瑞鶴「もう二度と離さない」

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161 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/21(金) 23:50:21.61 ID:QxUQB6JNO
提督「敵の状態は!?」

瑞鳳「敵重巡大破! 機関停止!!」

提督「よくやった! 上空に残していた艦爆でそいつを狙え!」

瑞鳳「爆装流星、全機急降下!!」

ヒューン ズドーン!!

瑞鳳「敵艦炎上!! やったぁ!!」

提督「瑞鶴、別の艦にも同じく雷撃、爆撃の順で攻撃を行うんだ!!」

瑞鶴「うん! 対空砲火確認! いっけぇ!!」

ズドーン!!

瑞鶴「敵戦艦、機関停止! そして炎上し始めたわ!!」

提督「完璧だ! 瑞鶴、瑞鳳は朝霧から退艦し、近くにいる秋月、雷、電と合流。合流後艦載機の着艦の為に灯火管制を行え。指示を出したらに照明灯を点灯させるんだ」

瑞鳳「了解!」

提督「第四艦隊、炎に照らし出されている敵の艦隊に向けて突撃!」

川内「待ってました!! 夜戦だぁ〜!! 第四艦隊全艦突撃よ!!」

提督「文月、卯月! 探照灯照射!! 前もって知らせた座標へ向かって最大戦速で航行!!」

文月「ふぁ〜こわいよこわいよ〜」

卯月「探照灯照射だぴょん!!」

ズドーン! ズドーン!

卯月「うびゃぁぁ!!?」

文月「うってきたよ〜!!」

提督「瑞鳳、瑞鶴。敵が探照灯に惹きつけられている間に照明灯を点灯! 着艦させるんだ!」

瑞鶴「は、はい!」
162 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/21(金) 23:51:43.03 ID:QxUQB6JNO
文月「しれいか〜ん! てきがずっとついてくるよ〜!! こわいよ〜!」

卯月「たすけてほしいぴょん!!」

提督「初風。その位置から文月と卯月は見えるな?」

初風「すぐ近くね。よく見えるわ。ついでに敵も丸見えよ」

提督「魚雷を斉射した後に敵の横から殴り込むんだ。出来るか?」

初風「当たり前よ」

提督「同士討ちにだけは気を付けるんだ。必ず可能な限り陣形を維持。それだけでも被害や指揮系統の混乱は抑える事が出来る」

初風「大丈夫よ。私達に任せなさい」

提督「頼むぞ。第三艦隊、行動開始!!」

初風「了解!!」

提督「陽炎」

陽炎「ん。なあに?」

提督「文月が照らし出している敵艦隊が見えるか?」

陽炎「初風が襲っているのと別の、戦艦や重巡がゴロゴロいるやつ?」

提督「そうだ。頼めるか?」

陽炎「うん! もちろん司令の為なら!」

提督「気を付けろよ」

陽炎「ありがと! じゃあ、また後でね!!」

陽炎「不知火! 野分! 舞風! 第二艦隊行っくわよー!!」

不知火「陽炎、また惚気てましたね」

舞風「あはは! 陽炎お姉ちゃん顔真っ赤〜」

野分「あ、舞風……そんな事言ったら……」

陽炎「何で真っ暗なのにそんなことが分かるのよ!」

舞風「陽炎お姉ちゃん可愛い〜!」

陽炎「もうっ! ほら、行くわよ!!」

不知火「了解」

陽炎「いつも通り肉薄するわよ! 二水戦の誇り、見せつけてやるのよ!!」
163 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/21(金) 23:52:09.76 ID:QxUQB6JNO
提督「比叡。各艦隊が敵の遊撃部隊や主力艦隊と交戦に入った。今なら邪魔をされない筈だ」

比叡「はい! さっすが司令ですね!」

提督「いや、これはみんながよくやってくれているからだ。私はそのキッカケを作ったに過ぎない」

比叡「それでも、私は尊敬しますよ」

提督「そうか。ありがとう」

比叡「はい!」

提督「さて、全員三式弾又は零式弾を装填しているか?」

比叡「私の第一主砲の一門以外には全て装填済みです!」

提督「うむ。では、射撃地点に移動後すぐに始めてくれ」

比叡「了解!」

提督「あと少しで瑞鳳と瑞鶴の爆撃機が発艦可能になるから、援護で回そう。それまでは第五艦隊だけで頑張ってくれ」

比叡「司令の御期待にお応え出来る様に頑張ります!!」

提督「ああ」

比叡「射撃地点に到着! 行きます!!」

比叡「照明弾発射!! 続いて全艦、砲撃開始!! 全門斉射!! 撃て〜!!」ズドーン!!

泊地水鬼「ッ!!?」

………………………………

………………

……
164 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/21(金) 23:54:00.24 ID:QxUQB6JNO
比叡「敵泊地沈黙!! 壊滅させる事に成功しました!!」

提督「終わったか……」

瑞鳳「提督、この後は独逸まで行きますか?」

提督「そうだな」

瑞鳳「分かりました。みんな、一旦朝霧に帰投しま……」

天津風「あれ?」

初風「どうしたの?」

天津風「何か水中から音が……」

提督「なんだと!? 第三艦隊対潜戦闘準備! 止まると魚雷でやられる! すぐに動くんだ!!」

初風「了解! 全員ペアを組んで攻撃と観にに役割を分けなさい! グズグズするんじゃ無いわよ!!」

天津風「浮上して来てるわ!!」

初風「え!? なんですって!?」

天津風「あと少しで完全に浮上するわよ! みんな警戒して!!」

バッシャーン!!

U511「み……つけ、た!!」

天津風「ええ!?」

初風「……艦娘!?」

U511「たすけ、て!」

初風「え?」

U511「ユーをたすけて!」

初風「提督、どうするのよ?」

提督「朝霧に連れてきてくれ」

初風「分かったわ。ちょっと一緒に来て」グイッ

U511「は、い……」

………………………………。
165 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/22(土) 00:01:18.85 ID:C7YwcKxyO
今日はこれで終わりです


無事夏イベ完走しました。このSSで江風と風雲と照月を出したいと思ってきました(笑)


また来ますね!
166 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/22(土) 00:59:45.75 ID:RXAGdbddO
乙です
167 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/22(土) 09:46:42.48 ID:aJGzYGlSO
乙です
そういや艦これ未実装だけど旧日本軍に夜間戦闘機月光ってのあったんだよな
168 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/22(土) 22:45:56.05 ID:um9iMNsw0
>>167
ありましたね。確か極光に斜銃を取り付けて夜間戦闘機化したとか……
いつか運営が月光を実装してくれるといいですね!

実は月光を出そうか迷ったのですが、今回は史実の戦法にあやかって、第七五二航空隊の野中一家が得意としていたこの車懸かり竜巻き戦法を少しだけアレンジして出してみました。
(艦これSSで一度この戦法を使ってみたいという小さな夢が叶いました)

幸運な事に丁度ゲームの方でも艦載機の熟練度が実装されたので、高練度を要求されたこの戦法的にも丁度良かったですね。



今日は更新出来ません……申し訳ありません!
169 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/26(水) 22:45:09.80 ID:dmCi+6+rO
朝霧

提督「初風、ご苦労だった」

初風「これも任務の一つよ。で、私は出て行った方がいいのかしら?」

提督「そうだな……頼む」

初風「一応部屋の外で待機してるから、何かあったら呼び出すのよ」

提督「ああ」

初風「それじゃ」ガチャッ パタン

提督「さて」

U511「ぅぅ……」

提督「改めて聞こうか。君の名前を教えてくれないか?」

U511「ユ、U-511……」

提督「U……では、君はドイツのUボートの艦娘か。そして……511と言うと……」

U511「ユー、前は、日本に来た、よ……」

提督「やはりか。そうすると日本では……」

U511「呂500って……呼ばれた……」

提督「やはりか。では、伊58の事は知っているか?」

U511「うん……知ってる」

提督「そうか。今は出撃しているが、暫くしたら戻る。その時に紹介しよう」

U511「ダンケ……」
170 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/26(水) 22:46:50.20 ID:dmCi+6+rO
提督「で、だ。君がこの様な所にいる理由を話してくれないか。初風に助けてと言っていたと聞いたが」

U511「…………」

提督「話したく無いか?」

U511「あ、の……」

提督「ゆっくりでいいぞ」

U511「あの、ね…………ドイツが……」

提督「ドイツが?」

U511「みんな、死んじゃった……」

提督「なんだと!?」

U511「ひっ!?」

提督「すまない。だが、どういうことなんだ。もう少し詳しく説明して貰えると助かる」

U511「何から、話せばいい、の?」

提督「そうだな……では、君が生き残った理由とドイツの現状を教えて欲しい」

U511「分かった……」
171 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/26(水) 22:47:52.97 ID:dmCi+6+rO
U511「ユーはね、イタリアに行ってた、の」

提督「イタリア? 何か理由があったのか?」

U511「イタリアと、連絡が、取れなくなった、から……」

提督「君がイタリアの様子を探れという事だったのかな?」

U511「うん」

提督「で、イタリアの様子はやはり」

U511「艦娘も、人間もいなかった……深海棲艦しか、いなかった、よ」

提督「そうか……」

U511「それでね、ドイツにね、戻ったらね……みんな死んじゃってた……」

提督「誰も艦娘が残っていなかったのか?」

U511「ビスマルク姉さんも、マックスもみんな、みんな居なかった……」

提督「人間は……?」

U511「地上もね、深海棲艦の砲撃や、爆撃を……いっぱい、いっぱい受けてた……」

提督「だが、それならば」

U511「もう、地上には草木も無かった……」

提督「何故だ……何故そこまでして……」

U511「それでね、ユー、逃げてきたの……海の上にもね、深海棲艦がいっぱいいたよ……」

提督「この艦隊で突破は出来るか?」

U511「無理……絶対に死んじゃうよ」

提督「分かった……U511、君はどうする?」

U511「ユーが?」

提督「そうだ。このまま別の国まで逃げるか、日本まで私達と共に向かうかだ」
172 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/26(水) 22:48:39.69 ID:dmCi+6+rO
U511「ユー、日本に行く、よ……」

