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【ガルパン】西絹代の無邪気な魅力 と 邪気な人々
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266 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:12:03.13 ID:NMg4Acl70
「私は、貴女が必要だ!!」 (※ 戦車道の仲間として)
ダージリン(プロポォズゥゥゥ!!??)ズッキュウウウウウウウウンン
267 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:13:06.76 ID:NMg4Acl70
途端に目を伏せ、何かに耐えるように沈黙するダージリン殿。 肩が震えていた。
私は続ける。
「貴女のような凄い方が、そんなつまらない人生を送っていいはずないでしょう!! 貴女が良かろうと、私が嫌だ!!」
ダージリン殿が涙目で、キッと私を睨んで言い返した。
「なによ!! 貴方こそ防衛大学校に行くなんて言い出して!! 本当に行きたい進路はないの!?」
今度は私が黙る番だった。
自分の進路。 どんな未来を作りたいか。 どんな一生を送りたいのか。
恥ずかしながら、今日偶然にも防衛大学校へ来て、初めて自分の将来というものを意識した。
「防衛大学校へ行く」というのは、正直、売り言葉に買い言葉なところがあったので、実は心の中ではまだ揺れていた。
私は、どこに行きたいのか?
私は、どんな進路を選びたいのか?
わからない。
わからないけど。
1つだけわかったことがあった。
268 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:14:15.23 ID:NMg4Acl70
「私は……」
「なによ!?」
「私は、貴女のような、魂が綺麗な人のいるところへ、進みたいです!!」
ダージリン殿の眼前で、私は天に向かって吼えるようにして言った。
見上げた空は、もうすっかり雨が上がって、雲の隙間からオレンジ色の光が、幾条も差し込んでいた。
そのうちの光の帯の1本が、まるで私達を包み込むように天から降りそそいだ。
光に照らされるダージリン殿。
前髪から、滴がポタリと零れ落ちた。
同じく光に照らされているだろう、私。
ニカッっと笑いかけて、ダージリン殿に本心を伝えた。
「私も一緒に、ダージリン殿の重荷を背負います。 だから望むがままに、将来を掴み取ってください」
269 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:14:52.54 ID:NMg4Acl70
目を見開き、ついでに口も半開きのダージリン殿。
私は目をキランと光らせる。
―――― こ こ だ ! ―――――
270 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:16:39.57 ID:NMg4Acl70
私は、今が勝機と見るや、ダージリン殿の背後へと回り込んだ。
私と棒の間に、ダージリン殿が“ さんどいっち ”の具になっているような形だ。
「……へ?」
「ダージリン殿、御免!!」
自分の胸をダージリン殿の背中に押し当て、脚はダージリン殿を丸ごと挟み込むようにして、棒にしがみ付いた。
「えっ、ひゃっ、胸っ? えっ? お尻っ? えっ、胸がっ、背中にっ!? はぁん 」
「ぬりゃぁぁぁぁぁ!!!!」
「……ひゃわああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっ!!??」
私は、間に挟まれたダージリン殿ごと、先ほどの振り子運動を再開した。
先ほどまでは、私一人分の体重で棒を揺らして倒そうとした。
しかし、それでは倒れなかった。
ならば!!
ダージリン殿の体重も加えて、二人分の重しで棒を揺らせばいいのだ!!
271 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:17:14.68 ID:NMg4Acl70
「ふぬりゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「きゃぁぁぁぁ!!……あ、背中に胸の感触が……きゃわぁぁぁぁぁぁ!?」
「ぬぅぁぁぁりゃぁぁぁ!!」
「きゃぁぁぁぁ!!……あ、西さんの汗の匂い……きょわぁぁぁぁぁぁ!?」
どんどん傾いていく聖グロ陣地の棒。
ルールでは、30度以上の傾きで3秒間維持すれば勝ち、とあった。
今は何度だ!? 30度以上に達したか!?
早く……! 早く……!!
