千奈美「ようせいさんとおねえさん」

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360 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/03/10(火) 11:32:40.02 ID:kAWeihJqO
礼子さん、ごり押ししてるのか…
361 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:16:11.26 ID:d9i1CcnU0

伊吹「んじゃ、XX年組初の呑み会を祝して! かんぱーい!」

「「「かんぱーい」」」

朋「椿ちゃん、日本酒なんて呑むの?」

椿「ゆっくり、ですけどね」

伊吹「適当にやればいいよ、アタシもサワー二杯で終わるつもりだし」

千奈美「えっ」

アヤ「えっ」

志保「えっ」

朋「あんたたちがおかしい」

伊吹「アタシたちまだハタチだよ? ていうかさ、アヤたちが酒慣れ過ぎなんじゃない?」

千奈美「余裕よ、余裕」
362 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:16:50.78 ID:d9i1CcnU0

朋「XX年組っていうけど、あたし小松さんとプライベートで会うの初めてだよね?」

伊吹「多分。あんまり合同トレーニングも一緒にならないよね」

アヤ「そうな。来てないけど新田美波さんとか鷺沢文香さんとかも同年だけど、接点ないな」

朋「あの辺もかー、そういえば。売れ過ぎてて全然同い年の感覚じゃないわ!」

伊吹「正直、グラジオラス組来なかったらさみしいことになってたよね」

アヤ「そりゃ、三人じゃ格好つかねーなぁ。つーか、どの範囲に声かけたんだ?」

伊吹「櫂は予定合わず。あとは、まあ、ほら…… さっき言ってた人たちよ」

朋「新田美波さんとか」

伊吹「そうそう。あと鷺沢さんのサイレントウィンドとか、宮本フレちゃんとか。その辺アタシ話したことないし、声かけていいレベルじゃなくない?」

千奈美「文香と音葉なら、たまにメールしてるわよ? たまにね」

伊吹「え! すッごい! 藤居さんは?」

朋「サイレントウィンドの二人なら千奈美たちと一緒に仕事で会ったことはあるけど。話した記憶はないわね! 話せる感じしなかったし」

アヤ「まー、キャラ作り殆どなしにアレだったからなー」
363 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:17:22.63 ID:d9i1CcnU0

朋「で、新田さんとかフレちゃんさんか。仕事すら一緒してる人いるかどうかわかんないわね。椿ちゃんもない?」

椿「ないです。二人とも寮生でもないので、プライベートも接点ないですね」

志保「グラジオラスから離れられない私は、もちろんありません♪」

朋「これは……実在していないかもしれない?」

伊吹「おーいっ! テレビで見てるじゃーん!」

朋「あたしたちにとっちゃテレビ番組なんて幻よ!」

椿「そ、そこまでは……」

志保「テレビ番組もピンキリだけど、キー局ゴールデン、とか言われちゃうと、さすがに幻かな?」

朋「志保ちゃんたちが出たやつ、実際幻になっちゃったもんね」

志保「……」

アヤ「朋さー、お前割と軽率に刺すよね?」

朋「うわっごめん、そんなに!?」

364 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:18:15.32 ID:d9i1CcnU0

志保「くすん。アヤちゃーん、朋ちゃんがいじめるよー」

アヤ「あー、はいはい。アヒージョお食べ」

志保「『こんばんは! ぼく、エリンギです! オイルで煮られて、とっても美味しいよ!』 もぐもぐ」

朋「意外と似てる」

椿「志保ちゃん、酔ってる……?」

アヤ「酔ってることは酔ってる、と思うけど……」

朋「その二人がベタベタしてんのは平常運転」

志保「むぐぐぐー!」

アヤ「飲み込んでから話そう」

志保「んく。……朋ちゃんがいじめるよー!!」
365 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:18:46.39 ID:d9i1CcnU0

伊吹「久しぶりに見たけど、仲良いの通り越してない?」

志保「家ではダーリン、ハニー、と呼び合う仲です♪」

アヤ「ん゛、ん゛っ、げほっ、げほげほげほ」

朋「え、ガチなの……?」

アヤ「げっほ……ち、違うからな?」

志保「家族だから似たようなものだよ」

椿「ま、まあ、その…… よほど仲がいいか干渉しないタイプでないと、一緒に住むのは難しいですよ」

朋「寮だとどんな感じ? お風呂と食堂一緒なんでしょ?」

椿「そうですねぇ。そこはやっぱりグループありますよね」

アヤ「学校みてーだな……」

千奈美「中高生ばっかりならそんなもんでしょ」
366 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:19:41.51 ID:d9i1CcnU0

椿「あんまり仕事関係なく仲良しグループ作られてますけど、たまにグループ内で一緒の仕事とかあると、ちょっとヒヤヒヤする……」

志保「うまくいけばいいけど、ミスとかいざこざとか持ち帰られちゃうと大変?」

椿「そうなんですよね。だから『喧嘩するなら周りから見えないところでやれ』みたいなルールもできてて」

朋「へー。あたしどっちかっていうとミスする側だから、身につまされるー」

アヤ「軽いな! ホントかよ!」

朋「ほんとだよー。ねーねー、あんたたちはどのくらい喧嘩するの?」

千奈美「……もう殆どしないわよね?」

アヤ「最初のほうに、アタシと千奈美がちょっとしたことあるけど。あとは所長様様、志保様様だなー。超フォローされてる」

志保「へっ?」

アヤ「感謝してるよ、いつもな」

朋「っかー! いちゃいちゃするなら見えないところでやってよ!」

アヤ「えっ、ひどくない……?」

伊吹「振っといてそれ!? 自分から振っておいて!?」
367 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:20:13.57 ID:d9i1CcnU0

アヤ「そーいや伊吹さぁ、寮入るかもーって話。どうしたの?」

伊吹「いったん止めた。フツーに通えるし。都内の仕事がもっと増えたら、また考えるかな」

千奈美「先行きは?」

伊吹「今やってる情報番組のアシスタントが、来期も続投あーんど枠増加」

朋「凄いじゃない! おめでとー!」

伊吹「ローカルの帯番だけどね、週一だったのが週三に。おかげで地元からはますます離れられない!」

千奈美「へぇ。一人で三日出るの?」

伊吹「今期までは五人が日替わりで一人ずつ。来期からは四人の中から二人がローテーション」
368 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:20:58.65 ID:d9i1CcnU0

朋「そっかー、一人蹴落としたのねー」

伊吹「アタシは何もしてない!? 降ろされたんじゃなくて降りた、とは言ってた。グラビア行きたかったらしいけど……まあ、詳しいことはわかんない」

アヤ「その子、シンデレラガールズ?」

伊吹「違うよ、その番組じゃアタシだけ。その仕事もガールズ関係ないとこで受かったし」

志保「伊吹ちゃん、結構外の仕事多いよね?」

伊吹「むしろ芸能活動だけなのアタシだけじゃない? 実家暮らしだから生きていけるけど」

志保「それもそうだね…… そうだ、椿ちゃん内定もらったって聞いたよ」

椿「プロジェクトからの斡旋で、撮影所の契約社員です。これで大学も普通に卒業できる……」

アヤ「おめでとー。……朋、大丈夫か?」
369 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:21:31.08 ID:d9i1CcnU0