提督「分かった。君を助ける事が出来て良かった。ここまで来た甲斐があったよ」

U511「うん……ダンケ……」

提督「ドイツから敵の勢力下ここまで逃げてくるのに疲れただろう。休んで来るといい」

U511「いいの?」

提督「勿論だ。他の子に案内させよう……初風、いるな?」

初風「いるわよ」ガチャ

提督「この子を仮眠室まで連れて行ってあげてくれ」

初風「いいわよ。ほら、私に着いて来なさい。案内するから」

U511「うん……」

提督「では、よろしく頼むぞ」

初風「ん」パタン

提督「ふぅ……」

提督「なあ、中尉よ」

乗組員「はい」

提督「あのドイツが滅んだ。この様な事が信じられるか?」

乗組員「いえ、正直申し上げますと未だに信じる事が出来ません」

提督「私もだよ。どうやら我々はあまりにも強大すぎる存在を相手に戦争をしているようだ」

乗組員「はい」

提督「私が次に何を言うか分かるかな?」

乗組員「ええ、勿論」

提督「聞こうか」

乗組員「だが、それでも死ぬ訳にはいかない。生き抜かねば意味が無い……ですよね?」

提督「フフ……流石だな」

乗組員「伊達に何年も中将の部下をやっておりませんよ。それに、貴方の下に配属されている者ならば全員が同じ答えを言うでしょうね」

提督「大将や元帥殿に聞かれたら間違い無く島流しだろうな」

乗組員「だからこそ私達は貴方に付いて行くのですよ。そして艦娘の子達も」

提督「有り難いな。私は部下に恵まれているよ」

乗組員「私達も上官に恵まれていますのでお互い様です」

提督「そんなこと……」

コンコン コン

瑞鳳「瑞鳳と瑞鶴です」

乗組員「艦娘の子ですね。では、私は朝霧を反転させ撤退する準備と指揮に取り掛かります」

提督「ああ。頼んだ」
173 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/26(水) 22:49:43.10 ID:dmCi+6+rO
ガチャ

瑞鳳「失礼します……って、あれ?」

乗組員「お疲れ様です。中将はお返ししますね」

瑞鳳「え、あ、ありがとうございます……」

乗組員「では中将、失礼します」パタン

瑞鶴「提督さん。あの人、何かあったの?」

提督「朝霧の事で少しな」

瑞鶴「そうなんだ〜」

瑞鳳「あ、そうだ……第一艦隊戻りました。他にも第二、第三、第四艦隊と、文月ちゃんと卯月ちゃん、ゴーヤちゃんが帰投済みです」

提督「第五艦隊は?」

瑞鳳「第五艦隊は敵の奥深くまで潜り込んでいたので、少しだけ遅れているみたいです」

提督「分かった」

瑞鳳「提督、何かあったの? 知らない子が初風ちゃんと一緒に歩いてたけど」

瑞鶴「あの白い子だよね。私も気になっていたんだ〜」

提督「後ほど他の者にも公表するが、あの子も横須賀鎮守府の一員になる」

瑞鳳「えっ!?」

瑞鶴「え、何か変なの?」

瑞鳳「う、ううん。そんな事無いよ」

瑞鶴「瑞鳳、声が上ずってるよ。何が変なの?」

瑞鳳「提督……どうしよう……」

提督「瑞鶴、すまないが一旦この部屋から出ていて欲しい。ここに陽炎を呼んで3人で話し合わねばならない」

瑞鶴「私も居ちゃ駄目なの?」

提督「悪いが、まだそれは厳しいな。信用をしているしていないという話では無く、最も鎮守府について分かっているこの2人では無いと駄目なんだ」
174 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/26(水) 22:50:21.85 ID:dmCi+6+rO
瑞鶴「…………うん」

提督「この話が終わったら他の誰よりも先に先に瑞鶴に話そう。だから少し我慢してくれ」

瑞鶴「約束だからね」

提督「ああ」

瑞鶴「私、陽炎ちゃん呼んでくるね。そしたら部屋で待ってるから」

提督「ありがとう」

瑞鶴「それじゃ、ね」パタン

瑞鳳「何だか、瑞鶴に悪い事しちゃった気がする……悲しそうだった」

提督「こればかりは仕方ない……とはいえ、同感だ」

瑞鳳「でも、それでも瑞鶴には聞かせる事が出来無い話なんだよね?」

提督「そうだ。こればかりはお前と陽炎以外に相談は出来無い」

瑞鳳「もしかして……独逸の事?」

提督「その通りだ」

瑞鳳「そうね……分かりました。陽炎ちゃんが来たらすぐに話しましょ」

提督「ああ」

………………………………。
175 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/26(水) 22:53:37.38 ID:dmCi+6+rO
>>160

訂正

精彩が欠いている。

精彩を欠いている。


瑞鳳の掛け声から十数秒、轟音が当たり日に響き渡った

瑞鳳の掛け声から十数秒、轟音が辺りに響き渡った
176 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/08/26(水) 22:54:25.15 ID:dmCi+6+rO
今日はここまでです。


また来ますね!
177 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/26(水) 23:51:27.47 ID:HGzPjI9uO
乙です
178 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/27(木) 09:48:51.06 ID:Gy2fx+1SO
乙です
179 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/09/19(土) 13:18:16.53 ID:m7YBAZT/O
こんにちは!

今日の夜に更新します! もう暫くお待ち下さい!
180 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/09/19(土) 22:07:44.44 ID:8JlgYtFZO
コンコン コン

提督「私だ」

瑞鶴「うん、入っていいよ」

カチャッ パタン

提督「待たせたな」

瑞鶴「大丈夫……」

提督「顔が暗いぞ」

瑞鶴「まあ、ね……」

提督「仕方がなかったとはいえ、申し訳なかった」

瑞鶴「それは分かってるし、納得もしてるよ。だけどね、とても嫌になっちゃったの」

提督「私がか?」

瑞鶴「…………私、嫉妬しちゃったんだ。陽炎ちゃんに。そして瑞鳳に。そういう訳では無いのは分かっているのに、どうしても嫉妬心を抱いてしまうのそんな私自身が嫌になっちゃったの」

提督「そうか……」

瑞鶴「ごめんね、提督さん。突然こんな事を言われたって困っちゃうよね」

提督「私に関わって来る以上、反応に困る話題ではあるな」

瑞鶴「うん……」

提督「だが一つだけ言えるのは、もしも私が逆の立場でも同じ感情を覚えてしまうだろう。こればかりは理屈で割り切る事は到底出来ない」
181 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/09/19(土) 22:08:25.50 ID:8JlgYtFZO
瑞鶴「提督さんも?」

提督「私も一応人間だからな」

瑞鶴「ちょっと予想外だな。提督さんってあまり表情を表に出さないから」

提督「それは私が提督という立場にあるからだ。私の感情で艦隊を指揮するなどという事があってはならない。それで仲間が死に追い込まれるよりは自分の感情を抑える方がずっといい」

瑞鶴「大変だね、提督さんって」

提督「慣れたよ」

瑞鶴「でも、私には提督さんみたいにこの気持ちを抑えるのは無理だよ……」

提督「ならば、その感情を抑えなければいい」

瑞鶴「え?」

提督「勿論嫉妬心を瑞鳳や陽炎への憎しみに変えてはいけない。だが、その感情をバネに更なる自身の向上を目指せばいい」

瑞鶴「でも私自身が自分を赦せないよ」

提督「いつかお前が成長して心に余裕が出来れば、その嫌な自分も許容する事が出来るだろう」

瑞鶴「やっぱり提督さんって優しいね」

提督「そんなこと無いさ。それよりも瑞鶴、落ち着いたか?」

瑞鶴「さっきよりはね。まだ少しモヤモヤしてるけど」

提督「今から重要な話をするが大丈夫か?」

瑞鶴「うん。それは大丈夫だよ」
182 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/09/19(土) 22:09:14.74 ID:8JlgYtFZO
提督「では、約束通りお前に先程陽炎や瑞鳳と話して来た事を伝えよう……」

提督「ドイツが滅んだ」

瑞鶴「えっ!?」

提督「ドイツだけでは無い。イタリアも深海棲艦の手に落ちた。まだ生き残っている国はあるやもしれんが、ヨーロッパが完全に壊滅するのも時間の問題だ」

瑞鶴「嘘だよね……」

提督「残念ながら真実だ。これらの情報は先程私達の戦力に組み入れられたU511から伝えられた」

瑞鶴「でも……その子が嘘をついている可能性も」

提督「メリットが何一つ無い。嘘を付いているのがバレれば良くて深海棲艦が跋扈するこの海に放り出され、悪ければ発覚し次第射殺。それに今ドイツを助ける為に進軍中の艦隊を追い返せばドイツの危機は更に広がる。理由が無いんだ」

瑞鶴「そうだよね……」

提督「私は横須賀に戻り次第大本営に向かう。今回の件は万が一にも漏洩させる訳に行かない。そして確実に伝えねばならない」

瑞鶴「じゃあ、私も付いて行く!」

提督「それは出来ない」

瑞鶴「私じゃ駄目なの?」

提督「いいや、駄目ではない。しかし、瑞鶴である必要も無い」

瑞鶴「そんな……」

提督「鎮守府の内情を把握していて、尚且つ護衛を任せることが出来るのは今の所瑞鳳のみだ。ついでに言えば瑞鳳は位の高い人間への礼節も弁えている」

瑞鶴「じゃあ、結局は絶対に無理なんだね……」

提督「そうでも無いぞ。もしも瑞鶴に瑞鳳のメリットを上回る何かがあるのならば私は瑞鶴を同行させるだろう。どうだ?」

瑞鶴「私の長所……」
183 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/09/19(土) 22:11:15.82 ID:8JlgYtFZO
瑞鶴「艦載機を飛ばして鎮守府に連絡が取れる」

提督「瑞鳳でも同じ事が出来る」

瑞鶴「瑞鳳よりも艦載機の搭載数が多い」

提督「確かにそれはメリットだ。だが、それだけでは瑞鳳以上の魅力を感じる事は出来ない」

瑞鶴「速さや装甲、耐久力なら……」

提督「弱いな」

瑞鶴「馬力は誰にも……」

提督「本気で言っているのか?」

瑞鶴「…………」

提督「終わりか?」

瑞鶴「駄目……私じゃ瑞鳳に勝つなんて出来ない……」

提督「そうか。残念だ」

瑞鶴「私ってやっぱり駄目だな……これじゃあ瑞鳳の劣化……あれ?」

提督「どうした?」

瑞鶴「ちょっと待って……もしかしたら……」

提督「何かに気付いた様だな」

瑞鶴「提督さん。何個か質問してもいい?」

提督「ああ。勿論だ」
184 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/09/19(土) 22:12:30.82 ID:8JlgYtFZO
瑞鶴「今まで瑞鳳以外に同行した艦娘はいるの?」

提督「いないな」

瑞鶴「もしも私を選んでくれた場合はマナーや仕事内容を教えてくれるの?」

提督「勿論だ」

瑞鶴「じゃあ、最後に……提督さんは瑞鶴を試したでしょ?」

提督「ふっ……良く気付いたな」

瑞鶴「私に少しも期待してなかったら残念なんて言葉は出ないもん」

提督「ああ、そうだな。では瑞鶴の言葉を聴こうか」

瑞鶴「私は瑞鳳に対して戦闘力、情報量、礼節のどれを取っても負けてるわ。だけど、だからこそ提督さんは瑞鶴を選ぶメリットがあるわ」

提督「ふむ」

瑞鶴「もしも瑞鳳が鎮守府や海域から動けなくなった場合、瑞鳳の代わりに提督さんと同行出来る艦娘が今いない。それが緊急時や提督さんの安全がかなり危険な状態の場合命取りになる可能性がある。だから今の内に提督さんは、他に何人か瑞鳳と同じ様に動ける艦娘を育成する事でその様な事態は回避出来る」

提督「他には?」

瑞鶴「瑞鳳よりも練度や経験は低いけど、私は瑞鳳と同じ様な運用が出来るわ。だから今まで軽空母瑞鳳として出来ていた事は私にも可能」

提督「この二つだけか?」

瑞鶴「ううん。あともう一つ。最大の練度と経験を持つ瑞鳳が鎮守府に残る事で鎮守府の防衛能力は今現在よりも大きく跳ね上がるわ。もしも私が鎮守府に残ったとしても艦載機という戦力が増えるものの、有事の際の指揮や判断は今までとさして変わらない。だけど瑞鳳が残れば適切な判断や指示を出せる艦娘が増える。だから、瑞鳳より劣っている私を同行させた方が鎮守府の安全に繋がるの」

提督「ほう」


瑞鶴「どう、提督さん? これが瑞鶴を選ぶ事のメリットだよ」

提督「所々突っ込みどころがあるが、ほぼ満点だ」

瑞鶴「じゃあ、今回は!?」

提督「瑞鶴を連れて行こう。頼んだぞ」

瑞鶴「やったぁ!!!!」

提督「そんなに嬉しいか?」

瑞鶴「うん!! 当たり前じゃない!」

提督「そうか。だが、横須賀に戻るまでの間、出来る限り仕来りやマナーを詰め込ませるから覚悟しておくがいい」

瑞鶴「それでも私、頑張るから!」

提督「ああ」

………………………………。
185 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/09/19(土) 22:14:02.55 ID:8JlgYtFZO
今日はここまでです!

