勇者「集え!我らアリアハン高校野球部!」

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315 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 19:23:32.76 ID:zrdHSmJPO
ルイーダ「武闘家君、魔法使い君」

勇者「!?」

ルイーダ「ちょっと来て」

勇者「な、何をするつもりだ……」

魔法使い「おはようルイーダさん。今日からよろしくね」

武闘家「どうした?」

ルイーダ「住所変更の手続きとか、色々書類を渡すから後で皆集めておいて」

勇者「え……」

武闘家「ああ、わかった」

魔法使い「学校にも提出するんだよね。夜のアルバイトってこと大丈夫?」

ルイーダ「ええ」

勇者「……」

武闘家「お前は何を怯えているんだ?」

勇者「……なんでもねえよ」

魔法使い「というわけで今日僕らは勧誘に行けない。ゴメンね」

勇者「……ああ。一人で行くよ」
316 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 19:33:17.17 ID:zrdHSmJPO
───昼休み・2年教室

生徒「あの人ならいないしー」

勇者「またか……」

生徒「いつも一人だからどこ行ったかなんてわかんないし」

勇者「その人に俺が来たってこと伝えてもらえません?」

生徒「無理じゃない?教室にいるときはずっと寝てるし誰かと話しているところも見たことないしー」

勇者「マジか。コミュ症か」

生徒「それより遊び人君はー?」

勇者「あいつ俺のクラスの女と一緒に暮らし始めましたよ」

生徒「なにそれー!」
317 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 20:04:59.75 ID:zrdHSmJPO
───屋上

勇者「なんにもうまくいかねえ」

勇者「俺は一人で何やってんだろ……本格的にのけ者にされた気分だ」

勇者「……」

勇者「やっぱり俺も───」



「zzz」



勇者「誰だ!?」

シーン

勇者「……誰もいない。気配はしたのに」キョロキョロ

勇者「ということは……」チラッ

勇者「出入り口の上か」
318 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 20:16:35.74 ID:zrdHSmJPO
ヨジヨジ

勇者「……いた」

?「zzz」

勇者「女子……?寝てんのか」

?「zzz」

勇者「無防備だな。スカートの下見えそ……うわ!」ズルッ

ドスーン

勇者「いてて……はしご踏み外した。変なこと考えたバチだな」

?「……」ジー

勇者「あ……」

?「……」

勇者「悪い。起こしちゃったか。こんなところに人がいるなんて思わなかったからさ」

?「あなたはたしか……」

勇者「俺のこと知ってんのか?」

?「以前も屋上に来ましたね。野球部をつくろうとしていた……」

勇者「盗賊がらみのときか。あんたここにいたのか」

?「私の特等席ですから」

勇者「じゃあ毎日?」

?「はい」
319 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/10(土) 20:27:11.19 ID:zrdHSmJPO
勇者「野球部はできたよ。野球するにはまだ人数足りないんだけどな」ヨジヨジ

?「そうですか」

勇者「屋上好きなのか?」

?「ここが空に一番近い」

勇者「たしかに気持ちいいな」

?「大空は私のもの……全てがちっぽけなもの……そんな気分になれる」

勇者「変わった人だな。毎日いて飽きないのか?」

?「zzz」

勇者「また寝た。会話の最中だろ」

?「zzz」

勇者「……まあいいや。放っておこ」
320 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 20:27:45.03 ID:zrdHSmJPO
つづく
321 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/10(土) 20:31:55.39 ID:VMh0rgKmo

ラーミアか
322 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 15:44:15.37 ID:H1q0B0mOo
ラーミア女なんだ?
323 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/11(日) 17:12:10.20 ID:Va0CY6tGO
仲間にするならオーブを集めないと
324 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/17(土) 23:13:10.74 ID:MKMUjyB6O
───部室

僧侶「しかしあの賢者という男は凄まじいな」

戦士「昨日皆帰った後、俺たちの宿題見てもらったんだ」

勇者「へえ……そんな特典が」

魔法使い「料理や勉強だけじゃないよ。野球だってすごくうまいんだ」

僧侶「ほう。だったら是非勧誘しなくては」

魔法使い「そうだね。僕も一緒にやりたいと思っていたんだ」

遊び人「野球までいいところ見せたらルイーダ嬢も惚れちゃうんじゃないかなあ?」

魔法使い「やめよう。賢者君がやりたくないみたいだし無理強いさせるのはよくないよ」

僧侶「そうなのか。勿体ないな」

武闘家「これから共にいる時間は多くなる。野球の話は避けて通れないぞ」

遊び人「兄貴もそれを懸念しているようだったよ。店の自分以外は全員野球部なんだもの」

僧侶「ふむ。同じ屋根の下で生活するなら問題事は避けたい。賢者がいるときは野球部の話は禁句だな」
325 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/17(土) 23:28:27.92 ID:MKMUjyB6O
武闘家「しかし腑に落ちん」

勇者「何がだ?」

武闘家「野球をやりたくない理由が面倒くさいだ。そんな男がわざわざ金にならないアルバイトをしていることがおかしいだろう」

魔法使い「ルイーダさんのためでしょ」

戦士「いくら優しくても面倒くさいものは面倒くさいよ」

勇者「ルイーダに興味があるとか言っていなかったか?」

武闘家「それだ。興味のあるものなら面倒なんて思わないはずだ」

僧侶「つまり野球に興味を持ってもらうと?」

武闘家「そう。その方法を考えた方がいい」

戦士「俺たちの試合を観に来てもらうとか」

遊び人「無理じゃないかな。兄貴、僕の試合を何度か観に来たことはあっても自分からやろうとしたことは一度もないもの」

盗賊「レベルが低すぎてつまらなかったんじゃねえのか?」

遊び人「プロの試合だって観に行ったことあるよ!」

武闘家「ではどうすればいい?」

遊び人「知らないよ。そもそも僕は兄貴を入れるの反対派なんだ。協力を仰がないでくれ」

勇者「それに俺たちは部活で少し遅くなるもんな。賢者まで入ったら店ほったらかしになるんじゃねえの?」

僧侶「そうだ。事情をわかってもらえているから俺たちは遅くなってもいいと言われている。これ以上はさすがに欲張り過ぎか」

魔法使い「仕方ないよね。うん」

武闘家「……」

僧侶(……また何か考えているな)
326 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/17(土) 23:38:01.57 ID:MKMUjyB6O
───練習後・グラウンド

勇者「今日の練習は終わり。解散」

僧侶「では我々は仕事に行くか」

遊び人「練習終わりだとやっぱりキツいね。シャワー浴びる時間あるかな」

盗賊「客少なそうだし大丈夫だろ」

戦士「早く行こうよ。お腹すいたよ」

武闘家「お前は何しに仕事へ行く気だ」

勇者「……ふーん。頑張ってな」

魔法使い「勇者君は帰らないの?」

勇者「どうせ暇だし一人でもうちょっと練習していく」

魔法使い「じゃあ付き合うよ。僕は今日仕事休みだから」

勇者「本当か?サンキュー」

魔法使い「まだバッテリー練習してないもんね」

勇者「そうだな。そろそろ投げ込みたいよ」

魔法使い「でも相変わらずグローブが勇者君の一個だけだからね……」

勇者「仕方ない。これで受けてくれ。早く道具揃えろよ」

魔法使い「悪いね。で、今さらなんだけど勇者君は変化球何投げられるの?」

勇者「なんにも」

魔法使い「え?」
327 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/17(土) 23:46:12.56 ID:MKMUjyB6O
勇者「なんにも」

魔法使い「ナンニモかあ……聞いたことない変化球だなあ」

勇者「何言ってんだ?変化球なんか投げられないって言ってんだぞ」

魔法使い「君が何言ってんの!?変化球投げられないの!?傲慢だったわけじゃなくてただ投げられなかっただけなの!?それでよく色んなもの賭けて勝負挑めたね!?」

勇者「仕方ないじゃん。投げ方教えてくれる人もいなかったし」

魔法使い「……え?」

勇者「でもストレートはなかなかのもんだろ?」

魔法使い「ちょっと嫌な予感が……君、今まで誰に野球教わってきたの?」

勇者「だから誰にも教わってないって。独学ってやつ」

魔法使い「まさかとは思うけど……今までチームに所属したことは」

勇者「ないぞ」

魔法使い「試合したこと」

勇者「ないぞ」
328 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/17(土) 23:51:49.51 ID:C6uXCX3Jo
これは酷い
329 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/17(土) 23:59:44.07 ID:MKMUjyB6O
魔法使い「なんなの!?なんでそれで経験者面してたの!?それで野球に人生を捧げてきたとか言ってたの!?試合もやったことないのに勝手な勝負して玉砕して部長までして完全試合やるって!?知ってる!?人はそれを身の程知らずって呼ぶことを!?そうだよね!?僕そういえばリトル時代勇者君なんて知らなかったもの!?」

