。残念ね、ほんの一瞬だけ私の不意を突けたのに」スッ

ズウゥゥン……

晶葉「!」 ブンブンブン

奏「空中を走る経験は初めて? 漫画そのものの間抜けな姿だけど」

晶葉「っ、すまない助手っ……」

P「……いいや! 十分だぜ晶葉! もう奏は避けられない!」

奏「!? そんな、どうやって接近を……!」クルッ

P「無重力ではな……『天井も床』なんだよ!」

ダキッ、バタッ!
119 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 20:29:02.26 ID:D6J9/fFso
奏「離して!」ジタバタ

P「駄目だね!」ギュッ

奏「っ……」

P「自分が浮いている間は天井にぶつからないよう逐一制御していたようだが、今回は晶葉に気をとられて制御出来なかったようだな!」ギュウッ

奏「天井を蹴ったのね……! そしてそのまま私の背中に飛びついた……!」

P「そう! わずかな勢いでも、奏の周囲には重力があるから近付けたのさ!」

奏「くっ……!」スッ

ズウゥゥン……

P「無重力にしても無意味! 完全に奏を捕らえているんだからな! 一緒に浮くだけよ!」

奏「こんな……こんなはずじゃあっ……!」

P「言ったはずだ、大口叩くやつに限って情けなく負けるってな。……とっくに10秒! 続いて解毒剤!」

晶葉「抱きついている状態でどうやって飲ませるつもりだ!?」

P「……『1,2,kisskiss』」

ズキュウウウン!

奏「んっ……!?」ゴクッ

晶葉「なっ……んだと……!?」

ズウゥゥン……スタッ

P「ふぅ……これも仕方ないことだったのさ……」

晶葉「…………、上」

P「え?」スッ

幸子「んっ、ふああっ……って、うええええええ!?」ヒューン

ゴッチーン!

P・幸子「痛ッたーーーっ(い)!!!」


速水奏「Hotel Moonside」────再起可能
120 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 22:08:55.53 ID:D6J9/fFso
PM9:10

P「あー、痛ってえ……今日一番のダメージだぞおい……」

幸子「こっちのセリフですよっ! だいたいなんで目が覚めたら落下してるんですか!」

P「それはまあ、無重力だったからとしか……」

幸子「は? 無重力? カワイイボクは、物理法則をも越えてしまった……!?」

P「違うわ! そもそも幸子さあ……俺たちはお前を助けるためにわざわざ敵の罠に嵌まったんだぞ? それ分かってる?」

幸子「……罠? そういえば、4階に戻ろうとしているときにエレベーターが止まって、そこからボクはいったい……?」

P「だから、敵の罠だったんだよッ! そこ!」

奏「」

幸子「奏さん!? ボクのあまりのかわいさに気絶してしまったんですか!?」

P「あーもういいわ、真面目に話すだけ時間の無駄だ……」

晶葉「……おい、助手」

P「ん、どうした。そういえば晶葉は怪我とか大丈夫だったか?」

晶葉「身体は大丈夫だ。それよりだな……さっきのアレはなんだ! 何故きっ、キスをする必要がある!」
121 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 22:10:31.00 ID:D6J9/fFso
P「ああっ、いや、それはだな……抱き締めた状態で解毒剤を飲ませるにはあれが一番なんだよ!」

晶葉「私が飲ませればそれでいいだろう!」

P「無重力! 無重力で浮いてたからっ!」

晶葉「異能をコピーしたのだからそれも解除出来たはずだ!」

P「うっ」

晶葉「それに間違えて飲み込んでしまったらどうする!まともに戦える人間が居なくなってしまうんだぞ!」

P「ううっ!」

晶葉「第一、キスなんてうら、けしからん事を、いくら正気を失っているからとはいえアイドルにするなど……」ブツブツ

P「ん? うら……?」

晶葉「なっ、なんでもないっ!」

P「あっはい。もうしません……」

晶葉「……そういえば、一つすっかりいい忘れていた」

P「? ああ、そういや幸子と会う前に何か言いかけてたな」

晶葉「解毒剤は助手が持っている物を含めてあと『10個』しかない」

P「……なんだって!? 晶葉、お前いっぱい持ってなかったか!?」

晶葉「どうやら、夕美から逃げているときにポケットから落ちてしまったようなんだ。……すまない」

P「あの時か……まあ俺が晶葉を引っ張って逃げ回ってたんだし、仕方ないよ」

晶葉「私は万が一のときのために一つ持っていれば十分。残りは助手が持っていてくれ」スッ

P「よし、分かった。落とさないようしっかりしまっておくよ」
122 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 22:11:03.48 ID:D6J9/fFso
晶葉「……もし手持ちの薬を使いきっても黒幕が見つかっていないようなら、探しに戻るしかない」

