【安価】オリジナル魔物との激闘【金色のガッシュ】

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2 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 20:46:59.30 ID:KDjEzq9K0
この物語の主人公となる魔物を選んでください? (原作キャラ)
スギナやレイコム等、技等の情報が少ないキャラはご遠慮ください。
クリアとゼオン、アシュロンはちょっと強すぎますので無しとします。

安価下
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:47:21.85 ID:WL9pOtxn0
ゴーム
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:47:22.01 ID:qN9uN8qQo
オリ魔はゼオンとクリアがとにかく鬼門なんだよなあ
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:47:53.71 ID:i97ftWYao
レイラ
6 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 20:50:43.14 ID:KDjEzq9K0
主人公はゴームに決定しました。

では、敵対する魔物の名前と性別を設定してください。
安価下
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:52:23.60 ID:i97ftWYao
イグザム 男
8 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 20:55:18.69 ID:KDjEzq9K0
名前:イグザム
性別:男

年齢を設定してください。
幼年:6〜9歳
少年:10〜14歳
青年:16〜18歳の三択です。

安価下

9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:57:08.65 ID:NZHLYIyd0
青年
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:57:18.29 ID:2Tc3g5vDO
幼年
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:58:08.07 ID:NZHLYIyd0
すいません。幼年で変更で
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:58:31.36 ID:i97ftWYao
取った後でそれはだめでしょ
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:58:50.37 ID:XW1SUPH/0
ゴームかー、主人公的立ち位置だとどんな物語になるかな

安価下
14 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 20:59:10.63 ID:KDjEzq9K0
年齢は青年に決定しました。

次に種族を設定してください。
例:人型、猫のような獣型、機械型など。

安価下
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 20:59:58.36 ID:V+hpryE5O
鎧騎士
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:00:15.23 ID:25KT0/E50
人型
17 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:03:21.05 ID:KDjEzq9K0
装備などこの段階では決定できませんが、鎧騎士ということで人型に設定します。

次に出自を決めてください。
出自は? (貴族家の生まれ、一般家庭、路上生活者など)
王家の生まれ、誰かの兄弟など、具体的すぎる設定はご遠慮ください。

安価下
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:04:16.33 ID:FL+K3EboO
貴族で
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:04:27.74 ID:25KT0/E50
貴族
20 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:06:28.47 ID:KDjEzq9K0
貴族家の生まれに決定いたしました。
善悪を設定します。
善、悪、中立から選択してください。

善:正々堂々とした手段を好む。 奇襲などは行わない。
中立:必要に応じて、自分が有利な環境での勝負に持ち込むなどの策は用いるが、一般人は巻き込まないなど、ある程度の自己ルールは持っている。
悪:勝利の為なら手段を選ばない。 街中での襲撃や、奇襲も当たり前。
21 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:06:54.82 ID:KDjEzq9K0
安価下で。
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:07:01.02 ID:NZHLYIyd0
元パートナーが悪だから中立で
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:07:10.57 ID:XW1SUPH/0
中立
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/19(月) 21:08:08.80 ID:NZHLYIyd0
名前忘れたけど原作のゴームのパートナーって悪だったよな?
最後はゴーム優先したけど
25 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:11:28.03 ID:KDjEzq9K0
善悪は、中立に決定しました。

性格は?
臆病、気性が荒い、人を見下す癖があるなど、中立という設定に矛盾しない範囲で自由に設定してください。
悪でしか選べない性格の例:敵を傷つけることに快楽を感じるなど。
善でしか選べない性格の例:自己犠牲を躊躇わないなど。
>>↓1〜3まで。
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:11:40.71 ID:XW1SUPH/0
>>24
確かにそうだが、今決めているのは「敵対する魔物」についてじゃないかな?

安価下
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:13:00.80 ID:25KT0/E50
ある程度の良識はあるリアリスト
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:15:58.39 ID:i97ftWYao
高いプライドを持っており、自信家
29 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:21:57.95 ID:KDjEzq9K0
後、もう一つ設定することができます。
安価下
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:24:15.43 ID:M2/tDk3xO
スケベ
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:25:00.17 ID:R9CG+wcPO
信賞必罰を信念としている
32 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:27:11.69 ID:KDjEzq9K0
性格は
自信に満ち溢れ、プライドが高い。 また良識がない訳ではないが、状況に応じて卑怯とも思える策も実行できる。
あまり性的な内容はNGなので、女性に弱い、としておきます。
33 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:30:11.60 ID:KDjEzq9K0
呪文のタイプを設定します。
炎や氷を操る、肉体の各部位を強化するなど、具体的な技名では無く全体的な傾向を決定してください。
視線を合わせただけで相手を倒す等、強すぎる場合は再安価となります。

