過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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620: ◆1miRGmvwjU[saga]
2018/10/27(土) 01:50:02.91 ID:+H3P4D9l0
>>617

【密やかな蜜に深く湿った呼吸が、後藤の胸許から頬までを這い上がる。 ─── 伸ばされる指先は愛玩に似て、然して本質としては処断の前に示される大斧であった】
【ただ後藤は冷ややかに見つめていた。切れ長の双眸は無力ではあり、事実として彼は力を込めていなかった。然して肝要なのは意志を宿す茶黒い輝きならば】
【 ─── それさえも机上にしなだれかかる豊満な肉体美を映さざるを得ないのだから、逃れられる方策など無かった。肺腑の底までを改める呼吸を、吐き出して】


「 ───………… そうですな。そうでしょう。ですが、 ─── そうだとして」

「 ………─── もう一つ、問いましょう。なぜ貴女は、貴女の信じる真実を、おれに教えるのでしょうか。」
「狡兎が滅べば走狗は煮られるものだ。おれたちを都合のよい手駒として扱いたいのなら、何を聞かせる必要もない。」
「 ──── 貴女もまた、ごく"合理的"なのでしょう。"そういう遣り方"をするなら、是非とも答えて貰いたいもんですがね。」


【言うなれば、 ─── それは忠言であった。我々を斯くなる形で行使し、利用し、始末せしめんとする意志に対する】
【問うておきながら後藤にも凡その見当は付いていた。何のことはなかった。彼らの手慣れた為様であった。見地を与えること、認識を教えること、理解を強いること】
【 ──── ただ勅命にて八課という組織を動かすのであれば服従も致し方なかった。だが張り巡らされた権謀術数を解する糸口を明らさまに垂らすなら、】
【必ずや其の喉根にまで喰らい付き息の根を止めるのだと、 ─── そういう類いの、宣告であろう。歯軋りの音がくぐもるのは、単に窓硝子の軋む故であったか】


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