一夏「 こ れ は ひ ど い 」

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347 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 18:48:51.20 ID:T7huwoch0
鈴「まー座れやい、兄弟」ポンッ

クロエ「で、ですが……!」

清「まー落ち着けやい、兄弟」ポンッ

クロエ「は、はい……」

鈴清「「勝負は見えてるからね」」ボソッ

クロエ「!?」

鈴清「「ふははー!泣き喚くがいい!敗者どもめー!」」

セシリア「誰が敗者ですか!まだ決まった訳ではありませんわ!」

箒「私達はまだ舞台に上がってすらないぞ」ブンブンッ

一夏「お、俺を離してから言ってくれ〜!」ガクガクッ

鈴「舞台に上がったところでね!」

清「そこはあたし達の独壇場!」

鈴清「「無駄無駄無駄無駄ぁ!」」ビシッ

箒「……」カチンッ

セシリア「なっ」カチンッ

一夏「……クロエ」スッスッ

クロエ「了解」
348 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 19:07:58.43 ID:T7huwoch0
箒「大体、酢豚など朝から毎日食べられるものか」

清「別に朝からとは言ってないよー?」

鈴「毎日、だから朝昼晩のどこかでいいんだよー?」

箒「屁理屈を……!」

セシリア「それでは栄養が偏るのではなくて?多種多様なメニューを作るべきかと思いますが?」

鈴「そんな初歩の初歩の初歩的な事なんて」

清「考えるまでもない事なんじゃな〜い?」

鈴清「「あ!もしかして!料理した事ないの?」」

セシリア「失礼な!ちゃんとありますわ!」

鈴「ならなら〜言葉じゃなくて実力で!」

清「あたし達を黙らせるべきだよね!」

箒「いいだろう。なら勝負だ」

セシリア「その挑発に乗って差し上げますわ」

鈴清「「ならこっちも受けてたぁ〜つ!」」

鈴清(ふっふっふ〜まんまと罠にかかった!)
349 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 19:16:39.11 ID:T7huwoch0
鈴清「「判定は一夏んにーーーってあれ?」」

鈴「あれれ?」キョロキョロ

清「あれあれ?」キョロキョロ

鈴清「「一夏んは?」」キョロキョロ

箒「……またしても」

セシリア「逃げましたわね。一夏さん」

鈴「ここはあたし達に任せて!」

清「鬼ごっこは得意だからね!」

箒「いや、四人で探すぞ」

セシリア「その方が懸命ですわね」

鈴清「「呉越同舟ってやつだねー!」」

箒「その通りだ。行くぞ」ガタッ

セシリア「私はあちらを」ガタッ

鈴「あたしはあっちね!」

清「じゃああたしはこっち!」
350 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 19:30:32.76 ID:T7huwoch0
楯無「……行ったわよ」

一夏「いやーどうもすいません。姉妹水入らずでロシアンティーを頂いてたところを」

クロエ「突然現れて、失礼を致しました」ペコリ

楯無「いいのよ。最近こっちに全然構ってくれなくて寂しかったんだから……ねえ?簪ちゃん?」

簪「えッ!?いやっ……わ、私は……べっ、別に……」

楯無「こーら、隠れないの」

一夏「あのさ……俺が言うのもなんだけど……やっぱりまだ駄目?」ポリポリ

簪「……」コクリ

楯無「あらあら、これは簪ちゃんをこんな風にした責任を、ちゃ〜んと取ってもらわないと駄目ね」クスクス

一夏「は、はあー……責任、ですかー……」

楯無「男の子な、分かるでしょ?」

一夏「確かにそうですが……」チラッ

簪「おッ、お姉ちゃん〜!」ブンブンッ!!

クロエ「責任?男の子?」
351 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 19:34:33.44 ID:T7huwoch0
>>>350

楯無「男の子な、分かるでしょ?」

楯無「男の子なら、分かるでしょ?」
352 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 21:00:28.24 ID:T7huwoch0

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箒「……」

一夏「……」

クロエ「……」

箒「……」

一夏「あ、あのぉ……箒さん?」

箒「……」

一夏「もしかして……怒ってる?」

箒「怒ってない」

一夏「さ、さいですか……」

箒「……」

一夏(今のお前は誰がどう見ても怒ってるようにしか見えないよ)

一夏(セシリーはセシリーでなんかプリプリしてたしなぁ……何とかから出た錆、ってやつか……)

クロエ(現状を束様に報告すべきでしょうか……)
353 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 21:17:55.31 ID:T7huwoch0
箒「……」クイッ

一夏「ん?ど、どうなさいました?」

箒「……からな」ボソッ

一夏「えっ?何だって?」

箒「私だって、やれば料理だって出来るんだからな。毎日作れるんだからな」

一夏「お、おう……」

箒「……それだけだ」プイッ

一夏「……」ポリポリ

箒「……」

一夏「ったく……あのな、別に料理が色々出来るからとか、いつも元気がいいからとかじゃないんだって」

一夏「そうやって早合点するところがお前の悪い癖だぞ。小学三年の時だって俺が女子と仲良くなっただけでーーー」

箒「う、うるさいっ!それ以上言うな!」カァーッ

一夏「はいはい」

箒「何でそんな事を覚えているんだ……」ボソッ
354 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 21:51:27.30 ID:T7huwoch0
一夏「他にも覚えてるぞー昔神社の階段で転けて大泣きして痛くて歩けないって言うから、俺が背負ってやってー家に帰ってる途中に俺にーーー」

箒「やっ!やめろっ!それ以上は駄目だ!」ギューッ

クロエ「箒様!?」

一夏「ぐえぇぇぇっ……く、首が……」

箒「すっ、すまんっ!大丈夫か?」パッ

一夏「……は、はははっ、やっぱ箒はそうでなくっちゃな」

箒「私は……?」

一夏「らしくないんだよ。さっきみたいに俯いて裾を引っ張るなんてさ」

一夏「箒は箒らしく、いつもみたいにいてくれればいいんだよ。俺の隣でさ」

箒「ッ〜……だ、誰のせいだと思ってるんだッ!」

一夏「俺のせいだよな。ごめん」

箒「そ、そうだ!このッ……馬鹿……」

箒(……私らしく、か……そうか、そうだな……ふふふっ♪)

一夏(嬉しいくせにまたそうやってそっぽ向くんだから……)

一夏「ったくしょーがないなぁ!箒はー!ほーら、よーしよしよーし!!」ワシャワシャワシャワシャ

箒「なっ!?何をするッ!?やめっ!やめろー!この馬鹿ーっ!!」

クロエ「報告の必要は……なさそうですね」
355 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 22:12:28.82 ID:T7huwoch0

ガラッ

一夏「失礼しまーす」ヒリヒリ

箒「失礼します」

クロエ「失礼します」ペコリ

楯無「はい、いらっしゃーーーって織斑くん、どうしたの?その頬」

簪「赤い……」

一夏「いや……これはちょっとですね……元気付け過ぎたというかいつも通りというかですね……思い出に浸ろうとした結果でしてかくかくしかじか……」ヒリヒリ

楯無「そ、そうなの……それは大変だったわね」

一夏「ま、気にせんでください。こんなの直に治りますから」ヒリヒリ

箒「……」

箒(謝ったとはいえ強く叩き過ぎたな……いい加減にーーー)

一夏「あんまり気にすんなよ。箒」ボソッ

箒「……ああ」

楯無「……」

楯無(あらあら)クスッ

簪(何か……あった……のかな?)
356 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 22:26:45.74 ID:T7huwoch0
楯無「虚の淹れたのには劣るけど紅茶よ。お好みで砂糖とミルク、ジャムもあるわよ」

一夏「おーありがとうございまーす」

箒「ありがとうございます。いただきます」

クロエ「ありがとうございます」ペコリ

一夏「今日はあの布仏姉妹はいらっしゃらないんですね」

楯無「二人ともISの整備に行ったわ。だから、今日は私が淹れたんだけど……美味しくなかったかしら?」

一夏「いやいや、まさかそんな……」

楯無「なら良かったわ♪」

箒(整備……本音は整備をしていたのか……)

クロエ(整備を担当なさっていましたから……lSの機能を熟知していらしたのですね……)

簪「……」ジーッ

クロエ「どうかなさいましたか?」

簪「な、何でもない……です……」

クロエ「?」

簪(金色の眼に銀髪……アニメキャラみたい……)
357 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 23:06:57.09 ID:T7huwoch0
楯無「さて、織斑一夏くん。単刀直入に言うわ。生徒会に入らない?」

一夏「入りませんです」

楯無「つれないのね。もしかして……馬術部に入るのかしら?」

一夏「だってよ。二人とも」

クロエ「わ、私ですか?」

箒「馬鹿を言うな。お前に聞いているんだぞ」

一夏「はいはい、そうですね」

楯無「そうねぇ……私としても、そろそろ部活動に入ってもらえると嬉しいんだけど」

一夏「すみません。自分、IS一筋ですから」

楯無「どうやら……そのようね」

一夏「クロエはそろそろハンドボール部に入るとか言ってましたけどね」

楯無「あら、それは朗報ね」

クロエ「ひ、一言も言ってませんよ!?」

箒(馬術部か……)
358 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/14(月) 23:31:04.99 ID:T7huwoch0
一夏「それにしても何でまたそんな話をするんですか?」

楯無「それはね、織斑くんが馬術部ばっかり見に行ってずるい!って苦情がたくさん寄せられてるからよ」

一夏「さいですか……」

楯無「正直なところ、ずるいと言われても困るわよね」

一夏「それもそうですけど俺なんかに見に来てもらって何かあるんですかね」

楯無「何かあるんじゃない?そのずるいと思う人達には」クスッ

一夏「は、はあ……さいですか……」

箒(馬鹿馬鹿しい……ずるも正しいもあるものか)

クロエ(一夏様が学園内をくまなく見て回っていた事には気付かれていないようですね)

