過去ログ - 【叫ぶような声も】能力者スレ【無痛になっていく】
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26:名無しのパー速民[sage saga]
2018/08/09(木) 21:11:40.55 ID:xSkVyWoQ0
>>25

【夕月が浮かべた笑顔に、彼女もまた嬉しそうにするんだろう。それでまた何かの話をしようとする、でも、出てこない】
【あくまで彼女が見たのはその時の話。日常的にそれを過ごす人の話なんて分からないんだった。だって、彼女は、――ただ間借りしていただけ】
【彼女にとっての日常はたくさんの武器が飾られた酒場でお料理をすること。それもずっとしていなかった。だから。だから――、日常って、なんだろう、】

わかんないよ、……わかんない、"あれだけ"時間があったのに、それしか、ないのなら、ッ――、
やっぱり、赦さない、赦せない、――、――わたしと同じ目に遭わせてよ。わたしと同じ目に遭えばいいんだ。そしたら。そうしたら……。
……分かるよ。それでも分からないなら殺せばいいよ。……。――――。わたしの物なのに返してくれなかった。わたしの、なのに……。

セリーナだって助けられるはずなのに助けないんだよ。セリーナが見つからない。セリーナ……。――蛇のことを知らないんだよ、セリーナなのにッ!
死んでるわけないのにっ――、セリーナ、セリーナ……。セリーナ、どこ……? セリーナぁ……、……。

【結局なんにもできない。――その言葉に少女はわずかに首を揺らす、けれど、どうしたいのかなんて、きっと、分かっていない】
【唇をぎゅうと噛んだなら、――詰まらせた吐息を数秒後に無理やり全部吐き出すみたいに溜息を突く。わたしと同じ目に遭わせて、――いつか、誰かに願ったのと同じ】
【けっきょく果たされていないのも知っていた。そしてきっと"なんにも"してないって分かっていた。できるはずなのに、と、漏らす言葉が震えて】
【いつかの思い出すら失望に成り果てるに十分なだけの色合いがそこにあった、泣いてしまいそうに眉が下がって視線が落ちた、声だけはすでにきっと泣いていた】

………………、そっか。そうなんだ。夕月ちゃんは、帰って、"たんぽぽ"してくれるの? ……わたしね、
あのあとで、思い出したんだ。……あのノートね、落書きばっかりでしょ、だからね、夕月ちゃん、分かったかな? ――って。
変なことも書いてた。……よね? つがるちゃんもしていて、くれるかな。……最初に居なくなったのは、わたしだから。

……セリーナに怒られちゃう。マリアだってきっと怒るね。……。……――。

ミレーユさん。わたしは、知らない、ひとだけど……。……。――じゃあ、夕月ちゃんは、帰らなくっちゃ。
わたしは、……もうちょっとだけ、ここに居る。身体だってないし。……それに、"なんにもかわってない"なら、戻りたく、――ない、
全部間違いだったままで生きるのは、――しない。したくない。"わたしばっかり"なら――、嫌。

【夕月の話を聞いたなら少女はふと唇のはしを緩ませる、笑うには足りなくて。けれど笑みの余韻だけ残すみたいに。一輪だけ綻ぶ桜花のように】
【――苦笑。あのノートはよく考えたらひどい落書き帳だった。確かにレシピも書いていたけど。落書きが八くらいだった。八対二。すなわちレシピもある落書き帳】
【――――曖昧な温度感は引け目なんだろう。そのくせに今すぐ帰る気がないのも示していた。できるはずで、だけど、意識的にしないのを予感させたなら】

【ならばあなたは帰らなくちゃいけないね、と、口にする。だから改めて宣言するんだろう、――自分はまだ帰らない。ここにいる。たとえ世界中に怖がられても】
【それでもここに残る――あるいは世界を滅ぼしうる神様の言葉とは思えなかった、お腹が空いてもご飯を食べないで抗議するのに似ていた】
【ひどい個人的な話でしかない。――そのうえで、自分の存在全部が間違いだったと言い捨てられたことを赦さないし認めない。叶わぬなら、きっと、世界だって、(要らない)】

【――自分ばかりが我慢したり、そういうのは、嫌だと。神様になるまで言えなかったことを急に表明するのなら】
【それは我儘なんだろうか。めいっぱい我慢していたことは評価されずに本当の気持ちを口にしたなら断罪されるのは、あんまりに、――あんまりに】
【だからここで恐怖の神として居続ける。今までの自分を無意味にしないでいてあげるために。頑張った自分が無駄だったって、自分さえも思ってしまわぬために】
【ひどい暴力を振りかざして脅すのときっと一緒だった。――だけどきっとそれしか方法なんて、分からないのだろうから】


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