P「大丈夫大丈夫。奏を倒したってことはおそらくエレベーターも使える、もうすぐこの事件も解決さ」

P(……もし探しに戻ることになっても、こっちにはラッキー体質なアイドルも居るしな)

幸子「へくしゅっ……今日もどこかの誰かが、ボクのかわいさを噂してますね!」

P「OK、幸子はカワイイよ。じゃあそろそろ出発しよう」

晶葉「うむ。といっても、エレベーターに乗るだけだが」

P「行き先は『9階』、今度は大丈夫だろうな……」ポチッ

ガチャン、ウィーン……

P(扉が開いたらまた敵が居た、なんてことは勘弁してくれよ……)

チーン
123 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 22:11:39.70 ID:D6J9/fFso
9階

ウィーン

P「……つ、着いたな」

晶葉「敵は居ない、のか……?」

幸子「だから罠は無いって言ったじゃないですか!」

P「既にあったんだよッ!」

幸子「えっ、そうなんですか?」

晶葉「……行くぞ」

P「……ああ」

幸子「ちょ、ちょっと! 無視しないでください!」

P(ま、本当なら階段でちまちま上がるはずだったのを、幸子のおかげでショートカット出来たと云えなくもないよな)

P(敵が居たとはいえ一人だけ。あのまま階段で進んでいれば何人と戦っていたのかは分からないわけだし……)

スタスタ……スタッ

P「ここだな」

晶葉「志希が居るか、居ないか……」

P「居ないにしても、何か手がかりはあるか……」

P・晶葉「……」ゴクッ

幸子「もしもし? 志希さーん、中に居るんですかー?」トントン

P「うおおおお前ってやつは本当になあ幸子ォッ!?」グイッ

幸子「なっ、ノックしただけじゃないですか!」

P「しなくていいッ! ……開けるぞ?」

晶葉「……」コクッ
124 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 22:12:17.42 ID:D6J9/fFso
キィー、スタ、スタッ……バタン

P「……誰も居ないな、暗いし」パチッ

晶葉「…………。詳しく調べてみよう、一応マスクを着けてな」スッ

P「サンキュー。じゃ、俺はこっち」

晶葉「私は反対側だな」

幸子「ボクは────」

P「いいッ! ここで待っててくれッ!」

幸子「なんですかもう……」

P「さて……」スタスタ

P(ビーカーや試験管の中に薬品っぽいものが入っているが、この中にアイドルの異能力者にした薬も入っているのだろうか?)

P(まあその判断は晶葉にまかせるとして……マスクしてるのにけっこうキツい臭いがしてくるな)

P「晶葉、そっちはどうだ?」

晶葉「いや、まだ何も手がかりはない」

P「そうか……ん? 貼り紙がある……」スタスタ

幸子「……」スーッ……

『にゃはは! 残念、志希ちゃんの居場所はここじゃありませんでした〜! 頑張って探すがよいぞよ?』

P「……」イラッ

P(ん? 裏にも何か書いてあるのか……?)ペラッ

『※DANGER※これより先はプロデューサー以外見てはいけません!』

P「…………」ベリッ

『あたしは黒幕じゃない……かもね?』

P「……なんだって?」

『……ちなみに、ここまで読んだキミには黒幕からの刺客をプレゼント!』

P「な……!?」クルッ

プツン!

P(電気が消えたッ!?)

P「晶葉! 幸子!」

シーン……

P(クソッ、迂闊だった……!)
125 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/24(木) 22:13:08.21 ID:D6J9/fFso
……パチッ!

