奈緒「よし、今日も晶葉から借りたゲームでもやるか」

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47 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:57:21.93 ID:3l+tWNsU0

P「俺のほうが新入りだし、深く聞いても仕方ないだろ」

周子「いやー、相変わらず変なところでさっぱりしてるね。まーあたしもそっちのほうが楽でいいんだけどさ」

P「……1つ聞くけど、麗奈とは付き合い長いのか?」

周子「あたし? うーん……長いって言われたら長くて。短いって言われたらむしろ一瞬かな?」

周子「レイナおばーちゃんとか言っちゃう仲? うーん、でもそれもねー。あたしだと微妙に違うっていうか……」

P「ばーちゃんて」

周子「おばーちゃんでしょ?」

P「……聞かなくてもよかった気がする。ありがとう」

周子「どういたしましてー」

……
…………
48 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:58:13.69 ID:3l+tWNsU0
某ウイルスばら撒いた奴は滅んでいい
49 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 12:29:28.63 ID:9Y8P1nioo
それはその通りだがなんかあったのかw
50 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 12:36:48.66 ID:KhOI10P/O
平日の昼間とは珍しい
某ウイルスがランサムウェアしか思いつかないけどもしかして感染したんですか…?
51 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/26(金) 17:24:14.79 ID:nG0aFax2O
副業で被害あったとかそういう系
52 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 14:59:07.32 ID:D2MCbzg0O
なんとなく見返してたらヴァルキュリアやってたころからもう1年経ってて戦慄
53 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/29(月) 19:08:55.43 ID:BVhR3KX1O
ヴァルキュリア結構前に完結してるやん
ここで言うことか?
54 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:14:05.04 ID:Sli9+ROy0
――数時間後、ブラックパール城(Pの部屋)

P「んんん? これ表の数字おかしいだろ……黒川千秋何やってんだか」カタカタカタッ!

P「まあいいや……こっちのデータ渡して、数字直しておくか」

P「あとは、博士の――」

ピピピッ!

P「ん、通信……はい」ピッ!

歌鈴『あっ、Pしゃん! お、起きてましたか?』

P「ああ、まだ仕事残ってるし……どうした?」

歌鈴『そ、その、そろそろお屋敷の明かりを消そうかと思ったんですけど、珠美ちゃんがまだ帰ってきてなくて……』

歌鈴『だから、Pさんのところに、行ってないかなぁって……』

P「珠美? こっちには――」

P(……待てよ)

P「……ふうん」カタカタカタッ!

P「……こっちにいるから大丈夫だよ。後で送るから」

歌鈴『そ、そうですか? よかったぁ、Pさんところにいたんですね……う、うらやまし……じゃなかった』

P「……まあ、とりあえず歌鈴は早めに寝とけよ」

歌鈴『は、はいっ! おやすみなしゃい!』

P「ああ、お休み」ピッ!

P「……さてと、どこら辺にいるかな」ガタッ!


……
…………
55 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:14:32.67 ID:Sli9+ROy0
――ブラックパールガーデン、ブラックパール城(正門)

珠美「……」ビュッ! ビュンッ!

珠美「……」


珠美『珠美は……出ません』

P『出ないのか?』


珠美「珠美は……出るわけにはいきません」

P「勿体無いな。せっかくだし出ちゃえばいいのに」

珠美「いえ、ですがあのようなことを……わぁっ!?」ビクゥッ!

P「珠美なら高校生の大会くらいなら全然余裕だろ」

珠美「P殿! い、いきなり話しかけないでもらいたいのですが……というか、どうしてここに……」

P「さっき調べたけど、明日大会なんだろ? 歌鈴が珠美のこと、帰ってこないって心配してたぞ」

珠美「そ、それは……歌鈴殿には悪いことをしてしまいましたね……」

P「……大会、出たいんじゃないのか?」

珠美「……いえ、出たいとは、思っていません。珠美は……まだ未熟ですから」

P「そうか?」
56 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:14:58.94 ID:Sli9+ROy0
珠美「そう、ですね。珠美は……今の学校に通うまで、家の者に剣の手ほどきを受けてました」

珠美「いつかの未来、弱きを守るための剣として、珠美は己を磨いてきました」

珠美「剣道部は……高校生活の中で、集団行動を学ぶ一環として入部を許可してもらいました。ですが……」


『ん、ずいぶん小さいヤツが入部してきたもんだなぁ。ちゃんと竹刀触れるのか、コイツ?』

『なっ……し、失礼な! 珠美の腕をなめてもらっては困ります!』


珠美「部活動の先輩に、快くないことを言われ、ついカッとなってしまい……」

P「ああ、大体分かった。ボコボコにしたってことね」

珠美「ま、まあ、ボコボコ……までは……」

P「でも気にしても仕方ないだろ? そりゃあ、少しは我慢する必要もあるかもしれないけど」

珠美「はい……ですが、珠美は自分が許せないのです」

珠美「珠美の剣は、誰かの為に……弱きを守る剣。未熟ゆえに珠美自身が、守るべきものに手を上げた。その事実が許せないのです」

P「別にそんなのいいじゃん」
57 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:15:43.96 ID:Sli9+ROy0
珠美「はい、ですから珠美は……ええええっ!?」

