奈緒「よし、今日も晶葉から借りたゲームでもやるか」

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1 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:43:13.25 ID:8EEoQOWq0

■前スレ
奈緒「さーて、晶葉から借りたゲームでもやるか……」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491146376/

【安価】奈緒「そろそろ今日も晶葉から借りたゲームやるかぁ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1491487007/


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1494423792
2 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:45:29.20 ID:8EEoQOWq0
――夜、奈緒の部屋

奈緒「22時……よし、今日もやるか」

奈緒「前回のセーブデータをロード、と」カチッ

奈緒「えーっと、昨日は歌鈴似のヒロインがPさんとよろしくやったんだったか……」

奈緒「それにしても破壊者だかって敵は何の目的で地球に来てるんだろうなー。晶葉からストーリーのネタバレでも……」

奈緒「……いや、とりあえずは自分である程度進めるか」

奈緒「よし、ロードが終わった。今日もやるか……」


――――
――
3 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:46:33.12 ID:8EEoQOWq0
――東京、羽田空港(国際線旅客ターミナル4F)

P「イベント会場はこちらになります。物販につきましてはホール横の列からお並び願います」

「すみません……合同ライブのイベント会場はここで合ってますか?」

P「こちらになります。もうしばらくの間ホール内でお待ちください」

ピピピッ!

P「ん……はい、Pです」ピッ!

翠『翠です。ホール前の様子はどうですか?』

P「一般客はぼちぼち入ってきてるよ。VIPの方々は言われた場所に誘導しているが、リストに載ってた分は大体集まったはずだ」

翠『分かりました。そろそろ私たちも準備しなければなりませんね。イベントの開始に合わせませんと……」

P「にしても面倒な会合だなぁ……桜霞のメンバー、必要か? ここでイベントやるにしても、いまのあの子たちを出させるような場所じゃないぞ」

翠『そのための他事務所との合同イベントです。その分時間も長く取っていますし』
4 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:47:51.15 ID:8EEoQOWq0
P「……ま、破壊者が出た後の、出資者たちを相手にする報告会なら時間も長くなるか」

翠『あと、開演時間になりましたら、Pさんは到着ロビーのほうに移動してください』

P「え、何だそれ、聞いてないぞ」

翠『今回の空港でのイベントに桜霞を捻じ込んだのも、丁度こちらからお迎えに行く方がいましたので……』

P「聞いてねー……え、誰がこっちに来るんだ?」

翠『とりあえずPさんは移動して頂ければ良いとのことらしいです。私のほうも、余計なことは言わなくていいと言われていまして……申し訳ありません』

P「また黒川千秋が変なこと言ってんのか……まあいいや、了解」ピッ!


P「っとに……担当アイドルの仕事を見ないまま別件か」ハァ……

P「仕方がない、とりあえず到着ロビーに行くか……」


……
…………
5 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:51:08.35 ID:8EEoQOWq0
――1時間後、夕方、羽田空港、国際線ターミナル2F(到着ロビー)

P「……」

P「……」

P「……来ない」

P「……にしても、空港か……仕事してたときでも、ほとんど来ることなんて無かったな」キョロキョロ

P「国際線か……国際線……」


『これはいつか、貴方の力となるわ……P、貴方の運命として……』


P(……母さん、母さんは今頃、何処に行ってるんだろうか)


???「ちょっと」


P(もし母さんのいる場所が分かれば……ここからなら他の国にも行ける……)


???「ちょっとアンタ!!」ブンッ!

ドスッ!

P「いぃっつ!?」ビクッ!
6 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:52:05.88 ID:8EEoQOWq0
???「痛いじゃないわよ! アンタ、さっきから無視してんじゃないわよ!」

P「誰だいきなり顔面に荷物を……子供?」

???「誰がガキよ!」

P「いや、お前……」

麗奈「はぁ……? アンタ、よくもまあこのレイナサマをガキ扱いしてくれるわね」

P「レイナサマ? え、外国人?」

麗奈「麗奈よ! 小関麗奈! アンタに一々説明し直すのも面倒臭いわね! んっとに……で、千秋たちのほうはもう始まってるの?」

P「千秋……てことはお前が、翠が言ってた相手か」

麗奈「はぁ……ああもう、これはこれで腹立つわね……仕方ないケド」

P「そりゃ知らん顔だし……」
7 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:53:04.88 ID:8EEoQOWq0
麗奈「ま、アンタとここで漫才してても仕方が無いわ。一応連合から持ってきた資料もあるし、翠たちのところまで連れていきなさいよ」