朋「あああああ…… あたし卒業したらどうしよう…… 仕送り断たれる…… アルバイトしかないか……」

千奈美「一旦実家帰ってもいいんじゃない?」

朋「嫌よ!! アイドル続けられるかもわかんない上に、舞台立てなくなる!!」

伊吹「お、好きなんだ」

朋「好きよ。劇団に入ったのは大学入ってからだけど、最高に楽しい」

椿「劇団に入ってから、シンデレラガールズになったんですよね?」

朋「順番はそうね。実際には、団員にシンデレラガールズが欲しくて、あたしを勧誘したみたい」

アヤ「高校で演劇やってたんだっけ」

朋「そうよ。高校で入った占いサークルに演劇部員がいて、そのままずるずる。最終的には占いサークル自体が演劇部に吸収された形みたいになってた」

伊吹「じゃ、演劇が面白くなったから大学でも続けよう、って?」

朋「なんだけど、大学の演劇サークルがもう全然ダメで! その中で唯一マトモな先輩が劇団員で勧誘してきた、と」

千奈美「それ、一歩間違ったらマルチとか自己啓発とかじゃないの!」

朋「……あっ!? あたしツイてた!?」
370 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:23:02.82 ID:d9i1CcnU0

椿「みんな苦労してるんですよねぇ」

朋「椿ちゃんは?」

椿「……私は、ほら。アイドルでもあるけど、まず学生ですから。……このまま、撮影関係の仕事にシフトするのかな……」

志保「もったいないよ?」

椿「卒業まで、あと一年以上だから。まだ考えていられますよ。……撮影技術で身を立てるのか、アイドルにしがみつけるのか。でもこの二つなら、どっちにしろ、幸せかなって」

朋「あたしは選ぶまでもないなあ。とにかく舞台やりたいし、アイドルも続ける。……親は怒るのかな……」

アヤ「そりゃ、安心はしねーだろ」

朋「……軽々しく刺すのはお互い様じゃない?」

千奈美「でも、そうよね。今しかできないことをやる。そういう道を選ぶ行為って、きっと価値のあることよ」

椿「今しかできない……」
371 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:23:33.08 ID:d9i1CcnU0

伊吹「思うにさ」

千奈美「何」

伊吹「アタシたちって、オーディション受かったじゃない」

朋「そうね。あたしは事務所推薦枠だけど」

千奈美「っていうか一般公募で受けたのが私と椿だけよ。回は違うけど」

椿「みんな推薦枠なんですね」

伊吹「それそれ。オーディションの倍率、どのくらいなんだろう」

千奈美「うーん。一般は書類と写真で一次選考して、二次が歌、朗読、面談……だっけ?」

椿「確かそうです。一次は解りませんけど、二次は、私のときは200くらいでしたかね。大会議室だった気がします」
372 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:25:44.31 ID:d9i1CcnU0

伊吹「で、数人しか合格してない?」

椿「はい。補欠合格を含めても一割足らずで…… その中でもちゃんとシンデレラガールズとして事務所に入れてデビューできたのが、さらに半分、みたいな感じですよ」

伊吹「つまり、数百、数千、もしかしたらもっとたくさんの破れた夢の上に、アンタたちは立ってるわけだよね」

千奈美「……」

アヤ「事務所推薦のアタシたちも、変わらないけどな」

朋「そっか、スカウトされる幸運だって、そのたくさんの夢敗れた人たちは持ってなかったもの、なのよね」

伊吹「……あのさ。親元で暮らしてるアタシに言えた義理じゃないかもしれないけど」
373 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/04/08(水) 03:28:24.75 ID:d9i1CcnU0

伊吹「やり切りたいよ。走り切りたい。アタシたちの今は、他の誰かの夢なんだよ」

朋「……やるよ。やるよね?」

椿「はい。しがみつくとかじゃなくて……頑張りたい、ですね」

千奈美「いいじゃないの、やりましょ」

アヤ「環境だけならいちばん恵まれてるはずだもんな、アタシたち」

志保「Zzzzzzzz」

伊吹「うわぁ」

アヤ「うわぁ」

――――

4月8日は桐野アヤの誕生日です。

レギュラーはアヤ志保千奈美です。
374 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/08(水) 03:33:19.75 ID:0R6c52m4o
おひさ!
俺もアヤ書こうかなあ
375 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/08(水) 08:58:13.29 ID:pA3IjVtKO
生きとったんかワレェ!
アヤおめ!

うーん、この若々しくていい話を時々ぶつけてくるスタイル
嫌いじゃないわ
376 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/09(木) 01:54:09.88 ID:YMlmom/ao
うっかり泣くだろうが…
377 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/04/09(木) 16:30:04.18 ID:B1LPP1CsO
タイトル詐欺(誉め言葉)なんだよなぁ

なるほど、この中だといぶきちだけ関東(茨城)だから実家住まいが可能なのね
378 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:01:22.84 ID:TSJjxUNy0
真奈美「一つ目、ここの拍が取り難い気がするが……まあこのまま出そう。二つ目はBメロが浮いてる」

千奈美「……くっ」

真奈美「サビが仲間を意識しているのに、Bメロは孤独を肯定するような内容に読める」

千奈美「AメロとBメロの連続性は気にしたつもりなんですけれど……」

真奈美「なら、展開する方向が上手くいってないんだ。これはサビ有りきなんだろう?」

千奈美「そう……ですね」

真奈美「それなら、サビにフィットさせていかないと。シフト終わったら少し相談しよう」

千奈美「はい…… ライブ感、ってよくわからないんですよね。今更ですけど」
379 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:02:58.52 ID:TSJjxUNy0
真奈美「うーむ。レトリックを求め過ぎてるんじゃないかな」

千奈美「言葉を飾り過ぎ?」

真奈美「もっとストレートに書いてみたまえ。テンション上がってる状態で耳に入っても、歌詞が理解できるくらいに、簡単な言葉でいい」

千奈美「その上で、掛詞になったり韻を踏んだり……」

真奈美「そこはまあ、そうだ。三年以上勉強してたんだからな」

千奈美「むむっ。がんばりまーす」

真奈美「ん。曲はOKが出てアレンジャーに発注が行ったそうだから、来週には戻るんじゃないかな。もう少しだ」
380 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:12:16.84 ID:TSJjxUNy0
千奈美「分かりました。……三つ目は?」

真奈美「三つ目か。それは、えー…… ちょっと、その……空回ってる。ダサい、というか……」

千奈美「」

真奈美「一定層に媚び過ぎだな。何でもカタカナにしたらキャッチーなわけじゃないし、リズム感のために小難しい単語や日頃使われない言い回しを詰め込むのは、それこそ生きた歌詞じゃない」

千奈美「……くっ!」

真奈美「こういうのも、需要はあるだろうが…… キミ達に歌わせたくはない。初のオリジナルでこれをやったら、戻れなくなる」

千奈美「……歌詞を三パターンは大変です。見てもらえることは凄くありがたいですけど」

真奈美「まあ、三つ目は今回の企画とは別口で添削してもらうよ」
381 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:12:53.59 ID:TSJjxUNy0

――――

志保「お茶出すついでに覗いてきたけど、大変そうだった」

アヤ「だな。……作詞作曲かー」

志保「所長、やったことあるのかな?」

アヤ「ちゃんとしたのはない、って言ってた」

志保「それで教えるんだ……」

アヤ「教えるっていっても、具体的にどうしろって言ってないし?」

志保「言われてみれば、外れてるところを指摘してる、って感じだったかな」

アヤ「ほらあれだよ、前に木場さんが審査の仕事やってた歌詞のコン…… コン……?」
382 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:13:28.77 ID:TSJjxUNy0

