過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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473: ◆1miRGmvwjU[saga]
2018/08/27(月) 23:08:59.28 ID:MvD6iOYo0
>>468

【手の施しようがない領域まで淀みきった暗がりの行く先。 ─── 幽かに冷たい温度が差し込む。晩夏のそれではなかった。】
【少女の背後より、足音が距離を詰める。それなりに堅い靴底、霜柱を踏み締めるような、儚い何かの軋む音。】
【 ─── 振り向けば人影が立っている。輝かしい表通りから射し入る後光と共に、少しだけ甘い、乙女のかおり。】


「 ───── うわ、」「随分、派手にやるなぁ。」


【であれば紡がれる言葉も乙女の柔らかさをしていた。茜さすルージュに色付いた瑞々しい唇は、蜜の滴る花蕊のように緩んで】
【眼鏡の奥、青く丸く大きく澄んだ瞳の輝きは物陰の中にあって尚も炯炯としていた。 ─── 悠然たる足取りのローファーが、世界に触れる事さえ拒むように"凍って"いく。】
【然るにこの暑さの中、堂々と黒いゴシック・ロリータを着込んでいる事も道理であるに違いなかった。黒いフリルにぼやける身体の輪郭は、その素性さえも忘れさせる。】


「あァ安心して。」「何も見咎めようって訳じゃあないから。」
「ね、 ─── シラサカ。カゲツ・シラサカさん。でしょう?」


【 ──── ひらり、ひらり。真白く細い左掌を広げて、そいつは少女へと軽く手を振った。その薬指には、銀色の輝き。血の匂いに混じる、仄かな乳白色の甘さ。】
【微かに頤を傾げて笑うなら腰まで伸びる濡羽色の髪が揺れた。ひどく端整な顔立ちをしていた。丁寧な化粧に愛されているにしても、真白く透き通る肌であった。】


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