P「連合……ヨーロッパから来たのか」ピクッ

麗奈「向こうで仕事してたもの。破壊者が来たって話だから戻ってきたけど……ま、レイナサマは助っ人ってトコね」

P「助っ人ぉ……?」

麗奈「アンタ完全にレイナサマをナメてるわね……燃やすわよ」

P「いやそれは勘弁してください」

麗奈「ホラ、それじゃさっさと行くわよ、P」

P「はいはい……」


……
…………
8 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:55:18.99 ID:8EEoQOWq0
――数分後、羽田空港(国際線旅客ターミナル4F)

麗奈「はいコレ、記録媒体。落とすんじゃないわよ」

楓「ありがとうございます。麗奈ちゃん、私は先に戻ったほうがいいですか?」

麗奈「そうねえ、連合から持ってきたものもあるし……」チラッ

美優「……」

楓「……」

P「はい……はい、桜霞のほうは予定通りということで、申し訳ありませんがよろしくお願いします」ピッ!


麗奈「……ま、ここら辺で大人しくしてればいいんじゃないの。それよりアタシお腹空いたんだけど」

美優「あ、それでしたら……イベントはまだ終わりませんし、いまのうちに何か食べておいたほうが……」
9 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:56:50.94 ID:8EEoQOWq0
麗奈「それじゃどっか適当なとこでも行こうかしら……P、行くわよ」

P「ふう……え、何?」

麗奈「ご飯食べにいくから、アンタ付いてきなさい」

P「え? いや俺、イベントのほうの仕事あるんだけど」

麗奈「レイナサマのほうが優先よ。ついでに出てきた破壊者のデータも見たいし端末持ってきなさい」

楓「それじゃあ私も……」

麗奈「アンタ、酒飲むつもりでしょ。ここで留守番してなさい」

楓「……」

美優(見透かされてる……)

P「仕事……」


……
…………
10 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 22:59:14.14 ID:8EEoQOWq0
――羽田空港、国際線ターミナル2F(カフェ店内)

P「コイツが2週間前に戦闘したオケアノス。開発室で出した解析データをティターンの物と横並びで画面に出すが……」カタカタカタッ

麗奈「……」

P「法術と同等の力がティターンは両腕、オケアノスは頭部に集中している」

P「まだ2回しか戦闘していないが、恐らく破壊者は個体ごとに一部分のみ、非常に強力な力を内包している機会生命体である可能性が高いというのが、開発室からの報告だ」

麗奈「局所運用のゴーレムか……」

P「ん、ゴーレム?」

麗奈「いや、何となくそう言っただけよ。そうね……その考えは、まあいいんじゃない。ただ、コイツ等はあくまで自分の得物だけが発達している個体」

麗奈「であれば……そうね、進化の過程……って言えばいいのかしらね、全ての体の部位が発達した強力なヤツもいるはずよ」

P「……まあ、そうだろうな」

麗奈「そう、例えば――」

P「……」

麗奈「……」
11 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:01:14.21 ID:8EEoQOWq0
麗奈「……なんでも、上手い例えが思いつかなかったわ」

P「あっそう……」

周子「で、コイツらの得物はそれぞれダイオウカーの各武装と同等のパワーがあるってことね」ヌッ

P「そうそう、開発室は2つの戦闘データからブロッサムディーヴァの改修点を……」

周子「ん?」

P「……いつからいたんだ?」

周子「ついさっき」

P「え、えええ……一緒に現場に来てたっけか、お前……」

麗奈「自分で飛んできたんでしょ。狐、アンタ暇なの?」

周子「そうそう、暇なの、ヒマ。みんな帰ってこないしー、アタシも転移でこっち来ようかなーって」

麗奈「アンタどうでもいいけど、外出るなら耳と尻尾くらい隠しなさいよ」
12 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:02:57.48 ID:8EEoQOWq0
周子「えー、だってこれ出してるとみんな珍しがってシューコちゃんのこと目で追いかけちゃうから面白くてさー」

