過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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59: ◆1miRGmvwjU[saga]
2018/08/11(土) 14:38:29.15 ID:45WdLXl90
>>56


【目も眩むようなコンクリート・ジャングルは言い知れない輻射熱を孕んでいた。その中央に聳え立つ灰色の世界樹を、男は仰ぐ】
【真白い擬装バンに背を預け、なれば後は彼の仕事ではない。 ─── 撃って、潰して、殺すこと。猟場に放られた狼たちの赴くがままに。】
【無論ながら"相手"の出方を伺う意義も忘れてはいなかった。次に銃口を向ける相手が、その前に穏やかな薄笑いを向けていた相手である事は珍しくない。】


「 ──── うん。」「やァどーも有難うね、まったく実に結構なお手前。インテルの方は全て任せておくよ。」
「あれだけ大袈裟な遣り口だし、向こうはブラフに見えなくもないけれど ……… 。木偶の坊って訳でもないだろうし、上手く使うさ」


【少なくともリーイェンの手際に対する賞賛は世辞でなかった。今のところは味方でしかない。であれば余計な事は考えなかった。】
【空調のよく効いた指揮車の中に舞い戻り、オペレータへと指示を下していく。 ─── 運転席の裏側、モニターの前に腰を下ろして】


「 ……… そいじゃ、始めようか。」
「都市電力系統のメインフレーム経由でビルの管理システムをドミネーション。」「下水道方面へのソナーも効かせておく。」
「映像カーテンはタイプ5Eをレイヤー・デルタ、濃度80%でビル外壁の全面に展開。反射率を出来る限り下げろ」
『アトラヴェル飛行場よりERQ-24"ポーラスター"無人電子戦機の離陸を確認。民用通信に広域ジャミングを実行。』
「そのまま偵察写真を送れ。レーダーの状況は?」『周辺空域10km以内にストレンジャーなし。民間人の退避完了。』
「ルート01から28まで全て封鎖。検問を張ったまま別命あるまで固守しろ。抵抗があれば射殺していい。」


【 ──── 都市外縁部。蜃気楼を切り裂くように飛来するのは、流線型の偵察ヘリ。真っ直ぐに本社ビルへ向かう都市迷彩の影。】


『"ウェーバー"、"マーナガルム"ならびに"ラヴクラフト"、ヤタガラス01に添乗して急行中。ETA1410。ヘリボーンのち方位070に転進。』
「サクリレイジの2人とイレギュラーは地上から突入かな。 ─── 差し当たっては挟撃だ。全室クリアにしていけ。ウチの連中も同じようにやる。」


                「810より各員。 ──── 状況を開始する。押さえろ。」



【ビルの屋上やや上空に到達したヘリの胴体脇、 ─── 搭乗口のドアが開く。その両脇から飛び降りるのは、2つの人影である。】
【その片割れ、 ─── ヘリの中で待つ誰かと、一瞬だけ言葉を交わした、のだろうか。或いは握手であったのか、約束であったのか。】
【いずれにせよ降り立つべき場所へと降り立った2名は、侵入口から内部へと吶喊するのだろう。九龍城の奥深く、邪智と冒涜の渦巻く魔窟へと。】


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