過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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◆1miRGmvwjU
[saga]
2018/08/28(火) 01:40:46.00 ID:fo2M162g0
>>479
【相変わらずの薄ら笑いは、 ─── "事実としてボクは勝っているじゃないか"という意味か。それとも、"何の勝負についての話"という意味か。】
【あからさまな害意に対して怯む事はなかった。触れるなら溶けてしまいそうな真白さの頬を緩めて、くすりと音もなく華やぐ吐息を漏らすのなら】
【人心を冒す甘い香りが微かな身振り手振りにも付き纏う。ふと其れが差し向けられるのなら、誰かを手篭めにするには十分な芳しさを含んでいた。】
「あは、」「 ──── キミもボクのこと、綺麗な顔って褒めてくれるんだ。 ……… あの子にも、そう言われた。」
「バカな子だけど、賢い子だよ。 ……… それに、優しい子だ。ほっとけない面構えをしてる。だからボクも、ほっとけなかった。」
「キミのことは多少なり聞いたけど、 ─── すごく、申し訳なさそうにしてたよ。まあ、ボクから無理強いは、しないけど」
【謝らせてあげてくれないかな。 ─── そう続くに違いなかった。然しそこまでをそいつは述べなかった。生易しい優しさだった】
【存外にそいつは少女へと敬意を払っているようだった。いとしいひとが、大切に思う誰か。であればその内心にも、ことさら張り合おうとはせずに】
「 ─── "刃"だ。」「キミが、ボクが、我々が不義と見なすもの」「一切衆生を切り伏せる刃。」
「我々はそのために組織され運用され自律している。」「"階級なし"。"実力主義"。"独立攻性"。"最優先ライン"。"超法規的機能"。」
「キミのような人材を孤立させておくには余りに惜しい。」「 ─── 事実としてキミは今、"無力"だろう?」
「世界を蝕まんとする幾つかの巨悪については朧げでも知っている筈だ。」「 ……… それを許せるような性分でもないだろう。なれば、ボクらの後ろ楯を得てみないかな。」
【続いたのは、 ─── ごく真剣な語調の"説得"。深く澄んだ青い瞳を静かに見開き、じつと真っ直ぐに少女を見つめる。】
【乙女の声をしていながら、いつのまにか鉄芯のような意志が挿入されていた。であれば今の声こそが飾らぬ彼の真意なのだろう。】
【「 ………… それは、きっと」「"あの子"の無念を晴らす事にも、繋がるから。」だのに最後、そっと付け加えられた一葉は、どこか昏い憂いにも満ちていて。】
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