P「目立ちたくないなら外せよ」

周子「えええっ、外したら血がブシャーって飛び散ってそっちのほうが目立つじゃん? 千切るくらいなら隠したほうがアタシも痛くないし」

麗奈「アンタ、耳千切って血の海作るよりは隠したほうがいいに決まってるでしょ」

P「え、何、その耳本物?」

周子「前もそう言ったやーん。あ、もしかして信じてなかった?」

P「そりゃあ……信じないだろ、普通。狐が人間と同じ姿してるとか……妖怪みたいなもんか」

周子「妖怪て……」

麗奈「ま、この狐は大したこと出来ないし人畜無害だから気にしなくていいわよ。ほら、さっさと次の資料出しなさい」

P「へいへい……」


……
…………
13 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:03:42.51 ID:8EEoQOWq0
――数時間後、羽田空港(国際線旅客ターミナル4F)

歌鈴「そ、それで私たちのお仕事、見に来てくれなかったんですか……?」

P「すまん……」

紗枝「はぁ……あんさん、うちらのぷろでゅーさーとか言うて……」

P「そんな目で見るなよ。こっちはこっちで別の仕事だったんだから」

あやめ「仕方がありません。P殿に非があるわけではないですし」

珠美「それで、その麗奈殿というお方は?」キョロキョロ

P「ん、なんだお前たちも会ったことないのか? いまそこで黒川千秋と話してる……」



千秋「そう……戻る前のヨーロッパの戦闘でそんなことが……」

麗奈「戻されて面倒くさいったら無かったわよ。ま、向こうのプロジェクトも似たようなことやってるし仕方ないっちゃ仕方ないケド」

千秋「あの人は?」

麗奈「落ち着いたらこっちに戻るって言ってたわよ。向こうのメンバーも連れてくるかは聞いてないけどね」
14 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:04:43.02 ID:8EEoQOWq0
珠美「はて、見たところ珠美たちとあまり変わらないような……」

周子「人は見かけで判断しちゃダメってね」

歌鈴「い、いつの間に周子さんも来てたんですか?」ビクッ!



千秋「……あら、翠さんも戻ってきたわね」

翠「遅くなりました。他の事務所の方々と少しお話があったので……」

P「悪い、こっちの仕事は本来は俺が担当する話だったが」

翠「いえ、今回は仕方がありません。Pさんも麗奈さんとお話もありましたし」

麗奈「終わった? それじゃ帰るわよ」

ピピピッ!

千秋「もしもし、楓さん?」

楓『車出しておきましたよ。外で待ってますから』

P「よし、それじゃ帰るか。どうせ運転するのは俺だし……皆、帰るぞー」

歌鈴「はーい」

……
…………
15 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:05:20.64 ID:8EEoQOWq0
――数時間後、深夜、ブラックパールガーデン、ブラックパール城(格納庫)

P「……」カタカタカタカタッ!

ピピッ!

P「ふぃー……タケミカヅチのフィードバック作業もこれくらいか……整備士に手伝ってもらえばよかったかな」

P「そういや博士、後でオートメーション機能用の制御プログラム持ってくるって言ってたけど、まだ来ないのか……」

ガタッ!

P「どれどれ、ちょっと開発室のほうに行くか……」

P「ふわぁ……それにしても、今日は皆の仕事振りを見れなかったのがなぁ……次の機会までお預けか」

……
…………
16 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:06:42.72 ID:8EEoQOWq0
――ブラックパール城(開発室前)

P「えーっと、開発室は……」


「……の、みたいね」


P「ん?」ピクッ

P(開発室から話声が……この声、博士と麗奈か……?)


「……みねが、ひとまず……ええ……大丈夫よ」

「それなら……か、急いでこちらも……」


P(何の話してんだろうか……まあ、いっか)

P「お邪魔しまーす」


……
…………
17 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:09:21.16 ID:8EEoQOWq0
――ブラックパール城(開発室)

麗奈「ん、なんだアンタか」

晶葉「こんな時間にどうした?」

P「どうしたって……博士がオートメーション機能用の制御プログラムを持ってきてくれるって話だったから待ってたんだけど」

晶葉「ああすまん、そういえばそんな話をしてたな……ちょっと待ってくれ、いまデータを渡す」ピピッ!