P「部活の先輩はボコボコにしたかもしれないけど、珠美は今はダイオウカーに乗って戦ってるじゃん。ちゃんとみんなを守ってるんだし」

珠美「い、いえ……それとこれとは話が……」

P「じゃあ聞くけど、ボコボコにした先輩には謝ったか?」

珠美「そ、それは当然です!」

P「ならいいじゃん。悪口言われてボコボコにやり返して、謝ったんだからそれでおしまい」

珠美「ですが……」

P「……あんまり、難しいことはいえないんだけどさ」

珠美「はい?」

P「珠美にも色々あるかもしれないけど、俺はそういう理由で、今の珠美たちの時期にやりたいこととか、やらないままにしてほしくないんだよな」

珠美「P殿……?」
58 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:16:33.17 ID:Sli9+ROy0
P「……まあ、俺がそう思ってるだけなんだけどさ」

P「やりたいと思うことを、やらないまま終わらせるのは……勿体無い。今しか出来ないことかもしれないんだし」


『そう……P、貴方にはその力がある。私は貴方を導く……その役目があるわ』


珠美「今しか出来ないこと……」

P「……」

珠美「P殿?」

P「ん、ああ。だからさ、今回は補欠だとしても……部のみんなを精一杯応援して、士気を上げてやるとかさ」

P「誰かの為に頑張ることなら、応援だって立派なことだぞ」

珠美「……そう、ですか」

P「まあ、俺がそんなに気に掛けても仕方が無いよな。後は珠美に任せるよ。ただ……」

珠美「ただ?」

P「とりあえず今日はもう寝ような。0時過ぎるぞ」

珠美「は、はい……申し訳ありません」

……
…………
59 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:17:50.34 ID:Sli9+ROy0
――翌日、朝、ブラックパールガーデン、屋敷(中庭)

P「……」


珠美『いつかの未来、弱きを守るための剣として、珠美は己を磨いてきました』

珠美『珠美の剣は、誰かの為に……弱きを守る剣。未熟ゆえに珠美自身が、守るべきものに手を上げた。その事実が許せないのです』



P(弱気を守るため……俺も、同じだ)


『貴方の意思で……誰かを、守りなさい……』


P(母さん、俺は……俺に、珠美たちみたいな子を守る力はあるんだろうか)

紗枝「……」

P(今の俺は、守られる立場で……俺は、皆を守ることはできるんだろうか)

紗枝「……」

P(俺の戦う相手は、母さんが教えてくれた事だけじゃどうにもならない)

紗枝「変態さんがお屋敷の縁側に座って、なんや考え込んどりますなぁ」

P(破壊者が暴れればそれだけ被害が出る……俺みたいなヤツが、たくさん出てくる……俺は、それが許せないのに……!)グッ!

紗枝「……」ムスッ
60 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:18:41.08 ID:Sli9+ROy0
P「……俺は、どうすれば」

紗枝「……?」

P「いや……今悩んでもどうしようもない、か。俺は、俺の出来る範囲で……あの子たちを守ってやらないと。俺自身はどうなったとしても」

ピピピッ!

P「連絡……はい」ピッ!

翠『Pさん、今どちらに?』

P「屋敷にいるけど、何かあったか?」

翠『まだ営業に出ておりませんでしたか……申し訳ありませんが、司令室まで来て頂けますか?』

P「分かった。手は空いてるからすぐ向かう」ピッ!

P「……そうだな、やっぱり今は、出来ることをやるしかない」

タタタタタッ!


紗枝「あん人、何を……」


……
…………
61 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:20:25.64 ID:Sli9+ROy0
――数分後、ブラックパールガーデン、ブラックパール城(司令室)

パシュンッ!

P「すまん、遅くなった」

麗奈「遅い」

P「だから遅くなったって言ったじゃん……屋敷からここまでって距離あるし……」

周子「ここ広いしー?」

美優「月からのデータ受信、完了しました。対象……地球に向けての接近する様子はありません」

P「月からのデータ……ヤタノカガミが起動したのか?」

翠「はい、Pさんはまだ観測機の起動を見たことは無かったと思いますので、一度お呼びしておいたほうが良いかと思いまして」

P「まあ助かる……てことは、破壊者が出たのか。皆を呼び戻さなくていいのか?」

楓「学校に行ってる子は呼び戻します。城にいる子たちは破壊者が地球に降下次第動いてもらいます」

P「降下次第? 動いてないのか?」

ピピッ!