少し考える時間を取るために、21:45分位に安価を指定します。
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:31:30.36 ID:WL9pOtxn0
鎧騎士だし体や装備が変形するタイプ
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:33:06.77 ID:XW1SUPH/0
身体強化、変化系統か武器防具系統が基本になりそうなイメージ
36 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:34:20.66 ID:KDjEzq9K0
鎧については、現在未定です。 種族の安価は、装備の指定までは含んでいなかったので。

ただ、呪文の傾向として装備を変形させる等は有りです。
37 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:37:17.64 ID:KDjEzq9K0
現在までの決定事項です。

名前:イグザム
性別:男
年齢:青年(16〜18歳)
種族:人型
善悪:中立
性格:自信に満ち溢れ、プライドが高い。 また良識がない訳ではないが、状況に応じて卑怯とも思える策も実行できる。 女性に弱い。
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:38:31.72 ID:W5TGJ2sDO
金属を生んだり操ったり
39 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:45:12.32 ID:KDjEzq9K0
呪文のタイプは?
安価下
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:45:39.48 ID:XW1SUPH/0
装備変形型(武具防具)
41 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:48:19.66 ID:KDjEzq9K0
呪文は装備変形型に決定しました。

では装備を設定します。
防具は全身鎧としますので、手に持つ武器を決定してください。

例:盾と片手持ちメイスなど。

安価下
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:49:38.08 ID:NZHLYIyd0
トイレ

ウ・ソ安価↓
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:50:27.08 ID:WL9pOtxn0
右手に剣を左手に盾を持つ
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:51:33.29 ID:XW1SUPH/0
実に王道ねー
45 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 21:57:34.82 ID:KDjEzq9K0
装備は左手に盾を、右手に剣を持ち、騎士鎧で全身を覆っていると決定しました。

次に、魔物の切り札となる術を決定します。
具体的な内容は、作者の方で設定しますが、その術の傾向を決めてください。

攻撃系:破壊力の高い強力な一撃。
防御系:カウンターや、強力な防壁。
強化系:肉体能力の大幅な向上や、炎や氷の力を纏うようになる。
特殊系:上記のどれにも属さない術。

安価下

46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:58:04.71 ID:waB9J3a8O
強化系
47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 21:59:11.23 ID:XW1SUPH/0
イメージしやすい仕上がりになって来た
48 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:01:36.57 ID:KDjEzq9K0
切り札は、強化系の呪文となりました。

最後に魔物が持つ特殊な能力や、アイテムを決定します。 ゴームで言えば、空間移動能力がこれに当たります。

以下の3つの中から選択してください。
1、武術に特に優れる。
2、特殊な力を持つ装備
3、騎獣を具現化する能力

安価下
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:03:43.19 ID:XW1SUPH/0
1
50 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:07:48.02 ID:KDjEzq9K0
特殊能力は、特に優れた武術となりました。
具体的には、ゼオンと呪文の力無しの肉弾戦で互角というレベルです。

次にパートナーの設定に入ります。 魔物よりは決定事項が少ないので、もう少しお付き合いください。

パートナーの年齢は?
子供、青年、大人、中年、老人から選択してください。

安価下
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:08:46.97 ID:XW1SUPH/0
ゼオン並みの身体能力は凄いレベル

安価下
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:11:06.77 ID:i97ftWYao
青年
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:11:40.19 ID:NZHLYIyd0
あっ、男決定なんだ
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:12:08.58 ID:XW1SUPH/0
このパートナーは敵対魔物のパートナーです?

安価下
55 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:16:12.53 ID:KDjEzq9K0
敵対魔物のパートナーです。

青年とはいっても、男決定ではありません。
女性も含まれています。

年齢は青年(十代後半〜20代前半)に決定しました。

名前と性別、外国人なら大体の国籍もお願いします。
ヨーロッパや、アフリカの国など、大雑把でいいです。

安価下
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:17:32.37 ID:NZHLYIyd0
ミスラ・トゥルーゼ イギリス 女
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:20:01.48 ID:XW1SUPH/0
英国かー、騎士らしい
物語の流れがある程度原作沿ってたらガッシュと会う可能性ありそう

安価下
58 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:20:59.29 ID:KDjEzq9K0
名前:ミスラ・トゥルーゼ
性別:女
国籍:イギリス 
に決定しました。

次に、パートナーの善悪を、善、中立、悪から決定してください。

安価下
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/06/19(月) 22:21:43.11 ID:NZHLYIyd0
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:21:57.73 ID:XW1SUPH/0
中立
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:22:50.06 ID:NZHLYIyd0
しまった。連取りだわ……これは安価↓だな
62 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:23:36.15 ID:KDjEzq9K0
パートナーの善悪は、善に決定しました。