志保「コンコン。おきつねさんどすえー」

アヤ「ちげーよ!」

志保「コンペティション?」

アヤ「それ。一次審査くらいだったらできるんだろ」

志保「なーるほど。こんこん」

アヤ「だいたいさ、作詞作曲までやってるプロデューサーがどれだけいるよ?」

志保「こんこーん。確かにー」

アヤ「いつまでキツネなの」

志保「お店に和風の小物飾って、制服は袴にエプロン、キツネのお面ってどうかな♪」

アヤ「どうかな♪ って言われても…… 可愛いけどさ……」
383 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:14:13.89 ID:TSJjxUNy0

――――

アヤ「まあ、そんな話をだな。次の企画にどうか、って」

千奈美「キツネはどっちかっていうとアヤでしょ。志保は……タヌキ?」

志保「えっ、ちょっ…… それディスってない!? それ!?」

千奈美「褒めてる褒めてる。垂れ目だし、お尻大きいし」

志保「わーい、褒め…… 褒めてる? 褒めてるのかなぁー?」

アヤ「雑! じゃあ千奈美はどうなんだよ、動物」

千奈美「……ジャッカル?」

志保「……オオカミみたいなやつ?」

千奈美「……さあ?」
384 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:15:59.87 ID:TSJjxUNy0

アヤ「お前さぁ、お前適当言ったろ!!?」

千奈美「とりあえず出すだけ出しておけば? 私は犬とか狼とかでいいわよ」

アヤ「適当だなぁー!?」

千奈美「いやもう、ホントに全然余裕ないもの」

志保「作詞?」

千奈美「作詞。やー、勉強してたときの書き溜めなんてね。数年経ったら使えないもんだわ」

アヤ「はー。大変だなァ」

千奈美「やり切りたいから、ちょっと負担かけるかもだけど」

志保「大丈夫だよ。支えるくらいしか手伝えないんだから、そこは頼って!」
385 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:16:45.36 ID:TSJjxUNy0

――――

志保「お疲れ様です♪ コーヒーお持ちしましたよ。合同アルバム、どんな感じですか?」

真奈美「ありがとう。……わからん」

志保「えっ」

真奈美「結局、私がディレクションすることになりそうだ」

志保「アルバムのプロデューサー、この間お会いしましたよね?」

真奈美「ミニアルバム四枚、ユニットにして20組同時進行だ。コンセプトを共有するだけでも一仕事だろうさ」

志保「確か、どういう組み合わせで収録するかも決まってないって」

真奈美「選抜投票のことがある。現状である程度は予想がつくよ。……それとなく聴いたしな」

志保「あー、選抜……」
386 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:17:22.06 ID:TSJjxUNy0

真奈美「ニュージェネや142's、双葉杏みたいな、単独で出しても6ケタ見えるようなのがいるんだ。……わざわざ潰し合いにはしないだろ」

志保「う。……あの、出来レースだったりします?」

真奈美「……不正はまず有り得ないぞ。今回みたいに複数の事務所での共同作業となると、根回しは厳しい」

志保「でも、売れっ子を分けるんだから…… ある程度結果が見える組み合わせになります、よね」

真奈美「そこはなぁ。未来ある若い子を本気で潰し合わせたって、誰も得しないさ」

志保「……うーん。勝てないのが分かってても、やる……」

真奈美「数万枚は売れる、聴いてもらえるんだ。チャンスには違いない。それに、選抜枠7つのうち二つ三つくらいは、正直読み切れてない。プロモート次第かな」

志保「その中に、千奈美ちゃんが滑り込めるように?」
387 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:19:38.68 ID:TSJjxUNy0

真奈美「だな。そうなんだが…… 編曲と歌詞の添削は手配できたが、ディレクターの空きが見付からない」

志保「で、所長が」

真奈美「そういうことだ。何とかするさ」

志保「……頑張ってください。もし、私にできることあったら、何でも言ってくださいね♪」

真奈美「助かる。店はよろしく頼むよ。クローズとオープンは私がやるから」

志保「今日もお泊りなんですか?」

真奈美「ちょっと、あれのリハビリしておきたいからな。マンションだとよろしくない」

志保「アコースティック! エレキじゃないんですね」

真奈美「エレキとキーボードなら家でも出来るよ。まあ、作曲のサポートだから、ピアノでもキーボードでもエレキでもいいんだが……」
388 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:32:59.05 ID:TSJjxUNy0

志保「どうしてアコギ?」

真奈美「今後のためだ。いちばん手早く使えるから、千奈美の鼻歌を拾うのにいいかな、と」

志保「なるほどぉー。編曲さん用の音源になるんですね♪」

真奈美「いや、仮の記録用だよ」

志保「仮の記録」

真奈美「発注で渡すのは鼻歌」

志保「鼻歌」

真奈美「鼻歌」

志保「……鼻歌が、あんなかっこいい曲に……」

真奈美「向こうはその道のプロだから」

志保「わ、私たちも頑張らないとですね……!?」
389 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:33:29.95 ID:TSJjxUNy0

――――

To:文香 深夜にごめん [作詞のコツって何かある?]

To:小室さん 眠いです [商売敵に臆面もなく聞く……]

To:文香 Re:眠いです [詰まっちゃったから…]

To:小室さん いいですけど [私も実質一曲しか書いてませんよ。そのときは、テーマと全く関係ない本を読んでから書きました。引き摺られないように。]

To:文香 Re:いいですけど [両方とも文香じゃなかったっけ?]

To:小室さん 一応 [名義上はそうですが、カップリングのほうは八割書き直されましたし。]

To:文香 そういえば [聞いた気がする。やっぱりサラサラッとは行かないんだ。]

To:小室さん (無題) [それは勿論です。特に心の準備がなってなかったんでしょうね。真摯に向き合うよう言われました。]

To:文香 Re: [なるほど…とりあえず本読んでみる。ありがと、今度奢るわ。]

To:小室さん Re:Re: [来週どこか、中央のワークショップ行きませんか。本貸しますよ。]

To:文香 Re:Re:Re: [わかった。そのときに奢る。]

To:小室さん それでは [おやすみなさい。頑張ってくださいね。見せてくれてもいいですよ。]

To:文香 おやすみ [お断り!]
390 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:35:02.24 ID:TSJjxUNy0

アヤ「……まだ起きてんの」

千奈美「ん。もう寝る」

アヤ「別に明日休みだし、その辺は自由でいいけど」

千奈美「いや、もう今日はいい」

アヤ「おぅ。筆進まない?」

千奈美「ダメね。深夜にウンウン考え込む感じじゃないわ」

アヤ「お疲れ。昔からやってたんだろ、前もそうだった?」

千奈美「……昔はもっと書けたかな、そういえば」

アヤ「そっか。無理すんなよ」

千奈美「気を付ける」

アヤ「んと、さ。『支えるくらいしか手伝えないんだから頼って』ってこと」

千奈美「……うん」
391 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/05/05(火) 03:37:05.77 ID:TSJjxUNy0
――――

4月27日は槙原志保の誕生日でした。
こっちは間に合わなかったけどパフェは食べました。

レギュラーはアヤ志保千奈美です。
392 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/05(火) 12:24:55.97 ID:0d1EQuA9o
おつおつ