勇者「いや聞かれなかったし……」

魔法使い「あまりにも堂々としているから相当なキャリアかと……騙された」

勇者「練習はバッチリやってるから心配すんなって」

魔法使い「ダメだ……これじゃあ勝てるかわからないよ。武闘家君に投げてもらおうよ……」

勇者「えー、やだ」

魔法使い「やだじゃないよもう。高校でストレート一本とか無謀だよ」

武闘家「話は聞かせてもらった。俺の出番のようだな」ニヤリ

勇者「くっ、狙っていたかのようなタイミングで」

魔法使い「武闘家君、頼んだよ」

武闘家「ああ。今度の試合は俺が投げる」

魔法使い「武闘家君がこんなにも頼もしく見えるなんて」

武闘家「ただ俺も変化球投げられないと言ったら……どうする?」

魔法使い「なんなの君ら!?」
330 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 00:11:34.08 ID:tLKfhF9+O
勇者「お前もか」

武闘家「奇遇だな」

魔法使い「こんな人たちがエースの座を争っていたなんて……」

武闘家「男なら直球勝負」

魔法使い「人生変化球のくせにやかましいわ!」

勇者「お前何か投げられないか?知ってたら教えてくれよ」

魔法使い「僕が知るわけないじゃん……大体もうすぐ試合なのに付け焼き刃じゃ武器にならないよ」

勇者「どうせいずれ必要になるんだ。練習しといて損はないって」

魔法使い「じゃあスライダーとかどう?」

勇者「お、いいじゃん。どんな風に曲がる球なんだ?」

魔法使い「そこから!?」
331 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 00:25:32.29 ID:tLKfhF9+O
───部室

魔法使い「結構投げ込んだけどやっぱり難しいね」

勇者「全然曲がらなかったぞ。本当に投げ方合ってんのか?」

魔法使い「僕に文句言わないでよ。僕だって本見ながら試行錯誤してんだから」

勇者「やっぱちゃんとした指導者ほしいな」

魔法使い「マントマスク先生ってどうなんだろ。校長先生の推薦だしすごい人なのかな」

勇者「さあな。どっちにしろ姿見せてくれないとどうしようもないけどな」


ガタッ


勇者「ん?」

魔法使い「この音ってもしかして」

勇者「マントマスク先生の手紙だ」ガラッ

魔法使い「今?なんなんだろ」



『ルールくらいならかろうじてわかります。謎のマントマスク先生』



魔法使い「お前も素人かい!」ビリリッ
332 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 00:38:24.73 ID:tLKfhF9+O
勇者「はは。これじゃあ先生俺より野球知らないぜ」

魔法使い「笑い事じゃないよ……っていうかやっぱり僕たちの会話聞いているじゃん。どこにいるんだよ」

勇者「これで先生も頼れなくなったな」

魔法使い「誰も頼れない……こんなんじゃ相手が素人でも勝てないかも」

勇者「2週間後の試合までにはものになるかな変化球」

魔法使い「そんな甘くないから。10点取られる覚悟して11点取る練習した方がいいよ」

勇者「任せとけって。俺が満塁ホームラン3本打ってやるから」

魔法使い「そうだね。じゃあ僕は4本だ」

勇者「いや、俺の前にランナーで出てくれなきゃ満塁にならないだろ」

魔法使い「真に受けないでよ……本気で言っていたの?」

勇者「お前なあ、状況わかってんのか?冗談言ってる場合じゃないぞ」

魔法使い「うるせえよ!」
333 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 00:39:40.24 ID:tLKfhF9+O
つづく
334 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 22:24:06.75 ID:tLKfhF9+O
───数日後

武闘家「すまんな。待ったか?」

勇者「いや、今来たとこ」

武闘家「そうか。それにしても珍しいな。二人で帰ろうなんて」

勇者「まあ……な」

武闘家「お前、やっぱり俺のことを……?」

勇者「……ああ」

武闘家「そうか」

勇者「……」

武闘家「ならお前の気持ちを受け取り、俺の正直な気持ちを話す」

勇者「頼む」

武闘家「俺たちがどう頑張っても、この先報われる可能性はない」

勇者「くそ……やっぱり」

武闘家「ただしそれは周りの目を気にした場合の話だ」

勇者「……」

武闘家「俺はそんな目など気にする必要はないと思う。何が大事かは自分に聞いてみろ」

勇者「……」

武闘家「お前が言ったことだ。目的を果たすためならプライドなどゴミ同然だと」
335 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 22:33:17.83 ID:tLKfhF9+O
勇者「この2週間、俺たちの状況は何も変わらなかった。商人は相変わらずだし二年の先輩は会えもしなかった」

武闘家「用具も揃えられなかったな。さすがにあの人数で給料の前借りまではできん」

勇者「どうすんだよ!もう明日が試合なんだぞ!」

武闘家「だから俺のことを当てにするしかなくなった」

勇者「でも、まともな方法じゃないんだろ?」

武闘家「お前もわかっているから二人で話したかったのだろう?」

勇者「ああ。もう形振り構っていられねえ。教えてくれ。周りの目を気にしなければ、俺たちが準備不足でも試合ができるって方法を」

武闘家「それは……」ゴニョゴニョ

勇者「な、なんだってー!?」
336 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 22:39:23.53 ID:tLKfhF9+O
───ルイーダの居酒屋

武闘家「……というわけだ」

勇者「……」

盗賊「な……」

魔法使い「嘘でしょ……」

戦士「そんなことできるの?」

僧侶「わはは。やはりお前は考えがぶっ飛んでいるな」

武闘家「これから俺はその準備に入る。皆も覚悟しておいてくれ」

遊び人「面白そうじゃないか」

武闘家「うまくいくかはお前にかかっている。遊び人」

遊び人「ああ。僕の実力を見せてあげるよ」
337 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 22:49:53.58 ID:tLKfhF9+O
───その夜

盗賊「バコタ先輩」

バコタ「おう、久しぶりだな。こんな夜にわざわざどうした?」

盗賊「俺、先輩にずっと謝らなきゃと思って……先輩の気持ちも知らずに酷いこと言っちまって……」

バコタ「気にすることじゃねえよ」

盗賊「その先輩の優しさにいつまでも甘えるだけの自分じゃいけねえと思うんス」

バコタ「……」

盗賊「でもなんて償ったらいいかずっと考えてもわかんねえんス。だから俺なりのけじめをつけさせて下さい」

バコタ「わかった。お前の気が済むまでやってみろ」

盗賊「俺の……野球部の究極にして至高の大勝負があるんス」

バコタ「なに?」

盗賊「明日来て下さい。俺が一人前になった証をお見せしますよ」

バコタ「……わかった」

盗賊「ありがとうございます!」

バコタ「場所は?」

盗賊「それがッスね……」
338 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 22:55:34.41 ID:tLKfhF9+O
───

魔法使い「ルイーダさん」

ルイーダ「何かしら?」

魔法使い「あの、明日なんだけど」

ルイーダ「試合があるんでしょ?夜の仕事までに戻ればどこで何しようが自由よ」

魔法使い「よかったら観に来ない?」

ルイーダ「私は忙しいの」

魔法使い「そうだったね……ゴメン」

ルイーダ「ああ、これ武闘家君に頼まれていたもの。後で渡しておいて」

魔法使い「わかった。ところで衣類の洗濯物ある?よかったら一緒に洗うけど」

ルイーダ「……自分でやるからいいわ」
339 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 22:57:13.95 ID:tLKfhF9+O
───

遊び人「兄貴」

賢者「ん……?」

遊び人「頼みがあるんだけど……」

賢者「……なに?」
340 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 23:03:10.73 ID:tLKfhF9+O
───

僧侶「顧問の……なんといったかな」

戦士「謎のマントマスク先生」

僧侶「それだ。明日は来るのか?」

戦士「さあ?来ないんじゃない。練習試合ですらないし」

僧侶「そういえば顧問には会ったことがないな」

戦士「俺も……ってか誰も見たことないよ」

僧侶「わはは。本当に面白いな、我が野球部は」
341 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 23:11:04.17 ID:tLKfhF9+O
───