正式に9/25翔鶴改二実装が発表されましたね。
瑞鶴は今年中とのことですが、早く実装して貰いたいものです。


また来ますね!
186 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/19(土) 22:56:56.59 ID:FjtTLHIIo
乙です
187 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/20(日) 10:05:22.83 ID:E4WNs1WSO
乙です
188 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/03(土) 22:23:29.71 ID:G0wWZCfOO
鎮守府

バタバタ

瑞鶴「わー!! わー!! 飛行甲板忘れてた!!」

陽炎「瑞鶴さん……」

瑞鳳「それは……忘れちゃだめだよ……」

瑞鶴「ふぅ……終わった……」

提督「瑞鶴、そろそろ時間だ。準備は出来たか?」

瑞鶴「うん。万全! ……とは言えないけど多分大丈夫」

提督「日用品等が足りなかったら向こうで買えばいい。鎮守府でしか準備出来ない物は確実に持ったな?」

瑞鶴「それは大丈夫だよ! ……多分」

提督「まあいい、行くぞ。瑞鳳、陽炎。後の事は任せたぞ」

陽炎「任せて! でも、司令がいないと私寂しいから、出来る限り早く帰って来てね!」

提督「善処するよ」

瑞鳳「提督」

提督「ん?」

瑞鳳「行ってらっしゃい」

提督「ああ。行ってくるよ」

ガチャ

瑞鶴「行ってきます!」

陽炎・瑞鳳「頑張ってね!」

瑞鶴「うん!」

パタン

………………………………。
189 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/03(土) 22:24:24.10 ID:G0wWZCfOO
大本営

コツ コツ コツ コツ

提督「…………」

瑞鶴「…………」

提督「…………」

瑞鶴「…………」

提督「瑞鶴」

瑞鶴「ひゃっ、ヒャイ!!?」

提督「やはりか……」

瑞鶴「だ、だってこんな所はじ、はじめ、初めてき、来たんだもん!」

提督「緊張するなとは言わん。むしろ適度な緊張感は必要だ」

瑞鶴「はい! はい!」ブンブン

提督「だが、お前は緊張し過ぎだ。その状態で部屋に入る訳には行かない」

瑞鶴「で、で、でもぉ……」ガタガタ

提督「こっちを向きなさい」

瑞鶴「うん……へっ!!?」

提督「……」スッ

瑞鶴「て、提督さん! ち、近い! 近いよぉ〜!! か、顔が!! あっ……」

提督「ふむ」グニー

瑞鶴「ひ、ひゃい!! へいほふはん! ひはひっへ!!」

提督「よし、終わりだ」パッ

瑞鶴「ひ、ひっどいよ提督さん! 頬っぺたちょっと痛かったんだけど!!」ポカポカ

提督「こらこら、やめなさい」

瑞鶴「んむー!!」
190 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/03(土) 22:25:19.14 ID:G0wWZCfOO
提督「で、どうだ? 緊張はほぐれたか?」

瑞鶴「え? 緊張? あっ!」

提督「大丈夫な様だな」

瑞鶴「本当だ……あんなに緊張してたのに……」

提督「人間予想外の事が起きると、それまでの事を忘れてしまうからな」

瑞鶴「でも……」

提督「ん?」

瑞鶴「残念だったな……」

提督「私は誰にでも簡単にはキスはせんよ」

瑞鶴「もう! 提督さんズルいよ」

提督「ああ、何とでも言うがいい」

瑞鶴「はあ……」

提督「何だ? 私に愛想が尽きたか?」

瑞鶴「ううん、その逆。提督さんってこんイタズラ好きな所もあるんだなって」

提督「まあ多少は、な。鎮守府での職務中にはは絶対に出さないが」

瑞鶴「じゃあどうして私の前では出してくれたの?」

提督「私が堅苦しい空気を纏っていたら瑞鶴はもっと緊張してしまっていただろう? だからだ」
191 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/03(土) 22:25:56.60 ID:G0wWZCfOO
瑞鶴「そこは、今は瑞鶴しか居ないからだ、とか言ってくれる所じゃないの?」

提督「ああ、勿論言わない。私は事実を述べる迄だ」

瑞鶴「意地悪!」

提督「そうか、お前はみんなの前で吊るし上げられたいのか? お前の人には言えないような弱みやクセは全て知っているぞ」

瑞鶴「な、何で!!? 何で提督さんがそんな事を!!?」

提督「瑞鳳がな」

瑞鶴「瑞鳳……って、瑞鳳が何で!!?」

提督「相部屋だろう?」

瑞鶴「それはそうだけど、出逢ってまだ一ヶ月とちょっとだよ!!? そんな短期間にどうして!!」

提督「瑞鳳の観察眼を舐めない方がいい。私でさえも嘘を見抜かれる。怖い子だよ、瑞鳳は」

瑞鶴「提督さんの嘘って?」

提督「瑞鳳や陽炎を部屋に返した後、睡眠時間を削って書類仕事を進めた日の朝に対面して数秒でバレた。いつもよりも目が細くなっているって指摘されたよ」

瑞鶴「…………」

提督「何か私に言う事は?」

瑞鶴「提督さんに向かって暴言を吐いてしまってごめんなさい……」

提督「よかろう……さて、お喋りはここまでだ」

瑞鶴「え? あ!」

提督「中では元帥殿や大将、そして私と同階級の佐世保、舞鶴、呉、大湊の提督が待っている」

瑞鶴「うん、じゃなくて………はい!」

提督「基本的には教えた通りにしていればいい。もしも瑞鶴の発言を求められたらその時は発言をするんだ。大丈夫だと思うが、粗相の無い様に気を緩めるなよ」

瑞鶴「はい!」

提督「心の準備は?」

瑞鶴「大丈夫です」

提督「ああ」

コンコン コンコン
192 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/03(土) 22:26:36.45 ID:G0wWZCfOO
コンコン コンコン

大将「誰だ?」

提督「横須賀鎮守府を預かっております提督と、秘書艦の瑞鶴です」

大将「お前か。入りなさい」

提督「はっ。失礼します」

カチャッ パタン

提督「お待たせしてしまい大変申し訳ありません」

大将「よい。お前には酷な任務を頼んでしまったからな。ご苦労だった」

提督「いえ、私には勿体無きお言葉です」

大将「謙遜ばかりしていると嫌味になってしまう。その悪い癖は直した方がいい」

提督「はっ!」

大将「まあ座るが良い」

提督「では、御言葉に甘えて……」スッ

瑞鶴「ぁ……失礼します」スッ

元帥「その娘は……確か初めてだったな」

提督「最近新たに建造した翔鶴型航空母艦二番艦の瑞鶴です」

元帥「前回迄は瑞鳳を秘書艦として同伴させていたが、何故変えた?」

提督「これ迄は瑞鳳を秘書艦として同伴させておりましたが、正直申し上げますと私と瑞鳳が鎮守府不在の間は、鎮守府の機能は大幅に低下しておりました」

元帥「そうだったな」

提督「しかし、瑞鶴を秘書艦として登用することによって瑞鳳を鎮守府に残す事が可能となりました」

提督「もしも私が不在の間に鎮守府に何かしらの危機が訪れても、鎮守府の内情を最も把握している彼女ならば私と同等の指揮が取れ、臨機応変に問題へ対処出来る様になります」

元帥「ふむ」

提督「そして瑞鶴自身に関してですが、瑞鶴には瑞鳳と同等以上の性能を発揮する事が出来ます。これが初めての任務という事もあり、礼儀作法等は些か瑞鳳には劣るものの、何度もこの様な場を経験すればそれも様になるでしょう」

元帥「彼女を同伴させる事にはメリットがある為変更したのだな?」

提督「はい」

元帥「うむ。了解した」

提督「はっ!」

元帥「では、全員揃った事だ。今回の任務に関する横須賀の中将からの報告を聞こうではないか」
193 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/03(土) 22:27:17.55 ID:G0wWZCfOO
今日はここまでです!