麗奈「GUWDの? ああ、アンタそれ乗って戦ってるって話だったわね」

P「役に立つかは分からないけどな……ところで、何の話してたんだ?」

晶葉「ヨーロッパ連合の部隊の話だ。麗奈の仕事先だったからな」

麗奈「あっちはあっちで、ヒドイもんだったけどね」

P「国外で地球外生命体との戦闘が発生しているってのは報道で見たことはあるけど、実際そんなに多いもんなのか?」

麗奈「ま、それなりね。連合のほうも、ダイオウカーの刻印同調機能と似たようなモノ使ってるわよ」
18 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:11:19.63 ID:8EEoQOWq0
晶葉「刻印同調機能の本家はこちらだが、連合のほうは模倣した機能を戦闘機に積んでいる」

晶葉「効果としてはほとんど同じと聞いているが、最大の違いはパイロットに対する負荷の具合だろうな」

P「後発の連合のほうがいいもの積んでるのか?」

晶葉「そういうわけではない。ダイオウカーのシステムは搭乗している間は刻印を常に消耗するが、連合側の機体は搭乗時の消耗はそれほど激しくない」

晶葉「ただし、戦闘後に反動としてダイオウカーと同等以上の負荷が搭乗者を襲うようになっているらしいな」

P「後付で体に負荷が掛かるのか……どっちもどっちってところか」

麗奈「ま、精度はこっちのほうがいいけどね。負荷の具合も特殊だし……後は連合のほうがパイロットの質は良いわね」

晶葉「こっちは素人を寄せ集めて訓練させているからな。黒川重工の意向で政府軍はアテにできんし、仕方が無い」

麗奈「ま、その分はPが働けばいいでしょ」

P「簡単に言うなよな……」


……
…………
19 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:13:05.25 ID:8EEoQOWq0
――翌日、早朝、ブラックパールガーデン、屋敷(中庭)

P「ふわぁ……ねむ……少しは寝たけど……」

P「にしても、少し早く来すぎたか。まだ皆も寝てる頃だろうし……」


珠美「やっ! はぁっ!」ブンッ!


P「……寝てなかったか。剣道娘が朝っぱらか元気にまあ」


珠美「せいっ! おや? P殿、おはようございます。今朝もお早いですね」

P「おはよう。そういう珠美は今日はいつもより早起きなんだな。というか寝坊したり早起きだったり極端というか……」
20 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:13:41.39 ID:8EEoQOWq0
珠美「ね、寝坊はそれほど多くは無いはず……まあ、今日はいつも以上に早く起きましたけど」

P「そうだなー。俺も、珠美がこの時間に起きてるとは思ってなかったが……」

珠美「日が昇ってからあまり時間も過ぎていませんからね。P殿はこれからどうなされますか?」

P「腹減ったから飯食おうかなって。いま食堂行っても清掃中で入れないし」

珠美「そうですか。であれば珠美はもう少し素振りをしておりますので」

P「んじゃ飯作ったら声掛けるよ」

珠美「分かりました!」

……
…………
21 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:16:49.67 ID:8EEoQOWq0
――数十分後、ブラックパールガーデン、屋敷(居間)

P「味噌汁、漬物、玉子焼き、大根おろし、豆腐、納豆」

珠美「こう……ご飯もありますし、魚が食べたくなりますね」

P「冷蔵庫に入ってなかったから仕方が無い。ほら、食べるぞ」

珠美「はい! いただきます!」

P「本当はなー、豆腐あったから麻婆豆腐作りたかったんだが」

珠美「朝から麻婆豆腐は重いのでは……」

P「いやまあ、そうなんだけどさ。作るの楽だし」

珠美「この前頂きましたが、P殿の麻婆豆腐はとても美味しかったですからね」モグモグ

P「母さんと暮らしてた頃に作ってたからな。母さんも一番気に入ってくれてたし」

珠美「なるほど、P殿のお母上も……」

P「……ま、俺の話は別にいいだろ」
22 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:18:14.36 ID:8EEoQOWq0
P「そういえばさ」

珠美「はい?」

P「昨日は見れてやれなかったけど、仕事のほうはどうだった?」

珠美「お、お仕事ですか……」

P「ん、どうした? 何か失敗でもあったか?」

珠美「い、いえっ! 特別問題も無く……練習した通りに歌うことも出来ましたし」

P「そうか……何か言いたそうな顔してるけど、遠慮なく言ってくれていいんだぞ」

珠美「……その、珠美は元々、剣士としてここに来ている身で……それなのに、ああいった場に立つというのが」

P「まあ、仕事だから仕方がないと思うしかないんだけどな。アイドルやるの、嫌か?」

珠美「い、嫌ではありませんよ! 嫌であれば、珠美はとっくにここから去っていましたから……」

P(嫌いじゃないけど、思っていたことと違うことをやらされて戸惑っている感じか……仕事は出来ているみたいだから、気にしなくてもよさそうだけど)

珠美「とはいえ、剣となり人々を守る決意を固めていた身としては、少し思うところも……」

P「そう、か……まあ――」
23 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:19:06.69 ID:8EEoQOWq0
ガラッ!