次に、パートナーの性格を決定してください。
>>↓1〜3まで、3つ設定します。
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:24:24.71 ID:qHrQHvpko
ルール厳守
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:24:32.97 ID:NZHLYIyd0
とあるお嬢様
真面目だが、場合によっては柔軟な考えを持つ
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:25:07.00 ID:i97ftWYao
ノブレス・オブリージュ
66 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:25:21.11 ID:KDjEzq9K0
あ、連取りの指定は忘れていました。
コンマは一回まで連取りあり、安価は基本、連取り回避とします。

ですが、今回は特に指定していなかったので、そのまま行きます。

安価下
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:28:08.38 ID:XW1SUPH/0
ゴームが原作コンビままなら確かに敵対しそうなコンビだなー
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/19(月) 22:30:13.16 ID:NZHLYIyd0
アゲて再安価だな
安価↓
69 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:30:18.61 ID:KDjEzq9K0
性格はルールに厳しく、自分を律することを重要視している。
裕福な育ちだが、その環境に置かれているのは大勢の人に支えられているからと考えており、社会奉仕の精神を持っているとします。

特技を設定します。
1、身体能力に優れる。
2、頭脳明晰。
3、心の力が強力。

以上の、3つから選択してください。

安価下
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:30:38.41 ID:wEUWI7zl0
3
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/19(月) 22:31:23.98 ID:NZHLYIyd0
今のところはうまくまとまっている
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:32:39.48 ID:XW1SUPH/0
王道に姫と騎士だなー、こういうのは良い物
73 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:34:48.00 ID:KDjEzq9K0
これにて、設定は全て完了です。

出来るだけ具体的な設定が欲しかったので、結構長くなってしまいましたね。
以上を元にこれから物語を作っていきます。
開始はおそらく明日となります。
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 22:35:43.12 ID:XW1SUPH/0
乙ー
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage saga]:2017/06/19(月) 22:36:11.51 ID:NZHLYIyd0
質問、主人公はゴームだけど敵魔物を決めたということはそいつらと戦う話を短編で書くという事?
それとも話の土地有宇でコンマだして決めたりする?
76 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:40:53.39 ID:KDjEzq9K0
ゴームを主人公として、この魔物イグザムとの戦いを書いていきます。
戦闘回避ルートは絶対に無しで、勝敗にはコンマや安価が関わってきます。

時系列は、ゴームがクリア・ノートと出会う前。
ただ、ゴームとクリアが出会ったのは結構後期のことらしいので、この時点でも強力な術は覚えています。
77 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/19(月) 22:42:15.39 ID:KDjEzq9K0
ゴームが使用可能な術は、予め書き出すものとし、イグザムの術はストーリーで出るまでは未知とします。
78 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 10:54:40.77 ID:XJO7CeWc0
決まった設定を纏めておきます。
主人公:ゴーム
主人公のパートナー:ミール


敵対魔物:イグザム
性別:男
年齢:青年
種族:人型
出自:貴族家の生まれ
善悪:中立
性格:自信に満ち溢れ、プライドが高い。 また良識がない訳ではないが、状況に応じて卑怯とも思える策も実行できる。 女性に弱い。
術:装備変形型
装備:全身鎧に、剣と盾
切り札:強化系
特殊能力:特に武術に優れる。

敵対パートナー:ミスラ・トゥルーゼ
性別:女
国籍:イギリス 
性格:性格はルールに厳しく、自分を律することを重要視している。
裕福な育ちだが、その環境に置かれているのは大勢の人に支えられているからと考えており、社会奉仕の精神を持っているとします。
特技:心の力が強力

ssの開始は多分、夜七時以降です。
79 : ◆4WB5nwhUBM [sage saga]:2017/06/20(火) 11:01:44.43 ID:XJO7CeWc0
敵対パートナーの善悪は、善です。
80 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 19:43:59.30 ID:4YJDo1cF0
では、ssを初めて行きます。
81 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 19:44:51.91 ID:4YJDo1cF0
プロローグ

イギリスの首都ロンドン。
900万人近くの人間が住まうこの都市の、とある住宅地。

一人の女性が、黒い手提げ鞄を持って歩いていた。

「ふんふふーん、ふーん」

鼻歌交じりに軽快な足取りで一人夜の道を行く、ボリュームのある髪に強めのパーマをかけた彼女はとあるマンションの前で足を止める。

町並みに溶け込むように佇むその建物の一階にある部屋。
そこに彼女は用事があったのだ。

あちこち塗装が剥げている金属製のドアをノックすると、中からくぐもった声が響いた。

「新聞なら間に合ってますが」

「スポーツ新聞でも?」

微かに軋みながらドアが内側から開かれた。

出てきたのは頭髪を短く切り揃えた男。 右眉から鼻にかけて刃傷がついた彼はどう見ても堅気の人間とは思えない。

「ミールか。 入れ」

だがミールは物怖じすることもなく、室内に身体を滑り込ませた。

「お邪魔〜。 ってゆーかさ、合言葉って必要なの? ドアの覗き穴であたしだって気づいてたでしょ?」

「取引を始める前の儀式みたいなもんだ。 ま、女にゃ分からないかもな」

「ふ〜ん。 ま、いいけどさ。 ブツは持って来たよん」

ミールは鞄を開いて、男に中身を向ける。

そこには、透明なパックに詰められた大量の白い粉末が入っていた。
82 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 20:05:17.27 ID:4YJDo1cF0
試薬の詰められた数本の試験管。