晶葉『初期解析の結果が出たぞ。暫定コードはフェンリル、パッと見はデカイ犬だが四足に法術と同等の力が集中している』
62 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:21:03.06 ID:Sli9+ROy0
楓「犬だけにですか?」

P「今度は足が強いヤツなのか……」

千秋「晶葉さん、破壊者が降下してこないのは何故かしら?」

P「ん……黒川千秋、いたのか」

千秋「最初からいたわよ!」

翠「まあまあ……」

晶葉『それは分からん。前回の2匹はまっすぐこちらに来たが……月周辺の状況にも特に変化は見られない』

楓「それじゃあいまのうちに、学校に行ってる子たちは呼び戻しておきましょうか」

P「ああ、そうだ……」ピクッ!

P「……うん、それじゃ俺が迎えに行きます」

美優「お願いします……後は、ブロッサムディーヴァを格納庫から出しておきませんと……」

P「……」

パシュンッ!

……
…………
63 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:22:57.35 ID:Sli9+ROy0
――東京、渋谷区(都立体育館)

顧問「よし、それじゃあ全員着替えを済ませて10分後に会場に集合!」

珠美「……」


珠美(試合に出るみなさんの士気は十分……珠美は、ただ座って見ているだけ)

珠美(……)


P『やりたいと思うことを、やらないまま終わらせるのは……勿体無い。今しか出来ないことかもしれないんだし』


珠美(剣の道を歩んでいる珠美は、競技としての剣道に固執しているわけではなくて……だけど……)

珠美(みなさんの、士気の高さ……その気は、この場にいる全員の意志を1つにしようとしている。試合に勝ちたい、と)

珠美(この光景を守りたい……珠美は、守ろうと思っている、はず……)

珠美(弱きを守るための剣として……)

珠美(珠美は……本当は、どうしたいんでしょうか……)


……
…………
64 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:23:29.36 ID:Sli9+ROy0
――ブラックパールガーデン、ブラックパール城(指令室)

ピピッ!

美優「これは……千秋さんっ」

千秋「どうしたの?」

美優「破壊者……フェンリルが地球に向けて降下を始めました……降下予測ポイント、割り出し開始します」カタカタカタッ!

翠「降下までにタイムラグがある……何故……?」

千秋「そこは開発室で考えるのが仕事よ。私たちは戦闘の準備を」

楓「分かりました。お屋敷にいる子たちに通信と……あら、Pさんが」

翠「Pさんがどうかしましたか?」

楓「いえ、格納庫にいるみたいです。学校に行ってる子たちを迎えに行ったはずですけど……」

……
…………
65 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:24:18.83 ID:Sli9+ROy0
――ブラックパール城(格納庫)

整備士「Pさーん、懸架用アーム外付けできましたよー」

P「悪いな整備士。これ、動きそうか?」

整備士「ブロッサムドリラー1機ならタケミカヅチでもギリギリ懸架できますけど……飛行安定しませんよ?」

P「そこら辺はオートメーション機能を信じてなんとか……珠美に届けてやらないと」

ピピピッ!

P「また通信? はい」ピッ!

翠『宙域で停止していた破壊者が活動を再開しました。地球に向けて降下中です』

P「マジか……そのままお引取りしてくれればよかったんだけど」

翠『今日は学校に行っているのは珠美ちゃんだけですので、格納庫にいるのであればそのままお迎えに行ってあげてください』

P「そんな気がしてたから整備士に懸架アームつけてもらってたし大丈夫、うん」

整備士「タケミカヅチ、カタパルトまで移動させますよー!」

P「おっと、それじゃそろそろ出るから通信切るよ。また後でな」

ピッ!
66 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:25:05.61 ID:Sli9+ROy0

P「さてと……試合中だろうし、珠美には悪いことをしたな。これも、仕方が無いか……」ピッ、ピッ、ピッ!


歌鈴「お、お待たせえええええええ!!」ズシャアアアアアッ!!

あやめ「今日の転倒4回目ですな」カチッカチッ!

紗枝「なんやあの人……珠美はんのどりらー担いで」


P「おーお前たちも来たか。珠美を連れてくるまでの間、悪いけど何とか破壊者を押さえ込んでくれ。どの道ダイオウカーになれないんだし」

歌鈴「いひゃい……わ、分かりましたぁ……」グスッ……

あやめ「牽制で敵の足を止めることが出来ればよいのですが……」

P「ちょっと遅くなるかもしれないけど、そこは踏ん張ってくれ」

紗枝「あんさん、そないなこと言ってちゃあんと珠美はんを……」

P「それじゃタケミカヅチ、出るぞ」パシュンッ!

ドシュウウウウウウンッ!!