夢爺「!?」ガバッ

夢爺「はあ……はあ……なんだ……今の夢は……」

夢爺「明日の試合……まさかあんな場所で……」

prrr

夢爺「電話……武闘家から」ピッ

武闘家『もしもし』

夢爺「おい……」

武闘家『遅くなったな。明日の試合を行う場所を伝える』

夢爺「お前正気か?あんな場所で……」

武闘家『夢で見たのか。だったら話が早い。お前たちもよく知っている場所だろう』

夢爺「当然だ。あれは俺たちの街の名所でお馴染みの───」

武闘家『ナジミドームだ』

夢爺「なんでそんな……」

武闘家『正午開始だ。遅れるな』ピッ

プープー

夢爺「……」
342 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/06/18(日) 23:16:26.52 ID:tLKfhF9+O
───

勇者「998」ブン

勇者「999」ブン

勇者「1000!」ブン

勇者「ふう……」

勇者「いよいよ明日だ」

勇者「武闘家の作戦でうまくいくかは不安だが……」

勇者「ずっとこのときを楽しみにしていたんだ」

勇者「やっと……」

勇者「やっと試合ができる!」
343 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 23:17:03.83 ID:tLKfhF9+O
つづく
344 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/18(日) 23:27:32.28 ID:sUNGif/xo
試合進行は安価コンマかな?
345 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 00:12:14.17 ID:LGx4wTY5O
コンマの数だけ点数が入るのか
346 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/06/19(月) 07:19:22.19 ID:Ba6OJc4eO
普通に進めていいよ
下手にコンマいれてもつまらんだけ
347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/07/16(日) 16:01:29.34 ID:TEVTRyJA0
作者逃げ出したか?
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 18:04:43.92 ID:AwmPGif8O
───日曜日・ナジミドーム

ワイワイガヤガヤ

「どっちが勝つかな」

「わかんないけど楽しみ」

「早く試合見たーい」

ワイワイガヤガヤ



勇者「おお、すげえ」

戦士「人多いなー。これ全部今日の試合見にきたの?」

僧侶「だがやはり見物客は女子ばかりだな」

魔法使い「そりゃそうだよ。だって今日は……」チラッ




『ショニーズ野球リーグ ☆ 商人ウェポンズvsイケメンインズ』




魔法使い「これだもん……」
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 18:15:54.92 ID:AwmPGif8O
僧侶「ところでショニーズ野球リーグとはどういうものなのだ?」

魔法使い「プロの野球リーグとは全く関係ないイケメンタレントの興業だよ」

魔法使い「所属タレントは普通にテレビにも出るし人気もある」

魔法使い「アイドルがドームとかで歌って踊るコンサートやるでしょ。それの野球盤みたいなものだね」

魔法使い「だからホームとかも別にないし全国各地をツアーしながらの試合になる。ナジミドームでやるのは初めてみたいだよ」

魔法使い「チームは全部で5つ。ウェポンズ、プロテクターズ、インズ、グッズ、チャーチーズ。今日は特に人気のある2チームの試合なんだ」

魔法使い「ちなみに商人君はウェポンズの選手でもある」

魔法使い「ただ選手のレベルはぶっちゃけ高校野球でも下の方じゃないかな」

魔法使い「まあお客さんはショニーズが見られればいい女性ばかりだからレベルなんて気にならないだろうね」
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 18:21:26.92 ID:AwmPGif8O
武闘家「ではお前たちは待っていてくれ」

魔法使い「本当に大丈夫?」

武闘家「当然だ。遊び人、準備はいいか?」

遊び人「うん。いいよ」

武闘家「まずは俺が行く。ルイーダからもらったこのイベントのフリーパスで客として潜入する」

遊び人「このパス彼女にとってはゴミ同然だもんね。プレミアものなのに」

武闘家「タイミングを見てお前も来い」

遊び人「僕は以前商人君から直接このイベントに招待されているから堂々と入れるってわけだ」

武闘家「ぬかるなよ」

遊び人「わかってるって」
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 18:28:27.08 ID:AwmPGif8O
───

夢爺(結局あの後一睡もできなかった……)ゲッソリ

盗賊「ふん。逃げずによく来たな」

大烏「なんだよこれ……」

一角兎「ドームってお前……」

スライム「ばかじゃないの!?」

盗賊「ピッキングツールは持ってきたんだろうな」

大烏「あんなもんを取り返すためだけにこんな場所使うのかよ……」

スライム「ばかじゃないの!?」

一角兎「何考えてんだ……」

盗賊(俺が聞きたい……)

大烏「なんか大きいイベントあるみたいだぜ?本当にここでできんのかよ」

盗賊「準備が終わったら控室に案内する。それまで大人しくしていろ」

一角兎「控室まで用意してんのかぴょん?」

スライム「ばかじゃないの!?」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 18:38:31.33 ID:AwmPGif8O
───ナジミドーム貴賓室

商人「オーシャン」

商人「スカイ」

商人「世界でも有数のリゾート地、ナジミの島」

商人「中でもこのナジミドームは人気が高いスポット」

商人「いつも話題のイベントをやっている俺もお気に入りのドームだ」

商人「そんなナジミドームにショニーズ初登場。見に来たくない女子が存在するのだろうか」

商人「ふふ。細胞レベルで楽しませてあげなくちゃ」

商人「ブキヤ」

スッ

ブキヤ「なんでしょう若」

商人「客の入りはどう?」

ブキヤ「勿論満員です」

商人「今日の会場はアリアハンから近い所だからね。学校の女子もいっぱい見に来ているはずだよね」

ブキヤ「若がアリアハンの女子生徒を牛耳るいい機会……というわけですか」

商人「だからいいところ見せなきゃ。ね?」

ブキヤ「投げては完封、打っては3安打3打点でいかがでしょう?」

商人「んー、4安打5打点」

ブキヤ「かしこまりました」
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 18:44:34.82 ID:AwmPGif8O
───

ブキヤ「やれやれ、5打点か。どうしたものか」

?「5?そりゃ若もはりきってんな」

ブキヤ「ヤドヤ……か」

ヤドヤ「ホームランでも打たせろってのか。空調調節して」

ブキヤ「そこまでしなくていい強い風は観客の女性に被害を加える」

ヤドヤ「立派なフェミニストだねえ」

ブキヤ「若の前に常にランナーを貯めるようお前のチームにも指示しておいてくれ」

ヤドヤ「あーいよ」
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 18:51:47.18 ID:AwmPGif8O
───商人ウェポンズ控室

ショニーズA「聞いたか?ここ若の地元の近くなんだってよ」

ショニーズB「じゃあいつもより活躍させなきゃいけないのか」

ショニーズC「まったく。なんで俺たちがあんなフツメンの引き立て役にならなきゃいけねえんだよな」

ショニーズD「社長の息子なだけでオーラなんて皆無なのにな」

ショニーズE「でも頭が軽めな女子はフツメンといえどもそれなりの舞台を用意されたら騙されるもんだ」

ショニーズF「なんせショニーズのイベントに出て毎回活躍するんだ。若の人気もフツメンにしちゃ高いもんな」

ショニーズG「くそ、俺たちがいつまでもかませ犬で終わると思うなよ」
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 18:56:57.89 ID:AwmPGif8O
コンコン

ガチャ

弁当屋「失礼します。お弁当お持ちしました」

ショニーズA「お、昼飯か。午後の試合に備えて食っとこうぜ」

弁当屋「どうぞ」ドサッ

ショニーズB「この弁当はもしかして……」

弁当屋「そう。この辺りの海の幸をふんだんに使った特製名物弁当ですよ」

ショニーズC「おお、これだけでもナジミに来た甲斐があったな!」

弁当屋「では失礼します」

ショニーズ「「「いただきまーす」」」

弁当屋「……じっくり楽しいお食事を」

ガチャ



弁当屋「……」コクッ

遊び人「……」コクッ
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 19:07:44.91 ID:AwmPGif8O
───