男が、そこに少量の粉末を入れ、色の変化を観察した。

「混ぜものは無いみたいだな……。 しかしよ、ミール。 毎回思うんだが、どこのルートからイギリスに持ち込んでるんだ?
どっかの密輸組織に所属しているわけでもなさそうだし、かといって、こんな量を個人で持ち込むのは難しい筈だが」

「そ・れ・は〜、秘密。 ミールちゃんとのお約束条項にあったでしょ? 詮索無用って」

「だが……、いや、まあそうだな。 ブツさえ手に入りゃあ、こっちはどうでもいいんだ」

彼はこのロンドンに根を張る麻薬密売組織の構成員。

彼が所属する組織は、上納金さえ収めていれば、密輸の手段や麻薬の種類は各人の裁量に委ねられており、彼もまた幾つかの独自ルートを使い
売人に卸す麻薬を仕入れている。

一年程前に、どこから情報を仕入れたのか、ミールが向こうから接触してきて持ちかけたのだ。
私は確実な密輸ルートを持っている。 だから取引してくれないか、と。

半信半疑……、いや、全く信用できたものでは無かったが、彼女の態度に満ち溢れた自信から、一概に馬鹿の戯言だと切り捨てる気にもならず
一応、本当に現物を持って来れば取引に応じてもいい旨を匂わせ、連絡先だけ渡してその場は去った。


彼女との関係が始まったのは、その数日後。 末端価格で数千万にはなろうかというドラッグを彼女が持ってきてからだった。

ミールは、男が注文すると必ず数日以内に希望通りの物を仕入れてくる凄腕の運び屋。

変に詮索をして、彼女との関係にひびをいれることも無いだろう。

男はそう判断して、金庫からミールに支払う報酬を取りに向かう。



その時、彼の携帯電話が着信音を響かせた。
83 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 20:30:01.26 ID:4YJDo1cF0
「ちょっと待ってくれミール。 俺の仲間からだ」

「ほーい」

別に、この男の電話になど興味は無いと言わんばかりに、ミールは爪をいじっている。

自分のことには立ち入らせないし、自身も相手の組織に必要以上には深入りしない。

ミールが今電話に出ている男と好んで取引をしているのは、彼が必要以上の野心を持たず、ドライな取引を行える人間だからだ。


「なっ、また出たのか!? これで幾つのグループが潰されたんだ? ……ああ、分かった。 俺も集会には参加する」


男の声は硬く強張り、ただならぬ事態の発生を告げる雰囲気を発散させていた。

初めは何の感情も抱いていなかったミールも、彼の様子が気になり始め、男が電話を切った頃を見計らって、通話の内容を尋ねる。

もっとも、彼を心配などしているはずもなく、必要に応じて自分の保身を図るためだが。

「随分、慌てていたみたいだけど……どうかしたの?」

「いや……ちょっと最近、不気味な奴が暴れていてな。 お前はゴーストナイトって知ってるか?」

「ん? ごーすと……ってことは幽霊騎士って意味? 聞いたことは無いけど。 最近イギリスを離れてて、アンタとの取引も二ヶ月ぶりだし」

「そうか。 まあ、ここ一ヶ月位のことだしな。 ……ちょっと、これを見てくれ」

男は携帯電話の画面をミールに見せる。

そこに映っているのは、大手の動画配信サイトの再生画面。

数秒たち、ごとごとと、撮影機材が硬いものにぶつかっているらしい音を立てて、動画が始まる。

手ぶれがひどいし、歩きながら撮影した動画だろう。

撮影者の前方には、数人の人影が写っていた。

彼らは一様に、冷たい光沢を放っており……、いや、違う。

そこにいるのは全身鎧に身を包んでいる、時代錯誤の騎士達だ。
84 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 20:54:45.28 ID:4YJDo1cF0
『今日は、麻薬の密売を手がけているストリートギャング、レッグスを制裁します……』

