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緒方智絵里「特別な日の御祝い事」
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以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします
[saga]:2017/06/17(土) 08:26:04.87 ID:0Y1Iw+jU0
「いやいや、早くしてくれないと、腕が限界……」
「もう、仕方がないですね……」
台所にいるまゆはそう言うとガスコンロの火を切り、鍋の縁に持っていたお玉を立て掛ける。
そして部屋の中央付近で脚立に跨り、天井に飾り付けをしていたPの下に向かっていく。
床に落ちている様に転がっていた花飾りをお手に取ると、それをPにへと手渡した。
「あぁ、すまないな、ありがとう」
「もう、まゆが拾わなくても、自分で拾えなかったんですか?」
「そうしたかったけど、今手を放すとリボンが緩んで、今までの苦労が水の泡になりそうで、なっ」
Pはそう言いつつ、手渡されたそれを天井に縦横無尽に張り巡らせてあるリボンへと飾る。
花飾りがしっかりと張り付いたのを確認すると、満足げな表情をしてPは脚立から降りた。
「ふぅ、これで飾りつけは一段落ついたかな。まゆの方はどうなんだ?」
「こっちは順調ですよぉ。あと数品程、おかずを作れば終わりですから」
両手を合わせて頬に寄せ、笑顔を見せながらまゆはそう言った。
その頼もしさに、Pの表情も綻んで、笑顔になった。
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