紗枝「……」ムスッ

整備士「みなさん、他のブロッサムディーヴァも発進準備できています。搭乗お願いします」


……
…………
67 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:25:43.35 ID:Sli9+ROy0
――ブラックパールガーデン(上空)

P「ドリラーめっちゃ重い……支援機なんだから戦闘機1機くらい運べるようにしておいてくれよ……」

ピピッ!

P「バランサーの設定変えるか……いや、とりあえずオートメーション機能に任せとくか。さてと、珠美のいる場所は……」カタカタカタッ!

P「都立体育館か……昼前で、試合の最中だろうな」

P「……ゴメンな」ピッ!

ドシュウウウウンッ!!


……
…………
68 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:26:57.05 ID:Sli9+ROy0
――東京、渋谷区(都立体育館)

『政府からの緊急避難警報が発令されました。東京都上空に未確認飛行物体を確認しています。避難対象は、渋谷区、港区、千代田区となります』

珠美「破壊者……こんなときに!」

顧問「大会は中断だ! 全員、荷物を持たないでシェルターに避難するぞ、係りの者は点呼を取れ!」


「なんだよ、試合中に……」

「くっそー……続きどうなるんだろ」


珠美(隙を見てここを抜け出し、P殿や翠殿を待つべきか……)


「でもよう、またアレ出てくるんだろ? スーパーロボット」

「アイツがデカブツ倒してくれるんだし、俺たち逃げる必要ないじゃん。さっさと来てくれりゃいいのによ。遅いんだよなぁ」


珠美「なっ――」

ピピピッ!

珠美「……はい、脇山です」ピッ!

P『あと5分くらいで着くから、どっか移動しておいてくれ』

ピッ!

珠美「……」


……
…………
69 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:27:34.39 ID:Sli9+ROy0
――東京(戦闘区域)

ズドォォォォンッ!!

フェンリル「……!」

あやめ『破壊者の降下、確認しました』

歌鈴「犬っぽい……」

紗枝「ろぼっとの犬なら、もっとかぁいい子もおるんやけどなぁ」

フェンリル「……!!」ビュッ!

ヒュカカカカッ!!

歌鈴「えっ!? き、消え……きゃああああっ!?」ドガアアアアンッ!!

あやめ『歌鈴殿!』

ピピピッ!

楓『みんな、気をつけて……今回のわんこは足の力が強いみたいだから……』

あやめ『四足による高速移動……なるほど、足を潰すか動きを見切るか……紗枝殿!』ギュンッ!

紗枝『れーだーには捕捉しとります!」
70 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:28:01.79 ID:Sli9+ROy0
あやめ『ストライカーのミサイルで敵の動きを制限します、その隙に足を!』ボシュシュシュッ!!

ドガガガガガァンッ!!

紗枝『ぶろっさむびーむ!』ズドォンッ!!

フェンリル「!!」ビュンッ!

あやめ『くっ! 奴め、速い!』ギュンッ!!

紗枝『あきまへん、動きが速うてみさいるも避けられてまう……』

歌鈴「つ、ツクヨミヒメじゃ追いつけませーん!」ガションッガションッ!

フェンリル「!」シュッ!

歌鈴「あああああっ!?」ドガガガガッ!

あやめ『奴……己の速度を利用してツクヨミヒメに突撃するとは……!』

紗枝『うちらじゃ攻撃も見切れまへんなぁ……どないしよ』

……
…………
71 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:28:38.75 ID:Sli9+ROy0
――東京、渋谷区(都立体育館裏)

珠美「……来た、P殿!」

ドシュウウウウン……

P「おーい、ドリラー持って来たぞー」

ガコンッ!

珠美「ドリラー……珠美の……」

P「ん、どうした? 急いで乗り込んで刻印同調済ませないと、みんなは先に戦ってるぞ」

珠美「……」

P「何かあったか?」

珠美「……いえ、珠美は、このまま戦に赴いてもよいのでしょうか」

P「いいぞ」

珠美「か、簡単に言ってくれますね……」

P「何かあったのか、聞くだけなら聞いてあげるぞ」
72 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:29:06.86 ID:Sli9+ROy0
珠美「……珠美が、守ろうと決めていたもの、珠美や、みなさんが傷つき、それでも守る必要があるのと……そう思いまして」