ひどく高い、掠れた音声。
多分ボイスチェンジャーを通しているのだろう。

鎧の騎士達が向かったのは、二階建ての一軒家。 

周囲は暗いので撮られた時間は夜のようだ。



カメラに映っている限りでは七体。

その扉の近くまで騎士達が歩いていき……一人の騎士が勢いよく走り、扉へと激突した。

金属がぶつかり、ひしゃげる音と共に家の扉も吹き飛んだらしく、騎士達が一気に中へとなだれ込んでいく。

僅かな時を置いた後、家の中から複数人の物と思われる悲鳴が響き始め、二分も立った頃には再び静寂が戻っていく。

それを確認したのか、撮影者も家の中へと足を踏み入れた。


「げぇー、結構派手にやったねえ」


ミールが思わず声を漏らしてしまうが、それは当然だろう。

部屋の壁には幾筋もの血痕が飛び散り、リビングと思われる大きな部屋には、床に転がされた5、6人の少年、少女が転がされていた。

『君たちがレッグスのメンバーか。 この家が麻薬の保管場所になっていることは知っている。 どこにしまってるの?』

鎧の一人が、まだ比較的元気の良さそうな十六歳程の少年の顔を持ち上げる。

言外に自分が尋ねられていることを悟ったのだろうか。
少年は一瞬躊躇し、周囲に倒れている仲間達に視線を巡らせた後、強気を装った口調で答えた。

『し、知らねえよ、そんな『あっそ』がぇっ!?』

少年の顔に、金属のガントレットで作られた握り拳が勢いよく叩きつけられた。
85 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 21:26:57.35 ID:4YJDo1cF0
それからの展開は、凄惨という言葉がよく当てはまる。

鎧の騎士が適当に誰かを選び、麻薬の場所を尋問。 そして少しでも返答が詰まったら、一切の猶予もなく拷問が始まる。

床にいた少年達の指が合わせて十本も折られた頃、一人がドラッグの隠し場所を漏らし、それが騎士の手によりテーブルに並べられる。

最後に、この家にいた者達の名前をカメラに向かって喋らせた後、撮影を終了したらしく画面が暗転した。

黒く染まった動画のウィンドウに、白い風船のようにデフォルメされたゴーストが、騎士のヘルムを付けたイラストが浮かぶ。

『麻薬、ダメ、絶対。 ゴーストナイトとのお約束だぞ』

出来損ないのアニメキャラのような声が、白々しいキャッチコピーを告げ、動画は終了した。



「これが、7日前に撮られた五本目の動画。 んで、ついさっき六本目が同じサイトにアップされたらしい」

「なるほどね……、犯人の目星は付いてるの?」

「いや、始めはどこかの組織が、ライバルを潰す為に始めたのかと思ったが、それにしては見境がなさすぎる。
大手のマフィア組織だろうがガキの不良グループだろうが、麻薬を扱っているところなら前触れもなく襲撃するんだ。
……それに、麻薬を所持している場面と、自分たちの名前を必ず喋らせるってところは
全ての動画で共通で、今までの"出演者"はほぼ全員警察に捕まっている。
だが、だんだんとやり方が過激になってきていてな。 一応、今まで死者は出ていないが、今日なんか全身の骨が六本以上折られた奴もいるらしい」

「うへぇー、大分やばい奴らみたい。 鎧騎士のコスプレ暴力集団か。 世の中、どんどん変になってんだね」

そこまで言ってミールは、自分の軽口を聞いた男が表情をこわばらせたことに気が付いた。


「……もしかして他にも何かあるの?」

彼は数秒ほど躊躇い、やがて大きく息を吐き出し答える。。

「まあ、薬中の戯言みたいな話なんだがな。 襲われた奴の中に、騎士の頭を散弾銃で撃った奴がいたんだ。
だがそいつの証言では、至近距離から散弾を食らわせて、兜を吹き飛ばしたが中身がなかったと言ってんだ。
それを見たのはそいつだけだし、多分嘘だとは思うが……。 もしかしたら本当の幽霊の仕業かも、なんて考えてるやつもいるらしいぜ」

「へえ……、幽霊、ねえ。 ちょおーと、興味が沸いてきたぴょん」

男の話を聞いたミールは、目を鋭く細め、口元だけを歪ませて笑った。
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/20(火) 21:30:17.10 ID:mOHqnRqr0
原作だとただのバカ女にしか見えなかったけど、書き方によっては普通だな
87 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 21:49:36.20 ID:4YJDo1cF0
最上階のスイートルームへと向かうエレベーターに乗りながら、ミールは思考を巡らせる。