まぁアニメあったから筆が止まるのはしょうがないね
393 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/05/05(火) 14:49:26.16 ID:tDeMK0yGO
乙!
394 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/02(火) 01:25:01.83 ID:mqE9fbFMo
アヤもちなみんも来たよ
395 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/06/02(火) 23:48:19.85 ID:g8OzTRfQo
お迎えしてにやにやしてるのかもな
396 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/02(木) 08:47:21.60 ID:7mp8tX+HO
ほ?
397 : ◆S0mvz1PntgQY [sage]:2015/07/06(月) 09:58:29.10 ID:6USep/Y9O
筆が滞った上に、コミケ合わせの作業があって放置してますが、完結の意志はあります。
398 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/07(火) 17:36:40.69 ID:cdZHPy7YO
気長に読み返してるさー
399 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/11(土) 13:46:09.93 ID:9AbUXvyMo
今日初めて見たが、素晴らしい・・・
こんな生きてるシンデレラガールズを見たかったんだ・・・
400 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 19:24:44.70 ID:pA5QxgiL0

千奈美「おはよ」

文香「…おはようございます」

千奈美「柔軟手伝うわよ」

文香「……はい」

千奈美「午前中の用事って、やっぱり学校?」

文香「はい、提出するものが少々……」

千奈美「そ。ランチはまた次回ね」

文香「そう、ですね……」

千奈美「たまに夜中まで課題やってるみたいだけど。学校どんな感じ?」

文香「今のところは…… 一通り、いい成績を付けて頂いている、ので……」

千奈美「忙しいだろうに、よくやるわねー」
401 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 19:25:13.20 ID:pA5QxgiL0

文香「そんな、多忙さなら、千奈美さんも… 私は、今はバイトもしていませんから……」

千奈美「そうね、古本屋のバイトなんてもうできないでしょ。接客業は大変よね」

文香「……千奈美さんのカフェは、どうなんですか?」

千奈美「そりゃ来るけど。そもそもアンタほどファン多くないし、こっちは公開情報だもの。来てくれるような人は、ちゃんとお客さんとして来てくれてるわよ」

文香「そうですか……」

千奈美「ところで、柔軟やらないの?」

文香「……してます」

千奈美「え」

文香「……限界です」

千奈美「え、いやぁ…… 硬すぎでしょ…」

402 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 19:25:43.45 ID:pA5QxgiL0

文香「いたたたたたたい」

千奈美「ふざけてないわよね?」

文香「……代わります」

千奈美「はい」

文香「……押す必要が、ありませんね」

千奈美「5年くらいかな? ずっとやってればね、余裕よ」

文香「ぐにゃってして気持ち悪い」

千奈美「爪先に届かないほうがヤバイわよ」

文香「……」

千奈美「……」

文香「……深刻、でしょうか」

千奈美「だから毎回振り付け少ないんでしょ?」

文香「なるほど…… 配慮があったのですね……」

千奈美(大事にされているのか、逆にそこを期待していないからなのか)
403 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 19:26:11.40 ID:pA5QxgiL0

――――

千奈美「おつかれー。新宿辺り寄ってく?」

文香「書店に、寄らせていただけると」

千奈美「いいわよ。私もCD見てこ。……初めてのCDって、何枚くらい買った?」

文香「……? 事務所から貰いましたから、買っていませんが……」

千奈美「うぬぬ」

文香「……そもそも、お店に何枚か並べているのではないですか?」

千奈美「今回は置いてない。チャートのこともあるし、あとはプロデューサー様の意向ね」

文香「そうでしたか…… 何かあるのでしょうか、投票のこととか」

千奈美「不正なんてやりようがないわよ、レコードショップ行けば買えるもの。単純に流通の作法らしいわ」
404 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 19:27:04.22 ID:pA5QxgiL0

文香「なるほど。……メイク、直したので。行けます」

千奈美「はーい。……え、その帽子」

文香「はい」

千奈美「日除けにしたってちょっと無いわ。それじゃお金だけあるオバサンよ」

文香「えっ…」

千奈美「どうせ新宿ついたら地下しか通らないから、帽子なしでいこう。駅まではタクシーね」

文香「その、顔隠すように、と言われて…」

千奈美「騒ぎにならなきゃいいんでしょ」
405 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 19:27:58.45 ID:pA5QxgiL0

――――

文香「…視線を感じるのですが…」

千奈美「そりゃまあ、顔出してるからね。正直言うと、多分気付いてる人ちらほらいる」

文香「!?」

千奈美「でも堂々としてたら、あんまり声掛けてくる人なんていないものよ。高橋さん見てて分かった」

文香「そ、そういうもの、でしょうか」

千奈美「それより、マキシのワンピにチューリップハットなんて幼稚園児みたいな服装でバレるほうがキツい」

文香「……うぅ」

千奈美「気付いちゃったら、それがその人にとっての『いちばん近くで見た鷺沢文香』になるもの。それがダサい恰好してたらどう?」

文香「……それは、少し…… 申し訳ない、気分です」

千奈美「演じたり、ステージみたいなメイクしたりは必要ないと思うけど、ね」

文香「服は…… 一人暮らしを始めるまで、親と一緒にしか買っていなかったもので……」

千奈美「高校時代に何してたの!? ……本屋のバイトか」

文香「はい… ファッションには、興味を向けていませんでしたね…」

千奈美「まあ、今はさ。スタイリストさんにも聴けるでしょ。マネージャーさんとか音葉とかも」

文香「……善処します」
406 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 19:28:38.79 ID:pA5QxgiL0

――――

千奈美「おぉ、コーナー出来てる。サイレントウィンドも平積みじゃない、POPも」

文香「あまり、現場見に来たことないので…… 気恥ずかしい、ですね」

   『サイレントウィンド 3rdCD 発売中!』

   『ドラマ「幻想レギオン」新OP “フラッシュバック”』

   『2作目から一転、強烈な疾走感のロックチューンで登場!』

   『二人のハーモニーは更に深みを増して、聴き応えも抜群!』
407 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 19:30:52.07 ID:pA5QxgiL0

文香「伏せておきましょう… SSS、随分売れてるみたいですね」

   『Summer Star Stories 4作同時発売中! 週間チャート 全作TOP10入り!』

   『プロジェクト:シンデレラガールズがこの夏繰り出したのは、ユニットミックスアルバム』

   『Vega  高垣楓、D.E.W.、他二組』

   『Altair  ニュージェネレーションズ、めもりあ☆、他二組』

   『Antares  双葉杏、ダークイルミネイト、他二組』

   『Deneb  142s、Pinky×Pinky、他二組』

   『貴方は誰押し? アルバム参加メンバー選抜の投票期間は来月まで!』

408 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/07/31(金) 19:45:52.01 ID:pA5QxgiL0

文香「…そういえば、双葉さんばかりです」

千奈美「ダークイルミ、まだ高校生だからね。あぁ、でもインタビューとかあったな。いいこと言ってたわー」

文香「パラッとは見たのですが…」

千奈美「意訳すると『これまで自分たちの一方的な表現を受け入れてもらった分、ちゃんとファンの皆さんの顔を見て応えたい』みたいな」

文香「……反省します。少しだけ」

千奈美「反省も分かるけど、それだけじゃなくて…… 大事なのは何を見せたいか、何を表現したいか、どういう自分になりたいか、じゃない?」

文香「……」

千奈美「ほぼ請け売りだけど」
409 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/07/31(金) 19:46:45.74 ID:pA5QxgiL0

――――

千奈美「お疲れ様」

アヤ「おう、お帰り」

千奈美「休憩中?」

志保「お客さんひと段落したから、ディナータイムの前にね」

千奈美「フロアは」

アヤ「バイト」

志保「あ、お客さん来た。三名様と二名様」

アヤ「うおー。いいや、アタシ出る。志保それ食ってからでいいよ。千奈美は…… シャワー浴びるよな。18からキッチン入れる?」

千奈美「2時間もいらない」
410 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/07/31(金) 19:47:32.64 ID:pA5QxgiL0