272 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:18:15.72 ID:NMg4Acl70
私がダージリン殿を巻き込んで(密着して)、もう一度体重をかけ直そうとしたところで、
パァン!! という、スターターピストルの音が鳴り響いた。
私とダージリン殿は、密着した体勢のまま、蝶野一尉殿のがいる方を見た。
棒を支えている隊員も、棒の外側で相手オフェンスを抑え込んでいる隊員も、相手ディフェンスに抑え込まれている隊員も、全員、蝶野一尉殿を見た。
蝶野一尉殿の手が、スッと上がった。
「勝者………聖グロリアーナ女学院!!!」
273 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:19:26.88 ID:NMg4Acl70
見れば、知波単陣地の棒は、すでに地面に転がっていた。
周りには知波単学園の棒支え役の隊員らが、全員吹っ飛ばされて横たわっていた。
その死屍累々の真ん中に立つオレンジペコ殿。
背中に「天」という文字が見えるような見えないような仁王立ち姿だった。
274 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:20:58.92 ID:NMg4Acl70
「……そん……な……」
腕の力が抜け落ち、脚に力が入らなくなり、私は落下、無様に着地した。
敗けてしまったという現実と、ダージリン殿の笑顔が失われるという確定した未来に、視界がどんどん暗くなっていく。
手をつき膝をつき、しかし隊長として無様な姿は見せられないと、なんとか身体を起こそうとする。
結果、両膝立ちの姿勢で固まってしまった。
背後で着地音。
ダージリン殿だった。
私は、何かを言おうとして口を開いたが、何だか大事なモノが身体から零れ落ちてしまったようで、言葉にならなかった。
「ダージリン殿……私は……貴女の未来が……これじゃあ……貴女が……」
ダージリン殿は、酷く狼狽えた様子だった。
「いや、西さん、あのね? だからこれはね? えーと、なんていうか、そのね? あの、悪気は無かったのだけど、その、違くてね? ええと…」
ダージリン殿の言葉が頭に入ってこない。
もう……だめだ………。
275 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:21:48.40 ID:NMg4Acl70
そんな私に、一人の人影が差し込んだ。
「待つであります!!!」
福田だった。
福田の体操着はそこかしこが汚れ、眼鏡の片側は割れていた。
276 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:22:55.06 ID:NMg4Acl70
「西隊長殿、ご心配には及ばないのであります」
「……は?」
福田は、その小さい体を精一杯大きく見せるようにして、ダージリン殿の真ん前に立った。
「……だって、すべて嘘なのでありますよね? ダージリン殿?」
277 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:24:06.80 ID:NMg4Acl70
ダージリン殿は言い当てられた顔をして、視線を落とした。
私は訳がわからなかった。
「……え? ……嘘……って……?」
「我々は、嘘をつかれていたのでありますよ。 ダージリン殿と、アッサム殿と、西住まほ殿と、それと蝶野一尉殿に」
……え……何で?
福田は、あたかもダージリン殿から私を守ろうとするような形で立ち塞がり、言葉を重ねていった。
「おかしいと思った点はいくつもありました」
そう言って、説明を始める福田。
278 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:26:07.85 ID:NMg4Acl70
最初の疑問点は、アッサム殿の説明だったという。
「アッサム殿は、この緊急事態をペコ殿らにお伝えしていないと仰いました。 伝えたら、聖グロの新体制がOG会と敵対することになるから、と」
「あ、ああ、そうだったな」
「私は思ったであります。 “ たかだかそれしきのことで、アッサム殿は秘密を抱え込むのか ” と」
「……え?」
「もし本当にダージリン殿が危機に陥ったとしたら、アッサム殿も含めて聖グロの皆さんは、例えOG会を敵に回したとしても……それで本当に全てを投げ売ったとしても、ダージリン殿をお救いなさろうとするはずです」
「…………」
「ただ、確証はありません。 私の思い込みかもしれないとも思ったのであります」
「…………」
「ですが、アッサム殿はこのようなことを仰っいました。 “ 寄付金減額の期間が延びれば、弱小校の枷から抜け出すことが難しくなる ” と」
「……そうだ。そのとおりだ」
「……西隊長殿、お聞きするであります。 此度のサンダース大付属高校、アンツィオ高校、聖グロリアーナ女学院に、練習試合を申し込む行脚をしようとした理由は、なんでありましたか?」