ガチャ

ブキヤ「今日の流れを決めてきた。皆集まって……」

ショニーズA「うう……」

ブキヤ「!?」

ショニーズB「は……腹が……」

ブキヤ「腹だと!?何があった!?」

ショニーズC「ブキヤ……わからねえ……急に全員下痢吐き気が……」

ブキヤ「全員だと!?何か食べたのか!?」

ショニーズD「弁当しか食ってねえよ……」

ブキヤ「弁当だと!?弁当なら隣の部屋に用意されてあった……お前たち何を食べたんだ!?」

ショニーズE「そこの海鮮弁当だ……」

ブキヤ「海鮮弁当だと!?これは危険な香りがする生牡蠣ではないか!?なぜ食べた!?」

ショニーズF「弁当屋が勧めるから……」

ブキヤ「弁当屋だと!?一体どうなっている!?」

ガチャ

ヤドヤ「う、こっちもか」

ブキヤ「ということは」

ヤドヤ「イケメンインズ、俺を除いて全滅だ」

ブキヤ「なんてことだ……若になんて言えば」
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 19:17:35.37 ID:AwmPGif8O
───貴賓室

商人「バカバカバカバカ!何やってんだよ!」

ブキヤ「紛れもないバカです」

ヤドヤ「他に言いようがないほど適切な叱咤です」

商人「うー……あー……どうしようどうしよう」

ブキヤ「これからマネージャーに報告してきます」

商人「待って!しちゃダメ!」

ブキヤ「何故です?」

商人「こんなこと知られたら中止になるだろ!誰にも言っちゃダメ!」

ヤドヤ「中止にするしかないでしょう」

商人「今日はパパに無理言って俺が用意させた会場なんだ。中止にしたら怒られちゃうよ」

ブキヤ「怒られるだけならいいのですが……」

ヤドヤ「残ったショニーズは俺たち3人だけ。何もできませんぜ」
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/06(日) 19:26:07.67 ID:AwmPGif8O
コンコン

遊び人「やあ商人君お招きありがとうおやおや何やら大変そうだね何があったんだい?」ガチャ

商人「今ユーに構っている暇ないんだよ。悪いけど今日は……」

遊び人「えっイベント中止になりそうなのそれは残念だせっかく友達も見に来てくれたのに」

商人「そうなんだよ。忙しいから今日はこれで……」

遊び人「あともう二人いれば野球ができるくらいの人数の友達皆残念がるだろうなーここ最近ずっと野球の練習してきて問題なくプレイできる友達見るの楽しみにしていた野球ができるくらいの人数の友達皆残念がるだろうなー」

ブキヤ「……」

ヤドヤ「……」

商人「……友達って男?」

遊び人「そうだよ」

商人「イケメン?」

遊び人「勿論さ」
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/06(日) 19:28:14.63 ID:AwmPGif8O
つづく

>>344
その予定はないです
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/06(日) 20:10:56.44 ID:4tDVeoemo
なんだこりゃ
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:00:52.05 ID:HoyivNf5O
───

実況『本日は商人ウェポンズvsイケメンインズのゲーム、初開催となるナジミドームからお送りします。解説さんよろしくお願いします』

解説『よろしくお願いします』

実況『常勝軍団ウェポンズ、開幕から連勝し続けて調子いいですね』

解説『坊っちゃ……商人選手の活躍が大きいでしょう』

実況『この試合の注目ポイントは?』

解説『坊っちゃ……商人選手の無失点記録がどこまで伸びるかでしょうな』

実況『ありがとうございます。ではまず商人ウェポンズの選手入場です』



\キャーキャーブキヤー!/

\キャーキャー……/

\キャー……/

\キャ……?/
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:11:01.32 ID:HoyivNf5O
ザワザワ


戦士「すご……こんなにいっぱいの人に見られてるよ」

僧侶「わはは。騒がしかったのが急に静まり返ったな」

武闘家「想定内のリアクションだ」

魔法使い「絶対僕たち場違いだよね……」

盗賊「この試合を乗っとるなんて、大胆にも程があるだろ」

商人「乗っとる?」

勇者「あー、あー……そ、それにしてもすごいな!お前いつもこんな観客の中で試合してんのか!」

商人「うう……やっぱり観客動揺してるじゃないか」

勇者「そりゃそうだな。でも人の目なんか気にするなよ。そうすりゃなんでもうまくいくって」

商人「人の目を気にしなきゃいけない商売やってんの!」

遊び人「まあまあ落ち着いて」

商人「ユーのせいだよ!?ユーの友達ただのうちの野球部じゃん!?」

遊び人「言わなかったっけ?」

商人「イケメン連れてきてよ!」

遊び人「いけ(ないことして)めん(ぼくない)じゃないか」

商人「違うよ!しかもこっちは見れる顔だしまだいいんだよ。問題は……」
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:17:01.89 ID:HoyivNf5O
実況『続いてイケメンインズの入場です』



\キャーキャーヤドヤー!/

\キャーキャー……/

\キャー……/

\キャアアアアアアァァァ!/



スライム「……」ポカーン

大烏「……」ポカーン

一角兎「……」ポカーン

大蟻食い「……」ポカーン

フロッガー「……」ポカーン

バブルスライム「……」ポカーン

人面蝶「……」ポカーン



商人「あっちほとんどグロメンじゃん!?」
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします :2017/08/07(月) 21:19:35.23 ID:1R6LEERY0
最近、思うんだけどさ。
HACHIMANとかいうタグ付ける奴うざくね?
八幡tueee!が嫌いとか言ってる奴、多すぎ。
「キリトの活躍奪うんじゃねえ!」
「ハチアスとかやめて!」
「上条さんの役割奪うなよ!」
「デレマスのヒロインNTRさせんな!」
これ、マジでキモいからね。
いやさ、お前らの気持ちも分かるよ?
何でも出来て、最強の八幡に嫉妬してるんだよね。お前らは葉山みたいな性格だもんね。
でも、落ち着いて考えてみろよ。
お前らが何と言おうと八幡が最強なのは誰の眼に見ても明らかんだから仕方ないじゃん。
ヒロインを奪われる〜とかさ、クソみたいなキリト、上条辺りに救われるよりも八幡に救われる方が幸せに決まってるよね。
まずは誰よりも八幡が強い事実から目をそらすなよ。それは誰の目にも明らかだろ?
それを劣っている立場の奴等が「俺達の役割を奪うなよ」っていうのは成り立たないでしょ。
いやね、作品を汚すなってのは分かるよ?
例えばキリトが総武高校に転校してきてヒロインNTRしたなら、俺もキレて潰しにかかるわww
でもさ、八幡なんだから仕方ないじゃん。
もうワガママ言うのやめろよな。
八幡が主人公なら皆が救われるんだって。
キリトも上条も士道も必要ないからね?
あんなん好きな奴等はガイジだからね?
もうさ、他作品をsageするなとかいうガイジの話なんか聞くのも飽々してるんだわ。
あのね、sageしてるんじゃないの。
八幡が最強だから、周りが雑魚に見えてしまうのは仕方ない事なんだよ。
八幡が最強なのが気持ち悪いとか言うけど、実際にその世界に八幡がいれば最強なのは間違いないんだから当たり前だよね。
ゴミみたいな作品なんて八幡に蹂躙されて然るべきなんだよ。それによって俺達の目に触れる機会も増えるんだから感謝しろよ。
以上、クソアンチ共を完全論破。全員、速やかに砕け散れよ。
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:21:41.27 ID:HoyivNf5O
\誰よあの不細工!/

\金返せ!/

\ブーブー!/

\ヤドヤ逃げてー!/



大烏「は、恥ずかしい……」カァ

一角兎「なんで俺たちがこんな目に……」

スライム「ひでえよ……ひでえよ」

ヤドヤ(……俺なんでこんなやつらと組まなきゃなんないんだ)
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:34:50.52 ID:HoyivNf5O
遊び人「なのにチーム名はイケメンという公開処刑。精神的なダメージは大きいだろう。これも計算の内かい?」

武闘家「いや……さすがに俺もここまでは……哀れ」

商人「あんなの目の毒だよ!お客さんチラホラ帰っちゃってるよ!」

武闘家「いいか。これはチャンスだ」

商人「え?」

武闘家「お前はフツメンだ」

商人「!?」

武闘家「受け入れろ。それがお前に人気が足りない理由。同じチームでもそこのブキヤというイケメンへの声援が多かった」

ブキヤ「……」

武闘家「今まさに正義のウェポンズ対悪のインズという構図が出来上がったんだ。観客は俺たちを応援するしかなくなった」

商人「……」

武闘家「この試合で活躍しようものなら絶対的な人気を得られるだろう」

商人「そうだね!」

魔法使い(ちょろい……)

商人「ブキヤ活躍しちゃダメだよ!ヤドヤにも伝えといて!」

ブキヤ「かしこまりました」

武闘家(やはりこいつらの試合は八百長か)
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:45:06.01 ID:HoyivNf5O
実況『えー……只今入った情報によりますと……両チームとも予定していたメンバーをほぼ代えて……代わりには本日登録されたばかりのルーキーが入るようです』




商人ウェポンズ(アリアハン高校)先発オーダー

1(中)盗賊
2(二)僧侶
3(遊)武闘家
4(投)商人
5(左)ブキヤ
6(一)勇者
7(三)遊び人
8(捕)魔法使い
9(右)戦士



イケメンインズ(ナジミ高校)先発オーダー

1(左)一角兎
2(中)大烏
3(投)夢爺
4(捕)ヤドヤ
5(一)フロッガー
6(三)バブルスライム
7(遊)人面蝶
8(二)大蟻食い
9(右)スライム
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 21:56:29.16 ID:HoyivNf5O
───

夢爺「やってくれたな。お前はやっぱり危険だよ」

武闘家「さて。なんのことだ」

夢爺「とぼけなくていい。このイベントがある日を指定したということは、あの時点でここまで計画していたということ」

武闘家「保険のつもりだった。さすがに今日までには俺もメンバーと道具を揃えられると思っていた」

夢爺(これより大変なことなのか……?)