珠美「む?」ピクッ

歌鈴「……おはよー……ござぁいまぁ……ふわぁぁ……」

P「随分眠そうだな……」

珠美「おはようございます、歌鈴殿。寝ぼけたままですと、また転んでしまいますよ」

歌鈴「うんー……お母さん、ごはん……」

P「誰がお前の母親だよ。ほれ、いま味噌汁持ってきてやるからテーブルに座れ」

歌鈴「はぁぁい……」モゾモゾ

珠美「これは半分意識がなさそうですね……水場でタオルを用意してきます」

P「ああ」

歌鈴「ふわぁぁぁぁ……」

……
…………
24 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/10(水) 23:19:36.88 ID:8EEoQOWq0
今日はこれで終わります。
25 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/11(木) 02:09:33.30 ID:Fo65c3ozO
おつ
続き来てたか
26 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/05/11(木) 23:14:04.82 ID:F/7tzPM0o
27 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:34:57.30 ID:3l+tWNsU0
――午後、ブラックパールガーデン、ブラックパール城(司令室)

P「ブロッサムディーヴァの出撃マニュアル……管理コンソールを開いて、各機が格納庫から移動されたことを確認……」ピッ、ピッ……

P「カタパルトへの機体固定確認後、地上の開閉ハッチ周辺に人がいないことを確認して開放……」カタカタカタッ

楓「はい、よくできました」パチパチパチ

P「ありがとうございます。初動マニュアルはこれで全部か……まあ俺は出撃する機会のほうが多いんだろうなぁ」

楓「そんなことはありませんよ。GUWDでは対処のしようがない敵が出た場合は、Pさんも司令室での指示を行うことになると思いますし」

P「それもなんだかな……無理に出張っても仕方が無いけど」

ピピピッ!

P「ん……もうそろそろで皆の迎えに行く時間か」

楓「いまのアラームですか?」

P「ええ、今日は全員学校に行ってますしね」

楓「お迎え、いつもは翠ちゃんか私たちでやってましたからね。助かっちゃいます」

P「全員同じ学校に通ってるなら送迎も楽なのに……」
28 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:35:50.11 ID:3l+tWNsU0
楓「仕方が無いですよ。みんな、突然ここに呼ばれちゃったんですから」

P「そうなんですか?」

楓「あ、紗枝ちゃんは……違ったかしら。でも、他のみんなはそうだったはず……ちょっと、かわいそうだと思いますけど」

P「……まあ、こんなとこに来て戦うなんて、普通しませんからね。政府軍でもないのに」

楓「政府軍はアテにならないってお話ですし、私もそれで千秋ちゃんたちのところに来ましたから」

P「え、てことは楓さんたちは元々政府軍に?」

楓「あっ……え、ええ、まあ……美優さんと2人で、こっちに移っちゃいました。お給料もこっちのほうがよかったので」

P「最後の一言は余計だったんじゃないかな……まあ、なんでもいいか」カタカタカタッ!

ピピッ!

P「今日はみんなを迎えに行った後に訓練か。昨日の仕事の後処理もまだなんだがなぁ……」

楓「……」キョロキョロ
29 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:36:18.20 ID:3l+tWNsU0
P「ん? どうしたんですか?」

楓「あ、いえ、いま誰もいませんよねーって確認を……」キョロキョロ

P「まあ、黒川千秋と翠はどこか行ってるし、美優さんは格納庫のほうに行ってるし、周子はいるんだかいないんだか分かりませんからね」

楓「……ふふっ、それならよかったです。Pさん、ちゃんと桜霞のみんなのケアは出来てますか?」

P「……まあ、多分、それなりに」

楓「そうですか。それなりに……出来ているならいいと思いますよ。ふふっ」


[3-1]


……
…………
30 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:36:45.69 ID:3l+tWNsU0
――ブラックパール城(廊下)

P「さて……少し遅くなったけど、皆を迎えにいかないと……」

P「っとその前に、麗奈を探さないと……追加の記録媒体、昨日渡しそびれたしな」

P「とはいえ、麗奈の部屋は……」


「……でしてー」


P「ん?」ピクッ

P(いまの声……前にも聞いた……)


???「でしてー」


P「……」

P(あれは……女の子?)