楯無「で?簪ちゃんを彼女にどう?」

一夏「で?じゃないですね」

簪「お姉ちゃん!!」ガタッ

楯無「だって……ねえ?責任取ってもらわないとね?」

箒「ッ〜……」

クロエ(このクッキー、ジャムが乗っていておいしいですね……)モグモグ
359 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/18(金) 21:42:39.71 ID:fS3OotBp0

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一夏「おーい、来たぞー開けろーコラーだーん、だーん!」ピンポーンピンポーンピンポーン


ピピピピピピピピピピピピピピピピピンポーン


弾「お前うるせぇよ!いい加減チャイムは一回でいいって何度もーーー」

鈴清「「ダンダダーン!!」」ピョーン

弾「鈴に清!?ってほわあああぁぁぁぁぁ!!!」ドテーン

鈴「久しぶりだなーこのシスコンやろー」ガシッ

清「元気してたかーなんちゃってV系バンドのベースやろー」ガシッ

弾「言ったなこーーーいだだだだだだっ!ギブギブッ!腕決まってる!決まってるって!!」

鈴清「「おらおらおら〜!」」ミシミシ

弾「チョーク!チョオオオォォォォクッ!!たッ、助けろ一夏ぁ!!!」

一夏「あ、部屋の電気消したかな」

弾「この野郎ぉぉぉぉおおおおおお!!!」
360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/18(金) 21:42:39.71 ID:fS3OotBp0

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一夏「おーい、来たぞー開けろーコラーだーん、だーん!」ピンポーンピンポーンピンポーン


ピピピピピピピピピピピピピピピピピンポーン


弾「お前うるせぇよ!いい加減チャイムは一回でいいって何度もーーー」

鈴清「「ダンダダーン!!」」ピョーン

弾「鈴に清!?ってほわあああぁぁぁぁぁ!!!」ドテーン

鈴「久しぶりだなーこのシスコンやろー」ガシッ

清「元気してたかーなんちゃってV系バンドのベースやろー」ガシッ

弾「言ったなこーーーいだだだだだだっ!ギブギブッ!腕決まってる!決まってるって!!」

鈴清「「おらおらおら〜!」」ミシミシ

弾「チョーク!チョオオオォォォォクッ!!たッ、助けろ一夏ぁ!!!」

一夏「あ、部屋の電気消したかな」

弾「この野郎ぉぉぉぉおおおおおお!!!」
361 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/18(金) 21:51:08.69 ID:fS3OotBp0
弾「まあ、とりあえずくつろいでくれや」ガチャ

鈴「喜んで〜!」

清「やっほ〜い!」

一夏「おー相変わらず殺風景だな」

弾「うるせぇ、お前に言われたかねぇよ」

鈴清「「〜♪」」ガサゴソ

一夏「仕方ないだろ?姉ちゃんが友達連れて来て飲んだり騒いだりして、俺の部屋に突撃してくるんだからさぁ」

弾「千冬さんもか?」

一夏「ベロベロになった時はな」

清「あった?」ガサゴソ

鈴「なーい」ガサゴソ

弾「かぁ〜っ!羨ましい奴め!素敵なお姉様方とお近づきになれるとは!」

一夏「お前なぁ……相手酔っぱらいだぞ?臭い残るぐらい酒臭いんだぞ?素敵の欠片もないんだぞ?辛いだけなんだぞ?」
362 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/18(金) 22:19:54.11 ID:fS3OotBp0
弾「いいやッ!それでも俺はいけるねッ!」

一夏「そうかぁ…そんなに酔っぱらいがいいのかぁ……頑張れよ」

弾「……千冬さんの友達って酔っぱらいしかいないのか?」

一夏「あのね、基本的にウチに来れるのが稀な人ばっかりだから必然的にね……粉骨砕身に全身全霊で、どう足掻いたところでね……酒盛りに……な…る……」ズーン

鈴「棚の後ろかなー?」

清「引き出しの下の下?」

弾「そ、そうなのか……なんかスマン」

一夏「いいえぇ……なんかもう馴れちゃってね。女の人に妙な耐性出来たからね……うん……」ズーン

弾「さっきから何してんだお前等はぁ!!」

鈴清「「エロ本探し!!」」

弾「女の子が大きな声でエロ本なんて言うんじゃありません!!」

一夏「お前またそんなデカい声でそんな事言ってると蘭に蹴られるぞ」

弾「ああ?蘭はまだ出かけてるよ」

一夏「まだ、ねぇ……」
363 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/18(金) 22:53:29.66 ID:fS3OotBp0
〜織斑家〜

クロエ「それでは、ごゆるりと」

セシリア「こ、ここが……一夏さんのご自宅……!」キョロキョロ

セシリア(もしかしたら……私はここに住む可能性もありますものね……一夏さんと!)

箒「日本の家は初めてか?」

セシリア「ええ、外観は何度も見ていましたがこうして中に入ったのは初めてですわ」キラキラ

箒「お前の家とはかけ離れているから今日は過ごし難いとは思うぞ。まず靴を履かずにうろつくからな」

セシリア「いえ、このスリッパもなかなかですわ♪」

箒「そ、そうか……」

箒(そのスリッパがそんなに気に入ったのか?後で一夏にメーカーを聞いておいてやろうか……)

セシリア(これは私も一夏さんを招待すべきですわね♪出来る事なら……織斑先生にも来て頂く事が出来れば幸いですが……)

クロエ(食材は冷蔵庫に入れておきましょうか)ガサガサ
364 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 18:09:53.27 ID:PeeSsJ6F0
〜五反田家〜

鈴「もーらいっ!」

弾「あっ!ちょっ!おまっ、カービィで吸い込み自さーーーうわっ、吐き出しやがったな!!」

鈴「へっへーん、頑張ってねー」

弾「上がれえぇぇぇぇ!!俺のサムス!!あっ……」カチャカチャ

ドーン

弾「」

一夏「ファルコンパーンチ」ポチッ

清「にゃっ!?まともにもらっちった!」

一夏「わはは、せいぜい足掻くがいいこのピンクボールめがー」

清「カービィなら余裕で生還出来ちゃうんだからねっ!」カチャカチャ

一夏「ところがぎっちょん、そうはイカの何とかだ」ピューン

清「爆弾なんてあんまりだー!」ドーン

一夏「残るは……鈴、お前だけだ」

鈴「ここで会ったが百年目!五年前の借りを変えさせてもらうからねっ!」
365 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 18:26:53.44 ID:PeeSsJ6F0
一夏鈴「「ファルコンパーンチ!」」

鈴「あっ!」

ドーン

一夏「所詮はコピー。オリジナルには勝てない……」

一夏「一度言ってみたかったんだよなーこの台詞」ニヤニヤ

鈴「ぐぬぬぬっ……」二位

一夏「ま、当然の結果だな」一位

清「ゼロスーツある方がいいんじゃなーい?」三位

弾「嫌だね。スマブラは64ってのが世の五条項なんだよ」四位

清「wii持ってないだけだろーが」ビシッ

弾「は、はあ!?ちげーし!持ってっし!」

一夏「もう五年経ってから出直してきたまえ、お・チ・ビ・ちゃん♪」ペシペシ

鈴「う〜!」
366 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 18:35:55.38 ID:PeeSsJ6F0
鈴清「「なら次はこれで勝負だーっ!!」」バーン

一夏「わーい、友情破壊ゲームの異名を持つ桃鉄だーすっごーい」

清「これなら負けないんだからね!」

鈴「ぎゃふんと言わせてやるんだからね!」

一夏「いいぜ、かかってこいよ」

鈴清「「はい!」」

弾「はい、じゃねぇよ!セッティングぐらいやれよ!お前等がやりたいんだろうが!」ガサゴソ

一夏(そうは言いつつもセッティングするんだな)

鈴「おー懐かしの画面ですなー」

清「おー五年ぶりの画面ですなー」

一夏「何年やるんだ?」

弾「とりあえず、二十年ぐらいにしようぜ」

鈴清「「じゃあ百年!!」」

弾「ばっ!お前等ーーーああっ……」

一夏「oh……」
367 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 18:51:07.68 ID:PeeSsJ6F0
〜織斑家〜

クロエ「……」ポフッ

クロエ(やはりこの……人を駄目にするソファーは触り心地が良いですね)モゾモゾ

クロエ「〜♪」

箒「……少し、しょっぱいか」

箒(一夏は何かにつけて文句が多いからな……料理には特に)

箒(味噌を減らして出汁の味を増やすか……それとも他のメニューを薄味に……)

箒「……」ウーン

セシリア「まな板を貸して頂けますか?」

箒「ああ、ほら」

セシリア「ありがとうございます」

箒「……」ウーン
368 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 19:06:02.93 ID:PeeSsJ6F0
セシリア(かなり悩んでいらっしゃいますわね。篠ノ之さん)

セシリア(料理のシンプルさが時に仇となり、そのように絶妙な加減を必要とされる場面に出くわしてしまうのですわ)

セシリア(しかし、このセシリア・オルコットにそのようなミスなどありませんわ!)

セシリア(フィッシュ&チップスとサンドイッチ……これならばあまり料理の経験のない私でも!)