武闘家「勝敗は夢で見たのか?」

夢爺「こんな面白そうなこと、先に結果を知っちまったらつまらんだろう(本当は眠れなかっただけだが)」

武闘家「ほう。勝負師の心はあったようだな」

夢爺「お前の方は用意周到だったな。弁当に毒まで仕込むとは」

武闘家「ん?」

夢爺「メンバーの一人が倒れた時点で気づけてよかったよ」

武闘家(こいつらに用意したのではないが、あれを食べたのか……というか食いかけだったろう)

武闘家「ふん。そこで終わるようならそこまでの相手。俺たちと戦うに値するか確かめただけのこと」

夢爺「ふっ、怖い怖い」

武闘家「試合は正々堂々とやってもらうぞ」

夢爺「こちらのセリフだ」
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 22:05:44.00 ID:HoyivNf5O
───商人ウェポンズベンチ

魔法使い「えっ?あの人夢爺さん!?」

戦士「知ってんの?」

魔法使い「僕がいたリトルでは伝説だったOBだよ」

武闘家「なに?」

盗賊「あの野郎経験者だったのか!?」

魔法使い「でも僕が入った頃はもういなかった。それどころかナジミ高校ではアリアハン高校の黄金期、あのオルテガさんのいた頃の野球部と死闘を演じた記録もある」

勇者「父さんと?」

盗賊「おいおい、あいついくつなんだよ。つーか何年高校生やってんだよ」
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/07(月) 22:17:31.64 ID:HoyivNf5O
───イケメンインズベンチ

夢爺「ヤドヤとやら、俺の用意したチームから一人欠員が出ての埋め合わせなのに4番を背負うとは。余程自信があると見ていいのかな?」

ヤドヤ「あ?何言ってんだ。インズは俺のチーム。埋め合わせはお前らだ」

夢爺「ふっ、そういうことにしておいてやろう」

ヤドヤ「それから活躍して観客にいいところ見せようなんて思うなよ」

夢爺「何を言っているんだ?勝つには誰かしら活躍するしかないぞ」

ヤドヤ「いいから試合中は大人しくしていろ」

夢爺「俺たちは勝つために試合に出る」

ヤドヤ「……まあいいや。好きにしてくれ。どうせ寄せ集めの高校生に何ができるわけでもないしな」

夢爺「……?」
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/07(月) 22:18:45.23 ID:HoyivNf5O
つづく
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/07(月) 23:30:11.18 ID:b1mlFl/G0
野球みたいなゲーム要素はコンマにしないと絶対グダると思う
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 09:23:59.58 ID:vu9yLXdZO
>>372
逆にコンマとかされたら冷めるんだが
ロールプレイ系でもないのにわざわざコンマにしなきゃいけない理由もないだろ
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 14:00:31.32 ID:roxSpyZp0
野球って何が起こるかわからない故の面白さが魅力でしょ
試合内容が最初から全部決められた進行の何が面白いの?って話なんだが?
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 16:55:08.83 ID:v2yoy9SA0
作者がコンマはしないって書いてるんだから、嫌なら見るなよ
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 17:39:36.16 ID:mK/sE7UnO
>>374
その理論全ての野球漫画否定してるから
作者はどうなるか考えてるけど俺達はどうなるかとかなにも知らんだろ
なぜそこまでコンマを望むのか
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 18:39:51.09 ID:3q/aF8Fro
くっせー読者様が湧いてんな
安価スレから出てくんなよ
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 22:40:39.15 ID:TRsKT8uEO
───一回表

勇者「ファーストか。練習してないけど大丈夫かな」

僧侶「基本の動きさえわかっていればあとは俺たち内野陣がなんとかする」

武闘家「……」コクッ

遊び人「……」コクッ

勇者「塁上で来た球キャッチすればいいんだよな。いい道具使わせてもらっているしノーエラーでいくぜ」バシッ



実況『さあ始まります。一回の表、インズの攻撃はルーキーの一人、一角兎選手。ウェポンズの先発はご存知商人選手』



\商人くーんあんな悪そうなのやっつけてー!/



一角兎「なんだこの声援……やり辛いぴょん」

商人「いくぞ。俺のグロメン退治伝説の幕開けだよ」

魔法使い(うう……緊張する……ってそういえば変化球何投げられるのか聞いてない!?)

商人「くらえ!」ピュッ

魔法使い「ちょ、まだサイン出してな……ってサインすら決めてなかった!」
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 22:53:27.21 ID:TRsKT8uEO
バシィ

魔法使い「……え?」

アンパイア「アアァイッ!(ストライク!)」

一角兎「はや……」

魔法使い「すごいよ商人君!勇者君より速いかも。口だけじゃなかったんだね」ピュッ

商人「当たり前だよ」パシッ

僧侶「ほう。思った以上だ」

勇者「すげえ……」

ブキヤ(若はショニーズの中ではどうしても目立てなかった。だから血の滲むような努力をした)

一角兎「くっ」スカッ

バシィ

アンパイア「アアァイッ!」

ブキヤ(社長の息子という立場だけでこの舞台に立ち続けられるわけがない)

一角兎「ぴょん!」スカッ

バシィ

アンパイア「アアァイッ!バッターアウッ!」



\キャー!すごーい!/


実況『先頭バッター三振!今日も絶好調です!』

解説『当然でしょうなあ』



魔法使い「やった。いきなり三振。向こうに嫌な印象を与えられた」

商人「楽チン楽チン」

僧侶「わはは。これはお前の出番は来ないかもな」

勇者「う……俺のデビュー戦が」
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23:06:34.71 ID:TRsKT8uEO
───

大烏「カァーッ!」スカッ

アンパイア「アアァイッ!バッターアウッ!」

魔法使い「すごい。二者連続三振」

商人「味気ないな。これじゃあ悪者退治じゃなくて弱い者いじめみたいじゃん」

夢爺「それはすまなかったな。あいつらがバットを握ったのはつい最近のことなのでな」

盗賊「……来たか」

武闘家「……」

魔法使い「夢爺さん……」ゴクリ

商人「ユーは楽しませてくれるんだろうね」

夢爺「さてね」スッ

魔法使い(すごい威圧感……今までみたいにストレートだけじゃ危ないかな。ここは変化球を……)チョイチョイ

商人「……」フルフル

魔法使い(首振られた。横の変化球は持ってないか。じゃあ緩いのは)チョイチョイ

商人「……」フルフル

魔法使い(これもないの?いや、僕の適当なサインじゃ伝わってないのか)

夢爺「ふっ、随分時間をかけるな。俺が怖いか?」

魔法使い(怖っ……)ゴクリ

魔法使い(仕方ない。さっきと同じ攻めで様子を見よう。どうせ2アウトだ)
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23:16:26.49 ID:TRsKT8uEO
商人「えいや!」ピュッ

魔法使い「いい球!」

夢爺「同じ球か。何度も見たぞ」ブン

カキィン

魔法使い「!?」



実況『打ったー!いい角度で上がったぞ!』



魔法使い「やっぱりワンパターンじゃこの人には通じないのか」

僧侶「だが失速している。オーバーフェンスとまではいかない」

商人「平凡なフライか。三連続三振がよかったけどまあいいや。チェンジだね」

武闘家「待て。あの方向は……」

夢爺「ちっ、ライトフライか。まだ調子が上がらんな」



ドタドタドタ


夢爺「……ん?」


戦士「うおおおお!」ドタドタドタ
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23:27:44.55 ID:TRsKT8uEO
魔法使い「ほぼ定位置なのに全力疾走!?」