また来ますね!
194 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/03(土) 22:31:31.99 ID:jea6gEcyO
乙です
195 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/04(日) 09:54:09.84 ID:84rmTysSO
乙です
196 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/27(火) 23:04:27.76 ID:YDXfldbHO
では、報告をさせて頂きます。

私達横須賀鎮守府は皆様がご存知の通り欧州の生き残りの国とコンタクトを取る為に出撃することになりました。

その第一段階として、リランカ島を基点とし、深海棲艦の拠点であるアンズ環礁を攻略しました。

リランカに到着するまでの間損害を受けずに無傷で済んだのは呉、舞鶴、佐世保鎮守府が敵を撃退して下さったお陰です。誠にありがとうございました。

アンズ環礁攻略につきましては先に報告させて頂いておりますので端折らせて頂きます。今回の本題はこの後です。

アンズ環礁制圧後我等は西進し欧州に突入しようと準備を整えていたのですが、そんな我等の前にとある艦娘が現れました。

ドイツ所属のUボートの艦娘、U-511です。彼女はドイツ軍の命令で人間や艦娘が生き残っていたイタリアへ派遣されていました。

ですが、イタリアに到着した彼女が見た光景は、深海棲艦が跋扈し人間も艦娘も全員が消え去った深海棲艦の世界でした。

生存者がいない事を確認した彼女はドイツに戻りイタリアの現状を報告しようとしたとの事でしたが、彼女がドイツを離れていた十数日の間にドイツも深海棲艦に滅ぼされていたとの事でした。ドイツも人間艦娘共々全滅したと報告を受けております。

帰るべき場所を喪った彼女は、記憶に残っているもう一つの母国である日本を目指し、奇跡的にアンズ環礁で私達に遭遇する事が出来ました。

これが今回の作戦で得る事が出来た情報になります。
197 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/27(火) 23:05:07.35 ID:YDXfldbHO
元帥「…………」

大将「…………」

呉提督「やはり欧州は深海棲艦の手に落ちていたのか」

佐世保提督「横須賀に合流したU-511が偽りの情報を提供している可能性は?」

提督「それは無いでしょう。嘘を吐いて彼女が得る事が出来るメリットはありません。又、深海棲艦の制圧下にある広い海域を単独で横断するのはリスクが余りにも高すぎます。ドイツも限られた防衛の戦力を無下に手放したりしないでしょう」

佐世保提督「確かに」

舞鶴提督「もしも西側がその様な状況なのだとしたら、もはや欧州は全滅したと考えた方がいいか」

提督「ええ、そうですね。何せ最大の戦力を有していたイタリアとドイツが陥落したのですから」

大湊提督「このままだと近い内に日本は深海棲艦に取り囲まれる事になりかねない」

提督「本来ならば攻勢に出るべきなのですが、虎の子の呉、佐世保、舞鶴が壊滅してしまった今、戦力を回復させる迄は我が横須賀と大湊が中心となって近海や海上輸送ラインを守らねばならないでしょう」

大湊提督「そうですね……」

大将「元帥」

元帥「うむ」

大将「本来ならばそうするのが筋であろう。だが、そうはいかない」

提督「どういう事でしょうか?」

大将「東部オリョールだ。横須賀の力で漸く手に入れた資源地帯だが、あそこを護る為にはもう少し先まで日本の制圧下にある海域を広げた方がいい」

提督「具体的にはどこまで戦線を拡大するつもりでしょうか?」

大将「お前はSN作戦を知っているか?」

提督「大東亜戦争初期に帝國海軍が立案し、アメリカのウォッチタワー作戦により失敗に終わってしまったあのSN作戦でしょうか?」

大将「そうだ。我らはもう一度ソロモン、ニューギニアの制海権を取り戻す……つまり、これは第二次SN作戦とでも言うべきか」
198 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/27(火) 23:05:35.93 ID:YDXfldbHO
提督「大将……それは、またあの泥沼の戦いを繰り返すという事ですか!?」

大将「いや、それは違う。作戦の詳細は横須賀で決めて欲しいと思っている。かつてと同じ過ちを繰り返さない為にも」

提督「まさかこの作戦を横須賀のみで行えと仰るのですか?」

大将「勿論他の鎮守府と連携してくれて構わない。だがお前も知っている通り大湊と横須賀以外の戦力は壊滅。故に立て直している真っ最中だ。あまり無茶な命令はしてはならぬ」

提督「……分かりました。この作戦、我等横須賀鎮守府が請け負いましょう」

大将「頼んだぞ」

提督「はっ」

大将「最も重要な案件はこれで終わりだな。では、その他の取り決めをしようではないか」

………………………………

………………

……
199 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/27(火) 23:06:36.16 ID:YDXfldbHO
大本営 客室

ガチャ パタン

提督「ふぅ……瑞鶴、もう気を抜いていいぞ」

瑞鶴「提督さん……一言言っていい……?」

提督「なんだ?」

瑞鶴「怖かったよぉぉぉぉぉぉ!! 緊張した!! 本当に緊張したよぉ〜!」

提督「よく出来ていたぞ。これなら今後瑞鶴を連れてきても大丈夫だろうな」

瑞鶴「提督さんに褒めて貰えて嬉しいんだけど震えが止まらないの! あの場所ピリピリし過ぎだよ!!」

提督「それは仕方ない。慣れてくれとしか言えん……が、今回は大将と元帥が異様に殺気を放っていたな……」

瑞鶴「私達が作戦を中止したから……?」

提督「いや、あの判断が間違っていたのならば今回の会議は私を裁く為のものになっていただろう。それに新たな作戦の作成を任せるなんてあり得ない」

瑞鶴「そうだね……引き受けちゃって大丈夫だったの?」

提督「正直に言うとあまり良くはない。が、私が作戦の詳細を立案出来るのならば、他の者に任せるよりはリスクはまだ低いだろう」

瑞鶴「でも、提督さんの負担が増えるよね? 毎日夜更かしなんかしたらダメなんだからね!」

提督「それは約束出来ない……というよりも無理だ」

瑞鶴「むー!」

提督「とりあえずは私達も戦力の補充をしないといけないな。鎮守府に戻ったら建造をしないとならないな」

瑞鶴「分かった!」

提督「うむ。まあその話は明日以降じっくり詰めていこう。それよりも明日は夜が明けたらすぐにここを出て横須賀に戻る。もう寝る支度をしなさい」

瑞鶴「そうだね。じゃあ、提督さんからお風呂入って来る?」

提督「私は後でいい。瑞鶴から入って来るがいい」

瑞鶴「でも……」

提督「上官や部下は関係ない。気にするな」

瑞鶴「うん……じゃあさ……」

提督「何だ?」

瑞鶴「あの……一緒にお風呂入、る?」
200 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/27(火) 23:07:34.75 ID:YDXfldbHO
提督「ほう、そんなに地獄を見たいのか? いい度胸をしている」

瑞鶴「わー嘘!! 嘘!! ごめんなさい!!」

提督「今のお前には手を出さんし、何をどうしようとは全く考えていない」

瑞鶴「それって男としてどうなの……?」

提督「瑞鶴?」

瑞鶴「何でもない! 何も言ってません!! お風呂先に入って来るね!!」バタバタ

提督「やっと行ったか」

………………。

提督「瑞鶴、電気を消すぞ」

瑞鶴「うん」

パチッ

瑞鶴「提督さん……」

提督「何だ?」

瑞鶴「私、今日ちゃんと提督さんが求める事をちゃんとこなす事が出来たのかな?」

提督「ああ。しっかり出来ていたよ」

瑞鶴「ありがと……提督さん。私、これからも頑張るからね。提督さんと並べる用になるまで頑張るから」

提督「頼むよ。期待している」

瑞鶴「うん! ……おやすみ、提督さん」

提督「おやすみ、瑞鶴」

瑞鶴「幸せ、だな……」

………………………………。
201 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/10/27(火) 23:08:51.00 ID:YDXfldbHO
今日はここまでです!

瑞鶴改二が今週金曜日に正式に決定しましたね!
金曜日が本当に楽しみでしょうがないです!


また来ますね!
202 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/27(火) 23:32:29.86 ID:XJEGVBM4O
乙です
203 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/28(水) 09:45:52.49 ID:qLlFQsBSO
乙です
204 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/08(日) 15:10:01.44 ID:+PFKyLa00
>>192
瑞鶴の答えと同じことしか言ってないから「ほぼ満点」の満点に足りない部分の答えが分かんないんだよなぁ
205 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/11/10(火) 23:57:31.30 ID:MTCNdNFbO
間が空いてしまって申し訳ないです。本当ならば瑞鶴改二実装日に更新をかけたかったのですが、仕事が忙しくて文章製作が出来ませんでした……
出来れば明日にでも更新をしたいと思います。もう暫くお待ち下さい……


>>204
物語本編の解釈に若干関わる部分ですので疑問に答えるかどうか迷ったのですが、少しだけ答えさせて頂きます。
貴方が仰る通り瑞鶴に対しては「ほぼ正解」と答えたにも関わらず、元帥達への弁解では瑞鶴の回答とほぼ同じ事しか言っていません。
では、何故その様な事が起きたのか。それは、提督が元帥達に告げるべき事柄では無い理由、つまり提督の私情だからです。

まだ完結どころか佳境にも入っていない為、私情についての明言はあえて避けますが、恐らく簡単に想像が出来るかと思います。
206 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/11/12(木) 22:07:00.42 ID:63OwZI8NO
横須賀

文月「えんせいかんたい、きとうしたよ〜」

瑞鳳「お疲れ様。文月ちゃん達はこの後は休んでてね」

文月「は〜い」

瑞鳳「入れ替わりで時雨ちゃん、夕立ちゃん、春雨ちゃんは遠征に出撃してね」

時雨「うん。分かったよ」

コンコン

瑞鳳「は〜い」

陽炎「瑞鳳さん、司令が帰って来たわよ!」

瑞鳳「教えてくれてありがとう! あと少しでひと段落着くから後から行くわね」

陽炎「じゃあ、私は先に行ってるわ」

瑞鳳「うん」

時雨「じゃあ、僕達は行ってくるね。提督には宜しくね」

瑞鳳「ちゃんと伝えておくね。行ってらっしゃい」

春雨「失礼しました」

パタン

瑞鳳「えっと……」サラサラ

瑞鳳「うん。これで提督に直ぐに引き継ぎが出来るかな?」

瑞鳳「よし! 提督のお出迎えに行かないと!」

ガチャ パタン
207 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/11/12(木) 22:07:35.95 ID:63OwZI8NO
パタパタ

陽炎「司令!!」

提督「お出迎えご苦労、陽炎。ただいま」

陽炎「おかえり! 瑞鶴さんもお疲れ様!」

瑞鶴「うん。ありがと」

陽炎「司令と瑞鶴さんはこれからどうするの? 少し休む?」

提督「そうだな。瑞鶴は今日一日休ませるが、私はこのまま業務に戻るよ。瑞鶴もそれでいいな?」

瑞鶴「なんだか私だけ休むのも申し訳ないけど……今回は甘えちゃおうかな」

提督「気にしなくていいぞ。ゆっくり休んでくれ」

瑞鶴「は〜い」

陽炎「じゃあ今日は私が司令の補佐をするわね」

提督「いいのか?」

陽炎「もちろん!」

提督「では、頼むぞ」

陽炎「了解!」

パタパタ

提督「ん?」

陽炎「瑞鳳さんかな?」

瑞鳳「ここかな? 居た!」

提督「瑞鳳、戻ったよ」

瑞鳳「提督、お帰りなさい」

提督「ああ。ただいま」
208 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/11/12(木) 22:08:04.62 ID:63OwZI8NO
提督「私が留守の間鎮守府は大丈夫だったか?」