珠美「珠美たちのことを知らない、心無い者たちを……珠美は、本当に守るべきなのか……」

P「うーん……別に守らなくていいんじゃないかな」

珠美「え、えええええ……」

P「じゃあ聞くけど、部活の嫌な先輩と顧問の先生、2人が同じ場所にいて近くに破壊者がいたらどっちを守る?」

珠美「ど、どっちって……いやぁ、破壊者は大きいですから、結果的にどちらも守ることになるのかと……いや、ですが部活の先輩は……」

P「そんなもんだよ。珠美が思ってるほど、誰を守るか、守らないかなんて難しいことじゃないって」

P「珠美が顧問の先生助けたついでに、嫌な先輩も助かってるってことだよ。俺たちは慈善事業でやってるんじゃないんだから」

P「守りたいって思った人たちだけ守って、後はついででいいじゃん」

珠美「……珠美には、P殿のような考えは、まだ持てません。難しいと言いますか、割り切れないと言いますか」
73 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:29:44.30 ID:Sli9+ROy0
P「まあ、それも仕方が無いか。それじゃあ、1つだけ言っておくぞ」

珠美「はい?」

P「もし俺が、珠美と他の誰かを守らなきゃならない立場になったら……間違いなく珠美を守るぞ」

珠美「……は?」

P「そりゃそうだろ。珠美は顔も知ってるし、同じとこで飯も食ってる。一緒にこうやって戦う仲間で……知ってるからこそ、俺が大人な分もあって、守ってやらなきゃって思うこともある」

P「この前の戦闘のときも、そうだな……守らなきゃって気持ちがあると無いとじゃ、力の入り方が違うしな」

珠美「守るための気持ち……ですか」

ピピピッ!

楓『あのPさん、まだ珠美ちゃん見つかりませんか? 桜霞、結構ピンチなんですけど』

P「あ、すみません今見つけました。これから一緒に戦闘区域に向かいますから」ピッ!

P「というわけだ。色々思うところはあるかもしれないけど、今回は踏ん張って戦おうか」

珠美「……は、はいっ」


……
…………
74 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:31:33.90 ID:Sli9+ROy0
――東京(戦闘区域)

フェンリル「……グルルルル!」パアアアッ!

歌鈴「な、何!?」ビクッ!

あやめ『奴の前足の力が上昇しております……このエネルギーの高さは……』ピピピピッ!

紗枝『今の攻撃でもしんどいのに……!』

フェンリル「ガアアアアアッ!!」ヒュカッ!

あやめ『歌鈴殿、紗枝殿!』

歌鈴「ひっ!?」

紗枝『うううっ……』


珠美『ドリルアターック!!』ギュルルルルルッ!!

P『飛び掛る場所さえ分かればミサイルも当てれる!!』ボシュシュシュッ!!

ドガアアアアアンッ!!

フェンリル「!?」ザザザッ!

歌鈴「Pさん!」

紗枝『珠美はん、間に合ったんどすなぁ』

珠美『すみません、遅くなりました!』
75 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:32:07.59 ID:Sli9+ROy0
P『あ、ゴメン、俺の武装懸架アームでドリラー運ぶのにほとんど外してきたから今のミサイルで終わりだ』ピピッ!

あやめ『仕方がありませぬ、P殿の役目の1つですから』

P『一応斬鉄してみるかぁ……? いや、アイツ速そうだし斬れる自信ないや』

紗枝『ならあんさんははよう、何処かに逃げといてや』

P『はい、そうします』

ピピピッ!

千秋『桜霞、全員揃ったわね』

歌鈴「ち、千秋しゃん! で、でも後、ブロッサムウイングが……」

ズドォンッ!!

フェンリル「!」ドガアアアアンッ!

???『でしてー』ギュンッ!!

歌鈴「あ、来ました」

珠美『ウイングには一体誰が……』

ピピピッ!

晶葉『みんな気をつけろ、フェンリルの前足の破壊力はダイオウカーの装甲にも大きなダメージを与える。ブロッサムディーヴァでは防ぎきれないぞ』

麗奈『タケミカヅチなら一発でアウトね』

千秋『ええ、それじゃあ桜霞……月下転身よ!』
76 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:33:02.19 ID:Sli9+ROy0
歌鈴「はいっ! フィールドジェネレーター、起動!」バッ!

あやめ『合体の陣……いざ!』

珠美『珠美たちの力を一つに!』

紗枝『歌鈴はん!』

パアアアアアアアッ!!!!

???『……でしてー』

P『ウイングはいつの間に来てたんだ……』

フェンリル「!?」

歌鈴「いきますっ! 月下……転身!!」

ブッピガンッ!

パシュウウウウウンッ!!

「「「「降臨! ダイオウカー!!」」」」


……
…………
77 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:33:30.11 ID:Sli9+ROy0
――ブラックパールガーデン、ブラックパール城(司令室)

美優「ダイオウカー……合体完了しました」カタカタカタッ!

