過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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635: ◆moXuJYo6C0cW[sage]
2018/10/28(日) 16:30:30.60 ID:OPKhFp3/0
>>632
だな。余計な推察は、認識にも影響を与えかねない

【考えてもわからないことへの追求は打ち切る。この場では、思考一つが致命打にもなるだろう】
【常に、己の精神とも戦わねばならない場所。盗賊の手腕でも、ここを半日で調べ尽くすのは、やはり困難かと思い直す】

【不安は捨てず、しかし臆さず。異形はなおも進む】


【出会った異形仲間は、自分よりも遥かに哀れな存在。救う気も、救える力も、持ち合わせてはいないが】
【イスラフィールがどうやってこの状況を把握してあるのか、そんな疑問は頭の片隅に追いやり】
【異形は、変形させた頭を元に戻して、通信に返答した】

"不浄"……? 祝福されず、自我が食われ続ける……認識災害の被害を受けたのか?
詳しいところはわからないが、哀れだが危険な存在だということは分かった

ああ、バッテリーも確認した。どのみち、こいつの巣穴に手を突っ込まなければ、あれは手に入らないな

バッテリーそのものへ執着しているのか、単に何かを側に置きたいのか……もし後者なら……

【しばし、沈思黙考し。カニバディールは、不浄が動けないのを見て取ると、一度踵を返す】
【しばらくして、バッテリーと同じくらいの大きさの埃っぽい箱を持って戻る。店内から適当に見つけてきた物品だ】

おい、半端とはいえ自我があるなら、一応言っておこう
取引だ。バッテリーはもらう。代わりにこいつで遊んでいろ

【言いながら、カニバディールは懐から取り出した分厚い手袋を右手に嵌めて、箱を握ったまま能力を発動させる】
【伸びる右手から、箱が不浄の側に落とされる。それと入れ替わりに、バッテリーを掠め取ろうとするだろう。盗賊の手つきは見た目に反して素早い】


うぐ……!!? うう、ぐっ……!!

【その成否に関わらず、カニバディールは汚染がもたらす精神への圧迫に呻く。全く粘液に触れずにバッテリーを取るのは無理があった】
【自分が自分でなくなる、ゾッとする感覚。死の恐怖とは別種の、意識が肉体から乖離したかのような】

【己の感覚というフィルター以外に、この世界を見る術もないというのに、己の存在をどうして認められるのか】
【そんな不安を、カニバディールは己の能力で振り払った。その首肉が盛り上がり、膨らみ、そこにいくつもの顔が浮かんだ】

「ボス!」「お気を確かに!」「ボス! 何ですかこいつは!?」
ぐ、ぐ……。いや、問題ない……単なる粘液の残骸だ……

【何人もの配下との意識の任意共有。召喚。何人もの自我をもって、カニバディールはこの汚染に対抗した。複数の自我の集合体たる己を、この程度で壊せるものか】
【踏み留まることに成功していれば、そしてバッテリーを得ていれば、カニバディールは即座にノートパソコンの下へと向かうだろう】


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