P「戻った! ……なんだ、誰も居ないじゃないか……『誰も居ない』ッ!?」ダッ

「…………」

P「晶葉、幸子っ!返事を────、!」スタスタ

晶葉「……」

P「良かった……って良くはないが、倒れて気絶しているだけだ。消えてはいない……」

P(……誰がやった!? 電気が消えていたのはほんの1,2分。そんな時間で誰がこんなことを────)

「プロデューサーさん♪」ダキッ

P「え……?」チラッ

佐久間まゆ(以下、まゆ)「やっと……やっと二人きりになれましたね♪」

P「まゆッ、お前が……!」

まゆ「『邪魔者』は『始末』したんですよ……ここには、私とプロデューサーさんの『二人だけ』でいいんです」

P「し、『始末』だとッ!? おい、まさか────」

キィー……

P「!」

幸子「ふぅ……あぁすいません、またちょっとお手洗いに行って……あれ、まゆさん?」

まゆ「……まだ、居たんですね」

P「幸子ッ! 部屋から出るんだッ!」

まゆ「誰にも邪魔はさせないから……『エヴリデイドリーム』!」


黒幕からの刺客(!?)まゆの異能、『エヴリデイドリーム』の能力とは!?

↓2
126 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 22:15:08.59 ID:jTFxX2cpO
同じ時間に拘束される
127 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 22:15:15.36 ID:W3IJmMmL0
戦意を完全に喪失させる(Pのみ)
128 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 22:29:04.52 ID:D6J9/fFso
続きはまた今度書きます
129 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/24(木) 22:35:33.10 ID:crQBUF0ko
おつ
130 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 16:55:52.30 ID:yC3P9BwVo
幸子「なっ、ななな何ですか!?」

P(くっ、幸子が攻撃される前に何とか解毒剤を────)

キィィィン!

P「………、あ、あれ……?」

まゆ「うふふ、どうしたんですかぁ……?」

P「いや、俺は、まゆに……」ドサッ

幸子「プロデューサーさん!?」

P(どういうことだ……まゆに解毒剤を飲ませなければならないのにッ!)

まゆ「そのままでいいんですよ、プロデューサーさん。まゆを『倒す』だとか『止める』だとか、そんなことは考えなくていいんです」

P「そうか……そう、だよな……」

P(駄目だ……出来ない……俺はもう、何も出来ない……戦えない……)グッタリ

まゆ「……少しだけ待っててください。邪魔者を片付けてきますから」

幸子「も、もしかしてボクのことですか……!?」

P「ま、待ってくれまゆ! 幸子には手を出さないでくれ!」スタッ

まゆ「…………」スッ

キィィィン!

P「あうっ! ぐっ、く……」

P(敵意を向けられない……! 身体から力が抜けてしまう……)ガクッ
131 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 16:56:42.12 ID:yC3P9BwVo
まゆ「さて、幸子ちゃん」

幸子「は、はい? まゆさん、何かちょっと、様子が変ですよ……?」

まゆ「変? うふふ、そんなことありませんよ。これっぽっちもまゆはおかしくありません……」スタ、スタ

P「幸子っ、逃げろ……逃げるんだ……」

まゆ「……」スタ、スタ……

幸子「まゆさんっ! そ、それ以上近づかない方が……」

まゆ「大丈夫ですよ、苦しいのはほんの少し────」

ズルッ、ステーン!

P「……!?」

幸子「あぁ、やっぱり……だから近づかない方がいいって言ったんです」

まゆ「ど、どうしてこんなところに雑巾が……」イタタ

幸子「さあ、それはボクにも分かりませんけど……ってまゆさん!? その机に手を置いたら────」

スタッ……ブチュン

まゆ「……?」スッ

幸子「血、血じゃないですか!?」

まゆ「ひっ……!?」

幸子「あ、ごめんなさい嘘です。ただの絵の具ですね。……でもなんで絵の具が?」

まゆ「幸子ちゃん……あなた……」ギロッ

幸子「ひいっ!? ぼ、ボクはなにもしてないですからね!?」
132 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 16:57:45.34 ID:yC3P9BwVo
P(これは「To my darling…」ッ!? 幸運が幸子を守っているってのか!?)

まゆ「そうですね、幸子ちゃんは何もしていない。でもその『異能』は厄介ですねぇ……」スタ、スタ……

幸子「ボクの『To my darling…』が何をしたっていうんですか……?」

P(まずい……幸運にも限界がある! まゆを止め続けることは出来ないッ!)

P(やはり……俺が戦わなくては……!)スタッ

まゆ「プロデューサーさん?」クルッ

キィィィン!