晶葉『とはいえ、フェンリルの攻撃は強力だ。ツクヨミヒメも合体までにダメージを受けてしまっている』

晶葉『フィルードジェネレーターの起動で法陣を展開している。ある程度はダメージも抑えられるが……』

楓「歌鈴ちゃん、紗枝ちゃん、あやめちゃんの刻印、消耗していますね」

翠「晶葉さん、何か対策はありませんか?」

晶葉『足を止めるか、奴の動きを見切るしかあるまい。とはいえ、これまでの戦闘を見る限りでは苦しいか……』

周子「……」スー、スー……

麗奈「しょうもな……ヨーロッパの奴らなら動きだけならもう少しマシだったケド」

千秋「いえ、彼女たちを信じましょう。桜霞……ダイオウカーならばやってくれるはずよ!」

楓「珍しく精神論でいきますね。イケイケですね」

千秋「い、いいでしょ別に……」

……
…………
78 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:34:46.41 ID:Sli9+ROy0
――東京(戦闘区域)

フェンリル「ガアアアアッ!」ビュッ!

歌鈴「あうううううっ……!」ガガガガガッ!

あやめ『ダイオウカーでも動きが……』

紗枝『みさいるもびーむも、全部避けられてまうし……』

P『皆気をつけろ、また奴が飛び掛ってくるぞ!』

フェンリル「ガアアアアッ!!」ビュッ!

珠美『……はっ!』ギュルルルルッ!!

ガガガガガッ!!

フェンリル「ガガッ!?」

歌鈴「た、珠美ちゃんのドリルが当たった……」

あやめ『珠美殿、奴の攻撃を見切れたのですか?』

珠美『見切るだけなら……掠めただけです。ダイオウカーの得物がドリルなので、正確な狙いが付けられません……』
79 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:36:17.39 ID:Sli9+ROy0
紗枝『草薙剣、使ったほうがええやろか?』

珠美『いえ、刻印の消費が激しい草薙剣……一撃で決めれる状態でなければ……』

P『剣か……確かに、ドリルと剣じゃ使い勝手が違うか……おい博士、何かないか?』

ピピピッ!

晶葉『あるぞ、マニュアル表示させる』ピピピッ!

フォンッ……

歌鈴「マニュアル……ブロッサムソード?」

珠美『草薙剣以外にも剣があったのですか!?』

晶葉『まあ、あったというか、うん』

あやめ『む、お待ちください。これは……』

紗枝『建御雷の変形まにゅある……?』

P『ちょっと待ってくれませんかね。俺の機体が剣に変形するのこれ?』

晶葉『タケミカヅチの全身に実体剣を装備させているのは、ブロッサムソードへの変形時に使用するためだ』
80 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:38:44.53 ID:Sli9+ROy0
晶葉『変形時はタケミカヅチの全身にビーム粒子が機体全体に定着される。ソード機能以外は最小限の機能のみ稼動、機体は待機状態となる』

P『まじかー……まじかぁ……』

珠美『し、しかし晶葉殿、タケミカヅチを剣にするとなれば、P殿に危険が……』

P『よーし、変形いくぞ!』

歌鈴「ええええ……」

紗枝『なんやあんさん……えらい上機嫌で』

P『だって剣に変形してズバァー!! って敵を斬るとかカッコいいだろ! よし珠美、任せたぞ!』

美優『の、ノリノリですね……』

楓『男の子ですからね』

麗奈『んっとにもう……』

紗枝『あんさん! もっと真面目に――』

P『俺は大真面目だぞ! 珠美、後のことは任せた!』カタカタカタッ!

ブッピガン!

あやめ『有無を言わさず変形しましたね』

珠美『なんと、タケミカヅチが剣の姿に……』

P『草薙剣と比べると貧弱感がある……とはいえ、皆の負担を減らすことができるなら何でもいいか。歌鈴!』

歌鈴「は、はいっ! ブロッサムソード……!」ガションッ!
81 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:39:13.88 ID:Sli9+ROy0
P『タケミカヅチにダイオウカーのフィールドジェネレーターをリンク、ビーム粒子再形成……』カタカタカタッ

歌鈴『た、珠美ちゃん、ダイオウカーの腕の制御、お願いしますっ!』

珠美『で、ですが……』

P『珠美!』

珠美『っ!』ビクッ!

P『……守ってくれよ』

珠美(守る……共に戦う、P殿やみなさんを……)

珠美『……ブロッサムドリラーとの刻印同調率……上昇します! うっ……』ググググッ!

紗枝『珠美はん!』

珠美『ぐっ……』ハァ、ハァ、ハァ……

P『モーショントレースが出来る歌鈴以外が、ダイオウカーを直接制御するとなると、刻印の消耗も激しいか……!』

フェンリル「グググ……ガァッ!!」ヒュバッ!!

珠美『……見えた、一閃!!』ヒュカカカッ!!

シュパアアアアアンッ!!!!

フェンリル「!?」ドガアアアアアンッ!!