???「でしてー」タッタッタッタッ……


P「あ、おい、キミ!」タタタタッ!


……
…………
31 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:37:40.79 ID:3l+tWNsU0
――ブラックパール城(客間前)

???「でしてー」


P「ここ……客間か」

P(ドアが開いて……)ピクッ



麗奈「……」

『ウサミンパワーでー! メルヘンチェーンジー!』

麗奈「うさみんぱわーでー……」

『うーどっかーん!』

麗奈「……そう、ふふっ」



P(麗奈、ここでテレビ見てたのか……)

P「なあ、キミ……」クルッ
32 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:38:30.69 ID:3l+tWNsU0

P「……あれ、さっきの子、どこに――」


麗奈「誰よ」ガチャッ!

P「うぉっ!?」ビクッ!

麗奈「なんだ、Pじゃないの。何か用?」

P「お、おお……いや、探してたとこだったんだけど、これ、昨日渡しそびれたデータ」

麗奈「ああ、破壊者のやつ。アリガト」


『ウサウサウーサ! ウーサミーン!』


P「……麗奈、テレビ見てたのか」

麗奈「そりゃアタシもテレビくらい見るわよ」

P「ふぅん……安部菜々か。好きなのか?」




麗奈「ええ、好きよ」



33 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:39:12.60 ID:3l+tWNsU0
P「意外だな……こう、アイドルとか興味なさそうに見えたけど」

麗奈「いいでしょ別に。レイナサマだってエンタメくらい興味あるわよ」

P「まあうちも桜霞抱えてるしな」

麗奈「そういうこと。ほら、アンタはさっさと仕事に戻る!」バシッ!

P「いって叩くなって! わかったわかった……んじゃ、俺は桜霞のみんな迎えに行くから」

麗奈「そう、いってらっしゃい」

P「へいへーい……」


……
…………
34 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:39:45.08 ID:3l+tWNsU0
――数時間後、東京、赤坂通り(車内)

P「まあ、皆揃って待ってくれるのはこっちも助かるんだけどさ……」


歌鈴「は、はいっ! プ、プロデューサーさんもっ、おぃそがしいと思ったので……」

紗枝「……」フンッ


P「キミの隣に座ってる子はフンッとか言ってるんだけど」

歌鈴「さ、紗枝ちゃーん……」

紗枝「うちは翠はんにお迎えに来てもろたほうがよかったどす」

P「いやホント送迎も僕の仕事なんで勘弁してくれませんかね」

あやめ「……」ニンッ……

P「ニンッは普通にしてくれていいんだけど……」

あやめ「む、そうでしたか?」

P「というか学生服にニンッて何かミスマッチな気がする」
35 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:40:14.74 ID:3l+tWNsU0
あやめ「……この姿は、世を忍ぶ仮の姿ということではどうでしょうか?」

P「ああうん、いいと思う。忍者っぽいし」

あやめ「ではそういうことにしておきます!」

P「そんな忍者が好きなら、今度アトラクションの仕事でも取ってきてみるか……? まあいいや、後は珠美か」

あやめ「珠美殿は、今日は剣道の部活があるとのことで遅くなるようです」

P「そっか。だから珠美だけ集まってなかったのか……それじゃ一度皆を城に帰してから迎えにいくか」

紗枝「……このまま、うちらを何処か怪しいところに連れて行きはるとか」

P「しないっつの……」

歌鈴「わ、私は別に……」

あやめ「少し暑くなってきたので窓を開けてもいいでしょうか?」ウィーン

P「もう開けてるね。うん、別に好きにしていいから」


……
…………
36 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:40:44.55 ID:3l+tWNsU0
――ブラックパールガーデン、ブラックパール城(広間)

千秋「あら、みんな帰ってきたのね」

歌鈴「ただいま帰りまああああああっ!?」ズシャアアアアアアッ!!