P(まただッ……攻撃の意志が、薄れていく……)

P「…………」グッタリ

まゆ「大人しくしていてください。もうすぐ、終わりますから」スタッ

幸子「ま、まゆさん!? 何をするつもりですか!?」

まゆ「……二つ、いいことを教えてあげます」

幸子「は、はい……?」
133 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 16:58:30.48 ID:yC3P9BwVo
まゆ「一つ目……『エヴリデイドリーム』は戦意を完全に喪失させる異能。この能力から逃れることは出来ません」

P(そうか、そういうことか! しかし分かったところで……クソッ)

まゆ「……もっとも、この異能はプロデューサーさん専用。プロデューサーさんだけのための物ですけどね」

P(おいおい……)

幸子「い、いかにもまゆさんっぽいですね」

まゆ「そして、二つ目。……私の異能は一つじゃないんですよ」

P・幸子「!?」

P(馬鹿な、異能は一人一つだけでは……!?)

まゆ「永遠の魔法をかけて……『マイ・スイート・ハネムーン』!」


佐久間まゆ第二の異能! 「マイ・スイート・ハネムーン」の能力とは!?

↓2
134 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 17:03:28.75 ID:flZco6Cd0
kskst
135 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 17:28:36.67 ID:oaX3ftAQo
10秒以上抱き合うことでPと一つになる
136 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 17:34:41.94 ID:3CS0MXmGo
10秒以上手を触れるとまゆの支配下に入る
137 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:03:22.26 ID:yC3P9BwVo
まゆ「幸子ちゃんには特別に見届けてさせてあげますッ! まゆとプロデューサーさんが『一つになる』のを!」スタッ

幸子「ええっ!? 一つになるって、それはどういう……」

まゆ「見ていれば分かります……!」ダキッ

P「な、まゆ……っ!」

まゆ「『エヴリデイドリーム』!」キィィィン!

P「っ、あ、が……」

まゆ「抗うことはないんです……そのまますうっと、まゆを抱き締めてくれさえすれば……」ギュウッ

P「……」ギュッ

幸子「ボクはこのまま見ていればいいんですね!?」

まゆ「はい。……やっと、やっと……!」

ピカァァァァァッ!

幸子「眩っ……!?」
138 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:04:10.33 ID:yC3P9BwVo
「…………」

幸子「な、何がどうなったんですか……?」

まゆ「やっと、一つになれましたね……♪」パッ

P「はあ……、そうだな……」グッタリ

P(なんということだ……)

幸子「な、何が一つになったんですか? どう一つになったんですか?」

まゆ「これを見てください♪」スッ

幸子「! 左手の薬指に指輪……ということは!?」

まゆ「……はい。私たち、結婚したんです!」

幸子「なるほど、一つになるってつまり夫婦になるってこと……ってえええええええっ!?」

P「なんという……なんという恐ろしい異能……俺の負けだ、完全に……」

P(不意をついて解毒剤を飲ませようにも────)

まゆ(エヴリデイドリーム!)キュイイン!

P「ううっ……」ガクッ

P(この能力で一つになった者の思考はお互い筒抜けになってしまう……)

まゆ(変なことは考えないでくださいね?)

P(…………)

P(「お願い! シンデレラ」はまゆの異能を両方コピーしたが、「マイ・スイート・ハネムーン」を解除するには────)

まゆ(ダメです♪)

P(両人が解除の意志を持たなければいけない……離婚届にハンコが必要なように……)
139 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:05:16.00 ID:yC3P9BwVo
P(……ん? というか、ちょっと待てよこの能力)

まゆ(なんですか?)

P(「一つになる」という言葉はつまり10秒抱き合った二人が夫婦になる……それだけの異能なのか?)

まゆ(いいえ。その気になれば文字通り「一つになる」ことも出来ますよ)

P(そ、それは勘弁してくれ……)

まゆ(……もっとも、この異能も「プロデューサーさんと一つになる」ためだけのものですけどね。まゆの異能はプロデューサーさんだけのものです♪)

P(つまり、俺なら誰にでも使えるってことか)

まゆ(……どういう意味ですか?)ジロッ

P(違っ、違うぞ! 浮気とかそういうのじゃないからな! 戦いで使えるかもってだけで)

まゆ(戦い……?)