P『うおおおおおっ!?』

楓『タケミカヅチのコックピット、衝撃を緩和しきれていないみたいです』

麗奈『あれだとミンチになるかもね』

P『おぼぼぼぼぼ……』

晶葉『奴の足を断った! 今だ!』
82 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:39:44.18 ID:Sli9+ROy0
歌鈴「はい! 珠美ちゃん、あとは任せてください! 草薙剣!!」

パアアアアアアッ!!!!


ヒュカッ!!

フェンリル「……!」

ズドォォォォンッ!!!!

歌鈴「私たちの、刻印……最後まで燃やして……!」

歌鈴「ブロッサムストーム!!」

???『でしてー』

ビュオオオオオオオオッ!!!!

フェンリル「!?」ググググッ!!

歌鈴「やあああああっ!!」ギュンッ!

歌鈴「桜! 花! 斬!」ヒュカッ!!

ズバアアアアアアアッ!!


フェンリル「……」

ドガアアアアアアアンッ!!!!


歌鈴「悪鬼、滅殺……!」
83 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:41:23.25 ID:Sli9+ROy0

珠美『お、終わりました……』ハァ、ハァ、ハァ……

あやめ『珠美殿も歌鈴殿も、お見事でした』

美優『……あ、あら? Pさんの反応が』

翠『もしかしたら、コックピットの中で気を失っているのかもしれませんね。回収しておきませんと』

紗枝『そんまま目覚まさんでええのに』

麗奈『鍛え方足りないわねー』

翠『みなさんお疲れ様です。Pさんはこちらで回収しますので、そのまま帰還してください』

歌鈴「わ、わかりましたぁ……疲れた……」

……
…………
84 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:41:59.51 ID:Sli9+ROy0
――夜、ブラックパールガーデン、ブラックパール城(医務室)

P「……はっ!?」ビクッ!

P「こ、ここは……なんだ、医務室か」

珠美「……P、殿」

P「珠美か……? 戦闘は……その様子だと、終わったのか」

珠美「は、はい……P殿のおかげで、敵の足を止めることができたので……」

P「そ、そうか、よく分からんうちに気絶してたけど終わったのか。すまんな、起きるまで看ててくれたのか」

珠美「え、ええ……これも、P殿の……おかげ、ですから……ら……」

ドサッ……

P「お、おい珠美!」

珠美「い、いえ……少し、刻印の消耗が激しかったもので……」ハァ、ハァ……

ピッ、ピッ、ピッ……

P「計器の数値が……刻印の消耗、相当なものだったのか……」

珠美「か、歌鈴殿は……ダイオウカーを操るために、これほどの消耗をしていたとは……や、やはり、侮っておりましたね、珠美は」

P「大丈夫か珠美、あまり喋らなくてもいいぞ」スッ

珠美「……P、殿……珠美は、どうにか……なってしまいそう、です……身体が、熱い……」

珠美「珠美を……どうにか、して……ください……」
85 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:42:27.16 ID:Sli9+ROy0
P「……いいのか?」

珠美「は、はい……P殿であれば……」ハァ……ハァ……ハァ……

ギュッ……

珠美「んっ……ちゅっ、P殿……はぁっ……」

ピピッ、ピピッ……

珠美「キ……キスというものは、これほど……よ、余計に、身体が熱くなって……んっ……」ビクンッ!

P「刻印が消耗しているから、な……普段キスするだけなら、そうはならないよ」

珠美「んっ……」

P(……歌鈴だけじゃなくて、珠美でもこうなるのか)

P(皆が、こうなってしまうのが避けられないなら……皆の負担は、出来る限り俺で抱えなければならない、か)

珠美「P……どの、珠美は……ぁ……」

P「ああ、落ち着いて、ゆっくりやっていけばいい。今日は、俺も珠美に守ってもらったからな」

珠美「珠美が……そう、ですか……それなら……よかった……」


[3-2]

……
…………
86 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:43:04.87 ID:Sli9+ROy0
――翌日、ブラックパールガーデン、屋敷(居間)

ガラッ!

珠美「おはようございます!」バンッ!

歌鈴「あ、おはようございます、珠美ちゃん。朝ごはん、出来てますよ」

紗枝「おはようさんどす。珠美はん、今日は調子良いいんどすか?」

珠美「はい! え、えへへ……P殿に、色々とお手間を掛けてもらいましたので……」

紗枝「……」ピクッ

歌鈴「あ、もしかして珠美ちゃんも……? い、いいなぁ……」

珠美「い、いえいえそんな……いやぁ、珠美もこんなところで大人に近付くとは、思っておりませんでしたが……」


ガラッ!

P「おーい、皆起きてるかー」

バシッ!!

P「いぃって!?」ビクンッ!

