過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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87:The Slasher=^八攫 柊 ◆fsq5uTqB74AP[saga]
2018/08/11(土) 16:44:18.26 ID:ObaHrIqf0
>>81

……殺しあうことそのものが――――元より無法の極みでしょう?

兇器(わたし)を感じとる指先なんて、切り裂かれたいと強請る様なもの。
触れあえばきっと死んでしまうから――……今すぐ、自分から墜ちてみたら?

【戯れあう言葉に実る果実はなく、揮う刃は宙を切った。ふわりと舞う金髪と、独特の物言いが、或る夜を否応なく思い起こさせて――――……、】

(…………ッ!)

【反転する銃士に即応しながら、けれど視線が奥底に透けさすのは拭えぬ痛み】
【技量以上に、その動きが、見えぬ翼が、幻視する飛翔が――――橡色の瞳に映し込まれ、見開く黒曜の彩に年相応でさえある揺れる想いを描いていた】
【ならば突き付けられる銃口は、避け得ぬ死の宣告に他ならず】


【――――死神は、忌む乙女の友となった=B】

【柄頭が銃身を横殴りに叩き、野蛮に冒涜的に妙技を砕く。完成された所作は流麗であっても、暴力のための業には変わりなく】
【繰り手をも、無理を通したがゆえの痛みで襲った】
【意志が痛苦を引き千切り、激痛を以て新生を遂げる。生みの苦しみが比類なき痛苦なら、奇跡の代償もまた相応か】
【されど、それさえも必要な犠牲と割り切ったなら。ただの、踏破すべき現実でしかない】

【衝撃に脳髄を揺られて妨害される思考を、先読みして動かすよう用意させていた四肢の反応が代行】
【無意識の域で完成させた業が、至近距離で刀身を切り返し、狙撃銃の――銃身の付け根に迫る】


【狙うは武器の破壊――――それによる手数の半減で】
【尋常な銃遣いが相手であったなら、妙手と呼べたであろう攻勢であった。だが、眼前の敵手は既に幾つも超級の技量を示してみせた魔人】
【銃身や銃床、果ては恐らく弾倉さえもが。手足の如く扱える、狙撃手を構成する、愛し愛されあわんと謡う躰なのだろう】
【“なればこそ、その牙を兇器は逆用する”。防ぐ事、迎え撃つこと、破壊させず受け流すこと――肉体や銃器への接触の一切が、千丈の堤を穿つ蟻の牙となる】

【刀身越しに付与しようとする魔力こそが、夜鷹を嵌めて翼をもぐ無形の茨であった。 】
【あの距離から銃弾を受け流す技量からすれば、接近後の迎撃も狙撃手の良手とは言い切れず】
【刃を揮わせずその身を貫くことが、恐らくは最良と言えるだろうか。だが、剣士の識らぬ可能性はそれこそ無数で――――たとえ嵌めた所で、有利とも断言できないのは対等だった】


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