「それは……大学選抜戦で大洗女子学園が見せた多彩な戦法に感銘し、だから我々は、それから突撃一辺倒じゃない訓練を取り入れ、それで……力試しをしようと」
「その大洗女子学園は……弱小校の枷から抜け出せていないでありますか?」
「……!!!!」
私に電撃が落ちた。 落ちたような錯覚に見舞われた。
279 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:28:18.68 ID:NMg4Acl70
「もしアッサム殿の話が本当だったとしても、すでに我々は……戦車道を履修する高校生は全員、戦術・戦略・作戦次第で、弱小校から抜け出せる良い例を知っているはずであります」
「ああ……ああ……」
「大洗女子学園の場合はそれだけじゃなくて、あらゆる要素を自分達の力に取り込みそうな貪欲さもありますが」
「………あああ………」
そうだ……福田の言うとおりだ。
私は、弱小校どころか無名校だった大洗女子学園の、あの自由奔放で奇天烈で、実に楽しそうに戦われる姿に憧れて、だけども戦神のような強さを振るうところに恋い焦がれて、ことここに至ったのだ。
私自身がなにより、火力に頼らずとも、金に頼らずとも、弱小校から抜け出せることを信じていたのだった。
280 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:29:37.80 ID:NMg4Acl70
「次の疑問点であります。 “ ダージリン殿は「戦車道振興費」を増額させるために、防衛大学校へ進学するかもしれない ”という点」
「あ、ああ」
「紅茶の園から防大に向かう小型高速艇の中で、“ すまほ ”を使って調べたであります。
確かに、陸上自衛隊に隊員を送り出した高校には「戦車道振興費」が増額されるようでありますが……その増額分は、とてもじゃありませんが戦車の砲弾や燃料などを、何か月も賄えるほどの額ではなかったであります」
「なっ……!?」
「そりゃそうでありますよね。 原資は国民の税金です。 こんな賄賂じみたお金の使い方、易々と増額なんかできないでありましょう? 蝶野一尉殿?」
私は蝶野一尉殿を見た。
「お見事!」という感じで口笛を鳴らす蝶野一尉殿だった。
281 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:30:59.60 ID:NMg4Acl70
「三つ目の疑問点であります。 西隊長殿は “ 西住流として聖グロを支援して欲しい ” と、まほ殿にお願いしたでありますね」
「……そうだ」
「西隊長殿も“ まさか ”とは思っていらしたようでありましたが、その“ まさか ”を、西住流が飲んだのであります」
「あ、ああ、そうだったな」
「ありえないであります。 あの厳格な西住流が“ 強豪校が弱小校になりそうだから ”という理由で、支援に乗り出すなど」
私は思わず、まほ殿を見た。
まほ殿は決まりの悪そうな顔をしていらした。
「強豪校が弱小校になるのを防いでくれるなら、弱小校のままの知波単学園やアンツィオ高校は、頼めばもっと前から支援してくれたんでありますかね?」
「それはないな」
まほ殿が眉を八の字にしながら、笑って答えた。
282 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:33:04.50 ID:NMg4Acl70
「まだあるであります。四つ目の疑問点です」
「……まだあるのか」
「あるといっても、これは本当に推測の域を出ないのでありますがね」
「それはなんなんだ? 福田」
「もし、オレンジペコ殿ら、聖グロの新体制が、ダージリン殿を救うべくOG会と敵対関係になってしまい、ペコ殿らがOG会に目を付けられてしまった、とするであります」
「そうだな、アッサム殿はそこを気にしておられた。 寄付金が長期に渡り減らされるかも、ということと、第2のダージリン殿が出てしまわないか、ということを」
「そう、正にそこであります。 もしそんなことになった場合、聖グロリアーナ女学院は長いこと冬の時代を迎えるでありましょう」
「……それの何が疑問なのだ?」
「OG会に入っているような方々が、そもそも、応援すべき現役隊員らの弱体化を招くような、そんな矛盾した馬鹿な真似をするでありましょうか?」
「!!!」
またもや私に電撃が落ちた。
「まあ、もし本当にそんなことが起こり得るなら、聖グロのOG会とやらは、本当に腐った紅茶葉の集まりだということであります。
その時はペコ殿らと協力して、OG会を火砲の的にしてやりましょうぞ」
283 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:33:44.32 ID:NMg4Acl70
「最後の疑問点であります……蝶野一尉殿?」
「ああ、そのへんからは私が説明するわ」
そうして、蝶野一尉殿が前に出てきた。
なぜ蝶野一尉殿が出てくるのだ?
「まぁ、要するに、ダージリンさんから頼まれたのよ。 “ 西さんにハッパをかけて欲しい ”ってね」
「へ?」
ハッパ?