ゴーストナイト……、おそらく魔物が関わっていると見て間違いないだろう。

空の鎧が動くなどという御伽話は、幻覚か、或いは魔物の仕業としか考えられない。

幽霊やら神罰やらの存在を信じる程、ミールは信心深くも純粋でも無かった。

「最近働かせるばかりで、魔物との戦いはご無沙汰だったからなー。 ……いい土産話が出来て良かったぁ」

見るものが見れば、魔物の仕業だと分かりそうな動画をネット上にアップする。

少なくとも他の魔物から逃げ続けるだけの臆病なクズが取る行動ではない。

考えられるのは余程の馬鹿か……、腕にかなりの自信があるか。

どちらにせよ、久しぶりに楽しめる相手と戦えそうだ。

情報によると、ゴーストナイトが活動するのはロンドン。 時間は土曜日か日曜日の夜が多いらしい。

ならばその時間帯を狙ってロンドン中の魔物の気配を探ってまわれば、見つかる可能性は高いだろう。

いつの間にか最上階に到着していたエレベーターから降りて、ミールはスイートルームの扉を開けた。

「ただいまー、ゴーム。 いーいお話を持ってきたよん」



――ロンドンの夜に、騎士が舞う。 第一話 Holy knight's dark night
88 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 21:50:10.67 ID:4YJDo1cF0
プロローグは終了です。
暫く休憩します。
89 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 22:50:06.68 ID:4YJDo1cF0
ゴームとミールの戦闘データを書いていきます。
魔物との戦いの際は、基本は安価で唱える呪文を選んでいきます。
90 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 22:57:33.51 ID:4YJDo1cF0
ゴームとミールの戦闘データです。
魔物との戦いの際は、基本は安価で唱える呪文を選んでいきます。

使用可能な術
【ディオボロス】…両手から闇状のエネルギーを射出し、敵を攻撃する。 消費1

【テオ・ディオボロス】…ディオボロスの中級強化版 消費1.5

【ギガノ・ディオボロス】…ディオボロスの上級強化版 消費2

【バークレイド・ディオボロス】…接触した物を包みこみ、空間ごと捻じ曲げ粉砕する。
                ただ、速度が遅いことがネックなので、こちらに向かっている呪文に対してカウンター気味に当てるのが主な使用法。
                魔物相手には余程の隙がない限り当たらないだろう。 消費3
 
【ウィー・ムー・ウォー・ジンガムル・ディオボロス】…ゴームの最大術、トゲの生えた巨大な球状のエネルギーを前方に打ち出す。 消費5

【ボージルド・ディオボロス】…多重のエネルギーの盾を前方に展開する。 ディオガ級を防げるかはコンマ判定で四分六分と言ったところ。
                四分が防げる可能性。 消費2.5

【ミリアラル・ディオボロス】…前方に、運動の方向を逆方向に捻じ曲げる力場を作り出し飛行型攻撃を相手に跳ね返す。
                 対象が大きすぎると通用しない。 消費1.5

【ソルド・ディオボロス】…両手に闇を凝縮した剣を生成する。 消費1.5

【アグリオ・ド・ディオボロス】…前方の地面を半径20m程の扇状に闇の沼地と化し、その上に立っている人物や建物を、地面に埋め込む。
                 ただ、容易に上空へと逃げられるような状況下では使わない方が無難。 消費:4



『ミールの心の力:19』これが0になると、呪文を唱えられなくなります。 消費量は、各呪文の最後に書いてあります。

【ウィー・ムー・ウォー・ジンガムル・ディオボロス】 消費5 は心の力が半分を切った時点で使用可能。一つの戦闘で一回しか使えません。
91 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/20(火) 23:00:57.63 ID:4YJDo1cF0
体力などは数値化はしません。
軽傷、重傷、右腕の怪我など、ステータスとして管理していきます。

きりのいい所なので、今日はこれで終了します。
再開は多分、明日になります。
92 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/21(水) 19:25:07.24 ID:UGuK4uPw0
再開します。
93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/21(水) 19:36:08.51 ID:UqypO9Q70
わー
94 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/21(水) 20:01:53.49 ID:UGuK4uPw0
ロンドンから少し離れた郊外にある、閑静な住宅地。