幸子「あ、あのー……さっきから二人とも見つめあって何をしているんですか?」

P「あ、すまん。心と心で通じあってた」

まゆ「やだ、プロデューサー、いや、Pさんったら♪」

幸子「え、えぇ……?」

まゆ「そんなことよりPさん、今すぐハネムーンに出発しましょう♪」

P「ま、待てまゆ。今すぐっていうのはちょっと無理だよ」

まゆ「……どうしてですかぁ?」

P「いや、だからそのな────」
140 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:06:44.57 ID:yC3P9BwVo

……


晶葉「……どうして目が覚めたら助手が結婚しているなんてことになっているんだ」

幸子「さあ、ボクにはさっぱりです」

P「いや……まゆの異能は俺に特化しすぎてて、勝ち目が無かったんだよ……」

まゆ「♪」

晶葉「なら、私が解毒剤を飲ませる。そうすれば助手一人で能力は解除出来るんだろう」

まゆ「はい……?」

P「ま、まあまあ、落ち着けって。まゆも事情を話したら協力してくれるっていうし、もう俺たちを攻撃する意志もない」

まゆ「Pさんと一つになれたんですから、当然です♪」

P「解毒剤が10個しかない以上、無理に飲ませる必要も無いんじゃないかな?」

晶葉「……はあ、ならそうすればいい。一生まゆと結婚したままでも私は知らないからな」

P「お、おいおい、それはちょっと困る────」

まゆ「……」ジロッ

P「わけないな! うん、結婚万歳!」

まゆ(隠しても分かるんですから、ね?)

P(ひっ……)


佐久間まゆ「エヴリデイドリーム」「マイ・スイート・ハネムーン」が仲間になった!
141 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:07:35.35 ID:yC3P9BwVo
PM9:25 志希の部屋

P「……薬?」

晶葉「そうだ、アイドルを異能力者にする薬とは別に、異能力者となったアイドルを支配下に置く薬がこれだ」スッ

P「ほうほう……」スーッ

幸子「ふむふむ……」スーッ

晶葉「ばっ、嗅いだらダメだ! 一定量吸い込むとアウトなんだぞ!」グイッ

P「あっ、そうか、悪い悪い。……まゆもこれを嗅がされたのか?」

まゆ「いえ。そんな覚えは無いですけど……」

P「でも、この貼り紙には黒幕からの刺客と書いてあるぞ? まゆの事じゃないのか?」

まゆ「まゆはただ、志希さんにプロデューサーさんがここに来ると聞いただけで────」

P「志希だとッ!? それはどこで!」

まゆ「……直接会ったわけじゃないんです。この異能を手に入れて、Pさんを探していたら、頭の中に声がして」

幸子「直接脳内に! というやつですね!」

P(こんな感じか!)

まゆ(まさにそうです!)
142 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:08:20.08 ID:yC3P9BwVo
晶葉「なら結局、志希の居場所は分からないということか……」

P「今度はアテもなく探さなくちゃいけないな……」

まゆ「ごめんなさい。まゆ、この異能を手に入れて舞い上がっていたんです。他のみんながおかしくなっている事にも気付かないで……」

幸子「大丈夫です! このカワイイボクが居れば、探し物なんてすぐに見つかります!」

P「幸子はずっとそのテンションだなぁ……」

幸子「劣化しない永年保証のかわいさです!」

P「オーケー、オーケー……とりあえず、ここを出よう」

キィー……バタン

「にゃーっはっはっは! 黒幕からの刺客、参上だにゃ!」シュタッ

P「何ッ!?」

スタッ

前川みく(以下、みく)「Pチャン、その首もらい受けるにゃ!」
143 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:09:18.42 ID:yC3P9BwVo
P「本当の刺客はみくだったかッ!」

みく「中々出てこないから、みーんな部屋の中で気絶でもしちゃったのかと思ったにゃ」

晶葉「……わざわざ部屋から出てくるのを待ってたのか」

まゆ「律儀な人ですね」

幸子「の割には不意討ちっぽく登場しましたけどねぇ」

みく「うるさいにゃ! 一人で四人相手にしなきゃいけないみくの気持ちにもなってみるにゃ!」

P「四人つっても、まともに戦えるのは俺一人だけどな……」

みく「とーにーかーくーっ! 戦闘開始っ!」

P「来るなら来い!」


黒幕からの刺客(本物)、みくの異能「おねだり Shall We 〜?」の能力とは!?