「もっとダージリンさんを意識するよう、仕組んで欲しいってことよ」
「?????」
話が見えてこない。
284 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:35:15.04 ID:NMg4Acl70
ここで、初めてダージリン殿が口を開いた。
「……本当は……最初、西さんを知波単学園の戦車道隊から、引き抜こうと考えてたのよ……」
「引き抜き……へ!?」
「でも思い直したの。アッサムに怒られたっていうのもあったけど…… 西さんは知波単学園にいるからこそ輝くのね、って」
「は、はあ、ありがとう……ございます?」
「でね、考えたのよ。 ならばせめて、進路先は一緒になりたいって」
「………は?」
「でもきっと、西さんはまだ2年生だから進路なんか決まってないだろうし、でも私は3年生だから、もう進路を決めないといけないし……」
「は、はい?」
「だからね、西さんが選ぶ進路を、ちょっと誘導しようかな、って思って」
福田(うわぁ……)ドンビキ…
285 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:37:31.17 ID:NMg4Acl70
それでダージリン殿はアッサム殿に相談し、さらに蝶野一尉殿に一枚噛んでもらうことを思いついたのだという。
アッサム殿は嫌々ながらも一部加担することを了承し、だけど棒倒しなんてことになるとは思っていなかったので、今は静観に徹しているんだそうだ。
蝶野一尉殿は、あっけらかんと笑って言った。
「いやー、ダージリンさんからね? 西さんが進路の選択肢の一つとして防大を意識するように、アピールしてくれって言われたんだけどね?」
ギロリと恨めしそうに蝶野一尉殿を見るダージリン殿と、それを見事に無視する蝶野一尉殿。
「自衛隊としても隊員募集は至上命題だからね!! ちょーっとだけ、勧誘活動に力を入れすぎちゃったみたい!!」ウフフッ
「誰がここまでしてくれって頼んだのかしら」ギロリ
ダージリン殿が恨みを込めた視線を、蝶野一尉殿に送っていた。
まるで意に介した様子の無い蝶野一尉殿。
福田が焦って、場を和ませるようにして言った。
「あ、あー、そうなんであります。 我々が防衛大学校に着いた時、そして着いてから今に至るまで、あまりに蝶野一尉殿の進行の手際が良かった気がするのであります。
まるで、初めから我々が訪れることを予見していたかのように、です」
「福田さん、あなたやるわね! 正解率120%よ!」
正解率って100%を超えることがあるのか……。
286 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:39:22.69 ID:NMg4Acl70
西住まほ殿が私の前に立った。
そして腰を折り、深々と謝罪する。
「西さん、騙すような真似をしてすまなかった。 謝罪する」
こちらに向いたまほ殿の頭頂部を、呆然と見つめる私。
「ダージリンには貸しがあるんだ。
これから開催するタンカスロンの大鍋(カルドロン)でな、ムカデ姫と一騎打ちを果たせるよう仕組んでもらう必要があるし……。
それに、大学選抜戦では妹を助けるために、ダージリンが中心になって皆を集めてくれた」
だからダージリンには恩義を感じているんだが、それで西さんを騙して良い理由にはならなかった、だから謝罪する、というまほ殿。
まほ殿の、几帳面で紳士的な性格が、そのピシッとした謝罪の態度に表れていた。
287 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/17(月) 20:40:38.60 ID:T7P17lQ1o
「借り」やろ、お姉ちゃん
288 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:41:04.01 ID:NMg4Acl70
「……嘘……ぜんぶ……嘘、だったんですか?」
「ごっ、ごめんなさいね! 西さん!! 私もまさかこんなことになるなんて……」アワアワ
ダージリン殿が私の前に来て、アワアワと頭を下げた。
「お、怒ったわよね? わたくしがいけないのだもの。 怒るならわたくし一人を怒ってくださいな」ブルブル
私は無音で立ち上がり、無言でダージリン殿に近づく。
「他の皆さんは……あ、蝶野さんは除いて……悪くないの! だから、怒るなら私を……え?」
ダージリン殿の目と鼻の先で、私は俯いたまま立ち止まり、そしてダージリン殿の両肩をつかんだ。
ダージリン殿は「怒られる!?」とでも思ったのか、目をぎゅっと瞑っている。
そして私は――――――
ダージリン殿を抱き寄せた。
289 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:42:41.25 ID:NMg4Acl70
状況がわからず、目を白黒させるダージリン殿。
「ごっ、ごめんなさ……!?」
「……ふっ……うくっ」
「………え?」
「………ふぐっ……うえぇ……」
「……あの? ……西さん?」
「……びえええぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇん!!」
なんか、いろいろ決壊した。