瑞鳳「大丈夫です。特に大きなトラブルは無かったよ」

提督「なら良かった。ご苦労だった」

瑞鳳「はい! 提督の方は何かあったの?」

提督「問題が発生した」

陽炎「問題って?」

提督「今すぐにでは無いが、近い内に大規模作戦がまた始まる。それも、横須賀鎮守府が作戦の立案と指揮を行う事になる」

陽炎「嘘でしょ!!? 」

提督「残念ながら本当だ」

瑞鳳「一体何処に、どうして攻めるの?」

提督「SN作戦」

陽炎「SN……まさか!!?」

提督「そう。ソロモン、ニューギニアまでの戦線拡大だ」

陽炎「そんな……よりにもよってどうして……」

提督「東部オリョールの安全を確保する為だそうだ」

瑞鳳「横須賀、大湊以外の鎮守府の戦力が壊滅した今だからこそ、最大の資源地帯である東部オリョールを奪われる訳には行かない……ということ?」

提督「その通りだ。だから大本営はこの作戦の遂行を命じたのだろう……と言いたいのだが、理由は全く見当つかないが別の理由がありそうだ」

瑞鶴「うん。私も同感。元帥さんや大将さんの様子や空気が何か変だった」

瑞鳳「そうなんだ……」

提督「まあ今はSN作戦について考えを纏めねばならない。明日にこの4人で話し合うとしよう」

瑞鶴「うん!」

陽炎「了解!」

瑞鳳「分かりました」

提督「では、瑞鶴はこのまま休みなさい。陽炎は私の補佐。瑞鳳は引き継ぎの連絡を頼む」

瑞鶴「提督さんも瑞鳳、陽炎ちゃん頑張ってね」

瑞鳳「ありがとね。瑞鶴もお疲れ様。ゆっくり休んで」

瑞鶴「そうさせて貰うわ。お休みなさい」

陽炎「お休みなさい」

…………。

209 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/11/12(木) 22:09:05.47 ID:63OwZI8NO
今日は短いですが終わりです

一日更新がズレてしまい申し訳ありません。


また来ますね
210 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/08(火) 17:52:43.74 ID:QW/L9RXrO
長らく間を空けてしまいまして申し訳ありません

あと少しで時間に余裕が出来るので更新は今しばらくお待ち下さい

本当に申し訳ありません
211 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/08(火) 18:00:47.96 ID:a+r4FrWSO
了解です
212 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/08(火) 21:50:33.15 ID:594N+tz7O
そう…
213 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/17(木) 23:21:31.70 ID:/z/2JLtHO
瑞鳳「これで引き継ぎは全部かな」

提督「瑞鳳のお陰で特にトラブルも無かった様だな」

瑞鳳「ううん、みんなが頑張ったお陰です!」

提督「それもあるだろうが、ここは素直に褒められておきなさい」

瑞鳳「えへへ、ありがと」

提督「うむ」

陽炎「むー」

提督「陽炎」

陽炎「ずるい」

提督「返事になっていないぞ」

陽炎「だって瑞鳳さんばかり褒めてずるいわよ!」

提督「陽炎には後で言うつもりだったのだがな」

陽炎「ふーん。それじゃあ、許してあげる!」

提督「さて、陽炎。仕事だ。私について来てくれ」

陽炎「ん? なあに? 何かするの?」

提督「建造だ」

陽炎「建造? どうして?」

提督「今後の為に少しでも早く戦力を増強せねばならないからな。今は一日でも時間が惜しい」

陽炎「もしかして、明日話し合うSN作戦にも関係があるの?」

提督「そうだな。まだ私個人の考えだが、多数の艦娘が必ず必要になると予想される」

陽炎「分かったわ。じゃあ、行こう! ほらっ!」

提督「こら、急かすな。瑞鳳、暫くこの部屋で留守番しててくれ」

瑞鳳「はい」

陽炎「司令! 司令ってばー!!」

提督「今行く」

…………。
214 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/17(木) 23:22:28.99 ID:/z/2JLtHO
工廠

提督「建造妖精、いるか?」

建造妖精「ン?」

提督「いるな。建造をして欲しい」

建造妖精「シゲンー」

提督「これくらいで、駆逐艦と軽巡を計8隻程作れるか?」

建造妖精「マカセテー」

提督「では任せよう。これはお土産だ」スッ

建造妖精「!? モナカ!!」

提督「そうだ。後で食べてくれ」

建造妖精「アリガトー!! ガンバルー!!」

陽炎「凄く嬉しそうね」

提督「そうだな」

建造妖精「アトデキテー!」

提督「ああ。頼む」

陽炎「よろしくね!」

建造妖精「ウン!」


215 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/17(木) 23:23:01.95 ID:/z/2JLtHO
陽炎「これで終わり?」

提督「いや、まだやらねばならない事がある。予備の装備に異常や不具合が無いか確認して、それから足りない物や必要になるであろう装備を補充しなければならない」

陽炎「でも、私じゃ艦載機や大きい砲塔は使えないわよ?」

提督「それは分かっている。それはそれぞれに適した艦娘にやって貰う」

陽炎「そしたら……まさか」

提督「一番数が必要になるであろう駆逐艦が搭載する砲塔や機銃、魚雷発射管、その他もろもろの装備を確認して貰いたい」

陽炎「やっぱりね。それって、もしかして全部確認するの?」

提督「ああ。今度の作戦ではかなり多くの装備を運用する事になると予想している」

陽炎「流石にそれは大変そうね……」

提督「大変だが、私も出来る範囲は手伝おう」

陽炎「分かったわ! それじゃ、装備品の保管庫に行きましょ!」

………………。
216 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/17(木) 23:24:17.18 ID:/z/2JLtHO
ズドン! ズドン! バシュッ

提督「どうだ?」

陽炎「うーん……この左のB型砲は照準が若干ズレてるわね」

提督「ふむ……右の方は?」

陽炎「こっちは良好。異常は無いわ」

提督「左のB型は修理、不可ならば破棄か。魚雷発射管はどうだ?」

陽炎「角度調整の精度が少し悪いかな。ガクッ、ガクッって感じで変な動きをしてる」

提督「分かった。これも修理の依頼をしておく」

陽炎「よろしく! それで、次は?」

提督「今ので終わりだ。お疲れ様」

陽炎「疲れた〜」

提督「後で間宮で好きな物を食べるといい」

陽炎「やったぁ!!」

建造妖精「ア、イター」

提督「建造妖精か。終わったのか?」

建造妖精「オワッター!」

提督「ご苦労だった。私達も丁度今用事が済んだところだ。工廠に戻ろう」

陽炎「はーい!」

建造妖精「ウンー!」
217 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/17(木) 23:47:10.25 ID:/z/2JLtHO
工廠

提督「では、連れて来てくれ」

建造妖精「ツレテクルー」タッタッタッ

陽炎「誰が来るのかなー?」

提督「さあな。あと少しで分かるさ」

陽炎「まあね。だけど、ちょっとワクワクしちゃう。妹が来たら嬉しいな」

提督「やはり妹が増えると嬉しいか?」

陽炎「もちろん! だって可愛い妹達だもん!」

提督「そうか。そうなのかもしれんな」

建造妖精「オマタセー」

陽炎「12人? ん?」

提督「……随分と多く無いか?」

建造妖精「サービスサービスー!」

提督「…………」

陽炎「この装備……もしかして陽炎型?」

提督「では、全員自己紹介をしてくれ」
218 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/18(金) 00:14:22.88 ID:bNyF2rMHO
黒潮「ほな、ウチから行くわ。陽炎型3番艦の黒潮や。よろしゅうな」

浜風「陽炎型駆逐艦13番艦浜風です。これより、貴艦隊勤務に就きます」

嵐「陽炎型駆逐艦16番艦、嵐だ! よろしくな!逢えて嬉しいぜ!」

萩風「陽炎型駆逐艦17番艦、萩風、参りました。ご指示をお願いします」

秋雲「陽炎型駆逐艦最終番艦、秋雲着任! よろしくね!」

江風「白露型駆逐艦9番艦、改白露型の江風だよ。よろしくな! あ、読み方、間違えンなよ!」

風雲「夕雲型駆逐艦、3番艦の風雲よ。そっか、貴方が提督なんだよね? ご命令、どうぞ!」

清霜「どうも!夕雲型の最終艦、清霜です! よろしくお願いです!」

睦月「睦月型の1番艦、睦月ですー! はりきって参りましょー!」

深雪「吹雪型4番艦の深雪だよ。よろしくな!」

阿武隈「こ、こんにちは……軽巡、阿武隈です!」

秋津洲「水上機母艦、秋津洲よ! この大艇ちゃんと一緒に覚えてよね!」

陽炎「やっぱり!! 司令! 妹よ妹!! 嬉しい!!」ピョンピョン

提督「私はここ横須賀鎮守府の提督を受け持っている者だ。これからよろしく頼む。そして隣に居るのが陽炎型駆逐艦のネームシップ陽炎だ」

陽炎「よろしくね!!」

提督「この後他の者にも紹介する。とりあえず鎮守府を案内するからついて来て欲しい。もしも何か分からない事があればいつでも聞いてくれ」

陽炎「じゃ、行くわよ〜」


219 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/18(金) 00:15:09.56 ID:bNyF2rMHO
今日はこれで終わりです。

永らく間を空けてしまい申し訳ありませんでした


また来ますね!
220 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/18(金) 00:15:24.36 ID:il+ulqBtO
乙です
221 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/18(金) 10:06:25.07 ID:utuSV+4SO
乙です
222 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/20(日) 00:52:14.86 ID:WxjpiXPeO
こんばんは。作者です

現在このSSの執筆と並行して、クリスマス記念のSSを執筆しています。


10〜20レス程度の短編になりますが、23か24日の夜に投稿します。初めての短編なので、上手く纏まるか少々不安です……


内容は過去作の世界観でのお話になります。
クリスマスケーキよりも甘い話になる予定ですが、多少シリアスも含んでます。
(龍頭徹尾で日常を書ける人達が羨ましい……)


出来る限り私だと分かるようなタイトルにはしますが、スレ投下後はこのスレで誘導をします。


では、もう暫くお待ち下さい。

また来ますね!
223 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/20(日) 13:44:59.64 ID:TdC+QrsT0
楽しみにしてんで
224 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/20(日) 16:26:32.26 ID:BspEuHnSO
了解です
225 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2015/12/23(水) 21:13:22.76 ID:Sob+JiesO
クリスマス短編SS投下完了しました

もしも宜しければ見てみて下さい!