富裕層が住んでいるであろう豪華な屋敷が立ち並ぶそこに、一際大きな敷地を持つ屋敷があった。

夕暮れのぼんやりとした日光を反射する一台の黒い車が、その屋敷の前に止まる。


大きな鉄門の前には、家政婦らしい格好をした中年の女性が待機していて、車を確認すると直ぐに歩いていき後部座席の扉を開けた。

「おかえりなさいませ。 ミスラお嬢様」

枠に頭をぶつけない様に、手を出入り口の上に添わせて恭しく話しかける。

「ただいま、リタ」

中からゆっくりと出てきたのは、セカンダリースクールの制服に身を包んだ十五歳程の少女。

ブラウンの髪を眉毛に掛からない程度に短く切りそろえて、大きく濡れたように輝く瞳をした娘だった。

少女は慣れた手つきでリタと呼ばれた家政婦の女性に鞄を預けると、屋敷の門をくぐり抜ける。

日本のあるがままの自然さを良しとする庭とは違う、まるで彫刻のように整えられた植木が一定の秩序を持って並ぶ庭園を歩きながら
少女は後ろについてくる家政婦に尋ねた。

「ねえ、リタ。 イグザムは今、屋敷にいるかしら?」

リタは少し上の方を見て、記憶を探るような素振りをした後、

「イグザムさんですか。 昼食を食べてから、街での買い出しに付き合ってもらいましたが……、今は多分書斎にいるのではないでしょうか」

「そう。 ……なら良かった。 夕食の前に、ちょっとイグザムと話すことがあるから、料理はそれから出して」

「はい、かしこまりました」

ミスラには、料理を家族と一緒に食べるという習慣はない為、気分次第で食事の時間が上下することも多い。

この屋敷に住んでいるのはミスラと、ごく少数の使用人のみ。
彼女の父は、いつも仕事で世界中を飛び回っているか、愛人の家に入り浸っていて、数ヶ月に一度しか屋敷には戻らない。

それに対して彼女も思うところがない訳では無いが、だからこそ戸籍も持たないイグザムを屋敷に置いていても、小言をいう人間もいないのだ。

ミスラは私室で制服を着替えてから、魔物の青年……イグザムがいるという書斎へと向かった。
95 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/21(水) 20:33:50.88 ID:UGuK4uPw0
リタの情報通り、書斎には一人の青年が文机に向かい一冊の本を広げていた。

彼の持つ銀色の髪をランプの光が輝かせており、下を向いて黙々と文字列を追っている目は、意思の強さを表すような鋭いものだ。

ミスラがドアを開ける蝶番が擦れる音を聞き、彼は初めて顔を上げた。

「ミスラですか、おかえりなさい。 もしかしてもう夕食ですか?」

「いいえ。 ……例の件についてちょっとね」

「……成程」

イグザムが手に持っていた本を閉じ机に置く。 

彼が人間界に来た当初は英語など全く読めはしなかったが、彼がミスラと出会い既に一年以上経ち、イグザムも自力で文字を読めるまでに
このイギリスという国に馴染んでいた。

「『民主主義制度の在り方と、その問題点』、か。 流石イグザム、難しい本を読んでいるのね」

「ええ……、私は王となって実現したい事業などはありませんからね。 魔界には、私より法律に精通しているものや、経済に対して造形が深い者もいる。
そうでなくとも、様々な種族が共存する魔界で、一人の絶対的な王が単独で、魔界の舵取りを行うのは無理があります。
私が王となった暁には、議会を設立して民主主義政治を行いたいと思っています。 ……私が王にならなければならないのは、政治の為ではありませんから」

「そう……、そうだったわね」

ミスラはイグザムと初めて出会った時のことを思い出す。

自分が本の持ち主であると確認したイグザムは、自分が抱える事情を説明した後、深々と頭を下げてミスラに頼み込んだのだ。

『自分と一緒に闘って欲しい。 どうしても魔界を守らねばならないのです』、と。

その彼に様子に、自分と同じような強烈な執念を感じたミスラは、イグザムの持つ魔物の力で彼女の目的の為に使ってくれることを条件に
パートナーを引き受けた。


それから、何度魔物と戦っただろうか。

時には苦戦し、多くの傷を負いながらも二人は戦い続け、しばらく前、遂に残りの魔物が三十人を切るまでに至った。

ただ……その過程で闘ってきたのは、魔物ばかりではない。

「イグザム、明日は土曜日で休日だし……、今度は貴方が調べて来てくれた、例のギャングを狙いましょう」

「……分かりました」



ロンドンの裏社会を騒がせる、亡霊の騎士、ゴーストナイト。

それもまた、彼らの一つの側面だった。
96 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/21(水) 21:06:04.89 ID:UGuK4uPw0
「ここのバーが、麻薬取引の現場になっているらしくて――」

ミスラとイグザムが、裏社会の住民達を暴力を使い制裁する方法について話し合っていく。

……もしミスラの学校の教師や同級生、いや、屋敷の使用人ですら、彼女がこのような事をしているとは想像すら出来ないだろう。

彼女が自分の核を形成している思想について話したのは、イグザムだけなのだから。



彼女の両親は二人共、イギリスの貴族社会の一員である名家の生まれ。

……とは言え、ミスラの父の家は、爵位は低いながらも実業家としても大成功を収めている大富豪。

片や母の家は、貴族としての地位は高いが、ビジネス面では時代に取り残され衰退しつつある斜陽貴族だった。

そんな二人が結婚したのは二つの家が爵位と金という自分達には無いものを求めた、いわゆる政略結婚であったが、古き良きイギリス貴族の
社会においても現代に置いては金の方が名誉よりも力を持っているものだ。