あやめ「城に着いてから3回目の転倒、と」カチッカチッ

P(カウントしてんのか……)

翠「お疲れ様です。Pさんも、送迎ありがとうございました」

P「ああいや、俺の仕事だし……2人も帰ってきてたのか」

千秋「朝から別件があったのよ。黒川重工のほうで……今日は特に何もなかったのかしら?」

紗枝「なあんにもありまへんよ。この人に襲われることもあらへんし」

翠「そ、そうですか」

紗枝「千秋はんも、あの人に襲われないように気ぃ付けなあきまへんよ? いつうちらに手ぇ出してくるか……」

千秋「そ、そうね……気をつけておくわ、ええ……」

P(むしろ襲われたのは俺のほうなんですけど)
37 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:41:16.95 ID:3l+tWNsU0
翠「と、ところで、珠美さんは、今日は部活動でしたね。この後はみなさんも訓練がありますし、私が迎えに行きましょうか?」

P「どうすっかな。俺の訓練よりは翠の仕事のほうが忙しいだろうし……」


晶葉「おおP、帰ってきてたか。千秋たちもいたのか」

千秋「あら晶葉さん。1日、城を空けたままにしてごめんなさい。今日はもう外に出る予定もないわ」

晶葉「そうかそうか。ところでPよ、お前今日は訓練の予定だったが、無しになったぞ」

P「あ、そうなの」

翠「どうしたんですか?」

晶葉「いやな、最近やったコイツの訓練データとタケミカヅチのフィードバックがまだ全部終わってなくて、オートメーション機能の調整が済んでないんだ」

P「昨日データ入れておいたのに、まだ終わってなかったのか?」

晶葉「お前のシミュレーション結果の伸びが良くて調整のやり直しが多いんだよ。こっちはそればかりやるわけにもいかないし、他の作業もある」

晶葉「というわけで、環境整備していないからPは今日の訓練は無しでいいぞ。桜霞は予定通りやらせるが」
38 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:41:56.89 ID:3l+tWNsU0
P「んじゃ俺は珠美を迎えに行くか……翠、悪いけど空いた時間に皆の訓練の様子を見ておいてくれないか?」

翠「そうですね……この後、連合に渡すための資料の作成が残っていますけど……」


千秋「……」クイッ、クイッ


P「……」

翠「……」

P「……まあ空いた時間に頼む」

翠「分かりました」

千秋「ちょ、ちょっと! 何よそれ、貴方はともかく、翠さんまでそんなこと言うの!?」

P「いや……千秋は俺たちよりももっと忙しいだろ?」

翠「前回の会合であがった残課題も残っておりますし……」
39 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:42:35.84 ID:3l+tWNsU0
千秋「わ、私だってたまにはみんなの様子とか、見ておきたいと思うわよ!」

P「あ、そう……それじゃあ、まあ邪魔にならない程度で」

千秋「そんなことしないわよ!」

晶葉「下らんこと話してないで、ほら、そろそろ訓練時間だろう。歌鈴たちは屋敷に戻って行ったぞ」

P「おっと……それじゃ俺もまた外に出るか」

千秋「まったく……私のことを何だと思って……」ブツブツ

翠「それより千秋さんは残っているお仕事を片付けてください……」


……
…………
40 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:43:10.06 ID:3l+tWNsU0
――夕方、東京、珠美の通う高校(剣道場)

P「わざわざすみません、道場まで案内して頂いて」

顧問「いえいえ、いつもお迎えに来ている方と違ったので最初は驚きましたがね。IDを見させて頂くことになってしまいましたが」

P「セキュリティもありますし仕方がないかと。それにしても、随分と活気のある道場ですね。打ち込みをしている生徒たちの気迫も凄い」

顧問「大会が近いので、生徒達も気合が入っている状態でして……ええと、脇山ならあそこに」

P「んっと……」キョロキョロ



珠美「……」



P(あそこか。奥で正座して、他の生徒と一緒に練習試合を見ているのか……)

P(練習試合をしている集団にいるってことは、珠美も大会に出るメンバーか)
41 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:43:57.33 ID:3l+tWNsU0
顧問「脇山!」

珠美「……はいっ」ビクッ!