290 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:43:14.10 ID:NMg4Acl70
「え!? なんで泣いてらっしゃるの!!?」
「びぇぇぇぇぇぇぇん!!!」
「ちょっと!? なんで!?」
「びぇぇぇぇぇん!! ……だって……だっで……びぇぇぇぇぇん!!」
「えぇぇぇ!? どうしてぇぇ!?」
291 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:44:07.27 ID:NMg4Acl70
「……ひぐっ……うぇっ……だっで、ダージリン殿が、無事、だっだがら゛……びえぇぇぇぇぇん!!」
「!!!!!!!!!」
292 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:45:56.30 ID:NMg4Acl70
頭の中がぐしゃぐしゃだった。
ぐしゃぐしゃのまま、嗚咽と共に口から流れ出ていった。
ダージリン殿の瞳にもみるみる涙が溜まり、前髪から零れた滴と一緒になって頬を流れ落ちていった。
「びえぇぇぇぇぇぇぇん!!」
「わたっ、私こそごめっ……ごめんなさい!! ……ごめんな゛ざい゛ぃぃぃ……う゛えぇぇぇぇん!!」
「びえぇぇぇぇぇぇん!!」
「うぇぇぇぇぇぇぇん!!」
気が付けば、オレンジ色の光の束が陸上競技場の至るところに差し込んでいた。
重く垂れこめた雲はすっかり姿を消し、茜色に変わりつつある空が広がっていた。
夕日を見れば、遙か遠く富士山の影を浮かび上がらせるように、燦々と、しかし儚くきらめいていた。
穏やかな暖色のその光は、あまねく周りを包み込み、そして……
大泣きする二人の少女の影を、長く長く、陸上競技場の地面に描き出していた。
293 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:46:43.98 ID:NMg4Acl70
…………………………………
………………………
……………
294 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:47:27.24 ID:NMg4Acl70
『 知波単学園 戦車道隊 復命書 』 記入者:福田
わたくし、知波単学園 戦車道隊 1学年隊員 福田は、命により出張いたしましたので、その内容をここに書き記します。
295 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:50:45.64 ID:NMg4Acl70
……西隊長殿との練習試合申し込み行脚。
サンダース大付属高校、アンツィオ高校を巡り、まぁなんやかんや色々あったのでありますが、
最後に聖グロリアーナ女学院に立ち寄った際、更になんやかんや色々ありました。
その内容については別記をご覧いただくとして、ここでは、棒倒しが終わったところから書こうと思うのであります。
まさか、あの西隊長殿が感情も露わに大泣きするとは……。
そんなことをまるで想像していなかった周り一同は、固まったまま動けず、お二人が泣き止まれるのを待つしかなかったのであります。
というか、なんというかその……。
凛々しさに手足が生えて歩いているような格好良い西隊長殿が……
体操着のポニテ姿でいつもより天然ジゴロ力8割増しの西隊長殿が……
まさか、あの様にしおらしく、純真可憐な乙女のように泣きじゃくるなんて……
正直……胸が熱くなったなんてものじゃなかったであります。
あまりの強いトキメキに突き動かされて、不肖この福田、腰が砕けそうになったであります。
(事実、余波にあてられて昏倒する隊員が、知波単・聖グロ問わず続出したであります)
仮に、あの時の昏倒理由を説明付けるとするなれば……「急性母性中毒」でありましょう。
西隊長殿の、あの “ 益荒男のように凛々しいんだけど、手弱女のように乙女らしい ” という姿に、母性をくすぐられる者が多数。
その母性が、あまりに急に、しかも大量に分泌されたものだから、きっと多くの隊員にとっては、体がついていかなかったのでありましょうなぁ。
296 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:57:10.33 ID:NMg4Acl70
しかし、そんな中でも、流石としか言いようがなかったのが、ダージリン殿でありました。
直近で、あの西隊長殿が発する “ 母性くすぐり波 ” の直撃を受けたはずなのに、それでも持ちこたえておりました。
ご自身も感情を露わに泣いておられた、ということがあるかもしれませんが、結構早い段階で、
「……ぐすっ……西さんの体温……うへへへへ……ふぐっ……西さん暖かい……うへへへへ……ぐすっ」
とか言いながら、西隊長殿の脇腹あたりをまさぐっておられたので、あまり本気泣きじゃなかったんじゃないかな……とも思うのでありますが、
ともあれ、ダージリン殿はたぶんギリギリのところで、西隊長殿の “ 母性くすぐり波 ” に拮抗しておられました。
297 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 20:58:26.27 ID:NMg4Acl70
しかし!