瑞鳳 瑞鶴 陽炎「最初で最後のクリスマス」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1450872001/



また来ますね!
226 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/23(水) 21:20:01.31 ID:A//P0IdSO
了解です。後で読んでみます
227 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/01(金) 00:18:49.22 ID:d+VPylZFO
不知火「司令、陽炎」

陽炎「ああ不知火、どうしたの?」

不知火「この方達は?」

陽炎「新人よ。今鎮守府を旅行中なの」

不知火「案内中ですか」

陽炎「そっ! みんな、この子が不知火。私達陽炎型の二番艦!」

不知火「……不知火です。姉共々よろしくです」

黒潮「おお、不知火かー! よろしゅうな! ウチが三番艦の黒潮や!!」

不知火「お久しぶりです」

黒潮「せやなー この中に嵐と萩風、秋雲がいるんやでー!」

不知火「ふむ」

陽炎「この子達の紹介はまた後でやるから、とりあえず先に行くわよ。ほら、不知火もボサッと突っ立っていないで!」

不知火「そうでした。では武運長久を……」

陽炎「何で鎮守府を回るだけで武運長久を祈られなきゃいけないのよ! ……って、こんな感じで堅苦しい癖に結構ヌけている子なのよ。怖がらないで仲良くしてあげてね」

深雪「おう!!」

陽炎「さて、次は食堂に行くわよ」

………………………………

………………

……
228 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/01(金) 00:19:30.85 ID:d+VPylZFO
陽炎「はい。ここが最後の案内場所よ」

嵐「ここは?」

陽炎「みんなの部屋よ。基本的には相部屋だから、今の内に決めちゃって」

提督「今一人部屋の者もいる。陽炎型の谷風、白露型の時雨、夕雲型の長波、秋月型の秋月だ」

江風「あ、なら江風は時雨の姉貴の部屋に行くよ」

浜風「私は谷風と同部屋にして頂けますか?」

清霜「清霜、戦艦と一緒がいい!!」

陽炎「えっと……戦艦の比叡さんは摩耶さんと相部屋で……」

清霜「えー! それでも戦艦がいいー!!」

陽炎「はぁ……司令?」

提督「約束は出来ないが、交渉しておこう」

清霜「本当に!!?」

提督「ああ。だが、期待はするなよ」

清霜「やったぁぁぁ!!」

風雲「じゃあ、私は長波と相部屋にして貰おうかな」

嵐「んじゃ、萩。俺と一緒の部屋でいいか?」

萩風「うん」

阿武隈「とりあえず清霜ちゃんは私と同じ部屋でいいかな?」

清霜「うん! 清霜、大丈夫だよ!」

黒潮「ほな、秋雲。ウチらでアベックになろうや」

秋雲「アベックって……まあいっかー」

睦月「睦月は……睦月はぁ……」

深雪「深雪様と一緒でいいかい?」

睦月「勿論にゃしぃ〜! よろしくね、深雪ちゃん!」

深雪「おう!」

秋津洲「秋津洲は秋月ちゃんと一緒かも?」

提督「そうなるな。又は、とりあえず暫くは一人部屋という選択肢もあるが」

秋津洲「秋月ちゃんと一緒の部屋でいいかも!」

提督「了解だ。他に要望はあるか?」

陽炎「無かったら今日は解散。お披露目は明日よ」

提督「よし、では各自の部屋に行ってくれ。何かあれば、今日のところは私か陽炎に聞いてくれ」

陽炎「はい、解散!! 明日は0700に司令室に集合よ! 寝坊したらダメだからね!」

風雲「了解です!」

タッタッタッ
229 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/01(金) 00:20:13.69 ID:d+VPylZFO
陽炎「みんないい子だったわね」

提督「みんな素直な子達だったな」

陽炎「ちょっと清霜には不安を覚えるけどね」

提督「内面は幼過ぎても、戦闘は普通である事を願おう」

陽炎「多分大丈夫だよね……舞風も大丈夫だったし……」

提督「流石にあの子はあそこまで幼くはないだろう。長女のお前が一番分かっているだろう?」

陽炎「まあ、ね……」

提督「とりあえずは訓練や演習、あとは近接格闘の訓練を行って様子を見ようと考えている」

陽炎「そうね」

提督「さて、瑞鳳を随分と待たせてしまったな。部屋に戻ろう」

陽炎「は〜い!」

………………………………。
230 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/01(金) 00:20:43.61 ID:d+VPylZFO
翌日

提督「おはよう。一昨日から昨日にかけて鎮守府を外していて申し訳なかった。何かトラブルなどはあったか?」

摩耶「特になかった筈だぜ」

提督「その様だな。何事も無かった様で安心している」

熊野「質問があるのですが、よろしくて?」

提督「勿論だ」

熊野「昨日から見たこと無い子達が鎮守府を歩いていたとの情報がありました。今日はその方々についてのお話があるのですか?」

提督「ああ、その通りだ。やはり何も話していない者で彼女達を目撃している子は多かったか」

熊野「ええ。とはいえ、提督が昨日の時点で何も手を打っていなかったという事は、新人といったところですわよね?」

提督「そうだ。今日は紹介したい子達がいる。陽炎」

陽炎「入ってきていいわよー」

ゾロゾロ

提督「この子達が昨日建造された新人だ。暫くは訓練を受けて貰うが、じきに作戦にも参加させていく。では、自己紹介を軽くしてくれ」

黒潮「了解や! ウチは陽炎型三番艦の黒潮や! よろしゅうな〜!」

………………………………

………………

……
231 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/01(金) 00:21:13.06 ID:d+VPylZFO
提督「以上で顔見せは終わりだ。すまないが、遠征班はすぐに出撃してくれ。残っている者はこの後も彼女達と交流してくれ」

比叡「了解です!」

提督「一応だが、遠征班は誰か分かっているな?」

響「私達の班と、夕張さんと春雨、夕立、時雨の班でいいよね?」

提督「ああ。それで大丈夫だ」

響「了解。雷、電。行くよ」

雷「分かったわ!」

電「はわわわわわ! 雷ちゃんも響ちゃんも行くのが早いのです!! あっ!!」

ベチャッ

電「はにゃー!!」

雷「こらこら、何やってるのよ。ほら、立てる?」

電「だ、大丈夫なのです……」

深雪「電……? あぁ!!」

電「!!?」

深雪「電ってまさか!!」

電「い、雷ちゃん! 行くのです!」ダッ

雷「あ、こら! 電!!」

響「やれやれ……では、司令官、行ってくるよ」

提督「ああ。気をつけてな」

響「うん」トコトコ

提督「瑞鳳と瑞鶴、陽炎は私と共に部屋へ。私達は作戦立案の為に司令室に篭っている。何か起きたら来てくれ」

青葉「わっかりましたー!!」

陽炎「みんな、また後でねー」

瑞鳳「行きましょ」

瑞鶴「そうね! 提督さん、行こ!」

提督「ああ」

……………………。
232 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/01(金) 00:22:14.64 ID:d+VPylZFO
あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします


今日はこれで終わりです!
また来ますね!
233 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/01(金) 09:44:53.64 ID:1gB5n/jSO
あけおめ、乙です
234 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/01(金) 13:58:48.04 ID:7Xl177Noo
乙です
235 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/09(土) 23:08:38.40 ID:tyCZGproO
瑞鳳「全員分のお茶淹れて来たよ」コトッ

提督「ありがとう」

瑞鳳「うん」

瑞鶴「瑞鳳、ありがとう……さて、話し合いを始めようか」

陽炎「そうね」

瑞鶴「早速だけど、提督さん。提督さんが考えているSN作戦の概要ってどんな内容なの?」

提督「話す前に地図や、全員の名前が入った駒が欲しい」

陽炎「ちょっと待ってて」

瑞鳳「他に何か必要な物は?」

提督「あとは筆記用具だけで十分だ」

陽炎「お待たせ!」ドサッ

提督「御苦労。助かる」

バサッ

提督「理解出来ない点、疑問点等があれば逐次発言してくれ」

瑞鶴「うん」
236 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/09(土) 23:09:19.96 ID:tyCZGproO
提督「SN作戦遂行の目的は、現在我々の最重要拠点である資源地東部オリョール海の島々への脅威を減らすことにある」

提督「その為に、ソロモンやニューギニアに戦線を拡大し、敵の侵攻から防ぐ盾とする」

提督「では作戦の詳細について話そう」

提督「まず、我々横須賀鎮守府艦隊はかつての帝國海軍が泊地を築いたというショートランドへ前進し、ショートランド近海の敵を殲滅、制海権を奪取する。これは、本格的な作戦を開始する以前に達成し、SN作戦開始時には作戦に耐え得る程度の資源や施設を作らねばならない」

瑞鶴「提督さん、一つ質問いい?」

提督「何だ?」

瑞鶴「ショートランドだけを勢力下に置くの?」

提督「正直迷いどころではある。ラバウルやトラックも出来れば勢力下に置きたいのだが、それを実行するとなるも、時間や労力が比べ物にならない程かかってしまう」

瑞鶴「確かに……」

提督「これについては、後ほど話し合おう」

瑞鶴「うん」

提督「続けるぞ。ショートランドの準備が整い次第、我らは駆逐艦と輸送艦を中心とした輸送艦隊を編成。ソロモン攻略の最前線のコロネハイカラ島に資源物資を輸送し、ショートランドに戻るを数回繰り返す」

陽炎「司令! 一つ質問!」

提督「いいぞ」

陽炎「コロネハイカラは、ヘンダーソン基地から空襲されない? 確か飛行場姫がいるとか言ってなかったっけ?」

提督「ああ。その可能性はかなり高い。だからこそ、対策は練らねばならない」

陽炎「対策はあるの?」

提督「とりあえずだがな。輸送作戦は夕暮れと同時に開始し、夜間に輸送を済ませて退却する。だが、恐らく敵に勘付かれてコロネハイカラ島は空襲を受ける事になるだろう」

提督「そこで、瑞鶴と瑞鳳は陽が登る前に艦載機で敵の滑走路を破壊し、敵の航空機の離陸を阻止する。少しの時間を稼ぐ事が出来ればいい」

提督「コロネハイカラ島に資源が揃ったら、そこから比叡を旗艦とした水上打撃部隊を編成、出撃。飛行場姫を砲撃と爆撃の両方で攻撃し、沈黙させる」

瑞鳳「でも、例え飛行場姫の滑走路を破壊したとしても、近辺に空母がいる可能性が高いと思うよ」

提督「尤もだ。敵の滑走路を抑えたとしても、敵空母の艦載機に攻撃されたらたまったものでは無い。そこで、多数の索敵機を出して事前に敵の位置や敵の艦載機の様子を探らせようと考えている」

瑞鳳「私達の艦載機で?」

提督「いや、秋津洲と二式大艇だ」

陽炎「あ、確かに!」

提督「二式大艇を多数ショートランドやコロネハイカラ島に配備し、秋津洲に整備や点検をさせる」

瑞鳳「二式大艇なら魚雷や多くの爆弾も積めるから場合によっては攻撃に回ることも出来るね」

提督「そういう事だ。さらに言えば、二式大艇は索敵に耐え得る防御力と対空能力を備えているという点もだ」

瑞鶴「そんなに上手く行くかな?」

提督「不確定要素の方が高い。だが、不確定要素を嘆いていては何も始まらない。いかに不確定要素以外の部分を確実にするかが大切だ」

瑞鶴「そうだね」
237 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/09(土) 23:11:57.69 ID:tyCZGproO
提督「とりあえずだが、横須賀の動きとしてはこの様な行動となる。大湊以外の鎮守府には、西方の牽制をして貰おうかと考えている」

陽炎「欧州側を? どうして?」

提督「敵の撹乱と分散、日本の防護の為だ。我らが南方へ向かっている間、西方と東方はがら空きになる」

提督「特に西方はアンズ環礁まで一時は進撃したものの、占領はせずに退却している。リランカまで敵勢力が押し戻してくるのは時間の問題だ」

提督「我らが日本から離れている間に本土に侵攻されたらたまったものでは無い。また、西方の敵艦隊が南方の援軍として来られても困る。故に、戦力が壊滅した呉、舞鶴、佐世保には牽制の為だけに出撃して貰う」