セシリア(まずは充分な温度になった油に、白身魚を入れてフライに……)

セシリア「熱っ」パッ

ジャボッ

箒「うわっ!油に投げ入れる奴があるか!危ないだろ!」

セシリア「なっ、投げ入れてなんかいませんわ!これは……そう!少し手が滑っただけですわ!」

箒「……次からは気を付けろよ」

セシリア「わ、分かっていますわ……」ソーッ

箒(何故油に入れるぐらいで腰が引ける)サッ

セシリア「えいっ……きゃっ!」ジャボッ

箒「だから投げ入れるな!」

クロエ(あ……眠くなって……きました……嫌……なのに……)ウツラウツラ
369 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/22(火) 20:35:12.40 ID:K3rKdoyAO
おいクロエ早くセシリアを止めろ!大惨事になるぞ!
370 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 20:40:46.51 ID:PeeSsJ6F0
〜五反田家〜

弾「で?実際どうよ」

一夏「何がぁ?」

弾「学園生活だよ」

一夏「楽しいよ。うん……楽しい」

弾「言い聞かせてんじゃねぇよ。ちくしょう」

鈴清「「チョー楽しいよ!!」」

弾「お前等はまだ一週間も経ってねぇだろ」

鈴「ここいる?」

清「鈴にあげる」

鈴「おっけーい」

弾「あっ、そこ俺が狙ってた物件!」

一夏(さて、どのカードを使おっかな……)
371 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 21:08:08.87 ID:PeeSsJ6F0
弾「お前はいいよなぁ……棘の園でよぉ……禁断の果実をーーー」

一夏「死ねよやー」

弾「お前ッ!?666カード使いやがったな!!」

一夏「カードは持ってりゃ嬉しいコレクションじゃない。使わなきゃ!」

鈴「うっわーえげつなーい」

清「うっわーいい加減やめろよー」

一夏「カードを集めて使うのも桃鉄のルールの一つなのに批判される筋合いはない!」

鈴清「「開き直ってんじゃねーよっ!」」

弾「お前等はどうだったんだ?第二の故郷は?」

鈴清「「日本の方が百億万倍良かった!」」

弾「お前等なぁ……代表候補生になったんだろ?」

鈴「それはそれ!」

清「これはこれ!」

弾「あーあ、そーですか〜」

一夏(貧乏神はまだか……)
372 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 21:53:22.45 ID:PeeSsJ6F0
一夏「実家はもう大丈夫なのか?」

鈴清「「のーぷろぶれむっ!もう心配御無用なーっしん!!」」

一夏「そうか、良かったな」

鈴清「「お父さんが頑張ったからね!もちろん、あたし達も!」」

鈴「その甲斐あって実家は商売繁盛!家計は安泰!」

清「凰家の名は中国に轟き!家族皆で和気藹々!」

一夏「鈴、清、頑張ったな」

弾「泣かせる話だよなぁ……奥さんの家族の為に日本を遠く離れてまで……それを手伝うお前等もまた健気でもう……」グスッ

鈴清「「よせやい!照れるだろーがっ!!」」

弾「わ、悪い……親父さんとお前等の苦労を思うと……」グスッ

一夏(家族の為、か……)

一夏「代表候補生になったのも家族の為なのか?」

鈴「それもあるけど〜」

清「一番の理由は〜」

鈴清「「ビックリさせたかったから!!」」
373 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 22:29:27.70 ID:PeeSsJ6F0
弾「お、おう……」

鈴清「「ビックリしたでしょ?」」

一夏「いや、確かにビックリはしたけど……」

弾「お前等さ、国の代表になるぐらいなんだからもうちょっとこう……いや、お前等らしいちゃっお前等らしいな、はははっ」

一夏「はははっ、そうだな」

鈴清「「えへへっ」」

鈴(本当はもう一つあったんだけどね。でも一夏んにはもう必要なかったんだ)

清(空が好きな一夏んに空を見せてあげたい、っていうのがあったんだけどね)

鈴清((これはあたし達だけの秘密))

鈴清「「ねえ、一夏ん」」

一夏「ん?何だ?」

鈴清「「今度の対抗戦、負けないかんね!」」

一夏「おう、やれるものならやってみろ」

弾「え?何?お前等部活かなんかで試合すんの?」
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 22:51:02.13 ID:PeeSsJ6F0
鈴清「「大体そんな感じ!」」

弾「へーまあ頑張れよー」

一夏「ま、所詮は度の過ぎた喧嘩だよ」

弾「は!?喧嘩!?お前等何すんだ?!」

一夏「クラス対抗戦って言ってな。クラスの代表同士がISで殴るわ蹴るわ撃つわ斬るわで一位を争う訳、優勝賞品は知らん」

弾「お、おー……そうかぁ……お、お前等があんなISのバトルをやんのか……そうか」

鈴「で?弾くんよーい」

清「弾くんはよーい」

鈴清「「どっちに賭ける?」」

一夏「額は一万円な」

弾「高ぇよ!そこは最低でも千円だろ!!」

一夏「ダチ公同士が死力を尽くして戦ってるんだから、お前もそれなりに尽くすべきだと思うんだよ」

弾「お前勝った時に金渡す気ないだろ」

鈴清「「あたし達が勝ったらあたし達とダンダダーンで9:1ね!」」

弾「何でだよ!!」
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/22(火) 22:57:27.43 ID:PeeSsJ6F0
鈴清「「ん?」」

一夏「ほら」スッ

弾「ほら、じゃねぇよ!渡さねぇよ!?」パシーン

一夏「えーってどうした?鈴、清」

弾「ドアに何かあんのか?」

鈴清「「しーっ」」

ガチャッ!

蘭「きゃあっ!」ドテッ

一夏「おー」

弾「蘭!お前いつの間に……」

鈴「おやおやおや、蘭くん」ニコニコ

清「これはこれは、蘭くん」ニコニコ

鈴清「「盗み聞きとは関心しませんねぇ」」ニコニコ

蘭「あ、あはは……どうも、こんにちは……一夏さんに鈴さんに清さん……」
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 21:28:06.28 ID:pz/fTJt20
〜織斑家〜

箒「クロエ、少し来てくれ」

箒「おーい、クロエー」

箒「……クロエ?」

セシリア「?」

クロエ「……」スースー

箒「なるほどな」

セシリア「死んだ様に寝ていらっしゃいますわね」

箒「本当によく寝る奴だな。そういえば……前も寝ていたな」

セシリア「前も?クロニクルさんは来られた事があるのですか?」

箒「前はお前と試合をする前にな。それ以前にもどうせ一夏に何度も連れてこられているんだろう」

箒「そうでなければ前回も今頃も寝てはいないだろう」

セシリア「確かに……クロニクルさんの性格なら……私の部屋に入るのも渋られていましたものね」

クロエ「……」スースー
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 21:34:47.82 ID:pz/fTJt20
箒「寝ているのなら仕方ないな……起こすわけにもいかない」

セシリア「クロニクルさんに何かご用でしたの?」

箒「味見をしてもらいたかったんだが……」

セシリア「どれをです?」

箒「これだ。卵焼きだ」

セシリア「では代わりに私が頂きますわ」パクッ

箒「あっ!」

セシリア「んー……ん?……うん……」モグモグ

箒「ど、どうだ?……」

セシリア「?」

箒「何だ。その顔は」

セシリア「いえ、その……味付けはなさって……いました?」

箒「は?お前は横で見ていただろ?」

セシリア「ですから……」
378 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 21:43:55.02 ID:pz/fTJt20
セシリア「ほとんど卵の味しかしないのですが……これは一体……」

箒「そ、そんな馬鹿な事が」パクッ

箒「……」モグモグ

箒「……何故だ」

セシリア「何故……」パクッ

箒「ええい、どうなっているんだ。私の料理は」

セシリア「……」パクッ

セシリア「あっ!」

箒「どうした?」

セシリア「今食べた卵焼きだけ醤油の味がとてもしましたわ」

箒「は?」

セシリア「いえ、ですから……醤油の味が一つだけしました」

箒「一つだけか?」

セシリア「はい」

箒「つ、つまり……全く混ざって……なかったというこか……?」

セシリア「そのようですわね……」
379 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 22:01:10.85 ID:pz/fTJt20
箒「奥が深いな……」パクッ

セシリア「もしかして、焼く前に味を付けるのではありませんか?」ジャッジャッ

箒「そうかもしれない……スクランブルエッグとかは焼いている時に付けるんだが……やはり違うのか」

セシリア「同じ卵料理でもスクランブルエッグと一緒にするのはどうかと思いますわ……」カシュカシュカシュ

箒「!?」

セシリア「……」カシュカシュカシュ

箒「な、なあ……セシリア」

セシリア「何ですの?」カシュカシュカシュ

箒「お前が今混ぜているものは一体何なんだ」

セシリア「はい?サンドイッチのソースですが?」

箒「そこにあるものは何だ」

セシリア「ショクベニ……着色料ですが?」

箒「そうか、だからお前が今混ぜているものはそんなにも赤いのか」

セシリア「料理に見た目は必要ではなくて?」

箒「確かにそうだが……いくら何でもそれは……」

箒(食紅はパンとか菓子づくりに使うものだったような……イギリスの料理は違うのか?)
380 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 22:19:16.46 ID:pz/fTJt20
セシリア「よし、出来ましたわ」

箒「ま、待てっ、その絵の具を本当に使うのか?」

セシリア「絵の具とは何ですの!失礼な……ちゃんとレシピ通り味付けしましたわ」

箒「レシピに食紅を入れろと書いてなかっただろ……」

セシリア「それは私のアレンジですわ!……とにかく、味は何も問題ありませんわ!」フンス

箒「……本当か?」ペロッ

箒「ンッ!!?カハッ!!ケホッ!!コホッ!!」

セシリア「しっ!篠ノ之さん!?」

箒「水ッ……早くッ……!!」

セシリア「どうぞ!」

箒「!」パシッ ゴクゴク

箒「っはあ……助かった……」

セシリア「ど、どうしました?」

箒「セシリア、一つだけ聞かせてくれ」
381 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 22:32:42.69 ID:pz/fTJt20
箒「お前……味覚はある……よな?」

セシリア「突然何をおっしゃいますの?」

箒「まずそのソースの味見をしろ。話はそれからだ」

セシリア「そんな大袈裟な……」ペロッ

セシリア「ッ〜!!?」

箒「ほら、水だ」

セシリア「!」ゴクゴク

箒「分かったか?」

セシリア「……ええ……分かりました」

箒「胡椒の辛さ、しょっぱさ、謎の甘さ、酸っぱさ、玉ねぎの辛さが入り交じってるぞ」

セシリア「何故こんな事に……」

箒「分量はちゃんと量ったか?」

セシリア「もちろん、ちゃんと量って……やり……ましたわ……」

箒「……」

セシリア「目分量でやりましたわ……」

箒「原因が分かったな」
382 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/25(金) 23:06:20.87 ID:pz/fTJt20
セシリア「今度はちゃんと量って、一から作り直しですわね……」