かの女傑、ダージリン殿も、天然ジゴロ力が天元突破したお二人に挟まれたら、ただでは済まなかったのでありました。
「ダージリン、大丈夫か?」
そう言って現れたのは、西住まほ殿。
どうもダージリン殿の膝小僧が擦りむけていることに気付いたから、ということのようでした。
ダージリン殿はきっと、棒から着地する際、上手く着地できずに膝を打ってしまったのでしょう。 そういえば顔も体操着も汚れておりました。
298 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:00:24.90 ID:NMg4Acl70
この段になって、ようやく泣き止まれた西隊長殿。
ダージリン殿のお怪我に気が付きます。
「ぐすっ……ダージリン殿……怪我しておられるのですか……」
「あっ」
そう言って、ダージリン殿との抱擁を解いて、体の密着度はそのままに、ダージリン殿の脚を検分し始める西隊長殿。
ダージリン殿の膝の裏側や、太腿の内側などの柔らかい部分を、無造作につかんでは凝視していきます。
「他にお怪我は……」
「あっあっ」
「私も診よう」
そうして、まほ殿は、なぜか西隊長と同じくらいの密着度でダージリン殿に引っ付き、体のあちこちに異常がないか検め始めます。
あの人も大概、人との距離感がわかっていない感じがするであります。
「ふむ、怪我は膝だけかな」グイッ
「……そうですね」グイッ
「あっあっあっ」
仮に、天然ジゴロ界における東の雄が西隊長殿だとしたら、西の雄は間違いなく西住まほ殿であります。(西隊長殿は千葉県、まほ殿は熊本県でありますし)
天然ジゴロ界の青龍 西絹代殿に、天然ジゴロ界の白虎 西住まほ殿。(まほ殿はティーガー乗りでありますし)
そんなお二人に身体を密着され、時折、甘い言葉を囁かれるのです。
「綺麗な顔に傷が付かないで良かった」グイッ
「本当にそうですね……責任をとらねばならないところでした」グイッ
「あっあっあっあっ」
299 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:02:58.06 ID:NMg4Acl70
もうお分かりでありますね?
ダージリン殿は、ただでさえ強力な “ 母性くすぐり波 ” を浴びていたところへ、日本最大級の天然ジゴロ波動、それを二人分の天然ジゴロ波動を、一気に浴びてしまったワケであります。
そう、致死量であります。
天然ジゴロ波動のオーバードーズ(過剰摂取)であります。
「あっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあっあーーーーーーーーーーーーーー」
ダージリン殿は、最終的に身体を大きく一度ビクつかせて、大変良い笑顔で逝かれたのでありました。
黄昏の空の向こうに、鼻血を出した笑顔のダージリン殿が、一番星と共に瞬いていたのでありました。
〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜
一応、あとで西隊長殿にご注意申し上げたのでありますよ?
「あのような危ないことを、幼気な少女にしたらダメであります」
「なにが危なかったんだ?」
「思わず子を成すところでありましたよ?」
「……えぇぇぇ……??」
300 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:06:52.73 ID:NMg4Acl70
【追記】 記入者:福田
ついでに、後日談も書き記しておくのであります。
あの後(ダージリン殿が鼻血を出した後)、とりあえずは当初の目的のとおり、西隊長殿は聖グロリアーナ女学院に対し、正式に練習試合を申し込んだのであります。
ダージリン殿にも、若干剣呑な目つきのオレンジペコ殿にも、快諾いただいたのでありますが、
さらにその後に話し合われたタンカスロンの大鍋(カルドロン)打ち合わせにおいて、なぜだが我ら知波単学園も参戦することが決まり、
そのことも含めて練習試合の日程を組み直した結果………
4週間後の週末に対聖グロリアーナ戦、5週間後の週末に対サンダース大付属戦、6週間後の週末に対アンツィオ戦、という練習試合日程となったのであります。
先に、結果だけ書いておきましょう。
我々、知波単学園の戦車道隊は、練習試合が出来ませんでした。
あ、いや、訓練した力を試そうと我々は喜び勇んで試合当日を迎えし、ちゃんと試合会場には到着したのでありますが……
そこは、なんというか 「修羅場」 という言葉がピッタリの戦場と化したのでありました。
301 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:08:36.92 ID:NMg4Acl70
事の始まりは、聖グロとの練習試合当日、両隊が最初の礼をした際に、ダージリン殿が放った一言からでした。
「ねえ、西さん、こんな格言をご存知?」
「はあ」
「“ 君がよい妻を持てば幸福になるだろうし、悪い妻を持てば哲学者になれる ”」
「……ソクラテス」ギリィ (← 剣呑な目つきのペコ殿)
「私は、それはもう良い妻になるわよ?」(← 頬を赤らめてウィンクするダージリン殿)
「そ、そうですか(何の話だ?)」(← まるでわかっていない西隊長殿)
302 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:12:06.70 ID:NMg4Acl70
それで、両隊それぞれ陣地に戻って、さあこれから試合開始だ!