↓2
144 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 20:10:56.59 ID:gL8Nb0kVo
猫のように眠ってしまう
145 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/25(金) 20:11:30.42 ID:FwFY8Hok0
相手を猫にする
146 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 20:12:03.34 ID:AAUGxJgGo
手で触れたものをランダムにネコかハンバーグに変える
147 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 20:14:21.72 ID:XN1Etb63O
でかい化け猫になる
148 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:38:46.43 ID:yC3P9BwVo
みく「先手必勝! 『おねだり Shall We 〜?』!」 シュビビビ

まゆ「危ないっ!」ドサッ

P「っ、まゆッ!」

まゆ(猫)「……ンニャ?」チョコーン

P「げーっ!?」

幸子「ま、まゆさんが猫に!」

晶葉「中々まずい能力だぞ……!」

まゆ「〜♪」ゴロゴロ

みく「じゃじゃ〜ん、的は違ったけど可愛い猫チャン出来上がり! おいでおいで〜!」チッチッ

まゆ「……」フンッ

みく「んにゃっ!?」

まゆ『まゆはPさんがいいんだにゃ♪』シュタッ

P(! 「マイ・スイート・ハネムーン」でまゆの思考が伝わってきたのか)

P「よーし、よしよーし」サスサス

まゆ『照れちゃいますにゃ〜ん♪』

みく「みくを差し置いて猫チャンを手懐けるなんて……許さんにゃ!」
149 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:47:45.98 ID:yC3P9BwVo
P(まゆの思考から考えるに猫にされると知能も猫レベルにまで落ちてしまうッ! それはまずいッ!)

みく「『おねだり Shall────」

P(まゆッ! あのネコミミ着けた女の子を攻撃するんだッ!)

まゆ「ニャーッ!」シュタタッ
まゆ『了解ですにゃ♪』

みく「あっ、まゆネコチャン! やっぱりみくのところに来てくれるのかにゃ?」

まゆ「!」フシャーッ!

バシッ!

みく「い、痛あっ!? 飼い猫に手を噛まれ、いや引っ掛かれたにゃ!」

P「今だッ! 『Hotel Moonside』ッ!」

ズゥウウン……

みく「しまっ、って、わわっ、なにこれっ!?」フワァ

まゆ「フニャーッ!」ジタバタ
まゆ『身体が浮いていくにゃ〜んっ!』

P「『無重力』にさせてもらった。思うように身動き取れまい!」
150 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 20:58:08.77 ID:yC3P9BwVo
みく「ぐぬぬ……でもっ! 『おねだり Shall────」

ズゥウウン……

みく「ふにゃああっ!? お、落ちっ……!?」

ズウゥゥン……

みく「……っない!? ま、また浮いていくにゃ!?」

P「重力を付けたり消したりってのは中々面白いなァ〜、晶葉?」

晶葉「なぜ私に振る……」

ズゥウウン……ズゥウウン……

みく「ううっ、自分が浮いてるのか沈んでるのか分からなくなってきたにゃ……」

まゆ「ニャーニャーニャー」クルクル
まゆ『目が回りますにゃあ〜……』

P「っと。まゆに悪いし、そろそろケリを着けるか!」

P(といったものの、近づくと猫にする異能を喰らってしまう可能性があるな……どうする)


選択肢(二つ正解)
1.このまま重力を操作するッ!
2.幸子、代わりに解毒剤飲ませてくれ
3.まゆを元に戻したら見逃してやるよ
4.まゆ、合体するぞ!


↓2
151 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 20:58:35.28 ID:MRrh4LBFo
152 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 20:58:44.01 ID:ZrfTyEh4O
4
153 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 21:12:26.99 ID:yC3P9BwVo
正解!


P(……待てよ? 猫にする異能ということは、猫になっていれば関係ないんじゃあないか?)

P「ふっふっふ……思い付いたぞ! 『おねだり Shall We 〜?』破り!」

みく「な、なんですとー!? ハッタリだにゃ、みくの異能に隙は────うわああっまた落ちるにゃっ!」

P(……まゆ、聞こえるか?)

まゆ『Pさん、まゆ、くらくらするにゃぁ……』

P(まずい、こりゃ一旦無重力を解かないとダメそうだな……)スッ

ズゥウウン……

みく「うわっ落ちっ、今度は本当に落ちてるー!?」ビターン

まゆ「ニャーッ!」シュタッ
まゆ『やっと収まりましたにゃ〜♪』

P(よしっ! まゆ、合体するぞ!)