箒「早くしないと揚げた魚が腐るぞ」

セシリア「中まで火を通してあるから大丈夫ですわ」

箒「だといいんだがな……」

セシリア「うぅ……また玉ねぎを切らなくてはならないのですね……」

箒「そういえば言い忘れていた。セシリア、包丁で食材を切る時はこうして切るんだ」ストンッ

セシリア「これは……私が使っていた包丁ですか?」

箒「同じ物だ。使い方が違うんだ」

セシリア「こう……ですか?」ザクッ

箒「違う違う、上から押し切るのではなく……こうやって……横に引いて切るんだ」ストンッ

セシリア「上から押す……のではなく横に引いて……」ストンッ

箒「その調子だ」

セシリア「……」

セシリア「あの……篠ノ之さん?もう手を持っていただかなくて結構ですわ……」

箒「え?あ、す、すまんっ!」バッ
383 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/26(土) 22:17:38.45 ID:LJrW0wbP0
〜五反田家〜

一夏「百年……終わった……」グテー

弾「長かった……本当に……長かった……」グテー

鈴「あと五年は……桃鉄しなくていいー……」グテー

清「いやいや……あと十年しょ……」グテー

一夏「どこのどいつだよ……百年なんて設定した馬鹿は……」

鈴清「「うっせー……」」

弾「俺……百年の間に何回アルマゲドン食らったんだ……」

一夏「それは良かった……うん、良かった……ハリー・スタンパー……」

弾「やかましいわ……」

鈴「ジョン・マクレーン……」

清「コーベン・ダラス…………」

弾「分かったから……分かったからその……ブルース・ウィリス……縛りはいいって……」

一夏「マイケル・ベイ……」

弾「いいっつってんだろ……ってそれアルマゲドンの監督じゃねぇか……」
384 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/26(土) 22:43:15.83 ID:LJrW0wbP0
一夏「どっこいしょっと……おら、帰るぞーチビどもー」

鈴清「「うーい」」ノソノソ

弾「何だよ……もう帰んのか?」

一夏「悪いな、早く帰ってやんないと首を長ぁーくして待ってる奴がうるさいからな」

弾「っかぁーなんつー台詞吐きやがるんだこんにゃろめー」

鈴清「「こんにゃろーこのたらしヤローがー」」

一夏「何でそこまで言われるんだよ……俺は……」

鈴「いやいやお兄さんよー」

清「胸に手を当てて聞いてみなよー」

一夏「ふむ……」

一夏「分からん」

清「これだから一夏んは……」ヤレヤレ

鈴「ダメダメですなぁ……」ヤレヤレ

一夏「どうもすいませんね」

弾「お前等いい加減に帰る準備しろよ……」

一夏鈴清「「「うーい」」」
385 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/26(土) 23:15:09.16 ID:LJrW0wbP0
弾「おら帰れー」ガチャ

鈴清「「言われなくともー」」

一夏「今日はありがとうな」

鈴清「「お邪魔しましたー!」」

弾「いいって事よ。またいつでも来いよ」

蘭「一夏さん鈴さん清さん、また遊んでやってくださいね」

一夏「おう」

鈴清「「モチのロン!」」

弾「お前は俺のお袋かっつーの」ペシッ

蘭「うっさい馬鹿」ゲシッ

弾「いでぇっ!蹴る事ぁねぇだろ!それに兄貴に向かって馬鹿とは何だ馬鹿とは」

蘭「馬鹿は馬鹿でしょ」

一夏「兄弟漫才の途中悪いけどまたなー弾」

鈴清「「ばいばーい!」」ブンブン

弾「ってもうあんなとこに、じゃあなー!」

蘭「また来てくださいねー!」
386 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 21:34:35.44 ID:E8qqj+PA0
鈴「やっぱ日本はいいですなー♪」クルクル

清「やっぱ故郷が一番ですなー♪」クルクル

一夏「どんだけ中国嫌だったんだよ……って俺の周りを回るな」ガシッ

鈴清「「みゃっ!」」

一夏「ったく、そんなんでよく代表候補生になれたな」

鈴清「「哀しいけどこれ実力なのよね!」」

一夏「あーさいですか」

コロコロコロ コツン

一夏「ん?ボール?」ヒョイッ

鈴清「「後ろだよ」」

少年「ううっ……ッ〜!」

一夏「おい、大丈夫か?」

少年「平気だもんっ……転んだ……だけ……だもんっ……」
387 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 21:56:34.13 ID:E8qqj+PA0
一夏「強いな、よく泣かなかったな」ワシャワシャ

少年「姉ちゃんが……心配するから……俺っ……泣かないっ………」

一夏「姉ちゃんって本当にそうだよな。俺も姉ちゃんいるんだけどさ。本当、弟の事ばっかり心配して自分の事なんてそっちのけだもんな」

少年「お兄ちゃんも?」

一夏「おう、俺もだ。だからさ、強くでっかくなってやりたいよな。姉ちゃんに心配かけないように」

少年「うん!」

一夏「よーし、じゃあとっとと家に帰ろうぜ。もう痛くないな?」

少年「うん、平気!」

少女「あー!いたー!」

少年「姉ちゃん!」

少女「こんな時間まで出歩いて……お母さんに早く帰って来なさいって言われてたでしょ!」

少年「ご、ごめん……姉ちゃん……」

少女「もうっ……あ、弟がご迷惑おかけしました」ペコリ

鈴清「「いえいえ」」

一夏「迷惑だなんてそんな……」
388 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 22:04:10.58 ID:E8qqj+PA0
少女「服までこんな汚して……」パンパン

少年「い、いいよ、自分でやるって」

少女「いいから姉ちゃんに任せ!」ウガー

少年「わ、分かった……」シュン

鈴清((なんか千冬さんと一夏んみたい))

少女「ほら、お礼は」

少年「ありがとうございました」ペコリ

鈴清「「どういたしまして!」」

一夏「いいって事よ。姉ちゃんを大切にな」

少年「うん!」

少女「ほら、早く帰って夜ご飯食べるよ。お母さんずっと待ってるんだから」グイッ

少年「うん、お兄ちゃんお姉ちゃん達、ばいばい!」ブンブン

少年「ありがとうございました」

鈴清「「ばいばーい!」」

一夏「じゃあなー」
389 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 22:11:44.57 ID:E8qqj+PA0
一夏「お母さん、か……」ボソッ

鈴清「「……」」

一夏「……」

鈴「うししっ、一夏んは相変わらずですなー」クルクル

清「うししっ、本当、相変わらずですなー」クルクル

一夏「相変わらず?何が?」

鈴清「「そういうとこ!」」ビシッ

一夏「そういうお前等はどうなんだよ」

清「え?」キョトン

鈴「お?」キョトン

一夏「日本に帰ってきてから、何か変だっただろ」

鈴「帰ってきてから?」

清「なんか変だった?」

鈴清「「あー……」」
390 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 22:46:37.55 ID:E8qqj+PA0
一夏「ん?何だ?」

鈴「え、えーっとね……」モジモジ

清「あのね……あれはね……」モジモジ

一夏「何だよ」


鈴清「「寂しかったから、かな……」」


一夏「……向こうでの生活が?」

鈴「だってだってー!」

清「中国と日本じゃ全然ちがうしー!」

鈴「ご飯ちょーマズイしー!」

清「空気ちょー汚いしー!」


鈴清「「何より一夏んがいなかったしー!!」」


一夏「ま、そうだわな」
391 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 23:27:35.38 ID:E8qqj+PA0
鈴「だからよー!今度の対抗戦よー!」

清「タッグマッチでやろうよー!」

一夏「どこが“だから”なんだよ。どこが」

鈴清「「うっせー!つべこべ言うんじゃねー!やるぞー!!」」

一夏「俺は別にいいけど姉ちゃんが許すかどうか……」

清「そこはさぁ、ほらさぁ、一つどうかね?」

鈴「頼んますよぉ、一夏の旦那ぁ」

一夏「俺にゴマすらずに姉ちゃんにすれって……もうすぐ家に着くから」

鈴清「「えー」」

一夏「面倒くさがるなよ……お前等がしたいんだろ?」

清「だってだってー」

鈴「千冬さん頑固だしー」

鈴清「「融通効かないしぃー」」ブーブー

一夏「姉ちゃんの前で絶対に言うなよ……」
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 23:44:02.33 ID:E8qqj+PA0
一夏「ただいまー姉ちゃーん?」ガチャ

鈴清「「お邪魔しまーす!」」

マッタクオマエタチハ…ナニヲドウスレバコンナコトニナルンダ…

一夏「あーらら、何か怒られてらぁ」

鈴清「「なになにー?」」ヒョコッ

千冬「使った物はせめて一ヶ所に固めろ、食材はちゃんと片付けろ。いいな」

箒セシリア「「はい……」」

千冬「それにしても何だこれは、現代美術か?前衛的芸術か?いずれにせよ料理には見えんぞ」

セシリア「はい……で、ですが味の方はーーー」

千冬「食紅を入れてから味見をしたか?」

セシリア「いえ……」

千冬「箒も、食べ物を粗末にする前に止めろ」

箒「はい……」
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 23:53:57.29 ID:E8qqj+PA0
一夏「おーこれなんかすごいぞ……色が見事に真っ青だ」

鈴「うわー不味そー」

清「美味しくなさそー」

セシリア「それは食べーーーううっ」ギュルルル

鈴「どったの?」

清「大丈夫?」

セシリア「織斑……先生……」ギュルルル

千冬「行ってこい」

セシリア「失礼……します……」ガチャ

一夏「何があったんだ?」

箒「セシリアが魚を揚げてあったんだがそれにはちゃんと火が通ってなかって……作った分を全部一人で食べてしまって……」

一夏「今に至る、って事か」

千冬「これなら私の方がまだマシだな」

一夏「……いい勝負な気が」ボソッ

千冬「……」ゲシッ

一夏「嘘ですッッ!!!」

クロエ「……」スースー
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/27(日) 23:55:41.38 ID:E8qqj+PA0
※料理にむやみやたらに食紅を混ぜるのはやめましょう