……ってところで、急に聖グロの戦車の一両が火柱に包まれ、白旗が上がりました。
砲撃した相手は――――サンダース大付属のケイ殿でありました。
「ホーリィィィシィーーット!! ナオミ!! 次弾よ!!」
「イエス・マム!!」
なんでも、サンダース大付属の情報科の力を総動員した結果だったそうであります。
「聖グロのダージリンがこの試合で西絹代に急接近を図る」という事前情報を掴んだケイ殿が、前もってこの試合会場に部隊を展開。
先程の礼のときに放ったダージリン殿の言葉を盗聴器で盗み聞きし(by アリサ殿)、それを決定的証拠と判断したケイ殿は、聖グロの戦車隊に対し殲滅戦を仕掛けたのであります。
そうして、我々の与り知らぬところで戦いが始まってしまった試合会場に、ほどなくアッサム殿が余計な爆弾をブッコミやがりました。
「ねえ、そういえばダージリン、ご存知かしら?」
「なに!? アッサム!! いま忙しいのだけど!?」
「昨晩、西さんの学生寮に、アンツィオ高校の安斎さんが遊びに来たそうよ。 雨の中、ずぶ濡れ姿で 『来ちゃった(ハート)』って」
ガシャーン!(← ダージリン殿が紅茶のカップを落とした音)
「そうよね? 西さん?」(無線通信)
「え? あ、はい。 よくご存知ですね」(無線通信)
「GI6の力を使えば造作もないわ。 それでどこまでいったのかしら?」(無線通信)
「(どこまで? 場所?) え、えーと、濡れてらしたので、風呂場へ……」(無線通信)
ガシャーン!!(← ダージリン殿が二個目の紅茶のカップを握り潰した音)
「そう、お風呂 “ で ” 行き着くところまでイっちゃったのね?」(無線通信)
「ええ、風呂 “ に ” 行きました。 (皆で公共露天風呂に行ったの、何かおかしかっただろうか?)」(無線通信)
ガシャーン!!!(← ダージリン殿が三個目の紅茶カップを叩き割った音)
303 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:14:36.71 ID:NMg4Acl70
無線通信に流れた爆弾発言に、聖グロ、サンダース大付属は一旦停止。
「隊を半分に分けるわ。 ペコの隊はサンダース大付属の尻軽女を血祭りに上げなさい。 私の隊はあのツインドリルの首をへし折りに行くわ」
「隊を半分に分ける。アリサの隊は聖グロの紅茶ババアをミンチにしろ。 アタシの隊はあのウィッグ娘の息の根を止めに行くよ」
安斎殿、逃げて。 超逃げて。
304 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:15:58.72 ID:NMg4Acl70
そうして我々、知波単学園を置き去りにして、聖グロ VS サンダース大付属 の無差別試合が続行されつつ、アンツィオ刈りが始まりましたが、安斎殿も大したお方でありました。
ちょうど聖グロ、サンダース大付属がお互い消耗し合ってヘバり始めたところに、P40に乗った安斎殿が登場。
アンツィオ高校の面々は、源平合戦における鵯越(ひよどりごえ)よろしく、急な斜面を戦車で駆け下りて、両軍のどてっ腹に横槍を突き付ける形となりました。
「はーっはっはっ! ドゥーチェ参上だ!! ピザの上でとろけるチーズのように、西さんと熱々の(粘着質な)夜を過ごすのは、この私だ!!」
そこから始まる三つ巴の戦い。
我ら、知波単学園の戦車道隊はどうしてよいかわからず、ただただ呆然とするのみ。
………それは、裏切り上等、横槍当たり前の、まるでタンカスロンの野良試合のようであった……と、
その後の私は気付くのでありました。
305 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:18:02.90 ID:NMg4Acl70
あとまあ、これは余談になるのでありますが、
ダージリン殿と西隊長殿が大泣きしたあの日の情報が、どういう経路を辿ったのか、黒森峰女学園にまで届いたらしく、
「西住まほ隊長が、ダージリンさんをそそのかしたらしい」
「知波単の西絹代と三角関係らしい」
「むしろ西絹代と付き合っているらしい」
などなどの誤情報が出回り、お前ら西住流の情報網を持っているのになんでそんなところだけ阿保なの? と言いたくもなりましたが、
当の西住まほ殿が、火消しをしようとしたのかなんなのか、
「西さんには悪いことをした。 彼女の将来を捻じ曲げてしまったかもしれない」
という、相変わらずコミュ症気味な発言をして、それで逸見エリカ殿が大ショック & 大激怒。
怒りの矛先は当然、知波単学園に向けられ、あれからずっと電話が鳴り止まないのであります。