瑞鶴「戦力が壊滅しているのにわざわざ戦わせるの?」

提督「今回は西方の攻略が目的では無い。つまり、無理をしての進撃をする必要が殆ど無い。それに、三つの鎮守府の連合であれば、各鎮守府の主力がいかに少なくとも、それらが三つ集まれば主力艦隊と言えるものになるだろう」

瑞鶴「そっか! じゃあ、大湊はどうするの?」

提督「本土と北方、東方の警戒、防衛を引き受けて貰う」

瑞鶴「それならとりあえず、本土が奇襲を受ける可能性は低くなるかな」

提督「とりあえずだがな。さて、編成や細かい部分はまだ決めてはいないが、私が考える大まかな作戦概要はこのようなとこだ。別の案や修正案、その他の意見などがあれば是非言ってくれ」

陽炎「だから駆逐艦を沢山建造したんだ。納得」

瑞鳳「私は概ね賛成。だけど、ショートランド以外の泊地も作るべきだと思う」

提督「安全策を取るか」

瑞鳳「手堅くいかなきゃ、失敗した時のダメージコントロールが出来ないから」

提督「分かった。ならば、話し合おうじゃないか」

瑞鶴「分かった!」

……………………

…………

……
238 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/09(土) 23:16:09.85 ID:tyCZGproO
今日はこれで終わりです

今回は作戦概要の説明で終わりました。この作戦は艦これ2015夏、秋イベの二つを組み合わせているので、作戦目的がゲームとは異なるのはご愛嬌


また来ますね!
239 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/10(日) 00:41:06.52 ID:DhoBBDq0o
乙です
240 :以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします [sage]:2016/01/10(日) 09:46:35.34 ID:41Iq8TVSO
乙です
241 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/22(金) 22:51:37.03 ID:savp9r5UO
翌日

嵐「え!? 近接戦闘の訓練!?」

陽炎「そうよ。司令が直々に見てくれるって」

嵐「でもよ、俺達は海上で砲雷撃戦をするんだろ? 近接戦闘なんて不要じゃねえか?」

提督「砲雷撃戦だけで済めばな。だが、敵が懐に潜り込んで来たらお前はどうするつもりだ? 無抵抗でそのまま殺されるのか?」

嵐「いや、でもそんな事はまずあり得ないだろ」

陽炎「私は前に一度やったわよ。司令に鍛えて貰っていなかったら死んでたかもね」

嵐「マジかよ!?」

提督「ああ。それに敵は海上だけにいるとは限らない。もしも人間がお前を狙ってきたらどうする?」

嵐「それは……」

提督「何か他に反論は?」

嵐「無い……です」

提督「よろしい。では夕張、青葉」

夕張「はい……」

青葉「はい……」

提督「私との組手の前に、まずはペアでの組手の見本を見せてやれ」

夕張「やっぱりやるんですか……?」

提督「当たり前だ。あの様な醜態を晒しておいて何を言う」

夕張「ですよね〜青葉、もしも私が死んだら骨は北海道のメロン畑に……」

提督「下らない事を言っているならばさっさと始めるんだ。それとも、予定よりも厳しく訓練して欲しいのか?」

夕張「いえ! 今の戯言は聞かなかった事にして下さい!」

青葉「夕張、行きますよ」

夕張「了解!」
242 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/22(金) 22:52:06.69 ID:savp9r5UO
提督「新人達はよく見ておけ」

黒潮「ん? 柔道?」

提督「いや、柔道では無く柔術だ。それに、柔術のみならず空手や他の格闘術も組み込んで……青葉! 当て身が弱い!」

青葉「はぃぃ!!」

萩風「柔道とは何が違うんですか? 私はてっきり同じものかと」

提督「柔道は柔の道と書くが、これは柔道というスポーツを通して心の道を養う事が重要とされている。だが、私達がやらねばならないのはスポーツでは無く、生きるか死ぬかの戦争だ。
人を殺す為の技が消えた柔道では無く、相手を殺傷し、自分が生き残る為の柔術こそが重要なのだよ」

萩風「…………」

提督「言いたい事は分かる。だが、自分達が死なない為には生き残る技術を磨かねばならない」

萩風「はい……」

提督「とはいえ、萩風のその優しさは絶対に失ってはいけない。それを喪ったらお前はただの兵器になってしまう」

萩風「はい……!」

提督「艦娘としての有り様を探すんだぞ、萩風」

萩風「司令、私頑張ります!」

提督「うむ。さて、そろそろかな」

江風「お! 提督が今度は戦うのかい?」

提督「そうだ。とりあえずだが、組手はこの様な形式でやって貰う。分かったな」

全員「はい!」
243 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/22(金) 22:53:18.14 ID:savp9r5UO
提督「青葉、夕張。そこまでだ」

青葉「うぁぁ……」

夕張「提督……お手柔らかに、ね……?」

提督「私が手を抜くとでも思っていたか?」

夕張「ですよね〜」

青葉「それでも女の子相手に本気出すのは帝國海軍の将として〜」チラッ

青葉(夕張が提督の背後についた)

夕張「……」コクッ

青葉「どうかと思います! えいっ!」ダッ

提督「狙いは良いが」スッ

夕張「えっ!?」

提督「甘い」ヒュッ

夕張「きゃぁぁぁ!!」ビタン

青葉「うわぁぁぁ!! グエッ!」ビタン

提督「フッ」ズダンッ

夕張「ひっ!!?」

青葉「あ、ああああ! 足が!」

夕張「ててて提督の足が地面にめり込んでます!!」

嵐「すげぇぇぇぇ!!」

風雲「今青葉さんと夕張さんがヒュッて飛んで……え? ええ!?」

提督「ただ、夕張と青葉の力を利用しただけだ」

青葉「いたた……どうして分かったのですか?」

提督「お前の視線が一瞬私の後方に切れたからな」

夕張「化け物……」

提督「何か言ったか?」

夕張「いえ! 何も!」

提督「まあいい。では、新人は青葉と夕張の指導の元訓練を始めてくれ」

全員「了解!」

提督「頼んだぞ夕張、青葉」

夕張「はい!」

青葉「青葉にお任せ!」

………………………………。
244 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/22(金) 22:53:49.98 ID:savp9r5UO
司令室

ガチャ

瑞鶴「あ、提督さん。お帰りなさい」

陽炎「あの子達どうだった?」

提督「とりあえず少しだけ訓練の様子を見てきたが、嵐と江風、阿武隈はいい筋だった。それ以外はとりあえず様子見といったところだ」

瑞鶴「嵐と江風は予想通りだったけど、阿武隈はちょっと以外かも」

提督「おどおどしていて頼りなく見えるかもしれんが、ああ見ててかなり高い能力を秘めているぞ」

瑞鶴「へー。人は見た目によらないって言うけど、それでもやっぱり意外ね」

陽炎「あとは、砲雷撃戦や航行訓練もしないとね」

提督「ああ。そこまでゆっくりはしていられないが、限られた期間で出来る限り練度を積ませてやらねばならぬな」

陽炎「それは私達に任せて! 絶対に生き残れるだけまで育てたげる」

瑞鶴「私も対空戦の特訓なら手伝うよ」

陽炎「お願いします!」

提督「忙しくなるな」

瑞鶴「でも、暇よりはいいかな」

提督「そうだな」

………………………………。
245 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/01/22(金) 22:54:25.19 ID:savp9r5UO
今日はこれで終わりです

また来ますね!
246 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/01/22(金) 23:02:30.37 ID:grCMiZT7O
乙です
247 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/01/23(土) 09:34:57.65 ID:1A20lhdSO
乙です
248 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/02/15(月) 00:01:58.05 ID:fSbZUxMFO
数ヶ月後

ショートランド沖

提督「瑞鶴、第四次攻撃隊を編成して敵の残党に止めを刺せ!」

瑞鶴「第四次攻撃隊発艦!!」バシュッ

提督「熊野! 敵陸上型の様子は?」

熊野「滑走路は完全に破壊完了。生きている砲台をあと二つ破壊すれば敵は多分息絶えますわ」

提督「熊野と夕張、そして水上打撃部隊所属の駆逐艦は引き続き敵陸上型への砲撃を敢行。瑞鶴の護衛の駆逐艦は、舞風と野分のみ隊列を離脱し、瑞鶴が仕留め損ねた水上艦を追撃。それ以外は引き続き瑞鶴を護衛しろ」

舞風「はーい! 野分、行くよ〜!」

野分「うん!」

谷風「17駆逐、瑞鶴さんを中心に輪形陣行っちゃいますか! 敵さんの潜水艦が来ても谷風さん達にお任せだよ!」

浜風「谷風、油断は大敵です」

谷風「油断なんて微塵もしていないからね!」

熊野「水上打撃部隊、撃ち方準備ですわ!」

夕張「完了しましたー!」

熊野「全艦、砲撃開始! とぉぉぉぉぉ!!」ズドーン

長波「全砲門一斉射! ってぇー!!」ズドン

………………………………

………………

……
249 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/02/15(月) 00:02:53.60 ID:fSbZUxMFO
夕張「敵陸上型沈黙しました!」

瑞鶴「提督さん! 敵艦隊の殲滅が完了したわ!」

提督「夕張、敵陸上型の自己修復機能は生きているか?」

夕張「いえ、そのような働きは全く見る事が出来ません!」

提督「ご苦労だった。これでショートランドの奪還は成功だ」

瑞鶴「よかったね! 提督さん!」

提督「ああ」

乗組員「ラバウルを攻略していた第二艦隊の旗艦瑞鳳から入電! 我、目標を制圧セリ! ……成功です! ラバウルも我らの勢力圏になりました!」

提督「ご苦労と打電しておいてくれ」

乗組員「了解!」

瑞鶴「提督さんやったね! あとは大湊の艦隊がトラック諸島とブインを攻略出来れば作戦の第一段階は終わりだね!」

提督「大湊の戦力ならば、横須賀と同規模を有している。戦術を誤らねば恐らくは大丈夫だろう……と、来たみたいだぞ」

瑞鶴「ん?」

コンコン コンコン

提督「入れ」

乗組員「大湊の提督より入電! トラック、ブイン共々攻略完了とのことです!!」

瑞鶴「提督さん!」

提督「ああ。これで本作戦の足掛かりが出来た」

瑞鶴「すぐにショートランドや他の泊地に物資を輸送しよう!」

提督「いや、気が急ぐのは分かるが、落ち着くんだ。まずは各鎮守府との連携を取らねばならないだろう」

瑞鶴「 あ、そうか」

提督「私は一度鎮守府に戻り各鎮守府の提督達と話し合って来る。それまでの間泊地の警備は頼んだぞ」

瑞鶴「私も行かなくていいの?」

提督「出来れば連れて行きたいところだが、今は少しでも多くの戦力をショートランドやラバウルに置いておきたい」

瑞鶴「……分かった。提督さん、頑張ってね」

提督「ああ。すぐに戻れる様にする」

瑞鶴「提督さんが帰って来るまでにドッグや兵舎、港湾設備の設営を進めておくね」

提督「よろしくな、瑞鶴」

瑞鶴「うん!」

………………………………。
250 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/02/15(月) 00:03:34.38 ID:fSbZUxMFO
三週間後