地獄をみるぞ


395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/28(月) 01:17:33.81 ID:/isrIDLAO
セシリアはリアルブルーハワイを作ったのか……
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 21:42:08.10 ID:RikKyS1Y0

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?「なあ、見てるか。俺は必ず次のゲームにも勝つぜ」

?「ライブカードなんざ知った事か。俺はお前達から奪ったチップ……俺の持ってるモンを全部叩き売ってやってアウトランさ」

?「つまり、育てて刈り取ってやるのさ。俺の十八番さ」

?「絶対に手に入れてやる。“好きなだけ奪い好きなだけ与える”事の出来る“自由”を……」


?「“俺達”が望んだ“自由”を」


?「だからさ……うッ……!!」

ガクッガクンガクン

?「ッ……クソッタレ……何だってんだよ……」グッ…

?「冗談じゃねぇ、ゲームはこっからが面白ぇんじゃねぇか……なのにシケた事言ってんじゃねえよ……」

?「ベットもショーダウンもまだだぜ……まだ……ゲームは始まっても……ねえ……」

?「クソッタレ……冗談じゃねぇぜ」
397 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 21:51:40.81 ID:RikKyS1Y0
?「……」

?「ふむ……」

?「……」

?「エム、早くしなよ」

エム「分かっている」スッ

カツン

?「待ったはなし、だよ?それがチェスの“ルール”だからね」カツン

エム「……」

?「持ち時間を決めた方がいいみたいだねぇ」

エム「……」

?「まあいいさ、好きなだけ考えなよ」

エム「……」
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 22:13:00.44 ID:RikKyS1Y0
?「エム、いい手を教えてやるよ」スッ


ガシャーン……カランカラン……


ケイ「ヘッ、これが本当の台無し、ってな」

?「ケイ……これは“ルール違反”だよ」

ケイ「ジェイ、テメェの悪いクセを教えてやるよ。それはルールだの何だのにしがみついて、肝心のポットに手を伸ばそうとしねぇ事さ」

ケイ「そんなんじゃあせっかくのポットを奪われちまうだけだ。分かってんのか?気が付いた頃にゃあお気の毒様、全部“奪い尽くされ”ちまうぜ?」


ジェイ「僕を縛れるのは“ゲーム”の“ルール”だけさ」


ケイ「ケッ……そうかよ……」

エム「ケイ、もういいのか」

ケイ「ああ、チップはもう数え終わったぜ」

ジェイ「必要ないんじゃない?そんな行為」

エム「ジェイの言う通りだ。ケイの行為は時間の無駄だ」
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 22:49:32.42 ID:RikKyS1Y0
ケイ「チップを奪い、奪われるからこそ、ゲームは面白ぇんじゃねぇか」

ジェイ「なら次は僕にゲームをさせてよ」

ケイ「悪ぃな、まだ俺のターンは終わっちゃいねぇぜ」

ジェイ「いい加減、僕もエムも退屈なんだよ。ねえ?エム」

エム「ケイの好きにしろ。だが、たまには私にも遊ばせろ」

『ジェイ、エム、ケイの三名は直ちに作戦室に来られたし。繰り返す、ジェイ、エム、ケイの三名はーーー』

ケイ「ヘッ、丁度いい。次のゲームのお誘いだぜ」

エム「次の奴は、もっと歯応えがあるといいがな」

ジェイ「大丈夫だよ。わざわざ僕達が呼ばれるんだから、次も楽しめるさ」

ケイ「ヘッヘッヘッ、違いねぇや」

エム「フッ……そうだな」

ジェイ「フッフッフッ……」
400 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 23:04:34.68 ID:RikKyS1Y0
?「なあ大将、いい加減にしろよ。これでもう二度目だぞ?」

?「すまなかったと言っているだろう。何かの手違いでーーー」

ダンッ

?「理由なんざ毛ほども問題じゃねぇんだよ。テメェは二度も俺達に約束通りの前金を払わなかった、この事実が問題なんだよ」

?「契約違反、とでも言いたいのか?報酬は上乗せして、こちらとしても誠意を見せたつもりだが」

?「待ちなさい、オータム」

オータム「ああ?何だよ、スコール。こいつの肩を持つのか」

スコール「三度目の正直、というやつよ。大目に見なさい」

オータム「けっ、わーったよ」

スコール「社長さん、私達はお互いプロフェッショナル……そうでしょ?」

社長「ああ、そうだ」


スコール「なら“裏切らない”事ね」


社長「……分かっている」
401 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 23:17:57.64 ID:RikKyS1Y0
オータム「テメェが俺達を裏切らない限り、俺達もテメェを裏切らない。それが俺達のルールだ」

オータム「俺としても、出来る事ならアンタらとはこれからも良い商売仲間でいたいんだよ。それこそ、需要と供給ってやつさ……分かるか?」

社長「もちろんだ。こちらもそうでありたい」

スコール「お互い、善処しましょ?」

社長「ああ……もちろんだ」ギシッ

スコール「……」

社長(犬畜生風情が……取るに足らん些末を……)

オータム(そろそろ潮時だな)

スコール「それにしても遅いわね。チームファントムペイン」

オータム「幻肢痛(ファントムペイン)?お前の知り合いか?」

スコール「案外、そうかもしれないわね」

オータム「何にせよ御大層な名前だぜ」
402 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/29(火) 23:43:22.61 ID:RikKyS1Y0
スコール「あなたが言えた義理かしら?」クスッ

オータム「うっせぇ、モノクローム・アバターよかよっぽど品があんだろうが」

スコール「ふふっ、そうね」

バシュン

ジェイ「これはこれは、社長にモノクロームアバター隊長に副隊長」

ケイ「俺達をお呼びかい?」

社長「貴様等、自分の立場が分かっているのか」

エム「分かっている」

オータム『スコール、こいつら……』

スコール『ええ、見ての通りね』

オータム『おいおいマジかよ。こんなのと一緒に仕事たぁよ……』

スコール『どんな状況であろうと仕事は必ず成し遂げる、それがプロよ』

オータム『へいへい、いちいち言わなくても分かってる。分かってんよ』
403 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 00:16:42.92 ID:Rdhm6fZZ0
社長「まずは今回の作戦を遂行するにあたってファントムペイン、貴様等にはモノクローム・アバターと協力して作戦を遂行してもらう」

ジェイ「協力して、ねぇ……いいさ、僕は構わないよ。ゲームの邪魔さえしなければね」

ケイ「まさかたぁ思うがよ。人の上前ハネようなんざ……考えてねぇよな?モノクローム・アバターさんよ」

エム「いいか、私達の邪魔だけはするなよ」

オータム「知るかボケ。まずは大人のルールでも勉強する事だな」

ジェイ「僕を縛れるのはゲームのルールだけさ」

オータム「チッ……面倒せぇな」

スコール「あなたがリーダーかしら?」

エム「何だ」

スコール「これだけは言っておくわ。せいぜい裏切らない事ね。私達を」ニコッ

エム「お前も、私達の邪魔をするなよ」

ケイ「あーあ、先行き不安だぜ……これじゃあまるでクソッタレじゃねぇか」

社長(こいつら……)

社長「作戦を説明する。よく聞けよ」
404 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/03/30(水) 00:20:15.52 ID:Rdhm6fZZ0
マドカのエムって
なんのエムなんだろう
わからないや
いずる
405 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/30(水) 16:41:14.88 ID:8mzWaPZd0
http://imgur.com/vNClUrs.png
http://imgur.com/Ld7y9YS.png
http://imgur.com/sUs4KnH.png
http://imgur.com/Cmzvki7.png
http://imgur.com/ahUYAOD.png
http://imgur.com/gQvFwK9.png
406 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/30(水) 18:43:45.87 ID:oMR7n0y2O
>>405
グロ注意
407 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/06(水) 11:00:22.21 ID:5/6w8f6t0
保守
408 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/06(水) 21:29:39.46 ID:rZKMYITL0

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一夏「失礼しまーす。織斑先生ー?」ガラッ

千冬「こっちだ」チョイチョイ

一夏「呼び出してまで話って何ですか?」

千冬「単刀直入に言う。クラス対抗戦をタッグマッチにしても構わないか」

一夏「へー……はぁーん……ほー……タッグマッチ、ねぇ……へー」

千冬「二組のクラス代表の鈴から強い要望があった。こちらとしてもお前が良ければそうするが……どうだ?」

一夏「いいっすよ。ま、頑張ったあいつらへのご褒美的な感じなんで」

千冬「当日までにタッグをーーーいや、これは言う必要はないな」

一夏「特に俺だからね」

千冬「なら話は以上だ」

一夏「ほーい、分かりましたー」
409 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/06(水) 21:41:28.70 ID:rZKMYITL0
千冬「それで、だ」

一夏「それで?」

千冬「鈴と清の奴はどうだったんだ?学園に来た当初は妙なまでに浮わついていたが……」

一夏「向こうでの生活の反動だってさ。久し振りに日本に帰ってきたんだから、はしゃぎまくってたんだよ」

千冬「そうか……なら良かった」

一夏「大げさだなぁ」

千冬「鈴と清の方がな」

一夏「あーそうですかー」

千冬「ふふっ、所詮はあいつらも……まだまだ尻の青い小娘、という事だな」

一夏「そういう姉ちゃんこそ、毎回毎回久し振りに会うからって朝までドンチャン騒ぎすんのに人の事言えた義理?」


スパーン!!