勇者「しかも届きそうにない!守備範囲狭すぎ!」

武闘家「戦士!無理に捕ろうとするな!」


戦士「だーっ!」ピョーン

戦士「ぎゃふん!」ドテッ

ポーン

ポーン


商人「ええっ!?」

僧侶「やはり……」

魔法使い「全然届いてないよ……跳ぶ必要もなかったし……」

夢爺「おっとこれはついている」タッタッタッ

武闘家「くっ、ただのライトフライが後逸して長打コースに。早く起きろ!」

商人「何やってんのバカバカ!完全試合狙ったのに!」

夢爺「このまま三塁まで行かせてもらう」タッタッタッ



盗賊「そうはいくかよ」
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23:35:37.28 ID:TRsKT8uEO
勇者「盗賊! 」

夢爺「なに?」ピタッ

武闘家「もうカバーに入ったのか」

魔法使い「すごい!速いよ盗賊君!」

盗賊「こいつのミスは計算済みだ」ピュッ

僧侶「よくやった。予測していたとはいえ完全なライトの打球をよくフォローした」パシッ

勇者「なんとか二塁で止めたな。ナイス盗賊」

夢爺「……ほう」

盗賊「てめえにだけは好き勝手させねえよ」
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23:40:09.16 ID:TRsKT8uEO
戦士「いてて……」

盗賊「ったく世話の焼ける」

戦士「うう……ゴメンよ」

盗賊「練習でもできないことはやるんじゃねえよ」

戦士「へへ。ギャラリー意識しちゃった」

盗賊「ちっ、くだらねえ。大体お前は……」



\今の見た?すごい速かったね/

\ちょっと格好いいかも。ファンになりそう/



盗賊「……ふ、ふん。しょうがねえな。次からは気をつけるんだぞ?」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/08(火) 23:50:46.15 ID:TRsKT8uEO
夢爺「まあいい。穴は見つけた。今のを見たなら頼むぞ4番」

ヤドヤ「……」



実況『盗賊選手いいプレーを見せましたね』

解説『坊っちゃ……商人選手の球威がなければホームランでしたがね』

実況『しかし得点圏にランナーは残ります。このチャンスに4番ヤドヤ選手。4割近い打率を残しています』

解説『いいバッターですよ。ただ坊っちゃ……商人選手との対戦成績はパッとしませんね』



ヤドヤ「……」ブン

アンパイア「アアァイッ!バッターアウッ!チェンッ!」

魔法使い「よし。ピンチを抑えた」

ヤドヤ「……」

夢爺「あいつ……」
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/08(火) 23:51:47.64 ID:TRsKT8uEO
つづく
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/09(水) 05:21:48.07 ID:BupAB7wHO
ヤドヤだけ後半のインフレについていけそう
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 22:39:51.37 ID:HYfkMx6zO
───商人ウェポンズベンチ

魔法使い「アウト全部三振なんてすごいよ商人君!」

商人「完封は決まっているんだから大袈裟だよ」

魔法使い「え?」

商人「まあでも今日はなかなかいい立ち上がりの演出だったよ」

魔法使い「演出……?」

商人「完全試合だけは残念だったけど」

ブキヤ「あれはライトエラーがついたのでまだノーヒットノーランは終わっていません」

商人「そうだね。次はバッティングだ。ちゃんとランナーためといてよ」

魔法使い「……?」

武闘家「野球部、ちょっと集まってくれ」
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 22:55:45.18 ID:HYfkMx6zO
勇者「なんだよ」

戦士「俺怒られる……?」

僧侶「……」

盗賊「……」

遊び人「……」

武闘家「薄々感づいているかもしれんが、ショニーズ野球リーグは最初から勝敗が仕組まれているものだ」

魔法使い「そうなんだ……」

武闘家「俺たちは勝つ。そして俺たちもこの八百長に協力している。と商人はそう思っている」

盗賊「……」

武闘家「この試合もただの真剣勝負というわけにはいかんだろう」

戦士「そうなの?だったら必死こいてやらなくていいの?」

魔法使い「でもそれじゃあ……なんのために練習してきたのか」

僧侶「俺たちは現状この世界に置かされている身だ。ここでそれが普通なら従うべきなのか」

盗賊「俺は先輩に言った。一人前になった姿を見てほしいと。それはこんな八百長に加担することじゃねえ」

勇者「ああ。実力で勝たないとつまんねえじゃん」

ブキヤ「君たち」

魔法使い「ブキヤさん?」
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 23:11:17.66 ID:HYfkMx6zO
ブキヤ「君たちには事情があるみたいだな。協力が必要だったのはお互い様のようだ」

勇者「それは……まあ」

ブキヤ「だがここはショニーズのイベントだということもわかっているはず」

魔法使い「はい……」

ブキヤ「我々の野球のモットーはお客様を楽しませること。勝敗に大した意味はない」

魔法使い「え?でもウェポンズは毎回勝っているんじゃ?」

ブキヤ「若は自分が活躍できればいいと思っている。それを全員が補助する形になり、結果的にチームの勝利に繋がっているだけだ」

僧侶「たしかに完封などと商人が言い出したら勝ちは決まりも同然だ」

ブキヤ「今日も本来ならショニーズが試合を行い、いつも通りの盛り上がりを見せているはずだった」

武闘家「……」

ブキヤ「それがなぜかほとんどの選手が食中毒に倒れ、君たちがたまたま居合わせたおかげで試合ができている」

武闘家「……」

ブキヤ「言及するつもりはない。事実は君たちがいなければイベントが中止になるということだけ」

武闘家「何が言いたい?」

ブキヤ「どちらにとっても後腐れは残したくない。だから」
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 23:37:52.63 ID:HYfkMx6zO
ブキヤ「君たちはただ全力で試合をやってくれればいい」

勇者「最初からそのつもりだぜ」

ブキヤ「ただ若はいつも通りの八百長だと思っている。そこはそのまま貫き通してほしい」

魔法使い「商人君に八百長と思わせた上で勝てと?」

ブキヤ「ああ。できれば若の望み通り完封勝ちがいい」

戦士「勝つのは決まってんじゃないの?」

ブキヤ「本気の勝負だと思っているのは相手側も同じだろう?」

僧侶「問題は向こうにはヤドヤという男がいることだ。あの者がいては真剣勝負もあったものではないと思うが」

勇者「あいつも商人の……つまり俺たちの味方なんだろ?」

魔法使い「だね……敵の中に味方がいる。まるでダンジョン内に宿屋を用意してくれているようなものだよ」

ブキヤ「あいつは本気を出さない。しかしそれは自分も同じ。お互い一人ずつ役立たずがいるだけだと思えば試合は成り立つ」

僧侶「それはできないことではないが……」

戦士(一人役立たずがいるか……やれやれ、いい迷惑だな)

ブキヤ「難しいかもしれないが君たちは余計なことは考えずにやってくれ」

魔法使い「でもだったら商人君にも事情を知っといてもらえば……今日はいつもみたいに望んだ結果になるとは限らないって」

ブキヤ「今日はただでさえ予想外の出来事が続いている。若はあれでも繊細な人だ」

魔法使い(……見えない)

ブキヤ「若にこれ以上余計な気苦労はさせないでほしい」
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 23:50:43.74 ID:HYfkMx6zO
───

武闘家「見上げた忠誠心だ」

魔法使い「しかも僕たちを咎めようとしないなんて大人……いや、あれがイケメンという生き物なんだね」

勇者「つーか俺たちの仕業だってバレてたんだな」

武闘家「こんなあり得ない状況に気づいてないのは商人くらいだろう」

魔法使い「そもそも僕たちがやったことが不正だもんね……」

武闘家「だがこれで心置きなく本気の試合ができるというものだ」

魔法使い「完封だよ。守備陣の出来にかかっているよ」

僧侶「あの男もできればと言っていた。そう気負うな。意識し過ぎると本来の動きもできなくなるぞ」

魔法使い「そ、そうだね。ブキヤさんもそこは考慮してくれているみたいだし……」チラッ


ブキヤ「絶対完封……絶対完封……」ブツブツ


魔法使い「……」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/12(土) 23:55:36.25 ID:HYfkMx6zO
───イケメンインズベンチ

