過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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498: ◆1miRGmvwjU[saga]
2018/08/30(木) 22:12:26.39 ID:Kh1W6Ydc0
>>495

【「たぶん、それが懸命だ。」言うだけ言って、幾らか激昂も治まったらしい。いずれ知るのかもしれないと、そいつはどこかで思っていた。】
【 ──── そうして伸ばされる手には顔を綻ばせた。素直に笑うなら中々に可愛いじゃないか。あの子が好きそうだ。そこまでは、口にせずとも。同じように左手を伸ばし、然し】


「そう言ってくれると思ってた。 ──── "願わくば"、末永く仲良くできる事を願ってるよ。」
「約束だ。ブッ殺す。」「ふたり仲良くカチコミかけて、泣いたり笑ったりできなくしてやろう。」


【さしもの其いつも、 ─── 柔肌にケラチン質が食い込む感覚までは想定していなかったらしい。無垢な乙女の薄笑いを浮かべたまま、同じように爪を立てようとしても】
【短く切り揃えているのだから余り効果的な反撃ではなかった。であれば単純な膂力による示威行為を示すのが最適だった。レースの下、白く細い腕が小刻みに震えて】
【 ─── 骨が軋む寸前の力で握り返すのだろう。およそ女の握力とは思えなかった。そもその手は確かに嫋やかな儚い輪郭に象られていたが、こうして直接に触るのであれば】
【少女のそれよりも幾ばくか骨ばり筋ばっているようだった。それを手の甲までの袖先で隠していた。ならば、ともすれば、そいつは? ─── いずれにせよ。】
【根競べとなるなら中々に手強かったが、 ─── 存外に適当な所でそいつは譲歩するのだろう。ふーッ、と大きく溜息を漏らして、指を解いて、ひらひらと左手を振って。】


「 ………… 表向き、キミはPMC(民間軍事会社)の所属になる。オペレーターにしちゃ幾分か若いが」
「必要な身分や経歴、装備なんかがあれば申請してくれ。各種銃火器の携行権限も与えられるが ─── キミには無用の長物かな」
「本部はこの国にある。 ……… ここからそこまで離れてもいない」「まァ察しはついてると思うが、ボクたちは"存在しない"組織だ」
「何をするにせよ相応の守秘義務は附帯するので、そのつもりで。 ─── キミが望むのなら、今日のうち、顔見せでもしてく?」


【 ─── 誰に対して顔を見せるのかまで、そいつは言い切らなかった。無論あるいはそれは偶然の省略に過ぎぬのかもしれなかった。然して】
【素知らぬ顔で望まれるのであれば、やはり素知らぬ顔で願いを叶えるに違いなかった。そいつの言い振りからして、いつだって"あの子"には会えるのだろうし】
【なれば少女の言葉ひとつで彼はどうにでもするのだろう。「血判書とか、書かせてもいいけどさ。」ごく無造作に机上へと名刺が放られた。】
【白と黒だけの飾り毛ない一枚。申し分程度に公的な所在地と連絡先。「ミレーユ・ミスゲシュタルト=ストレーン」。 ─── 「外務八課」。それが、そいつの塒だった。】


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