紗枝「……変態が何しにきはりよったんどすか?」

P「いやね、僕も仕事なんでね……だから薙刀で叩かないでくれませんかね……」

紗枝「叩かれるのが嫌なら、斬り捨てたほうがええやろか?」

P「叩かれるほうがマシですね……」
87 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:43:36.78 ID:Sli9+ROy0
珠美「P、P殿! おはようございます!」

P「ん、ああ珠美か。元気そうだな、もう大丈夫か?」

珠美「お、おかげさまで、と言いますか……そ、その……いやはや、なんと言えばいいのか……あのような快感は、珠美には刺激が……」

P「まあ、うん……今後もちらほらそういうことになるというか……みんながそうならないように、俺も頑張るから」

歌鈴「うひぇっ!? わ、わたしゅぃは……べ、別にいいかなぁって……」

紗枝「歌鈴はん……珠美はんも……」ハァ……

P「……ん? あやめはいないのか」

歌鈴「はい……お部屋にはいませんでしたけど……」

P「次の仕事の話があったんだがなぁ……ちょっと探してくるか」

歌鈴「Pさん、朝ごはん一緒にどうですか?」

P「おおう……悪い、ちょっと翠から次の仕事の為に急いで確認してくれって言われててな、昼は一緒に飯食おうか」

歌鈴「そ、そうですかぁ……」

紗枝「あんさんと一緒にいると、うちまで襲われてまうし、早ういなくなってほしいわぁ」

P「ちょっと酷くないですかね……まあいいや、それじゃ後でな」

……
…………
88 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:44:03.28 ID:Sli9+ROy0
――翌日、ブラックパールガーデン、屋敷(玄関)

珠美「P殿!」

P「ん、どうした?」

珠美「いえ、その……昨晩、P殿と共に過ごしていた夜に、考えていたのですが……」

P「何を?」

珠美「珠美は、何を守るべきなのか……」

P「……」

珠美「考えても、分かりませんでした。全てを守るために剣を振るえるのか、P殿のように割り切ることが出来るのか……」

珠美「ですが、せめて……珠美の見えるところだけは、守り抜いてみせようかと思います。珠美の剣で……昨日のように」

P「……そうか、それならいいんじゃないか」

珠美「いつかは、珠美自身が見極めようと思っています」

P「まあ俺、昨日はコックピットの中でゲロ吐いて気絶してたけど」

珠美「そ、それは……P殿が珠美の剣となっていたので、仕方が無いかと……」

P「いや冗談冗談……っと、それじゃこれからも一緒に、頑張ろうな」

珠美「はい!」

……
…………
89 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:44:31.52 ID:Sli9+ROy0
――ブラックパールガーデン、ブラックパール城(麗奈の部屋)

麗奈「……そう、もうそろそろでこっち来れるのね」

麗奈「ま、いいけど……ええ、みんな元気でやってるわよ。みんな、ね」

麗奈「アイツがどう成長しているか……それはアンタ自身で確かめてみればいいじゃないの」

麗奈「狐も適当にしててあんまり仕事もしてないし、結局レイナサマが骨折らないとダメなのよねぇ」

麗奈「こんな年寄りばかりこき使って……ま、仕事は仕事だし、別にいいケド」

麗奈「ええ、それじゃ待ってるから。そっちの奴らも連れてくるなら、しっかり首輪付けておきなさいよ。それじゃあね」

ピッ!

麗奈「思ってた以上に、大したこと無いわね。今の状態……アイツら、どうしてやろうかしら」

麗奈「……P、アンタなら……どうしていたのかしらね」


……
…………
………………
……………………
90 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:45:20.14 ID:Sli9+ROy0
――早朝、奈緒の部屋

奈緒「……やべっ、もうそろそろで5時か。キリがいいし、そろそろ終わるか」カチカチッ

奈緒「……」

奈緒「今回は珠美とだったか……いや、割と平和だったし、今回は選択肢もなかったけど」

奈緒「しかしあれだなぁ……敵が強くなってるみたいだけど、自分達は消耗し続けて、これどうするんだろうな」

奈緒「……珠美とも済ませて、あ、あとはあやめと、紗枝か……ていうか、もう1人いるっぽいけど、誰なんだろ」

奈緒「……もう5時だし、8時には仕事だから少し寝ておくかな」

……
…………
91 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/07/02(日) 21:46:06.71 ID:Sli9+ROy0
おわり

某ウイルスばら撒いた奴は滅べばいい
92 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/02(日) 22:02:02.34 ID:Tm6JEYkTo


93 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/02(日) 22:36:29.51 ID:xgHPZBZWO
94 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/03(月) 03:40:40.56 ID:92e9swRy0

待ち焦がれてた
きらりんロボイベもあったし妄想捗りますね
95 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/03(月) 21:37:16.49 ID:w/BGssQH0
乙です。菜々さんが好きって素直に言えちゃうレイナ様がすごくいいです!
96 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/04(火) 20:59:50.10 ID:Qdm8bW4Ro
乙。待ってた
もう一人、一体誰なのでしてー
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