アヤ「んじゃ様子見てよろしく」

志保「よろしくねーっ。千奈美ちゃんゼリーとシューアイスのどっちにする?」

千奈美「高そうなほう」

志保「はい、ゼリー。所長が自治会の役員さんから貰ったって」

千奈美「いいじゃない、美味しそう。いただきまーす」

志保「さすがにスーパーで88円のゼリーとは違うよね」

千奈美「ところで、なんでもらったの?」

志保「さっきメッセージ送ったよ」

千奈美「見てなかった。何々」
411 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/07/31(金) 19:48:16.83 ID:pA5QxgiL0



『自治会の夏祭りでステージの依頼が来たよー くわしくは業後だって!』


412 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/07/31(金) 19:49:00.70 ID:pA5QxgiL0

志保「自治会なので、ノーギャラです♪」

千奈美「……いいのかな、それ」

志保「贈り物受け取った時点で断れないやつだよね」

千奈美「いいのかな、それ!」

志保「いいんじゃない? 地域貢献大事だよ。イベントありの飲食店なんて、ご近所と仲良くしないと白い眼で見られちゃう」

千奈美「実体験?」

志保「…と、思います♪ 開業前に、中央事務局のコンサルタントさんっていうのかな、相談してくれる人から話聴いたの」

千奈美「ふぅん。所長がゴーサイン出したならね、いいけど。実際、事務局への申請どうなるんだろう、ノーギャラって」

志保「さあ…… その辺の手配は木場さん任せ?」

千奈美「ま、ガッツリ絞ってキメようじゃない」

志保「え、絞るの……?」

千奈美「夏は代謝落ちるから、油断すると体脂肪増えるわよ?」

志保「あーそれは聞きたくない情報です! 頑張ろうね千奈美ちゃん!」
413 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/07/31(金) 19:49:50.03 ID:pA5QxgiL0

――――

真奈美「ん。はい、それじゃあ。明日送るよ。おやすみ」

アヤ「お疲れ様ーっす。レジと伝票おねーっす。…と、電話?」

真奈美「終わったところだ。そっちもお疲れ様。晩御飯はどうした? 夏祭りの話だけしておきたいんだが」

志保「途中で軽く食べてます」

千奈美「私はキッチンだったから結構食べちゃったかな。仕込んだ分に手付ければ、すぐ晩御飯に出来ますよ」

真奈美「ふむ。それならファミレスでいいか。レジ締めしてるから、順番にシャワー浴びてきたまえ」

千奈美「私最初ね」

志保「はーい。冷しゃぶサラダと60cmタワーパフェかなー」

アヤ「絞るっつって…… いや、サラダだからセーフなのか?」

真奈美「まあ、アウトかセーフなら、アウトかな」

414 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/07/31(金) 19:55:14.66 ID:pA5QxgiL0

――――

6月9日は小室千奈美、8月8日は木場真奈美の誕生日です。
ごめん、千奈美。

レギュラーはアヤ志保千奈美です。
準レギュラーに木場さん。
415 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/31(金) 19:59:38.30 ID:kQ1d/aZ9O
乙乙
416 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/07/31(金) 20:04:28.74 ID:ATNwljziO
乙です
このスレのおかげでアヤ好きになって全種集めた
417 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 20:25:07.05 ID:JPUfL5WbO
>>407の次、2レス抜けてます。
慌てて投稿するものではありませんね。




文香「他二組……」

千奈美「ま、ここからよ」

文香「……もう持ってるのに、買われるんですか」

千奈美「陳列見ちゃうと、つい、ね。文香もいる?」

文香「先々週に、写メ、送ったと思いましたが……」

千奈美「フラゲ報告ね、見た見た。わざわざありがと。で、おかわりいる? アンタレスだけでも」

文香「先に、行きますよ……?」


418 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/07/31(金) 20:25:42.69 ID:JPUfL5WbO

————

文香「幻レギ…クランクアップだと、伺いました」

千奈美「こないだ追加の歌シーンとナレ録って終わり。いやー、楽しかったわよ」

文香「評判も、上々のようで…… 最終回、楽しみです」

千奈美「打ち上げで見られる気がする」

文香「参加できるよう、マネージャーには、調整をお願いしています」

千奈美「ガールズ、私と大和さんだけだから、来てくれると助かるわね」

文香「……千奈美さんの、最近のお仕事は」

千奈美「アルバムのプロモが何回かあるかな。生配信とかラジオとかだけどね、地上波は双葉杏ばっかり」

>>408
419 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/08/31(月) 12:40:50.69 ID:yIKSl3HaO
420 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:36:04.58 ID:cMhO/F1S0
――――

  「ご注文承りました。少々お待ちください」

真奈美「はい、よろしく」

志保「で、夏祭りですよ、夏祭り♪ ステージやるなら、出店は厳しいですね」

真奈美「まあ、そうなる」

千奈美「ステージ、これ駅前通りの入り口ですか?」

真奈美「そうだ。当日は車両通行止めで、14時と19時にやらせてもらえる」

アヤ「でも、ギャラはないんですよね」

真奈美「……中央通すとギャラ高くなるからな。地域貢献というやつだ」

アヤ「嫌とは言わないすよ、ステージ自体は好きだし。嫌じゃないけど……」

千奈美「また焼肉?」

アヤ「また、って! でもまあ、何か美味しいものくらい食べたくない?」

志保「じゃあお寿司でいいです」
421 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:36:30.40 ID:cMhO/F1S0

真奈美「“で”じゃないだろ。あー、駅向こうのフレンチでどうだ」

千奈美「行ったことないです」

アヤ「すげー高いんですよね。前に誰かが行ったって言ってたな…」

真奈美「コースのみ、というところで推して知るべし、だ。紹介で色々口利きしてもらえるんだとさ」

志保「じゃあフレンチで… じゃなかった、フレンチにしたいです♪」

千奈美「なんか、その…… 女子会みたいね?」

志保「違うの?」

アヤ「違…いや違わない? ……なんか反応し辛い……」

真奈美「キミ等なぁ、アイドルなんだぞ」

千奈美「いついかなる時もアイドルですよ。注文だっていかにもそれらしく」

アヤ「ヒレカツ御膳は、アイドルらしいメシなの…?」

千奈美「チャーハンに唐揚げ6個付けるよりは女子っぽいでしょ」
422 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:37:01.40 ID:cMhO/F1S0

――――

志保「お先にいただきまーす」

アヤ「あいよー。あぁ、さっきのステージなんですけど。あれサイズうちの店とだいたい同じですよね」

真奈美「そうだな、大差ない。音響はまあ、お察しの通りだ。出し物用のレンタルだし、そもそも野外だからな…」

千奈美「転がし四つ付いてるだけでも御の字じゃない?」

志保「んぐんぐ」

アヤ「飲み込んでから喋れよ…… 耳が何だって? イヤモニ欲しいって話?」

志保「ん」

真奈美「あんまりやりたくないんだが……うちから持っていって飛ばすか」
423 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:37:41.06 ID:cMhO/F1S0