夢爺「ヤドヤ」

ヤドヤ「ん?」

夢爺「今の三振はわざとだな?」

ヤドヤ「だったらなんだ?」

夢爺「勝ちたくないのか?」

ヤドヤ「勝ちたいか勝ちたくないか。そんな単純な話なら勝ちたいねえ」

夢爺「だったら本気で挑んでみろ」

ヤドヤ「無理なんだよ。俺たちの世界じゃ」

夢爺「つまらんしがらみか」

ヤドヤ「大人になるってこった。お前にゃわかんないよ」

夢爺「わからんな。だから夢を見る」

ヤドヤ「……噛み合わねえな。老け顔の高校生」
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/12(土) 23:56:21.14 ID:HYfkMx6zO
つづく
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:29:07.15 ID:V2b+cbkvO
───一回裏

ウェポンズ 0-0 インズ


実況『さあ最初の守りを見事に抑えたウェポンズ。トップバッターは盗賊選手。先程はいい守備を見せました』

解説『坊っちゃ……商人選手が見事な三振で抑えたのであまり意味はありませんでしたがね』



夢爺(お前がどう振る舞おうと、俺が抑えればいいだけのこと)

ヤドヤ「……」

盗賊「てめえが経験者だったとはな」ザッ

夢爺「ふっ、俺は素人だと言った覚えはないが」

盗賊「だから野球で勝負を持ちかけてきたのか。油断を誘うとは汚え野郎だ」

夢爺「お前たちが言っていいセリフではないな」
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:41:17.45 ID:V2b+cbkvO
勇者「父さんとも戦った男、どんな実力なんだ」

武闘家「バッターとしては試合勘が戻っていないように見えた。おそらくやつも相当なブランクがある」

魔法使い「でもあの威圧感はやっぱり怖いよ」



盗賊「こいや」

ヤドヤ「……」

夢爺「サインもなしか。だったら好きに投げさせてもらう」ピュッ

盗賊「!?」

バシィ

アンパイア「アアァイッ!」

盗賊「速い……」

ヤドヤ「なかなかやるじゃねえの」ピュッ

夢爺「キャッチはしてくれるみたいだな。安心したぞ」パシッ

盗賊「舐めていた。相当だぜ」ゴクリ

夢爺「まだ肩慣らしだぞ」ピュッ

盗賊「くっ」ブン

バシィ

アンパイア「アアァイッ!」
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 22:51:09.15 ID:V2b+cbkvO
夢爺「大分振り遅れているな」

盗賊「うるせえ。様子見だ」

夢爺「なら様子見のまま終わらせてやる」ピュッ

ビュン

盗賊「ボールだ」サッ

バシィ

アンパイア「アアァイッ!バッターアウッ!」

盗賊「!?」

夢爺「ふっ」ニヤリ

盗賊「コーナーギリギリを……コントロールもいいのか」

夢爺「まず一人」




勇者「すげえ……」

武闘家「やはり実力はある。あれが本調子でないなら相当厄介だ」

勇者「すげえ」

魔法使い「打てる気がしないよ……」

勇者「すげえ」

武闘家「そればっかりだなお前は。呑まれてしまっては実力が出せんぞ」

勇者「だってすげえじゃん。早く対戦したいぜ」

魔法使い「勇者君……全然呑まれてないみたい」

武闘家「お前というやつは……」
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:02:17.10 ID:V2b+cbkvO
───

僧侶「くっ」ブン

バシィ

アンパイア「アアァイッ!バッターアウッ!」

夢爺「これで二人」

僧侶「いや参ったな。当たりもしなかった」

武闘家「お前はバッティングは相変わらずだな」

僧侶「わはは。粘ろうとしたのだがあっさり終わらせてくれたな」

武闘家「まだやつの調子が上がらないうちに俺が叩く」


夢爺「武闘家か。こいつは単調では危険かな」

武闘家「……」スッ

夢爺(構えに迷いがない。場馴れしている)

武闘家「……」

夢爺「だが、そんな男とは何度も対戦してきた」ピュッ

バシィ

アンパイア「アアァイッ!」

武闘家「……」

夢爺「一球見たか」

武闘家「なるほど」

夢爺「お前も様子見のまま終わるか」ピュッ

武闘家「ふん」ブン

カキィン
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:17:08.28 ID:V2b+cbkvO
魔法使い「当てた!」

勇者「さすが武闘家」

僧侶「しかし球威に押されたか。緩い内野ゴロだ」



武闘家「なあに。野手が素人なら捌いている間に到達できるさ」タッタッタッ

夢爺「ショート!」

タッタッタッ

武闘家「……ん?」

人面蝶「よっ」パシッ

武闘家「なっ……」

人面蝶「そらよ」ピュッ

フロッガー「ナイスボール」パシッ

武闘家「!?」

塁審「アウッ!」



勇者「え?上手いじゃんあいつら」

僧侶「あの慣れた動き……どうやら経験者は一人じゃなかったらしい」

魔法使い「ええ……聞いてないよ」



武闘家「……」

夢爺「すまない。言い忘れたがこの内野陣も全て経験者だ」ニヤリ

フロッガー「ゲッゲッゲ」

大蟻食い「ペロリ」

人面蝶「パタパタ」

バブルスライム「バブみ。バブみ」

武闘家「……やってくれる」
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/20(日) 23:26:42.59 ID:V2b+cbkvO
───商人ウェポンズベンチ

商人「あれ?三者凡退?俺の前にランナーためてくれないの?」

ブキヤ「それは……」

武闘家「最初から勝負が見えたのではつまらんだろう。今日のような相手は劇的に勝利してこそ観客も喜ぶ」

商人「そっか。だからわざとアウトになったんだね?」

武闘家「当然だ」

魔法使い(嘘だ……)

ブキヤ「気を遣わせてすまない。だが本気でやってくれていいんだぞ」ヒソヒソ

武闘家「気にするな」

魔法使い(この人罪悪感とか……)

商人「じゃああまり大差をつけない方がいいね。5打点もいらないか」

武闘家「ああ。大差では勝たない方がいい」

魔法使い(接戦になると悟ったね)
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/20(日) 23:28:04.47 ID:V2b+cbkvO
つづく
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 19:29:29.00 ID:0pfTukoD0
おつ
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 22:50:01.35 ID:nBHSAscKO
───二回表

ウェポンズ 0-0 インズ


実況『お互い初回の攻撃が終わり無得点。この回インズの攻撃、5番ファーストフロッガー選手から始まります』



フロッガー「ゲッゲッゲ」

商人「……醜い」

魔法使い(この回は経験者が続く。外野には飛ばされないように……落ちる変化球は?)チョイチョイ

商人「……」フルフル

魔法使い(また断られた。好きに投げたいのか。大変だ)

商人「そりゃ!」ピュッ

バシィ

アンパイア「アアァイッ!」

魔法使い(ストレートは走っている。コントロールも悪くない。これなら低めに集めていれば大丈夫かな)

商人「三振しちゃいなよ」ピュッ

フロッガー「げへ」ブン

カキィン

商人「!?」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 22:59:08.02 ID:nBHSAscKO
魔法使い「ファーストゴロ!」

勇者「お、俺のとこに来たか」

フロッガー「ゲゲ、まずい」

勇者「あれ?でもファースト空けていいのか?」ピタッ

コロコロ

勇者「この場合はどうすんだっけ」

僧侶「ファーストには俺が入る。勇者はボールを捕りに行け」タッタッタッ

勇者「わかった。よっ」パシッ

フロッガー「ゲッゲッゲ。その隙にセーフ」

勇者「あー、くそ。悪い」

僧侶「仕方ない。一塁の練習はしていなかったからな」

商人「エラーだね。ノーヒットノーヒット」

フロッガー「ゲッゲッゲ。そっちも素人が混じっていたか」

勇者「なんだと」

僧侶「わはは。言わせとけ言わせとけ。その通りじゃないか」

勇者「くそ、絶対挽回してやるからな」

僧侶「とにかくファーストへの打球が来たら塁は空けていい。迷わず捕りに行け」

勇者「わかった」

僧侶(それにしても今のピッチャーの動き……何か妙だ)
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 23:07:22.12 ID:nBHSAscKO
実況『ファースト勇者選手のエラーでノーアウト一塁。続くバッターは6番ショート人面蝶選手です』



人面蝶「パタパタ」

魔法使い(序盤、同点、ノーアウト一塁か。セオリー通りなら送りバントだけど……)