家における力関係は母の方が弱く、その為に父が浮気をして、家のことを顧みずにいても文句も言えない彼女の中には
大きなストレスが溜まっていったのだろう。

当時、まだ幼かったミスラを尻目に、とあるパーティーで出会った男と密会を重ねるようになったのだ。


まあ、ここまでは世の中に溢れる、珍しくもない話。

互いに愛情のない夫婦が、当然の成り行きを辿ったというだけだろう。

ただ、ミスラの母にとって不幸だったのは、浮気相手の男が薬物の常習者だったこと。

箱入り娘だった彼女は、勧められるがままに薬物を使用し、自身もまた依存性へと堕ちていった。
97 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/21(水) 21:08:11.90 ID:UGuK4uPw0
ミスラの当時の年齢は、ほんの五歳程度で、当時のことはよく覚えて居ない。

だが、あるときを境におかしくなっていった母の様子と――、母に二度と会えなくなってしまった日のことは覚えている。

そのことについては、家のスキャンダルということで厳重に口止めと隠蔽がなされ、ミスラが偶然に真実を知るのは十歳を過ぎてから。

母が急にいなくなってしまったあの日。

ミスラの母は、不純物を多量に含む薬物を使った副作用で、亡くなってしまっていたのだ。

――彼女の最後は、浮気相手の家の小汚いベッドで、虚空をつかもうとするように、手を空中に伸ばしたまま硬直していたらしい。


それを知ってからだった。 

純粋な少女だったミスラの中に、麻薬への憎しみと……、自分の弱さから麻薬に手を出し愚かに死んでいった母。
家族に見向きもせず浅ましい欲望を満たすことしか考えていない父。 麻薬をこの世に広め、汚れた金で生きている人間への嫌悪が植えつけられたのは。

彼女はイグザムと出会い力を手にしてからというもの、麻薬を取り扱う裏社会の人間に対して、私的な制裁を加え続けてきた。
―――ミスラにとってそれは当然の行い。

このイギリスの貴族として民を守る為には、社会を汚す害虫は排除しなくてはならない。

その思想はミスラが元々持っていた生真面目さや、正義感とも結びつき、もはや信仰と言えるまでに強固なものとなっていたのだ。
98 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/21(水) 21:29:25.34 ID:UGuK4uPw0
イグザムは、ミスラが何の躊躇いも感じさせない口調で、襲撃の計画を語るのを黙って聞いている。

彼も魔界に生まれた名誉ある貴族として人間の一般人に手を出すようなことはしたくない。

ただミスラがターゲットにしていたのは、あくまでも麻薬という恐ろしい物を利用し金を稼いでいるという悪人達。
彼としても、そのような悪党を痛めつけるのならば特に気に病むことはない。

今まではミスラとの約束に応じ、淡々と制裁を遂行してきた。

しかし……、制裁を重ねるごとにミスラの計画は、その過激さと残虐性を増していき、今では悪人とはいえ人間を痛めつけることに
全く抵抗が無くなりつつあるようだ。

始めは、麻薬の売人を縛り上げ、匿名で警察に通報する程度のものだったのに、現在は麻薬密売組織に対する抑止力として
『いんたーねっと』という情報共有システムに凄惨な拷問を撮影した動画を上げるまでになっている。


「それでね、イグザム。 結局、悪人を警察に突き出しても、刑務所から出てくればまた再犯を犯すに決まってる。 
だから今度は、二度と悪事を行えなくなるくらいに再起不能にしてしまいましょう。 例えば――」


イグザムは確かに感じていた。 この目の前の少女の心が、麻薬への憎悪と暴力に飲み込まれつつあることを。

だが、彼にミスラを止めるつもりは無い。


少女の心が、黒く染まっていくに従い、彼女の心の力もかつてないほどに高まっている。

どんな残酷な制裁も躊躇わない程の、強力な憎しみ。 それが結果的にイグザムの力を増すことにもなるのだ。

イグザムは少女に従い続ける。 一族から自分に託された使命を全うする為に。

ミスラの心が更なる闇の中へと引きずり込まれれば、確実に魔界の王の座に近づくのだ。


――ただ、どうしてミスラと話すことがこんなにもつらいのだろうか。

ミスラが紡ぎ出す、人間を壊す計画を、イグザムはただ肯定し続けた。
99 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/21(水) 21:30:37.77 ID:UGuK4uPw0
今日はこれで終了します。
次回からは、遂にゴームとの戦闘に入っていくと思います。

再開は、明日か明後日の予定です。
100 : ◆4WB5nwhUBM [saga]:2017/06/22(木) 22:50:37.94 ID:/Ijjcsvv0
少し遅い時間ですが、再開します。
101 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/22(木) 23:01:34.76 ID:0AMxLaVu0
わーい
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