千奈美「やりたくないっていうのは?」

真奈美「店の機材に合わせてあるから、後が少しばかり面倒なんだよ。屋外で使うことを基本的に想定してないしな」

アヤ「……声入りの音源作って、リップシンクでダンスだけ、って手もありますけど」

真奈美「それ、やりたいか?」

志保「んーん」

アヤ「歌わないのはちょっと。まあ、ポリシーとか、プライドとかの問題だよな」

志保「ん。んぐ。……歌なしじゃ、所長の方針に反すると思いまーす♪」

千奈美「ま、音響の件は追々ですね。初のオリジナル歌えるわけですし、できるだけいい形でいきたい」
424 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:38:10.23 ID:cMhO/F1S0

――――

伊吹『いーじゃん、夏祭り! アタシもいくつか仕事あるよー』

アヤ「マジかよ。どんなの?」

伊吹『まあ普通に取材だよね。踊り? ダンス? のパレードとかあるから、ゲスト参加もするよ。花火大会も行く』

アヤ「仕事で?」

伊吹『この流れでプライベートの話してどーすんの』

アヤ「そらそうだ」

伊吹『プライベートはねー、ない!』

アヤ「いや、ないってことないだろ。……ないだろ?」
425 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:38:45.84 ID:cMhO/F1S0

伊吹『アイドルと店員と学生兼ねてるアンタたちほどじゃないけど、忙しいよ』

アヤ「うっそだー」

伊吹『ゴメン、ウソじゃないけどちょっと盛った。単純に休みが地元の連中と合わなくて、遊ぶ予定があんまり入らない』

アヤ「うち遊び来れば?」

伊吹『んじゃ明後日』

アヤ「はえーよ!! 多分大丈夫だけど」

伊吹『櫂とか朋とか来ないかなあ』

アヤ「好きにしてくれ。決まったら電話……いやメッセかメールで残してくれたほうがいいや」

伊吹『はーい』
426 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:39:30.65 ID:cMhO/F1S0

――――

To:桐野(グラジオラス) つかまえた [櫂だけあいてた 夕方合流できそう]

To:小松伊吹 Re:つかまえた [了解 朋来ないのか]

To:桐野(グラジオラス) なんかね [木場さんと話したいことあるけど無理とか]

To:小松伊吹 Re:なんかね [へー 夕方なら私は店 誰かは家にいるかも]

To:桐野(グラジオラス) ひさしぶりに [お店お邪魔するかも 買い物次第かな]

To:小松伊吹 Re:ひさしぶりに [そっか あとは流れで]
427 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:40:13.94 ID:cMhO/F1S0

――――

千奈美「いいんだけどさ。……ヒマね、アンタたち」

櫂「ほらー、この言い方だよ、せっかくお土産あるのに!」

志保「わー、お土産ー…… っ、神戸チョコとか、これこっちのスーパーでも売ってるやつだー!?」

伊吹「大阪限定品やないんかーい! って?」

櫂「いい! いいよーノッてくれたね伊吹ちゃん!」

志保「あ、ちゃんと下にあった。しかもたくさん。あとでコーヒー淹れますね♪」

櫂「鼻眼鏡とかも入れといたほうがよかった?」

千奈美「いやいや、おかしいでしょ。ところで、帰ってくるの早くない? 学校休みでしょ」

櫂「まあ、お墓参りはできたし、いいんだよ! 明日から仕事だしね!」

志保「え、明日? 大丈夫?」

櫂「夕方から打ち合わせなだけだから平気平気! 海でグラビアだよ? 楽しみでさ!」

伊吹「じゃ、荷物置いたらご飯行こうよ」
428 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:40:42.23 ID:cMhO/F1S0

――――

アヤ「いらっしゃいませ。あれ、来たんだ」

櫂「4名で予約してた西島です」

アヤ「してないよね?」

櫂「してないよ」

アヤ「そちらのテーブルお二つお使いください」

伊吹「いえーい」

志保「こっちでくっつけておくから大丈夫だよ」

アヤ「任せた。……それと、あちらのお客さん。差し入れもらった」

千奈美「ん。ありがとうございます、ごゆっくり」

志保「あら、いつもありがとうございまーす、いらっしゃいませー♪」

伊吹「…本当、マメな店員さんだよね」

志保「……お客様あっての、ファンあっての私たちですから♪」
429 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:42:09.53 ID:cMhO/F1S0

――――

伊吹「ただいまー」

櫂「ただいまー。…ただいま? まいいか。お酒、冷蔵庫入れていい?」

志保「お願いします♪」

櫂「はーい…… うぉわっ!?」

千奈美「何」

櫂「え、これ納豆多過ぎない!?」

志保「所長の言い付けで、家でお米食べるときは出来る限り納豆も食べなさいって……」

千奈美「身体作りの一環だってさ。常に備蓄してる。伊吹の家と同じくらいじゃない?」

伊吹「茨城県民馬鹿にしてるよね!?」

志保「だいたい毎日食べてるって言ってなかった?」

伊吹「…まあ、そうだけど。母親いないと、納豆たまごご飯だけで朝済ませたりするけど」
430 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:43:22.18 ID:cMhO/F1S0

櫂「じゃあ、明日の朝ごはん?」

千奈美「別にいいけど。櫂、納豆平気なの?」

櫂「おっ、大阪への偏見かな? 中学の合宿で克服した!」

伊吹「あー、水泳?」

櫂「そう! 肉に魚に納豆にプロテイン」

志保「うっ、食事制限……!?」

千奈美「トラウマスイッチが」

志保「うぅっ、集中練習時はお手製お菓子1個…… コンビニスイーツは一週間に1個……」

伊吹「…いつもスイーツ複数食べてて、そのスタイル維持できる志保が不思議でならないよ…」

志保「ふふん。やっぱりね、アイドルとしての責任がありますから」

千奈美「キリッとして言うけど、それサプリと所長のトレーニングメニューのおかげじゃないの」

櫂「あたしも、メニュー今のままでいいか明日聴いてみよ……」
431 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:44:51.96 ID:cMhO/F1S0

――――

櫂「そーいえばさ、お店でご飯食べたときに、ファン? お客さんに挨拶してたじゃない」

千奈美「うん」

櫂「いつもなの?」

志保「接客業ですから、多少は?」

千奈美「……アンタレスをね、5枚だったかな。買ってくれてたの」

伊吹「SSS? 5枚?」

千奈美「そう。他は1枚ずつで。写メをツイッターに上げてるの見ちゃって」

伊吹「実は、杏ちゃんとかダークイルミとか目当てだったりして」

志保「それなら、グラジオラス推しを公言しながらは上げないと思うんだよね」

櫂「なるほどねー、嬉しい話だ。…でも距離感には気をつけてよ?」

伊吹「あれだ。アイドルとしての責任」

千奈美「……それは、確かに」

志保「……意識、薄い、かも?」
432 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:45:25.15 ID:cMhO/F1S0

――――

志保「……家でね、そういう話してた。あ、そっちの荷物持つよ」

アヤ「ありがとー。……そうは言っても、アタシたちこれで二年やってきたぜ」

志保「そのうち、お店で、ファンの皆さんの相手、できなくなるのかな」

アヤ「……もっと増えなきゃ、わかんないことだよ」

志保「……わかるときが来るのかな?」

アヤ「それは、仕事とファンを引っ張ってこないと」

志保「やっぱり売り込みとフリー仕事かな…… 最近営業さんとか企画さんとかに挨拶できてないよね」

アヤ「だいたい、所長名指しの仕事を交渉して振ってもらってるって時点でな」

志保「それは… そうなんだけど」
433 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:45:51.22 ID:cMhO/F1S0