顧問「お迎えの方が来ているぞ。部活もそろそろ終わりだが、今日は用事があるとお話を貰っている」

珠美「はい、この後は……」

顧問「まあまあ、道場の片付けはいいから先に帰ってもいいぞ」

珠美「……そうですか。では、申し訳ありませんがお先に失礼します」スッ……

P「……」

珠美「P殿、ただいま着替えてきますで外でお待ちください」

P「ああ」

……
…………
42 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:44:25.48 ID:3l+tWNsU0
――数十分後、東京(車内)

P「……」

珠美「……」

P「……そういえばさ」

珠美「はい?」

P「久しぶりに高校に行ったけど、皆若いな」

珠美「ま、まあ、P殿にとってはそうでしょうけど……」

P「部活っていいもんだよな。俺も、野球部に入ってレギュラーで試合に出たりとかしたなぁ……」

珠美「レギュラー……」

P「顧問の先生が話していたけど、大会があるんだろ? 珠美も皆と一緒に出るのか?」

P「試合の日は予定入れないようにしないとな。訓練もだけど、アイドル仕事が入っちまったら――」

珠美「珠美は……出ません」

P「出ないのか?」
43 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:45:04.74 ID:3l+tWNsU0
珠美「はい。その……補欠です」

P「補欠かぁ……誰か欠員が出たら試合に出れるけど。早々そんなこともないからな。次はレギュラーになれるといいな」

P(……ん、待てよ?)

P「……俺の記憶違いか、経験がないからそう思ったのかもしれないんだけどさ」

珠美「なんでしょうか?」

P「珠美、結構強いよな。訓練でも俺や翠や、あやめと組み手するときとか、ありゃ相当……」

珠美「い、いえっ! あの……実戦と、試合はまた違いますので……」

P「……ふぅん、そうなのか」

珠美「そ、そういうものです! ささっ、P殿、急いで戻らないと珠美も訓練が出来ませんので!」


……
…………
44 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:54:47.00 ID:3l+tWNsU0
――夜、ブラックパールガーデン、ブラックパール城(食堂)

あやめ「珠美殿ですか? ここで幾度と無く手合わせをしておりますが、良い剣士ですよ」

翠「元々珠美さんはあやめさんと同じく、ダイオウカーの適性だけではなく、生身での白兵戦を考慮した上でお声を掛けましたので……」

P「え、てことは2人揃ってここに来る前から忍者だったり剣士だったりしたの?」

あやめ「わたくしはそうですね。忍びの家系に生まれた身なので……珠美殿も、流派までは聞いてはおりませんが、同じかと」

P「ふぅん……それでも剣道でレギュラーになれないのか。凄まじく厳しい世界だな、剣道」

翠「いえ、あの、Pさん……そのお話はまた別かと……」

あやめ「真剣で実戦が出来る者が、あくまで競技としての剣道に参加するとなると……難しいと思いますよ」
45 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:55:12.30 ID:3l+tWNsU0
P「そういえばキミら、普段は竹刀や棒切れ振り回して遊んでるけど訓練するときは真剣とクナイ持ち出してたね……」

翠「ある程度実戦を想定しておく必要もありますから」

あやめ「言い方は悪くなりますが、珠美殿の実力で学生レベルの剣道の試合に出たら一方的でしょうね。相手は嬲り殺しになるだけかと」

翠「珠美さんの場合は実戦のために居合い以外の術も身につけていますし、公式の試合に出れないのも仕方が無いですね」

P「おっかね……まあ、分かった」

ガタッ

あやめ「む? P殿、どちらに?」

P「いや、大体話は聞かせてもらったし、とりあえず大丈夫だよ。ちょっとこれから部屋に戻って残った仕事も片付けなきゃならないし、また明日な」

……
…………
46 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/05/26(金) 11:56:35.23 ID:3l+tWNsU0
――ブラックパール城(廊下)

P「……ま、そりゃ大会とかには出ないわけだ」

周子「そーそー。色々あるんだよねー」

P「仕方が無いだろうけどな。ちょっと違うだろうけど、プロとアマチュアで殴り合いするようなもんだろうし」

周子「えーっと……そうそう。大変だもんね。うん」

P「ごく自然に会話に繋げようとしてくるのは何なんだよ」

周子「えー? だっておもろいことないかなーって思ってたからさ。あたし暇だし」

P「……何でここにいるんだよ?」

周子「んー、難しいこと聞くねー。複雑なようで単純な理由があるっちゃあるんだけどさー」

P「まあ、いいけど」

周子「え、聞いておいてそれ?」
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