魔法使い(あのランナーの足なら盗塁はないか。でも商人君はランナー全く気にしていないし、走られたら僕じゃきっと刺せない)

魔法使い(どうせ色々考えても商人君次第なんだよな。何があっても慌てないよう心の準備だけはしておかなくちゃ)

商人「そりゃ!」ピュッ

人面蝶「ほい」コン

魔法使い「やっぱりバントだ。ファースト!」

勇者「くそ、あからさまに俺のとこ狙いやがって」タッタッタッ

勇者「動きさえわかりゃこんなの大したことねえっての」パシッ

勇者「二塁は無理か」チラッ

勇者「じゃあ一塁……」クルッ

勇者「!?」

魔法使い「商人君ファーストカバー!」

商人「え?」

人面蝶「パタパタ。セーフ。またまたついている」

勇者「なんで誰もいないんだよ」

魔法使い「タ、タイム」
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 23:20:34.93 ID:nBHSAscKO
───

魔法使い「商人君、なんでカバーに行かなかったの……?」

商人「え?俺が入るの?」

ブキヤ(……若はピッチング以外はほとんど練習していない)

武闘家「当然だ。一つ前のプレーも僧侶がカバーしたがお前は全く動かなかったな」

商人「それでできてるならいいじゃん。またユーがカバーしちゃいなよ」

武闘家「ランナーがいたら僧侶は二塁も警戒しなくちゃならん」

僧侶「ファーストが空いたとき今までどうしていた?」

商人「別に何も。誰かしら入ってたよ」

魔法使い「ええ……」

商人「大体そんなたかがワンプレー重要じゃないし」

武闘家(点が入らないとわかっているならそうだろうな)

商人「大事なのは俺が最後まで投げきる体力を残しておくこと。余計な仕事させないでよ」

勇者「お前それは……」

僧侶「わはは。すまん。次からは俺がファーストカバーに入ろう」

勇者「え?でも」

僧侶「この連係の練習を取り入れなかった俺に非がある」

勇者「いやさすがに二週間でそこまでできないだろ。道具もなかったしお前のせいじゃ……」

僧侶「二塁は武闘家に任せる。三塁は遊び人。三塁側にバントされたら魔法使いが処理してくれ」

商人「ユーはわかってるね。じゃあ頼むよ」

僧侶「うむ」
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 23:29:34.81 ID:nBHSAscKO
勇者「ちょっと甘やかしすぎじゃないか?」

僧侶「今あいつにあれこれ言ってもどうにかなるわけではない。だったら俺たちでなんとかするしかない」

勇者「実質7人で守らなきゃいけないのかよ」

僧侶「戦士の分も考えると6人だな」

勇者「い……ハンデやりすぎだろ」

僧侶「向こうも素人が混じっているんだ。これで実質互角だろう」


魔法使い「商人君、そういえば変化球のサインなんだけど」

商人「変化球なんか投げられないよ」

魔法使い「やっぱりね!驚くと思った?残念このパターンは慣れてるよ!」

商人「お客さんにはそんなのわからないし速い球投げてた方がすごいって言われるんだよ」

魔法使い(やっぱり根本的にやっている野球が違うんだ……)
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 23:39:58.54 ID:nBHSAscKO
───

実況『またしても勇者選手のエラーでノーアウト一、二塁。インズにとっては大きなチャンスですよ。バッターは7番サードバブルスライム選手』



勇者「俺のエラーかよ」

僧侶「全体が商人贔屓だな」

バブルスライム「さて、どうするかな。送るかな」

魔法使い(僕を惑わそうとしているのか)

バブルスライム「ファーストが素人っぽいからそっちに転がそうかな」スッ

魔法使い(主導権は僕にないから無意味なのに)

商人「そりゃ!」ピュッ

バブルスライム「やっぱ何もしーない」サッ

魔法使い「え?」バシィ

アンパイア「アアァイッ!」

僧侶「ダブルスチールだ!」
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/21(月) 23:52:31.75 ID:nBHSAscKO
フロッガー「ゲッゲッゲ。隙あり」タッタッタッ

人面蝶「パタパタ」タッタッタッ

魔法使い「嘘!?三塁は難しい、二塁へ!」ピュッ

ヒューン

僧侶「くっ」スカッ

勇者「げ、逸らした」

魔法使い「ああ!ゴメン!僕のボールが悪かったから……」

フロッガー「お?またチャンス。本塁まで……」

タッタッタッ

盗賊「させるか」パシッ

魔法使い「ナイスフォロー盗賊君!」

フロッガー「ちっ、またあいつか」ピタッ

僧侶「すまん盗賊」

武闘家「らしくないな。どうした?」

僧侶「わはは。久しぶりで試合勘が鈍っているようだ」

武闘家「今のところ俺たちのミスだけでピンチを生み出している。相手はますますそこに付け込んでくるぞ」

僧侶「ああ。なんとか流れを変えないと」

バブルスライム「なんでえ。こいつら素人ばかりかよ。バブみを感じてても勝てそうだぜ」

魔法使い(あんなグダグダな守備やってたら攻められるのは当然か)

魔法使い(僧侶君が捕れなかったのは僕のせいだ……タイミングも全然間に合わなかった。きっと相手はそれに気付いてどんどん仕掛けてくる)

魔法使い(これ本格的にまずいんじゃ……)
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/21(月) 23:53:37.92 ID:nBHSAscKO
つづく
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2017/08/22(火) 08:47:34.31 ID:ZebNvO2ZO
このペースでいくと20スレくらいで終わるかな
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/22(火) 22:22:20.64 ID:gfMNufM2O
実況『ダブルスチールから僧侶選手の捕球ミスも重なりウェポンズはピンチが広がります。ノーアウト二、三塁。バッターは変わらず7番バブルスライム選手』

解説『味方に足を引っ張られて可哀想ですなあ』

実況『さあウェポンズここを凌げるか』

実況『下位打線ですしね。坊っちゃ……商人選手なら抑えるでしょう』



フロッガー「ゲッゲッゲ。犠牲フライでもホームへカエルぜ」

人面蝶「パタパタ。俺も生還するからタイムリーチョウだい」

商人「あれ?今日は完封のはずだよね?」

ブキヤ(ノーアウト二、三塁……まずい)

商人「あ、これから全員三振にするんだね」

魔法使い(無理だと思う)

商人「劇的な演出ありがとー!」ピュッ

バブルスライム「バブあ!」カキィン

商人「違うじゃん!?」

魔法使い「しかも勇者君狙いじゃない!三遊間だ!」

武闘家「ちっ、裏をかかれた。抜ける……」

タッタッタッ

武闘家「ん?」
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/22(火) 22:39:57.68 ID:gfMNufM2O
バッ

遊び人「……」パシッ

武闘家「!?」

塁審「アウッ!」

バブルスライム「えええ!?」

魔法使い「捕った……あの鋭いライナーを」

遊び人「……」スタッ

武闘家「三塁ランナー飛び出しているぞ!タッチだ!」

フロッガー「ゲゲ!しまっ……!」

遊び人「……」シャッ

フロッガー「はや!」

遊び人「……」ポン

塁審「アウッ!」

フロッガー「嘘お……」

僧侶「二塁も飛び出している!投げ───」バシィ

僧侶「……」

僧侶「……え?」

魔法使い「すでにボールは僧侶君の手元に!?」

人面蝶「やべ」

僧侶「タッチだ」ポン

塁審「アウッ!」

人面蝶「んなあああ!?」

武闘家「速い……タッチしたその流れで投げていた……」

僧侶「それも動かさない俺のグラブの中にストライク送球……」

遊び人「……」

魔法使い「ト、トリプルプレーだ」

勇者「すげえ!すげえぞ遊び人!」
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2017/08/22(火) 22:49:56.34 ID:gfMNufM2O
実況『なんとトリプルプレーが出ました!ウェポンズ、遊び人選手のビッグプレーでピンチを切り抜けた!』

解説『坊っちゃ……商人選手があそこに打たせたんですよ。狙い通り。さすがのピッチングです』



魔法使い「助かったよ遊び人君!」

戦士「あの場面絶対失点すると思ったよ」

盗賊「やるじゃねえか。まだ信じらんねえぜ」

勇者「遊び人、お前練習じゃ見せなかったけどすごいじゃん」

遊び人「ん……」

武闘家「……」

僧侶「悪い流れを断ち切った。まだこれからだぞ」

ブキヤ(助かった……若の完封)



\すごくない?/

\てかあの人めっちゃイケメン/
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