アヤ「アンタレスに千奈美入れるのも、かなり無理やり突っ込んだみたいだし」

志保「……ネットの評判見た?」

アヤ「アンタレス? まあ、一応」

志保「そもそも千奈美ちゃん知ってる人が全然いない」

アヤ「……でも、覚悟してたよりは全然叩かれてないよ。割と好意的だろ、あれ」

志保「思ってたよりは、聴いてもらえてた」

アヤ「千奈美と木場さん、だいぶ詰めてたからな」

志保「……夏祭りで、ファン、増やそう」

アヤ「身近なところから、だな」
434 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [saga]:2015/09/12(土) 04:48:35.03 ID:cMhO/F1S0

志保「出来ることをね」

アヤ「一歩ずつ、と」

志保「ねえ、アヤちゃん」

アヤ「……うん?」

志保「目指す夢は?」

アヤ「……はは、今言うの」

志保「こらっ」

アヤ「……トップアイドル」
435 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/09/12(土) 04:51:40.07 ID:cMhO/F1S0

――――

なんか忘れてると思ったら鳥つけてなかった。ここでつける。

レギュラーはアヤ志保千奈美です。
準レギュラーに木場さん。

ゲストを含めてもデレステに出てる人少なすぎて、ちょっと申し訳ない。
436 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/09/16(水) 21:07:21.62 ID:oAhNOFi5o
乙乙
この3人デレステで組ませるのを諦めない
437 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/16(金) 01:28:17.25 ID:CN4LEhyeo
438 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/10/19(月) 02:03:48.60 ID:znJ4uUJ20
――――

   『シンデレラの無銭イベうめえwww昼からビールうめえwwwww』

   『イベ乞食うぜえ』

   『ビールもタダ?』

   『無銭なんてあったん?』

   『ビールは無銭じゃねーし 実家の近くの夏祭りで30分くらいのミニステージ』

   『30分…4曲くらいかな?』

   『誰くんの?』

   『小室千奈美と桐野アヤと槙原志保』

   『確かにギャラ安そうな… ちなみんの生歌聴けるなら行きたい… 行きたくない?』

439 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2015/10/19(月) 02:04:20.68 ID:znJ4uUJ20

   『は? 微妙くない?? 知らんやついるんだが???』

   『ぐぐった グラジオラスやんけ! あの店ガチでアイドル働いてたの(震え声)』

   『知らんとか病むわー しね くんな』

   『アンタレスに入ってるよ 結構ガチよ』

   『持ってるし クロックワークボイジャーやろ 何時からよ』

   『14時と19時。なんか保育園のお遊戯とかダンスサークルのパフォとか地元めいた中に混じってる』

   『通報』

   『余裕やな よっしゃいくわ ライト赤青黄?』

   『しね くんな 色はあってる 普通の夏祭りだからガチ勢やっていいのかわからん。一応持って来たけど』

   『地元ファンいないの?』

   『いるっぽいけど、地元だから紛れててどんくらいかはわかんね』
440 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:05:01.37 ID:znJ4uUJ20

――――

アヤ「お、地元の常連さん以外も来そうだぞ。エゴサ引っ掛かった」

志保「ほんとだー。宣伝しなくても来る人いるんだね、やっぱり」

椿「そういえば、ツイッターにもblogにも告知してなかったですね」

千奈美「地域の人へのご挨拶みたいなものだから。仕事じゃなくて悪いけど、今日はよろしくね」

椿「気にしないでください、練習も兼ねさせてもらうわけですし」
441 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:06:33.05 ID:znJ4uUJ20

――――

志保「はい、みなさんこんにちはーっ♪ プロジェクト:シンデレラガールズ、グラジオラスの槙原志保です♪」

アヤ「桐野アヤです」

千奈美「小室千奈美です」

志保「今日はよろしくおねがいしまーす♪ と、言っても、突然制服来たウェイトレスが出てきて何だかわからないお客様も多いと思いますので!」

アヤ「はい。軽く説明を。私たち、駅前通り商店街の奥にあります『カフェ・グラジオラス』の店員なんですが、兼業アイドルでもあります」

志保「高垣楓さん、ニュージェネレーションズやD.E.W.、双葉杏さんなんかはご存知の方も多いかと思います、シンデレラガールズの一員、末席に付かせてもらって…… はーいありがとうございまーす♪」

アヤ「最近はグラビアとか、あとはシンデレラガールズチャンネルのバラエティにたまに出てます。良かったら入会してくださいな。あとは、こちらの千奈美さんが先日、ガールズの企画アルバムに参加しましたね」

千奈美「はーい。SSSのアンタレスで、作詞作曲からやらせていただきました」

志保「おおっ。わざわざ持ってきてくれた方、結構いますね、ありがたーい! で、千奈美ちゃん、他には?」

千奈美「そうですね、地上波のドラマに出てます。もう少しで終わっちゃうんですが『幻想レギオン』でフレイヤ役を演ってます」

志保「あれドラマっていうくくりなの? ドラマバラエティ? ……おぉー、見てくれてる方もいらっしゃいますねー」

千奈美「深夜帯としてはかなり評判いただいてて。最終回前に全話配信があるので、そちらもよろしくお願いします」

アヤ「ま、あんまり宣伝で引っ張ってもしょうがないので、この辺で一曲…… はい、準備OKだって」

志保「はいっ、では一曲目は『お願い!シンデレラ』」
442 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:07:27.67 ID:znJ4uUJ20

――――

椿(結構お客さん見てくれてますね)

椿(……あの辺がシンデレラガールズのファンかしら)

椿(コール入れないのは、周り見てくれてるんでしょうか……?)



椿(やっぱり、ソロ締めるのは千奈美ちゃんなんですね。歌上手いですしね)

椿(でも、振り付け大きいところになるとアヤちゃんのほうが歌えてる、かな?)

椿(志保ちゃん、いっつもニコニコしてる。凄いなあ、撮ったのほとんど笑顔だ)
443 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:08:03.11 ID:znJ4uUJ20

――――

アヤ「ありがとうございまーす、一曲目はお願い!シンデレラ、でした」

志保「……」

アヤ「ちょっと志保、なに真っ先に水飲んでんだよ!」

志保「暑いもん! はいアヤちゃんもどうぞ」

千奈美「観客の皆さんも、水分欠かさないでくださいねー。で、今日のこのお祭りなんですが、通り沿いの出店は、地元のお店が多く出てます。どちらか寄られました?」

志保「いっぱい立ち寄って、美味しいものたくさん覚えて帰ってくださいね♪」

千奈美「私たちのお店、グラジオラスも出してますので、寄って行ってくださったら嬉しいです。それじゃ、次ね。二人OK?」

アヤ「OK」

志保「はーい♪」

千奈美「それでは、ここは桐野アヤと槙原志保の二人がお送りします。『We're the friends!』」
444 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:08:48.87 ID:znJ4uUJ20

――――

   『無料のミニライブなのに厄介いないとか、神イベかな?』

   『セトリは、おねシン(三人)、We're the Friends(桐野、槙原)、Clockwork Voyager(小室)、Orange Sapphire(三人)』

   『ズッ友さん! 好きなのにライブやフェスでは影が薄いズッ友さんじゃないか!』

   『三曲目がわからん。SSSに入ってるやつか。あれ生で歌ったの?』

   『夏祭りの野外ステージとかいうお察し環境だけど歌はよかったよ』

   『はーーー夜の部行くかーーーーー』
445 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:09:26.83 ID:znJ4uUJ20