まゆ「ンニャ?」
まゆ『合体? それなんですにゃ?』

P(しまった、異能のことも分からないのか……!?)

みく「いたた……もう怒ったんだからね!」スタッ

P(ヤバいッ……まゆ! 合体だ! 『一つになる』んだ!)

まゆ「ニャー……ニャニャ!」
まゆ『一つに、なる……!』

まゆ「にゃー!」シュタッ

みく「『おねだり Shall We 〜?』ッ!」ビィィィッ

晶葉「助手っ!」

ピカァァァァァッ!
154 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 21:21:44.25 ID:yC3P9BwVo
P(まゆ)「ふふふ、『おねだり Shall We 〜?』破れたり!」

みく「ななななんだにゃ!? その姿!?」

幸子「プロデューサーさんが女になって、ネコミミが生えて……あれ、まゆネコさんは?」

P(まゆ)「合体したんです! まゆと俺はまさしく一つになったのだです!」

P(って口調が安定しないぞ!)

まゆ(心も一つにするんですにゃ! Pさん!)

P(猫っ! 猫が抜けてないっ!)

みく「がが合体!? そんなのアリかにゃ!?」

P(まゆ)「ええいとにかく、抱きついて解毒剤を飲ませれば勝ちだですにゃっ♪」シュタタタタッ

みく「速っ!?」

P(まゆ)「フシャアアアアアアッ!」

みく「怖っ!?」

ダキッ

みく「んにゃっ!?」

晶葉「ネコとヒトの良いとこ取りか……悪くない」
155 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 21:29:37.40 ID:yC3P9BwVo
P(まゆ)「……10秒ですっ! 続いて解毒剤! ええと……?」ガサゴソ

晶葉「どうした? 早く飲ませるんだ!」

P(まゆ)「服も合体しちゃったから、解毒剤どこにいったか分からないんだにゃッ!」

晶葉「んな……!?」

みく「み、みくは……まだ負けるわけにいかないんだにゃー!」バシッ

P(まゆ)「っ!」

みく「必殺、マタタビ乱れ投げ〜!」シュバババ

P(まゆ)「!!!」

みく「半分とはいえネコチャンはネコチャン! このマタタビの量を見れば〜!」

P(まゆ)「ニャーッ♪」シュタッ

P(だ、駄目だッ! 抗えないッ……!)

まゆ(にゃあっ♪)

P(まゆ)「……」ゴロゴロゴロ

みく「ふ、ふふふ……今回は引き分けということにしておくにゃ! さらばーっ!」

タッタッタッ……

幸子「逃げちゃいましたよ!?」

晶葉「……仕方ない。それよりこの二人、いや一人を何とかするぞ」

P(まゆ)「にゃ〜♪」
156 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/25(金) 21:46:54.23 ID:yC3P9BwVo
PM9:35

P「まさか合体があんなに強力だとは……」

晶葉「それはまゆが猫になっていたからだろう?」

P「『おねだり Shall We 〜?』もコピーしたんだ、その気になれば再現可能だよ」

まゆ「Pさんとならいつでも合体します♪」

幸子「合体してる間って、どんな感じなんですか?」

P「んー? いや、それは言葉で説明出来るものじゃないな……」

幸子「そう、ですか……」

P「どうした? リアクション芸人の血が騒ぎ始めたか?」

幸子「騒いでないです! だいたい、プロデューサーさんと合体なんかしたらボクのかわいさが50%も失われてしまうじゃないですか!」

P「そ、そうね……」

晶葉「……それより、これからどうする」

P「そうだな。どうやって志希を探すか……」

晶葉「居場所の手がかりはない。行き先は助手が決めてくれ」

P「…………」



選択肢(ここから先は一部を除いて移動中に戦闘になることはありません)
1.西棟1階:大浴場
2.西棟2階:食堂
3.西棟5階:レッスンルーム
4.渡り廊下を通って東棟へ
5.外に出る

↓2
157 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 21:47:50.03 ID:xuTJjwUno
158 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 21:47:53.62 ID:mg7Q8Tq/O
1
159 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 21:48:04.70 ID:MRrh4LBFo
4
160 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 21:51:17.63 ID:yC3P9BwVo
続きはまた今度書きます
161 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/25(金) 21:52:09.36 ID:AAUGxJgGo
おつー
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