電話を取るたび、逸見エリカ殿から 「練習試合を受けろ。 消し炭にしてやる」 と言われるのは、精神衛生上、大変好ましくないと思うのであります。
306 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:19:25.74 ID:NMg4Acl70
また、その誤情報が、何の因果か大洗女子学園に飛び火したようで、
「お姉ちゃん……そうなんだ……わ、私は応援しているよ!?」
と、引きつった声で実の妹から励まされた西住まほ殿は、黒森峰女学園でも間もなく引退式が行われるでありましょうに、仕事そっちのけでご実家に引き籠られているそうであります。
また、止せばいいのに、そんな傷心なまほ殿を気遣うためか、はたまた、同じ3学年で引退を控える隊長職の身として同情したためか、プラウダ高校のカチューシャ殿が珍しく励ましの電話を送ったらしいのでありますが、
「なるほど、みほ(大洗女子)に負けた者同志、励まし合おうという訳だな」
という、まほ殿の自虐めいたお言葉を、カチューシャ殿は皮肉と判断。
終いにはカチューシャ殿が泣き出してしまい、電話口の横にいたノンナ殿が 「よろしい、ならば殲滅戦だ」 とかブチ切れて、
黒森峰は我々と練習試合をする前に、プラウダ高校と血で血を争う総力戦に発展しそうな勢いであります。
……と、まあ、いろいろ余計なことを書いてしまいましたが、いずれもが余談ということで、ここでは詳しく触れないでおくであります。
307 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:20:07.54 ID:NMg4Acl70
こうして、この一連の騒動を書き記してまいりましたが……
最後に一つ、わかったであります。
308 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:20:45.11 ID:NMg4Acl70
☆ 西隊長殿は、知波単学園の隊員が総力を上げて封じ込めておかないとダメだってことでありますね ☆
まったくもう。
不肖、この福田、西隊長殿をいつまでもいつまでも支え続ける所存でありますよ。
終わり
309 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:21:36.18 ID:NMg4Acl70
※ ここまでお読みいただき、誠にありがとうございました。
よろしければ、過去に作成した私のガルパンSSもご覧ください。
【ガルパン】秋山淳五郎と西住常夫が泣いた夜
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495486652/
【ガルパン】大洗女子学園 農業科生徒による もう一つの戦い
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1495949810/
【ガルパン】そして冷泉久子は華麗にステップを踏む
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1496507781/
310 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/17(月) 21:22:08.84 ID:NMg4Acl70
※ なお、続編の予定はありません。
なんで俺のダージリン殿は変態チックになってしまったん……?
311 :
◆OBrG.Nd2vU
:2017/07/18(火) 09:25:16.80 ID:Zizz5xzD0
>286 >287
「貸し」→「借り」でした
誤字多くてごめんよ
312 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/18(火) 21:19:16.68 ID:7VA/6Wek0
おちゅ
313 :
以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[sage]:2017/07/19(水) 01:14:17.24 ID:A+E7Hd9IO
おつでしたー!
314 :
◆OBrG.Nd2vU
[sage saga]:2017/07/21(金) 22:19:49.02 ID:MVm9y07t0
コメントくれたみんな
315 :
◆OBrG.Nd2vU
[sage saga]:2017/07/21(金) 22:20:43.54 ID:MVm9y07t0
ありがとう!
最終章で会おうぜ!!
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