千冬「織斑先生だ」

一夏「……ぅあい……」ジンジン
410 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/06(水) 21:56:04.39 ID:rZKMYITL0

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「ねえねえ、セシリアさん。今日はバドミントン部に来れない?」
「今日こそバスケ部に来てよ〜!お願い〜!」
「あのぉ……アーチェリー部の方もそろそろ……」

セシリア「すみません、今日は先約がありますの」

「んーならしょーがないねー」
「出来るだけ早く来てね!」
「あい……ならまた今度という事で……」

セシリア「善処しますわ」

ゾロゾロ

一夏「おーいつもながら人気者は辛いな、セシリー」

セシリア「やはり大会が近付くと皆さんからお声をかけられるのが多くなりまして……」

一夏「あれ?ラクロスはもう終わったのか?」

セシリア「ええ、ついこの間終わりましたわ。惜しくも優勝は出来ませんでした」

一夏「セシリーが助っ人にいながら?」

セシリア「私一人で勝てる程、戦いは甘くないという事ですわ」

箒「そうだ、セシリアの言う通りだ」

鈴清「「だねー」」

クロエ「……」モグモグ
411 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/06(水) 22:12:16.45 ID:rZKMYITL0
一夏「懐かしいなー俺も中学の時によく助っ人やってたな」

鈴「おおっ、そういえばー」

清「そーいう事もありましたなー」

セシリア「一夏さんも?」

一夏「おう、助っ人の神様とか何とか言われてたなぁ」

鈴清「「人呼んで、助っ人のいっちゃん!」」

一夏「誉めるな誉めるな」

セシリア「まあっ、それは素敵ですわね」

一夏「そうか?今となってはいい思い出だよ」

セシリア(まるでお父様のようですわ。一夏さん♪)

箒「クロエ、さっきから黙っているがどうした?」

クロエ「いえ……私は……部活動、というものをここに来てから知ったので……」

箒「そうだったのか……」

クロエ「も……申し訳ありません」ペコリ

箒「あ、謝らなくていいぞ……事情があるんだからな」
412 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/06(水) 22:26:47.25 ID:rZKMYITL0
一夏「そういえば何部に入ったんだ?鈴と清は」

鈴清「「そういう一夏んこそ、部活してんのかよー」」

一夏「俺はほら、あれだよ……ほら……ISで忙しいとか何とかかんとかで……まあ、そういう事だよ」

鈴清「「じゃああたし達もそういう事!」」

一夏「あーあーさいですかー」

清「それよりさーそんな事よりさー」

鈴「あの話、千冬さんから聞いたー?」

一夏「タッグマッチだろ?もちろん、OKしといたぞ」

鈴清「「やっほーい!ありがとー!」一夏ぁーん」ガシッ

一夏「おわっ……ちょっ……引っ付くな……!」

鈴「一夏ぁーん、大好きだよー」スリスリ

清「一夏ぁーん、愛してるよー」スリスリ

一夏「分かったから!分かったから落ち着いて飯を食わせろっての!」

箒「タッグマッチ……」チラッ

セシリア「パートナーはもちろん……」チラッ

クロエ「私……になりますね……」
413 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/06(水) 22:48:02.48 ID:rZKMYITL0
鈴「ええっ、クロちんなの?」

清「ええっ、そうなの?」

一夏「何でそんなに驚いてんだ?」

清「だってクロちんあんまりガツガツくるタイプじゃないじゃん?」

鈴「どっちかっていうとあんまり争い事を好まないってタイプじゃん?」

一夏「んーまあ……そうだな」

クロエ「あの……出来る事なら……私は出場したくないのですが……前回のクラス代表決定戦に出場したので……」モジモジ

一夏「何言ってんだよ。いつも通りやればいいんだよ。クロエ」ポンッ

クロエ「……そうですね。分かりました」

鈴「にししっ、これは面白くなりそうですなー」

清「にししっ、これは大波乱の予感ですなー」

セシリア(私ではまだ……一夏さんと肩を並べる事は出来ません……)

箒(私にISがあれば……)
414 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/06(水) 23:20:45.09 ID:rZKMYITL0
〜???〜

『俺は生まれついての流れ者さ♪落ち着くなんてできやしねぇ♪』

ケイ「本気なのか?」

ジェイ「ああ、本気さ。僕は二ドルレイズするよ」

エム「……」

『カワイ子ちゃんのいる場所にいるぜ♪』

ケイ「じゃあコールだ」スッ

ジェイ「後悔しないでよ?」スッ

エム「……」スッ

『キスして愛して誰でもいいから♪』

ケイ「クソッタレ……」

ジェイ「育てて刈り取るのは……君の十八番だろ?」

エム「ゲームを楽しむのはいいが、まずはこのうるさいのを止めろ」
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/06(水) 23:49:42.43 ID:rZKMYITL0

『抱いて燃やして名前も言わずに♪』

ケイ「BGMがねぇゲームは面白くねぇだろ?インベーダーゲームにだってBGMはついてんだぜ?」

ジェイ「僕はいいよ。ケイの好きにしなよ」

エム「もういい」

『人呼んで流れ者♪そうさ流れ者♪』

ケイ「それにしても、あのスコールとオータムって奴ぁ結構いい線いってるぜ。チップとしてな」

エム「だが、他の連中はどうだろうな」

ジェイ「さあね、オマケになればいいぐらいじゃないかな?」

『俺は流れて♪流れて♪流れて♪』

エム「織斑一夏とクロエ・クロニクル、奴等のチップは我々と釣り合うのか」

ジェイ「簡単だよ、僕達が足りない分を補ってあげればいいんだよ」

ケイ「補うだぁ?俺はてっきりこう思ってたよ……」

ケイ「補わなきゃならねぇのは俺等だってな」
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/07(木) 00:41:26.43 ID:2EfkaoPp0

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一夏「唸る疾風、凰鈴音……轟く雷光、凰清音……中国四千年の歴史が生んだ天才少女、まさに神が授けた龍の子なのである」

クロエ「ブルーティアーズとは違い、二人のIS、神龍は最近の戦闘映像まで公開されていますね」

一夏「よっぽど自信があるんだろ。この何とか砲ってのはそれほど会心の出来なんだろうな」

クロエ「そのようですね」

箒「……」

一夏「えーなになに、この神龍は燃費向上に着目した機体ではあるがその攻撃力は他国のISとは一線を画すものであり、さらには操縦者の凰姉妹の実力と相まって他の追随を許さないものとなっているのである」

一夏「って、まだあるぞ、この文章……」

クロエ「過剰な宣伝、と言わざるを得ませんね」

箒「だから前日の夜になってから対策を練るな……」

一夏「やらないよりかは万倍マシだろ?」

箒「……」

クロエ「一夏様は見ないのですか?」

一夏「いーのいーの、機体特徴を見れればいいから」
417 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/07(木) 00:59:37.02 ID:2EfkaoPp0
一夏「それよりもクロエは鈴と清の戦い方をよく見とけよ」

クロエ「はい」

一夏「あいつらは理屈じゃないぞー……喧嘩に関しちゃあ俺でも時々何するか分からないからな」

クロエ「……分かりました」

箒「珍しいな…」

一夏「こればっかりは茶化せないからな」

箒「なら前日の夜にこんな事をするな」

一夏「はいはい、そーですね」

クロエ「……」

一夏「ま、結局のところぶっつけ本番だけどな」

箒「……勝てるのか?」

一夏「珍しいな、そんな事言うなんて」

箒「うるさいっ……で、どうなんだ?」

一夏「勝てなきゃ今頃こんな事してないって」

箒「はあ……そうだな」
418 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/07(木) 01:29:37.58 ID:2EfkaoPp0
鈴「えーなにこれー」

清「一夏んのISの映像ないじゃーん」

鈴「せっかくアリーナ全部の映像集めたのにー」

清「聞いた話じゃ一夏ん全然IS使わないしー」

鈴「武器も何があるか誰も見てないしー」

鈴清「「駄目駄目じゃーん!」」

清「どーすんの、鈴!クロちんはまだしも一夏んのISは未知数だよ!」

鈴「どーしよ、清!とりあえずすごくでかくてすごく白くてすごく重くてすごく堅いって事しか分かってないよ!」

清「とりあえず!一夏んのISはクロちんの零式と同じ系列じゃない?」

鈴「零式は格闘機だから射撃機?」

清「重くて堅いって事は重砲撃型?」

鈴「一夏んが射撃?」

清「っていうかそもそも誰が作ったの?」

鈴清「「まあいっか!後はぶっつけ本番、やるっきゃないね!!」」
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/09(土) 12:37:57.28 ID:TvcKWWR/0

双子いい感じ、原作も(ry
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/11(月) 20:34:47.04 ID:OfjfG+sW0

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オータム「どうだ?」

スコール「……三流以下ね」

「駄目です。奴等また振り込んでやせん」

オータム「あんのアンクル・サムが!!上等じゃねぇか!!」ガスッッ ガシャーン

スコール「二度ある事は三度ある、という事ね」クスッ

オータム「……よーし、働くお姉さん方ぁ……これから俺等チームハーキュリーズは、あのIS学園の生徒さん方に“社会”ってモンを御教示して差し上げるぞ」

オータム「人様との約束を守れねぇとどうなるか……それをあの哀れなガキ共を徹底的にお手本にしてな」

クスクスクスクス

スコール「最悪のタイミングで、最高の邪魔をしてあげましょう」ニコッ


ウオオオォォォォォー!!