瑞鶴「はぁ……」

夕張「どうしたの? 溜息なんてらしくないわね」

瑞鶴「提督さんが本国に戻ってもう三週間よ。なのに何にも連絡が無いんだもの。来るのは横須賀からの輸送船だけ……」

夕張「提督のこと信じられないの?」

瑞鶴「そうじゃないの。それはないから」

夕張「じゃあ提督と会えない事への不満かしら?」

瑞鶴「…………」

夕張「図星ね」

瑞鶴「そんなに私って分かりやすいかな……?」

夕張「とってもね」

瑞鶴「なんか悔しい」

夕張「それが瑞鶴の可愛いところなんだから、そのままでいいのよ」

瑞鶴「女の夕張にそれ言われてもあまり嬉しくないかも……」

夕張「そんなこと言ってると、瑞鶴が喜びそうな情報あげないわよ?」

瑞鶴「私が喜びそうな情報?」

夕張「はい、これ」スッ

瑞鶴「?」パサッ

瑞鶴「これ、提督さんから!?」

夕張「そ。 とうとう提督から作戦決行の指示が来たの」

瑞鶴「えっと……提督さんは一週間以内にショートランドに帰って来るから、それまでにラバウルで泊地設営、防衛をしていた瑞鳳達もショートランドに合流。そして、一週間後には呉や佐世保、舞鶴の連合艦隊が西部海域のリランカに到着するから、それに合わせてこちらも輸送作戦を開始……」

夕張「あと一週間で提督に会えるわね?」

瑞鶴「うん! ……じゃなくて、今から忙しくなるわよ!」

夕張「あはは! ほんと瑞鶴は分かりやすくてかわいい。じゃ、みんなには私から伝えておくね」

瑞鶴「宜しく!」

夕張「それじゃ、また後でね」スタスタ

瑞鶴「よし、提督さんが帰って来るまでに全て終わらせないと!」

瑞鶴「提督さん、待っててね!」

………………………………。
251 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/02/15(月) 00:04:20.12 ID:fSbZUxMFO
五日後

提督「ほう……もう、ここまで泊地としての機能を……」スタスタ

瑞鶴「提督さん!!」タッタッタッ

提督「瑞鶴か」

瑞鶴「提督さん、おかえりなさい!」

提督「ただいま、瑞鶴。この一ヶ月よくやってくれたな。助かったよ」

瑞鶴「えへへ、どういたしまして!」ギューッ

提督「……何故抱き着く」

瑞鶴「だって、一ヶ月も提督さんと会えなかったんだもん」

提督「それとこれとは……」

瑞鶴「……もしかして、嫌?」

提督「いや、そうではない……まあ今回はいい、か」

提督(本当はあまり特別扱いするのはよくないのだがな……今回ばかりは仕方ないか)

瑞鶴「私、提督さんと一ヶ月も会えなくて寂しかったよ……」

提督「すまなかったな。だが、お陰でとても助かった」ナデナデ

瑞鶴「瑞鶴、提督さんの役に立てた?」

提督「勿論だ」

瑞鶴「よかったぁ〜」

提督「もう一度言わせて貰おう。本当に助かったよ、瑞鶴。ありがとう」

瑞鶴「うん!」

提督「今日は随分と甘えん坊だな。だが、これを瑞鳳や陽炎に見られたら大変だぞ?」

瑞鶴「あ!?」バッ

提督「サービスはこれまでだ。昼になったら全員を集めて作戦の確認を行う。それまでは休んでいなさい」ポンポン

瑞鶴「提督さんは?」

提督「悪いが、私も部屋で仮眠をとるつもりだ」

瑞鶴「分かった。提督さん、ありがとね」

提督「何がだ?」

瑞鶴「特別に甘えることを許してくれて」

提督「ご褒美だ」

瑞鶴「瑞鶴には最高のご褒美だったよ」

提督「それはよかった」

瑞鶴「それじゃ、提督さんおやすみなさい。また後でね」

提督「おやすみ、瑞鶴」

瑞鶴「おやすみなさい!」

………………。
252 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/02/15(月) 00:07:22.84 ID:fSbZUxMFO
今日はこれで終わりです!

艦これ2016年冬イベに参加されている方はいかがでしょうか?
私は全て甲作戦にて初月、沖波、ZARAの三隻を入手する事が出来ました。

まだイベントを完遂していない方は頑張って下さいね!


また来ますね!
253 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/15(月) 00:32:31.94 ID:uNf5frr8O
乙です
254 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/02/15(月) 09:51:38.38 ID:fz6sFGMSO
乙です
255 :ずいずい ◆9eWjFae4dI :2016/03/13(日) 23:47:06.73 ID:NjUDgZjOO
こんばんは

明日か明後日に更新予定です。もう暫くお待ち下さい
256 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2016/03/14(月) 10:15:21.21 ID:HIh4OlqSO
了解です
257 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/03/18(金) 14:50:56.12 ID:4xz/NE9MO
お待たせしました。今夜更新します。


宣言の日程より遅れてしまった上、今回も短めですが、宜しくお願いします
258 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/03/18(金) 21:19:58.13 ID:yYbRiX9TO
コンコン コンコン

瑞鶴「瑞鶴です」

提督「入れ」

瑞鶴「失礼します」

ガチャッ

提督「どうした? まだ集合時間では無いぞ」

瑞鶴「こんな時に話す事じゃないんだけど、一つだけ聞きたい事があってさ……来ちゃった」

提督「何だ?」

瑞鶴「あの……さ」チラッ

提督「……」コクリ

瑞鶴「提督さんはさ、この戦いってどうしたら終わりになると思う?」

提督「……難しい質問だな」

瑞鶴「私、提督さんが本土に戻っている間、ずっと考えていたんだ。戦争は終わるのかなって」

提督「終わらせたいものだな」

瑞鶴「うん。でもね、深海棲艦との戦いの終わりというものが想像が出来なかった」

瑞鶴「多分他の人は、深海棲艦を壊滅させれば勝ちって言うと思うんだけど、私達はそもそも、深海棲艦が何処から来て何故私達を攻撃するのかすら知らないわ」

提督「同感だ。だからこそ私も答えを出す事が出来ない。可能ならば深海棲艦の生態を知る事が出来れば良いのだが、現状それも不可能だ」

瑞鶴「前途多難だね」

提督「ああ」

瑞鶴「でも、いつか……提督さんと戦いのない平和な時間を過ごす事が出来たらいいな」

提督「全くだ」

瑞鶴「えっ!? 提督さん、今!?」

提督「だからこそ、とりあえず今は目の前の戦いに負ける訳には行かない。絶対に勝つぞ」

瑞鶴「うん!!」

………………………………。
259 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/03/18(金) 21:20:30.29 ID:yYbRiX9TO
仮設港

提督「これで全員揃ったな」

電「あの……あの……」

提督「どうした?」

電「深雪ちゃんがまだ見当たらないのです……」

提督「彼女は、横須賀を出る直前に兵装の不調が発覚した為、修理している」

電「一人でここまで来るのですか?」

提督「いや、1日遅れで輸送艦隊を大湊の駆逐隊と共に護衛しながらこちらへ回航することになっている」

電「分かりました、なのです」

嵐「深雪様の初陣だ〜! とか張り切っていたのに、故障で遅れるなんて残念だな」

萩風「そうね……」

江風「まー、仕方ないじゃん! 後から援軍参上っていうのもありありー」

提督「到着の予定日時が不明な今、深雪を作戦の頭数には入れていないが、到着し次第、状況に合わせて彼女をどこかの艦隊に編入させる予定だ」

響「それが妥当だね」

瑞鶴「みんな、そろそろ静かに。提督さん、宜しくお願いします」

提督「うむ」
260 :ずいずい ◆9eWjFae4dI [saga]:2016/03/18(金) 21:21:05.00 ID:yYbRiX9TO
提督「これより、SN作戦の概要を説明する」

提督「まずSN作戦遂行の目的だが、現在我々の最重要拠点である資源地東部オリョール海の島々への脅威を減らすことにある」

提督「その為に、我々はソロモンやニューギニアに戦線を拡大し、そこを敵の侵攻から防ぐ盾し、もしも今後戦線を拡大する事になった場合は我々の拠点にすることになる」

提督「では、作戦の詳細についてだ。本作戦は複数の段階で作戦を遂行する。また、西方の敵主力艦隊の合流を阻止する為に他の鎮守府と足並みを揃えねばならない故に、速やかな作戦の遂行が不可欠となる」

提督「まず第一段階として、ここショートランド泊地より敵の懐であるコロネハイカラ島へ前線の拠点を移す。つまり、最近行っていた輸送艦隊護衛が重要になるのだが、馬鹿正直に輸送を行っていても、ヘンダーソン基地からの空襲、又は水上打撃部隊による攻撃で壊滅するのは目に見えている」

提督「その対策として、輸送作戦は夕暮れと同時に開始し、夜間の暗闇に紛れながら輸送を済ませて退却する。だが、敵も馬鹿では無いから。勘付かれてコロネハイカラ島は空襲を受ける可能性は大いにあり得る」

提督「そこで、瑞鶴瑞鳳、両空母は陽が登る前に艦載機で敵の滑走路を急襲。ヘンダーソン基地の飛行場姫滑走路を破壊し、敵の航空機の離陸を阻止する。この時点では少しの時間を稼ぐ事が出来ればいい為、完全破壊をする必要は無い」

提督「コロネハイカラ島に資源が揃ったら、そこから比叡を旗艦とした水上打撃部隊を編成、出撃。飛行場姫を砲撃と爆撃の両方で攻撃し、沈黙させる」

提督「コロネハイカラ島に資源が揃ったら、そこから比叡を旗艦とした水上打撃部隊を編成、出撃。飛行場姫を砲撃と爆撃の両方で攻撃し、沈黙させる」

提督「また、飛行場姫以外に敵艦がいる恐れもある為、出来ない飛行場姫を攻略中にも索敵をせねばならない。だが、瑞鶴や瑞鳳の艦載機を索敵に回す余裕はない」

提督「そこで、その打開策として、秋津洲とショートランドに配備した二式大艇を用いて四方を索敵して貰う」

秋津洲「ええ!? 私が!!?」

提督「そうだ。頼むぞ」

秋津洲「うぅ……頑張るかも……」

提督「もしも敵艦隊を発見したら、可能ならば二式大艇による雷撃や爆撃で敵艦隊を奇襲し、少しでも足止めをする様に」

秋津洲「了解、かも……」

提督「続けるぞ。ヘンダーソンを攻略後はFS作戦へ移行する。フィジーとサモアに敵の基地がある可能性がある」

提督「そこで、もしも敵泊地を確認できた場合、当作戦は水雷戦隊と水上打撃部隊と機動部隊に分かれ攻略戦を開始する」

提督「逆にもしも敵泊地が無ければフィジー、サモアまで基地を拡大して作戦は終了とする」

提督「以上が作戦内容の全容だ。次に艦隊編成の発表をする」
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