――――

あい「お疲れ様。なかなか盛り上がったようだね」

真奈美「なんだ、客席にいたのか? お早いお着きで」

こずえ「みてたよ。アイスカフェオレ、おいしかったー…」

あい「出店も見てきたよ、揚げバナナを頂いてきた。中々の集客だったね」

真奈美「そりゃどうも。……夜まで品物足りるんだろうか…」

こずえ「アヤたちは?」

真奈美「あの子たちなら店に戻ってシャワー浴びてる。もうすぐ来るぞ」

こずえ「……今日はもう、かわいいふく、きない…?」

真奈美「私は裏方だからな。三人用の着替えはここにあるが」

こずえ「よかった。…のど乾いたから、見てくるね」
446 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:10:11.04 ID:znJ4uUJ20

あい「君ならTシャツにジーンズでもステージ映えするんじゃないかな」

真奈美「裏方がいればな」

あい「……写真も、撮ってたのサードアイの江上君だろう」

真奈美「練習のていで来てもらった。ノーギャラだとカメラマン雇うには厳しいしな」

あい「……もう、今の体制では限界じゃないのかい。所長と三人だけで何でも賄うのは、現実的ではないよ」

真奈美「なんでもではないぞ、できることだけだ。礼子さんは夜か?」

あい「そうだね。まあ、19時には間に合うだろうさ」

こずえ「…のみもの、買ってきた。二人にも」

あい「…これは、何だい」

こずえ「炭酸とコーヒー、どっちも好き、だよね?」

真奈美「よくそんなもの売ってたな… もちろん、私にスポドリは正解だ」

こずえ「きょう暑いから。今飲んでるそれも、もうすぐ空っぽになりそうだし」

真奈美「助かるよ。…よく見てるな」

あい「何だい、これは…」
447 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:12:46.13 ID:znJ4uUJ20

――――

 "旅の終わりなんて まだ見えないけれど キラキラのミライに たどり着く日が来る"

――――
448 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:13:28.39 ID:znJ4uUJ20

――――

千奈美「小室千奈美で『Clockwork Voyager』でした。ありがとうございました」

志保「はーいどうもー、拍手ありがとうございます♪」

アヤ「お疲れ様ー。や、ありがたいよねー、お客さんの拍手」

千奈美「いやもう、本当に。特にこの曲は、お店のイベントでは歌ってるんですが、それ以外だとほとんど機会がないので」

アヤ「アタシたちのこと初めて見る人も多いからね。皆さん、楽しんでもらえてますかー?」

志保「わ、反応いいですよ♪ ぜひぜひ、私たちのこと、少しでも覚えて帰ってくださいね♪」

千奈美「でも、まずはこのお祭りですか。すっかり日も落ちて、一部の人はこれから夏祭り本番だったりしますよね?」

志保「はーいお返事ありがとうございまーす♪ ビールとかお酒呑んでる人、いっぱいいますね! 楽しみましょーう!」

アヤ「アタシたちも残り一曲、ばっちり楽しんでいきたいと思いますんで、よろしくお願いします! では『Orange Sapphire』!」
449 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:14:19.68 ID:znJ4uUJ20

――――

こずえ「おつかれさまー。はい、タオル」

アヤ「ステージから見えたよ。来てくれてありがと」

こずえ「あんまりライトはなかったけど、キラキラだった?」

アヤ「そうだな、お客さんの笑顔も見えたよ」

礼子「おーつかれーかんぱぁーーーい」

千奈美「うわっ礼子さんもう出来上がってる!」

あい「いいステージだったね」

志保「わ、ありがとうございます! もっと歌いたかったなぁ♪」

450 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:15:07.25 ID:znJ4uUJ20

真奈美「お疲れ様。…どうする、店で休んでてもいいが」

アヤ「礼子さんたちは?」

礼子「少し休憩したらお店行くわよー」

真奈美「私は撤収の手伝いがあるから、東郷さんたちと一緒に店に行っててくれるか」

志保「はぁーい、わかりました。椿ちゃんまだかな?」

千奈美「うち来るか帰るか、聴いておきますね」

真奈美「よろしく」
451 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:15:40.50 ID:znJ4uUJ20

――――

椿「お疲れ様です、こっちも終わりましたよ」

志保「お疲れ様でした♪ どうだった、練習になりました?」

椿「はい、いい笑顔、撮れたと思います」

千奈美「それは何より。これからお店で軽く打ち上げだけど、まあ泊ってもいいし帰っても」

椿「写真見てもらいたいし、とりあえず行きます。いろいろ聞きたいこともあるから」

千奈美「それじゃ、道すがら出店見て帰りましょ。礼子さんがケバブ買っておいてって言ってたわね」

椿「アヤさんと東郷さんは?」

志保「先に戻ってるよ。飲み物は… まあお店の飲んでもいいし、流れで?」
452 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:18:39.44 ID:znJ4uUJ20

――――

礼子「真奈美ぃ」

真奈美「はい」

礼子「盛り上がったわね」

真奈美「そうですね、思っていた以上に」

礼子「次どんなハコでやるのよー教えなさいよー」

真奈美「まだ考えてませんよ、定例ライブはありますが」

礼子「嘘でしょー考えくらいあるでしょー例えばー?」

真奈美「……せいぜい、区の小ホールくらいじゃあないですか。200程度かな」

礼子「シリーズ4本で10万以上売れたアルバムに参加してるのに?」

真奈美「あの子だけの力ではないですからね」

礼子「……真奈美ぃ」

真奈美「はい」

礼子「……あの子たち頂戴よ」

真奈美「またそういうことを」

礼子「じゃあ訂正。四人頂戴」

真奈美「……酔って絡むの、やめましょう」
453 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2015/10/19(月) 02:20:48.03 ID:znJ4uUJ20
――――

レギュラーはアヤ志保千奈美です。
準レギュラーに木場さん。

デレアニを自主的に再放送する日々が続いてます。
まだ終わってないんだ。
454 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/10/23(金) 12:44:28.42 ID:OUTkfsI1O
デレステは将来的に全員投入してくれそうな勢いあるから好き
455 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/11/16(月) 21:49:04.22 ID:6p0sdn5AO
456 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/14(月) 03:09:38.39 ID:yLDuD5JGO
たまに読み返している
457 :以下、名無しにかわりましてSS速報VIPがお送りします [sage]:2015/12/19(土) 16:22:26.61 ID:Ynz7/EYso
458 : ◆S0mvz1PntgQY [sage saga]:2016/01/01(金) 02:26:27.68 ID:sITBQV5aO
明けまして今年は完結させたいです。
459 : ◆S0mvz1PntgQY [saga]:2016/01/02(土) 03:51:38.86 ID:cYdimuaZ0
真奈美「アルバム選抜投票の結果は…… まあ、知ってるか」

千奈美「結果には納得してます」

志保「でも所長、曲的には負けてないですよね?」

アヤ「厳しいよなぁ… 先月なんて、D.E.W.とPinky×Pinky、テレビにすげー出てたし」

千奈美「止めて」

アヤ「う……」

真奈美「露出の差は、事務所の力もあるから、主に私の責任だ。だが、それを投票に繋げたのは、彼女たち自身の功績だ」

志保「うぐ」

千奈美「色んな形がある。評価を集めたのが選抜上位7組だった。私はそれに敵わなかった。この結果を次の機会に生かそう。それだけの話」

志保「うぅう… 千奈美ちゃぁん……!」

アヤ「……ゴメン。そうだな、考えすぎるより、前見ないとな」
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