オータム「いつになくお前もやる気じゃねぇか」

スコール「そうかしら?私はいつも通りよ」

オータム「その台詞は、目も笑ってから言えよ」
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/11(月) 21:41:06.67 ID:OfjfG+sW0

「はーい、先生ー!バナナはおやつに入りますかー?」

オータム「ああ?馬鹿か、あんなモンおやつな訳ねぇだろ」

「やったー!ありがとー先生ー!」

スコール「けど、あなたの場合……おやつに、よりも“もっと他に使うところ”があるんじゃないかしら?彼と別れてから随分と“御無沙汰”でしょ?」

フフフフッ……

「あの、スコールの姉貴、さっきのアレは一体……」

オータム「っといけねぇいけねぇ、忘れてた。ファントム・タスク社の新製品、ナノマシンの化粧品か何かか?」

スコール「私達の監視用ナノマシンを欺く物よ。だから、私達の遠足のお話も資本主義のおじさん達には仕事のお話に聞こえているわ」トントン

オータム「結構じゃねぇか、それじゃああいつら“はバナナはおやつに入る”と思ってるって訳だ」

スコール「彼との関係も続いてる、ともね」

「違うのよ!!あれはあいつがーーー」ガミガミガミ

スコール「また始まったわね……」
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/11(月) 22:13:45.70 ID:OfjfG+sW0
オータム「待て、スコール」

スコール「何かしら?」

オータム「そんなモン……どうやって手に入れた」

スコール「新しいクライアント候補がくれたのよ。前金から仕事から共々ね」

オータム「クライアント候補、だぁ?そんな大事な事、何で今まで言わなかった」

スコール「言わなかった訳じゃないわよ?ほら、今言ったじゃない」

オータム「ッ〜……そういう意味じゃあねぇんだよ!!」

オータム「はあ……いいか?このハーキュリーズはな、今の今まで俺のモンなんだよ。知ってたか?」

スコール「そうだったの?それは初耳ね」クスッ

「スコールの姉貴、本当に大丈夫なんですか?」

スコール「安心して頂戴、問題ないわ」

オータム「根拠は何だ」

スコール「根拠、ね……」

オータム「……」

スコール「私の勘じゃ駄目かしら?」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/12(火) 11:55:56.46 ID:lJa85PnqO
おつ
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/12(火) 13:34:59.23 ID:wMSxhYwy0
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/12(火) 21:45:35.75 ID:G3m02Yey0

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クロエ「あの……やっぱり……出場しないと……駄目、ですか……?」

一夏「ここまで来て?今更言う?」

クロエ「ううっ……そうですよね……分かりました……」

一夏「ったく、しょーがないな」

セシリア「何を弱気になっていますの!そんな事では鈴さんと清さんに負けてしまいますわ!」

一夏「いや別に俺ひーーー」

セシリア「クロエさん!」ガシッ

クロエ「はッ、はいッ!?」ビクッ

セシリア「一夏さんを、お願いしますわ」グッ

クロエ「りょ……了解、しました………」

一夏「なあ、俺の話聞いてよ」
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/12(火) 22:05:37.44 ID:G3m02Yey0
箒「クロエは少し謙遜し過ぎだ。もっと堂々としてもバチは当たらないぞ?」

クロエ「了解……です……」

一夏「あのさぁ、そんなに俺って頼りない?」

セシリア「そ、そんな事ありませんわ……しかし、万が一の事を考えると一夏さんお一人では心配で心配で……」

一夏「どういう万が一なんだよ……」

セシリア「ですからこの私をパートナーにーーー」

一夏「はいはい、それはクロエに当ててから言いましょうね」

箒「そんなに嫌なのか?」

クロエ「私は……その……あの……大勢の前で何かをするのは……得意ではありません……」

箒「ならこの機会に治せばいい」

一夏「なかなか酷な事を仰ってますね。それはお前のーーー」

箒「ああ、そうだな」グリッ

一夏「おわっ!……お前ッ……試合前だぞッ……」ピョンピョン

箒「ふんっ」

クロエ「……」オロオロ

セシリア「一夏さん……」
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/12(火) 22:28:46.89 ID:G3m02Yey0
一夏「おああぁ……ちょっと早いけどぉ……先に出とくかぁ……」ジンジン

クロエ「分かりました」

一夏「という事だから、お二人は早く教官室にいけよ。ここは危ないぞ、俺等の出撃で」ジンジン

箒「そうだったな……行くぞ、セシリア」

セシリア「え、あ、はい……」

箒「一夏、クロエ……負けるなよ」

一夏「負けるかよ」

クロエ「了解です」

セシリア「一夏さん、クロエさん。御武運を」

一夏「おう」

クロエ「感謝します」ペコリ
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/12(火) 22:56:50.48 ID:G3m02Yey0

ワアァァァァァ!!

一夏「んー?あ、やっぱり早かったか」

クロエ「そのようですね」

一夏「それよりも」


キャーオリムラクーン!クロニクルサーン!ガンバッテー!ファイトー!マケンナヨー!!


一夏「出てきただけで何だこの歓声は」

クロエ「凄い数の観客です……想像していた以上の……」

一夏「皆見ててくれよー!やあぁってやるぜ!!ほら、クロエも何か言えよ」

クロエ「や……やってやるぜー……?」

ワアァァァァァ!!

本音「ふれ〜!ふれ〜!おりむ〜とく〜ろにん!」

清香「一組代表として頑張ってよー!!」

静寐「二人とも始まる前からそんなに言わなくても……」

簪(……頑張って……)

三年生(織斑さんにクロニクルさん。貴方達がいかに美しいか、拝見させて頂きます……)
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 21:34:54.29 ID:/fbMy9Dw0
一夏「んーさてと、今回は相手が相手だからな。クロエ、ちょっとだけウォーミングアップするぞ」

クロエ「分かりました」

一夏「いくぞ」フシュウゥゥゥゥ

クロエ「はい」チュイィィィ


ガキィィィンッッ


一夏「よっと」バシッ ドゴッッ

クロエ(蹴られたの勢いと壁を利用して……)ゴオォォッッ

一夏「来い!ふんっ!」ドガアァッッ

オォォォォ……

一夏(やっぱツヴァイより零式の方が速いな……)

クロエ「……」ガギャッッ

一夏「うおっと、ほいっ」ドゴッッ

クロエ「……」シュッッ

一夏(いつもの……ならこっちは)クルッ

クロエ「ッ」ドゴッッ

一夏「裏拳だ……って大丈夫か?クロエ?」

クロエ「はい、大丈夫です」
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 21:35:32.67 ID:/fbMy9Dw0
一夏「んーさてと、今回は相手が相手だからな。クロエ、ちょっとだけウォーミングアップするぞ」

クロエ「分かりました」

一夏「いくぞ」フシュウゥゥゥゥ

クロエ「はい」チュイィィィ


ガキィィィンッッ


一夏「よっと」バシッ ドゴッッ

クロエ(蹴られたの勢いと壁を利用して……)ゴオォォッッ

一夏「来い!ふんっ!」ドガアァッッ

オォォォォ……

一夏(やっぱツヴァイより零式の方が速いな……)

クロエ「……」ガギャッッ

一夏「うおっと、ほいっ」ドゴッッ

クロエ「……」シュッッ

一夏(いつもの……ならこっちは)クルッ

クロエ「ッ」ドゴッッ

一夏「裏拳だ……って大丈夫か?クロエ?」

クロエ「はい、大丈夫です」
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 21:56:52.15 ID:/fbMy9Dw0
一夏「じゃあ続けるぞ」

クロエ「はい」

一夏「……」シュッッ

クロエ「……」ガシッッ

ググググッッ……

一夏「……」ブンッッ

クロエ「……」バッ ガギャアッッ

一夏「……」ガシッッ ドゴッッ

クロエ「ッ……」


本音「うわわ〜ちょ〜痛そ〜」

静寐「あれで……ウォーミングアップ……?」

清香「ウォーミングアップにしてはやり過ぎだよ!なんかすっごい音してるよ!」アタフタ

三年生(美しい……しかし、あれはまだ氷山の一角……)

簪(二人とも……あれで本気じゃないんだ……)
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 22:20:15.12 ID:/fbMy9Dw0
セシリア「クロエさんの零式の攻撃を受けても怯みすらしませんわね……一夏さん……」

箒「一夏が凄いと言うよりもツヴァイフォーミラの堅さ凄いな……」

セシリア「いくら装甲が堅くても……衝撃は伝わっているはずです……あれだけ直撃していれば……」

箒「流石は姉さんだな……」

真耶(束博士の作った銃……一体どんな代物なのでしょうか……)

真耶「……」

千冬「山田先生?」

真耶「えっ!?は、はいッ!なっ、何ですか?」

千冬「生徒の試合をそんな顔で見る教師がどこにいますか」コツン

真耶「すみませ〜ん!だって……つい……えへへっ」

千冬「えへへ、じゃありませんよ。全く……」

真耶「次からは気を付けますっ」

千冬「はあ……是非そうしてください」
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 22:41:39.29 ID:/fbMy9Dw0
クロエ「……」ドンッッ!!

一夏「うおッッ……!」ドガアァッッ!!

クロエ「はっ!す、すみません!」ペコリ

一夏「い、いや……大丈夫だ」


鈴清「「なるほど、恐ろしい力よ。だが!!」」ビシッッ


鈴「貴様等はその力に頼り過ぎておる」スーッ スッスッ

清「力に頼り過ぎておるから、敵に敬意が払えなくなるのだ」バッ スーッ バッ

一夏「ようやく来たと思ったら……はあ、耳が痛いや……」

クロエ「敬意……?」

鈴「その力を背にした貴様等の理屈が」スーッ

清「我等、流派東方不敗に通じるかどうか」スーッ


鈴清「「試してみるがいい!!」」ヒュバッッ

434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 22:58:18.27 ID:/fbMy9Dw0

オオォォォォ……

クロエ(何故……敵に……敬意を……“敵に”?……意味は……)

一夏「あれ?お前等ジャッキー・チェンに弟子入りしたとか言ってなかったっけ?」

清「ちっちっちっ、甘い。甘いなぁ〜一夏んは」

鈴「ちっちっちっ、状況は刻一刻と、常に変化しておるのだよ」

鈴清「「子曰く、戦いとは正法と詭法の運用に過ぎなくて、水の流れのように極まりないものなのだっ!」」ビシッ

一夏「あーさいですか」

クロエ「……」

一夏「クロエ?」

クロエ「はっ、はいっ!何ですか!?」

鈴清「「何か凄い顔してたよ?」」

一夏「そんなに嫌か?」

クロエ「いえ、あっ、あの……申し訳ありません……少し考え事をしていました……」ペコリ
435 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 23:43:24.92 ID:/fbMy9Dw0
千冬『凰鈴音に凰清音、パフォーマンスは終わったな?』

鈴清「「終わりましたー」」

千冬『揃ったところで始めるぞ』

一夏「えっ、いきなり?」

クロエ「お二人は……」

清「よっしゃーやろーぜーい」

鈴「よっしゃーやっちまおーぜーい」

一夏「うん……ま、いっか。本人達がこう言ってるんだし」

クロエ「そう…ですね」

鈴清「「余裕ブッこいてられるのも今の内だよ!目に物見せちゃうんだからね!!」」

一夏「おう、いいぜ。やってみろよ」

クロエ「……」


『開始五秒前』

436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/16(土) 23:45:45.74 ID:/fbMy9Dw0
山田先生の名前は“摩耶”ではなく“真耶”でした。


お許しください、メガトロン様ぁ……

437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/04/18(月) 15:14:05.06 ID:f+YxEBAQ0

ええんやで(エコー)
438 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 18:20:40.90 ID:Lum8jy9l0


『試合開始』


鈴清「「やいやいやーい!IS学園の皆の衆ぅー!!耳の穴かっぽじってぇよーく聞けーい!!」」

一夏「ん?何だ?皆の衆?」ピタッ

クロエ「?」ピタッ

清「あたし達がここにいる織斑一夏をブッ倒した暁には!」

一夏「あッ!馬鹿ッ!お前等ーーー」

鈴「ダチ公同士の約束であたし達のモンになるってゆー事なんで!」

一夏「今それをーーー」


鈴清「「そこんとこよろしくねー!!」」ビシッッ


一夏「ッ〜……はあ……ったく……」ガシガシッ

クロエ「二人のもん?になるんですか?」

一夏「俺が負ければな」

クロエ「……なるほど」
439 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 18:31:41.68 ID:Lum8jy9l0



エエエェェェェェェー!!?


本音「な、なんだって〜!?」

清香「ずーるーい!そんなの反則だよ〜!」ダンダン

静寐「どういうルールに乗っ取って反則なのよ……」

簪「織斑、さん……が……?」

本音「ど〜しよ〜簪ちゃん〜」

簪「ど、どうしたの……?」

本音「おりむー取られちゃって二人のもんになっちゃうよ〜」アタフタ

簪「え……あ……その……織斑さん……が勝てばいいんじゃないかな……?」

本音「じゃあ一緒に応援だ〜頑張れ〜おりむ〜」パタパタ

簪「が、頑張って……ください……!」

三年生「フフフッ……勝てば、ですか……」クスッ

三年生(織斑さんにクロニクルさん、貴方達はどうでますか……)
440 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 18:44:02.94 ID:Lum8jy9l0
セシリア「ふふっ、何を馬鹿な、一夏さんとクロエさんが負ける事なんて万に一つもありませんわ!何せこの私を倒したのですから!」フンス

セシリア「二人には申し訳ありませんが、そもそも一夏さんはこのーーー」

箒「いつからお前のものになった」

セシリア「あら、違いまして?」

箒「なら一夏に聞いてみたらどうだ?」

セシリア「も、もちろん!望むところですわ!」

千冬「ほう、さっきから何やらキャンキャンキャンキャンと面白い事を言っているな。セシリア・オルコット」

セシリア「へ?」

千冬「姉である私が認めた覚えがないんだがな?」

真耶(うわぁ……大人気ないなぁ……」

スパーンッ

真耶「いったぁい……いきなり何ですかぁ……?」ジンジン

千冬「口に出てましたよ」

真耶「えっ?あれっ!?」

箒(一夏……負けるな……)ギュウッ
441 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 18:57:15.68 ID:Lum8jy9l0

オリムラクーン!!マケルナー!!ゼッタイカッテネー!!ファイトー!!クロエサンモー!!

一夏「お、おおぉ……声援?が一層増したな……」

クロエ「そ、そうですね……」

鈴清「「っつー訳でやろー!ほらっ!!」」クイクイッ

一夏「じゃあレディファーストって事で」

クロエ「いつでもどうぞ」

鈴清「「じゃあ遠慮なくぅ!!」」ジャパッ

ズドドドンッ

一夏「って、本当に遠慮してねぇな!」バチチチィンッ

鈴「突撃ぃーっ!」ブンッ

一夏「うおわぁ!びっくりしたぁ!ってな」ガキンッ

鈴「にししっ、なかなかやりますなぁ!」

クロエ「……」スッ スススッ

清「ほらほら!逃げてばっかじゃつまんないじゃんよー!」ブンッ ブンブンブンッ
442 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 19:10:07.16 ID:Lum8jy9l0
クロエ「了解しました」シュッ

清「おっと、うりゃあっ!」ヒョイッ ブンッ

クロエ「残念ながら」ガシッ

清「ならソバーット!」ヒュッ

クロエ「これも」バッ

一夏「クロエ!」

グインッ

クロエ「ッ……!?」ガスンッ

清「にししっ、油断大敵だよーっ!」ズドドンッ

クロエ「……」バッ

クロエ(あの蹴りから軌道を変えるとは……一夏様の仰った意味がよく分かりました)

清「くらえ!紅地爪陽!」ブンッ

クロエ(投擲は囮、格闘で)バッ

清「おりゃあー!」

クロエ「……」ガシッ スパパァンッ ガスッ

清「うっ……ッ……ナイス連打っ!クロちん!」

クロエ「お褒め頂き、光栄です」
443 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 19:23:29.88 ID:Lum8jy9l0
鈴「くらえー龍咆!」ズドンッ

一夏「ふんっ」バチィンッ

鈴「こんなろーなら蒼天牙月だーっ!」ヒュンヒュンヒュンッ

一夏「よっ……ほっ……とっと……」ガンッガンッガンッ

鈴「む〜!うらぁー!」ブォンッ

一夏「その隙もらった」シュッ

鈴「にゃっ!?」ギャッ

一夏「さらに」ドゴッ

鈴「いてッ……んなろー!!」ズドドドドドドドッ

一夏「はっはっはっ、このツヴァイフォーミラにそんな攻撃など効かぬわ」

鈴「嘘つけー!こちとらバリア貫通持ちだぞー!」ズドドドドドドドッ

一夏「嘘ついてどうするんだよ。って、お?」

鈴「ほわちゃあ!」シュッ

一夏「大胆に突撃してくるなぁ」バッ

鈴「大胆に!繊細に!ってね!」クルッ

一夏「おっと」ガスッ
444 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 19:36:40.50 ID:Lum8jy9l0
鈴「必殺!ドラゴンマシンガンキーック!!」ガガガガガガガッ

一夏「おおっ、すげぇ連続キックだな」ガガガガガガガッ

鈴「涼しい顔してんじゃねーよ!その顔にほわちゃあ!!」ガガガガガガガッ

シュッ

一夏「大振り過ぎーーー」

鈴「……」スッ

一夏(蹴りは視界を遮るのが目的だったのか!?)

鈴「もらったぁ!」ズガンッ

一夏「ッ!?……げほっ……うへぇっ……マジかよ……」

鈴「見たか!寸勁の威力を!」

一夏「ブルース・リーのワンインチパンチ……まさか完成してたなんてな……」

鈴「にししっ、すごいでしょ!あと今のでその機体の堅さは分かったからね!」

鈴「ここからはダメージ通るんだからね!」

一夏「そりゃ結構……なら、俺も……ちょっと本気出そうかな」
445 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 20:50:51.65 ID:Lum8jy9l0
〜搬入口〜

キィッ……

オータム「よし、タオル共、もういいぞ」トントン

バーンッ ガシャガシャガシャ

「だぁーッ!!涼しいッ!広いッ!!空気が美味いッ!!」
「こんなとこで止まんじゃないの」ゲシッ
「いでぇ!やんのかコラァ!」
「お前等、早く前に進め、喧嘩なら向こうでやれ」

ガシャガシャガシャガシャガシャガシャ

オータム「いちいちうるせぇタオルだぜ」

スコール「いくらトラックの荷台とはいえ……潜入装備にこの人数は流石に厳しかったわね」

「あんた、アタイの足踏んでたでしょ」
「え〜?そうだったかしら〜?」
「この装備まだしてなきゃ駄目?胸がキツくて嫌いなんだけど……」
「贅沢言ってんじゃねぇよ」
「そうそう、キツくない奴だっているんだから」
「馬鹿、タバコ吸おうとしてんな。潜入してんだぞ」
「一本ぐらい……」

ワイワイワイワイガヤガヤガヤガヤ

スコール「本当に遠足ね」

オータム「はあ……全くだ」
446 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2016/04/19(火) 21:30:06.00 ID:Lum8jy9l0
オータム「……」ジャキッ

オータム「こっちはOKだ」

「オータムの姉貴、こっちも準備出来てやすぜ」

オータム「スコール、そっちはどうだ?」

スコール「学園の全システムを掌握したわ。学園は予定通り、クラス対抗戦を行っていて大半の生徒が第三アリーナにいるわ……この調子なら作戦通りでも問題ないわね」

オータム「バレてねぇだろうな?」

スコール「何回ここのシステムに潜ったと思っているの?無論、向こうには影も形も見えてないわ」

オータム「よし、そのまま向こうの動きを見てろよ」

スコール「ええ、任せておいて」

オータム「それにしても、まさか先生方もこんな真っ昼間に業者として潜入してくるとは思わねぇだろうな」

スコール「そもそも秘密結社のスパイで、しかもサイボーグが定期的に学園で使用されてるタオルを替えに来ていた、なんて誰も思わないわよ」

オータム「ハハハッ、違いねぇや。普通はこんな外国人が業者で来たら怪しむだろ。どんだけ平和ボケしてやがんだよ」

スコール「ここが女子高でなければ、もっと単純明快で肉体的かつ女らしい方法をとれたのにね」クスッ

オータム「ああ?テメェはどっちでもいけるクチだろうが」

スコール「あら、そうでもないわよ?」

オータム「あっそ、いちいちテメェの性癖なんざ知らねぇよ、知りたくもねぇよ」
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